JP6789190B2 - 井戸管内のサニテーション装置およびサニテーション方法 - Google Patents

井戸管内のサニテーション装置およびサニテーション方法 Download PDF

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Description

本発明は、井戸の内部の洗浄および殺菌の少なくとも何れか一方を行うサニテーション処理を行う井戸管内のサニテーション装置およびサニテーション方法に関する。
一般的に、井戸の壁面は鋼製の管状のケーシングで形成され、ケーシングにおける帯水層に当たる部分に、スクリーンが形成してある。スクリーンには多数の孔やスリット等が設けられており、スクリーンを通して帯水層から井戸内に水が透過する。
長年、揚水を続けた井戸は、水垢や炭酸塩等がケーシングに付着し、スクリーンの目詰まりを生じるため、適切な時期に、目詰まりの原因である付着物を除去する洗浄作業を行う必要が生じていた。当該洗浄作業を行うことで、井戸の水位低下や水量減少等の不都合を未然に防止でき、井戸を長期間に亘って使用することができる。
特許文献1には、先端に超高圧回転噴射ノズルを設けた超高圧水ホースを井戸のケーシング管内に吊り下げ、ケーシング管のスクリーンに超高圧回転噴射ノズルから超高圧水を噴射させながら回転し、スクリーンを洗浄することが記載してある。超高圧水をスクリーンに向けて噴射することにより、スクリーンの目詰まりの原因である付着物を除去することができていた。
特開2001−193106号公報
特許文献1に開示された洗浄器具は、井戸から揚水ポンプ等の設備一式を取り外した状態で用いられるものであり、設備の分解等に大掛かりな作業工数が要求されるため、一般には数年に一度といった頻度でのみ用いられるものである。しかしながら、特許文献1に記載したようなスクリーンの洗浄による付着物の除去作業の間の期間に、井戸の壁面であるケーシングやスクリーンに、微生物による菌膜であるバイオフィルムが形成され、井戸の内部の水質が汚染される虞があった。
通常、バイオフィルムは、壁面などに細菌などの微生物が付着し、細胞外多糖などの分泌物を分泌することで形成され、細菌の増殖に応じて徐々に厚みを増してコロニーが巨大化する。やがてバイオフィルムの内部の微生物が水中に放出されるようになる。
従って、本発明の目的は、設備を分解する等の大掛かりな作業工数を必要とせず、井戸のケーシングの内壁面に付着した付着物を除去し、スクリーンの目詰まりを防止し、かつケーシングの内壁面やスクリーンにバイオフィルムが形成されるのを未然に防止できる井戸管内のサニテーション装置および井戸管内のサニテーション方法を提供することにある。
上記目的を達成するための本発明に係る井戸管内のサニテーション装置の第一特徴構成は、井戸の壁面である管状のケーシングおよび前記井戸の水を揚水する揚水ポンプの隙間を通過できるように構成し、前記井戸の内部の洗浄および殺菌の少なくとも何れか一方を行うサニテーション処理を実施するサニテーション手段と、前記サニテーション手段を吊り下げる吊り下げ部材と、前記吊り下げ部材が接続した前記サニテーション手段を上昇あるいは下降させる昇降手段と、を備えた点にある。
本構成によれば、昇降手段によって吊り下げ部材が接続したサニテーション手段を上昇あるいは下降させることで、井戸の内部の洗浄および殺菌の少なくとも何れか一方を行うサニテーション処理を実施することができる。当該サニテーション処理を行うことにより洗浄が行われた場合には、ケーシングの内壁面に付着した付着物を除去することができ、スクリーンの目詰まり等を未然に防止することができる。また、当該サニテーション処理を行うことにより殺菌が行われた場合には、ケーシングの内壁面やスクリーンにバイオフィルムが形成されるのを未然に防止することができる。
また、サニテーション手段を定期的に上昇あるいは下降させることで、サニテーション処理を定期的に行うことができる。即ち、本発明の井戸管内のサニテーション装置では、設備を分解する等の大掛かりな作業工数を必要とせず、高い頻度でサニテーション処理を行うことができるため、井戸水の水質を高い水準で維持することができる。
