(実施形態1)
(1)概要
以下、実施形態1の機器制御システム1について説明する。本実施形態の機器制御システム1は、図1A及び図2に示すように、通信により施設100に設置されている制御対象の機器2を制御するように構成されている。機器2は、たとえばエアーコンディショナ(以下、単に「エアコン」という)21、照明装置22、空気清浄機23である。施設100は、たとえば戸建住宅である。なお、施設100は、集合住宅の各住戸等の戸建住宅以外の住宅や、事務所、店舗等の非住宅であってもよい。また、機器2は、シャッター(電動シャッター)やサッシ(電動サッシ)、給湯機、換気扇などであってもよい。
本実施形態では、施設100に複数の機器2が設置されている。具体的には、エアコン21、照明装置22、空気清浄機23が、施設100の所定のエリア(たとえば、リビング、子供部屋、寝室)ごとに設置されている。図2では、説明を簡単にするために、エアコン21、照明装置22、空気清浄機23を各々1台だけ図示している。
機器制御システム1は、図1Bに示すように、所定の時点(たとえば、現在)における機器2の状態を表示する(ステップS102)ように構成されている。また、機器制御システム1は、人(ユーザ)による操作入力を受け付ける(ステップS103)ように構成されている。操作入力は、機器2の状態を変更するための変更入力を含んでいる。そして、機器制御システム1は、機器2の状態が表示されてから変更入力を受け付けるまで、機器2の状態を含む制御信号を機器2に向けて送信させる送信出力ができない状態とする(ステップS104,S105)。
(2)構成
以下、本実施形態の機器制御システム1について詳細に説明する。本実施形態の機器制御システム1は、図1Aに示すように、通信部11と、取得部12と、表示部13と、入力部14と、制御部15とを備えている。
通信部11は、少なくとも制御対象となる機器2と通信するように構成されている。本実施形態では、通信部11は、機器2と無線通信するように構成されている。通信部11は、機器2と直接通信するように構成されていてもよいし、他の機器を介して機器2と間接的に通信するように構成されていてもよい。
取得部12は、機器2に関する情報(ここでは、機器2の状態)を取得するように構成されている。ここでいう機器2の状態は、機器2の動作状態、機器2の設定状態、及び機器2のその他の状態を含む。機器2の動作状態は、たとえば機器2がエアコン21であればエアコン21の風量、風向き、運転モードなどである。また、たとえば機器2が給湯機であれば、機器2の動作状態は、沸き上げ、沸き増しなどである。機器2の設定状態は、たとえば機器2がエアコン21であれば、エアコン21の設定温度やタイマーなどである。機器2のその他の状態は、たとえば機器2が給湯機であれば、湯量などである。また、機器2のその他の状態は、たとえば機器2が蓄電池であれば、蓄電量などである。
本実施形態では、取得部12は、機器2と無線通信することにより、機器2の状態を取得するように構成されている。取得部12は、通信部11と同様に、機器2と直接通信するように構成されていてもよいし、他の機器を介して機器2と間接的に通信するように構成されていてもよい。
また、取得部12は、機器2の設置されている環境に関する環境情報を取得するように構成されていてもよい。環境情報は、機器2の設置されているエリア(たとえば、リビング)の温度、湿度の他、空気質(たとえば、匂い、PM2.5、ハウスダスト)に関する情報のうち少なくとも1つ以上の情報が含まれる。また、環境情報には、機器2の設置されているエリアの照度に関する情報が含まれていてもよい。
本実施形態では、施設100には、機器2の他に複数のセンサ8が設置されている。センサ8は、たとえば温度センサ81、湿度センサ82、空気質センサ83である。温度センサ81は、所定のエリアに設置され、設置されたエリアの温度(室温)を計測する。湿度センサ82は、所定のエリアに設置され、設置されたエリアの湿度を計測する。空気質センサ83は、所定のエリアに設置され、設置されたエリアの空気質を計測する。本実施形態では、空気質センサ83は、匂い、PM2.5、ハウスダストの各々を空気質として個別に計測する機能を有している。つまり、本実施形態では、取得部12は、これらのセンサ8から計測値を取得することにより、環境情報を取得することも可能である。本実施形態では、取得部12は、1つのインタフェースにより機器2の状態及び環境情報の両方を取得するように構成されているが、他の構成であってもよい。たとえば、取得部12は、機器2の状態及び環境情報をそれぞれ個別のインタフェースにより取得するように構成されていてもよい。つまり、機器2の状態を取得する取得部と、環境情報を取得する取得部とは同じであってもよいし、別であってもよい。
本実施形態では、温度センサ81、湿度センサ82、空気質センサ83が、施設100の所定のエリア(たとえば、リビング、子供部屋、寝室)ごとに設置されている。図2では、説明を簡単にするために、温度センサ81、湿度センサ82、空気質センサ83を各々1台だけ図示している。なお、所定のエリアに複数種類のセンサ8が設置される場合、複数種類のセンサ8は、それぞれ複数の装置に個別に設けられていてもよいし、1つの装置に纏めて設けられていてもよい。
表示部13は、画面(ユーザに情報を提示する画面)を表示するように構成されている。言い換えれば、表示部13は、情報を表示するように構成されている。表示部13は、たとえば液晶ディスプレイ、有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイ等の画面表示装置により実現される。
入力部14は、人(ユーザ)の操作による操作入力を受け付ける機能を有している。入力部14は、たとえばタッチパネルディスプレイ、キーボード、ポインティングデバイス、メカニカルなスイッチ等のユーザインタフェースにより実現される。
