JP6796215B2 - 内視鏡の先端部および内視鏡 - Google Patents

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Description

本発明は、内視鏡の挿入部に設けられる内視鏡の先端部および内視鏡に関する。
従来、医療用分野においては、細長の挿入部を体腔内に挿入することにより、体腔内を観察することができる内視鏡が広く用いられている。
このような内視鏡は、挿入部の先端部に斜面を設けて先細りの形状として、挿入性を向上させる技術が知られている。
例えば日本国特開2009−285305号公報には、尿道などの細く狭い管腔内に挿入部を挿入し易くするための先細りの先端部が挿入部の先端に設けられた内視鏡が開示されている。この日本国特開2009−285305号公報には、例えば尿道などの細く狭い管腔内に内視鏡の挿入部を挿入し易くするため細く狭い管腔内に挿入部を挿入し易くする技術が開示されている。
しかしながら、従来の内視鏡は、先端部に設けられる真円状の先端部材である先端硬質部が撮像ユニットなどの各種内蔵物に対して無駄な肉厚を有する部分があり、先端部を細径化するには限界があるという問題があった。その結果、挿入部を、さらに細径化することが困難であり、より挿入性を向上させるために細径化が望まれていた。
そこで、本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、より挿入部を細径化でき、挿入性を向上させることができる内視鏡の先端部および内視鏡を提供することを目的としている。
本発明の一態様における内視鏡の先端部は、略円筒形状の先端硬質部と、前記先端硬質部に形成され、撮像ユニットが嵌合される断面略矩形状の孔部を有する第1の嵌合孔と、前記第1の嵌合孔の前記孔部の長辺に隣接するように前記先端硬質部に形成され、処置具挿通チャンネルが接続される接続管が嵌合される第2の嵌合孔と、前記長辺に平行に前記先端硬質部の前記略円筒形状の側面の少なくとも1部に対して設けられた平面と、前記平面と連続して前記側面の周方向に形成された曲面と、前記曲面と前記略円筒形状の円周面とを繋ぐように前記側面の周方向に形成された斜面と、被覆部材が固着される段部と、を具備し、前記段部は、前記側面のうち前記平面および前記曲面を除いた前記斜面または前記円周面に形成される。
本発明の一態様における内視鏡は、略円筒形状の先端硬質部と、前記先端硬質部に形成され、撮像ユニットが嵌合される断面略矩形状の孔部を有する第1の嵌合孔と、前記第1の嵌合孔の前記孔部の長辺に隣接するように前記先端硬質部に形成され、処置具挿通チャンネルが接続される接続管が嵌合される第2の嵌合孔と、前記長辺に平行に前記先端硬質部の前記略円筒形状の側面の少なくとも1部に対して設けられた平面と、前記平面と連続して前記側面の周方向に形成された曲面と、前記曲面と前記略円筒形状の円周面とを繋ぐように前記側面の周方向に形成された斜面と、被覆部材が固着される段部と、を具備し、前記段部は、前記側面のうち前記平面および前記曲面を除いた前記斜面または前記円周面に形成される先端部が挿入部に設けられている。
本実施の形態の内視鏡の構成を示す斜視図 同、内視鏡の先端部の構成を示す斜視図 同、先端部の構成を示す縦断面 同、先端硬質部の構成を示す斜視図 同、先端硬質部を後方から見た斜視図 同、先端硬質部の構成を示す横断面図 同、先端部の構成を示す横断面図 同、第1の変形例の先端硬質部の構成を示す横断面図 同、第2の変形例の先端硬質部の構成を示す横断面図
以下に、本発明の好ましい形態について図面を参照して説明する。
なお、以下の説明に用いる図においては、各構成要素を図面上で認識可能な程度の大きさとするため、構成要素毎に縮尺を異ならせてあるものであり、本発明は、これらの図に記載された構成要素の数量、構成要素の形状、構成要素の大きさの比率、および各構成要素の相対的な位置関係のみに限定されるものではない。また、以下の説明においては、図の紙面に向かって見た上下方向を構成要素の上部および下部として説明している場合がある。
図1は、内視鏡の構成を示す斜視図、図2は内視鏡の先端部の構成を示す斜視図、図3は先端部の構成を示す縦断面、図4は先端硬質部の構成を示す斜視図、図5は先端硬質部を後方から見た斜視図、図6は先端硬質部の構成を示す横断面図、図7は先端部の構成を示す横断面図である。
先ず、本実施の形態の内視鏡について以下に説明する。なお、本実施の形態では、気管支内視鏡を例示して説明しているが、以下に述べる技術は消化器系、外科系など各種内視鏡に適用できるものである。