本発明に係る井戸管内のサニテーション装置の第二特徴構成は、前記サニテーション手段を、リング状担体の外周に、前記ケーシングの内壁面および前記ケーシングに形成してあるスクリーンを清掃できる外面清掃部材を備えた洗浄部材とした点にある。
本構成によれば、サニテーション手段である洗浄部材の外面清掃部材によって直接ケーシングの内壁面およびスクリーンを清掃して洗浄することができる。これにより、ケーシングの内壁面に付着した付着物を除去することができ、スクリーンの目詰まり等を未然に防止することができる。また、清掃によりケーシングの内壁面やスクリーンに付着した微生物を直接除去することができるため、バイオフィルムが形成されるのを未然に防止することができる。
本発明に係る井戸管内のサニテーション装置の第三特徴構成は、前記リング状担体の内周に、前記揚水ポンプの表面を清掃できる内面清掃部材を備えた点にある。
本構成によれば、揚水ポンプの表面に付着した付着物を除去することができ、さらに揚水ポンプの表面を清掃することにより微生物を除去することができるため、揚水ポンプの表面にバイオフィルムが形成されるのを未然に防止することができる。
本発明に係る井戸管内のサニテーション装置の第四特徴構成は、前記リング状担体に殺菌部材を備えた点にある。
本構成によれば、殺菌部材を使用することにより、井戸管内の微生物を殺菌して当該微生物の繁殖を抑制或いは防止することできるため、井戸の壁面であるケーシングの内壁面やスクリーンにバイオフィルムが形成されるのを未然に防止することができる。
本発明に係る井戸管内のサニテーション装置の第五特徴構成は、前記リング状担体に超音波振動子を備えた点にある。
本構成のように超音波振動子を使用すれば、液体中に超音波を照射することによりキャビテーションと呼ばれる気泡の発生、圧縮、崩壊過程がおこり、この超音波エネルギーを利用して高効率の洗浄が可能となる。従って、超音波振動子を使用することにより、ケーシングの内壁面に付着した付着物の洗浄や、スクリーンの目詰まり等を未然に防止することができる。
本発明に係る井戸管内のサニテーション装置の第六特徴構成は、前記サニテーション手段を殺菌部材とした点にある。
本構成によれば、サニテーション手段である殺菌部材を定期的に上昇あるいは下降させることで、サニテーション処理(殺菌)を定期的に行うことができる。これにより、井戸管内の微生物を殺菌して当該微生物の繁殖を抑制或いは防止することできるため、井戸の壁面であるケーシングの内壁面やスクリーンにバイオフィルムが形成されるのを未然に防止することができる。
本発明に係る井戸管内のサニテーション装置の第七特徴構成は、前記殺菌部材を、上面および底面が鋭角な略V字形に形成された容器に収容した点にある。
本構成によれば、殺菌部材を収容する容器の形状を上面および底面が鋭角な略V字形とすることで、昇降手段によって殺菌部材を上昇あるいは下降させる際に、ケーシングの内部に存在する揚水ポンプ等の部材に引っかかり難くなる。そのため、本構成であれば、サニテーション処理をスムーズに行うことができる。
本発明に係る井戸管内のサニテーション装置の第八特徴構成は、前記サニテーション手段を超音波振動子とした点にある。
本構成によれば、サニテーション手段である超音波振動子を定期的に上昇あるいは下降させることで、サニテーション処理(洗浄)を定期的に行うことができる。これにより、ケーシングの内壁面に付着した付着物の洗浄や、スクリーンの目詰まり等を未然に防止することができる。
本発明に係る井戸管内のサニテーション装置の第九特徴構成は、前記超音波振動子を、上面および底面が鋭角な略V字形に形成された容器に収容した点にある。
本構成によれば、超音波振動子を収容する容器の形状を上面および底面が鋭角な略V字形とすることで、昇降手段によって超音波振動子を上昇あるいは下降させる際に、ケーシングの内部に存在する揚水ポンプ等の部材に引っかかり難くなる。そのため、本構成であれば、サニテーション処理をスムーズに行うことができる。
本発明に係る井戸管内のサニテーション方法の特徴構成は、井戸の壁面である管状のケーシングおよび前記井戸の水を揚水する揚水ポンプの隙間を通過できるように構成し、前記井戸の内部の洗浄および殺菌の少なくとも何れか一方を行うサニテーション処理を実施するサニテーション手段を、前記サニテーション手段を吊り下げる吊り下げ部材が接続した前記サニテーション手段を上昇あるいは下降させる昇降手段によって、定期的に上下移動させる点にある。
