JP6792042B1 - 携帯用情報機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】2つの筐体間を曲面で滑らかに連結することができ、さらに筐体間を折り畳んだ際の薄型化も可能となる携帯用情報機器を提供する。【解決手段】携帯用情報機器10は、筐体12A,12Bを連結するヒンジ装置14を備える。ヒンジ装置14は、筐体12A,12Bの並び方向に沿って並んで設けられた複数の外殻部材と、隣接する外殻部材同士を、隣接する外殻部材の上面での境界部を支点に相対回転可能に且つ相対移動可能に連結する複数の連結部材と、を有する。ヒンジ装置14は、各外殻部材が各連結部材を介して相対的に回動することで、筐体12A,12B間を平板形態から積層形態まで回動可能に連結している。第1筐体12Aに最も近い外殻部材の回動可能範囲は、第2筐体12Bに最も近い外殻部材の回動可能範囲よりも小さい。【選択図】図1

Description

本発明は、2つの筐体間をヒンジ装置で連結した携帯用情報機器に関する。
近年、タッチパネル式の液晶ディスプレイを有し、物理的なキーボードを持たないタブレット型PCやスマートフォン等の携帯用情報機器が急速に普及している。この種の携帯用情報機器は、使用時には大きい方が望ましい反面、非使用時には小さいことが望ましい。そこで、2つの筐体間をヒンジ装置で折り畳み可能に連結した携帯用情報機器が提案されている(例えば、特許文献1参照)。この構成では、フレキシブルディスプレイをキーボードを設けた筐体の一部まで張り出すように設け、大画面化を図っている。
米国特許第10180704号明細書
上記特許文献1の構成は、2つの筐体間がフレキシブル部分を設けて折曲可能に連接されている。このように2つの筐体間を単なるフレキシブルヒンジで連結した場合には、その折曲角度の制御が難しい。このため、この携帯用情報機器は、2つの筐体間を130度程度の角度姿勢としてノート型PCとして使用しようとする際、次のような問題を生じる懸念がある。すなわち、フレキシブルヒンジの一部が急な角度で屈曲された場合は、ディスプレイのヒンジ上に配置された部分も屈曲する。その結果、ディスプレイは、見かけ上、一方の筐体側の部分と、他方の筐体側の部分とに分割され、見かけ上2画面のようになる。
従って、このような問題を解消するためには、2つの筐体間を例えば90度〜140度程度の角度姿勢とした際、ディスプレイの折曲領域を支持するヒンジが滑らかなR形状の曲面を形成できる必要がある。ところが、ヒンジ装置は、曲げ部分のR形状の曲率を単に大きくしただけでは、0度姿勢まで折り畳んだ際の折曲部分の曲率も大きくなり、厚みが大きくなる。なお、このようなヒンジ装置による滑らかな曲面は、一方の筐体のみにディスプレイを設けた構成や、両方の筐体にそれぞれディスプレイを設けた構成であっても外観品質の向上に寄与する。
本発明は、上記従来技術の課題を考慮してなされたものであり、2つの筐体間を曲面で滑らかに連結することができ、さらに筐体間を折り畳んだ際の薄型化も可能となる携帯用情報機器を提供することを目的とする。
本発明の第1態様に係る携帯用情報機器は、携帯用情報機器であって、上面と下面と側面を有する第1筐体と、上面と下面と側面を有する第2筐体と、前記第1筐体及び前記第2筐体の互いに隣接する側面間に設けられ、前記第1筐体と前記第2筐体とを相対的に回動可能に連結するヒンジ装置と、を備え、前記ヒンジ装置は、前記第1筐体と前記第2筐体の並び方向に沿って並んで設けられた複数の外殻部材と、少なくとも隣接する外殻部材同士を、前記隣接する外殻部材の上面での境界部を支点に相対回転可能に且つ相対移動可能に連結する複数の連結部材と、を有し、前記ヒンジ装置は、各外殻部材が各連結部材を介して相対的に回動することで、前記第1筐体と前記第2筐体との間を、互いの上面が略同一平面上に配置される平板形態から、互いの上面同士が対面するように重ねて配置される積層形態まで回動可能に連結するものであり、各連結部材によって隣接する外殻部材同士を回動可能な角度範囲を回動可能範囲と称すると、少なくとも前記第1筐体に最も近い第1の連結部材の第1の回動可能範囲は、前記第2筐体に最も近い第2の連結部材の第2の回動可能範囲よりも小さい。
このような構成によれば、例えば筐体間を平板形態と積層形態の間の角度位置とし、携帯用情報機器をノート型PCとして使用する際、ヒンジ装置は第1筐体と第2筐体との間を大きな曲率の円弧を描くように接続できる。このため、携帯用情報機器は、筐体間に屈曲部が形成されず、ノート型PCとして使用する際の外観品質が向上する。また、筐体間を収納形態とした際は、大きな回動可能範囲を有する第2の回動可能範囲が大きく折れ曲がるため、機器全体として薄型化が図られる。
前記複数の連結部材の回動可能範囲の合計が180度より大きい構成としてもよい。
前記複数の連結部材は、前記第1の連結部材と前記第2の連結部材との間にある第3の連結部材をさらに含み、前記第3の連結部材の第3の回動可能範囲は、前記第1の回動可能範囲よりも大きく、且つ前記第2の回動可能範囲よりも小さい構成としてもよい。
前記複数の外殻部材は、前記第1筐体の前記側面から前記第2筐体の前記側面に向かって順に並ぶ第1の外殻部材、第2の外殻部材、第3の外殻部材を含み、前記第2の外殻部材の前記並び方向の幅寸法は、前記第1の外殻部材の前記並び方向の幅寸法よりも小さく、且つ前記第3の外殻部材の前記並び方向の幅寸法よりも大きい構成としてもよい。
前記第1筐体の上面と下面との間の高さ寸法は、前記第2筐体の上面と下面との間の高さ寸法よりも大きく構成され、前記第1の外殻部材の高さ寸法は、前記第1筐体の高さ寸法よりも小さく、且つ前記第2の外殻部材の高さ寸法よりも大きく構成され、前記第3の外殻部材の高さ寸法は、前記第2の外殻部材の高さ寸法よりも小さく、且つ前記第2筐体の高さ寸法よりも大きく構成され、前記平板形態において、前記第1筐体、前記第2筐体及び各外殻部材の上面同士は、略同一平面上に配置される構成としてもよい。
