JP6782358B2 - 3つ以上の重合ゾーンを有する気相反応器におけるオレフィン重合方法 - Google Patents

3つ以上の重合ゾーンを有する気相反応器におけるオレフィン重合方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6782358B2
JP6782358B2 JP2019523020A JP2019523020A JP6782358B2 JP 6782358 B2 JP6782358 B2 JP 6782358B2 JP 2019523020 A JP2019523020 A JP 2019523020A JP 2019523020 A JP2019523020 A JP 2019523020A JP 6782358 B2 JP6782358 B2 JP 6782358B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
polymerization
hydrogen
reactor
tube
descending
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2019523020A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2019533067A (ja
Inventor
ゲラルドゥス・マイヤー
ウルフ・シュラー
Original Assignee
バーゼル・ポリオレフィン・ゲーエムベーハー
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by バーゼル・ポリオレフィン・ゲーエムベーハー filed Critical バーゼル・ポリオレフィン・ゲーエムベーハー
Publication of JP2019533067A publication Critical patent/JP2019533067A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6782358B2 publication Critical patent/JP6782358B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
    • C08F110/00Homopolymers of unsaturated aliphatic hydrocarbons having only one carbon-to-carbon double bond
    • C08F110/02Ethene
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
    • C08F10/00Homopolymers and copolymers of unsaturated aliphatic hydrocarbons having only one carbon-to-carbon double bond
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
    • C08F2/00Processes of polymerisation
    • C08F2/001Multistage polymerisation processes characterised by a change in reactor conditions without deactivating the intermediate polymer
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
    • C08F2/00Processes of polymerisation
    • C08F2/01Processes of polymerisation characterised by special features of the polymerisation apparatus used
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
    • C08F2/00Processes of polymerisation
    • C08F2/34Polymerisation in gaseous state
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
    • C08F210/00Copolymers of unsaturated aliphatic hydrocarbons having only one carbon-to-carbon double bond
    • C08F210/02Ethene
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
    • C08F2500/00Characteristics or properties of obtained polyolefins; Use thereof
    • C08F2500/05Bimodal or multimodal molecular weight distribution
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
    • C08F2500/00Characteristics or properties of obtained polyolefins; Use thereof
    • C08F2500/07High density, i.e. > 0.95 g/cm3
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
    • C08F2500/00Characteristics or properties of obtained polyolefins; Use thereof
    • C08F2500/12Melt flow index or melt flow ratio
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
    • C08F2500/00Characteristics or properties of obtained polyolefins; Use thereof
    • C08F2500/14Die swell or die swell ratio or swell ratio

Description

本開示は、成長中のポリマー粒子が高密度化形態で下方に流れる重合ゾーンを含む気相重合反応器において1つ以上のオレフィンを重合触媒及び分子量調節剤として水素の存在下で重合させることを含むオレフィンポリマーの製造方法を提供する。
水素は、オレフィン重合方法における一般的な分子量調節剤である。水素濃度の異なる重合ゾーンの組み合わせでオレフィンを重合する場合、得られるポリオレフィンの分子量分布を広げるか、または二峰性または多峰性分子量分布を有するポリオレフィンを得ることができる。
広幅化または二峰性ポリオレフィンを製造できる重合反応器の例は、マルチゾーン循環気相重合反応器であり、ここで成長中のポリマー粒子は、高速流動化または輸送条件下で、第1の重合ゾーン(上昇管)を通って上方に流れて、上記上昇管を出て、成長中のポリマー粒子が高密度化形態で下方に流れる第2の重合ゾーン(下降管)に入り、上記下降管を出て、上昇管に再導入され、したがって、上昇管と下降管との間にポリマーの循環を確立する。国際公開WO00/02929A1号には、上昇管内に存在する反応ガス混合物とは異なる組成を有するガス及び/または液体混合物を下降管に導入することによって上昇管内に存在する反応ガス混合物が下降管に入るのが防止されるとき、マルチゾーン循環反応器の上昇管及び下降管で異なる水素濃度が生成され得ると記載されている。国際公開WO2006/120187A1号には、下降管の一部内のガス状組成物が上昇管内で反応するガス状組成物と実質的に同様に維持されるマルチゾーン循環反応器内でオレフィンを重合させる方法が開示されている。
1つの重合反応器が異なる水素濃度の2つの重合ゾーンを有するポリオレフィンを製造するための別の構成は、成長中のポリマー粒子の流動床と、成長中のポリマー粒子が高密度化形態で下方に流れる連結ゾーンとを含む反応器システムにおいて実施される。成長中のポリマー粒子が下方に流れる重合ゾーンは、国際公開WO2009/080360A1号に開示されたように流動床反応器内で統合することができるか、またはヨーロッパ特許EP2 745 926A1に記載されように、外部に配置することができる。成長中のポリマー粒子が高密度化形態で下方に流れる重合ゾーンは、時には「移動床」若しくは「沈降床」ユニットまたは反応器とも呼ばれる。
これらの重合方法は、反応ガス混合物の組成が異なる2つのゾーンを有する1つの重合反応器内で操作されるという共通点を有する。しかしながら、ポリマー特性のバランスを改善するために、オレフィンポリマーの組成を調整するにおいて、柔軟性を増加させ、1つの重合反応器内でさらに区別される条件下で重合を実施することができる可能性を提供することが好ましく;これは、1つの重合反応器内で3つ以上の異なる組成の反応ガス混合物で操作することを意味する。
国際公開WO2004/033505A1には、1つの重合ゾーンが流動床を含み、1つの重合ゾーンが下降管であり、また1つの重合ゾーンが上昇管である3つの異なる重合ゾーンを有する重合反応器内における気相重合方法を記載されている。しかしながら、これらの方法は、既存の重合反応器内で実施することができず、サブゾーンの数に制限があるという欠点を有している。
したがって、1つの重合反応器内で3つ以上の重合ゾーンで重合を容易にするので、改善されたポリマー特性の組み合わせを有する均質な多峰性オレフィンポリマーを製造するオレフィン重合方法を提供する必要がある。
本開示は、気相重合反応器において、重合触媒及び分子量調節剤としての水素の存在下で、1つ以上のオレフィンを重合させるステップを含むオレフィンポリマーの製造方法であって、上記気相重合反応器は、体積分率の比で表される、重合ゾーン内の反応ガス混合物中のオレフィンの合計に対する水素の比が異なる3つ以上の重合ゾーンを含み、かつ上記重合ゾーンの少なくとも2つは重合ユニットのサブゾーンであり、ここで成長中のポリマー粒子は、高密度化形態で下方に流れ、かつ上記重合ゾーンの少なくとも1つは上昇管であり、ここで上記成長中のポリマー粒子は高速流動化または輸送条件下で上方に流れるか、または重合ゾーンであり、ここで上記重合は成長中のポリマー粒子の流動床で起こり、上記気相重合反応器は、少なくとも1つの重合ゾーンを含み、上記重合ゾーンは、オレフィンの合計に対する水素の比が最も高い重合ゾーンにおけるオレフィンの合計に対する水素の比の2/3以下であり、かつオレフィンの合計に対する水素の比が最も低い重合ゾーンにおけるオレフィンの合計に対する水素の比よりも少なくとも1.5倍高い、オレフィンの合計に対する水素の比を有する、オレフィンポリマーの製造方法を提供する。


