JP6783319B2 - 脊髄の治療および/または脊髄神経の治療のための埋め込み型超音波発生治療デバイス、該デバイスを備える装置、および方法 - Google Patents

脊髄の治療および/または脊髄神経の治療のための埋め込み型超音波発生治療デバイス、該デバイスを備える装置、および方法 Download PDF

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Description

本発明は、脊髄の障害および/または1つまたは複数の脊髄神経の障害の治療のためのデバイス、装置、および方法に関し、特に、脊椎動物である治療対象者、特にヒトの血液脊髄関門および/または血液脊髄神経関門を一時的に破壊するためのデバイス、装置、および方法に関する。
脊髄および/または1つまたは複数の脊髄神経は、種々の形態の病変を誘発する様々な生理的障害にかかる可能性がある。この領域における治療を改善することが明確に求められている。また、細胞移植および/または幹細胞再生による治療を含む、例えば半身不随や対麻痺に対する脊髄および/または1つまたは複数の脊髄神経の修復治療および/またはリハビリテーション治療の改善も求められている。
適用可能な治療の中には、脊髄組織および/または脊髄神経組織に薬剤を作用させるものがある。しかし、血液脊髄関門(以下、“BSCB”)により、治療薬の脊髄組織または脊髄神経組織への透過が制限あるいは防止される。同様に、血液脊髄神経関門(以下“BSNB”)によっても、治療薬の脊髄組織または脊髄神経組織への透過が防止される。
脊柱管に挿入された脊髄用薬剤供給カテーテルを使用することが知られているが、この場合、流体を注入しても、該流体の脊髄組織または脊髄神経組織への透過の程度が限られ、不十分である。
いくつかの文献では、脊髄の電気刺激を利用すること、場合によっては薬剤の供給と合わせて利用することが示唆されている。US6319241には、治療用供給素子を脊髄内または脳内に配置して、特定の標的に対して電気刺激および/または薬剤注入を行うための技術が記載されている。US6862479には、雄の生殖器官の神経支配に関与している脊髄部位に1つまたは複数の刺激薬剤および/または電気パルスを与えるための埋め込み型のシステム制御ユニット(SCU)が記載されている。これらの方法では、血液脊髄関門の顕著な開放は生じない。
WO96/39079には、患者のある領域を超音波イメージングしながら同時に治療のための超音波を該領域に照射することで該領域に投与されたベシクルを破裂させ、キャビテーションを促進したり、または該ベシクルに含まれている生物活性剤を該領域に所望の仕方で放出させるための方法および装置が記載されている。
標的組織に所期の損傷を与えるために高エネルギーの超音波を利用するシステムおよび方法が多く開示されている。US2005/0240170には、血流遮断、組織閉塞、または血管閉塞を生じさせるための方法およびシステムであって、熱供給プローブを通路に挿入し該プローブから熱エネルギーを照射することで血流遮断や組織閉塞を生じさせる方法およびシステムが記載されている。この熱供給プローブは、細長のシャフト内に配置された1つまたは複数の超音波トランスデューサを有し得る。GR20070100349には、脊髄に適用可能な超音波ジアテルミーシステムが開示されている。このシステムは、組織に切り込みを入れて血流遮断を生じさせ、比較的横断面が小さい血管を破裂させることなく閉鎖する。
US2008/0287837には、患者の組織の間質に挿入可能な間質エンドエフェクタであって、少なくとも1つの医療用超音波トランスデューサを備え、かつ少なくとも1つのエンドエフェクタ‐組織トラッキングアブレーションデバイスを備えるエンドエフェクタが開示されている。US2007/073135には、一体型超音波イメージング/アブレーションプローブが記載されている。EP1774989には、組織の癌の塊上に、または組織の癌の塊に近接して、または組織の癌の塊の内部に配置可能な1つまたは複数のトランスデューサを備える超音波プローブが開示されている。これら1つまたは複数のトランスデューサは、(a)組織のトランスデューサを囲んでいる領域の凝固壊死を誘発し、かつ(b)腫瘍内および組織の該壊死領域に隣接する組織境界内の癌細胞への化学療法薬剤のソノポレーション(Sonoporation)を誘発するのに十分なレベルの音響エネルギーを供給可能である。EP0643982には、前立腺組織の治療のための超音波温熱治療プローブおよび方法が記載されている。WO2007/124458には、筋変性の治療および子宮の良性腫瘍の破壊のための熱的治療の方法が記載されている。JP2007−289715には、高密度超音波エネルギーを凝縮させて、治療すべき箇所の所望の位置に正確に照射できる超音波診断治療システムが記載されている。
WO03/059437には、脊柱関節などの骨格関節に方向性の超音波治療を施すためのシステムおよび方法が記載されている。WO03061756には、脊柱関節などの身体関節内の組織の局所領域に方向性の集束超音波をあてる長期埋め込み型超音波治療システムおよび方法が記載されている。US2016/0016012には、低強度集束超音波を用いる体外式刺激装置であって、低強度超音波ビームを出力するための複数のトランスデューサを有する低強度超音波集束アレイと、該低強度超音波集束アレイが取り付けられた固定具とを有し、該固定具は、低強度超音波集束アレイを使用者の上半身に固定するよう構成されている、体外式刺激装置が開示されている。
US2015/0224345には、神経損傷、脊髄損傷、または脊髄病変を有する患者を治療する方法であって、音響衝撃波発生器または音響衝撃波源を駆動して衝撃波ヘッドから音響衝撃波を出射することと、有効照射量の複数の衝撃波を、1つの衝撃波当たりのエネルギー密度が1.0mJ/mm2未満である低エネルギー密度のパルスパターンまたは波形パターンで、脳幹下部の延髄から脊髄の下端に及ぶ領域内の治療部位に直接照射することと、を含む方法が開示されている。
US2005/0020945には、患者の脳または脊椎内の領域であって、疾患に関連する化学種、生物種、反応物質、分裂片または副生成物を保持可能な、または保持している脳脊髄液(CSF)または血液を含んでいる領域あるいは該脳脊髄液または血液に輸送可能に接続されている領域内において、または該領域の内部に、または該領域の内部から、音響エネルギー、超音波エネルギー、または振動エネルギーを供給するための照射手段を備える装置が開示されている。
US8942781には、MRIに適合する材料でできた経皮プローブであって、1回の医学的処置の間に分析され、治療され、およびモニタリングされる領域を有する患者の身体器官の組織に経皮的に挿入される本体部と、少なくとも1つの情報収集検出器と、360°にわたって配置された、治療用集束超音波または非集束超音波を出射する複数の治療用照射トランスデューサと、を有する経皮プローブが記載されている。
US8977361には、脳損傷の治療のための装置であって、筐体を備える非強磁性材料でできた少なくとも1つの埋め込み型発生器と、該筐体の内部に配置され、超音波の出射によって脳損傷の治療を誘発する超音波発生治療デバイスと、を備える装置が記載されている。
US2015/0231417には、脊椎を治療するための方法であって、磁気共鳴イメージング(MRI)デバイスを提供する工程と、脊椎障害の治療のための手術部位であって、脊椎の一部を含む手術部位を該MRI装置を用いて特定する工程と、超音波エネルギーを出射するためのトランスデューサを備える高強度集束超音波(HIFU)デバイスを配置する工程と、上記手術部位に関する治療パラメータを決定する工程と、上記HIFUデバイスを用いて上記手術部位に一定量の超音波エネルギーを照射して障害を治療する工程と、を含む方法が開示されている。
US2013/0178765、US2013/0281890、およびUS2016/0001096には、脊髄の非侵襲的なニューロモデュレーションのための方法およびシステムであって、トランスデューサを使用してパルス超音波エネルギーを供給することで、標的神経をアップレギュレートまたはダウンレギュレートして疼痛およびその他の病状を治療する方法およびシステムが記載されている。
脊椎動物である治療対象者の血液脊髄関門および/または血液脊髄神経関門の一時的な破壊を生じさせることの可能なシステムおよび方法が依然として求められている。これら組織の特異性、これら組織の脊椎骨内、特に脊柱管内の位置、さらには標的組織に損傷を与えることなく該標的組織の血液脊髄関門および/または血液脊髄神経関門の一時的な破壊のみを生じさせる必要から、従来技術からは得られない特殊なシステムおよび特殊な方法が要求される。
本発明は、超音波の出射によって脊髄の治療または脊髄神経の治療を誘発する埋め込み型超音波発生治療デバイスであって、前記埋め込み型超音波発生治療デバイスは脊柱管への埋め込みに適しており、前記埋め込み型超音波発生治療デバイスは、
‐伸長経路に沿って延びる細長の支持部材と、
前記伸長経路上の作動部分において前記細長の支持部材に沿って配置された複数の治療用超音波発生トランスデューサで構成されたアレイと、
を備える埋め込み型超音波発生治療デバイスに関する。
