JP5212939B2 - 自律移動装置 - Google Patents

自律移動装置 Download PDF

Info

Publication number
JP5212939B2
JP5212939B2 JP2008186442A JP2008186442A JP5212939B2 JP 5212939 B2 JP5212939 B2 JP 5212939B2 JP 2008186442 A JP2008186442 A JP 2008186442A JP 2008186442 A JP2008186442 A JP 2008186442A JP 5212939 B2 JP5212939 B2 JP 5212939B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
information
stored
mobile device
obstacle
autonomous mobile
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2008186442A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2010026727A (ja
Inventor
亮介 村井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Corp
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Panasonic Corp
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Panasonic Corp, Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Panasonic Corp
Priority to JP2008186442A priority Critical patent/JP5212939B2/ja
Publication of JP2010026727A publication Critical patent/JP2010026727A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5212939B2 publication Critical patent/JP5212939B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Control Of Position, Course, Altitude, Or Attitude Of Moving Bodies (AREA)

Description

本発明は、人や台車などのような障害物となる移動体が存在する環境において、障害物との衝突を回避しつつ自律的に移動して所望の動作をする自律移動装置に関する。
従来から、工場や病院、一般建屋内のように人や台車などのような障害物となる移動体が存在する環境において、障害物を回避しながら自律的に移動して運搬、配達、警備、掃除などの作業を行う自律移動装置が知られている。このような自律移動装置においては、通常、複数の距離センサを用いて障害物の位置情報を得ると共に、各センサからの出力を組合せて処理することにより、効率的に障害物を回避して移動する工夫がなされている。
例えば、前方斜め下方をスキャンする下方センサと、前方水平面をスキャンする前方センサとを備え、走行中に両センサで取得した計測点の3次元情報を、高さ方向の座標を除いた2次元情報にして比較することにより、オーバハングした形状の障害物、すなわち装置本体の下部は衝突しないが上部の方が衝突するような形状の障害物を検出する自律移動装置が知られている。また、この装置は、下方センサで取得した計測点の3次元情報を、進行方向の座標を除いた左右方向と高さ方向とに関する座標による2次元情報にして記憶し、その2次元情報を移動の前後で比較することにより床面における障害物を検出する(例えば、特許文献1参照)。
特開2005−157689号公報
しかしながら、上述した特許文献1に示されるような自律移動装置や従来の装置においては、障害物情報の処理や記憶において、なお以下のような問題がある。一般に、障害物の位置を記憶していない場合には、自律移動装置が障害物を検知すると、進路を変えるが、進路を変えたことにより障害物が検知されなくなり、自律移動装置は、もとの進路に復帰しようとする。すると、また障害物を検知するので再度進路を変える、という不自然な動作(いわゆるハンチング)に陥る。そこで、このような現象が発生するのを回避するため、特許文献1におけるように、障害物の位置が記憶される。ところが、障害物を記憶すると、対象となる障害物が移動物体であった場合、移動した後の地点についても障害物位置を記憶しているので、ハンチングを防止できてもその地点へ移動することはできなくなる、という問題が発生する。
本発明は、上記課題を解消するものであって、簡単な構成により、オーバハング形状の障害物に対しても確実に回避動作をし、移動している障害物に対してもスムーズな回避動作をして、ハンチング現象を起こさず効率的に移動できる自律移動装置を提供することを目的とする。
上記課題を達成するために、請求項1の発明は、自己の周囲空間に存在する障害物の位置情報を取得する環境情報取得手段と、自己の位置を取得する位置情報取得手段と、前記環境情報取得手段により取得される障害物位置情報に基づいて当該障害物を回避するように走行するための走行経路を生成する経路生成手段と、前記経路生成手段により生成された走行経路に沿って自己の位置を移動させる移動手段と、を備える自律移動装置において、前記環境情報取得手段は、装置の移動の前後において一部重複して継続的に障害物位置情報を取得する第1環境情報取得手段と、前記第1環境情報取得手段によって取得される情報とは異なる情報であって前記第1環境情報取得手段が取得する障害物位置情報が示す障害物の位置よりも上方に位置する障害物の位置情報を含む障害物位置情報を取得する第2環境情報取得手段と、前記第1環境情報取得手段によって取得された障害物位置情報(第1情報と記す)の一部または全部および前記第2環境情報取得手段によって取得された障害物位置情報(第2情報と記す)を記憶する記憶手段と、を備え、前記第2情報の記憶に際して当該情報の表す位置の予め決められた周辺領域における第1情報が第2情報に対応付けられて前記記憶手段に記憶され、前記記憶された第1情報および当該第1情報と対応付けられて記憶された第2情報は当該第1情報の周辺に新たな第1情報が取得されなくなったときに前記記憶手段から消去され、前記経路生成手段は、前記各環境情報取得手段によってリアルタイムに取得する第1情報および第2情報、および前記記憶手段に記憶され保持されている第2情報に基づいて走行経路を生成するものである。
請求項2の発明は、請求項1に記載の自律移動装置において、前記第2情報に対応付けられる第1情報は、第2情報の表す位置に最短距離となる位置の情報である。
請求項3の発明は、請求項1に記載の自律移動装置において、前記記憶手段からの情報の消去は、前記記憶手段に記憶された第1情報の表す位置の周囲一定範囲に新たに第1情報が取得されなくなった時点で行われるものである。
請求項4の発明は、請求項1に記載の自律移動装置において、第2情報の表す位置が第1情報の表す位置から一定距離以上離れている場合には、第2情報は第1情報に対応付けることなく前記記憶手段に記憶されるものである。
請求項5の発明は、請求項1に記載の自律移動装置において、前記第1環境情報取得手段による位置情報取得領域の境界付近で取得された第1情報は、第2情報に対応付ける情報としては用いないものである。
請求項6の発明は、請求項1に記載の自律移動装置において、自律移動装置の周囲一定の範囲における第2情報は、第1情報に対応付けることなく前記記憶手段に記憶されるものである。
請求項7の発明は、請求項1に記載の自律移動装置において、自律移動装置が移動することにより前記記憶手段に記憶されている第1情報の表す位置が前記第1環境情報取得手段による位置情報取得領域の外に移動した場合には、前記記憶されている第1情報と第2情報とが消去されずに一定期間記憶され続けるものである。
請求項8の発明は、請求項1乃至請求項7のいずれか一項に記載の自律移動装置において、前記記憶手段は、有限個数のセルから成るグリッド空間に第1情報および第2情報の少なくとも一方を記憶するものである。
請求項9の発明は、請求項8に記載の自律移動装置において、前記グリッド空間は、自律移動装置と共に移動する座標軸によって設定され、前記グリッド空間における各セルには最大1点の障害物位置情報が記憶され、各セルにおける位置情報は自律移動装置と障害物との相対位置の変化に追随するように変換されて記憶されているものである。
請求項10の発明は、請求項1乃至請求項9のいずれか一項に記載の自律移動装置において、前記記憶手段は、障害物位置を水平面に写像した2次元の座標情報として障害物位置情報を記憶するものである。
請求項11の発明は、請求項1乃至請求項3、請求項5、請求項7乃至請求項10のいずれか一項に記載の自律移動装置において、前記記憶手段に記憶されている第1情報の周辺に新たな第1情報が取得されなくなったとき、前記記憶されている第1情報を対応付けて記憶されている第2情報の周辺に新たな第1情報が存在する場合には、前記記憶されている第2情報と前記取得されなくなった第1情報との対応付けが解消されると共に、前記記憶されている第2情報と前記新たに取得された第1情報とが対応付けられて前記記憶手段に記憶されるものである。
請求項12の発明は、請求項1乃至請求項11のいずれか一項に記載の自律移動装置において、前記記憶手段に記憶された障害物位置情報は、一定時間後に消去されるものである。
