JP6782122B2 - 保護素子、回路モジュール及び保護素子の製造方法 - Google Patents

保護素子、回路モジュール及び保護素子の製造方法 Download PDF

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Description

本技術は、電源ラインや信号ラインを遮断する保護素子、及び回路基板に保護素子が実装された回路モジュールに関する。
充電して繰り返し利用することのできる二次電池の多くは、バッテリパックに加工されてユーザに提供される。特に重量エネルギー密度の高いリチウムイオン二次電池においては、ユーザ及び電子機器の安全を確保するために、一般的に、過充電保護、過放電保護等のいくつもの保護回路をバッテリパックに内蔵し、所定の場合にバッテリパックの出力を遮断する機能を有している。
この種の保護素子には、バッテリパックに内蔵されたFET(Field Effect Transistor)スイッチを用いて出力のON/OFFを行うことにより、バッテリパックの過充電保護又は過放電保護動作を行うものがある。しかしながら、何らかの原因でFETスイッチが短絡破壊した場合、雷サージ等が印加されて瞬間的な大電流が流れた場合、あるいはバッテリセルの寿命によって出力電圧が異常に低下したり、逆に過大な異常電圧を出力したりした場合であっても、バッテリパックや電子機器は、発火等の事故から保護されなければならない。そこで、このような想定し得るいかなる異常状態においても、バッテリセルの出力を安全に遮断するために、外部からの信号によって電流経路を遮断する機能を有する保護素子が用いられている。
リチウムイオン二次電池等向けの保護回路の遮断素子としては、図17(A)(B)に示すように、電流経路上の第1の電極91,発熱体引出電極95,第2の電極92間に亘って可溶導体93を接続して電流経路の一部をなし、この電流経路上の可溶導体93を、過電流による自己発熱、あるいは保護素子内部に設けた発熱体94によって溶断するものがある(特許文献1参照)。このような保護素子90では、溶融した液体状の可溶導体93を発熱体94に繋がる発熱体引出電極95、及び第1、第2の電極91,92上に集めることにより第1、第2の電極91,92間を分離し電流経路を遮断する。
保護素子は、発熱体94の発熱によって可溶導体93が溶断し、また過電流による自己発熱によっても可溶導体93は溶断するため、溶断した可溶導体93が飛散しないように外装部品であるカバー部材97で封止している。また、保護素子90は、発熱体94による可溶導体93の溶断作用を安定的に実現させるために、カバー部材97によって可溶導体93が溶融、流動するための内部空間が設けられている。さらに、図18に示すように、カバー部材97は、電流遮断時の爆発的なエネルギーを外部に放出し、素子の破壊を防止するために、カバー部材97に通気孔99が設けられている。
なお、保護素子90は、可溶導体93の表面の酸化を防止して、速溶断性を維持するために可溶導体93の表面の酸化品膜を除去するフラックス98が塗布されている。
特開2010−003665号公報 特開2001−076610号公報
保護素子90は、電源回路等が形成された回路基板に実装されることにより、充放電経路の一部を構成し、可溶導体93が溶断することにより、当該充放電経路を遮断することができる。
ここで、保護素子90が実装された回路基板は、基板の強度及び平滑性を高めるために樹脂が塗布され、保護素子90も樹脂封止されることがある。あるいは、回路基板は、プリント基板に飛散したフラックスやはんだボールを除去する目的で基板洗浄される等の後処理が行われることがある。
しかし、保護素子90は、カバー部材97に通気孔99を設けることにより、通気孔99から封止樹脂や洗浄液が内部に浸入し、可溶導体93が溶融、流動するための内部空間が埋められてしまい、あるいはフラックス98が除去されてしまうといった問題が生じ、保護素子として適切な遮断機能を損なう恐れが生じる。
カバー部材に通気孔を設けない密封型の保護素子も広く流通しているが、カバー部材を接着する接着剤として、接着強度の強い熱硬化性の接着剤を用いる場合、加熱時に素子内部の空気が膨張し、未硬化で液状の接着剤の間から空気が漏れ出ることによりカバー部材で密封することができなくなり、また、カバー部材の接着強度も低下する。また、密封型の保護素子を回路基板上にリフロー実装する際にも、素子内部の空気が膨張し、またフラックスに含有される溶剤成分が気化することで、素子の内圧が上昇し、加えてリフロー加熱による接着剤の軟化により、同様にカバー部材で密封することができなくなり、カバー部材の接着強度も低下する。さらに、密封型の保護素子では、可溶導体の遮断時に発生する爆発エネルギーを素子外部に逃すことができず、素子が破壊する危険がある。
また、カバー部材に通気孔が設けられた開放型の保護素子の実装後に、保護素子を樹脂封止することにより、回路基板の封止材や洗浄液の浸入を防止する方法も考えられる(図19参照)。しかし、確実に封止するためには樹脂を保護素子全体及びその周辺部に塗布する必要があり、封止樹脂が多量に必要となる。また、図20に示すように、保護素子の周囲に他の部品が実装されている場合に、塗布が困難となる。さらに、図21に示すように、回路基板一枚毎に塗布するため回路基板の生産性が低くなる。
本技術は、上述した課題を解決するものであり、カバー内部に空間を有する保護素子及びこの保護素子を実装した回路モジュールにおいて、内部空気の膨張によるカバー部材の接着強度の低下を防止して電子部品の損傷を防ぐとともに、封止樹脂や洗浄液等の流入を防止できる保護素子、及びこの保護素子が実装された回路モジュール、及び保護素子の製造方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決するために、本技術に係る保護素子は、絶縁基板と、上記絶縁基板に設けられた第1、第2の電極と、上記第1、第2の電極間に跨って配置された可溶導体と、上記絶縁基板の上記可溶導体が配置された一面側に配置されたカバー部材とを備え、上記可溶導体が配置された内部空間を素子外部に臨ませる通気孔が設けられ、上記通気孔が封止部材により封止され、上記封止部材は、リフロー温度よりも低いガラス転移点を有する樹脂である
