JP6799253B2 - 地盤の掘削方法 - Google Patents

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Description

本開示は地盤の掘削方法に関する。
基礎杭の構築や地盤改良のために地盤を掘削している際、掘削ドリルが支持層に到達したか否かの判断は、掘削ドリルのトルク、換言すれば、掘削ドリルに作用する地盤からの抵抗に対応する掘削機の電動モータの電流値に基づいて行われている(例えば特許文献1参照)。
具体的には、掘削現場では、掘削ドリルが支持層に到達したか否かを確認するために、掘削機の電動モータの電流値等が測定され、施工管理装置(コンピュータ)やペンレコーダを使用して測定結果のチャートが作成される。掘削作業の担当者はチャートを目視することにより、掘削ドリルが支持層に到達したか否かを確認することができる。
ただし、チャートを目視することにより、掘削ドリルが支持層に到達したか否かを判定すること(着底判断)には、作業者の経験や勘に頼るところがあるとして、特許文献2は、土質条件に応じて、処理機の能力、仕様に基づく着底判断が機械的、自動的に可能であり、施工場所に対応した条件(同じ判断基準)の自動判定により、熟練者でなくとも同じ結果が得られる着底判定管理方法を提供している。
特許文献2が開示する着底判定管理方法は、施工場所の土質構成とN値データ等が明解になっているボーリングデータに基づき、同ボーリングデータ採取位置の近傍に掘削貫入の試験施工を行い、地盤改良処理機の貫入深度、貫入速度、貫入所要時間、撹拌掘削軸の吊り荷重値、電動機の負荷電流値又は負荷トルク値の各計測値をそれぞれ前記ボーリングデータによって明らかな支持層へ到着するまで貫入深度毎に採取して、着底予想深度、電動機の着底予想電流値又は負荷トルク値、着底予想吊り荷重値、及び着底予想貫入速度をそれぞれ判定基準値に採用する。
そして、続く実施工でも同じく地盤改良処理機の貫入深度、貫入速度、吊り荷重値、電動機の負荷電流値又は負荷トルク値を測定し、貫入深度が着底予想深度へ到達した段階から着底判定の監視体制に入り、(a)電動機の負荷電流又は負荷トルクの測定値が着底予想負荷電流値又は負荷トルク値を上回り、その測定値が設定された判定経過時間まで持続すること、(b)地盤改良処理機の吊り荷重の測定値が着底予想吊り荷重値以下となり、その測定値が設定された判定経過時間まで持続すること、(c)地盤改良処理機の貫入速度の測定値が着底予想貫入速度より以下となり、その測定値が設定された判定経過時間まで持続するか又は判定貫入距離まで到達したこと、をそれぞれ監視し、少なくとも上記(a)〜(c)のいずれか一の条件が満たされると支持層へ着底したと判定する。
一方、特許文献3は、掘削の際、排泥を促進するために、比較的短い削孔深度で掘削ドリルを上下動させることを開示している。
特許4958028号公報 特許3156050号公報 特開2015−113562号公報
掘削ドリルのトルクは、地盤から掘削ドリルに作用する抵抗によって変化するが、該抵抗には、掘削ドリルの先端に作用する抵抗成分以外に、掘削ドリルの周面に作用する抵抗成分も含まれている。掘削ドリルの周面に作用する抵抗成分は、掘削ドリルの先端が位置する地層のN値を反映するものではないため、周面に作用する抵抗成分が含まれていることを考慮せずに、地盤から掘削ドリルに作用する抵抗に基づいて支持層に到達したか否かを判定しても、判定を正確に行うことは困難である。
この点について、特許文献1〜3はいずれも何ら開示していない。
上述の事情に鑑みて、本発明の少なくとも一実施形態の目的は、掘削ドリルが目的の地層に到達したか否かを正確に判定可能な地盤の掘削方法を提供することにある。
(1)本発明の少なくとも一実施形態に係る地盤の掘削方法は、
地盤に対し掘削ドリルを回転させながら下方に掘進させる断続掘進工程であって、目的の地層よりも以浅において掘進と掘進停止を一定深さ毎に繰り返す断続掘進工程と、
前記掘進停止中に実行され、前記掘削ドリルを上方に引き上げる引き上げ工程と、
前記引き上げ工程の後に行われ、前記断続掘進工程を再開させるために前記掘削ドリルを前記引き上げ工程前の深度まで下降させる下降工程と、
少なくとも前記断続掘進工程及び前記引き上げ工程の実行中、前記地盤から前記掘削ドリルに作用する抵抗に対応する指標を計測する指標計測工程と、
前記指標計測工程で計測された前記指標の計測値に基づいて、前記掘削ドリルが目的の地層に到達したか否かを判定する到達判定工程と、
を備え、
前記引き上げ工程において、前記指標計測工程で計測された前記指標の計測値に基づいて、前記地盤から前記掘削ドリルに作用する抵抗が最小になるまで前記掘削ドリルを上方に引き上げ、
前記断続掘進工程を実行中、前記掘削ドリルの回転速度、前記掘削ドリルの掘進速度、及び、前記掘削ドリルの先端付近に供給される供給流動体の流量を一定値に保ちながら、前記掘削ドリルを下方に掘進させる。
