JP6799758B2 - 接合構造 - Google Patents

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Description

本開示は、レーザまたはアーク、プラズマを熱源として一種類以上の異種材を同種系金属材にて挟む接合構造に関する。
近年、自動車をはじめとする輸送機器のグローバル化により生産量が増加することで、製品一台当たりのトータルコスト低減、特に生産時間短縮による生産性向上に対する要望が高まってきている。
また、地球温暖化防止のためCO2排出規制要求がグローバルで強く求められており、自動車業界をはじめとする輸送業界ではこの要求に応えるために燃費改善への取り組みが加速している。この燃費改善に対する具体的な取り組みとして、車両の重量の軽量化が求められており軽量素材の使用割合を増加させる検討が進められている。
このような要望が求められている中、自動車等の輸送機器に用いられている溶接方法として、スポット溶接が広く普及している。しかしながら、抵抗溶接であるスポット溶接は、スポット溶接を行うスポット用の溶接ガンである上下の電極で材料を加圧して溶接材料間の間隙を無くして上下の電極間を通電することで溶接する必要がある。このため、片側溶接には適しておらず、溶接箇所がスポット用の溶接ガンにより上下方向から挟める形状である等、製品形状に制約が発生する。また、溶接箇所を加圧するためには、スポット用の溶接ガンが、溶接材の上下に入り込むスペースが必要である。また、スポット用の溶接ガン自体の重量が重いため、スポット用の溶接ガンの移動速度が遅く、溶接位置に到着しても加圧時間が必要であり、溶接後も冷却時間を確保しなければならず、溶接以外にも多くの時間が必要である。
また、自動車に用いられる材料の軽量化に対しては、部品の一部を鋼からアルミニウム等の軽金属材料に変更する検討が進んでおり、軽金属材料と鋼を接合する技術及び構造が求められている。
従来の異材接合用部材として、リベットを用いたスポット溶接や接着剤を使用した接合等が挙げられる。例えば特許文献1では、リベットとリベット材質と同種の接合材に挟まれた異種材の加圧及びスポット溶接時の溶接熱による異種材の塑性流動を吸収するリベット形状及びかしめ及びスポット溶接方法が知られている。かしめ時およびスポット溶接時に異種材料の一部が変形して移動するスペースの確保及びスポット溶接時の電極の位置ズレ等による異種材の陥没等を防いで締結力低下の抑制が可能である。
特開2015−42417号公報
本開示に係る接合構造は、第1の突起部を有する第1の同種系金属材と、第1の突起部の径または幅より大きく第1の突起部と対となる第1の貫通部が設けられ、第1の同種系金属材と互いに溶接が可能な第2の同種系金属材と、第1の同種系金属材および第2の同種系金属材に対して溶接が困難で、第1の突起部の径または幅より大きく径方向また幅方向に第1のギャップを有する第2の貫通部が設けられた異種材とを備える。第1の同種系金属材の第1の突起部は、異種材の材質に応じた第1のギャップを有する異種材の第2の貫通部に対して挿入され、さらに第2の同種系金属材の第1の貫通部に対して挿入され、異種材は第1の同種系金属材と第2の同種系金属材に挟まれる。第1の同種系金属材の第1の突起部の外縁部と第2の同種系金属材の第1の貫通部の内縁部とが溶接され、第1の同種系金属材と第2の同種系金属材とが互いに溶融結合して異種材が圧縮固定されることにより、第1の同種系金属材および第2の同種系金属材と異種材とが固定されている。
図1は、本開示の実施の形態1におけるレーザ溶接時の接合構造を説明するための図である。 図2は、本開示の実施の形態1におけるレーザ溶接時の接合構造を説明するための図である。 図3は、本開示の実施の形態1におけるレーザ溶接時の接合構造を説明するための図である。 図4は、本開示の実施の形態1におけるレーザ溶接時の接合構造を説明するための図である。 図5は、本開示の実施の形態1における、異種材としての第2の材料2の材質と第1のギャップ6との関係を測定した結果を表すグラフを示す図である。 図6は、本開示の実施の形態1におけるレーザ溶接時の接合状況を説明するための斜視図である。 図7は、本開示の実施の形態1におけるレーザ溶接時の接合状況を説明するための斜視図である。 図8は、本開示の実施の形態1におけるレーザ溶接時の接合状況を説明するための斜視図である。 図9は、本開示の実施の形態1におけるアーク溶接時の接合構造を説明するための図である。 図10は、本開示の実施の形態2におけるレーザ溶接時の接合構造を説明するための図である。 図11は、本開示の実施の形態3におけるレーザ溶接時の接合構造を説明するための図である。 図12は、本開示の実施の形態3におけるレーザ溶接時の接合構造を説明するための図である。 図13は、従来の異種材接合の形態を説明するための図である。
(本開示に至った経緯)
実施の形態の説明に先立ち、本開示に至った経緯を簡単に説明する。
