JP6789589B1 - 電動機の駆動方法 - Google Patents
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Abstract
Description
尚、以下の説明では二相通電というときは、スター結線及びデルタ結線された三相コイルのうちいずれか二相コイルに接続する2端子間に通電することを二相通電というものとし、デルタ結線の場合、任意の2端子間で三相コイルに分流して流れる場合も含むものとする。
正弦波通電方式ではコイル電流位相から位置を推定するベクトル制御正弦波通電法があるが演算負荷が大きくハードウェアが大がかりになる。あるいは60°ごとに位置検出する6ステップサイン波通電法があるが、オープンループ期間が60°発生し始動が困難で負荷変動に弱く用途が限定される。その他、通電電流に高周波電流を重畳する高周波重畳法やPWM制御による通電周波数を数パルスごとに変動させて検出するマルチ空間ベクトル法などが提唱されているが、いずれも変調復調手順が複雑でありセンシング音が発生するなどの欠点がある。
図15に位置検出信号VLの実測波形例を示す。横軸は位相角、縦軸は電圧である。小型IPMモータをU−V通電しながらローターをゆっくりと1電気角回転させたときの仮想中性点電圧と開放相電圧の差(位置検出信号VL)を表示している。基準となる0Vは仮想中性点電位である。
ここで使用しているPWM制御による通電方式は、オンサイクルは正方向に通電しオフサイクルは通電しない単方向通電モードで、デューティ比を10%刻みで変更した時の10%〜80%の8波形を重ねて表示してある。参考に開放相の誘起電圧波形も表示した。回転時はVL波形にこの誘起電圧波形が重畳して現れる。
VL波形は歪があるものの概SIN2θ波形となっており120°通電方式の通電区間単位であればローター位置検出が可能であることを示している。励磁した通電パターンはU−V励磁であり位相角30°から90°の区間が対象となり区間内で位置検出信号は単調性が保たれている。従って、区間終点を検出するためには位相角90°のVL信号レベルにのみ着目すればよい。そこで区間終点のVL電圧を推定し開放相電圧と比較すれば区間終点を検出できるので次の区間の通電パターンに切り換え、以後これを繰り返せば連続回転できる。
この方法は位置検出手順が比較的簡単でセンシングロスやセンシング音がなくまた極めて安定した位置検出ができ高い実用性を備えており好ましいものであるが以下の課題がある。
低デューティ比時に位置検出信号が小さくなる理由は、制御量デューティ比Dが小さい時はオンサイクル時間が短くなりPWM周期内での電流変化が小さくなることから通電二相間のインダクタンス偏差による起電圧も小さくなるためである。
また、位置検出信号はオンサイクルでしか検出できないため、制御量デューティ比Dが小さくなるほど検出時間が短くなり通電切り替え時のスパイクあるいはリンギングにより信号検出が困難になり、測定タイミングの面からも低デューティ比には限界がある。尚、80%以上の高デューティ比時にもVL電圧が小さくなるが、高デューティ比時は出力が大きく必ず回転していることから誘起電圧によって位置検出できるため問題とはならない。
図はトルク−回転数特性図で、横軸はトルク、縦軸は回転数である。BLDCモータの使用領域はT−Nカーブで制限されるが、使用領域の中で左下の低負荷低速回転エリアは上述の理由から位置検出できず使用不可能領域であり、本発明が解決すべき課題となっている領域である。
これにより駆動回路又は電源装置或いはモータ等を破損することなく二相双方向PWM通電を行い、出力0%から界磁位置の検出が可能となる。
これにより、単方向通電では制御量デューティ比Dは出力デューティ比D′となるため、単方向通電と双方向通電とで、等しい出力量とすることができる。
これにより、駆動回路又は電源装置或いはモータ等を破損することなく最短時間で減速あるいは停止可能な制動を実現することができる。
このように、PWM制御回路は双方向通電モードを低デューティ比時のみに適用することで、双方向通電モードによる通電効率の低下を最小に抑えることができる。
これにより測定タイミング処理を簡素化でき、測定値はPWM制御による通電切換えにより発生するスパイク電圧やリンギングの影響を避けることができ、かつ測定後の界磁位置推定のための演算時間を十分に確保できる。
これにより駆動回路及びモータの特性を正確に反映した最大回転数Nmaxを求めることができる。