請求項13の発明は、請求項1乃至請求項11のいずれか一項に記載の自律移動装置において、前記記憶手段に記憶された障害物位置情報は、自律移動装置が一定距離を移動した後に消去されるものである。
請求項1の発明によれば、リアルタイムに取得する第1情報と第2情報に加え、記憶手段に記憶された過去の情報である第2情報に基づいて走行経路を生成することができるので、第2情報を取得できなくなったときであっても、障害物回避と進路復帰を繰り返すハンチング現象に陥ることを回避できる。また、第2情報に対応付けて記憶した第1情報の変動に基づいて第2情報を記憶手段から消去するので、実際には存在しなくなっている記憶上の第2情報にいつまでも左右されることがなくなり、従って、移動する障害物に対してもスムーズな回避動作や走行動作を実現することができる。このことは、第2環境情報取得手段が、装置の移動の前後において一部重複して継続的に障害物位置情報を取得するものでなく、一過性の情報取得手段である場合に、特に有効である。
また、互いに異なる障害物位置情報を含むリアルタイムの第1情報、第2情報、および記憶された第2情報を用いるので、単一種類の情報に基づくよりも障害物情報を的確に取得でき、オーバハングした形状の障害物であっても障害物との衝突を回避でき、効率的に移動できる。
請求項2の発明によれば、簡単な構成で請求項1の内容を実現できる。
請求項3の発明によれば、簡単な構成で請求項1の内容を実現できる。
請求項4の発明によれば、一般に移動体よりもオーバハング量が多いと考えられる固定された障害物との衝突を適切に回避することができる。
請求項5の発明によれば、自律移動装置の僅かな移動によって障害物位置情報を取得できたりできなかったりすることに起因する不安定さを回避してスムーズな移動を実現できる。
請求項6の発明によれば、自律移動装置に近接している衝突の危険性が高い障害物の情報を記憶することにより、そのような障害物を確実に回避できる。
請求項7の発明によれば、自律移動装置の僅かな移動によって障害物位置情報を取得できたりできなかったりすることに起因する不安定さを回避してスムーズな移動を実現できる。
請求項8の発明によれば、記憶するデータが有限個数に限定できるので、また、自律移動装置の幅や高さに合わせてグリッド空間を適切に調整できるので、記憶容量を小さくできる。
請求項9の発明によれば、障害物の位置情報が自律移動装置の移動に伴って座標変換され、セル内およびセル間で移動するので、自律移動装置の周辺の障害物位置の記憶を自律移動装置の移動に合わせて適切に行うことができる。
請求項10の発明によれば、障害物位置情報を圧縮することができるので、記憶容量を小さくすることができる。また、扱うデータ量が抑制されることから、少ない演算処理により、スムーズで効率的な障害物回避動作を実現できる。
請求項11の発明によれば、固定障害物に関する第2情報に、その固定障害物に近接して存在する移動障害物に関する第1情報が対応付けられていたところ、その移動障害物が移動した場合に、第2情報を消去することなく新たに固定障害物に関する第1情報と対応付ける、などという対応をすることができ、そのような輻輳(複合)した障害物を回避してスムーズな移動を継続できる。
請求項12の発明によれば、記憶している障害物がノイズ等による誤検出に基づく場合であっても、不適切な情報を消去して安定した自然な動作のもとで効率的に移動を継続できる。
請求項13の発明によれば、請求項12と同等の効果が得られる。また、自律移動装置から一定距離以上離れた場所にある障害物の情報を記憶しないので、障害物の情報を記憶するための記憶容量を小さくできる。
以下、本発明の実施形態に係る自律移動装置について、図面を参照して説明する。
(第1の実施形態)
図1は第1の実施形態に係る自律移動装置のブロック構成を示し、図2、図3、図4は同装置が移動障害物の位置情報を取得する様子を示す。なお、図1、図2は他の実施形態においても、適宜参照される。
自律移動装置1は、図1に示すように、自己の周囲空間に存在する障害物の位置情報を取得する環境情報取得手段2と、自己の位置を取得する位置情報取得手段3と、走行領域の地図情報や走行に必要なパラメータなどを記憶する記憶手段4と、環境情報取得手段2により取得される障害物位置情報に基づいて当該障害物を回避するように走行するための走行経路を生成する経路生成手段5と、経路生成手段5により生成された走行経路に沿って自己の位置を移動させる移動手段6を制御する移動制御手段7とを備えている。
環境情報取得手段2は、互いに環境情報取得の態様の異なる2種類の第1環境情報取得手段21と第2環境情報取得手段22とを備えている。これらは、自律移動装置1の周辺空間における障害物検出領域(すなわち、障害物位置情報取得領域)内の障害物までの自己位置からの距離と方向を検出する距離センサと、距離センサによって取得した物体表面位置の座標を処理して、壁面や移動物体などの障害物を認識するための演算部を備えている。
位置情報取得手段3は、走行領域の地図情報に含められている特徴的な壁情報などの環境構成物情報や位置認識のために専用に設けられたランドマークなどを実際の走行領域内で検出して地図情報と比較することにより自律移動装置1の自己位置を取得する。また、自己位置取得には、下記の移動手段6からの情報を援用する。位置情報取得手段3によって取得された情報は自己位置情報12として記憶手段4に記憶され、経路生成手段5や移動制御手段7によって参照される。
移動手段6は、電池BTで駆動されるモータと駆動輪61(図2)とを備えて構成されている。このモータには、その回転数や回転速度を計測するエンコーダが設けられている。自律移動装置1の移動制御手段7は、このエンコーダの出力によって移動距離や移動方向を大略知ることができ、これをもとに、デッドレコニング(dead reckoning推定航法)を行う。
また、環境情報取得手段2の演算部、位置情報取得手段3、記憶手段4、経路生成手段5、および移動制御手段7等は、全体で制御部10を構成している。この制御部10を構成するため、CPUやメモリや外部記憶装置や表示装置や入力装置などを備えた一般的な構成を備えた電子計算機と、その上のプロセスまたは機能の集合を用いることができる。
次に、上述した2種類の環境情報取得手段2の詳細を説明する。第1環境情報取得手段21は、自律移動装置1の移動の前後において一部重複して継続的に障害物位置情報を取得するものであり、第2環境情報取得手段22は前記第1情報とは異なる情報を含む障害物位置情報を取得するものである。また、第2環境情報取得手段22は自律移動装置1の移動の前後において大略重複することなく漸次新たな障害物位置情報を取得するものとも言える。
以下において、第1環境情報取得手段21によって取得された障害物位置情報を第1情報と記し、第2環境情報取得手段22によって取得された障害物位置情報を第2情報と記すことにする。第1情報の一部または全部、および第2情報の全体は、障害物位置情報11として記憶手段4に記憶され、また、適宜消去される。このような記憶および消去の処理は、制御部10に組み込まれたソフトウエアによって行われる。
第1環境情報取得手段21は、より具体的には、図2に示すように、走行面Rに平行な面内の情報から障害物位置情報を取得するように構成され、第2環境情報取得手段22は走行面Rとは非平行な面内の情報から障害物位置情報を取得するように構成される。これにより、前者は情報取得のスキャン面Aが自律移動装置1の移動の前後において一部重複し、後者は情報取得のスキャン面Bが移動の前後において(特殊な移動による例外を除いて)重複しないものとなる。スキャン面A,Bについてはさらに後述される。
第1環境情報取得手段21が取得する障害物位置情報、すなわち第1情報は、走行面Rに平行な面内の情報より取得されるので、自律移動装置1が、前進、後進、旋回などの任意の走行動作を行った場合においても、自律移動装置1の走行面R(通常は水平面)から一定の高さの位置情報となる。自律移動装置1と共に移動する座標系xyzを、進行方向y、高さ方向zの直交座標系とすると、第1情報におけるz座標値は一定となる。
第2環境情報取得手段22が取得する障害物位置情報、すなわち第2情報は、本実施形態の場合、走行面Rに非平行な面内の情報より取得される。従って、自律移動装置1が走行動作を行うときに、第2情報として得られる座標値のいずれかが一定になるという保証はない。自律移動装置1の移動と関連して、座標値が一定となる特殊な例として、例えば、走行面Rとは非平行であるが、進行方向に平行な面内の情報より障害物位置情報を取得する第2環境情報取得手段の場合、自律移動装置1が直進する間はx座標値が一定の第2情報が取得される。
上述の第1情報および第2情報は、自律移動装置1の稼動中に、その移動中か停止中かにかかわらず、自律移動装置1における制御周期に基づいて、通常とびとびの時間間隔で逐次リアルタイムに取得される。また、逐次取得される第1情報および第2情報は、一時的に情報を記憶するテンポラリ記憶手段にリアルタイムな情報として記憶される他に、上述したように一部または全体が記憶手段4に記憶される。
次に、自律移動装置1をより具体的に説明する。自律移動装置1は、外形が平面視で略円形の車体を有し、車体中央下部の左右に移動手段6としての駆動輪61を備えて進行方向yに示す前方方向に移動する。駆動輪61は、それぞれ独立に駆動可能である。自律移動装置1は左右の駆動輪61を同じ方向に駆動して前進または後退し、互いに逆向きに同じ駆動力で駆動して、その場で回転中心(両駆動輪間の中央)の回りに右旋回または左旋回する。旋回時の左右の駆動力が異なれば、自律移動装置1は、前方または後方に進みながら右旋回や左旋回する。なお、駆動輪61の車軸に直交する水平方向が進行方向yとされている。