従来の異種材の接合部材を、図13を用いて説明する。かしめ時およびスポット溶接時に異種材200の一部が変形して移動するスペースを確保するために、及び、スポット溶接時の電極400の位置ズレ等による異種材200の陥没等を防いで締結力低下の抑制を可能とするために、R(Radius)形状の面取り30や環状溝31等の複雑なリベット形状が必要である。この場合、リベット51の形状に精度が必要であり複雑な形状となる。そのため、リベット51の加工に精密加工等が必要となり製造コストも高くなる。また、抵抗溶接であるスポット溶接であるので、加圧、通電、冷却、移動等に時間がかかるため作業時間が長くなる。また、スポット溶接時に、接合部材100を両側から、スポット溶接を行う図示しない溶接ガンで挟みこむ必要があるので、接合部材100の設計自由度が制限される。
また、隣のリベットに近接し過ぎるとスポット溶接の電流の分流が発生して抵抗溶接した溶接部に発生する溶接凝固した部分であるナゲット形成が不十分となる。そのため、分流せずに所望のナゲット形成が行える最小離間ピッチ以上の接合ピッチが必要となる。よって、最小離間ピッチ以下の接合ピッチでリベットを配置できず、必要箇所での接合の剛性増加ができないという課題があった。
本開示は、異種材接合を可能とし生産性を向上するレーザ溶接またはアーク溶接、プラズマ溶接用のシンプルな接合構造を提供する。
(実施の形態1)
本実施の形態について、図1から図9を用いて説明する。
図1及び図2は、接合部材であって、本開示に係る第1の同種系金属材である第1の材料1と、本開示に係る第2の同種系金属材である第3の材料3と、異種材の第2の材料2との接合構造を説明するための図である。
図6は、上板としての第3の材料3が円形状の構造のものを説明するための図である。図7は、上板としての第3の材料3が角形状の構造のものを説明するための図である。そして、図6および図7に示すI−I断面が、図1及び図2の断面位置に対応する。
図1は、材質が金属である第1の材料1および第3の材料3と、異種材の材質である第2の材料2との接合に際して、第1の材料1は第1の突起部8を有してる。そして、第1の材料1の第1の突起部8が、第3の材料3に設けられた第1の貫通穴11と第2の材料2に設けられた第2の貫通穴12に挿入されるように、第1の材料1と第3の材料3とで第2の材料2を挟み込む。ここで、第1の貫通穴11は、本開示に係る第1の貫通部の一例であり、第2の貫通穴12は、本開示に係る第2の貫通部の一例である。
第1の材料1の第1の突起部8が第2の材料2の第2の貫通穴12および第3の材料3の第1の貫通穴11に対して挿入されるので、第1の貫通穴11、第2の貫通穴12に対する位置ズレを抑制する効果があり、レーザ照射位置の目印及びビード形成位置の妥当性が目視で確認できる利点がある。
なお、第1の貫通部を第1の貫通穴11、第2の貫通部を第2の貫通穴12としているが、例えば貫通溝であっても良い。
また、なお、同種系金属材とは、互いに溶接可能な金属であり、同じ材質同士だけではなく、鉄系金属材同士、非鉄系金属材同士などの溶接接合性が、言い換えると、溶接の相性が良い同種系の材料とする。具体的には、溶接時の材料の組合せとしては、例えば、第1の材料1および第3の材料3では、軟鋼と軟鋼、軟鋼とステンレス、ステンレスとステンレス、軟鋼とハイテン(高張力鋼)、ハイテンとステンレス、ハイテンとハイテン等の鉄系金属材である。または、例えば、アルミとアルミ、アルミとアルミ合金、アルミ合金とアルミ合金等の非鉄金属である。
また、異種材としての第2の材料2は、同種系金属材としての第1の材料1および第3の材料3とは異なる材質の材料であり、同種系金属材に対して溶接が困難な材質である。例えば同種系金属材としての第1の材料1および第3の材料3をともに鉄系金属にした場合、異種材としての第2の材料2は、例えば銅材やアルミ材等の非鉄系金属である。また、第1の材料1および第3の材料3を金属材料とした場合、異種材としての第2の材料2は、例えば樹脂材としてのCFRP(Carbon Fiber Reinforced Plastics、炭素繊維強化プラスチック)、PET(ポリエチレンテレフタレート)等である。
第1の材料1および第3の材料3の溶接部形状は、第1の材料1の第1の突起部8と第3の材料3の第1の貫通穴11を付き合わせた配置となる。第1の材料1の第1の突起部8が第2の材料2の第2の貫通穴12へ挿入された状態で、同種系金属材としての第1の突起部8と異種材としての第2の貫通穴12との隙間を、第1のギャップ6とする。また、同種系金属材としての第1の材料1の第1の突起部8の外縁部と同種系金属材としての第3の材料3の第1の貫通穴11との隙間を、第2のギャップ7とする。第2のギャップ7は、基本的には同種系金属材としての第1の突起部8に対して同種系金属材としての第1の貫通穴11が挿入可能な程度に小さくするが、第2のギャップ7の裕度としては、同種系金属材の板厚の最大25%までが対応可能である。溶接状況は図6に示すように、レーザ4を板厚方向の上側から第1の材料1の第1の突起部8の外縁部と第3の材料3の第1の貫通穴11の接し合う部分である円状の部分に沿って照射し、その結果形成されるビードは図1に示すように溶接部10となる。
ここで、板厚方向とは、溶接前の状態において第1の材料1、第2の材料2および第3の材料3の主面に垂直な方向であり、図1において矢印で示す方向である。
