JP4203190B2 - ヒューズ装置 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、可溶体に当接する移動体が可溶体の溶断により付勢手段にて移動し報知手段に接続される電極端子間を短絡させて報知手段にて可溶体が溶断した旨を報知させるヒューズ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種のヒューズ装置としては、例えば図5および図6に示すような実公昭60−13157号公報に記載の構成が知られている。
【0003】
この図5および図6に示すような実公昭60−13157号公報に記載のヒューズ装置は、下面を開口する箱状の覆体51およびこの覆体51の下面を閉塞する台座部52を備えたケース体53を備えている。そして、このケース体53の台座部52には、一端が外方に貫通しケース体53内に位置する他端間に可溶体にて形成された可溶体54が張設して取り付けられた一対の端子55,55と、一端が外方に貫通し警報回路などの報知手段に接続される一対の電極端子56a ,56b とが設けられている。これら電極端子56a ,56b の一方は、台座部52の略中央上面に設けられた導電層57に接続され、他方には導電層57に絶縁距離を介して離間しケース体53内に位置する他端に略鍔状に突出する係止部58が設けられている。そして、ケース体53内には、係止部58を有した他方の電極端子56b の他端を嵌挿する凹部59を有し電極端子56b の軸方向に沿って移動自在の絶縁性の移動体60が収容されている。さらに、台座部52の導電層57と移動体60との間には、移動体60を可溶体54に当接させて付勢し可溶体54に張力を与える導電性のコイルスプリング61が配設されている。そして、このコイルスプリング61は、一対の端子55,55間に過電流が流れて可溶体54が溶断した際に移動体60を上方に向けて移動し、コイルスプリング61が他方の電極端子56b の係止部58に当接し、一対の電極端子56a ,56b 間を短絡して報知手段にて可溶体54が溶断したことを報知する構成が採られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記図5および図6に示すような実公昭60−13157号公報に記載のヒューズ装置では、移動体60が移動する距離が張力が加わった可溶体54に当接する位置から可溶体54が溶断した後にコイルスプリング61が係止部58に当接するまでの距離に限られるので、可溶体54が溶断したヒューズ片54a ,54a 間に移動体60が位置しない状態となって確実な端子55,55間の開放状態が得られないおそれがある。また、例えば可溶体54のヒューズ容量を増大させた場合、可溶体54の溶断動作に必要な付勢力が不足するので、大型のコイルスプリングを用いる必要があり、電極端子56a ,56b の係止部58に当接する圧力も変動して報知手段の動作が不安定となるとともに、溶断過程で伸びが大きくなり、移動体60の移動範囲では確実に溶断されなくなって溶断不良を生じるおそれがある。
【0005】
本発明は、このような点に鑑みなされたもので、溶断不良を生じることなく過電流時に確実に溶断して報知手段に報知させるヒューズ装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載のヒューズ装置は、内部が中空のケース体と、このケース体に一端がケース体から外方に突出して配設され他端が前記ケース体内に位置する一対の端子と、これら一対の端子の他端間に張設して取り付けられる可溶体と、前記ケース体に一端がこのケース体から外方に突出して前記一対の端子の対向方向に対して交差する方向に沿って対向して配設され報知手段に電気的に接続される一対の電極端子と、前記可溶体に当接する当接面を有し、この当接面が前記ケース体の内面に当接するまで前記一対の電極端子の対向する方向に沿って移動自在に前記ケース体内に収容された絶縁性の移動体と、前記ケース体内に配設され前記移動体の当接面を前記可溶体に押し付ける方向に付勢し、この可溶体が溶断することにより、前記一対の端子間に前記移動体が位置し、この移動体の当接面が前記ケース体の内面に当接するまで前記移動体を移動させる付勢手段と、前記ケース体内に前記一対の電極端子の一方および移動体間に位置して配設され、前記移動体を前記可溶体に押し付ける方向に付勢する弾性を有し、前記可溶体が溶断して前記移動体が移動することにより前記弾性によって前記一対の電極端子の他方に当接するまで移動し前記一対の電極端子間を短絡する導電部材とを具備したものである。
