以下、実施の形態について、図面を参照しながら具体的に説明する。なお、以下で説明する実施の形態は、いずれも包括的又は具体的な例を示すものである。以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素などは、一例であり、本発明を限定する主旨ではない。また、以下の実施の形態における構成要素のうち、最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。
また、各図は、模式図であり、必ずしも厳密に図示されたものではない。なお、各図において、実質的に同一の構成に対しては同一の符号を付しており、重複する説明は省略又は簡略化される場合がある。
以下の実施の形態においては、Y軸方向は、例えば上下方向(鉛直方向)であり、Y負方向側は、上側又は天井側と記載される場合がある。また、Y軸正方向側は、下側と記載される場合がある。また、X軸方向及びZ軸方向は、Y軸に垂直な平面(水平面)上において、互いに直交する方向である。また、本明細書において、平面視とは、器具本体に設けられた主面の法線方向から当該主面を見た場合を示す。
また、本明細書において、「略」又は「約」とは、製造又は配置の際に生じる誤差を含むことを意味する。
(実施の形態)
[照明装置の構成]
実施の形態に係る照明装置の構成について詳細に説明する。
図1は、実施の形態に係る照明装置の下方から見た外観斜視図である。図2は、実施の形態に係る照明装置の下方から見た分解斜視図である。図3は、実施の形態に係る照明装置が備える反射板に取付けられる構成要素を反射板から取り外した図である。図4は、実施の形態に係る照明装置の透光カバーを取り外した場合の下面図である。図5は、図4の照明装置から反射板を取り外した場合の下面図である。具体的には、図5は、実施の形態に係る照明装置から透光カバーと、反射板と、反射板に取付けられる構成要素を取り外した図である。図6は、図4のVI−VI線に対応する位置で照明装置を切断した場合の断面図である。つまり、図6は、透光カバーを取付けた状態の照明装置を、図4に示すVI−VI線に対応する位置に沿って切断した断面を示す断面図である。図7は、実施の形態に係る照明装置の透光カバーを取り外した場合の側面図である。図8は、図6の破線VIIIで囲まれた領域内を示す実施の形態に係る照明装置の部分断面図である。
図1〜図8に示されるように、照明装置10は、器具本体11と、発光部30と、反射板40と、透光カバー50と、蓄電池60と、点灯制御装置70と、端子台80と、を備える。
照明装置10は、例えば、マンションの共用部などの半屋外空間で使用される、防災用(非常用)の照明装置である。照明装置10は、具体的には、シーリングライトとして天井やブラケットライトとして壁面などの施工面に取付けられる。本実施の形態においては、照明装置10の平面視形状は、円形である。なお、本明細書において、「平面視」とは、器具本体11に設けられた主面12a、又は、反射板40に設けられた載置面41を法線方向から見た場合を示す。
器具本体11は、天井又は壁面などの造営材の施工面に取付けられる部材であり、言い換えれば、取付け台である。器具本体11は、例えば、アルミダイカスト等によって形成されるが、その他の金属、又は樹脂によって形成されてもよい。器具本体11は、平面視形状が円形の平板状のベース部12と、ベース部12の周縁部の下側に立設した側壁部13とを含む有底筒状である。
図2及び図7に示されるように、側壁部13の外周面13aには、器具本体11に対して内向きに凹み、周方向に延在する凹部22が設けられる。
また、図2に示されるように、側壁部13の外周面13aには、透光カバー50の枠体52に設けられた被係合部(雌ねじ部)53と螺合する係合部(雄ねじ部)23が設けられている。
また、凹部22は、雄ねじ部23よりもベース部12側に位置する。これによれば、例えば照明装置10を壁面に取付けた場合に、雨水が壁面を伝って側壁部13にきたときに、照明装置10の内部に当該雨水が侵入する前に、当該雨水が凹部22に流れる。
