JP6790479B2 - 眼球の光計測装置 - Google Patents

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Description

本発明は、眼球の光計測装置に関する。
特許文献1には、レーザー光を投光する手段と、投光部と同軸上に配置された受光部と、この光軸と所定の距離離れて光軸に平行に配置された鏡とからなり、この鏡がそのほぼ中央に立てた垂線が投光部と受光部を結ぶ直線とそのほぼ中央で交わる向きに配置される事を特徴とする、眼球の所定の部分に光を通す為に使用される眼球測定位置決め用具が記載されている。
特開2002−570号公報
ところで、被計測者の眼球の前眼房を横切るように光を出射し、前眼房を横切って眼球外に出てきた光を受光することで前眼房内の眼房水に関する光計測を行う場合、眼球の前眼房の近傍に出射手段(光出射手段)及び受光手段を位置決めする必要がある。
しかしながら、眼球の前眼房は非常に微小な領域であるとともに、眼球周辺の顔の形状が個人個人により異なるため、出射手段及び受光手段を眼球の前眼房を挟む位置に配置しづらかった。そこで、目尻側又は目頭側に、ミラーなどの反射部材により光路を折り曲げることが考えられる。
この場合であっても、出射手段と被計測者の眼球との相対的な位置関係や、被計測者の角膜形状などの経時変動により、光路がずれて、瞼や強膜による光遮断が生じたり、角膜による屈折角変化によって網膜に到達したりして、光が前眼房を通過しなくなって、測定が困難になる場合があった。
そこで、本発明では、光反射手段への光の入射位置を切り替える切替手段を備えない場合に比べて、前眼房を横切る光路の確保が容易な眼球の光計測装置を提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、光を、眼球の前眼房を横切る方向に反射させる光反射手段と、前記光が前記前眼房の中央部を横切る状態から移動した場合に、当該光が当該前眼房の中央部を横切る状態になるように、前記光反射手段によって反射された当該光の方向を前記眼球の前後方向および上下方向の少なくとも一方向に平行移動するように当該光反射手段への当該光の入射位置を切り替える切替手段とを備える眼球の光計測装置である。
請求項2に記載の発明は、前記光反射手段は、前記光の入射角が予め定められた角度に設定され、前記切替手段は、前記光を反射させる反射部材と、前記反射部材の前記光に対する反射角を変更する角度変更手段と、前記反射部材が反射した前記光を通過させて前記光反射手段に出射するテレセントリック光学系と、を備えることを特徴とする請求項1に記載の眼球の光計測装置である。
請求項3に記載の発明は、前記光を予め定められた偏光にする偏光制御手段を備えることを特徴とする請求項2に記載の眼球の光計測装置である。
請求項4に記載の発明は、前記偏光制御手段は、前記切替手段における前記テレセントリック光学系と前記光反射手段との間に配置されていることを特徴とする請求項3に記載の眼球の光計測装置である。
請求項5に記載の発明は、前記切替手段において、前記反射部材は、前記光に対する反射角が反射面における一の方向及び当該一の方向に直交する方向において変更しうることを特徴とする請求項2乃至4のいずれか1項に記載の眼球の光計測装置である。
請求項6に記載の発明は、前記光反射手段は、前記光の入射角が予め定められた角度に設定され、前記切替手段は、前記光を反射させる反射部材と、前記反射部材を前記光の進行する前後方向に移動させる移動手段と、を備えることを特徴とする請求項1に記載の眼球の光計測装置である。
請求項7に記載の発明は、前記光を予め定められた偏光にする偏光制御手段を備えることを特徴とする請求項6に記載の眼球の光計測装置である。
請求項8に記載の発明は、前記眼球の前眼房の周囲を液体に浸漬する容器を有することを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の眼球の光計測装置である。
請求項9に記載の発明は、前記光反射手段が、前記眼球の表面に接触して用いられる装着部材に設けられている請求項2乃至7のいずれか1項に記載の眼球の光計測装置である。
請求項1の発明によれば、光反射手段への光の入射位置を切り替える切替手段を備えない場合に比べて、前眼房を横切る光路が容易に確保できる。
請求項2の発明によれば、切替手段がテレセントリック光学系を備えない場合に比べ、光反射手段の入射角を変更することを要しない。
請求項3の発明によれば、偏光制御手段を備えない場合に比べ、高感度な計測ができる。
請求項4の発明によれば、偏光制御手段をテレセントリック光学系と光反射手段との間に配置しない場合に比べ、光反射手段に入射する光の偏光状態が変化することが抑制される。
請求項5の発明によれば、反射部材の反射面が一の方向及び当該一の方向に直交する方向において変更しえない場合に比べ、前眼房を横切る光路がより容易に確保できる。
請求項6の発明によれば、反射部材を移動させる移動手段を備えない場合に比べ、前眼房を横切る光路がより容易に確保できる。
請求項7の発明によれば、偏光制御手段を備えない場合に比べ、高感度な計測ができる。
請求項8の発明によれば、眼球の前眼房の周囲を液体に浸漬した状態において、前眼房を横切る光路の設定ができる。
