JP6801243B2 - 移動目標決定装置、及び、移動目標決定方法 - Google Patents
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Description
すなわち、従来の移動経路決定方法においては、完全にランダムな移動経路を移動体に自律移動させることができなかった。
本発明の一見地に係る移動目標決定装置は、記憶部と、移動方向決定部と、移動距離決定部と、移動目標設定部と、を備える。記憶部は、目標点設定可能領域を記憶する。目標設定可能領域は、移動体の移動環境を表す環境地図のうち、移動体が移動すべき移動目標点を設定可能な、所定の大きさの領域を設定する。
移動方向決定部は、移動体が自己位置から移動する目標移動方向をランダムに決定する。移動距離決定部は、自己位置から移動したときに、目標点設定可能領域内の位置に到達可能であり、かつ、所定の下限距離以上である距離を、目標移動距離としてランダムに決定する。
移動目標設定部は、自己位置から目標移動方向に目標移動距離だけ移動したときに移動体が到達する到達位置を、移動目標点として設定する。
これにより、目標点設定可能領域とは独立に無関係に設定された移動可能領域内に、移動目標点を設定できる。
これにより、移動目標点を設定できる移動可能領域とは無関係に設定された目標点設定不能領域内には、移動目標点を設定不能とできる。
◎移動体の移動環境を表す環境地図のうち、移動体が移動すべき移動目標点を設定可能な所定の大きさの領域である目標点設定可能領域を設定するステップ。
◎移動体が自己位置から移動する目標移動方向をランダムに決定するステップ。
◎自己位置から移動したときに、目標点設定可能領域内の位置に到達可能な距離であり、かつ、所定の下限距離以上である距離を、目標移動距離としてランダムに決定するステップ。
◎自己位置から目標移動方向に目標移動距離だけ移動したときに移動体が到達する到達位置を、前記移動目標点として設定するステップ。
(1)自律移動体の構成
移動目標決定装置100(後述)が用いられる自律移動体1の一例について説明する。以下に説明する自律移動体1は、例えば、移動目標決定装置100にて決定された移動目標点へと自律して移動可能な移動体である。まず、自律移動体1の構成を、図1を用いて説明する。図1は、本発明の一実施形態が採用された自律移動体の構成を示す図である。
自律移動体1は、本体11を有する。本体11は、自律移動体1の本体を構成する例えば筐体である。本実施形態において、後述する「自己位置」は、移動環境MEを表す環境地図M1上における本体11の中心の位置(座標)と定義する。また、「自身」との語は、自律移動体1の本体11のことを指すこととする。
具体的には、移動部12は、一対のモータ121a、121bを有する。一対のモータ121a、121bは、本体11の底部に設けられた、例えばサーボモータやブラシレスモータなどの電動モータである。一対のモータ121a、121bは、制御部14(後述)と電気的に接続され、制御部14からの指令に基づいて、それぞれ独立に、任意の回転数及びトルクにてその出力回転軸を回転させる。
上記のように独立回転が可能なことによって、車輪123aと123bの回転数に差を生じさせて本体11の姿勢を変化できる。一方、一対の車輪123a、123bの回転数が同じであれば、本体11を直進できる。
ば、レーザ発振器によりパルス発振されたレーザ光を、移動環境ME中の構造物(例えば、移動環境MEに配置された柱、棚、壁など)である障害物や物体に放射状に照射し、当該障害物から反射した反射光をレーザ受信器により受信することにより、当該障害物や物体に関する情報を取得するレーザレンジファインダ(LRF:Laser Range Finder)である。
レーザレンジセンサ13は、本体11の前部に配置された第1レーザレンジセンサ131と、本体11の後部に配置された第2レーザレンジセンサ133と、を有する。
一方、第2レーザレンジセンサ133は、本体11の後方に左右方向にレーザ光を放射状に発生することにより、第2レーザレンジセンサ133を中心とした本体11の後方の半径5m程度の円内に含まれる障害物や物体に関する情報を取得する。
