JP6797708B2 - 医用画像診断装置 - Google Patents

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Description

本発明は、磁気共鳴イメージング(MRI)装置等の医用画像診断装置に係り、特に、圧縮センシング時の再構成処理の技術に関する。
MRI装置は、主に水素原子核の核磁気共鳴現象を利用した医用画像診断装置であるが、その特性上、検査時間が長いという問題がある。一般的に一検体当たり数十分を要し、患者への負担も大きいことから、撮像の高速化が望まれている。そこで近年、圧縮センシング(Compressed Sensing:CS)と呼ばれる手法のMRI装置への応用が進められている(例えば、特許文献1、2参照)。CSは信号の持つ疎性を利用し、疎な観測結果から本来の信号を高精度に復元することが可能である。
米国特許第7646924号明細書 特開2015−205037号公報
CSは本来収集すべきデータよりも少ないデータを用いて復元する技術であるため、CSを適用することにより、信号収集時間即ち撮像時間は短縮できるものの、信号復元処理は処理量が膨大あることが多く、その結果、検査完了後に画像が表示されるまでの時間が長いという問題がある。
また検査状況によっては、信号復元途中で画像を確認したい場合なども考えられるが、現状の技術では確認することができない。さらに、信号復元を途中で停止すれば画像を確認することは可能になるが、その場合、信号復元を最後まで実施しなおすことはできない。
上記課題を解決するために、本発明の医用画像診断装置は、CSによる信号復元を行う信号復元部の処理の進捗状況を、所定の指標を用いて監視する機能を持つ。そして進捗状況に応じた画像の再構成やそれまでの処理内容の保存等の制御を行う。
すなわち本発明の医用画像診断装置は、検査対象から信号を計測する計測部と、前記計測部が計測した疎な計測データを用いて信号復元処理を行う信号復元部、及び、前記信号復元部により復元した計測データを用いて画像再構成処理を行う画像再構成部を備える演算部と、前記演算部の動作を制御する制御部と、前記信号復元部における処理の進捗状況を監視する進捗状況監視部と、を備え、前記制御部は、前記処理の進捗状況に応じて前記演算部の動作を制御する。
本発明によれば、操作者はCSの信号復元処理の進捗を随時確認でき、かつ、復元処理途中で画像を確認したい場合に、復元途中の画像を確認したり、復元途中のデータを保存し、任意の時間或いは手段を用いて、再開したりすることができる。
医用画像診断装置の全体概要を示す図。 実施形態のMRI装置の全体概要を示す図。 実施形態のMRI装置の処理の概要を示す図。 (A)〜(C)は、MRI装置における疎な計測パターンの例を示す図。 信号復元処理の一例を概念的に示す図。 第一実施形態の処理部20の機能ブロック図の一例を示す図。 第一実施形態の処理の流れを示す図。 (A)、(B)は、それぞれ、第一の実施形態による信号復元進捗状況の表示例を示す図。 進捗曲線の一例を示す図。 進捗曲線の他の例を示す図。 図9の進捗曲線の更新を説明する図。 第二実施形態の処理の流れを示す図。 第二実施形態の表示画面例を示す図。 第二実施形態の変形例1の処理の流れを示す図。 (A)、(B)は、それぞれ、第二実施形態の変形例2の処理の流れを示す図。 (A)、(B)は、それぞれ、第三実施形態の終了条件設定画面例を示す図。 第三実施形態の終了条件設定画面の他の例を示す図。 第四実施形態の処理の流れを示す図。 (A)〜(C)は第四実施形態とその変形例の効果を説明する図。 (A)、(B)は、それぞれ、第五実施形態の計測と処理を説明する図。 (A)、(B)は、それぞれ、第五実施形態の処理領域設定例を示す図。 (A)、(B)は、それぞれ、第五実施形態の処理の流れを説明する図。 第五実施形態の表示画面例を示す図。
以下、本発明を適用した医用画像診断装置の実施形態を、図面を用いて説明する。以下の実施形態では、医用画像診断装置として、MRI装置を例に説明するが、本発明はMRI装置に限らず、CT装置などCSが適用可能な医用画像診断装置であれば、適用することができる。
まず、本実施形態の医用画像診断装置の全体構成について説明する。図1は、本実施形態の医用画像診断装置100の全体構成を示すブロック図である。
図示するように、医用画像診断装置100は、検査対象(被検体)の内部情報を信号として計測する計測部10と、計測部10が計測した信号を用いて検査対象の内部情報を画像化する処理部20と、ユーザに画像を表示したり、ユーザが条件や指令などの入力を行ったりするための操作部60とを備えている。処理部20は、主として中央処理装置(CPU)とメモリで構成され、装置の制御を行う制御部30と、計測部10が計測した信号に対し、信号復元等の演算を行って画像を作成する演算部40と、表示装置62を制御する表示制御部45と、記憶部50とを含む。操作部60は、液晶ディスプレイ等の表示装置62や、マウス、キーボード等の入力装置61を備える。
計測部10の構成は、医用画像診断装置100によって異なる。MRI装置110の場合、例えば、図2に示すように、計測部10は、静磁場発生部12、傾斜磁場発生部13と、シーケンサ14、送信部15、及び受信部16などを備える。
静磁場発生部12は、被検体1内の組織に含まれる原子の原子核スピンを所定の方向に配列させるための装置で、被検体1が置かれる空間に静磁場を発生させる静磁場発生源とそれを駆動する装置などからなる。静磁場発生源は永久磁石方式、常電導方式あるいは超電導方式があり、また発生する静磁場の向きによって垂直磁場方式、垂直磁場方式などがある。