請求項9の発明によれば、反射手段が装着部材に設けられていない場合に比べ、前眼房を横切る光路の設定が容易にできる。
第1の実施の形態が適用される眼球の光計測装置の構成の一例を示す図である。(a)は、眼球を上側から見た図、(b)は、眼球を正面から見た図である。 第2の実施の形態が適用される眼球の光計測装置の構成の一例を示す図である。(a)は、眼球を上側から見た図、(b)は、眼球を正面から見た図である。 第3の実施の形態が適用される眼球の光計測装置の構成の一例を示す図である。(a)は、眼球を上側から見た図、(b)は、眼球を正面から見た図である。 光計測装置によって、前眼房における眼房水に含まれる光学活性物質による振動面の回転角(旋光度)を計測する方法を説明する図である。 第4の実施の形態が適用される眼球の光計測装置の構成の一例を示す図である。(a)は、眼球を上側から見た図、(b)は、眼球を正面から見た図である。 第5の実施の形態が適用される眼球の光計測装置の構成の一例を示す図である。(a)は、眼球を上側から見た図、(b)は、眼球を正面から見た図である。 第6の実施の形態が適用される眼球の光計測装置の構成の一例を示す図である。(a)は、眼球を上側から見た図、(b)は、眼球を正面から見た図である。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。なお、添付図面では、眼球と光路との関係を明らかにするため、眼球を他の部材(後述する光学系など)より大きく記載したり、眼球を他の部材(後述する光学系など)より小さく記載したりしている。
(眼房水のグルコース濃度を測定する背景)
まず、眼房水のグルコース濃度を測定する背景について説明する。
インスリン治療を必要とする1型糖尿病患者、2型糖尿病患者(被計測者)には、自己血糖測定が推奨されている。自己血糖測定では、血糖コントロールを精緻に行うために、家庭などにおいて被計測者自身で自己の血糖値を測定する。
現在流通している自己血糖測定器は、指先などを注射針で穿刺し、微量の血液を採取して、血液中のグルコース濃度を測定する。自己血糖測定は、毎食後や就寝前等での測定が推奨されることが多く、一日に1回から数回行うことが求められる。特に、強化インスリン治療では、さらに多数回の測定が必要とされている。
このため、穿刺式の自己血糖測定器を用いた侵襲式の血糖値測定法は、血液を採取する時(採血時)の痛みによる苦痛から、被計測者の自己血糖測定に対するインセンティブ低下を招きやすい。このため、効率的な糖尿病治療が困難となる場合がある。
そこで、穿刺などの侵襲式の血糖値測定法に代わる、穿刺を必要としない非侵襲式の血糖値測定法の開発が進められている。
非侵襲式の血糖値測定法として、近赤外分光法、光音響分光法、旋光性を利用する方法などが検討されている。なお、これらの方法では、グルコース濃度から血糖値を推測する。
近赤外分光法や光音響分光法は、指の血管内の血液における光吸収スペクトルや音響振動を検出する。しかし、血液中には赤血球、白血球などの細胞物質が存在する。このため、光散乱の影響を大きく受ける。さらに、血管内の血液の他に周囲の組織の影響も受ける。よって、これらの方法は、タンパク質、アミノ酸等、莫大な数の物質が関与する信号からグルコース濃度に関する信号を検出することを必要とし、信号の分離が難しい。
一方、前眼房における眼房水は、血清とほぼ同じ成分であって、タンパク質、グルコース、アスコルビン酸等を含んでいる。しかし、眼房水は、血液と異なり、赤血球、白血球などの細胞物質を含まず、光散乱の影響が小さい。よって、眼房水は、グルコース濃度の光学的な測定に適している。
よって、この眼房水から、グルコースを含む光学活性物質の濃度を光学的に計測しうる。
また、眼房水に含まれるタンパク質、グルコース、アスコルビン酸等は光学活性物質であって、旋光性を有している。そこで、旋光性を利用してグルコースを含む光学活性物質の濃度を光学的に計測しうる。
なお、眼房水は、グルコースを輸送するための組織液であることから、眼房水のグルコース濃度は、血液中のグルコース濃度と相関すると考えられている。そして、ウサギを用いた測定において、血液から眼房水へのグルコースの輸送にかかる時間(輸送遅延時間)は、10分以内であると報告されている。
以上説明したように、眼房水のグルコース濃度を計測すると、血液中のグルコース濃度が求められる。
さて、眼房水に含まれるグルコースなどの光学活性物質の濃度を光学的に計測する手法において、設定されうる光路は以下の2つである。
1つは、眼球に対して垂直に近い角度、すなわち前後方向に沿って光を入射させ、角膜と眼房水との界面又は眼房水と水晶体との界面で光を反射させ、反射した光を受光(検出)する光路である。もう1つは、眼球に対して平行に近い角度で光を入射させ、前眼房を横切るように通過した光を受光(検出)する光路である。
前者のように、眼球に対して垂直に近い角度で光を入射させる光路は、網膜に光が達するおそれがある。特に、光源に、コヒーレント性が高いレーザを用いる場合、網膜に光が達するおそれがある。
これに対し、後者のように、眼球に対して平行に近い角度で光を入射させ、前眼房を横切るように通過させる光路では、光が網膜に達することが抑制される。
そして、光学活性物質の濃度や旋光性は、光路長に依存し、光路長が長いほど旋光度が大きい。よって、前眼房を横切るように光を通過させることで、光路長が長く設定されてよい。