前記第1筐体の上面と下面との間の高さ寸法は、前記第2筐体の上面と下面との間の高さ寸法よりも大きく構成され、前記平板形態において、前記第1筐体、前記第2筐体及び各外殻部材の上面同士は略同一平面上に配置され、各外殻部材の下面は前記第1筐体の下面と前記第2筐体の下面とを連続させるように階段状に配置される構成としてもよい。
前記外殻部材は、前記並び方向に貫通した中空部を有し、前記連結部材は、前記外殻部材の前記中空部内で、少なくとも隣接する外殻部材間に形成される下面側の境界部を跨ぐように配置され、前記積層形態で前記境界部に形成される隙間を覆う内殻部材と、前記内殻部材と、前記隣接する外殻部材のうちの一方の外殻部材との間を、相対回転可能に且つ相対移動可能に連結する第1連結部と、前記内殻部材と、前記隣接する外殻部材のうちの他方の外殻部材との間を、相対回転可能に且つ相対移動可能に連結する第2連結部と、を有する構成としてもよい。
前記ヒンジ装置は、さらに、前記外殻部材及び前記連結部材の回動動作に対して抵抗を付与する抵抗付与部を有する構成としてもよい。
さらに、前記第1筐体の上面に設けられたキーボードと、前記第2筐体の上面から前記ヒンジ装置の上面を通過して前記第1筐体の上面の一部まで亘って設けられると共に、前記ヒンジ装置の上面に配置される部分に折曲領域を有するディスプレイと、を備える構成としてもよい。
本発明の上記態様によれば、2つの筐体間を曲面で滑らかに連結することができ、さらに筐体間を折り畳んだ際の薄型化も可能となる。
図1は、第1の実施形態に係る携帯用情報機器を開いて第1使用形態とした状態を模式的に示す斜視図である。 図2は、携帯用情報機器を閉じて収納形態とした状態を模式的に示す斜視図である。 図3Aは、携帯用情報機器を第1使用形態からさらに開いて第2使用形態とした状態を模式的に示す斜視図である。 図3Bは、図3Aに示す携帯用情報機器の一部を拡大した側面図である。 図4Aは、第1使用形態でのヒンジ装置及びその周辺部を拡大した模式的な側面断面図である。 図4Bは、収納形態でのヒンジ装置及びその周辺部を拡大した模式的な側面断面図である。 図5は、図4A中の一部を拡大し、切断面のY方向位置を変更した側面断面図である。 図6は、ヒンジ装置を構成する各要素の一部を拡大して模式的に示す分解斜視図である。 図7Aは、第2の実施形態に係る携帯用情報機器を第1使用形態とした状態でのヒンジ装置及びその周辺部を拡大した模式的な側面断面図である。 図7Bは、積層形態でのヒンジ装置及びその周辺部を拡大した模式的な側面断面図である。 図8Aは、第3の実施形態に係る携帯用情報機器の第1使用形態でのヒンジ装置及びその周辺部を拡大した模式的な側面断面図である。 図8Bは、積層形態でのヒンジ装置及びその周辺部を拡大した模式的な側面断面図である。
以下、本発明に係る携帯用情報機器について好適な実施形態を挙げ、添付の図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、第1の実施形態に係る携帯用情報機器10を開いて第1使用形態とした状態を模式的に示す斜視図である。図2は、携帯用情報機器10を閉じて収納形態とした状態を模式的に示す斜視図である。図3Aは、携帯用情報機器10を第1使用形態からさらに開いて第2使用形態とした状態を模式的に示す斜視図である。図3Bは、図3Aに示す携帯用情報機器10の一部を拡大した側面図である。
図1〜図3Bに示すように、携帯用情報機器10は、第1筐体12Aと、第2筐体12Bと、ヒンジ装置14と、ディスプレイ16と、キーボード18と、を備える。本実施形態の携帯用情報機器10は、筐体12A,12B間を開閉可能なノート型PCである。携帯用情報機器10は、携帯電話、スマートフォン、電子手帳又は携帯用ゲーム機等であってもよい。
以下、図1〜図3Bに示すように、携帯用情報機器10について、筐体12A,12Bの並び方向をX方向、X方向と直交するヒンジ装置14の長手方向をY方向、XY方向と直交する筐体12A,12Bの厚み方向をZ方向、と呼んで説明する。
各筐体12A,12Bは、矩形の扁平な箱体である。各筐体12A,12Bは、例えばステンレス、マグネシウム、アルミニウム等の金属板、樹脂板、又は炭素繊維等を含む繊維強化樹脂板等で構成される。
第1筐体12Aは、上面12Aaにキーボード18が設けられ、第2筐体12Bの側面12Bbと隣接する側面12Abにヒンジ装置14が連結されている。第1筐体12Aの内部には、例えば各種半導体チップ等を実装した基板、バッテリ装置、各種通信モジュール、冷却装置等が収容されている。各図では、キーボード18の詳細な図示を省略している。キーボード18は、複数のキートップを物理的に上下動させる装置であってもよいし、ディスプレイに表示してタッチ操作するソフトウエア式の装置であってもよい。
第2筐体12Bは、上面12Baにディスプレイ16が設けられ、第1筐体12Aの側面12Abと隣接する側面12Bbにヒンジ装置14が連結されている。本実施形態の第2筐体12Bは、第1筐体12Aよりも薄型であり、ディスプレイ16及びその関連部品を収容している。第2筐体12Bの内部にも第1筐体12Aの内部と同様に、基板や各種通信モジュール等を収容してもよい。
筐体12A,12Bは、ヒンジ装置14を挟んで並んで設けられている。第1筐体12Aは、側面12Abがヒンジ装置14の一方の側面14aと連結されている。第2筐体12Bは、側面12Bbがヒンジ装置14の他方の側面14bと連結されている。筐体12A,12B間は、ヒンジ装置14によって相対的に回動可能に連結されている。筐体12A,12B間は、図2に示す収納形態(積層形態)から図1に示す第1使用形態を経て、図3に示す第2使用形態(平板形態)まで所望の角度位置に動作させることができる。