また、凹部22は、透光カバー50が有する枠体52と側壁部13とが重なる部分に位置されるとよい。言い換えると、凹部22は、側壁部13の外周面13aの中で、雄ねじ部23よりもベース部12側に位置し、且つ、枠体52に覆われる部分に位置されるとよい。凹部22の具体的な作用については、後述する。
また、図8に示されるように、側壁部13には、器具本体11に対して外向きに突出し、枠体52が有する凸部55を覆うように形成される鉤状の鉤部21が設けられる。鉤部21は、外周面13aの周方向に延在して設けられる。
ベース部12は、器具本体11を造営材に取付けるための取付け構造(開口)が設けられている。ベース部12は、平板状であり、後述する蓄電池60等の照明装置10の構成部材が載置される面(主面12a)とは反対側の面(取付け面12b)側が、造営材の施工面に取付けられる。なお、照明装置10が造営材に取り付けられた場合に、造営材の施工面と、上述した蓄電池60等の照明装置10の構成部材が載置される主面12aとは、略平行となる。
ベース部12には、2つの取付け部14が備えられている。
なお、図1〜図6の説明においては、器具本体11(照明装置10)は、天井に取付けられるものとして説明が行われる。
取付け部14は、主面12aに対して平行な方向の反射板40の動きを規制し、反射板40が着脱可能に取付けられる機構であり、造営材の施工面に対して垂直な方向に立設された状態でベース部12に設けられる。つまり、取付け部14は、反射板40を器具本体11に着脱可能に取付けるための部材である。なお、取付け部14の構造は限定されるものではない。取付け部14は、例えば、ねじ26と、ねじ26を支持し、ベース部12に立設される支柱部27とから構成される。
また、図3に示されるように、反射板40は一対の取付け孔45を有する。また、器具本体11には、一対の取付け部14が設けられる。また、一対の取付け孔45と一対の取付け部14とはそれぞれが対応した位置に配置される。図5に示されるように、一対の取付け部14は、ベース部12の周縁近傍の対向した位置に配置される。
器具本体11のベース部12には、蓄電池60、点灯制御装置70及び端子台80が載置される。
蓄電池60は、発光部30に電力を供給する電源である。蓄電池60は、例えば、外部からの交流電力の供給が停止されたときに、非常用の電源として使用される。蓄電池60は、例えば、ニッケル水素電池である。蓄電池60は、充電及び放電が可能な電池であればよく、リチウムイオン電池又は鉛蓄電池等であってもよい。蓄電池60は、蓄電池カバー61によって下方から覆われる。蓄電池カバー61は、例えば、アルミダイカストによって形成されるが、樹脂によって形成されてもよい。
点灯制御装置70は、照明装置10の外部から供給される交流電力を直流電力に変換して発光部30に供給する電源回路ユニットである。具体的には、点灯制御装置70は、基板に回路部品が実装されることにより形成された電源回路と、樹脂製のカバーとを有する。電源回路は、整流回路及びインバータ回路などを含む。点灯制御装置70は、例えば、ベース部12の主面12aに載置された状態でベース部12にネジ止めされる。
端子台80は、外部交流電源と点灯制御装置70とを電気的に接続させるために電線が差し込まれる1又は複数の端子が配設された端子ユニットである。交流電力は、端子台80に差し込まれた電線を介して外部交流電源から点灯制御装置70へ供給される。
また、電源回路には、蓄電池60を充電する充電回路が含まれる。充電回路は、照明装置10の外部から供給される交流電力を蓄電池60の充電に適した直流電力に変換し、直流電力によって蓄電池60を充電する。本実施の形態においては、停電時などの非常時においても照明装置10の使用が可能なように、蓄電池60はトリクル充電される。
また、電源回路には、外部からの交流電力の供給の停止(停電)を検出する検出回路、及び、蓄電池60を放電する放電回路も含まれる。検出回路によって停電が検出されると、放電回路は、蓄電池60を放電させる。この結果、蓄電池60は、発光部30に直流電力を供給する。これにより、照明装置10は、停電時も発光を継続することができる。