次に、溶接時及び溶接後の異種材を挟む同種系金属材同士の第2のギャップ7について図1を用いて説明する。同種系金属材としての第1の材料1の第1の突起部8の外縁部と、第1の突起部8と対となり挿入される同種系金属材としての第3の材料3の第1の貫通穴11の内縁部との対向部分である円状の部分に沿って、レーザ4を照射して突合せ溶接を行う。この溶接時において溶接部10が形成される際に、同種系金属材の第1の材料1および第3の材料3が溶融結合し、溶融金属としての溶接部10が凝固収縮する。そのため、第1の材料1の第1の突起部8と第3の材料3の第1の貫通穴11との隙間である第2のギャップ7が縮小し、第1の材料1と第3の材料3が固定される。この第2のギャップ7の大きさは、板厚方向からレーザが照射される側の同種系金属材の板厚、または、同種系金属材としての第1の材料1および第3の材料3とのいずれか薄い方の板厚の最大25%までが穴開き(溶接中の溶融金属の充填が不十分であるため、溶接部に少なくとも一つの開口穴が形成されること)などなく溶接できる距離となる。この第1の材料1および第3の材料3のいずれか薄い方の板厚の最大25%の設定は、実験データにより導き出したものである。
同種系金属材としての第1の材料1および第3の材料3を軟鋼材、異種材としての第2の材料2を樹脂材料であるPET材とする組合せにおいて、上下に重ね合わせた状態でレーザ出力3kWで上側から第1の突起部8の外縁部と第3の材料3の第1の貫通穴11の接し合う部分となる箇所、言い換えると篏合箇所である円状の部分に沿って溶接した場合の一例である。ちなみに、第1の材料1の第1の突起部8の外縁部および第3の材料3の第1の貫通穴11の接し合う部分、言い換えると篏合箇所である溶接線のサイズを例えばφ10mmとし、円状に溶接したものである。
次に同種系金属材同士の篏合箇所の隙間としての、同種系金属材の板厚に応じた第2のギャップ7の裕度について述べる。例えば、第1の材料1および第3の材料3の板厚がt0.8mmの場合では、第2のギャップ7は最大0.2mmまでが穴開き(溶接中の溶融金属の充填が不十分であるため、溶接部に少なくとも一つの開口穴が形成されること)なく溶接可能である。第2のギャップ7が0.3mmを超えると、接合箇所である溶接線の一部が穴開き状態となり、溶接不良となる。板厚がt2.3mmの場合では、第2のギャップ7は最大0.5〜0.6mmまでが穴開きなく溶接可能である。第2のギャップ7の板厚が0.7mmを超えると溶接線の一部が穴開き状態となり、溶接不良となる。
これは、互いに同じ板厚とする場合、第1の材料1及び第3の材料3の板厚の最大25%に相当する溶融金属が第1のギャップ6に落ち込んでも穴開きがなく接合できることを示している。なお、互いに異なる板厚の場合では、第1の材料1及び第3の材料3の板厚の少なくとも薄い方の板厚の最大25%に相当する溶接時の溶融金属が第1のギャップ6に落ち込んでも穴開きがなく接合できるものである。第1の材料1及び第3の材料3の少なくとも薄い方の板厚の最大25%を超える第2のギャップ7になると、第2のギャップ7の隙間が大きくなり、この隙間を埋めるために必要な溶融金属量を確保できないため、一部穴開きという状態を発生させてしまうのである。
次に、溶接時及び溶接後の同種系金属としての第1の材料1の第1の突起部8と異種材としての第2の材料2の第2の貫通穴12との隙間である第1のギャップ6について図1を用いて説明する。レーザ4を第1の材料1の第1の突起部8の外縁部と第3の材料3の第1の貫通穴11の接し合う部分となる箇所である円状の部分の溶接線に沿って溶接を行う。この溶接時に溶接部10が形成される際に同種系金属材としての第1の材料1および第3の材料3が溶融結合し、溶融金属としての溶接部10が凝固収縮するため、第1の材料1の第1の突起部8と第3の材料3の第1の貫通穴11との隙間である第2のギャップ7が縮小して固定し、異種材としての第2の材料2を挟み込んだ状態で固定することができる。第1の材料1の突起部8(穴なし)と第2の材料2の第2の貫通穴12との隙間を第1のギャップ6とする。
第1の材料1の第1の突起部8と第3の材料3の第1の貫通穴11の接し合う部分にレーザ4が板厚方向から照射され、この第1の材料1の第1の突起部8と第3の材料3の第1の貫通穴11とが溶融結合する部分である溶接部10から間接的に伝達される溶接入熱により異種材としての第2の材料2が軟化溶融する。すなわち、溶接時の第1の同種系金属材である第1の材料1の溶接入熱で異種材である第2の材料の第2の貫通穴12が間接的に入熱されて軟化溶融する。このような異種材の軟化溶融には、同種系金属材としての第1の材料1の第1の突起部8と異種材としての第2の材料2の第2の貫通穴12との位置関係としての隙間である第1のギャップ6が重要である。
第1の貫通穴11に対して、第1の突起部8の外縁部との隙間である第1のギャップ6が適正な範囲では、同種系金属材としての第1の材料1および第3の材料3による溶接入熱の熱影響を受けて溶融した異種材としての第2の材料2が第1のギャップ6に流れ込み、同種系金属材の第1の材料1および第3の材料3と異種材の第2の材料2の第2の貫通穴12の内面とによる密着固定も可能となる。