いくつかの実施形態において、上記気相重合反応器は、マルチゾーン循環反応器であって、ここで1つの重合ゾーンが上昇管(riser)であり、ここで成長中のポリマー粒子が高速流動化または輸送条件下で上方に流れ、かつ他の重合ゾーンが下降管のサブゾーン(sub−zones)であり、ここで上記成長中のポリマー粒子が高密度化形態で下方に流れ、上記上昇管と下降管は相互連結され、上記上昇管を出たポリマー粒子は、上記下降管に入り、上記下降管を出たポリマー粒子は、上記上昇管に入り、したがって、上記上昇管と上記下降管を通ってポリマー粒子の循環を確立する、マルチゾーン循環反応器である。
いくつかの実施形態において、1つの重合ゾーンは、成長中のポリマー粒子の流動床で重合が起こる重合ゾーンである。
いくつかの実施形態において、液体形態のバリア流体が重合ユニットの上部に供給され、ここで成長中のポリマー粒子は、高密度化形態で下方に流れる。
いくつかの実施形態において、バリア流体は、バリア流体を気化させることによって生成されたガスが0.5体積%未満の水素を有する組成を有する。
いくつかの実施形態において、バリア流体は、再循環ガス流の一部を蒸溜塔に供給し、蒸溜塔の底部からバリア流体を引き出すことによって得られる。
いくつかの実施形態において、成長中のポリマー粒子が高密度化形態で下方に流れる重合ユニットのサブゾーンにおけるオレフィンの合計に対する水素の比の差は、成長中のポリマー粒子が高密度化形態で下方に流れる重合ユニットのサブゾーンの少なくとも1つに再循環ガス流の一部を供給することによって得られる。
いくつかの実施形態において、成長中のポリマー粒子が高密度化形態で下方に流れる重合ユニットのサブゾーンにおけるオレフィンの合計に対する水素の比の差は、再循環ガス流の一部を蒸溜塔に供給し、蒸溜塔の上部から水素が豊富なガスを引き出し、成長中のポリマー粒子が高密度化形態で下方に流れる重合ユニットのサブゾーンの少なくとも1つに、蒸溜塔の上部から排出されたガスを供給することによって得られる。
いくつかの実施形態において、成長中のポリマー粒子が高密度化形態で下方に流れる重合ユニット内のポリマー粒子のホールドアップ(hold−up)量は、気相重合反応器におけるポリマー粒子の総ホールドアップ量の55重量%〜80重量%である。
いくつかの実施形態において、反応ガス混合物中のオレフィンの合計に対する水素の比が異なる3つ以上の重合ゾーンを含む気相重合反応器は、反応器カスケードの一部である。
いくつかの実施形態において、反応器カスケードは、反応ガス混合物中のオレフィンの合計に対する水素の比が異なる3つ以上の重合ゾーンを含む気相重合反応器の上流にある流動床反応器を含む。
いくつかの実施形態において、重合触媒は、チーグラーまたはチーグラーナッタ触媒である。
いくつかの実施形態において、オレフィンポリマーは、エチレンを単独重合するか、またはエチレンを1つ以上のコモノマーと共重合することによって製造されたエチレンポリマーである。
いくつかの実施形態において、エチレンポリマーは、DIN EN ISO 1183−1:2004、方法A(浸漬)に従って測定された密度が0.916〜0.964g/cm、より好ましくは0.935〜0.960g/cmであり、
DIN EN ISO 1133−1:2012−03に従って21.6kgの荷重下、190℃の温度で測定されたMFR21.6が0.5〜300g/10分である。
図1は、本開示の方法を実施するための構成を概略的に示す。 図2は、本開示の方法を実施するための別の構成を概略的に示す。
本開示は、重合触媒の存在下で1つ以上のオレフィンを重合させることを含むオレフィンポリマーの製造方法を提供する。本開示の方法において使用され得るオレフィンは、特に1−オレフィン、すなわち末端二重結合を有する炭化水素であり、これに限定されるものではない。適切なオレフィンは、官能化されたオレフィン系不飽和化合物、例えば、アクリル酸またはメタクリル酸のエステルまたはアミド誘導体、例えば、アクリレート、メタクリレート、またはアクリロニトリルであり得る。アリール置換1−オレフィンを含む非極性オレフィン系化合物が好ましい。特に好ましい1−オレフィンは、直鎖または分岐鎖C−C12−1−アルケン、特に、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテン、1−デセンなどの直鎖C−C10−1−アルケン、または4−メチル−1−ペンテンなどの分岐鎖C−C10−1−アルケン、1,3−ブタジエン、1,4−ヘキサジエンまたは1,7−オクタジエンなどの共役及び非共役ジエン、またはスチレンあるいは置換スチレンなどのビニル芳香族化合物である。様々な1−オレフィンの混合物を重合することも可能である。適切なオレフィンは、二重結合が1つ以上の環系を有することができる環状構造の一部であるものも含む。その例としては、シクロペンテン、ノルボルネン、テトラシクロドデセンまたはメチルノルボルネンまたはジエン、例えば、5−エチリデン−2−ノルボルネン、ノルボルナジエンまたはエチルノルボルナジエンがある。2種以上のオレフィンの混合物を重合することも可能である。
上記方法は、エチレンまたはプロピレンの単独重合または共重合に特に適しており、エチレンの単独重合または共重合に特に好ましい。プロピレン重合における好ましいコモノマーは、40重量%以下のエチレン及び/または1−ブテン、好ましくは0.5重量%〜35重量%のエチレン及び/または1−ブテンである。エチレン重合におけるコモノマーとして、20重量%以下、より好ましくは0.01重量%〜15重量%、特に0.05重量%〜12重量%のC−C−1−アルケン、特に1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン及び/または1−オクテンを使用するのが好ましい。エチレンが0.1重量%〜12重量%の1−ヘキセン及び/または1−ブテンと共重合される方法が特に好ましい。
本開示の重合は、分子量調節剤としての水素の存在下で、気相重合反応器内で実施される。したがって、反応器内の反応ガス混合物は、重合されるオレフィン、すなわち主モノマー及び1種以上の任意のコモノマー及び分子量調節剤としての水素を含む。反応ガス混合物は、窒素などの不活性ガス、またはメタン、エタン、プロパン、n−ブタン、イソブタン、n−ペンタン、イソペンタンまたはn−ヘキサンなどの1〜10個の炭素原子を有するアルカンまたはそれらの混合物である。不活性ガスとして窒素またはプロパンを、適切であれば、さらなるアルカンと組み合わせて使用するのが好ましい。本開示の特に好ましい実施形態において、重合は、重合希釈剤としてのC−Cアルカンの存在下で、最も好ましくはプロパンの存在下で、特にエチレンの単独重合または共重合の場合に実施される。反応ガス混合物は、一酸化炭素または水のような重合禁止剤などの追加成分または水素以外の追加の分子量調節剤をさらに含むことができる。反応ガス混合物の成分は、気相重合反応器にガス状で供給するか、または反応器内で気化する液体として供給することができる。
オレフィンの重合は、すべての通常的なオレフィン重合触媒を使用して実施することができる。これは、酸化クロムベースのフィリップス触媒を使用するか、チーグラーまたはチーグラーナッタ触媒を使用するか、またはシングルサイト触媒を使用して重合を実施できることを意味する。本開示の目的のために、シングルサイト触媒は、化学的に均一な遷移金属配位化合物に基づく触媒である。さらに、オレフィンの重合のために、これら触媒のうちの2つ以上の混合物を使用することもできる。このような混合触媒は、しばしばハイブリッド触媒と呼ばれる。オレフィン重合用のこれら触媒の製造及び使用は、一般に知られている。
好ましい触媒は、チーグラー型であり、好ましくは担体材料としてチタンまたはバナジウムの化合物、マグネシウムの化合物及び選択的に電子供与体化合物及び/または微粒子状無機酸化物を含む。
チタン化合物としては、一般に、3価または4価チタンのハロゲン化物またはアルコキシドが使用され、チタンアルコキシハロゲン化合物または様々なチタン化合物の混合物も可能である。適切なチタン化合物の例は、TiBr、TiBr、TiCl、TiCl、Ti(OCH)Cl、Ti(OC)Cl、Ti(O−i−C)Cl、Ti(O−n−C)Cl3、Ti(OC)Br、Ti(O−n−C)Br、Ti(OCHCl、Ti(OCl2、Ti(O−n−Cl2、Ti(OCBr、Ti(OCHCl、Ti(OCCl、Ti(O−n−CCl、Ti(OCBr、Ti(OCH、Ti(OCまたはTi(O−n−Cである。ハロゲンとして塩素を含むチタン化合物を使用するのが好ましい。同様に、チタン以外にハロゲンのみを含むハロゲン化チタン、これらの中でも特に塩化チタン及び特に四塩化チタンが好ましい。バナジウム化合物の中で、バナジウムハライド、バナジウムオキシハライド、バナジウムアルコキシド及びバナジウムアセチルアセトネートを特に挙げることができる。3〜5の酸化状態を有するバナジウム化合物が好ましい。
固体成分の製造において、少なくとも1種のマグネシウム化合物を追加で使用するのが好ましい。この種の適当な化合物は、ハロゲン化マグネシウムのようなハロゲン含有マグネシウム化合物、特に塩化物または臭化物及びマグネシウム化合物であり、上記ハロゲン化マグネシウムは、慣用の方法、例えば、ハロゲン化剤との反応によって得ることができる。本開示の目的のために、ハロゲンは塩素、臭素、ヨウ素若しくはフッ素、または2つ以上のハロゲンの混合物であり、好ましくは塩素または臭素及び特に塩素である。
可能なハロゲン含有マグネシウム化合物は、特に塩化マグネシウムまたは臭化マグネシウムである。ハロゲン化物を得ることができるマグネシウム化合物は、例えば、マグネシウムアルキル、マグネシウムアリール、マグネシウムアルコキシ化合物またはマグネシウムアリールオキシ化合物またはグリニャール化合物である。適切なハロゲン化剤は、例えば、ハロゲン、ハロゲン化水素、SiClまたはCClであり、好ましくは塩素または塩化水素である。
適したハロゲンフリーマグネシウム化合物の例は、ジエチルマグネシュム、ジ−n−プロピルマグネシウム、ジイソプロピルマグネシウム、ジ−n−ブチルマグネシウム、ジ−sec−ブチルマグネシウム、ジ−tert−ブチルマグネシウム、ジアミルマグネシュム、n−ブチルエチルマグネシウム、n−ブチル−sec−ブチルマグネシウム、n−ブチルオクチルマグネシウム、ジフェニルマグネシウム、ジエトキシマグネシウム、ジ−n−プロピルオキシマグネシウム、ジイソプロピルオキシマグネシウム、ジ−n−ブチルオキシマグネシウム、ジ−sec−ブチルオキシマグネシウム、ジ−tert−ブチルオキシマグネシウム、ジアミルオキシマグネシウム、n−ブチルオキシエトキシマグネシウム、n−ブチルオキシ−sec−ブチルオキシマグネシウム、n−ブチルオキシオクチルオキシマグネシウム及びジフェノキシマグネシウムである。これらの中で、n−ブチルエチルマグネシウムまたはn−ブチルオクチルマグネシウムを使用するのが好ましい。