制御部15は、CPU(Central Processing Unit)及びメモリを主構成としている。そして、制御部15は、CPUがメモリに格納されているプログラムを実行することにより、種々の機能を実現する。本実施形態では、制御部15は、通信部11、取得部12、及び入力部14を制御する。プログラムは、ここではインターネットなどの電気通信回線を通じて、あるいはメモリカードなどの記録媒体に記録されて提供されるが、コンピュータのメモリに予め記録されていてもよい。
ここで、入力部14が受け付ける操作入力には、変更入力と、送信入力とが含まれている。変更入力は、制御部15に機器2の状態を変更させる入力である。つまり、ユーザが入力部14において変更入力を行うと、制御部15は、変更入力に応じて、制御対象となる機器2の状態を変更する。送信入力は、制御部15に送信出力を実行させる入力である。送信出力は、通信部11に機器2の状態を含む制御信号を機器2に向けて送信させることをいう。つまり、ユーザが入力部14において送信入力を行うと、制御部15は、送信入力に応じて、制御対象となる機器2の状態を読み出す。そして、制御部15は、通信部11を制御することにより、通信部11に機器2の状態を含む制御信号を制御対象となる機器2に向けて送信させる。
本実施形態では、機器制御システム1は、図2に示す情報端末3(情報端末3A,3B,3C)と、コントローラ4とを備えている。具体的には、上述の取得部12、表示部13、入力部14、及び制御部15は、情報端末3に備わっており、通信部11は、コントローラ4に備わっている。また、本実施形態では、情報端末3及びコントローラ4は、たとえばインターネット等の宅外ネットワークからなるネットワーク6に接続されることで、サーバ装置5と接続される。なお、表示部13は、機器制御システム1の必須の構成要素ではない。
情報端末3は、少なくとも、ディスプレイ(ここでは、タッチパネルディスプレイ)、CPU、メモリ、及び通信インタフェースを有するコンピュータで構成される。情報端末3において、通信インタフェースが取得部12として、タッチパネルディスプレイが表示部13及び入力部14として機能する。また、情報端末3において、CPUが制御部15として機能する。
本実施形態では、取得部12は、コントローラ4と通信することにより、コントローラ4を介して機器2に関する情報を取得するように構成されている。もちろん、取得部12は、機器2と直接通信することにより、コントローラ4を介さずに機器2に関する情報を取得するように構成されていてもよい。また、取得部12は、コントローラ4と通信することにより、コントローラ4を介して環境情報を取得するように構成されていてもよい。もちろん、取得部12は、センサ8と直接通信することにより、コントローラ4を介さずに環境情報を取得するように構成されていてもよい。
情報端末3Aは、一例としてスマートフォンである。情報端末3Aは、通信事業者が提供する携帯電話網(キャリア網)を介してネットワーク6に接続されることで、コントローラ4及びサーバ装置5と接続される。携帯電話網には、たとえば3G(第3世代)回線、LTE(Long Term Evolution)回線等がある。なお、情報端末3Aは、公衆無線LAN(Local Area Network)を介してネットワーク6に接続されてもよい。
情報端末3Bは、一例としてスマートフォンである。情報端末3Bは、情報端末3Aと同様の構成を有している。情報端末3Aとの相違点は、コントローラ4及びサーバ装置5との接続方法である。情報端末3Bは、たとえばルータ7との間でWi−Fi(登録商標)に準拠した近距離無線通信の機能を有している。情報端末3Bが施設100内にある場合には、情報端末3Bは、短距離無線通信によりルータ7及びネットワーク6を介してコントローラ4及びサーバ装置5と接続される。なお、情報端末3Bは、スマートフォンに限らず、たとえばタブレット端末などの携帯端末であってもよい。同様に、情報端末3も、タブレット端末などの携帯端末であってもよい。
情報端末3Cは、一例としてHEMSモニタである。情報端末3Cは、情報端末3と同様の構成を有している。情報端末3との相違点は、コントローラ4及びサーバ装置5との接続方法である。情報端末3Cは、たとえばルータ7との間でケーブルにより接続されている。情報端末3Cは、ケーブルでルータ7に接続されることで、ルータ7及びネットワーク6を介してコントローラ4及びサーバ装置5と接続される。
なお、情報端末3Cは、ケーブルを介さずに、ルータ7と通信可能に構成されてもよい。つまり、情報端末3Cの通信方式は、有線通信に限らず、たとえばWi−Fi(登録商標)、又は免許を必要としない小電力無線(特定小電力無線)等の無線通信であってもよい。この種の小電力無線については、用途等に応じて使用する周波数帯域や空中線電力等の仕様が各国で規定されている。日本国においては、920MHz帯又は420MHz帯の電波を使用する小電力無線が規定されている。
コントローラ4は、たとえばCPU、メモリ、及び通信インタフェースを有するコンピュータを主構成とする。コントローラ4は、施設100に設置される機器2と通信するように構成されている。言い換えれば、機器制御システム1を構成要素の1つであるコントローラ4は、少なくとも制御対象となる機器2と通信する通信部11を備えている。また、コントローラ4は、施設100に設置されて計測情報(たとえば、環境情報や電力情報)をコントローラ4に提供する計測機器と通信するように構成されている。計測機器は、上述の温度センサ81、湿度センサ82、及び空気質センサ83などのセンサ8を含む。
機器2及び計測機器との通信方式は、有線通信に限らず、たとえばWi−Fi(登録商標)、又は免許を必要としない小電力無線(特定小電力無線)等の無線通信であってもよい。また、コントローラ4は、ルータ7を介してネットワーク6に接続されることで、情報端末3及びサーバ装置5と接続される。なお、ルータ7は必須ではなく、コントローラ4は、ルータ7を介さずにネットワーク6に接続されてもよい。
