JP2016051879A - 電子部品、回路基板及び電子部品の実装方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 熱処理工程では内部空気の膨張による電子素子の損傷を抑えるとともに、実装後にはアウトガスの侵入を防ぎ電子素子の劣化を防止する。
【解決手段】 絶縁基板11と、少なくとも絶縁基板11の一方の面に配設された電極12と、電極12上に配設された可溶導体13と、内部空間を有し可溶導体13を覆うカバー部材19とを備え、絶縁基板11は、実装面と、前記カバー部材19に覆われる内部空間とを貫通する貫通孔11a,11bを有する電子部品を用い、ハンダペースト21を塗布した実装基板20を加熱することで、ハンダペースト21を溶融させて絶縁基板11の貫通孔11a,11bを溶融ハンダ21a,21bにより封止しつつ実装する。
【選択図】 図1
【解決手段】 絶縁基板11と、少なくとも絶縁基板11の一方の面に配設された電極12と、電極12上に配設された可溶導体13と、内部空間を有し可溶導体13を覆うカバー部材19とを備え、絶縁基板11は、実装面と、前記カバー部材19に覆われる内部空間とを貫通する貫通孔11a,11bを有する電子部品を用い、ハンダペースト21を塗布した実装基板20を加熱することで、ハンダペースト21を溶融させて絶縁基板11の貫通孔11a,11bを溶融ハンダ21a,21bにより封止しつつ実装する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、内部空間を有する電子部品、内部空間を有する電子部品を実装した回路基板及び内部空間を有する電子部品を回路基板に実装する方法に関する。
充電して繰り返し利用することのできる二次電池の多くは、バッテリパックに加工されてユーザに提供される。特に重量エネルギー密度の高いリチウムイオン二次電池においては、ユーザ及び電子機器の安全を確保するために、一般的に、過充電保護、過放電保護等のいくつもの保護素子をバッテリパックに内蔵し、所定の場合にバッテリパックの出力を遮断する機能を有している。
この種の保護素子には、バッテリパックに内蔵されたFET(Field Effect Transistor)スイッチを用いて出力のON/OFFを行うことにより、バッテリパックの過充電保護又は過放電保護動作を行うものがある。しかしながら、何らかの原因でFETスイッチが短絡破壊した場合、雷サージ等が印加されて瞬間的な大電流が流れた場合、あるいはバッテリセルの寿命によって出力電圧が異常に低下したり、逆に過大な異常電圧を出力した場合であっても、バッテリパックや電子機器は、発火等の事故から保護されなければならない。そこで、このような想定し得るいかなる異常状態においても、バッテリセルの出力を安全に遮断するために、外部からの信号によって電流経路を遮断する機能を有する保護素子が用いられている。
保護素子は、内部にヒューズエレメントと加熱素子を備え、加熱によってヒューズエレメントが溶断し、また自己発熱によってもヒューズエレメントは溶断するため、溶断したヒューズエレメントが飛散しないように外装部品であるカバーで封止している。
近年のリチウムイオン二次電池の高容量化、高出力化に伴い、リチウムイオン二次電池向けの保護回路の保護素子についても、定格の向上が求められている。また、電子機器の小型化、薄型化に伴い、保護素子としても更なる小型化、薄型化が求められている。
しかしながら、保護素子は、実装基板等に実装する際にリフロー工程等の熱処理工程を用いることがあり、カバー内部の空気が膨張し、カバーや内部のヒューズエレメントを破壊する恐れがある。保護素子の小型化、薄型化が進むにつれて、カバー等の強度を確保することが困難となり、小型の保護素子において、特に顕著な問題となっている。
上述のような保護素子等、カバー内部に空間を有する電子部品では、実装時の熱処理工程において、内部の空気を逃すためにカバー部材に通気口を設けることが考えられる。