なお、上記レーザレンジセンサの検出可能距離は、上記の値に限られず、自律移動体1の用途等に応じて適宜変更できる。
図2を用いて、制御部14の構成を説明する。図2は、制御部の構成を示す図である。
なお、以下に説明する制御部14の各部の機能の一部又は全部は、コンピュータシステムにおいて実行可能なプログラムとして実現されていてもよい。また、当該プログラムは、当該マイコンシステムの記憶装置に記憶されていてもよい。又は、上記機能の一部又は全部は、カスタムICなどにより実現されていてもよい。
ローカルマップ取得部142は、まず、レーザレンジセンサ13からレーザ光を照射したタイミングと、反射光をレーザレンジセンサ13(レーザ受信器)にて受信したタイミングとの時間差から、レーザレンジセンサ13と物体との距離を算出する。また、例えば、反射光を受信した時のレーザ受信器の受光面の角度から、本体11から見た物体が存在する方向を算出できる。
例えば、自律移動体1から物体までの距離がRと算出され、レーザレンジセンサ13の受光面の角度が自律移動体1の直進方向(図1)に対してα(反時計回りを正の角度とする)となっている場合、物体の自律移動体1に対する相対的な位置は、レーザレンジセンサ13の中心を原点とし、自律移動体1の直進方向をx方向(水平方向)とした座標系において、(R*cosα,R*sinα)と算出できる。
ローカルマップ取得部142は、上記のようにして取得したローカルマップM2を記憶部141に記憶する。
以下では、説明を簡単にするために、移動座標系として直交座標系を用いた場合について説明する。
自己位置推定部143は、ローカルマップ取得部142により得られたローカルマップM2と、記憶部141に記憶された環境地図M1とをマップマッチングすることにより、自律移動体1の自己位置及び/又は姿勢を推定する。
具体的には、自己位置推定部143は、まず、車輪123a、123bの回転量に基づいて推定された位置及び/又は姿勢を中心とした所定の範囲内の環境地図M1上の複数の位置にローカルマップM2を配置し、当該複数の位置のそれぞれにおいて、所定の回転角度範囲内にてローカルマップM2を回転する。
例えば、自己位置推定部143は、自律移動体1がユーザの操作により移動中に推定された自己位置に、当該自己位置を推定する際に取得されたローカルマップM2を配置することにより、環境地図M1を作成する。
具体的には、自己位置推定部143は、例えば手動モードの実行中に、所定の時間間隔(例えば、制御部14の制御周期)にて、自律移動体1の自己位置及び/又は姿勢を推定する。これにより、手動モードにて自律移動体1が移動開始位置から移動終了位置まで移動するまでの間に、複数の自己位置が推定され、当該複数の自己位置のそれぞれにおいて、対応するローカルマップM2が取得される。
移動目標点決定部144は、現在の自己位置から、ランダムな方向(目標移動方向と呼ぶことにする)に、ランダムな距離(目標移動距離と呼ぶことにする)だけ移動したときに自律移動体1が到達する到達位置のうち、所定の条件に合致するものを、現在の自己位置から次に到達すべき目標位置(すなわち、移動目標点)と設定することもできる。これにより、移動目標点決定部144は、自律移動体1を移動環境MEにてランダムに移動させることもできる。もちろん、自律移動体1はユーザにより指定された移動目標点まで規律的に移動できる。
これにより、移動制御部145は、自律モードの実行時でユーザにより移動目標が指定されない状況においては、移動目標点決定部144により決定されたランダムな移動目標点へと、自律的に移動できる。
次に、移動目標点決定部144の構成について、図3を用いて説明する。図3は、移動目標点決定部の構成を示す図である。
移動目標点決定部144は、移動方向決定部1441を有する。移動方向決定部1441は、自律移動体1が現在の自己位置から移動する目標移動方向をランダムに決定する。具体的には、移動方向決定部1441は、ソフトウェア的又はハードウェア的に実現された乱数発生器を用いて、所定の値の範囲内の乱数(例えば、0°から360°までの範囲の乱数)を発生し、当該乱数を目標移動方向の候補(目標移動方向候補と呼ぶ)として生成する。
