JP6796419B2 - 医療情報処理システム及び医療情報処理方法 - Google Patents

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Description

本発明は、医療情報を処理するためのシステム及び方法に関する。
近年、人工知能技術の進歩は著しく、様々な分野への応用が進められている。医療分野への応用は、意思決定支援、データ分析、データマイニング、トランザクション(電子カルテシステム、オーダリングシステム、医事会計システム等)、画像処理、画像解析、ロボット、遺伝子解析など、広範囲にわたる。
特開2015−167863号公報
上記のような人工知能システムは、医療機関毎に設置されていることが多い。人工知能エンジンが利用するデータベースは、一般に、専門書や論文等の周知情報に加え、当該医療機関にて収集された情報に基づき構築される。したがって、構築されるデータベースは、医療機関毎に異なる。その結果、データベースを利用して実行される処理(推論、データマイニング、機械学習、自然言語処理、画像処理等)にもばらつきが出る可能性がある。例えば、同じ医療情報(電子カルテ情報、検査データ、医用画像等)を入力して推論を行ったとき、医療機関毎に異なる推論結果が得られてしまうおそれがある。
本発明の目的は、異なる人工知能システムの間の差異に起因する問題の解決を図ることにある。
例示的な実施形態に係る医療情報処理システムの一つの態様は、複数の医療機関に設置された複数の第1人工知能システムと、複数の第1人工知能システムのそれぞれと通信可能な第2人工知能システムとを含む。複数の第1人工知能システムのそれぞれは、医療知識及びそれを獲得するためのデータの少なくともいずれかが格納された第1データベースと、第1データベースに基づいて新たな医療知識を獲得するための処理を実行する第1人工知能エンジンとを含み、第1人工知能エンジンにより取得された新たな医療知識を第1データベースに格納する。第2人工知能システムは、複数の第1人工知能システムの第1データベースに格納された医療知識を受け付ける知識受付部と、知識受付部により受け付けられた2以上の医療知識を比較する第2人工知能エンジンと、第2人工知能エンジンにより取得された情報が格納される第2データベースとを含む。知識受付部は、複数の第1人工知能システムのうち互いに異なる第1人工知能システムの第1データベースに格納された第1医療知識及び第2医療知識を受け付ける。第2人工知能エンジンは、所定のテストデータと第1医療知識とに基づき推論を実行して第1疑い病名を求め、所定のテストデータと第2医療知識とに基づき推論を実行して第2疑い病名を求め、第1疑い病名と第2疑い病名とを比較する。
例示的な実施形態に係る医療情報処理システムの他の態様は、複数の医療機関に設置された複数の人工知能システムのそれぞれにより獲得された医療知識を受け付ける知識受付部と、知識受付部により受け付けられた2以上の医療知識を比較する人工知能エンジンと、人工知能エンジンにより取得された情報が格納されるデータベースとを含む。知識受付部は、複数の人工知能システムのうち互いに異なる人工知能システムにより獲得された第1医療知識及び第2医療知識を受け付ける。人工知能エンジンは、所定のテストデータと第1医療知識とに基づき推論を実行して第1疑い病名を求め、所定のテストデータと第2医療知識とに基づき推論を実行して第2疑い病名を求め、第1疑い病名と第2疑い病名とを比較する。
例示的な実施形態に係る医療情報処理方法の一つの態様は、人工知能エンジンを用いて医療情報を処理する方法である。人工知能エンジンは、複数の医療機関に設置された複数の人工知能システムのそれぞれにより獲得された医療知識を受け付ける。複数の人工知能システムのうち互いに異なる人工知能システムにより獲得された第1医療知識及び第2医療知識が受け付けられたとき、人工知能エンジンは、所定のテストデータと第1医療知識とに基づき推論を実行して第1疑い病名を求め、所定のテストデータと第2医療知識とに基づき推論を実行して第2疑い病名を求め、第1疑い病名と第2疑い病名とを比較する。人工知能エンジンは、第1疑い病名と第2疑い病名との比較により取得された情報をデータベースに格納する。
例示的な実施形態によれば、複数の医療機関に設置された複数の人工知能システムの間の差異に起因する問題の解決を図ることができる。
例示的な医療情報処理方法を表すフローチャートである。 例示的な医療情報処理システムの構成を表す概略図である。 例示的な医療情報処理システムの構成を表す概略図である。 例示的な医療情報処理システムの構成を表す概略図である。
本発明の例示的な実施形態について図面を参照しながら詳細に説明する。例示的な医療情報処理方法は、例示的な医療情報処理システムによって実現することができる。例示的な医療情報処理システムは、複数の医療機関に設置された複数の(第1)人工知能システムのそれぞれと通信可能な(第2)人工知能システムを少なくとも含む。他の例示的な医療情報処理システムは、複数の医療機関に設置された複数の第1人工知能システムと、これら第1人工知能システムのそれぞれと通信可能な第2人工知能システムとを含む。
医療機関に設置された第1人工知能システムは、例えば、当該医療機関の内部において(のみ)使用される。その具体例として、第1人工知能システムは、専門書や論文等の周知情報と当該医療機関にて収集された医療情報とに基づく処理(例えば、データマイニング、推論、統計処理、機械学習等)により知識を獲得し、獲得された知識をデータベースに格納する。
一般に、異なる第1人工知能システムに含まれるデータベースには異なる知識が格納されている。典型的には、医療機関Aに設置された第1人工知能システムと、医療機関Bに設置された第1人工知能システムとの間には情報の(直接の)やりとりはなく、一方が他方に影響を与えることはない。したがって、データベースを利用して実行される処理(推論、データマイニング、機械学習、自然言語処理、画像処理等)は医療機関毎に異なる。つまり、同じデータを入力して処理を行ったときや、同じ事項に関する推論等を行ったときに、異なる第1人工知能システムによる処理結果は互いに異なるのが一般的である。