異種材としての第2の材料2の第2の貫通穴12に対して、同種系金属材としての第1の材料1の第1の突起部8の外縁部の隙間である第1のギャップ6が小さい状態で、同種系金属材の第1の材料1の第1の突起部8および第3の材料3の第1の貫通穴11とを溶接する。この溶接時に、同種系金属材の第1の材料1および第3の材料3の接し合う部分の溶接線へのレーザ4の照射による溶接時の溶接入熱の間接的な熱影響を受けて、溶融した異種材としての第2の材料2が、第1の材料1の第1の突起部8の外縁部と第2の材料2の第2の貫通穴12との隙間である第1のギャップ6に流れ込む。異種材が樹脂などの沸点が低い材料の場合で、第1のギャップ6の大きさにより、第1の材料1の第1の突起部8と第2の材料2の第2の貫通穴12とが小さく近すぎる場合であれば、同種系金属材へのレーザ4の照射による溶接時の溶接入熱の間接的な熱影響を受けすぎて、異種材の樹脂が気化して噴き出すことで溶接不良となることもある。よって、第1のギャップ6の大きさにより同種系金属材の第1の材料1及び第3の材料3の溶接入熱の熱影響を受け、異種材としての第2の材料2の第2の貫通穴12の溶融状態が変化する。
許容される第1のギャップ6の大きさは、異種材の第2の材料2の材質により異なるため、実験データにより導き出したものである。
その一例として、実験データの一例を図5に示す。
図5は、異種材としての第2の材料2の材質と第1のギャップ6との関係を測定した結果を表すグラフである。
図5は、異種材としての第2の材料2を樹脂材料であるPET(ポリエチレンテレフタレート)材とCFRP(炭素繊維強化プラスチック)材、非鉄金属であるA5000系のアルミ合金材とした場合の実験データである。
同種系金属としての第1の材料1および第3の材料3を軟鋼材の板厚をt1.6mmとし、これらの間に板厚t2.0mmの異種材の第2の材料2として、樹脂材料の一例であるPET材、樹脂材料の中でも繊維強化樹脂の一例であるCFRP材、非鉄金属材の一例であるA5000系のアルミ合金材の各種材料のいずれか一つを挟み、上下に同種系金属材を重ね合わせた状態にして、レーザ出力3kWで板厚方向の上側から第1の材料1の第1の突起部8と第3の材料3の第1の貫通穴11の接し合う部分の溶接線に円状に溶接した場合の一例である。ちなみに、同種系金属材の第1の材料1の第1の突起部8の外縁部および第3の材料3の第1の貫通穴11の接し合う部分となる溶接線の箇所はφ10mmとし、これに沿って円状軌跡でレーザ4を板厚方向から照射して溶接した場合の、異種材の第2の材料2の材質に応じた、第2の貫通穴12の第1のギャップ6の適正範囲を求めた表である。
例えば、PET材の場合では、第1のギャップ6は0.5mm以上、すなわち、第1のギャップ6が異種材である第2の材料2の板厚の25%以上であれば、PET材を気化させずに穴開きなく溶接可能である。第1のギャップ6が0.5mmを下回ると、すなわち、第1のギャップ6が異種材である第2の材料2の板厚の25%を下回ると、溶接線の一部がPET材の溶融、気化により穴開き状態となり、溶接不良となることがある。
CFRP材の場合では、第2のギャップ7は0.4mm以上、すなわち、第1のギャップ6が異種材である第2の材料2の板厚の20%以上であれば、CFRP材の気化をさせずに穴開きなく溶接可能である。第2のギャップ7が0.4mmを下回ると、すなわち、第1のギャップ6が異種材である第2の材料2の板厚の20%を下回ると、溶接線の一部がCFRP材の溶融、気化により穴開き状態となり、溶接不良となることがある。
なお、第1の突起部8を第2の貫通穴12に対して挿入するためには、第2の貫通穴12の第1のギャップ6は、例えば0mmよりも大きく、第1の突起部8を第2の貫通穴12に対して挿入するのに必要な大きさ以上あれば良い。
非鉄金属のA5000系のアルミ合金材では、第1のギャップ6は、第1の突起部8を第2の貫通穴12に対して挿入するために必要な大きさでも、A5000系のアルミ合金材を気化させずに穴開きなく溶接可能である。
上記内容は、第2の材料2の材質による違いの一例を示した実験データであるが、樹脂材料であれば、PET材とほとんど同じような傾向にある。また、樹脂材料の中でも、CFRP材のような繊維強化樹脂であれば、CFRP材と同じような傾向にある。
したがって、第2の材料2の樹脂材料の融点や沸点などの特性により、溶接時の許容される第1のギャップ6の大きさにより違いが出てくるものである。
なお、異種材の第2の貫通穴12と同種系材の第1の突起部8との隙間である第1のギャップ6は、異種材が例えば樹脂材料の場合は2.0mm以上、CFRPの場合は1.5mm以上と大きくなり離れすぎると、異種材の第2の材料2の第2の貫通穴12が溶接部10の溶接入熱を受け難くなり溶融しないため、同種系金属材の第1の材料1の第1の突起部8の外周部側へ異種材の第2の材料2が流動して密着固定することが困難となり、同種系金属材の第1の材料1と第3の材料3とによる異種材の第2の材料2を間に挟んだ板厚方向の固定のみの効果となる。
また、非鉄金属であれば、A5000系のアルミ合金材と同様に熱影響を受けることはないので、他の非鉄金属でもほとんど同じような傾向にあり、第2の材料2が溶融して気化するほどの熱影響は受けることはないと言える。