また、本技術に係る回路モジュールは、保護素子と、上記保護素子が表面実装された回路基板とを有し、上記保護素子は、絶縁基板と、上記絶縁基板に設けられた第1、第2の電極と、上記第1、第2の電極間に跨って配置された可溶導体と、上記絶縁基板の上記可溶導体が配置された一面側に配置されたカバー部材とを備え、上記可溶導体が配置された内部空間を素子外部に臨ませる通気孔が設けられ、上記通気孔が封止部材により封止され、上記封止部材は、リフロー温度よりも低いガラス転移点を有する樹脂である
また、本技術に係る保護素子の製造方法は、絶縁基板上に第1、第2の電極を形成し、上記第1、第2の電極間に跨って可溶導体を配置し、上記絶縁基板上に、熱硬化性樹脂を介してカバー部材を搭載し、上記可溶導体が配置された内部空間を素子外部に臨ませる通気孔を有する構造体を形成し、上記構造体を加熱することにより上記カバー部材を上記絶縁基板上に接続し、上記通気孔を封止部材で封止するものである。
本技術によれば、カバー部材の接続時等に内部空間に発生する膨張気体を外部に放出することができる。また、通気孔がカバー部材の接続後に封止部材によって封止されることにより、回路基板に塗布される封止樹脂や回路基板の洗浄液が通気孔から素子内部に浸入することを防止でき、保護素子として適切な遮断機能を維持することができる。さらに、保護素子は、通気孔内が封止部材によって封止されることにより、カバー部材と絶縁基板との接続強度を高めることができ、回路基板へのリフロー実装時や、可溶導体の溶断時において素子内部の空気が膨張して内圧が高まった場合にも、カバー部材の絶縁基板からの剥離や損傷を防止することができる。
図1は、本技術が適用された保護素子を示す外観斜視図である。 図2は、本技術が適用された回路モジュールを示す断面図である。 図3は、保護素子の絶縁基板の表面上を、カバー部材を省略して示す平面図である。 図4は、本技術が適用された保護素子を裏面側から示す外観斜視図である。 図5は、本技術が適用された保護素子の製造工程を示す断面図であり、(A)は絶縁基板上に各種電極、発熱体、及び可溶導体を配置した状態、(B)はカバー部材を搭載した状態、(C)は通気孔に封止部材を供給した状態を示す。 図6は、隔壁に張出し部を設けた保護素子を示す図であり、(A)は外観斜視図、(B)は断面図である。 図7は、隔壁に張り出し部に更に絶縁基板側に突出する第2の張出し部を設けた保護素子を示す図であり、(A)は外観斜視図、(B)は断面図である。 図8は、隔壁にテーパ部を設けた保護素子を示す図であり、(A)は外観斜視図、(B)は断面図である。 図9は、内部に隔壁部材を配置した保護素子を示すであり、(A)は外観斜視図、(B)は断面図である。 図10は、参考例に係る保護素子パッケージを示す図であり、(A)は外観斜視図、(B)は断面図である。 図11は、天面が設けられていないカバー部材を用い隔壁部材の天面まで熱硬化性樹脂を充填した保護素子を示す図であり、(A)は外観斜視図、(B)は断面図である。 図12は、通気孔に熱硬化性樹脂及び嵌合ピンを配置して封止した保護素子を示す図であり、(A)は外観斜視図、(B)は断面図である。 図13は、通気孔に挿入した嵌合ピンを絶縁基板上に接続した保護素子を示す図であり、(A)は外観斜視図、(B)は断面図である。 図14は、カバー部材に設けた係止片を絶縁基板上に係止させた参考例に係る保護素子を示す図であり、(A)は外観斜視図、(B)は断面図、(C)は底面図である。 図15は、保護素子を適用したバッテリパックの一例を示す回路図である。 図16は、保護素子の回路図である。 図17は、従来の保護素子を示す図であり、(A)はカバー部材を省略して示す平面図、(B)は断面図である。 図18は、従来の保護素子を示す外観斜視図である。 図19は、開放型の保護素子の実装後に、保護素子を樹脂封止する工程を示す外観斜視図である。 図20は、保護素子の周囲に実装された他の部品と干渉してしまう状態を示す外観斜視図である。 図21は、回路基板一枚毎に封止樹脂を塗布する工程を示す外観斜視図である。
以下、本技術が適用された保護素子、回路モジュール及び保護素子の製造方法について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、本技術は、以下の実施形態のみに限定されるものではなく、本技術の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変更が可能であることは勿論である。また、図面は模式的なものであり、各寸法の比率等は現実のものとは異なることがある。具体的な寸法等は以下の説明を参酌して判断すべきものである。また、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることは勿論である。
図1、図2に示すように、本発明が適用された回路モジュール3は、回路基板2に保護素子1が表面実装されたものである。回路基板2は、例えばリチウムイオン二次電池の保護回路等が形成され、保護素子1が表面実装されることにより、リチウムイオン二次電池の充放電経路上に可溶導体13が組み込まれる。そして回路モジュール3は、保護素子1の定格を超える大電流が流れると、可溶導体13が自己発熱(ジュール熱)によって溶断することにより電流経路を遮断する。また、回路モジュール3は、回路基板2等に設けられた電流制御素子によって所定のタイミングで発熱体14へ通電し、発熱体14の発熱によって可溶導体13を溶断させることによって電流経路を遮断することができる。