しかしながら、カバー部材に通気口を設けた場合でも、内部の空気の膨張による損傷は避けられるものの、電子部品内部の素子がアウトガスにさらされ、素子の劣化を加速させてしまう恐れがある。例えば、周辺環境が汚染されている場合の環境ガスや、周辺部品から放出されたガスの影響により、素子の酸化、硫化が促進され、素子を劣化させ製品寿命を短くしてしまうおそれがある。
本発明は、上述した課題を解決するものであり、カバー内部に空間を有する電子部品や、このような電子部品を実装した回路基板において、内部空気の膨張による電子部品の損傷を防止するとともに、外部空気の流入による部品の劣化を低減することができるように電子部品を実装する方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決するために、本発明に係る電子部品は、第1の基板と、少なくとも第1の基板の一方の面に配設された第1の電極と、第1の電極上に配設された電子素子と、内部空間を有し電子素子を覆う外装体とを備え、第1の基板が実装面と外装体に覆われる内部空間とを貫通する貫通孔を有するものである。
また、本発明に係る回路基板は、回路パターンが形成された第2の基板と、電子部品とを備えるものであり、電子部品は、第1の基板と、少なくとも第1の基板の一方の面に配設された第1の電極と、第1の電極上に配設された電子素子と、内部空間を有し電子素子を覆う外装体とを有しており、第1の基板が第2の基板との実装面と外装体に覆われる内部空間とを貫通する貫通孔を有するものである。
また、本発明に係る電子部品の実装方法は、第1の基板と、少なくとも第1の基板の一方の面に配設された第1の電極と、第1の電極上に配設された電子素子と、内部空間を有し電子素子を覆う外装体とを有する電子部品を、回路パターンが形成された第2の基板に実装する方法であり、第1の基板が第2の基板との実装面と外装体に覆われる内部空間とを貫通する貫通孔を有しており、電子部品をハンダペーストが塗布された第2の基板上に載置する工程と、ハンダペーストを加熱溶融させて貫通孔に吸引させて、貫通孔を封止する工程とからなるものである。
本発明によれば、カバー内部に空間を有する電子部品及びこのような電子部品を実装した回路基板において、内部空気を外部に放出可能等として内部の電子素子の損傷を防止するとともに、実装後は外部空気の流入を防止して内部素子の劣化を低減することができるようになる。
以下、本発明が適用された電子部品及び回路基板について図面を参照しながら詳細に説明する。なお、本発明は、以下の実施形態のみに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変更が可能であることは勿論である。また、図面は模式的なものであり、各寸法の比率等は現実のものとは異なることがある。具体的な寸法等は以下の説明を参酌して判断すべきものである。また、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることは勿論である。
[回路基板]
回路基板について、図1乃至図3を用いて説明する。回路基板100は、図1乃至図3に示すように、電子部品である保護素子10と、第2の基板である実装基板20と、封止部材である樹脂材料25とを備えている。なお、図2においては、保護素子10内部の絶縁部材15及び発熱体引出電極16について簡便のため図示を省略するが、上面からの透し平図面にはこれら絶縁部材15及び発熱体引出電極16があるものとする。
回路基板について、図1乃至図3を用いて説明する。回路基板100は、図1乃至図3に示すように、電子部品である保護素子10と、第2の基板である実装基板20と、封止部材である樹脂材料25とを備えている。なお、図2においては、保護素子10内部の絶縁部材15及び発熱体引出電極16について簡便のため図示を省略するが、上面からの透し平図面にはこれら絶縁部材15及び発熱体引出電極16があるものとする。
保護素子10は、ヒューズエレメントを内蔵する電子部品である。保護素子10については、詳細を電子部品の構成として以下で詳細に説明する。
実装基板20は、保護素子10を実装する図示しない回路パターンが形成された基板である。実装基板20は、詳細を後述するハンダペーストにより回路パターンの端子部分が保護素子10の端子部分と電気的に接続される。