グリニャール化合物の例は、メチルマグネシウムクロリド、エチルマグネシウムクロリド、エチルマグネシウムブロミド、エチルマグネシウムヨージド、n−プロピルマグネシウムクロリド、n−プロピルマグネシウムブロミド、n−ブチルマグネシウムクロリド、n−ブチルマグネシウムブロミド、sec−ブチルマグネシウムクロリド、sec−ブチルマグネシウムブロミド、tert−ブチルマグネシウムクロリド、tert−ブチルマグネシウムブロミド、ヘキシルマグネシウムクロリド、オクチルマグネシウムクロリド、アミルマグネシウムクロリド、イソアミルマグネシウムクロリド、フェニルマグネシウムクロリド及びフェニルマグネシウムブロミドである。
微粒子状固体を製造するためのマグネシウム化合物としては、マグネシウムジクロリドまたはマグネシウムジブロミドとは別に、ジ(C−C10−アルキル)マグネシウム化合物を使用するのが好ましい。好ましくは、チーグラーまたはチーグラーナッタ触媒は、チタン、ジルコニウム、バナジウム、クロムから選択された遷移金属を含む。
チーグラー型触媒を製造するために適した電子供与体化合物は、例えば、アルコール、グリコール、エステル、ケトン、アミン、アミド、ニトリル、アルコキシシラン及び脂肪族エーテルである。これらの電子供与体化合物は、単独で使用することができ、または互いに混合して、だけでなく追加の電子供与体化合物と混合しても使用することができる。
好ましいアルコールは、式ROHのものであり、式中、R基はC−C20炭化水素基である。好ましくは、RはC−C10アルキル基である。具体例は、メタノール、エタノール、イソプロパノール及びn−ブタノールである。好ましいグリコールは、50未満の総炭素原子数を有するものである。これらの中で、25未満の総炭素原子数を有する1,2または1,3グリコールが特に好ましい。具体例は、エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール及び1,3−プロピレングリコールである。好ましいエステルは、C−C20脂肪族カルボン酸のアルキルエステル及び特に酢酸エチル、ギ酸メチル、ギ酸エチル、酢酸メチル、酢酸プロピル、酢酸i−プロピル、酢酸n−ブチル、酢酸i−ブチルのような脂肪族モノカルボン酸のC−Cアルキルエステルである。好ましいアミンは、式NR のものであり、式中、R基は独立的に水素またはC−C20炭化水素基であり、但し、R基は同時に水素ではない。好ましくは、RはC−C10アルキル基である。具体例は、ジエチルアミン、ジイソプロピルアミン及びトリエチルアミンである。好ましいアミドは、式RCONR のものであり、式中、R及びRは、独立的に水素またはC−C20炭化水素基である。具体例は、ホルムアミド及びアセトアミドである。好ましいニトリルは、式RCNのものであり、式中、Rは上記と同じ意味を有する。具体例は、アセトニトリルである。好ましいアルコキシシランは、式R Si(ORのものであり、式中、a及びbは0〜2の整数であり、cは1〜4の整数であり、合計(a+b+c)は4であり;R、R、及びR7は、選択的にヘテロ原子を含む1〜18個の炭素原子を有するアルキル、シクロアルキルまたはアリールラジカルである。aが0または1であり、cが2または3であり、Rが選択的にヘテロ原子を含むアルキルまたはシクロアルキル基であり、Rがメチルであるケイ素化合物が特に好ましい。このような好ましいケイ素化合物の例は、メチルトリメトキシシルシラン、ジメチルジメトキシシルシラン、トリメチルメトキシシラン及びt−ブチルトリメトキシシランである。
好ましい電子供与体化合物は、アミド、エステル、及びアルコキシシランからなる群から選択される。
チーグラー型の触媒は、通常的に助触媒の存在下で重合される。好ましい助触媒は、元素周期律表の1、2、12、13または14族の金属の有機金属化合物、特に13族の金属の有機金属化合物及び特に有機アルミニウム化合物である。好ましい助触媒は、例えば、有機金属アルキル、有機金属アルコキシド、または有機金属ハライドである。
好ましい有機金属化合物は、リチウムアルキル、マグネシウムまたは亜鉛アルキル、マグネシウムアルキルハライド、アルミニウムアルキル、シリコンアルキル、シリコンアルコキシド及びシリコンアルキルハライドを含む。より好ましくは、有機金属化合物は、アルミニウムアルキル及びマグネシウムアルキルを含む。さらにより好ましくは、有機金属化合物は、アルミニウムアルキル、好ましくはトリアルキルアルミニウム化合物を含む。好ましくは、アルミニウムアルキルは、例えば、トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリ−イソブチルアルミニウム、トリ−n−ヘキシルアルミニウムなどを含む。
本開示の方法は、重合が、重合ゾーン内の反応ガス混合物中のオレフィンの合計に対する水素の比が異なる3つ以上の重合ゾーンを含む気相重合反応器で実施されることを特徴とする。本発明の方法によれば、気相重合反応器は、重合が1つの相互連結した気相中で実施される1つの容器として理解されるべきである。したがって、この容器内の異なる重合ゾーンの圧力は、速い流速を有する気相における流動抵抗から生じる圧力差とは別に、本質的に同じであり、重合ゾーンの条件は独立して変化し得ない。
重合ゾーンは、同一または実質的に同一の条件下で重合が起こる気相重合反応器の一部である。ポリマー粒子の完全な混合が生じる重合、例えば、ポリマー粒子の流動床または攪拌床における重合において、重合ゾーンはポリマー粒子の混合床の体積である。ポリマー粒子が反応器の一部を通って輸送される重合において、重合ゾーンは、モノマーまたは水素またはモノマーと水素との組み合わせについての2つの連続供給点間の体積である。次いで、モノマー供給点は、輸送されたポリマー粒子の経路に沿った位置または重合反応器の垂直に配向された反応器部分の高さとして定義され、ここで、主モノマー及び選択的に1つ以上のコモノマーまたは主モノマーの組み合わせ、選択的に1つ以上のコモノマー及び水素が1つ以上の供給ラインを通して反応器に供給される。
それぞれの重合ゾーンの反応ガス混合物中の結合されたオレフィンの濃度に対する水素の濃度の比は、製造されたポリオレフィンの分子量を決定する。オレフィンの合計に対する水素の比が大きいと、得られたポリオレフィンの分子量が低くなり;比の低いほど分子量が高くなる。重合ゾーンの反応ガス混合物中のオレフィンの合計に対する水素の比が異なる複数の重合ゾーンで重合させることによって、製造されたポリオレフィンの分子量分布が広がる。
本開示の重合は、体積分率の比で表される、重合ゾーン内の反応ガス混合物中のオレフィンの合計に対する水素の比率が異なる少なくとも3つの重合ゾーンで実施される。重合ゾーンのうちの少なくとも1つは、オレフィンの合計に対する水素の比が最も高い重合ゾーンにおけるオレフィンの合計に対する水素の比よりも少なくとも1.5倍低く、またオレフィンの合計に対する水素の比が最も低い重合ゾーンにおけるオレフィンの合計に対する水素の比よりも少なくとも1.5倍高い、オレフィンの合計に対する水素の比を有する。したがって、オレフィンの合計に対する水素の比が最も高い重合ゾーン及びオレフィンの合計に対する水素の比が最も低い重合ゾーンにおけるオレフィンの合計に対する水素の比は、少なくとも2.25倍異なる。本開示の好ましい実施形態において、少なくとも1つの重合ゾーンは、オレフィンの合計に対する水素の比が最も高い重合ゾーンにおけるオレフィンの合計に対する水素の比よりも少なくとも2倍低く、オレフィンの合計に対する水素の比が最も低い重合ゾーンにおけるオレフィンの合計に対する水素の比よりも少なくとも2倍高い、オレフィンの合計に対する水素の比を有する。
ポリマー粒子が反応器の一部を通って輸送される重合ゾーンにおいて、オレフィンの合計に対する水素の比は、特に1つ以上の非活性成分の存在下での重合のために、この重合ゾーン内で変化し得る。反応ガス混合物が移動するにつれて、1つ以上のオレフィンは重合によって消費されるのに対し、水素の濃度は本質的に一定に維持される。その結果、水素濃度が本質的に一定に維持されながら、オレフィンの体積分率が減少し得る。このような場合に、この重合ゾーンにおける本開示によるオレフィン濃度は、この重合ゾーンにおける最大オレフィン濃度とこの重合ゾーンにおける最小オレフィン濃度の平均であり;すなわち、最大オレフィン濃度と最小オレフィン濃度の合計を2で割ったものである。
本開示の実施形態において、気相反応器は3つ超過の重合ゾーン、すなわち4、5、6、7またはそれ以上の重合ゾーンを有する。好ましい実施形態において、すべての重合ゾーンは、重合ゾーンにおける反応ガス混合物中のオレフィンの合計に対する水素の比が異なる。別の好ましい実施形態において、2つ以上の重合ゾーンは、重合ゾーンで反応ガス混合物中のオレフィンの合計に対する水素の比が同一または類似である。したがって、少なくとも2つ以上の重合ゾーンは、オレフィンの合計に対する水素の比が最も高い重合ゾーンのオレフィンの合計に対する水素の比と同一または類似のオレフィンの合計に対する水素の比を有することができ、及び/または2つ以上の重合ゾーンは、オレフィンの合計に対する水素の比が最も低い重合ゾーンのオレフィンの合計に対する水素の比と同一または類似のオレフィンの合計に対する水素の比を有することができ、及び/または2つ以上の重合ゾーンは、オレフィンの合計に対する水素の比が最も高い重合ゾーンにおけるオレフィンの合計に対する水素の比よりも少なくとも1.5倍低く、オレフィンの合計に対する水素の比が最も低い重合ゾーンにおけるオレフィンの合計に対する水素の比よりも少なくとも1.5倍高い、オレフィンの合計に対する水素の比を有することができる。
本開示の方法の少なくとも2つの重合ゾーンは、成長中のポリマー粒子が高密度化形態で下方に流れる重合ユニットのサブゾーンである。成長中のポリマー粒子が高密度化形態で下方に流れるこのような重合ユニットは、しばしば「下降管」と呼ばれる。このような重合ユニットについての他の一般的な名称は、「移動床」若しくは「沈降床」ユニットまたは反応器である。
本開示の全体を通して、ポリマーの「高密度化形態」という用語は、ポリマーの質量と反応器体積との間の比が、生成されたポリマーの「流動嵩密度」(poured bulk density)の80%より高いことを意味する。したがって、例えば、420kg/mと同一のポリマー嵩密度の場合、ポリマーの「高密度化形態」は、ポリマー質量/反応器体積比が少なくとも336kg/mであることを意味する。ポリマーの「流動嵩密度」は、当業者に周知のパラメーターであり、これはDIN EN ISO 60:1999にしたがって測定することができる。反応器内部の固体の密度は、ポリマーが占める反応器の体積当たりのポリマーの質量として定義される。