上記構成(1)によれば、断続掘進工程を中断して引き上げ工程を実行し、引き上げ工程にて指標の計測値が最小になるまで掘削ドリルを引き上げることにより、地盤から掘削ドリルの周面に作用する抵抗成分を最小化することができる。このため、再開された断続掘進工程において、地盤から掘削ドリルに作用する抵抗は、掘削ドリルの先端に作用する抵抗成分が主であり、指標の計測値は、掘削ドリルの先端が位置する地層の硬さ(N値)を正確に反映するものとなる。
また、中断されながら断続的に実行される断続掘進工程において、掘削ドリルの回転速度、掘削ドリルの掘進速度、及び、掘削ドリルの先端付近に供給される供給流動体の流量を一定値に保つことによって、掘削条件を一定に保つことができる。これによっても、指標の計測値は、掘削ドリルの先端が位置する地層の硬さ(N値)を正確に反映するものとなる。
かくして上記構成(1)によれば、指標の計測値が、掘削ドリルの先端が位置する地層の硬さ(N値)を正確に反映するものとなるので、指標の計測値に基づいて、掘削ドリルが目的の地層(支持層)に到達したか否かを正確に判定することができる。
(2)本発明の少なくとも一実施形態に係る地盤の掘削方法は、
目的の地層の深度が既知である第1位置において、地盤に対し掘削ドリルを回転させながら下方に掘進させる断続掘進工程であって、目的の地層よりも以浅において掘進と掘進停止を一定の第1深さ毎に繰り返す第1断続掘進工程と、
前記第1断続掘進工程の前記掘進停止中に実行され、前記掘削ドリルを上方に引き上げる第1引き上げ工程と、
前記第1引き上げ工程の後に行われ、前記第1断続掘進工程を再開させるために前記掘削ドリルを前記第1引き上げ工程前の深度まで下降させる第1下降工程と、
少なくとも前記第1断続掘進工程及び前記第1引き上げ工程の実行中、前記地盤から前記掘削ドリルに作用する抵抗に対応する指標を計測する第1指標計測工程と、
前記第1断続掘進工程の実行中に計測された前記指標の計測値に基づいて、前記掘削ドリルが前記目的の地層に到達したか否かを判定するための到達判定条件を設定する到達判定条件設定工程と、
前記第1位置の周辺に位置する第2位置において、地盤に対し前記掘削ドリルを回転させながら下方に掘進させる第2断続掘進工程であって、前記目的の地層よりも以浅において掘進と掘進停止を前記第1深さと同じ一定の第2深さ毎に繰り返す第2断続掘進工程と、
前記第2断続掘進工程の前記掘進停止中に実行され、前記掘削ドリルを上方に引き上げる第2引き上げ工程と、
前記第2引き上げ工程の後に行われ、前記第2断続掘進工程を再開させるために前記掘削ドリルを前記第2引き上げ工程前の深度まで下降させる第2下降工程と、
少なくとも前記第2断続掘進工程及び前記第2引き上げ工程の実行中、前記地盤から前記掘削ドリルに作用する抵抗に対応する指標を計測する第2指標計測工程と、
前記到達判定条件設定工程で設定された判定条件及び前記第2指標計測工程で計測された前記指標の計測値に基づいて、前記第2位置にて前記掘削ドリルが前記目的の地層に到達したか否かを判定する到達判定工程と、
を備え、
前記第1引き上げ工程及び前記第2引き上げ工程の各々において、前記第1指標計測工程又は前記第2指標計測工程で計測された前記指標の計測値に基づいて、前記地盤から前記掘削ドリルに作用する抵抗が最小になるまで前記掘削ドリルを上方に引き上げ、
前記第1断続掘進工程及び前記第2断続掘進工程を実行中、前記掘削ドリルの回転速度、前記掘削ドリルの掘進速度、及び、前記掘削ドリルの先端付近に供給される供給流動体の流量を共通の一定値に保ちながら、前記掘削ドリルを下方に掘進させる。
上記構成(2)では、第1断続掘進工程及び第2断続掘進工程を中断して第1引き上げ工程及び第2引き上げ工程をそれぞれ実行し、第1引き上げ工程及び第2引き上げ工程にて指標の計測値が最小になるまで掘削ドリルを引き上げることにより、地盤から掘削ドリルの周面に作用する抵抗成分を最小化することができる。このため、再開された第1断続掘進工程及び第2断続掘進工程の各々において、地盤から掘削ドリルに作用する抵抗は、掘削ドリルの先端に作用する抵抗成分が主であり、指標の計測値は、掘削ドリルの先端が位置する地層の硬さ(N値)を正確に反映するものとなる。
また、中断されながら断続的に実行される第1断続掘進工程及び第2断続掘進工程において、掘削ドリルの回転速度、掘削ドリルの掘進速度、及び、掘削ドリルの先端付近に供給される供給流動体の流量を共通の一定値に保つことによって、掘削条件を一定に保つことができる。これによっても、指標の計測値は、掘削ドリルの先端が位置する地層の硬さ(N値)を正確に反映するものとなる。
その上で、到達判定条件設定工程では、掘削ドリルの先端が位置する地層の硬さを正確に反映する指標の測定値に基づいて判定条件が設定されるので、判定条件が的確に設定される。