樹脂材料25は、実装基板20上で保護素子10を封止する樹脂材料である。樹脂材料25は、保護素子10を完全に覆い隠すように設けられている。
[電子部品の構成例1]
ここで、電子部品の構成例1としてヒューズエレメントを内蔵する保護素子に適用して以下で説明するが、同様の課題を有する他の電子部品を実装する際にも適宜適用することができる。図4及び図5に示すように、保護素子10は、貫通孔11a,11bを有する第1の基板である絶縁基板11と、絶縁基板11に積層され、絶縁部材15に覆われた発熱抵抗体14と、絶縁基板11の両端に形成された電極12(A1),12(A2)と、絶縁部材15上に発熱抵抗体14と重畳するように積層された発熱体引出電極16と、両端が電極12(A1),12(A2)にそれぞれ接続され、中央部が発熱体引出電極16に接続された可溶導体13と、可溶導体13上に設けられ、可溶導体13に発生する酸化膜を除去するとともに可溶導体13の濡れ性を向上させる複数のフラックス17と、可溶導体13を覆う外装体となるカバー部材19とを備える。
ここで、電子部品の構成例1としてヒューズエレメントを内蔵する保護素子に適用して以下で説明するが、同様の課題を有する他の電子部品を実装する際にも適宜適用することができる。図4及び図5に示すように、保護素子10は、貫通孔11a,11bを有する第1の基板である絶縁基板11と、絶縁基板11に積層され、絶縁部材15に覆われた発熱抵抗体14と、絶縁基板11の両端に形成された電極12(A1),12(A2)と、絶縁部材15上に発熱抵抗体14と重畳するように積層された発熱体引出電極16と、両端が電極12(A1),12(A2)にそれぞれ接続され、中央部が発熱体引出電極16に接続された可溶導体13と、可溶導体13上に設けられ、可溶導体13に発生する酸化膜を除去するとともに可溶導体13の濡れ性を向上させる複数のフラックス17と、可溶導体13を覆う外装体となるカバー部材19とを備える。
絶縁基板11は、たとえば、アルミナ、ガラスセラミックス、ムライト、ジルコニアなどの絶縁性を有する部材を用いて略方形状に形成されている。絶縁基板11は、その他にも、ガラスエポキシ基板、フェノール基板等のプリント配線基板に用いられる材料を用いてもよいが、可溶導体13の溶断時の温度に留意する必要がある。
絶縁基板11は、貫通孔11a,11bを有している。貫通孔11a,11bは、絶縁基板11の表裏を貫通する略円形若しくは楕円形の開口形状を有している。なお、貫通孔11a,11bは、絶縁基板11の側面に設けるようにしてもよく、必ずしも孔を形成する必要はない。以下では、孔を形成しない場合であっても貫通孔と表記するが、本実施の形態において貫通孔とは、保護素子10の内部空間と外部とを連通し、後述で説明する溶融ハンダを吸い上げて、連通する経路を封止することができれば良いものとする。
絶縁基板11は、貫通孔11a,11bが実装基板20への実装面とカバー部材19に覆われる他方の面が連通している。このため、保護素子10を実装基板20に実装する際に熱処理工程を経ても内部の膨張した空気は、溶融ハンダを押しのけて適切に外部へ放出される。また、保護素子10の熱処理工程において溶融ハンダの吸い込みが生じるため、内部の空気の放出とともに貫通孔11a,11bを封止することができる。従って、実装後の保護素子10は、外部のアウトガスが保護素子10内部に侵入することを防止することができる。更には、保護素子10を実装した後に樹脂による封止工程を行えば、外部のアウトガスが保護素子10内部に侵入することをより完全に防止することができる。熱処理工程及び封止工程については、詳細を後述する。
発熱抵抗体14は、比較的抵抗値が高く通電すると発熱する導電性を有する部材であって、たとえばW、Mo、Ru等からなる。これらの合金あるいは組成物、化合物の粉状体を樹脂バインダ等と混合して、ペースト状にしたものを絶縁基板11上にスクリーン印刷技術を用いてパターン形成して、焼成する等によって形成する。
発熱抵抗体14を覆うように絶縁部材15が配置され、この絶縁部材15を介して発熱抵抗体14に対向するように発熱体引出電極16が配置される。発熱抵抗体14の熱を効率良く可溶導体13に伝えるために、発熱抵抗体14と絶縁基板11の間に絶縁部材15を積層しても良い。絶縁部材15としては、例えばガラスを用いることができる。