傾斜磁場発生部13は、MRI装置110の座標系(静止座標系)であるX、Y、Zの3軸方向に巻かれた傾斜磁場コイル131と、それぞれの傾斜磁場コイルを駆動する傾斜磁場電源132とを備える。後述のシ−ケンサ14からの命令に従ってそれぞれの傾斜磁場コイルの傾斜磁場電源132を駆動することにより、X、Y、Zの3軸方向に傾斜磁場Gx,Gy,Gzを印加する。撮影時には、スライス面(撮影断面)に直交する方向にスライス方向傾斜磁場パルス(Gs)を印加して被検体1に対するスライス面を設定し、そのスライス面に直交して且つ互いに直交する残りの2つの方向に位相エンコード方向傾斜磁場パルス(Gp)と周波数エンコード方向傾斜磁場パルス(Gf)とを印加して、エコー信号にそれぞれの方向の位置情報をエンコードする。
送信部15は、被検体1の生体組織を構成する原子の原子核スピンに核磁気共鳴を起こさせるために、被検体1に高周波磁場パルス(RFパルス)を照射するもので、高周波発振器151と変調器152と高周波増幅器153と送信側の高周波コイル(送信コイル)155とを備える。高周波発振器151から出力された高周波パルスは後述するシーケンサ14からの指令によるタイミングで変調器152により振幅変調され、高周波増幅器153で増幅され、被検体1に近接して配置された送信コイル155から被検体1に照射される。
受信部16は、被検体1の生体組織を構成する原子の原子核スピンの核磁気共鳴により放出されるエコー信号(NMR信号)を検出するもので、受信側の高周波コイル(受信コイル)165と信号増幅器161と直交位相検波器162と、A/D変換器163とを備える。送信コイル155から照射されたRFパルスによって誘起された応答のNMR信号は、被検体1に近接して配置された受信コイル165で検出され、信号増幅器161で増幅され、後述するシーケンサ14からの指令によるタイミングで直交位相検波器162により直交する二系統の信号に分割され、それぞれがA/D変換器163でディジタル量に変換されて、計測データとして処理部20に送られる。
シーケンサ14は、所定のパルスシーケンスに従って、RFパルスと傾斜磁場パルスとを繰り返し印加するよう制御するもので、処理部20内のCPU(制御部30)の制御で動作し、計測データ収集に必要な種々の命令を送信部15、傾斜磁場発生部13、および受信部16に送る。
パルスシーケンスは、計測の目的や対象に応じて、種々のものが用意されており、予め処理部20のメモリ或いは記憶装置に格納されている。計測は、ユーザの選択に従って制御部30が記憶装置に格納されたパルスシーケンスを読み出すとともに、入力装置61を介して設定された、パルスシーケンスを制御するための条件であるパラメータ(撮像パラメータ)を適用して、シーケンサ14を制御することにより、実行される。CS用の計測では、疎な計測データを収集する撮像パラメータが設定される。
「疎な計測データ」とは、画像再構成に必要なデータ点数より少ない、即ちデータの一部が間引かれた計測データである。MRI装置の場合、エコー信号(ディジタル量)は、画像再構成に必要なデータ点数からなるk空間に配置され、k空間データとなるが、このk空間データの一部だけを計測したデータが疎な計測データである。
処理部20は、各種データ処理と処理結果の表示及び保存等を行うもので、CPU21と、ROM、RAM等の記憶装置22と、光ディスク、磁気ディスク等の外部記憶装置23とにより構成される。図1の記憶部50は、これら記憶装置22及び外部記憶装置23を総括したものである。また制御部30及び演算部40の機能は、CPU21が記憶装置22或いは23に格納されたプログラムを読出し、実行することにより、実現される。また演算部40の一部または全部の機能をASICやFPGA等のハードウェアで実現することも可能である。
演算部40は、機能部として信号復元部41及び画像再構成部42を有し、受信部16からの計測データがCPU21に入力されると、信号復元、画像再構成等の演算を実行し、その結果である被検体1の断層画像を表示装置62に表示すると共に、記憶部50に記録する。
処理部20は、さらに表示装置62に表示させる画像(GUI)の作成や制御を行う表示制御部45を備えている。
操作部60は、MRI装置110自体の各種制御情報および信号処理系7で行う処理の各種制御情報の入力を受け付けるもので、トラックボール又はマウス、キーボード等の入力装置61と表示装置62とが近接して配置され、オペレータは、表示装置62を見ながら入力装置61を介してインタラクティブにMRI装置110の各種処理に必要な情報を入力する。
次に本実施形態のMRI装置の動作を説明する。図3に、CSにおける処理の概要を示す。図示するように、CSでは、疎なK空間データの取得S301、信号復元S302、信号復元後のデータを用いた画像再構成処理S303が実行される。以下、各処理を詳述する。
まず、疎なK空間データの取得S301では、計測部10が、傾斜磁場の印加パターンを調整し、k空間データのデータ点より少ないデータ点数で且つ所定のパターン(観測パターン)でk空間データを収集する。一般的にCSでは、信号成分を偏りなく観測するため観測対象の空間をランダムに観測するのがよいとされる。しかしながら、k空間においては、原点付近の低周波成分を密に観測しないと、再構成される画像のコントラストや明るさに大きな変動が発生してしまうため、原点付近の低周波成分に関してはすべての要素を観測する。このような観測方法による観測パターンとしては、図4(A)〜(C)に示すような平行線状、放射状(例えば、特許文献2参照)、ランダム状、更には図示を省略したらせん状等が考えられる。本実施形態ではそのいずれを採用してもよい。