【0007】
そして、ケース体に一端がケース体から外方に突出して配設される一対の端子のケース体内に位置する他端間に張設して取り付けた可溶体に、ケース体に一端をケース体から外方に突出し端子の対向方向に対して交差する方向に対向し報知手段に電気的に接続される一対の電極端子の対向方向に沿って移動自在にケース体内に収容した絶縁性の移動体の当接面を、付勢手段にて押し付けるように付勢して当接させるとともに、一対の電極端子の一方および移動体間に可溶体が溶断した際に電極端子の他方に当接するまで移動して電極端子間を短絡する導電部材を配設するため、可溶体の溶断により付勢手段の付勢にて移動体が移動する動作と電極端子間が導電部材にて短絡する動作とが独立するので、移動体の移動が電極端子間の短絡により規制されることがなく、移動体の移動により溶断した可溶体間に移動して確実に端子間が開放され、溶断不良を防止する。
【0008】
また、移動体を、可溶体が溶断することにより、付勢手段の付勢によって、一対の端子間に位置し、この移動体の当接面がケース体の内面に当接するまで移動するように配設するため、溶断した可溶体間に移動体が確実に位置し、例えば溶断後の可溶体間でアークが発生するなどを防止して、確実に端子間を開放する。
【0009】
さらに、導電部材に移動体を可溶体に押し付ける方向に付勢する弾性を付与するため、付勢手段との付勢力と合わせて移動体の当接面を可溶体に押し付ける方向に付勢する力が増大し、例えば可溶体の溶断する電流値を大電流のヒューズ容量に設定したとしても、可溶体の溶断時の溶断動作に必要な付勢力が得られ、別途大型の付勢手段を用いることなく確実に溶断可能で、溶断不良を防止する。
【0010】
請求項2記載のヒューズ装置は、請求項1記載のヒューズ装置において、移動体は、温度により変色可能に形成され、ケース体は、前記移動体の色を外部から視認可能に形成されたものである。
【0011】
そして、移動体を温度により変色可能に形成するとともにケース体を外部から移動体の色を視認可能に形成したため、例えば通電による可溶体の温度上昇を移動体の変色により認識可能となり、可溶体を介した端子間の通電を認識可能となる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の一形態を示すヒューズ装置の構成を図面を参照して説明する。
【0013】
図1において、1はヒューズ装置で、このヒューズ装置1は、内部空間2を有した略箱状のケース体3を有している。このケース体3は、下面に開口4を有した蓋体5と、この蓋体5の下面を内部空間2を区画して閉塞し着脱可能に取り付けられる台座部6とを備えている。
【0014】
そして、蓋体5は、例えば透光性を有した耐熱性のポリサルホン、ポリエーテルサルホン、ポリメチルペンテン、ポリエーテルイミド、ナイロンなどの合成樹脂やガラスなどにて下面に開口4を有した略直方体の箱状に形成されている。また、蓋体5の長手方向の側面には、下面の開口4の縁近傍に位置して係合孔部8がそれぞれ設けられている。さらに、蓋体5の内面には、内方に向けて突出するリブ9が設けられている。
【0015】
また、台座部6は、例えば芳香族ポリエステル、ポリブチレンテレフタレート、フェノール樹脂、エポキシ樹脂などの合成樹脂、あるいはこれら合成樹脂のガラス繊維入り強化複合材などの耐熱性の合成樹脂などにて蓋体5の下面の開口4と略同形状の略長方形の板状に形成されている。そして、この台座部6の長手方向の両端面には、蓋体5の係合孔部8に係脱可能に係合し蓋体5の下面の開口4を閉塞して台座部6が取り付けられる係合爪部11がそれぞれ突設されている。なお、この台座部6が蓋体5に取り付けられた際に、台座部6の上面である内部空間2に対向する面の縁に蓋体5のリブ9が当接して台座部6がさらに内部に入り込まないように位置決めされる。
【0016】