前記複数の治療用トランスデューサは、好ましくは、複数の放射型トランスデューサを含み、前記放射型治療用トランスデューサはそれぞれ、前記伸長経路に対して放射状に方向づけられた治療用超音波ビームを、前記放射型トランスデューサの位置における前記伸長経路の周囲の少なくとも120°、好ましくは少なくとも180°、最も好ましくは360°の有効角度範囲にわたって出射する。
前記治療用トランスデューサは、好ましくは、0.5〜4MHzの超音波発生共鳴周波数を有する。
前記埋め込み型デバイスは、好ましくは、前記埋め込み型デバイスの前記作動部分がその形状を曲線状の伸長経路に適合させることができるように、前記伸長経路上の前記作動部分に沿って複数の関節部を有する。
このような埋め込み型デバイスのその他の選択的な特徴を単独でまたは組み合わせて採用すると、以下のようになる。
‐前記関節部は、比較的剛性の高い部分同士の間にある前記デバイスの比較的柔軟な部分を含み得る。
‐前記比較的剛性の高い部分は、前記伸長経路における前記治療用トランスデューサの位置に対応し得る。
‐前記デバイスは、前記治療用超音波発生トランスデューサを収容している細長の外側被覆チューブを備え得る。
‐前記細長の外側被覆チューブは、シリコーン系材料、ポリウレタン系材料、および/またはポリテトラフルオロエチレン系材料で作られ得る。
‐前記細長の外側被覆チューブは、前記細長の支持部材の少なくとも一部を構成し得る。
‐前記放射型治療用超音波発生トランスデューサは、前記伸長経路に平行な軸を有するシリンダ状であり得る。
‐前記放射型治療用トランスデューサは、前記伸長経路に平行な軸を有し、かつ前記軸に沿って延びる中央開口を有するチューブ状であり得る。
‐前記細長の支持部材は、前記治療用トランスデューサの前記中央開口を貫通する内部支持部材を備え得る。
‐前記超音波発生治療デバイスは、複数のモニタリング用超音波トランスデューサを備え得る。
‐前記治療用トランスデューサは、前記治療用トランスデューサからの超音波の発生を引き起こす駆動用電気信号を供給する発生器に電気接続回路によって接続可能であり得る。
‐前記埋め込み型デバイスの前記電気接続回路は、前記埋め込み型デバイスの埋め込み型の接続レシーバから始まって、前記治療用トランスデューサの超音波発生を引き起こすために電気信号を前記治療用トランスデューサに供給し得る。
‐前記接続レシーバは、外部の電気発生器と協働して前記発生器と前記超音波発生治療デバイスとの間の電気的接続を確立するよう構成され得る。
‐前記接続レシーバは、前記発生器のコネクタと協働するよう構成され、前記コネクタは、患者の皮膚を通して前記接続レシーバに差し込むのに適した1つまたは複数の経皮ニードルを備え得る。
‐前記デバイスは、埋め込み型の電気発生器を備え得る。
‐前記埋め込み型の発生器は、外部の制御器によって遠隔制御され得る。
本発明はさらに、超音波の出射によって脊髄の治療または脊髄神経の治療を誘発する装置であって、
‐上述した特徴のいずれかを有する埋め込み型超音波発生治療デバイスと、
‐前記埋め込み型超音波発生治療デバイスの前記トランスデューサに供給される電気信号を発生させる電気発生器と、
‐制御器と、
を備える装置に関する。
本発明はさらに、脊椎動物患者、特にヒト患者の脊髄または1つまたは複数の脊髄神経の少なくとも1つの治療部位において血液脊髄関門および/または血液脊髄神経関門を一時的に開放するための方法であって、前記患者の前記脊髄および/または前記1つまたは複数の脊髄神経の前記治療部位に少なくとも1つの治療用超音波ビームを照射することを含み、前記患者の脊椎の脊柱管に埋め込み型超音波発生治療デバイスを挿入することと、少なくとも1つの治療用超音波ビームを発生させることと、を含む方法に関する。
このような方法のその他の選択的な特徴を単独でまたは組み合わせて採用すると、以下のようになる。
‐前記埋め込み型超音波発生治療デバイスは、前記脊柱管の硬膜下腔および/または硬膜上腔に埋め込まれ得る。
‐前記治療部位は、前記患者の複数の椎骨の延びる範囲にわたり、前記方法は、前記脊椎の前記脊柱管の内部に細長の埋め込み型超音波発生治療デバイスを挿入することと、少なくとも1つの治療用超音波ビームを発生させることとを含み得る。
‐前記方法は、前記少なくとも1つの治療用超音波ビームの発生前および/または発生中に、前記患者の血液循環系に超音波造影剤を注入することを含み得る。
‐前記治療用超音波ビームは、0.5〜4MHzの範囲、好ましくは0.75〜2MHzの範囲の共鳴周波数を有し得る。
‐前記治療用超音波ビームの圧力レベルは、0.8MPa〜3.0MPaであり得る。
‐照射される前記治療用超音波ビームは、約0.3〜3.00のメカニカルインデックス(MI)を有し得る。
‐前記治療用超音波ビームは、パルスビームであり得る。
‐前記埋め込み型超音波発生治療デバイスは、上述した特徴のうちの1つまたは複数を有し得る。
以下、本発明のデバイス、装置、および方法について、本発明の装置の好適な実施形態を示す添付の図面を参照してさらに詳細に説明する。
図1は、本発明の装置の第1の実施形態を概略的に示す図である。 図2は、本発明に係るデバイスの患者の脊柱管への埋め込みの例を患者の矢状断面にて概略的に示す図である。 図3は、本発明に係るデバイスの患者の脊柱管への埋め込みの例を患者の横断面にて概略的に示す図である。 図4は、伸長経路に対して垂直で治療用トランスデューサを通る面に沿った埋め込み型デバイスの概略的な断面図であって、治療用超音波ビームの放射状の伝播方向を示す図である。 図5は、本発明の埋め込み型超音波発生デバイスの変形形態を概略的に示す図である。
図1に、超音波の出射によって脊髄の治療または脊髄神経の治療を誘発する装置であって、本発明に係る埋め込み型超音波発生治療デバイス12の例示的な実施形態を備える装置の主要な構成要素を示している。
この装置は、
‐埋め込み型超音波発生治療デバイス12と、
‐該埋め込み型超音波発生治療デバイスのトランスデューサに供給される電気信号を発生させる電気発生器10と、
‐該発生器の動作パラメータを設定し制御する制御器15と、
を備える。
本発明の一態様によれば、埋め込み型超音波発生治療デバイス12は、医療的ケアを受けるのを待っている患者、医療的ケアを現在受けている患者、過去に医療的処置の対象であった患者、現在医療的処置の対象である患者、今後医療的処置の対象となる患者、または疾患の診断または疾患の進行の確認のためにモニタリングされる患者の脊椎の脊柱管の内部に埋め込むのに適している。患者は、任意の脊椎動物であり得るが、特に哺乳類、特にヒト、すなわちホモ・サピエンス種の個体であり得る。
図2および図3は、ヒト患者の場合の上記埋め込みを概略的に示している。それらの図には、患者の背の皮膚SKの内側の患者の脊椎SNが示されている。脊椎SNは、複数の椎骨Vを含んでいる。典型的なヒトの複数の椎骨では、図3に脊椎の延びる方向に垂直な横断面にて示すように、各椎骨が脊柱管SC部分を含んでおり、該脊柱管SC部分は、
‐椎体Bによって前方を囲まれ、
‐椎体Bを2つの横突起TPに接合している2つの椎弓根Pによって両側を囲まれ、
‐棘突起SPと、該脊椎突起SPを2つの横突起TPの一方にそれぞれ接合している2つの椎弓板Lとによって後方を囲まれている。
脊髄Cは、脊柱管内に位置し、複数の脊髄神経(図示せず)が該脊髄から出て、2つの椎骨の間を脊柱管の外に向かって横方向に延びている。
より詳細には、埋め込み型超音波発生治療デバイス12は、脊柱管の硬膜下腔内および/または硬膜上腔内への埋め込みに適している。
いくつかの実施形態では、発生器10は、患者の体内に埋め込み可能であり得る。このような埋め込み型の発生器は、外部の制御器によって、好ましくは無線通信を通じて遠隔制御できる。
他の実施形態では、図1および図2に示すように、発生器10が体の外部にある。
動作時、発生器10と埋め込み型超音波発生治療デバイス12とが電気的に接続される。このような電気的接続は接触なしで、例えば誘導結合によって確立し得るが、図示した例の電気的接続は、より一般的なケーブル接続である。このような電気的接続は常時接続であってもよい。しかし、本発明の図示した実施形態では、電気的接続は、互いに接続と切断が可能な発生器システム10の接続器13と埋め込み型デバイス12の接続レシーバ16とによって確立されることが好ましい。図示した実施形態では、接続器13と接続レシーバ16とは、物理的に連結されて電気的接続を確立でき、患者の体から埋め込み型デバイス12を取り外す必要なく切り離し得る。この例では、接続レシーバ16はプラグ‐ソケット接続部のソケットを構成し、一方、接続器13はプラグ‐ソケット接続部のプラグを構成している。このように、接続レシーバ16は、外部の電気発生器10と協働して発生器10と超音波発生治療デバイス12との間に電気的接続を確立するよう構成されている。
図2に示した実施形態では、接続レシーバ16は埋め込み可能である。接続レシーバは、図示したように、椎骨に、例えば椎骨の棘突起または椎弓板に取り付けられる。このように、接続レシーバ16は、脊椎を覆っている皮膚の下に配置できる。
そこで、接続器13は、好適な長さのケーブル18、例えば少なくとも50センチメートルの長さ、好ましくは1メートルを超える長さのケーブル18によって発生器10に接続され得る。
埋め込み型超音波発生治療デバイス12は脊柱管への埋め込みに適しており、
‐伸長経路11に沿って延びる細長の支持部材22,32と、
‐伸長経路11上のデバイスの作動部分において細長の支持部材22,32に沿って配置された複数の治療用超音波発生トランスデューサ20で構成されたアレイと、