なお、図1は本発明が適用された保護素子1を示す外観斜視図であり、図2は保護素子1が回路基板2に実装された回路モジュール3の一部を示す断面図であり、図3は保護素子1の絶縁基板10の表面10a上を、カバー部材20を省略して示す平面図であり、図4は、保護素子1の裏面側を示す外観斜視図である。
[保護素子]
保護素子1は、図2〜図5に示すように、絶縁基板10と、絶縁基板10に積層され、絶縁部材15に覆われた発熱体14と、絶縁基板10の両端に形成された第1の電極11及び第2の電極12と、絶縁部材15上に発熱体14と重畳するように積層された発熱体引出電極16と、両端が第1、第2の電極11,12にそれぞれ接続され、中央部が発熱体引出電極16に接続された可溶導体13とを備える。
絶縁基板10は、たとえば、アルミナ、ガラスセラミックス、ムライト、ジルコニアなどの絶縁性を有する部材によって略方形状に形成される。絶縁基板10は、その他にも、ガラスエポキシ基板、フェノール基板等のプリント配線基板に用いられる材料を用いてもよい。
[第1、第2の電極]
第1、第2の電極11,12は、絶縁基板10の表面10a上に、相対向する側縁近傍にそれぞれ離間して配置されることにより開放され、後述する可溶導体13が搭載されることにより、可溶導体13を介して電気的に接続されている。また、第1、第2の電極11,12は、保護素子1に定格を超える大電流が流れ可溶導体13が自己発熱(ジュール熱)によって溶断し、あるいは発熱体14が通電に伴って発熱し可溶導体13が溶断することにより、遮断される。
図2に示すように、第1、第2の電極11,12は、それぞれ、絶縁基板10の第1、第2の側面10b,10cに設けられたキャスタレーションを介して裏面10fに設けられた外部接続電極11a,12aと接続されている。保護素子1は、これら外部接続電極11a,12aを介して外部回路が形成された回路基板2と接続され、当該外部回路の通電経路の一部を構成する。
第1、第2の電極11,12は、CuやAg等の一般的な電極材料を用いて形成することができる。また、第1、第2の電極11,12の表面上には、Ni/Auメッキ、Ni/Pdメッキ、Ni/Pd/Auメッキ等の被膜が、メッキ処理等の公知の手法によりコーティングされていることが好ましい。これにより、保護素子1は、第1、第2の電極11,12の酸化を防止し、導通抵抗の上昇に伴う定格の変動を防止することができる。また、保護素子1をリフロー実装する場合に、可溶導体13を接続する接続用ハンダあるいは可溶導体13の外層を形成する低融点金属が溶融することにより第1、第2の電極11,12を溶食(ハンダ食われ)するのを防ぐことができる。
[発熱体]
発熱体14は、通電すると発熱する導電性を有する部材であって、たとえばW、Mo、Ru、Cu、Ag、あるいはこれらを主成分とする合金等からなる。発熱体14は、これらの合金あるいは組成物、化合物の粉状体を樹脂バインダ等と混合して、ペースト状にしたものを絶縁基板10上にスクリーン印刷技術を用いてパターン形成して、焼成する等によって形成することができる。また、発熱体14は、一端が第1の発熱体電極18と接続され、他端が第2の発熱体電極19と接続されている。
保護素子1は、発熱体14を覆うように絶縁部材15が配設され、この絶縁部材15を介して発熱体14に対向するように発熱体引出電極16が形成されている。発熱体14の熱を効率良く可溶導体13に伝えるために、発熱体14と絶縁基板10の間にも絶縁部材15を積層しても良い。絶縁部材15としては、例えばガラスを用いることができる。
発熱体引出電極16の一端は、第1の発熱体電極18に接続されるとともに、第1の発熱体電極18を介して発熱体14の一端と連続されている。なお、第1の発熱体電極18は、絶縁基板10の第3の側面10d側に形成され、第2の発熱体電極19は、絶縁基板10の第4の側面10e側に形成されている。また、第2の発熱体電極19は、第4の側面10eに形成されたキャスタレーションを介して絶縁基板10の裏面10fに形成された外部接続電極19aと接続されている。
発熱体14は、保護素子1が回路基板2に実装されることにより、外部接続電極19a及び第2の発熱体電極19を介して回路基板2に形成された外部回路と接続される。そして、発熱体14は、外部回路の通電経路を遮断する所定のタイミングで外部接続電極19a及び第2の発熱体電極19を介して通電され、発熱することにより、第1、第2の電極11,12を接続している可溶導体13を溶断することができる。また、発熱体14は、可溶導体13が溶断することにより、自身の通電経路も遮断されることから発熱が停止する。
[可溶導体]
可溶導体13は、発熱体14の発熱により速やかに溶断される材料からなり、例えばハンダや、Snを主成分とするPbフリーハンダ等の低融点金属を好適に用いることができる。
また、可溶導体13は、In、Pb、Ag、Cu又はこれらのうちのいずれかを主成分とする合金等の高融点金属を用いてもよく、あるいは低融点金属と高融点金属との積層体であってもよい。高融点金属と低融点金属とを含有することによって、保護素子1をリフロー実装する場合に、リフロー温度が低融点金属の溶融温度を超えて、低融点金属が溶融しても、低融点金属の外部への流出を抑制し、可溶導体13の形状を維持することができる。また、溶断時も、低融点金属が溶融することにより、高融点金属を溶食(ハンダ食われ)することで、高融点金属の融点以下の温度で速やかに溶断することができる。
なお、可溶導体13は、発熱体引出電極16及び第1、第2の電極11,12へ、ハンダ等により接続されている。可溶導体13は、リフローはんだ付けによって容易に接続することができる。
また、可溶導体13は、酸化防止、濡れ性の向上等のため、フラックス17が塗布されていることが好ましい。
[カバー部材]