その際に零出力デューティ比Dzを規定し逆転トルクが発生しないようにすることで、速度サーボ時のハンチングが低減され低速回転領域まで優れた制御性を発揮でき、特に極低速領域が拡大する。さらに安全なデューティ比領域を明確にすることで、意図しない逆転ブレーキを防止し過大な回生電流によるモータ駆動回路や電源装置の破損あるいはモータの焼損のおそれがなくなる。
双方向通電モードを利用して逆転ブレーキをかけることができ、停止時間あるいは減速時間を短縮できる。
また制御量デューティ比Dに応じて双方向通電モードと単方向通電モードを切り替え、低デューティ比時は双方向通電モード、高デューティ比時は単方向通電モードとすれば、双方向通電時の渦電流損やスイッチング損失やデッドタイムロス等による効率低下を最小に抑えて効率を改善できる。
さらにPWM制御回路(PWMコントローラ)は、単方向通電モードに追加して双方向通電モードを設けてもデッドタイムコントローラが1個追加となるだけで済むことから三相正弦波通電用のPWMコントローラと比べて大幅に簡略化できる。
また、双方向通電時は、コイル電圧測定をデューティ比50%時点の直前で行うことができ理想的なタイミングとなる。例えばPWM出力の切り換えから測定までのウェイト時間はPWM周期のほぼ1/2となりリンギングが収束し信号が安定した状態で測定できる。またウェイト時間はPWM周期により一義的に決定でき、モータ駆動回路設計時にあらかじめ決定できるのでデューティ比に応じてタイミング調整する必要がなくなりプログラムが簡素化される。さらに測定後の位置検出処理などの演算時間もほぼPWM周期の1/2が確保できプログラミングが容易となり、また低速クロックのMPUも使用可能となることから回路消費電流とコストを抑えることができる。
MPU51(Micro Processor Unit:制御回路)は、演算部52(LOGIC)、PWMコントローラ53(PWM制御回路:PWMC)とタイマー54(TM)及びADコンバータ55(ADC)を内蔵している。MPU51は、後述するように、上位コントローラ50からの出力指令(RUN)或いは速度サーボ制御量などに基づいて決定される所定の制御量デューティ比DでPWM通電方式にて後述するプリドライバ56(PRE)及び出力回路57(INV)の出力を制御する。具体的には、オンサイクルは正方向に二相矩形波通電し、オフサイクルは逆方向に二相矩形波通電する。
以上の構成によりBLDCモータを位置センサなしで120°通電にて連続回転させるモータ駆動回路を実現できる。MPU51は、双方向通電モードを備えており出力0%から100%まで位置検出でき、低負荷時のストール運転や低速回転あるいは逆転ブレーキ等も可能であり、単方向通電に切り換えることで高効率化が図れる。
以下では上述したモータ駆動回路を用いた界磁位置検出の原理について具体的に説明する。
PWMコントローラ53によるPWM通電モードには、オンサイクルは正方向に通電しオフサイクルは通電しない単方向通電モードと、オンサイクルは正方向に通電しオフサイクルは逆方向に通電する双方向通電モードがある。
単方向通電モードでは出力トルクはデューティ比に比例しデューティ比50%時は出力トルクも正方向に50%相当となるが、双方向通電モードではデューティ比50%時はオンサイクル出力とオフサイクル出力が打ち消しあい出力トルクは0となり、50%より大きい時は正方向出力>逆方向出力となることから正転トルクが発生し、50%未満では正方向出力<逆方向出力となることから逆転トルクが発生する。
本案では正転しか扱わないこととし回転方向の切り換えは通電パターンを180°進め通電区間の歩進は正方向回転とは逆順とすることで行うこととする。従って、双方向通電モード時の出力デューティ比は回転方向に関わらず50%から100%の範囲となる。ただし逆転ブレーキ時は除く。
しかしながら、三相DCブラシレスモータを双方向通電モードでPWM制御により二相矩形波通電する場合、単純にオフサイクル時に逆方向に通電するだけでは双方向通電モードを使用できない。制御量デューティ比Dによっては逆方向に回転し、正方向に回転している場合も適正な値より小さなデューティ比を出力すると過大な回生電流が流れモータ駆動回路や電源装置(充電式バッテリーも含む)が破損するおそれやモータが焼損するおそれがある。これらの不具合の発生を防止し双方向通電モードでPWM制御により二相矩形波通電を安全に運用するためには出力デューティ比の制御が必須となる。
図6は回転数‐出力デューティ特性を用いた双方向通電モードPWMの正転領域Eの説明図である。横軸は制御量デューティ比D、縦軸は回転数Nである。
Nmaxは無負荷時の理論的な最大回転数で、