本発明の第1の実施形態の内視鏡1は、図1に示すように、挿入部2と、操作部3と、ユニバーサルコード4と、内視鏡コネクタ5などによって主に構成されている。
挿入部2は、細長形状に形成され、先端側から順に先端部6、内視鏡湾曲部である湾曲部7および可撓管部8が連設されて形成されており、全体として柔軟性を備えている。
挿入部2の先端部6は、内部に撮像素子などを備えた撮像装置である撮像ユニットと、照明光を前方に向けて照射する照明光学系など(いずれも不図示)が内蔵されている。
なお、本発明を適用し得る内視鏡の形態としては、上述した一例(撮像ユニットなどを備えた電子内視鏡)に限定されるものではなく、それ以外の形態、例えば撮像ユニットを備えず、イメージガイドファイバーを挿入部2に配設した形態のいわゆるファイバースコープなどであってもよい。
湾曲部7は、操作部3に設けられる操作部材のうち湾曲操作を行うための湾曲レバー13の回動操作を受けて、第1の方向および、その反対方向である第2の方向に沿った、ここでは上下(UP及びDOWN)の2方向へと能動的に湾曲させ得るように構成されている。なお、ここでの上下(UP及びDOWN)は、撮像ユニットによって撮像される内視鏡画像における上下方向である。
可撓管部8は、受動的に可撓自在となるように柔軟性を持たせた構成となっている。この可撓管部8の内部には、処置具挿通チャンネル用のルーメンのほか、先端部6に内蔵される撮像ユニットから延出され操作部3の内部を経てユニバーサルコード4の内部へと延設される各種の信号線が挿通されるルーメンや、外部機器である光源装置(不図示)から発せられる光を先端部6の先端面に設けられている照明窓(不図示)へと導光するライトガイド(不図示)が挿通されるルーメンが形成されている。
なお、光源については、操作部の内部に発光体(例えば発光ダイオード(light emitti ng diode:LED)など)を設けた形態であってもよい。この構成の場合は、操作部内のLEDから発せられる光を先端部6の照明窓へと導光するために上記ライトガイド(不図示)が利用される。
また、これとは別の形態として、先端部6の内部、例えば照明窓の基端寄りの部位にLEDなどの発光体を設ける形態としてもよい。この構成の場合、LEDから発せられる光は、直接照明窓を透過して、先端部6の前方を照明する。
即ち、この構成では可撓管部8内のライトガイド(不図示)は不要となる。その一方で、先端部6に設けたLEDを発光させるための電力供給線などを、可撓管部8内のルーメンに挿通させる構成となる。
操作部3は、挿入部2の基端部に連設されており、複数の操作部材などを有して構成される構成ユニットである。この操作部3は、折れ止め部9と、把持部10と、複数の操作部材(13,14など)と、処置具挿通部11と、吸引バルブ15などによって構成される。
折れ止め部9は、操作部3の先端部と可撓管部8の基端部との接続部分に設けられ、可撓管部8の基端部を覆うことにより、当該内視鏡1の使用時に可撓管部8が不要に急激に折れてしまうことを抑止するための保護部材である。
把持部10は、内部に各種の構成部材を収納する筐体部である。把持部10は、折れ止め部9に連設されている。そして、把持部10は、内視鏡1の使用時に使用者が手に持って把持する部位である。
複数の操作部材は、把持部10の外表面上に設けられ、内視鏡1の各種の機能を操作するための部材である。複数の操作部材としては、例えば湾曲部7の上下方向の湾曲操作を行うための湾曲レバー13のほか、送気送水操作や吸引操作を行う操作部材、撮像ユニット35(図3参照)、照明ユニットなどに各対応する操作を行うための操作部材14などである。
処置具挿通部11は、各種の処置具(不図示)を挿入する処置具挿通口(不図示)を有し、操作部3の内部で送気送水管路および吸引管路を兼ねる処置具挿通チャンネル26(図3参照)に連通する処置具挿通路を備えた構成部である。
なお、この処置具挿通部11には、処置具挿通口を開閉する蓋部材であって、この処置具挿通部11に対して着脱自在(交換可能)に構成される鉗子栓12が配設されている。また、吸引バルブ15は、不図示の吸引装置との間で吸引管路を連結するための連結部である。
ユニバーサルコード4は、可撓性を有し、操作部3から延出する中空の管状部材である。このユニバーサルコード4は、挿入部2の先端部6から当該挿入部2の内部を挿通し操作部3の内部を経て延出される各種の信号線と、外部機器である光源装置(不図示)からのライトガイド(不図示)と、外部機器である送気送水装置(不図示)からの送気送水用チューブなどが内部に挿通されている複合ケーブルである。