コントローラ4は、計測機器から施設100に関する計測情報を取得する機能を有している。また、コントローラ4は、機器2の状態を含む制御信号を制御対象となる機器2に向けて送信する機能を有している。本実施形態では、情報端末3にて送信入力が受け付けられると、情報端末3から機器2の状態を含む信号がコントローラ4に送信される。そして、コントローラ4は、当該信号のフォーマットを変換して、制御信号として制御対象となる機器2に向けて送信する。なお、コントローラ4は、フォーマットを変換せずに、情報端末3からの信号を制御信号として送信する構成であってもよい。
機器2は、制御信号を受信すると、受信した制御信号に含まれる機器2の状態に応じて動作するように構成されている。具体的には、エアコン21は、受信した機器2の状態に応じて、運転又は停止するように構成されている。また、エアコン21は、受信した機器2の状態に応じて、運転モード、温度、風量、風向き等を設定するように構成されている。照明装置22は、受信した機器2の状態に応じて、点灯又は消灯するように構成されている。また、照明装置22は、受信した機器2の状態に応じて、明るさを調整するように構成されている。空気清浄機23は、受信した機器2の状態に応じて、運転又は停止するように構成されている。また、空気清浄機23は、受信した機器2の状態に応じて、運転モードを設定するように構成されている。
サーバ装置5は、少なくともCPU、メモリ、及び通信インタフェースを有するコンピュータで構成される。サーバ装置5は、ネットワーク6を介して情報端末3に種々のコンテンツを提供する。コンテンツは、たとえば施設100の電気エネルギーの使用状況に関する情報などを含む。また、サーバ装置5は、施設100ごとに、コントローラ4から計測情報を取得して記憶する。
(3)動作
以下、本実施形態の機器制御システム1の動作について図1、図3、及び図4を用いて説明する。以下の説明では、ユーザは、情報端末3Aを操作することで変更入力や送信入力を行う。もちろん、ユーザは、情報端末3Aではなく、情報端末3B,3Cを操作することでも変更入力や送信入力を行うことが可能である。
まず、入力部14がユーザによる特定の操作を受け付けると、制御部15は、図3Aに示すような第1画面A1を表示部13に表示させる。第1画面A1は、ユーザが制御対象となる機器2を選択するための画面であり、候補となる機器2の一覧が表示される。
本実施形態では、第1画面A1には、第1画面A1の長手方向に沿って並んだ複数(ここでは、5つ)の区画A11〜A15が表示される。区画A11には、リビングに設置されているエアコン21の情報が表示される。区画A12,A13には、それぞれ子供部屋に設置されている空気清浄機23、照明装置22の情報が表示される。また、区画A14,A15には、それぞれ寝室に設置されているエアコン21、照明装置22の情報が表示される。なお、第1画面A1の一部が表示部13に収まらない場合、ユーザは、画面をスクロールする操作を行うことで、その一部を表示部13に表示させることができる。
本実施形態では、第1画面A1が表示部13に表示された時点で、候補となる機器2の制御内容の一部が表示される。たとえば区画A11には、リビングに設置されているエアコン21の状態として、運転中であること、運転モードが自動であること、設定温度が26℃であることが表示されている。つまり、図1Bに示すように、本実施形態では、取得部12は、定期的に全ての機器2の状態を取得している(ステップS101)。そして、制御部15は、第1画面A1を表示部13に表示させるときに、取得部12で取得した最新の全ての機器2の状態を表示部13に表示させる表示処理を実行する(ステップS102)。つまり、制御部15は、所定の時点における機器2の状態を表示部13に表示させる表示処理を実行する。以下では、ステップS101を「取得ステップS101」、ステップS102を「表示ステップS102」ということもある。
ここで、所定の時点における機器2の状態は、現在(つまり、表示処理を実行するとき)の機器2の状態でなくてもよい。つまり、所定の時点における機器2の状態は、表示処理を実行する以前に取得した機器2の状態であってもよい。たとえば、情報端末3に機器2の状態を記憶していた場合、制御部15は、情報端末3に記憶していた機器2の状態を読み出して表示部13に表示させてもよい。また、たとえば、サーバ装置5でキャッシュとして機器2の状態を記憶していた場合、制御部15は、サーバ装置5から機器2の状態を取得して表示部13に表示させてもよい。
もちろん、第1画面A1が表示部13に表示された時点で、機器2の状態が表示されていなくてもよい。この場合、制御部15は、ユーザが制御対象となる機器2を選択した後に表示される第2画面を表示させるときに、選択された機器2の状態を表示部13に表示させる表示処理を実行する。また、この場合、制御部15は、表示処理を実行する前に、取得部12に選択された機器2の状態を取得させてもよい(ステップS101)。なお、第1画面A1に機器2の状態を表示させない場合、取得部12は、定期的に全ての機器2の状態を取得しなくてもよい。
第1画面A1において、ユーザは、いずれかの区画A11〜A15に触れることにより、制御対象となる機器2を選択する。入力部14が機器2を選択する入力を受け付けると、制御部15は、図3Bに示すような第2画面A2を表示部13に表示させる。第2画面A2には、第2画面A2の長手方向に沿って並んだ複数(ここでは、3つ)の区画A21〜A23が表示される。区画A21には、ユーザが選択した機器2(ここでは、リビングに設置されているエアコン21)の情報が表示される。具体的には、区画A21には、選択した機器2の名称と、機器2が設置されているエリアの名称と、送信入力を受け付けるための送信アイコンB1とが表示される。