以上のことから、ここでは、前眼房を横切るように光を通過させる光路を採用している。
[第1の実施の形態]
<光計測装置1>
図1は、第1の実施の形態が適用される眼球の光計測装置1の構成の一例を示す図である。図1(a)は、眼球10を上側から見た図(上下方向における断面図)、図1(b)は、眼球10を正面から見た図である。なお、図1に示す眼球10は左目であるとする。図1(a)、(b)には、顔の内側(鼻側)と外側(耳側)とを示す内外方向、顔の前側と後側と示す前後方向、顔の上側と下側とを示す上下方向を矢印などで示している。
この眼球の光計測装置1(以下では、光計測装置1と表記する。)は、被計測者(被験者)の眼球(被検眼)10の前眼房13(後述)内の眼房水の特性の計測に用いる光学系20、光学系20から得られる信号を処理する信号処理部30及び光学系20を制御する制御部40を備えている。
なお、第1の実施の形態が適用される光計測装置1は、眼房水を透過した透過光の光強度から、眼房水に含まれる光学活性物質の濃度を計測する。
まず、眼球10の構造について説明をする。
図1(a)に示すように、眼球10は、外形がほぼ球形であって、中央にガラス体11がある。なお、図1(a)では、後側の半分の記載を省略している。そして、レンズの役割をする水晶体12が、ガラス体11の一部に埋め込まれている。水晶体12の前側には、前眼房13があり、その前側に角膜14がある。前眼房13及び角膜14は、球形から凸状に飛び出している。
水晶体12の周辺部は虹彩17に囲まれ、その中心が瞳孔15である。水晶体12に接する部分を除いて、ガラス体11は、網膜16で覆われている。そして、網膜16は、強膜18で覆われている。すなわち、眼球10の外側は、角膜14及び強膜18で覆われている。
前眼房13は、角膜14と水晶体12とで囲まれた領域である。この前眼房13は、正面から見た形状が円形である(図1(b)参照)。そして、前眼房13は、眼房水で満たされている。
また、図1(b)に示すように、眼球10の表面は、上瞼19aと下瞼19bとで覆われるようになっている。
次に、光学系20について説明する。
図1(a)に示すように、光学系20は、眼球10の前眼房13に向けて光を出射する発光系20Aと、前眼房13を通過した光を受光する受光系20Bとを備える。
まず、発光系20Aは、光源部21、コリメータレンズ22、偏向部23、光反射手段の一例としてのミラー27を備えている。
光源部21は、発光ダイオード(LED)やランプのような波長幅が広い光源であってもよく、レーザのような波長幅が狭い光源であってもよい。また、光源部21は、LED、ランプ又はレーザを複数備えていてもよい。なお、複数の波長を使用してもよい。
コリメータレンズ22は、光源部21から出射する広がりをもった光を径が細い平行光(平行光線)にする。角膜14と水晶体12とで囲まれた前眼房13は、小さな領域であるので、前眼房13を透過する光は、径が小さいほどよい。
なお、光源部21が出射した光の径が小さければ、コリメータレンズ22を用いることを要しない。
偏向部23は、光の進む方向を偏向させる部材であって、例えば、ミラー231及びミラー231の反射面の傾きを変更する駆動装置232を備える。このミラー231は、ガリバノミラーやポリゴンミラーであってもよい。ガリバノミラーは、反射面に設けられた軸の回りに反射面を回転させることで、反射面の傾きが変化するものである。ポリゴンミラーは、多面体のミラーを回転させることで、反射面の傾きが変化するものである。ガリバノミラーやポリゴンミラーは、反射面が一の方向(一次元方向)において傾くことから、光を一次元方向に偏向させる。
さらに、ミラー231は、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)で構成されたミラーであってもよい。反射面が点に対して傾くように構成されていれば、反射面は、一の方向及び一の方向に直交する方向において傾くことになる。よって、反射面が二次元方向において傾くことから、光を二次元方向に偏向させる。
なお、これらのミラー231の傾きは、駆動装置232によって制御される。ミラー231がガリバノミラーやポリゴンミラーである場合には、駆動装置232は、例えば、モータ及びモータを制御する回路である。また、ミラー231がMEMSで構成されていれば、駆動装置232は、ミラー27と一体で構成され、静電気力でミラー27の傾きを制御する複数の電極に電位を供給する駆動回路である。
ミラー231は、反射部材の一例であり、駆動装置232は、角度変更手段の一例である。
ミラー27は、偏向部23で偏向された光が前眼房13を横切るように反射させる。第1の実施の形態においては、ミラー27は、偏向部23と同様に、駆動装置28に接続されている。ミラー27は、ガリバノミラー、ポリゴンミラー、MEMSで構成されたミラーなどである。そして、ミラー27は、駆動装置28によって、傾きが変更されて、入射した光に対する反射角を変更する。
ここで、偏向部23及び駆動装置28が、切替手段の一例である。
受光系20Bは、検出部29を備える。ここでは、検出部29は、例えば、シリコンダイオードなどの受光素子である。検出部29は、前眼房13を通過した光の強度を電気信号に変換する。
信号処理部30は、検出部29から電気信号を受信して処理し、眼房水に含まれる光学活性物質の濃度を算出する。