更に、到達判定工程では、掘削ドリルの先端が位置する地層の硬さを正確に反映する指標の測定値、及び、的確に設定された判定条件に基づいて判定が行われるので、掘削ドリルが目的の地層(支持層)に到達したか否かを正確に判定することができる。
本発明の少なくとも一実施形態によれば、掘削ドリルが目的の地層に到達したか否かを正確に判定可能な地盤の掘削方法が提供される。
本発明の一実施形態に係る地盤の掘削方法の概略的な手順を示すフローチャートである。 図1の地盤の掘削方法に用いられる掘削装置の一例を説明するための図である。 図2中の管理装置を概略的に示す図である。 図1の地盤の掘削方法を実行した場合における、時間と掘削ドリルの深度との関係の一例を概略的に示すグラフである。 本発明の他の一実施形態に係る地盤の掘削方法の概略的な手順を示すフローチャートの一部である。 本発明の他の一実施形態に係る地盤の掘削方法の概略的な手順を示すフローチャートの一部である。 本発明の他の一実施形態に係る地盤の掘削方法の概略的な手順を示すフローチャートである。 図7の地盤の掘削方法により得られる指標の計測値(積分電流値)の時間変化を概略的に示すグラフである。
以下、添付図面を参照して本発明の幾つかの実施形態について説明する。ただし、実施形態として記載されている又は図面に示されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は、本発明の範囲をこれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。
図1は、本発明の一実施形態に係る地盤の掘削方法の概略的な手順を示すフローチャートである。図2は、図1の地盤の掘削方法に用いられる掘削装置の一例を説明するための図である。図3は、図2中の管理装置を概略的に示す図である。図4は、図1の地盤の掘削方法を実行した場合における、時間と掘削ドリルの深度との関係の一例を概略的に示すグラフである。
図2に示した掘削装置1は、地盤2を掘削して杭孔4を形成可能であり、杭孔4には既製杭(不図示)を建て込むことができる。掘削装置1は、杭打機6と、掘削ドリル8と、管理装置10と、深度計12と、電流計14とを備えている。
杭打機6は、支柱16と、電動モータ18とを有している。杭孔4の掘削時、支柱16は鉛直方向に沿って立設され、電動モータ18を上下動可能に支持する。電動モータ18には、鉛直方向に沿って延びる掘削ドリル8の上端が連結され、電動モータ18は、掘削ドリル8を鉛直軸の周りで回転させることができる。掘削ドリル8を回転させながら下降させることにより、地盤2に目的の地層(支持層20)まで到達する杭孔4を形成することができる。
掘削ドリル8は、筒部22と、筒部22の先端に設けられたドリル部24と、筒部22の外周に設けられた螺旋部26とを有している。ドリル部24は、筒部22よりも大径であり、杭孔4の底を掘削するのに寄与する。螺旋部26は、筒部22よりも大径であって、ドリル部24よりも小径である。螺旋部26は、ドリル部24によって掘削された土砂の排出に寄与する。なお、掘削ドリル8は、筒部22の内部を通じて掘削液(供給流動体)、例えば水をドリル部24の先端から下方に向かって吐出可能に構成されている。
電流計14は、電動モータ18に供給される電流を計測可能である。電動モータ18に供給される電流の計測値は、掘削ドリル8に作用する地盤2からの抵抗に対応している。電流計14によって計測された電流の計測値は、管理装置10に入力される。
深度計12は、掘削ドリル8の深度、即ち掘削ドリル8の先端の深度を計測可能である。深度計12によって計測された掘削ドリル8の深度の計測値は、管理装置10に入力される。
図3に示したように、管理装置10は、例えば、コンピュータによって構成され、CPU(中央演算処理装置)、内部メモリ、外部メモリ、入出力部、及び表示部(モニタ)28を有している。管理装置10には、深度計12によって測定された掘削ドリル8の深度の測定値、及び、電流計14によって測定された電動モータ18の電流の測定値が入力される。
モニタ28には、例えば、縦軸を深度、横軸を電流として、入力された深度の測定値及び電流の測定値を対応付けて表すグラフが表示される。
また好ましくは、管理装置10は、深度の測定値、電流の測定値、電流の測定値の時間積分値、掘削ドリル8の掘進速度、掘削ドリル8の回転速度、及び、掘削液の供給流量がモニタ28に数値にて表示されるように構成されている。
なお、電流の測定値の時間積分値は、電流の測定値を例えば1分間に渡って積分した値である。掘削ドリル8の掘進速度は、掘削ドリル8が下方に向かって進むときの速度であり、単位時間当たりの深度の測定値の変化量を求めることによって、演算により求めることができる。
また好ましくは、管理装置10は、予め調査された地盤のN値(標準貫入試験の打撃回数)が、モニタ28中のグラフに、深度に対応して表示されるように構成されている。なお、地盤のN値は、杭孔4と同じ位置で調査されたものである必要はなく、杭孔4の周辺の地盤で調査されたものであってもよい。
