以下に説明する各実施形態及び変形例は、本発明の一例に過ぎず、本発明は、実施形態及び変形例に限定されない。この実施形態及び変形例以外であっても、本発明に係る技術的思想を逸脱しない範囲であれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。
(実施形態1)
本実施形態に係る状態判定システム、状態判定方法及びプログラムについて説明する。
(1)全体概要
本実施形態では、施設で使用された電力に関する電力データに基づいて施設に関する人の状態を判定する機能、及び判定に用いる判定対象回路を提案する機能を、基本的な機能として有する状態判定システムについて説明する。ここで、判定対象回路は、施設に設けられた分岐回路である。また、「人の状態を判定する」とは、人が特定の行動をとったか否かを判定する。
本実施形態において、「施設」は、電力の需要家の施設を意味しており、電力会社等の電気事業者から電力の供給を受ける施設だけでなく、太陽光発電設備等の自家発電設備から電力の供給を受ける施設も含む。本実施形態では、戸建住宅を施設の一例として説明する。なお、施設は、戸建住宅に限らず、集合住宅の各住戸、オフィスビル、商業施設、病院、福祉施設、ホテル又は工場等であってもよい。
本実施形態では、コンピュータシステムが備える状態判定システム10は、図1、図2に示すように、サーバ1にて構成される。
ローカル装置40は、図2に示すように、施設5に設けられた計測システム20から施設5における電力の消費に係る電力データを取得する。具体的には、計測システム20は、施設5における複数の分岐回路70の各々について、消費電力量を消費データとして計測するシステムである。施設5における複数の分岐回路70の各々には機器50が接続されている。機器50は、例えば施設5に設けられており、電力を消費する電気機器である。機器50は、例えば照明器具、空調機器、炊飯器、洗濯機、食器洗浄機、給湯機、調理家電等である。
サーバ1は、図2に示すように、施設5に設けられた計測システム20にネットワーク4を介して接続される。計測システム20は、施設5における複数の分岐回路70の各々について、消費電力と消費電力量との少なくとも一方を計測値として計測するシステムである。
また、サーバ1は、図2に示すように、表示部31を備える情報端末3にネットワーク4を介して接続される。情報端末3は、状態判定システム10(サーバ1)で出力された情報を表示部31に表示する。表示部31で表示される情報は、例えばサーバ1が提案する判定対象回路である。
なお、本実施形態では、施設5への帰宅を特定の行動として説明する。
(2)構成
次に、本実施形態に係る状態判定システム10、計測システム20、ローカル装置40及び情報端末3の構成について説明する。
(2.1)計測システム
まず、本実施形態の計測システム20の構成について説明する。
計測システム20は、図2に示すように、計測ユニット21と、通信アダプタ22と、電流センサ23,24とを備えている。このうち、計測ユニット21、通信アダプタ22、及び電流センサ23,24は、分電盤6のキャビネット内に配置されている。分電盤6は、系統電源9に電気的に接続される主幹ブレーカ61と、主幹ブレーカ61の二次側に電気的に接続された複数の分岐ブレーカ62とをキャビネット内に備えている。
計測ユニット21は、電流センサ23,24に電気的に接続されている。電流センサ23は、主幹ブレーカ61の一次側に設けられ、幹線を流れる電流の値を計測する。複数の電流センサ24は、複数の分岐ブレーカ62に対応して設けられ、複数の分岐回路70に流れる電流の値をそれぞれ計測する。ここでいう「分岐回路」は、複数の分岐ブレーカ62にて幹線から分岐された各回路を意味する。分岐回路70には、分岐ブレーカ62に接続される配線、照明器具や調理家電等の機器50、コンセント(アウトレット)、壁スイッチ等を含んでいる。このような分岐回路70は、本実施形態のように戸建住宅からなる施設5においては、例えばリビング、寝室、玄関、トイレ、子供部屋、キッチン等の部屋ごと、かつ空調機器、照明器具、調理家電等の機器の種類ごとに設けられる。1つの分岐回路70には、1つの機器50が含まれてもよいし、複数の機器50が含まれてもよい。
計測ユニット21は、電流センサ23,24の出力を用いて、幹線及び複数の分岐回路70の各々について、消費電力と消費電力量との少なくとも一方を計測する。通信アダプタ22は、計測ユニット21で計測された計測値を、計測システム20の計測値として施設5に設けられたローカル装置40へ送信する。
要するに、計測システム20の計測値は、施設5における複数の分岐回路70の各々について、計測ユニット21で計測される消費電力と消費電力量との少なくとも一方を含んでいる。つまり、計測値は、瞬時電力を表す消費電力であってもよいし、あるいは一定時間における電力の消費量(使用量)を表す消費電力量であってもよい。また、計測値は、消費電力と消費電力量との両方であってもよい。本実施形態では一例として、計測値は、消費電力を一定時間(例えば正時から30分間隔)で積算した消費電力量である。
(2.2)状態判定システム
次に、本実施形態の状態判定システム10の構成について説明する。
状態判定システム10は、上述したように、本実施形態ではサーバ1にて構成されている。サーバ1は、情報端末3及びローカル装置40とネットワーク4を介して通信可能である。
サーバ1は、計測システム20で計測された消費電力量を、分岐ブレーカ62(分岐回路70)ごとに時系列データとしてローカル装置40を介して取得する。サーバ1は、分岐ブレーカ62(分岐回路70)ごとに取得した消費電力量のうち判定対象回路の特定の時間帯における消費電力量の変化に基づいて、所定のアルゴリズムに従って施設5内の人の状態を判定する。例えば、サーバ1は、当該人が帰宅したか否かを人の状態として判定する。特定の時間帯とは、施設5の人が特定の行動を行う可能性がある時間帯である。
サーバ1は、図1に示すように、記憶部11と、処理部12と、通信部13とを備える。サーバ1は、CPU(Central Processing Unit)及びメモリを有している。CPUがメモリに格納されているプログラムを実行することにより、処理部12の機能を実現する。プログラムは、ここではインターネット等の電気通信回線を通じて、あるいはメモリカード等の記録媒体に記録されて提供されるが、コンピュータのメモリに予め記録されていてもよい。
記憶部11は、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、またはEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)等から選択されるデバイスで構成される。記憶部11は、計測システム20から取得した施設5における消費電力量(計測値)を電力データとして、対応する分岐回路70の名称及び計測値が計測された時刻を対応付けて記憶する。ここで、分岐回路70の名称は、分岐回路70ごとに異なっている。これにより複数の分岐回路70を、個別に識別される。なお、分岐回路70に1つの機器50のみが含まれている場合には、当該分岐回路70には、機器50の名称を割り当ててもよい。例えば、分岐回路70に空調機器のみが機器50として含まれている場合には、当該分岐回路70の名称は、空調機器に割り当てられた名称であってもよい。
記憶部11は、特定の時間帯における施設5の人の状態を判定するために登録されたすべての判定対象回路を記憶している。具体的には、記憶部11は、施設5の人の状態を判定するために登録されたすべての判定対象回路の名称を記憶している。