制御部40は、前述したように、光学系20及び信号処理部30を制御する。
次に眼球10と光学系20との関係を説明する。
まず、図1(a)に示すように、光学系20は、眼球10に対して、発光系20Aから出射した光が、光路αと表記した光路を通って受光系20Bに入射するように設定される。すなわち、光路αは、図1(a)に示すように、眼球10を上下方向の断面図でみた場合において、前眼房13の中央部を通過する。そして、図1(b)に示すように、光路αは、眼球10を正面から見た場合においても、前眼房13の中央部を通過する。
光路αは、前眼房13の眼房水に含まれる光学活性物質の濃度の測定に適する光路である。
なお、図1(a)に示す光路βは、眼球10に対して前側過ぎて、角膜14表面で反射される光路であって、前眼房13の眼房水を通過しない。また、光路γは、眼球10に対して後側過ぎて、虹彩17や強膜18によって遮断される光路であって、前眼房13の眼房水を通過しない。
また、図1(b)に示す光路δは、眼球10に対して上側過ぎて、前眼房13の眼房水の通過する長さが短い光路である。さらに、光路が、眼球10に対して光路δよりさらに上側過ぎると、上瞼19aにより遮断される光路となって、前眼房13の眼房水を通過しない。
光路εは、眼球10に対して下側過ぎて、前眼房13の眼房水の通過する長さが短い光路である。さらに、光路が、眼球10に対して光路εよりさらに下側過ぎると、下瞼19bにより遮断される光路となって、前眼房13の眼房水を通過しない。
なお、光路α、β、γ、δ、εは、眼球10の前眼房13に対する光路の状態及び位置を説明する用語であるとする。
しかし、眼球10と光学系20との相対的な位置関係や、角膜14の形状などの経時変動により、光路がずれて光路αの状態が維持できないことがある。なお、眼球10が光学系20に対して移動してもよく、光学系20が眼球10に対して移動してもよい。以下では、便宜的に、眼球10が光学系20に対して移動するとして説明する。
そして、眼球10に対して、光路αの状態であった光路が、光路βや光路γの状態になったり、光路δや光路εの状態になったりした場合、つまり、光路がわずかにずれた場合には、光路をずらしたり(移動したり)又は切り替えたりすれば、光路を光路αの状態に戻しうる。すなわち、眼球10に対して光学系20を設定し直すことを要しない。
例えば、図1(a)において、光路αの状態にあった光路が、眼球10が後側に移動したために、光路βの状態となったとする。この場合、光路γの位置に新たな光路を設定すればよい。そこで、制御部40の制御に基づいて、偏向部23は、ミラー27への入射位置を切り替えて、光路γの位置に光路を設定する。すなわち、光路を光路αの位置から光路γの位置に設定するように、ミラー27への光の入射位置を切り替えることで、光路γの位置が前眼房13の眼房水に含まれる光学活性物質の濃度の測定に適する光路αの状態に再設定される。
同様に、光路αの状態であった光路が、眼球10が前側に移動したために、光路γの状態となったとする。この場合、光路βの位置に新たな光路を設定すればよい。そこで、制御部40の制御に基づいて、偏向部23は、ミラー27への入射位置を切り替えて、光路βの位置に光路を設定する。すなわち、光路を光路αの位置から光路βの位置に設定するように、ミラー27への光の入射位置を切り替えることで、光路βの位置が前眼房13の眼房水に含まれる光学活性物質の濃度の測定に適する光路αの状態に再設定される。
さらに、図1(b)において、光路αの状態であった光路が、眼球10が上側に移動したために、光路εの状態となったとする。この場合、光路δの位置に新たな光路を設定すればよい。そこで、制御部40の制御に基づいて、偏向部23は、ミラー27への入射位置を切り替えて、光路δの位置に光路を設定する。すなわち、光路を光路αの位置から光路δの位置に設定するように、ミラー27への光の入射位置を切り替えることで、光路δの位置が前眼房13の眼房水に含まれる光学活性物質の濃度の測定に適する光路αの状態に再設定される。
同様に、光路αの状態であった光路が、眼球10が下側に移動したために、光路δの状態となったとする。この場合、光路εの位置に新たな光路を設定すればよい。そこで、制御部40の制御に基づいて、偏向部23は、ミラー27への入射位置を切り替えて、光路εの位置に光路を設定する。すなわち、光路を光路αの位置から光路εの位置に設定するように、ミラー27への光の入射位置を切り替えることで、光路εの位置が前眼房13の眼房水に含まれる光学活性物質の濃度の測定に適する光路αの状態に再設定される。
これらにおいては、偏向部23のミラー231及びミラー27の傾き(光の入射角)を変更して、光の入射角を変更する。
なお、図1(a)、(b)では、光路を平行移動させている。これは、光学系20における発光系20Aと受光系20Bとの相対的な位置関係が保たれるからである。必ずしも光路は、平行移動でなくてもよい。
また、ミラー231又はミラー27は、平面ミラーとしたが、凹面ミラー、凸面ミラー、球面ミラー、放物面ミラーなどであってもよい。
以上説明したように、第1の実施の形態の光計測装置1では、眼球10と光学系20との相対的な位置関係や、角膜14の形状等の経時変動などにより、光路αの状態にあった光路がずれても、ミラー27への光の入射位置を切り替えることで、光路が前眼房13の眼房水に含まれる光学活性物質の濃度の測定に適する光路αの状態に再設定される。すなわち、光路が前眼房13を横切るように設定される。