本発明の一実施形態に係る地盤の掘削方法は、図1に示したように、掘削ドリル8で地盤2を掘削する掘削工程S1と、掘削ドリル8の深度を計測する深度計測工程S3と、地盤2から掘削ドリル8に作用する抵抗に対応する指標を計測する指標計測工程S5とを備えている。掘削工程S1は、少なくとも掘削ドリル8が目的の地層に到達したと判定されるまで行われ、深度計測工程S3及び指標計測工程S5は、各深度での地盤2からの抵抗を測定するために、掘削工程S1と並列的に繰り返し行われる。
なお指標は、例えば電動モータ18に供給される電流である。
掘削工程S1は、掘進工程S7と、引き上げ工程S9と、下降工程S11と、断続掘進工程S13と、到達判定工程S15とを備えている。
掘進工程S7は、掘削ドリル8を回転させながら下方に掘進させることにより、地盤2を所定深度まで掘削する工程である。所定深度は、想定される目的の地層の深度よりも例えば5m浅い深度に設定される。具体的には、目的の地層の深度が16mの場合に、所定深度は目的の地層の深度よりも5m浅い11mに設定される。
掘削ドリル8が所定深度に到達すると、断続的に掘進を行う断続掘進の開始深度に到達したと判定される。
この断続掘進を行う断続掘進工程S13は、地盤2に対し掘削ドリル8を回転させながら下方に掘進させるという点では、掘進工程S7と同じである。ただし、断続掘進工程S13は、掘削ドリル8が目的の地層に到達する以前に一定深さ毎に断続的に実行される点において掘進工程S7と異なっている。つまり、断続掘進工程S13では、掘進と掘進停止を一定深さ毎に繰り返す。一定深さとは例えば1mであり、この場合、1m下方に掘進する度に、掘進が中断される。断続掘進工程S13における掘進は、例えば、掘削ドリル8が目的の地層に到達してから2m以上、目的の地層を掘削するように行われる。
図4に示したように、掘削ドリル8が所定深度に到達すると、掘進工程S7が終了し、引き上げ工程S9が実施される。引き上げ工程S9は、断続掘進工程S13の掘進停止中に実行される。引き上げ工程S9では、掘削ドリル8を回転させながら上方に引き上げる。
なお本説明では、掘進工程S7が終了した時点も、断続掘進工程S13が中断している期間であると見なしている。
下降工程S11は、引き上げ工程S9の後に続けて行われる。下降工程S11では、断続掘進工程S13を再開させるために、掘削ドリル8を回転させながら直前の引き上げ工程S9前の深度まで下降させる。
なお、前述した指標計測工程S5では、原則として掘削工程S1の実行中に地盤2から掘削ドリル8に作用する抵抗に対応する指標を計測するが、少なくとも断続掘進工程S13及び引き上げ工程S9の実行中に計測すればよい。
到達判定工程S15では、指標計測工程S5で計測された指標の計測値に基づいて、掘削ドリル8が目的の地層に到達したか否かを判定する。好ましくは、指標の計測値とN値との対応を考慮して、掘削ドリル8が目的の地層に到達したか否かが判定される。
判定方法として、例えば、作業者は、管理装置10のモニタ28に表示されているグラフ中のN値及び指標の計測値を見ることにより、掘削ドリル8が目的の地層に到達したか否かを判定することができる。
また、他の判定方法として、例えば、ボーリングや試験杭による掘進時に本発明の掘削方法を適用して、所定深度から想定深度までにおける指標の正味の値In´を平均した平均値Inave´に対する想定深度以深における指標の正味の値In´´の割合(In´´/Inave´。以下、単に試験杭比という)を算出し、その後、本杭を施工し、当該本杭施工時に取得する所定深度以深での指標の正味の値の平均値Inaveに対する指標の正味の値In´´´の割合(In´´´/Inave。以下、単に本杭比という)を算出して、本杭比が試験杭比と同等又は大きくなった場合に掘削ドリル8が目的の地層に到達したと判断してもよい。
ここで、前述した引き上げ工程S9では、指標計測工程S5で計測された指標の計測値に基づいて、地盤2から掘削ドリル8に作用する抵抗が最小になるまで掘削ドリル8を上方に引き上げる。例えば、指標が電動モータ18の電流である場合、電流の計測値が最小値(無負荷電流値)になるまで掘削ドリル8を引き上げる。
そして、断続掘進工程S13を実行中、掘削ドリル8の回転速度、掘削ドリル8の掘進速度、及び、掘削ドリル8の先端付近に供給される掘削液(供給流動体)の流量を一定値に保ちながら、掘削ドリル8を下方に掘進させる。