送信アイコンB1は、送信出力ができない状態を表す第1アイコンB11と、送信出力ができる状態を表す第2アイコンB12(図4B参照)とのいずれか一方が択一的に第2画面A2に表示される。第1アイコンB11は、破線で表される「送信」という文字が、点線で表される矩形状の枠で囲われた態様で表される。第2アイコンB12は、実線で表される「送信」という文字が、実線で表される矩形状の枠で囲われた態様で表される。ここでは、送信出力ができない状態であるため、送信アイコンB1として第1アイコンB11が表示される。したがって、この状態では、ユーザが第1アイコンB11に触れても、制御部15は、送信出力ができない。
区画A22には、選択した機器2の所定の時点(ここでは、現在)における状態が表示される。ここで、機器2の状態は、1乃至複数の項目を含んでいる。このため、区画A22は、項目の数に応じた1乃至複数の領域B2に区分けされる。ここでは、選択した機器2がエアコン21であるため、区画A22は、4つの領域B21〜B24に区分けされる。そして、4つの領域B21〜B24には、それぞれ現在設定されている「運転モード」、「温度」、「風量」、「風向き」の情報が表示される。
区画A23には、たとえば「現在の状態を取得する」というメッセージが表示される。ユーザが区画A23に触れる、つまり入力部14が現在の機器2の状態を取得する入力を受け付けると、制御部15は、取得部12に選択された機器2の最新の状態を取得させ、取得した最新の機器2の状態を表示部13に表示させる。
第2画面A2において、ユーザは、いずれかの領域B21〜B24に触れることにより、変更したい機器2の状態を選択する。入力部14が変更対象である機器2の状態を選択する入力を受け付けると、制御部15は、図4Aに示すような第3画面A3を表示部13に表示させる。ここで、変更対象である機器2の状態は、1又は複数の項目を含んでいる。このため、第3画面A3には、項目の数に応じた1又は複数の領域B3が表示される。ここでは、選択した機器2の状態が「運転モード」であるため、第3画面A3には、5つの領域B31〜B35が表示される。そして、5つの領域B31〜B35には、それぞれ「自動」、「暖房」、「冷房」、「ドライ」、「停止」の文字が表示される。
第3画面において、ユーザがいずれかの領域B31〜B35に触れることにより、入力部14は、変更入力を受け付ける。入力部14が変更入力を受け付けると、制御部15は、変更入力に応じて機器2の状態を変更し、変更した機器2の状態を第2画面A2に反映させて表示部13に表示させる。ここでは、ユーザが第3画面において「冷房」を選択しているため、制御部15は、図4Bに示すように、「運転モード」を「自動」から「冷房」に変更した第2画面A2を表示部13に表示させる。そして、制御部15は、送信出力ができない状態を解除し、送信出力ができる状態とする。つまり、制御部15は、図4Bに示すように、送信アイコンB1を第1アイコンB11から第2アイコンB12に変更した第2画面A2を表示部13に表示させる。
したがって、この状態では、ユーザが第2アイコンB12に触れることにより、入力部14は送信入力を受け付ける。そして、入力部14が送信入力を受け付けると、制御部15は、変更された機器2の状態を含む信号をコントローラ4(通信部11)に送信する。そして、通信部11は、変更された機器2の状態を含む制御信号を制御対象となる機器2に向けて送信する。
このため、制御対象となる機器2は、制御信号を受信すると、変更された機器2の状態に応じて動作する。ここでは、リビングに設置されているエアコン21は、制御信号を受信することで、運転モードを「自動」から「冷房」に切り替える。
つまり、図1Bに示すように、入力部14は、制御部15が表示処理を実行してから、人による操作入力を受け付ける(ステップS103)。ここで、制御部15は、表示処理を実行してから変更入力を受け付けるまでは、送信出力ができない状態とする送信不可処理を実行する。したがって、制御部15は、変更入力を受け付けない間は(ステップS104:No)、送信出力ができない状態にある(ステップS105)。一方、制御部15は、変更入力を受け付けると(ステップS104:Yes)、送信出力ができる状態となる(ステップS106)。
その後、入力部14が送信入力を受け付けると、制御部15は、通信部11に制御対象となる機器2と通信させる(ステップS107)。具体的には、制御部15は、通信部11を制御することにより、通信部11に変更された機器2の状態を含む制御信号を制御対象となる機器2に向けて送信させる。以下では、ステップS103を「入力ステップS103」、ステップS107を「通信ステップS107」ということもある。
(4)効果
本実施形態の機器制御システム1の効果を説明するに当たり、まず、比較例の機器制御システムについて説明する。比較例の機器制御システムは、制御部が送信不可処理を実行しないように構成されている点を除いて、本実施形態の機器制御システム1と同じ構成であると仮定する。
比較例の機器制御システムでは、制御部が送信不可処理を実行しないため、第2画面には常に送信アイコンとして第2アイコンが表示されることになる。つまり、比較例の機器制御システムでは、入力部が変更入力を受け付けて機器の状態が変更される前であっても、送信出力ができる状態である。このため、比較例の機器制御システムでは、ユーザが送信入力を行うと、機器の状態が変更されていないのにも関わらず、制御信号が機器に向けて送信されるという事態が生じ得る。この場合、機器は、制御信号を受信しても、機器の状態に変更がないために、制御信号の受信前と同じ動作を維持する。つまり、比較例の機器制御システムは、機器の状態が変更されていない状態で制御信号を送信することで、不要な通信トラフィックを発生する可能性がある。
また、比較例の機器制御システムでは、制御信号の送信が無意味である状態で送信出力ができる状態となっているため、ユーザが無駄に送信入力を行ってしまう可能性があり、使い勝手が良いとは言い難い。さらに、たとえばコントローラではなく、サーバ装置を介して機器に制御信号を送信する仕様である場合、サーバ装置での通信量が増大することで、結果としてサーバ装置の運用に掛かるコストが増大する可能性がある。