本構成によれば、昇降手段によって吊り下げ部材が接続したサニテーション手段を上昇あるいは下降させることで、井戸の内部の洗浄および殺菌の少なくとも何れか一方を行うサニテーション処理を実施することができる。当該サニテーション処理を行うことにより洗浄が行われた場合には、ケーシングの内壁面に付着した付着物を除去することができ、スクリーンの目詰まり等を未然に防止することができる。また、当該サニテーション処理を行うことにより殺菌が行われた場合には、ケーシングの内壁面やスクリーンにバイオフィルムが形成されるのを未然に防止することができる。
また、サニテーション手段を定期的に上昇あるいは下降させることで、サニテーション処理を定期的に行うことができる。即ち、本発明の井戸管内のサニテーション方法では、設備を分解する等の大掛かりな作業工数を必要とせず、高い頻度でサニテーション処理を行うことができるため、井戸水の水質を高い水準で維持することができる。
本発明の井戸管内のサニテーション装置を示す概略図である。 本発明の井戸管内のサニテーション装置を示す概略図である。 洗浄部材に外面清掃部材として外面ブラシを備えたサニテーション装置の要部概略図である。 洗浄部材に内面清掃部材として内面ブラシを備えたサニテーション装置の要部概略図である。 殺菌部材および超音波振動子を備えたサニテーション装置の要部概略図である。 別実施形態1のサニテーション装置を示す概略図である。 別実施形態2のサニテーション装置を示す概略図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1〜3に示したように、本発明の井戸管内のサニテーション装置Aは、井戸Xの壁面である管状のケーシングYおよび井戸Xの水を揚水する揚水ポンプ3aの隙間を通過できるように構成し、井戸Xの内部の洗浄および殺菌の少なくとも何れか一方を行うサニテーション処理を実施するサニテーション手段Bと、サニテーション手段Bを吊り下げる吊り下げ部材Cと、吊り下げ部材Cが接続したサニテーション手段Bを上昇あるいは下降させる昇降手段であるウインチDと、を備える。
井戸Xの壁面は鋼製の管状のケーシングYで形成され、ケーシングYにおける帯水層に当たる部分に、スクリーンSが形成してある。スクリーンには多数の孔やスリット等が設けられており、スクリーンSを通して帯水層から井戸内に水が透過し、井戸水Wとして溜まる。通常、スクリーンSは、ケーシングYにおいて連続的に、あるいは断続的に複数形成してある。ケーシングYは、通常、深さが約100m程度、直径が約25〜50cm程度である。
具体的には、ケーシングYは、地層1の削孔内に砂利充填部2を介して設置される。ケーシングYには、井戸水Wを揚水する揚水配管3および揚水ポンプ3aが挿入してある。揚水配管3は、ケーシングYの内部においては、その先端において揚水ポンプ3aを備え、ケーシングYの外部においては、井戸水Wの供給先までつながる送水管4と連設してある。揚水ポンプ3aの直径は、通常、揚水配管3の直径より大きく形成してある。
本実施例では、揚水ポンプ3aは、ケーシングYに形成した最も上部に位置するスクリーンSのすぐ上に位置するように配設してあるが、このような態様に限定されるものではない。また、ケーシングYの内部には、揚水ポンプ3aに接続する電線、液面計用配管(揚水ポンプ3aまで)、液面計用配線、後述する殺菌部材および超音波振動子用配線、薬液注入用配管(井戸の底まで)などが挿入してある(何れも図外)。
このように直径が上述したサイズのケーシングYには、揚水配管3や揚水ポンプ3aの他、上記の種々の配線や配管等の部材が挿入してあるため、通常、ケーシングYの内壁面aおよびこれら部材の隙間は極めて小さい。
本発明の井戸管内のサニテーション装置Aは、当該隙間を通過できるサニテーション手段Bを備える。本実施形態におけるサニテーション手段Bは、リング状担体11の外周に、ケーシングYの内壁面aおよびケーシングYに形成してあるスクリーンSを清掃できる外面清掃部材として外面ブラシ12を備えた洗浄部材10とした場合について説明する。