次に信号復元S302では、信号復元部41が、計測部10が計測した疎なk空間データに対しCSアルゴリズムによる演算を行い、画像再構成に必要なデータ点数のk空間データを復元する。CSアルゴリズムは、計測したk空間データをフーリエ変換して画像空間にしたのち、スパース化変換して、L1ノルム最小化等の最適化問題を反復アルゴリズムで解くもので、スパース化変換にはウェーブレット変換、それとCurvelet変換の組み合わせ、TV(Total Variation)、Ridgelet変換などがある。このような圧縮センシングのアルゴリズムは、公知であり、例えば、L1−SPIRiT、L1−ESPIRiT、SAKE−L1ESPIRiT、TVG(Total Generalized Variation:TVの改良版)など、ソフトウェアのパッケージとして入手可能である。CSのアルゴリズムはMRI装置の記憶装置或いは他の記憶装置にプログラムとして格納されており、演算部40(処理復元部41)が、そのプログラムをアップロードして実行する。
図5に、CSのL1ノルム最小化を用いた信号復元の一例を概念的に示す。観測データ501、ここでは計測部10により計測された疎なk空間データ、をフーリエ変換し実空間データ502とする(S501)。次いで実空間データ502をスパース変換演算子で圧縮し、スパース画像503を得る(S502)。このスパース処理は、MR画像では理想的には同じ組織の信号強度は等しく組織の境界でのみ信号強度が変化するということを利用し、画像を境界とそれ以外の情報に分離してスパース性の高い(すなわちゼロ成分が多い)画像に変換する処理であり、スパース変換演算子としては、ウェーブレット変換、離散余弦変換等がある。このスパース画像503に対し、閾値ηによるマスク処理を実施して、閾値マスク後のスパース画像504を得る。(L1ノルム最小化では、反復するにつれて、この閾値を徐々に小さくしていくことで、最小化を計る。)次いでスパース画像504の逆変換を行い、CS後の実空間データ505とし(S504)、これを更に逆フーリエ変換し(S505)、復元後のk空間データ506を得る。
なお図5では、信号復元にL1ノルム最小化を用いたが、信号復元アルゴリズムとしてはL1ノルム最小化以外にも種々のものが知られているが、L1ノルム最小化に限定されず採用することができる。
初期値である疎な観測データ501と復元後のk空間データ506との差分(例えば平均二乗誤差)を評価する評価関数を設定し、評価関数の値が所定の閾値に達していない場合には、直前の演算で得られた復元後のk空間データ506と疎な観測データ501を合わせ(疎な観測データ501の中で、観測していない部分を復元後の観測データ506で埋めて)、それを初期値501として、上述した処理S501〜S505を繰り返す(S506)。
この信号復元処理の終了条件は、閾値η、閾値の漸減幅、評価関数などのパラメータによって決まり、それにより信号復元の精度を制御することができる。これらパラメータは、CSアルゴリズムとともに予め設定したものを用いてもよいし、ユーザ設定も可能である。後述するが、終了条件を事後的に決めることも可能である。
評価関数が所定の閾値に達したならば、信号復元部41は、その時点でのk空間データ506を復元後のk空間データ506とし、画像再構成部42に渡す。画像再構成部41は、信号復元部41から受け取ったk空間データ506に対し、フーリエ変換等の再構成処理を施し(画像再構成処理S303)、被検体の画像データを作成する。演算部40は、必要に応じて、画像データを表示用画像データに変換し、表示装置62に表示する。
本実施形態のMRI装置は、上述した信号復元から画像再構成の処理において、特に信号復元の終了や画像再構成のタイミングを制御することが特徴であり、その手法の実施形態を以下詳述する。
<第一実施形態>
本実施形態は、信号復元処理の進捗状況を表示装置に表示させて、ユーザに提示することが特徴である。即ち本実施形態のMRI装置は、処理部20の機能部として、図6に示すように、図1に示す制御部30、演算部40及び表示制御部45に加えて、進捗状況監視部35を備えている。また記憶部50には、進捗状況監視部35が用いる情報をデータベース55として蓄積しておいてもよい。
本実施形態の処理の流れを図7に示す。図7において、処理S701、S702及びS704は、図3のS301〜S302と同じ処理であり、重複する説明は省略する。CSアルゴリズムは、上述したように、所定の終了条件を満たすまで繰り返される反復アルゴリズムである。本実施形態では、進捗状況監視部35が、信号復元ステップS702の繰り返し毎に進捗状況をモニターし、終了条件が達成するまで(S703)、進捗状況をユーザに提示する(S706)。
進捗状況を表す指標としては、SN比、画像変化量、再構成時間を用いることができる。また提示の態様としては、数値自体、グラフ、などがある。一例として、時間を用いた進捗状況の表示例を図8に示す。図8(A)は、処理開始からの経過時間と全処理時間とを表示する例である。経過時間は、CPU内のクロックを利用して計測することができる。また全処理時間は、CSアルゴリズムを実行する際のパラメータから予測することが可能である。例えば反復計算の一回当たり計算量は、画像のマトリクスサイズや画像枚数(スライス数)及びパラメータ(閾値η、評価関数の値など)で決まるので、それに式(1)に示すように、反復回数を乗じてもよいし、式(2)に示すように反復回数に応じた係数kを乗じてもよい。
計算量=[一回当たり計算量]×[反復回数] (1)
計算量=Σ([一回当たり計算量]×kn−1) (2)
但し、nは反復回数をNとしたとき1〜Nまでの整数、k<1を満たす係数である。或いは経験的に求めた値を用いてもよい。図8(B)は、全処理時間に対する経過時間の割合を表示した表示例である。
これらの例のように、全処理時間と対比して、或いは全処理時間との関係で、経過時間を示すことで、ユーザは信号復元の進捗状況を把握することができ、それに応じて、後述の実施形態で説明するような種々の対応を取ることができる。
