JP6801039B2 - 非接触磁気ステアリング - Google Patents

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Description

関連出願の相互参照
本出願は、2015年6月9日に出願された米国仮特許出願第62/173,097号の利益を主張するものであり、本明細書によりその全体が引用されることにより組み込まれる。
本開示は、一般に、金属ストリップの加工に関し、より詳細には、加工中の金属ストリップ、特に非鉄金属ストリップのステアリングまたは制御に関する。
多くの金属加工プロセスは、連続金属ストリップのステアリングおよび加工を含む。金属をストリップとして加工することにより、金属の長い長さを迅速に加工することが可能になるが、金属ストリップは加工機器の所望のパスラインからの一定の差異内の中心に留まる必要がある。ストリップが機器の所望のパスラインから離れすぎると、ストリップが機器の縁部に望ましくない接触をすることがあり、ストリップが正しく処理されないことがある(例えば、均一に加熱または冷却されないなど)、または他の望ましくない結果、または危険な結果、または高価格になる結果が生じる可能性がある。特定の機器では、金属ストリップは高い張力で保持されており、能動的なステアリングは必要ではない。しかし、ストリップが冷間圧延機に最初に供給されるときや、連続焼鈍ラインで金属ストリップを加工するときのように、金属ストリップが高張力で保持されていないときには、能動的なステアリングまたは制御の必要性が増す可能性がある。能動的なステアリングは、他の状況においても有用であることができる。
さらに、アルミニウムなどの特定の金属は、機器との接触によって損傷を受ける可能性がある。特に、金属が軟らかいとき(例えば、加熱により)金属を加工する場合、非接触ステアリング機器の使用が望ましい。さらに、特定の金属は、金属中の局部的なホットスポットによって害される可能性がある。
実施形態という用語および同様の用語は、本開示の主題および以下の特許請求項のすべてを広く参照するように意図されている。これらの用語を含む記述は、本明細書に記載される主題を限定するものでもなく、以下の特許請求項の意味または範囲を限定するものでもないと理解すべきである。本明細書に包含される本開示の実施形態は、本明細書の要約ではなく、以下の特許請求項によって定義される。この要約は、本開示の様々な態様を概説したものであり、以下の「発明を実施するための形態」の節でさらに説明する概念のいくつかを紹介する。この要約は、特許請求された主題の重要な、または本質的な特徴を特定することを意図するものではなく、請求される主題の範囲を決定するために単独で使用されることも意図していない。主題は、開示の明細書全体の適切な部分、任意のまたはすべての図面および各請求項を参照することによって理解されるべきである
本開示の態様は、金属を磁気的にステアリングまたは配置するためのシステムおよび方法を含む。システムおよび方法は、金属に隣接して配置されたロータに取り付けられた磁石のように、金属に物理的に接触しない磁石を使用することによって、移動する金属ストリップまたは固定金属片をステアリングすることができる。場合によっては、固定磁石を移動する金属ストリップに隣接して配置することができ、移動する金属ストリップを通過した電気が金属ストリップ内での動きを誘起することができる。
非接触ステアリングデバイスは、金属ストリップの近くに配置された1つまたは複数の磁気ロータを含むことができる。各ロータは、1つまたは複数の永久磁石を含むことができ、回転することができ、近くを通過する金属ストリップ上に変化する磁界を与えることができる。磁気ロータは、金属ストリップの長手方向の走行方向に平行な回転軸を中心に回転することができる。磁気ロータは、横方向、縦方向、または縦方向の任意の組み合わせでストリップに力を与えるように配置することができる。制御機構は、ロータ速度、ロータ方向、ロータの垂直方向位置、ロータ間の垂直方向間隔、および/またはロータの横方向位置を制御することができる。場合によっては、制御機構は、非接触磁気ロータステアリングデバイスを通過する金属ストリップの閉ループフィードバック制御を提供するために、ライトカーテンおよびレーザ距離センサのようなセンサに連結することができる。
本明細書は、以下の添付図面を参照するものであり、異なる図面における同様の参照番号の使用は、同様または類似の構成要素を示すことを意図している。
図1は、本開示のいくつかの態様による磁気ロータステアリングデバイスの図である。 図2は、本開示のいくつかの態様による図1の磁気ロータステアリングデバイスの正面図である。 図3は、本開示のいくつかの態様による図1の磁気ロータステアリングデバイスの垂直方向支持体および2つのロータのクローズアップ図である。 図4は、本開示のいくつかの態様による図1の磁気ロータステアリングデバイスの垂直方向支持体および2つのロータのクローズアップ背面図である。 図5は、本開示のいくつかの態様によるロータシールドを適所に有する、図1の磁気ロータステアリングデバイスの垂直方向支持体および2つのロータのクローズアップ図である。 図6は、本開示のいくつかの態様による冷却剤シールドおよびロータシールドが適所にある、磁気ロータステアリングデバイスの2つのロータのクローズアップ、正面、切開図である。 図7は、本開示のいくつかの態様による金属ストリップの周辺の定位置にある永久磁石磁気ロータステアリングデバイスを示す上面図である。 図8は、本開示のいくつかの態様による図7の永久磁石磁気ロータステアリングデバイスを示す正面図である。 図9は、本開示のいくつかの態様による連続焼鈍ラインの様々な位置に配置された磁気ロータステアリングデバイスを示す概略図である。 図10は、本開示のいくつかの態様による金属ストリップにおける正弦波タイプの変動を誘起するために使用されるオフセットロータを示す概略側面図である。 図11は、本開示のいくつかの態様によるフィードバック制御プロセスを示すフローチャートである。 図12は、本開示のいくつかの態様によるフィードバック制御なしで金属ストリップをステアリングするためのプロセスを示すフローチャートである。 図13Aは、本開示のいくつかの態様による金属ストリップの上方に長手方向に配置可能なロータを含む磁気ロータステアリングデバイスの俯瞰図である。 図13Bは、本開示のいくつかの態様による金属ストリップの上に長手方向に配置可能なロータを含む図13Aの磁気ロータステアリングデバイスの正面図である。 図13Cは、本開示のいくつかの態様による金属ストリップの上に長手方向に配置可能なロータを含む図13Aの磁気ロータステアリングデバイスの側面図である。 図14は、本開示のいくつかの態様によるストリップ加工機器に入る前に金属ストリップをステアリングするために使用される磁気ロータステアリングデバイスを含む金属加工システムを示す概略立面図である。 図15は、本開示のいくつかの態様による図14の金属加工システムを示す概略上面図である。 図16は、本開示のいくつかの態様によるストリップ加工機器を出た後に金属ストリップをステアリングするために使用される磁気ロータステアリングデバイスを含む金属加工システムを示す概略立面図である。 図17は、本開示のいくつかの態様による図16の金属加工システムを示す概略上面図である。 図18は、本開示のいくつかの態様による印加電流磁気ステアリング装置の軸測投影図である。 図19は、本開示のいくつかの態様による図18の印加電流磁気ステアリング装置の正面図である。 図20Aは、本開示のいくつかの態様による図18の印加電流磁気ステアリング装置の上面図である。 図20Bは、本開示のいくつかの態様による印加電流磁気ステアリング装置の上面図である。 図21は、本開示のいくつかの態様による磁気ロータステアリングデバイスの正面図である。 図22は、本開示のいくつかの態様による磁気ロータステアリングデバイスが嵌め込まれる炉の切開側面図である。 図23は、本開示のいくつかの態様による磁気ロータステアリング装置を受け入れるように変更された炉の切開側面図である。 図24は、本開示のいくつかの態様による炉内に組み込まれた磁気ロータステアリング装置を示す切開側面図である。 図25は、本開示のいくつかの態様による炉入口で炉内に組み込まれた磁気ロータステアリング装置を示す切開側面図である。 図26は、本開示のいくつかの態様による炉出口で炉内に組み込まれた磁気ロータステアリング装置を示す切開側面図である。 図27は、本開示のいくつかの態様による二次ロータを有する磁気ロータステアリングデバイスの正面図である。 図28は、本開示のいくつかの態様による金属ストリップをステアリングするための磁気ステアリングデバイスの正面図である。
本開示のいくつかの態様および特徴は、非接触磁気ロータステアリングデバイスおよび使用方法に関する。非接触ステアリングデバイスは、金属ストリップの近くに配置された1つまたは複数の磁気ロータを含む。各磁気ロータは、1つまたは複数の永久磁石(例えば、サマリウムコバルト磁石、ネオジウム磁石、または他の磁石)を含む。各磁気ロータが回転すると、それは近くを通過する金属ストリップ上に変化する磁界を与える。磁気ロータは、それぞれ、金属ストリップの長手方向の走行方向に平行な回転軸の周りを回転することができる。他の態様では、磁気ロータは、金属ストリップの長手方向の走行方向に垂直な回転軸の周りを回転することができる。磁気ロータは、横方向、垂直方向、または縦方向の任意の組み合わせでストリップに力を与えるように配置することができる。制御機構は、ロータの速度、ロータの方向、ロータの垂直方向位置、ロータの横方向位置、ロータ間の水平方向間隔、および/またはロータ間の垂直方向間隔を制御することができる。場合によっては、制御機構は、非接触磁気ロータステアリングデバイスを通過する金属ストリップの閉ループフィードバック制御を提供するために、ライトカーテンおよびレーザ距離センサなどのセンサに連結する。ステアリングデバイスは、アルミニウムのような導電性非鉄金属ストリップ上に使用することができる。他の導電性非鉄金属を使用することができる。
ステアリングデバイスは、金属ストリップの電流パスライン(例えば、金属ストリップが加工機器を通って沿うように走行する電流経路)、位置、方向、および/または形状に対する調整が必要なときはいつでも使用することができる。ステアリングデバイスを使用して、移動する金属ストリップを所望のパスラインに向かって付勢することができる。所望のパスラインは、金属ストリップが加工機器を通って沿うように走行する所望の経路とすることができる。パスラインは、横方向成分(例えば、機器の側壁から、のような機器内の金属ストリップの横方向位置)と、垂直方向成分(例えば、機器の上面壁および底面壁から、のような機器内の金属ストリップの垂直方向位置)とを含むことができる。所望のパスラインの横方向中心線は中心線ターゲットとして知られ、金属ストリップが所望のパスラインに沿って走行しているときに、金属ストリップの横方向中心線の所望の位置であることができる。所望のパスラインの垂直方向中心線は垂直ターゲットとして知られており、金属ストリップが所望のパスラインに沿って走行しているときに、金属ストリップの垂直方向中心線の所望の位置であることができる。
ステアリングデバイスは、任意の数のロータを含むことができる。各ロータは、1つまたは複数の永久磁石を含む。適切な永久磁石を、強度、温度抵抗、および/または他の要因に基づいて選択することができる。適切な永久磁石は、今日知られているか、または将来発見される任意の永久磁石から選択することができる。適切な永久磁石は、サマリウムコバルト磁石を含むことができる。永久磁石は、ロータの周囲のまわり、またはロータの周囲内に配置することができ、またはロータ自体を構成することができる。永久磁石は、ロータの周囲の周りに交互の方向に配置することができる。永久磁石は、ロータの外側に磁界を集中させるために、ハルバッハ配列など、多くの異なる構成で配置することができる。
ロータは、適切な方法で金属ストリップに近接して支持される。そのような好適な方法の1つは、各ロータが1つのロータアーム上に配置されることを含む。ロータアームは、ロータを駆動するのに必要な機器を含むことができる。場合によっては、ロータアームは、ベルトを介してロータに連結された駆動モータを含む。駆動モータは、ロータ自体の回転速度および回転方向を制御する。ロータアームは、垂直方向支持体に取り付けることができる。場合によっては、単一の垂直方向支持体は、2つのロータアームと、金属ストリップの上方または所望のパスラインの垂直方向中心線の上方に位置する上部ロータアームと、金属ストリップの下方または所望のパスラインの垂直方向中心線の下方に位置する下部ロータアームとを含む。単一の垂直方向支持体上に、任意の数のロータアームを使用することができる。場合によっては、ステアリングデバイスは、2つの垂直方向支持体、すなわち、ストリップの右縁端に近接して配置された右垂直方向支持体と、ストリップの左縁端に近接して配置された左垂直方向支持体とを含む。ステアリングデバイスには、任意の数の垂直方向支持体を使用することができる。垂直方向配置モータは、垂直方向支持体上の1つまたは複数のロータアームの垂直方向位置を制御するために使用することができる。単一の垂直方向支持体上のすべてのロータアームを垂直に動かすため、および単一の垂直方向支持体上のロータアーム間を垂直に分離するため、十分な垂直方向配置モータを使用することができる。各垂直方向支持体は、水平移動のために(例えば、ストリップの中心線に近づく、またはストリップの中心線から離れるように)トラック上に配置される。水平方向配置モータを使用して、垂直方向支持体、および、故に、取り付けられたロータアームの水平移動を制御することができる。場合によっては、水平方向配置モータは、垂直方向支持体に対する単一のロータの水平方向の配置を制御するように配置することができる。
種々の配置モータおよび駆動モータを介して、ステアリングデバイスは、ロータ速度、ロータ方向、ロータの垂直方向の配置、およびロータの水平方向の配置の少なくとも4つの動作範囲を提供することができる。場合によっては、ステアリング装置は、同じ垂直方向支持体を共有する別のロータの間の垂直隙間である、少なくとも第五の範囲の運動をさらに提供することができる。場合によっては、隣接するロータが第一の回転ロータとの磁気的結合により駆動されるとき、その第一のロータをロータモータによって駆動することができる。
任意の適切なロータ速度を使用することができる。場合によっては、ロータが所望の速度で駆動される地点で、必要とされるまでロータを静止させる(例えば毎分ゼロ回転)ことができる。場合によっては、ロータの適切な回転速度は、毎分0回転(RPM)から2000RPMまでとすることができる。場合によっては、速度が2000RPMを超えることができる。250〜2000RPM、または500〜1750RPM、または1000〜1600RPM、または1200〜1500RPM、または1300〜1500RPMの範囲の速度、またはその中の任意の他の範囲の速度でロータを操作することが望ましい場合がある。場合によっては、適切な回転速度は、回転軸の垂直方向および/または横方向の配置および磁石の強度などの様々な要因に依存することができる。場合によっては、磁石の温度が変動すると、ロータの永久磁石の強度の変動を補償するために、温度センサに連結されたコントローラを使用してロータの回転速度を調整することができる。例えば、冷却システムが磁石の温度を所望のレベルに維持することができない場合、磁石の強度は低下し、コントローラは、これらの磁石を支持するロータの速度を増加させて、磁石の磁気強度が低下するのを補償することができる。
各ロータは、ロータシールド内に収容することができる。ロータシールドは、さらにロータアームと、場合によっては、垂直方向支持体の一部または全部とをその中に入れることができる。ロータシールドは、1つまたは複数の部品とすることができる。ロータシールドは、防水性であるか、そうでなければロータを周囲環境から液体的に隔離することができる。ロータシールドは、磁気透過性材料または略磁気透過性材料から選択することができる。換言すれば、ロータシールドは、回転するロータによって生成される磁界のいずれも吸収しないように設計することができる。ロータシールドは断熱性であることができる。液体隔離ロータシールドは、連続焼鈍ラインの焼入れセクション内のように、水分および液体に曝される可能性がある特定の機器の中または近くで、ステアリングデバイスを使用することを可能にする。様々な場合において、ロータシールドは、流体シールドおよび/または断熱のいずれか1つまたはそれらの組み合わせとすることができる。
場合によっては、ロータの永久磁石を冷却するために、ロータを通ってまたはロータの近くに冷却剤が循環される。冷却剤は、冷却ガスなどの流体とすることができる。場合によっては、ロータから熱を取り出すために、ヒートパイプがロータアームに組み込まれる。場合によっては、冷却剤は、内部冷却剤シールドとロータシールドとの間の空間内を循環する。内部冷却剤シールドはロータを囲むことができ、ロータが冷却剤シールド内で自由に動くことを可能にする。冷却剤シールドは、冷却剤がロータおよびロータシールドを通過して熱を除去するのを可能にしつつ、ロータが冷却剤と直接接触するのを保護することができる。ロータを冷却剤と直接接触させることが望ましくないことはない場合(例えば、空気が冷却剤である場合)、冷却剤は、内部冷却剤シールドが使用されないなどの状態で、ロータシールドの容積内で循環することができる。
永久磁石は、比較的高い温度(例えば、サマリウムコバルト磁石では最大約550℃、ネオジム磁石では最大約200℃)で動作することができるので、ステアリングデバイスが炉のような高温ゾーン内で使用される場合、適度な量の冷却だけが実施される必要がある。一実施例では、約600℃〜650℃で動作する炉内で使用される非接触永久磁石磁気ロータステアリングデバイスは、約100℃〜150℃の冷却しか必要としない。所望の永久磁石から強い磁界を得るためには、追加の冷却が望ましいことがあり得る。いくらかの付加的な冷却が非接触永久磁石磁気ロータステアリングデバイスの永久磁石と共に使用される他の部品(例えば、ベアリング、モータなど)に必要とされることがあり得る。場合によっては、サマリウムコバルト磁石は高熱で磁界強度の低下がおそいので、高熱が予想される場合にはネオジム磁石よりもサマリウムコバルト磁石が望ましい場合があり得る。しかし、ネオジム磁石は、より低い温度で強い磁界強度を有するので、より高い熱が予想されない場合、ネオジム磁石がサマリウムコバルト磁石よりも望ましい場合があり得る。