記憶部11は、上述した特定の時間帯(以下、「第1時間帯」ともいう)を記憶している。本実施形態では、記憶部11は、特定の時間帯として施設5の人の帰宅する可能性がある時間帯(16:00〜18:00)を表す第1時間帯情報を記憶している。第1時間帯情報を記憶(登録)することで、特定の時間帯における人の状態(施設5に帰宅したか否か)を判定することができる。
記憶部11は、所定の時間帯(以下、「第2時間帯」という)を表す第2時間帯情報を記憶している。第2時間帯情報は、複数の分岐回路70から、提案すべき判定対象回路を選択する際、及び判定部14が施設5の人の第1時間帯での状態を判定するために用いられる。また、本実施形態では、第2時間帯と、第1時間帯は、同一の時間帯(16:00〜18:00)である。
処理部12は、図1に示すように、判定部14、提案部15、登録部16、第1入力部17及び第2入力部18を有する。
判定部14は、記憶部11に記憶された1つ以上の判定対象回路の名称にそれぞれ対応する判定対象回路の第2時間帯における電力データの変化に基づいて、施設5の人の第1時間帯での状態を判定する。例えば、記憶部11で3つの判定対象回路の名称が記憶されている。この場合、判定部14は、記憶部11で記憶されている3つの判定対象回路の名称のうち少なくとも1つの判定対象回路の名称に対応する判定対象回路について第2時間帯における電力データで変化が確認された場合に、施設5の人が帰宅したと判定する。例えば、判定部14は、3つの判定対象回路のうち少なくとも1つの判定対象回路について第2時間帯における電力データから当該判定対象回路の使用が確認された場合に、施設5の人が帰宅したと判定する。判定部14は、3つの判定対象回路すべてについて第2時間帯における電力データから当該判定対象回路の使用が確認されない場合に、施設5の人が帰宅していないと判定する。
判定部14は、施設5の人が帰宅したと判定する場合、施設5の人が帰宅したことを施設5の他の人(情報端末3のユーザ)に通知するために、施設5の人が帰宅したことを表す帰宅情報を情報端末3に送信する。
提案部15は、複数の分岐回路70の各々に対して、過去1日を所定の期間として当該所定の期間での第2時間帯における電力データの変化に基づいて、少なくとも1つの判定対象回路を求める。例えば、提案部15は、複数の分岐回路70のうち第2時間帯において電力データが所定の変化パターンが出現している1つ以上の分岐回路70を、それぞれ判定対象回路として提案する。ここで、所定の変化パターンとは、例えば、分岐回路70の使用状態が未使用から使用に変化するパターンである。なお、判定対象回路を求めるための所定の期間は、1日に限らず、複数の連続する日数からなる期間(例えば、3日間、1週間、1ヶ月間)であってもよい。または、所定の期間は、複数の不連続な日数からなる期間であってもよい。複数の不連続な日数として、例えば同一曜日の複数の日数である。つまり判定対象回路を求めるための所定の期間は、第2時間帯を少なくとも1つ含む期間であればよい。
提案部15は、求めたすべての判定対象回路に対して、所定の期間での第2時間帯における電力データの変化を表すグラフを表すグラフ情報を生成する。所定の期間が複数の日数である場合には、グラフは複数の日数に対する電力データ(計測値)の平均を表してもよいし、複数の日数のうち一の日の電力データを表してもよい。または、全ての日の電力データを表してもよいし、一部時間の電力データを表してもよい。
提案部15は、情報端末3で表示される画面の情報であって提案すべき判定対象回路すべての名称、生成したグラフ情報及び第1時間帯を含む画面情報を、通信部13を介して情報端末3に送信する。提案部15は、情報端末3で画面情報に基づいて画面を表示させることで、判定対象回路をユーザに提案する。判定対象回路(分岐回路70)が1つの機器50のみを含んでいる場合には、判定対象回路(分岐回路70)を提案することは、判定対象として機器50を提案することとみなすことができる。
なお、提案部15は、複数の分岐回路70各々に対して第2時間帯における電力データの変化に基づいて、変化量(変化度合)が最も大きい上位所定数(例えば、上位3つ)の分岐回路70を、それぞれ判定対象回路として提案してもよい。または、提案部15は、複数の分岐回路70すべてに対して第2時間帯での電力データが変化する回数(変化パターンの出現頻度)に基づいて、出現頻度が最も多い上位所定数(例えば、上位3つ)の分岐回路70を、それぞれ判定対象回路として提案してもよい。
登録部16は、提案部15で提案した判定対象回路を判定部14の判定で用いる機器又は回路として登録する。具体的には、登録部16は、提案部15で提案した判定対象回路すべての名称を、記憶部11に記憶(登録)する。
第1入力部17は、ユーザが情報端末3を操作することで情報端末3が受け付けた第1時間帯情報を、通信部13を介して受け付ける。第1入力部17は、受け付けた第1時間帯情報を記憶部11に記憶する。
第2入力部18は、ユーザが情報端末3を操作することで情報端末3が受け付けた情報であって提案された判定対象回路の登録を行うか否かを表す登録情報を受け付ける。第2入力部18は、受け付けた登録情報を登録部16に出力する。このとき、登録部16は、登録情報が判定対象回路の登録を行うことを表している場合に、提案部15で提案した判定対象回路すべてを記憶部11に登録、つまり判定対象回路すべての名称を記憶部11に記憶する。
通信部13は、ネットワーク4に接続されることで、サーバ1と情報端末3との間、及びサーバ1とローカル装置40との間の通信を可能にする。
(2.3)ローカル装置
次に、本実施形態のローカル装置40の構成について説明する。
ローカル装置40は、例えばHEMS(Home Energy Management System)のローカル装置である。
ローカル装置40は、図1に示すように、処理部41と、第1通信部42と、第2通信部43とを備える。ローカル装置40は、CPU及びメモリを有している。CPUがメモリに格納されているプログラムを実行することにより、処理部41の機能を実現する。プログラムは、ここではインターネット等の電気通信回線を通じて、あるいはメモリカード等の記録媒体に記録されて提供されるが、コンピュータのメモリに予め記録されていてもよい。
処理部41は、計測システム20で計測された施設5における分岐回路70の各々の消費電力量の情報を取得し、取得した施設5の消費電力量に日時を対応付けて記憶領域に分岐回路70ごとに一時的に記憶する。処理部41は、記憶領域に分岐回路70ごとに蓄積されている計測システム20の消費電力量及び対応付けられた日時を、定期的に第1通信部42からサーバ1に送信する。具体的には、処理部41は、消費電力量に、対応する分岐回路70の名称及び日時を対応付けて、サーバ1に送信する。
第1通信部42は、例えばイーサネット(登録商標)規格に準拠した通信インタフェースである。第1通信部42は、ルータ7及びネットワーク4を介してサーバ1と通信可能である。第1通信部42は、ルータ7と有線通信を行ってもよいし、無線通信を行ってもよい。
第2通信部43は、計測システム20の通信アダプタ22と無線で通信を行うための通信インタフェースである。第2通信部43は、例えば、無線局の免許が不要な小電力無線の通信インタフェースである。この種の小電力無線については、用途等に応じて使用する周波数帯域や空中線電力等の仕様が各国で規定されている。日本国においては、920MHz帯または420MHz帯の電波を使用する小電力無線(特定小電力無線)が規定されている。第2通信部43は、無線通信により通信アダプタ22から幹線及び複数の分岐回路70の各々の計測値(消費電力量)を受け取る。第2通信部43は、無線通信により機器50を制御するための情報を、制御対象の機器50に送信する。なお、第2通信部43は、本実施形態では無線通信を行う構成としているが、有線通信であってもよい。