ヒンジ装置14は、筐体12A,12Bの側面12Ab,12Bb間を接続している。携帯用情報機器10は、ヒンジ装置14による筐体12A,12B間の回動中心がディスプレイ16の表面と一致する構成となっている。ヒンジ装置14の具体的な構成例は後述する。
ディスプレイ16は、例えばタッチパネル式で柔軟性の高いペーパー構造を持った有機EL等のフレキシブルディスプレイである。ディスプレイ16は、大部分が第2筐体12Bの上面12Baに設けられているが、一部はヒンジ装置14の上面14cを通過して第1筐体12Aの上面12Aaまで延在している。このため、第1筐体12Aの上面12Aaは、キーボード18のヒンジ装置14側のスペースにディスプレイ16の一部が配置されている。ディスプレイ16は、ヒンジ装置14の上面14cで支持される部分が筐体12A,12B間の回動時に折り曲げられる折曲領域16aとなる。ディスプレイ16は、折曲領域16aを持たない構成であってもよい。この場合、ディスプレイ16は、筐体12A,12Bの一方又は両方に設けるとよい。また、ディスプレイ16は、筐体12A,12Bの上面12Aa,12Ba間の全域に亘る構成とし、その一部にキーボードを表示可能な構成としてもよい。
次に、ヒンジ装置14の具体的な構成例を説明する。図4Aは、第1使用形態でのヒンジ装置14及びその周辺部を拡大した模式的な側面断面図である。図4Bは、収納形態でのヒンジ装置14及びその周辺部を拡大した模式的な側面断面図である。図5は、図4A中の一部を拡大し、切断面のY方向位置を変更した側面断面図である。図6は、ヒンジ装置14を構成する各要素の一部を拡大して模式的に示す分解斜視図である。
図4A〜図6に示すように、ヒンジ装置14は、複数の外殻部材24A〜24Eと、複数の連結部材26A〜26Fと、ワイヤ部材28と、を備える。本実施形態では、5個の外殻部材24A〜24Eと、6個の連結部材26A〜26Fとを備えた構成を例示しているが、それぞれの設置数は変更してもよい。
外殻部材24A〜24Eは、筐体12A,12Bの側面12Ab,12Bb間でX方向に沿って並んでいる。外殻部材24A〜24Eは、例えば樹脂材料で形成され、Y方向に長い角筒形状の部品である(図3A及び図3B参照)。外殻部材24A〜24Eには、X方向に貫通した断面矩形状の中空部30が形成されている。
各外殻部材24A〜24Eの上面24aは、全体としてヒンジ装置14の上面14cを形成する。各上面24aは、第1使用形態では大きな曲率の円弧状にほとんど隙間なく並び、上面12Aa,14Ba間を滑らかな曲面で連続させる。各上面24aは、第2使用形態ではX方向にほとんど隙間なく並び、上面12Aa,14Ba間を平面で連続させる。つまり第2使用形態では、上面12Aa,12Ba,14cが略同一平面上に配置される(図3A及び図3B参照)。各上面24aは、収納形態では第1使用形態よりも小さな曲率の円弧状にほとんど隙間なく並び、各筐体12A,12Bの上面12Aa,14Ba間を滑らかな半円状の曲面で連続させる。上面14cは、ディスプレイ16の折曲領域16aを支持する支持面となる。
各外殻部材24A〜24Eの下面24bは、全体としてヒンジ装置14の外面を形成する。各下面24bは、当該携帯用情報機器10の背表紙部分となる。各下面24bは、筐体12A,12Bの下面12Ac,12Bc間を連続させるように配置される。
本実施形態では、各下面24bは、下面12Acから下面12Bcに向かって階段状に並んで配置される。具体的には、図3Bに示すように、第1筐体12Aの上面12Aaと下面12Acとの間の高さ寸法HAは、第2筐体12Bの上面12Baと下面12Bcとの間の高さ寸法HBよりも大きい。最も第1筐体12A側にある外殻部材24Aの上面24aと下面24bとの間の高さ寸法H1は、第1筐体12Aの高さ寸法HAよりも小さく、隣接する外殻部材24Bの高さ寸法H2よりも大きい。同様に、外殻部材24Cの高さ寸法H3は、隣接する一方の外殻部材24Bの高さ寸法H2よりも小さく、隣接する他方の外殻部材24Dの高さ寸法H4よりも大きい。最も第2筐体12B側にある外殻部材24Eの高さ寸法H5は、隣接する外殻部材24Dの高さ寸法H4よりも小さく、第2筐体12Bの高さ寸法HBよりも大きい。
中空部30は、上面24aの裏面と、下面24bの裏面と、Y方向両側の各側面の内面24c,24cとで画成された空間である。中空部30は、Y方向に幅広な空間となっている。各外殻部材24A〜24Eの中空部30は互いに連通する。中空部30には、筐体12A,12B間を電気的に接続する電源用や通信用等のケーブル31を挿通することができる(図3A参照)。
図6に示すように、各外殻部材24A〜24Eは、中空部30を形成するY方向両側の内面24cのそれぞれに柱状部材32が形成されている。柱状部材32は、内面24cから中空部30内へと張り出した突起であり、上面24aの裏面と下面24bの裏面との間に亘って上下に起立している。柱状部材32は、各外殻部材24A〜24EのX方向略中央に設けられている。柱状部材32には、例えば上下方向で1個又は複数個の貫通孔32aが形成されている。図6では、貫通孔32aを上下2段設けた構成を例示している。貫通孔32aは、柱状部材32をX方向に貫通している。貫通孔32aは、ワイヤ部材28の挿通孔である。
図4Aに示すように、本実施形態では、最も第1筐体12A側にある外殻部材24AのX方向での幅寸法W1は、他の外殻部材24B〜24Eの幅寸法W2〜W5よりも大きい。また、外殻部材24Aに隣接する外殻部材24Bの幅寸法W2は、隣接する外殻部材24Cの幅寸法W3よりも大きい。なお、外殻部材24C〜24Eの幅寸法W3〜W5は、同一に設定されている。