また、保護素子1は、内部を保護するために、絶縁基板10の表面10a上にカバー部材20が設けられている。カバー部材20は、絶縁基板10の形状に応じて略矩形状に形成されている。また、図1に示すように、カバー部材20は、可溶導体13が設けられた絶縁基板10の表面10a上に接続される側面21と、絶縁基板10の表面10a上を覆う天面22とを有し、絶縁基板10の表面10a上に、可溶導体13が溶融時に球状に膨張し、溶融導体が発熱体引出電極16や第1、第2の電極11,12上に凝集するのに十分な内部空間25を有する。
カバー部材20は、側面21が絶縁基板10の表面10a上に接着剤26等を介して接続されている。カバー部材20を接続する接着剤26としては、接続信頼性に優れる熱硬化性の接着剤を好適に用いることができる。
[通気孔]
また、図1、図2に示すように、カバー部材20は、カバー部材20内部に貫通する通気孔23が設けられるとともに、通気孔23内が封止部材24によって封止されている。通気孔23は、例えばカバー部材20の天面22に開口されている。また、通気孔23は、カバー部材20の側面21と、可溶導体13が配置される内部空間25との間を隔てる隔壁27とによって構成されている。隔壁27はカバー部材20の天面22から下方に向かって形成され、カバー部材20が絶縁基板10の表面10a上に接続されたときに、絶縁基板10の表面10aとの間に若干の隙間が生じる高さに形成されている。すなわち、通気孔23は、隔壁27と絶縁基板10との隙間を介して内部空間25と連続され、カバー部材20の接続時等に内部空間25に発生する膨張気体を外部に放出することが可能とされている。通気孔23は、カバー部材20の接続後に封止部材24によって封止される。この保護素子1の製造工程については、後に詳述する。
通気孔23を設けるとともに封止部材24によって通気孔24を封止することにより、保護素子1は、回路基板2に塗布される封止樹脂や回路基板2の洗浄液が通気孔23から素子内部に浸入し、可溶導体13が溶融、流動するための内部空間が埋められてしまい、あるいはフラックス17が除去されてしまうといった事態を防止し、保護素子として適切な遮断機能を維持することができる。また、保護素子1は、通気孔24内が封止部材24によって封止されることにより、カバー部材20と絶縁基板10との接続強度を高めることができ、回路基板2へのリフロー実装時や、可溶導体13の溶断時において素子内部の空気が膨張して内圧が高まった場合にも、カバー部材20の絶縁基板10からの剥離や損傷を防止することができる。
通気孔23は、素子内部において、発熱体14や可溶導体13と干渉しない位置、例えば図2に示すように、第1、第2の電極11,12の上方に、第1、第2の側面10b,10cに沿って形成されている。図2に示すほかにも、通気孔23は、第1、第2の発熱体電極18,19の上方に設けてもよく、また、第1〜第4の側面10b,10c,10d,10eのいずれかにわたって連続してもよい。あるいは、通気孔23は、カバー部材20の側面21に形成してもよく、絶縁基板10の表面10aから裏面10fに貫通するように形成してもよい。さらに、保護素子1は、通気孔23を天面22、側面21、絶縁基板10の一又は複数個所に形成することもできる。以下では、カバー部材20の天面22に通気孔23を形成した場合を例に説明を続ける。
[封止部材]
通気孔23を封止する封止部材24は、例えば熱硬化性の樹脂24aが好適に用いられる。熱硬化性樹脂24aの具体例を上げると、例えば、熱硬化性樹脂(例えばセメダイン社製:SX720B)を用いることができる。また、熱硬化性樹脂24aは、封止シート(京セラケミカル社製:TMS−701)等を用いてもよい。その他、樹脂材料としては、例えば、ポリアミド系樹脂接着剤(ヘンケル社製:OM678)を用いてもよい。熱硬化性樹脂24aは、カバー部材20の通気孔23を封止し、後述する実装工程で用いられる樹脂材料や洗浄液の内部空間25への流入を防止することができ、かつ素子内部の気体が膨張することにより内圧が高まった場合にもカバー部材20の絶縁基板10との接続を維持できる粘度又は強度を有するものであれば、液状、シート状等の形態は問わない。
熱硬化性接着剤24aは、カバー部材20が絶縁基板10に接着された後、通気孔23内に供給、充填され、リフロー実装時等に所定の温度に加熱され、硬化される。
ここで、熱硬化性樹脂24aのガラス転移点は、保護素子1が回路基板2にリフロー実装される際のリフロー温度よりも低いことが好ましい。これにより、保護素子1は回路基板2への実装工程において先に熱硬化性樹脂24aが硬化するため、内部空間25内の気体が膨張し、内圧が上昇した場合にも、カバー部材20が絶縁基板10の表面10aから外れる事態を防止することができる。
なお、熱硬化性樹脂24aのガラス転移点は、100℃以上であることが好ましい。これにより、リフロー工程において確実に硬化して通気孔23を封止するとともに、カバー部材20の絶縁基板10への接続強度を向上させることができる。
なお、封止部材24として熱硬化性樹脂24aを用いる場合を例に説明したが、本技術は、これに限らず、例えば紫外線硬化型の接着剤等の光硬化性樹脂を用いてもよい。光硬化性接着剤は、カバー部材20が絶縁基板10に接着された後、通気孔23内に供給、充填され、紫外光等の所定の波長の光が照射され、硬化される。
[製造工程]
次いで、図5を参照しながら、保護素子1の製造工程について説明する。図5(A)に示すように、まず絶縁基板10の表面10aに第1、第2の電極11,12、発熱体14、第1、第2の発熱体電極18,19、絶縁部材15及び発熱体引出電極16を形成する。また、絶縁基板10の裏面10fに外部接続電極11a,12a,19aを形成するとともに、キャスタレーションを介して第1、第2の電極11,12及び第2の発熱体電極19と接続する。そして、可溶導体13を、発熱体引出電極16を介して第1、第2の電極11,12間に跨って搭載する。なお、可溶導体13と第1、第2の電極11,12及び発熱体引出電極16との間には接続はんだが供給されてもよい。