加えて、永久磁石の使用は、電磁石と比較して、特に動作温度が上昇するにつれて、ステアリング動作を誘起するのに必要とされるエネルギは小さい。動作温度が高くなり過ぎると、電磁石は適切に機能しなくなり、電磁石を十分に冷却するためにはかなりの資源を費やさなければいけない。対照的に、永久磁石はより高い温度で働き、要求される冷却は小さい。
さらに、金属ストリップをステアリングするために使用される回転永久磁石は、ストリップの幅に渡って熱変動を最小限にするかまたは熱変動を与えない。ストリップをステアリングするためにストリップの幅に渡って与えられる誘導電磁界を変化させるため、固定電磁石を使用することにより、または誘導性ステアリングすることにより、ストリップ内に局部的なホットスポットを生成することができる。誘導電磁界の変化は、電磁石の通常の巻線の差異によって引き起こされることがあり得る。電磁石巻線の差異により、いくつかの横方向位置において、隣接する横方向位置よりも多くの熱を発生させる結果となり得る。局部的なホットスポットは、不均一にストリップを変形させ、他の製造上の欠陥を引き起こすことがあり得る。対照的に、回転する永久磁石によって生成された誘導電磁界は、そのような局部的なホットスポットを誘起するようには、金属ストリップの全幅に渡って生じず、十分に高い周波数では発生しない。永久磁石は、その寸法全体に渡って、または1つの磁石から別の磁石に対し、あるレベルの固有の磁気の差異を含むことがあり得るが、この差異はロータ内の永久磁石の回転により平均化される。いずれの永久磁石も任意の横方向固定位置に保持されない。故に、平均磁界は回転する永久磁石によって印加される。このように、回転磁気ロータステアリングデバイスは、望ましくない局部的なホットスポットの誘起を最小限にするかまたは無しにして金属ストリップをステアリングすることができる。
場合によっては、電磁石をロータに含めることによって有利に使用することができる。ロータに配置され、永久磁石が回転する方法と同様に回転されると、電磁石は、上記のように固定電磁石が使用されるときに現れる局所的なホットスポット形成の懸念なしに、変化する磁界を提供することができる。ロータ内の回転電磁石は、ロータ内の電磁石の回転にもかかわらず、隣接する金属ストリップに印加される磁界が連続的に変化することを確保するために、整流子の代わりにブラシ、スリップリング、または類似の電気回転継手の使用を含むことができる。場合によっては、ステアリングデバイスは、少なくとも4つのロータを含み、1つのロータがストリップの横方向縁の上側および下側のそれぞれに配置されている(例えば、左上に1つ、左下に1つ、右上に1つ、右下に1つ)。この4つのロータ構成により、ステアリングデバイスは、金属ストリップ上に、または金属ストリップの縁部またはその近くに、横方向の力を付与することが可能になる。金属ストリップが所望のパスラインから横方向に外れ過ぎ始めると、偏差方向の縁部に近いロータは、適切な方向および速度で回転し、必要に応じて水平または垂直に配置され、金属ストリップを所望のパスラインに向けてステアリングするか戻すようにすることができる。同様に、金属ストリップの反対側の縁部上の(例えば、偏差から離れた)ロータは、金属ストリップを所望のパスラインに向かって引き戻す力を加えることができる。さらに、金属ストリップが所望のパスラインの近くを走行している場合でも、ステアリングデバイスは、そのロータを回転させて、ストリップの横幅に渡って張力または圧縮力を付与することができる。そのような張力または圧縮力は、金属ストリップを所望のパスラインの中心に保つのを助け、金属ストリップのシート形状または平坦度を制御するのを助けることができる。
場合によっては、何組かのロータ対は、金属ストリップに正弦波状の変動を与えるために、一対のロータを互いに長手方向にオフセット(例えば、ストリップの幅に渡ってオフセットするのではなく、ストリップの連続長さに沿って)させて配置することができる。第一のロータ対は、金属ストリップの両縁部またはその近くに配置され、かつ金属ストリップまたは所望のパスラインの垂直方向中心線以下で垂直にオフセットすることができる。第一のロータ対は、金属ストリップを常態のパスライン(例えば、正弦波変動のない標準的なパスライン)の上に押し上げるように上方へのステアリングを提供することができる。第一のロータ対から長手方向にオフセットした第二のロータ対は、金属ストリップの両端またはその近くに配置され、金属ストリップまたは所望のパスラインの垂直方向中心線以上で垂直にオフセットすることができる。第二のロータ対は、金属ストリップを常態のパスラインの下に押し込むように下方へのステアリングを提供することができる。金属ストリップの上方または下方への動きを誘起するために、追加のロータ対を第一および第二のロータ対からの縦方向にオフセットした位置に使用することができる。その結果の長手方向にオフセット位置での金属ストリップの上方および下方への移動は、金属ストリップに正弦波状の変動を誘起することができる。この正弦波状の変動は、金属ストリップが横方向にたわむことなく(例えば、ストリップの中心線がストリップの縁以上にたわむことなく)加工機器を通過して走行するのを助け、クロスボウおよびガルウィングなどの形状/平坦条件に対し補正することができる。ロータは、シートの長手方向軸に垂直または平行に配置されてもよいし(例えば、シートの移動方向に走行する軸)、またはそれらの任意の組み合わせであってもよい。
ロータは、円筒形または略円筒形であり得る。場合によっては、ロータは樽形状の輪郭を有する(例えば、ロータの中心はロータの縁よりも大きい直径を有する)。樽形状の輪郭は、本明細書で説明するように、正弦波状の変動を引き起こす場合に特に有用であることができる。樽形状の輪郭は、ストリップとロータとの間の望ましくない接触を回避するのに有用であることができる。他の形状の輪郭も使用できる。
場合によっては、回転軸が金属ストリップの横幅に平行になるように、少なくとも1つのロータが配置される。1つの態様では、単一のロータが、金属ストリップまたは所望のパスラインの垂直方向中心線の上または下に配置され、金属ストリップの上方または下方への動きを誘起する。単一のロータをストリップ通過ラインの下に配置して、ストリップの横方向のクロスボウを誘起することができる(例えば、ここで、ストリップの中心がストリップの縁部よりも高い位置に垂直にオフセットしている)。場合によっては、単一のロータを、金属ストリップの横方向中心線に、またはその近くに配置することができる。横方向のクロスボウは、液体がストリップの縁から落ちるのを可能にするので、水などの液体がストリップの中央部に溜まらないようにするのに有用であることができる。場合によっては、単一のロータが回転軸を金属ストリップの長手方向軸に平行にして配置される。
ステアリングデバイスは、高張力下にない金属ストリップをステアリングするのに特に有用であることができる。例えば、金属ストリップが約40MPa以下、または約30MPa以下、または約20MPa以下、または約10MPa以下、または約5MPa以下、または約2MPa以下、または約1MPa以下の長手方向張力を受けているとき、ステアリングデバイスを使うことができる。場合によっては、ステアリング装置は、高い張力を受けている金属ストリップを操舵するのに有用であることができる。例えば、ステアリング装置は、金属ストリップが約1MPa以上、または約2MPa以上、または約5MPa以上、または約10MPa以上、または約20MPa以上、または約30MPa以上、または約40MPa以上の長手方向張力を受けているとき有用であることができる。場合によっては、より大きい直径のロータ(例えば、より強い磁界を有するより大きな磁石)は、より高い張力下での金属ストリップのステアリングに有用であることができる。場合によっては、回転数を増加すると、図27を参照して説明した一次および二次ロータなどの金属ストリップをステアリングするのに有用であることができる。
ステアリングデバイスは、ストリップに協調横力を誘起して、ストリップを加工機器の所望のパスラインに整列させるなど、ストリップの横方向の動きを誘起することができる、または金属ストリップが所望のパスラインからあまりにも遠く離れすぎてずれている場合には、所望のパスラインに向かって金属ストリップ内に横方向の力を誘起することができる。所望のパスラインは、機器の中心線をたどるか否かにかかわらず、機器を通るどのようなパスラインであってもよい。例えば、所望のパスラインは、機器の垂直方向および水平方向の中心線の中心に置くことができる。オプションで、所望のパスラインは、機器の垂直方向および水平方向の中心線の一方または両方からオフセットすることができる。場合によっては、所望のパスラインは、機器を通るストリップの自然なパスラインであってもよい(例えば、ストリップが、ステアリング機構が所定の位置にない機器を通って走行する経路)。しかし、オプションで、所望のパスラインは、自然のパスライン以外のパスラインであってもよい。ステアリングデバイスは、ストリップ上で対向する横方向の力を誘起して、ストリップに横方向の張力または圧縮を誘起することができる。ステアリングデバイスは、ストリップをその電流パスラインの上または下に上昇または下降させるというように、ストリップの垂直移動を誘起することができる。ステアリングデバイスはさらに、ストリップの位置を目標垂直方向位置(例えば、加工機器の上部および下部に対して)および/または目標横方向位置(例えば、加工機器の一部の側壁に対して)を保持することができる。例えば、ステアリングデバイスがストリップを1つの機器を通る所望のパスラインで保持するように使用することができる。
制御システムは、ステアリング装置のロータの位置、速度、および/または方向を管理することができる。制御システムは、ロータのフィードバック制御(例えば、閉ループフィードバック制御)のための1つまたは複数のセンサに連結することができる。1つまたは複数のセンサは、磁気ロータステアリングデバイスのロータに隣接して配置され得るか、または上流方向または下流方向の一方または両方においてロータから間隔をあけて配置され得る。任意の適切なセンサを使用することができる。場合によっては、ライトカーテンなどの横方向位置センサがストリップの所望のパスラインからの横方向の偏差を検出するために使用される。横方向位置センサは、ライトカーテンの追加の部分が閉塞された場合など、ストリップの中心からの横方向の偏差を検出することができる。横方向位置センサからの信号は、ストリップを所望のパスラインに向けて押すか引くような追加の横方向の力を加えるためにロータを操作する制御システムの引き金を引くことができる。場合によっては、ストリップが所望のパスラインから垂直にずれているかどうかを判定するために、1つまたは複数の垂直方向位置センサ(例えば、レーザ距離計)を使用することができる。垂直方向位置センサは、ストリップの所望のパスラインからの垂直方向の偏差を検出することができる。垂直方向位置センサからの信号は、ストリップを所望のパスラインに向けて押し戻すように追加の垂直方向の力を加えるためにロータを操作する(例えば、ロータを垂直に移動させる)制御システムの引き金を引くことができる。シートの形状または平坦度を決定するために、一群の垂直方向位置センサを使用することができる。次いで、制御システムは、適切な力をストリップに加えることによって所望の形状および/または平坦度を達成するためにロータを操作することができる。
場合によっては、ロータモータがロータを駆動している間にトルクの変化を測定するために、センサをロータまたはロータモータに連結することができる。トルク測定値は、金属ストリップが高いところ、または低いところで走行しているか、または所望のパスラインから横方向にずれているかどうかなど、移動する金属ストリップの位置に関する情報を決定するために使用することができる。
場合によっては、制御システムは、横方向位置センサまたは縦方向位置センサを使用しないなど、フィードバック制御なしで動作することができる。そのような場合、制御システムは、動作中にロータを絶えず動かすことができる。適切に配置されたロータ(例えば、金属ストリップの横方向縁に位置するか、またはそれを過ぎてすぐのところに位置する)によって、フィードバックのない定常のロータ動作は、移動する金属ストリップの横方向位置をある程度まで維持することができるが、このことは様々な動作に適していることがあり得る。金属ストリップが中心から横方向に逸れ始めると、金属ストリップは、1組のロータの移動磁界内に移動しつつ、同時に金属ストリップの横方向の反対側に位置する別の組のロータの移動磁界から離れて移動する。金属ストリップは、第二組の移動磁界よりも第一組の移動磁界内にあるので、第一組の移動磁界は、第二組の移動磁界よりもはるかに強い力で金属ストリップを所望のパスラインに向かって押す。したがって、このことによりセンサからの能動的なフィードバックを必要とせずに自動的に是正措置を提供する。しかしながら、場合によっては、センサからの能動的なフィードバックがより能動的な制御のために望ましい場合があり得る。
場合によっては、ロータの回転軸は、金属ストリップの縁部と同一平面上である、または金属ストリップの縁部のロータの半径内にある、または金属ストリップの縁部から(例えば、ロータの半径よりも大きな距離だけ)離れて間隔をあけて遠位(例えば、所望のパスラインの横方向の中心線から離れて)にある、垂直平面にあることができる。一実施例では、幅が1メートルである金属ストリップの加工は、ロータを所望のパスラインの横方向の中心線から横方向に1メートル離れて配置することを含むことができ、結果として金属ストリップが所望のパスラインに沿って走行しているときに、ロータの回転軸と金属ストリップの縁部を含む垂直平面同士間に0.5メートルの隙間が生じる。
一実施例では、必要に応じてストリップを操向するために冷間圧延機の直前にステアリングデバイスを配置して、ストリップが圧延機に供給される際に中央に位置するように確保する。もしストリップが中心からずれ始めると、ステアリングデバイスはストリップを中心に戻すのに役立つよう横方向の力を与えることができる。したがって、ストリップがステアリングデバイスに供給される際のストリップ整列の不正確さは、ストリップが最終的に圧延機に入る前に、金属ストリップに接触することなく補正することができる。
別の実施例では、ステアリングデバイスは、誘導ヒータなどの様々な加熱機器の中または近くで使用される。加熱されたストリップは柔軟であり得るので、ストリップが十分に冷却されるか、またはさらに加工されるまで、金属ストリップに接触しないことが望ましいことがあり得る。非接触ステアリングデバイスは、加熱されたストリップに触れることなく、ストリップを中心にし、ストリップが適切なパスライン(例えば、所望のパスライン)上に確実に維持されるよう確保することができる。さらに、電磁石の代わりに永久磁石を使用することにより、非接触ステアリングデバイスが、本明細書に記載の加熱機器の高温で、またはその温度の近傍で動作することが可能になる。さらに、電磁石とは対照的に、永久磁石の冷却が少なくて済む。電磁石に代えて永久磁石を使用することにより、非接触ステアリングデバイスが、局部的なホットスポットの誘起が最小となる、またはホットスポットの誘起がない金属ストリップをステアリングすることも可能になる。
別の実施例では、コイルを巻くときにステアリングデバイスが使用される。金属ストリップがコイルに巻きつけられるとき、ストリップが中心からずれてしまうと、巻き付けが不完全なコイルになる可能性があり、このことで取り扱いが困難であったり、金属に損傷を与えたり、そうでなければ望ましくないことがあり得る。コイルが巻かれているときにストリップが中央に位置することを確保するために、ステアリングデバイスを、ストリップをコイルの中心線に沿って中心に保つよう使用することができる。
別の実施例では、ステアリングデバイスは、ホットミルの非張力部または低張力部(例えば、反転部とタンデム部との間)に使用することができる。
別の実施例では、ステアリングデバイスは、ループピットスリッタの低張力領域内の分離された金属ストランドを安定化するために使用され得る。
別の実施例では、ステアリングデバイス.は、移動する金属ストリップを打ち抜き加工機などの1つの加工機器内の正しい位置に配置するのに使用することができる。
場合によっては、磁気ステアリング装置は、固定金属片を移動または配置するために使用する場合、磁気配置装置と呼ぶことができる。例えば、磁気配置装置は、固定金属片を所望の位置に動かすために固定金属片に力を誘起する移動磁界を発生させるために使用される、本明細書に開示され、様々な図を参照するような回転磁石を含むことができる。1つまたは複数の回転磁石を、スタンプ機械の周囲などの所望の位置に近接して配置して、固定金属ピースを、スタンプ機械内の所望の位置などの所望の位置に付勢することができる。
すべての実施例において、非接触磁気ロータステアリングデバイスは、金属ストリップに接触することなく金属ストリップの配置を制御することができる。
一実施例では、非接触磁気ロータステアリングデバイスは、連続焼鈍ラインに使用することができる。連続焼鈍溶体化熱処理(CASH)ラインとしても知られている連続焼鈍ラインでは、金属は低張力下で多数のセクションを通過しなければならない。CASHラインの中には、約800メートル以上のものがある。炉および冷却セクションのようないくつかのセクションでは、金属ストリップはローラまたは他の接触デバイスによって支持されないことがあり得る。金属ストリップは、約100メートル以上の支持されていないセクションを通過することがあり得る。将来のCASHラインが開発されると、これらの長さはさらに長くなる可能性がある。支持されていないセクションでは、金属ストリップを流体(例えば気体または空気)のクッション上に浮かべることができる。金属ストリップはかなりの距離に渡って支持されていないので、金属ストリップは加工機器の所望のパスラインから離れる傾向があり得る。さらに、水急冷ノズル、空気ノズル、または他のプロセス機器は、シートを望ましくない方法で押したり動かしたりすることがあり得る。ストリップが所望のパスラインから遠くに外れ過ぎた場合、問題を解決するために加工機器を停止する必要があり得る。ストリップが炉の縁部などの加工機器の縁部に接触すると、炉および周囲の領域が時間および材料の著しい損失を伴う。また、ストリップが加工機器の端に接触すると、人員に危険が生じる可能性がある。シャットダウンが発生するたびに、かなりの量の金属ストリップを廃棄しなければならない。