(2.4)情報端末
次に、本実施形態の情報端末の構成について説明する。
情報端末3は、図1に示すように、表示部31の他、処理部32と、通信部33と、入力部34と、記憶部35とを備える。情報端末3は、CPU及びメモリを有しており、CPUがメモリに格納されているプログラムを実行することにより、コンピュータを処理部32として機能させる。プログラムは、ここではインターネット等の電気通信回線を通じて、あるいはメモリカード等の記録媒体に記録されて提供されるが、コンピュータのメモリに予め記録されていてもよい。情報端末3は、専用のアプリケーションソフトをインストールし、このアプリケーションソフトを起動することにより、少なくともサーバ1から提供される情報を表示するように機能する。
図2の例では、上述したように、情報端末3Aは施設5外にあるスマートフォンであり、情報端末3Bは施設5内にあるスマートフォンであり、情報端末3Cは施設5内で使用される専用モニタである。例えば、情報端末3Cは、HEMS対応の専用モニタである。
表示部31は、例えば液晶ディスプレイや有機EL(electroluminescence)ディスプレイのような薄型のディスプレイ装置である。
処理部32は、表示部31に表示する画面を作成し、表示部31を制御することにより、作成した画面を表示部31に表示する機能を持つ。つまり、情報端末3は、専用のアプリケーションソフトをインストールし、このアプリケーションソフトを起動することにより、表示部31を制御するための処理部32としての機能を実現する。
通信部33は、ネットワーク4に接続されることで、情報端末3とサーバ1(状態判定システム10)との間の通信を可能にする。ここでは、情報端末3Aは、施設5外にあるスマートフォンであるから、通信部33は、通信事業者が提供する携帯電話網(キャリア網)を介して、ネットワーク4に接続される。携帯電話網には、例えば3G(第3世代)回線、LTE(Long Term Evolution)回線等がある。通信部33は、公衆無線LAN(Local Area Network)を介してネットワーク4に接続されてもよい。情報端末3Bは、施設5内にあるスマートフォンであるから、ルータ7との間で例えばWi−Fi(登録商標)に準拠した近距離無線通信を行う。情報端末3Cは、施設5内にある専用モニタであるから、ルータ7に対してLANケーブルで接続されている。ルータ7は、ネットワーク4に接続されているので、情報端末3B,3Cは、ルータ7を介してネットワーク4にも接続されることになる。なお、情報端末3Cは、本実施形態では有線通信を行う構成としているが、無線通信でルータ7と通信を行ってもよい。
入力部34は、情報端末3の所有者の操作を受け付ける機能を有している。本実施形態では、情報端末3はタッチパネルディスプレイを搭載したスマートフォンであり、タッチパネルディスプレイが表示部31及び入力部34として機能する。そのため、以下の説明では、表示部31に表示される画面上のボタンに対する種々のタッチ操作を、「タップ」等と表現する。ただし、入力部34は、タッチパネルディスプレイに限らず、例えばキーボードやポインティングデバイス、メカニカルなスイッチ等であってもよい。
記憶部35は、例えばフラッシュメモリ等の電気的に書換可能な不揮発性の半導体メモリで構成される。
情報端末3は、上記構成によりサーバ1で提供される情報を表示するように機能することができる。
(3)動作説明
(3.1)状態判定システム
以下、本実施形態に係る状態判定システムの動作について説明する。
本実施形態に係るプログラムは、状態判定システム10(サーバ1)が、施設5で使用された電力に関する電力データに基づいて施設5内の人の状態を判定する機能と、判定に用いる判定対象回路を提案する機能とを実現するためのプログラムである。つまり、本実施形態に係るプログラムは、サーバ1のコンピュータを、判定部14、提案部15、登録部16、第1入力部17及び第2入力部18として機能させるためのプログラムである。
判定対象回路を提案する状況として、記憶部11に判定対象回路の名称が記憶されていない、つまり判定対象回路が登録されていない場合(初期状態)と、登録されている判定対象回路の変更(更新)を行う場合とがある。
まず、初期状態の場合におけるサーバ1の動作について説明する。
提案部15は、記憶部11に判定対象回路が登録されていない場合には、所定の期間での第2時間帯における複数の分岐回路70すべての電力データの変化に基づいて、少なくとも1つの判定対象回路を求める。例えば、提案部15は、電力データが所定の変化パターンが出現している1つ以上の分岐回路70を、それぞれ判定対象回路とする。提案部15は、提案すべき1つ以上の判定対象回路の各々に対して、第2時間帯における電力データの変化を表すグラフを表すグラフ情報を生成する。提案部15は、第1時間帯情報、求めた1つ以上の判定対象回路の各々の名称及び生成したグラフ情報を含む画面情報を、通信部13を介して情報端末3に送信する。例えば、提案すべき判定対象回路が3つである場合、提案部15は、3つの判定対象回路の各々に対して、グラフ情報を生成する。提案部15は、第1時間帯情報、3つの判定対象回路の各々の名称、及び3つの判定対象回路の各々のグラフ情報を含む画面情報を、情報端末3に送信する。
なお、判定対象回路を求める際に、常にすべての分岐回路70を用いる必要はない。例えば、提案部15は、すべての分岐回路70から電力変化の無い分岐回路70等を除いた残りの分岐回路を用いて判定対象回路を求めてもよい。また、判定対象回路から除外される回路として、全く使用されていない回路、変化はあるが所定の電力よりも少ない電力で変化している回路、自動的な制御により、周期的な電力変化をしている回路、分岐回路名称から不適当と思われる回路等がある。
また、提案部15は、所定の期間での第2時間帯における複数の分岐回路70すべての電力データの変化に基づいて、変化量(変化度合)の平均が最も大きい上位所定数(例えば上位3つ)の分岐回路70を、それぞれ判定対象回路として提案してもよい。例えば、変化量とは、待機電力から消費電力量のピーク値までの差分である。
または、提案部15は、複数の分岐回路70すべてに対して所定期間で計測された電力データの変化パターンが出現する頻度に基づいて、出現頻度が最も多い上位所定数(例えば、上位3つ)の分岐回路70を、それぞれ判定対象回路として提案してもよい。例えば、提案部15は、複数の分岐回路70すべてに対して所定期間での第2時間帯の電力データにおいて変化パターンが出現する1日当たりの頻度に基づいて、出現頻度が最も多い上位所定数の分岐回路70を、それぞれ判定対象回路として提案してもよい。
または、複数の日に対して日ごとに変化パターンを求めて、同じ時間帯に所定の変化パターンが発生している日の頻度に基づいて判定対象回路を提案してもよい。この場合、1日だけその時間帯に所定の変化パターンが発生したに過ぎない場合の誤提案を抑制できる。
登録部16は、第2入力部18を介して、登録情報を受け取ると、登録情報が判定対象回路の登録を行うことを表している場合に、提案部15で提案した判定対象回路すべてを記憶部11に登録、つまり提案した判定対象回路すべての名称を記憶部11に記憶する。
次に、登録された判定対象回路の変更(更新)を行う場合について説明する。判定対象回路の変更は、例えば施設5の人が帰宅後に使用する機器50が変更されたとき、施設5の人が帰宅後に使用する機器50に変更はないが、判定対象回路(分岐回路70)に接続された機器50が変更されて消費電力量に変化が生じているとき等に行われる。言い換えれば、判定対象回路の変更は、施設5の人が帰宅後に使用する機器50に変更はないが、使用する機器50が接続されている分岐回路70が変更されて、判定対象回路の消費電力量に変化が生じているとき等に行われる。