一方、本実施形態の機器制御システム1では、制御部15が送信不可処理を実行することにより、機器2の状態が表示部13に表示されてからユーザが変更入力を行うまでの間は、制御部15は送信出力ができない状態となっている。言い換えれば、所定の時点(ここでは、現在)における機器2の状態が表示部13に表示されてから機器2の状態が変更されるまでの間は、制御部15は送信出力ができない。
このため、本実施形態の機器制御システム1では、機器2の状態が変更されなければ制御信号が機器2に向けて送信されないため、不要な通信トラフィックが発生し難い。言い換えれば、本実施形態の機器制御システム1は、ユーザが機器2の状態を変更するときに不要な通信トラフィックが発生するのを抑制し易い。したがって、本実施形態の機器制御システム1は、ユーザが無駄に送信入力を行うことがなく、使い勝手を向上することができる。また、本実施形態の機器制御システム1は、サーバ装置5を介して機器2に制御信号を送信する仕様である場合でも、不要な通信トラフィックが発生し難いため、サーバ装置5の運用に掛かるコストが増大するのを抑制することができる。
(実施形態2)
以下、実施形態2の機器制御システム1について図1B、図5を用いて説明する。ただし、本実施形態の機器制御システム1は、制御部15の実行する機能が異なる点を除いて、実施形態1の機器制御システム1と同じである。したがって、以下では、実施形態1の機器制御システム1と共通する点については説明を省略する。
本実施形態の機器制御システム1では、制御部15は、図1Bにおける取得ステップS101において、取得処理及び決定処理を実行する機能をさらに有している。取得処理は、取得部12を介して機器2の設置されている環境に関する環境情報を取得する処理である。つまり、制御部15は、取得部12を制御することにより、機器2の状態と環境情報とを取得する。決定処理は、取得した環境情報に基づいて、機器2の推奨される状態である推奨状態を決定する処理である。
そして、制御部15は、図1Bにおける表示ステップS102において、機器2の状態と、決定処理において決定した推奨状態とを表示部13に表示させる処理を実行する。つまり、制御部15は、表示処理において、機器2の状態と推奨状態とを表示部13に表示させる。
ここで、決定処理について詳細に説明する。本実施形態では、制御部15は、環境情報と推奨状態とを紐付けた情報(以下、単に「紐付け情報」という)を参照して、制御対象となる機器2の推奨状態を決定する。紐付け情報は、制御部15の有するメモリに記憶されていてもよいし、他の装置(たとえば、コントローラ4やサーバ装置5)に記憶されていてもよい。紐付け情報が他の装置に記憶されている場合は、制御部15は、当該他の装置から紐付け情報を取得した上で、決定処理を実行する。
表1に、紐付け情報の一例を示す。表1において、「環境情報」は、空気質センサ83などの「情報源」と、「情報源」で取得した機器2の設置されているエリアの状態である「エリア状態」とで表される。
たとえば「情報源」がリビングに設置されている空気質センサ83、「エリア状態」が「埃が多い」で表される環境情報を取得した場合を仮定する。この場合、制御部15は、決定処理において、リビングに設置されている空気清浄機23について「運転モード」を「強」とする推奨状態を決定する。また、制御部15は、決定処理において、リビングに設置されているエアコン21について「風向き」を「上」とする推奨状態を決定する。
また、たとえば「情報源」が子供部屋に設置されている湿度センサ82、「エリア状態」が「湿度70%以上」で表される環境情報を取得した場合を仮定する。この場合、制御部15は、決定処理において、寝室に設置されている空気清浄機23について「運転モード」を「ドライ」とする推奨状態を決定する。
つまり、本実施形態の機器制御システム1では、制御部15は、取得処理において、少なくとも1種類以上の環境情報を取得するように構成されている。そして、制御部15は、決定処理において、1種類以上の環境情報に基づいて、少なくとも1種類以上の機器2の推奨状態を決定するように構成されている。表1の例でいえば、1種類の環境情報(空気質センサ83の状態)に基づいて、2種類の機器2(空気清浄機23及びエアコン21)の推奨状態が決定されている。また、2種類の環境情報(湿度センサ82の状態又は温度センサ81の状態)に基づいて、1種類の機器2(空気清浄機23)の推奨状態が決定されている。
表示部13における推奨状態の表示態様について図5を用いて説明する。図5は、一例として、ユーザが第1画面A1において子供部屋に設置されている空気清浄機23を選択したときに表示される第2画面A2を示している。ここでは、入力部14はユーザによる変更入力を未だ受け付けていないため、第2画面A2の区画A21には、送信アイコンB1として第1アイコンB11が表示されている。また、区画A22には、選択した機器2が空気清浄機23であるため、1つの領域B21だけが表示されている。そして、1つの領域B21には、現在設定されている「運転モード」が「弱」であるという情報が表示されている。
ここで、制御部15が決定処理を実行することにより、空気清浄機23について「運転モード」を「強」とする推奨状態が決定されていると仮定する。このため、領域B21には、「運転モード」が「強」という推奨状態を表す推奨領域B4が表示されている。推奨領域B4は、ユーザが推奨状態を視覚的に認識し易いように、「強」という文字を枠で囲った態様で表されている。
上述のように、本実施形態の機器制御システム1では、制御部15は、取得処理及び決定処理を実行することで、制御対象となる機器2の推奨状態を決定する。そして、制御部15は、制御対象となる機器2について、機器2の状態と推奨状態とを表示部13に表示させる。このため、本実施形態の機器制御システム1では、制御対象となる機器2について最適と考えられる推奨状態をユーザに提示することができる。そして、ユーザは、推奨状態を確認することで、制御対象となる機器2の状態を変更するときの判断材料を得ることができる。