進捗状況を示す指標の別の例として、処理途中で得られる画像の予測SN比や予測画像変化量などを用いてもよい。これらは、信号復元の終了条件のパラメータであり、例えば、疎な計測を行わない場合のSN比を100(%)としたとき、終了条件としてのSN比は例えば90%程度に設定される。そして、信号復元の経過時間(すなわち繰り返し回数)とSN比との間には、図9に示すような関係(SN比予測曲線901)があることが知られている。このような関係を表す関数或いはSN比予測曲線901を予め記憶部50にデータベース55として登録しておくことで、経過時間からその時の予測SN比を知ることができる。
画質の変化量は、疎な計測を行わない場合の画像(原画像)とCS画像との差を、例えば次式(3)で表される平均二乗誤差(MSE)で定義することができる。
MSE=1/n(Σe(t)) (3)
式中、e(t)は各画素の誤差を表し、nは画素数を表す。
画質の変化量の計算は、例えば図5に示すCSの繰り返し演算において、初期値である最初の観測データをフーリエ変換した実空間データ502を原画像とし、CS後の実空間データ505をCS画像として、算出することができる。或いは、画質の変化量についても、図10に示すように、信号復元の経過時間と所定の関係(画質変化曲線902或いは関数)を、予め記憶部50にデータベースとして登録しておき、曲線或いは関数から予測画質変化量を算出してもよい。
なお予測SN比や画質変化量は、経過時間を指標として示す場合(図8)と同様に数値で示してもよいが、図9或いは図10に示したグラフを表示し、グラフ上に現在の処理状況を示してもよい。図9及び図10に示す例では、予測曲線901或いは変化曲線902を点線で示し、この曲線上を信号復元処理の進捗に合わせて点(或いは○)が移動する。そして処理済み部分は実線となる。なお図10に示すように、画像変化量は、処理が進むにつれて少なくなるものなので、図9のグラフとは変化曲線902がSN比の予測曲線901とは上下反転している。
信号復元の精度は、処理時間や繰り返し回数に対し、必ずしも線形に変化しないが、図9や図10のようなグラフを表示することで、ユーザは経過時間とともに画質の向上の度合い、即ち、画質(SN比)がどの程度であるか、さらにこの後、どのくらいの時間で、どのくらいの画質になるか、を確認することができる。
<第一実施形態の変形例1>
第一実施形態において、画質(予測SN比或いは画像変化量)と処理時間或いは繰り返し回数の関係を予測曲線或いは変化曲線のデータベースに登録しておき、それをもとに処理経過を画質の変化と共に表示することを説明したが、本変形例では、予測曲線或いは変化曲線を、実測値を用いて更新する。
例えば、図11に示すグラフは、図9に示した予測SN比と再構成時間のグラフに対して、本変形例を適用したものである。復元処理の進捗に合わせて、現時点であることを表す点或いは○が曲線上を移動するが、1回の復元処理を行うごとにSN比を計算し、SN比予測曲線901を更新する。図11では、更新前の予測曲線901を細点線で、更新後の予測曲線911を点線で示している。予測曲線を更新することで、復元の終了時間も更新される。曲線の更新は、例えば、ある時点tで実測したSN比が予測曲線901から求められる予測SN比とずれていたとき、予測曲線901上の実測SN比と同じ値がtになるように予測曲線901を時間方向にずらす、或いは時間方向にずらした後、さらに予測曲線901の傾きを時点tの傾きに補正するなどの手法を用いることができる。さらにはそれまでに得られた実測SN比と目標SN比を用いたスプライン近似により予測曲線911を作成してもよい。曲線更新のための演算は、CPU21の性能にもよるが、信号復元の演算と並列して、或いはバックグラウンドで行うことができる。
このように予測曲線901を逐次更新することにより、ユーザはより高い精度で進捗状況を把握することができる。なお図11は、SN比予測曲線を示しているが、図10に示した予測画像変化量と信号復元処理時間の曲線902に対しても、同様に本変形例を採用し、復元するごとに画像変化量を計算し、予測線を更新することができる。
<第一実施形態の変形例2>
変形例1では、進捗状況を示す予測曲線や変化曲線を、処理途中の実測データを用いて更新する例であるが、それを蓄積したデータベースを更新してもよい。
すなわち、画質と繰り返し回数の関係は、CS計測のパラメータで決まるが、それ以外の計測条件によっても変化しうる関係であり統計的な値として扱うことができる。従って、計測で得られた画質と繰り返し回数の関係をデータベース55に蓄積してもよい。このように、処理を重ねるごとにデータベースを更新することで、データベースの精度を高めることができる。
<第二実施形態>
本実施形態は、ユーザ設定により信号復元処理の中断或いは中止機能(受付部)を持つこと、そして復元途中のデータを無駄にすることなく利用することが特徴である。本実施形態は、進捗状況を提示することを内容とする第一の実施形態を基本としてもよいし、そうでなくてもよい。
復元途中のデータの利用として、画像を出力する場合の処理の流れを、図12を参照して説明する。図12において、処理S1201、S1202、S1204及びS1205は、第一実施形態(図7)の処理S701、S702、S704、S705と同様であり、本実施形態では、信号復元の繰り返しの条件を決める判定処理S1203において、信号復元の終了条件に達しているか、或いはユーザからの信号復元中止の指示を受け付けたか、が判定される。ユーザの信号復元中止は、例えば、表示制御部45(図1)が図13に示すような、ユーザの指示を受け付ける表示画面(UI)1300を表示装置62に表示し、表示された中止ボタン1301を、入力装置61を介してユーザが操作をすることで受付け、処理が実行される。即ちここではUIが受付部として機能する。
信号復元途中で、処理の中止を受け付けると(S1203)、信号復元部41は処理を中止し、処理途中のデータを画像再構成部42に渡す。これにより画像再構成部42は、途中まで復元した信号を使って、画像再構成を行い(S1204)、表示制御部45が再構成した画像を表示装置62に表示する(S1205)。また終了条件に達するまで処理の中止の指示がない場合には、従前と同様に、終了条件に達したときに、画像再構成S1204と表示S1205を行う。なお必須ではないが、S1206に点線のブロックで示すように、信号復元の繰り返しにおいて、第一実施形態と同様に進捗状況の監視と表示を行うことも可能である。