図4A〜図6に示すように、各連結部材26A〜26Fはそれぞれ、内殻部材34と、第1連結部36と、第2連結部37と、を有する。最も第1筐体12A側にある連結部材26Aは、第1筐体12Aと外殻部材24Aとの間を互いの上面12Aa,24aでの境界部を支点に相対回転可能に且つ相対移動可能に連結する。最も第2筐体12B側にある連結部材26Fは、第2筐体12Bと外殻部材24Eとの間を互いの上面12Ba,24aでの境界部を支点に相対回転可能に且つ相対移動可能に連結する。他の連結部材26B〜26Eは、隣接する外殻部材24B,24C間等をそれぞれ互いの上面24a,24aでの境界部を支点に相対回転可能に且つ相対移動可能に連結する。
図6に示すように、内殻部材34は、カバー板34aと、取付板34bとで構成されている。なお、本実施形態では、上記の通り、各外殻部材24A〜24Eの高さ寸法H1〜H5が異なるため、各内殻部材34の形状適宜調整している(図4A参照)。
カバー板34aは、正面視で多少湾曲した円弧形状を有する板部である。カバー板34aの形状は、ディスプレイ16の表面を中心とした円弧状を成している。カバー板34aは、各外殻部材24A〜24Eの中空部30内で下面24bの裏面に沿って設けられている。連結部材26Aの内殻部材34は、第1筐体12Aと外殻部材24Aとの間の下面12Ac,24b間の境界部を跨ぐように設けられ、ここに形成される隙間を塞ぐ。連結部材26Fの内殻部材34は、第2筐体12Bと外殻部材24Eとの間の下面12Bc,24b間の境界部を跨ぐように設けられ、ここに形成される隙間を塞ぐ。連結部材26B〜26Eの内殻部材34は、隣接する外殻部材24B,24C間等の境界部をそれぞれ跨ぐように設けられ、そこに形成される隙間を塞ぐ。カバー板34aは、収納形態での各外殻部材24A〜24Eの円弧状の並び方向に沿うような湾曲形状を成している(図4B参照)。カバー板34aは、第2使用形態では中空部30内に完全に収容される。
取付板34bは、カバー板34aのY方向両端から上面24a側へと起立した板部である。取付板34bは、内殻部材34のY方向両端で互いに対称構造で一対設けられている。各取付板34bは、中空部30内で各内面24cに対して摺動するように配置されている。
図5及び図6に示すように、各取付板34bには、第1ガイドピン36aと、第2ガイドピン37aとが設けられている。ガイドピン36a,37aは、取付板34bの内面24cに対する対向面から突出した円柱状のピンである。ガイドピン36a,37aは、X方向に並設されている。取付板34bは、柱状部材32と同様な柱状部材を設け、ここに貫通孔32aと同様な貫通孔を設けてワイヤ部材を挿通させてもよい。内殻部材34は、カバー板34aと一対の取付板34b,34bとが全体として略U字状に設けられるため、中空部30を閉塞しない。
図4A〜図6に示すように、第1連結部36は、内殻部材34の第1ガイドピン36aと、外殻部材24A〜24E及び第1筐体12Aに形成された第1ガイド溝36bとで構成される。第2連結部37は、内殻部材34の第2ガイドピン37aと、外殻部材24A〜24E及び第2筐体12Bに形成された第2ガイド溝37bとで構成される。
外殻部材24A〜24Eにおいて、第1ガイド溝36bは、Y方向両側の内面24c,24cにそれぞれ設けられている。第1ガイド溝36bは、内面24cのX方向で第2筐体12B側の領域に設けられている。第1筐体12Aにおいて、第1ガイド溝36bは、Y方向両側の内面12Adにそれぞれ設けられている。第1ガイド溝36bは、内面12AdのX方向で第2筐体12B側の端部付近に設けられている。第1ガイド溝36bは、上から下に向かって次第に第2筐体12Bから離間する方向に傾斜しつつ、僅かに湾曲した豆形状の溝である。
外殻部材24A〜24Eにおいて、第2ガイド溝37bは、Y方向両側の内面24c,24cにそれぞれ設けられている。第2ガイド溝37bは、内面24cのX方向で第1筐体12A側の領域に設けられている。第2筐体12Bにおいて、第2ガイド溝37bは、Y方向両側の内面12Bdにそれぞれ設けられている。第2ガイド溝37bは、内面12BdのX方向で第1筐体12A側の端部付近に設けられている。第2ガイド溝37bは、上から下に向かって次第に第1筐体12Aから離間する方向に傾斜しつつ、僅かに湾曲した豆形状の溝である。つまり第1ガイド溝36bと第2ガイド溝37bとは、YZ平面を基準として互いに対称形状である。
各第1連結部36は、第1ガイドピン36aが対応する第1ガイド溝36bに摺動可能に挿入される。これにより各第1連結部36は、第1筐体12Aと外殻部材24Aとの間、及び隣接する外殻部材24A,24B間等を回動可能に連結する。各第2連結部37は、第2ガイドピン37aが対応する第2ガイド溝37bに摺動可能に挿入される。これにより各第2連結部37は、第2筐体12Bと外殻部材24Eとの間、及び隣接する外殻部材24A,24B間等を回動可能に連結する。ガイド溝36b,37bの形状は、ディスプレイ16の表面を中心とした円弧状を成している。
以下、図4Aに示すように、連結部材26Aによって第1筐体12Aと外殻部材24Aとを回動可能な角度範囲を回動可能範囲θ1と称する。また、連結部材26Fによって第2筐体12Bと外殻部材24Eとを回動可能な角度範囲を回動可能範囲θ6と称する。さらに、連結部材26Bによって外殻部材24A,24B同士を回動可能な角度範囲を回動可能範囲θ2と称する。その他は同様に、連結部材26Cによって外殻部材24B,24C同士を回動可能な角度範囲を回動可能範囲θ3、連結部材26Dによって外殻部材24C,24D同士を回動可能な角度範囲を回動可能範囲θ4、連結部材26Eによって外殻部材24D,24E同士を回動可能な角度範囲を回動可能範囲θ5、と称する。換言すれば、回動可能範囲θ1は、第1筐体12Aと外殻部材24Aの上面12Aa,24aの境界部を支点とし、連結部材26Aによって互いの対向する側面12Ab,14a同士が相対的に回動可能な角度範囲を示し、回動可能範囲θ6も同様である。また、回動可能範囲θ2は、外殻部材24A,24B同士の上面24a,24aの境界部を支点とし、連結部材26Bによって互いの対向する側面同士が相対的に回動可能な角度範囲を示し、回動可能範囲θ3〜θ5も同様である。