なお、光路が光路αの状態からずれたことは、検出部29からの信号を受信する信号処理部30により容易に検知しうる。よって、制御部40は、信号処理部30からの信号により、偏向部23のミラー231及びミラー27傾き(光の入射角)を制御すればよい。
なお、偏向部23のミラー231及びミラー27は、内外方向において入射角が変更されるとともに、上下方向においても入射角が変更されるとよい。内外方向において入射角が変更される場合には、前後方向(光路α、β、γの間)における一次元方向でのミラー27への光の入射位置の切り替えとなる。また、上下方向において入射角が変更される場合には、上下方向(光路α、δ、εの間)における一次元方向でのミラー27への光の入射位置の切り替えとなる。前後方向及び上下方向において入射角が変更される場合には、前後方向(光路α、β、γの間)及び上下方向(光路α、δ、εの間)における二次元方向でのミラー27への光の入射位置の切り替えとなる。
[第2の実施の形態]
第1の実施の形態では、偏向部23のミラー231に加え、ミラー27において、光の入射角を変更した。
第2の実施の形態では、ミラー27への光の入射角を固定する。
図2は、第2の実施の形態が適用される眼球の光計測装置1の構成の一例を示す図である。図2(a)は、眼球10を上側から見た図(上下方向における断面図)、図2(b)は、眼球10を正面から見た図である。第1の実施の形態が適用される光計測装置1と同様の部分は、同じ符号を付して説明を省略する。
第2の実施の形態が適用される眼球の光計測装置1では、偏向部23とミラー27との間に、テレセントリックfθレンズを含むテレセントリック光学系24が設けられている。そして、ミラー27は、第1の実施の形態で備えていた駆動装置28を備えない。ここでは、偏向部23及びテレセントリック光学系24が切替手段の一例である。
テレセントリックfθレンズは、入射した光を平らな平面に対して垂直に集光するレンズである。すなわち、図2に示すように、光は、偏向部23のミラー231で反射されて、テレセントリック光学系24に対して斜めに入射しても、テレセントリック光学系24からは、互いに平行な関係で出射する。
よって、ミラー27の入射角(傾き)を固定しても、ミラー27への入射位置を切り替えることで、眼球10へ向かう光路が、平行移動するように、互いに平行な関係で変更される。
よって、ミラー27への入射位置を切り替えは、偏向部23におけるミラー231の反射角の制御でよい。すなわち、ミラー27への入射位置を切り替える制御が簡易になる。
また、ミラー27は眼球10に近接して設けられるため、第1の実施の形態が適用される光計測装置1では、ミラー27の入射角を変更するためにミラー27を動かす(回転させる)と、力学的な力が被計測者に加わることになってしまう。しかし、第2の実施の形態が適用される光計測装置1では、ミラー27の入射角が固定されているので、力学的な力が被計測者に加わることが抑制される。
ミラー27の入射角(傾き)を固定することを除いて、ミラー27への入射位置の切り替えについては、第1の実施の形態において説明したことと同様であるので、説明を省略する。
[第3の実施の形態]
第1の実施の形態及び第2の実施の形態では、前眼房13の眼房水の透過する光の強度の変化から、眼房水に含まれる光学活性物質の濃度を測定した。
第3の実施の形態では、旋光性(旋光度)を利用して、眼房水に含まれるグルコースなどの光学活性物質の濃度を計測する。
図3は、第3の実施の形態が適用される眼球の光計測装置1の構成の一例を示す図である。図3(a)は、眼球10を上側から見た図(上下方向における断面図)、図3(b)は、眼球10を正面から見た図である。第2の実施の形態が適用される光計測装置1(一部を除いて、第1の実施の形態が適用される光計測装置1)と同様の部分は、同じ符号を付して説明を省略する。
第3の実施の形態が適用される光計測装置1は、第2の実施の形態が適用される光計測装置1において、偏光制御部25を備えている。偏光制御部25は、偏光制御手段の一例である。
偏光制御部25は、偏光子、波長板などを含んで構成されている。そして、光源部21が出射する光から、予め定められた偏光(直線偏光、楕円偏光、円偏光など)を取り出す。
ミラー27による反射において、入射面に平行な成分(P)及び垂直な成分(S)のそれぞれの反射率は、ミラー27の屈折率及び入射角に依存する。このため、ミラー27に偏光を入射させると、入射角により、反射光の偏光状態が変ることがある。例えば、直線偏光を入射させる場合、ある入射角では、反射光も直線偏光となることがあり、異なる入射角では、反射光が楕円偏光になることがある。
よって、ミラー27への入射角は、固定であることがよい。
そこで、第3の実施の形態が適用される光計測装置1では、第2の実施の形態と同様に、テレセントリックfθレンズを含むテレセントリック光学系24を用い、ミラー27への入射角の変化による偏光状態の変化を考慮しなくてもよいようにしている。
同様に、偏光がレンズを通過すると、偏光状態が変化する。よって、テレセントリック光学系24におけるテレセントリックfθレンズの後段、つまりテレセントリックfθレンズとミラー27との間に偏光制御部25を設けている。
