JP6787670B2 - タッチセンサを備えた繊維質複合材からなる合成皮革の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、タッチセンサを備えた繊維質複合材からなる合成皮革の製造方法に関する。詳しくは、本発明は、繊維質基材と合成樹脂とを含む合成皮革であって、内部にタッチセンサを備え、形状の自由度と柔軟性とを有する合成皮革の製造方法に関する。
情報化社会の発展に伴い、近年、タッチセンサを採用したパソコンやテレビ等の大型電子機器、カーナビゲーション、携帯電話、スマートフォン、タブレット、電子辞書等の小型電子機器、OA・FA機器等の表示機器が普及している。
タッチセンサは通常、タッチパネルのディスプレイ表面に設けられる。ディスプレイに表示されているボタン等のオブジェクトの位置にスタイラスや指等をタッチ(接触)すると、その位置がタッチセンサにより検出される仕組みを備えている。そのため、ユーザは、例えばキーボードやマウスを用いた従来方法と比べ、より直感的に操作を行うことができる。
タッチセンサの方式としては、抵抗膜方式、電磁誘導方式など、いくつかの方式が提案され、また実用化されている。それらのタッチセンサの方式の一つに静電容量方式と呼ばれるものがある。静電容量方式のタッチセンサは、通常、高周波電圧がかけられた導電膜を備えている。ユーザが例えば指を導電膜のいずれかの位置に触れると、その位置において導通が生じ、電流が流れる。その電流の流れを検出することで、タッチされた位置(タッチ位置)の特定が行われる。
静電容量方式のタッチセンサとしては、現在、表面型と呼ばれる方式と、投影型と呼ばれる方式が実用化されている。表面型においては、例えば導電膜の四隅の各々に配置された電極に対し電圧がかけられる。ユーザの指が導電膜のいずれかの位置にタッチされると、電極と指との間に電流が流れる。四隅の各々の電極と指との間の抵抗値の違いにより、それらの電極と指との間を流れる電流量に差が生じる。その差に基づき、タッチ位置の特定が行われる。
一方、投影型は、マトリックス状の電極層が形成された支持基板を保護用の絶縁性樹脂で被覆した構成である。ユーザの指が導電膜のいずれかの位置にタッチされると、タッチされた位置を中心とする領域の電極の静電容量が変化する。その変化を制御ICが各々の電極に関し検出することで、タッチされた位置の中心点の特定が行われる。
上記のように、静電容量方式のタッチセンサにおいては、ユーザは電動膜に直接指を触れることで端末装置に対する入力操作を行うことができるため、例えば専用の電子ペンを要する電磁誘導方式等のタッチセンサと比較し、より手軽である。さらに、投影型の静電容量方式によるタッチセンサは、複数点において同時にタッチが行われた際、それらの複数点の各々の位置を検出することができるため、複数の指を用いた様々な操作が可能である。そのような利便性により、今般急速に普及しているスマートフォン(携帯電話機能を備えたPDA(Personal Digital Assistant))やパッド型PCにおいては、投影型の静電容量方式のタッチパネルが広く採用されている。
タッチパネル等のパネル型デバイスに加え、近年、複雑な形状を有する物品の表面などの自由曲面に追随することができるセンサが提案されている。例えば、導電糸を織り込んだ布を使用したタッチセンサ(特許文献1;特開2006−234716号公報)や、導電性繊維を織り込んだ導電性織物をタッチセンサとして使用するタッチセンサ装置(特許文献2;特開2011−102457号公報)などが提案されている。また、例えば特許文献3(特開2013−206315号公報)のように、合成樹脂フィルムを基材とするフィルム状タッチパネルセンサも提案されている。
しかしながら、導電性繊維を用いた特許文献1,2のタッチセンサではパターンの自由度が低い、製造しにくいという欠点を有する。また、感度を高めにくい可能性がある。更に、合成樹脂フィルムを基材とするタッチセンサは柔軟性や風合いに欠けるという欠点を有する。
布帛に近い柔軟性を有し、複雑な形状の物品の表面に張り付けることができ、折れ曲がっていてもスイッチとして機能し得るタッチセンサ装置が求められている。
特開2006−234716号公報 特開2011−102457号公報 特開2013−206315号公報
本発明は、布帛に近い柔軟性を有し、複雑な形状の物品の表面に張り付けることができ、折れ曲がっていてもスイッチとして機能し得る新規なタッチセンサを備えた合成皮革の製造方法を提供することを課題とする。
本発明者らは鋭意検討した結果、繊維質基材とウレタン樹脂層とからなる積層体の間にタッチセンサを構成する電極部を備えた複合材が、上記課題を解決しうることを見いだし、その製造方法について鋭意検討した結果、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、以下に示す合成皮革の製造方法に関する。
(1)繊維質基材と該繊維質基材の片面に形成されたウレタン樹脂層とを含む繊維質複合材からなる合成皮革であって、前記繊維質複合材の厚さ方向における内側の領域にタッチセンサを構成する電極部を有しており、且つ、前記電極部が前記ウレタン樹脂層の外側表面に露出していないことを特徴とする合成皮革を製造する方法であって、
離型基材の片面にウレタン樹脂層を形成するウレタン樹脂層形成工程(Ia)と、前記ウレタン樹脂層上に電極部を形成する電極部形成工程(Ib)とを含む方法により、電極部具備ウレタン樹脂積層離型材(R2)を作製する電極部具備ウレタン樹脂積層離型材作製工程(I−2)と、
前記電極部具備ウレタン樹脂積層離型材(R2)の電極部形成面と繊維質基材とが接合するように、電極部具備ウレタン樹脂積層離型材(R2)と繊維質基材とを貼り合わせたのち離型基材を剥離する接合・剥離工程(III−2)と、を含む合成皮革の製造方法。
(2)前記電極部形成工程(Ib)が以下の(A)(B)のいずれかの方法である、(1)記載の合成皮革の製造方法。
(A)ウレタン樹脂層上に導電性インクを用いて電極部をパターン印刷する工程を含む方法
(B)ウレタン樹脂層上にパターン状導電部材を配置する工程を含む方法
(3)前記ウレタン樹脂層形成工程(Ia)が以下の(D)(E)のいずれかの方法である、(1)記載の合成皮革の製造方法。
(D)離型基材の片面にポリウレタン系樹脂材料を塗布したのち硬化させる工程を含む方法