なお、図示しないクランプ固定の治具や位置決めピンやロボットアームによる支持位置決めの方式等を用いて、同種系金属材の第1の突起部8に対して、挿入される異種材の第2の貫通穴12、および第3の材料3の第1の貫通穴11の位置決めを行っても良い。
本実施例では、第1の材料1に第1の突起部8で説明してきたが、図2のように、第3の貫通部としての第3の貫通穴9を先端に有する第1の突起部8Aの場合も同様で、同種系金属材としての第1の突起部8Aに対して異種材としての第2の材料2の第2の貫通穴12と第3の材料3の第1の貫通穴11を順に挿入し、同種系金属材である第1の材料1及び第3の材料3で異種材の第2の材料2を挟み込むように配置することもできる。
また、図1及び図2では、第1の材料1の第1の突起部(8、8A)の先端と第3の材料3の第1の貫通穴11の上面は、同じ高さとしていたが、図3から図4のように、第1の材料1の第1の突起部(8、8A)の先端を第3の材料3の第1の貫通穴11の上面より突出したものであってもよい。突出した構造にすることにより、溶接時の放熱性が向上し、熱容量を広げられ、さらにレーザ4の照射角度が斜め方向に変えることで溶接時における異種材の第2の材料2への熱の伝わりを緩和することができる。これにより、許容される第1のギャップ6の大きさが相対的に緩和されるため、溶接結果の裕度を上げることができるものである。具体的には、第1の材料1の第1の突起部8の先端を第3の材料3の第1の貫通穴11の上面より突出した突出し長さ15としては、3〜5mm以上とする。これにより、第1の突起部8の突起先端である突出した側への熱容量が増え、溶接時の放熱性が向上する。さらに、レーザ4の照射の角度を容易に第1の突起部8側に向けて傾けることが可能となり、溶接時の溶接入熱からの異種材の第2の材料への入熱を緩和する効果を出すことができる。この場合でも、図3のように第1の材料1の先端に貫通穴を有しない第1の突起部8ではなく、図4のように第3の貫通部としての第3の貫通穴9を先端に有する第1の突起部8Aとした場合も同様である。このように、第1の突起部8Aと、異種材の第2の材料2の第2の貫通穴12と、同種系金属材の第3の材料3の第1の貫通穴11とを順に重ねることで、第1の突起部8Aの外縁を第1の貫通穴11と第2の貫通穴12に対して挿入する。そして、同種系金属材の第1の材料1および第3の材料3で、異種材の第2の材料2を挟み込むような配置とすることもできる。
また、図6にはレーザ4を円状に照射する溶接方法を示しているが、図7には、レーザ4を円状に照射する以外の実施例を示す。図7は、同種系金属材の第1の材料1および第3の材料3と異種材の第2の材料2との接合構造において、板厚方向の上板としての第3の材料3の形状が角形状の場合である。レーザ4の照射による溶接時の溶接箇所である溶接部10に求められる強度が方向性を持つ場合、言い換えると必要な接合強度分布を持つ場合、必要とする接合強度が高い方向に沿うように、同種系金属材の第1の材料1と第3の材料3との突起部の接合箇所の形状を、例えば角形状の長尺形状の長手側(例えばW1)を配置するようにすることで、大きな角形状の正方形状の第1の突起部8を用いる場合に比べて面積を縮小できる。
さらに接合強度を高めるための実施例や、位置決めを容易とする実施例を図8に示す。
図8は接合時の引張強度を高めるように、異種材である第2の材料2を同種系金属材である第1の材料1と段状に折り曲げた第3の材料3とで挟み込む構造である。異種材の第2の材料2を挟んだ同種系金属材の第1の材料1の第1の突起部8と第3の材料3の第1の貫通穴11の接合箇所である溶接部10とは別の接合箇所である溶接部10Aで直接接合することが可能な構造部品例である。これにより引張時に、溶接部10と溶接部10Aとに応力が分散する。そのため、溶接部10に集中して応力がかかることを抑制できる。これにより、接合構造の強度を高めることが可能となる。
また、図8において、第3の材料3は、第2の材料2を位置決めする機能を兼ねている。具体的には、異種材である第2の材料2を、段状に折り曲げた第3の材料3の段差部分に当接し、第1の材料1と第3の材料3とで挟み込む構造とすることで、第2の材料2を容易に位置決めすることができる。
ちなみに、本実施の形態における溶接方式は、レーザ4の照射によるレーザ溶接で記載してきたが、図9に示すようなアーク溶接トーチ16を用いたアーク溶接やプラズマ溶接(図示なし)でも良い。
(実施の形態2)
次に、本実施の形態2について、図10を用いて説明する。実施の形態1と重複する部分は説明を省略する。実施の形態1と異なる点は、第1の材料1の第1の突起部8や第3の材料3の第1の貫通穴11に接し合う箇所(篏合箇所)よりも板厚方向に直交する方向の外側または異種材の第2の貫通穴12より板厚方向に直交する方向の外側で、同種系金属材の板厚方向に貫通する複数個の排出穴14または排出溝を設けたことである。排出穴14および排出溝は、本開示に係る排出部の一例である。
異種材の第2の材料2が融点、沸点の低い樹脂材料などの場合、溶接時の溶接入熱により、第2の材料2が溶融し、溶接部10に流れ込むと気化して穴開きなどの溶接不良を発生することがある。かかる場合に、この排出穴14を、異種材を挟んで接合固定する同種系金属材に設けることで、レーザ4の照射による溶接時の溶接部10への溶融した第2の材料2の流れ込みを防ぎ、外部への排出を促す利点がある。