本実施形態では、回動可能範囲θ1は、0度〜6度に設定されている。回動可能範囲θ2は、0度〜10度に設定されている。回動可能範囲θ3〜θ6は、いずれも0度〜42度に設定されている。つまり本実施形態では、連結部材26Aによる第1筐体12Aと外殻部材24Aの回動可能範囲θ1が最も小さく、連結部材26Bによる外殻部材24A,24B同士の回動可能範囲θ2が2番目に小さく、他の回動可能範囲θ3〜θ6は同一となっている。回動可能範囲θ1〜θ6の調整は、各ガイド溝36b,37bの長さを変更し、各ガイドピン36a,37aの各溝内での移動量を変更することで調整可能である(図4A及び図5参照)。
なお、回動可能範囲θ1〜θ6が全て最小値(0度)の場合は、筐体12A,12B間が第2使用形態となる。一方、回動可能範囲θ1〜θ6が全て最大値(6度、10度、42度)の場合は、筐体12A,12B間が積層形態となる。つまりヒンジ装置14は、筐体12A,12B間を回動可能範囲θ1〜θ6の最小値の合計値(0度)から最大値の合計(本実施形態では184度)まで回動させることができる。
ワイヤ部材28は、高い弾性を持った金属ワイヤであり、例えば超弾性ワイヤである。ワイヤ部材28は、例えば上下2段1組をY方向2組設置することで、合計4本用いられている(図3A及び図6参照)。図4A等は、図面の見易さを考慮してワイヤ部材28を1本のみ図示している。上記の通り、ワイヤ部材28は、各外殻部材24A〜24Eの貫通孔32aを挿通し、第1筐体12A内から第2筐体12B内まで延在している。ワイヤ部材28は、無負荷では例えば直線形状にあり、そこから曲げると弾性変形し、その弾性力で各外殻部材24A〜24E及び各連結部材26A〜26Fにテンションを付与する。ワイヤ部材28の設置数や設置位置は変更してもよい。
図3A及び図6に示すように、ワイヤ部材28は、一端部が第1筐体12A内で固定され、他端部が第2筐体12B内でワイヤ把持部39によって支持されている。ワイヤ把持部39は、例えば第2筐体12Bの内面に固定され、ワイヤ部材28の他端部を摺動可能に支持している。ワイヤ把持部39は、各貫通孔32aと同軸に設けられた2段の摩擦孔39aを有する。摩擦孔39aは、挿通されたワイヤ部材28の他端部を軸方向に摺動可能に且つ所定の摩擦力を介して保持可能な孔部である。摩擦孔39aは、ワイヤ部材28の移動に所定の摩擦抵抗を付与する。これによりワイヤ把持部39及びワイヤ部材28は、外殻部材24及び内殻部材34の相対的な回動動作に所定の摩擦抵抗及びテンションを付与する抵抗付与部として機能する。
次に、本実施形態の携帯用情報機器10について、ヒンジ装置14による筐体12A,12B間の回動動作及び作用効果を説明する。
ヒンジ装置14は、図3Aに示す第2使用形態では、各外殻部材24A〜24Eの端面(YX面)同士が全面で当接している。このため、各中空部30は、X方向に延びたトンネル状の空間を形成し、各内殻部材34がその内部に完全に収容された状態となる。この状態では、ヒンジ装置14の上面14c(上面24a)が、筐体12A,12Bの上面12Aa,12Baと略同一平面上に並んで配置される(図3Bも参照)。また、各外殻部材24A〜24Eが互いに最も近接し、ヒンジ装置14全体でのX方向長さが最も収縮した状態にある。このため、ワイヤ部材28は、他端部が摩擦孔39aに対して最も深くまで挿通されている。
このように、第2使用形態において、ヒンジ装置14は、外殻部材24A〜24E間がX方向に圧縮され、1本の角筒を構成する。このため、ヒンジ装置14の上面14cは、開かれたディスプレイ16の折曲領域16aの裏面を高い強度で支持できる。その結果、ディスプレイ16は、タッチ操作時の剛性や耐衝撃性が確保される。
次に、携帯用情報機器10を第2使用形態から図1及び図4Aに示す第1使用形態に変化させる場合について説明する。この場合、ユーザは、例えば各筐体12A,12Bの開放端をそれぞれ左右の手で把持し、筐体12A,12B間をディスプレイ16及びキーボード18を内側に閉じる方向に回動させる。
この動作時、ヒンジ装置14の各外殻部材24A〜24Eは、各連結部材26A〜26Fを介して相対的に回動する。各ガイドピン36a,37aは、各ガイド溝36b,37b内を移動する。さらに、この動作時、ワイヤ部材28が、各外殻部材24A〜24E及び各連結部材26A〜26Fにテンションを付与する。その結果、各外殻部材24A〜24E及び各連結部材26A〜26Fが同期して略均等に回動する。しかもワイヤ部材28は、その他端部がワイヤ把持部39によって把持されている。このため、ヒンジ装置14を所望の角度位置とした場合に、その角度位置がワイヤ把持部39によるワイヤ部材28の摩擦抵抗によって維持される。
本実施形態の場合、ヒンジ装置14は、最も第1筐体12Aに近い連結部材26Aの回動可能範囲θ1が最も小さく、これと隣接する連結部材26Bの回動可能範囲θ2が次に小さい構成となっている。具体的には、第2使用形態から第1使用形態への動作時、外殻部材24Aは、第1筐体12Aに対して最大6度までしか回動しない。外殻部材24Bは、外殻部材24Aに対して最大10度までしか回動しない。一方、その他の外殻部材24C〜24Eは、ワイヤ部材28による張力を受けて略均等に回動しつつ、最大42度まで回動できる。