場合によっては、本明細書で開示されるような非接触磁気ロータステアリングデバイスの使用により、金属ストリップがある期間に渡って支持されない可能性のあるCASHライン内または他のライン内を低速で移動する金属ストリップの適切な位置を維持するのを助けることができる。非接触磁気ロータステアリングデバイスを使用しない場合、CASHラインの始動の際または停止中など、CASHラインを低速で移動する金属ストリップを、金属ストリップが物理的に支持体に接触することなく適切なパスラインを維持するための最低速度に達するまで、(例えば、ローラまたは木材などの物理的に接触する支持材によって)支持する必要があり得る。適切なパスラインは、望ましくない衝突などの望ましくない結果を伴わずに金属ストリップが加工機器を通過することを可能にするような、所望のパスラインであってもよいし、1組のパスライン(例えば、所望のパスライン群、準最適なパスライン群、またはそれらの組み合わせ)であってもよい。しかしながら、非接触磁気ロータステアリングデバイスが使用される場合、移動する金属ストリップがもはや物理的に接触する支持体で支持される必要がなくなるまで必要とされる最小速度は、より小さくてもよい。CASHライン内の物理的に接触する支持体によって支持される移動する金属ストリップの長さは、廃棄される必要があるかもしれない。したがって、1つまたは複数の非接触磁気ロータステアリングデバイスを使用すれば、適切なパスラインを維持するための最小速度はより低いので、移動する金属ストリップが、物理的に接触する支持体によって支持される必要があるのは短い時間である、またはその時間が不要であるので、発生する破棄の量を減じることができる。CASHラインがより低い最低速度で動くことができることで追加の利益をもたらすことができる。例えば、始動時の最低速度での運転は、炉の温度が所望の動作温度に上昇するとき、発生するスクラップを少なくすることができる。所望の温度に達する前に炉を通過した材料は廃棄される必要があるので、所望の炉温度に達する前の始動中のストリップ速度を利用可能な範囲で減少させると、予熱されていない炉を通過する材料が少なくて良い結果となることができる。したがって廃棄する必要のある材料の量が少なくなる。
非接触磁気ロータステアリングデバイスは、CASHラインにおける、炉セクション内、または炉セクションと冷却セクションとの間、または冷却セクション内、または冷却セクション間、または冷却セクションの後に配置することができる。本明細書に記載のステアリング能力を提供することに加えて、非接触磁気ロータステアリングデバイスは、空気浮揚が実用的でない、または望ましくない場所に金属ストリップを浮かせるように動作することができる。複数のステアリングデバイスをCASHライン全体で使用することができる。例えば、CASHライン全体にわたる複数のステアリングデバイスの使用としては、下記の何れをも、またはその何れかの組み合わせを含む。すなわち、炉セクション内に配置された1つまたは複数のステアリングデバイス、および冷却セクションに配置された1つまたは複数のステアリングデバイス、および炉区画の直前に配置された1つまたは複数のステアリングデバイス、および炉セクションの直後に配置された1つまたは複数のステアリングデバイス、および冷却セクションの直前に配置された1つまたは複数のステアリングデバイス、および冷却部の直後に配置された1つまたは複数のステアリングデバイスである。
別の実施例では、ステアリングデバイスが金属ストリップに横方向の力を加えるために使用される。ストリップがステアリングデバイスを通過する際に、これらの横方向の力を所望のシート形状および/または平坦度を生成するために使用することができる。シート形状および/または平坦度の制御は、テーブルローラおよび他の機器において有用であることができる。一実施例では、金属ストリップが急冷機器を通過する際に、シート形状および/または平坦度を制御することにより金属ストリップをより一貫して冷却することが可能になる。金属ストリップの形状および/または平坦度を維持するのを助けることによって、ステアリングデバイスは、金属ストリップを横切って横方向に配置された様々なノズルから分散される冷却流体がほぼ同時に金属ストリップに到達することを保証することができる。さらに、改善された平坦度または正のクロスボウまたは正弦波の導入により、冷却流体が金属ストリップのたわんだ形状の領域に溜まらないようにすることができる。さらに、ステアリングデバイスは、冷却流体を分散させるノズルの領域内にストリップを中心に保つことができる。ストリップが中央に保持されない場合、ストリップが不均一に冷却されることがあり得る。ストリップが水などにより下部のみから冷却される場合、流体(例えば、水)がストリップを損傷させる可能性があるストリップの上部に到達するのを可能にすることは望ましくないことがあり得る。そのような場合、冷却剤ノズルは、水がストリップの上部に達しないように、水が上方に噴霧されるのをブロックすることができる調節可能な幅のカバーを備えていることが多い。ステアリング装置は、幅のカバーを調整する必要がないように、ストリップをノズルの領域の中央に維持するために使用することができる。さらに、ステアリングユニットと組み合わせたストリップ位置測定結果を、幅カバーが所望のシート形状および/または平坦度を得るのに適したストリップ縁部に対する位置に配置されるのを確保するために使用することができる。場合によっては、本明細書に開示されているステアリングデバイスを使用する急冷機器は、調整可能な幅のカバーを必要とせずに動作することができる。場合によっては、既知の入力(例えば、金属ストリップの幅)が与えられると、本明細書で開示されるようなフィードバックのないステアリングデバイスは、調節可能な幅のカバーを備えた急冷機器と連動して動作することができる。
非接触磁気ロータステアリングデバイスは、全体の寸法を比較的小さくすることができ、既存の機器の中または近くに容易に組み込むことができる。例えば、シートが1つの機器に出入りする際に自動的に整列不良を補正する能力をステアリングデバイスに与えることによってその機器をアップグレードまたは改良するために、ステアリングデバイスをその機器(例えば、ループピットスリッター)に取り付けることができる。
ステアリングデバイスは、(例えば、ストリップの一方の側でロータを下降させながらストリップの他方の側でロータを上昇させることによって)ストリップをねじることを含む多くの方法でストリップを操作することができる。ストリップの位置および/または形状の制御(例えば所望のパスラインの横方向の中心線からの横方向の偏差のような所望のパスラインからの僅かな偏差を補正する)を維持するためにステアリングデバイスを使用できるだけでなく、シートに接触せずにシートを能動的にステアリングする(例えば、シートの向きを変える、回転させる、またはその他には1つの機器から別の機器に例えば上向きまたは下向きにシートを導く)ために、ステアリングデバイスを使用することができる。
場合によっては、1つまたは複数のロータが追加の自由度で支持され(例えば、ロボットアームによって支持される)、ロータを金属ストリップの周りにより高い精度で配置することができる。
場合によっては、フィードバック制御回路は、フィードバック制御プロセスを用いてステアリングデバイスのロータを制御する。フィードバック制御回路は、金属ストリップの水平偏差および垂直偏差の一方または両方を測定するためのセンサに連結することができる。測定結果に基づいて、フィードバック制御回路は、金属ストリップを所望の経路に戻すのに必要な補正力の方向および強度を決定することができる。場合によっては、補正力の方向のみが決定される。補正力の方向および強度は、各ロータ毎に、個別に決定することができる。フィードバック制御回路は、適切な補正力を加えるためにどのような調整が必要であるかをロータ毎に、決定することができる。決定された調整には、各ロータの速度の調整、ロータの方向の調整、ロータの垂直方向位置の調整、ロータの水平位置の調整、および/または同じ垂直方向支持体上の別のロータからのロータの垂直方向の分離の調整が含まれる。場合によっては、決定された調整には、上述で検討した他の自由度に基づく調整が含まれる。次に、フィードバック制御回路は、必要に応じてロータをステアリングすることによって決定された調整を実施することができる。ロータをステアリングすることは、永久磁石ロータの回転速度または方向を調整すること、またはストリップに対して永久磁石ロータの位置を調整することを含むことができる。次に、フィードバック制御プロセスは、フィードバック制御回路が新しい水平偏差および新しい垂直偏差のうちの1つまたは複数を測定するときに繰り返すことができる。
場合によっては、より複雑なフィードバック制御回路またはより複雑でないフィードバック制御回路を使用することができる。例えば、ストリップが金属ストリップの一方の側に向きを変えすぎるとき、金属ストリップのその一方の側のロータを単にスイッチオンにするようにフィードバック制御回路を設定することができる。別の実施例では、フィードバック制御回路は、ストリップを所望の経路に戻すために、またはストリップを所望の経路上に維持するために、どの調整が必要であるかを決定するために、フルビジョンカメラなどの追加のセンサを使用することができる。場合によっては、ステアリングデバイスは、シート内の圧縮応力または引張応力を連続的に誘起するために、ストリップの両端で使用することができる。連続的な応力は、所望のシート形状および/または平坦度を達成することができると共に、ストリップを所望の位置に保持することができる。他の場合には、フィードバックループが必要とされないことがあり得る。例えば、ステアリングデバイスは、ストリップをその所望のパスライン上に、またはその近くに保持するために、またはストリップを他の方法で制御するために、(例えば、フィードバック制御なしでロータ速度、ロータ方向およびロータ位置の事前設定に基づいて)連続的に動作することができる。そのような場合には、空気ノズルなどの垂直安定性のための追加の制御をオプションで含めることができるが、空気ノズルに限定されない。場合によっては、フィードバック制御のないステアリングデバイスの動作設定は、処理される金属ストリップの既知の幅または予測幅に基づくことができる。
場合によっては、磁気ステアリング装置は、移動する金属ストリップに近接して配置されるとき、移動する金属ストリップを所望のパスラインに向かって付勢するために、移動する金属ストリップに力を誘起する固定磁石を含むことができる。
これらの例示的な実施例は、読者に本明細書で論じた全般の主題を紹介するために与えられたものであり、開示された概念の範囲を限定することを意図するものではない。以下の節では、図面を参照して様々な追加の特徴および実施例を説明している。図面中、類似の数字は同様の要素を示しており、説明のための例を説明するために方向性を示す記載が用いられるが、これらの記載は、例示的な例と同様に、本発明を限定するために用いるべきではない。本明細書の図に含まれる要素は、正確な縮尺ではなく描かれる場合がある。
図1は、本開示のいくつかの態様による磁気ロータステアリングデバイス100を示す。制御される金属ストリップ102は、ステアリングデバイス100のロータ110を長手方向112に通過する。金属ストリップ102は、例示的説明のため部分的に切開して示されている。各ロータ110は、その外面を取り囲む磁界を提示するように配置された1つまたは複数の永久磁石からなる。ロータ110が回転すると、変化する磁界がロータ110に近接して誘起される。ステアリングデバイス100のロータ110の位置および回転の制御により、ロータ110の近くを通過する金属ストリップ102に所望の力を誘起することができる。
ステアリングデバイス100は、側方トラック106上に移動可能に配置された2つの垂直方向支持体104を含むことができる。場合によっては、各垂直方向支持体104は、それ自身の側方トラック106によって支持される。各垂直方向支持体104は、側方トラック106に沿って移動するように個別に制御され、故にその特定の垂直方向支持体104に連結された任意のロータ110の横方向の動きを制御することができる。場合によっては、垂直方向支持体104は、側方トラック106に沿って同じ方向(例えば、左または右)または反対方向(例えば、一緒にまたは離れて)に同じ距離だけ移動するように連動して制御される。垂直方向支持体104の横方向の移動は、1つまたは複数のリニアアクチュエータ124によって達成することができる。垂直方向支持体104の横方向移動は、ステアリングデバイス100が様々な幅の金属ストリップ102を収容することを可能にすると共に、ロータ110によって与えられる変化する磁界の更なる制御を可能にする。
各垂直方向支持体104は、1つまたは複数のロータアーム108を含むことができる。図1に示すようないくつかの例では、各垂直方向支持体104は、一方がストリップ102の下に配置され、他方がストリップ102の上に配置されるような2つのロータアーム108を含む。各ロータアーム108は、本明細書でさらに詳細に説明するように、保護ロータシールド120によって覆うことができる。図1に見られるように、例示的説明のため最も左側の垂直方向支持体104上のロータアーム108は、ロータシールド120が無いので図示され、最も右側の垂直方向支持体104のロータアーム108は、ロータシールド120があるので図示されない。各ロータアーム108は、1つまたは複数のロータ110を支持する。垂直方向支持体104上の各ロータアーム108の垂直方向位置は個別に制御することができ、故にその特定のロータアーム108に連結されたロータ110の垂直運動を制御することができる。場合によっては、単一の垂直方向支持体104のロータアーム108は、垂直方向支持体104に沿って同じ方向(例えば上または下)または反対の方向(例えば一緒にまたは離れて)に同じ距離を移動させるようことができるよう連動して制御することができる。垂直制御は、1つまたは複数のリニアアクチュエータ122によって達成することができる。
各ロータアーム108は、1つまたは複数のロータ110を含むことができる。ロータアームは、ロータアーム108上のすべてのロータ110または各ロータ110のためのロータモータ116を収容することができる。ロータモータ116は、磁気シールド126によって保護することができる。例示的説明のため、左上ロータモータ116を取り囲む磁気シールド126は、図3の中で隠されている。ロータモータ116は、ロータ110の回転を制御するために、搬送ベルト114を用いてロータ110に連結することができる。搬送ベルト114は、回転をロータ110に伝達するための、チェーンまたは平ベルトなどの任意の適切なデバイスとすることができる。場合によっては、ロータモータ116を他の場所に配置することができる。ロータモータ116は、取り付けられたロータ110を内側方向118(例えば、金属ストリップ102に最も近いロータの側が金属ストリップ102の中心に向かって動く)、または外側方向(例えば、内側方向118に反対の回転)に回転させる力を与えることができる。本明細書では、用語「内側方向」および「外側方向」は、ロータの近くを通過するシートを参照してロータの一般的な回転方向を説明するのを助けるために便宜上使用される。垂直方向支持体104上の金属ストリップ102の上に配置された第一のロータ110が内側方向に回転しているとき(例えば、図1に示す金属ストリップ移動の長手方向112でステアリングデバイス100に対向して見て反時計回りに回転する)、第一のロータ110は、実際には、同様に内側方向に回転している同じ垂直方向支持体104上の金属ストリップ102の下に位置する第二のロータ110とは反対の方向に回転していることは(例えば、金属ストリップ102の下方の内側に回転するロータ110は、図1に示すように、金属ストリップ移動の長手方向112においてステアリングデバイス100に対向して見て時計回りに回転する)、明らかである。
各ロータ110の回転の方向および速度は、個別に制御することができる。場合によっては、単一の垂直方向支持体104上のロータ110は、ストリップ102に対して同じ速度および/または同じ方向に回転するように連動して制御される。
場合によっては、各ロータアーム108および/または各ロータ110は、垂直方向支持体104からのロータ110の横方向距離を調整するよう個別に制御される。場合によっては、ロータアーム108を垂直方向支持体104に対して旋回するように(例えば、垂直方向支持体104に垂直な回転軸を中心に旋回する)垂直方向支持体104に固定することができる。
図1に示すように、ロータ110は、ストリップ102の縁部に隣接して配置される。各ロータ110の回転軸128は、ストリップ102の長手方向112に平行である。他の構成では、各ロータ110の回転軸128は、ストリップ102の長手方向112に対して非平行であってもよい。さらに、各ロータ110の回転軸128は、垂直方向支持体104の下部からその上部まで延びる垂直回転軸に沿った垂直方向支持体104の回転などによって、ストリップ102に関し調整可能であってもよい。いくつかの構成では、ロータ110は、金属ストリップ102の上方または下方(例えば、縁部に直に隣接しない)に配置することができ、または金属ストリップ102の縁部の真上または真下に配置することができ、または金属ストリップまたは金属ストリップの縁部の真上または真下ではなく、金属ストリップ102の縁部近くに配置することができる。ステアリングデバイス100が、金属ストリップの中心を横切って互いに横方向に対向して配置された少なくとも2つのロータ110を含む場合、2つのロータ110の回転軸128の間の距離は、金属ストリップ102の幅より小さくても、同じでも、大きくてもよい。