本実施例では、排出穴14を異種系金属材の第3の材料3側に設けたが第1の材料1側に排出穴14を設けても良いし、両側に設けても良い。また、排出穴14ではなく、例えば長尺の排出溝でも良い。
(実施の形態3)
次に、本実施の形態3について、図11および図12を用いて説明する。実施の形態1と重複する部分は説明を省略する。実施の形態1と異なる点は、上板となる第3の材料3の形状を、先端に第4の貫通部としての第4の貫通穴17を設けた第2の突起部13に変更した点である。
図11に示す、本実施の形態の接合構造は、一方の第1の材料1に、第1の突起部8を設け、他方の第3の材料3に、第1の突起部8の径または幅より大きく対となる第4の貫通穴17を突起の先端に設けた第2の突起部13を有する互いに溶接が可能な複数の同種系金属材を備える。またさらに、この同種系金属材に対して溶接が困難で、第2の突起部13の径または幅より大きく径方向また幅方向の所定の第1のギャップ6を有する第2の貫通穴12を設けた異種材の第2の材料2を備えた接合構造である。第3の材料3の第2の突起部13の外縁が第2の材料2の第2の貫通穴12に対して挿入されるようにして、第1材料の第1の突起部8の外縁が、第3の材料3の第4の貫通穴17の内縁に対して挿入して、異種材の第2の材料2を同種系金属材の第1の材料1および第3の材料3にて挟み、同種系金属材の一方の第1の突起部8と他方の第2の突起部13との接し合う部分の篏合箇所を板厚方向から溶接して同種系金属材を互いに溶融結合して異種材が圧縮固定されることにより、同種系金属材の第1の材料1および第3の材料3と異種材の第2の材料2とを固定するものである。
また、図12に示す、本実施の形態の接合構造は、一方の第1の材料1に、先端に第3の貫通穴9を有する第1の突起部8Aを有し、他方の第3の材料3に、第2の突起部13を有した互いに溶接が可能な複数の同種系金属材を備える。またさらに、この同種系金属材に対して溶接が困難で、第1の突起部8Aの外縁の径または幅より大きい第1のギャップ6を有した第2の貫通穴12を設けた異種材の第2の材料2を備えた接合構造である。
第1の材料1の第1の突起部8Aの外縁が第2の材料2の第2の貫通部12に対して挿入され、第3の材料3の第2の突起部13の外縁が第2の材料2の第2の貫通穴12に対して、間接的に挿入されるように、第1の材料1の第1の突起部8Aの第3の貫通穴9に、第3の貫通穴9より小さい、第2の材料2の第2の突起部13の外縁を挿入して、異種材の第2の材料2を同種系金属材の第1の材料1および第3の材料3にて挟み、同種系金属材の一方の第1の材料1の第1の突起部8Aと他方の第3の材料3の第2の突起部13との接し合う部分の篏合箇所を板厚方向から溶接して同種系金属材を互いに溶融結合して異種材が圧縮固定される。これにより、同種系金属材の第1の材料1および第3の材料3と異種材の第2の材料2とを固定するものである。
また、同種系金属材の第1の材料1の第1の突起部8の外縁部と第3の材料3の突起の先端に第4の貫通穴17を有する第2の突起部13の内縁部と接し合う部分の篏合箇所を、または、同種系金属材の第1の材料1の第1の突起部8の内縁部と第3の材料3の第2の突起部13の外縁部と接し合う部分の篏合箇所を、板厚方向の上板側および/または下板側からの少なくとも片側から、互いに溶融結合する。この場合、レーザ4を照射し貫通するようなキーホール型の溶接が好ましい。そして、間に挟まれた異種材の第2の材料2が同種系金属材の第1の材料1および第3の材料3に対して固定されることにより、異種材と同種金属材と、を固定する接合構造である。これにより間に挟む異種材の第2の材料2への溶接時の溶接入熱の熱影響を抑制して安定して溶接できる。
また、板厚方向に重ねられた上板としての第3の材料3と下板としての第1の材料1を板厚方向両側、言い換えると上下方向の両側からであっても、溶接できる構造により、接合強度が更に強くすることができる。
なお、強度に問題なれれば、板厚方向としての上下方向からの溶接ではなく、いずれか片側からの溶接でも問題はない。
なお、同種系金属材における、上板としての第3の材料3と下板としての第1の材料1とを上下を入れ替えて、異種材としての第2の材料2を間に挟んで、板厚方向の少なくともいずれか片側から第1の材料1と第3の材料3とが接し合う部分の篏合箇所に向けてレーザ4を照射して同種系金属材と異種材とを接合固定してもよい。
(まとめ)
従来の異材接合用部材としてのリベットは、かしめ時およびスポット溶接時に異種材料の一部が変形して移動するスペースの確保及びスポット溶接時の電極の位置ズレ等による異種材の陥没等を防いで締結力低下の抑制を可能とするために、R形状の面取りや環状溝等の複雑なリベット形状が必要であった。