例えば図4Aに示す第1使用形態は、筐体12A,12B間を第2使用形態から52度回動させた状態を示している。つまり筐体12A,12Bの上面12Aa,12Ba間に形成される角度は、128度となっている。従って、ヒンジ装置14は、例えば回動可能範囲θ1が6度回動し、回動可能範囲θ2が10度回動し、回動可能範囲θ3〜θ6がいずれも12度ずつ回動している。
このため、携帯用情報機器10は、ノート型PCとしての使用が想定される第1使用形態において、第1筐体12Aの上面12Aaからヒンジ装置14の上面14cを経て第2筐体12Bの上面12Baまで連続する曲面の曲率が、第2筐体12Bから第1筐体12Aに向かって次第に大きくなっている。換言すれば、各上面24aは、外殻部材24Aから外殻部材24Eに向かって次第に折曲角度が大きくなる円弧を描く。その結果、第1使用形態時、携帯用情報機器10は、ディスプレイ16が第2筐体12B側から第1筐体12A側へと滑らかに湾曲する(図1参照)。このため、ユーザは、折曲領域16aを意識することなく、ディスプレイ16を1画面として視認及び操作できる。
次に、携帯用情報機器10を第1使用形態から図2及び図4Bに示す収納形態とする場合は、各筐体12A,12B間をさらに閉じる方向に回動させる。収納形態では、各外殻部材24A,24B間等のそれぞれの境界部、及び外殻部材24A,24Eと筐体12A,12Bとの間の境界部のそれぞれに大きな隙間が形成される(図4B参照)。しかしながら、この隙間は、内殻部材34のカバー板34aで内側から塞がれる。このため、携帯用情報機器10は、外観品質の低下が抑制される。このように、携帯用情報機器10は、別部品で背表紙部材等を設けることなく、ヒンジ装置14自体が背表紙部材としても機能する。このため、ヒンジ装置14は、背表紙部材等の部品コストが不要であり、また筐体12A,12B内に背表紙部材を配置するためのスペース確保等も不要である。
また、携帯用情報機器10は、上記の通り、連結部材26A〜26Fの回動可能範囲θ1〜θ6の合計が180度より大きい。このため、図2及び図4Bに示す収納形態時、携帯用情報機器10は、筐体12A,12B間の厚みがヒンジ装置14側から各筐体12A,12Bの開放端に向かって次第に薄くなる形状となる。その結果、携帯用情報機器10は、収納形態時の全体での厚みがさらに薄くなる。筐体12A,12Bの開放端同士が近接又は当接するため、収納形態時の折り畳み姿勢での安定性や耐久性が向上する。
なお、携帯用情報機器10を収納形態から第2使用形態まで回動させる動作は上記の回動動作と逆動作のため、説明を省略する。
以上のように、本実施形態に係る携帯用情報機器10では、ヒンジ装置14は、筐体12A,12Bの並び方向に沿って並んで設けられた複数の外殻部材24A〜24Eと、隣接する外殻部材24A,24B同士を、互いの上面24a,24aでの境界点を支点に相対回転可能に且つ相対移動可能に連結する複数の連結部材26A〜26Fと、を有する。ヒンジ装置14は、各外殻部材24A〜24Eが各連結部材26A〜26Fを介して相対的に回動することで、筐体12A,12B間を第2使用形態から収納形態まで回動可能に連結している。そして、携帯用情報機器10では、第1筐体12Aに最も近い連結部材26Aの回動可能範囲θ1は、第2筐体12Bに最も近い連結部材26Fの回動可能範囲θ6よりも小さい。
従って、当該携帯用情報機器10によれば、上記の通り、第1使用形態時に第1筐体12Aから第2筐体12Bまでの上面12Aa,14c,12Baが大きな曲率を持って滑らかな曲面を描く。このため、携帯用情報機器10は、筐体12A,12B間に屈曲部が形成されず、ノート型PCとして使用する際の外観品質が向上する。また、筐体12A,12B間を折り畳んで収納形態とした際は、大きな回動可能範囲を有する回動可能範囲θ3〜θ6が大きく折れ曲がるため、機器全体として薄型化が図られる。
具体的には、ヒンジ装置14は、第1筐体12Aに近い連結部材26A,26Bの回動可能範囲θ1,θ2はそれぞれ最大6度,10度と小さいが、他の連結部材26C〜26Fの回動可能範囲θ3〜θ6が最大42度と大きい。このため、図4Bに示す積層形態時には、特に回動可能範囲θ3〜θ6の部分が大きく回動し、携帯用情報機器10の全体としての筐体12A,12B間の厚みを可及的に薄く構成できている。
なお、上記では、各筐体12A,12Bにそれぞれ最も近い外殻部材24A,24Eは、連結部材26A,26Fを介して各筐体12A,12Bに回動可能に連結された構成を例示した。しかしながら、外殻部材24A,24Eは、各筐体12A,12Bの側面12Ab,12Bbに一体に固定されてもよい。この場合は、連結部材26A,26Fを省略し、連結部材26Bの回動可能範囲θ2を連結部材26Eの回動可能範囲θ5よりも小さい構成とすればよい。なお、後述する他の実施形態に係る携帯用情報機器40,50についても同様な構成としてもよい。
ヒンジ装置14は、その上面14cによって筐体12A,12B間の角度位置に関わらず、ディスプレイ16の折曲領域16aの裏面を支持することができる。すなわち、例えば第1又は第2使用形態に開いたディスプレイ16のX方向中央部又はその周辺部に、ユーザが親指等を押し当てた状態で左右の筐体12A,12B間を折り畳み動作させる可能性もある。この場合であっても、ヒンジ装置14は、折曲領域16aの裏面の全面を上面14cで支持しているため、ディスプレイ16が破損や不具合を生じることを抑制できる。
ヒンジ装置14は、その回転中心をディスプレイ16の表面と一致させたことによる折り畳み動作時の内輪差を、X方向の伸縮動作によって吸収できる。このため、ヒンジ装置14は、ディスプレイ16の折曲領域16aを所望の曲率に維持したまま円滑に折り曲げることができ、ディスプレイ16の不具合の発生も抑制できる。