上記構成によれば、断続掘進工程S13を中断して引き上げ工程S9を実行し、引き上げ工程S9にて指標の計測値が最小になるまで掘削ドリル8を引き上げることにより、地盤2から掘削ドリル8の周面に作用する抵抗成分を最小化することができる。地質によっては、掘削ドリル8の螺旋部26と地盤2の間に掘削された土砂又は粘土の塊が挟まれ、地盤2から作用する抵抗が非常に大きくなるが、掘削ドリル8を回転させながら引き上げることにより、このような状態を解消することができる。このため、再開された断続掘進工程S13において、地盤2から掘削ドリル8に作用する抵抗は、掘削ドリル8の先端に作用する抵抗成分が主であり、指標の計測値は、掘削ドリル8の先端が位置する地層の硬さ(N値)を正確に反映するものとなる。
また、中断されながら断続的に実行される断続掘進工程S13において、掘削ドリル8の回転速度、掘削ドリル8の掘進速度、及び、掘削ドリル8の先端付近に供給される供給流動体の流量を一定値に保つことによって、掘削条件を一定に保つことができる。これによっても、指標の計測値は、掘削ドリル8の先端が位置する地層の硬さ(N値)を正確に反映するものとなる。
かくして上記構成によれば、指標の計測値が、掘削ドリル8の先端が位置する地層の硬さ(N値)を正確に反映するものとなるので、指標の計測値に基づいて、掘削ドリル8が目的の地層(支持層20)に到達したか否かを正確に判定することができる。
図5及び図6は、本発明の他の一実施形態に係る地盤の掘削方法の概略的な手順を示すフローチャートである。
図5及び図6に示したように、地盤の掘削方法は、第1位置での地質情報を取得する地質情報取得工程S20と、掘削ドリル8で地盤2の第1位置を掘削する第1掘削工程S21と、掘削ドリル8の深度を計測する第1深度計測工程S23と、地盤2から掘削ドリル8に作用する抵抗に対応する指標を計測する第1指標計測工程S25と、到達判定条件設定工程S35と、第1位置から第2位置へと掘削位置を変更する掘削位置変更工程S37と、掘削ドリル8で地盤2の第2位置を掘削する第2掘削工程S41と、掘削ドリル8の深度を計測する第2深度計測工程S43と、地盤2から掘削ドリル8に作用する抵抗に対応する指標を計測する第2指標計測工程S45とを備えている。
地質情報取得工程S20は、例えば、地盤2の第1位置におけるN値の深さ方向での分布情報を地質情報として取得する工程であり、N値の深さ方向での分布情報は、ボーリング調査の際に標準貫入試験を行うことにより得ることができる。
第1掘削工程S21は、少なくとも掘削ドリル8が目的の地層に到達するまで行われ、第1深度計測工程S23及び第1指標計測工程S25は、各深度での地盤2からの抵抗を測定するために、第1掘削工程S21と並列的に繰り返し行われる。
なお、地質情報取得工程S20における地盤2の第1位置と、第1掘削工程S21における地盤2の第1位置とは厳密に同一である必要はなく、目的の地層が略同一の深度に存在すると見なせるという程度において相互に近接していればよい。
また指標は、例えば電動モータ18に供給される電流である。
第1掘削工程S21は、第1掘進工程S27と、第1引き上げ工程S29と、第1下降工程S31と、第1断続掘進工程S33とを備えている。
第1掘進工程S27は、掘削ドリル8を回転させながら下方に掘進させることにより、地盤2を所定深度まで掘削する工程である。第1位置における目的の地層の深度は、地質情報取得工程S20により取得された地質情報に基づいて既知であり、所定深度は、既知である目的の地層の深度よりも例えば5m浅い深度に設定される。
掘削ドリル8が所定深度に到達すると、第1断続掘進工程S33の開始深度に到達したと判定される。第1断続掘進工程S33は、地盤2に対し掘削ドリル8を回転させながら下方に掘進させるという点では、第1掘進工程S27と同じである。ただし、第1断続掘進工程S33は、掘削ドリル8が目的の地層に到達する以前に一定深さ毎に断続的に実行される点において第1掘進工程S27と異なっている。つまり、第1断続掘進工程S33では、掘進と掘進停止を一定深さ(第1深さ)毎に繰り返す。一定深さ(第1深さ)とは例えば1mであり、この場合、1m下方に掘進する度に、第1断続掘進工程S33が中断される。第1断続掘進工程S33は、例えば、掘削ドリル8が目的の地層に到達してから2m以上、目的の地層を掘削するように行われる。
掘削ドリル8が所定深度に到達すると、第1掘進工程S27が終了し、第1引き上げ工程S29が実施される。第1引き上げ工程S29は、第1断続掘進工程S33の掘進停止中に実行される。第1引き上げ工程S29では、掘削ドリル8を回転させながら上方に引き上げる。
なお本説明では、第1掘進工程S27が終了した時点も、第1断続掘進工程S33が中断している期間であると見なしている。
第1下降工程S31は、第1引き上げ工程S29の後に続けて行われる。第1下降工程S31では、第1断続掘進工程S33を再開させるために掘削ドリル8を回転させながら直前の第1引き上げ工程S29前の深度まで下降させる。
なお、前述した第1指標計測工程S25では、少なくとも第1断続掘進工程S33及び第1引き上げ工程S29の実行中、地盤2から掘削ドリル8に作用する抵抗に対応する指標を計測する。