典型的には、下降管は、実質的にプラグフローモードで下方に移動する成長中のポリマー粒子の床を含有するウ重合ユニットである。「プラグフローモード(plug flow mode)」とは、ポリマー粒子の逆混合がほとんどないか、好ましくは全くないことを意味する。本開示による方法の好ましい実施形態において、ポリマー粒子は、0.01〜0.7m/s、好ましくは0.1〜0.6m/s、より好ましくは0.15〜0.5m/sの速度で下降管で下方に流れる。
反応したオレフィンを置換するために、また下降管内のガス流を制御するために、ガス状または液状供給流を1つ以上の位置で下降管内に導入することができる。供給流は、好ましくは主モノマーを含み、1つ以上のコモノマー、プロパンなどの不活性成分、または水素をさらに含むことができる。下降管にガス状または液状供給流の添加量及び下降管内の圧力条件に応じて、ポリマー粒子を取り囲むガス状媒体は、ポリマー粒子と同時に下方へ、またはポリマー粒子対して向流で上方へ移動するように設計され得る。下降管に液体流を供給するとき、これらの液体流は、好ましくは下降管内で気化して、下降管内の反応ガス混合物の組成に寄与する。1つ以上の供給流で下降管を操作するとき、供給流を下降管に導入するための供給点は、下降管の高さにわたって均一に分布するのが好ましい。
本開示の好ましい実施形態において、下降管の底部は、下降管から上昇管への成長中のポリマー粒子の流れを制御するための制御弁を備えている。制御弁は、単純若しくは二重バタフライ弁またはボール弁のような機械式弁が好ましい。好ましくは、時々「投入ガス」と呼ばれるガスの流れが、制御弁を通って成長中のポリマー粒子の流れを促進するために、制御弁のすぐ上の1つ以上の位置で下降管の下部に供給される。投入ガスは、好ましくは、圧縮機の下流の未反応モノマーの再循環流から取り出される。制御弁の開度(opening)を変化させ、及び/または投入ガスの流速を変化させることによって、下降管内のポリマー粒子の速度を調節することができる。
本開示の方法によれば、成長中のポリマー粒子が高密度化形態で下方に流れる重合ユニットは、これらのサブゾーン内の反応ガス混合物中のオレフィンの合計に対する水素の比が異なる少なくとも2つのサブゾーンを有する。異なるガス組成は、適切な液状またはガス状供給流を下降管の中央部に導入することによって確立することができる。次に、全般的な下向きのガス流の場合、下降管の下部のガス組成は、下降管の上部を通って下方に流れるガスと、下降管の中央部(複数)に投入された、追加で注入された液体またはガス状供給流から誘導されたガス成分の組み合わせである。次に、全般的な上向きのガス流の場合、下降管の上部のガス組成は、下降管の下部を通って上方に流れるガスと、下降管の中央部(複数)に投入された、追加で注入された液状またはガス状供給流から誘導されたガス成分の組み合わせである。本発明の別の実施形態において、下降管に供給される流れの大部分は、下降管の中央部に供給されるので、下降管の1つ以上の上部サブゾーンで上向きガス流を生成し、下降管の1つ以上の下部サブゾーンで下向きガス流を生成する。次に、それぞれのサブゾーンにおける適切なガス組成は、供給流(複数)の大部分の供給点(複数)付近に、反応ガス混合物の意図されたガス組成を生成するための追加の供給流を供給することによって確立することができる。
本開示の好ましい実施形態において、ポリマー粒子を取り囲むガス状媒体は、ポリマー粒子と同時に下方に移動する。したがって、下降管の下部におけるガス組成は、下降管の上部を通って下方に流れるガスと、下降管の中央部(複数)に投入された追加注入液体またはガス状供給流から誘導されたガス成分の組み合わせである。
本開示の方法において、成長中のポリマー粒子は、上部から下降管に入り、底部から下降管を出る。したがって、上記方法は、成長中のポリマー粒子を下降管の出口から下降管の入口へ輸送するステップを含む。下降管の出口から下降管の入口へポリマー粒子の輸送を実現する重合反応器のユニットは、気相重合反応器内の1つの重合ゾーンを形成する。本開示の実施形態において、下降管の出口から下降管の入口への成長中のポリマー粒子の輸送は、流動床反応器として作動するユニットによって起こる。このような実施形態において、下降管は気相反応器内に、その周囲に、またはそれに隣接して配置することができる。
流動床反応器は、反応ガス混合物で反応器の下端部で、通常的にガス流を分配する機能を有するガス分配グリッドの下に供給し、その上端部でガスを再び取り出すことによって流動状態に維持されるポリマー粒子の床で重合が起こる反応器である。次いで、反応ガス混合物は、圧縮機及び重合熱を除去するための熱交換器を備えた再循環ラインを介して反応器の下端部に戻る。反応ガス混合物の速度は、第一に、重合ゾーンとして役割を果たす管内に存在する微細に分割されたポリマーの混合床を流動化させ、第二に、重合熱を効果的に除去するために十分に高くなければならない。
別の好ましい実施形態において、下降管の出口から下降管の入口への成長中のポリマー粒子の輸送は上昇管によって起こり;その手段は、高速流動化または輸送条件下で作動する重合ユニットによって起こる。上昇管内の高速流動化条件は、反応ガス混合物をポリマー粒子の輸送速度よりも高い速度で供給することによって確立される。反応ガス混合物の速度は、一般に、0.5〜15m/s、好ましくは0.8〜5m/sである。用語「輸送速度」及び「高速流動化条件」は、当業界によく知られている。これらの用語の定義については、例えば、「D.Geldart,Gas Fluidization Technology,page 155 et seq.,J.Wiley&Sons Ltd.,1986」を参照する。
本開示の最も好ましい実施形態において、気相重合反応器はマルチゾーン循環反応器である。このような反応器は、例えば、国際公開WO97/04015A1号及び国際公開WO00/02929A1号に記載されており、2つの相互連結した重合ゾーン、すなわち、成長中のポリマー粒子が高速流動化または輸送条件下で上方に流れる上昇管、及び成長中のポリマー粒子が重力の作用下で、高密度化形態で流れる下降管を有する。上昇管を出たポリマー粒子は、下降管に入り、下降管を出たポリマー粒子は、上昇管内に再導入され、それにより2つの重合ゾーンの間でポリマーの循環が確立され、ポリマーはこれらの2つのゾーンを通して交互に複数回通過する。このような重合反応器において、固体/ガス分離器が下降管の上部に配置され、上昇管から来るポリオレフィンと反応ガス状混合物とを分離する。成長中のポリオレフィン粒子は、下降管に入り、上昇管の分離された反応ガス混合物は、ガス再循環ラインを通して重合反応器内に1つ以上の再導入点へ連続的に再循環する。好ましくは、再循環ガスの大部分は、上昇管の底部に再循環する。再循環ラインは、圧縮機及び重合熱を除去するための熱交換器を備えるのが好ましい。好ましくは、触媒供給のためのラインが上昇管の上に配列され、ポリマー排出システムが下降管の底部に配置される。メーキャップモノマー、コモノマー、水素及び/または不活性成分の導入は、上昇管及び下降管に沿って様々な点において起こり得る。
成長中のポリマー粒子を下降管の出口から下降管の入口に輸送するための上昇管を含む重合反応器内で重合を実施することは、成長中のすべてのポリマー粒子が重合反応器のすべての重合ゾーンを繰り返し通過するという利点をもたらす。1つの気相重合反応器内で、改善されたポリマー特性の組み合わせを有する均質な多峰性オレフィンポリマーを製造することが可能である。
上昇管のように、下降管の出口から下降管の入口へのポリマー粒子の輸送を実現する重合ゾーンまたは成長中のポリマー粒子の流動床を含む重合ゾーンと下降管の最上部サブゾーンとの間で異なる重合条件を確立するために、輸送重合ゾーンを出る反応ガス混合物が部分的または全体的に下降管に入ることを防止することができる。これは、例えば、ガス及び/または液体混合物の形態のバリア流体を下降管に、好ましくは下降管の上部に供給することによって達成され得る。バリア流体は、上昇管内にあるガス混合物とは異なる適切な組成を有するべきである。バリア流体の添加量は、ポリマー粒子の流れに対して向流のガスの上向き流れが、特にその上部で発生し、上昇管から来る粒子と同伴されるガス混合物に対するバリアとして作用するように調整することができる。
バリア流体は、好ましくは再循環ガス流から由来し、より好ましくはその流れを部分的に凝縮することによって得られる。結果的に、バリア流体は、重合されるモノマー以外に、窒素または1〜10個の炭素原子を有するアルカンのような重合希釈剤として使用される不活性化合物、水素または反応ガス混合物の他の成分を含有することができる。
バリア流体の製造は、再循環ガス流の一部、好ましくは圧縮機の下流及び再循環ラインに含まれた熱交換器の上流を分離し、分離したガスを熱交換器に通過させて部分的に凝縮させ、得られた液体−ガス混合物を液体及びガス状流に分離することによって達成することができる。バリア流体は、バリア流体を気化させることによって生成されたガスが0.5体積%未満の水素、より好ましくは0.2体積%未満の水素、特に0.1体積%未満の水素を有する組成を有するのが好ましい。好ましくは、エチレン及び選択的に1つ以上のコモノマーを含む供給流は、バリア流体と共に、またはバリア流体の供給点に近接して下降管内に導入される。
本開示の好ましい実施形態において、好ましくは圧縮機の再循環ライン下流及び熱交換器の上流から引き出される再循環ガス流の一部は、蒸溜塔に供給され、ここで、この流れは蒸溜塔の底部から引き出され得る液体及び蒸溜塔の上部から引き出され得るガス状フラクションに分離される。下降管へのバリア流体として供給される液体を製造するために蒸溜塔を使用することによって、この液体中のより低い水素含有量は、単一の熱交換器を液体−ガス分離器と組み合わせて使用することによって達成され得る。単一の蒸溜塔の代わりに2つ以上の蒸溜塔を組み合わせて使用することもできる。
好ましくは、バリア流体は、液体形態で重合ユニットの上部に供給され、ここで成長中のポリマー粒子は、高密度化形態で下方に流れる。
気相重合反応器が、重合ゾーンにおいて反応ガス混合物中のオレフィンの合計に対する水素の比が異なる3つ超過の重合ゾーンを有する本開示の実施形態において、1つの重合ゾーンは、成長中のポリマー粒子を下降管の出口から下降管の入口に輸送するユニット、好ましくは上昇管または成長中のポリマー粒子の流動床を含むユニットによって形成するのが好ましく、オレフィンの合計に対する水素の比が異なるさらなる重合ゾーンは、下降管内に確立されたサブゾーンである。したがって、本開示の方法において、下降管は、反応ガス混合物中のオレフィンの合計に対する水素の比が異なる2つ、3つ、4つまたはそれ以上のサブゾーンを有することができる。下降管はまた、反応ガス混合物中のオレフィンの合計に対する水素の比が同じまたは非常に類似の2つ以上のサブゾーンを有することができる。好ましくは、下降管は、サブゾーン内の反応ガス混合物中のオレフィンの合計に対する水素の比が1.5倍以上互いに異なる2つまたは3つ、より好ましくは2つのサブゾーンを有する。