ここで、知識とは、例えば、認識及び明示的表現が可能な情報を含み、経験的知識(経験や学習により獲得した知識)及び理論的知識(専門的情報の理論的背景知識や体系)の少なくとも一方を含む。典型的な知識として、事実、ルール、法則、判断基準、常識、ノウハウ、辞書、コーパスなどがある。また、知識には、人工知能エンジンが実行する処理に関する情報が含まれてもよい。例えば、知識は、ニューラルネットワークにおける重みパラメータやバイアスパラメータを含んでいてよい。実施形態では、医療的、医学的な知識(医療知識)が考慮される。
それぞれの人工知能システムは、典型的には、1以上のコンピュータ(人工知能エンジンを含む)と、1以上の記憶装置(データベースの少なくとも一部を構成する)とを少なくとも含む。
複数の医療機関のそれぞれには、少なくとも1つの第1人工知能システムが設置されているものとする。単一の医療機関に2以上の第1人工知能システムが設置されている場合(例えば、2以上の診療科にそれぞれ第1人工知能システムが設置されている場合など)、これら第1人工知能システムは、互いに情報をやりとり可能に構成されてもよいし、それぞれ独立に構成されてもよい。
第2人工知能システムは、第1人工知能システムと通信できるように構築される。例えば、第2人工知能システムは、医療情報処理システムを用いたサービスの提供者が管理するコンピュータシステムを含んでもよいし、複数の医療機関のいずれか、それら以外の医療機関、医療機関以外の施設などに設置されてもよい。また、第2人工知能システムは、グリッドコンピューティングやクラウドコンピューティングや並列コンピューティングや分散コンピューティング等の各種コンピューティング技術を利用して構築されてもよい。
第1人工知能システムと第2人工知能システムとの間の通信形態は任意である。例えば、第1人工知能システムと第2人工知能システムとの間の通信形態は、有線通信及び/又は無線通信を含んでよく、専用回線及び/又は公衆回線を含んでよく、ローカルエリアネットワーク(LAN)、ワイドエリアネットワーク(WAN)、近距離通信及びインターネットのうちの少なくとも1つを含んでよい。
それぞれの人工知能システムを実現するためのハードウェア及びソフトウェア、並びに、医療情報処理システム及び方法を実現するためのハードウェア及びソフトウェアは、以下に例示する構成には限定されず、その実現に寄与する任意のハードウェアと任意のソフトウェアとの組み合わせを含んでいてよい。それぞれの人工知能システムは、人工知能エンジンとして機能するハードウェア及びソフトウェアと、人工知能エンジンにより利用可能なデータベースとして機能するハードウェア及びソフトウェアとを含む。人工知能エンジンは、例えば、人工知能技術を利用して構築されたシステム、コグニティブコンピューティング技術を利用して構築されたシステムなどを含む。
例示的な実施形態に係るシステム及び方法は、複数の医療機関に設置された複数の第1人工知能システムの間の差異を発生要因の少なくとも1つとする問題を解決するために利用することが可能である。
典型的には、例示的なシステム及び方法は、複数の第1人工知能システムによる処理結果の相違を調整するために利用可能である。また、例示的なシステム及び方法は、複数の第1人工知能システムによる処理結果の相違の原因を探索するために利用可能である。
また、例示的なシステム及び方法は、複数の第1人工知能システムが獲得した知識を統合するために利用可能である。また、例示的なシステム及び方法は、異なる第1人工知能エンジンが獲得した知識の間の相違を調整するために利用可能である。
なお、複数の第1人工知能システムが獲得した知識を統合してこれらを包含するような人工知能システムを構築するには、複数の医療機関からの医療情報や知識を収集することが必要である。しかし、学術論文の執筆や特許出願などのために用いられる情報については、その作業が完了するまで医療機関内に秘匿しておきたいとの要望が存在すると推察される。例示的なシステム及び方法は、このような要望への対処にも利用可能である。
複数の第1人工知能システムの間の差異に起因する問題はこれらに限定されず、複数の第1人工知能システムが獲得した知識の比較によって解決することが可能な任意の問題であってよい。
〈医療情報処理方法の例〉
医療情報処理方法に係る処理は、コンピュータを含むシステムによって実行される。特に、コンピュータは、人工知能エンジンとして機能するよう構成される。コンピュータは、1以上のプロセッサを含む。プロセッサは、例えば、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、プログラマブル論理デバイス(例えば、SPLD(Simple Programmable Logic Device)、CPLD(Complex Programmable Logic Device)、FPGA(Field Programmable Gate Array))等の回路を含む。プロセッサは、例えば、記憶装置(記憶回路)に格納されているプログラムを読み出して実行することにより所望の機能を実現する。
プロセッサは、記憶装置及び出力装置を制御することができる。記憶装置は、コンピュータの内部に含まれてもよいし、コンピュータの外部に設けられてもよい。出力装置についても同様である。出力装置は、情報を出力する装置であり、その典型例として、表示装置、通信機器、印刷装置、音声出力装置、データライタなどがある。
例示的な実施形態を含む医療情報処理方法の例を図1に示す。なお、図1に示す処理は例示に過ぎず、その1以上のステップは任意的である。つまり、実施形態に係る医療情報処理方法は、図1に示す全てのステップを含む必要はなく、それらのうちの一部のみを含んでもよい。
図1に示す処理の準備として、例えば、次のような手続きや処理が行われる。例示的な医療情報処理システムを用いたサービスの提供者や管理者等は、複数の医療機関のそれぞれと次のような契約を締結する:その医療機関に第1人工知能システムを設置する;その医療機関で収集された医療情報(電子カルテ情報、医用画像、検査データ等)の提供を受ける;その第1人工知能システムにより獲得された医療知識の提供を受ける。