ここで、前述した第1引き上げ工程S29では、第1指標計測工程S25で計測された指標の計測値に基づいて、地盤2から掘削ドリル8に作用する抵抗が最小になるまで掘削ドリル8を上方に引き上げる。例えば、指標が電動モータ18の電流である場合、電流の計測値が最小値(無負荷電流値)になるまで掘削ドリル8を引き上げる。
そして、第1断続掘進工程S33を実行中、掘削ドリル8の回転速度、掘削ドリル8の掘進速度、及び、掘削ドリル8の先端付近に供給される掘削液(供給流動体)の流量を一定値に保ちながら、掘削ドリル8を下方に掘進させる。
第1掘削工程S21において、掘削ドリル8が目的の地層に到達したか否かは、第1位置での地質情報が既知であるため、第1深度計測工程S23により測定された掘削ドリル8の深度の測定値に基づいて判定することができる。
到達判定条件設定工程S35では、第1断続掘進工程S33の実行中に計測された指標の計測値に基づいて、掘削ドリル8が目的の地層に到達したか否かを判定するための到達判定条件を設定する。到達判定条件として、例えば、N値と指標の計測値との相関性、指標の計測値の変化量若しくは指標の計測値の変化率等、又は、これらのうち1つ以上を設定することができる。
掘削位置変更工程S37では、地盤2の掘削位置を、第1位置から、第1位置の周辺に位置する第2位置へと変更する。第1位置の周辺とは、例えば、第1位置における目的の地層が広がっていると推定される範囲である。
第2掘削工程S41は、少なくとも掘削ドリル8が目的の地層に到達するまで行われ、第2深度計測工程S43及び第2指標計測工程S45は、各深度での地盤2からの抵抗を測定するために、第2掘削工程S41と並列的に繰り返し行われる。
なお第2指標計測工程S45で計測される指標は、第1指標計測工程S25で計測される指標と同じであり、例えば電動モータ18に供給される電流である。
第2掘削工程S41は、第2掘進工程S47と、第2引き上げ工程S49と、第2下降工程S51と、第2断続掘進工程S53とを備えている。
第2掘進工程S47は、掘削ドリル8を回転させながら下方に掘進させることにより、地盤2を所定深度まで掘削する工程である。所定深度は、第1位置での地質情報から想定される目的の地層の深度よりも例えば5m浅い深度に設定される。
掘削ドリル8が所定深度に到達すると、第2断続掘進工程S53の開始深度に到達したと判定される。第2断続掘進工程S53は、地盤2に対し掘削ドリル8を回転させながら下方に掘進させるという点では、第2掘進工程S47と同じである。ただし、第2断続掘進工程S53は、掘削ドリル8が目的の地層に到達する以前に一定深さ毎に断続的に実行される点において第2掘進工程S47と異なっている。つまり、第2断続掘進工程S53では、掘進と掘進停止を一定深さ(第2深さ)毎に繰り返す。一定深さ(第2深さ)とは、第1断続掘進工程S33での深さと同じ深さであって例えば1mであり、この場合、1m下方に掘進する度に、第2断続掘進工程S53が中断される。第2断続掘進工程S53は、例えば、掘削ドリル8が目的の地層に到達してから2m以上、目的の地層を掘削するように行われる。
掘削ドリル8が所定深度に到達すると、第2掘進工程S47が終了し、第2引き上げ工程S49が実施される。第2引き上げ工程S49は、第2断続掘進工程S53の掘進停止中に実行される。第2引き上げ工程S49では、掘削ドリル8を回転させながら上方に引き上げる。
なお本説明では、第2掘進工程S47が終了した時点も、第2断続掘進工程S53が中断している期間であると見なしている。
第2下降工程S51は、第2引き上げ工程S49の後に続けて行われる。第2下降工程S51では、第2断続掘進工程S53を再開させるために掘削ドリル8を回転させながら直前の第2引き上げ工程S49前の深度まで下降させる。
なお、前述した第2指標計測工程S45では、少なくとも第2断続掘進工程S53及び第2引き上げ工程S49の実行中、地盤2から掘削ドリル8に作用する抵抗に対応する指標を計測する。
到達判定工程S55では、到達判定条件設定工程S35で設定された到達判定条件及び第2指標計測工程S45で計測された指標の計測値に基づいて、掘削ドリル8が目的の地層に到達したか否かを判定する。すなわち、第2指標計測工程S45で計測された指標の計測値が、到達判定条件設定工程S35で設定された到達判定条件を満たしているか否かに基づいて掘削ドリル8が目的の地層に到達したか否かを判定する。
ここで、前述した第2引き上げ工程S49では、第2指標計測工程S45で計測された指標の計測値に基づいて、地盤2から掘削ドリル8に作用する抵抗が最小になるまで掘削ドリル8を上方に引き上げる。例えば、指標が電動モータ18の電流である場合、電流の計測値が最小値(無負荷電流値)になるまで掘削ドリル8を引き上げる。