発光部30は、照明光を発する照明装置10の照明用光源として機能する。発光部30は、具体的には、基板上に実装されたLED(Light Emitting Diode)チップが、蛍光体を含有する透光性樹脂によって封止されたCOB(Chip On Board)型の発光モジュール31を備える。発光部30は、円形の発光領域を有する。本実施の形態においては、発光部30は、さらに、配光を制御するためのレンズを有し、発光部30を反射板40にネジ止めするためのホルダ32を備える。発光部30は、例えば、白色光を主とした照明光を下方に向けて発する。つまり、発光部30は、白色光を透光カバー50に向けて発する。なお、発光部30と載置面41との間には、放熱シート33などの放熱部材が配置されてもよい。
また、発光部30は、透光カバー50が備える光透過部材51と反射板40との間に配置される。また、平面視した場合に、発光部30は反射板40下面の中央部に位置する載置面41に配置される。発光部30は、反射板40の載置面41に載置され、載置面41にねじ止めされる。なお、図示されないが、発光部30は、蓄電池60及び点灯制御装置70とリード線などによって電気的に接続される。
ところで、上述したように、照明装置が備える光源の交換等のために、壁、天井等の造営材に固定される照明装置の器具本体と、照明装置が備える照明装置の構成部材とが着脱可能に取付けられている場合がある。実施の形態に係る照明装置10においては、照明装置10は蓄電池60を備える。一般的に、蓄電池が内蔵された例えば防災用(非常用)の照明装置は、定期的に蓄電池の状態を確認する必要がある。この際に、蓄電池が、蓄電池に要求される能力を満たしていないことが確認された場合、蓄電池は交換される必要がある。そのために、照明装置10においては、器具本体11に取付けられている蓄電池60を交換しやすくするために、反射板40及び透光カバー50は器具本体11と着脱可能に取付けられている。
反射板40は、発光部30が配置される載置面41が設けられ、発光部30が発する光を反射する板体である。また、反射板40は、発光部30から発せされる光を、透光カバー50(具体的には、光透過部材51)側へ反射する。また、反射板40は、発光部30を器具本体11に着脱可能に取付けるための取付け部材である。具体的には、反射板40は、主面12aに対して平行な方向にスライドされることにより、器具本体11(具体的には、取付け部14)に着脱可能に取付けられる。また、反射板40は、ベース部12に載置された蓄電池60、点灯制御装置70及び端子台80を覆うように器具本体11に取付けられる。言い換えると、蓄電池60、点灯制御装置70及び端子台80は、反射板40に覆われて器具本体11に載置される。
また、反射板40は、発光部30の光軸L方向(図6に示すY軸方向)において、器具本体11(具体的にはベース部12)と透光カバー50(具体的には透光カバー50が備える光透過部材51)との間に配置される。図6に示されるように、反射板40とベース部12との間、及び、反射板40と光透過部材51との間のそれぞれには、空隙(空気層)が形成される。つまり、反射板40は、器具本体11及び光透過部材51のいずれの部材とも直接接触しない。このように、発光部30が反射板40の載置面41に載置される構造によれば、発光部30がベース部12に載置される構造よりも、発光部30が発する熱がベース部12に伝わりにくい効果が得られる。
また、反射板40は、上方(ベース部12側)に向かうほど縮径する略漏斗状である。言い換えると、反射板40は、発光部30から離れるにつれて開口面積が広がる形状である。反射板40は、例えば、アルミニウムによって形成されるが、その他の金属又は樹脂によって形成されてもよい。
なお、ベース部12に載置される蓄電池60、点灯制御装置70及び端子台80は、反射板40が器具本体11にスライドされて取付けられる際に反射板40と接触しない位置に載置されるとよい。具体的には、上述したように反射板40は略漏斗状であるため、載置面41の上部ではなく、傾斜部42又は平坦部43の上部に蓄電池60及び端子台80が載置されるとよい。こうすることで、反射板40は、蓄電池60及び端子台80に接触することなく、取付け部14に取付けられる。