(E)離型基材の片面にポリウレタン系樹脂材料からなるフィルムを積層させる工程を含む方法
(4)繊維質基材と該繊維質基材の片面に形成されたウレタン樹脂層とを含む繊維質複合材からなる合成皮革であって、前記繊維質複合材の厚さ方向における内側の領域にタッチセンサを構成する電極部を有しており、且つ、前記電極部が前記ウレタン樹脂層の外側表面に露出していないことを特徴とする合成皮革を製造する方法であって、
離型基材の片面にウレタン樹脂層を形成するウレタン樹脂層形成工程(Ia)を含む方法によりウレタン樹脂積層離型材(R1)を作製するウレタン樹脂積層離型材作製工程(I−1)と、
繊維質基材の片面にウレタン樹脂層を形成するウレタン樹脂層形成工程(IIa)と、該ウレタン樹脂層上に電極部を形成する電極部形成工程(IIb’)とを含む方法により、電極部具備繊維質基材(F2)を作製する電極部具備繊維質基材作製工程(II−2)
前記ウレタン樹脂積層離型材(R1)のウレタン樹脂層と前記電極部具備繊維質基材(F2)の電極部形成面とが接合するように、ウレタン樹脂積層離型材(R1)と電極部具備繊維質基材(F2)とを貼り合わせたのち離型基材を剥離する接合・剥離工程(III−3)と、を含む合成皮革の製造方法。
(5)前記電極部形成工程(IIb’)が以下の(A)(B)のいずれかの方法である、(4)記載の合成皮革の製造方法。
(A)ウレタン樹脂層上に導電性インクを用いて電極部をパターン印刷する工程を含む方法
(B)ウレタン樹脂層上にパターン状導電部材を配置する工程を含む方法
(6)前記ウレタン樹脂層形成工程(IIa)が以下の(D)(E)のいずれかの方法である(4)記載の合成皮革の製造方法。
(D)繊維質基材の片面にポリウレタン系樹脂材料を塗布したのち硬化させる工程を含む方法
(E)繊維質基材の片面にポリウレタン系樹脂材料からなるフィルムを積層させる工程を含む方法
(7)前記電極部具備ウレタン樹脂積層離型材作製工程(I−2)が、離型基材の片面にウレタン樹脂層を形成するウレタン樹脂層形成工程(Ia)と、前記ウレタン樹脂層上に電極部を形成する電極部形成工程(Ib)とに加え、さらに前記電極部を形成した面にあらたなウレタン樹脂層を形成するウレタン樹脂層形成工程(Ia’)を含む方法により、電極部具備ウレタン樹脂積層離型材(R3)を作製する工程(I−3)であり、且つ
前記接合・剥離工程(III−2)が、前記電極部具備ウレタン樹脂積層離型材(R3)におけるあらたなウレタン樹脂層形成面と繊維質基材とが接合するように、電極部具備ウレタン樹脂積層離型材(R3)と繊維質基材とを貼り合わせたのち離型基材を剥離する工程(III−4)である、(1)〜(3)のいずれかに記載の合成皮革の製造方法。
(8)前記ウレタン樹脂層形成工程(Ia’)が、以下の(D)(E)のいずれかの方法である、(7)記載の合成皮革の製造方法。
(D)前記電極部を形成した面にポリウレタン系樹脂材料を塗布したのち硬化させる工程を含む方法
(E)前記電極部を形成した面にポリウレタン系樹脂材料からなるフィルムを積層させる工程を含む方法
本発明の合成皮革はタッチセンサを備えているので、各種スイッチとして広範囲の利用可能性がある。一般の合成皮革と比べても遜色のない柔軟性を備えているので、複雑な形状の物品の表面に張り付けることができ、折れ曲がっていてもスイッチとして機能し得る。よって、自動車、航空機、列車などの内装品、スマートフォン、タブレット、ノートパソコンなどのカバー等として利用することができる。
本発明の方法で製造される合成皮革の例を示す断面概略図である。 本発明の方法で製造される合成皮革の一例を示す平面概略図である。 本発明の方法で製造される合成皮革を構成する導電部材の一例を示す平面概略図である。 本発明の製造方法の一態様(製造方法A)を示す工程説明図である。 本発明の製造方法の一態様(製造方法B)を示す工程説明図である。 本発明の製造方法の一態様(製造方法C)を示す工程説明図である。
1:繊維質基材
2:ウレタン樹脂層
21:第一ウレタン樹脂層
22:第二ウレタン樹脂層
3:電極部
4:配線部
5:導電部材
6:離型基材
7:非導電性繊維メッシュ
R1:ウレタン樹脂積層離型材
R2、R3:電極部具備ウレタン樹脂積層離型材
F2:電極部具備繊維質基材
R:繊維質複合材の厚さ方向における内側の領域
1.合成皮革
本発明の方法で製造される合成皮革を構成する繊維質複合材は、繊維質基材と該繊維質基材の片面に形成されたウレタン樹脂層とを含み、前記繊維質基材とウレタン樹脂層との間にタッチセンサを構成する電極部を有する。本発明の繊維質複合材の概略図を図1(a)〜(c)に示す。図1中、1は繊維質基材、2はウレタン樹脂層、3は電極部を表す。
本発明の繊維質複合材において、タッチセンサを構成する電極部は、前記繊維質複合材の厚さ方向における内側の領域に、ウレタン樹脂層の外側表面に露出しないように配置される。ここで、電極部が配置される領域について、以下に具体的に説明する。
図1においてRは電極部が配置される領域を示す。すなわち、繊維質複合材の厚さ方向における内側の領域を示している。この領域Rは、ウレタン樹脂層の外側表面(図1における上端面)と、これに対向する繊維質基材の外側表面(図1における下端面)とに挟まれた領域である。
図1において、領域Rを示す矢印線分のうちウレタン樹脂層の外側表面側(図1の上端側)に図示した○(白丸)は領域Rがこちら側で開区間であることを示しており、この〇(白丸)で示した部分は本発明の前記繊維質複合材の厚み方向における内側の領域Rに含まれない。つまり電極部は、前記繊維質複合材の厚み方向における内側の領域のどこに配置されていてもよいが、ウレタン樹脂層の外側表面に露出してはならないことを示している。
また、領域Rを示す矢印線分の繊維質基材の外側表面側(図1の下端側)に図示した●(黒丸)は、領域Rがこちら側で閉区間であることを示しており、この●(黒丸)で示した部分は本発明の前記繊維質複合材の厚み方向における内側の領域Rに含まれる。つまり電極部は、繊維質基材の外側表面に露出していても良いことを示している。
上記領域R内に電極部を配置する例としては、図1(a)のようにウレタン樹脂層と繊維質基材との境界面付近に電極部を配置する例、図1(b)のようにウレタン樹脂層の内側に電極部を埋設する例、図1(c)のように繊維質基材の内部に浸透した状態の電極部を形成する例、などが挙げられるが、これらの例に限定されない。