ステアリングデバイス100は、本明細書でさらに詳細に説明するように、シールド(図示せず)を含むことができる。シールドを使用することで、正常でない金属ストリップによる損傷から機器を保護すること、またはシールド内の構成要素の温度を制御すること、またはその他の目的を達成することが望ましい方向でできる。場合によっては、ロータ100は、シールドなしに(例えば、ロータシールド120なしで)使用することができる。
図2は、本開示のいくつかの態様による図1の磁気ロータステアリングデバイス100の正面図である。例示のため、ロータシールド120は図2には示されていない。ステアリングデバイス100は、それぞれの側方トラック106上に2つの垂直方向支持体104を含む。各垂直方向支持体104は、それぞれがロータ110を支持する2つのロータアーム108を保持する。4つのロータ110は、本明細書で説明されるように、金属ストリップ102の周りに制御可能に配置可能であり得る。図2に示すように、すべてのロータ110は内側方向に回転している(例えば、右上および左下のロータ110は図2に示すように時計回り方向に回転しているが、一方で左上および右下のロータ110は反時計回りの方向に回転している)。すべてのロータ110のこのような内側方向の回転により、圧縮力が金属ストリップ102に渡り、横方向に加えられることになる。ロータ110は、金属ストリップ102の横方向に引っ張り力を加えるよう、図2に示す方向とは反対の方向に回転することができる。
ロータ110の位置は、各ロータ110の回転軸128を参照して、または回転軸が存在する平面を参照して説明することができる。ロータ平面202は、金属ストリップ102の横方向中心線208の一方の側または所望のパスラインの横方向中心線214の一方の側の1つまたは複数のロータ110の回転軸によって画定され得る。ロータ平面202は、回転軸から垂直に延びることができる。図2に示すように、ロータ平面202は、距離206だけ金属ストリップ102の縁部212(例えば、金属ストリップ102の縁部212と同一平面上にある垂直ライン204)から横方向に離間している。場合によっては、ロータ平面202は、金属ストリップ102の縁部212と垂直に整列することができる(例えば、距離206はゼロまたは略ゼロである)。場合によっては、ロータ平面202は、金属ストリップ102の中心線208から離れて金属ストリップ102の縁部212から横方向に離間することができる(例えば、金属ストリップの中心線208とロータ平面202との間の距離が金属ストリップ102の幅の半分より大きい)。場合によっては、ロータ平面202は、金属ストリップ102の中心線208と金属ストリップ102の縁部212との間で、金属ストリップ102の縁部212から横方向に離間することができる(例えば、金属ストリップ102の中心線208とロータ平面202との距離は、金属ストリップ102の幅の半分よりも小さい)。
場合によっては、ロータ平面202同士が金属ストリップ102の横方向中心線208または所望のパスラインの横方向中心線214の周りにセンタリングされていると仮定すると、ロータ配置をロータ平面202間の距離に基づいて記述することができる。金属ストリップ102の縁部に配置されたロータの場合、ロータ平面202同士は、金属ストリップ102の幅の10%かまたはそれより小さい偏差以内で、または9%かまたはそれより小さい偏差以内で、または8%かまたはそれより小さい偏差以内で、または7%かまたはそれより小さい偏差以内で、または6%かまたはそれより小さい偏差以内で、または5%かまたはそれより小さい偏差以内で、または4%かまたはそれより小さい偏差以内で、または3%かまたはそれより小さい偏差以内で、または2%かまたはそれより小さい偏差以内で、または1%かまたはそれより小さい偏差以内で、など金属ストリップ102の幅にほぼ等しい距離だけ分離することができる。金属ストリップ102の縁部内または縁部の外側に配置されたロータの場合、ロータ平面202同士は、金属ストリップ102の幅よりも小さいかまたは大きい距離だけ離れていることができる。場合によっては、金属ストリップ102が所望のパスライン上にセンタリングされるとき、ロータが金属ストリップ102の真上にはないように、距離は、ロータ平面202の各々における対向するロータの半径の少なくとも合計だけ、金属ストリップ102の幅よりも大きくすることができる。場合によっては、距離は、金属ストリップ102の幅の少なくとも20%、または30%、または40%、または50%、または60%、または70%、または80%、または90%、または100%、またはそれ以上、金属ストリップ102の幅より大きくすることができる。
ロータ平面202間の距離が金属ストリップの幅よりも大きい場合、ロータ平面202は、それぞれ、金属ストリップ102の縁部212と障害物との間に配置することができる。ここで障害物とは、機器の壁、または隣接する機器、または建物の壁、またはオペレータの歩道、または金属ストリップ102が所望のパスラインからの偏差が大きすぎる場合移動する金属ストリップ102に接触する危険性がある他の障害物などである。ロータ平面202は、金属ストリップ102が障害物と接触する前に金属ストリップ102が所望のパスラインに向かって確実にステアリングされるように、障害物と金属ストリップ102との間のどこにでも配置することができる。
さらに、各ロータ110の回転軸は、共通の縦断面210と交差する。図2に示すように、共通の縦断面210は、図2のページと同一平面であり、磁気ロータステアリングデバイス100の各ロータ110と交差する平面である。
図3は、本開示のいくつかの態様による図1の磁気ロータステアリングデバイス100の垂直方向支持体104および2つのロータ110のクローズアップ図である。例示的説明のため、ロータシールド120および金属ストリップ102は、図3には示されていない。垂直方向支持体104が2つのロータアーム108を支持して示されており、その各々はロータ110を支持している。各ロータアーム108は、それぞれの搬送ベルト114によってそれぞれのロータ110に連結されたロータモータ116を含む。垂直方向支持体104を側方トラック106に沿って横方向に移動させるためのリニアアクチュエータ124を見ることができる。場合によっては、ロータモータ116は、回転するロータ110によって生成される変化する磁界を減衰させることができる磁気シールド126を含む。そのような場合、磁気ベースのモータ(例えば、空気圧ベースまたは油圧ベースのモータとは対照的に)を使用することができる。例示的目的のため、上部ロータモータ116の磁気シールド126は、図3には示されていない。共通の縦断面210のセグメントが図3に示されている。
図4は、本開示のいくつかの態様による図1の磁気ロータステアリングデバイス100の垂直方向支持体104および2つのロータ110のクローズアップ背面図である。例示的説明のため、上部ロータシールド120および金属ストリップ102は図4には示されていないが、下部ロータシールド120はスリット121で示されている。垂直方向支持体104が2つのロータアーム108を支持して示されており、その各々はロータ110を支持している。リニアアクチュエータ402は、垂直方向支持体104に沿った各ロータアーム108の垂直方向の動きを制御する。本明細書に記載されるような任意の適切なリニアアクチュエータを含む各ロータアーム108の垂直方向の動きを制御するために、他の機構を使用することができる。場合によっては、リニアアクチュエータ402はモータ404によって動力を供給される。
側方トラック106に沿った垂直方向支持体104の横方向移動を制御するためのリニアアクチュエータ124を見ることができる。場合によっては、リニアアクチュエータ124は、モータ406によって動力を供給することができる。
図5は、本開示のいくつかの態様による、ロータシールド120が適所にある、図1の磁気ロータステアリングデバイス100の垂直方向支持体104および2つのロータ110のクローズアップ図である。ロータシールド120内のロータ110の回転によって誘起される変化する磁界が金属ストリップ102を通過するように、金属ストリップ102は、ロータシールド120の間を通過する。垂直方向支持体104は、それぞれがロータ110を支持する2つのロータアーム108を支持して示されており、ロータの各々はロータシールド120によって密閉されている。
本明細書でさらに詳細に説明するように、ロータシールド120は、単層または多層であってもよく、ロータシールド120内のロータ110および他の機器をほこり、破片、流体または他の汚染物から保護することができる。ロータシールド120はまた、断熱性を有することができ、したがって、ロータシールド120を横切って伝達される熱量を減少させる。
ロータシールド120は、任意の適切な輪郭または形状とすることができる。場合によっては、追加のシールドが垂直方向支持体104の上または周囲に含まれる。追加のシールドは、垂直方向支持体104のロータシールド120に連結されてもよく、連続してもよい。追加のシールドは、ロータ110または垂直方向支持体104に関連するすべてのモータおよびアクチュエータを保護し、冷却するのに有用であることができる。
ロータシールド120が金属製である場合などのいくつかのケースにおいて、ロータシールド120は、ロータシールド120内の渦電流を低減するためのスリット121または他の開口部を含むことができる。このようなスリット121または他の開口がなければ、ロータ110によって生成された移動する磁界が、導電性ロータシールド120内に実質的な熱の増大を誘起する可能性がある。スリット121または他の開口部は、渦電流を低減するための任意の適切な形状またはパターンとすることができる。場合によっては、スリット121または他の開口部は、その後、電気絶縁材料で充填されるか、または電気絶縁材料で覆われる。場合によっては、ロータシールド120は、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)などの非導電性材料の外層または被覆を含む。場合によっては、ロータシールド120は、非電気伝導性の材料から作られ、スリット121または他の開口部を含まない。場合によっては、渦電流の影響を低減するために積層構造を用いる。
場合によっては、ロータシールド120は、移動する金属ストリップによる接触の際にロータ110を保護するために、ステンレス鋼のような金属で作られる。場合によっては、ロータシールド120は、移動する金属ストリップがロータシールド120に接触した場合、金属ストリップまたはロータシールド120への損傷を低減するために、PTFE(例えば、TeflonTM)または他の低摩擦コーティングの層を含む。
オプションの変位センサ502が図5にさらに示されている。変位センサ502は、垂直方向支持体104、ロータアーム108、ロータシールド120、または任意の他の適切な機器に連結することができる。変位センサ502は、ロータ110に対して横方向に静止した状態に維持されるように連結することができる。変位センサ502は、ロータアーム108に対して垂直方向に静止した状態に維持されるように連結することができる。場合によっては、変位センサ502は、ロータ110に対する金属ストリップ102の垂直方向変位を測定することができる。場合によっては、変位センサ502は、ロータ110に対する金属ストリップ102の横方向変位を測定することができる。
一実施例では、変位センサ502は、第一のビーム504および第二のビーム506を提供するレーザセンサである。第一のビーム504は、金属ストリップ102の所望の縁部位置と整列することができるが、一方で第二のビーム506は、金属ストリップ102の所望の縁部位置から横方向に離間することができる。(例えば、図5に示されるような所望のパスラインに向かって、または所望のパスラインから離れるように)。各ビーム504,506は、その下の金属ストリップ102の存在を測定することができ、または変位センサ502から金属ストリップ102までの距離を測定することができる。これらの測定結果は、ロータ110に対する金属ストリップ102の縁部の位置を近似するか、またはそうでなければ決定するために使うことができる。変位センサ502は、本明細書でさらに詳細に説明するように、金属ストリップ102の位置について提供するフィードバックセンサとして使用することができる。
図6は、本開示のいくつかの態様による、冷却剤シールド602およびロータシールド612が適所にある場合の、磁気ロータステアリングデバイス600の2つのロータ610のクローズアップ正面切開図である。各ロータアーム614は、ロータ610を支持することができる。ロータ610およびロータアーム614を囲むシールドは、ロータシールド612(例えば、外層)および冷却剤シールド602(例えば、内層)を含むことができる。ロータシールド612および冷却剤シールド602はロータ610および任意の他の包囲された部分の周囲に保護シールド608を形成するために共に作用することができる。場合によっては、冷却剤604を冷却剤シールド602とロータシールド612との間の空間に循環させることができる。場合によっては、冷却剤604は、冷却剤シールド602とロータシールド612との間に位置する経路またはチューブを通って循環される。冷却剤604は、冷却剤ポンプ606を使用して循環させることができる。
一実施例では、冷却剤ポンプ606は、冷却剤604を金属ストリップ616に最も近い保護シールド608の側で冷却剤シールド602とロータシールド612との間の空間に送り込む。冷却剤604は、保護シールド608内を循環し、金属ストリップ102から最も遠い保護シールド608の側で引き出されることができる。しかし、冷却剤604は他の方法で循環させることができる。保護シールド608を通って循環される冷却剤604は、熱をロータ610から抽出し、ポンプを使って保護シールド608を再び通す前に抽出された熱を放出する(例えば、冷却する)ことができる。他の部品(例えば、ベアリング、モータ、アクチュエータ)も同様に冷却することができる。
場合によっては、冷却剤ポンプは、(例えば、別個の冷却剤シールド602が使用されない場合)冷却剤シールド602またはロータシールド612の全体容積内に冷却剤を送り込む。冷却剤は、冷却剤シールド602またはロータシールド612内の部品の周りを循環させることができる。ロータ610の移動により、冷却剤シールド602またはロータシールド612の全容積に渡って冷却剤を移動させるのを助けることができる。場合によっては、ロータ610の近くまたはそれを通過する冷却剤の流れを導くためにダクトまたは他の装備を使用することができる。
冷却剤604は、空気、水、または冷媒などの流体を含む、任意の適切な冷却剤とすることができる。
図7は、本開示のいくつかの態様による、金属ストリップ702の周りの定位置にある永久磁石磁気ロータステアリングデバイス700を示す上面図である。金属ストリップ702は、ステアリングデバイス700のロータ710を長手方向712に通過するように制御される。各ロータ710は、その外面を取り囲む磁界を呈するように配置された1つまたは複数の永久磁石752からなる。ロータ710が回転すると、変化する磁界がロータ710に近接して誘起される。ステアリングデバイス700のロータ710の位置および回転の制御により、所望の力をロータ710の近くを通過する金属ストリップ702に誘起することができる。各ロータ710は、それ自身の回転軸770の周りを回転することができる。各ロータ710は、金属ストリップ702の長手方向712(例えば、走行方向)に対して垂直な共通平面772と交差することができる。各ロータ710の回転軸770は、長手方向712に平行であってもよいし、長手方向712と平行でなくてもよい。金属ストリップ702は、共通平面772を通過することができる。長手方向712に対する各ロータ710の回転軸770の向きにかかわらず、ロータ710は、共通平面772において互いに離間することができる。
ステアリングデバイス700は、側方トラック706上に移動可能に配置された2つの垂直方向支持体704を含むことができる。各垂直方向支持体704は、側方トラック706に沿って移動するように個別に制御することができ、したがって、その特定の垂直方向支持体704に連結された任意のロータ710の横方向移動を制御することができる。場合によっては、垂直方向支持体704同士は、側方トラック706に沿って同じ方向(例えば、左または右)または反対方向(例えば、一緒にまたは離れて)に同じ距離を移動するように連動して制御される。垂直方向支持体704の横方向移動は、モータ754によって制御することができる。モータ754は、側方トラック706に沿って垂直方向支持体704を移動させるリニアねじ756を駆動することができる。
各垂直方向支持体704は、1つまたは複数のロータアーム708を含むことができる。各ロータアーム708は、1つまたは複数のロータ710を支持する。垂直方向支持体704上の各ロータアーム708の垂直方向位置は個別に制御され、故にその特定のロータアーム708に連結された任意のロータ710の垂直方向の動きを制御することができる。配置モータ760は、それぞれのロータアーム708の垂直方向の動きを制御することができる。場合によっては、十分な数の配置モータ760が、各ロータアーム708の垂直方向の動きを個別に制御するために使用される(例えば、ロータアーム708当たり1つの配置モータ760)。場合によっては、単一の配置モータ760が、特定の垂直方向支持体704上のすべてのロータアーム708の垂直方向の動きを連動して制御することができる。
各ロータアーム708および関連するロータ710は、本明細書でさらに詳細に説明するように、保護シールド750に密閉することができる。
場合によっては、金属ストリップ702の横方向変位を検出するために、ライトカーテンセンサ(例えば、ライトカーテントランスミッタ762およびライトカーテンレシーバ764)をロータ710の近くに配置することができる。横方向変位は、所望のパスラインの横方向中心線768から離れた変位に基づいて検出することができる。金属ストリップ702が一方向または他の方向に横方向にずれ過ぎ始める場合、コントローラは、金属ストリップ702に力を加えて、偏差を補正するために、1つまたは複数のロータ710の位置、回転速度、および/または回転方向を変えることができる。