第2人工知能システムは、複数の医療機関から提供された医療情報や医療知識を分析する。例えば、第2人工知能システムは、複数の医療機関から提供された医療情報や医療知識を含むデータセット(ビックデータ等)に基づくデータマイニングや推論を行うことにより、新たな医療知識を獲得することができる。
例示的な医療情報処理システムの提供者や管理者等は、第2人工知能システムにより獲得された医療知識等に基づいて、医療機関にサービスを提供する。このサービスの提供先は、医療情報や医療知識を第2人工知能システムに提供する上記複数の医療機関のいずれかでもよいし、他の医療機関や研究機関などであってもよい。
このサービスの典型的な例として、第2人工知能システムが獲得した医療知識(及び/又は、複数の医療機関から収集された医療知識及び/又は医療情報)を含むデータベースを利用する権限の提供がある。
他の典型的な例として、第2人工知能システムが獲得した医療知識(及び/又は、複数の医療機関から収集された医療知識及び/又は医療情報)を含むデータベースに基づき処理(データマイニング、推論等)を実行する人工知能エンジン(第2人工知能エンジン、又は他の人工知能エンジン)を利用する権限の提供がある。
更に他の典型的な例として、第2人工知能システムが獲得した医療知識(及び/又は、複数の医療機関から収集された医療知識及び/又は医療情報)の配信を受ける権限の提供がある。
なお、第2人工知能システムにより獲得された医療知識に基づき提供可能なサービスや、複数の医療機関から収集された医療知識、医療情報等に基づき提供可能なサービスや、これらの組み合わせにより提供可能なサービスは、上記の典型例に限定されるものではない。
医療機関へのサービスの提供は有償でも無償でもよい。サービスが有償である場合、第2人工知能システム(又は、それを管理するシステム等)は、課金処理を実行する。課金方式は任意であってよい。例えば、課金方式は、定額制、従量制、定額従量制、従量課金上限制、コンテンツ課金制のいずれかであってよく、或いは、これらのうちの2以上の任意の組み合わせであってもよい。
また、所定の条件を満足する医療機関には無償でサービスを提供しつつ、これを満足しない医療機関には有償でサービスを提供するようにしてもよい。例えば、医療知識や医療情報の収集に寄与する医療機関には無償でサービスを提供しつつ、それ以外の医療機関には有償でサービスを提供することができる。
(S1:第1人工知能システムが医療知識を獲得する)
複数の医療機関のそれぞれは、当該医療機関にて収集された医療情報や、専門書や学術論文等の周知情報などを第1人工知能システムに入力する。第1人工知能システムは、入力された情報を第1データベースに格納する。第1データベースに格納された医療情報や周知情報を、医療知識を獲得するためのデータ(学習データ、訓練データ等)として用いることができる。
第1人工知能システムの第1人工知能エンジンは、第1データベースに格納された情報に基づいてデータマイニングや推論を実行することにより、新たな医療知識を獲得する。
(S2:第1データベースを更新する)
第1人工知能システムは、ステップS1で獲得された新たな医療知識を第1データベースに格納する。それにより、第1データベースが更新される。
また、第1人工知能システムは、ステップS1で獲得された新たな医療知識と、既に第1データベースに格納されている医療知識や医療情報とに基づき処理(強化学習、データマイニング、推論、統計処理等)を実行することにより、第1データベースを更新することも可能である。
複数の医療機関のそれぞれにおいて、以上のような情報の入力、知識の獲得、知識の格納、医療知識等に基づく処理などを繰り返すことにより、医療知識、医療情報、周知情報などが第1データベースに蓄積され、第1人工知能システムの学習が進められる。
より一般に、第1データベースは、医学的な知識、他の学問に関する知識、学問以外の領域に関する知識等の各種の知識を含む知識ベースとして構築されてよい。また、第1データベースは、知識(特徴、関連、相関、傾向等)を獲得するための各種情報(各種の知識、機械学習のためのデータセット、データマイニングのためのデータセット、ビッグデータ等)を格納してよい。第1人工知能エンジンは、第1データベースに格納された各種情報を用いて機械学習やデータマイニングや推論などを実行することができる。
(S3:医療知識の送信を指示する)
第1データベースに格納された医療知識や医療情報を第2人工知能システムに送信するための指示が行われる。この指示は、手動又は自動で行われる。
手動で指示が行われる場合、例えば、第1人工知能システムのユーザ(当該医療機関の医師等)は、第1人工知能システムのユーザインターフェイス、又は第1人工知能システムに接続されたコンピュータのユーザインターフェイスを用いて、第1データベースに格納された医療知識等を第2人工知能システムに送信するための指示を入力することができる。
自動で指示が行われる場合、典型的には、事前にスケジューリングされたタイミングで、定期的又は不定期的に指示が行われる。例えば、第1人工知能システムのプロセッサ、又は第1人工知能システムに接続されたコンピュータのプロセッサは、第1データベースに格納された医療知識等を第2人工知能システムに送信するための指示を生成することができる。
(S4:医療知識を送信する)
第1人工知能システムは、ステップS3において入力された指示に基づいて、第1データベースに格納された医療知識の少なくとも一部(及び医療情報の少なくとも一部など)を、第2人工知能システムに向けて送信する。
このとき、第1人工知能エンジンは、医療知識や医療情報に含まれる所定項目の情報を削除又は暗号化した後に送信することができる。所定項目の情報は、例えば、患者の個人情報(氏名、住所、患者ID、保険証番号等)を含む。また、第1人工知能エンジンは、個人情報を抽象化することも可能である。例えば、患者の実年齢を年齢区分に変換することが可能である(例:「35歳」を「30歳代」に変換する;「35歳」を一の位で四捨五入して「40歳」に変換する)。
(S5:第2人工知能システムが医療知識を受け付ける)