リング状担体11は、前記隙間を通過できる程度の直径を有するように、即ち、ケーシングYの内壁面aや揚水ポンプ3aの外面に干渉しない程度の直径を有するように構成する。リング状担体11は、複数(例えば2つ)に分割できるように構成すれば、ケーシングYの内壁面aや揚水ポンプ3aの外面に干渉しないように、容易にケーシングYの内部に配設することができる。また、洗浄部材10のメンテナンス時や交換時においても、ケーシングYの内壁面aや揚水ポンプ3aの外面に干渉しないようにリング状担体11を分解してケーシングYの内部から容易に取り出すことができる。
リング状担体11は、井戸水Wに浸漬している期間がある程度長くなっても錆びなどの劣化が発生し難い材質を使用するのがよく、例えばSUSなどを使用するのがよいが、これに限定されるものではない。リング状担体11の重さは特に限定されるものではないが、2〜3kg程度とすれば、自重で安定してケーシングY内を上下移動させることができる。リング状担体11は、上下方向にある程度の幅(約10〜20cm程度)を有する形状とすれば、リング状担体11の外周に多くの外面ブラシ12を備えることができる。
外面ブラシ12は、リング状担体11の外周に設けてあり、ケーシングYの内壁面aや、ケーシングYに形成してあるスクリーンSを清掃できるものであれば、その長さや材質は特に限定されるものではない。例えば外面ブラシ12の長さは約1〜5cmとし、樹脂製などのブラシを使用するとよい。外面ブラシ12はリング状担体11の外周の全面に設けると、効率よくケーシングYの内壁面aスクリーンSを清掃できる。
本構成のようにサニテーション手段Bを、リング状担体11の外周に、ケーシングYの内壁面aおよびケーシングYに形成してあるスクリーンSを清掃できる外面ブラシ12を備えた洗浄部材10とすれば、外面ブラシ12によって直接ケーシングYの内壁面aおよびスクリーンSを清掃して洗浄することができる。これにより、ケーシングYの内壁面aに付着した付着物を除去することができ、スクリーンSの目詰まり等を未然に防止することができる。また、清掃によりケーシングYの内壁面aやスクリーンSに付着した微生物を直接除去することができるため、バイオフィルムが形成されるのを未然に防止することができる。
図4に示すように、リング状担体11の内周には、揚水ポンプ3aの表面を清掃できる内面清掃部材として内面ブラシ13を備えてもよい。当該内面ブラシ13も、外面ブラシ12と同様にその長さや材質は特に限定されるものではない。例えば内面ブラシ13の長さは約1〜5cmとし、樹脂製などのブラシを使用するとよい。また、内面ブラシ13はリング状担体11の内周の全面に設けると、効率よく揚水ポンプ3aの表面を清掃できる。
尚、上述した外面清掃部材や内面清掃部材はブラシに限定されず、スポンジ、高圧エア噴射装置、高圧水噴射装置等、ケーシングYやスクリーンSに付着した微生物を直接除去できる目的が達成できる限り、公知の手段を採用することができる。
これにより、揚水ポンプ3aの表面に付着した付着物を除去することができ、さらに揚水ポンプ3aの表面を清掃することにより微生物を除去することができるため、揚水ポンプ3aの表面にバイオフィルムが形成されるのを未然に防止することができる。
本発明の井戸管内のサニテーション装置Aは、サニテーション手段B(洗浄部材10)を吊り下げる吊り下げ部材Cを備える。本実施形態では、洗浄部材10に接続する複数の吊り下げ部材Cを備える場合について説明する。複数の吊り下げ部材Cは、例えば3本の吊り下げ部材Cが洗浄部材10に接続するのがよいが、これに限定されるものではない。吊り下げ部材Cは、洗浄部材10を吊り下げた状態で切断されない強度を有している限り、材質を限定するものでなく、例えばワイヤー、紐、ロープ、鎖等を使用することができるが、これらに限定されるものではない。また、吊り下げ部材Cは、金属製のワイヤーを使用する場合は、井戸水Wに浸漬している期間がある程度長くなっても錆びなどの劣化が発生し難い材質を使用するのがよく、例えばステンレス線、硬鋼線、炭素鋼で作られた金属線(ピアノ線)などを使用するのがよいが、これらに限定されるものではない。また、吊り下げ部材Cは、洗浄部材10を吊り下げた状態とする期間が長期に亘る場合があるため、伸びの発生し難い材質(ステンレス線、硬鋼線、ピアノ線等)を使用するのがよい。吊り下げ部材Cは、ケーシングYの最下面まで洗浄部材10を吊り下げることができるように、少なくともケーシングYの深さ(約100m)と同等の長さを有することが必要である。