を備える。
支持部材により、伸長経路において治療用超音波発生トランスデューサ20同士の間に所定の間隔が維持され、好ましくは、伸長経路における治療用超音波発生トランスデューサ20同士の間の間隔の増大と減少の両方が防止される。デバイスの作動部分とは、デバイス12における治療用トランスデューサ20が配置されている部分である。
支持部材は、例えば、チューブ状、コラム状、グリッド状、スケルトン状などであり得る。
支持部材は、それ自体が長さに沿って一定の柔軟性を有してもよく、あるいは柔軟性の異なる複数のセグメントを有し得る。
支持部材は、作動部分の全体または一部に沿って平行に延びる複数の部材を備えてもよく、該複数の部材が同軸上に延びる場合も含まれる。複数の平行部材の場合、それら複数の部材は互いに直接接続されるか、あるいはトランスデューサ20を介して接続される。
例えば伸長軸に沿って適切な長さに構成することが容易なモジュール構造を実現する観点から、支持部材はその長さに沿って複数の部分を備え得る。
後述するように、埋め込み型超音波発生治療デバイス12は、1つまたは複数の電気的に独立な電気接続回路24による電気接続ネットワークをさらに含んでもよい。
図示した実施形態では、埋め込み型超音波発生治療デバイス12は、複数のトランスデューサのための保護用の外側被覆を主に構成する細長チューブ22を備えている。該チューブは、トランスデューサが配置されている埋め込み型デバイスの内部空間を包囲しており、好ましくは該チューブの外部に対して防水されるように上記内部空間を包囲する。そこで、細長チューブは、伸長経路におけるその両端部21,23が閉じられていることが好ましい。
使用時、細長チューブ22は患者の体液および体内組織と接触することになるため、細長チューブ22は、シリコーン系材料、ポリウレタン系材料、および/またはポリテトラフルオロエチレン系材料などの生体適合性材料で作られていることが好ましい。細長チューブ22は、複数の層を有してもよく、該複数の層の材料の構成がそれぞれ異なっていてもよい。
細長チューブ22は、例えば押出成形によって得られる単一の部品でできていることが好ましい。しかし、例えば伸長軸に沿って適切な長さに構成することが容易なモジュール構造を実現する観点から、複数の部分で構成することも可能である。
いくつかの実施形態では、チューブ22は、図1に示すように、治療用トランスデューサ20のための支持部材としても機能するのでもよく、その場合治療用トランスデューサ20は細長チューブ22に取り付けられる。
細長チューブ22は、それ自体が長さに沿って一定の剛性を有してもよく、あるいは剛性の異なる複数のセグメントを有し得る。
ただし、いくつかの実施形態では、支持部材は、図5に示すように、チューブ状の外側保護被覆とは異なる別個の支持部材32を備えることができ、その場合治療用トランスデューサ20は該別個の支持部材32に取り付けられる。
上述のように細長チューブ22によって構成され得る外側保護被覆とは異なる支持部材32を有する実施形態では、図5に示すように、外側保護被覆も治療用トランスデューサを支持する役割を果たしてもよく、その場合、支持部材は別個の支持部材32と細長チューブ22などの外側保護被覆との両方を備え得る。
複数の治療用超音波トランスデューサ22は、複数の放射型トランスデューサを含み、放射型治療用トランスデューサはそれぞれ、伸長経路11に対して放射状に、すなわち伸長経路に対して垂直に方向づけられた超音波ビームを、放射型トランスデューサの位置における伸長経路の周囲少なくとも120°の有効角度範囲にわたって、好ましくは180°にわたって、より好ましくは360°にわたって出射する。
好ましくは、任意の放射型治療用トランスデューサ20によって供給される治療用超音波ビームは、該トランスデューサ20の位置における伸長軸に垂直な平面に含まれる伝播方向、または該平面からの偏位の角度が45°未満、好ましくは30°未満である伝播方向を有する。ただし、超音波音場の音圧が、最大音圧の方向における伸長軸からの距離が同じである箇所での音圧の少なくとも所定のパーセンテージ、例えば25%、に相当する伝播方向のみを考慮する。
放射状に方向づけられた超音波ビームの有効角度範囲は、放射型トランスデューサの位置における伸長経路に垂直な平面において、超音波音場の音圧が、該平面内での最大音圧の方向における音圧の少なくとも所定のパーセンテージ、例えば25%、好ましくは少なくとも50%、より好ましくは少なくとも75%に相当する伝播方向を包含する角度である。
好ましくは、有効角度範囲は連続する範囲である。
したがって、放射型トランスデューサの位置における伸長経路に垂直な平面において、音響パワーは、有効角度範囲に包含される伸長軸周りの全ての方向に関して必ずしも一定ではない。しかし、有効角度範囲において供給される音圧は、有効角度範囲の全ての方向において、BSCBまたはBSNBを一時的に開放するという所望の治療効果を達成するのに十分な音圧であると考えられる。
放射型治療用超音波発生トランスデューサは、伸長経路11と平行な軸を有するシリンダ状であり得る。
放射型治療用超音波トランスデューサは、伸長経路11と平行な軸を有し、かつ該軸に沿って延びる中央開口を有するチューブ状であり得る。このような場合、細長の支持部材は、図5に示すように、治療用超音波トランスデューサの中央開口を貫通する内部支持部材を備え得る。しかし、治療用超音波トランスデューサがチューブ状である場合でも、支持部材が超音波治療用トランスデューサの外部にあるのでもよい。いずれの場合にも、トランスデューサの中央開口は、やはり電気接続回路24の通路として機能し得る。
シリンダ状またはチューブ状の放射型トランスデューサが呈する断面は、外面、すなわち超音波出射面が線の形状となるかあるいは該線に沿う断面であり得るが、該線は、出射された治療用超音波ビームが上述のように放射状に方向づけられる限りにおいて、円、半円などの円の一部、楕円、準楕円、楕円または準楕円の一部、放物線、準放物線、放物線または準放物線の一部、双曲線、準双曲線、双曲線または準双曲線の一部、任意の曲線、または任意の多角柱状の線であり得る。
トランスデューサの位置における伸長軸は、シリンダ状のトランスデューサの軸であり得る。
放射型治療用トランスデューサ20は、単一のトランスデューサ素子で構成できるが、好ましくは、有効角度範囲にわたって伸長軸の周囲に配置された複数のトランスデューサ素子で構成される。
図4には、放射型治療用トランスデューサ20が、該放射型トランスデューサの位置における伸長経路に垂直な平面において8つの主伝播方向を有し、各方向において伸長軸から所定の同一の距離にある箇所で音響パワーが極大値に達する例を示している。これら8つの極大値は、好ましくは同程度であり、互いの差が25%より大きくないことが好ましい。これら8つの主伝播方向は、360°にわたって等間隔で分布している。このような放射型トランスデューサは、典型的には8つのトランスデューサ素子で構成できる。別の例では、より多くの主方向、例えば少なくとも10個、15個、20個、または30個の主方向に関して、同様の特徴を有し得る。有効角度範囲が少なくとも120°、好ましくは180°にわたる場合、埋め込み型デバイス12を脊柱管の硬膜下腔および/または硬膜上腔に正しく設置することで、脊髄を有効に治療することが可能になる。
有効角度範囲が360°である場合、埋め込み型デバイス12を脊柱管に設置することで、埋め込み型デバイス12の軸周りの有効角度方向に関わらず、脊髄を有効に治療することが可能になる。
放射型治療用トランスデューサ20は、伸長経路の方向に沿って、長手に延びる部分を有してもよく、該部分の長さは1〜20mmであってよく、好ましくは3〜10mmである。
複数の治療用超音波発生トランスデューサ20は、好ましくは、圧電複合材料素子、圧電セラミック素子、CMUT素子(容量性微細加工超音波トランスデューサ)、またはPVDF素子(ポリビニリデンフルオリド素子)によって構成されるグループにまとめられる。圧電複合材料素子または圧電セラミック素子は、通常、直径にして1〜50mmの範囲の寸法を有する。CMUT素子は、通常、直径にして10〜50μmの範囲の寸法を有する。圧電部品は、医療分野において超音波トランスデューサとして一般的に用いられている。任意のトランスデューサは、1つの素子を備えてもよく、同時に駆動される複数の個別素子を備えてもよい。
好ましくは、治療用トランスデューサは、非集束超音波を発生させる。
治療用超音波トランスデューサは、脊髄および/または1つまたは複数の脊髄神経の標的部分の血液脊髄関門および/または血液脊髄神経関門の一時的な破壊を達成するために、0.5〜4MHzの超音波発生共鳴周波数、より好ましくは0.75〜2MHzの超音波発生共鳴周波数を有する。
最も一般的に用いられる超音波発生トランスデューサ20では、圧電効果または容量変動により、交流電圧によってトランスデューサのコア内で振動が生じることで超音波エネルギーが発生する。トランスデューサには、所定の周波数を有し得る電圧、または、好ましくは限られた数の主周波数に分解され得る周波数スペクトルを有し得る電圧が供給される。したがって、トランスデューサのコアは、少なくとも1つの固有共鳴周波数を示すように構成され得る。