内視鏡コネクタ5は、ユニバーサルコード4の先端に配設され、外部機器との接続を確保するための接続部材である。この内視鏡コネクタ5は、外部機器であるビデオプロセッサ(不図示)との間を接続する信号ケーブルを接続する電気コネクタ部16を側面部に有している。
また、内視鏡コネクタ5は、外部機器である光源装置(不図示)との間を接続するライトガイド束や、上記各種の信号線をまとめた電気ケーブル(不図示)を接続する光源コネクタ部17などを有して構成されている。
ここで、挿入部2の先端部分となる先端部6の構成について以下に説明する。
図2に示すように、先端部6は、直径が約4.0mm程度の先端硬質部21が設けられている。この先端硬質部21は、ポリサルフォンなどの硬質樹脂、ステンレスなどの金属から形成された所謂、砲弾形状を成している。
先端硬質部21の先端面21aには、被写体の像光が導光する直径が約1.0mm程度の観察窓22と、照明光を出射する、ここでは2つの照明窓23と、が配設されている。また、先端硬質部21には、開口部24が形成されている。
この先端硬質部21は、基端部分にチューブ状の被覆部材である湾曲ゴム31が被覆され、この湾曲ゴム31の先端部分が糸巻接着部32により固着されている。なお、湾曲ゴム31の内周には、金属製のパイプ27が設けられている。
また、先端硬質部21内には、図3に示すように、処置具挿通チャンネル26が接続される接続管25、撮像ケーブル36が延設された撮像ユニット35、図示しない照明光学系などが配設され、接着剤などに充填剤28が充填固化されている。
なお、接続管25は、開口部24に連通するように先端硬質部21に嵌着されている。即ち、開口部24は、処置具挿通チャンネル26の開口を構成している。この開口部24は、開口面が先端硬質部21の先端面21aに対して後方側へ向けて所定の角度に斜め形成された傾斜部20を有している。
ここで、開口部24が設けられた先端硬質部21の傾斜部20について簡単に説明する。
本実施の形態のような気管支用の内視鏡1は、気管から多岐に亘る気管支に挿入部2が挿入されるため、より細い気管支へ挿入し易いように先端硬質部21に傾斜部20を設けて、先端部6の形状が略砲弾形状としている。
そのため、挿入部2の先端部6は、先端硬質部21が先端面21aに対して、より鋭角に傾斜した傾斜部20を有したほうが細い気管支へ導入し易くなる。しかし、先端部6は、傾斜部20に開口部24が設けられているため、傾斜部20の角度を鋭角にし過ぎると、吸引性能が著しく劣ってしまう。
そのため、本実施の形態の先端硬質部21の傾斜部20は、先端面21aから挿入部2の長手方向に直交する方向の外周部までの距離aおよび先端面21aから挿入部2の長手方向に沿った深さbの関係が設定されている。
ここでは、例えば、先端硬質部21の外径が4.0mmで、処置具挿通チャンネル26の孔径が2mmとすると、距離aが1.2mmから2.235mmの間に設定され、深さbが1.0mmから2.0mmの間に設定されている。
なお、例えば、距離aが1.2mmのときは、深さbが1.0mm(aの0.83倍)から2.0mm(aの1.67倍)の傾斜部20が形成され、距離aが2.235mmのときは、深さbが1.0mm(aの0.45倍)の傾斜部20が形成される。また、例えば、距離aが1.8mmのときは、深さbが1.0mm(aの0.56倍)から1.5mm(aの0,83倍)の傾斜部20が形成される。このように距離aが長くなると、深さbの範囲が小さくなるように傾斜部20が設定される。
以上のように傾斜部20は、吸引性能が著しく劣ってしまうことを防止するため、深さbが距離aの0.45倍から1.67倍の範囲に設定されるものである。
換言すると、先端硬質部21の傾斜部20の開口部24は、先端硬質部21の先端面21aに沿った垂直面方向の距離aに対して、この先端面21aから先端面21aに沿った垂直面方向に直交する水平面方向の深さbが0.45倍から1.67倍の範囲に設定された所定の角度を有して傾斜している。
本実施の形態の先端硬質部21は、図4および図5に示すように、撮像ユニット35が嵌合される内蔵物配置部である第1の嵌合孔51と、処置具挿通チャンネル26が接続される接続管25が嵌合される内蔵物配置部である断面真円状の第2の嵌合孔52と、照明光学系などが嵌合される2つの内蔵物配置部である第3の嵌合孔53と、が形成されている。
なお、撮像ユニット35用の第1の嵌合孔51は、先端側がレンズユニットの形状に合わせて円柱形状の孔部となっており、基端側が撮像素子、撮像基板などによる形状に合わせて略四角柱状の孔部となっている。