第2人工知能システムは、ステップS4において第1人工知能システムから送信された医療知識等を受信する。
(S6:医療知識を第2データベースに格納する)
第2人工知能システムは、ステップS5において受け付けられた医療知識等を第2データベースに格納する。このとき、当該医療知識等とともに、所定の情報を格納することができる。例えば、当該医療知識等の送信元である第1人工知能システム(又は、医療機関、診療科、医師等)の識別情報や、当該医療知識等の種別(診療科、疾患、身体部位等)を表す情報や、当該医療知識等を受け付けた日時などを、当該医療知識等に関連付けて格納することができる。
第2人工知能システムは、第2データベースに格納される医療知識等を分類することができる。この分類は、例えば、上記した医療知識等の種別(診療科、疾患、身体部位等)を表す情報に基づき実行される。或いは、第2人工知能エンジンがクラスタリング等の処理を適用することによって、第2データベースに格納される医療知識等の分類を行ってもよい。
(S7:2以上の医療知識を比較する)
第2人工知能エンジンは、第2データベースに格納されている医療知識のうちの2以上を選択し、それらを比較する。
このとき、第2人工知能エンジンは、例えば、異なる2以上の医療機関から送信された2以上の医療知識を選択することができる。また、第2人工知能エンジンは、例えば、同一又は類似の種別(診療科、疾患、身体部位等)に属する2以上の医療知識を選択することができる。
2以上の医療知識の比較は、例えば、予め設定された任意の手法で実行される。例えば、第2人工知能エンジンは、2以上の医療知識のそれぞれに基づいて所定の処理(データマイニング、推論、統計処理、クラスタリング、特徴抽出等)を実行することで、2以上の医療知識に対応する2以上の処理結果を取得する。
更に、第2人工知能エンジンは、取得された2以上の処理結果を、予め設定された手法や基準を用いて比較する。例えば、第1医療知識に基づくデータマイニングの結果と、第2医療知識に基づくデータマイニングの結果とが同一又は類似であるか判定することができる。或いは、所定のテストデータ(電子カルテ情報、医用画像、検査データ等)と第1医療知識とに基づき推論された疑い病名と、テストデータと第2医療知識とに基づき推論された疑い病名とが同一又は類似であるか判定することができる。同様に、同一のテストデータに異なる医療知識を適用して統計処理、クラスタリング、特徴抽出等を行って得られた2以上の処理結果が同一又は類似であるか判定することができる。なお、2以上の医療知識の比較はこのような例に限定されない。
上記のような医療知識の比較により、又は、比較から得られた情報に基づいて、第2人工知能エンジンは、新たな医療知識を獲得することができる。
(S8:第2データベースを更新する)
第2人工知能システムは、ステップS7で得られた比較結果や新たな医療知識を第2データベースに格納する。それにより、第2データベースが更新される。
また、第2人工知能システムは、ステップS7で得られた比較結果や新たな医療知識と、既に第2データベースに格納されている医療知識や医療情報とに基づき処理(強化学習、データマイニング、推論、統計処理等)を実行することにより、第2データベースを更新することも可能である。
以上のような一連の処理を第2人工知能システムが繰り返し実行することにより、医療知識、医療情報、周知情報などが第2データベースに蓄積され、第2人工知能システムの学習が進められる。
より一般に、第2データベースは、医学的な知識、他の学問に関する知識、学問以外の領域に関する知識等の各種の知識を含む知識ベースとして構築されてよい。また、第2データベースは、知識(特徴、関連、相関、傾向等)を獲得するための各種情報(各種の知識、機械学習のためのデータセット、データマイニングのためのデータセット、ビッグデータ等)を格納してよい。第2人工知能エンジンは、第2データベースに格納された各種情報を用いて機械学習やデータマイニングや推論などを実行することができる。
以上は、複数の医療機関のいずれかに設置された第1人工知能システムが医療知識を獲得してから第2人工知能システムを更新するまでの処理の例である。このような処理を繰り返すことにより(第2)人工知能システムの性能を向上させることができる。
このようにして性能が向上された人工知能システムを用いたサービスに関する処理の例を以下に説明する。なお、以下の説明は、医療知識等を提供する複数の医療機関のいずれかにサービスを提供する場合に関するものであるが、これら以外の医療機関やその他のユーザにサービスを提供する場合についても同様の処理を適用することが可能である。また、以下の説明は、第2人工知能システムがサービスを提供する場合に関するものであるが、他の人工知能システムがサービスを提供する場合についても同様の処理を適用することが可能である。
(S9:第1人工知能システムによりサービスを利用する)
ユーザは、第1人工知能システム又はそれに接続されたコンピュータを用いて、当該サービスを利用することができる。前述したように、このサービスは次のいずれかを含んでよい:性能が向上された人工知能システムのデータベースを利用する権限の提供(データベース利用サービス);性能が向上された人工知能エンジンを利用する権限の提供(人工知能エンジン利用サービス);性能が向上された人工知能システムが獲得した医療知識等の配信を受ける権限の提供(医療知識配信サービス)。例えば、これらの少なくともいずれかを含む2以上のサービスを選択的に利用できるようにしてもよい。
(S10:第2人工知能システムがサービスを提供する)
第2人工知能システムは、サービスの種別に応じた処理を実行することにより、ユーザにサービスを提供する。なお、サービスの提供において、送受信される情報に含まれる個人情報は加工(削除、暗号化、抽象化等)される。
データベース利用サービスを提供する例において、第2人工知能システムは、第2データベースとユーザ側の第1人工知能エンジン(及び第1データベース)とを連係的に動作させるための処理を実行する。例えば、ユーザは、患者の医療情報(電子カルテ情報、医用画像、検査データ等)を第1人工知能エンジンに入力し、推論事項(例えば疑い病名)を指定する。第2人工知能エンジンが第1人工知能エンジンと第2データベースとの間を中継することにより、第1人工知能エンジンは、患者の医療情報と第1データベースと第2データベースとに基づいて推論を実行することができる。