提案部15は、判定対象回路が記憶部11に登録された後、記憶部11に登録されている判定対象回路を変更すべきか否かを判断し、変更すべきと判断する場合に新たに求めた判定対象回路の提案を行う。
提案部15は、判定対象回路が記憶部11に登録された後、複数の分岐回路70すべてに対して所定の期間での第2時間帯における電力データの変化を監視する。提案部15は、所定の期間での第2時間帯における電力データに所定の変化パターンが出現している1つ以上の分岐回路70を求める。提案部15は、求めた1つ以上の分岐回路70の名称からなる第1群と、記憶部11で記憶されている判定対象回路の名称からなる第2群とが一致するか否かを判断する。ここでの第1群及び第2群の概念には、1つからなる場合も含める。
提案部15は、一致しない場合には、判定対象回路の変更を行うと判断する。つまり、第1群と第2群とが一致するか否かの判断は、判定対象回路を変更すべきか否かの判断に読み替え可能である。
提案部15は、判定対象回路を変更すべきと判断した場合に、新たに求めた1つ以上の分岐回路70を、それぞれ判定対象回路として提案する。
なお、提案部15は、電力データの変化量に基づいて判定対象回路を提案する場合、変化量が最も大きい上位所定数の分岐回路70の名称からなる第1群と、記憶部11で記憶する所定数の判定対象回路の名称からなる第2群とが一致するか否かを判断してもよい。提案部15は、一致しない場合には、判定対象回路を変更すべきと判断する。または、提案部15は、電力データの変化パターンの出現頻度が最も多い上位所定数の分岐回路70の名称からなる第1群と、記憶部11で記憶する所定数の判定対象回路の名称からなる第2群とが一致するか否かを判断してもよい。これらの場合でも、提案すべき分岐回路70の名称からな組み合わせと、記憶部11に登録された判定対象回路の名称の組み合わせとが一致するか否かの判断は、記憶部11に登録された判定対象回路を変更すべきか否かの判断に読み替え可能である。
以降の動作は、初期状態の場合におけるサーバ1の動作で説明した動作と同様であるので、説明を省略する。
(3.2)情報端末
次に、情報端末3の動作について説明する。
情報端末3の処理部32は、画面情報をサーバ1から通信部33を介して受け取る。処理部32は、画面情報を基に提案画面100を生成し、表示部31に表示する。
処理部32は、表示部31で提案画面100が表示されている間にユーザの所定操作が行われると、提案された判定対象回路を受け入れるか否かを問い合わせる確認画面150を表示部31に表示する。ここで、確認画面150は、提案画面100にオーバーラップして表示されてもよいし、提案画面100から確認画面150に遷移してもよい。
入力部34は、提案された判定対象回路の登録を行うか否かを問い合わせに対する応答をユーザ操作により受け付ける。処理部32は、入力部34で受け付けた応答に応じた登録情報をサーバ1に送信する。
以下、提案画面100及び確認画面150について説明する。
まず、提案画面100について説明する。
提案画面100は、図3に示すように、グラフ表示領域101と、情報表示領域102とを含んでいる。図3の参照符号及び領域を囲む一点鎖線は、説明のために記載しているのみであり、実際の画面には表示されない。以下、図4においても同様である。
グラフ表示領域101には、提案する判定対象回路の名称と、第2時間帯を含む時間帯における当該判定対象回路の消費電力量(計測値)の変化を表すグラフとが表示される。ここで、判定対象回路の名称は、分岐回路70の名称、又は機器50の名称である。図3では、グラフ表示領域101には、提案する3つの判定対象回路の各々の名称(第1分岐回路、第5分岐回路及び空調機器(子供部屋))と、判定対象回路の各々の第2時間帯を含む時間帯における電力データ(計測値)の変化を表すグラフとが表示されている。情報表示領域102には、第1時間帯(ここでは、16:00〜18:00)が表示される。
提案画面100が表示されることにより、情報端末3のユーザは、提案された判定対象回路が第1時間帯(ここでは、帰宅する可能性がある時間帯)における施設5の人の状態を判定する機器として適しているか否かを判断することができる。
なお、提案画面100において表示される判定対象回路についてのグラフは、表示対象として必須ではない。提案画面100では、少なくとも提案すべきすべての判定対象回路の名称が表示されることが好ましい。または、提案画面100において提案すべきすべての判定対象回路についてのグラフを表示する場合、第1時間帯のみのグラフを表示してもよい。または、提案すべきすべての判定対象回路のうち一部の判定対象回路についてはグラフのみが表示、又はグラフ及び名称の組が表示され、残りの判定対象回路については名称のみが表示されてもよい。また、提案すべきすべての判定対象回路のうち一部の判定対象回路については名称のみが表示、又は名称及びグラフの組が表示され、残りの判定対象回路についてグラフのみが表示されてもよい。
また、本実施形態では、判定対象回路の名称を表示する構成としているが、判定対象回路に接続された機器50の名称を表示してもよいし、判定対象回路の名称及び判定対象回路に接続された機器50の名称の双方を表示してもよい。この場合、判定対象回路に複数の機器50が接続されている場合等において、どのような機器50が判定対象回路に接続されているかを知ることができる。
次に、確認画面150について説明する。
確認画面150は、図4に示すように、第1表示領域151、第2表示領域152及び第3表示領域153を含んでいる。第1表示領域151は、提案された判定対象回路の登録を行うか否かを問い合わせるメッセージが表示される。第2表示領域152には第1ボタンが、第3表示領域153には第2ボタンが、それぞれ表示される。第1ボタンがタップされると、提案された判定対象回路の登録を行うことを表す登録情報がサーバ1に送信される。第2ボタンがタップされると、提案された判定対象回路の登録を行わないことを表す登録情報がサーバ1に送信される。
(実施形態2)
本実施形態の状態判定システム10は、複数の分岐回路70のうち2つ以上の分岐回路70の組み合わせでの電力データに基づいて、判定対象回路を提案する点が、実施形態1の状態判定システム10とは異なる。なお、実施形態1と同様の構成要素には同一の符号を付して説明を適宜省略する。
本実施形態の記憶部11は、施設5の人の帰宅の判定に用いる情報として、複数の対応情報を記憶している。対応情報は、複数の分岐回路70のうち2つ以上の分岐回路70の組み合わせと、第2時間帯におけるこれら分岐回路70の状態が未使用から使用に変化する変化パターンの出現順序とを対応付けた情報である。
以下、本実施形態におけるサーバ1の動作について説明する。
まず、初期状態の場合におけるサーバ1の動作について説明する。
提案部15は、所定の期間での第2時間帯におけるすべての分岐回路70の電力データの変化に基づいて、複数の対応情報のうち一の対応情報に含まれる出現順序で使用された当該一の対応情報に含まれる2つ以上の分岐回路70を求める。提案部15は、求めた2つ以上の分岐回路70を、それぞれ判定対象回路として提案する。
提案部15は、提案すべき2つ以上の判定対象回路の各々に対して、当該判定対象回路の第2時間帯における電力データの変化を表すグラフを表すグラフ情報を生成する。提案部15は、第1時間帯、提案すべき2以上の判定対象回路の各々の名称及び生成した各々のグラフ情報を含む画面情報を、通信部13を介して情報端末3に送信する。