第1環境情報取得手段21は、車体の前面下部中央に備えられて前方の水平面内、より一般的には走行面Rに平行な面(スキャン面A)内をスキャンするレーザレーダで構成されている。また、第2環境情報取得手段22は、車体の左右上方から下方向をスキャンする2つのレーザレーダで構成されている。左右の第2環境情報取得手段22が第2情報を取得する面(スキャン面B)は、走行面Rとは非平行な面であって車体前方で互いに交差する面となっている。これらの3つのレーザレーダは、各スキャン面A,B内で所定一定角度間隔でレーザビームを振って、所定の半径を有する半円形の障害物検出領域において、物体や障害物までの距離を取得する。
また、環境情報取得手段2の距離センサとして上述のレーダレーダの他に、超音波受波素子をアレイ状に複数配列して電子的スキャンにより3次元や2次元の距離画像を得る超音波アレイセンサなどを用いることができる。また、各レーザレーダの障害物検出領域の形状は半円形に限らず、より狭い角度範囲や、より広い角度範囲とすることができる。
図2に示す状況において、第1環境情報取得手段21は、前方の障害物検出領域における移動する障害物M、すなわち歩行者の両脚部の点a1,a2の位置座標を第1情報として取得している。また、第2環境情報取得手段22は、障害物検出領域にある歩行者の腕部の点bの位置座標を第2情報として取得している。
第1環境情報取得手段21が検出する点a1,a2は、自律移動装置1が小規模の走行動作を行って障害物との相対位置が変化した場合にも同一点として検出され、継続的に追跡して位置情報を取得できる検出点である。
ところが、第2環境情報取得手段22が検出する点bは、自律移動装置1が行う走行動作がいくら小規模であっても、障害物との相対位置が変化すると同一点として検出されるとは限らず、継続的に追跡して位置情報を取得することができない検出点である。なお、いずれかのスキャン面Bがその面内で平行に移動するように、自律移動装置1が旋回動作を含む走行動作をすると、そのスキャン面B内における点bが追跡可能な状態で検出される。
上述のように取得された検出点の位置座標は、図3のxy平面図において、第1情報である点a1,a2が四角形によって、また、第2情報である点bが三角形によって、それぞれ示されている。また、点a1と点bとを結ぶ両矢線は、これらの点の位置情報が後述する関係を有して記憶手段4に記憶されることを示す。
次に、上述の環境情報取得手段2が取得する第1情報および第2情報と、その情報に基づく経路生成手段5による走行経路の生成について説明する。なお、以下において、「情報間の距離」や「情報間の遠近」などの概念や用語が用いられることがある。これは、一般に、第1情報や第2情報は位置座標の集合であるので、位置座標の表す点間の距離によって情報間の距離を定義できることによる。
第2環境情報取得手段22が取得する第2情報は、一旦全て記憶手段4に記憶され、その第2情報の記憶に際して、当該情報の表す位置の周辺領域における第1情報が第2情報に対応付けられて記憶手段4に記憶される。また、記憶された第1情報および第2情報は当該第1情報の周辺に新たな第1情報が取得されなくなったときに記憶手段4から消去される。
すなわち、図3、図4(a)において、第2情報である点bの情報は記憶手段4に記憶され、同時に、この点bの情報に対して、第1情報である点a1の情報が両矢線で示すように対応付けられて記憶手段4に記憶される。ここで、点a1,a2は第2情報の点bに対する予め決められた周辺領域内に存在しており、点a1は、点a2よりも点bに距離的に近い点である。
上述の「周辺領域」は、第2情報の個々の点に対して設定される領域であって、一般に3次元領域であり、また、2次元領域とすることもできる。その領域形状や広さは予め設定されているものとする。領域形状の例として、単純な幾何学形状である円形、楕円形、四角形、およびこれらの3次元立体形などを好適に用いることができる。また、その領域形状や広さ、大きさは、自律移動装置1の移動速度や稼動環境に応じてリアルタイムで動的に、または事前に適宜変更することができる。
図4(b)は図4(a)の状態からある時間が経過した後の状態を示し、移動する障害物Mである歩行者が移動し、自律移動装置1も移動した状態である。障害物Mは距離dだけ移動している。また、第2環境情報取得手段22のスキャン面Bは障害物Mを検出できない位置にあり、第1環境情報取得手段21のスキャン面Aは、依然として引き続き、障害物Mの脚部を検出できる位置にある。そこで、第環境情報取得手段21によって障害物Mの脚部の点a3,a4が新たに検出され、その情報が新たな第1情報とされる。
また、図4(b)において、記憶手段4に記憶されている第2情報の点bに対応する点が白抜き三角形によって点qとして表示されている。同じく、記憶手段4に記憶されている第1情報の点a1に対応する点が白抜き四角形によって点p1として表示されている。
第2情報は、一般に継続的に取得できない障害物位置情報であるから、記憶手段4に記憶されることにより障害物回避用の情報として用いられる。しかしながら、歩行者のような移動する障害物Mの場合、第2情報を時間制限なく記憶していると、その記憶した情報の点qの位置には移動できなくなる。そこで、点qの情報を消去するために点p1、点a3の情報が用いられる。
点p1と点a3の距離が後述する判定により有意の値を示す場合、これらの点が検出された障害物Mは移動する障害物であると結論される。このような移動する障害物Mの第1情報の点p1が対応付けられた第2情報の点qの情報は、点p1が検出された障害物Mと同一の障害物Mに由来すると結論できる。この結論のもとで、点qに関する第2情報が記憶手段4から消去される。同時に、不要となった点p1の情報も記憶手段4から消去される。
上記において、点p1と点a3の距離が有意の値を示さない場合、つまり、これらの点が同一点と考えられる場合には、障害物Mは固定障害物と結論される。従って、点qに関する第2情報は消去されることなく記憶手段4に記憶され続ける。とはいっても、記憶手段4の容量には通常限界があるので、古い情報から順番に消去するなどの一定条件のもとで、消去される。
ここで、第2情報(点b)に第1情報(点a1)を対応付ける方法、および、記憶された第1情報(点p1)と新たに取得された第1情報(点a3)との間の距離の有意性の有無判定、すなわち障害物の移動の有無の判定の方法について、さらに説明する。
前者の対応付けの方法として、本実施形態で示すように、第2情報の点に対する予め決められた周辺領域内において、相互の距離がより近い点(点bに対して点a1)を対応付ける方法を用いることができる。本実施形態において、予め決められた周辺領域は、点間の距離の上限によって定められる。この場合、周辺領域の形状は球形(2次元の場合円形)となる。その距離の上限は、例えば、想定される移動体の外形寸法などに基づいて決められる。また、移動体の寸法を縦方向と横方向とで区別することもでき、その場合、周辺領域は球形(円形)とは限らない。
また、点間の距離として、3次元のxyz空間における距離の他に、高さ情報(z方向)を無視してxy面に射影(写像)した点間の距離を用いることもできる。また、奥行き(y方向)を無視してxz面に射影した点間の距離を用いることもできる。また、x,y,z各方向の各距離に重み付けを施して算出した距離を点間の距離とすることもできる。
上述の距離の考え方によると、対応付けの方法として、第2情報の点bをxy面に射影した点から一定範囲内(すなわち、周辺領域)にある、同じくxy面に射影した第1情報の点を選択して対応付けるようにしてもよい。
後者の障害物の移動の有無判定の方法は、検出点の移動によって障害物Mの移動を判定しようとする方法である。従って、その検出点には、障害物Mにおける同一点を追跡して検出した点である、という前提が要求される。本実施形態において、第1情報は、水平面(xy面)であるスキャン面Aから得られる情報であり、自律移動装置1の移動の前後において一部重複して継続的に取得される情報である。そこで、記憶手段4に記憶されている第1情報の点a1に対応する点p1に最も近い検出点(すなわち、記憶された第1情報の周辺に取得された新たな第1情報の点)を、第1環境情報取得手段21による検出毎に追跡することにより、同一点を追跡しているという前提が満たされると考えられる。
上述したことから、前記「第1情報の周辺」における「周辺」は、「検出毎に追跡可能な範囲」と定義することができる。また、この「周辺」の範囲は、第1環境情報取得手段21を構成するセンサの性質(センサ種別、ビームセンサ、距離画像センサ、スキャンセンサなど)や性能(距離分解能、角度分解能など)に基づいて設定することができる。
点p1と点a3との距離は、必ずしも障害物Mの移動距離dになるとは限らないが、近い値になると考えられる。検出点a1,a2や、検出点a3,a4などを検出する空間的な間隔は狭く、言い換えれば空間分解能を高く、するとデータ量の増大やデータ処理時間の増大を招くので、状況に応じて適切に設定する必要がある。また、検出点を追跡する際に、近接した複数の検出点を1つの代表点にまとめて処理してもよい。また、第2情報、および第2情報に対応付ける第1情報を取得する時間的な間隔は、自律移動装置1の移動速度や、想定される移動する障害物(歩行者、移動ロボット、他の自律移動装置など)の移動速度に応じて設定すればよい。
自律移動装置1においては、第2情報が逐次リアルタイムに取得されると共に、上述のように、障害物回避に有効に用いられるように記憶手段4に記憶されて保持され、また、適宜消去される。また、第1情報は、逐次リアルタイムに取得されるその情報自身が障害物回避に用いられると共に、適宜選択されて第2情報に対応付けられて、第2情報の消去に用いられる。
