JP6801855B2 - 内視鏡洗浄消毒装置及び洗浄チューブユニット - Google Patents

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Description

本発明は、医療用内視鏡を洗浄・消毒する内視鏡洗浄消毒装置、及びこれに用いる洗浄チューブユニットに関する。
医療用の内視鏡は、人体内部の観察等を目的とし、体内に挿入して使用される。従って、その使用後においては、洗浄・消毒を行う必要があり、そのための装置として内視鏡洗浄装置が用いられている。
このような内視鏡洗浄装置では、内視鏡と接続するための洗浄チューブが備えられており、これに関する従来技術が特許文献1によって開示されている。
特開2015−119757
内視鏡の洗浄・消毒工程では、洗浄チューブを介して内視鏡内へ各種の液体(洗浄液、消毒液、すすぎ水)やエアが供給される。従って、これらの液体やエアに異物が混入してしまうと、これが内視鏡内へ入ってしまうおそれがある。内視鏡内への異物の混入は、内視鏡の汚損や破損の原因となるおそれがあり、衛生的な問題ともなり得る。
このようなことを防止するため、内視鏡洗浄装置内の各管路には、水フィルターやエアフィルターが各所に配されている。これにより、給水経路や薬液供給経路、エア供給経路等から異物が侵入することは基本的にはない。
しかしながら、内視鏡洗浄装置は加工部品で成り立つものであり、加工時(切削加工等)のバリや金属粉などを完全に除去することは難しく、このようなバリや金属粉などが予期しない経路から異物として侵入してしまうおそれがあった。
本発明は、上記の点に鑑み、内視鏡内への異物の混入を効果的に抑止することが可能な内視鏡洗浄消毒装置、及びこれに用いる洗浄チューブユニットを提供することを目的とする。
(構成1)
内視鏡を洗浄・消毒するため内視鏡洗浄消毒装置であって、内視鏡内への送液をするための洗浄チューブと、内視鏡洗浄消毒装置と前記洗浄チューブとを接続する第1接続部と、前記内視鏡と前記洗浄チューブとを直接又はアタッチメントを介して接続する第2接続部と、を備え、前記第1接続部、前記第2接続部の何れかに、フィルターを備えることを特徴とする内視鏡洗浄消毒装置。
(構成2)
前記第1接続部が、洗浄消毒槽内に備えられる洗浄チューブ接続用コネクタと、前記洗浄チューブの一端に備えられる洗浄装置接続用コネクタと、によって構成され、前記フィルターが、前記洗浄装置接続用コネクタに備えられることを特徴とする構成1に記載の内視鏡洗浄消毒装置。
(構成3)
内視鏡洗浄消毒装置と内視鏡とを接続するための洗浄チューブユニットであって、内視鏡内への送液をするための洗浄チューブと、前記洗浄チューブの一端に備えられる内視鏡洗浄消毒装置と接続するための洗浄装置接続用コネクタと、前記洗浄チューブの他端に備えられる内視鏡と直接又はアタッチメントを介して接続するための内視鏡接続用コネクタと、を備え、前記洗浄装置接続用コネクタ、前記内視鏡接続用コネクタの何れかに、フィルターを備えることを特徴とする洗浄チューブユニット。
(構成4)
前記フィルターが、前記洗浄装置接続用コネクタに備えられることを特徴とする構成3に記載の洗浄チューブユニット。
本発明の内視鏡洗浄消毒装置及び洗浄チューブユニットによれば、内視鏡への各種の液体(洗浄液、消毒液、すすぎ水)やエアの供給経路の最も下流側の部材である洗浄チューブユニット部分においてフィルターを備えるため、内視鏡内への異物の混入を効果的に抑止することができる。
本発明に係る実施形態の内視鏡洗浄消毒装置の外観を示す斜視図 実施形態に係る内視鏡洗浄消毒装置の洗浄消毒槽部分を示す上面図 洗浄消毒槽に設けられるカプラを示す図 洗浄チューブを示す斜視図 洗浄チューブに設けられるコネクタを示す図 洗浄チューブに設けられるフィルターを示す図 内視鏡を取り付けた状態の洗浄消毒槽部分を示す斜視図 洗浄消毒槽に設けられるカプラと洗浄チューブに設けられるコネクタを接続した状態を示す図 洗浄消毒槽に設けられる循環口を示す図
以下、本発明の実施態様について、図面を参照しながら具体的に説明する。なお、以下の実施態様は、本発明を具体化する際の一形態であって、本発明をその範囲内に限定するものではない。
図1は、本発明に係る実施形態の内視鏡洗浄装置の外観を示す斜視図である。同図に示されるように、内視鏡洗浄消毒装置1は、直方体状の本体の上部に、洗浄消毒槽11を備えており、当該洗浄消毒槽11に内視鏡をセットし、洗浄槽カバー13を閉めた上で(洗浄槽カバー13を開ける際は、開閉ペダル14を踏むことによって開ける)、ユーザに対する入出力部であるタッチパネル15を操作することで、内視鏡の洗浄・消毒が行われる装置である。