ところで、本実施形態の機器制御システム1において、制御部15は、取得処理及び決定処理を実行する機能に加えて、有効処理を実行する機能をさらに有していてもよい。有効処理は、推奨状態を表示部13に表示させ、かつ、制御部14に送信出力を実行させる送信入力の受け付けを有効とするように入力部14を制御する処理である。つまり、制御部15は、図1Bにおける表示ステップS102において、決定処理で決定した推奨状態だけを表示部13に表示させる処理を実行する。また、制御部15は、図1Bにおける入力ステップS103において、送信入力の受け付けを有効とする。つまり、制御部15は、有効処理を実行する場合は、図1BにおけるステップS104〜ステップS106を実行しない。言い換えれば、制御部15は、有効処理を実行する場合は、表示処理及び送信不可処理を実行しない。
以下、具体例について図6を用いて説明する。図6は、一例として、ユーザが第1画面A1においてリビングに設置されているエアコン21を選択したときに表示される第2画面A2を示している。ここでは、入力部14はユーザによる変更入力を未だ受け付けていないが、第2画面A2の区画A21には、送信アイコンB1として第2アイコンB12が表示されている。また、区画A22には、選択した機器2が空気清浄機23であるため、4つの領域B21〜B24が表示されている。
ここで、制御部15が決定処理を実行することにより、エアコン21について「風量」を「弱」、「風向き」を「上」とする推奨状態が決定されていると仮定する。このため、領域B23には、「風量」が「弱」という推奨状態を表す推奨領域B41が表示されている。また、領域B24には、「風向き」が「上」という推奨状態を表す推奨領域B42が表示されている。推奨領域B41,B42は、それぞれユーザが推奨状態を視覚的に認識し易いように、文字を枠で囲った態様で表されている。なお、「運転モード」、「温度」については推奨状態が存在しないので、領域B21,B22の各々には、現在のエアコン21の状態が表示されている。
この構成では、制御部15は、制御対象となる機器2について、推奨状態だけを表示部13に表示させる。このため、この構成では、制御対象となる機器2について最適と考えられる推奨状態をユーザに提示することができる。そして、ユーザは、推奨状態に従って機器2の状態を容易に変更することができる。
制御部15は、たとえばユーザが第1画面A1において制御対象となる機器2を選択したときに、有効処理を実行するか否かを判定するように構成されていてもよい。つまり、機器2が選択されたときに、決定処理により推奨状態を決定した場合は、制御部15は、有効処理を実行する。一方、機器2が選択されたときに、決定処理により推奨状態を決定できない場合は、制御部15は、表示処理及び送信不可処理を実行する。推奨状態を決定できない場合は、たとえば環境情報を取得できないときに起こり得る。
ところで、制御部15としては、送信不可処理を実行する機能を有さない態様も考えられる。つまり、機器制御システム1は、通信部11と、取得部12と、入力部14と、制御部15とを備える。通信部11は、少なくとも制御対象となる機器2と通信する。取得部12は、機器2に関する情報を取得する。入力部14は、人による操作入力を受け付ける。制御部15は、通信部11、取得部12、及び入力部14を制御する。操作入力は、制御部15に機器2の状態を変更させる変更入力を含む。
制御部15は、取得処理と、決定処理と、有効処理とを実行するように構成される。取得処理は、取得部12を介して機器2の設置されている環境に関する環境情報を取得する処理である。決定処理は、取得した環境情報に基づいて機器2の推奨される推奨状態を決定する処理である。有効処理は、推奨状態を表示部13に表示させ、かつ、制御部15に送信出力を実行させる送信入力の受け付けを有効とするように入力部14を制御する処理である。送信出力は、通信部11に機器2の状態を含む制御信号を機器2に向けて送信させることをいう。
(変形例)
ところで、実施形態1,2の機器制御システム1において、第1アイコンB11と第2アイコンB12とは、ユーザが区別して認識し易くする態様であるのが好ましい。たとえば第1アイコンB11の「送信」の文字を黒色、第2アイコンB12の「送信」の文字を青色にする等して、送信出力ができる状態にあるか否かを視覚的に認識し易くしてもよい。その他、たとえば制御部15は、送信出力ができない状態としているときに、送信アイコンB1を表示部13に表示させないように構成されていてもよい。つまり、制御部15は、送信不可処理において、送信入力ができない状態とするように構成されていてもよい。この構成では、送信出力ができる状態となっているときだけ送信アイコンB1が表示部13に表示されるため、ユーザは、送信出力ができる状態にあるか否かを把握し易い。
また、実施形態2の機器制御システム1では、制御部15は、判定処理を実行する機能をさらに有していてもよい。判定処理は、入力部14において変更入力を受け付けると、受け付けた変更入力が有効であるか否かを推奨状態に基づいて判定する処理である。そして、判定処理は、受け付けた変更入力が有効でないと判定すると、送信出力ができない状態とする処理である。
具体例を挙げると、たとえば機器2がエアコン21であって、その推奨状態が「運転モード:冷房」であると仮定する。このとき、入力部14が制御内容を「運転モード:暖房」に変更しようとする変更入力を受け付けると、制御部15は、受け付けた変更入力が推奨状態と真逆であることから有効でないと判定する。そして、制御部15は、送信出力ができない状態とする。この構成では、ユーザが、機器2の設置されているエリアの環境にそぐわない機器2の状態に変更して送信してしまうのを防ぐことができ、結果として不要な通信トラフィックが発生し難い。