本実施形態によれば、信号復元を中断する機能(受付部)を設け、復元途中であっても画像再構成するようにしたもので、信号復元の進行をユーザがコントロールでき、且つ途中のデータを無駄にすることなく使用することができる。
<第二実施形態の変形例1>
第二実施形態では、信号復元処理の中止を受付ける機能を追加した実施形態であるが、さらに復元途中の信号を使って、演算部の空き時間を利用して或いはバックグラウンドで信号復元を継続することも可能である。
図14及び図15を参照して、バックグラウンド処理の流れを説明する。図14において、図12と同じ処理は同じ符号で示し説明を省略する。図14に示すように、終了条件に達する前に(S1203−1)、復元処理の中止を受け付けると(S1203−2)、復元途中のデータを記憶部50(HDD等)に格納し(S1220)、或いは格納することなく、バックグラウンドで自動的に信号復元処理(S1210)を続ける(S1207)。この処理はマルチタスクCPU21のバックグラウンドで続けられるので、画像再構成(S1204)と出力(S1205)や後処理、さらには次の計測を並列して実施することができる。
バックグラウンドでの処理(S1210)は、図15(A)に示すように、処理途中のデータを受け取り(S1211)、終了条件まで信号復元を続行し(S1212、S1214)、復元完了したら画像を再構成し、画像データを表示制御部45に渡す。表示制御部45はそれ以前に受け取っていた画像データを新たな画像データで更新し表示装置62に出力する(S1215)。また復元途中のデータを用いて自動で画像を更新することも可能であり(S1213)、所定の繰り返し毎に画像再構成し、表示されている画像を更新する(S1215)。
<第二実施形態の変形例2>
本変形例では、復元途中のデータは記憶部50(例えばハードディスク)に記憶しておき、任意の時間、例えば、計測部10が次の計測を行っている間や、検査終了後に読出し、CSを実行する。再開後のCSは、図5に示す初期データ501として記憶部50に格納された復元途中のデータを用いる以外は、第一実施形態と同様である。
第二実施形態及び変更例を実行するためのUIについて説明する。図13に示す表示画面1300は、信号復元の進捗状況を表示するブロック1310と、信号復元の条件を示すブロック1320と、ユーザによる指示を受け付けるボタン類1301〜1303と、を有している。その他、図示していないが被検体の情報を示すブロックや、画像自体を操作するための操作ブロックなどを備えていてもよい。
この表示画面1300では、ユーザはブロック1310に進捗状況を確認しながら、例えば、中止ボタン1301を操作し、途中で復元処理を中断するとともに、画像再構成ボタン1303を操作する。画像再構成ボタン1303が操作されると、図12に示したように、画像再構成(S1204)と画像出力(S1205)に進む。また変更例の場合には、中止ボタン1301が操作されると、自動的にバックグラウンドでの処理が継続される。この処理は画像再構成(S1204)及び画像出力(S1205)と並列で行ってもよいし、バックグラウンド処理のみを行うことも可能である。
後者の場合には、CSの終了条件に到達した時点で、或いは画像再構成ボタン1303を操作したときに、画像再構成(S1204)及び画像出力(S1205)が実行される。また復元途中で再構成した画像が表示されている場合には、バックグラウンド処理で再構成された画像で、表示画像或いは表示画像のデータを更新してもよい。また信号復元を再開する場合、「中止/再開」ボタン1301により操作を受け付けることができる。
このような表示画面を受付部として設けることで、本実施形態やその変更例の実現を容易にできる。
本実施形態及び変形例は、適宜組み合わせることができ、また第一実施形態やその変形例と組み合わせてもよい。
<第三実施形態>
本実施形態は、CSの任意の段階でCS条件を設定、変更する機能(終了条件設定部)を有することが特徴であり、第一実施形態や第二実施形態或いはこれらの変更例或いは後述する実施形態に適宜組み合わせることが可能である。
本実施形態では、CSの復元処理途中で或いは信号復元再開時に、ユーザによる再構成時間や進捗率、SN比、画像変化量等の終了条件の設定を受け付け、その条件を満たした時点で信号復元処理を終了し、画像を出力する。終了条件設定の受け付けは、表示制御部45が受け付け可能な終了条件の入力画面を表示装置62に表示させてもよいし、第一実施形態で説明したグラフ等の進捗状況を示す画面を表示する場合には、進捗状況表示画面を設定画面としてもよい。
図16及び図17に、設定画面(GUI)例を示す。図16(A)は、再構成時間の上限を設定する例を示している。この例では、図8(A)に示す進捗状況表示と同様に、四角で囲った中の数字は、「/」から左側が現在の時刻、右側が処理の終了時刻である。但し設定画面では、右側の終了時刻は、初期設定された時刻が括弧内に表示され、終了時刻を入力するためのボックス1601が表示される。図示する例では、全て処理すると5分かかる処理を4分で終了するように設定している。また、図16(B)は、進捗率の上限を設定するGUIの例を示している。この画面例も図8(B)と同様に、全処理時間に対し、現時点までの時間が進捗率(%)として表示されるが、図16(B)の設定画面は、時間幅を示す帯の上にカーソル(▽)1602が表示され、このカーソルを移動することにより終了条件とする進捗率を変更するように構成されている。この例では、全体の信号復元処理の進捗が90%になった時点で終了するように設定している。