登録部16は、第2入力部18を介して、登録情報を受け取ると、登録情報が判定対象回路の登録を行うことを表している場合に、提案部15で提案した判定対象回路を判定部14の判定で用いる機器として登録する。具体的には、登録部16は、提案部15で提案した判定対象回路すべての名称を記憶部11に記憶する。
次に、記憶部11に登録された判定対象回路の変更(更新)を行う場合について説明する。
提案部15は、判定対象回路が記憶部11に登録された後、記憶部11に登録された判定対象回路を変更すべきか否かを判断し、変更すべきと判断する場合に判定対象回路の提案を行う。
提案部15は、判定対象回路が記憶部11に登録された後、複数の分岐回路70すべてに対して所定の期間での第2時間帯における電力データが変化を監視する。提案部15は、所定の期間での第2時間帯におけるすべての分岐回路70の電力データの変化に基づいて、複数の対応情報のうち一の対応情報に含まれる出現順序で使用された当該一の対応情報に含まれる2つ以上の分岐回路70の組を求める。提案部15は、求めた2つ以上の分岐回路70の名称の組と、記憶部11で登録された2つ以上の判定対象回路の名称の組とが一致するかの判断と、求めた2つ以上の分岐回路70の出現順序と2つ以上の判定対象回路の出現順序とが一致するかの判断とを行う。提案部15は、双方の判断のうち少なくとも一方の判断で一致しない場合には、記憶部11に登録された判定対象回路を変更すべきと判断する。ここで、双方の判断を行うことは、記憶部11に登録された判定対象回路を変更すべきか否かの判断を行うことに読み替え可能である。
提案部15は、記憶部11に登録された判定対象回路を変更すべきと判断した場合に、新たに求めた2つ以上の分岐回路70を、それぞれ判定対象回路として提案する。
以降の動作は、初期状態の場合における動作と同様であるので、説明を省略する。
次に、判定部14の動作について説明する。
本実施形態における判定部14は、記憶部11に登録された2つ以上の判定対象回路すべての第1時間帯における電力データの変化に基づいて、上述した出現順序で、判定対象回路すべての状態が変化(状態が未使用から使用に変化)したか否かを判定する。判定結果が肯定的である場合、判定部14は、第1時間帯に施設5の人が帰宅したと判定し、帰宅情報を情報端末3に送信する。例えば、3つの判定対象回路のうち少なくとも1つの判定対象回路で電力データが変化した後に、他の2つの判定対象回路分岐のうち少なくも1つの判定対象回路で電力データが変化したか否かを判定する。判定結果が肯定的である場合、判定部14は、第1時間帯に施設5の人が帰宅したと判定する。これにより、例えば1階に設置された機器50を含む判定対象回路で電力の変化があり、その後2階に設置された機器50を含む判定対象回路で電力の変化があれば帰宅と判定することができる。
なお、提案部15は、記憶部11に登録された判定対象回路を変更すべきか否かの判断として、少なくとも求めた2つ以上の分岐回路70の名称の組と、記憶部11で登録された2つ以上の判定対象回路の名称の組とが一致するかの判断を行ってもよい。
(実施形態3)
本実施形態では、判定対象回路を提案する際に表示部31に表示する提案画面において、提案する判定対象回路の他、現在判定に用いている判定対象回路(現対象回路)に関する情報(電力データのグラフ)を表示する点が、実施形態1と異なる。なお、実施形態1と同様の構成要素には同一の符号を付して説明を適宜省略する。
本実施形態の提案部15は、実施形態1と同様に、提案すべき1つ以上の判定対象回路の各々に対して、第2時間帯における電力データの変化を表すグラフを表すグラフ情報(第1グラフ情報)を生成する。
本実施形態の提案部15は、現在、判定部14で利用され記憶部11に登録されている判定対象回路(現対象回路)すべてについて、第2時間帯での電力データの変化を表すグラフを表すグラフ情報(第2グラフ情報)を生成する。
本実施形態の提案部15は、第1時間帯と、提案すべき1つ以上の判定対象回路の各々の名称及び各々の第1グラフ情報と、現対象回路すべての名称及び現対象回路すべての第2グラフ情報とを含む画像情報を、情報端末3に送信する。
本実施形態の情報端末3の処理部32は、画面情報をサーバ1から通信部33を介して受け取る。処理部32は、画面情報を基に提案画面200を生成し、表示部31に表示する。
処理部32は、表示部31で提案画面200が表示されている間にユーザの所定操作が行われると、提案された判定対象回路を受け入れるか否かを問い合わせる確認画面150を表示部31に表示する。
入力部34は、提案された判定対象回路の登録を行うか否かを問い合わせに対する応答をユーザ操作により受け付ける。処理部32は、入力部34で受け付けた応答に応じた登録情報をサーバ1に送信する。
以下、提案画面200について説明する。
提案画面200は、図5に示すように、第1グラフ表示領域201と、第2グラフ表示領域202と、情報表示領域203とを含んでいる。図5の参照符号及び領域を囲む一点鎖線は、説明のために記載しているのみであり、実際の画面には表示されない。
第1グラフ表示領域201には、提案する判定対象回路の名称と、第2時間帯を含む時間帯における当該判定対象回路の消費電力量(計測値)の変化を表すグラフとが表示される。図5では、第1グラフ表示領域201には、提案する3つの判定対象回路の各々の名称(第1分岐回路、第5分岐回路及び空調機器(子供部屋))と、判定対象回路の各々の第2時間帯を含む時間帯における電力データの変化を表すグラフとが表示されている。
第2グラフ表示領域202には、現対象回路の名称と、第2時間帯を含む時間帯における当該現対象回路の消費電力量(計測値)の変化を表すグラフとが表示される。図5では、第2グラフ表示領域202には、3つの現対象回路の各々の名称(第2分岐回路、第6分岐回路及び空調機器(リビング))と、現対象回路の各々の第2時間帯を含む時間帯における消費電力量(計測値)の変化を表すグラフとが表示されている。
情報表示領域203には、第1時間帯(ここでは、16:00〜18:00)が表示されている。
提案画面200が表示されることにより、情報端末3のユーザは、提案された判定対象回路の電力データの変化と、現対象回路の電力データの変化を比較することができる。さらに、情報端末3のユーザは、提案された判定対象回路が第1時間帯(ここでは、帰宅する可能性がある時間帯)における施設5の人の状態を判定する機器として適しているか否かを判断することができる。
なお、提案画面200において表示される判定対象回路についてのグラフ及び現対象回路についてのグラフは、表示対象として必須ではない。提案画面200では、少なくとも提案すべき1つ以上の判定対象回路の名称が表示されていればよい。
(実施形態4)
本実施形態では、判定対象回路を提案する前に記憶部への登録を行い、その後にユーザへ通知(事後通知)する点が、実施形態1と異なる。なお、実施形態1と同様の構成要素には同一の符号を付して説明を適宜省略する。
本実施形態の提案部15及び登録部16の動作について説明する。
まず、初期状態の場合における動作について説明する。
提案部15は、記憶部11に判定対象回路が登録されていない場合には、所定の期間での第2時間帯における複数の分岐回路70すべての電力データの変化に基づいて、1つ以上の判定対象回路を求める。
提案部15は、抽出した1つ以上の判定対象回路をユーザに提案するに先立って、求めたすべての判定対象回路を記憶部11に登録(記憶)するよう登録部16を制御する。登録部16は、提案部15の制御により、提案部15が求めたすべての判定対象回路を記憶部11に登録する。
提案部15は、抽出したすべての判定対象回路を登録部16が記憶部11に登録された後、画面情報を生成し、通信部13を介して情報端末3に送信する。