この場合、リベット形状に精度が必要であり複雑な形状となる。そのため、リベットの加工に精密加工が必要となり製造コストも高くなる。また、スポット溶接であるので、加圧、通電、冷却、移動等に時間がかかるため生産性が低い上に、両側から挟みこむ必要があるので接合部材の設計自由度が制限される。また、隣のリベットに近過ぎるとスポット溶接の電流の分流が発生して、抵抗溶接した溶接部に発生する溶接凝固した部分であるナゲット形成が不十分となる。そのため、所望のナゲット形成が行える最小限以上の接合のピッチの間隔が必要となる。よって、必要箇所での接合の剛性を増加できないという課題があった。本開示により、従来の課題を解決することができる。
以上のように、実施の形態に係る接合構造は、第1の突起部8を有する第1の同種系金属材と、第1の突起部8の径または幅より大きく第1の突起部8と対となる第1の貫通穴11が設けられ、第1の同種系金属材と互いに溶接が可能な第2の同種系金属材と、第1の同種系金属材および第2の同種系金属材に対して溶接が困難で、第1の突起部8の径または幅より大きく径方向また幅方向に第1のギャップ6を有する第2の貫通穴12が設けられた異種材とを備える。第1の同種系金属材の第1の突起部8は、異種材の材質に応じた第1のギャップ6を有する異種材の第2の貫通穴12に対して挿入され、さらに第2の同種系金属材の第1の貫通穴11に対して挿入され、異種材は第1の同種系金属材と第2の同種系金属材に挟まれる。第1の同種系金属材の第1の突起部8の外縁部と第2の同種系金属材の第1の貫通穴11の内縁部とが溶接され、第1の同種系金属材と第2の同種系金属材とが互いに溶融結合して異種材が圧縮固定されることにより、第1の同種系金属材および第2の同種系金属材と異種材とが固定されている。
この接合構造を用いると、複雑で精度が必要な構造部品は不要となる。さらに、スポット溶接ではなくレーザ溶接を用いるので、溶接を含めた作業時間がスポット溶接に対して約25%に短縮でき、著しく生産性を向上する。また、必要箇所での剛性を増加させ、設計自由度を拡げることも可能となる。
上述の接合構造において、異種材が第1の同種系金属材と第2の同種系金属材とに挟まれた状態において、第1の貫通穴11に対して第1の突起部8の先端が突出して、第1の同種系金属材と第2の同種系金属材とが溶融結合されていてもよい。
また、上述の接合構造において、第1の突起部8Aの先端には第3の貫通穴9が設けられていてもよい。
あるいは、実施の形態に係る接合構造は、第1の突起部8を有する第1の同種系金属材と、第1の突起部8の径または幅より大きく第1の突起部8と対となる第4の貫通穴17が先端に設けられた第2の突起部13を有し、第1の同種系金属材と互いに溶接が可能な第2の同種系金属材と、第1の同種系金属材および第2の同種系金属材に対して溶接が困難で、第2の突起部13の径または幅より大きく径方向また幅方向に第1のギャップ6を有する第2の貫通穴12が設けられた異種材とを備える。第2の突起部13の外縁が異種材の第2の貫通穴12に対して挿入され、第1の同種系金属材の第1の突起部8の外縁が、第4の貫通穴17の内縁に対して挿入され、異種材は第1の同種系金属材と第2の同種系金属材に挟まれている。第1の同種系金属材の第1の突起部8と第2の突起部13との接し合う部分の篏合箇所が板厚方向から溶接され、第1の同種系金属材と第2の同種系金属材とが互いに溶融結合して異種材が圧縮固定されることにより、第1の同種系金属材および第2の同種系金属材と異種材とが固定されている。
あるいは、実施の形態に係る接合構造は、先端に第3の貫通穴9が設けられた第1の突起部8Aを有する第1の同種系金属材と、第2の突起部13を有し、第1の同種系金属材と互いに溶接が可能な第2の同種系金属材と、第1の同種系金属材および第2の同種系金属材に対して溶接が困難で、第1の突起部8Aの外縁の径または幅より大きく第1のギャップ6を有する第2の貫通穴12が設けられた異種材とを備える。第1の突起部8Aの外縁が第2の貫通部12に対して挿入され、第2の突起部13の外縁が第2の貫通穴12に対して、間接的に挿入され、第1の突起部8Aの第3の貫通穴9に対して、第3の貫通穴9より小さい第2の突起部13の外縁が挿入され、異種材は第1の同種系金属材と第2の同種系金属材に挟まれている。第1の同種系金属材の第1の突起部8Aと第2の突起部13との接し合う部分の篏合箇所が板厚方向から溶接され、第1の同種系金属材と第2同種系金属材とが互いに溶融結合して異種材が圧縮固定されることにより、第1の同種系金属材および第2の同種系金属材と異種材とが固定されている。
異種材の第2の貫通穴12は、第1の突起部8または第2の突起部13の外周側に密着固定可能に流動していてもよい。
異種材の第2の貫通穴12より外側に対応する位置に、板厚方向へ貫通する排出穴14が、異種材を挟む第1の同種系金属材および第2の同種系金属材の少なくとも一方に設けられていてもよい。
第1の同種系金属材と第2の同種系金属材とを互いに溶接して溶融接合する溶接の溶接方式はレーザ溶接、アーク溶接、プラズマ溶接の少なくとも一つであってもよい。
本開示に係る接合構造は、異材接合に際し、シンプルな構造で生産タクトタイムを大幅に短縮し、必要箇所での剛性を増加させることができる。そして、接合部材の設計自由度を拡げる接合構造として産業上有用である。
1 第1の材料(第1の同種系金属材)
2 第2の材料(異種材)
3 第3の材料(第2の同種系金属材)
4 レーザ
6 第1のギャップ
7 第2のギャップ
8,8A 第1の突起部