また、タッチセンサを構成する電極部には配線部を設けることができ、該配線部を通して外部へ信号を出力することができる。図2に配線部を設けた場合の平面概略図を示す。図2中、1は繊維質基材、3は電極部、4は配線部を表す。図2においては内部の電極部が見えるように、ウレタン樹脂層2を透視しているように描いている。
(1)繊維質基材
本発明に用いられる繊維質基材は、主に非導電性の繊維素材からなる織物、編物、不織布などの繊維布帛である。繊維素材としては、例えば綿、麻、羊毛、絹等の天然繊維、レーヨン、キュプラ等の再生繊維、アセテート、トリアセテート等の半合成繊維、ポリアミド(ナイロン6、ナイロン66等)、ポリエステル(ポリエチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート等)、ポリウレタン、ポリアクリル等の合成繊維などを挙げることができ、これらが2種以上組み合わされていてもよい。
上記繊維素材のなかで、繊維物性全般に優れた合成繊維からなる布帛が好ましく、さらにポリエステル繊維、ナイロン繊維などの一般的に用いられる合成繊維からなる布帛が好ましい。繊維布帛には、必要に応じて染色、帯電防止加工、難燃加工、カレンダー加工などが施されていてもよい。
繊維質基材の厚みは特に限定されないが、0.01〜3mm程度であることが好ましく、より好ましくは0.02〜1mmである。
(2)ウレタン樹脂層
本発明のウレタン樹脂層は、繊維質基材の片面に形成されており、ポリウレタン系樹脂を主体とするポリウレタン系樹脂材料からなるものである。
主材料であるポリウレタン系樹脂としては、ポリカーボネート系ポリウレタン樹脂、ポリエーテル系ポリウレタン樹脂、ポリエステル系ポリウレタン樹脂等が挙げられ、これらは単独または二種以上を混合して用いることができる。
また、ポリウレタン系樹脂として加熱により溶融して接着性を呈する、所謂ホットメルトタイプのポリウレタン系樹脂を用いることも可能である。このようなホットメルトタイプのポリウレタン系樹脂を主材料とするウレタン樹脂層は、繊維質基材との接合の際にそれ自身が接着剤としての機能を発揮し得る。
本発明のウレタン樹脂層は、単層であってもよい(単層樹脂層)が、組成や役割の異なる二種以上の層からなる多層タイプ(多層樹脂層)であってもよい。多層樹脂層の場合、その層構成としては、好ましくは表皮層(着色、模様、凹凸柄などの意匠性をもつ層)と保護層(耐摩耗性、光沢、触感(風合い)などをもつ層)とを含む構成などが挙げられる。ウレタン樹脂層が表皮層と保護層とからなる多層樹脂層である場合の例を図5、図6に示す。図中、21:第一ウレタン樹脂層は保護層に相当し、22:第二ウレタン樹脂層は表皮層に相当する。
また、多層樹脂層の例として、ポリウレタン系樹脂からなる接着層を含む構成を挙げることもできる。接着層は必要に応じて適宜形成され、例えばウレタン樹脂層と繊維質基材の接合の為や、電極部としての導電部材を配置して固定する為などの目的で形成される。
本発明のウレタン樹脂層を構成するポリウレタン系樹脂材料としては、主材料のポリウレタン系樹脂の他に、添加剤として、シリコーン系化合物、粘着付与剤、ワックス、蛍光増白剤、熱安定剤、耐光安定剤、可塑剤、染料、顔料、透湿性向上剤、撥水剤、撥油剤、中空発泡体、吸水剤、吸湿剤、消臭剤、防黴剤、防腐剤、難燃剤などを配合したものが用いられる。
本発明のウレタン樹脂層が多層樹脂層の場合、各層を構成するポリウレタン系樹脂組成物に含有される添加剤を、その層の形成目的に合わせて適宜選択することができる。例えば、表皮層を構成するポリウレタン系樹脂組成物としては、熱安定剤、耐光安定剤、可塑剤、染料、顔料、透湿性向上剤、撥水剤、撥油剤、中空発泡体、吸水剤、吸湿剤、消臭剤、防黴剤、防腐剤、難燃剤などを配合したポリウレタン系樹脂組成物Aが用いられる。
保護層を構成するポリウレタン系樹脂組成物としては、シリコーン系化合物、粘着付与剤、ワックス、蛍光増白剤、熱安定剤、耐光安定剤、可塑剤、染料、顔料、透湿性向上剤、撥水剤、撥油剤、中空発泡体、吸水剤、吸湿剤、消臭剤、防黴剤、防腐剤、難燃剤などを配合したポリウレタン系樹脂組成物Bが用いられる。
更に接着層が設けられる場合には、主材料のポリウレタン系樹脂として好ましくは、ウレタンポリイソシアネートプレポリマーの湿気硬化反応により形成されるポリウレタン系樹脂などの接着用ポリウレタン系樹脂材料を用いることができる。
本発明のウレタン樹脂層の厚さは特に制限されないが、単層の場合は好ましくは5〜300μm、より好ましくは10〜150μmであり、多層の場合は層全体が好ましくは20〜300μm、より好ましくは20〜150μmである。
表皮層、保護層、接着層からなる多層構造の場合、表皮層は好ましくは5〜80μm、より好ましくは10〜50μmである。保護層は好ましくは3〜30μm、より好ましくは3〜10μmである。接着層は好ましくは10〜200μm、より好ましくは20〜100μmである。
(3)電極部
本発明の繊維質複合材においては、前記繊維質基材とウレタン樹脂層との間にタッチセンサを構成する電極部を有する。電極部は導電性の材料からなり、好ましくはパターン状に形成されている。電極部の表面抵抗値は5MΩ以下であることが好ましく、1MΩ以下であることがより好ましい。表面抵抗値が5MΩ以下であれば、信号とノイズとをエラーなく区別することが可能となる。
パターン状の電極部を構成する導電性の材料としては、主として以下に示す導電性インク又は導電部材が挙げられる。
(i)導電性インク;導電体含有樹脂組成物、導電性高分子組成物等。
(ii)導電部材;導電性高分子組成物からなるフィルムや膜若しくは金属箔(以下「導電性フィルム」という)、又は、金属細線、導電性繊維、導電性繊維からなる布帛等の繊維系材料(以下、「導電性繊維系材料」という)。
(i)の導電性インクは、印刷手法により電極部をパターン状に形成することができる。(ii)の導電性フィルムや導電性繊維系材料からなる導電部材を用いる場合、それらをパターン状に打ち抜いてパターン状導電部材とし、該パターン状導電部材を配置することで電極部を形成することができる。
また、本発明のパターン状の電極部としては、(iii)繊維質基材に対し金属メッキによって導電パターンを直接形成したものであってもよい。
(i)導電性インク