次いで、図5(B)に示すように、カバー部材20を絶縁基板10の表面10a上に接続する。カバー部材20の接続は、接続強度に優れる熱硬化性の接着剤26が側面21の下部に供給されることにより行うことが好ましい。カバー部材20が絶縁基板10の表面10a上に搭載された構造体28は、可溶導体13の周囲に隔壁27によって区画された内部空間25が確保されている。
次いで、絶縁基板10の表面10a上にカバー部材20が搭載された構造体28は、加熱処理され、可溶導体13が接続用はんだを介して第1、第2の電極11,12及び発熱体引出電極16と接続され、また、熱硬化性の接着剤26が硬化してカバー部材20が絶縁基板10の表面10a上に接続される。
このとき、内部空間25内の膨張気体は、カバー部材20に設けられた通気孔23を介して外部に排出されるため、接着剤26の硬化中にカバー部材20の内圧が高まることもなく、絶縁基板10の表面10a上への接続を阻害することもない。
次いで、図5(C)に示すように、通気孔23に封止部材24が供給され、封止されることにより保護素子1が形成される。保護素子1が、電源回路等が形成された回路基板2にリフロー等により実装されることにより、回路モジュール3が形成される。
封止部材24として熱硬化性樹脂24aを用いた場合、保護素子1は、加熱処理を施して熱硬化性樹脂24aを硬化させてもよいが、回路基板2へのリフロー実装時における加熱によって熱硬化性樹脂24aを硬化させてもよい。このとき、熱硬化性樹脂24aとして、ガラス転移点がリフロー温度よりも低い熱硬化性樹脂24aを用いることにより、先に熱硬化性樹脂24aが硬化するため、カバー部材20の接続強度が向上され、内部空間25内の気体が膨張して内圧が上昇した場合にも、カバー部材20が絶縁基板10の表面10aから外れる事態を防止することができる。
なお、封止部材24として光硬化性樹脂を用いた場合、通気孔23に充填した後、回路基板2にリフロー実装する前に、紫外光が照射され、硬化させておくことが好ましい。
[変形例1]
次いで、本技術の変形例について説明する。なお、以下の各変形例の説明において上述した保護素子1及び回路モジュール3と同じ部材については同一の符号を付してその詳細を省略する。
図6に示すように、通気孔23は、内側面に通気孔内部に張り出す張出し部31を設けてもよい。保護素子1は、通気孔23の内側面に張出し部31を設けることにより、封止部材24として熱光硬化性樹脂24aや光硬化性樹脂を充填すると、通気孔23内における接触面積が増加し、よりカバー部材20の接続強度を向上させることができる。
張出し部31は、図6に示すように隔壁27に形成してもよく、側面21に形成してもよく、隔壁27及び側面21の両方に形成してよい。また、張出し部31は、天面22に向かう通気方向に沿って一又は複数形成してもよく、複数形成された張出し部31のそれぞれが同じ張り出し高さであってもよく異なる張り出し高さであってもよい。また、張出し部31は、カバー部材20の周方向にわたって連続して形成してもよく、断続的に形成してもよい。
図6に示すように、天面22に通気孔23を設けた場合、張出し部31は、絶縁基板10の表面10a上に張り出すため、通気孔23内に充填された熱硬化性樹脂24aや光硬化性樹脂が張出し部31に対してアンカーとして作用し、よりカバー部材20を絶縁基板10から外れにくくすることができる。
また、図7に示すように、天面22から絶縁基板10にわたって通気孔23を設けるとともに、通気孔23内に張り出す張出し部31を設け、さらに張出し部31より絶縁基板10側に突出する第2の張出し部31aを形成してもよい。第2の張出し部31aは、絶縁基板10側に突出形成されることにより、カバー部材20の絶縁基板10と平行な方向に対する接続強度を向上させることができる。すなわち、張出し部31が絶縁基板10の表面10a上に張り出すことによりカバー部材20の絶縁基板10に対する垂直方向への強度を向上させるのに対して、絶縁基板10の表面10a側に突出する第2の張出し部31aはカバー部材20の絶縁基板10と平行な方向に対する強度を向上させるものである。
また、第2の張出し部31aは、一又は複数形成してもよく、複数形成された第2の張出し部31aのそれぞれが同じ突出高さであってもよく異なる突出高さであってもよい。また、第2の張出し部31aは、カバー部材20の周方向にわたって連続して形成してもよく、断続的に形成してもよい。カバー部材20は、第2の張出し部31aが多く形成されるほど、絶縁基板10と平行な方向に対する強度が増加する。
なお、張出し部31は、隔壁27や側面21の内面に凹部を形成し、相対的に隔壁27や側面21の内面が当該凹部に対して張り出すことにより形成される形態も含むものである。また、張出し部31は、いわゆるシボ加工や粗面化加工、エンボス加工等により形成される形態も含む。
同様に、第2の張出し部31aは、張出し部31に絶縁基板10に対向する凹部を形成し、相対的に張出し部31が絶縁基板10側に突出することにより形成される形態も含むものである。また、第2の張出し部31aは、いわゆるシボ加工や粗面化加工、エンボス加工等により形成される形態も含む。
[変形例2]
図8に示すように、通気孔23は、内側面が断面視で通気方向にわたってテーパ状に形成されたテーパ部32を形成してもよい。保護素子1は、通気孔23の内側面にテーパ部32を形成することにより、封止部材24として熱光硬化性樹脂24aや光硬化性樹脂を充填すると、通気孔23内における接触面積が増加し、よりカバー部材20の接続強度を向上させることができる。