そして、先端硬質部21は、糸巻接着部32による湾曲ゴム31が固着される部分となる外表面の中途部分に撮像ユニット35が配設される第1の嵌合孔51の略矩形状の孔部の長辺に沿った平面41が形成され、この平面部41の両端から外周方向に沿って滑らかな曲面41aが形成されている。
さらに、先端硬質部21は、曲面41aに連続する平面状の斜面である傾斜面42が形成されて、この傾斜面42と連続的に内径方向に段形成された段部としての溝部43が周方向に形成されている。また、溝部43の基端は、糸巻接着された湾曲ゴム31の先端部分の抜け止め用の外向フランジ44が形成されている。
したがって、先端硬質部21は、図6に示すように、平面41の両端に2つの傾斜面42が曲面41aを介して連続的に形成されて、これら傾斜面42と連続的に周方向に沿った断面円弧状の底面を有する周溝としての溝部43が形成されている。なお、図6は、撮像ユニット35による画像の上下左右方向に合わせた図である。
処置具挿通チャンネル26に連通する孔部となる第2の嵌合孔52は、撮像ユニット35が配設される第1の嵌合孔51の略矩形状の寸法が小さい短手方向(幅W方向)に沿って長辺側と隣接するように配置されている。即ち、第1の嵌合孔51は、後方部分が撮像ユニット35の撮像素子および撮像基板が設けられる略矩形状部分の断面形状に合わせて高さHが長尺な長辺と幅Wが短尺な短辺を有する断面略矩形状の孔部となっている。
このように、先端硬質部21は、外形ができるだけ小さくなるように、第1の嵌合孔51と第2の嵌合孔52の配置が設定されている。
以上のように構成された先端部6の先端硬質部21は、撮像ユニット35が配設される第1の嵌合孔51から必要強度を有するように平面41の両端に曲面41aを介して2つの傾斜面42を滑らかに連続形成した断面異形状とすることで、従来のような一点鎖線で示す断面略真円状であった直径Dに対して、上下方向をより小さな径d1(D>d1)、および左右方向をより小さな径d2(D>d2)とすることができる。その結果、先端硬質部21は、従来よりも小さな外形とすることができる。
これにより、先端硬質部21に湾曲ゴム31が被覆された先端部6の部分も、図7に示すように、従来のような一点鎖線で示す断面略真円状であった直径D1に対して、上下方向をより小さな径d3(D1>d3)、および左右方向をより小さな径d4(D1>d4)とすることができる。
このように、先端部6の外形をより小さくできることができ、この先端部6に連設される湾曲部7および可撓管部8も細径化することができ、挿入部2全体が細径化できる内視鏡1となる。これにより、内視鏡1は、より細径の挿入部2により挿入性が向上する。
特に、従来は先端硬質部21に傾斜部20を設けることで先端部の外径が大きくなりやすかったが、上述した先端硬質部21は、傾斜部20を設けても外径をより小さくできる。それゆえ、傾斜部20を設けたことによる挿入性の向上に細径化による挿入性の向上が加えられ、極めて挿入性が向上する。
さらに、先端部6は、先端硬質部21が湾曲ゴム31を固着する糸巻接着部32の箇所に溝部43を有することで、湾曲ゴム31を固着する位置が明確化でき、外向フランジ44を有することで湾曲ゴム31の抜けも防止することができる。
なお、先端部6は、湾曲ゴム31が被覆される先端硬質部21が平面41の両端に曲面41aを介して2つの傾斜面42を滑らかに連続した面とすることで、湾曲ゴム31の密着性を確保して十分に水密保持された構成となる。
ところで、本実施の形態に示したような先端硬質部21の開口部24が斜め形成された所謂、砲弾形状の先端部6は、先端面21aが平面状のものに対して後方側にずらして、斜めに形成された部位よりも後方位置で湾曲ゴム31を固着する糸巻接着部32を設ける必要がある。
そのため、先端硬質部21の内蔵物である撮像ユニット35の撮像素子、撮像基板などが設けられる部位の外周に糸巻接着部32が設けられる。この撮像ユニット35における撮像素子、撮像基板などが設けられる部位は、最も太い部分であるため、先端硬質部21を従来のように真円状とした場合、先端部6の細径化が困難であった。
これに対して、本実施の形態の先端部6では、内蔵物、ここでは撮像ユニット35によって細径化が困難とされる先端硬質部21の外周部位に糸巻接着部32を設けても、撮像ユニット35の形状に合わせて先端硬質部21を断面異形状とすることで、細径化が可能となる。
(第1の変形例)
図8は、第1の変形例の先端硬質部の構成を示す横断面図である。
なお、図8に示すように、先端硬質部21は、平面41の両端に曲面41aを介して滑らかな連続した面として形成される2つの傾斜面42を凸曲面としてもよい。