自律移動装置1の移動に際し、経路生成手段5は、各環境情報取得手段21,22によってリアルタイムに取得する第1情報および第2情報、および記憶手段4に記憶されている第2情報に基づいて障害物を回避するように走行するための走行経路を生成する。補足すると、第1情報は、逐次取得される現在の障害物位置情報であり、第2情報は、逐次取得される現在の障害物位置情報、および記憶手段4に記憶されている過去の障害物位置情報である。記憶している第1情報が記憶している第2情報の周辺領域に存在すること、または存在していた情報であることを考慮すると、例えば、より確実に障害物回避を行って走行経路を生成する際などでは、この第1情報をさらに参照するようにしてもよい。
自律移動装置1は、上述のように経路生成手段5によって走行経路を生成しつつ、移動制御手段7によって障害物を回避しながら所定の目的地へと移動する。なお、障害物位置情報(本例の場合上記逐次情報すなわちリアルタイム情報と記憶情報)に基づいて障害物との衝突を回避しながら行う自律移動は、例えば、特許第3648604号に開示された方法や装置に基づいて行うことができる。
本実施形態の自律移動装置1によれば、経路生成手段5が、記憶手段4に記憶された過去の情報である第2情報に基づいて走行経路を生成することができるので、第2情報を取得できなくなった障害物に対して障害物回避と進路復帰を繰り返す不自然ないわゆるハンチング現象を回避できる。また、第2情報に対応付けて記憶した第1情報の変動に基づいて第2情報を記憶から消去するので、「実際には存在しなくなっている第2情報によっていつまでも移動範囲を制限される」という事態を回避でき、効率的に移動することができる。すなわち、第2情報が、移動している障害物の位置情報である場合に、第2情報に対応付けた第1情報によって第2情報が表す障害物の動向を判断できるので、移動する障害物に対してもスムーズな回避動作を行って走行動作を実現することができる。このことは、第2環境情報取得手段が、第1環境情報取得手段と異なって「装置の移動の前後において一部重複して継続的に障害物位置情報を取得する」ものではない場合、すなわち一過性の情報取得手段である場合に、特に有効である。
また、上記において、記憶手段4に記憶された障害物位置情報11は、第2情報に対応付けた第1情報に変動がない場合であっても、一定時間後に消去するようにしてもよい。このような消去法によれば、記憶している障害物がノイズ等による誤検出に基づく場合であっても、そのような不適切な情報を消去して安定した自然な動作のもとで効率的に移動を継続できる。消去判断のもとになる「一定時間」は、想定される移動体の移動速度や大きさに基づいて設定することができる。
また、同様に、記憶手段4に記憶された障害物位置情報11は、第2情報に対応付けた第1情報に変動がない場合であっても、自律移動装置1が一定距離を移動した後に消去するようにしてもよい。このような消去法によれば、上記と同等の効果が得られ、また、自律移動装置1から一定距離以上離れた場所にある障害物の情報を消去するので、障害物の情報を記憶するための記憶容量を小さくできる。
(第2の実施形態)
本実施形態は、上述の第1の実施形態における第2情報に第1情報を対応付ける方法に関する。図5において、自律移動装置1によって取得された第1情報および第2情報が、xy分布として示されている。この2次元の分布図は、本来3次元のxyzデータ空間(障害物位置情報を表現する空間)を説明のため2次元に簡略化したものと見做すことができる。また、より積極的に、処理を簡素化するために3次元データのz方向の情報を無視するようにxy面にデータを射影したものと見做すこともできる。
第1情報は、四角形のマークで表した点a1〜a5の群と、点a6〜a9の群とから成り、第2情報は、三角形のマークで表した点b1,b2から成る。そして、点b1は点a2に最も近接しており、点b2は点a7に最も近接している。このような状況のもとで、点b1の記憶に際し、点a2の情報が対応付けられて記憶され、点b2には点a7の情報が対応付けられて記憶される(第1情報の一部の情報が選択されて記憶される)。
すなわち、本実施形態では、第2情報に対応付けられる第1情報は、第2情報の表す位置に最短距離となる位置の情報とされている。このような対応付けによれば、簡単な構成で対応付けを実現できる。なお、第1情報や第2情報の用語は、図5において各点に注目しているように、その情報に含まれる各点毎の位置情報の意味で用いられている。
(第3の実施形態)
本実施形態は、上述の第1の実施形態における第2情報に対応付けられた第1情報による第2情報の消去の方法に関する。図6には、上述の図5と同様に、自律移動装置1によって取得された第1情報および第2情報が、xy分布として示されている。図6には、過去に取得されて記憶された第1情報および第2情報も示されている。
現在の第1情報は、四角形のマークで表した点aであり、記憶された過去の第1情報は白抜き四角形のマークで示された点p2,p7である。また、記憶された過去の第2情報は白抜き三角形のマークで示された点q1,q2である。なお、点p2,p7,q1,q2は、図5における点a2,a7,b1,b2を記憶したものである。そこで、点q1,p2は互いに対応付けられ、点q2,p7も互いに対応付けられている。
図6において、点p2,p7を中心とする一定半径の円13(3次元の場合、球13)が描かれている。点p2を中心とする円13の内部には、第1情報である点aは含まれなく、点p7を中心とする円13の内部には、2つの点aが含まれている。
そこで、点p2は、移動する障害物に関する点であると判断され、点q1と伴に記憶手段4から消去される。他方、点p7は、固定障害物に関する点であると判断され、点q2と伴に、引き続き記憶手段4に保持される。
すなわち、本実施形態では、記憶手段4からの情報の消去は、記憶手段4に記憶された第1情報の表す位置の周囲一定範囲に新たに第1情報が取得されなくなった時点で行われるとされている。このような、「対応付けの保持方法」と「記憶情報の消去方法」とによれば、簡単な構成で第1情報の動向から障害物の移動有無を判断して、適切に第2情報を消去することができる。
(第4の実施形態)
本実施形態は、上述の第1の実施形態における第2情報に第1情報を対応付ける方法に関する。図7には、上述の図5と同様に、自律移動装置1によって取得された第1情報および第2情報が、xy分布として示されている。すなわち、1つの第2情報を表す点bと、点bを中心とする円13(3次元の場合、球13)、および円13外部における第1情報を表す複数の点aが存在している。
第1の実施形態では、「第2情報が記憶手段4に記憶され、その記憶に際して第2情報に第1情報が対応付けられて記憶される」と説明したが、本実施形態は、その例外を示すものである。すなわち、図7に示すように、第2情報の表す位置(点bの位置)が第1情報の表す位置(点aの位置)から一定距離以上離れている(円13の半径以上離れている)場合には、第2情報は第1情報に対応付けることなく記憶手段4に記憶される。
このような例外処理によれば、一般に移動体よりもオーバハング量が多いと考えられる固定された障害物との衝突、特にオーバハングした部分への衝突を適切に回避することができる。これは、障害物におけるオーバハングした部分が、通常、第1環境情報取得手段21のスキャン面Aよりも上方にあると考えられるからである。なお、オーバハングした障害物とは、壁から張り出した庇、柱の間に渡した梁、脚部の上に板を配置した机やテーブルなどのように、上部の構造物の下方に空間が存在するような障害物である。また、手を振って歩く人なども、その持ち上げられた手に注目すると、オーバハングした障害物と見做すことができる。
(第5の実施形態)
本実施形態は、上述の第1の実施形態における第2情報に対応付ける第1情報の取得に関する。図8には、第1環境情報取得手段21によって位置情報を取得する領域20(第1の実施形態におけるスキャン面A)が示されている。領域20は、領域20の境界付近の領域20aとその内部の領域20bとに区分されている。領域20は、半円形をしており、通常、その弦状の境界はスキャン限界で決定され、円弧状の境界はセンサ能力限界、または処理打ち切り値(打ち切り値以遠の障害物は無視する)で決定される。
本実施形態では、第1環境情報取得手段21による位置情報を取得する領域20の境界付近の領域20aで取得された第1情報は、第2情報に対応付ける情報としては用いないものとされる。このような処理によれば、自律移動装置1の僅かな移動によって障害物位置情報(第1情報)を取得できたりできなかったりする不安定さを回避してスムーズな移動を実現できる。
(第6の実施形態)
本実施形態は、上述の第1の実施形態における第2情報に第1情報を対応付ける方法に関する。図9には、自律移動装置1を囲むように領域20が設定された様子が示されている。上述の第1の実施形態では、「第2情報が記憶手段4に記憶され、その記憶に際して第2情報に第1情報が対応付けられて記憶される」と説明したが、本実施形態は、その例外を示すものである。
本実施形態では、自律移動装置1の周囲一定の範囲である領域20における第2情報は、第1情報に対応付けることなく記憶手段4に記憶される。領域20は、第2情報に関して設定される領域であるので、平面領域とは限らず、一般に3次元空間領域である。このような記憶処理によれば、自律移動装置1に近接している衝突の危険性が高い障害物の情報を記憶することができ、そのような障害物を確実に回避できる。
(第7の実施形態)
本実施形態は、上述の第1の実施形態における第2情報に対応付けられた第1情報による第2情報の消去の方法に関する。図10(a)には、第2情報の点bと、点bの情報に対応付けられた第1情報の点aが示されている。点aは、自律移動装置1の第1環境情報取得手段21が位置情報を取得する領域20(位置情報取得領域)に存在している。また、図10(b)には、図10(a)に示した状態から時間が経過して位置が変化した自律移動装置1、および記憶手段4に記憶された第1情報の点p、第2情報の点qが示されている。