テーパ部32は、図8に示すように隔壁27に形成してもよく、側面21に形成してもよく、隔壁27及び側面21の両方に形成してよい。また、テーパ部32は、天面22に向かう通気方向に沿って拡径していく形態でもよく、縮径していく形態でもよいが、図8に示すように天面22に向かう通気方向に沿って拡径していく形態とすることにより、通気孔23内に充填された熱硬化性樹脂24aや光硬化性樹脂がテーパ部32に対してアンカーとして作用し、よりカバー部材20を絶縁基板10から外れにくくすることができるため好ましい。
なお、テーパ部32に上述した張出し部31や第2の張出し部31aを形成してもよい。また、テーパ部32は、曲面状、階段状に形成されることにより通気方向に沿って拡径又は縮径していく形態を含むものである。
[変形例3]
また、保護素子1は、図9に示すように、カバー部材20の内部に、内部空間25を形成する隔壁部材33を配し、カバー部材20の天面22と隔壁部材33との間に熱硬化性樹脂24aや光硬化性樹脂を充填してもよい。
隔壁部材33は、カバー部材20と同様に一面が開放された略箱状に形成され、通気孔23を構成する隔壁側面33aと、カバー部材20の天面22と対向する隔壁天面33bを有する。そして、隔壁部材33は、絶縁基板10の表面10a上に配置されることにより内部空間25を形成する。隔壁部材33は、通気孔23に面する側の隔壁側面33aの下部と絶縁基板10の表面10aとの間に隙間が形成され、内部空間25と通気孔23とが連続されている。また、隔壁部材33は、通気孔23に面していない側の隔壁側面33aが絶縁基板10の表面10a上に接着されることにより固定されている。
保護素子1は、隔壁部材33を設けることにより、可溶導体13が溶融、流動する内部空間25を確保し、さらに隔壁部材33の上からカバー部材20を配置する。これにより、隔壁部材33との間に通気孔23を形成し、熱硬化性樹脂24a等の封止部材24を充填してカバー部材20及び隔壁部材33の絶縁基板10への接続強度を向上させることができる。また、隔壁天面34bとカバー部材20の天面22との間にも封止樹脂が充填されることで、充填量を増加することができ、よりカバー部材20及び隔壁部材33の絶縁基板10への接続強度を向上させることができる。
なお、隔壁部材33は、カバー部材20とは別個の部材としてもよいが、カバー部材20と一体に成型してもよい。
[参考例1]
ここで、本技術の参考例にかかる保護素子パッケージ37の構成について図10を参照しながら説明する。図10に示す保護素子35は、絶縁基板10の表面10a上に上述した隔壁部材33のみが搭載されている。保護素子35は、さらにインターポーザ基板36に実装され、カバー部材20がインターポーザ基板36に搭載されることによりパッケージ化され、これにより、保護素子パッケージ37が形成される。インターポーザ基板36は、第1、第2の外部接続電極11a,12aや発熱体電極19と接続された外部接続電極と接続される接続電極37aを備え、さらに図示しない回路基板2にリフロー実装等により実装される。また、カバー部材20は、接続信頼性に優れる熱硬化性の接着剤等によりインターポーザ基板36に接続、あるいは超音波溶着等により接続される。
この保護素子パッケージ37のカバー部材20は、保護素子35全体を覆い、パッケージ外装を構成する大きな内部空間を有するため、リフロー実装や可溶導体13の溶断時等に素子内部の気体が膨張した場合にも、内圧の上昇は僅かであり、十分な耐性を有する。したがって、保護素子パッケージ37は、保護素子35の内圧の上昇によるカバー部材20の接続不良や破壊を防止することができる。
[変形例4]
また、保護素子1は、図11に示すように、隔壁部材33及び天面22が設けられていないカバー部材38を用いるとともに、隔壁部材33の隔壁天面33b上に熱硬化性樹脂24aや光硬化性樹脂等の封止部材24を充填してもよい。図11に示す保護素子1は、カバー部材38の側面21と隔壁部材33の隔壁側面33aとの間及び隔壁天面33bの上面が樹脂によって固められているため、カバー部材38及び隔壁部材33の絶縁基板10への接続強度を向上させることができる。
なお、隔壁部材33は、カバー部材38とは別個の部材としてもよいが、カバー部材38と一体に成型してもよい。
[変形例5]
また、保護素子1は、図12に示すように、通気孔23を封止する封止部材24として、熱硬化性樹脂24a等の接着剤に加えて、通気孔23に嵌合される嵌合ピン24bを用いてもよい。図12に示す保護素子1は、通気孔23内に嵌合ピン24bが係止される係止段部39が設けられている。また、通気孔23は、嵌合ピン24bの形状に応じて、円柱状に形成されている。なお、通気孔23は、第1、第2の電極11,12の上方に、第1、第2の側面10b,10cに沿って複数形成してもよい。図12に示すほかにも、通気孔23は、第1、第2の発熱体電極18,19の上方に設けてもよい。
保護素子1は、封止部材24として、熱硬化性樹脂24a等の接着剤に加えて、通気孔23に嵌合される嵌合ピン24bを用いることにより、より確実に通気孔23を封止するとともに、カバー部材20の接続強度を向上させることができる。
なお、嵌合ピン24bは、係止段部39に係止させる他にも、例えば通気孔23に圧入させてもよい。このとき通気孔23は天面22側に向かってテーパ状に拡径するテーパ部を形成してもよく、同様に嵌合ピン24bも先端に向かって縮径するテーパ状に形成してもよい。あるいは、通気孔23及び嵌合ピン24bは、相互にねじ溝を形成して螺着させてもよい。また、通気孔23及び嵌合ピン24bは、一方にガイド凸部を形成し、他方に嵌合ピン24bの挿入方向にわたってガイド凸部が摺動するガイド凹部を形成してもよい。
[変形例6]