携帯用情報機器10は、各外殻部材24A〜24Eの幅寸法W1〜W5を回動可能範囲の大きさに反比例するように構成している。つまり最も小さい回動可能範囲θ1を持つ連結部材26Aに連結された外殻部材24Aの幅寸法W1が最も大きく、最も大きい回動可能範囲θ3〜θ6を持つ連結部材26C〜26Fに連結された外殻部材24C〜24Eの幅寸法W3〜E5が最も小さくなっている。このため、図4Aに示す第1使用形態時、携帯用情報機器10は、曲率の大きな外殻部材24A,24Bの幅寸法W1,W2が大きいことで、上面14cの第1筐体12Aに近い部分が一層滑らかな曲面を形成する。なお、これら外殻部材24A,24Bは、それぞれ隣接する第1筐体12A、外殻部材24Aに対する回動可能範囲θ1,θ2が他の回動可能範囲θ3等に比べて相当に小さいため、幅寸法W1,W2が大きくても、図4Bに示す収納形態時に機器全体の厚みに対する影響はほとんどない。
なお、外殻部材24A,24Bの幅寸法W1,W2を大きくせずに、図4Aと同様ななだらかな曲面を実現しようとすると、例えば外殻部材24A,24Bをそれぞれ2分割し、分割した外殻部材同士を連結する連結部材の回動可能範囲を例えば3度や5度とする必要がある。そうすると、ガイドピン36a,37a及びガイド溝36b,37bの成形加工の精度も過大になって製造コストが増加し、また部品点数も増える。勿論、当該携帯用情報機器10の仕様や寸法等によっては、幅寸法W1〜W5を同一に構成してもよい。この構成は後述する。
携帯用情報機器10は、第2筐体12Bの高さ寸法HBを第1筐体12Aの高さ寸法HAよりも薄くしている。そこで、各外殻部材24A〜24Eの高さ寸法H1〜H5は、第1筐体12Aから第2筐体12Bに向かって次第に小さくなるように構成し、筐体12A,12B間を階段状に連結している。このため、例えばディスプレイ16以外の電子部品を搭載する必要のない第2筐体12Bは、その高さ寸法HBを可及的に低減し、機器全体の厚みを一層低減させることが可能となっている。この際、各外殻部材24A〜24Eの下面24bは、筐体12A,12Bの下面12Ac,12Bc間を階段状に違和感なく繋いでいるため、外観品質の低下を抑制できる。
次に、第2の実施形態に係る携帯用情報機器40について説明する。図7Aは、第2の実施形態に係る携帯用情報機器40を第1使用形態とした状態でのヒンジ装置42及びその周辺部を拡大した模式的な側面断面図である。図7Bは、積層形態でのヒンジ装置42及びその周辺部を拡大した模式的な側面断面図である。第2の実施形態に係る携帯用情報機器40において、上記第1の実施形態に係る携帯用情報機器10と同一又は同様な機能及び効果を奏する要素には同一の参照符号を付して詳細な説明を省略し、後述する第3の実施形態に係る携帯用情報機器50についても同様とする。
図7A及び図7Bに示すように、本実施形態の携帯用情報機器40は、上記第1の実施形態のヒンジ装置14とは構成の異なるヒンジ装置42を備える。ヒンジ装置42は、各外殻部材24A〜24Fの幅寸法W1〜W5を同一にした構成例である。このため、ヒンジ装置42は、図7Aに示す第1使用形態時、特に第1筐体12Aに近い外殻部材24A,24Bの上面24aが描く円弧の曲率がヒンジ装置14よりも小さくなり、円弧の角度が急になる。しかしながら、ヒンジ装置42は、ヒンジ装置14に比べて装置全体でのX方向の幅寸法を低減できるという利点がある。
次に、第3の実施形態に係る携帯用情報機器50について説明する。図8Aは、第3の実施形態に係る携帯用情報機器50の第1使用形態でのヒンジ装置52及びその周辺部を拡大した模式的な側面断面図である。図8Bは、積層形態でのヒンジ装置52及びその周辺部を拡大した模式的な側面断面図である。
図8A及び図8Bに示すように、本実施形態の携帯用情報機器50は、上記第1の実施形態のヒンジ装置14とは構成の異なるヒンジ装置52を備える。ヒンジ装置52は、各外殻部材24A〜24Fの幅寸法W1〜W5を同一にし、さらに各筐体12A,12B及び各外殻部材24A〜24Fの高さ寸法HA,HB,H1〜H5を同一にした構成例である。このため、ヒンジ装置52は、図8Aに示す第1使用形態時、外殻部材24A,24Bの上面24aが描く円弧の曲率がヒンジ装置14よりも小さくなる。また、図8Bに示す収納形態時、携帯用情報機器50全体での厚みが携帯用情報機器10よりも大きくなる可能性がある。しかしながら、携帯用情報機器50は、携帯用情報機器10,40に比べて第1筐体12Aから第2筐体12Bまでが同一の厚みで構成されるため、その外観品質が向上する。
図8A及び図8Bに示す携帯用情報機器50は、高さ寸法HA,HB,H1〜H5を同一性は維持しつつ、上記した携帯用情報機器10のように各外殻部材24A〜24Eの幅寸法W1〜W5を異ならせた構成等としてもよい。
なお、本発明は、上記した実施形態に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で自由に変更できることは勿論である。
上記では、各連結部36,37として、ガイドピン36a,37a及びガイド溝36b,37bを用いた構成を例示した。しかしながら、連結部36,37は、外殻部材24A〜24Fと内殻部材34等とを回動可能に連結するものであれば他の構成でもよい。また、各連結部36,37は、ガイドピン36a,37aを外殻部材24A等に設け、ガイド溝36b,37bを内殻部材34に設けた構成としてもよい。
上記では、抵抗付与部として、ワイヤ把持部39の摩擦孔39aでワイヤ部材28に摩擦抵抗を付与する構成を例示した。しかしながら、抵抗付与部は、例えばガイドピン36a,37aとガイド溝36b,37bの摺動摩擦によってワイヤ部材28に抵抗を付与する構成としてもよい。また、抵抗付与部は、例えば貫通孔32aによって摩擦抵抗をワイヤ部材28に付与する構成としてもよい。