人工知能エンジン利用サービスを提供する例において、第2人工知能システムは、ユーザ側のコンピュータ(第1人工知能エンジン及び/又は他のコンピュータ、及び/又は第1データベース)と連係的に動作する。例えば、ユーザは、患者の医療情報(電子カルテ情報、医用画像、検査データ等)をコンピュータに入力し、推論事項を指定する。第2人工知能エンジンは、患者の医療情報と推論事項とを受け付け、この医療情報と第2データベースとに基づいて推論を実行することができる。
医療知識配信サービスを提供する例において、第2人工知能システムは、第2データベースに格納されている医療知識の少なくとも一部を第1人工知能システムに送信する。第1人工知能システムは、受信した医療知識を第1データベースに格納する。
第2人工知能システムは、第2データベースに含まれる医療知識のうちから、第1人工知能システムに送信する医療知識を選択することができる。例えば、第1人工知能システム、医療機関、診療科、ユーザ(医師)等のそれぞれに対し、医療知識の種別を事前に関連付けることができる。典型的な例として、眼科用人工知能システム、眼科医院、総合病院の眼科、眼科医等に対して眼科分野の医療知識を提供するように、予め設定することができる。ここで、例えば、病名や、身体部位や、医療知識に含まれる文字列・画像や、医療知識に関連するデータ(医用画像、検査データ、学習データ、訓練データ等)の種別などに基づいて、医療知識の種別を識別することができる。
(S11:課金処理を行う)
第2人工知能システム(又はそれを管理するシステム等)は、ステップS10において医療知識に提供したサービスに対する課金処理を実行する。
第2人工知能システム(又はそれを管理するシステム等)は、例えば、サービスの提供先である医療機関それぞれのアカウントを管理する。アカウントには、対応する医療機関のユーザに提供されたサービスの内容や日時が記録される。第2人工知能システム(又はそれを管理するシステム等)は、アカウントに記録された情報に基づいて課金額を算出することができる。
(S12:課金情報を受信する)
第2人工知能システム(又はそれを管理するシステム等)は、ステップS11の課金処理により作成された課金情報を、対応する医療機関の第1人工知能システム等に送る。医療機関やユーザは、課金情報に基づいて料金を支払うことができる。
第2人工知能システム(又はそれを管理するシステム等)からクレジットカード会社等に課金額を送信するとともに、医療機関の第1人工知能システム等に課金情報を送信するようにしてもよい。この場合、医療機関やユーザは、課金情報に基づいて課金額や支払日を知ることができる。以上で、本例の説明を終了する。
〈医療情報処理システム〉
上記した医療情報処理方法を実現するためのシステムについて説明する。例示的な医療情報処理システムの構成を図2、図3及び図4に示す。
図2に示すように、例示的な医療情報処理システムは、複数のローカル人工知能(AI)システム10−1、10−2、・・・・、10−N(Nは2以上の整数)と、統合人工知能システム20と、管理システム30とを含む。
ローカル人工知能システム10−nには、ローカル人工知能エンジン11−nと、ローカルデータベース(DB)12−nが含まれている(n=1〜N)。統合人工知能システム20には、人工知能エンジン21とデータベース20とが含まれている。
ローカル人工知能システム10−1〜10−Nのそれぞれを符号「10」で示す(図3を参照)。ローカル人工知能システム10は、医療機関に設置された第1人工知能システムの例である。ローカル人工知能エンジン11−1〜11−Nのそれぞれを符号「11」で示す(図3を参照)。ローカル人工知能エンジン11は、第1人工知能エンジンの例である。ローカルデータベース12−1〜12−Nのそれぞれを符号「12」で示す(図3を参照)。ローカルデータベース12は、第1データベースの例である。
統合人工知能システム20は、ローカル人工知能システム10−1、10−2、・・・・、10−Nのそれぞれと通信可能な第2人工知能システムの例である。人工知能エンジン21は、第2人工知能エンジンの例である。データベース22は、第2データベースの例である。
管理システム30は、医療情報処理システムに関する各種の管理処理を行う。管理システム30は、ローカル人工知能システム10−1、10−2、・・・・、10−Nのそれぞれと通信可能であり、且つ、統合人工知能システム20と通信可能である。
これらシステム10、20、30の間の通信は、通信回線40を通じて行われる。通信回線40は、複数の通信回線を含んでいてよい。例えば、通信回線40は、有線通信回線及び/又は無線通信回線を含んでよく、専用回線及び/又は公衆回線を含んでよく、LAN回線、WAN回線、近距離通信回線及びインターネット回線のうちの少なくとも1つを含んでよい。
〈ローカル人工知能システム10〉
例示的なローカル人工知能システム10の構成を図3に示す。ローカル人工知能システム10には、ローカル人工知能エンジン11及びローカルデータベース12に加え、通信部13、ユーザインターフェイス(UI)14、個人情報加工部15及び制御部16が設けられている。
ローカルデータベース12には、医療知識及びそれを獲得するためのデータの少なくともいずれかが格納されている。ローカル人工知能エンジン11は、ローカルデータベース12に基づいて新たな医療知識を獲得するための処理(データマイニング等)を実行する。ローカル人工知能エンジン11により取得された新たな医療知識は、例えば制御部16によりローカルデータベース12に格納される。
通信部13は、通信回線40を通じて他のシステムや他の装置にデータを送信する処理と、他のシステムや他の装置からデータを受信する処理とを行う。通信部13は、通信回線40の通信方式に応じた公知の通信機器を含む。