図17は、第一実施形態で示したグラフ(SN比予測曲線901)を使って、予測SN比の上限、並びに再構成時間の上限を設定するGUIの例を示している。このGUIは、グラフの縦軸と横軸にカーソル(○)1701、1702を表示し、カーソルの一方を軸に沿って移動することにより、予測SN比及び再構成時間を変更するように構成されている。なお縦軸と横軸のカーソルは、一方を移動すると他方も連動して移動する。この例では予測SN比の上限を70%に設定して、再構成時間の上限を4分に設定している。
また第二実施形態の変更例2に従って信号処理を再開する際にも、目的のSN比(%)や信号復元処理のパラメータ等を新たに受け付けてもよい。この場合は、例えば、図15(B)に示すように、再開時に条件変更を受け付けた後(S1221、S1222)、復元処理途中のデータを記憶部50から読み出し(S1223)、信号復元処理(S1224)と画像再構成(S1225)を行う。ステップS1222で受け付けるパラメータには、信号復元処理で用いる閾値や、再構成時間、再構成処理で用いる画像補正の切り換えフラグなどが挙げられる。ユーザは、復元途中のデータで再構成された画像を確認できるので、その結果によって、目標SN比や再構成時間の設定を適宜変更することができる。
信号復元再開時に終了条件の設定を受け付ける場合も、図示しない設定画面で行ってもよいし、上述した図16や図17に示す表示画面を用いてもよい。また図13に示したCS条件表示ブロック1320を編集可能領域としてもよい。この際、ユーザはブロック1320に表示されているCS条件を確認し、画質や再構成時間を考慮して、設定されている条件とは異なる条件を設定し直すことができる。またストレージに記憶された計測データ或いは処理途中のデータを用いて信号復元を行う場合には、当初のパラメータで復元処理して得た画像とは異なる種々の画像を得ることも可能となる。
本実施形態によれば、ユーザが信号復元の進捗状況を監視しながら信号復元の終了を任意に制御する手段が与えられ、トレードオフの関係にある画質と処理時間を、ユーザが最適化することができる。
<第四実施形態>
本実施形態は、CS計測を含む複数の計測を行う場合において、CS計測に続く計測との関係で、信号復元処理の中断或いは終了条件を制御することが特徴である。MRI検査では、撮像部位や検査目的に応じて、撮像方法が異なる複数の計測を所定の順序で組み合わせたものを検査プロトコルとして予め設定しておき、撮像部位や検査目的が決まると所定の検査プロトコルを読出し実行する場合がある。このような一連の計測を実行する場合、複数の計測でそれぞれ得られる画像を順次再構成し確認したいという要請があるが、一連の計測にCS計測が含まれている場合にはCS計測の画像出力に長時間を要し、それに続く計測の画像表示も遅延せざるを得ない。
本実施形態は、次の計測の画像再構成までにCS計測の信号復元処理が終了していないときに、それを中断し、バックグラウンド処理或いは演算部40の空き時間を利用した処理に振り替える。
図18を参照して本実施形態の演算部40の流れを説明する。ここでは、CS計測とそれに続く計測との2つの計測を行う場合を示しているが、一連の計測の中にこれら2つの計測の組み合わせが含まれる場合にも同様に適用できる。
まずCS計測が終了し、その計測データを取得すると(S1801)、信号復元部41がCSアルゴリズムに従い信号復元の繰り返し演算を開始する(S1802)。一方、制御部30は計測部10を制御し、次の計測を開始し、次の計測が終了して画像再構成に必要な計測データの収集が完了すると、演算部40に通知する。このとき信号復元が終了条件に達していない場合は、信号復元部41は実行中の1サイクルの信号復元が終了するまで信号復元した後、信号復元を中断し(S1803、S1804)、そのサイクルまでの復元データを画像再構成部42に渡す。画像再構成部42は、信号復元部41から渡された復元途中の計測データを用いて画像再構成と出力(表示装置62への表示)を行う(S1805)。画像再構成部42は引き続き、次の計測で収集した計測データを用いて画像再構成と出力を行う(S1806)。
ステップS1803で中断した信号復元処理は、第二実施形態の変形例1で説明したように、バックグラウンドで自動的に処理を引き継いでもよい。この際、バックグラウンドで画像再構成した画像で、ステップS1805で形成した画像を更新してもよい。或いは、第二実施形態の変形例2で説明したように、復元途中の計測データを記憶部50のHDD等に格納しておき、例えば、ステップS1805で得られた画像の画質では不十分なときなどにユーザが任意に再開してもよい。この際、信号復元の条件を変更してもよいことも同様である。
なおステップ1803において、次の計測の終了前に信号復元処理が終了した場合には、通常通り復元後の計測データを用いた画像再構成(S1805)を行う。
<第四実施形態の変形例>
第四実施形態は、図18に示すステップS1803において、次の計測終了を判定条件として信号復元の中断を行ったが、本変形例は、CS計測の次の計測の残り時間が予め設定した設定した時間Tになった時点で、まだ信号復元処理を実施している場合、その時点まで復元したデータで画像を作成し出力する。つまり本変形例では、図18のステップS1803で判定する内容が、「次の計測終了前Tに達したか、或いは信号復元の終了条件に達したか」に変わる。それ以外は、図18に示す第四実施形態の処理と同様である。
一般にMR計測はパルスシーケンスを所定の繰り返し時間TRで複数回繰り返すことで行われ、TRと繰り返し回数から計測時間が決まる。従って計測の開始からの経過時間がわかれば、計測の残り時間が算出できる。予め設定する残り時間は、例えば画像再構成部42による演算時間と同程度とすることができる。