さらに、台座部6には、長手方向の一端側に台座部6の幅方向に沿った壁状の保持壁部12が突設されている。そして、この保持壁部12には、台座部6の中央に面した略中央に上下方向である保持壁部12の突出方向に沿って凹溝状の装着溝部13が設けられている。さらに、台座部6の上面には、長手方向の両側縁近傍に長手方向に沿った壁状の一対の案内リブ14,14が保持壁部12の装着溝部13が設けられた面から台座部6の略中央に亘って突設されている。
【0017】
また、台座部6には、長手方向の他端側である保持壁部12と反対側に位置して台座部6の幅方向に対向する細長棒状例えばピンあるいは細長平板状の一対の端子21,21が、台座部6を打ち込みなどの圧入により貫通して配設されている。そして、これら一対の端子21,21には、上面側に突出する端部間に張設するように形成された可溶体22が取り付けられている。なお、この可溶体22は、例えば異なる金属が層状に形成されて溶断時に低融点の合金化するものなど、いずれのものでもよい。
【0018】
さらに、台座部6には、長手方向の一端側に位置して端子21,21の対向方向に対して交差する方向である直交方向、すなわち台座部6の長手方向に沿って対向する細長棒状例えばピンあるいは細長平板状の一対の電極端子25a ,25b が、台座部6を打ち込みなどの圧入により貫通して配設されている。そして、一方の電極端子25a は保持壁部12の装着溝部13に位置して配設され、他方の電極端子25b は台座部6の上面に突出する寸法が案内リブ14,14の突出寸法より短く設定されて配設されている。
【0019】
そして、ケース体3の内部空間2には、耐熱性で絶縁性の例えばフェノール樹脂、エポキシ樹脂、芳香族ポリエステル、セラミックス、ガラス、あるいはこれらの複合材料などにて形成された移動体30が収容されている。さらに、移動体30は、感熱材料が含有され、ある程度の温度が加わると変色するようになっている。なお、感熱材料を含有させる他に、感熱材料を含有した塗料を塗布したり、感熱材料を含有した粘着シートなどを貼り付けるなどしてもよい。そして、この移動体30は、長手方向の寸法が案内リブ14,14間の距離と略同寸法に形成された略直方体状の本体部31と、この本体部31の長手方向の一側面に一体に突設する当接部32とにて略凸字状に形成され、案内リブ14,14間で案内リブ14,14に沿って案内されつつ他方の電極端子25b の上端上を滑動するように移動自在に配設されている。また、移動体30の本体部31の他側面には、略円形の挿入凹部33が開口形成されているとともに、この挿入凹部33の周縁から内周面が連続し外周面が本体部31の上下面に連続して同軸上に突出する略円筒状の保持部34が一体に設けられている。さらに、当接部32の突出する先端には、先端に向けて幅狭となるように突出する方向の両側縁に傾斜する傾斜面36,36が設けられ、先端部が端子21,21の軸方向となる上下方向に沿って細長状に形成されて一対の端子21,21間に張設して取り付けられる可溶体22の略中央に当接する当接面37となっている。
【0020】
また、移動体30の保持部34内の挿入凹部33には、付勢手段としての例えばステンレス鋼線やピアノ線などにて形成された第1のコイルスプリング40が一端側を保持部34から突出されて収容されている。この第1のコイルスプリング40は、保持部34から突出する一端側が一方の電極端子25a に当接し移動体30の当接面37を可溶体22に押し付け、可溶体22が溶断した際にはケース体3の蓋体5の内面に当接面37が当接するように付勢力を作用する状態に、弾性に抗して軸方向に縮められて移動体30と一方の電極端子25a との間に配設されている。
【0021】
さらに、移動体30の保持部34には、導電部材としての例えばリン青銅やベリリウム銅などにて形成された第2のコイルスプリング41が一端側に保持部34を嵌挿して保持部34の外周側に本体部31より外周側に突出して一方の電極端子25a と移動体30との間に第1のコイルスプリング40を内周側に位置して同軸上に配設されている。この第2のコイルスプリング41は、移動体30の当接面37が可溶体22に当接する際には一方の電極端子25a と移動体30の本体部31の側面との間に位置し、可溶体22が溶断した際には移動体30が第1のコイルスプリング40にて移動されて本体部31の側面に当接する本体部31より外周側に突出する端部が他方の電極端子25b に当接して一方の電極端子25a と他方の電極端子25b との間に位置するように配設されている。