本発明の導電性インクとしては、導電体含有樹脂組成物又は導電性高分子組成物が挙げられる。導電体含有樹脂組成物は、導電体を含有する樹脂組成物であって、より具体的には金属微粒子やカーボン粒子等の導電体とバインダー樹脂とを配合した組成物である。導電体としては金属微粒子、カーボン粒子等が挙げられる。金属微粒子としては金、銀、銅、亜鉛、ニッケル、スズ、アルミニウムおよびこれらの酸化物等が挙げられる。これらのうちで好ましいものは銀、銅、ニッケルである。
バインダー樹脂としては、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエーテル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリイミド樹脂あるいはアクリル樹脂等が挙げられる。これらのうちで好ましいものは、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂である。
その他に添加剤として溶剤、分散剤、還元剤、硬化剤、表面調整材、増粘剤等を配合してもよい。
導電体の好ましい配合割合は、導電体含有樹脂組成物全量に対し好ましくは80〜99質量%、より好ましくは85〜95質量%である。
本発明で用いられる導電性高分子組成物は導電性高分子(導電性ポリマー)を主体とする。導電性ポリマーとしては、PEDOT/PSS(チオフェン系導電性ポリマー)、ポリアセチレン、ポリ(p−フェニレンビニレン)、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリアニリン、ポリ(p−フェニレン)等が挙げられる。
導電性高分子組成物には、この他にバインダー樹脂(非導電性ポリマー)、導電性向上剤、溶剤、架橋剤、表面調整剤、増粘剤等が配合されていてもよい。
前記導電性高分子組成物中における導電性高分子の配合割合は、好ましくは10〜99質量%、より好ましくは20〜95質量%である。
(ii)導電部材
<導電性フィルム又は金属箔>
本発明で用いられる導電性フィルムは、導電性高分子組成物からなるフィルムである。導電性高分子組成物に用いられる導電性ポリマーとしては、PEDOT/PSS、ポリアセチレン、ポリ(p−フェニレンビニレン)、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリアニリン、ポリ(p−フェニレン)等が挙げられる。
導電性高分子組成物には、この他にバインダー樹脂(非導電性ポリマー)、導電性向上剤、溶剤、架橋剤、表面調整剤、増粘剤等が配合されていてもよい。前記導電性高分子組成物中における導電性高分子の配合割合は、好ましくは10〜99質量%、より好ましくは20〜95質量%である。フィルム厚さとしては10〜200μmが好ましい。
本発明で用いられる金属箔としては、金、銀、銅、ニッケル、クロム、スズ等の金属からなる箔が挙げられる。金属箔の厚みとしては、10〜200μmが好ましく、より好ましくは10〜100μm程度である。
<導電性繊維系材料>
本発明の電極部に用いられる導電性繊維系材料としては、金属細線、導電性繊維、導電性繊維からなる布帛等が挙げられる。
金属細線に用いられる金属としては、金、銀、銅、ニッケル、クロム、スズ等が挙げられる。細線の太さは、好ましくは50〜200dtex程度である。
導電性繊維としては、導電性ポリマーからなる繊維、金属繊維、炭素繊維等が挙げられる。導電性ポリマーの具体例としては、ポリアセチレン、ポリ(p−フェニレンビニレン)、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリアニリン、ポリ(p−フェニレン)等が挙げられる。導電性繊維の太さは特に限定されないが、好ましくは5〜420dtexである。
また、導電性繊維として非導電性繊維に金属メッキしたものを用いることもできる。非導電性繊維としては、ナイロン繊維、ビニロン繊維、ポリエステル繊維、ポリオレフィン繊維、アクリル繊維、塩化ビニリデン繊維、ポリウレタン繊維、アラミド繊維等が挙げられる。
非導電性繊維に金属メッキする場合のメッキ用金属としては金、銀、銅、ニッケル、クロム、スズ、亜鉛、およびこれらの合金等が挙げられる。メッキ方法としては乾式法、湿式法が挙げられる。乾式法の例としては蒸着法、スパッタリング法等が挙げられ、湿式法としては無電解メッキ法、電気メッキ法等が挙げられる。
導電性繊維からなる布帛としては、上記の導電性繊維から構成された織物、編物、不織布等が挙げられる。特に非導電性繊維からなるメッシュ織物に金属メッキを施した導電性メッシュが好ましい。
導電性メッシュからなる導電部材は、打ち抜きによってパターン状にしてもよいし、非導電性繊維からなるメッシュ織物の一部にパターン状に金属メッキを施して電極部が形成されたパターン状導電部材(図3を参照)としてもよい。
図3のように、非導電性繊維からなるメッシュ織物の一部を電極部とする方法は、メッキ触媒を印刷によって部分的に付与した後触媒活性化、メッキ処理を施す方法が挙げられる。他の方法としては、非導電性繊維からなるメッシュ織物の全面をメッキ処理した後、電極部となる部分以外の金属メッキをエッチングによって除去する方法がある。エッチングの方法としては、公知のエッチング方法を用いることができる。
(iii)本発明では繊維質基材に直接金属メッキ処理を行なって導電パターンを形成し、電極部としてもよい。メッキ用金属としては金、銀、銅、ニッケル、クロム、スズ、亜鉛、およびこれらの合金等が挙げられる。メッキ方法としては乾式法、湿式法が挙げられる。電極部のパターン形成方法としては、メッキ触媒をパターン印刷する方法や、繊維質基材の前面に金属メッキ処理を施した後電極部以外の部分の金属メッキをエッチングによって除去する方法が挙げられる。
(4)配線部
本発明の繊維質複合材における電極部は、配線等によって外部へ信号を出力するタッチセンサ(静電容量方式)として機能することができる。すなわち、本発明における電極部には、信号を外部へ出力するための配線部が接続されていてもよい。(図2参照)
配線部は、金属細線や導電性繊維からなるものであってもよいし、金属微粒子等を含む導電体含有樹脂組成物や導電性高分子組成物からなるものであってもよい。ここで用いられる導電体含有樹脂組成物や導電性高分子組成物としては、上述した電極部を構成する導電性インクと同様のものを用いることができる。
また、配線部が導電体含有樹脂組成物や導電性高分子組成物からなる場合、電極部と同時に形成されたものであってもよい。例えば、導電体含有樹脂組成物や導電性高分子組成物等の導電性インクを用いて電極部と同時にパターン印刷し、電極部と一体形成されたものであってもよい。