場合によっては、1つまたは複数の垂直方向位置センサ766が、所望のパスラインからの金属ストリップ702の垂直偏差を測定するためにロータ710の近くに配置される。金属ストリップ702が、一方向または他の方向に垂直方向にずれ過ぎ始めると、コントローラは、金属ストリップ702に力を加えて、偏差を補正するために、1つまたは複数のロータ710の位置、回転速度、および/または回転方向を変えることができる。
ロータ710を動作位置(例えば、金属ストリップ702に隣接する)に移動させる前に、1つまたは複数の垂直方向位置センサ766を、初期測定(例えば、初期パスライン高さ測定)を行うために使用することもできる。ロータ710は、最初のパスライン高さの測定が行われるまで非動作位置(例えば、金属ストリップ702の所望のパスラインまたは予想されるパスラインから離れた位置)に保持することができ、その後、各ロータ710を動作位置に移動させることができる。
ロータモータ758は、ロータ710の回転運動に動力を供給するために各ロータアーム708上に配置することができる。ロータモータ758は、ロータアーム708および保護シールド750の外部に配置されるように示されているが、ロータモータ758は、場合によっては、ロータアーム708および/または保護シールド750内に配置される。
図8は、本開示のいくつかの態様による図7の永久磁石磁気ロータステアリングデバイス700を示す正面図である。金属ストリップ702は、ロータ710の間に見られる。図8に見られるように、各ロータ710は、外部表面に連結されたいくつかの永久磁石752を含む。単一のロータ710上の隣接する永久磁石752は、異なる磁極(例えば、半径方向外側に面する交互のN極およびS極)を提示するように配置することができる。オプションとして、単一のロータ710上の隣接する永久磁石752は、ハルバッハ配列構成または他の構成などの他の構成にしたがって配置することができるが、これらの構成に限定されない。ロータ710の永久磁石752は、ロータ710の外面に連結されるか、またはロータ710のケーシング内に封入され得る。磁石の単一の構成が図7〜図8に示されているが、他の構成の磁石をロータ710に関して使用することもできる。例えば、いくつかの永久磁石は、ハルバッハ配列などの任意の適切な配置において、ロータの幅に渡って(例えば、図7に示す永久磁石752によって占有される空間内に)、および/またはロータの周囲に渡って配列することができ、ロータ710が回転するときにロータ710を取り囲む所望の磁界を出力するように設計することができる。一実施例では、図7〜8に示す永久磁石752の各々を、永久磁石752の形状で一緒に連結されたハルバッハ配列のいくつかの磁石で代わりに、置き換えることができる。
垂直方向支持体704が示され、それぞれは、各モータ754の作動によって側方トラック706に沿って移動可能に配置可能である。
ロータアーム708は、それぞれのロータ710を支持し、それぞれの保護シールド750に囲まれて示されている。垂直方向支持体704のロータ710の垂直方向の配置は、個別にかつ連動して、配置モータ760を介してそれぞれ達成することができる。
ロータモータ758は、ロータ710の回転運動に動力を供給するため、各ロータアーム708上に配置することができる。ロータモータ758は、ロータアーム708および保護シールド750の外部に配置されるように示されているが、ロータモータ758は、場合によっては、ロータアーム708および/または保護シールド750内に配置される。
ライトカーテンセンサ(例えば、ライトカーテントランスミッタ762およびライトカーテンレシーバ764)は、ロータ710に隣接して示されている。ライトカーテントランスミッタ762から発光されるライト806は、ライトカーテンレシーバ764によって受け取られる。発光された光806がライトカーテンレシーバ764に到達するかしないかを追跡することによって、ライトカーテンセンサは、金属ストリップ702の横方向変位を検出することができる。
垂直方向位置センサ766は、ロータ710に隣接して示されている。場合によっては、レーザ光804が、垂直方向位置センサ766によって金属ストリップ702の表面から跳ね返されて、所望のパスラインの垂直方向中心線802からの金属ストリップ702の垂直偏差を測定する。金属ストリップの厚さを、金属ストリップの表面と金属ストリップの中心との間の距離を考慮して、知ることができるかまたは計算することができる。金属ストリップ702が一方向または他の方向に垂直にずれ過ぎ始めると、コントローラは、金属ストリップ702に力を加えて、偏差を補正するために、1つまたは複数のロータ710の位置、回転速度、および/または回転方向を変えることができる。
図9は、本開示のいくつかの態様による連続焼鈍ライン900内の様々な位置に配置された磁気ロータステアリングデバイス902を示す概略図である。隙間912によって分離された炉セクション908および冷却セクション910を含む連続焼鈍ライン900の一部が示されている。金属ストリップ904は、連続焼鈍ライン900を方向906に通過することができる。
炉セクション908は、隙間918によって分離された第一の炉セクション914および第二の炉セクション916を含むことができる。冷却セクション910は、隙間924によって分離された第一の冷却ゾーン920および第二の冷却ゾーン922を含むことができる。示されているように、オプションの熱ブースタゾーン926が、炉セクション908と冷却セクション910との間に配置されている。隙間928は、炉セクション908と熱ブースタゾーン926との間に位置し、隙間930は、熱ブースタゾーン926と冷却セクション910との間に位置する。熱ブースタゾーン926では、金属ストリップ904の温度を、加熱または冷却するのではなく、維持することができる。場合によっては、熱ブースタゾーン926は使用されず、隙間912は比較的小さく、炉セクション908の終了は冷却セクション910の終了に隣接する。場合によっては、熱ブースタゾーン926は、単に熱ブースタモードで動作する冷却セクション910の冷却ゾーンの1つである。
場合によっては、炉セクション908、冷却セクション910、および/または熱ブースタゾーン926は、図9に示されているよりも少ないまたはより多くのゾーンを有することができる。特定セクションの各ゾーン(例えば、炉セクション908の第一の炉ゾーン914および第二の炉ゾーン916)は、それ自身のハウジングを含むことができる(例えば、第一の炉ゾーン914は第二の炉ゾーン916とは別のハウジング内にある)。ゾーン内に配置されたステアリングデバイス902は、その特定のゾーンのためにハウジング内に配置することができ、隙間(例えば、隙間918)に配置されたステアリングデバイス902は、周囲ゾーンのハウジングの外側に配置することができる。場合によっては、特定のセクションの1つまたは複数のゾーン(例えば、炉セクション908の第一の炉ゾーン914および第二の炉ゾーン916)は、または隣接するセクションの1つまたは複数のゾーン(例えば、第二の炉ゾーン916および熱ブースタゾーン926または第一の冷却ゾーン920)でさえあってもよいが、それらのゾーンは共有の共通のハウジング内(例えば、第一の炉ゾーン914および第二の炉ゾーン916は、単一の炉ハウジング内に配置される)に位置する。そのような場合には、ゾーン内に配置されたステアリングデバイス902は、隙間(例えば、隙間918)に配置されたステアリングデバイス902と同じ共通ハウジング内に配置することができるし、異なる位置に配置することができる。例えば、第一の炉ゾーン914内に配置されたステアリングデバイス902は、隙間918内に配置されたステアリングデバイス902と同じ全体ハウジング内に配置することができるが、第一の炉ゾーン914内に配置されたステアリングデバイス902は、第一の炉セクション914の温度制御要素のとなりであってもよい。単一の連続焼鈍ライン900は、1つまたは複数のセクション(例えば、炉セクション908および冷却セクション910)、および/または個々または共有のハウジングを有するゾーン(例えば、第一の炉ゾーン914および熱ブースタゾーン926)を有する1つまたは多数のハウジングを含むことができる。換言すれば、以下に使用される用語「隙間」は、隣接要素間の一般的な空間を反映するが、隣接要素の物理的ハウジング間の空間を反映してもしなくてもよい。
図9の11個のステアリングデバイス902(例えば、図1のステアリングデバイス100または図7のステアリングデバイス700など)で示されるように、連続焼鈍ライン900は、任意位置の組み合わせにおいて、より少ない、またはより多くのステアリングデバイス902を有することができる。ステアリングデバイス902は、炉セクション908の前に(例えば、炉セクション908の入口に隣接して)配置することができる。ステアリングデバイス902は、第一の炉ゾーン914内、隙間918内、および/または第二の炉ゾーン916内などの、炉セクション908内に配置することができる。ステアリングデバイス902は、炉セクション908および冷却セクション910の間の隙間912内に配置することができる。熱ブースタゾーン926が使用される場合、ステアリングデバイス902は、隙間928内、熱ブースタゾーン926内、および/または隙間930内に配置することができる。ステアリングデバイス902は、第一の冷却ゾーン920内(例えば、第一の冷却ゾーン920の入口内およびその近傍)、隙間924内、および/または第二の冷却ゾーン922内などの冷却セクション910内に配置することができる。ステアリングデバイス902は、冷却セクション910の後に(例えば、冷却セクション910の出口に隣接して)配置することができる。ステアリングデバイス902は、連続焼鈍ライン900内の他の位置に配置することができる。
図10は、本開示のいくつかの態様による金属ストリップ1002の正弦波型変動を誘起するために使用されるオフセットしたロータ1010を示す概略側面図である。ストリップ1002は、方向1012に走行して示されている。3つのロータ1010が長手方向にオフセットした位置に示されている。ロータ1010は、各ロータの回転軸が図示のように、ストリップの長手方向に平行であるように配列することができる。場合によっては、ロータ1010は、各ロータの回転軸がストリップの横幅に(図示せず)に平行であるように配列することができる。
各ロータ1010は、金属ストリップ1002に力を加えて、金属ストリップ1002をニュートラルなパスライン(例えば、略平坦なパスラインまたは予想されるパスライン)の垂直方向経路1004から垂直方向に変位させることができる。隣接するロータ1010が長手方向にオフセットされ、金属ストリップ1002の両側に交互に配置されると(例えば、パスラインの上とパスラインの下で交互に)、ロータ1010からの垂直方向の変位は、図10に示すように、金属ストリップ1002に正弦波の変動を形成する。場合によっては、ロータ1010は、金属ストリップ1002の一般的な正弦波形状に一致する輪郭を有することができ、金属ストリップ1002に接触する危険なく、ロータ1010を金属ストリップ1002の近くに配置することができる。例えば、ロータ1010は樽型であってもよいが、他の形状のプロファイルを使用することもできる。
図11は、本開示のいくつかの態様によるフィードバック制御プロセス1100を示すフローチャートである。フィードバック制御プロセス1100は、本明細書で開示されるセンサ、配置モータ、および駆動モータの任意の組み合わせに連結されるコントローラ(例えば、1つまたは複数の特定用途向け集積回路(ASICs)、デジタル信号プロセッサ(DSPs)、デジタル信号処理機器(DSPDs)、プログラム可能なロジックデバイス(PLDs)、フィールドプログラム可能なゲートアレイ(FPGAs)、プロセッサ、マイクロコントローラ、マイクロプロセッサ、本明細書に記載の機能を実行するように設計された他の電子ユニット、および/またはそれらの組み合わせ)によって実行することができる。
ブロック1102において、ライトカーテンなどによって、水平偏差を感知することができる。水平偏差を感知することは、水平偏差の量を測定することを含むことができる。ブロック1104では、垂直方向位置センサなどにより垂直偏差を検出することができる。垂直偏差を感知することは、垂直偏差の量を測定することを含むことができる。いくつかのフィードバック制御プロセス1100では、ブロック1102およびブロック1104のいずれかまたは両方を実行することができる。
ブロック1106において、補正力の方向は、それぞれのブロック1102および1104からの水平偏差測定値および/または垂直偏差測定値に基づいて決定することができる。ブロック1108において、補正力の強さは、それぞれのブロック1102および1104からの水平偏差測定値および/または垂直偏差測定値に基づいて決定することができる。
ブロック1110において、永久磁石ロータに対する調整を決定することができる。決定された調整は、ブロック1106で決定された補正力の方向および/またはブロック1108で決定された補正力の強度に基づくことができる。
ブロック1112において、ロータが操作される。ロータは、ブロック1110で決定された調整に基づいてブロック1112で操作されることができる。ロータのステアリングは、磁気ロータステアリングデバイスの1つまたは複数のロータの位置、回転速度、および/または回転方向の調整を含むことができる。
場合によっては、ブロック1106,1108、および1110は実行されず、その代わりに、ブロック1102における水平偏差の検出および/またはブロック1104における垂直偏差の検出に基づいてロータを直接操作する。例えば、光ゲートを所望の縁部ポイントに配置することができる。金属シートが所望の縁部ポイントを越えて横方向にずれた場合、光ゲートは、トリガされた光ゲート近くのロータをオンにするなど、ロータを操作するコントローラに信号を送信する。そのようなシステムは、計算されたフィードバック制御(例えば、ブロック1106,1108、および1110を使用して)ではなく、単純なオン/オフフィードバック制御を提供する。
プロセス1100は、連続的かつ反復的に動作することができる。
図12は、本開示のいくつかの態様による、フィードバック制御なしで金属ストリップをステアリングするためのプロセス1200を示すフローチャートである。ブロック1202において、金属ストリップは、所望のパスラインを有する加工機器を通過する。ブロック1204において、所望のパスラインの横方向中心線の両側の磁気ロータ、または金属ストリップの横方向中心線の両側の磁気ロータが回転して、磁気ロータに近接する変化する磁界を誘起する。ブロック1206において、金属ストリップの横方向の中心線は、加工機器の所望のパスラインの横方向の中心線から、回転する磁気ロータの少なくとも1つに向かってずれることが可能である。ブロック1208において、変化する磁界の少なくとも1つ(例えば、金属ストリップがその方向に移動した磁気ロータに近接する変化する磁界)によって、金属ストリップに力が発生する。ブロック1208で生成された力は、金属ストリップの横方向中心線を加工機器の所望のパスラインの横方向中心線に向かって付勢することができる。場合によっては、プロセス1200は、ブロック1206および1208を繰り返し続けて、金属ストリップを加工機器の所望のパスラインの中心に保つことができる。
図13Aは、本開示のいくつかの態様による金属ストリップ1302の上方に長手方向に配置可能なロータ1310を含む磁気ロータステアリングデバイス1300の俯瞰図である。ロータ1310は、その回転軸がストリップ1302の長手方向の走行方向に平行であるように配向することができる。ロータ1310は、ストリップ1302の横方向幅の一部に及ぶことができる。
様々な数のロータ1310を使用することができる。場合によっては、単一のロータを、所望のパスラインの略横方向中心線または金属ストリップの略横方向中心線に位置付けることができ、単一のロータは、所望のパスラインの横方向中心線からの金属ストリップの横方向中心線の検出された偏差(例えば、所望のパスラインからの横方向偏差)に応じて、時計回りまたは反時計回りのいずれかの方向に回転することができる。場合によっては、図13A〜図13Cに示すように、ロータ1310の数は偶数とすることができる。複数のロータ1310は、平行な回転軸で配置することができる。場合によっては、ロータ1310に対向するストリップ1302の下にロータが配置されない。場合によっては、1つまたは複数のロータが、ロータ1310に対向するストリップ1302の下に配置される。
ストリップ1302の横方向の幅をロータ1310でより多く覆って、その位置でのストリップ1302の垂直方向の制御を増加させることが望ましい場合があり得る。
図13Bは、本開示のいくつかの態様による、金属ストリップ1302の上方に長手方向に配置可能なロータ1310(破線で示された金属ストリップ1302の下のオプションのロータ1310)を含む、図13Aの磁気ロータステアリングデバイス1300の正面図である。金属ストリップ1302の上方にあるロータ1310は、所望のパスラインの横方向中心線の周りにセンタリングされる。金属ストリップ1302の下のロータ1310は、所望のパスラインの横方向中心線の周りにセンタリングされる。横方向に隣接するロータ1310は、反対方向(例えば、図13Bに見られるように時計回りまたは反時計回り)に回転することができる。ロータ1310の数は偶数であるので、金属ストリップ1302が所望のパスラインの中心にあるとき、ロータ1310によって誘起される変化する磁界によって金属ストリップ1302に発生する正味の横方向の力はゼロである。
図13Cは、本開示のいくつかの態様による、金属ストリップ1302の上に長手方向に配置可能なロータ1310(オプションのロータ1310が金属ストリップ1302の下に破線で示されている)を含む、図13Aの磁気ロータステアリングデバイス1300の側面図である。