【0022】
次に、上記実施の形態の組立動作を説明する。
【0023】
まず、あらかじめ成形した台座部6に一対の端子21,21および一対の電極端子25a ,25b を打ち込みなどにより貫通して配設しておく。なお、打ち込みに限らず、台座部6の成形の際に端子21,21および電極端子25a ,25b とにてインサート成形するなどしてもよい。そして、一対の端子21,21の一端間に可溶体22を張設するように接続する。この後、第1のコイルスプリング40および第2のコイルスプリング41を装着した移動体30を、可溶体22の略中央に張力が加わるように案内リブ14,14間に位置されて可溶体22に押し付けられるように配設する。なお、第1のコイルスプリング40および第2のコイルスプリング41は、保持壁部12により傾いても電極端子25a から外れるなどを生じない。
【0024】
そして、移動体30を配設した台座部6の係合爪部11,11を蓋体5の係合孔部8,8にそれぞれ係合させ、台座部6の上面に蓋体5のリブ9,9を当接させて台座部6の上面を覆うように蓋体5を取り付け、ヒューズ装置1を形成する。
【0025】
次に、上記実施の形態の作用を説明する。
【0026】
ヒューズ装置1を図示しない所定の電気装置の例えば回路基板に実装する。この際、一対の端子21,21を過電流から保護する回路に接続させ、一対の電極端子25a ,25b を図示しないブザーや音声装置などの発音手段や発光ダイオードなどの発光手段や液晶表示パネルなどの表示手段を備えた報知手段に接続する。
【0027】
そして、端子21,21間に通電されて可溶体22がある程度発熱すると、この熱により移動体30が変色し、ケース体3を通して視認することにより通電状態が認識される。なお、回路基板の実装前後の可溶体22に通電する前においては、ケース体3を通して視認される移動体30の色により、移動体30の位置を認識でき、ヒューズ装置1が正常か否かを容易に判断できる。
【0028】
また、端子21,21間に過電流が流れた際には、可溶体22が溶融し、この溶融により第1のコイルスプリング40および第2のコイルスプリング41の弾性変形による復元力にて付勢される移動体30により可溶体22が押し切られて溶断する。そして、移動体30は、可溶体22の溶融による発熱にて変色する。さらに、移動する移動体30は第2のコイルスプリング41が他方の電極端子25b に当接するまで第1のコイルスプリング40および第2のコイルスプリング41の付勢力にて移動され、第2のコイルスプリング41が他方の電極端子25b に当接することにより報知手段が作動して可溶体22が溶断した旨を報知する。なお、この報知手段と電極端子25a ,25b とは、常時開回路の短絡により動作するものに限らず、常時閉回路をブレークした場合でも動作して報知できるいずれのものでもよい。
【0029】
この後、移動体30はさらに第1のコイルスプリング40の付勢力により当接面37がケース体3の蓋体5の内面に当接するまで移動され、図4に示すように、当接面37がケース体3の蓋体5に当接することにより移動体30が端子21,21間に位置し、アークの発生などによる端子21,21間の短絡を防止する。また、ケース体3を通して変色した移動体30の変色状態を視認することにより溶断状態が認識される。
【0030】
ここで、可溶体22のヒューズ容量を1Aとし、移動体30の変色温度を可溶体22のヒューズ容量における通電電流に対して70%で変色するように形成する。すなわち、通電電流が70%となると、周囲温度に対して可溶体22の温度が十数℃〜30℃程度高くなることから、回路基板が装着される周囲温度との差が十数℃〜30℃程度高くなる温度で変色するように形成し、ヒューズ装置1を構成した。そして、過電流を流して溶断試験、通電試験、遮断試験を行った。
【0031】