また、実施形態2の機器制御システム1において、制御部15は、環境情報として予測情報に基づいて推奨状態を決定するように構成されていてもよい。言い換えれば、環境情報は、機器2の設置されている環境の将来の状態を表す予測情報を含んでいてもよい。
表2に、環境情報(予測情報)と機器2の推奨状態とを紐付けた紐付け情報の一例を示す。表2において、「環境情報(予測情報)」は、天気予報、電気予報、及びDR(Demand Response)の3種類である。天気予報は、たとえば気象庁や予報業務許可事業者から提供される情報である。電気予報は、たとえば電力会社等の電気事業者から提供される情報である。また、DRは、たとえばユーザと契約を結んでいる電力会社等の電気事業者から提供される情報である。これらの環境情報(予測情報)は、いずれもサーバ装置5を介して取得することが可能である。
たとえば「情報源」が天気予報、「エリア状態」が「雨」で表される環境情報(予測情報)を取得した場合を仮定する。この場合、制御部15は、決定処理において、たとえばリビングに設置されている空気清浄機23について「運転モード」を「ドライ」とする推奨状態を決定する。また、制御部15は、決定処理において、たとえばリビングに設置されているエアコン21について「風量」を「弱」とする推奨状態を決定する。
また、たとえば「情報源」がDR、「エリア状態」が「要請あり」で表される環境情報(予測情報)を取得した場合を仮定する。この場合、制御部15は、決定処理において、たとえば施設100に設置されている全てのエアコン21及び空気清浄機23について「運転モード」を「停止」とする推奨状態を決定する。また、制御部15は、決定処理において、たとえば施設100に設置されている全ての照明装置22について「照度」を「減少」とする推奨状態を決定する。
ここで、予測情報に基づく推奨状態を表示させる場合、この推奨状態が現時点で推奨される機器2の状態ではなく、所定時間(たとえば、数時間)が経過した時点で推奨される状態であることを表すメッセージを併せて表示させるのが好ましい。
また、実施形態2の機器制御システム1において、制御部15は、たとえばサーバ装置5から配信される最新の情報を取得することにより、紐付け情報を定期的又は不定期に更新するように構成されていてもよい。
ところで、実施形態1,2では、取得部12、入力部14、及び制御部15は情報端末3が備えており、通信部11はコントローラ4が備えているが、他の構成であってもよい。たとえば、通信部11、取得部12、入力部14、及び制御部15は、情報端末3、コントローラ4、及びサーバ装置5のうち少なくとも1つの装置によって構成されていてもよい。また、通信部11、取得部12、入力部14、及び制御部15の機能は、たとえばクラウド(クラウドコンピューティング)によって実現されていてもよい。つまり、機器制御システム1は、通信部11、取得部12、入力部14、及び制御部15を備えていればよく、各部がどのような態様で設けられているかは問わない。
また、実施形態1,2では、情報端末3の備えるプロセッサが取得ステップS101、表示ステップS102、及び入力ステップS103を実行し、コントローラ4の備えるプロセッサが通信ステップS107を実行しているが、他の構成であってもよい。たとえば、情報端末3、コントローラ4、及びサーバ装置5の少なくとも1つの装置の備えるプロセッサが、取得ステップS101、表示ステップS102、入力ステップS103、及び通信ステップS107を実行してもよい。つまり、機器制御方法は、取得ステップS101、表示ステップS102、入力ステップS103、及び通信ステップS107を有していればよく、各ステップがどのプロセッサで実行されるかは問わない。
以上述べたように、本発明に係る第1の態様の機器制御システム1は、通信部11と、入力部14と、制御部15とを備える。通信部11は、少なくとも制御対象となる機器2と通信する。入力部14は、人による操作入力を受け付ける。制御部15は、通信部11、及び入力部14を制御する。操作入力は、制御部15に機器2の状態を変更させる変更入力を含む。制御部15は、表示処理と、送信不可処理とを実行するように構成される。表示処理は、所定の時点における機器2の状態を表示部13に表示させる処理である。送信不可処理は、表示処理を実行してから変更入力を受け付けるまで、通信部11に機器2の状態を含む制御信号を機器2に向けて送信させる送信出力ができない状態とする処理である。
この構成によると、機器2の状態が変更されなければ制御信号が機器2に向けて送信されないため、不要な通信トラフィックが発生し難い。つまり、この構成によると、ユーザが機器2の状態を変更するときに不要な通信トラフィックが発生するのを抑制し易い。
なお、本発明に係る第1の態様の機器制御システム1では、取得部12を備えるか否かは任意である。つまり、本発明に係る第1の態様の機器制御システム1では、制御部15は、取得部12を制御しなくてもよい。また、制御部15は、取得部12を備えていなくても、表示処理と送信不可処理とを実行可能である。
また、本発明に係る第2の態様の機器制御システム1では、第1の態様において、操作入力は、制御部15に送信出力を実行させる送信入力を含む。制御部15は、送信不可処理において、送信入力ができない状態とするように構成される。
この構成によると、ユーザは、送信出力ができる状態にあるか否かを把握し易い。
また、本発明に係る第3の態様の機器制御システム1は、第1又は第2の態様において、機器2に関する情報を取得する取得部12をさらに備える。制御部15は、取得処理と、決定処理とを実行する機能をさらに有する。取得処理は、取得部12を介して機器2の設置されている環境に関する環境情報を取得する処理である。決定処理は、取得した環境情報に基づいて機器2の推奨される状態である推奨状態を決定する処理である。制御部15は、表示処理において、機器2の状態と推奨状態とを表示部13に表示させるように構成される。