また、非導電性繊維のメッシュ織物に電極部と配線部とを同時に金属メッキでパターン状に形成したものを用いてもよい(図3参照;図3中、点線部が非導電性繊維メッシュ、実線部分が金属メッキされた非導電性繊維からなる電極部と配線部を表す)。
配線部を構成する金属細線、導電性繊維等の導電性繊維系材料についても、いずれも電極部を構成する導電性繊維系材料と同様の材料を用いることができる。
(5)繊維質複合材の構造
本発明の繊維質複合材は、繊維質複合材と該繊維質基材の片面に形成されたウレタン樹脂層と、これらの間に位置する電極部とを備えており、該電極部はウレタン樹脂層側表面に露出していないことを特徴とする。
上述したとおり、ウレタン樹脂層は単層(単層樹脂層)であってもよく、また組成の異なる二種以上の層からなる多層タイプのウレタン樹脂層(多層樹脂層)であってもよい。多層樹脂層の場合、その層構成としては、表皮層と保護層とを含む構成等が挙げられる。更に接着層を有していてもよく、接着層を含むウレタン樹脂層の層構成としては、表皮層と接着層、保護層と接着層、表皮層と保護層と接着層、といった組み合わせが挙げられる。
本発明のウレタン樹脂層が表皮層と保護層とを含む多層樹脂層の場合、表皮層は通常、着色、模様、凹凸柄などの意匠性を付与する目的で設けられる層であり、保護層とは耐摩耗性、光沢、触感(風合い)などを付与する目的で設けられる層である。また、接着層は、例えば表皮層と繊維質基材の接合の為や、電極部として配置された導電部材を固定する目的で設けられる。
2.合成皮革の製造方法
本発明の合成皮革は、その製造方法に特に制限はないが、好ましくは以下のA〜Cのいずれかの方法で製造することができる。
製造方法A:
離型基材の片面にウレタン樹脂層を形成するウレタン樹脂層形成工程(Ia)と、前記ウレタン樹脂層上に電極部を形成する電極部形成工程(Ib)とを含む方法により、電極部具備ウレタン樹脂積層離型材(R2)を作製する工程(電極部具備ウレタン樹脂積層離型材作成工程;I−2)と、
前記電極部具備ウレタン樹脂積層離型材(R2)の電極部形成面と繊維質基材とが接合するように、電極部具備ウレタン樹脂積層離型材(R2)と繊維質基材とを貼り合わせたのち離型基材を剥離する工程(接合・剥離工程;III−2)と、を含む繊維質複合材の製造方法(図4参照)。
製造方法B:
離型基材の片面にウレタン樹脂層を形成するウレタン樹脂層形成工程(Ia)を含む方法によりウレタン樹脂積層離型材(R1)を作製するウレタン樹脂積層離型材作製工程(I−1)と、
繊維質基材の片面にウレタン樹脂層を形成するウレタン樹脂層形成工程(IIa)と、該ウレタン樹脂層上に電極部を形成する電極部形成工程(IIb’)とを含む方法により、電極部具備繊維質基材(F2)を作製する電極部具備繊維質基材作製工程(II−2)
前記ウレタン樹脂積層離型材(R1)のウレタン樹脂層と前記電極部具備繊維質基材(F2)の電極部形成面とが接合するように、ウレタン樹脂積層離型材(R1)と電極部具備繊維質基材(F2)とを貼り合わせたのち離型基材を剥離する接合・剥離工程(III−3)と、を含む合成皮革の製造方法(図5参照)。
製造方法C:
前記製造方法Aにおいて、前記電極部具備ウレタン樹脂積層離型材作製工程(I−2)が、離型基材の片面にウレタン樹脂層を形成するウレタン樹脂層形成工程(Ia)と、前記ウレタン樹脂層上に電極部を形成する電極部形成工程(Ib)とに加え、さらに前記電極部を形成した面にあらたなウレタン樹脂層を形成するウレタン樹脂層形成工程(Ia’)を含む方法により、電極部具備ウレタン樹脂積層離型材(R3)を作製する工程(電極部具備ウレタン樹脂積層離型材作製工程;I−3)であり、且つ
前記接合・剥離工程(III−2)が、前記電極部具備ウレタン樹脂積層離型材(R3)におけるあらたなウレタン樹脂層形成面と繊維質基材とが接合するように、電極部具備ウレタン樹脂積層離型材(R3)と繊維質基材とを貼り合わせたのち離型基材を剥離する工程(III−4)である、繊維質複合材の製造方法(図6参照)。
(1)製造方法A
製造方法Aでは、離型基材6の片面にウレタン樹脂層2を形成(ウレタン樹脂層形成工程;Ia)した後、前記ウレタン樹脂層2上に電極部3を形成(電極部形成工程;Ib)し、次いで繊維質基材1を貼り合わせたのち、離型基材6を剥離する(接合・剥離工程;III−2)(図4参照)。
本発明の製造方法に用いられる離型基材としては、特に限定されるものでなく、ポリウレタン樹脂に対して離型性を有する基材、あるいは離型処理を施した基材であればよい。例えば、離型紙、離型処理布、撥水処理布、ポリエチレン樹脂またはポリプロピレン樹脂などからなるオレフィンシートまたはフィルム、フッ素樹脂シートまたはフィルム、離型紙付きプラスチックフィルムなどを挙げることができる。これらのうちでは、離型紙が特に好ましく用いられる。
ウレタン樹脂積層離型材作製工程(Ia)において離型基材の片面にウレタン樹脂層を形成する方法としては、以下の(D)(E)から選択されるいずれかの方法が挙げられる。
(D)離型基材の片面にポリウレタン系樹脂材料を塗布したのち硬化させる工程を含む方法(塗布・硬化方法)
(E)離型基材の片面にポリウレタン系樹脂材料からなるフィルムを積層させる工程を含む方法(フィルム積層方法)
(D)塗布・硬化方法
離型基材の片面にポリウレタン系樹脂材料を塗布する方法は特に制限されないが、例えば、バーコーター、リバースロールコーター、スプレーコーター、ロールコーター、グラビアコーター、キスロールコーター、ナイフコーター、コンマコーター、T−ダイコーター等を用いる方法が挙げられる。また、硬化方法としては、熱又は光を照射する方法のいずれであってもよい。熱照射の場合、好ましい条件は温度が50〜150℃、照射時間が2〜20分程度である。光照射の場合、波長254〜400nm程度の光を0.1〜180秒程度照射するのが好ましい。
(E)フィルム積層方法
離型基材の片面にポリウレタン系樹脂材料からなるフィルムを積層させる方法は特に制限されないが、例えばポリウレタン系樹脂材料からなるフィルムを熱圧着法、接着剤を用いて積層する方法など、公知の方法で貼り合わせることができる。熱圧着法としては、例えば圧力範囲100kPa〜300MPa、圧着時間1〜180秒等の公知の条件で行うことができる。用いるフィルムの厚みは好ましくは5〜300μm、より好ましくは10〜150μm程度である。