これにより、移動方向決定部1441は、移動環境ME又は設定された領域の角の位置、又は、移動環境MEの袋小路となった位置などにおいて小さく移動し続けて、自律移動体1が、当該角又は袋小路から抜け出ることができなくなるような目標移動方向候補を算出することを回避できる。
具体的には、移動距離決定部1443は、乱数を発生し、当該乱数を目標移動距離候補として生成する。その後、生成された目標移動距離候補のうち、下限距離以上であり、かつ、予め決められた上限距離以下であるものを、目標移動距離とする。
本実施形態においては、移動目標点の候補が、上記の目標点設定可能領域A1内に存在しても、自律移動体1が移動可能な領域として設定された移動可能領域A2外に存在する場合、又は、移動目標点を設定できない領域として設定された目標点設定不能領域A3内に存在する場合には、移動目標設定部1445は、移動方向決定部1441及び移動距離決定部1443のそれぞれに対して、再度、目標移動方向及び目標移動距離を決定するよう指令する。
本実施形態において、領域設定部1447は、例えば、図4に示すようなユーザ・インターフェースUIを制御部14のディスプレイなどに表示する。ユーザは、当該ユーザ・インターフェースUIを用いて、上記の3つの領域を設定できる。
図4は、領域を設定するためのユーザ・インターフェースの一例を示す図である。
描画部1447−3は、例えば、ユーザがカーソルCU(例えば、マウスカーソル)を用いて指定した地図表示インターフェースDI上の矩形、正方形、又は円形の領域(図5Aの点線にて示した領域)に、選択した所定の形状の領域を描画する。
なお、地図表示インターフェースDI上にてユーザにより指定された領域の形状が、円形又は楕円形の場合には、描画部1447−3は、当該円形又は楕円形の領域をそのまま、目標点設定可能領域A1、移動可能領域A2、及び/又は目標点設定不能領域A3として描画する。これにより、円形である目標点設定可能領域A1、移動可能領域A2、及び/又は目標点設定不能領域A3を設定できる。
なお、地図表示インターフェースDI上にてユーザにより指定された領域の形状が矩形の場合には、描画部1447−3は、当該矩形の領域をそのまま、目標点設定可能領域A1、移動可能領域A2、及び/又は目標点設定不能領域A3として描画する。これにより、矩形である目標点設定可能領域A1、移動可能領域A2、及び/又は目標点設定不能領域A3を設定できる。
具体的には、図4、図5A、及び、図5Bに示すように、ユーザ・インターフェースUIは、領域種類設定インターフェースSIを有している。ユーザは、カーソルCUを領域種類設定インターフェースSIに配置された3つのボタンのいずれかに配置し、当該配置箇所にてボタンを押下することにより、所望の領域種類を選択できる。
また、領域種類設定インターフェースSIにて設定したい領域種類を選択後に領域を描画することにより、描画した各領域を、目標点設定可能領域A1、移動可能領域A2、又は、目標点設定不能領域A3の何れかとして、環境地図M1及び他の領域からは独立して設定できる。
例えば、図5Cに示すように、自律移動体1の仮の自己位置から仮の直線を引いて、当該直線上の2点を設定する。このうち、仮の自己位置から当該仮の自己位置に近い方の点までの距離を下限距離として設定し、仮の自己位置から当該仮の自己位置からより遠い方の点までの距離を上限距離として設定できる。
図5Cは、ユーザ・インターフェースを用いた下限距離及び上限距離の設定方法の一例を示す図である。
(4−1)全体的な動作
以下、自律移動体1の全体的な動作について図6を用いて説明する。図6は、自律移動体の全体的な動作を示すフローチャートである。
自律移動体1が動作を開始すると、制御部14は、ユーザによる動作モードの選択が行われたか否かを判定する(ステップS1)。具体的には、例えば、上記の入力装置、又は、操作装置から動作モードの選択の指示信号を入力したとき、制御部14は、ユーザにより動作モードの選択が行われたと判定する。
動作モードの選択の指示信号を入力しない場合(ステップS1において「No」の場合)、制御部14は、当該信号が入力されるまで待機する。
選択された動作モードが手動モードであると判定された場合(ステップS2において「手動モード」の場合)、移動制御部145は、手動モードを実行する(ステップS3)。具体的には、移動制御部145は、ユーザによる操作を受信し、受信したユーザの操作量に基づいた制御量に応じた電力をモータ121a、121bに出力する。