トランスデューサの共鳴周波数は、駆動信号の周波数であって、音響パワー出力の消費電力に対する比が最大(少なくとも近傍の周波数の中で)となる駆動信号の周波数として定義できる。典型的な圧電‐セラミックトランスデューサでは、この比が、ある共鳴周波数において、通常50%〜90%である。トランスデューサに供給された電流がそのような周波数を有する場合、この電流によってトランスデューサ内で共鳴振動が起こり、この共鳴振動によって超音波が発生する。トランスデューサに供給された電流の有する1つまたは複数の周波数が上記共鳴周波数周辺の共鳴領域外の周波数のみである場合、音響パワー出力は、共鳴周波数の所定の電圧で駆動した際に供給されるパワーの25%未満となる。
「共鳴周波数」という用語は、本明細書において用いられる場合、トランスデューサ20が所定の駆動用電気信号のパワーに対してピーク超音波音場パワー/強度を発揮する個別のピーク共鳴周波数、または、該ピーク共鳴周波数の周辺の共鳴周波数領域であって、トランスデューサ20が、ピーク超音波音場パワー/強度に対するパーセンテージで表し得る最小音場パワー/強度よりも高い超音波音場パワー/強度を発揮する共鳴周波数領域を包含することに留意されたい。
トランスデューサは、例えば超音波が出射される所定の方向における共鳴厚さを選択することによって、所定の動作周波数を有し得る。例えば、PZ26材料の1MHzトランスデューサの場合の厚さは、放射方向において2mmである必要があり、PZ26材料の4MHzトランスデューサの場合の厚さは、放射方向において0.5mmである必要がある。
駆動用電気信号の周波数成分は、純正弦波信号などの周波数が1つである単純な交流電圧の場合、直接得ることができる。また、駆動用電気信号の周波数成分は、信号処理分野の当業者には周知のように、高速フーリエ変換(FFT)によっても得ることができる。
なお、任意のトランスデューサが発生させた超音波音場の強度/パワーは、発生器10によって動作周波数で供給された駆動用電気信号の振幅に依存する。
埋め込み型デバイス12は、伸長経路11上の作動部分に沿って複数の関節部を有しており、そのため埋め込み型デバイス12は変形可能である。すなわち、埋め込み型デバイス12はその形状を曲線状の伸長経路11に適合できる。
概して、埋め込み型デバイス12は、脊柱管に埋め込み可能であるべく、その作動部分の長さの少なくとも一部にわたって柔軟である。これにより、脊椎の伸長に合わせて脊柱管の曲がった形状に追従することができる。さらに、開口部から最初に到達する椎骨を通じての埋め込み型デバイス12の挿入も可能になる。
実際には、埋め込み型デバイス12の埋め込みは、外科的開口部を伴う外科的方法によって、または、はるかに小さな経皮的開口部を伴う経皮的方法によって行われる。いずれの場合にも、開口部は、患者の背の脊椎領域にあけられることが好ましい。デバイスの遠位端21、ここでは細長チューブ22の遠位端21が、外科的開口部または経皮的開口部を介して導入され、最初に到達する椎骨の脊柱管部分に向かって導かれ、該椎骨と隣接する椎骨との間、例えばこれら2つの椎骨それぞれの椎弓板の間を通過する。次いで、埋め込み型デバイス12の遠位端21は、硬膜下腔および/または硬膜上腔内を脊柱管に沿って導かれ、例えば脊髄の前面または後面に追従する。
この挿入作業は、視認することなく行うこともできるが、内視鏡検査によるものを含むX線イメージング技術または超音波イメージング技術などの既知のイメージング技術によってモニタリングされることが好ましい。
デバイス12の伸長経路11に沿った柔軟性、少なくとも作動部分に沿った柔軟性は、上記挿入と脊柱管の形状に追従する上記機能とが達成される程度である必要がある。熟練の施術者であれば、組織への損傷、特に挿入作業時における脊髄への損傷を避けるのに必要な柔軟性を決定できるであろう。
上記柔軟性に由来する望ましい特徴によれば、埋め込み型デバイス12は、作動部分における細長の支持部材22,32、トランスデューサ、および1つまたは複数の電気接続回路を含む全体が、少なくとも第1の空間配置または第1の空間形状と少なくとも第2の空間配置または第2の空間形状との間で少なくとも手動で変形可能であることが好ましい。すなわち、埋め込み型デバイス12は、その埋め込み前または埋め込み中に、手で容易に加えられ得る力と同等の付勢力または変形力を単に加えるだけで所望の形状に変形し得る。典型的には、埋め込み型デバイス12が柔軟であるとみなされるためには、該デバイスを用いる施術医が、いかなる道具にも頼ることなく埋め込み型デバイス12を変形させて該デバイスに特定の空間配置を付与できなければならない。ただし、このことは、外科手術に一般的に用いられる道具、特に遠隔制御外科手術を行うための道具を使用して埋め込み型デバイス12の変形および/または埋め込みを行えることを妨げない。
好ましくは、埋め込み型デバイス12は可逆的に変形でき、第1の空間配置から第2の空間配置へと変形した後、再度変形して第1の空間配置またはそれに非常に近似した空間配置へと戻ることができる。
所定の埋め込み型デバイスに可能な手動での可逆変形の量は、伸長経路の曲率半径として評価され得る。好ましくは、埋め込み型デバイスは、その伸長経路が、可逆変形の後、デバイスの作動部分に沿って、15cm未満の曲率半径、好ましくは10cm未満の曲率半径を示す程度に可逆的に変形できる。
埋め込み型デバイス12は、作動部分における細長の支持部材22,32、トランスデューサ、および1つまたは複数の電気接続回路を含む全体が、低い弾性率を有することが好ましい。埋め込み型デバイスは、付勢力または変形力を受けて初期の空間配置から一時的な空間配置へと変形した場合、その付勢力または変形力が除かれたときに、復元作用によって最終の空間配置をとり得る。最終の空間配置の曲率半径の一時的な空間配置と比較した場合の差(すなわち、復元作用による曲率半径の差)が、例えば、一時的な空間配置の曲率半径の4分の1未満、好ましくは10分の1未満である場合に、弾性が低いとみなすことができる。
好ましくは、埋め込み型デバイス12は、作動部分における細長の支持部材22,32、トランスデューサ、および1つまたは複数の電気接続回路を含む全体が、超柔軟であってもよく、すなわち、非常に低い剛性を有してもよい。このような埋め込み型デバイス12は自重を支えることができない。例えば、少なくとも1つの試験方向において、埋め込み型デバイス12を作動部分の一端で把持し、把持された端部が実質的に水平に延びるようにしたときに、埋め込み型デバイス12がその自重のみにより作動部分に沿って15cm未満の曲率半径を示す場合に、埋め込み型デバイス12は超柔軟であるとみなされる。このような超柔軟な埋め込み型デバイス12は、その変形によって組織に加えられ得る圧力を最小限に抑えるという利点を有するであろう。このような超柔軟な埋め込み型デバイス12は、デバイスが接触している面に対して圧力を発生させることなく、すなわち、少なくともデバイス自体の弾性または剛性に由来する実質的な圧力を発生させることなく、自動的にその面の形状に適合するということによっても定義され得る。当然ながら、2つの面の間に挟まれた場合、デバイスは、例えばその重さおよび/または厚さに由来する圧力を発生させ得る。
いくつかの実施形態では、1つの、複数の、または全ての関節部が機械的な関節部を含んでいてもよく、該機械的な関節部は、例えばピボットジョイント接続またはボールジョイント接続などの、それぞれの摺動面に沿って相対運動する2つの剛体部品を含む。例えば、支持部材は、機械的な関節接合によって互いに関節を形成している連続した剛体セグメントを有する構造を含んでいてもよい。
関節部は、球状ボールジョイントの場合のように、3つの回転自由度を有し得る。
関節部は、2つの回転自由度を有してもよく、また、例えば伸長軸に垂直な2つの軸の周りの2つの好ましい回転自由度を有し、第3の垂直軸、例えば伸長軸については柔軟性が抑えられているかあるいは回転自由度を有しないのでもよい。
ただし、関節部は、回転自由度が1つのみであってもよく、または、例えば伸長軸に垂直な1つの軸の周りの1つの好ましい回転自由度を有し、伸長軸および他の垂直軸については回転自由度が抑えられているかあるいは回転自由度を有しないのでもよい。
好ましい回転自由度とは、デバイスの関節部が、好ましくない回転自由度の場合よりも高い柔軟性を発揮する回転自由度である。
概して、埋め込み型デバイスは、その互いに隣接する複数の関節部について1つまたは複数の好ましい回転自由度を適切に選択することによって、好ましい変形平面を呈することができ、該好ましい変形平面において、埋め込み型デバイスは、全体として、好ましくない変形平面の場合よりも作動部分に沿って高い柔軟性を発揮する。
あらゆる場合において、関節部は、1つまたは複数の回転自由度について関節動作の角度範囲が制限されていてもよい。1つの回転自由度についての関節動作の制限角度範囲は、同じ関節部の別の回転自由度についての関節動作の制限角度範囲と異なっていてもよい。
ただし、デバイスの関節部は、図示した実施形態に示されるように、柔軟な変形部分25を含むことが好ましい。このような柔軟な変形部分25は、好ましくは、トランスデューサを支持している1つまたは複数の支持部材の一部である。典型的には、柔軟な変形部分25は、支持部材22,32、すなわち別個の支持部材22および/または細長チューブ22の一部である。