本例において、通信回線40は、医療機関内に設置されたLAN回線41と、外部回線42とを含む。LAN回線41には、医師端末100、病院情報システム(HIS)、画像アーカイビングシステム、電子カルテシステム、オーダリングシステム、医事会計システムなど、各種のコンピュータや記憶装置が接続されている。LAN回線41には、外部回線42が接続されている。外部回線42は、例えば、インターネット回線、専用回線などを含む。
ユーザインターフェイス14には、表示デバイスと操作デバイスとが含まれる。操作デバイスは、例えば、マウス、キーボード、トラックパッド、ボタン、キー、ジョイスティック、操作パネル等のいずれかを含む。ユーザインターフェイス14は、タッチパネル等を含んでもよい。ユーザインターフェイス14は、医師等のユーザによって使用可能なコンピュータ(コンピュータ端末、携帯端末等)であってもよい。
個人情報加工部15は、統合人工知能システム20に送信される情報に含まれる個人情報を加工する。例えば、個人情報加工部15は、統合人工知能システム20に送信される医療情報(電子カルテ情報、医用画像、医用画像の付帯情報、パーソナルヘルスレコード等)に含まれる個人情報を検索し、検索された個人情報を加工(削除、暗号化、抽象化等)する。個人情報加工部15は、例えば個人情報を検索するプログラム、情報を加工するプログラム、これらプログラムに基づき動作するプロセッサなどを含む。
制御部16は各種の制御を実行する。制御部16は、ローカル人工知能システム10の各要素の制御や、2以上の要素の連係的制御を実行する。例えば、制御部16は、通信部13を制御することにより、統合人工知能システム20、管理システム30、医師端末100等に向けて情報を送信させる。
制御部16は、ローカル人工知能システム10の外部の装置の制御を行うことができる。例えば、ユーザインターフェイス14が外部コンピュータである場合、制御部16はその制御を行うことができる。制御部16は、各種制御を行うためのプログラムと、それに基づき動作するプロセッサとを含む。
〈統合人工知能システム20〉
例示的な統合人工知能システム20の構成を図4に示す。統合人工知能システム20には、人工知能エンジン21及びデータベース22に加え、通信部23及び制御部24が設けられている。
データベース22には、医療知識や医療情報が格納される。データベース22に格納される医療知識は、例えば、ローカル人工知能エンジン11により獲得された医療知識と、人工知能エンジン21により獲得された医療知識とを含んでよい。また、データベース22に格納される医療情報は、例えば、ローカル人工知能システム10から送信された医療知識を含んでよい。
なお、ローカル人工知能システム10は、医療情報に含まれる個人情報を個人情報加工部15によって加工(削除、暗号化、抽象化等)し、加工された医療情報を通信部13によって統合人工知能システム20に送信する。よって、データベース22に格納される医療情報には個人情報は含まれない。
通信部23は、通信回線40を通じて他のシステムや他の装置にデータを送信する処理と、他のシステムや他の装置からデータを受信する処理とを行う。例えば、通信部23は、ローカル人工知能システム10から送信された医療知識を受け付ける知識受付部として機能する。また、通信部23は、医療機関に設置されたコンピュータから送信された医療情報を受け付ける医療情報受付部として機能する。通信部23は、通信回線40の通信方式に応じた公知の通信機器を含む。
通信回線40は、通信回線43と外部回線44とを含む。統合人工知能システム20と管理システム30が同じ施設に設置される場合、通信回線43は、例えば、LAN回線を含む。統合人工知能システム20と管理システム30が異なる施設に設置される場合、通信回線43は、例えば、専用回線、インターネットを含む。LAN回線43には、インターネット回線、専用回線などを含む外部回線44が接続されている。
制御部24は各種の制御を実行する。制御部24は、統合人工知能システム20の各要素の制御や、2以上の要素の連係的制御を実行する。例えば、制御部24は、通信部23を制御することにより、ローカル人工知能システム10、管理システム30等に向けて情報を送信させる。
制御部24は、統合人工知能システム20の外部の装置の制御を行うことができる。例えば、統合人工知能システム20のメンテナンス等を行うためのコンピュータが設けられている場合、制御部24はその制御を行うことができる。制御部24は、各種制御を行うためのプログラムと、それに基づき動作するプロセッサとを含む。
統合人工知能システム20は、ローカル人工知能システム10から送信された医療知識を通信部23によって受け付ける。制御部24は、受け付けられた医療知識をデータベース22に格納する。人工知能エンジン21は、データベース22に格納された2以上の医療知識を比較する。制御部24は、2以上の医療知識の比較によって取得された情報をデータベース22に格納する。
上記比較処理において、人工知能エンジン21は、2以上の医療知識のそれぞれを処理することにより処理結果を取得し、取得された2以上の処理結果を比較することができる。例えば、2以上の処理結果を比較することにより、異なる医療機関に設置された2以上のローカル人工知能システム10の間の差異を特定したり、この差異を調整したり、この差異の原因を探索したりすることが可能である。また、2以上のローカル人工知能システム10が獲得した医療知識を統合したり、これら医療知識の間の差異を特定したり、これら医療知識を調整したりすることが可能である。
例えば、人工知能エンジン21は、2以上の医療知識のそれぞれに基づいて所定の処理(データマイニング、推論、統計処理、クラスタリング、特徴抽出等)を実行することで、2以上の医療知識に対応する2以上の処理結果を取得する。更に、人工知能エンジン21は、取得された2以上の処理結果を比較する。典型的には、異なる医療知識に基づく2以上のデータマイニンの結果の同一性や類似性を判定することができる。また、所定のテストデータ(電子カルテ情報、医用画像、検査データ等)に対して異なる医療知識を組み合わせて推論・統計処理・クラスタリング・特徴抽出等を行い、それにより得られた2以上の結果の同一性や類似性を判定することができる。上記のような医療知識の比較により、又は、比較から得られた情報に基づいて、人工知能エンジン21は、新たな医療知識を獲得することができる。