ウレタン樹脂層が表皮層と保護層のように複数層からなる場合、例えばまず保護層を構成するポリウレタン系樹脂材料を離型基材に塗布し硬化させて保護層を形成したのち、該保護層の面に、表皮層を構成するポリウレタン系樹脂材料を塗布し硬化させることにより、離型基材上に表皮層と保護層からなるウレタン樹脂層を形成することができる。
前記離型基材上に形成されたウレタン樹脂層が接着層を含む場合、保護層及び/又は表皮層などの通常のウレタン樹脂層を形成した後に、さらに接着層を積層することができる。接着層の形成方法としては、接着層を構成するポリウレタン系樹脂材料(以下、「接着用ポリウレタン系樹脂材料」)を上述した方法により塗布させるか(塗布・硬化方法)、あるいは接着用ポリウレタン系樹脂材料からなるフィルムを貼り合せる方法(フィルム積層方法)が挙げられる。
接着用ポリウレタン系樹脂材料は熱又は光を照射して接着性を発現させるものであれば特に制限されない。熱照射の場合、例えば、温度が80〜150℃、照射時間が2〜20分程度が好ましいが、樹脂材料の粘着性に応じて適宜設定すればよい。光照射の場合、波長254〜400nm程度の光を0.1〜180秒程度照射するのが好ましいが、樹脂材料の粘着性に応じて適宜設定すればよい。
一方、離型材側への電極部形成工程(Ib)において、ウレタン樹脂層上に電極部を形成する方法としては、以下の(A)(B)から選択されるいずれかの方法が挙げられる。また、電極部を形成するのと同時に配線部を形成することもできる。
(A)ウレタン樹脂層上に導電性インクを用いて電極部をパターン印刷する工程を含む方法(パターン印刷法)
(B)ウレタン樹脂層上にパターン状導電部材を配置する工程を含む方法(パターン状導電部材配置法)
(A)パターン印刷法
ウレタン樹脂層上に電極部を形成する方法としては、ウレタン樹脂層上に導電体含有樹脂組成物または導電性高分子組成物等からなる導電性インクを用いて電極部をパターン印刷する方法が挙げられる。パターン印刷方法は特に制限されないが、インクジェット印刷、グラビア印刷、スクリーン印刷等が挙げられる。
導電性インクの粘度は1mPa・s〜100Pa・s程度が好ましい。導電性インクの粘度を調製することにより、様々な状態の電極部を形成することができる。
(B)パターン状導電部材配置法
電極部形成方法として、導電性高分子組成物からなる導電フィルムや金属箔、金属繊維、導電性繊維、および金属繊維や導電性繊維からなる布帛等の導電部材を所望のパターンに切断して得られるパターン状導電部材を配置する方法が挙げられる。これらのパターン状導電部材を配置する際、ウレタン樹脂層表面に固定するために接着剤を用いてもよい。接着剤としては、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエーテル樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂等が挙げられる。
次いで接合・剥離工程(III−2)においては、電極部が形成された電極部具備ウレタン樹脂積層離型材(R2)と繊維質基材とを、前記電極部具備ウレタン樹脂積層離型材(R2)の電極部形成面と繊維質基材とが接合するように貼り合わせる。貼り合わせの方法としては特に制限はなく公知の方法を用いることができる。例えば電極部具備ウレタン樹脂積層離型材(R2)電極部形成面か繊維質基材のいずれか一方に接着剤を塗布して貼り合わせる方法が採用できる。接着剤としては、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエーテル樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂等が挙げられる。
この他に、ウレタン樹脂層自身が熱により接着性を呈するように、所謂ホットメルトタイプのポリウレタン系樹脂材料をウレタン樹脂層の材料として選択したうえで熱圧着により貼り合わせる方法も採用される。
前記電極部具備ウレタン樹脂積層離型材(R2)と繊維質基材とを貼り合わせた後は、前記離型基材を剥離する。
なお、製造方法Aの別態様として、電極部が形成された積層離型材の電極部形成面に、更にあらたなウレタン樹脂層を形成することができる(後述する製造方法参照)。具体的には、前記電極部形成面に、ホットメルトタイプの接着用ポリウレタン系樹脂材料からなるウレタン樹脂層(接着層)を積層して、多層構造のウレタン樹脂層の内部に電極部が埋設された状態とし、これを繊維質基材と貼り合わせる方法をとることもできる。すなわち、離型基材の片面に第一のポリウレタン系樹脂材料を塗布して第一ウレタン樹脂層を形成し、この第一ウレタン樹脂層上に電極部を形成し、更に前記電極部を形成した面に第二のポリウレタン系樹脂材料を塗布して第二ウレタン樹脂層が形成された積層離型材を作製する。次いで、前記積層離型材の前記第二ウレタン樹脂層形成面が繊維質基材に接合するように貼り合わせたのち前記離型基材を剥離することで、本発明の繊維質複合材を製造する方法である(図6)。
(2)製造方法B
製造方法Bでは、離型基材6の片面に第一ウレタン樹脂層21を形成(ウレタン樹脂層形成工程;Ia)してウレタン樹脂積層離型材を作製し、一方で繊維質基材1の片面に第二ウレタン樹脂層22を形成し(ウレタン樹脂層形成工程;IIa)、その上に電極部3を形成して(電極部形成工程;IIb’)電極部具備繊維質基材(F2)を作製し(II−2)、次いで前記ウレタン樹脂積層離型材(R1)のウレタン樹脂層21と前記電極部具備繊維質基材(F2)の電極部形成面とが接合するように貼り合わせたのち、離型基材6を剥離する(接合・剥離工程;III−3)(図5参照)。
離型基材の片面にウレタン樹脂層21を形成する方法としては、製造方法Aにおけるウレタン樹脂積層離型材作製工程(Ia)と同様の方法を採用することができる。
繊維質基材側のウレタン樹脂層形成工程(IIa)については、ウレタン樹脂層の形成対象が離型基材から繊維質基材に代わるのみである。したがって、同じく製造方法Aにおけるウレタン樹脂層形成工程(Ia)と同様の方法で、繊維質基材の片面に第二ウレタン樹脂層22を形成することができる。
繊維質基材側のウレタン樹脂層上への電極部形成工程(IIb’)については、製造方法Aにおける離型材側への電極部形成工程(Ib)と同様の方法が採用できる。すなわち、(A)パターン印刷法または(B)パターン状導電部材配置法を採用することができる。