上述の図10(b)の状態では、点pが領域20の外部に位置している。この状態では、点pが取得された障害物が移動しない固定障害物であるならば、第1環境情報取得手段21は、その障害物の位置情報を新たに取得することはできない。また、障害物が移動する障害物であって領域20の外部に移動した場合にも、同様に、その障害物の位置情報を新たに取得することはできない。
上述の状況において、本実施形態では、自律移動装置1が移動することにより記憶手段4に記憶されている第1情報の表す位置が第1環境情報取得手段21による位置情報を取得する領域20の外に移動した場合には、記憶している第1情報と第2情報とを消去せずに一定期間記憶し続けて対処する。
本実施形態のように、第1情報と第2情報とを消去しない例外を設けることにより、自律移動装置1の僅かな移動によって障害物位置情報を取得できたりできなかったりする場合に発生する不安定さを回避してスムーズな移動を実現できる。
(第8の実施形態)
本実施形態は、上述の第1の実施形態における移動する障害物Mに替えて、移動しない障害物であってオーバハングのある障害物Mについて、自律移動装置1の動作を説明するものである。
図11(a)には、スキャン面Aを有する第1環境情報取得手段21により取得された第1情報である障害物M上の点a1〜a6、および、スキャン面Bを有する第2環境情報取得手段22により取得された第2情報である障害物M上の点b1,b2が示されている。また、第2情報の点b1,b2に対し、両矢線で示すように、これらに最近接の点a2が対応付けられている。自律移動装置1の進行方向が、矢印yによって示されている。
図11(b)には、図11(a)の状態から所定時間が経過して自律移動装置1が新たな進行方向(矢印y方向)に位置して、第1情報の点aを検出した状況が示されている。また、この図には、点a2、点b1,b2に対応する記憶された点p2、点q1,q2が、それぞれ白抜きの四角形と三角形とによって示されている。また、この図の自律移動装置1の状態では、スキャン面Aは障害物Mを捉えているが、スキャン面Bは障害物Mから外れており、第2環境情報取得手段22による第2情報は取得されていない。
また、図11(b)に示すように、点p2に近接して点aが検出されているので、点q1と点pの組、および、点q2と点pの組は、それぞれ消去されることなく、記憶手段4に記憶保持されている。
経路生成手段5は、図11(a)に示す状況では、点a1〜a6の示す第1情報、および、点b1,b2の示す第2情報に基づいて、オーバハングのある障害物Mを回避するように走行するための走行経路を生成する。また、経路生成手段5は、図11(b)に示す状況では、点aが示す第1情報、および、記憶された点q1,q2が示す第2情報に基づいて、同様に走行経路を生成する。
上述のように、自律移動装置1は、記憶手段4に記憶された第2情報を用いて走行するので、オーバハングした形状の障害物が存在するにもかかわらずオーバハングした部分が検出されなくなったような状況であっても、そのオーバハングした部分をも確実に回避できる。より詳述すれば、自律移動装置1は、互いに異なる障害物位置情報を含む2種類の環境情報取得手段による障害物に関する第1情報、第2情報、および記憶された第2情報を用いることにより、より多くの障害物情報に基づいて、オーバハングしたような形状の障害物との衝突を回避しつつ効率的に移動することができる。
(第9の実施形態)
本実施形態は、上述の第1の実施形態において、移動する障害物に加え、移動しない障害物がさらに複合して存在する場合に、自律移動装置1の動作を説明するものである。図12(a)には、オーバハングのある移動しない障害物M1と、移動する障害物M2とが近接して存在する様子が示されている。また、第1情報として点a1,a2,a3、および第2情報としての点bが示されている。点a1,bは障害物M1に属し、点a2,a3は障害物M2に属している。そして、両矢線で示すように点bに対して点a2が対応付けられている。
図12(b)には、図12(a)の状態から所定時間が経過した状態が示されている。障害物M2が障害物M1から離れる方向に移動し、自律移動装置1も移動しており、第1情報として障害物M1に属する点a4、および障害物M2に属する点a5,a6が検出されている。この状態において、自律移動装置1が移動していることにより、第2情報の点は検出されていない。また、図中に、記憶手段4に記憶されている第1情報の点p1、第2情報の点qが示されている。
上述の図12(b)に示される状況において、記憶手段4に記憶されている第1情報のを継続して取得することができなくなっている。このようなとき、すなわち、点p2の回りに新たな第1情報の点が検出されなかったときに、記憶されている第2情報の点qと前記取得されなくなった第1情報の点p2との対応付けが解消される。しかし、第1の実施形態とは異なり、本実施形態では、点p2の情報は記憶手段4から消去されるが、点qの情報は消去されずに記憶手段4に保持されたままとされる。
そして、図12(b)の状態における第1情報の点a4,a5,a6の中から、点qに対応付けられる点(本図の場合、点a4)が、所定の選択条件のもとで選択され、その点a4が点qに対応付けられ、点a4と点qが記憶手段4に記憶される。なお、点a4は、点qに最も近い点として選択されている。また、前記選択条件のもとで点を選択できなかった場合には、点qも消去される。ここで、前記所定の選択条件として、第1実施形態における対応付けの条件を用いることができる。
そこで、本実施形他の対応付けの手順を再度述べると、次のようになる。すなわち、記憶手段4に記憶されている第1情報の周辺に新たな第1情報が取得されなくなったとき、記憶されている第1情報を対応付けて記憶されている第2情報の周辺に新たな第1情報が存在する場合には、前記記憶されている第2情報と前記取得されなくなった第1情報との対応付けが解消されると共に、前記記憶されている第2情報と前記新たに取得された第1情報とが対応付けられて記憶手段4に記憶される。
本実施形態のような、いわば対応付けの引継の方法によれば、移動する障害物を含む複数の障害物が輻輳する状況のもとで、第1情報の動向に一方的に左右されることなく、必要な第2情報を記憶保持することができる。従って、上述したように、固定障害物に関する第2情報に、その固定障害物に近接して存在する移動障害物に関する第1情報が対応付けられていたところ、その移動障害物が移動した場合に、第2情報を消去することなく新たに固定障害物に関する第1情報と対応付けることができ、そのような固定障害物を回避してスムーズな移動を継続できる。
(第10の実施形態)
本実施形態は、上述の第1の実施形態において、自律移動装置1が第1情報および第2情報を含む障害物位置情報11を取得しつつ、次々と位置や姿勢を変えて移動する際に行う座標変換と移動のための情報処理の動作とを説明するものである。図13(a)(b)は座標変換の様子を示し、図14は移動中の位置情報処理のフローチャートを示す。
自律移動装置1は、図13(a)に示すように、自己とともに移動するxy座標系(z座標は図示省略)のもとで、第1情報の点a、第2情報の点bの位置を把握している。各点の位置は(x,y)座標値によって、点a(ax,ay)、点b(bx,by)と表される。また、点a、点bは互いに対応付けられており、図13(b)に示すように、点p、点qとして記憶されている。これらの記憶された点の位置は、点p(px,py)、点q(qx,qy)と表される。
上述の点p、点qは、自律移動装置1が走行移動する空間に固定して記憶された点である。そこで、自律移動装置1は、以下で説明する移動時の処理において、旋回角度や平行移動距離などの移動情報に基づいて、公知の手法によって、点p、点qの座標変換を座標系の移動に対応させて行う。
自律移動装置1は、図14に示すように、走行移動を開始するとデッドレコニング等により自己位置を認識しつつ移動し、過去自己位置と現在自己位置を比較して移動量、すなわち、上記旋回角度や平行移動距離を計算する(S1)。
次に、算出した移動量に基づいて、記憶手段4に記憶されている第1情報および第2情報を、前述の図13(a)(b)で説明したように、移動前の座標から移動後の座標に座標変換する(S2)。
次に、上記移動後の位置において、記憶されている第1情報の周囲一定範囲に新たに第1情報が取得されていなかった場合、互いに対応づけて記憶されている第1情報と第2情報とを記憶手段4から消去する(S3)。
次に、新たに取得された第2情報を記憶し、その記憶された第2情報に対して、例えば最短距離となる第1情報を選択し、対応付けて記憶する(S4)。そして、第1情報と、第2情報と、さらに記憶している第2情報とに基づいて、障害物を回避するように走行経路を生成する(S5)。
自律移動装置1は、移動制御手段7によって移動手段6を制御して、生成された走行経路に沿って移動する(S6)。その後、自律移動装置1は、目的地に到達したり、他から停止の指示を受けたりしてシステム終了となっているかどうかを判断し(S7)、終了でないならば(S7でNo)、上記処理をステップS1から、所定の制御周期に従って繰り返す。
(第11の実施形態)
本実施形態は、上述の第2の実施形態における状況から順次時間経過したときの、第1情報および第2情報の消去および記憶の様子を、図15(a)(b)(c)によって説明するものである。図15(a)の状態では、第2情報の点b1に第1情報の点a1が両矢線で示すように対応付けられ、第2情報の点b2に第1情報の点a2が対応付けられ、これらの点の組(a1,b1),(a2,b2)の情報が記憶手段4に記憶される。
図15(b)の状態は、前記状態から所定時間経過後の状態であり、新たに第2情報の点b3,b4が検出され、同じく新たに検出された第1情報の点a3,a4と、それぞれ両矢線で示すように対応付けられている。また、図中の点p1,q1、点p2,q2は、前記点a1,b1、点a2,b2を適宜座標変換して記憶手段4に記憶している点である。本図において、点p1、点p2を中心とする円13のそれぞれの内部に、新たに検出された点a、a4、点a3が存在することから、点の組(p1,q1),(p2,q2)は消去されることなく、記憶手段4に記憶されている。また、新たに検出されて対応付けられた点の組(a3,b3),(a4,b4)も、記憶手段4に記憶される。