ここでも、偏向部23及びテレセントリック光学系24が切替手段の一例である。
そして、検出部29は、後述するように、旋光角を検出するための、検光子などを含んでいる。
なお、ミラー27の屈折率、入射光の偏光状態(振動面の向き及び直線偏光、楕円偏光)及び入射角が既知であれば、反射光の偏光状態は算出しうる。よって、第1の実施の形態が適用される眼球の光計測装置1に、偏光制御部25を設けて、旋光性を利用して光学活性物質の濃度を計測するようにしてもよい。
旋光性(旋光度)を用いて光学活性物質の濃度を計測することを除いて、ミラー27への光の入射位置の切り替えについては、第1の実施の形態及び第2の実施の形態において説明したことと同様であるので、説明を省略する。
(光学活性物質の濃度算出)
図4は、光計測装置1によって、前眼房13における眼房水に含まれる光学活性物質による振動面の回転角(旋光度)を計測する方法を説明する図である。ここでは、説明を容易にするため、光路を折り曲げない構成とし、テレセントリック光学系24、ミラー27の記載を省略している。
なお、光学系20における偏光制御部25は、偏光子251を備えているとし、検出部29は、補償子291、検光子292、受光素子293を備えているとする。
また、図4に示す光源部21、偏光制御部25における偏光子251、前眼房13、検出部29における補償子291、検光子292及び受光素子293のそれぞれの間において、光の進行方向から見た偏光の様子を円内の矢印で示している。
なお、光学系20は、他の素子(光学部品など)を備えていてもよい。
偏光子251は、例えば、ニコルプリズムなどであって、入射した光から、予め定められた振動面の直線偏光を通過させる。
補償子291は、例えばガーネット等を用いたファラデー素子などの磁気光学素子であって、磁場によって直線偏光の振動面を回転させる。
検光子292は、偏光子251と同様の部材であって、予め定められた振動面の直線偏光を通過させる。
受光素子293は、シリコンダイオードなどであって、光の強度に対応した出力信号を出力する。
光源部21は、ランダムな振動面を持つ光を出射する。そして、偏光子251は、予め定められた振動面の直線偏光を通過させる。図4においては、偏光子251は、例として、紙面に平行な振動面の直線偏光を通過させる。
偏光子251を通過した直線偏光は、前眼房13における眼房水に含まれる光学活性物質により、振動面が回転する。図4では、振動面は角度α(旋光度α)回転する。
次に、前眼房13における眼房水に含まれる光学活性物質により回転した振動面を、補償子291により元に戻す。補償子291がファラデー素子などの磁気光学素子である場合には、補償子291に磁界を印加することで、補償子291を通過する光の振動面を回転させる。
そして、検光子292を通過した直線偏光を受光素子293により受光し、光の強度に対応した出力信号に変換する。
ここで、光学系20による旋光度αの計測方法の一例を説明する。
まず、光源部21を出射した光が前眼房13を通過させない状態において、光源部21、偏光子251、補償子291、検光子292、及び受光素子293が含まれる光学系20を用いて、受光素子293からの出力信号が最小になるよう、補償子291及び検光子292を設定する。図4に示す例において、光が前眼房13を通過させない状態では、偏光子251を通過した直線偏光の振動面は、検光子292を通過する振動面と直交する。
次に、光が前眼房13を通過する状態とする。すると、前眼房13における眼房水に含まれる光学活性物質によって、振動面が回転する。このため、受光素子293からの出力信号は、最小値から外れる。そこで、受光素子293からの出力信号が最小になるように、補償子291に磁界を印加して振動面を回転させる。すなわち、補償子291から出射する光の振動面を、検光子292を通過する振動面と直交させる。
この補償子291によって回転させた振動面の角度が、眼房水に含まれる光学活性物質によって発生した旋光度αに対応する。ここで、補償子291に印加した磁場の大きさと回転した振動面の角度との関係は、事前に知られている。したがって、補償子291に印加した磁場の大きさから、旋光度αが分かる。
具体的には、光源部21から前眼房13における眼房水に複数の波長λ(波長λ、λ、λ、…)の光を入射し、それぞれに対して旋光度α(旋光度αM1、αM2、αM3、…)を求める。これらの波長λと旋光度αとの組が、信号処理部30に取り込まれ、求めたい光学活性物質の濃度が算出される。
付言すると、眼房水には、前述したように複数の光学活性物質が含まれている。よって、計測された旋光度αは、複数の光学活性物質それぞれによる旋光度αの和である。そこで、計測された旋光度αから、求めたい光学活性物質(ここでは、グルコース)の濃度を算出することが必要となる。求めたい光学活性物質の濃度の算出は、公知の方法を用いればよいので、ここでは説明を省略する。
また、図4では、偏光子251の振動面が紙面に平行であって、検光子292を通過する前の振動面が紙面に垂直であるとしている。しかし、光源部21を出射した光が前眼房13を通過させない状態において、補償子291によって振動面が回転する場合には、検光子292を通過する前の振動面が紙面に平行な面から傾いていてもよい。すなわち、光が前眼房13における眼房水を通過させない状態において、受光素子293からの出力信号が最小になるように、補償子291と検光子292とを設定すればよい。