次に、記憶部11に登録された判定対象回路の変更(更新)をサーバ1が行う場合について説明する。
提案部15は、判定対象回路が記憶部11に登録された後、記憶部11に登録された判定対象回路を変更すべきか否かを判断し、変更すべきと判断する場合に判定対象回路の提案を行う。
提案部15は、判定対象回路が記憶部11に登録された後、複数の分岐回路70すべてに対して所定の期間での第2時間帯における電力データが変化を監視する。提案部15は、所定の期間での第2時間帯における電力データが所定の変化パターンが出現している少なくとも1つの分岐回路70を求める。提案部15は、求めたすべての分岐回路70の名称からなる第1群と、記憶部11で記憶されているすべての判定対象回路の名称からなる第2群とが一致するか否かを判断する。ここでの第1群及び第2群の概念には、1つからなる場合も含める。
提案部15は、一致しない場合には、記憶部11に登録された判定対象回路を変更すべきと判断する。つまり、第1群と第2群とが一致するか否かの判断を、判定対象回路を変更すべきか否かの判断と読み替え可能である。
提案部15は、記憶部11に登録されている判定対象回路を変更すべきと判断した場合に、ユーザに提案するに先立って、新たに求めた1つ以上の判定対象回路を記憶部11に登録するよう登録部16を制御する。登録部16は、提案部15の制御により、抽出された1つ以上の判定対象回路を記憶部11に登録する。
提案部15は、求めた1つ以上の判定対象回路を登録部16が記憶部11に登録した後、上述した画面情報を生成し、通信部13を介して情報端末3に送信する。
本実施形態において、サーバ1は、情報端末3で提案画面100が表示された後、提案された判定対象回路の登録を受け入れないことを表す登録情報を情報端末3から受け取ると、記憶部11での登録内容を、変更前の状態に戻す構成であってもよい。
なお、提案すべき判定対象回路をユーザに提案する前に記憶部11に登録する機能(事後通知機能)と、提案後にユーザの応答に応じて記憶部11に登録する機能(事前通知機能)とのいずれかを利用するかをユーザが予め登録してもよい。
この場合、情報端末3は、ユーザの操作により入力部34から事後通知機能及び事前通知機能のいずれの機能を利用するかを表す利用情報を受け取ると、受け取った利用情報をサーバ1に送信する。サーバ1は、情報端末3から受け取った利用情報を記憶部11に記憶する。処理部12は、記憶部11で記憶している利用情報の内容に応じた機能を用いて、判定対象回路の提案を行う。利用情報が事後通知機能の利用を表している場合には、サーバ1は、本実施形態の動作に基づいて判定対象回路を提案する。利用情報が事前通知機能の利用を表している場合には、サーバ1は、例えば実施形態1で説明した動作に基づいて判定対象回路を提案する。なお、事後通知機能と事前通知機能とのいずれかを設定する機能は、実施形態1〜3に適用してもよい。
判定対象回路を提案する前に判定対象回路の登録が行われた場合、登録後にユーザへの通知を行わなくてもよい。この場合、提案部15は、判定対象回路の提案を、状態判定システム10内部(サーバ1内部)に対して、特に登録部16に対して行う。つまり、提案部15による判定対象回路の提案は、ユーザに対しての提案であってもよいし、状態判定システム10(サーバ1)に対しての提案であってもよい。
(変形例)
以下に、変形例について列記する。なお、以下に説明する変形例は、上記各実施形態と適宜組み合わせて適用可能である。
上記各実施形態では、状態判定システム10(サーバ1)は、複数の分岐回路70のうち少なくとも1つの分岐回路70を判定対象回路として提案する構成としたが、この構成に限定されない。状態判定システム10は、主幹回路を判定対象回路として提案してもよい。つまり、状態判定システム10は、複数の分岐回路70及び主幹回路のうち少なくとも1つの回路を、判定対象回路として提案してもよい。ここで、主幹回路とは、主幹ブレーカ61と複数の分岐回路70を含む回路である。主幹回路の電力データは、電流センサ23での計測結果を基に求められる。複数の分岐回路70の各々の電力データでは大きな変化は見られないが、主幹回路での電力データの変化が大きい場合ある。このような場合、主幹回路を判定対象回路として提案することは有効である。
つまり、状態判定システム10(サーバ1)は、複数の分岐回路70のうち少なくとも1つの分岐回路70を判定対象回路として提案、又は複数の分岐回路70及び主幹回路のうち少なくとも1つの回路を判定対象回路として提案する。要するに、状態判定システム10(サーバ1)は、複数の分岐回路70及び主幹回路のうち1つ以上の回路からなる提案対象の中から少なくとも1つの回路を判定対象回路として提案する。
上記各実施形態では、状態判定システム10は、判定対象回路を提案する構成としたが、この構成に限定されない。状態判定システム10は、判定部14の判定に用いられない回路を判定対象外回路として提案してもよい。状態判定システム10は、複数の分岐回路70及び主幹回路のうち、第2時間帯における電力データが所定の変化パターンに一致しない回路を判定対象外回路として提案する。判定対象外回路は、第2時間帯における電力データが所定の変化パターンに一致しない回路に限らない。判定対象外回路は、全く使用されていない回路、変化はあるが所定の電力よりも少ない電力で変化している回路、自動的な制御により、周期的な電力変化をしている回路、分岐回路名称から不適当と思われる回路等であってもよい。
上記各実施形態において、状態判定システム10は、施設5の人の状態として所定の時間帯(第1時間帯)に施設5の人が施設5に帰宅したか否かを判定することを例として、説明したが、状態判定システム10の適用はこの判定に限定されない。状態判定システム10は、施設5の人の状態として、所定の時間帯(例えば、22:00〜24:00)に就寝したか否かを判定してもよい。この場合、判定部14は、状態が時間帯“22:00〜24:00”において使用状態から未使用状態となる電力データの変化パターンを有する分岐回路70である1つ以上の判定対象回路を判定に用いる。
また、状態判定システム10は、施設5の人の複数の状態を判定する場合には、記憶部11に判定する状態ごとに、当該判定に用いる第1時間帯、第2時間帯及び1つ以上の判定対象回路を記憶部11に登録することで、各状態を判定することができる。
上記各実施形態において、第1時間帯と第2時間帯は同一時間帯とする構成としたが、この構成に限定されない。第1時間帯と第2時間帯とは、少なくとも一部が重複していてもよいし、重複部分が無くてもよい。施設5の人が特定の時間帯(第1時間帯)にある行動をとる場合、その準備として第1時間帯よりも以前の時間帯に機器50を利用することが考えられる。例えば、空調機器を外出先から操作することで、帰宅する可能性がある時間帯(16:00〜18:00)より以前の時間帯(例えば、15:00〜16:00)で空調機器を起動させて、部屋の温度を調整することが考えられる。または、空調機器を外出先から帰宅時間帯と一部重複する時間帯(例えば15:30〜16:30)で空調機器を起動させて、部屋の温度を調整することも考えられる。これらの場合、第2時間帯と第1時間帯とを同一時間帯とするよりも、第1時間帯よりも以前の時間帯、又は第1時間帯と一部重複する時間帯を第2時間帯として採用してもよい。
または、状態判定システム10は、施設5の状態を判定してもよい。例えば、状態判定システム10は、所定の時間帯における所定の場所(例えば、リビング)の利用状況を判定する。この場合、判定部14は、所定の時間帯に対する判定対象回路が使用される使用時間帯の割合が大きいほど、頻繁に利用されていると判定する。ここで、判定対象回路として空調機器が記憶部11に記憶されていると仮定する。提案部15は、所定の時間帯に対して空調機器の利用時間帯の割合よりもテレビを含む分岐回路70の利用時間帯の割合の方が大きい場合には、テレビを含む分岐回路70を判定対象回路として提案する。