また、保護素子1は、図13に示すように、通気孔23を封止する封止部材24として、嵌合ピン24bのみを用いてもよい。この場合、嵌合ピン24bは絶縁基板10と接続されていることが、カバー部材20の接続強度を向上させる上で好ましい。例えば、嵌合ピン24bは、ねじ溝が形成され、絶縁基板10の表面10aに設けられたねじ穴に螺合することにより、カバー部材20を絶縁基板10にねじ止めすることができる。その他、嵌合ピン24bは、鋭利な先端部を形成して絶縁基板10の表面10aに挿通させることにより接続されてもよい。
なお、図13に示す構成においても、嵌合ピン24bは、係止段部39に係止させる他にも、例えば通気孔23に圧入させてもよい。このとき通気孔23は天面22側に向かってテーパ状に拡径するテーパ部を形成してもよく、同様に嵌合ピン24bも先端に向かって縮径するテーパ状に形成してもよい。あるいは、通気孔23及び嵌合ピン24bは、相互にねじ溝を形成して螺着させてもよい。また、通気孔23及び嵌合ピン24bは、一方にガイド凸部を形成し、他方に嵌合ピン24bの挿入方向にわたってガイド凸部が摺動するガイド凹部を形成してもよい。
[参考例2]
ここで、本技術の参考例にかかる保護素子パッケージ37の構成について図14を参照しながら説明する。図14(A)〜(C)に示す保護素子40は、絶縁基板10の裏面10fにカバー部材41の側面42に形成された係止片42aが係止されたものである。カバー部材41は、絶縁基板10と略同等の内寸を有し、相対向する一対の側面42には絶縁基板10の裏面10fに係止される係止片42aが形成されている。
カバー部材41は、絶縁基板10の表面10a側から嵌め込み、係止片42aを絶縁基板10の裏面10fに係止することにより、素子外装体を構成する。また、保護素子40は、カバー部材41が絶縁基板10に嵌め込まれることにより、天面43と絶縁基板10の表面10aとの間に可溶導体13が溶融、流動する内部空間25が形成される。
保護素子40は、係止片42aが絶縁基板10の裏面10fに係止することにより、カバー部材41と絶縁基板10とが強固に接続されるため、リフロー実装や可溶導体13の溶断時等に素子内部の気体が膨張した場合にも、内圧の上昇に対して十分な耐性を有する。したがって、保護素子40は、内圧の上昇によるカバー部材41の接続不良や破壊を防止することができる。
[回路基板]
次いで、保護素子1が実装される回路基板2について説明する。回路基板2は、例えばガラスエポキシ基板やガラス基板、セラミック基板等のリジッド基板や、フレキシブル基板等、公知の絶縁基板が用いられる。また、回路基板2は、図1、図2に示すように、保護素子1がリフロー等によって表面実装される実装部を有し、実装部内に保護素子1の絶縁基板10の裏面10fに設けられた外部接続電極11a,12a及び第2の発熱体電極19と接続された外部接続電極19aとそれぞれ接続される接続電極が設けられている。なお、回路基板2は、保護素子1の発熱体14に通電させるFET等の素子が実装されている。
[回路モジュールの使用方法]
次いで、保護素子1及び保護素子1が回路基板2に表面実装された回路モジュール3の使用方法について説明する。図15に示すように、回路モジュール3は、例えば、リチウムイオン二次電池のバッテリパック内の回路として用いられる。
たとえば、保護素子1は、合計4個のリチウムイオン二次電池のバッテリセル51〜54からなるバッテリスタック55を有するバッテリパック50に組み込まれて使用される。
バッテリパック50は、バッテリスタック55と、バッテリスタック55の充放電を制御する充放電制御回路60と、バッテリスタック55の異常時に充電を遮断する本発明が適用された保護素子1と、各バッテリセル51〜54の電圧を検出する検出回路56と、検出回路56の検出結果に応じて保護素子1の動作を制御する電流制御素子57とを備える。
バッテリスタック55は、過充電及び過放電状態から保護するための制御を要するバッテリセル51〜54が直列接続されたものであり、バッテリパック50の正極端子50a、負極端子50bを介して、着脱可能に充電装置65に接続され、充電装置65からの充電電圧が印加される。充電装置65により充電されたバッテリパック50の正極端子50a、負極端子50bをバッテリで動作する電子機器に接続することによって、この電子機器を動作させることができる。
充放電制御回路60は、バッテリスタック55から充電装置65に流れる電流経路に直列接続された2つの電流制御素子61、62と、これらの電流制御素子61、62の動作を制御する制御部63とを備える。電流制御素子61、62は、たとえば電界効果トランジスタ(以下、FETと呼ぶ。)により構成され、制御部63によりゲート電圧を制御することによって、バッテリスタック55の電流経路の導通と遮断とを制御する。制御部63は、充電装置65から電力供給を受けて動作し、検出回路56による検出結果に応じて、バッテリスタック55が過放電又は過充電であるとき、電流経路を遮断するように、電流制御素子61、62の動作を制御する。
保護素子1は、たとえば、バッテリスタック55と充放電制御回路60との間の充放電電流経路上に接続され、その動作が電流制御素子57によって制御される。
検出回路56は、各バッテリセル51〜54と接続され、各バッテリセル51〜54の電圧値を検出して、各電圧値を充放電制御回路60の制御部63に供給する。また、検出回路56は、いずれか1つのバッテリセル51〜54が過充電電圧又は過放電電圧になったときに電流制御素子57を制御する制御信号を出力する。
電流制御素子57は、たとえばFETにより構成され、検出回路56から出力される検出信号によって、バッテリセル51〜54の電圧値が所定の過放電又は過充電状態を超える電圧になったとき、保護素子1を動作させて、バッテリスタック55の充放電電流経路を電流制御素子61、62のスイッチ動作によらず遮断するように制御する。
以上のような構成からなるバッテリパック50において、保護素子1の構成について具体的に説明する。