図14は、本開示のいくつかの態様によるストリップ加工機器1406に入る前に金属ストリップ1402をステアリングするために使用される磁気ロータステアリングデバイス1404を含む金属加工システム1400を示す概略立面図である。ストリップ1402は、方向1410でストリップ加工機器1406を通過することができる。ステアリングデバイス1404に入る前に、ストリップ1402は、所望のパスラインの垂直方向経路1408(例えば、垂直方向中心線の組)から垂直方向にオフセットすることができる。ステアリングデバイス1404は、垂直偏差を補正することができ、その結果、ストリップ1402は、所望のパスラインの垂直方向経路1408と垂直に整列するストリップ加工機器1406に入る。ステアリングデバイス1404は、本明細書で説明されるような任意のステアリングデバイスとすることができる。
図15は、本開示のいくつかの態様による図14の金属加工システム1400を示す概略上面図である。ストリップ1402は、方向1410でストリップ加工機器1406を通過することができる。ステアリングデバイス1404に入る前に、ストリップ1402は、所望のパスラインの所望の横方向中心線1502から水平方向にオフセットすることができる。ステアリングデバイス1404は水平偏差を補正することができ、結果的に、ストリップ1402は所望のパスラインの所望の横方向中心線1502と水平に整列し、ストリップ加工機器1406に入る。ステアリングデバイス1404は、本明細書で説明されるような任意のステアリングデバイスとすることができる。
図16は、本開示のいくつかの態様による、ストリップ加工機器1606を出た後の金属ストリップ1602をステアリングするために使用される磁気ロータステアリングデバイス1604を含む金属加工システム1600を示す概略正面図である。ストリップ1602は、ストリップ加工機器1606を方向1610で通過することができる。ストリップ加工機器1606を出た後、ストリップ1602は、所望のパスラインの垂直方向経路1608から垂直方向にオフセットすることができる。ステアリングデバイス1604は垂直偏差を補正することができ、結果的にストリップ加工機器1606によって課せられた問題、またはストリップ加工機器1606の前で課せられた問題にもかかわらず、ストリップ1602が所望のパスラインの垂直方向経路1608と垂直に整列するようになる。ステアリングデバイス1604は、本明細書で説明される任意のステアリングデバイスとすることができる。
図17は、本開示のいくつかの態様による図16の金属加工システム1600を示す概略上面図である。ストリップ1602は、ストリップ加工機器1606を方向1610で通過することができる。ストリップ加工機器1606を出た後、ストリップ1602は、所望のパスラインの所望の横方向中心線1702から水平方向にオフセットすることができる。ステアリングデバイス1604は、水平偏差を補正することができ、結果的にストリップ1602が所望のパスラインの所望の横方向中心線1702と水平方向に整列するようなる。ステアリングデバイス1604は、本明細書で説明される任意のステアリングデバイスとすることができる。
図18は、本開示のいくつかの態様による印加電流磁気ステアリング装置1800の不等角投影図である。印加電流磁気ステアリング装置1800は、磁界の方向および電流の方向に垂直な力を誘起するために、金属ストリップ1802を磁界に通し、金属ストリップ1802の少なくとも一部に電流を印加する。磁界は、電磁石または永久磁石などの任意の適切な技術によって生成することができる。直流(DC)電流は、黒鉛ブラシ、導電性ローラ、または他の技術などの任意の適切な技術によって金属ストリップ1802に印加することができる。
印加電流磁気ステアリング装置1800は、横方向支持体1804の対(例えば、金属ストリップ1802の所望のパスラインの垂直方向中心線1822の上方の上部フレームと、所望のパスラインの垂直方向中心線1822の下方の下部フレーム)に静置される一対の永久磁石1808を含むことができる。永久磁石1808同士は、所望のパスラインの垂直方向中心線1822に正負の磁極を与えることができ、故に所望のパスラインの垂直方向中心線1822を通る磁界1820を生成することができる。場合によっては、フレームは、所望のパスラインの垂直方向中心線1822の代わりに金属ストリップ1802の垂直方向中心線に対して配置することができる。場合によっては、不均一な磁界を使用することもできるが、磁界1820は、金属ストリップ1802の幅に渡って均一な磁界であることができる。場合によっては、磁石1808は、金属ストリップ1802の縁部付近にのみ磁界を生成するように配置される。場合によっては、1つまたは複数の永久磁石1808が、金属ストリップ1802の片側のみ(例えば、上部のみまたは下部のみ)に金属ストリップ1802の近くに配置される。
横方向支持体1804は、1対の垂直方向支持体1806によって支持することができる。垂直方向支持体1806上のリニアアクチュエータ1810は、金属ストリップ1802からの垂直方向支持体1806の一方または両方の垂直距離を制御することができる。リニアアクチュエータ1810は、各横方向支持体1804(例えば、上部支持体および下部支持体)の垂直方向位置を個別にまたは一緒に制御することができる。場合によっては、いくつかのリニアアクチュエータ1810は、横方向支持体1804間の隙間を制御することができ、他のリニアアクチュエータ1810は、上部および下部横方向支持体1804の間の中心線の垂直方向変位を制御することができる。任意の適切な数のリニアアクチュエータ1810を使用することができる。任意の適切なリニアアクチュエータ1810、例えば、モータとスクリューの組み合わせまたは油圧アクチュエータを使用することができる。
1つまたは複数の電極1812,1814を他の機器によっても支持することができるが、各垂直方向支持体1806が1つまたは複数の電極1812,1814を支持することができる。1つまたは複数の電極1812,1814は、金属ストリップ1802に電流を印加することができる。電極1812,1814は、磁界1820内の金属ストリップ1802の幅に渡って、またはそれらの任意の組み合わせで、磁界1820内の金属ストリップ1802の縁部に沿って、金属ストリップ1802に電流を印加するように配置することができる。場合によっては、各垂直方向支持体1806は、1つの正電極1812および1つの負電極1814を支持することができる。正電極1812および負電極1814は、横方向支持体1804の間に形成された平面の両側に配置することができる。いくつかの場合には、1つの垂直方向支持体1806の正電極1812は、別の垂直方向支持体1806の負電極1814から金属ストリップ1802を横切って横方向に配置することができるが、他の場合には別の垂直方向支持体1806の正電極1812から金属ストリップ1802を横切って横方向に配置することができる。
場合によっては、電極1812,1814は、印加電流磁気ステアリング装置1800の他の要素(例えば、永久磁石1808)から任意の距離を含む、垂直方向支持体1806または横支持体1804以外の機器上のような他の場所に配置される。印加電流磁気ステアリング装置1800によって生成された磁界1820に電流が流れるかぎり、電極1812,1814は、金属ストリップ1802と接触する任意の場所に配置することができる。例えば、正電極1812を1つまたは複数の金属ストリップ加工機器の始まりの近くに配置することができる。一方負電極1814を、1つまたは複数の金属ストリップ加工機器の端部の近くに配置し、永久磁石1808が電極1812,1814の間の任意の位置に磁界1820を生成する。場合によっては、金属ストリップ1802が、金属ストリップ1802がステアリングされている場所(例えば、磁界1820が金属ストリップ1802交差する場所)でよりも、大きな張力を受けている、および/またはより涼しい場所に、電極1812,1814を配置することができる。金属ストリップが高張力および/または比較的低温(例えば、連続焼鈍ラインの冷却セクションで冷却された後、および/または、連続焼鈍ラインの炉セクション内で加熱される前の室温またはそれに近い温度)にあるとき金属ストリップ1802を電極1812,1814と接触させることで、金属ストリップ1802に対する接触に基づく損傷を回避することができる。永久磁石1808は、ステアリングが望ましい任意の場所に配置することができる。
各電極1812,1814は、電流を金属ストリップ1802に伝達するための任意の適切な機構を含むことができる。場合によっては、電極1812,1814は黒鉛ブラシを含むが、他の機構を使用して電流を金属ストリップ1802に伝達することもできる。場合によっては、アーク放電を最小限にするためにローラが、金属ストリップ1802と電極1812,1814の間で接触を維持するために、電極1812,1814でまたはそれに隣接して金属ストリップ1802に接触するように、配置される。電流の印加に先立って金属ストリップ1802との接触を確保するために、ローラを(例えば、ばねを用いて)付勢することができる。電極1812,1814は、金属ストリップ1802に接触して配置することができ、故に金属ストリップ1802が所定の公差を超えて所望のパスラインからずれた場合にのみ、補正力を生成することができるので、印加電流磁気ステアリング装置1800は、金属ストリップの過度の走行(例えば、所望のパスラインの横方向の中心線からの所望の距離を越えた金属ストリップの横方向中心線の移動)を防止するのに役立つ。
金属ストリップ1802を介して印加される電流は、DCとすることができる。電極1812,1814は、ケーブル1816を介して電源に接続することができる。場合によっては、ステアリングが必要と判断されるまで(例えば、補正が必要とされる)、金属ストリップ1802に電流が印加されない。印加電流磁気ステアリング装置1800は、ステアリングがいつ必要とされるかを決定するために、磁気ロータステアリングデバイス(例えば、図7の永久磁石磁気ロータステアリングデバイス700)に関して本明細書で開示される検知機器のいずれかを含むことができる。
場合によっては、長手方向にオフセットした位置に複数の磁界1820を生成するために長手方向にオフセットした位置に複数の永久磁石1808を使用する。そのような場合、電極1812,1814は、金属ストリップ1802を流れる電流が、複数の磁界1820のそれぞれを通過するように、第一の組の永久磁石1808の前に配置され、最後の組の永久磁石1808の後に配置され得る。そのような場合、金属ストリップ1802のステアリングは、各特定の位置で磁界1820を制御することによって、様々な場所で制御することができる。特定の位置における磁界1820は、その特定の位置における永久磁石1808と金属ストリップ1802との間の垂直距離を調整することによって制御することができる。例えば、第一の組の磁石で大きいステアリング力を加え、第二の組の磁石でより少ないステアリング力を加えるために、同じ電流を金属ストリップ1802流すことができ、第一の組の磁石は、第二の組の磁石よりも金属ストリップに垂直方向により近くに動かすことができる。電流は一定に保つことも、同時に制御することもできる。各組の磁石は、金属ストリップに対する特定の組の磁石の垂直方向距離を制御するために、それ自身の組の検知機器と関連付けることができる。
場合によっては、印加電流磁気ステアリング装置1800は、金属ストリップ1802に対して横方向以外の方向に配向された永久磁石1808を含む。例えば、印加された磁気式ステアリング装置1800は、金属ストリップ1802の縁部を通って磁界1820を生成するために、金属ストリップ1802の縁部の上下に、金属ストリップ1802に対して長手方向に配向された永久磁石1808を含むことができる。そのような場合は、例えば、長手方向距離(例えば、永久磁石1808の長さまたは結果的に生じる磁界1820の長手方向長さ)に対し金属ストリップ1802の端部にステアリング力を加えるのに、使用することができる。
図19は、本開示のいくつかの態様による、図18の適用された印加電流磁気ステアリング装置1800の正面図である。印加された磁気式ステアリング装置1800は、2つの横方向支持体1804を支持する2つの垂直方向支持体1806を含む。永久磁石1808は、金属ストリップ1802の上下の横方向支持体1804によって支持される。電極1812,1814は、金属ストリップ1802の縁部でまたはその近くで金属ストリップ1802と接触する。リニアアクチュエータ1810は、上述したように、横方向支持体1804の垂直方向の位置を調節することができる。
ケーブル1816は、電極1814を電源1902に連結する。電源1902は、金属ストリップ1802を通して電流を供給するのに適した任意の電源とすることができる。
図20Aは、本開示のいくつかの態様による図18の適用された印加電流磁気ステアリング装置1800の上面図である。印加電流磁気ステアリング装置1800は、2つの垂直方向支持体1806が横方向支持体1804を支持して示されている。電極1812,1814は、金属ストリップ1802の縁部でまたはその近くで金属ストリップ1802と接触する。リニアアクチュエータ1810は、上述したように、横方向支持体1804の垂直方向の位置を調節することができる。ケーブル1816は、金属ストリップ1802に電流を印加するために電極1814に電力を供給する。
場合によっては、印加電流磁気ステアリング装置は、金属ストリップ1802に遮断が生じたときに、いずれかの電極によって印加された電流が、他の機器を損傷させるか危険をもたらす可能性のある接地への経路を見つけることができないようにする安全機器を含む。場合によっては、他の機器を損傷せず、危険をもたらすことのない接地への経路が存在することを保証するために、接地機器(例えば、導電性ローラ)を印加電流磁気ステアリング装置の前および/または後に配置することができる。場合によっては、予期しない負荷が発生した場合に装置の安全を確保するために、回路遮断器(例えば、地絡遮断回路)を使用することができる。場合によっては、遮断が検出された場合には、遮断が印加電流磁気ステアリング装置に達する前に印加電流磁気ステアリング装置が停止するか機能を無効にするように、印加電流磁気ステアリング装置の前にストリップ遮断検出機器(例えば、視覚的または導通による)を配置することができる。他の種類の安全機器を使用することができる。
図14〜図17の非接触磁気ロータステアリングデバイス1604などの代わりに、ステアリングが必要な場所であれば、本明細書に記載の印加電流磁気ステアリング装置を使用することができる。印加電流磁気ステアリング装置は、図11のフィードバック制御プロセス1100などにおいて、様々なステアリングデバイスを参照して上述した検出機器と共に使用することもできる。図11のフィードバック制御プロセス1100において印加電流磁気ステアリング装置を使用すると、ブロック1110で永久磁石ロータの調整を決定すること、およびブロック1112でロータをステアリングすることは、印加電流および/または磁界に対する調整(例えば、永久磁石を支持する横方向支持体に対する垂直方向の調整を介して)を決定すること、および印加された電流および/または磁界をそれぞれ操作することに取って代わられるであろう。印加電流磁気ステアリング装置は、図9の連続焼鈍ライン900のような連続焼鈍ラインの任意の適切な位置で使用することもできるが、ここで、磁気ロータステアリングデバイス902の各々またはいずれかは、印加電流磁気ステアリング装置であることができる。
図20Bは、本開示のいくつかの態様による印加電流磁気ステアリング装置2000の上面図である。印加電流磁気ステアリング装置2000は、図18〜図20の適用印加電流磁気ステアリング装置1800と同様であるが、図18の磁石1808の代わりに縁部配置磁石2008を有する。
印加電流磁気ステアリング装置1800は、電極1812,1814を支持する一対の垂直方向支持体1806を含むことができる。各垂直方向支持体1806は、電極1812,1814間の金属ストリップ1802の縁部に沿って、金属ストリップ1802の上下の一組の永久磁石2008を支持することができる。
図21は、本開示のいくつかの態様による磁気ロータステアリングデバイス2100の正面図である。磁気ロータステアリングデバイス2100は、水平方向支持体2104に連結された一組のロータ2110を含むことができる。各ロータ2110は、本明細書で開示されるように、永久磁石ロータまたは電磁石ロータとすることができる。磁気ロータステアリングデバイス2100は、図1の磁気ロータステアリングデバイス100と同様でよいが、金属ストリップが万一所望のパスラインの横方向中心線2106から逸れ過ぎる場合、金属ストリップ2102が衝突する垂直方向に隣接するローラ(例えば、図21に見られるように、最も左側の2つのローラまたは2つの最も右側のローラ)の間に構造物がないように、ロータ2110が金属ストリップ2102の上下から取り付けられている。ロータ2110は、ロータアーム2108によって水平方向支持体2104から支持することができる。
場合によっては、ロータアーム2108は、ロータ2110を垂直方向2118(例えば、上方または下方)に操作するように調整される。場合によっては、ロータアーム2108は、ロータを水平方向2116に操作する(例えば、所望のパスラインの横方向中心線2106から離れるか、またはその方向に向かう)ように、水平方向支持体2104に沿って移動可能である。場合によっては、制御システムまたはフィードバックセンサからのフィードバックは、ロータ2110の位置を調整することができる。しかしながら、場合によっては、ロータアーム2108は、ロータ2110を水平方向支持体2104に対して静止(例えば、水平および垂直に静止した状態)して保持することができる。
場合によっては、モータまたは他の駆動装置は、各ロータ2110を時計回り2114または反時計回り2112の方向に回転させる。本明細書で開示されるステアリングデバイス2100または他のステアリングデバイスのロータを回転させるために使用されるモータまたは他のドライバは、ロータの回転速度に調整を提供するための可変速度ドライバであってもよいし、それを含んでもよい。例えば、可変周波数ドライバを、交流(AC)モータの速度を調整するために使用することができる。回転速度は、あらかじめ設定された値またはフィードバックセンサからのフィードバックを用いて制御することができる。場合によっては、モータまたは他のドライバは、任意の可変速度制御またはセンサフィードバックを必要とせずに、ロータを回転させるために定常的な力を提供することができる。