上記各実施形態において、複数の判定対象回路が提案された場合、登録部16は、提案された複数の判定対象回路を一括して記憶部11に登録する構成としたが、これに限定されない。登録部16は、提案された複数の判定対象回路のうちユーザから登録の指示のあった判定対象回路のみを記憶部11に登録してもよい。例えば、情報端末3は、複数の判定対象回路の各々に対して、登録を行うか否かの個別応答情報の入力を受け付ける。情報端末3は、複数の判定対象回路の各々と、対応する個別応答情報とを含む登録情報を、サーバ1(状態判定システム10)に送信する。サーバ1の登録部16は、複数の判定対象回路にそれぞれ対応する複数の個別応答情報に基づいて、複数の判定対象回路のうちユーザから登録の指示のあった1つ以上の判定対象回路のみを記憶部11に登録する。
上記各実施形態において、判定部14は、人の状態を判定する際に、季節(時期)に応じて異なる判定対象回路を用いて判定を行ってもよい。または、判定部14は、天候に応じて異なる判定対象回路を用いて判定を行ってもよい。この場合、提案部15は、冬の季節に応じた判定対象回路を提案する場合には、過去の冬の季節における所定の期間での電力データの変化パターンに基づいて、1つ以上の判定対象回路の提案を行う。また、提案部15は、天候が雨である日に応じた判定対象回路を提案する場合には、過去の雨の日における所定の期間での電力データの変化パターンに基づいて、1つ以上の判定対象回路の提案を行う。また、提案部15は、所定の時間帯(第2時間帯)、季節及び天候のうち少なくとも2つを組み合わせて、判定対象回路の抽出を行ってもよい。要するに、提案部15は、電力データと、所定の時間帯(第2時間帯)、季節(時期)、天候のうち少なくともいずれかを含む付加情報とから、提案すべき判定対象回路を抽出してもよい。例えば、提案部15は、雨の日には就寝前(22:00〜24:00)に乾燥機を利用する人に対して雨の日に就寝したか否かを判定する場合には、乾燥機を含む分岐回路70を判定対象回路として提案することができる。判定部14は、雨の日の特定の時間帯(22:00〜24:00)において乾燥機を含む分岐回路70が使用されている場合には、施設5の人は就寝したと判定する。
上記各実施形態において、提案部15は、所定の期間における電力データのみを用いて、複数の分岐回路70のうち提案すべき1つ以上の判定対象回路を抽出してもよい。例えば、提案部15は、所定の期間(1日)における電力データの変化(未使用から使用、使用から未使用となる状態変化)が頻繁に起こる上位3つの分岐回路70を、それぞれ判定対象回路として提案する。
複数の分岐回路70のうち提案すべき1つ以上の判定対象回路を抽出する処理は、常時行ってもよいし、1ヶ月に1回等定期的に行ってもよい。または、判定対象回路を抽出する処理を実行する指示を受け付けた場合に、当該処理を行ってもよい。
また、回路名称、機器名称は、それらに対応付けられた識別子等で判別してもよい。
上記各実施形態において、記憶部11に複数の判定対象回路が記憶されている場合、判定部14は、複数の判定対象回路のうち少なくとも1つの判定対象回路について電力データの変化が確認された場合に、施設5の人が特定の行動を行ったと判定した。しかしながら、この構成に限定されない。記憶部11に複数の判定対象回路が記憶されている場合、判定部14は、複数の判定対象回路すべてについて電力データの変化が確認された場合に、施設5の人が特定の行動を行ったと判定してもよい。または、判定部14は、複数の判定対象回路のうち所定数以上の判定対象回路について電力データの変化が確認された場合に、施設5の人が特定の行動を行ったと判定してもよい。つまり、判定部14は、複数の判定対象回路すべての電力データに変化が確認されるか否かを、施設5の人が特定の行動をとったか否かを判定する判定条件としてもよい。または、少なくとも1つの判定対象回路の電力データに変化が確認されるか否かを、施設5の人が特定の行動をとったか否かを判定する判定条件としてもよい。または、所定数以上の判定対象回路の電力データに変化が確認されるか否かを、施設5の人が特定の行動をとったか否かを判定する判定条件としてもよい。
上記各実施形態で述べた分岐回路は、コンセントと機器50との間に接続され、電流の値を計測する計測機能付きの電源タップ、又は計測機能付きの機器50に置き換えてもよい。
上記各実施形態において、提案部15が提案する判定対象回路の回路数の指定を、ユーザから受け付けてもよい。例えば、情報端末8は、ユーザから判定対象回路の回路数として“3”の指定を受け付けると、判定対象回路の回路数として“3”をサーバ1に通知する。サーバ1は、受け取った回路数(ここでは、“3”)を上限値として、ユーザに判定対象回路を提案する。
上記実施形態において、提案部15は、情報端末3に所望の提案画面100(200)を表示させるための画面情報を作成する構成としたが、この構成に限定されない。提案部15は、情報端末3の表示部31に表示する画面を作成する構成としてもよい。また、画面情報は、例えば、情報端末3が提案画面100(200)を表示するためのアプリケーションを有していれば、画面情報はアプリケーションと共同して提案画面100(200)を表示するためのデータであってもよい。また例えば、情報端末3のアプリケーションが提案画面100(200)の画像データの全てを有していれば、画面情報は、画像データにより提案画面100(200)を構成するためのデータであってもよい。あるいは、情報端末3のアプリケーションが提案画面100(200)の画像データの一部を有していれば、画面情報は、画像データの残りの部分であってもよい。
また、判定条件は、ユーザにより登録されてもよい。この場合、情報端末3は、ユーザの操作により入力部34から判定条件を受け付け、受け付けた判定条件をサーバ1(状態判定システム10)に送信する。サーバ1は、情報端末3から受け取った判定条件を、記憶部11に記憶する。判定部14は、記憶部11に記憶さて入れている判定条件に基づいて、施設5の人の状態(特定の行動をとったか否か)を判定する。
さらに、コンピュータシステムは、1または複数のコンピュータで構成されるシステムであってもよい。つまり、状態判定システム10がサーバ1で構成されることは必須ではない。例えば、状態判定システム10は、サーバ1、ローカル装置40、情報端末3のうち少なくとも1つの装置によって構成されてもよい。また、状態判定システム10の少なくとも一部の機能は、例えばクラウド(クラウドコンピューティング)によって実現されてもよい。また、サーバ1、ローカル装置40及び情報端末3の各々の機能は分散されて設けられていてもよい。
(まとめ)
以上説明したように第1の態様の状態判定システム10は、判定部14と、提案部15とを備える。判定部14は、施設5で使用された電力に関する電力データに基づいて施設5の状態又は施設に関する人の状態を判定する。提案部15は、施設5に備えられた複数の分岐回路70及び主幹回路のうち1つ以上の回路からなる提案対象の中から少なくとも1つの回路を、判定部14による判定に用いられる判定対象回路として提案する。または、提案部15は、提案対象の中から少なくとも1つの回路を判定部14による判定に用いられない判定対象外回路として提案する。