Nmax=(Vm+Vf)/Ke(0-p) (式1)
;Vmは電源電圧、Vfは出力段クランプダイオード電圧降下、Ke(0-p)は線間誘起電圧定数(ゼロツーピーク)とする。
誘起電圧(ゼロツーピーク)は線間誘起電圧定数Ke(0-p)×回転数Nで表され、電源電圧Vmと出力段クランプダイオードの順方向電圧降下Vfを加算した電圧が誘起電圧(ゼロツーピーク)の最大値である。なお、Vf及びKe(0-p)は回路あるいはモータの固有値である。
一方、Nmaxとモータ停止時間には以下の関係がある。
Nmaxが(式1)の理論値通りであれば、一定負荷で任意の回転数Nで回転中に、電源を遮断して惰性回転させた時の停止時間Tsと、零出力デューティ比Dz(次項で述べる)で惰性回転させた時の停止時間Ts′は等しい。即ちNmax=理論値の時、Ts=Ts′となる。
Nmaxが理論値より小さいと、零出力デューティ比Dzを出力しても実効出力は0より大きくなり加速するため停止時間が長くなり、Ts<Ts′となる。
Nmaxが理論値より大きいと、零出力デューティ比Dzを出力しても実行出力は0より小さくなり逆転ブレーキがかかるため停止時間は短くなり、Ts>Ts′となる。
従って、Nmaxを実験的手法で求めるには、モータが一定負荷かつ任意の回転数Nで回転中に、電源を遮断して惰性回転させた時の停止時間Tsを測定しておき、次にモータを再度上述と同一条件にて回転数Nで回転させ、暫定的に任意のNmax′を選択しそれに基づいて零出力デューティ比=Dzを演算して出力し惰性回転させた時の停止時間Ts′を測定し、Ts=Ts′となるNmax′を求めその値をNmaxとすればよい。
これにより駆動回路及びモータの特性を正確に反映した最大回転数Nmaxを求めることができる。
Dz=(1+N/Nmax)×50% (式2)
;Nは回転数
モータ回転中に零出力デューティ比Dzを出力すると、出力は0となりモータは惰性回転し、零出力デューティ比Dzを出力し続ければ減速して徐々に回転数は低下しやがてモータは停止する。零出力デューティ比Dzより大きなデューティ比の部分が正転領域で始動や定常回転が可能である。またこのエリアは回生電流が発生しない領域でもあり回生電流を避けるためには出力デューティ比はこの範囲に制限する必要がある。
またモータ始動時は通常大きな出力デューティ比で初期状態を通過するが、ソフトスタート動作時の始動直後等では出力と負荷条件によっては上記と同様の現象が発生するので、たとえ低速回転を目的としない機器でも零出力デューティ比Dzによる制限は必要である。
制御量デューティ比Dは、外部からのトルク指令値あるいはサーボ系の制御量あるいは過電流制限量などで決定され0%〜100%の値をとる。単方向通電モードの出力可能なデューティ比範囲は0%〜100%であり、出力デューティ比D´は制御量デューティ比Dをそのまま使用できる。一方、双方向通電モードの出力可能なデューティ比範囲は回転数に応じて零出力デューティ比Dz〜100%であるので、この範囲に収まるように制御量デューティ比Dを圧縮しなければならない。
そこでコイル印可電圧から(式1)により最高回転数Nmaxを、回転数から(式2)により零出力デューティ比Dzを求め、
次に圧縮率Kを下式で求める。
K=(100%−Dz)/100% (式3)
双方向通電モード時の出力デューティ比D′は
D′=Dz+D×K (式4)
;Dは制御量デューティ比
即ち、双方向通電モード時の最終出力デューティ比D′は、零出力デューティ比Dzと、演算処理により圧縮された制御量デューティ比(D×K)とを加算したデューティ比とする。例えば0速で制御量デューティ比20%の時、Dz=50%、K=(100%−50%)/100%=0.5、よって出力デューティ比D′=50%+20%×0.5=60%となる。
双方向通電モード時に、あらかじめ逆転ブレーキによる回生電流値が電源装置等で吸収可能な回生電流値以下となるオフセットデューティ比Doffを設定しておき、逆転ブレーキをかける場合は双方向通電モードPWM通電として、零出力デューティ比Dzからオフセットデューティ比Doffを減算して制動時の出力デューティ比Dbkとする。逆転ブレーキ時には制御量デューティ比Dは無関係となる。こうすることで零出力デューティ比Dzより小さくなった出力デューティ比Dbkに相当する回生電流が流れ逆転ブレーキ力が発生する。
Dbk=Dz−Doff (式5)
一方、停止時に逆転をしないために、逆転ブレーキ中に所定の回転数閾値Nbk以下になったら逆転ブレーキを解除し、出力を停止させ惰性回転とするか、あるいはデューティ比を50%に固定し弱い逆転ブレーキとするか、あるいは三相コイルを短絡してショートブレーキとする。