洗浄消毒槽11に内視鏡をセットする際には、内視鏡の吸引チャネル、送気送水チャネル、鉗子チャネル、鉗子起上チャネルに、洗浄チューブ(洗浄液・消毒液・すすぎ水や、エアを内視鏡内に供給するチューブ)を接続し、中央部の島111に巻き付けるように、内視鏡を載置する。
これにより、洗浄消毒槽11内に洗浄液・消毒液が溜まった状態で内視鏡の外部が洗浄・消毒されると共に、内部も同時に洗浄・消毒される。
図2は、内視鏡洗浄消毒装置1の主に洗浄消毒槽11付近を示す上面図である。
図2に示されるように、洗浄消毒槽11には、カプラ26(吸引カプラ261、送気送水カプラ262、鉗子起上カプラ263、鉗子カプラ264)が備えられる。これらの各カプラ26は、内視鏡の吸引チャネル、送気送水チャネル、鉗子起上チャネル、鉗子チャネルと、洗浄チューブを介してそれぞれ接続するためのものである。即ち、カプラ26は洗浄チューブ接続用コネクタである。また、洗浄消毒槽11には、循環口12が備えられる。
図3はカプラ26を示す図であり、(a):斜視図、(b):上面図、(c):(b)のA−A線に沿った断面図である。本実施形態においては、吸引カプラ261、送気送水カプラ262、鉗子起上カプラ263、鉗子カプラ264の何れも同様の構成(図3に示したもの)である。
カプラ26は、内部に各液やエアを通すための挿通孔が形成され、洗浄チューブ2の洗浄装置接続用コネクタ21を接続(係合)させるための鍔部261を備える。
図4は、洗浄チューブ2(洗浄チューブユニット)を示す図である(図示は1本のみであるが、各カプラ26(吸引カプラ261、送気送水カプラ262、鉗子起上カプラ263、鉗子カプラ264)と、各チャネル(吸引チャネル、送気送水チャネル、鉗子起上チャネル、鉗子チャネル)とを接続するために複数本使用される)。
洗浄チューブ2は、チューブ23と、洗浄装置接続用コネクタ21と、内視鏡接続用コネクタ22と、を備える。
洗浄装置接続用コネクタ21は、内視鏡洗浄消毒装置1の各カプラ26と接続されるコネクタであり、洗浄装置接続用コネクタ21とカプラ(洗浄チューブ接続用コネクタ)26とによって第1接続部が構成される。
内視鏡接続用コネクタ22は、内視鏡の各チャネルと接続されるコネクタの一例であり、内視鏡の機種やチャンネルによりその形態は様々である。これらのコネクタにより、第2接続部が構成される。なお、コネクタと内視鏡のチャネルが、各社の内視鏡に適応するアタッチメントを介して接続される場合もあり、この場合には、コネクタとアタッチメントとで、第2接続部が構成される。
図5は洗浄装置接続用コネクタ21を示す図であり、(a):斜視図、(b):正面図、(c):(b)のA−A線に沿った断面図である。
洗浄装置接続用コネクタ21は、本体部211に、洗浄チューブ2を接続するためのニップル部212と、内視鏡洗浄消毒装置1の各カプラ26に係合させるための係合部213が形成され、本体部211の内部に、フィルター24を備える。
図6は、洗浄装置接続用コネクタ21に備えられるフィルター24を示す図であり、(a):上面図、(b):(a)のA−A線に沿った断面図である。
本実施形態におけるフィルター24は樹脂によって成形(一体成型)され、メッシュの目開きが0.5mmであり、線径が0.3mmである。また、メッシュ部分の厚みは0.5mm以下である。
なお、目開きとしては、0.1〜1mmの範囲とすることが好ましい。異物捕集の観点から1mm以下であることが望ましく、圧力損失低減の観点から0.1mm以上であることが望ましいものである。
図7は、洗浄チューブ2によって内視鏡を取り付けた状態の洗浄消毒槽11部分を示す斜視図である。
上述したごとく、洗浄消毒槽11に備えられる各カプラ26(吸引カプラ261、送気送水カプラ262、鉗子起上カプラ263、鉗子カプラ264)と、内視鏡2の各チャネル(吸引チャネル、送気送水チャネル、鉗子起上チャネル、鉗子チャネル)と、をそれぞれ洗浄チューブ2によって接続し、中央部の島111に巻き付けるように、内視鏡を載置することで、洗浄消毒槽11に内視鏡をセットするものである。
図8は、内視鏡洗浄消毒装置1のカプラ26と、洗浄チューブ2の洗浄装置接続用コネクタ21とを接続した状態を示す図であり、(a):斜視図、(b):上面図、(c):(b)のA−A線に沿った断面図である。同図に示されるように、カプラ26が洗浄装置接続用コネクタ21の内部に入り込み、カプラ26の鍔部261に係合部213が係合されることで、カプラ26と洗浄装置接続用コネクタ21が密着する。
また、同図から理解されるように、内視鏡洗浄消毒装置1からの液体(洗浄液・消毒液・すすぎ水)又はエアの供給口(装置としての最下流)であるカプラ26の下流側にフィルター24が配されることになる。