この構成によると、状態判定システム10は、判定対象回路又は判定対象外回路を提案するので、状態判定システム10のユーザは人の状態又は施設の状態の判定に有効な分岐回路70又は機器50を知ることができる。そのため、ユーザは、人の状態又は施設の状態の判定に有効な分岐回路70又は機器50を知らないまま分岐回路70又は機器50を登録する可能性が低くなる。したがって、状態判定システム10は、妥当ではない判定対象回路をユーザが選択する可能性を低くすることができる。
第2の態様の状態判定システム10では、第1の態様において、提案部15は、提案対象である回路の各々の電力データと、電力データとは異なる付加情報とに基づいて判定対象回路又は判定対象外回路を提案する。この構成によると、状態判定システム10は、電力データと付加情報とに基づいて判定対象回路又は判定対象外回路を提案するので、人の状態又は施設の状態の判定により有効な分岐回路70又は機器50をユーザは知ることができる。
第3の態様の状態判定システム10では、第2の態様において、付加情報は、所定の時間帯(第2時間帯)を含む。提案部15は、提案対象である回路の各々の所定の時間帯における電力データに基づいて判定対象回路又は判定対象外回路を提案する。この構成によると、付加情報として所定の時間帯(第2時間帯)を用いるので、人の状態又は施設の状態の判定により有効な分岐回路70又は機器50をユーザは知ることができる。
第4の態様の状態判定システム10では、第3の態様において、判定部14は、施設5の特定の時間帯(第1時間帯)での状態又は施設5に関する人の特定の時間帯での状態を、判定する。特定の時間帯は、所定の時間帯と少なくとも一部が重複する。この構成によると、所定の時間帯(第2時間帯)と、特定の時間帯(第1時間帯)との少なくとも一部が重複している。そのため、提案部15は、人の状態若しくは施設5の状態の判定により有効な判定対象回路を提案、又は人の状態若しくは施設5の状態の判定には不向きな判定対象外回路を提案することができる。
第5の態様の状態判定システム10は、第4の態様において、特定の時間帯についてユーザからの入力を受け付ける受付部(第1入力部17)を、さらに備える。この構成によると、状態判定システム10は、特定の時間帯をユーザから受け付けるので、特定の時間帯を可変することできる。そのため、状態判定システム10は、人の状態又は施設の状態において種々の状態の判定に用いることができる。
第6の態様の状態判定システム10では、第1〜第5のいずれかの態様において、提案部15は、提案対象である回路のうち、電力データが所定の変化パターンで変化している回路を判定対象回路として提案する。この構成によると、状態判定システム10は、複数の分岐回路70のうち所定の変化パターンで表される状態となった回路(例えば未使用状態から使用状態となった分岐回路70)を判定対象回路として提案することができる。または、状態判定システム10は、複数の分岐回路70及び主幹回路のうち所定の変化パターンで表される状態となった回路を判定対象回路として提案することができる。
第7の態様の状態判定システム10では、第6の態様において、提案部15は、提案対象である2つ以上の分岐回路70の組み合わせから得られる電力データが所定の変化パターンで変化している場合には、2つ以上の分岐回路70の各々を判定対象回路として提案する。この構成によると、状態判定システム10は、複数の分岐回路70のうち所定の変化パターンで表される状態となった分岐回路70の組み合わせを、判定対象回路としてそれぞれ提案することができる。
第8の態様の状態判定システム10では、第6の態様において、提案部15は、提案対象である回路の各々に対して所定の期間で計測された電力データの変化パターンの出現頻度に基づいて、提案対象の中から判定対象回路を特定する。この構成によると、状態判定システム10は、提案対象の中から所定の変化パターンの出現頻度に応じた回路(例えば、利用頻度が高い分岐回路70)を、判定対象回路として提案することができる。
第9の態様の状態判定システム10では、第6の態様において、提案部15は、提案対象である回路のうち、所定の期間で計測された電力データの変化度合が大きい所定数の回路の各々を判定対象回路として提案する。この構成によると、状態判定システム10は、明らかに状態が変化した回路(例えば、状態が未使用状態から使用状態に変化した分岐回路70)の各々を、判定対象回路として提案することができる。
第10の態様の状態判定システム10では、第1〜第9のいずれかの態様において、提案部15は、さらに、判定部14が現時点で判定の対象に用いている判定対象回路としての現対象回路を通知する。この構成によると、状態判定システム10は、現対象回路を通知するので、ユーザは状態判定システム10から提案された判定対象回路又は判定対象外回路と、現対象回路とを比較することができる。
第11の態様の状態判定システム10では、第1〜第10のいずれかの態様において、提案部15は、判定対象回路を提案するように構成されている。当該状態判定システム10は、受取部(第2入力部18)を、さらに備える。受取部は、提案部15で提案された判定対象回路を判定部14による判定に用いる回路として登録するか否かを表す登録情報をユーザから受け取る。判定部14は、判定部14による判定に用いる回路として登録された判定対象回路の電力データに基づいて、施設5の状態又は施設5に関する人の状態を判定する。この構成によると、ユーザは、登録対象である判定対象回路を事前に知ることができる。
第12の態様の状態判定システム10では、第1〜第10のいずれかの態様において、提案部15は、判定対象回路を提案するように構成されている。提案部15は、提案対象の中から少なくとも1つの回路を前記判定対象回路として求める。提案部15は、求めた判定対象回路が判定部14による判定に用いる回路として登録された後に、判定対象回路の提案に代えて前記判定対象回路を登録したことを通知する。この構成によると、ユーザは、登録対象である判定対象回路を登録後に知ることができる。
第13の態様の状態判定システム10は、第11又は第12の態様において、提案部15は、提案部15が提案した判定対象回路が判定部14による判定に用いる回路として登録された後において、登録された判定対象回路を変更すべきか否かを判断する。提案部15は、変更すべきと判断する場合には新たな判定対象回路を提案する。この構成によると、状態判定システム10は、判定対象回路を1度登録した後であっても、登録された判定対象回路を更新(変更)することができる。
第14の態様の状態判定方法は、判定ステップと、提案ステップとを含む。判定ステップは、施設5で使用された電力に関する電力データに基づいて施設5の状態又は施設5に関する人の状態を判定する。提案ステップは、施設5に備えられた複数の分岐回路70及び主幹回路のうち1つ以上の回路からなる提案対象の中から少なくとも1つの回路を、判定ステップによる判定に用いられる判定対象回路として提案する。または、提案ステップは、提案対象の中から少なくとも1つの回路を、判定ステップによる判定に用いられない判定対象外回路として提案する。この状態判定方法によると、妥当ではない判定対象回路をユーザが選択する可能性を低くすることができる。
第15の態様のプログラムは、コンピュータシステムに、判定処理と、提案処理とを実行させるためのプログラムである。判定処理は、施設5で使用された電力に関する電力データに基づいて施設5の状態又は施設5に関する人の状態を判定する。提案処理は、施設5に備えられた複数の分岐回路70及び主幹回路のうち1つ以上の回路からなる提案対象の中から少なくとも1つの回路を、判定処理による判定に用いられる判定対象回路として提案する。または、提案処理は、提案対象の中から少なくとも1つの回路を、判定処理による判定に用いられない判定対象外回路として提案する。このプログラムによると、妥当ではない判定対象回路をユーザが選択する可能性を低くすることができる。