なお、比較試料として、実公昭60−13157号公報に記載の構造のヒューズを用いた。すなわち、図5および図6に示すように、ケース体53を構成する箱状の覆体51の下面を閉塞する台座部52に、一端が外方に貫通しケース体53内に位置する他端間にヒューズ装置1と同一の可溶体54を張設して取り付けた一対の端子55,55と、一端が外方に貫通し警報回路などの報知手段に接続される一対の電極端子56a ,56b と設ける。そして、一方の電極端子56a は台座部52の略中央上面に設けられた導電層57に接続し、他方の電極端子56b に導電層57に絶縁距離を介して離間しケース体53内に位置する他端に略鍔状に突出する係止部58を設ける。また、ケース体53内に、係止部58を有した他方の電極端子56b の他端を嵌挿する凹部59を有し電極端子56b の軸方向に沿って移動自在の絶縁性の移動体60を収容する。さらに、台座部52の導電層57と移動体60との間に、移動体60を可溶体54に当接させて付勢し可溶体54に張力を与え、可溶体54が溶断した際に移動体60を上方に向けて移動して電極端子56b の係止部58に当接し、一対の電極端子56a ,56b 間を短絡させる導電性のコイルスプリング61を配設して構成する。
【0032】
その結果、上記実施の形態のヒューズ装置1では確実に可溶体22が溶断して移動体30がケース体3内に当接し、比較試料に比して溶断時間もばらつきなく溶断動作が安定していた。さらに、報知手段も誤作動なく確実に動作した。
【0033】
また、上記実施の形態では、70%通電電流の際には、確実に蓋体5を介して変色が確認でき、周囲温度との補正により通電電流値をも算出できた。
【0034】
さらに、溶断後の端子21,21間の絶縁抵抗は、比較試料が0.2MΩ以下であるのに対し、上記実施の形態では100MΩ以上得られ、絶縁性が高いことがわかった。
【0035】
このように、上記実施の形態では、ケース体3の底部を構成する台座部6に細長棒状の端子21,21および電極端子25a ,25b をそれぞれ一対ずつ貫通して取り付け、端子21,21間に張設するように取り付ける可溶体22に端子21,21の対向方向に対して直交する方向に押し付けるように移動体30を付勢して配設し、移動体30の移動により端子21,21の対向方向に対して直交する方向に対向する一対の電極端子25a ,25b 間を短絡させて報知手段を作動させるため、ヒューズ装置1が実装される回路基板に対して移動体30が略平行に移動する状態となり、端子21,21の対向位置と電極端子25a ,25b の対向位置が移動体30の移動方向の異なる位置に配置でき、移動体30の移動範囲が回路基板に対して垂直方向に移動する従来の構成に比して制約を受けにくくなり、移動体30の移動にて可溶体22が確実に溶断できるとともに、端子21,21と電極端子25a ,25b との距離を広く設定可能となって絶縁耐圧を向上でき、低圧回路用に限られることなく高圧回路用にも適用でき、汎用性を向上できる。
【0036】
さらに、端子21,21の対向方向と電極端子25a ,25b との対向方向が交差する方向である略直交であることから、端子21,21および電極端子25a ,25b を従来のような複雑な形状にする必要がなく、端子21,21および電極端子25a ,25b を簡略化でき、製造性を向上できるとともに、細長棒状の端子21,21および電極端子25a ,25b をそれぞれ打ち込みなどの圧入、あるいはインサート成形などにて貫通して配設でき、例えば従来の端子21,21を樹脂や接着剤にて固定する構成に比して組立製造性を向上できる。
【0037】
そして、移動体30を可溶体22の溶断のために移動させる第1のコイルスプリング40と、移動体30の移動により報知手段に接続される一対の電極端子25a ,25b 間を短絡させる第2のコイルスプリング41とが別部材であることから、可溶体22の溶断のために移動する移動体30の動作と、報知手段にて報知させるために電極端子25a ,25b 間を短絡する動作とが独立し、移動体30の移動が電極端子25a ,25b の短絡のための動作により制約されることを防止でき、確実に移動体30の移動により可溶体22を溶断でき、溶断不良を防止できるとともに、電極端子25a ,25b に当接する第2のコイルスプリング41の接圧を一定に設定でき、報知手段に流れる電流値が安定して誤作動なく安定して報知手段の報知が得られる。