図15(c)の状態は、前記状態からさらに所定時間経過後の状態であり、新たに3つの第1情報の点a,a,a5(黒塗り四角形マークで図示)、および、1つの第2情報の点b5(黒塗り三角形マークで図示)が検出されている。このうち、点b5に対して点a5が対応付けられて記憶される。また、点p1,p2を中心とするそれぞれの円13内に新たに検出された点a5等が存在することから、点の組(p1,q1),(p2,q2)は消去されることなく、点の組(a5,b5)とともに、記憶手段4に記憶されている。
ところが、記憶された第1情報の点p2,p4については、これらの点を中心とする円13の内部には、新たに検出された第1情報が存在しないので、点の組(p2,q2),(p4,q4)は記憶手段4から消去されることになる。
(第12の実施形態)
本実施形態は、上述の第1の実施形態において第1情報や第2情報の記憶に必要な記憶手段4の容量を低減させ、データ処理速度を向上させるためのグリッド空間に関する。図16、図17、図18はグリッド空間GRとその構成要素であるセルCLを示す。
本実施形態における記憶手段4は、有限個数のセルCLから成るグリッド空間GRに対応させて障害物位置情報11(第1情報および第2情報の少なくとも一方)を記憶するように構成されている。グリッド空間GRは、障害物を回避しながら移動するために必要な空間として、自律移動装置1の前後左右の周辺空間、および第2環境情報取得手段22による障害物位置情報取得可能な高さ以下の空間をカバーするように記憶手段4に設けられている。また、記憶手段4は、グリッド空間GRの他に通常の記憶領域を備えており、グリッド空間GRに記憶されなかった情報であって必要な情報は、その通常の記憶領域に記憶される。
グリッド空間GRは、自律移動装置1と共に移動する座標系xyzによって設定され、グリッド空間GRにおける各セルCLには最大1点の障害物位置情報が記憶される。各セルCLにおける位置情報は、自律移動装置1と障害物との相対位置の変化に追随するように、各セルCL内、および各セルCL間における位置(xyz座標値、またはxy座標値)が変換されて記憶される。
グリッド空間GRは、一般には3次元構成とされるが、記憶すべきデータ量をさらに圧縮するため、高さ位置を無視した2次元のグリッド空間GR、つまり障害物位置を水平面に写像(射影)した2次元の座標情報として障害物位置情報11を記憶するようにしてもよい。図17は、このような2次元のグリッド空間が自律移動装置と共に移動する様子を示す。
次に、第1情報および第2情報の取得とグリッド内への記憶およびグリッドからの記憶の消去を説明する。ここで説明するグリッド空間GRは、第2情報のみを記憶するものとし、第2情報に対応付けられた第1情報は、記憶手段4における通常の記憶領域に記憶するものとする。記憶される第1情報は第2情報に対応付けられているので、そのデータ量が限られており、データ量を圧縮するためのセルの概念を用いることなく、記憶手段4における通常の記憶領域に記憶することができる。
ある時点において、図18(a)に示すように、第1情報の点a,a1、および、第2情報の点b1の情報が取得されているとする。この状況において、2次元グリッド空間GRにおける1つのセルCL1内に1つの検出点を表す点b1が存在している。この点b1はセルCL1の点q1として、その点のxy座標値を保持して記憶される。
また、第2情報の点b1に一番近い第1情報の点a1が選択され、点b1に対応づけられて記憶手段4における通常の記憶領域に点p1として、その点のxy座標値を保持して記憶される。選択されなかった他の点aの情報は、記憶されることなく廃棄される。従って、図18(a)の状態において、セルCL1に点q1が記憶され、記憶手段4における通常の記憶領域に点p1が記憶される。
その後所定の時間の経過と自律移動装置1の移動の後、図18(b)に示すように、新たな第1情報の点a,a2、および、第2情報の点b2の情報が取得されたとする。図18(b)に示すグリッド空間GRは、自律移動装置1、従って、xy座標系とともに移動や回転をしている。そして、前回記憶された点p1,q1の座標は、移動回転後のxy座標系に対応する座標値に座標変換されている。
移動後のセルCL1には、前回記憶された点q1と、新たに取得された点b2の2点が存在している。この場合、最新のデータに優先権を与えることにより、点b2が選択され、点q2としてセルCL1に記憶される。また、点q1の情報はセルCL1から消去され、セルCL1には1つの点のみが残されることになる。
また、点q1に対応付けられて記憶手段4における通常の記憶領域に記憶されていた点p1が消去される。セルCL2の位置には、点b2に最も近い第1情報の点a2が存在している。そこで、この点a2が点b2に対応付けられ、点p2として記憶手段4における通常の記憶領域に記憶される。選択されなかった他の点aの情報は、記憶されることなく廃棄される。従って、図18(b)の状態において、セルCL1に点q2が記憶され、記憶手段4における通常の記憶領域に点p2が記憶される。そして、自律移動装置1は、図18(a)(b)に示したような処理を繰り返しながら移動する。
上述のように、1つのセルには最大1点の障害物位置情報しか記憶させないので、記憶された点が座標変換によって移動された移動先のセルが、複数の点によって競合される場合には、所定の優先順位に従って、1つの点に絞られる。例えば、移動距離が短い方を優先したり、単純にセルの並びに沿って座標変換を行うときに、先に処理される点を優先させたり、後から上書きして後に処理された点を優先させたりできる。
また、セルCLにおける点の競合は、座標変換による移動の他に、図18(b)のセルCL1におけるように、新たに取得された点が参入することによっても発生する。この場合、通常は、より新しいデータを優先すればよい。
本実施形態のようなグリッド空間GRを用いる自律移動装置1によれば、記憶するデータを有限個数に限定できるので、また、自律移動装置1の幅や高さに合わせてグリッド空間GRを適切に調整できるので、記憶手段4の記憶容量を小さくすることができる。
また、障害物の位置を表す点が自律移動装置1の移動に伴って座標変換され、セルCL内およびセルCL間で移動するので、自律移動装置1の周辺の障害物位置の記憶を自律移動装置の移動に合わせて適切に行うことができる。また、障害物情報を圧縮することができるので、記憶容量を小さくすることができ、扱うデータ量が抑制されることから、少ない演算処理により、スムーズで効率的な障害物回避動作を実現できる。
なお、本発明は、上記構成に限られることなく種々の変形が可能である。例えば、上述した各実施形態の構成を互いに組み合わせた構成とすることができる。また、自律移動装置1の形状として、上記では外形が平面視で略円形の車体を有する例を挙げて説明したが、このような形状に限らず、車体形状は、四角形状、円柱形状、これらを組み合わせた形状、より一般に任意形状のものでもよい。また、各環境情報取得手段を車体上に配置する位置や個数も、上記に限らず、車体の周辺に任意に配置することができる。例えば、第2環境情報取得手段22を、車体下部に設けて、下から上方をスキャンする配置とすることもできる。また、自律移動装置1の駆動も2輪駆動に限らず、種々の駆動方法、例えば、全方位駆動などとすることができる。
本発明の第1の実施形態に係る自律移動装置についてのブロック構成図。 同上装置の斜視図。 図2に示す状況の平面図。 (a)は図2に示す状況において同上装置から見た障害物の正面図、(b)は(a)の障害物が移動した図。 第2の実施形態に係る自律移動装置によって取得された障害物位置情報のxy分布図。 第3の実施形態に係る自律移動装置によって取得された障害物位置情報のxy分布図。 第4の実施形態に係る自律移動装置によって取得された障害物位置情報のxy分布図。 第5の実施形態に係る自律移動装置と位置情報を取得する領域とを示す平面図。 第6の実施形態に係る自律移動装置とその周囲一定範囲とを示す平面図。 (a)は第7の実施形態に係る自律移動装置と前方領域に取得した位置情報とを示す平面図、(b)は(a)の状態から移動した自律移動装置と位置情報とを示す平面図。 (a)は第8の実施形態に係る自律移動装置による障害物位置情報取得の様子を示す障害物の斜視図、(b)は同装置が(a)の状態から移動した場合の斜視図。 (a)は第9の実施形態に係る自律移動装置による障害物位置情報取得の様子を示す障害物の側面図、(b)は(a)の状態から移動障害物が移動した場合の側面図。 (a)は第10の実施形態に係る自律移動装置と同装置により取得された障害物位置情報とを示す平面図、(b)は同装置が(a)の状態から移動した場合の平面図。 同上装置が障害物位置情報を取得しつつ移動する際の位置情報処理のフローチャート。 (a)は第11の実施形態に係る自律移動装置により取得された障害物位置情報のxy分布図、(b)は(a)から時間経過後の障害物位置情報のxy分布図、(c)は(b)から時間経過後の障害物位置情報のxy分布図。 第12の実施形態に係る自律移動装置とグリッド空間の斜視図。 同上グリッド空間の移動を示す平面図。 (a)は同上グリッド空間の一部と障害物位置情報との関係を示す平面図、(b)は移動後の同グリッド空間の平面図。
符号の説明
1 自律移動装置
2 環境情報取得手段
4 記憶手段
5 経路生成手段
6 移動手
11 障害物位置情報
21 第1環境情報取得手段
22 第2環境情報取得手段
CL,CL1,CL2 セル
GR グリッド空間
M,M1,M2 障害物
R 走行面