それにより、複数のローカル人工知能システム10が獲得した医療知識を含み、且つ、それらの差異が反映された、統合的なデータベース22を構築することができる。そして、この統合的なデータベース22を利用した処理(データマイニング、推論、機械学習等)が可能となる。
人工知能エンジン21は、データベース22に基づいて、所定の属性と医療知識との関係を求めることができる。属性の例として患者属性がある。患者属性には、人種、性別、年齢、既往症、家族歴などがある。例えば、人工知能エンジン21は、単一の患者属性又は2以上の患者属性の組み合わせと医療知識との相関を推論したり、統計処理・クラスタリング・特徴抽出等を行ったりすることが可能である。属性の他の例として病名(確定診断された病名、疑い病名など)がある。例えば、人工知能エンジン21は、単一の病名又は2以上の病名の組み合わせと医療知識との相関を推論したり、統計処理・クラスタリング・特徴抽出等を行ったりすることが可能である。
ローカル人工知能システム10から統合人工知能システム20に医療知識や医療情報を送信するタイミングを、送信元の医療機関において決定することができる。送信指示を手動で行う場合、ローカル人工知能システム10のユーザインターフェイス14、又は医師端末100のユーザインターフェイスが用いられる。ローカル人工知能システム10のユーザインターフェイス14や、医師端末100のユーザインターフェイスは、指示入力部の例である。
一方、送信指示が自動で行われる場合、制御部16は、例えば、事前にスケジューリングされたタイミングで(定期的又は不定期的に)、ローカルデータベース12から医療知識等を選択する。個人情報加工部15は、選択された医療知識等に含まれる個人情報を加工する。制御部16は、個人情報が加工された医療知識等を通信部13に送る。通信部13は、医療情報等を統合人工知能システム20に向けて送信する。本例では、制御部16が指示入力部として機能する。統合人工知能システム20は、ローカル人工知能システム10から送信された医療知識等を通信部23により受信する。制御部24は、受信された医療知識等をデータベース22に格納する。
〈管理システム30〉
例示的な管理システム30の構成を図4に示す。管理システム30には、課金処理部31、使用管理部32、通信部33及び制御部34が設けられている。
通信部33は、通信回線40を通じて他のシステムや他の装置にデータを送信する処理と、他のシステムや他の装置からデータを受信する処理とを行う。本例では、通信部33は、通信回線43を通じて統合人工知能システム20との間で通信を行う。また、通信部33は、通信回線43及び外部回線44を通じてローカル人工知能システム10との間で通信を行う。
制御部34は各種の制御を実行する。制御部34は、管理システム30の各要素の制御や、2以上の要素の連係的制御を実行する。
課金処理部31は、統合人工知能システム20の使用、データベース22の使用、医療知識の提供などのサービスに対する課金処理を実行する。管理システム30(課金処理部31、使用管理部32等)は、例えば、サービスの提供先(医療機関等)それぞれのアカウントを管理し、提供されたサービスの内容や日時を記録し、アカウントに記録された情報に基づき課金額を算出する。
使用管理部32は、医療機関によるデータベース22の使用状況を記録する。例えば、使用管理部32は、医療機関に設置されたコンピュータ(医師端末100、ローカル人工知能システム10等)又は統合人工知能システム20を監視することにより、サービス提供先である各医療機関によるデータベース22の使用状況を記録する。
統合人工知能システム20は、人工知能エンジン21により新たな医療知識を獲得し、それをデータベース22に蓄積することができる。更に、統合人工知能システム20は、データベース22に蓄積された医療知識を、サービス提供先の医療機関に送信することができる。この場合、管理システム30の課金処理部31は、この医療機関に対する課金処理を行うことができる。この課金処理部31は第1課金処理部の例である。
統合人工知能システム20は、人工知能エンジン21が獲得した医療知識と、ローカル人工知能システム10が獲得した医療知識とを、データベース22に蓄積することができる。サービス提供先である医療機関は、複数の医療機関にて獲得された医療知識やそれに基づき獲得された医療知識が蓄積された大規模なデータベース22を使用することができる。例えば、医療機関に設置された人工知能エンジンと、データベース22とを組み合わせて使用することができる。この場合、管理システム30の使用管理部32は、医療機関によるデータベース22の使用状況を記録する。使用管理部32は使用管理部の例である。課金処理部31は、使用管理部32により記録された情報に基づいて、サービス提供先である医療機関に対する課金処理を行う。この課金処理部31は第2課金処理部の例である。
統合人工知能システム20は、サービス提供先である医療機関から患者の医療情報を通信部23により受信する。この通信部23は医療情報受付部の例である。人工知能エンジン21は、受け付けられた医療情報とデータベース22とに基づいて推論を行うことができる。通信部23は、人工知能エンジン21により取得された推論結果を当該医療機関に送信する。この通信部23は送信部の例である。この場合、管理システム30の課金処理部31は、推論結果の送信先である医療機関に対する課金処理を行う。この課金処理部31は第3課金処理部の例である。
実施形態に係る医療情報処理方法に含まれる工程や、医療情報処理システムに含まれる要素(構成、動作等)は、上記の例示に限定されるものではない。
以上に説明した実施形態は例示に過ぎない。本発明を実施しようとする者は、本発明の要旨の範囲内における変形(省略、置換、付加等)を任意に施すことが可能である。
10 ローカル人工知能システム
11 ローカル人工知能エンジン
12 ローカルデータベース
13 通信部
14 ユーザインターフェイス
15 個人情報加工部
16 制御部
20 統合人工知能システム
21 人工知能エンジン