【0038】
また、可溶体22の溶断により移動体30が端子21,21間に位置してケース体3の蓋体5の内面に当接するまで第1のコイルスプリング40にて付勢するように配設したため、可溶体22が溶断したヒューズ片22a ,22a 間に移動体30が確実に位置し、例えば溶断後のヒューズ片22a ,22a 間でアークが発生するなどを防止でき、確実に端子21,21間を開放でき、確実に過電流から回路を保護できる。
【0039】
そして、案内リブ14,14間に位置して略凸字状の移動体30を配設したため、ヒューズ22の溶断後に端子21,21と電極端子25a ,25b との間も略区画され、絶縁耐圧を向上でき、より高圧回路にも適用でき、汎用性を向上できるとともに、移動体30を確実に可溶体22を押し切る方向に安定して移動でき、溶断不良を防止できる。
【0040】
さらに、可溶体22の溶断により電極端子25a ,25b 間を短絡させる第2のコイルスプリング41を、可溶体22に張力を作用させる位置から電極端子25a ,25b 間を短絡するまで移動体30を付勢するため、例えば可溶体22を溶断する電流値が大電流のヒューズ容量に設定することにより可溶体22が溶断する際に大きな押し切り力が必要となっても、第1のコイルスプリング40の付勢力の他に第2のコイルスプリング41の付勢力により、溶断動作に必要な十分な付勢力が得られ、確実に溶断でき、溶断不良を防止できる。そしてさらに、第1のコイルスプリング40の代わりに付勢力の大きい他の部材に交換する必要がなく、同一の部材にてヒューズ容量の異なるヒューズ装置1を構成でき、ヒューズ容量の異なるヒューズ装置1に対する部品点数を減少でき、コストを低減できるとともに、付勢力の異なる他の部材に交換することにより電極端子21,21間に当接して短絡する際の当接圧力が変動して通電性が変動し、報知手段にて報知させるための電流値が変動して報知手段が誤作動するなどを防止できる。さらに、ヒューズ容量が増大することにより溶断までの可溶体22の伸びが大きくなっても確実に溶断でき、溶断動作が不安定となることも防止できる。そして、第1のコイルスプリング40と第2のコイルスプリング41との付勢力の組み合わせにより付勢力を細かく設定でき、各種ヒューズ容量の異なるヒューズ装置1を少ない部品点数で形成できる。
【0041】
また、移動体30を温度により変色可能に形成するとともにケース体3を外部から移動体30の変色を認識可能に形成したため、例えば通電による可溶体22の温度上昇にて移動体30の変色を認識することにより、可溶体22を介した端子21,21間が通電することを確認できる。なお、通電時の色と溶断時の色とを異ならしめることにより、通電と溶断との双方を確認できる。
【0042】
なお、上記実施の形態において、移動体30の形状は凸字状に限らず、可溶体22を溶断の際に確実に押し切って端子21,21間を開放できるいずれの形状でもよい。
【0043】
そして、付勢手段として、第1のコイルスプリング40を用いて説明したが、板ばね、皿ばね、ゴムなどの弾性部材など移動体30を可溶体22の押し切り方向に付勢させるいずれの構成でもできる。
【0044】
さらに、移動体30を温度により変色可能に形成したが、変色しなくてもよく、この場合にはケース体3も外部から移動体30を認識可能に透光性を有した材料にて形成する必要もない。
【0045】
また、端子21,21および電極端子25a ,25b として細長棒状のものを用いて説明したが、例えばケース体3から突出する部分の代わりにケース体3の外面に層状に形成して面実装可能に形成したり、ケース体3から突出する部分をケース体3の長手方向の一端面側から突出するように折曲して移動体30が回路基板に対して略垂直方向に移動するように縦型に実装可能に形成するなどしてもよい。
【0046】
さらに、端子21,21の対向方向と電極端子25a ,25b の対向方向とを略直交方向に位置させて説明したが、斜めに交差する方向としてもよい。なお、構造が簡略化して小型化が図れ、製造性の向上が図れることから、移動体30の可溶体22を押し切り方向である移動方向と電極端子25a ,25b の対向方向とを沿うようにする。
【0047】