また、ブレーキ電流は回転数に関わらず一定でありDoffにより任意に設定でき、減速時間あるいは停止時間を所望の値に調整でき、しかもブレーキ電流及びマイナス加速度も比較的小さく抑えることができる。
さらに制動中も界磁位置と回転数を検出し速度サーボ演算を行うことが可能である。従って回転数オーバー状態が発生した時は逆転ブレーキをかけ、目標速度近傍になったら逆転ブレーキを解除して直ちに目標回転数で回転することが可能である。これにより急減速して迅速に目標速度に到達し、スムーズに新たな目標速度の定常回転に移行する追従性の高い制御を実現できる。
尚、逆転ブレーキは双方向通電モード時に可能である。仮に単方向通電モードで逆転ブレーキ要求が発生した場合は、通電モードを双方向通電モードに切り替えてからブレーキをかけ、ブレーキ解除するときは改めて通電モードを選択すればよい。
通電モードの切り換えはMPU51に内蔵した演算部52(LOGIC)がPWMコントローラ53に通電モードをセットすれば、あとはハードウェアがPWM周期に同期して遅延なく実行するので、最短でPWM1サイクルごとでも切り換え可能である。
双方向通電時は、PWM周期ごとにハイサイドアームとローサイドアームの貫通電流を防ぐためにデッドタイムが設けられ通電効率が低下する。また正方向と逆方向に交互通電することにより渦電流損失も大きくなる。またスイッチングする出力素子数も単方向通電の4倍に増加しスイッチング損失も増大する。これらの損失は三相正弦波通電に比べれば小さいものの二相単方向通電と比較すると大きい。
このように双方向通電時は単方向通電時に比べ効率が低下するため、厳しく効率を求められる場合は中速〜高速回転時には単方向通電に切り換えて効率の改善を図ることが考えられる。
界磁位置検出は、PWM周期ごとにコイル電圧をオンサイクル時に検出して行われる。一方、PWM出力の切り換え時はスパイク電圧とリンギングが発生する。従って誤差を小さくして正しい位置を検出するためにはPWM出力切り替え後できるだけ長い待ち時間を設けてコイル電圧を測定する必要がある。そこで、オンサイクル終了間際に測定するという手順が必要となり、例えば制御量デューティ比Dが変更になるとオンサイクルのパルス幅を出力デューティ比から演算し、データアクイジョン時間を減算して測定ウェイト時間を求め、PWM周期ごとにタイマー54にウェイト時間をセットし、タイマー54がタイムアップしたら電圧測定を行うなどの、制御量デューティ比Dに応じた煩雑なタイミング処理が行われている。
開放相電圧はW相電圧から、仮想中性点電圧は(U相電圧+V相電圧)/2で求めることができる。なお三相の電圧を同時にサンプリングすれば電源変動や負荷変動の影響を低減でき、そのためにはADコンバータ55の入力部にサンプルホールド回路を設け同時サンプリングすればよい。
逆転ブレーキをかけているときはデューティ比が50%を下回る場合も有り得る。その時は単方向通電モード時と同様にオンサイクル終了の直前で測定すればよい。
プログラムが開始されるとまずモータ出力を停止させ(STEP0)、スタンバイ状態となる(STEP1)。スタンバイ状態においてMPU51は上位コントローラ50からRUN指令を受信したらSTEP2へ進み、STOP指令ならSTEP0に示すスタンバイ状態に戻る。
最高回転数Nmax=(Vm+Vf)/Ke(0-p)
;Vmは電源電圧、Vfは出力段クランプダイオード電圧降下、Ke(0-p)は線間誘起電圧定数(ゼロツーピーク)
零出力デューティ比Dz=(1+N/Nmax)×50%
圧縮率K=(100%−Dz)/100% ;Dzは零出力デューティ比
出力デューティ比D′=Dz+D×K ;Dは制御量デューティ比
双方向通電時に、制御量デューティ比Dを適正な範囲に圧縮して出力することから、出力0%から100%まで適正に出力を制御でき、低デューティ比となる無負荷低速回転も可能である。
また所定の低デューティ比時だけ双方向通電モードとしそれ以上のデューティ比時は単方向通電モードに切り替えることで、双方向通電時の高速回転時に発生する過大な回生電流あるいは異常な電源電圧上昇によるモータ駆動回路や電源の焼損のおそれがなくなる。
また双方向通電時の渦電流損やスイッチング損失やデッドタイムロスによる効率低下を最小に抑えて通電効率を改善できる。
さらにPWMコントローラ53は、双方向通電モードを設けてもデューティコントローラ及びデッドタイムコントローラが1個で済むことから三相通電に比べて大幅に簡略化できる。