図3に示されるように、反射板40は、載置面41、傾斜部42、及び平坦部43を有する。
載置面41は、反射板40の略中心部に位置し、発光部30が載置される平面である。載置面41の平面視形状は、特に限定されるものではないが、本実施の形態においては円形である。発光部30は、載置面41に載置されることにより、光透過部材51と反射板40との間に位置する。
また、反射板40のうち載置面41の反対側の面、つまり、載置面41と背向する面には、ヒートシンクが配置されてもよい。当該ヒートシンクによれば、発光部30が発光中に発する熱を当該ヒートシンクに逃がすことができる。当該ヒートシンクは、例えば、アルミダイカストによって形成されるが、その他の金属によって形成されてもよい。
また、反射板40には、発光部30が発する光を透光カバー50側に反射させる傾斜部42が含まれるとよい。傾斜部42は、載置面41の周囲を囲むように載置面41と連続的に形成された部分であり、発光部30が発する光の一部を光透過部材51に向けて反射する。傾斜部42は、径方向において一部が湾曲したテーパ部分である。
また、反射板40の周縁部は、傾斜部42に対して傾斜して延在したフランジ状の平坦部43が設けられる。具体的には、反射板40の周縁部には、傾斜部42に対して傾斜し、載置面41に対して略平行な平坦部43が設けられる。言い換えると、反射板40の周縁近傍には、発光部30が発する光の光軸L方向に対して略垂直方向に屈曲して形成された平坦部43が設けられる。平坦部43には、取付け孔45が設けられる。
反射板40の周縁部には、一対の取付け孔45が対向して配置される。取付け孔45は、取付け部14に対応して位置し、光軸L方向に貫通して形成された孔である。取付け孔45が取付け部14に係合されることで、反射板40は器具本体11に取付けられる。なお、反射板40の平坦部43に配置される取付け孔45の数は特に限定されるものではない。器具本体11に設けられる取付け部14に対応した数だけ設けられるとよい。
透光カバー50は、照明装置10の外郭筐体の一部を構成する、器具本体11と着脱可能なカバー部材である。透光カバー50は、光透過部材51と、枠体52とを備える。
光透過部材51は、下方に向かって突出した略円形ドーム状の光学部材(グローブ)である。光透過部材51は、例えば、白色又は乳白色であり、光拡散性(光散乱性)及び透光性を有する。
光透過部材51は、枠体52の下側の開口を塞ぐように枠体52に取付けられる。光透過部材51は、具体的には、外側に向かって鍔状にせり出した光透過部材51の縁が、支持枠100と枠体52の鍔状にせり出した部分との間に挟み込まれることによって、枠体52に取付けられる。
光透過部材51は、例えば、ガラスによって形成されるが、シリコーン樹脂、アクリル樹脂、又は、ポリカーボネート樹脂によって形成されてもよい。また、光透過部材51は、表面にシルク印刷が行われることによって光拡散性を有してもよい。また、光透過部材51は、シリカ又は炭酸カルシウムなどの光拡散材(微粒子)を含有することにより光拡散性を有してもよい。また、光透過部材51の表面(内面又は外面)に光拡散材等を含む乳白色の光拡散膜を形成することで、光透過部材51は光拡散性を有してもよい。また、光拡散材を用いるのではなくシボ加工処理等によって光透過部材51の表面に微小凹凸を形成したり、光透過部材51の表面にドットパターンを印刷したりすることで、光透過部材51は光拡散性を有してもよい。また、上述した光拡散性を持たせる材料、形状等を組み合わせることで、光透過部材51は光拡散性を有してもよい。
枠体52は、発光部30及び反射板40などを側方から囲む筒状筐体である。枠体52は、円筒状である。枠体52は、器具本体11及び光透過部材51とともに、照明装置10の外郭筐体を構成する。枠体52は、外郭筐体の側壁部分に相当する。なお、枠体52は、取付け部14には接触しない。枠体52と取付け部14との間には空隙(空気層)が形成される。