いくつかの実施形態では、埋め込み型デバイス12は、全体として、少なくとも作動部分に沿って、または作動部分の一部に沿って、一定の柔軟性を発揮し得る。このような場合、複数の関節部が、埋め込み型デバイス12の長さに沿って、または少なくとも作動部分の長さまたはその一部の長さに沿って、連続的な関節部を構成する。
図示した例では、関節部25は、伸長経路11に沿って、治療用トランスデューサ22同士の間に位置している。
関節部は、比較的剛性の高い部分27同士の間にあるデバイス12の比較的柔軟性の高い部分25から形成され得る。
比較的剛性の高い部分27は、伸長経路11における治療用トランスデューサ22の位置に対応し得る。実際、多くの治療用トランスデューサ20が、振動を発生させる剛体コアを備えている。トランスデューサのための支持部材22,32が柔軟な材料でできている実施形態では、このような剛体のトランスデューサによって、デバイスの対応する部分に比較的高い剛性が付与される。
したがって、特にこのような場合には、伸長経路11において、2つの隣接する治療用トランスデューサ20同士の間に一定の間隔を設けることが好ましい。この間隔は、例えば5mmより大きく、好ましくは10mmより大きい。
そこで、伸長経路11において2つの隣接する治療用トランスデューサ20同士の間に延びているデバイスの部分が関節部25を形成してもよく、この場合、このような部分における支持部材22,32の柔軟変形によって関節が形成される。
この構成は、支持部材22,32が互いに関節接合された剛性セグメントを含む場合にも採用し得る。これにより、埋め込み型デバイスの形状を曲げたときに隣接する治療用トランスデューサ20同士の間で機械的な干渉が起こることが回避されるためである。
2つの隣接する治療用トランスデューサ20同士の間に上記間隔があることで、2つの隣接するトランスデューサが発生させた超音波が治療部位において重なり合うリスクが抑えられる。このような重なり合いが起きると、重なり合った領域で望ましくないピーク超音波パワーが生じる可能性がある。
なお、治療用トランスデューサが取り付けられている支持部材22,32は、埋め込み型超音波発生デバイス12の使用時、すなわち、治療用超音波発生トランスデューサ20を駆動させて治療用超音波ビームを照射する間、埋め込み型超音波発生デバイス12内において所定の位置を保つ。このことは、特に埋め込み型超音波発生デバイス12を患者の体内に挿入する際に、取り外し可能なマンドレルを該デバイスとともに用い得ることを妨げない。このような取り外し可能なマンドレルは、埋め込み型超音波発生デバイス12の内部に一時的に収容され得る内部マンドレルを備え得る。
埋め込み型超音波発生治療デバイス12は、例えば広帯域超音波トランスデューサなどのモニタリング用超音波トランスデューサを備え得る。モニタリング用トランスデューサは、柔軟膜トランスデューサを含んでいてもよい。モニタリング用トランスデューサは、広い周波数領域、理想的には50kHz〜50MHzの領域にわたって超音波信号を感知できることが好ましい。このようなモニタリング用トランスデューサは、超音波治療に伴うキャビテーションをモニタリングするために調整され使用されてもよい。モニタリング用超音波トランスデューサは、治療用トランスデューサと同じ支持部材、例えば細長チューブ22によって保持されてもよく、または別の支持部材によって保持されてもよい。1つまたは複数のモニタリング用超音波トランスデューサが、2つの治療用トランスデューサ同士の間に配置されていてもよい。
埋め込み型超音波発生治療デバイス12は、さらに、駆動用電気信号を供給する発生器10に超音波発生トランスデューサ20を接続するための電気接続ネットワークを備える。図示した実施形態では、電気接続ネットワークは、接続レシーバ16から始まって、トランスデューサによる超音波発生を引き起こすために電気信号をトランスデューサに供給する。いくつかの実施形態では、駆動用電気信号は、出力信号および制御信号の両方として機能し得る。電気接続ネットワークは、1つまたは複数の電気的に独立した電気接続回路24を含んでもよく、その場合、任意の電気接続回路24が、通常の駆動用電気信号が流れる回路であることが理解されるであろう。
いくつかの実施形態では、電気接続ネットワークは、複数の治療用トランスデューサに対して独立電気接続回路24を1つのみ有してもよく、その場合、ここでは接続器13および接続レシーバ16を介して確立される埋め込み型超音波発生デバイス12と発生器との間の電気的接続を可能な限り簡素化できる。実際、このような場合、複数の治療用トランスデューサを接続するためには、一方の電気チャネルを信号接続に用い、他方の電気チャネルを地帰路に用いる双方向接続が1つだけあればよい。このような単一の電気接続回路の場合、全ての治療用トランスデューサが単一の駆動用電気信号によって駆動されることになる。
ただし、電気接続ネットワークは、複数の独立電気接続回路を含んでいてもよい。1つの独立電気接続回路が1つの治療用トランスデューサを駆動するために用いられてもよいし、治療用トランスデューサのグループを駆動するために用いられてもよい。各独立電気接続回路はそれ自体が発生器10と独立して電気的接続を行うことになり、発生器は、各独立電気接続回路に別々の異なる駆動用電気信号を供給し得る。独立電気接続回路は、トランスデューサ同士の間で生じる可能性のあるインピーダンスのばらつきに対処するのに有用であり得る。
モニタリング用トランスデューサが存在するならば、いずれの場合にも、モニタリング用トランスデューサがそれら自体の別個の電気接続回路を有することが好ましい。
図示した例では、接続レシーバ16は、埋め込み可能ではあるが、細長チューブ22からは分離している。したがって、電気接続回路24は、細長チューブ22の近位端23から接続レシーバ16へと外部に向かって延びる少なくとも1つのケーブル26を備え、該ケーブル26は最も一般的には少なくとも一対の導線でできており、該一対の導線において、1つの導線が1つの独立電気チャネルに対応している。好ましくは、ケーブル26は1つであるが、該ケーブル26は、電気的に独立した複数の導線が束ねられたものを含んでいてもよい。細長チューブ22の内部において、電気接続回路24のケーブル26は、任意のトランスデューサのグループにおける1つ1つのトランスデューサ20に駆動用電気信号を供給するための複数の接続線28に分岐していてもよい。
埋め込み型デバイス12は、その伸長軸に垂直な断面において、該デバイスの外側の面、例えば外側保護被覆の外面が線の形状となるかあるいは該線に沿う形状を有し得るが、該線は、円、半円などの円の一部、楕円、準楕円、楕円または準楕円の一部、放物線、準放物線、放物線または準放物線の一部、双曲線、準双曲線、双曲線または準双曲線の一部、任意の曲線、または任意の多角柱状の線であり得る。埋め込み型デバイス12の断面形状は、放射型治療用トランスデューサ20の断面形状と同じであってもよく、同じでなくてもよい。
好ましくは、埋め込み型デバイス12、すなわちここでは細長チューブ22の伸長経路に垂直な最大横寸法(例えば断面円形のデバイスの場合の外径など)が、6mm未満、好ましくは4mm未満である。
好ましくは、埋め込み型超音波発生治療デバイス12は、非強磁性材料、好ましくはMRI適合性材料でできている。
埋め込み型超音波治療デバイス12は、外部の発生器に接続されるよう構成されている場合、外部の、すなわち非埋め込み型の接続レシーバ16とともに構成されていてもよい。
埋め込み型の接続レシーバ16の場合、該接続レシーバ16は、骨ねじなどの任意の好適な手段によって椎骨に固定され得る例えば剛性の筐体などの筐体を有し得る。
例えば、1つまたは複数の接続プラグが埋め込み型の筐体の内部に配置され、該複数の接続プラグが、発生器システムから出ている1つまたは複数の接続ニードル14と物理的に接続されるよう構成されているのでもよい。接続ニードル14は、好ましくは経皮ニードルである。このようなニードルは、患者の皮膚を穿孔して、埋め込み型の筐体内部の接続プラグに、好ましくは該筐体の壁部を通して差し込むのに適しており、該壁部は、シリコン製造メーカーDowCorning製のSilasticRのような絶縁性の隠蔽可能な材料でできているか、あるいは該材料でできた部分を含んでいると有利である。この材料は、ニードル14を埋め込み型の接続レシーバ16から取り外すと、容易かつ自動的に封鎖する。有利には、経皮ニードル14は、その先端を除く全長にわたって、例えばワックスまたはプラスチックなどの絶縁性材料で被覆されていてもよく、それにより、接続レシーバの内部の接続プラグとニードルの先端で電気的接触を確立して、患者の皮膚を火傷させることなく電流を埋め込み型の接続レシーバ16に送ることが可能になる。一実施形態では、単一の経皮ニードル16による双方向接続を備えてもよく、該単一の経皮ニードルは、一方の経路、すなわち一方の電気チャネルにおいて、駆動用電気信号を伝送し、他方の経路では、発生器10と埋め込み型治療デバイス12との間の接地接続を受け持つが、この場合、デバイス12は、独立電気接続回路24を1つのみ有し、したがってトランスデューサのグループを1つのみ有する。2つの一方向ニードルを設け、一方を駆動用電気信号のために用い、他方を地帰路のために用いてもよい。このような接続についてのより詳しい説明は、US8977361でなされており、US8977361の内容は参照により本明細書に組み込まれる。