【発明の効果】
請求項1記載のヒューズ装置によれば、一対の端子間に張設した可溶体に、端子の対向方向に対して交差する方向に対向し報知手段に接続される一対の電極端子の対向方向に沿って移動自在の絶縁性の移動体の当接面を、付勢手段にて押し付けるように付勢して当接させ、一対の電極端子の一方および移動体間に可溶体が溶断した際に電極端子の他方に当接するまで移動して電極端子間を短絡する導電部材を配設するため、可溶体の溶断により付勢手段の付勢にて移動体が移動する動作と電極端子間が導電部材にて短絡する動作とが独立するので、移動体の移動が電極端子間の短絡により規制されることがなく、移動体が溶断した可溶体間に移動でき確実に端子間を開放して溶断不良を防止できる。
【0048】
また、可溶体が溶断した際に、付勢手段の付勢によって、一対の端子間に移動体が位置し、この移動体の当接面がケース体の内面に当接する位置まで移動するため、溶断した可溶体間に移動体を確実に位置させることができ、例えば溶断後の可溶体間でアークが発生するなどを防止して、確実に端子間を開放できる。
【0049】
さらに、導電部材に移動体を可溶体に押し付ける方向に付勢する弾性を付与するため、付勢手段との付勢力と合わせて移動体の当接面を可溶体に押し付ける方向に付勢する力を増大でき、例えば可溶体の溶断する電流値を大電流のヒューズ容量に設定したとしても、可溶体の溶断時の溶断動作に必要な付勢力が得られ、別途大型の付勢手段を用いることなく確実に溶断でき、溶断不良を防止できる。
【0050】
請求項2記載のヒューズ装置によれば、請求項1記載のヒューズ装置の効果に加え、移動体を温度により変色可能に形成しケース体を外部から移動体の変色を視認可能に形成したため、例えば通電による可溶体の温度上昇を移動体の変色により認識でき、可溶体を介した端子間の通電を認識できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の一形態を示すヒューズ装置の側面断面図である。
【図2】 同上平面断面図である。
【図3】 同上分解斜視図である。
【図4】 同上ヒューズが溶断した状態を示す平面断面図である。
【図5】 従来例のヒューズ装置を示す側面断面図である。
【図6】 同上ヒューズが溶断した状態を示す側面断面図である。
【符号の説明】
1 ヒューズ装置
3 ケース体
21 端子
22 可溶体
25a ,25b 電極端子
30 移動体
37 当接面
40 付勢手段としての第1のコイルスプリング
41 導電部材としての第2のコイルスプリング

Claims (2)

  1. 内部が中空のケース体と、
    このケース体に一端がケース体から外方に突出して配設され他端が前記ケース体内に位置する一対の端子と、
    これら一対の端子の他端間に張設して取り付けられる可溶体と、
    前記ケース体に一端がこのケース体から外方に突出して前記一対の端子の対向方向に対して交差する方向に沿って対向して配設され報知手段に電気的に接続される一対の電極端子と、
    前記可溶体に当接する当接面を有し、この当接面が前記ケース体の内面に当接するまで前記一対の電極端子の対向する方向に沿って移動自在に前記ケース体内に収容された絶縁性の移動体と、
    前記ケース体内に配設され前記移動体の当接面を前記可溶体に押し付ける方向に付勢し、この可溶体が溶断することにより、前記一対の端子間に前記移動体が位置し、この移動体の当接面が前記ケース体の内面に当接するまで前記移動体を移動させる付勢手段と、
    前記ケース体内に前記一対の電極端子の一方および移動体間に位置して配設され、前記移動体を前記可溶体に押し付ける方向に付勢する弾性を有し、前記可溶体が溶断して前記移動体が移動することにより前記弾性によって前記一対の電極端子の他方に当接するまで移動し前記一対の電極端子間を短絡する導電部材と
    を具備したことを特徴とするヒューズ装置。
  2. 移動体は、温度により変色可能に形成され、
    ケース体は、前記移動体の色を外部から視認可能に形成された
    ことを特徴とする請求項1記載のヒューズ装置。
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