そして、第2断続掘進工程S53を実行中、掘削ドリル8の回転速度、掘削ドリル8の掘進速度、及び、掘削ドリル8の先端付近に供給される掘削液(供給流動体)の流量を一定値に保ちながら、掘削ドリル8を下方に掘進させる。更に、第1断続掘進工程S33と第2断続掘進工程S53との間で、掘削ドリル8の回転速度、掘削ドリル8の掘進速度、及び、掘削ドリル8の先端付近に供給される掘削液(供給流動体)の流量が共通の値になるよう、これらの値が一定値に保たれる。
上記構成では、第1断続掘進工程S33及び第2断続掘進工程S53を中断して第1引き上げ工程S29及び第2引き上げ工程S49をそれぞれ実行し、第1引き上げ工程S29及び第2引き上げ工程S49にて指標の計測値が最小になるまで掘削ドリル8を引き上げることにより、地盤2から掘削ドリル8の周面に作用する抵抗成分を最小化することができる。このため、再開された第1断続掘進工程S33及び第2断続掘進工程S53の各々において、地盤2から掘削ドリル8に作用する抵抗は、掘削ドリル8の先端に作用する抵抗成分が主であり、指標の計測値は、掘削ドリル8の先端が位置する地層の硬さ(N値)を正確に反映するものとなる。
また、中断されながら断続的に実行される第1断続掘進工程S33及び第2断続掘進工程S53において、掘削ドリル8の回転速度、掘削ドリル8の掘進速度、及び、掘削ドリル8の先端付近に供給される供給流動体の流量を共通の一定値に保つことによって、掘削条件を一定に保つことができる。これによっても、指標の計測値は、掘削ドリル8の先端が位置する地層の硬さ(N値)を正確に反映するものとなる。
その上で、到達判定条件設定工程S35では、掘削ドリル8の先端が位置する地層の硬さを正確に反映する指標の測定値に基づいて判定条件が設定されるので、判定条件が的確に設定される。
更に、到達判定工程S55では、掘削ドリル8の先端が位置する地層の硬さを正確に反映する指標の測定値、及び、的確に設定された判定条件に基づいて判定が行われるので、掘削ドリル8が目的の地層(支持層20)に到達したか否かを正確に判定することができる。
図7は、本発明の他の一実施形態に係る地盤の掘削方法の概略的な手順を示すフローチャートである。図8は、図7の地盤の掘削方法により得られる指標の計測値(積分電流値)の時間変化を概略的に示すグラフである。
図7の地盤の掘削方法は、断続掘進工程S13の回数を表す変数nの値を初期値である1に設定するステップS63、下降工程S11中に計測された指標の計測値をIdnとして記憶するステップS65、断続掘進工程S13中に計測された指標の計測値をIenとして記憶するステップS66、IenとIdnとの差であるInを指標の正味の値として演算するステップS68、掘削ドリル8が目的の地層に到達したと判定されるまで繰り返しInの平均値であるInaveを求めるステップS72、同じく変数nの値を1つ増やすステップS74を掘進工程S61が備えている点において、図1の地盤の掘削方法と異なっている。
そして、図7の地盤の掘削方法は、判定到達工程S76として、掘削ドリル8が目的の地層に到達したか否かを、Inaveに所定の係数aを乗じた値よりもInが大きくなったか否かで判断する点において、図1の地盤の掘削方法と異なっている。例えば係数aは1.2以上の値である。
なお、図1の地盤の掘削方法と同様に、ボーリングや試験杭による掘進時に本発明の掘削方法を適用して、所定深度から想定深度までにおける指標の正味の値In´を平均した平均値Inave´に対する想定深度以深における指標の正味の値In´´の割合(In´´/Inave´。以下、単に試験杭比という)を算出し、その後、本杭を施工し、当該本杭施工時に取得する所定深度以深での指標の正味の値の平均値Inaveに対する指標の正味の値In´´´の割合(In´´´/Inave。以下、単に本杭比という)を算出して、本杭比が試験杭比と同等又は大きくなった場合に掘削ドリル8が目的の地層に到達したと判断してもよい。
図7の地盤の掘削方法では、断続掘進工程S13中に計測された指標の計測値Ien(Ie1,Ie2,Ie3,・・・)から下降工程S11中に計測された指標の計測値Idn(Id1,Id2,Id3・・・)を引き算してIn(In1,In2,In3,・・・)を求めており(図8参照)、Inは、各断続掘進工程S13において掘削ドリル8の先端に作用する地盤2からの抵抗をより正確に反映している。このため、Inは掘削ドリル8の先端が位置する地層の硬さ(N値)をより正確に反映するものとなるので、InがInaveに係数aを乗じた値よりも大きくなったか否かを判定することによって、掘削ドリル8が目的の地層(支持層20)に到達したか否かを正確に判定することができる。
本発明は上述した実施形態に限定されることはなく、上述した実施形態に変更を加えた形態や、これらの形態を適宜組み合わせた形態も含む。