図9は、洗浄消毒槽11に備えられる循環口12を示す図である。
循環口12は、洗浄消毒槽11の液体を排出するための排出口であると同時に、洗浄消毒槽11に溜めた洗浄液や消毒液を循環させるための循環口でもある。即ち、本実施形態の内視鏡洗浄消毒装置1は、洗浄消毒槽11に溜めた洗浄液や消毒液を循環させることで内視鏡3内への送液を行うものである。
内視鏡洗浄消毒装置1は、この循環口12において比較的大きな異物(ゴミ等)を捕集するためのフィルター部材121を備え、これをロックするためのロック機構を備えている。当該ロック機構は、循環口本体部122に備えられるロック凸部1221と、フィルター部材121に備えられるロック掛部1211と、によって構成される。
図9(c)に示されるように、循環口本体部122(実際には洗浄消毒槽11の底部に埋設されている)にフィルター部材121をはめこんで回すことにより、フィルター部材121がロックされる。
これにより、循環口本体部122とフィルター部材121が密着する構造となり、循環口12における異物捕集能力が担保される。
以上のごとく、本実施形態の内視鏡洗浄消毒装置1によれば、洗浄チューブ2の洗浄装置接続用コネクタ21にフィルター24が備えられる。即ち、内視鏡洗浄消毒装置1から内視鏡3への液体(洗浄液・消毒液・すすぎ水)又はエアの供給口(装置としての最下流)であるカプラ26の下流側にフィルター24が配される。
従って、例えば加工時(切削加工等)のバリや金属粉などが予期しない経路から異物として侵入した場合においても、内視鏡への各種の液体やエアの供給経路の最も下流となる位置にフィルターを備えるため、内視鏡内への異物の混入を効果的に抑止することができる。
また、洗浄装置接続用コネクタ21の内部をのぞき込むことによって、フィルター24の目詰まりの状態を目視で容易に確認できると共に、フィルター24で補修した異物の除去も容易である。
なお、本実施形態では、洗浄装置接続用コネクタ21にフィルター24を備えるものを例としたが、内視鏡接続用コネクタ22(第2接続部)にフィルターを備えるようにしてもよい。
また、第1接続部であるカプラ26(洗浄チューブ接続用コネクタ)にフィルターを備えるようにしてもよいが、上記した目詰まりの状態の確認や、フィルターの掃除(若しくは交換)の作業性と言う面では、洗浄装置接続用コネクタ21や内視鏡接続用コネクタ22にフィルターを備えるものの方が優れている。
なお、チューブ2に対してフィルターを設けることも可能ではあるが、フィルターの掃除(若しくは交換)の作業性が極めて低下することや、フィルターを設けた部分におけるチューブ2の可撓性が低下し、これにより、狭い洗浄消毒槽の中での取り回し性が低下するため、好ましくない。
1...内視鏡洗浄消毒装置
2...洗浄チューブ(洗浄チューブユニット)
11...洗浄消毒槽
21...洗浄装置接続用コネクタ(第1接続部)
22...内視鏡接続用コネクタ(第2接続部)
26...カプラ(洗浄チューブ接続用コネクタ(第1接続部))

Claims (4)

  1. 内視鏡を洗浄・消毒するため内視鏡洗浄消毒装置であって、
    内視鏡内への送液をするための洗浄チューブと、
    内視鏡洗浄消毒装置と前記洗浄チューブとを接続する第1接続部と、
    前記内視鏡と前記洗浄チューブとを直接又はアタッチメントを介して接続する第2接続部と、
    を備え、
    前記第1接続部に、フィルターを備えることを特徴とする内視鏡洗浄消毒装置。
  2. 前記第1接続部が、洗浄消毒槽内に備えられる洗浄チューブ接続用コネクタと、前記洗浄チューブの一端に備えられる洗浄装置接続用コネクタと、によって構成され、
    前記フィルターが、前記洗浄装置接続用コネクタに備えられることを特徴とする請求項1に記載の内視鏡洗浄消毒装置。
  3. 前記フィルターのメッシュの目開きが、0.1mm〜1.0mmであることを特徴とする請求項1又は2に記載の内視鏡洗浄消毒装置。
  4. 内視鏡洗浄消毒装置と内視鏡とを接続するための洗浄チューブユニットであって、
    内視鏡内への送液をするための洗浄チューブと、
    前記洗浄チューブの一端に備えられる内視鏡洗浄消毒装置と接続するための洗浄装置接続用コネクタと、
    前記洗浄チューブの他端に備えられる内視鏡と直接又はアタッチメントを介して接続するための内視鏡接続用コネクタと、
    を備え、
    前記洗浄装置接続用コネクタに、フィルターを備えることを特徴とする洗浄チューブユニット。
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