接合・剥離工程(III−3)については製造方法Aにおける接合・剥離工程(III−2)と同様の方法が採用される。
(3)製造方法C
製造方法Cは、製造方法Aにおいて、離型基材にウレタン樹脂層と電極部とを形成したのち、さらに該電極部形成面に、あらたなウレタン樹脂層を形成して電極部具備ウレタン樹脂積層離型材を作製する方法であり、他はおおむね製造方法Aと共通する。よって製造方法Aの別態様とみることもできる(上述した製造方法A参照)。
すなわち製造方法では、離型基材6の片面に第一ウレタン樹脂層21を形成し(ウレタン樹脂層形成工程;Ia)、次いで前記第一ウレタン樹脂層21上に電極部3を形成し(離型材側電極部形成工程;Ib)、さらに前記電極部3を形成した面に第二ウレタン樹脂層22を形成し(電極部上ウレタン樹脂層形成工程;Ia’)、この第二ウレタン樹脂層22の形成面と繊維質基材1とが接合するように貼り合わせたのち、離型基材6を剥離する(図6参照)。
離型基材の片面にウレタン樹脂層(第一ウレタン樹脂層)を形成するウレタン樹脂層形成工程(Ia)は、製造方法Aのウレタン樹脂層形成工程におけるのと同様の方法が採用できる。
離型材側への電極部形成工程(Ib)としては、製造方法Aの電極部形成工程(Ib)と同様の方法が採用できる。すなわち、(A)パターン印刷法または(B)パターン状導電部材配置法を採用することができる。
第二ウレタン樹脂層を形成する方法としては、製造方法Aのウレタン樹脂層形成工程(Ia)と同様の方法を採用することができる。第二ウレタン樹脂層は、接着性を有するウレタン樹脂層(接着層)であることが好ましい。または、第二ウレタン樹脂層は所謂ホットメルトタイプのウレタン樹脂からなり、加熱によって接着性を呈することが好ましい。
接合・剥離工程(III−4)については、製造方法Aにおける接合・剥離工程(III−2)と同様の方法が採用できる。
以下に本発明を実施例により説明するが、本発明はこれらの実施例により何らの制限を受けるものではない。また、作製した繊維質複合材の評価は以下の方法に従った。
[タッチセンサ感度]
作製した繊維質複合材のウレタン樹脂層側から指で触れた際の応答性を繰り返し10回評価し、下記の基準に従って判定した。
○:10回全て応答した
△:1〜3回応答しない
×:4回以上応答しない
[柔軟性]
作製した繊維質複合材を半径1mの球面上に貼り付けた際の、繊維質複合材表面のシワ及び繊維質複合材と球面との間のスキマの有無を目視で評価し、下記の基準に従って判定した。
○:シワ、スキマ無し
×:シワ、スキマが認められる
[製造例1:ポリウレタン系樹脂材料a]
ポリカーボネート系ポリウレタン樹脂(クリスボンNY−328;DIC株式会社製)100質量部に対して、ジメチルホルムアミド25質量部とメチルエチルケトン25質量部を加えた。さらに、カーボンブラック顔料(DIALAC BLACK L−1770S;DIC株式会社製)15質量部を加え、ポリウレタン系樹脂材料aを調製した。
[製造例2:ポリウレタン系樹脂材料b(接着用ポリウレタン系樹脂材料)]
ポリカーボネート系ポリウレタン樹脂(TA−205;DIC株式会社製)100質量部に対して、ジメチルホルムアミド40質量部を加え、ポリウレタン系樹脂材料b(接着性)を調製した。
[実施例1]
まず、表面抵抗値が0.11Ω/□の導電メッシュ(Su−4G−9027;セーレン株式会社製)を30mm×50mmにカットして電極部を構成する導電部材とし、導電両面テープ(MST30;セーレン株式会社製)を配線部として電極部に接続した。
ポリウレタン系樹脂材料aを離型紙(PXD R−86;リンテック株式会社製)上に、乾燥後の膜厚が40μmとなるように塗布し、乾燥機にて100℃で2分間処理して、ウレタン樹脂層aを形成した。
次いで、ポリウレタン系樹脂材料b(接着用ポリウレタン系樹脂材料)をウレタン樹脂層a上に、乾燥後の膜厚が80μmとなるように塗布して乾燥機で100℃、1分間処理し、ウレタン樹脂層b(接着層)を形成した。その後、ウレタン樹脂層bの表面に、予め準備しておいた上述の電極部および配線部を配置し、電極部具備ウレタン樹脂積層離型材を作製した。
その後、前記電極部具備ウレタン樹脂積層離型材の導電部材配置面(電極部形成面)と、繊維質基材としてのポリエステルトリコット編地とを貼り合わせて、392.3kPaで4秒間プレス圧着した後、離型紙を剥離し繊維質複合材を作製した。
[実施例2]
ポリウレタン系樹脂材料aを離型紙(PXD R−86;リンテック株式会社製)上に、乾燥後の膜厚が40μmとなるように塗布し、乾燥機にて100℃で2分間処理して、ウレタン樹脂層aを形成した。
離型紙上の該ウレタン樹脂層a上に、銀ペーストインク(DOTITE XA−602N;藤倉化成株式会社製、粘度:30Pa・s)をスクリーン印刷でパターニングした後、乾燥器にて150℃で15分間処理して表面抵抗値が0.25Ω/□の電極部を形成した。また、導電両面テープ(MST30 セーレン株式会社製)を配線部として使用して電極部と接続した。
次いで、ポリウレタン系樹脂材料b(接着用ポリウレタン系樹脂材料)を、電極部が形成されたウレタン樹脂層a上に、乾燥後の膜厚が80μmとなるように塗布し、乾燥機にて100℃で1分間処理してウレタン樹脂層bを形成し、電極部具備ウレタン樹脂積層離型材を作製した。
電極部具備ウレタン樹脂積層離型材におけるウレタン樹脂層bの面と繊維質基材としてのポリエステルトリコット編地とを貼り合わせて、392.3kPaで4秒間プレス圧着した後、離型紙を剥離し繊維質複合材を作製した。
[実施例3]
実施例2における銀ペーストインクを、カーボンペースト(JELCON CH−8;十条ケミカル株式会社製、粘度:30Pa・s)とし、乾燥温度を120℃とした以外は、全て実施例2と同様にして繊維質複合材を作製した。電極部の表面抵抗値は30Ω/□であった。
[実施例4]
実施例2における銀ペーストインクを、導電性高分子PEDOT/PSSインク(OrgaconIJ−1005;SIGMA−ALDORICH製、粘度10mPa・s)とし、インクジェット印刷でパターニングした後、乾燥器にて100℃で10分間処理をした以外は、全て実施例2と同様にして繊維質複合材を作製した。電極部の表面抵抗値は1MΩ/□であった。
[比較例1]