具体的には、まず、自己位置推定部143が、記憶部141に記憶されている環境地図M1と、自律モードにて自律移動体1を移動中に取得したローカルマップM2とのマップマッチングにより、自律モードにて移動中の自律移動体1の自己位置及び/又は姿勢を推定する。次に、移動目標点決定部144が移動目標点を決定する。
なお、自律モードを実行中の自律移動体1の動作については、後ほど詳しく説明する。
一方、手動モードの実行時においては、移動制御部145がユーザによる操作を受け付けて移動部12を制御しつつ、自己位置推定部143が、必要に応じて、移動環境MEを表す環境地図M1を作成できる。
次に、自律モード(上記のステップS4)における自律移動体1の詳細動作について、図7を用いて詳細に説明する。図7は、自律モード実行時の自律移動体の動作を示すフローチャートである。
自律モードが開始されると、制御部14は、移動目標点を設定可能な領域を定めるために、少なくとも、目標点設定可能領域A1が記憶部141に記憶されているかを確認する(ステップS401)。
当該通知を確認したユーザは、上記にて説明したようにして、目標点設定可能領域A1を設定する。また、必要に応じて、ユーザは、上記にて説明したようにして、移動可能領域A2、及び/又は目標点設定不能領域A3を設定する(ステップS402)。
この場合には、新たな領域を設定することをユーザが選択したとき(ステップS401において「Yes」の場合)に、領域設定部1447は、ユーザ・インターフェースUIを制御部14のディスプレイに表示する。これにより、ユーザは、ユーザ・インターフェースUIを用いて、目標点設定可能領域A1、移動可能領域A2、及び/又は目標点設定不能領域A3を新たに設定できる(ステップS402)。
図8は、環境地図に設定された目標点設定可能領域、移動可能領域、及び、目標点設定不能領域の一例を示す図である。
移動目標点決定部144は、現在の自己位置からランダムに決定した方向に、ランダムに決定した距離だけ移動したときに自律移動体1が到達する位置を、到達位置として算出する。ステップS403における到達位置の算出方法は、後ほど詳しく説明する。
図9Aは、移動目標点の候補として不適切な到達位置の一例を示す図である。
移動環境MEに存在する障害物は、例えば、移動環境MEに存在する壁及び柱などの建造構造物、及び/又は、移動環境MEに配置された棚などである。
移動目標設定部1445は、環境地図M1(移動座標系)に自律移動体1の大きさに相当する物体を配置したときに、当該物体が環境地図M1に存在する障害物又は目標点設定不能領域A3と干渉するか否かを、例えば、「当たり判定」により判定する。
すなわち、障害物及び/又は目標点設定不能領域A3と干渉する到達位置に自律移動体1が到達すると、自律移動体1が、障害物と干渉(衝突)するか、又は、目標点設定不能領域A3とされている領域に入るため、当該到達位置は移動目標点としては不適切であると判定し、到達位置を算出し直す。
図9Bは、移動目標点としては不適切な到達位置の一例を示す図である。
自律移動体1が移動目標点に到達した時(ステップS409において「Yes」の場合)、制御部14は、ユーザなどにより、自律移動体1(または自律モード)の停止が指令されたか否かを判定する(ステップS410)。
次に、ランダムな移動目標点の候補としての到達位置の算出方法(上記のステップS403)について、図10を用いて説明する。図10は、到達位置の算出方法を示すフローチャートである。
到達位置の算出が開始されると、移動目標点決定部144は、目標点設定可能領域A1に矩形の境界線RBを設定する(ステップS4031)。具体的には、図11に示すように、目標点設定可能領域A1の境界よりも、自律移動体1の半径分(自律移動体1が円形であると仮定した場合の半径分)内側に、矩形の境界線RBを設定する。
これにより、自律移動体1が目標点設定可能領域A1外へと到達する到達位置を算出してしまう確率を低減できる。図11は、設定された矩形の境界線の一例を示す図である。