Claims (13)

  1. 自己の周囲空間に存在する障害物の位置情報を取得する環境情報取得手段と、自己の位置を取得する位置情報取得手段と、前記環境情報取得手段により取得される障害物位置情報に基づいて当該障害物を回避するように走行するための走行経路を生成する経路生成手段と、前記経路生成手段により生成された走行経路に沿って自己の位置を移動させる移動手段と、を備える自律移動装置において、
    前記環境情報取得手段は、
    装置の移動の前後において一部重複して継続的に障害物位置情報を取得する第1環境情報取得手段と、
    前記第1環境情報取得手段によって取得される情報とは異なる情報であって前記第1環境情報取得手段が取得する障害物位置情報が示す障害物の位置よりも上方に位置する障害物の位置情報を含む障害物位置情報を取得する第2環境情報取得手段と、
    前記第1環境情報取得手段によって取得された障害物位置情報(第1情報と記す)の一部または全部および前記第2環境情報取得手段によって取得された障害物位置情報(第2情報と記す)を記憶する記憶手段と、を備え、
    前記第2情報の記憶に際して当該情報の表す位置の予め決められた周辺領域における第1情報が第2情報に対応付けられて前記記憶手段に記憶され、
    前記記憶された第1情報および当該第1情報と対応付けられて記憶された第2情報は当該第1情報の周辺に新たな第1情報が取得されなくなったときに前記記憶手段から消去され、
    前記経路生成手段は、前記各環境情報取得手段によってリアルタイムに取得する第1情報および第2情報、および前記記憶手段に記憶され保持されている第2情報に基づいて走行経路を生成することを特徴とする自律移動装置。
  2. 前記第2情報に対応付けられる第1情報は、第2情報の表す位置に最短距離となる位置の情報であることを特徴とする請求項1に記載の自律移動装置。
  3. 前記記憶手段からの情報の消去は、前記記憶手段に記憶された第1情報の表す位置の周囲一定範囲に新たに第1情報が取得されなくなった時点で行われることを特徴とする請求項1に記載の自律移動装置。
  4. 第2情報の表す位置が第1情報の表す位置から一定距離以上離れている場合には、第2情報は第1情報に対応付けることなく前記記憶手段に記憶されることを特徴とする請求項1に記載の自律移動装置。
  5. 前記第1環境情報取得手段による位置情報取得領域の境界付近で取得された第1情報は、第2情報に対応付ける情報としては用いないことを特徴とする請求項1に記載の自律移動装置。
  6. 自律移動装置の周囲一定の範囲における第2情報は、第1情報に対応付けることなく前記記憶手段に記憶されることを特徴とする請求項1に記載の自律移動装置。
  7. 自律移動装置が移動することにより前記記憶手段に記憶されている第1情報の表す位置が前記第1環境情報取得手段による位置情報取得領域の外に移動した場合には、前記記憶されている第1情報と第2情報とが消去されずに一定期間記憶され続けることを特徴とする請求項1に記載の自律移動装置。
  8. 前記記憶手段は、有限個数のセルから成るグリッド空間に第1情報および第2情報の少なくとも一方を記憶することを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれか一項に記載の自律移動装置。
  9. 前記グリッド空間は、自律移動装置と共に移動する座標軸によって設定され、前記グリッド空間における各セルには最大1点の障害物位置情報が記憶され、各セルにおける位置情報は自律移動装置と障害物との相対位置の変化に追随するように変換されて記憶されていることを特徴とする請求項8に記載の自律移動装置。
  10. 前記記憶手段は、障害物位置を水平面に写像した2次元の座標情報として障害物位置情報を記憶することを特徴とする請求項1乃至請求項9のいずれか一項に記載の自律移動装置。
  11. 前記記憶手段に記憶されている第1情報の周辺に新たな第1情報が取得されなくなったとき、前記記憶されている第1情報を対応付けて記憶されている第2情報の周辺に新たな第1情報が存在する場合には、前記記憶されている第2情報と前記取得されなくなった第1情報との対応付けが解消されると共に、前記記憶されている第2情報と前記新たに取得された第1情報とが対応付けられて前記記憶手段に記憶されることを特徴とする請求項1乃至請求項3、請求項5、請求項7乃至請求項10のいずれか一項に記載の自律移動装置。
  12. 前記記憶手段に記憶された障害物位置情報は、一定時間後に消去されることを特徴とする請求項1乃至請求項11のいずれか一項に記載の自律移動装置。
  13. 前記記憶手段に記憶された障害物位置情報は、自律移動装置が一定距離を移動した後に消去されることを特徴とする請求項1乃至請求項11のいずれか一項に記載の自律移動装置。
JP2008186442A 2008-07-17 2008-07-17 自律移動装置 Active JP5212939B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008186442A JP5212939B2 (ja) 2008-07-17 2008-07-17 自律移動装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008186442A JP5212939B2 (ja) 2008-07-17 2008-07-17 自律移動装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2010026727A JP2010026727A (ja) 2010-02-04
JP5212939B2 true JP5212939B2 (ja) 2013-06-19