図19に本実施形態及び変形例の効果を示す。図19の(A)は従来の場合、(B)は本実施形態の場合、(C)は変形例の場合を示している。図示するように、従来の場合には、計測2が終了した後、計測1の信号復元処理と画像再構成が終了するまでは、計測2の画像を確認することができないが、本実施形態によれば、計測1の画像再構成に続いて計測2の画像再構成が行われるため、少ない待ち時間で次の計測の画像も確認することができる。また変形例では、次の計測2の終了前から計測1の画像再構成を始めることができるので、計測2終了後直ちに計測2の画像再構成を行うことができ、計測2の結果の確認をより速やかに行うことができる。
<第五実施形態>
本実施形態は、計測領域の一部について、信号復元或いは画像再構成を選択的に或いは先行して行うことが特徴である。残りは、必要に応じ或いは終了条件等を異ならせて実施してもよい。即ち本実施形態の処理部は、処理領域設定部を備えている。
処理領域設定部が設定する一部の計測データは、図20に示すようなマルチスライス計測の場合、所定のスライスの計測データとすることができる。所定のスライスは、例えばスライス方向中心付近のスライス(図20(A)の太実線で示すスライス)や一つ置きや二つ置きなどで選択したスライス(図20(B)の太実線で示すスライス)としてもよい。前者では、関心領域のスライスを早く確認することができる。後者では、撮像領域の全体を早く確認することができる。なお所定のスライスは、自動的に設定してもよいし、ユーザがスライス位置を決める画面上で設定するようにしてもよい。
また一部の計測データは、ユーザが指定する関心領域(ROI)でもよい。この場合も所定のROI設定画面で関心領域を設定する。ROIは、2D画像データ(スライス)上に設定してもよいし(図21(A))、3D画像データ内に設定してもよい(図21(B))。
本実施形態の一例として、2Dのマルチスライス条件でCS計測を実施し、一部のスライスについて先行して信号復元及び画像再構成を行う処理を図22(A)に示す。この例では、2Dのマルチスライス条件で得られた各スライスの計測データのうち操作者が選択したスライスを優先して信号復元して画像出力する(S2201、S2202、S2204、S2205)。指定されないスライスについては、第二実施形態の変形例1で説明したように、バックグラウンドで自動的に処理を行う。或いは、第二実施形態の変形例2で説明したように、復元途中の計測データを記憶部50のHDD等に格納しておき、例えば、ユーザが任意に処理を行う(S2203)。この際、先行して出力された画像の結果によって信号復元の条件を変更してもよい。また信号復元する計測データをさらに選択して、信号復元と画像再構成を行ってもよい。
この例では、進捗状況の監視機能は必須ではないが、先行するスライスの信号復元において、第一実施形態と同様に、時間表示(図8)や予測SN曲線(図9)や変化量曲線(図10)を用いて、進捗状況の表示を行ってもよい。
別の例として、CS計測で得た全計測データについて信号復元を行いながら、指定されたROIの計測データの画像再構成と出力を行う処理の流れを図22(B)に示す。この例では、CS計測で得られた計測データを受け取ると(S2211)、演算部40は計測に続けて、順次信号復元処理と画像再構成/出力を行うが(S2212、S2213、S2216)、指定されたROIを含むスライスについては、信号復元のサイクル毎に或いは所定数のサイクル毎に画像再構成を実行し、ROIの画像を作成する(S2214)。進捗状況監視部45は、こうして得られたROIの画像(実測値)から、その時のSN比或いは画像変化量を算出し、進捗状況として表示装置62に表示させる(S2215)。表示の仕方は、例えば目標SN値や目標画像変化量とともに算出した値を表示してもよいし、図23に示すように、横軸を処理時間(信号復元時間)、縦軸をSN比或いは画像変化量とするグラフとして表示してもよい。
進捗状況監視部45は、図9や図10に示す予測SN曲線や変化量曲線を併せて表示し、これら曲線を実測値から算出した値(SN比或いは画像変化量)で更新してもよい。
進捗状況の提示を行いながら、計測データに対する信号復元を終了条件に達するまで行った後(S2213)、画像再構成と出力を行う(S2216)。この際、例えば、第三実施形態で説明したように、復元途中でユーザによる再構成時間や進捗率、SN比、画像変化量等の終了条件の設定を受け付け、変更された終了条件で信号復元を行ってもよい。
本実施形態によれば、ユーザが確認したい領域の画像を計測後速やかに出力することができる。また先行した画像の結果を利用して、残りの領域についての信号復元処理を最適化することができる。
以上、本発明をMRI装置に適用した実施形態について説明したが、上述した各実施形態は技術的に矛盾しない限り適宜組み合わせることが可能である。また本発明はMRI装置のみならず、疎な計測データを用いた信号復元を行う撮像装置であれば適用することができる。
10:計測部、12:静磁場発生部、13:傾斜磁場発生部、14:シーケンサ、15:送信部、16:受信部、20:処理部、21:CPU、22:記憶装置、23:外部記憶装置、30:制御部、35:進捗状況監視部、40:演算部、41:信号復元部、42:画像再構成部、45:表示制御部、50:記憶部、55:データベース、60:操作部、61:入力装置、62:表示装置、100:医用画像診断装置、110:MRI装置、131:傾斜磁場コイル、132:傾斜磁場電源、151:高周波発振器、152:変調器、153:高周波増幅器、155:送信コイル、161:信号増幅器、162:直交位相検波器、163:A/D変換器、165:受信コイル。

Claims (14)

  1. 検査対象から信号を計測する計測部と、
    前記計測部が計測した疎な計測データを用いて信号復元処理を行う信号復元部、及び、前記信号復元部により復元した計測データを用いて画像再構成処理を行う画像再構成部を備える演算部と、
    前記演算部の動作を制御する制御部と、前記信号復元部における処理の進捗状況を監視する進捗状況監視部と、