ただし、複数の独立電気接続回路を有する埋め込み型超音波発生デバイスの場合は、各独立電気接続回路に対応する各電気信号のための独立した接続が必要となり、加えて、少なくとも1つの共通の接地接続が必要となる。このことは、電気信号ごとに1つの経路を有するとともに地帰路のための1つの経路を有する単一のニードルを用いるか、あるいは複数のニードルを用いて達成し得る。
発生器10は、接続された超音波発生治療デバイス12の治療用超音波発生トランスデューサ20に供給される駆動用電気信号を供給するよう構成されている。発生器は、典型的には、例えば正弦波電圧信号などの電気信号を発生できる交流電圧発生器を備える。本発明のデバイスと併用できる発生器システムの一例としては、信号の発生、増幅、および制御を単一のユニットに組み込んだシステムが挙げられる。しかし、発生器システムは、これらの機能の1つまたは複数を果たす1つまたは複数の個別の構成部品を備えてもよい。例えば、発生器は、HP/Agilent33120関数発生器を備え得る。必要に応じて、発生器は、例えば、ENI240LブロードバンドRF増幅器、ローデ・シュワルツ(Rhode and Schwarz)RFパワーメータ、および/またはGPIB/シリアル/USBインターフェースを介した外部コンピュータ制御装置のうちの1つまたは複数を備え得る。
したがって、制御器15は、コンピュータを備え得る。例えばキーボード、および/またはマウス、および/またはディスプレイ、および/またはタッチスクリーンインターフェースであるヒューマン/マシンコンピュータインターフェース17を設けてシステムを制御し、ユーザーにフィードバックを与えることができる。RF信号を発生させて該信号を増幅する無線周波数基板を設け、さらに、供給されたRFパワーを測定するカップラと、発生器の出力を超音波素子のインピーダンスに合わせるためのマッチングコンポーネントとを設けてもよい。好ましくは、発生器10は、25〜100WのピークRFパワーを供給でき、1マイクロ秒以上の期間または連続モードでバースト長を伝送でき、かつ、500kHz〜2MHzの周波数領域でバーストを伝送できるタイプであり得る。このようなシステムは、約2〜5分の期間にわたって可変周波数および可変デューティサイクルでパルスを伝送するよう制御できる。発生器は、クラスA/BのRFシステムであってもよく、この場合、発生器は近似正弦波信号を発生できるが、システムがかなり大型になる可能性がある。いくつかの実施形態の場合、特に発生器が埋め込み型である場合、発生器は、出力側で方形波となる信号を発生させやすいクラスDのシステムであり得る。
そこで、制御器15は、埋め込み型超音波治療デバイス12に適切な駆動用電気信号を提供する観点から、発生器を制御するための治療制御モジュールを備えてもよい。
また、制御器15は、埋め込み型超音波治療デバイス12がモニタリング用トランスデューサを備える場合、埋め込み型超音波治療デバイス12の該モニタリング用トランスデューサに接続されたモニタリングモジュールを備えてもよい。
本発明の別の態様によれば、脊椎動物患者、特にヒト患者の脊髄または1つまたは複数の脊髄神経の少なくとも1つの治療部位において血液脊髄関門(BSCB)または血液脊髄神経関門(BSNB)を一時的に開放するための方法が提供される。
本発明において、BSCBまたはBSNBの「破壊」、「開放」、および「透過性の向上」という用語は、脊髄組織または脊髄神経組織に検出可能な損傷を起こすことなく分子がBSCBまたはBSNBを通過しやすくなることを意味するために互いに区別なく使用される。
本方法は、治療対象者の標的脊髄組織または標的脊髄神経組織に物質を供給するため、および/または脊髄疾患または脊髄神経疾患を治療するために用いることができる。
本方法は、患者の脊髄の治療部位に少なくとも1つの治療用超音波ビームを照射することを含む。
「超音波ビーム」、「超音波」、および「超音」という用語は、周波数が20kHzを超える音波を意味するために互いに区別なく使用される。ただし、治療用超音波ビームは、好ましくは0.5〜4MHzの範囲、より好ましくは0.75〜2MHzの範囲の超音波周波数を有する。
超音波エネルギーは、集束超音波であってもよく、BSCBまたはBSNBの大きな部位を処置するために非集束超音波であってもよい。
本方法は、患者の脊椎の脊柱管の内部に埋め込み型超音波発生治療デバイスを挿入することと、少なくとも1つの治療用超音波ビームを発生させることと、を含む。このような埋め込み型デバイスを用いることで、標的脊髄組織および標的脊髄神経組織に供給される超音波エネルギーおよび超音波パワーを非常に正確に制御することが可能になる。さらに、埋め込み型デバイスを用いることで、治療部位を正確に狙うことが可能になり、加えて、治療用超音波ビームが効果的に照射される治療部位の範囲を正確に制御可能となる。
最も好ましくは、埋め込み型超音波発生治療デバイスは、脊柱管の硬膜下腔および/または硬膜上腔に埋め込まれる。
埋め込み型超音波発生治療デバイス12は、患者の脊柱管内に、数日間、数週間、または数ヶ月間にわたって埋め込まれてもよい。その場合、BSCBまたはBSNBの破壊を長期間にわたって繰り返し行うことができる。埋め込み型超音波発生治療デバイスをBSCBまたはBSNB破壊の各回ごとに起動させてもよく、例えば、化学療法を必要とする患者に各化学療法を施す前に起動させてもよい。
本発明において、「一時的な」開放とは、好ましくは1時間よりも長い時間にわたって起こり、その後BSCBまたはBSNBが元の状態(すなわち、最初の治療用超音波ビームが照射される前のBSCBまたはBSNBの状態)に戻るという可逆的な開放を意味する。
いくつかの実施形態では、BSCBまたはBSNBの開放が、1〜48時間、好ましくは5〜24時間、より好ましくは6〜10時間にわたって起こる。いくつかの実施形態では、BSCBまたはBSNBの開放が約8時間にわたって起こる。
いくつかの実施形態では、BSCBまたはBSNBの破壊の範囲が限定される。すなわち、BSCBまたはBSNBの破壊がBSCBまたはBSNBの標的領域でのみ起こる。例えば、BSCBまたはBSNBのうち、腫瘍などの損傷した脊髄組織または脊髄神経組織を囲む領域のみが標的とされる。別の実施形態では、BSCBまたはBSNBの破壊が全体的に行われる。
上記破壊は、核磁気共鳴イメージング(MRI)によって容易に確認および/または評価され得る。例えば、通常はBSCBまたはBSNBを通過しないDotaremR(ガドテル酸メグルミン、Guerbet USA)などのガドリニウム系核磁気共鳴(MR)造影剤を用いてBSCBまたはBSNBの破壊が起きた領域を可視化できる。造影剤を患者に投与する場合、MRシークエンスT1wを用いてハイパーシグナルの領域を可視化し、それによって超音波によるBSCBまたはBSNBの破壊の効果を可視化できる。BSCBまたはBSNBの破壊により、一般的には、造影剤投与後のMR信号の増大に5〜10%の変化が生じる。本発明によれば、造影剤投与後のMR信号の増大に、25%を超える変化、より好ましくは50%を超える変化が起こると考えられる。さらに、動的造影(DCE)MRイメージング技術を用いて、BSCBまたはBSNBの透過性を算出して、超音波治療後の透過性の向上の程度を定量化することもできる。
治療部位は、その範囲を非常に限られたものとすることができ、例えば1つの椎骨の脊柱管部分に相当する。ただし、治療部位は、患者の複数の椎骨の延びる範囲にわたり得る。このような場合、本方法は、細長の埋め込み型超音波発生治療デバイスを脊椎の脊柱管の内部に挿入することと、少なくとも1つの治療用超音波ビームを発生させることとを含み得る。成人の場合、細長の埋め込み型超音波発生トランスデューサの作動部分の長さは、好ましくは少なくとも10cmであり、好ましくは少なくとも20cm、より好ましくは40cmである。
本方法は、好ましくは、上記少なくとも1つの治療用超音波ビームの発生前および/または発生中に、超音波造影剤を患者の血液循環系に注入することを含む。
「超音波造影剤」という用語は、本明細書において、超音波画像中の該造影剤を含む領域とその周辺の組織との間のコントラストを高めることのできる物質(固体、液体、または気体)を意味するために用いられる。有利には、超音波造影剤は、「マイクロバブル」と呼ばれる平均径が1μm〜10μmの微小な気泡に相当する。上記マイクロバブルは、治療用超音波ビームを照射すると、揺動・振動し、場合によっては超音波を反射し得る。超音波造影剤は、通常、患者の血液循環系の血流中に静脈内投与され、該血液循環系に限られた時間残留する。
超音波造影剤は、注射によって、好ましくは全身注射によって、投与され得る。全身注射の例としては、静脈注射、皮下注射、筋肉注射、皮内注射、硝子体内注射、腹腔内注射、および灌流が挙げられる。
好ましくは、超音波造影剤は、治療用超音波ビームの照射直前にボーラス投与される。より好ましくは、超音波造影剤は、治療用超音波ビームの照射の0〜60秒前および/または治療用超音波ビームの照射中に投与される。連続する複数の治療用超音波ビームを照射する場合、超音波造影剤は、各超音波ビームの放射ごとに供給されてもよく、あるいは連続する治療用超音波ビームの放射中を通じて連続的に注入されてもよいが、サイクルの最初の治療用超音波ビームの照射の直前に一度だけ投与されることが好ましい。