本開示の好ましい実施形態において、成長中のポリマー粒子が高密度化形態で下方に流れる重合ユニットのサブゾーン内の反応ガス混合物中のオレフィンの合計に対する水素の比の差は、成長中のポリマー粒子が高密度化形態で下方に流れる重合ユニットのサブゾーン中の少なくとも1つに再循環ガス流の一部を供給することによって得られ、ここで成長するポリマー粒子は、高密度形態で下方に流れる。好ましくは、このような再循環ガスは、エチレン及び選択的に1つ以上のコモノマーを含む供給流の成分として下降管に導入される。
本開示のさらなる好ましい実施形態において、好ましくは圧縮機の再循環ライン下流及び熱交換器の上流から引き出される再循環ガス流の一部は、蒸溜塔に供給され、ここでこの流は蒸溜塔の底部から引き出され得る液体及び蒸溜塔の上部から引き出され得るガス状フラクションに分離され、成長中のポリマー粒子が高密度化形態で下方に流れる重合ユニットのサブゾーン内のオレフィンの合計に対する水素の比の差は、成長中のポリマー粒子が高密度化形態で下方に流れる重合ユニットのサブゾーンの少なくとも1つに蒸溜塔の上部から引き出された水素に富むガス状フラクションの一部を供給することによって得られる。単一の蒸溜塔の代わりに2つ以上の蒸溜塔を組み合わせて使用することもできる。好ましくは、このような水素に富むガスは、エチレン及び選択的に1つ以上のコモノマーを含む供給流の成分として下降管に導入される。
好ましくは、成長中のポリマー粒子が高密度化形態で下方に流れる重合ユニット内のポリマー粒子のホールドアップ量は、気相重合反応器におけるポリマー粒子の総ホールドアップ量の55重量%〜80重量%である。
気相重合反応器内における重合は、凝縮または超凝縮モードにおいても実施することができ、ここで循環反応ガス混合物の一部が露店以下に冷却され、反応ガスを冷却させるために気化エンタルピーをさらに利用するために、液相及び気相として別々に、または二相混合物として一緒に反応器に戻る。
本開示の好ましい実施形態において、反応ガス混合物中のオレフィンの合計に対する水素の比が異なる3つ以上の重合ゾーンを含む気相重合反応器は、反応器カスケードの一部である。反応器カスケードのさらなる重合反応器は、気相反応器または懸濁反応器のような任意の種類の低圧重合反応器であり得る。反応器カスケードの重合方法が懸濁重合を含む場合、懸濁重合は気相重合の上流で実施するのが好ましい。このような懸濁重合を実施するのに適した反応器は、例えば、ループ反応器または撹拌タンク型反応器である。適切な懸濁媒体は、とりわけ、イソブタンのような不活性炭化水素若しくは炭化水素の混合物、または他のモノマー自体である。懸濁液で実施されるこのような追加の重合段階は、予備重合段階を含むこともできる。オレフィンの多段重合が気相で実施される追加の重合段階を含む場合、追加の気相重合反応器は、水平または垂直撹拌式気相反応器、流動床反応器またはマルチゾーン循環反応器のような任意のタイプの気相反応器であり得る。このような追加の気相重合反応器は、反応ガス混合物中のオレフィンの合計に対する水素の比が異なる3つ以上の重合ゾーンを含む気相重合反応器の下流または上流に配置することができる。本開示の特に好ましい実施形態において、反応ガス混合物中のオレフィンの合計に対する水素の比が異なる3つ以上の重合ゾーンを含む気相重合反応器は、流動床重合反応器が3つ以上の重合ゾーンを含む気相重合反応器の上流に配置される反応器カスケードの一部である。
図1は、本開示の方法を実施するための流動床反応器及びマルチゾーン循環反応器を含む重合反応器カスケードの構成を概略的に示す。
第1の気相反応器、流動床反応器1は、ポリオレフィン粒子の流動床2、ガス分配グリッド3及び減速ゾーン4を含む。減速ゾーン4は、一般に反応器の流動床部分の直径と比較して増加した直径を有する。ポリオレフィン床は、反応器1の底部に配置されたガス分配グリッド3を通して供給されるガスの上向きの流れによって流動化状態に維持される。再循環ライン5を介して減速ゾーン4の上部を出る反応ガス混合物のガス流は、圧縮機6によって圧縮され、熱交換器7に移送され、ここで冷却された後、位置8のガス分配グリッド3の下の点で流動床反応器1の底部に再循環する。適切な場合には、再循環ガスは、反応器を凝縮した材料で、すなわち、凝縮モードで反応器を操作するように、熱交換器内の1つ以上の再循環ガス成分の露店以下に冷却することができる。再循環ガスは、未反応モノマーの他に、アルカンのような不活性凝縮性ガス、及び窒素のような不活性非凝縮性ガスを含むことができる。メーキャップモノマー、水素及び任意の不活性ガスまたはプロセス添加剤は、例えば、圧縮機6の上流にあるライン9を介して様々な位置で反応器1に供給され得る。一般に、触媒は、好ましくは流動床2の下部に配置されるライン10を介して反応器1に供給される。
流動床反応器1から得られたポリオレフィン粒子は、ライン11を介して不連続的に排出され、流動床反応器1から来るガス状混合物が第2の気相反応器に入ることを避けるために固体/ガス分離器12に供給される。固体/ガス分離器12を出るガスは、ライン13を介してオフガスとして反応器を出る一方、分離されたポリオレフィン粒子は、ライン14を介して第2の気相反応器に供給される。
第2の気相反応器は、ポリオレフィン粒子によって繰り返し的に通過する上昇管22及び下降管23を含むマルチゾーン循環反応器21である。上昇管22内において、ポリオレフィン粒子は、矢印24の方向に沿って高速流動化条件下で上方に流れる。下降管23内において、ポリオレフィン粒子は、重力の作用下で矢印25の方向に沿って下方に流れる。上昇管22と下降管23は、相互連結屈曲部26と27によって適切に相互連結されている。
上昇管22を通って流れた後、ポリオレフィン粒子及び反応ガス混合物は上昇管22を出て、固体/ガス分離ゾーン28に運ばれる。このような固体/ガス分離は、例えば、サイクロンのような遠心分離器などの従来の分離手段を使用して実施することができる。分離ゾーン28からポリオレフィン粒子は、下降管23に入る。
分離ゾーン28を出た反応ガス混合物は、圧縮機30及び熱交換器31が備えられた再循環ライン29によって上昇管22に再循環する。圧縮機30と熱交換器31との間で、再循環ライン29が分離され、ガス状混合物は2つの分離された流れに分割され:ライン32は再循環ガスの一部を相互連結屈曲部27に運ぶ一方、ライン33は再循環ガスの別の部分を上昇管22の底部に運び、その中で高速流動化条件を確立する。
ライン14を介して第1の気相反応器から来るポリオレフィン粒子は、位置34の相互連結屈曲部27でマルチゾーン循環反応器21に入る。マルチゾーン循環反応器21で得られたポリオレフィン粒子は、排出管35を介して下降管23の底部から連続的に排出される。
分離ゾーン28を出たガス状混合物の一部は、圧縮機30を通過した後に再循環ライン29を出て、ライン36を通って熱交換器37に送られ、ここでモノマー及び任意の不活性ガスが部分的に凝縮する温度に冷却される。分離容器38は、熱交換器37の下流に配置されている。分離された液体は、ライン39を介して分離容器38から引き出され、ポンプ43によってライン40、41、42を通って下降管23に供給され、ここでライン40を介して導入された供給流は、上昇管22の反応ガス混合物が下降管23に入ることを防止するためのバリアを生成するために供給される。メーキャップモノマー、メーキャップコモノマー及び選択的に不活性ガス及び/またはプロセス添加剤は、ライン44を介してライン41に導入された後、投入点45で下降管23に供給され得、ライン46を介してライン42に投入された後に投入点47で下降管23に供給され得る。メーキャップモノマー、メーキャップコモノマー及び選択的に不活性ガス及び/またはプロセス添加剤は、ライン48を介して再循環ライン29内にさらに導入され得る。分離容器38内で気相として得られたガス状混合物は、ライン49を通って再循環ライン29に再循環する。ライン50は、再循環ガス混合物の量を投入点47に追加で供給するために役割を果たす。
下降管23の底部には、下降管23から相互連結屈曲部27を通って上昇管22へのポリオレフィン粒子の流れを調節するための調節可能な開口部を有する制御弁51が設けられている。制御弁51の上部で、ライン52を通って再循環ライン29から来る循環ガス混合物の量は下降管23に導入され、制御弁51を通るポリオレフィン粒子の流れを促進する。
図2は、再循環ガス流から下降管23内に供給される液体を得る方法であって、図1に示された構成と異なる本開示の方法を実施するための流動床反応器及びマルチゾーン循環反応器を含む重合反応器カスケードの別の構成を概略的に示す。
分離ゾーン28を出たガス状混合物の一部は、圧縮機30を通過した後に再循環ライン29を出て、ライン61を介して液体及びガス状フラクションに分離されるための蒸溜塔62に送られる。ライン63を介して蒸溜塔62の底部から引き出された液体は、ポンプ43によってライン40、41、42を通って下降管23に供給され、ここでライン40を介して導入された供給流は、上昇管22の反応ガス混合物が下降管23に入ることを防止するために、バリアを生成するように供給される。蒸溜塔62の上部から引き出されたガス状混合物は、ライン63を通って再循環ライン29に再循環する。蒸溜塔62の上部から引き出されたガス状混合物の一部は、ライン64を介して投入点47にさらに供給される。
本開示の方法は、DIN EN ISO 1183−1:2004、方法Aに従って測定された密度が0.916〜0.964g/cm、より好ましくは0.935〜0.960 g/cmであり、DIN EN ISO 1133−1:2012−03に従って21.6kgの荷重下で190℃の温度で測定されたMFR21.6が0.5〜300g/10分、より好ましくは1〜100g/10分、さらにより好ましくは1.2〜100g/10分、特に1.5〜50g/10分のポリエチレンの製造に特に適している。このようなポリエチレンは、ブロー成形品の製造に特に適している。
メルトフローレートMFR21.6は、21.6kgの荷重下で、190℃の温度でDIN EN ISO 1133−1:2012−03に従って測定した。
メルトフローレートMFRは、5kgの荷重下で、190℃の温度でDIN EN ISO 1133−1:2012−03に従って測定した。
メルトフローレートMFR2.16は、2.16kgの荷重下で、190℃の温度でDIN EN ISO 1133−1:2012−03に従って測定した。