場合によっては、所望のパスラインの垂直方向中心線2120に最も近い各ロータの表面が、所望のパスラインの横方向中心線2106に向かって移動するように、モータまたは他のドライバは、ロータ2110を適切な方向に回転させることができる。言い換えれば、図21に示すように左上から始まり時計回りに続けたとき、第一および第三のロータ2110は反時計回りの方向2112に回転することができ、第二および第四のロータ2110は時計回りの方向2114に回転することができる。
図22は、本開示のいくつかの態様による磁気ロータステアリングデバイスが嵌め込まれる炉2200の切開側面図である。場合によっては、図9を参照して上述したような炉ゾーンまたは冷却ゾーン内に磁気ロータステアリング装置を配置することが望ましいことがあり得る。いくつかの場合には、磁気ロータステアリング装置を炉ゾーンの炉2200のハウジングまたは外壁2202の外側に配置することが望ましいことがあり得るが、金属ストリップ2210をステアリングするために金属ストリップ2210に十分隣接することが望ましいことがあり得る。
炉ゾーン内の炉2200は、いくつかの空気ノズル2204を囲む外壁2202を含むことができる。金属ストリップ2210が通過する上部空気ノズル2204と下部空気ノズル2204との間には、パスライン隙間2214が存在する。空気ノズル2204は、金属ストリップ2210を所望のパスラインの垂直方向経路2212またはその近傍に維持するのに十分な空気流を提供することができる。金属ストリップ2210は、炉2200を通過する際に正弦波形状をとることができる。
隙間2216は、既存の炉2200の隣接する空気ノズル2204の間に存在してもよい。外壁2202の一部2208を除去するために、点2206で外壁2202に切り込みを入れることができる。一部2208が除去されると、図23および24に見られるように、凹部が外壁2202に設置され得る。
図23は、磁気ロータステアリング装置を受けるように変更された炉2300の切開側面図である。外壁2202には、一部が除去された凹部2308が設けられている。凹部は、垂直壁2318および水平壁2320を含むことができる。水平壁2320は、ノズル2304の端部とほぼ同じ距離だけ、所望のパスラインの垂直方向経路2312から離間しており、したがって修正前とほぼ同じ通過ライン隙間2314を維持することができる。
凹部2308の壁2318,2320は、炉2300内の熱を維持するための断熱を提供することができる。いくつかの場合には、垂直壁2318は、水平壁2320よりも多くの断熱を提供することができる。場合によっては、水平壁2320を垂直壁2318よりも薄くすることができ、磁気ロータステアリングデバイスを、炉2300を通過する金属ストリップ2310の所望のパスラインの垂直方向経路2312の近くに配置することができる。
いくつかの場合には、オプションのローラ2322を、パスラインの隙間2314内の凹部2308に隣接して設置することができる。金属ストリップ2310が所望のパスラインの垂直方向経路2312から離れすぎて移動すると、金属ストリップ2310が凹部2308に衝突する代わりにローラ2322に接触するように、ローラ2322は、自由に回転することができる、または炉2300を通って移動する金属ストリップ2310の速度で回転することができる。
炉2300が凹部2308を含むように変更されると、図24に示すように、磁気ロータステアリングデバイスを凹部2308のU空間内に配置することができる。
図24は、本開示のいくつかの態様による炉2400に組み込まれた磁気ロータステアリング装置2424を示す切開側面図である。炉2400は、炉2400の外壁2402に凹部2408を含むことができる。凹部2408は、もともと炉2400の外壁2402に組み込まれてもよいし、図22〜図23を参照して上述したような修正を介して既存の炉に追加されてもよい。金属ストリップ2410は、空気ノズル2404の間の所望のパスラインの垂直方向経路2412でまたはその近傍で炉2400内を移動することができる。
場合によっては、凹部2408の垂直壁2418は、高度の断熱を提供し、炉2400内の熱を維持し、および炉2400から磁気ロータステアリング装置2424への熱伝達量を減少させるのに十分な厚さを有するか、十分な材料で作ることができる。場合によっては、凹部2408の水平壁2420を垂直壁2418よりも薄くすることができ、そのことで磁気ロータステアリング装置2424のロータ2426を金属ストリップ2410に可能なかぎり近接させて配置することができる。場合によっては、凹部2408の水平壁2420は、非導電性材料から形成することができる。場合によっては、凹部2408の水平壁2420は、図5のロータシールド120を参照して上述したように、導電性材料で作ることができ、渦電流を低減するためのスリットをオプションで備えることができる。
図25は、本開示のいくつかの態様による炉入口2550で炉2500に組み込まれた磁気ロータステアリング装置2524を示す切開側面図である。炉2500は炉入口2550で炉2500の外壁2502に凹部2508を含むことができる。凹部2508は、もともと炉2500の外壁2502に組み込まれてもよいし、図22〜図23を参照して上述したような修正によって既存の炉に追加されてもよい。金属ストリップ2510は、空気ノズル2504の間の所望のパスラインの垂直方向経路2512で、またはその近傍で炉2500を通って移動することができる。
炉入口2550で実施される場合、凹部2508は、垂直壁2518および水平壁2520を含むことができる。場合によっては、垂直壁2518から水平壁2520と反対側の面を開放または半開きにすることができ(例えば、垂直壁2518よりも小さい垂直壁面を有する)、そのことで磁気ロータステアリング装置2524へのアクセスを容易にすることができる。
図26は、本開示のいくつかの態様による炉出口2650で炉2600に組み込まれた磁気ロータステアリング装置2624を示す切開側面図である。炉2600は、炉出口2650で炉2600の外壁2602に凹部2608を含むことができる。凹部2608は、もともと炉2600の外壁2602に組み込まれてもよいし、図22〜図23を参照して上述したような修正を介して既存の炉に追加されてもよい。金属ストリップ2610は、空気ノズル2604の間の所望のパスラインの垂直方向経路2612でまたはその近傍で炉2600を通過することができる。
炉出口2650で実施される場合、凹部2608は、垂直壁2618および水平壁2620を含むことができる。場合によっては、垂直壁2618から水平壁2620と反対側の面を開放または半開き(例えば、垂直壁2618よりも小さい垂直壁面を有する)にして、磁気ロータステアリング装置2624へのアクセスを容易にすることができる。
図27は、本開示のいくつかの態様による二次ロータを有する磁気ロータステアリングデバイス2700の正面図である。磁気ロータステアリングデバイス2700は、本明細書で開示されるように、永久磁石ロータまたは電磁石ロータである複数のロータ2710を含むことができる。図27に示すように、各ロータ2710は、図21と同様に金属ストリップ2702の上下に位置する水平方向支持体2704に取り付けられる。しかし、場合によっては、ロータ2710は、図1に示すような垂直方向支持体に取り付けられる。ロータ2710は、ロータアーム2708によって支持することができる。
磁気ロータステアリングデバイス2700は、一次ロータ2730および二次ロータ2732を含むことができる。一次ロータ2730は、二次ロータ2732よりも所望のパスラインの中心線の横方向中心線2706の近くに配置することができる。二次ロータ2732は、一次ロータ2730から距離2740だけ離間して配置することができる。距離2740は、隣接するロータ2710の間の磁気干渉を回避するのに十分であり得る(例えば、一次ロータ2730に隣接する二次ロータ2732の回転が一次ロータ2730の回転効率を少なくとも20%、または15%、または10%、または9%、または8%、または7%、または6%、または5%、または4%、または3%、または2%、または1%だけ減少させるなどのように)。一次ロータ2730のいずれかが、所望のパスラインの横方向の中心線2706と横方向に整列した金属ストリップ2702を維持できない場合、またはそこからの所望の横方向のオフセット内に金属ストリップ2702を維持できない場合(例えば、一次ロータ2730またはそれに取り付けられた任意のモータの故障により、または他の要因による金属ストリップ2702に課せられた圧倒的に強い横方向の力により)、二次ロータ2732が、金属ストリップ2702を所望のパスラインの横方向中心線2706に向かって付勢する追加の力を提供することができる。
図27に示すように、二次ロータ2732の各々は、二次ロータ2730とは別個のロータアーム2708によって支持されているが、そうである必要はない。場合によっては、二次ロータ2732を一次ロータ2730のロータアーム2708に連結することができる。一次ロータ2730および二次ロータ2732は、別個のモータによって動力を与えられても回転されてもよいが、そうである必要はない。場合によっては、単一のモータが、二次ロータ2732と二次ロータ2730の両方に動力を供給するか、または回転させることができる。
各一次ロータ2730は、一次ロータ平面2734に沿って配置することができる(例えば、一次ロータ2730が一次ロータ平面2734上に見られる回転軸の周りを回転するように)。各二次ロータ2732は、二次ロータ平面2736に沿って配置することができる(例えば、二次ロータ2732が二次ロータ平面2736上に見られる回転軸の周りを回転するように)。したがって、二次ロータ平面2736は、金属ストリップ2702の所望のパスラインの横方向中心線を介して一次ロータ平面2734に対向して配置される(例えば、二次ロータ平面2736は、金属ストリップ2702の所望のパスラインの横方向中心線から離れた一次ロータ平面2734から離間している)。一次ロータセット2742は、単一の一次ロータ平面2734上に配置された1つまたは複数の一次ロータ2730を含むことができる。第二のロータセット2744は、単一の二次ロータ平面2736上に配置された1つまたは複数の二次ロータ2732を含むことができる。図27は、それぞれが2つのロータ2710(例えば、金属ストリップ2702の上に位置する上部ロータ2710および金属ストリップ2702の下に位置する下部ロータ2710)を有する2つの一次ロータセット2742および2つの二次ロータセット2744を示す。
一次ロータ平面2734、および二次ロータ平面2736は、水平方向支持体2704に沿ってロータアーム2708を調整することによって調整可能である。場合によっては、一次ロータ平面2734および二次ロータ平面2736を固定することができる。図27に示すように、一次ロータ平面2734は、金属ストリップ2702の横方向縁部2738に、またはその周りに配置(例えば、固定してまたは調節可能に)することができる。本明細書で使用されるように、ロータ平面の横方向縁部からの距離は、ロータ平面と金属ストリップの横方向縁との間の距離を指すことができ、その横方向中心線は所望のパスラインの横方向中心線に整列する。場合によっては、主ロータ平面2734は、横方向縁部2738のロータの半径内に配置することができる。場合によっては、一次ロータ平面2734は、横方向縁部2738から離れたある距離だけ、例えばロータの半径未満の距離、または略ロータの半径の距離、またはロータの半径超の距離、などの距離だけ遠位に(例えば、所望のパスラインの外側中心線2706から離れて)離間することができる。
一次ロータ2730および二次ロータ2732は、モータまたは他の駆動装置が各ロータ2710を時計回り2714または反時計回り2712方向に回転させながら、連続的に動作することができる。場合によっては、二次ロータ2732は、金属ストリップ2702が所望のパスラインの横方向中心線2706から横方向に十分に離れるときだけ、回転開始して動作することができる。
場合によっては、所望のパスラインの垂直方向中心線2720に最も近い各ロータの表面が所望のパスラインの横方向中心線2706に向かって移動するように、モータまたは他のドライバは、ロータ2710を適切な方向に回転させることができる。言い換えれば、図27に示すように左上から始まり右回りに続けて、第一、第二、第五および第六のロータ2710が反時計方向2712に回転することができ、第三、第四、第七および第八のロータ2710が時計回りの方向2714に回転することができる。
モータまたは他のドライバは、ロータ2710の回転速度を調整するための可変速度ドライバであってもよいし、またはこれを含むことができる。例えば、可変周波数ドライバを交流(AC)モータの速度を調整するために使用することができる。回転速度は、あらかじめ設定された値またはフィードバックセンサからのフィードバックを用いて制御することができる。場合によっては、モータまたは他のドライバは、任意の可変速度制御またはセンサフィードバックを必要とせずに、ロータ2710を回転させるために定常的な力を提供することができる。
二次ロータ2732および一次ロータ2734は、同一または異なる大きさであってもよく、同じまたは異なるレベルの磁化(例えば、ロータ内の磁石の数、サイズ、およびタイプの選択により)を含むことができる。二次ロータ2732および一次ロータ2734は、同じまたは異なる回転速度で動作することができる。場合によっては、二次ロータ2732は、二次ロータ2730の速度よりも大きな速度で動作することができる。
図27は一次ロータ2730および二次ロータ2732を示しているが、磁気ロータステアリングデバイス2700は、三次、四次等の任意の数のさらなる横方向に離間したロータを含むことができる。
図28は、本開示のいくつかの態様による金属ストリップ2802をステアリングするための磁気ステアリングデバイス2800の正面図である。金属ストリップ2802は、平面2810に垂直な(例えば、図28の観察者に向かって)ストリップ走行方向に移動することができる。1つまたは複数の磁石2804(例えば、永久磁石または電磁石)を金属ストリップ2802の上方および/または下方に配置することができる。場合によっては、1つまたは複数の磁石2804は、金属ストリップ2802の中心線2814を介して第二の組の磁石2816の反対に配置された第一の組の磁石2812を含む。磁石2804はすべて共通の平面2810に配置することができる。
磁石2804は、平面2810内で様々な方向に移動および/または平行移動することができる。適切なアクチュエータ(例えば、リニアアクチュエータ)および/またはリンケージを、閉ループを形成する経路2806に沿って磁石2804を移動させるために、使用することができる。経路2806は、円形、楕円形、卵形、略矩形、またはその他のものを含む、任意の適切な形状とすることができる。磁石2804が第一の横方向(例えば、左から右)に移動するときは金属ストリップ2802に近づくように、および反対の横方向(例えば、右から左)に移動するときは金属ストリップ2802から離れるように、経路2806は、金属ストリップの中心の水平面2818に近接した部分、およびその面2818からさらに離れて位置する部分を含むことができる。金属ストリップ2802に最も近いときの磁石2804の移動は、金属ストリップ2802を横方向に(例えば、金属ストリップ2802に最も近いときに磁石2804の移動の方向に)動かすように力を作り出すことができる。
電磁石が使用される場合では、経路2806は、2つの点の間で直線状、弧状、または曲線状の経路とすることができる。2点間のこのような経路(例えば、閉ループではない)は、磁石2804が第一の方向および反対方向の両方で金属ストリップ2802に最も近づいて通過することを含むことができるので、電磁石は第一の方向に通過するときにオンになり、反対方向に通過するときにオフになるか、またはほとんど減衰するように駆動できる。故に第一の方向に正味の力を誘起する。
磁気ステアリングデバイス2800は、適宜、磁気ロータに関し、本明細書で説明したものと同様のセンサ、制御装置、および他の要素と共に使用することができる。
例示の実施例を含む実施例の前述の説明は、例示および説明の目的でのみ提示されたものであり、開示された厳密な形態を網羅するものではないし、制限するものでもない。数多くの修正、適合、およびその使用は、当業者には明らかであろう。
以下に使用されるように、一連の実施例に対する任意の言及は、これらの実施例のそれぞれを選言的に参照するものとして理解されるべきである(例えば実施例1〜4は、“実施例1,2,3または4”と理解されるべきである)。
実施例1は、それぞれの第一の回転軸の周りを回転する少なくとも第一の磁気ロータを含む第一のロータセットと、それぞれの第二の回転軸の周りを回転する少なくとも第二の磁気ロータを含む第二のロータセットであって、該第一の回転軸は該第二の回転軸と同一直線上になく、該第一および第二のロータセットの各磁気ロータは、該移動する金属ストリップの走行方向に垂直な平面と交差し、該第一の回転軸および該第二の回転軸のそれぞれが、該平面において該移動する金属ストリップの横方向中心線からオフセットされている、第二のロータセットと、該磁気ロータを回転させ、該磁気ロータに近接する変化する磁界を誘起するように該第一および第二磁気ロータに連結された1つまたは複数のロータモータであって、該変化する磁界のうちの少なくとも1つは、該移動する金属ストリップが少なくとも1つの移動する磁界を通過する際に、移動する金属ストリップをステアリングするように移動する金属ストリップに力を生成する、1つまたは複数のロータモータとを含む、磁気ステアリング装置である。
実施例2は、該磁気ロータの各々が1つまたは複数の永久磁石を含む、実施例1の装置である。