その後、移動方向決定部1441は、自律移動体1の現在の自己位置を自己位置推定部143から取得し、図12に示すように、移動座標系において、当該自己位置(図12の環境地図M1においては、三角形にて示した位置)から、乱数の発生により生成した目標移動方向候補の角度を傾きとして有する直線(図12においては、一点鎖線にて示した直線)を引く。この直線を表す式は、当該直線が自己位置を通り、当該直線の傾きが目標移動方向候補であるとの2つの条件から具体的に算出できる。
矩形の境界線RBと当該直線との交点は、例えば、矩形の境界線RBを表す式(矩形の境界線RBは、移動座標系における4つの直線の式で表すことができる)と、目標移動方向候補の傾きを有する直線の式との交点を算出することにより、具体的な座標値として算出できる。
図12は、自己位置を通り目標移動方向候補を傾きとして有する直線と、当該直線と矩形の境界線との交点の一例を示す図である。
図13は、自律移動体が領域の角から抜け出ることができなくなった場合の一例を示す図である。
すなわち、移動方向決定部1441は、再度乱数を発生して、新たな目標移動方向候補を生成する。
また、移動方向決定部1441が、自身が発生した乱数を目標移動方向と決定することにより、ランダム(無秩序)な自律移動体1の移動方向を生成できる。
具体的には、移動距離決定部1443が、乱数を発生し、当該乱数を目標移動距離の候補である目標移動距離候補として生成する(ステップS4036)。
次に、移動距離決定部1443は、当該目標移動距離候補が、上記の下限距離以上であり、かつ、あらかじめ決められた上限距離以下であるか否かを判定する(ステップS4037)。
これにより、到達位置が目標点設定可能領域A1外に設定される確率を低減できる。
上記のステップS4036〜S4038を実行することにより、移動距離決定部1443は、下限距離以上、かつ、上限距離以下(かつ、到達位置を目標点設定可能領域A1内とする)であるランダムな目標移動距離を算出できる。
具体的には、例えば、到達位置が目標移動方向の傾きを有する直線上にあること、及び、到達位置と現在の自己位置との距離が目標移動距離であること、の2つの条件を表す式からなる連立方程式を解くことにより、移動座標系における到達位置の座標値を具体的に算出できる。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。特に、本明細書に書かれた複数の実施形態及び変形例は必要に応じて任意に組み合せ可能である。
(A)移動目標点の決定方法についての他の実施形態(その1)
移動目標点は、目標点設定可能領域A1及び移動可能領域A2内にあり、かつ、目標点設定不能領域A3外にある点(座標値)であればよいので、移動目標点の決定方法は、到達位置を算出後に当該位置が所定の領域内にあるか否かを判定することに限られない。
現在の自己位置において、複数の移動目標点を決定してもよい。
例えば、自律移動体1の自律モードにおける移動開始位置から、上記のステップS401〜S410を繰り返し実行して複数の移動目標点を算出後に、当該複数の移動目標点のそれぞれを通過するよう、自律移動体1を自律的に移動させてもよい。
現在の自己位置が目標点設定可能領域A1の外に存在する場合に、ランダムな移動経路の移動を再開させるために、自律移動体1を目標点設定可能領域A1内へと戻すような移動をさせることもできる。
当該移動が可能となることにより、例えば、自律移動体1は、バッテリーの充電のために目標点設定可能領域A1外の充電ステーションへと移動し、バッテリーの充電後、目標点設定可能領域A1内に戻りランダムな移動経路を再開することができる。
上記の第1実施形態においては、環境地図M1(移動環境ME)に、1つの矩形(又は円形)の目標点設定可能領域A1が設定されていた。しかし、目標点設定可能領域A1の形状や設定数は、上記に限られない。
例えば、図15Aに示すように、矩形が所定の角度だけ傾いた目標点設定可能領域A1を設定することもできる。また、図15Bに示すように、移動可能領域A2内の離れた箇所に個別に目標点設定可能領域A1を設定することもできる。
図15A及び図15Bは、目標点設定可能領域の他の実施形態を示す図である。