9 第3の貫通穴(第3の貫通部)
10,10A 溶接部
11 第1の貫通穴(第1の貫通部)
12 第2の貫通穴(第2の貫通部)
13 第2の突起部
14 排出穴(排出部)
15 突出し長さ
16 アーク溶接トーチ
17 第4の貫通穴(第4の貫通部)

Claims (9)

  1. 第1の突起部を有する第1の同種系金属材と、
    前記第1の突起部の径または幅より大きく前記第1の突起部と対となる第1の貫通部が設けられ、前記第1の同種系金属材と互いに溶接が可能な第2の同種系金属材と、
    前記第1の同種系金属材および前記第2の同種系金属材に対して溶接が困難で、前記第1の突起部の径または幅より大きく径方向また幅方向に第1のギャップを有する第2の貫通部が設けられた異種材とを備えた接合構造であって、
    前記第1の同種系金属材の前記第1の突起部は、前記異種材の材質に応じた前記第1のギャップを有する前記異種材の前記第2の貫通部に対して挿入され、さらに前記第2の同種系金属材の前記第1の貫通部に対して挿入され、前記異種材は前記第1の同種系金属材と前記第2の同種系金属材に挟まれ、
    前記第1の同種系金属材の前記第1の突起部の外縁部と前記第2の同種系金属材の前記第1の貫通部の内縁部とが溶接され、前記第1の同種系金属材と前記第2の同種系金属材とが互いに溶融結合して前記異種材が圧縮固定されることにより、前記第1の同種系金属材および前記第2の同種系金属材と前記異種材とが固定されている接合構造。
  2. 前記異種材が前記第1の同種系金属材と前記第2の同種系金属材とに挟まれた状態において、
    前記第1の貫通部に対して前記第1の突起部の先端が突出して、前記第1の同種系金属材と前記第2の同種系金属材とが溶融結合されている請求項1に記載の接合構造。
  3. 前記第1の突起部の先端には第3の貫通部が設けられている請求項1または2に記載の接合構造。
  4. 第1の突起部を有する第1の同種系金属材と、
    前記第1の突起部の径または幅より大きく前記第1の突起部と対となる第4の貫通部が先端に設けられた第2の突起部を有し、前記第1の同種系金属材と互いに溶接が可能な第2の同種系金属材と、
    前記第1の同種系金属材および前記第2の同種系金属材に対して溶接が困難で、前記第2の突起部の径または幅より大きく径方向また幅方向に第1のギャップを有する第2の貫通部が設けられた異種材とを備えた接合構造であって、
    前記第2の突起部の外縁が前記異種材の前記第2の貫通部に対して挿入され、前記第1の同種系金属材の前記第1の突起部の外縁が、前記第4の貫通部の内縁に対して挿入され、前記異種材は前記第1の同種系金属材と前記第2の同種系金属材に挟まれ、
    前記第1の同種系金属材の前記第1の突起部と前記第2の突起部との接し合う部分の篏合箇所が板厚方向から溶接され、前記第1の同種系金属材と前記第2の同種系金属材とが互いに溶融結合して前記異種材が圧縮固定されることにより、前記第1の同種系金属材および前記第2の同種系金属材と前記異種材とが固定されている接合構造。
  5. 先端に第3の貫通部が設けられた第1の突起部を有する第1の同種系金属材と、
    第2の突起部を有し、前記第1の同種系金属材と互いに溶接が可能な第2の同種系金属材と、
    前記第1の同種系金属材および前記第2の同種系金属材に対して溶接が困難で、前記第1の突起部の外縁の径または幅より大きく第1のギャップを有する第2の貫通部が設けられた異種材とを備えた接合構造であって、
    前記第1の突起部の外縁が前記第2の貫通部に対して挿入され、
    前記第2の突起部の外縁が前記第2の貫通部に対して、間接的に挿入され、前記第1の突起部の前記第3の貫通部に対して、前記第3の貫通部より小さい第2の突起部の外縁が挿入され、前記異種材は前記第1の同種系金属材と前記第2の同種系金属材に挟まれ、
    前記第1の同種系金属材の前記第1の突起部と前記第2の突起部との接し合う部分の篏合箇所が板厚方向から溶接され、前記第1の同種系金属材と前記第2同種系金属材とが互いに溶融結合して前記異種材が圧縮固定されることにより、前記第1の同種系金属材および前記第2の同種系金属材と前記異種材とが固定されている接合構造。
  6. 前記異種材の第2の貫通部は、前記第1の突起部の外周側に密着固定可能に流動する請求項1または5に記載の接合構造。
  7. 前記異種材の第2の貫通部は、前記第2の突起部の外周側に密着固定可能に流動する請求項4に記載の接合構造。
  8. 前記異種材の第2の貫通部より外側に対応する位置に、板厚方向へ貫通する排出部が、前記異種材を挟む前記第1の同種系金属材および前記第2の同種系金属材の少なくとも一方に設けられたことを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の接合構造。
  9. 前記第1の同種系金属材と前記第2の同種系金属材とを互いに溶接して溶融接合する前記溶接の溶接方式はレーザ溶接、アーク溶接、プラズマ溶接の少なくとも一つである請求項1から8のいずれか1項に記載の接合構造。
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