ポリウレタン系樹脂材料aを離型紙(PXD R−86;リンテック株式会社製)上に、乾燥後の膜厚が40μmとなるように塗布し、乾燥機にて100℃で2分間処理して、ウレタン樹脂層aを形成した。
次いで、ポリウレタン系樹脂材料bをウレタン樹脂層a上に、乾燥後の膜厚が80μmとなるように塗布し、乾燥機にて100℃で1分間処理してウレタン樹脂層bを形成した。ウレタン樹脂層bと繊維質基材としてのポリエステルトリコット編地とを貼り合わせて392.3kPaで4秒間プレス圧着した後、離型紙を剥離した。
次いで、繊維質基材側表面に、フレキシブルフラットケーブル(スミカード SML2CD;住友電工株式会社製)を、接着剤(アクリル系両面テープ ナイスタック;ニチバン株式会社)を用いて貼り合わせ、繊維質複合材を作製した。使用したフレキシブルフラットケーブルの導体部はスズメッキ軟銅箔(厚み35μm)であり、絶縁体としてのポリエステル樹脂で被覆されている。全体の厚みは200μmである。
実施例、および比較例によって得られた繊維質複合材について、タッチセンサ感度、柔軟性、風合いを評価した結果を表1に示す。
Figure 0006787670
本発明の繊維質複合材はタッチセンサを備えているので、各種スイッチとして広範囲の利用可能性がある。一般の合成皮革と比べても遜色のない柔軟性を備えているので、複雑な形状の物品の表面に張り付けることができ、折れ曲がっていてもスイッチとして機能し得る。よって、自動車、航空機、列車などの内装品、スマートフォン、タブレット、ノートパソコンなどのカバー等として利用することができる。

Claims (8)

  1. 繊維質基材と該繊維質基材の片面に形成されたウレタン樹脂層とを含む繊維質複合材からなる合成皮革であって、前記繊維質複合材の厚さ方向における内側の領域にタッチセンサを構成する電極部を有しており、且つ、前記電極部が前記ウレタン樹脂層の外側表面に露出していないことを特徴とする合成皮革を製造する方法であって、
    離型基材の片面にウレタン樹脂層を形成するウレタン樹脂層形成工程(Ia)と、前記ウレタン樹脂層上に電極部を形成する電極部形成工程(Ib)とを含む方法により、電極部具備ウレタン樹脂積層離型材(R2)を作製する電極部具備ウレタン樹脂積層離型材作製工程(I−2)と、
    前記電極部具備ウレタン樹脂積層離型材(R2)の電極部形成面と繊維質基材とが接合するように、電極部具備ウレタン樹脂積層離型材(R2)と繊維質基材とを貼り合わせたのち離型基材を剥離する接合・剥離工程(III−2)と、を含む合成皮革の製造方法。
  2. 前記電極部形成工程(Ib)が以下の(A)(B)のいずれかの方法である、請求項記載の合成皮革の製造方法。
    (A)ウレタン樹脂層上に導電性インクを用いて電極部をパターン印刷する工程を含む方法
    (B)ウレタン樹脂層上にパターン状導電部材を配置する工程を含む方法
  3. 前記ウレタン樹脂層形成工程(Ia)が以下の(D)(E)のいずれかの方法である、請求項記載の合成皮革の製造方法。
    (D)離型基材の片面にポリウレタン系樹脂材料を塗布したのち硬化させる工程を含む方法
    (E)離型基材の片面にポリウレタン系樹脂材料からなるフィルムを積層させる工程を含む方法
  4. 繊維質基材と該繊維質基材の片面に形成されたウレタン樹脂層とを含む繊維質複合材からなる合成皮革であって、前記繊維質複合材の厚さ方向における内側の領域にタッチセンサを構成する電極部を有しており、且つ、前記電極部が前記ウレタン樹脂層の外側表面に露出していないことを特徴とする合成皮革を製造する方法であって、
    離型基材の片面にウレタン樹脂層を形成するウレタン樹脂層形成工程(Ia)を含む方法によりウレタン樹脂積層離型材(R1)を作製するウレタン樹脂積層離型材作製工程(I−1)と、
    繊維質基材の片面にウレタン樹脂層を形成するウレタン樹脂層形成工程(IIa)と、該ウレタン樹脂層上に電極部を形成する電極部形成工程(IIb’)とを含む方法により、電極部具備繊維質基材(F2)を作製する電極部具備繊維質基材作製工程(II−2)
    前記ウレタン樹脂積層離型材(R1)のウレタン樹脂層と前記電極部具備繊維質基材(F2)の電極部形成面とが接合するように、ウレタン樹脂積層離型材(R1)と電極部具備繊維質基材(F2)とを貼り合わせたのち離型基材を剥離する接合・剥離工程(III−3)と、を含む合成皮革の製造方法。
  5. 前記電極部形成工程(IIb’)が以下の(A)(B)のいずれかの方法である、請求項記載の合成皮革の製造方法。
    (A)ウレタン樹脂層上に導電性インクを用いて電極部をパターン印刷する工程を含む方法
    (B)ウレタン樹脂層上にパターン状導電部材を配置する工程を含む方法
  6. 前記ウレタン樹脂層形成工程(IIa)が以下の(D)(E)のいずれかの方法である請求項記載の合成皮革の製造方法。
    (D)繊維質基材の片面にポリウレタン系樹脂材料を塗布したのち硬化させる工程を含む方法
    (E)繊維質基材の片面にポリウレタン系樹脂材料からなるフィルムを積層させる工程を含む方法
  7. 前記電極部具備ウレタン樹脂積層離型材作製工程(I−2)が、離型基材の片面にウレタン樹脂層を形成するウレタン樹脂層形成工程(Ia)と、前記ウレタン樹脂層上に電極部を形成する電極部形成工程(Ib)とに加え、さらに前記電極部を形成した面にあらたなウレタン樹脂層を形成するウレタン樹脂層形成工程(Ia’)を含む方法により、電極部具備ウレタン樹脂積層離型材(R3)を作製する工程(I−3)であり、且つ
    前記接合・剥離工程(III−2)が、前記電極部具備ウレタン樹脂積層離型材(R3)におけるあらたなウレタン樹脂層形成面と繊維質基材とが接合するように、電極部具備ウレタン樹脂積層離型材(R3)と繊維質基材とを貼り合わせたのち離型基材を剥離する工程(III−4)である、請求項1〜3のいずれかに記載の合成皮革の製造方法。
  8. 前記ウレタン樹脂層形成工程(Ia’)が、以下の(D)(E)のいずれかの方法である、請求項記載の合成皮革の製造方法。
    (D)前記電極部を形成した面にポリウレタン系樹脂材料を塗布したのち硬化させる工程を含む方法
    (E)前記電極部を形成した面にポリウレタン系樹脂材料からなるフィルムを積層させる工程を含む方法
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