上記では、Y方向に延在した1個のヒンジ装置14,42,52を用いた構成を例示した。しかしながら、ヒンジ装置14等は、例えばY方向中央を挟んで一端側と他端側とにそれぞれ一対で設けられた構成等としてもよい。
10,40,50 携帯用情報機器
12A 第1筐体
12B 第2筐体
14,42,52 ヒンジ装置
16 ディスプレイ
18 キーボード
24A〜24E 外殻部材
26A〜26F 連結部材
28 ワイヤ部材
34 内殻部材
36 第1連結部
37 第2連結部

Claims (9)

  1. 携帯用情報機器であって、
    上面と下面と側面を有する第1筐体と、
    上面と下面と側面を有する第2筐体と、
    前記第1筐体及び前記第2筐体の互いに隣接する側面間に設けられ、前記第1筐体と前記第2筐体とを相対的に回動可能に連結するヒンジ装置と、
    を備え、
    前記ヒンジ装置は、
    前記第1筐体と前記第2筐体の並び方向に沿って並んで設けられた複数の外殻部材と、
    少なくとも隣接する外殻部材同士を、前記隣接する外殻部材の上面での境界部を支点に相対回転可能に且つ相対移動可能に連結する複数の連結部材と、
    を有し、
    前記ヒンジ装置は、各外殻部材が各連結部材を介して相対的に回動することで、前記第1筐体と前記第2筐体との間を、互いの上面が略同一平面上に配置される平板形態から、互いの上面同士が対面するように重ねて配置される積層形態まで回動可能に連結するものであり、
    各連結部材によって隣接する外殻部材同士を回動可能な角度範囲を回動可能範囲と称すると、少なくとも前記第1筐体に最も近い第1の連結部材の第1の回動可能範囲は、前記第2筐体に最も近い第2の連結部材の第2の回動可能範囲よりも小さいことを特徴とする携帯用情報機器。
  2. 請求項1に記載の携帯用情報機器であって、
    前記複数の連結部材の回動可能範囲の合計が180度より大きいことを特徴とする携帯用情報機器。
  3. 請求項1又は2に記載の携帯用情報機器であって、
    前記複数の連結部材は、前記第1の連結部材と前記第2の連結部材との間にある第3の連結部材をさらに含み、
    前記第3の連結部材の第3の回動可能範囲は、前記第1の回動可能範囲よりも大きく、且つ前記第2の回動可能範囲よりも小さいことを特徴とする携帯用情報機器。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の携帯用情報機器であって、
    前記複数の外殻部材は、前記第1筐体の前記側面から前記第2筐体の前記側面に向かって順に並ぶ第1の外殻部材、第2の外殻部材、第3の外殻部材を含み、
    前記第2の外殻部材の前記並び方向の幅寸法は、前記第1の外殻部材の前記並び方向の幅寸法よりも小さく、且つ前記第3の外殻部材の前記並び方向の幅寸法よりも大きいことを特徴とする携帯用情報機器。
  5. 請求項4に記載の携帯用情報機器であって、
    前記第1筐体の上面と下面との間の高さ寸法は、前記第2筐体の上面と下面との間の高さ寸法よりも大きく構成され、
    前記第1の外殻部材の高さ寸法は、前記第1筐体の高さ寸法よりも小さく、且つ前記第2の外殻部材の高さ寸法よりも大きく構成され、
    前記第3の外殻部材の高さ寸法は、前記第2の外殻部材の高さ寸法よりも小さく、且つ前記第2筐体の高さ寸法よりも大きく構成され、
    前記平板形態において、前記第1筐体、前記第2筐体及び各外殻部材の上面同士は、略同一平面上に配置されることを特徴とする携帯用情報機器。
  6. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の携帯用情報機器であって、
    前記第1筐体の上面と下面との間の高さ寸法は、前記第2筐体の上面と下面との間の高さ寸法よりも大きく構成され、
    前記平板形態において、前記第1筐体、前記第2筐体及び各外殻部材の上面同士は略同一平面上に配置され、各外殻部材の下面は前記第1筐体の下面と前記第2筐体の下面とを連続させるように階段状に配置されることを特徴とする携帯用情報機器。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の携帯用情報機器であって、
    前記外殻部材は、前記並び方向に貫通した中空部を有し、
    前記連結部材は、
    前記外殻部材の前記中空部内で、少なくとも隣接する外殻部材間に形成される下面側の境界部を跨ぐように配置され、前記積層形態で前記境界部に形成される隙間を覆う内殻部材と、
    前記内殻部材と、前記隣接する外殻部材のうちの一方の外殻部材との間を、相対回転可能に且つ相対移動可能に連結する第1連結部と、
    前記内殻部材と、前記隣接する外殻部材のうちの他方の外殻部材との間を、相対回転可能に且つ相対移動可能に連結する第2連結部と、
    を有することを特徴とする携帯用情報機器。
  8. 請求項1〜7のいずれか1項に記載の携帯用情報機器であって、
    前記ヒンジ装置は、さらに、前記外殻部材及び前記連結部材の回動動作に対して抵抗を付与する抵抗付与部を有することを特徴とする携帯用情報機器。
  9. 請求項1〜8のいずれか1項に記載の携帯用情報機器であって、
    さらに、前記第1筐体の上面に設けられたキーボードと、
    前記第2筐体の上面から前記ヒンジ装置の上面を通過して前記第1筐体の上面の一部まで亘って設けられると共に、前記ヒンジ装置の上面に配置される部分に折曲領域を有するディスプレイと、
    を備えることを特徴とする携帯用情報機器。
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