22 データベース
23 通信部
24 制御部
30 管理システム
31 課金処理部
32 使用管理部
33 通信部
34 制御部
40 通信回線

Claims (9)

  1. 複数の医療機関に設置された複数の第1人工知能システムと、
    前記複数の第1人工知能システムのそれぞれと通信可能な第2人工知能システムと
    を含み、
    前記複数の第1人工知能システムのそれぞれは、
    医療知識及びそれを獲得するためのデータの少なくともいずれかが格納された第1データベースと、
    前記第1データベースに基づいて新たな医療知識を獲得するための処理を実行する第1人工知能エンジンと
    を含み、
    前記第1人工知能エンジンにより獲得された前記新たな医療知識を前記第1データベースに格納し、
    前記第2人工知能システムは、
    前記複数の第1人工知能システムの前記第1データベースに格納された医療知識を受け付ける知識受付部と、
    前記知識受付部により受け付けられた2以上の医療知識を比較する第2人工知能エンジンと、
    前記第2人工知能エンジンにより取得された情報が格納される第2データベースと
    を含み、
    前記知識受付部は、前記複数の第1人工知能システムのうち互いに異なる第1人工知能システムの前記第1データベースに格納された第1医療知識及び第2医療知識を受け付け、
    前記第2人工知能エンジンは、
    所定のテストデータと前記第1医療知識とに基づき推論を実行して第1疑い病名を求め、
    前記所定のテストデータと前記第2医療知識とに基づき推論を実行して第2疑い病名を求め、
    前記第1疑い病名と前記第2疑い病名とを比較する
    ことを特徴とする医療情報処理システム。
  2. 前記第2人工知能エンジンは、前記第1疑い病名と前記第2疑い病名との比較において、前記第1疑い病名と前記第2疑い病名とが同一又は類似であるか判定する
    ことを特徴とする請求項1に記載の医療情報処理システム。
  3. 前記第2人工知能エンジンは、前記第1疑い病名と前記第2疑い病名とを比較することにより新たな医療知識を獲得し、
    前記第2人工知能システムは、前記第2人工知能エンジンにより獲得された前記新たな医療知識を医療機関に送信する
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の医療情報処理システム。
  4. 前記第2人工知能エンジンは、前記第1疑い病名と前記第2疑い病名とを比較することにより新たな医療知識を獲得し、
    前記第2データベースには、前記知識受付部により受け付けられた前記第1医療知識及び第2医療知識と、前記第2人工知能エンジンにより獲得された前記新たな医療知識とが格納される
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の医療情報処理システム。
  5. 前記第2人工知能エンジンは、前記第2データベースに基づいて、所定の属性と医療知識との関係を求める
    ことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の医療情報処理システム。
  6. 前記複数の第1人工知能システムのうちの少なくとも1つは、
    前記第1データベースに格納された医療知識を前記第2人工知能システムに送信するための指示を入力するための指示入力部と、
    前記指示入力部により入力された前記指示に基づいて、前記第1データベースに格納された医療知識を前記第2人工知能システムに送信する送信部と
    を含み、
    前記第2人工知能システムの前記知識受付部は、前記第1人工知能システムの前記送信部により送信された医療知識を受け付ける
    ことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の医療情報処理システム。
  7. 前記所定のテストデータは、電子カルテ情報、医用画像、及び検査データのいずれかを含む
    ことを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の医療情報処理システム。
  8. 複数の医療機関に設置された複数の人工知能システムのそれぞれにより獲得された医療知識を受け付ける知識受付部と、
    前記知識受付部により受け付けられた2以上の医療知識を比較する人工知能エンジンと、
    前記人工知能エンジンにより取得された情報が格納されるデータベースと
    を含み、
    前記知識受付部は、前記複数の人工知能システムのうち互いに異なる人工知能システムにより獲得された第1医療知識及び第2医療知識を受け付け、
    前記人工知能エンジンは、
    所定のテストデータと前記第1医療知識とに基づき推論を実行して第1疑い病名を求め、
    前記所定のテストデータと前記第2医療知識とに基づき推論を実行して第2疑い病名を求め、
    前記第1疑い病名と前記第2疑い病名とを比較する
    ことを特徴とする医療情報処理システム。
  9. 人工知能エンジンを用いて医療情報を処理する方法であって、
    前記人工知能エンジンが、複数の医療機関に設置された複数の人工知能システムのそれぞれにより獲得された医療知識を受け付け、
    前記複数の人工知能システムのうち互いに異なる人工知能システムにより獲得された第1医療知識及び第2医療知識が受け付けられたとき、前記人工知能エンジンが、所定のテストデータと前記第1医療知識とに基づき推論を実行して第1疑い病名を求め、
    前記人工知能エンジンが、前記所定のテストデータと前記第2医療知識とに基づき推論を実行して第2疑い病名を求め、
    前記人工知能エンジンが、前記第1疑い病名と前記第2疑い病名とを比較し、
    前記人工知能エンジンが、前記第1疑い病名と前記第2疑い病名との比較により取得された情報をデータベースに格納する
    ことを特徴とする医療情報処理方法。
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