流量比FRRは、MFR21.6/MFRの比である。
密度は、DIN EN ISO 1183−1:2004、方法A(液浸)に従って2mm厚さの圧縮成形プラークで測定した。圧縮成形プラークは、規定された熱履歴で製造した:180℃、20MPaで8分間加圧し、続いて30分間沸騰水で結晶化した。
膨潤比は、ダイ出口から78mmの距離に配置されたレーザダイオードを用いて、190℃の温度で円錐形の入口(角度=20゜、D=2mm、L=2mm、全長=30mm)を有する30/2/2/20円形穿孔ダイにおいて1440s−1の剪断速度で高圧キャピラリーレオメーター(Rheograph25,Gottfert Werkstoff−Prufmaschinen GmbH、Buchen,Germany)で測定した。ピストンがダイ入口から96mmの位置に到逹した瞬間に、押出物をダイ出口から150mmの距離で(Gottfertの自動切断装置により)切断した。膨潤比(SR)[%]は、dで分けた差(dmax−d)×100をdで割った値として定義され、ここで、dmaxはストランドの最大直径であり、dはダイの直径である;SR=(dmax−d)100%/d
環境応力亀裂抵抗は、界面活性剤水溶液中で国際標準ISO 16770:2004に従ったフル-ノッチクリープテスト(FNCT)によって決定された。ポリマーサンプルから、厚さ10mmの圧縮成形シートを製造した。正方形断面(10×10×100mm)を有するバー(bar)は、応力方向に対して垂直に4つの側面にかみそりの刃を使用してノッチを入れた。M.Fleissner in Kunststoffe 77(1987),pp.45に記載されているようなノッチ装置は、深さ1.6mmの鋭いノッチのために使用した。加えられた荷重は、初期靱帯面積で割った引張力から計算した。靭帯面積は、残りの面積=試料の総断面積からノッチ面積を引いたものである。FNCT試料の場合:10×10mm−台形ノッチ面積の4倍=46.24mm(破損プロセス/亀裂伝播のための残りの断面積)。試験片は、ARKOPAL N100の2重量%の水溶液中、80℃で4MPaの一定荷重で、ISO 16770で提示されているような標準条件を使用して負荷された。試験片の破断までの経過時間を検出した。
実施例1
図1に示したように、2つの相互連結した反応ゾーンを有する流動床反応器及びマルチゾーン循環反応器(MZCR)のカスケードでポリエチレンを製造し、ここでMZCRの下降管は、反応ガス混合物中のオレフィンの合計に対する水素の比が異なる2つのサブゾーンを有する。
電子供与体/Tiのモル供給比が8である国際公開WO2014/202420A1号の実施例1aに従って製造されたチーグラーナッタ触媒9.1g/hは、5kg/hの液体プロパンを使用して、トリイソブチルアルミニウム(TIBA)、ジエチルアルミニウムクロリド(DEAC)及びテトラヒドロフラン(THF)を投入した第1の撹拌予備接触容器に供給した。トリイソブチルアルミニウム対ジエチルアルミニウムクロリドの重量比は7:1であった。アルミニウムアルキル対固体触媒の重量比は5:1であった。アルミニウムアルキル対THFの重量比は70:1であった。第1の予備接触容器を50℃で滞留時間30分に維持させた。第1の予備接触容器の触媒懸濁液を第2の撹拌予備接触容器に連続的に移し、これを滞留時間30分で操作し、50℃に維持させた。触媒懸濁液を、ライン10を介して流動床反応器1に連続的に移した。
流動床反応器1において、分子量調節剤として水素を使用して、不活性希釈剤としてプロパンの存在下でエチレンを重合した。エチレン42kg/h及び水素120g/hを、ライン9を介して流動床反応器1に供給した。コモノマーは添加しなかった。重合温度80℃、圧力2.9MPaで重合を実施した。選択された供給速度は、反応器に11.1体積%のエチレン濃度及び14.4体積%の水素濃度をもたらした。
流動床反応器1で得られたポリエチレンは、8g/10分のMFR2.16及び0.967g/cmの密度を有していた。
流動床反応器1で得られたポリエチレンをマルチゾーン循環反応器21に連続的に移し、この反応器は、反応ガス混合物が単に分離ゾーン28を出た直後のライン29の開始で測定された2.5MPaの圧力及び85℃の温度で操作した。上昇管22は内径200mm、長さ19mであった。下降管23は全長18m、内径300mmを有する上部5m及び内径150mmを有する下部13mを有する。最終ポリマーはライン35を介して不連続的に排出された。
上昇管22の反応ガス混合物が下降管23に入ることを防止するために、330kg/hの液体流をバリア流体としてライン40を介して下降管の上部に供給した。液体は、52℃及び2.5MPaの作業条件で、熱交換器37内で部分的に凝縮する再循環ガス混合物から由来するバリアを生成し、分離容器38内で液状及びガス状成分を分離する。液体バリア流体は、バリア流体を気化させて生成されたガスが、6.5体積%のエチレン、0.12体積%の水素、1.2体積%の1−ヘキセン及び92体積%のプロパンを有する組成を有していた。
下降管に対するモノマーは2つの位置で、すなわち、バリアの真下に位置した第1の投入点45と、第1の投入点の3メートル下に位置した第2の投入点47に供給した。第1の投入点45において、分離容器38から来る15kg/hの液体、両方ともライン44を介して供給された12kg/hのエチレン及び1.15kg/hの1−ヘキセンを下降管に導入した。第2の投入点47において、分離容器38から来る15kg/hの液体、及びライン46を介して供給された6kg/hのエチレンを下降管に導入した。下降管23の下部において上部よりも高い水素含有量に到逹するために、3kg/hの再循環ガス組成物を、ライン50を介して第2の投入点47に投入した。また、5kg/hのプロパン、22.3kg/hのエチレン及び30g/hの水素を、ライン48を通して再循環ライン29に供給した。
流動床反応器及びマルチゾーン循環反応器のカスケードで製造された最終オレフィンポリマーのうち、第1の反応器で50重量%が製造され、第2の反応器で50重量%が製造された。
MZCRの上昇管及び下降管内の反応ガス混合物のモノマー及び水素の濃度を表1に示す。表1は、マルチゾーン循環反応器から排出された最終オレフィンポリマーの特性をさらに報告する。
実施例2
下降管23に供給されるための液体が図2に示したように、蒸溜塔62から生じたことを除いて、同一条件下で実施例1の重合を繰り返した。さらに、下降管23の下部における水素濃度を高めるために第2の投入点47に導入されたガス混合物は、蒸溜塔62の上部から来た。
液体バリア流体は、バリア流体を気化させて生成されたガスが、6.5体積%のエチレン、0.04体積%の水素、1.2体積%の1−ヘキセン及び92体積%のプロパンを有する組成を有していた。
追加のモノマーは、2つの位置で、すなわち、バリアの真下に位置した第1の投入点45と第1の投入点から3メートル下に位置した第2の投入点47で下降管に供給された。第1の投入点45において、蒸溜塔62の底部から来る15kg/hの液体、両方ともライン44を介して供給される12kg/hのエチレン及び1.15kg/hの1−ヘキセンを下降管に導入した。第2の投入点47において、蒸溜塔62の底部から来る15kg/hの液体及びライン46を介して供給される6kg/hのエチレンを下降管に導入した。下降管23の下部において上部よりも高い水素含有量に到逹するために、蒸溜塔62の上部から来る2kg/hのガスを、ライン64を介して第2の投入点47に投入した。また、5kg/hのプロパン、22.3kg/hのエチレン及び35g/hの水素を、ライン48を通して再循環ライン29に供給した。
MZCRの上昇管及び下降管内の反応ガス混合物のモノマー及び水素の濃度を表1に示す。表1は、マルチゾーン循環反応器から排出された最終オレフィンポリマーの特性をさらに報告する。
比較例A
下降管内の反応ガス混合物の組成を下降管の全長にわたって本質的に一定に維持させるために、再循環ガスを、ライン50を介して第2の投入点47に投入しなかったことを除いて、同一条件下で実施例1の重合を繰り返した。
液体バリア流体は、バリア流体を気化させて生成されたガスが6.4体積%のエチレン、0.16体積%の水素、1.2体積%の1−ヘキセン及び92体積%のプロパンを有する組成を有していた。
第1の投入点45において、分離容器38から来る15kg/hの液体、両方ともライン44を介して供給された12kg/hのエチレン及び1.15kg/hの1−ヘキセンを下降管に導入した。第2の投入点47において、分離容器38から来る15kg/hの液体、及びライン46を介して供給される6kg/hのエチレン(しかし、再循環ガスではなく)を下降管に導入した。また、5kg/hのプロパン、22.3kg/hのエチレン及び28g/hの水素を、ライン48を通して再循環ライン29に供給した。
MZCRの上昇管及び下降管内の反応ガス混合物のモノマー及び水素の濃度を表1に示す。表1は、マルチゾーン循環反応器から排出された最終オレフィンポリマーの特性をさらに報告する。
比較例B
下降管の下部における反応ガス混合物の組成を上昇管の反応ガス組成に適合させたことを除いて、同一条件下で実施例1の重合を繰り返した。
液体バリア流体は、バリア流体を気化させて生成されたガスが6.6体積%のエチレン、0.13体積%の水素、1.3体積%の1−ヘキセン及び92体積%のプロパンを有する組成を有していた。
第1の投入点45において、分離容器38から来る15kg/hの液体、両方ともライン44を介して供給された12kg/hのエチレン及び1.15kg/hの1−ヘキセンを下降管に導入した。第2の投入点47において、分離容器38から来る15kg/hの液体、及びライン46を介して供給された6kg/hのエチレンを下降管に導入した。下降管23の下部において上部よりも高い水素含有量に到逹するために、10kg/hの再循環ガス組成物をライン50を介して第2の投入点47に投入した。また、5kg/hのプロパン、22.3kg/hのエチレン及び30g/hの水素を、ライン48を通して再循環ライン29に供給した。
MZCRの上昇管及び下降管内の反応ガス混合物のモノマー及び水素の濃度を表1に示す。表1は、マルチゾーン循環反応器から排出された最終オレフィンポリマーの特性をさらに報告する。
実施例1及び2並びに比較例A及びBとの間の比較は、オレフィンの合計に対する水素の比が1.5倍以上異なる3つの重合ゾーンを有する気相重合反応器でオレフィン重合を実施することにより、本質的に同じ密度、メルトフローレート、及び分子量分布の幅を有するが、本質的に同じ2つの重合ゾーンを有する気相重合反応器で重合することによって得られるオレフィンポリマーと比較して、より高い膨潤比及び著しく増加した環境応力亀裂抵抗を有するオレフィンポリマーを得られるということを示す。