枠体52は、上側の開口に器具本体11が配置された状態で回動されることにより、器具本体11に接続される。具体的には、枠体52の内周面52aには、被係合部(雌ねじ部)53が設けられている。側壁部13の外周面13aに設けられた係合部(雄ねじ部)23と雌ねじ部53とが係合(螺合)することにより、透光カバー50は器具本体11に着脱可能に取付けられる。
また、ベース部12側に位置する枠体52の端面54には、端面54から少なくとも一部が突出する凸部55が設けられている。凸部55は、端面54の周方向に延在して設けられる。
また、ベース部12の主面12aに垂直な方向における、凹部22よりもベース部12側に位置する枠体52の内周面52aには、雌ねじ部53と、ベース部12側に位置する枠体52の端面54側から器具本体11に対して内向きに傾斜する傾斜面52bが周方向に延在して設けられる。言い換えると、枠体の52の内周面52aには、枠体52の端部から光透過部材51側へ向かうにつれて縮径する部分が設けられる。
また、ベース部12側に位置する枠体52の端面54には、端面54から少なくとも一部が突出する凸部55が設けられる。凸部55は、端面54の周方向に延在して設けられる。
枠体52は、例えば、アルミダイカストによって形成されるが、その他の金属、又は、樹脂によって形成されてもよい。
また、器具本体11に透光カバー50が取付けられた場合に、照明装置10は、発光部30が発する光の光軸L方向の長さ(高さ)に対して、光軸L方向に対して垂直な方向の長さ(幅)の方が大きい扁平形状である。なお、本実施の形態においては、照明装置10は、平面視において円形であるが、楕円形状又は多角形などでもよく、平面視形状は限定されない。照明装置10の平面視形状が円形ではない場合は、照明装置10は、発光部30が発する光の光軸Lに平行な方向の長さに対して、照明装置10における最も長い垂直な方向の長さの方が大きい扁平形状であればよい。
なお、照明装置10が防災用の照明装置として採用される場合、照明装置10の外郭筐体を構成する器具本体11及び透光カバー50は、不燃性又は難燃性の材料で形成されるとよい。具体的には、上述したように、器具本体11及び枠体52はアルミダイカストによって形成され、光透過部材51はガラスによって形成されるとよい。こうすることにより、火災が発生した際などに、照明装置10が延焼によって発火することが抑制される。
また、照明装置10は、パッキン110をさらに備える。
パッキン110は、側壁部13の外周面13aと枠体52の内周面52aとの間に位置し、枠体52と側壁部13とを密着させやすくするための環状の気密封止部材である。パッキン110は、側壁部13の外周面13aに沿って配置される。言い換えると、パッキン110は側壁部13の外周面13aに、器具本体11の周方向に延在して配置される。パッキン110は、例えば、ゴム弾性を有する樹脂材料によって形成される。
なお、照明装置10は、取付けシート90をさらに備えてもよい。
取付けシート90は、ベース部12の取付け面12b側に配置され、ベース部12と造営材とを密着させやすくするための緩衝部材である。取付けシート90には、ベース部12に形成された造営材に取付けるための取付け構造(開口)に対応した位置に、取付け構造(開口)が形成される。取付けシート90は、例えば、不燃性又は難燃性であり、水が不透過のウレタン等の樹脂材料によって形成される。
次に、図9及び図10を参照して、照明装置10が造営材に取付けられた場合に、雨水等の水が照明装置10にかかったときの水の流路について説明する。
図9は、実施の形態に係る照明装置10が造営材Bに取付けられた場合に、水が照明装置10にかかったときの水の流路の一例を説明するための図である。具体的には、図9は、造営材Bが天井である場合に、天井面に照明装置10が取付けられたときを説明するための図である。なお、図9に示される白抜きの矢印方向に、水が流れるものとして説明する。また、図9に示される照明装置10は、図4に示されるVI−VI線に対応する位置に沿って切断された断面図である。