本発明によれば、超音波造影剤は、気泡、高濃度の気体、超音波に反応して気化するよう構成された固体粒子、超音波に反応して気化するよう構成された液体、キャビテーション部位として作用するよう構成されたマイクロ粒子、所望の領域内の組織と比べて音響インピーダンスが高い固体粒子、および/または吸音係数が高い液体を含有し得る。
いくつかの実施形態では、超音波造影剤は、マイクロバブル造影剤であり、好ましくは、六フッ化硫黄マイクロバブル(SonoVueR)、アルブミンのシェル部とオクタフルオロプロパンガスのコア部とでできたマイクロバブル(OptisonR)、脂質の外側シェル部に封入されたペルフレキサンマイクロバブル(ImagentR)、オクタフルオロプロパンガスのコア部が脂質の外側シェル部に封入されてなるマイクロバブル(DefinityR)、および脂質のシェル部に封入されたペルフルオロブタン/窒素ガス(BR38、Schneider等 2011)からなる群より選択される。好ましくは、超音波造影剤は、六フッ化硫黄マイクロバブルからなる。マイクロバブルは、該マイクロバブルが治療用超音波ビームに曝されたときに、その場で供給され得る薬剤および/またはナノ粒子を含有していてもよい。
マイクロバブルは、1μm〜10μmの範囲の平均径を有し得る。いくつかの実施形態では、マイクロバブルは、4μm〜5μmの範囲の平均径を有する。別の実施形態では、マイクロバブルは、2〜6μmの範囲の平均径を有する。いくつかの実施形態では、マイクロバブルは、約7μm、6μm、5μm、4μm、3μm、または2μmの平均径を有する。特定の実施形態では、マイクロバブルは、約2.5μmの平均径を有する。
いくつかの実施形態では、超音波造影剤の投与量は、治療対象者の全体重に対して0.05〜0.15ml/kgの範囲である。好ましくは、超音波造影剤の投与量は、約0.1ml/kgである。特定の実施形態では、超音波造影剤の最大投与量は、10mlまでである。
好ましくは、脊髄組織または脊髄神経組織に照射される治療用超音波ビームの圧力レベルは、0.8МPa〜3.0МPaである。有利には、複数の治療用超音波ビームが、0.8MPa〜2.5MPaの圧力範囲、より好ましくは0.8MPa〜2.00MPaの圧力範囲、さらに好ましくは0.8MPa〜1.9MPaの圧力範囲、例えば0.8MPa〜1.5MPaの圧力範囲、または1.1MPa〜1.5MPaの圧力範囲内で照射される。特定の実施形態では、複数の治療用超音波ビームが、1.25MPaの圧力レベルで照射される。別の実施形態では、複数の治療用超音波ビームが、1.5MPaの圧力レベルで照射される。さらに別の実施形態では、複数の治療用超音波ビームが、1.9MPaの圧力レベルで照射される。本発明において、「圧力レベル」とは、水中で測定されたデバイスの音場における最大音圧を意味する。上記のような圧力レベルであれば、ヒトの脊髄および/または脊髄神経に対して安全に照射できると考えられる。すなわち、脊髄組織および/または脊髄神経組織に検出可能な損傷が観察されることはないと考えられる。
本発明において、圧力レベルの値は、脊髄組織および/または脊髄神経組織に対する値に相当する。介在する組織による減衰の可能性および/または椎骨による反響を考慮すると、デバイスによって出射される圧力が異なる可能性がある。当業者であれば、脊髄および/または脊髄神経に対して必要な圧力レベルが得られるように、エミッタから出射される圧力レベルの値を調整できるであろう。治療中に圧力レベルの有効値をその場でチェックするために、モニタリング用超音波トランスデューサによる治療部位のモニタリングを採用できる。モニタリング用超音波トランスデューサによる治療部位のモニタリングを用いることで、治療用トランスデューサによって引き起こされたマイクロバブルのキャビテーション中にマイクロバブルからの出射超音波信号(高調波、分数調波、全広帯域周波など)を記録できる。このエコー検出信号により、マイクロバブルの慣性的な、または安定したキャビテーションのモニタリングが可能になる。
好ましくは、照射される治療用超音波ビームのメカニカルインデックス(MI)は、1MHzの治療用超音波ビームの場合、約0.3〜3.00であり、好ましくは1.05〜1.8の範囲にある。本発明において、MIは、その場(in-situ)のピーク負圧(MPa)を周波数(MHz)の平方根で除した値を意味する。
好ましくは、治療用超音波ビームは、パルスビームである。本発明において、「パルス」とは、複数のサイクルを含み得る、途切れることのない正弦波の連続的なバーストを意味する。
いくつかの実施形態では、本方法は、100〜100,000の連続サイクル、好ましくは1,000〜75,000の連続サイクル、より好ましくは10,000〜50,000の連続サイクル、さらに好ましくは20,000〜30,000の連続サイクルを含む、1つまたは複数のパルスまたはバーストを照射することを含む。特定の実施形態では、本方法は、25,0000の連続サイクルのパルスを照射することを含む。いくつかの実施形態では、治療のための超音波出射の平均バースト時間(すなわち、パルスの開始から該パルスの終了までの平均時間)が、10msec〜100msec、好ましくは15msec〜50msec、より好ましくは20msec〜30msec、さらに好ましくは約25msecである。
2つの連続するパルス間の遅延時間は、好ましくは30msec〜1000msecである。特定の実施形態では、2つの連続するパルス間の遅延時間が約975msecである。
有利には、複数の連続するパルスを合計時間1〜20分で照射する。特定の実施形態では、複数の連続するパルスを、10分を超えない合計時間、好ましくは5分を超えない合計時間で照射する。特定の実施形態では、複数の連続するパルスを150秒以内の合計時間で照射する。
特定の実施形態では、25,000サイクルのパルスを、1Hzのパルス繰り返し周波数(PRF)で、1000msecごとに、圧力レベル1.1MPa、バースト時間約23msec、合計時間150秒で、治療対象者に照射する。
治療用トランスデューサは、超音波音場の強度が高い超音波出射領域を有する。超音波出射領域は、出射領域の境界出射包絡線によって画定され、該包絡線自体は、超音波音場の音圧が、最大音圧の方向におけるトランスデューサからの距離が同じである地点での音圧に対して少なくとも一定のパーセンテージ、例えば25%に相当する全ての箇所を含む包絡線として定義できる。上述したように、本発明に係る埋め込み型デバイスの治療用トランスデューサ20は、好ましくは、伸長経路11における2つの隣接する治療用トランスデューサの出射領域が交差しないように、支持部材22,32に合わせて設計され、配置される。2つの隣接する治療用トランスデューサ20を上述したように一定の間隔、例えば少なくとも10mmの間隔をあけて設けることは、このような交差を回避することに寄与する。
ただし、補足的または代替的に、2つの隣接する治療用トランスデューサ20が同時に駆動されないように構成することもできる。
例えば、治療用トランスデューサ20は、伸長経路において、隣接していない複数の治療用トランスデューサ20で構成された2つ以上の群に分けることができ、治療用トランスデューサの各群は、同時ではなく別々の時間に駆動される。例えば、伸長経路において、2つの治療用トランスデューサ20ごとに1つ形成されるか、または3つの治療用トランスデューサ20ごとに1つ形成されるトランスデューサ20の群を2つまたは3つ設けることもできる。
治療用トランスデューサの各群は、それぞれ別々の時間に駆動されるが、各自の独立した電気接続回路を介して発生器に電気的に接続されてもよい。
本発明に係る方法は、上述した埋め込み型超音波発生治療デバイスを用いて実施されることが好ましく、該デバイスを備える治療装置を用いて実施されることが好ましい。
本発明に係るデバイス、装置、および方法を用いて、種々の形態の病変を誘発する様々な生理的障害を治療することができ、該病変としては以下が挙げられる。
‐筋萎縮性側索硬化症(ALS)などの脊髄変性病変、
‐脊髄星状細胞腫などの脊髄腫瘍性疾患、および
‐多発性硬化症などの脊髄炎症性病変など。
本発明は、細胞移植および/または幹細胞再生による治療を含む、例えば半身不随や対麻痺に対する脊髄および/または(1つまたは複数の)脊髄神経の修復治療および/またはリハビリテーション治療を改善するためにも用いることができる。

Claims (24)

  1. 超音波の出射によって脊髄の治療を誘発する埋め込み型超音波発生治療デバイス(12)であって、前記埋め込み型超音波発生治療デバイスは脊柱管への埋め込みに適した形状を有しており、前記埋め込み型超音波発生治療デバイスは、
    ‐伸長経路(11)に沿って延びる細長の支持部材(22,32)と、
    ‐前記伸長経路(11)上の作動部分において前記細長の支持部材に沿って配置された複数の治療用超音波発生トランスデューサ(20)で構成されたアレイと、を備え、
    ‐前記複数の治療用超音波発生トランスデューサ(20)は、複数の放射型治療用超音波発生トランスデューサを含み、前記複数の前記放射型治療用超音波発生トランスデューサ(20)それぞれ、前記伸長経路に対して放射状に方向づけられた治療用超音波ビームを、前記放射型治療用超音波発生トランスデューサの位置における前記伸長経路に垂直な平面において前記伸長経路の周囲の少なくとも120°、好ましくは少なくとも180°の有効角度範囲にわたって出射し、
    ‐前記複数の前記放射型治療用超音波発生トランスデューサ(20)は、0.5〜4MHzの超音波発生共鳴周波数を有し、