この構成によると、制御対象となる機器2について最適と考えられる推奨状態をユーザに提示することができる。したがって、ユーザは、推奨状態を確認することで、制御対象となる機器2の状態を変更するときの判断材料を得ることができる。
また、本発明に係る第4の態様の機器制御システム1は、第1又は第2の態様において、機器2に関する情報を取得する取得部12をさらに備える。制御部15は、取得処理と、決定処理と、有効処理とを実行する機能をさらに有する。取得処理は、取得部12を介して機器2の設置されている環境に関する環境情報を取得する処理である。決定処理は、取得した環境情報に基づいて機器2の推奨される状態である推奨状態を決定する処理である。有効処理は、推奨状態を表示部13に表示させ、かつ、制御部15に送信出力を実行させる送信入力の受け付けを有効とするように入力部14を制御する処理である。
この構成によると、制御対象となる機器2について最適と考えられる推奨状態をユーザに提示することができる。したがって、ユーザは、推奨状態に従って機器2の状態を容易に変更することができる。
また、本発明に係る第5の態様の機器制御システム1では、第3又は第4の態様において、制御部15は、判定処理を実行する機能をさらに有する。判定処理は、入力部14において変更入力を受け付けると、受け付けた変更入力が有効であるか否かを推奨状態に基づいて判定する処理である。さらに、判定処理は、受け付けた変更入力が有効でないと判定すると、送信出力ができない状態とする処理である。
この構成によると、ユーザが、機器2の設置されているエリアの環境にそぐわない機器2の状態に変更して送信してしまうのを防ぐことができ、結果として不要な通信トラフィックが発生し難い。
また、本発明に係る第6の態様の機器制御システム1では、第3〜第5のいずれかの態様において、制御部15は、取得処理において、少なくとも1種類以上の環境情報を取得するように構成される。かつ、制御部15は、決定処理において、1種類以上の環境情報に基づいて少なくとも1種類以上の機器2の推奨状態を決定するように構成される。
この構成によると、環境情報の複合的な条件に基づいて、1乃至複数の機器2について複合的な推奨状態を決定することができるので、より環境に適した推奨状態をユーザに提示することができる。もちろん、制御部15は、取得処理において、1種類の環境情報だけを取得するように構成されていてもよい。また、環境情報と機器2の状態とは、1対1に紐付けられていてもよい。
また、本発明に係る第7の態様の機器制御システム1では、第3〜第6のいずれかの態様において、環境情報は、機器2の設置されている環境の将来の状態を表す予測情報を含む。
この構成によると、機器2の設置されている環境の将来の状態に基づいて推奨状態を決定することができるので、将来の環境を予見した推奨状態をユーザに提示することができる。
また、上述の第1〜第7の態様の機器制御システム1は、コンピュータにより実現されてもよい。つまり、本発明に係る第8の態様のプログラムは、コンピュータを、通信部11、入力部14、制御部15として機能させる。通信部11は、少なくとも制御対象の機器2と通信する。入力部14は、人による操作入力を受け付ける。制御部15は、通信部11、及び入力部14を制御する。操作入力は、制御部15に機器2の状態を変更させる変更入力を含む。そして、プログラムは、表示処理と、送信不可処理とを実行するように制御部15を機能させる。表示処理は、所定の時点における機器2の状態を表示部13に表示させる処理である。送信不可処理は、表示処理を実行してから変更入力を受け付けるまで、通信部11に機器2の状態を含む制御信号を機器2に向けて送信させる送信出力ができない状態とする処理である。
この構成によると、ユーザが機器2の状態を変更するときに不要な通信トラフィックが発生するのを抑制し易い。
なお、本発明に係る第8の態様のプログラムでは、コンピュータが取得部12としても機能するか否かは任意である。つまり、本発明に係る第8の態様のプログラムでは、制御部15は、取得部12を制御しなくてもよい。また、制御部15は、コンピュータが取得部12として機能していなくても、表示処理と送信不可処理とを実行可能である。
また、上述の第1〜第7の態様の機器制御システム1は、機器制御方法として実現されてもよい。つまり、本発明に係る第9の態様の機器制御方法は、通信ステップS107と、表示ステップS102と、入力ステップS103とを有する。通信ステップS107は、少なくとも制御対象の機器2と通信するステップである。表示ステップS102は、表示部13に情報を表示させるステップである。入力ステップS103は、人による操作入力を受け付けるステップである。操作入力は、制御内容を変更させる変更入力を含む。機器制御方法は、所定の時点における機器2の状態を表示ステップS102において表示部13に表示する。かつ、機器制御方法は、機器2の状態を表示してから変更入力を受け付けるまで、機器2の状態を含む制御信号を機器2に向けて送信させる送信出力ができない状態とする。
この構成によると、ユーザが制御内容を変更するときに不要な通信トラフィックが発生するのを抑制し易い。
なお、本発明に係る第9の態様の機器制御方法は、取得ステップS101を有する否かは任意である。つまり、本発明に係る第9の態様の機器制御方法は、取得ステップS101を有していなくても、表示ステップS102と、ステップS104,S105とを実行可能である。
以上、本発明の実施形態1,2に係る機器制御システム1、プログラム、及び機器制御方法について説明した。ただし、以上に説明した構成は、本発明の一例に過ぎず、本発明は、上記の構成に限定されず、上記の構成以外であっても、本発明に係る技術的思想を逸脱しない範囲であれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。