Claims (7)

  1. 反応器カスケードにおいて、重合触媒及び分子量調節剤としての水素の存在下で、1つ以上のオレフィンを重合させるステップを含むオレフィンポリマーの製造方法であって、
    前記反応器カスケードは、気相重合反応器の上流側に、流動床反応器を含み、
    前記気相重合反応器は、体積分率の比で表される、重合ゾーン内の反応ガス混合物中のオレフィンの合計に対する水素の比が異なる3つ以上の重合ゾーンを含み、
    前記気相重合反応器は、マルチゾーン循環反応器であって、ここで1つの重合ゾーンが上昇管(riser)であり、ここで成長中のポリマー粒子が高速流動化または輸送条件下で上方に流れ、かつ他の重合ゾーンが下降管のサブゾーン(sub−zones)であり、ここで前記成長中のポリマー粒子が高密度化形態で下方に流れ、前記上昇管と下降管は相互連結され、前記上昇管を出たポリマー粒子は、前記下降管に入り、前記下降管を出たポリマー粒子は、前記上昇管に入り、したがって、前記上昇管と前記下降管を通ってポリマー粒子の循環を確立するマルチゾーン循環反応器であり、
    かつ前記重合ゾーンの少なくとも2つは下降管のサブゾーンであり、かつ前記重合ゾーンの少なくとも1つは上昇管であり、
    ここで、下降管の下部サブゾーンは、上昇管におけるオレフィンの合計に対する水素の比の2/3以下であり、かつ下降管の上部サブゾーンにおけるオレフィンの合計に対する水素の比よりも少なくとも1.5倍高い、オレフィンの合計に対する水素の比を有する、オレフィンポリマーの製造方法。
  2. 液体形態のバリア流体が下降管の上部に供給される、請求項1に記載の方法。
  3. 前記バリア流体は、再循環ガス流の一部を蒸溜塔に供給し、前記蒸溜塔の底部からバリア流体を引き出すことによって得られる、請求項に記載の方法。
  4. 下降管のサブゾーンにおけるオレフィンの合計に対する水素の比の差は、下降管のサブゾーンの少なくとも1つに再循環ガス流の一部を供給することによって得られる、請求項1〜のいずれか一項に記載の方法。
  5. 前記重合触媒は、チーグラーまたはチーグラーナッタ触媒である、請求項1〜のいずれか一項に記載の方法。
  6. 前記オレフィンポリマーは、エチレンを単独重合するか、またはエチレンを1つ以上のコモノマーと共重合することによって製造されたエチレンポリマーである、請求項1〜のいずれか一項に記載の方法。
  7. 前記エチレンポリマーは、DIN EN ISO 1183−1:2004、方法A(浸漬)に従って測定された密度が0.916〜0.964g/cmであり、DIN EN ISO 1133−1:2012−03に従って21.6kgの荷重下で、190℃の温度で測定されたMFR21.6が0.5〜300g/10分である、請求項に記載の方法。
JP2019523020A 2016-11-10 2017-11-09 3つ以上の重合ゾーンを有する気相反応器におけるオレフィン重合方法 Active JP6782358B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
EP16198260.8A EP3321295A1 (en) 2016-11-10 2016-11-10 Olefin polymerization process in a gas-phase reactor having three or more polymerization zones
EP16198260.8 2016-11-10
PCT/EP2017/078719 WO2018087209A1 (en) 2016-11-10 2017-11-09 Olefin polymerization process in a gas-phase reactor having three or more polymerization zones