例えば、掘削ドリル8を駆動するためのアクチュエータが油圧モータである場合、掘削ドリル8に作用する地盤2からの抵抗を表す指標は、油圧モータに供給される油圧であってもよい。また、地盤2からの抵抗を表す指標は、掘削ドリル8に作用するトルクであってもよい。更に、地盤2からの抵抗を表す指標は、電動モータ18の電流、油圧モータの油圧、又は掘削ドリル8のトルクの計測値を時間積分した積分電流値、積分油圧値、又は積分トルク値であってもよい。
また、上述した実施形態では、地盤の掘削方法として、既製杭のプレボーリング工法の場合について説明したが、本発明は、中堀工法にも適用可能であって、既製杭の埋め込み工法に適用可能である。また、本発明は、地盤改良法にも適用可能であり、この場合、目的の地層は非液状化層であってもよく、供給流動体として、掘削ドリルからセメントミルク等を供給してもよい。
1 掘削装置
2 地盤
4 杭孔
6 杭打機
8 掘削ドリル
10 管理装置
12 深度計
14 電流計
16 支柱
18 電動モータ
20 支持層
22 筒部
24 ドリル部
26 螺旋部
28 表示部

Claims (2)

  1. 地盤に対し掘削ドリルを回転させながら下方に掘進させる断続掘進工程であって、目的の地層よりも以浅において掘進と掘進停止を一定深さ毎に繰り返す断続掘進工程と、
    前記掘進停止中に実行され、前記掘削ドリルを上方に引き上げる引き上げ工程と、
    前記引き上げ工程の後に行われ、前記断続掘進工程を再開させるために前記掘削ドリルを前記引き上げ工程前の深度まで下降させる下降工程と、
    少なくとも前記断続掘進工程及び前記引き上げ工程の実行中、前記地盤から前記掘削ドリルに作用する抵抗に対応する指標を計測する指標計測工程と、
    前記指標計測工程で計測された前記指標の計測値に基づいて、前記掘削ドリルが目的の地層に到達したか否かを判定する到達判定工程と、
    を備え、
    前記引き上げ工程において、前記指標計測工程で計測された前記指標の計測値に基づいて、前記地盤から前記掘削ドリルに作用する抵抗が最小になるまで前記掘削ドリルを上方に引き上げ、
    前記断続掘進工程を実行中、前記掘削ドリルの回転速度、前記掘削ドリルの掘進速度、及び、前記掘削ドリルの先端付近に供給される供給流動体の流量を一定値に保ちながら、前記掘削ドリルを下方に掘進させる
    ことを特徴とする地盤の掘削方法。
  2. 目的の地層の深度が既知である第1位置において、地盤に対し掘削ドリルを回転させながら下方に掘進させる断続掘進工程であって、目的の地層よりも以浅において掘進と掘進停止を一定の第1深さ毎に繰り返す第1断続掘進工程と、
    前記第1断続掘進工程の前記掘進停止中に実行され、前記掘削ドリルを上方に引き上げる第1引き上げ工程と、
    前記第1引き上げ工程の後に行われ、前記第1断続掘進工程を再開させるために前記掘削ドリルを前記第1引き上げ工程前の深度まで下降させる第1下降工程と、
    少なくとも前記第1断続掘進工程及び前記第1引き上げ工程の実行中、前記地盤から前記掘削ドリルに作用する抵抗に対応する指標を計測する第1指標計測工程と、
    前記第1断続掘進工程の実行中に計測された前記指標の計測値に基づいて、前記掘削ドリルが前記目的の地層に到達したか否かを判定するための到達判定条件を設定する到達判定条件設定工程と、
    前記第1位置の周辺に位置する第2位置において、地盤に対し前記掘削ドリルを回転させながら下方に掘進させる第2断続掘進工程であって、前記目的の地層よりも以浅において掘進と掘進停止を前記第1深さと同じ一定の第2深さ毎に繰り返す第2断続掘進工程と、
    前記第2断続掘進工程の掘進停止中に実行され、前記掘削ドリルを上方に引き上げる第2引き上げ工程と、
    前記第2引き上げ工程の後に行われ、前記第2断続掘進工程を再開させるために前記掘削ドリルを前記第2引き上げ工程前の深度まで下降させる第2下降工程と、
    少なくとも前記第2断続掘進工程及び前記第2引き上げ工程の実行中、前記地盤から前記掘削ドリルに作用する抵抗に対応する指標を計測する第2指標計測工程と、
    前記到達判定条件設定工程で設定された判定条件及び前記第2指標計測工程で計測された前記指標の計測値に基づいて、前記第2位置にて前記掘削ドリルが前記目的の地層に到達したか否かを判定する到達判定工程と、
    を備え、
    前記第1引き上げ工程及び前記第2引き上げ工程の各々において、前記第1指標計測工程又は前記第2指標計測工程で計測された前記指標の計測値に基づいて、前記地盤から前記掘削ドリルに作用する抵抗が最小になるまで前記掘削ドリルを上方に引き上げ、
    前記第1断続掘進工程及び前記第2断続掘進工程を実行中、前記掘削ドリルの回転速度、前記掘削ドリルの掘進速度、及び、前記掘削ドリルの先端付近に供給される供給流動体の流量を共通の一定値に保ちながら、前記掘削ドリルを下方に掘進させる
    ことを特徴とする地盤の掘削方法。
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