Family

ID=41732513

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008186442A Active JP5212939B2 (ja) 2008-07-17 2008-07-17 自律移動装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5212939B2 (ja)

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6192958B2 (ja) * 2013-03-19 2017-09-06 株式会社Ihiエアロスペース 移動体の環境地図生成制御装置、移動体、及び移動体の環境地図生成方法
JP6725982B2 (ja) * 2015-12-15 2020-07-22 シャープ株式会社 障害物判定装置
JP7063066B2 (ja) * 2018-03-30 2022-05-09 トヨタ自動車株式会社 経路計画装置、経路計画方法及びプログラム
CN111103875B (zh) * 2018-10-26 2021-12-03 科沃斯机器人股份有限公司 避让的方法、设备及存储介质
EP4024154A4 (en) * 2019-08-27 2022-10-19 Sony Group Corporation INFORMATION PROCESSING DEVICE, CONTROL METHOD, AND PROGRAM
US20230367326A1 (en) * 2020-09-30 2023-11-16 Dmg Mori Co., Ltd. Self-propelled Device
WO2024070460A1 (ja) * 2022-09-30 2024-04-04 本田技研工業株式会社 移動体制御システム、その制御方法、プログラム、及び移動体

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3648604B2 (ja) * 2000-10-26 2005-05-18 松下電工株式会社 自律移動装置
JP3724638B2 (ja) * 2001-08-08 2005-12-07 東芝テック株式会社 自立移動装置
JP4055701B2 (ja) * 2003-11-25 2008-03-05 松下電工株式会社 自律移動車両
JP4462196B2 (ja) * 2006-01-18 2010-05-12 パナソニック電工株式会社 移動車両

Also Published As

Publication number Publication date
JP2010026727A (ja) 2010-02-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4788722B2 (ja) 自律移動ロボット、自己位置推定方法、環境地図の生成方法、環境地図の生成装置、及び環境地図のデータ構造
JP5212939B2 (ja) 自律移動装置
JP6949107B2 (ja) 経路を自律走行するようにロボットを訓練するためのシステムおよび方法
US8515613B2 (en) Environmental map correction device and autonomous mobile device
US9939529B2 (en) Robot positioning system
JP4533659B2 (ja) レーザー計測により地図画像を生成する装置及び方法
US7864302B2 (en) Method for detecting objects with a pivotable sensor device
JP6074205B2 (ja) 自律移動体
EP2821876A2 (en) Route planning method, route planning unit, and autonomous mobile device
US10860033B2 (en) Movable object and method for controlling the same
JP5361257B2 (ja) 自律移動装置
US9599987B2 (en) Autonomous mobile robot and method for operating the same
JP2007310866A (ja) 絶対方位角を利用したロボット及びこれを利用したマップ作成方法
JP6348971B2 (ja) 移動体
JP5902275B1 (ja) 自律移動装置
JP2011209845A (ja) 自律移動体、自己位置推定方法、地図情報作成システム
CN110750092A (zh) 移动机器人以及控制方法
JP4462156B2 (ja) 自律移動装置
JP2022530246A (ja) 自己位置推定及び環境地図作成の同時実行
JP2010061483A (ja) 自走移動体及び自走移動体の目的位置設定方法
US20220339786A1 (en) Image-based trajectory planning method and movement control method and mobile machine using the same
JP2017224048A (ja) 移動目標決定装置、及び、移動目標決定方法
Hwang et al. Robust 3D map building for a mobile robot moving on the floor
JP7338048B2 (ja) 移動体システム
WO2022259600A1 (ja) 情報処理装置、情報処理システム、および情報処理方法、並びにプログラム

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20110323

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20120112

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120313

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120314

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120514

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20121120

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130121

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130212

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130218

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5212939

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20160308

Year of fee payment: 3