本発明の井戸管内のサニテーション装置Aは、吊り下げ部材Cが接続したサニテーション手段B(洗浄部材10)を上昇あるいは下降させる昇降手段であるウインチDを備える。当該ウインチDは、ワイヤー等の吊り下げ部材Cをドラムの駆動により巻き上げ或いは巻き下げして洗浄部材10の昇降ができる態様であれば、特に限定されるものではない。ウインチDは原動機で作動する電動ウインチや回転ハンドルで作動させる手動ウインチ等を使用することができる。ウインチDはケーシングYの上方に配設し、揚水配管3と干渉しないように配設する。
本実施形態では、井戸Xをカバー20で覆ってもよい。当該カバー20は、ケーシングYの上方をウインチDを含めて覆うように配設するとよい。カバー20の上面には、揚水配管3が挿通する孔部20aが形成してある。
また、サニテーション手段B(洗浄部材10)によってサニテーション処理を行わない場合は、ウインチDによって、図1に示すように洗浄部材10を水面上に露出させた状態で洗浄部材10を吊り下げ部材Cで吊り下げておくとよい。これにより、サニテーション手段B(洗浄部材10)を乾燥させることができる。
リング状担体11には殺菌部材14を備えてもよい(図5)。当該殺菌部材14は、例えば紫外線を照射する紫外線照射装置等を使用することができるが、これに限定されるものではない。殺菌部材14は、紫外線照射装置として、例えばリング状担体11の形状に沿ったリング状のUVランプ、紫外線LEDや、電球状のUVランプ、紫外線LEDを使用することができる。電球状の紫外線照射装置を使用する場合は、1〜複数個の紫外線照射装置を使用することができる。このような態様の殺菌部材14をリング状担体11の下面に吊り下げる様に配設するとよい。殺菌部材14に接続する電源用の配線はケーシングYの内部を通してケーシングYの外部に接続している(図外)。
殺菌部材14は、上面14aおよび底面14bが鋭角な略V字形に形成された容器14Aに収容してある場合について説明する。容器14Aは、殺菌部材14が紫外線照射装置である場合は、紫外線の照射を妨げず、殺菌効果に影響を与えない透明或いは半透明な容器とすればよい。
殺菌部材14(紫外線照射装置)を使用することにより、井戸管内の微生物を殺菌して当該微生物の繁殖を抑制或いは防止することできるため、井戸の壁面であるケーシングYの内壁面aやスクリーンSにバイオフィルムが形成されるのを未然に防止することができる。
また、リング状担体11には超音波振動子15を備えてもよい(図5)。当該超音波振動子15は、例えば液体中に超音波(例えば周波数25〜40kHz)を照射することができるものであれば、特に限定されるものではない。超音波振動子15の形状は例えば棒状の振動子とすることができ、このような態様の超音波振動子15を1〜複数個、リング状担体11の下面に吊り下げる様に配設するとよい。例えば超音波振動子15として、配管洗浄用超音波洗浄機(SPM−P:新科産業有限会社製)を使用することができる。超音波振動子15に接続する電源用の配線はケーシングYの内部を通してケーシングYの外部に接続している(図外)。
超音波振動子15は、上面15aおよび底面15bが鋭角な略V字形に形成された容器15Aに収容してある場合について説明する。容器15Aは、超音波振動子15が液体中に超音波を照射するのを妨げず、洗浄効果に影響を与えない容器(例えば容器15Aの側面に空隙を設けた態様)とすればよい。
超音波振動子15を使用すれば、液体中に超音波を照射することによりキャビテーションと呼ばれる気泡の発生、圧縮、崩壊過程がおこり、この超音波エネルギーを利用して高効率の洗浄が可能となる。従って、超音波振動子15を使用することにより、ケーシングYの内壁面aに付着した付着物の洗浄や、スクリーンSの目詰まり等を未然に防止することができる。
長期間揚水を続けると、スクリーンSが種々の付着物により目詰まりを生じる。或いは、ケーシングYやスクリーンSに、微生物による菌膜であるバイオフィルムが形成される虞がある。