雨水等の水が照明装置10の鉤部21にかかった場合を考える。この場合に、水は、鉤部21の外面を伝って枠体52の端面54に到達する。この場合に、枠体52の外周面を伝って照明装置10の下方へ移動する水もあるが、側壁部13と枠体52との間の隙間に入る水も存在する。ここで、側壁部13と枠体52との間の隙間に入る水は凸部55に衝突する。具体的には、図9に示される白抜きの点線矢印の方向へ移動する水は凸部55に衝突する。そのため、水は照明装置10の内部に侵入することなく、照明装置10の外部に流れる。具体的には、水は照明装置10の内部に侵入することなく、図9に示される白抜きの点線矢印とは反対の方向へ移動し、照明装置10の外部に移動する。つまり、側壁部13に凸部55が設けられているために、水は照明装置10の内部に侵入されにくくなる。
次に、照明装置10が壁面に取付けられた場合について説明する。
図10は、実施の形態に係る照明装置10が造営材Bに取付けられた場合に、水が照明装置10にかかったときの水の流路の別の一例を説明するための図である。具体的には、図10は、造営材が壁である場合に、壁面に照明装置10が取付けられたときを説明するための図である。より具体的には、図10において、造営材の壁面はXZ平面である。また、照明装置10は、Z軸正方向側に発光部30からの光が発せられるように造営材の壁面に取付けられている。なお、図10に示される白抜きの矢印方向に、水が流れるものとして説明する。また、図10に示される照明装置10は、図4に示されるVI−VI線に対応する位置に沿って切断された断面図である。
照明装置10の上方から、雨水等の水が照明装置10にかかった場合を考える。この場合に、水は枠体52と側壁部13との間の隙間を通じて凹部22に到達する。その後に、水は側壁部13の外周面13aを伝って照明装置10の下方側に位置する凹部22に到達する(図10に示される一点鎖線に対応)。水は、さらに枠体52に設けられた傾斜面52bを伝って、照明装置10の下方へ出ていく。凹部22が雄ねじ部23よりもベース部12側に位置し、且つ枠体52と側壁部13とが重なる部分に位置されることにより、水が照明装置10にかかった場合に、枠体52と側壁部13との間の隙間から照明装置10内部に侵入しようとする水は、凹部22によって照明装置10内部へ侵入しにくくなる。つまり、照明装置10が造営材Bの壁面Wに取付けられた場合においても、側壁部13に凹部22が設けられ、且つ、枠体52の内周面52aに傾斜面52bが設けられることで、照明装置10にかかった雨水等の水は、照明装置10の内部に侵入されにくくなる。また、側壁部13に凹部22が設けられ、且つ、枠体52の内周面52aに傾斜面52bが設けられることで、照明装置10にかかった雨水等の水は、凹部22を通って照明装置10の外部に移動されやすくなる。
[効果等]
以上説明したように、照明装置10は、発光部30と、発光部30が設置され、平板状のベース部12及びベース部12の周縁部に立設される側壁部13を有する器具本体11と、器具本体11に係合して着脱可能に取付けられた枠体52、及び、発光部30が発する光を透過する光透過部材51を有する透光カバー50とを備える。側壁部13の外周面13aには、透光カバー50と係合する係合部23と、器具本体11に対して内向きに凹み、周方向に延在する凹部22とが設けられている。
こうすることで、照明装置10を造営物Bの壁面Wに取付けた場合に、照明装置10にかかった雨水等の水が、凹部22を流れる、つまり照明装置10の外周を伝って照明装置10の下方に移動する。これにより、照明装置10の内部に水が侵入することが抑制される。そのため、照明装置10によれば、防水性が向上される。
また、枠体52は、内周面52aに雌ねじ部53を有する筒状でもよく、係合部23は、雌ねじ部53と螺合する雄ねじ部でもよい。また、ベース部12の主面12aに垂直な方向において、凹部22は、雄ねじ部(係合部)23よりもベース部12側に位置してもよい。
こうすることで、照明装置10を造営材Bの壁面Wに取付けた場合に、照明装置10にかかった雨水等の水が最も照明装置10の内部に侵入しやすい枠体52と側壁部13の螺合部分(雄ねじ部23及び雌ねじ部53)の近傍に凹部22が形成される。例えば造営材Bの壁面Wを伝って照明装置10の内部に向かう水は、当該螺合部分に到達する前に、凹部22に流れることとなる。つまり、水は、照明装置10の外周を伝って照明装置10の下方に移動する。これにより、照明装置10の内部に水が侵入することがより抑制される。そのため、照明装置10によれば、防水性が向上される。