上記の第1実施形態においては、環境地図M1の通路部分の全てが移動可能領域A2として設定されていた。しかし、環境地図M1の通路部分のうち、例えば、棚などの障害物が高頻度に配置されるなどの理由により、所定の領域へと自律移動体1を移動可能としたくない場合には、通路部分の当該所定の領域以外を移動可能領域A2として設定してもよい。これにより、環境地図M1の通路部分の一部を自律移動体1が移動可能とすることができる。
上記の第1実施形態において、環境地図M1は、自律移動体1を手動モードにて移動させたときに取得された情報(ローカルマップM2)に基づいて作成されていた。しかし、これに限られず、環境地図M1を、CAD及び/又はドローイングソフトなどを用いて作成し、必要に応じてデータ変換して自律移動体1において用いてもよい。これにより、環境地図M1を生成するために自律移動体1を移動させる必要がなくなる。
上記の第1実施形態において、自律移動体1が備える移動部12は、差動二輪型の移動部であった。しかし、自律移動体1が備える移動部12は、差動二輪型のものに限られず、全方向移動が可能なオムニホイールなどの、差動二輪型とは異なる構造を有するものとしてもよい。
11 本体
12 移動部
121a、121b モータ
123a、123b 車輪
125a、125b エンコーダ
13 レーザレンジセンサ
131 第1レーザレンジセンサ
133 第2レーザレンジセンサ
14 制御部
100 移動目標決定装置
141 記憶部
142 ローカルマップ取得部
143 自己位置推定部
144 移動目標点決定部
1441 移動方向決定部
1443 移動距離決定部
1445 移動目標設定部
145 移動制御部
1447 領域設定部
1447−1 表示部
1447−3 描画部
1447−5 領域作成部
15 補助輪部
15a、15b 補助車輪
A1 目標点設定可能領域
A2 移動可能領域
A3 目標点設定不能領域
M1 環境地図
UI ユーザ・インターフェース
Claims (5)
- 移動体の移動環境を表す環境地図のうち、前記移動体が移動すべき移動目標点を設定可能な所定の大きさの領域を設定する目標点設定可能領域を記憶する記憶部と、
前記移動体が自己位置から移動する目標移動方向をランダムに決定する移動方向決定部と、
前記自己位置から移動したときに、前記目標点設定可能領域内の位置に到達可能な距離であり、かつ、前記移動環境の角の位置、又は、前記移動環境の袋小路から抜け出ることができる所定の下限距離以上である距離を、目標移動距離としてランダムに決定する移動距離決定部と、
前記自己位置から前記目標移動方向に前記目標移動距離だけ移動したときに前記移動体が到達する到達位置を、前記移動目標点として設定する移動目標設定部と、
を備える、移動目標決定装置。 - 前記目標点設定可能領域は、前記環境地図のうち前記移動体が移動可能な領域を表す移動可能領域からは独立して設定され、
前記移動目標設定部は、前記到達位置が前記移動可能領域内に存在すれば、当該到達位置を前記移動目標点として設定する、
請求項1に記載の移動目標決定装置。 - 前記記憶部は、前記環境地図のうち前記移動目標点を設定できない領域を表し、前記移動体が移動可能な領域を表す移動可能領域からは独立して設定された目標点設定不能領域を記憶し、
前記移動目標設定部は、前記到達位置が前記目標点設定不能領域外に存在すれば、当該到達位置を前記移動目標点として設定する、
請求項1又は2に記載の移動目標決定装置。 - 前記目標点設定可能領域は、矩形又は円形である、請求項1〜3のいずれかに記載の移動目標決定装置。
- 移動体の移動環境を表す環境地図のうち、前記移動体が移動すべき移動目標点を設定可能な所定の大きさの領域である目標点設定可能領域を設定するステップと、
前記移動体が自己位置から移動する目標移動方向をランダムに決定するステップと、
前記自己位置から移動したときに、前記目標点設定可能領域内の位置に到達可能な距離であり、かつ、前記移動環境の角の位置、又は、前記移動環境の袋小路から抜け出ることができる所定の下限距離以上である距離を、目標移動距離としてランダムに決定するステップと、
前記自己位置から前記目標移動方向に前記目標移動距離だけ移動したときに前記移動体が到達する到達位置を、前記移動目標点として設定するステップと、
を含む、移動目標決定方法。
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