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2019533067A JP2019533067A (ja) 2019-11-14
JP6782358B2 true JP6782358B2 (ja) 2020-11-11

Family

ID=57286337

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019523020A Active JP6782358B2 (ja) 2016-11-10 2017-11-09 3つ以上の重合ゾーンを有する気相反応器におけるオレフィン重合方法

Country Status (15)

Country Link
US (1) US10968293B2 (ja)
EP (2) EP3321295A1 (ja)
JP (1) JP6782358B2 (ja)
KR (1) KR102046291B1 (ja)
CN (1) CN109937216B (ja)
AR (1) AR110033A1 (ja)
AU (1) AU2017358710B2 (ja)
BR (1) BR112019008570B1 (ja)
CA (1) CA3043149C (ja)
IL (1) IL266417B (ja)
MX (1) MX2019004995A (ja)
MY (1) MY187346A (ja)
RU (1) RU2709525C1 (ja)
SG (1) SG11201903294VA (ja)
WO (1) WO2018087209A1 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR102095523B1 (ko) * 2016-11-24 2020-03-31 주식회사 엘지화학 고분자의 물성을 예측하는 방법
TWI727894B (zh) * 2020-09-28 2021-05-11 全通生醫有限公司 創傷敷料
KR20230112152A (ko) 2020-12-09 2023-07-26 바젤 폴리올레핀 게엠베하 기상 올레핀 중합용 반응기

Family Cites Families (16)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4387191A (en) * 1982-03-25 1983-06-07 Monsanto Company Heat stabilized polymers
IT1275573B (it) * 1995-07-20 1997-08-07 Spherilene Spa Processo ed apparecchiatura per la pomimerizzazione in fase gas delle alfa-olefine
PT1012195E (pt) * 1998-07-08 2003-06-30 Basell Poliolefine Spa Processo e aparelho para a polimerizacao em fase gasosa
DE60336833D1 (de) 2002-10-09 2011-06-01 Basell Poliolefine Srl Katalytische gasphasenpolymerisation von olefinen
RU2337925C2 (ru) 2003-08-20 2008-11-10 Базелль Полиолефин Италия С.Р.Л. Способ и устройство для полимеризации этилена
KR101328410B1 (ko) * 2005-05-13 2013-11-13 바셀 폴리올레핀 이탈리아 에스.알.엘 올레핀의 기상 중합 방법
WO2009008205A1 (ja) 2007-07-07 2009-01-15 Idemitsu Kosan Co., Ltd. 有機エレクトロルミネッセンス素子および有機エレクトロルミネッセンス素子用材料
EP2090357B1 (en) 2007-12-24 2018-04-04 Borealis Technology OY Reactor system and process for the catalytic polymerization of olefins, and the use of such reactor system in catalytic polymerization of olefins
EP2585501B1 (en) 2010-06-22 2016-09-28 Basell Poliolefine Italia S.r.l. Process for the gas-phase polymerization of olefins
EP2722347A1 (en) * 2012-10-22 2014-04-23 Basell Polyolefine GmbH Multistage process for the polymerization of olefins
RU2607625C2 (ru) 2012-10-22 2017-01-10 Базелл Полиолефин Гмбх Полиэтиленовая композиция с высокой степенью набухания
BR112015008932B1 (pt) * 2012-10-22 2021-03-30 Basell Polyolefine Gmbh Composição de polietileno, artigos manufaturados compreendendo a mesma e processo para sua preparação
KR20150068438A (ko) * 2012-10-22 2015-06-19 바젤 폴리올레핀 게엠베하 우수한 기계적 성질을 가진 폴리에틸렌 조성물
EP2745926A1 (en) 2012-12-21 2014-06-25 Borealis AG Gas phase polymerization and reactor assembly comprising a fluidized bed reactor and an external moving bed reactor
EP2816062A1 (en) 2013-06-18 2014-12-24 Basell Poliolefine Italia S.r.l. Pre-polymerized catalyst components for the polymerization of olefins
EP2818509A1 (en) 2013-06-25 2014-12-31 Basell Polyolefine GmbH Polyethylene composition for blow molding having high stress cracking resistance

Also Published As

Publication number Publication date
CN109937216B (zh) 2020-04-07
MX2019004995A (es) 2019-06-12
EP3510063A1 (en) 2019-07-17
KR20190058674A (ko) 2019-05-29
CA3043149C (en) 2019-12-31
MY187346A (en) 2021-09-22
RU2709525C1 (ru) 2019-12-18
US20190309107A1 (en) 2019-10-10
SG11201903294VA (en) 2019-05-30
EP3321295A1 (en) 2018-05-16
CN109937216A (zh) 2019-06-25
IL266417A (en) 2019-06-30
AU2017358710B2 (en) 2019-06-20
KR102046291B1 (ko) 2019-11-18
BR112019008570A2 (pt) 2019-07-09
IL266417B (en) 2019-12-31
EP3510063B1 (en) 2019-10-09
BR112019008570B1 (pt) 2023-01-03
CA3043149A1 (en) 2018-05-17
US10968293B2 (en) 2021-04-06
AR110033A1 (es) 2019-02-13
JP2019533067A (ja) 2019-11-14
WO2018087209A1 (en) 2018-05-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101635293B1 (ko) 올레핀의 다단중합방법
JP6782358B2 (ja) 3つ以上の重合ゾーンを有する気相反応器におけるオレフィン重合方法
EP2803680A1 (en) Multistage process for the polymerization of olefins
US10471407B2 (en) Process for start-up of a multizone circulating reactor
JP6932190B2 (ja) 上昇管ユニット及び下降管を含む気相反応器におけるオレフィン重合反応方法
EP3321288A1 (en) Olefin polymerization process in a gas-phase reactor comprising a riser unit and a downcomer
EP4335877A1 (en) Continuous olefin polymerization process in the presence of an antistatic agent

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190426

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190426

A871 Explanation of circumstances concerning accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871

Effective date: 20190426

A975 Report on accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971005

Effective date: 20190913

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20191001

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20191016

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20191017

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20191220

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20200220

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200311

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20200428

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200819

C60 Trial request (containing other claim documents, opposition documents)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C60

Effective date: 20200819

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20200901

C21 Notice of transfer of a case for reconsideration by examiners before appeal proceedings

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C21

Effective date: 20200908

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20201013

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20201019

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6782358

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250