また、主面12aに垂直な方向における、凹部22よりもベース部12側に位置する枠体52の内周面52aには、ベース部12側に位置する枠体52の端面54側から器具本体11に対して内向きに傾斜する傾斜面52bが周方向に延在して設けられてもよい。
これにより、雨水等の水が凹部22を流れて照明装置10の下方に到達した場合に、照明装置10に水がたまりにくい。そのため、照明装置10によれば、防水性がより向上される。
また、ベース部12側に位置する枠体52の端面54には、端面54から少なくとも一部が突出する凸部55が設けられていてもよい。また、側壁部13は、器具本体11に対して外向きに突出し、凸部55を覆うように形成される鉤状の鉤部21を有してもよい。また、凸部55は、端面54の周方向に延在してもよい。また、鉤部21は、外周面13aの周方向に延在する。
これにより、照明装置10を造営材Bの天井面Cに取付けた場合に、例えば天井面Cを伝って照明装置10に到達した雨水等の水は、照明装置10の内部に侵入しにくくなる。そのため、照明装置10によれば、防水性が向上される。
また、照明装置10は、さらに、ベース部12の主面12aに垂直な方向における凹部22よりもベース部12側で、外周面13aの周方向に延在するパッキン110を備えてもよい。
これにより、枠体52と側壁部13とは密着して係合(螺合)されやすくなる。そのため、透光カバー50は、器具本体11から外れにくくなる。
また、照明装置10は、さらに、発光部30が載置され、発光部30が発する光を反射し、器具本体11に着脱可能に取付けられている反射板40を備えてもよい。
つまり、照明装置10の光源である発光部30は、照明装置10と着脱可能に取付けられる。そのため、照明装置10によれば、発光部30が故障した際に、発光部30は交換されやすい。
また、平面視した場合に、発光部30は反射板40の中央部に配置されてもよい。また、反射板40は、発光部30から離れるにつれて開口面積が広がる形状でもよい。
具体的には、反射板40は、発光部30が載置される載置面41と、載置面41に対して傾斜して延在する傾斜部42とを備える。これにより、傾斜部42で反射される発光部30から発せられる光は、照明装置10の外部へより効率よく導かれる。
また、照明装置10は、さらに、反射板40に覆われてベース部12に載置され、発光部30に電力を供給する蓄電池60を備えてもよい。
これにより、照明装置10は、停電などが発生した際においても、蓄電池60から発光部30へ電力が供給される。そのため、例えば災害などが発生した場合に外部交流電源から電力が供給されない場合においても、発光部30は光を発することができる。
(その他の実施の形態)
以上、実施の形態に係る照明装置について説明したが、本発明は、このような実施の形態に限定されるものではない。
上記実施の形態で説明された照明装置の形状は、一例である。例えば、上記実施の形態では、照明装置の平面視形状は、円形であったが、照明装置の平面視形状は、矩形などの多角形であってもよい。
また、上記実施の形態では、発光部として、COB型の発光モジュールが用いられたが、発光部の態様は特に限定されるものではない。例えば、SMD型の発光モジュールが発光部として用いられてもよい。また、発光部には、LEDチップを用いた発光モジュールに代えて、蛍光管、メタルハライドランプ、ナトリウムランプ、ハロゲンランプ、キセノンランプ、又は、ネオン管等が用いられてもよい。また、発光部には、無機エレクトロルミネッセンス、有機エレクトロルミネッセンス、ケミルミネッセンス(化学発光)、又は、半導体レーザー等が用いられてもよい。
以上、一つ又は複数の態様に係る照明装置について、実施の形態に基づいて説明したが、本発明は、この実施の形態に限定されるものではない。本発明の趣旨を逸脱しない限り、当業者が思いつく各種変形を本実施の形態に施したものや、異なる実施の形態における構成要素を組み合わせて構築される形態も、一つ又は複数の態様の範囲内に含まれてもよい。