また双方向通電時は、コイル電圧測定タイミングをデューティ比50%時点の直前の所定タイミングとすれば、測定タイミング処置プログラムが簡略化され、測定時間及び演算時間も余裕があることから低速ローコストなMPU(CPU)が使える。
Claims (6)
- 永久磁石界磁を有する回転子と三相コイルを有する固定子を備える電動機を、パルス幅変調(PWM)方式にて二相矩形波通電する電動機の駆動方法であって、
一対のハイサイドアーム及びローサイドアームを備えた出力素子を三相分備えた三相ハーフブリッジ型インバータ回路を介して前記三相コイルのうち二相に出力する出力回路と、
上位コントローラからの出力指令に基づいて所定の制御量デューティ比DでPWM通電方式にて前記出力回路の出力を制御し、オンサイクルは正方向に二相矩形波通電し、オフサイクルは逆方向に二相矩形波通電する制御回路と、を備え、
Vmを電源電圧、Vfを出力段クランプダイオード電圧降下、Ke(0-p)を線間誘起電圧定数とするとき、前記制御回路は、三相コイルのうち二相に対して双方向通電モードにてPWM通電し、出力デューティ比を、停止時は50%とし、(Vm+Vf)/Ke(0-p) にて求められる最高回転数Nmax時は100%とする回転数と出力デューティ比の関係を示す特性図において、回転数零かつ出力デューティ比が50%の点と前記最高回転数Nmaxかつ出力デューティ比100%の点を結ぶ直線上のデューティ比を零出力デューティ比Dzとし、零出力デューティ比Dz以上のデューティ比領域を正転領域として当該正転領域を満たすデューティ比を選択して前記出力回路に出力することを特徴とする電動機の駆動方法。 - 前記制御回路は、前記正転領域に適合するように、前記制御量デューティ比Dに、回転数に応じて決まる前記零出力デューティ比Dzを用いて(100%−零出力デューティ比Dz)/100%で算出される圧縮率Kを乗じて得られた値DKを前記零出力デューティ比Dzに加算して出力デューティ比D′を決定する請求項1記載の電動機の駆動方法。
- 前記制御回路は、逆転ブレーキをかける際に双方向通電モードを選択し、零出力デューティ比Dzから所定のオフセットデューティ比Doffを減算して逆転ブレーキをかける際の出力デューティ比Dbkを算出し、所定の回転数閾値以下となったら、出力回路への出力を停止して惰性回転するか、デューティ比を50%に固定し弱い逆転ブレーキをかけるか、あるいは三相コイルを短絡するショートブレーキをかけるかのいずれかを選択する請求項1又は請求項2記載の電動機の駆動方法。
- 前記制御回路は、前記出力回路のハイサイドアームとローサイドアームを相ごとに対で制御し、通電二相をオンサイクルは正方向に通電しオフサイクルは通電しない単方向通電モードと、オンサイクルは正方向に通電しオフサイクルは逆方向に通電する双方向通電モードの二つのモードを備えPWM周期に同期して任意に切り換え可能なPWM制御回路を備え、
前記PWM制御回路は、予め双方向通電モードと単方向通電モードを切り換える切換えデューティ比Dcを設定しておき、運転時は制御量デューティ比Dが変更になるたびに当該制御量デューティ比Dと切換えデューティ比Dcの大小比較を行い、D<Dcのときは双方向通電モードで通電し、D≧Dcのときは単方向通電モードで通電する請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の電動機の駆動方法。 - 前記制御回路は、双方向通電モードで制御量デューティ比DがPWM周期の50%以上のときは、出力デューティ比にかかわらずPWM周期の50%時点の直前の所定タイミングで、制御量デューティ比DがPWM周期の50%未満のときは、オンサイクル完了時点の直前の所定タイミングで界磁位置検出に必要なコイル電圧の測定を行う請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の電動機の駆動方法。
- 前記最高回転数Nmaxを決定する際、モータが一定負荷かつ任意の回転数Nで回転中に、電源を遮断して惰性回転させた時の停止時間Tsと、任意の最大回転数Nmax′に基づいて前記零出力デューティ比Dzを演算して出力した時の停止時間Ts′を測定し、Ts=Ts′となる任意の最大回転数Nmax′を前記最大回転数Nmaxとする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の電動機の駆動方法。
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