また、ここでは旋光度αを求める方法として補償子291を用いた例を述べたが、補償子291以外で旋光度αを求めてもよい。さらに、ここでは振動面の回転角(旋光度α)を測定する最も基本的な測定法である直交偏光子法(ただし補償子291を使用)について示したが、回転検光子法やファラデー変調法、光学遅延変調法といった他の測定方法を適用してもよい。
[第4の実施の形態]
第3の実施の形態が適用される光計測装置1では、テレセントリック光学系24にテレセントリックfθレンズを用いることで、ミラー27に入射する角度を固定にした。第4の実施の形態が適用される光計測装置1では、テレセントリック光学系24の代わりに、偏向部23のミラー231を移動させることで、光路を切り替える。
第4の実施の形態では、偏光制御部25を設けて、旋光性(旋光度)を利用してグルコースなどの光学活性物質の濃度を計測する。なお、偏光制御部25を設けず、濃度によりグルコースなどの光学活性物質の濃度を計測してもよい。
図5は、第4の実施の形態が適用される眼球の光計測装置1の構成の一例を示す図である。図5(a)は、眼球10を上側から見た図(上下方向における断面図)、図5(b)は、眼球10を正面から見た図である。第3の実施の形態が適用される光計測装置1(一部を除いて、第1の実施の形態が適用される光計測装置1)と同様の部分は、同じ符号を付して説明を省略する。
第4の実施の形態が適用される光計測装置1は、テレセントリック光学系24の代わりに、集光レンズ26を設けている。そして、偏向部23は、ミラー231と、ミラー231を搭載して一方向に移動させる直動ステージ233とを備えている。直動ステージ233は、移動手段の一例である。
すなわち、直動ステージ233により、ミラー231の反射面を光路の方向(光が進行する前後方向)に移動させる。これにより、光のミラー27への入射位置が切り替えられる。そして、光路が前眼房13の眼房水に含まれる光学活性物質の濃度の測定に適する光路αの状態に設定される。すなわち、光路が前眼房13を横切るように設定される。
ここでも、偏向部23及び集光レンズ26が切替手段の一例である。
第4の実施の形態では、光のミラー27への入射位置は、直動ステージ233の移動方向に限定される。すなわち、光のミラー27への入射位置の切り替えは、一次元方向において行われる。例えば、図5(a)では、光路は、顔の前後方向の移動に限定される。
よって、図5(b)に示すように、光路を、顔の上下方向に移動させる場合には、図5(a)において、光源部21、コリメータレンズ22を紙面に対して垂直方向に配置するとともに、直動ステージ233の移動方向も紙面に垂直方向とし、直動ステージ233上のミラー231の向きを、光源部21からコリメータレンズ22を通して出射される光がミラー27側に反射されるように設定することになる。
なお、直動ステージ233を用いる代わりに、ミラー231の裏面に、ピエゾ素子を貼り付けて、ミラー231の表面が移動するようにしてもよい。このとき、直動ステージ233を、ピエゾ素子を駆動する駆動装置とすればよい。
[第5の実施の形態]
第5の実施の形態が適用される眼球の光計測装置1は、眼球10の前眼房13の周囲が液体中に浸漬されている。この状態は、液浸と表現されることがある。
図6は、第5の実施の形態が適用される眼球の光計測装置1の構成の一例を示す図である。図6(a)は、眼球10を上側から見た図(上下方向における断面図)、図6(b)は、眼球10を正面から見た図である。なお、後述する液浸部50を除いた、光計測装置1の構成は、図3に示した第3の実施の形態と同様である。よって、同様の部分は同じ符号を付して説明を省略し、異なる部分を説明する。
液浸部50は、容器51と、容器51を満たす液体52とを備えている。液浸部50の容器51を眼球10の周りの顔の表面に押し当てることで、眼球10の前眼房13の周囲が液体52に浸漬される。液体52は、眼房水との屈折率差が小さいことがよい。例えば、水、生理食塩水などを用い得る。
そして、液浸部50は、前眼房13を横切るように光が通過するように、容器51の光路に対応する部分に、光が通過する入射窓53及び出射窓54を備えている。入射窓53は、ミラー27で反射した光が垂直に入射するように構成され、出射窓54は、液体52及び前眼房13を通過した光が垂直に出射するように構成されている。なお、眼球10の前眼房13の周囲(例えば、角膜14)における光の入射位置が液体52に浸る構成であれば、容器51の大きさや形状は問わない。
このように、液浸部50は、ミラー27で反射した光が角膜14表面で屈折して、方向が変化することを抑制する。すなわち、角膜14などの形状の影響を受けにくくなり、前眼房13を横切る光路が設定しやすくなる。なお、光路βは、角膜14表面で反射せずに進むが、前眼房13を通過する距離が短い。
液浸部50は、他の実施の形態が適用される眼球の光計測装置1に適用してもよい。
[第6の実施の形態]
第2の実施の形態から第4の実施の形態が適用される眼球の光計測装置1は、ミラー27が予め定められた入射角に設定されていた。そして、ミラー27は、眼球10から離れて配置されていた。
第6の実施の形態では、ミラー27は、眼球10の表面に接触して用いられるミラー付きコンタクト部材60に設けられている。ミラー付きコンタクト部材60は、装着部材の一例である。