このように、先端部6は、先端硬質部21の2つの傾斜面42を凸曲面とすることで、湾曲ゴム31との密着性が高まり、より水密保持された構成となる。
また、湾曲ゴム31との水密性が保持できれば、先端硬質部21の2つの傾斜面42を凹曲面としてもよい。
(第2の変形例)
図9は、第2の変形例の先端硬質部の構成を示す横断面図である。
図9に示すように、先端硬質部21は、処置具挿通チャンネル26が接続される接続管25が嵌合される第2の嵌合孔52側も、この第2の嵌合孔52の真円形状に沿った円弧面を有した異形状にして、外表面が滑らかな連続した傾斜面42をさらに形成してもよい。
このように、先端硬質部21は、処置具挿通チャンネル26が連通する第2の嵌合孔52の外周部も異形にすることで、さらに先端部6を細径化でき、また処置具挿通チャンネル26の径を大きくしても先端部6の大型化を抑制することができる。その結果、先端部6の外形が大きくなることを抑制しつつも、処置具挿通チャンネル26の寸法の自由度が向上する。
以上の実施の形態に記載した発明は、それらの形態に限ることなく、その他、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々の変形を実施し得ることが可能である。さらに、上記各形態には、種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適宜な組合せにより種々の発明が抽出され得るものである。
例えば、各形態に示される全構成要件から幾つかの構成要件が削除されても、述べられている課題が解決でき、述べられている効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成が発明として抽出され得るものである。
本発明によれば、より挿入部を細径化でき、挿入性を向上させることができる内視鏡の先端部および内視鏡を実現できる。
本出願は、2017年11月21日に日本国に出願された特願2017−223588号を優先権主張の基礎として出願するものであり、上記の開示内容は、本願明細書、請求の範囲に引用されるものとする。

Claims (8)

  1. 略円筒形状の先端硬質部と、
    前記先端硬質部に形成され、撮像ユニットが嵌合される断面略矩形状の孔部を有する第1の嵌合孔と、
    前記第1の嵌合孔の前記孔部の長辺に隣接するように前記先端硬質部に形成され、処置具挿通チャンネルが接続される接続管が嵌合される第2の嵌合孔と、
    前記長辺に平行に前記先端硬質部の前記略円筒形状の側面の少なくとも1部に対して設けられた平面と、
    前記平面と連続して前記側面の周方向に形成された曲面と、
    前記曲面と前記略円筒形状の円周面とを繋ぐように前記側面の周方向に形成された斜面と、
    被覆部材が固着される段部と、
    を具備し、
    前記段部は、前記側面のうち前記平面および前記曲面を除いた前記斜面または前記円周面に形成されることを特徴とする内視鏡の先端部。
  2. 前記段部は、前記斜面に連続して前記円周面に形成された溝を含むことを特徴とする請求項1に記載の内視鏡の先端部。
  3. 前記段部は、基端側に形成された外向フランジを有した溝部であることを特徴とする請求項1に記載の内視鏡の先端部。
  4. 前記斜面は、平面状または凸曲面状であることを特徴とする請求項1に記載の内視鏡の先端部。
  5. 前記先端硬質部は、前記第2の嵌合孔の開口部が先端面に対して所定の角度を有して斜めに形成されていることを特徴とする請求項1に記載の内視鏡の先端部。
  6. 前記開口部は、前記先端硬質部の先端面に沿った垂直面方向の距離に対して、前記先端面から前記垂直面に直交する水平面方向の深さが0.45倍から1.67倍の範囲に設定された前記所定の角度を有していることを特徴とする請求項5に記載の内視鏡の先端部。
  7. 前記第2の嵌合孔は、断面円形状であり、
    前記先端硬質部の前記略円筒形状の側面の少なくとも1部に対して設けられた、前記第2の嵌合孔の前記断面円形状に沿って突出した円弧面をさらに有し、
    前記斜面は、さらに、前記円弧面と前記略円筒形状の円周面とを繋ぐように前記側面の周方向に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の内視鏡の先端部。
  8. 請求項1に記載の内視鏡の先端部が挿入部に設けられていることを特徴とする内視鏡。
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