そのため、本発明の井戸管内のサニテーション方法では、井戸Xの壁面である管状のケーシングKおよび井戸Xの水を揚水する揚水ポンプ3aの隙間を通過できるように構成し、井戸Xの内部の洗浄および殺菌の少なくとも何れか一方を行うサニテーション処理を実施するサニテーション手段Bを、サニテーション手段Bを吊り下げる吊り下げ部材Cが接続したサニテーション手段Bを上昇あるいは下降させるウインチDによって、定期的に上下移動させる。
本発明の井戸管内のサニテーション装置Aは、ウインチDによって吊り下げ部材Cが接続したサニテーション手段B(洗浄部材10)を上昇あるいは下降させることで、井戸Xの内部の洗浄および殺菌の少なくとも何れか一方を行うサニテーション処理を実施することができる。当該サニテーション処理を行うことにより洗浄が行われた場合には、ケーシングYの内壁面aに付着した付着物を除去することができ、スクリーンSの目詰まり等を未然に防止することができる。また、当該サニテーション処理を行うことにより殺菌が行われた場合には、ケーシングYの内壁面aやスクリーンSにバイオフィルムが形成されるのを未然に防止することができる。
また、サニテーション手段B(洗浄部材10)を定期的に上昇あるいは下降させることで、日常的なメンテナンスとしてサニテーション処理を定期的に行うことができる。サニテーション処理を行う頻度(サニテーション手段Bを上昇および下降させる回数)は、例えば一日一回から週一回程度とするのが好ましいが、これらに限らず、一日数回行うようにしてもよい。即ち、本発明の井戸管内のサニテーション装置Aおよびサニテーション方法では、高い頻度でサニテーション処理を行うことができるため、井戸水Wの水質を高い水準で維持することができる。
尚、サニテーション手段Bを上昇あるいは下降させる速度は、適宜設定すればよい。例えばサニテーション手段Bを下降させる速度は、サニテーション手段Bが自重で安定して、ケーシングYの内壁面aや揚水ポンプ3a等の外面にできるだけ干渉しないように、下降するように設定すればよい。
〔別実施の形態1〕
上述した実施形態では、サニテーション手段Bを洗浄部材10とした場合について説明したが、これに限らず、サニテーション手段Bを殺菌部材14としてもよい(図6)。即ち、サニテーション手段Bである殺菌部材14をケーシングYおよび揚水ポンプ3aの隙間を通過できるように構成し、殺菌部材14を吊り下げ部材Cによって吊り下げ、ウインチDによって殺菌部材14を上昇あるいは下降させるように構成する。
当該殺菌部材14は、例えば紫外線を照射する紫外線照射装置等を使用することができるが、これに限定されるものではない。紫外線照射装置は、例えば電球状のUVランプ、紫外線LED等を使用するとよい。
本構成では、洗浄部材10を使用せず殺菌部材14(紫外線照射装置)のみを使用する。即ち、サニテーション手段B(殺菌部材14)を定期的に上昇あるいは下降させることで、サニテーション処理(殺菌)を定期的に行うことができる。これにより、井戸管内の微生物を殺菌して当該微生物の繁殖を抑制或いは防止することできるため、井戸の壁面であるケーシングYの内壁面aやスクリーンSにバイオフィルムが形成されるのを未然に防止することができる。
本実施形態では、殺菌部材14が、上面14aおよび底面14bが鋭角な略V字形に形成された容器14Aに収容してある場合について説明する。容器14Aは、殺菌部材14がUVランプである場合は、紫外線の照射を妨げず、殺菌効果に影響を与えない透明或いは半透明な容器とすればよい。
本構成のように、殺菌部材14を収容する容器14Aの形状を上面14aおよび底面14bが鋭角な略V字形とすることで、ウインチDによって殺菌部材14を上昇あるいは下降させる際に、ケーシングYの内部に存在する揚水ポンプ3a等の部材に引っかかり難くなる。そのため、本構成であれば、サニテーション処理をスムーズに行うことができる。
〔別実施の形態2〕
上述した実施形態では、サニテーション手段Bを洗浄部材10や殺菌部材14とした場合について説明したが、これに限らず、サニテーション手段Bを超音波振動子15としてもよい(図7)。即ち、サニテーション手段Bである超音波振動子15をケーシングYおよび揚水ポンプ3aの隙間を通過できるように構成し、超音波振動子15を吊り下げ部材Cによって吊り下げ、ウインチDによって超音波振動子15を上昇あるいは下降させるように構成する。
超音波振動子15は、例えば液体中に超音波を照射することができるものであれば、特に限定されるものではない。超音波振動子15の形状は例えば棒状の振動子とすることができる。