図7は、第6の実施の形態が適用される眼球の光計測装置1の構成の一例を示す図である。図7(a)は、眼球10を上側から見た図(上下方向における断面図)、図7(b)は、眼球10を正面から見た図である。なお、後述するミラー付きコンタクト部材60を除いた光計測装置1の構成は、図3に示した第3の実施の形態と同様である。よって、同様の部分は同じ符号を付して説明を省略し、異なる部分を説明する。
図7(a)に示すように、ミラー付きコンタクト部材60は、いわゆるコンタクトレンズと同様の眼球用の部材であって、眼球10における角膜14の表面(眼球面)に装着される。なお、眼球10における角膜14の表面(眼球面)に装着されることを、ここでは、眼球10に装着されると表現する。
そして、ミラー付きコンタクト部材60は、基体61の内部にミラー27が設けられている。
基体61は、例えば、ポリヒドロキシエチルメタクリレート、ポリメチルメタクリレート、シリコーン共重合体、フッ素含有化合物などの樹脂である。基体61の屈折率が、眼球10における前眼房13の眼房水、角膜14などの屈折率に近いと、ミラー付きコンタクト部材60と眼球10との間の界面での屈折が抑制される。よって、眼球10の前眼房13を横切る光路の設定が容易になる。なお、光路βは、角膜14表面で反射せずに進むが、前眼房13を通過する距離が短い。
そして、基体61は、ミラー27に向かって光が入射する部分が、光に対して垂直な平面62で構成されている。また、基体61は、検出部29に向かって光が出射する部分が、光に対して垂直な平面63で構成されている。これにより、ミラー付きコンタクト部材60への光の入射、ミラー付きコンタクト部材60からの光の出射において、基体61の屈折により光路が折り曲がることが抑制される。
図7(b)に示すように、ミラー27の外形は、四角形である。なお、ミラー27の外形は、円弧状など他の形状であってもよい。
なお、基体61は、円形である必要はなく、角膜14に装着できる構成であれば、四角形など、他の形状であってもよい。
なお、第6の実施の形態で説明したミラー付きコンタクト部材60を第2の実施の形態から第4の実施の形態に適用してもよい。
上記では種々の実施の形態を説明したが、これらの実施の形態を組み合わせて構成してもよい。
また、本開示は上記の実施の形態に何ら限定されるものではなく、本開示の要旨を逸脱しない範囲で種々の形態で実施することができる。
1…光計測装置、10…眼球、13…前眼房、14…角膜、20…光学系、20A…発光系、20B…受光系、21…光源部、23…偏向部、24…テレセントリック光学系、25…偏光制御部、27、231…ミラー、28、232…駆動装置、29…検出部、30…信号処理部、40…制御部、50…液浸部、60…ミラー付きコンタクト部材、233…直動ステージ、251…偏光子、291…補償子、292…検光子、293…受光素子、α、β、γ、δ、ε…光路

Claims (9)

  1. 光を、眼球の前眼房を横切る方向に反射させる光反射手段と、
    前記光が前記前眼房の中央部を横切る状態から移動した場合に、当該光が当該前眼房の中央部を横切る状態になるように、前記光反射手段によって反射された当該光の方向を前記眼球の前後方向および上下方向の少なくとも一方向に平行移動するように当該光反射手段への当該光の入射位置を切り替える切替手段と
    を備える眼球の光計測装置。
  2. 前記光反射手段は、
    前記光の入射角が予め定められた角度に設定され、
    前記切替手段は、
    前記光を反射させる反射部材と、
    前記反射部材の前記光に対する反射角を変更する角度変更手段と、
    前記反射部材が反射した前記光を通過させて前記光反射手段に出射するテレセントリック光学系と、を備える
    ことを特徴とする請求項1に記載の眼球の光計測装置。
  3. 前記光を予め定められた偏光にする偏光制御手段を備えることを特徴とする請求項2に記載の眼球の光計測装置。
  4. 前記偏光制御手段は、前記切替手段における前記テレセントリック光学系と前記光反射手段との間に配置されていることを特徴とする請求項3に記載の眼球の光計測装置。
  5. 前記切替手段において、前記反射部材は、前記光に対する反射角が反射面における一の方向及び当該一の方向に直交する方向において変更しうることを特徴とする請求項2乃至4のいずれか1項に記載の眼球の光計測装置。
  6. 前記光反射手段は、
    前記光の入射角が予め定められた角度に設定され、
    前記切替手段は、
    前記光を反射させる反射部材と、
    前記反射部材を前記光の進行する前後方向に移動させる移動手段と、を備える
    ことを特徴とする請求項1に記載の眼球の光計測装置。
  7. 前記光を予め定められた偏光にする偏光制御手段を備えることを特徴とする請求項6に記載の眼球の光計測装置。
  8. 前記眼球の前眼房の周囲を液体に浸漬する容器を有することを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の眼球の光計測装置。
  9. 前記光反射手段が、前記眼球の表面に接触して用いられる装着部材に設けられている請求項2乃至7のいずれか1項に記載の眼球の光計測装置。
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