    前記進捗状況に応じた前記信号復元部の中断の指令を受け付ける受付部と、
    を備え、
    前記制御部は、前記処理の進捗状況に応じて前記演算部の動作を制御し、
    前記演算部は、並列処理機能を有し、前記受付部が中断の指令を受け付けたとき、前記画像再構成部が、前記信号復元部における処理途中の計測データを用いて画像再構成処理を行い、前記信号復元部における処理をバックグラウンド処理として継続することを特徴とする医用画像診断装置。
  2. 請求項1に記載の医用画像診断装置であって、
    前記進捗状況監視部は、前記処理の進捗状況を表示装置に表示させることを特徴とする医用画像診断装置。
  3. 請求項2に記載の医用画像診断装置であって、
    前記表示装置に表示される進捗状況は、前記信号復元に係る時間、前記信号復元途中の計測データを用いて再構成した画像、前記画像のSN比または画像変化量、及び、予測SN比又は予測画像変化量のいずれかで表されることを特徴とする医用画像診断装置。
  4. 請求項1に記載の医用画像診断装置であって、
    前記進捗状況監視部は、前記処理途中の計測データから再構成した画像を用いて、前記画像のSN比又は画像変化量の実測値を算出し、算出した実測値を用いて処理の進捗状況を監視することを特徴とする医用画像診断装置。
  5. 請求項1に記載の医用画像診断装置であって、
    前記信号復元に係る時間と前記信号復元の処理途中で得られる画像のSN比または画像変化量の予測値との関係を格納するデータベース部をさらに備え、
    前記進捗状況監視部は、前記データベース部に格納された前記関係に基づき進捗状況を監視することを特徴とする医用画像診断装置。
  6. 請求項5に記載の医用画像診断装置であって、
    前記進捗状況監視部は、前記処理途中の計測データから再構成した画像を用いて、前記画像のSN比又は画像変化量の実測値を算出し、算出した実測値を用いて前記データベース部に格納された前記関係を更新することを特徴とする医用画像診断装置。
  7. 請求項1に記載の医用画像診断装置であって、
    前記受付部が中断の指令を受け付けたとき、前記信号復元部における処理途中の計測データを記憶する記憶部をさらに備えることを特徴とする医用画像診断装置。
  8. 請求項1に記載の医用画像診断装置であって、
    前記計測部が計測した領域のうち、一部の範囲を処理領域として設定する処理領域設定部をさらに備え、
    前記制御部は、前記処理領域設定部が設定した範囲について、信号復元処理及び画像再構成を先行して行うように制御することを特徴とする医用画像診断装置。
  9. 請求項8に記載の医用画像診断装置であって、
    前記処理領域設定部は、前記検査対象の計測範囲内に設定された関心領域を処理領域として設定することを特徴とする医用画像診断装置。
  10. 請求項1に記載の医用画像診断装置であって、
    前記制御部は、前記信号復元処理の終了条件の設定と変更を受け付ける終了条件設定部を有し、前記終了条件設定部に設定された終了条件に従い、前記信号復元部の動作を終了することを特徴とする医用画像診断装置。
  11. 検査対象から信号を計測する計測部と、
    前記計測部が計測した疎な計測データを用いて信号復元処理を行う信号復元部、及び、前記信号復元部により復元した計測データを用いて画像再構成処理を行う画像再構成部を備える演算部と、
    前記演算部の動作を制御する制御部と、前記信号復元部における処理の進捗状況を監視する進捗状況監視部と、
    前記進捗状況に応じた前記信号復元部の中断の指令を受け付ける受付部と、
    を備え、
    前記制御部は、前記処理の進捗状況に応じて前記演算部の動作を制御し、
    前記演算部は、並列処理機能を有し、前記受付部が中断の指令を受け付けたとき、前記信号復元部における処理をバックグラウンド処理として継続することを特徴とする医用画像診断装置。
  12. 検査対象から信号を計測する計測部と、
    前記計測部が計測した疎な計測データを用いて信号復元処理を行う信号復元部、及び、前記信号復元部により復元した計測データを用いて画像再構成処理を行う画像再構成部を備える演算部と、
    前記演算部の動作を制御する制御部と、
    前記信号復元部における処理の進捗状況を監視する進捗状況監視部と、
    前記計測部が計測した領域のうち、一部の範囲を処理領域として設定する処理領域設定部と、を備え、
    前記計測データは前記検査対象における複数のスライスのそれぞれの計測データを含み、前記処理領域設定部は、前記複数のスライスに含まれる一部のスライスを処理領域として設定し、
    前記制御部は、前記処理の進捗状況に応じて前記演算部の動作を制御し、前記処理領域設定部が設定した範囲について、信号復元処理及び画像再構成を先行して行うように制御することを特徴とする医用画像診断装置。
  13. 検査対象から信号を計測する計測部と、
    前記計測部が計測した疎な計測データを用いて信号復元処理を行う信号復元部、及び、前記信号復元部により復元した計測データを用いて画像再構成処理を行う画像再構成部を備える演算部と、
    前記信号復元部における処理の進捗状況を監視する進捗状況監視部と、
    前記処理の進捗状況に応じて、前記演算部の動作を制御する制御部と、
    を備え、
    前記計測部は、疎の計測データを収集する第1の計測と、前記第1の計測に連続する第2の計測とを行うものであり、
    前記制御部は、前記第1の計測の終了時又は終了から所定時間前に、前記信号復元部の処理を中断することを特徴とする医用画像診断装置。
  14. 前記医用画像診断装置が磁気共鳴イメージング装置である請求項1乃至13のいずれか一項記載の医用画像診断装置。
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