まず、本発明が適用された保護素子1は、図16に示すような回路構成を有する。すなわち、保護素子1は、発熱体引出電極16を介して直列接続された可溶導体13と、可溶導体13の接続点を介して通電して発熱させることによって可溶導体13を溶融する発熱体14とからなる回路構成である。また、保護素子1では、たとえば、可溶導体13が充放電電流経路上に直列接続され、発熱体14が電流制御素子57と接続される。保護素子1の第1の電極11は、外部接続電極11aを介してバッテリスタック55の開放端と接続され、第2の電極12は、外部接続電極12aを介してバッテリパック50の正極端子50a側の開放端と接続される。また、発熱体14は、発熱体引出電極16を介して可溶導体13と接続されることによりバッテリパック50の充放電電流経路と接続され、また第2の発熱体電極19及び外部接続電極を介して電流制御素子57と接続される。
このようなバッテリパック50は、保護素子1の発熱体14が通電、発熱されると、可溶導体13が溶融し、その濡れ性によって、発熱体引出電極16上に引き寄せられる。その結果、保護素子1は、可溶導体13が溶断することにより、確実に電流経路を遮断することができる。また、可溶導体13が溶断することにより発熱体14への給電経路も遮断されるため、発熱体14の発熱も停止する。
また、バッテリパック50は、充放電経路上に保護素子1の定格を超える予期しない大電流が流れた場合に、可溶導体13が自己発熱(ジュール熱)により溶断することによって、電流経路を遮断することができる。
上述したように、保護素子1は、通気孔24内が封止部材24によって封止されているため、回路基板2へのリフロー実装時や、可溶導体13の溶断時において素子内部の空気が膨張して内圧が高まった場合にも、カバー部材20と絶縁基板10との接続強度を高めることができ、カバー部材20の絶縁基板10からの剥離や損傷を防止することができる。
なお、本技術が適用された保護素子1は、リチウムイオン二次電池のバッテリパックに用いる場合に限らず、電気信号による電流経路の遮断を必要とする様々な用途にももちろん適用可能である。また、本技術が適用された保護素子1は、発熱体14を備えず、過電流時における自己発熱遮断のみを行うヒューズ素子として構成してもよい。
1 保護素子、2 回路基板、3 回路モジュール、10 絶縁基板、11 第1の電極、12 第2の電極、13 可溶導体、14 発熱体、15 絶縁部材、16 発熱体引出電極、17 フラックス、18 第1の発熱体電極、19 第2の発熱体電極、20 カバー部材、21 側面、22 天面、23 通気孔、24 封止部材、24a 熱硬化性樹脂、24b 嵌合ピン、25 内部空間、26 接着剤、27 隔壁、28 構造体、31 張出し部、32 テーパ部、33 隔壁部材、33a 隔壁側面、33b 隔壁天面、35 保護素子、36 インターポーザ基板、37 保護素子パッケージ、38 カバー部材、39 係止段部、40 保護素子、41 カバー部材、42 側面、42a 係止片、43 天面、50 バッテリパック、51〜54 バッテリセル、55 バッテリスタック、56 検出回路、57 電流制御素子、60 充放電制御回路、61 電流制御素子、62 電流制御素子、63 制御部、65 充電装置

Claims (11)

  1. 絶縁基板と、
    上記絶縁基板に設けられた第1、第2の電極と、
    上記第1、第2の電極間に跨って配置された可溶導体と、
    上記絶縁基板の上記可溶導体が配置された一面側に配置されたカバー部材とを備え、
    上記可溶導体が配置された内部空間を素子外部に臨ませる通気孔が設けられ、
    上記通気孔が封止部材により封止され
    上記封止部材は、リフロー温度よりも低いガラス転移点を有する樹脂である保護素子。
  2. 上記樹脂のガラス転移点は、100℃以上である請求項に記載の保護素子。
  3. 上記封止部材として、上記樹脂に加えて、上記通気孔に嵌合される嵌合部材を用いた請求項1に記載の保護素子。
  4. 上記通気孔は上記カバー部材に設けられている請求項1〜のいずれか1項に記載の保護素子。
  5. 上記通気孔は、内側面に上記通気孔内部に張り出す張出し部が設けられている請求項に記載の保護素子。
  6. 上記通気孔は、内側面が断面視でテーパ状に形成されたテーパ部が設けられている請求項に記載の保護素子。
  7. 上記カバー部材の内部に、上記内部空間を形成する隔壁部材を有し、上記カバー部材と上記隔壁部材との間に上記樹脂が充填される請求項1又は2に記載の保護素子。
  8. 上記カバー部材の天面と上記隔壁部材の天面との間に上記樹脂が充填される請求項に記載の保護素子。
  9. 天面が設けられていないカバー部材を用い、
    上記隔壁部材の天面上に上記樹脂が充填される請求項に記載の保護素子。
  10. 保護素子と、
    上記保護素子が表面実装された回路基板とを有し、
    上記保護素子は、
    絶縁基板と、
    上記絶縁基板に設けられた第1、第2の電極と、
    上記第1、第2の電極間に跨って配置された可溶導体と、
    上記絶縁基板の上記可溶導体が配置された一面側に配置されたカバー部材とを備え、
    上記可溶導体が配置された内部空間を素子外部に臨ませる通気孔が設けられ、
    上記通気孔が封止部材により封止され
    上記封止部材は、リフロー温度よりも低いガラス転移点を有する樹脂である回路モジュール。
  11. 絶縁基板上に第1、第2の電極を形成し、上記第1、第2の電極間に跨って可溶導体を配置し、
    上記絶縁基板上に、熱硬化性樹脂を介してカバー部材を搭載し、上記可溶導体が配置された内部空間を素子外部に臨ませる通気孔を有する構造体を形成し、
    上記構造体を加熱することにより上記カバー部材を上記絶縁基板上に接続し、
    上記通気孔を封止部材で封止する保護素子の製造方法。
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