実施例3は、該第一の回転軸が該移動する金属ストリップの横方向中心線を介して該第二の回転軸線の反対に配置可能であり、該第一および第二の回転軸が該移動する金属ストリップの幅よりも大きい距離だけ横方向に離間している、実施例1または2の装置である。
実施例4は、該第一ロータセットが第三磁気ロータを含み、該第二のロータセットが第四磁気ロータを含み、該第一および第三の磁気ロータが該移動する金属ストリップの該横方向中心線を介して、該第二および第四の磁気ロータの水平方向に反対に位置し、該第一および第三の磁気ロータが互いに垂直方向に離間して、該第二および第四の磁気ロータが互いに垂直方向に離間している、実施例1〜3の装置である。
実施例5は、さらに、該1つまたは複数の磁気ロータの垂直方向の位置、または水平方向の位置、または垂直方向かつ水平方向の位置を調整するために、該第一ロータセットおよび該第二のロータセットの1つまたは複数の磁気ロータに連結される1つまたは複数のアクチュエータを含む、実施例1〜4の装置である。
実施例6は、さらに、センサからの信号に応答して該1つまたは複数の磁気ロータの該垂直方向の位置、または該水平方向の位置、または該垂直方向かつ水平方向の位置を調整するために、該センサおよび該1つまたは複数のアクチュエータに連結されるコントローラを含む、実施例5の装置である。
実施例7は、さらに、該第一ロータセットおよび該第二のロータセットの各磁気ロータに対して、該磁気ロータを取り囲み、囲まれた空間を画定する、該ロータシールドを含む、実施例1〜6の装置である。
実施例8は、さらに、該第一のロータセットおよび該第二のロータセットの各磁気ロータに対して、磁気ロータからの熱を除去するために該囲まれた空間に流体的に連結された冷却剤源を含む、例7の装置である。
実施例9は、さらに、それぞれの追加の回転軸の周りを回転し、該平面と交差する少なくとも1つの追加の磁気ロータを有する第三のロータセットであって、該第三のロータセットの各追加の磁気ロータの該追加の回転軸が該平面で、該第一の回転軸および該第二の回転軸のそれぞれから横方向にオフセットされている、第三のロータセットを含む、実施例1〜8の装置である。
実施例10は、該所望のパスラインを介して第一の下部ロータの反対に垂直に位置する第一の上部ロータを含む第一のロータセットであって、該第一の上部ロータおよび該第一の下部ロータのそれぞれが、1つまたは複数の永久磁石を含み、該第一の上部ロータおよび該第一の下部ロータの各々は、該ロータに近接する変化する磁界を誘起するために、該ロータを回転させるための該ロータに連結されたモータを含むようにしてなる、第一のロータセットと、該所望のパスラインを介して第二の下部ロータの反対に垂直に位置する第二の上部ロータを含む第二のロータセットであって、該第二の上部ロータおよび該第二の下部ロータのそれぞれが、1つまたは複数の永久磁石を含み、該第二の上部ロータおよび該第二の下部ロータのそれぞれが、該ロータに近接する変化する磁界を誘起するために、該ロータに連結されたモータを含み、該1つまたは複数の変化する磁界が、該移動する金属ストリップの中心線を所望のパスラインの中心線に向けてステアリングするように、該第一のロータセットおよび該第二のロータセットに近接して走行する該移動する金属ストリップに力を発生させるように、該第一の上部ロータおよび該第一の下部ロータの回転軸が、該第二の上部ロータおよび該第二の下部ロータの回転軸から横方向に離間し、該所望のパスラインの該中心線を介して該第二の上部ロータおよび該第二の下部ロータの回転軸の反対に配置されるようにしてなる、第二のロータセットとを含む、磁気ステアリング装置である。
実施例11は、該第一の上部ロータと該第一の下部ロータが第一の垂直方向支持体に連結され、該第二の上部ロータおよび該第二の下部ロータが第二の垂直方向支持体に連結され、該第一の垂直方向支持体および該第二の垂直方向支持体は、両方とも水平方向支持体に沿って水平に配置可能である、実施例10の装置である。
実施例12は、該第一の上部ロータおよび該第二の上部ロータが上部水平方向支持体に沿って水平方向に配置可能であり、該第一の上部ロータおよび該第二の上部ロータが下部水平方向支持体に沿って水平方向に配置可能である、実施例10または11の装置である。
実施例13は、該第一の上部ロータおよび該第二の上部ロータが該上部水平方向支持体に対して垂直方向に配置可能であり、該第一の上部ロータおよび該第二の上部ロータが該下部水平方向支持体に対して垂直方向に配置可能である、実施例12の装置である。
実施例14は、さらに、該第一ロータセットおよび該第二のロータセットの各ロータについて、該ロータを取り囲み、囲まれた空間を確定する、ロータシールドを含む、実施例10〜13の装置である。
実施例15は、さらに、該第一ロータセットおよび該第二のロータセットの各ロータについて、該ロータからの熱を除去するために該囲まれた空間に流体連結された冷却剤源を含む、実施例14の装置である。
実施例16は、該第一の上部ロータおよび該第一の下部ロータの回転軸と、該第二の上部ロータおよび該第二の下部ロータの回転軸との間の横方向距離が該金属ストリップの幅の5%の偏差内にある、実施例10〜15の装置である。
実施例17は、該第一の上部ロータおよび該第一の下部ロータの回転軸と、該第二の上部ロータおよび該第二の下部ロータの回転軸との間の該横方向距離が該金属ストリップの幅よりも大きい、実施例10〜16の装置である。
実施例18は、該第一の上部ロータおよび該第一の下部ロータの回転軸と、該第二の上部ロータおよび該第二の下部ロータの回転軸との間の該横方向距離が該金属ストリップの幅よりも少なくとも該第一の上部ロータおよび該第二の上部ロータの半径の合計だけ大きい、実施例17の装置である。
実施例19は、該第一の上部ロータおよび該第一の下部ロータの回転軸と、該第二の上部ロータおよび該第二の下部ロータの回転軸との間の該横方向距離が該金属ストリップの幅より少なくとも該金属ストリップの幅の半分だけ大きい、実施例17の装置である。
実施例20は、該金属ストリップの該中心線が該金属ストリップの横方向中心線であり、該所望のパスラインの該中心線が該所望のパスラインの横方向中心線である、実施例10〜19の装置である。
例21は、移動金属ストリップを受け入れ、所望のパスラインを有する加工機器と、該移動する金属ストリップに近接して配置可能で、少なくとも1つの磁気ロータを含む、磁気ロータステアリング装置であって、該少なくとも1つの磁気ロータが、該移動する金属ストリップの横方向中心線を該加工機器の所望の該パスラインの横方向中心線に向けてステアリングするために、該移動する金属ストリップに力を発生させるために適切な変化する磁界を、該移動する金属ストリップで誘起するように回転可能である、磁気ロータステアリング装置とを含む、金属加工システムである。
実施例22は、該加工機器が連続焼鈍ラインの炉ゾーンおよび冷却ゾーンから選択される、実施例21のシステムである。
実施例23は、該磁気ロータステアリングデバイスが該加工機器の入口および該加工機器の出口の少なくとも一方に隣接して配置される、実施例21または22のシステムである。
実施例24は該磁気ロータステアリングデバイスが該加工機器の入口および該加工機器の出口の間に配置される、実施例21または22のシステムである。
実施例25は、該加工機器が、凹部を有する外壁を含み、該磁気ロータステアリングデバイスは、少なくとも部分的に該凹部内に配置される、実施例21〜24のシステムである。
実施例26は、さらに、該少なくとも1つの磁気ロータの垂直方向の位置、または水平方向の位置、または垂直方向かつ水平方向の位置を調整するために該少なくとも1つの磁気ロータに連結された1つまたは複数のアクチュエータと、センサからの信号に応答して該少なくとも1つの磁気ロータの垂直方向の位置、または水平方向の位置、または垂直方向かつ水平方向の位置を調整するために、該センサおよび該1つまたは複数のアクチュエータに連結されたコントローラとを含む、実施例21〜25のシステムである。
実施例27は、該少なくとも1つの磁気ロータの各々が1つまたは複数の永久磁石である、実施例21〜26のシステムである。
実施例28は該少なくとも1つの磁気ロータが、該移動する金属ストリップの第一の縁部に隣接する第一の組のロータと、該移動する金属ストリップの第二の縁部に隣接する第二の組のロータとを含み、該第一の縁部は、該移動する金属ストリップの横方向の中心線を介して該第二の縁部の反対に配置される、実施例21〜27のシステムである。
実施例29は、該第一の組のロータの1つが、該移動する金属ストリップを介して該第一の組のロータの別のものと反対に配置され、該第二の組のロータの1つが、該移動する金属ストリップを介して該第二の組のロータの別のものと反対に配置される、実施例28のシステムである。
実施例30は、該移動する金属ストリップが、該加工機器の1セクションのための物理的に接触する支持体によって支持されず、該磁気ロータステアリングデバイスが、該1セクション内に配置される、実施例21〜29のシステムである。
実施例31は、該金属ストリップの該中心線が該金属ストリップの横方向中心線であり、該所望のパスラインの該中心線が該所望のパスラインの横方向中心線である、実施例21〜30の装置である。
実施例32は、該金属ストリップの表面から離間された少なくとも1つの磁気ロータに隣接して金属ストリップを通過させることと、該移動する金属ストリップで該変化する磁界を誘起するために、該少なくとも1つの磁気ロータを回転させることと、該変化する磁界を誘起することに応答して該移動する金属ストリップに力を生成することとを含む、移動する金属ストリップをステアリングする方法である。
実施例33は、さらに、該金属ストリップの位置を感知することと、
該検出された位置に基づいて該少なくとも1つの磁気ロータに連結されたアクチュエータを制御することであって、該アクチュエータを制御することが、該少なくとも1つの磁気ロータの水平位置または垂直方向位置の少なくとも1つを調整することを含むように、制御することとを含む、実施例32の方法である。
実施例34は、該ストリップの所定のパラメータにアクセスすることと、該所定のパラメータに基づいて該少なくとも1つの磁気ロータに連結されたアクチュエータを制御することであって、該アクチュエータを制御することが、該少なくとも1つの磁気ロータの水平位置または垂直方向位置の少なくとも1つを調整することを含むように、制御することとを含む、実施例32または33の方法である。
実施例35は、該ストリップの該所定のパラメータにアクセスすることが、ストリップ幅、およびストリップ厚さ、および所望のパスラインの横方向中心線の位置からなる群から選択された少なくとも1つにアクセスすることを含む、実施例34の方法である。
実施例36は、さらに、該金属ストリップの位置を感知することと、該検出された位置に基づいて連結された該少なくとも1つの磁気ロータの回転速度を制御することとを含む、実施例32〜35の方法である。
実施例37は、該金属ストリップを通過させることは、40Mpa以下の張力で該金属ストリップを通過させることを含む、実施例32〜36の方法である。
実施例38は、該金属ストリップを通過させることが、5Mpa以下の張力で該金属ストリップを通過させることを含む、実施例32〜37の方法である。
実施例39は、磁気ロータステアリングための加工装置を変更する方法であって、該加工機器から外壁の一部分を除去することと、該外壁の一部分を水平壁と少なくとも1つの垂直壁とを有する凹部で置き換えることと、該少なくとも1つの磁気ロータが該水平壁を介して該加工機器の内部の反対にあるように、請求項1に記載の該磁気ステアリング装置を該凹部内に配置することとを含む、方法である。
実施例40は、さらに、該加工機器の該内部に変化する磁界を誘起するために該磁気ロータを回転させることであって、該変化する磁界が、該加工機器の該内部を通って移動する金属ストリップに力を発生させるのに十分であるように、回転させることを含む、実施例39の方法である。
実施例41は、該水平壁が垂直壁の厚さよりも薄い厚さを有する、実施例39〜40の方法である。
実施例42はさらに、該外壁の該一部分を特定することであって、該一部分を特定することが、1つまたは複数の隣接するノズルから長手方向にオフセットされた外壁の距離を決定することを含むように、特定することを含む、実施例39〜41の方法である。
実施例43は、さらに、金属ストリップに直流電流を印加するための電流源と、該金属ストリップを介して該直流電流を印加するために該電流源に連結され、該金属ストリップの表面に向かってバイアスされる一対の電極と、該金属ストリップを通過する該直流電流の方向に垂直な方向に該金属ストリップを通る磁界を誘起するために、該金属ストリップに近接して配置された永久磁石とを含む、印加電流磁気ステアリング装置である。
実施例44は、さらに、該金属ストリップに第二の直流電流を印加するための第二の電流源と、該金属ストリップを介して該第二の直流電流を印加するために、該第二の電流源に連結され、該金属ストリップの第二の縁部に向かってバイアスされ、該電極対が該金属ストリップの該第二の縁部に対向する該金属ストリップの第一の縁部に向かってバイアスされる、第二の電極対と、該金属ストリップを通過する該第二の直流電流の方向に垂直な方向に該金属ストリップを通る第二の磁界を誘起するために、該金属ストリップに近接して配置された第二の永久磁石とを含む、実施例43の装置である。
実施例45は、さらに、該金属ストリップに第二の直流電流を印加するための第二の電流源と、該金属ストリップを介して該第二の直流電流を印加するために該第二の電流源に連結され、該金属ストリップの第二の縁部に向かってバイアスされる、第二の電極対であって、該電極対が該金属ストリップの該第二の縁部に対向する該金属ストリップの第一の縁部に向かってバイアスされ、該磁界が該金属ストリップを通過する該第二の直流電流の該方向に垂直な方向に誘起されるように、該永久磁石が、該金属ストリップの幅に渡って横方向に延びる、第二の電極対とを含む、実施例43の装置である。
実施例46は、移動する金属ストリップの走行方向に平行な方向に該移動する金属ストリップの縁部に沿って直流電流を印加することと、該少なくとも1つの印加された磁界が該印加された直流電流と垂直に交差するように、該移動する金属ストリップの該縁部に沿って少なくとも1つの磁界を印加することとを含む、金属をステアリングする方法である。
実施例47は、少なくとも1つの磁界を印加することが、第一の磁界を該移動する金属ストリップの第一の縁部に沿って印加することと、第二の磁界を該移動する金属ストリップの第二の縁部に沿って印加することとを含む、実施例46の方法である。
実施例48は、該移動する金属ストリップの該縁部に沿って該直流電流を印加することが、第一の組の電極、第一の電流源、および該移動する金属ストリップの第一の縁部の間の第一の回路を完成させることと、第二の組の電極、第二の電流源、および該移動する金属ストリップの第二の縁部の間の第二の回路を完成させることとを含む、実施例46または47の方法である。

Claims (4)

  1. 金属ストリップに直流電流を印加するための電流源と、
    前記金属ストリップを介して前記直流電流を印加するために前記電流源に連結され、前記金属ストリップの表面に向かってバイアスされる一対の電極と、
    前記金属ストリップを通過する前記直流電流の方向に垂直な方向に前記金属ストリップを通る磁界を誘起するために、前記金属ストリップに近接して配置された永久磁石と
    前記金属ストリップに第二の直流電流を印加するための第二の電流源と、
    前記金属ストリップを介して前記第二の直流電流を印加するために、前記第二の電流源に連結され、前記金属ストリップの第二の縁部に向かってバイアスされ、前記電極対が前記金属ストリップの前記第二の縁部に対向する前記金属ストリップの第一の縁部に向かってバイアスされる、第二の電極対と、
    前記金属ストリップを通過する前記第二の直流電流の方向に垂直な方向に前記金属ストリップを通る第二の磁界を誘起するために、前記金属ストリップに近接して配置された第二の永久磁石と、
    を含む、印加電流磁気ステアリング装置。
  2. 金属ストリップに直流電流を印加するための電流源と、
    前記金属ストリップを介して前記直流電流を印加するために前記電流源に連結され、前記金属ストリップの表面に向かってバイアスされる一対の電極と、
    前記金属ストリップを通過する前記直流電流の方向に垂直な方向に前記金属ストリップを通る磁界を誘起するために、前記金属ストリップに近接して配置された永久磁石と、
    前記金属ストリップに第二の直流電流を印加するための第二の電流源と、
    前記金属ストリップを介して前記第二の直流電流を印加するために前記第二の電流源に連結され、前記金属ストリップの第二の縁部に向かってバイアスされる、第二の電極対であって、前記電極対が前記金属ストリップの前記第二の縁部に対向する前記金属ストリップの第一の縁部に向かってバイアスされ、前記磁界が前記金属ストリップを通過する前記第二の直流電流の前記方向に垂直な方向に誘起されるように、前記永久磁石が、前記金属ストリップの幅に渡って横方向に延びている、第二の電極対と
    を含む、印加電流磁気ステアリング装置。
  3. 移動する金属ストリップの走行方向に平行な方向に前記移動する金属ストリップの縁部に沿って直流電流を印加することと、
    前記少なくとも1つの印加された磁界が前記印加された直流電流と垂直に交差するように、前記移動する金属ストリップの前記縁部に沿って少なくとも1つの磁界を印加することとを含み、
    前記移動する金属ストリップの前記縁部に沿って前記直流電流を印加することが、
    第一の組の電極、第一の電流源、および前記移動する金属ストリップの第一の縁部の間の第一の回路を完成させることと、
    第二の組の電極、第二の電流源、および前記移動する金属ストリップの第二の縁部の間の第二の回路を完成させることとを含む、金属をステアリングする方法。
  4. 少なくとも1つの磁界を印加することが、第一の磁界を前記移動する金属ストリップの第一の縁部に沿って印加することと、第二の磁界を前記移動する金属ストリップの第二の縁部に沿って印加することとを含む、請求項に記載の方法。
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