本構成では、洗浄部材10を使用せず超音波振動子15のみを使用する。即ち、サニテーション手段B(超音波振動子15)を定期的に上昇あるいは下降させることで、サニテーション処理(洗浄)を定期的に行うことができる。これにより、ケーシングYの内壁面aに付着した付着物の洗浄や、スクリーンSの目詰まり等を未然に防止することができる。
本実施形態では、超音波振動子15が、上面15aおよび底面15bが鋭角な略V字形に形成された容器15Aに収容してある場合について説明する。容器15Aは、超音波振動子15が液体中に超音波を照射するのを妨げず、洗浄効果に影響を与えない容器(例えば容器15Aの側面に空隙を設けた態様)とすればよい。
本構成のように、超音波振動子15を収容する容器15Aの形状を上面15aおよび底面15bが鋭角な略V字形とすることで、ウインチDによって超音波振動子15を上昇あるいは下降させる際に、ケーシングYの内部に存在する揚水ポンプ3a等の部材に引っかかり難くなる。そのため、本構成であれば、サニテーション処理をスムーズに行うことができる。
尚、別実施の形態1で使用したサニテーション手段Bである殺菌部材14および別実施の形態2で使用したサニテーション手段Bである超音波振動子15を連結し、ウインチDによってこれらを上昇あるいは下降させることで、洗浄および殺菌のサニテーション処理を同時に行うことができる。
井戸の内部の洗浄および殺菌の少なくとも何れか一方を行うサニテーション処理を行う井戸管内のサニテーション装置およびサニテーション方法に利用できる。
A サニテーション装置
B サニテーション手段
C 吊り下げ部材
D ウインチ
X 井戸
Y ケーシング
3a 揚水ポンプ
10 洗浄部材
11 リング状担体
12 外面ブラシ
13 内面ブラシ
14 殺菌部材
14A 容器
14a 上面
14b 底面
15 超音波振動子
15A 容器
15a 上面
15b 底面

Claims (10)

  1. 井戸の壁面である管状のケーシングおよび前記井戸の水を揚水する揚水ポンプの隙間を通過できるように構成し、前記井戸の内部の洗浄および殺菌の少なくとも何れか一方を行うサニテーション処理を実施するサニテーション手段と、
    前記サニテーション手段を吊り下げる吊り下げ部材と、
    前記吊り下げ部材が接続した前記サニテーション手段を上昇あるいは下降させる昇降手段と、を備えた井戸管内のサニテーション装置。
  2. 前記サニテーション手段が、リング状担体の外周に、前記ケーシングの内壁面および前記ケーシングに形成してあるスクリーンを清掃できる外面清掃部材を備えた洗浄部材である請求項1に記載の井戸管内のサニテーション装置。
  3. 前記リング状担体の内周に、前記揚水ポンプの表面を清掃できる内面清掃部材を備えた請求項2に記載の井戸管内のサニテーション装置。
  4. 前記リング状担体に殺菌部材を備えてある請求項2または3に記載の井戸管内のサニテーション装置。
  5. 前記リング状担体に超音波振動子を備えてある請求項2〜4の何れか一項に記載の井戸管内のサニテーション装置。
  6. 前記サニテーション手段が殺菌部材である請求項1に記載の井戸管内のサニテーション装置。
  7. 前記殺菌部材が、上面および底面が鋭角な略V字形に形成された容器に収容してある請求項6に記載の井戸管内のサニテーション装置。
  8. 前記サニテーション手段が超音波振動子である請求項1に記載の井戸管内のサニテーション装置。
  9. 前記超音波振動子が、上面および底面が鋭角な略V字形に形成された容器に収容してある請求項8に記載の井戸管内のサニテーション装置。
  10. 井戸の壁面である管状のケーシングおよび前記井戸の水を揚水する揚水ポンプの隙間を通過できるように構成し、前記井戸の内部の洗浄および殺菌の少なくとも何れか一方を行うサニテーション処理を実施するサニテーション手段を、
    前記サニテーション手段を吊り下げる吊り下げ部材が接続した前記サニテーション手段を上昇あるいは下降させる昇降手段によって、定期的に上下移動させる井戸管内のサニテーション方法。
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