    ‐前記埋め込み型超音波発生治療デバイスは、前記埋め込み型超音波発生治療デバイスの前記作動部分が形状を曲線状の伸長経路に適合させることができるように、前記伸長経路上の前記作動部分に沿って複数の関節部(25)を有し、
    ‐前記埋め込み型超音波発生治療デバイスは、前記複数の前記放射型治療用超音波発生トランスデューサ(20)を収容しており、前記伸長経路(11)に沿って閉じられた両端を有する、細長の外側被覆チューブ(22)を備え、
    ‐隣接する2つの前記放射型治療用超音波発生トランスデューサ(20)は、互いに少なくとも10mm離れて配置されている、
    埋め込み型超音波発生治療デバイス(12)。
  2. 前記関節部(25)は、第一剛性より高い第二剛性を有する比較的剛性の高い部分(27)同士の間にあり、前記第一剛性を有する、前記埋め込み型超音波発生治療デバイスの比較的柔軟な部分を含むことを特徴とする、請求項1に記載の埋め込め型超音波発生治療デバイス。
  3. 前記比較的剛性の高い部分(27)は、前記伸長経路(11)における前記複数の前記放射型治療用超音波発生トランスデューサ(20)の位置に対応することを特徴とする、請求項2に記載の埋め込み型超音波発生治療デバイス。
  4. 前記細長の外側被覆チューブ(22)は、シリコーン系材料、ポリウレタン系材料、および/またはポリテトラフルオロエチレン系材料で作られていることを特徴とする、先行するいずれかの請求項に記載の埋め込み型超音波発生治療デバイス。
  5. 前記細長の外側被覆チューブ(22)は、前記細長の支持部材の少なくとも一部を構成することを特徴とする、先行するいずれかの請求項に記載の埋め込み型超音波発生治療デバイス。
  6. 前記複数の前記放射型治療用超音波発生トランスデューサ(20)は、前記伸長経路(11)に平行な軸を有するシリンダ状であることを特徴とする、先行するいずれかの請求項に記載の埋め込み型超音波発生治療デバイス。
  7. 前記複数の前記放射型治療用超音波発生トランスデューサ(20)は、前記伸長経路(11)に平行な軸を有し、かつ前記軸に沿って延びる中央開口を有するチューブ状であることを特徴とする、先行するいずれかの請求項に記載の埋め込み型超音波発生治療デバイス。
  8. 前記細長の支持部材は、前記複数の前記放射型治療用超音波発生トランスデューサ(20)の前記中央開口を貫通する内部支持部材(32)を備えることを特徴とする、請求項7に記載の埋め込み型超音波発生治療デバイス。
  9. 前記埋め込み型超音波発生治療デバイス(12)は、複数のモニタリング用超音波トランスデューサを備えることを特徴とする、先行するいずれかの請求項に記載の埋め込み型超音波発生治療デバイス。
  10. 前記複数の前記放射型治療用超音波発生トランスデューサ(20)は、前記複数の前記放射型治療用超音波発生トランスデューサ(20)からの超音波の発生を引き起こす駆動用電気信号を供給する発生器(10)に電気接続回路(16,26,28)によって接続可能であることを特徴とする、先行するいずれかの請求項に記載の埋め込み型超音波発生治療デバイス。
  11. 前記埋め込み型超音波発生治療デバイスの前記電気接続回路は、前記埋め込み型超音波発生治療デバイス(12)の埋め込み型の接続レシーバ(16)から始まって、前記複数の前記放射型治療用超音波発生トランスデューサ(20)の超音波発生を引き起こすために電気信号を前記複数の前記放射型治療用超音波発生トランスデューサ(20)に供給することを特徴とする、請求項10に記載の埋め込み型超音波発生治療デバイス。
  12. 前記接続レシーバ(16)は、患者の体外に設けられるように構成された外部の電気発生器(10)と協働して前記外部の前記電気発生器と前記埋め込み型超音波発生治療デバイス(12)との間の電気的接続を確立するよう構成されていることを特徴とする、請求項11に記載の埋め込み型超音波発生治療デバイス。
  13. 前記接続レシーバ(16)は、前記外部の前記電気発生器のコネクタ(14)と協働するよう構成され、前記コネクタ(14)は、患者の皮膚を通して前記接続レシーバに差し込むのに適した1つまたは複数の経皮ニードルを備えることを特徴とする、請求項11または12に記載の埋め込み型超音波発生治療デバイス。
  14. 埋め込み型の電気発生器を備えることを特徴とする、請求項1〜11のいずれか1項に記載の埋め込み型超音波発生治療デバイス。
  15. 前記埋め込み型の電気発生器は、外部の制御器によって遠隔制御されることを特徴とする、請求項14に記載の埋め込み型超音波発生治療デバイス。
  16. 超音波の出射によって脊髄の治療を誘発する装置であって、
    ‐先行するいずれかの請求項に記載の埋め込み型超音波発生治療デバイス(12)と、
    ‐前記埋め込み型超音波発生治療デバイスの前記複数の前記放射型治療用超音波発生トランスデューサ(20)に供給される電気信号を発生させる電気発生器(10)と、
    ‐制御器(17)と、
    を備え
    当該装置が請求項12に記載の埋め込み型超音波発生治療デバイス(12)を備えるときに、前記電気発生器(10)は、請求項12に記載の前記外部の前記電気発生器(10)であり、又は、
    当該装置が請求項14に記載の埋め込み型超音波発生治療デバイス(12)を備えるときに、前記電気発生器(10)は、請求項14に記載の前記埋め込み型の電気発生器である、
    装置。
  17. 前記電気発生器(10)は、埋め込み型の電気発生器であり、
    前記埋め込み型の電気発生器は、外部制御器によって遠隔制御されることを特徴とする、請求項16に記載の装置。
  18. 前記制御器は、前記埋め込み型超音波発生治療デバイス(12)に所定の駆動用電気信号を供給して治療用超音波パルスビームが生成されるように、前記電気発生器を制御するための治療制御モジュールを備え、
    前記治療用超音波パルスビームは、10ミリ秒〜100ミリ秒の平均バースト時間を有し、
    平均バースト時間は、パルスの開始から前記パルスの終了までの平均時間であり、
    2つの連続する前記パルスの間の遅延時間は、30ミリ秒〜1000ミリ秒である、
    請求項16又は17に記載の装置。
  19. 前記複数の前記放射型治療用超音波発生トランスデューサは、0.5〜4MHzの範囲、好ましくは0.75〜2MHzの範囲の、超音波発生共鳴周波数を有する、請求項18に記載の装置。
  20. 前記治療用超音波ビームの圧力レベルは、0.8MPa〜3.0MPaである、請求項18又は19に記載の装置。
  21. 超音波の出射によって脊髄の治療を誘発する埋め込み型超音波発生治療デバイス(12)であって、前記埋め込み型超音波発生治療デバイスは脊柱管への埋め込みに適した形状を有しており、前記埋め込み型超音波発生治療デバイスは、
    ‐伸長経路(11)に沿って延びる細長の支持部材(22,32)と、
    ‐前記伸長経路(11)上の作動部分において前記細長の支持部材に沿って配置された複数の治療用超音波発生トランスデューサ(20)で構成されたアレイと、を備え、
    ‐前記複数の治療用超音波発生トランスデューサ(20)は、複数の放射型治療用超音波発生トランスデューサを含み、前記複数の前記放射型治療用超音波発生トランスデューサ(20)のそれぞれは、前記伸長経路に対して放射状に方向づけられた治療用超音波ビームを、前記放射型治療用超音波発生トランスデューサの位置における前記伸長経路に垂直な平面において前記伸長経路の周囲の少なくとも120°、好ましくは少なくとも180°の有効角度範囲にわたって出射し、
    ‐前記複数の前記放射型治療用超音波発生トランスデューサ(20)は、0.5〜4MHzの超音波発生共鳴周波数を有し、
    ‐前記埋め込み型超音波発生治療デバイスは、前記埋め込み型超音波発生治療デバイスの前記作動部分が形状を曲線状の伸長経路に適合させることができるように、前記伸長経路上の前記作動部分に沿って複数の関節部(25)を有し、
    ‐前記関節部(25)は、第一剛性より高い第二剛性を有する比較的剛性の高い部分(27)同士の間にあり、前記第一剛性を有する、前記埋め込み型超音波発生治療デバイスの比較的柔軟な部分を含み、
    ‐前記比較的剛性の高い部分(27)は、前記伸長経路(11)における前記複数の前記放射型治療用超音波発生トランスデューサ(20)の位置に対応することを特徴とする、
    埋め込み型超音波発生治療デバイス
  22. 前記複数の前記放射型治療用超音波発生トランスデューサ(20)は、前記伸長経路(11)に平行な軸を有するシリンダ状であることを特徴とする、請求項21に記載の埋め込み型超音波発生治療デバイス。
  23. 前記複数の前記放射型治療用超音波発生トランスデューサ(20)は、前記伸長経路(11)に平行な軸を有し、かつ前記軸に沿って延びる中央開口を有するチューブ状であることを特徴とする、請求項21又は22に記載の埋め込み型超音波発生治療デバイス。
  24. 前記細長の支持部材は、前記複数の前記放射型治療用超音波発生トランスデューサ(20)の前記中央開口を貫通する内部支持部材(32)を備えることを特徴とする、請求項23に記載の埋め込み型超音波発生治療デバイス。
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