発熱体引出電極16は、発熱抵抗体14の一端と連続されるとともに、一端が発熱体電極18(P1)に接続され、他端が発熱抵抗体14を介して他方の発熱体電極18(P2)に接続されている。
可溶導体13は、発熱抵抗体14の発熱により速やかに溶断される材料からなり、例えばSnを主成分とするPbフリーハンダ等の低融点金属を好適に用いることができる。また、可溶導体13は、In、Pb、Ag、Cu等の合金を用いてもよく、あるいは低融点金属と、Ag、Cu又はこれらを主成分とする合金等の高融点金属との積層体であってもよい。
なお、可溶導体13は、発熱体引出電極16及び電極12(A1),12(A2)へ、ハンダ等により接続されている。
また、保護素子10は、内部を保護するために、絶縁基板11上にカバー部材19が設けられている。カバー部材19は、内部空間を有するとともに保護素子10の外部と内部を連通する開口部分を有していない。すなわち、カバー部材19は、保護素子10の内部空間の気密性を持つように保護している。具体的には、後述する樹脂材料25による封止工程において樹脂材料25の流入を阻止できる程度の気密性を保つ構造とされている。
カバー部材19によって、封止工程において、保護素子10の内部に樹脂材料25が侵入することを防止することができるとともに、保護素子10の実装後において、外部のアウトガスが保護素子10の内部に侵入することを防止することができる。
カバー部材19は、製造容易のため樹脂を射出成型したものを用いることが好ましい。なお、カバー部材19は、樹脂組成物に限定されるものではなく、後述する熱処理工程に耐えうる素材であれば、セラミックスやガラスエポキシ等を用いることもできる。
保護素子10は、可溶導体13が、絶縁部材15及び発熱体引出電極16を介して、発熱抵抗体14と重畳した位置に設けられることにより、発熱抵抗体14が発した熱を効率よく可溶導体13に伝え、速やかに溶断させることができる。
ここで、保護素子10は、定格を向上させ、より多くの電流を流すために、可溶導体13の導体抵抗を下げることが求められる。そのため、保護素子10は、電極12(A1),12(A2)間の導電距離の短縮化、及び可溶導体13と電極12(A1),12(A2)との接続面積の増大が図られ、図4及び図5に示すように、可溶導体13の形状が、電極12(A1),12(A2)間距離において短く、電極12(A1),12(A2)との接続距離において長い、平面視で矩形状をなす。
また、可溶導体13の矩形化に応じて、発熱抵抗体14、絶縁部材15及び発熱体引出電極16も、電極12(A1),12(A2)間において短く、電極12(A1),12(A2)の長辺に沿って長い、矩形状をなす。
[フラックスの配置]
可溶導体13の表面には、フラックス17が設けられている。フラックス17は、略楕円形状をなし、張力が全体にわたって均一に作用し左右に偏倚することなくバランスよく保持されている。
可溶導体13の表面には、フラックス17が設けられている。フラックス17は、略楕円形状をなし、張力が全体にわたって均一に作用し左右に偏倚することなくバランスよく保持されている。
フラックス17は、発熱抵抗体14に沿って複数設けられている。これにより、保護素子10は、フラックス17が矩形状の可溶導体13表面を広範囲にカバーすることができ、発熱抵抗体14の発熱により、フラックス17を可溶導体13の全面にわたって均一に拡散させる。したがって、保護素子10は、可溶導体13の酸化防止や濡れ性の向上によって、電極12(A1),12(A2)間の電流経路を速やかに溶断することができる。
フラックス17は、例えば、図4及び図5に示すように、可溶導体13表面上において、発熱抵抗体14と重畳する位置に、発熱抵抗体14に沿って設けられている。これにより、フラックス17は、発熱抵抗体14の熱により可溶導体13の発熱抵抗体14との重畳位置から外縁部にかけて拡散し、可溶導体13の全面にわたって均一に拡散することで、可溶導体13を速やかに溶断することができる。
このとき、図5に示すように、少なくとも一つのフラックス17は、発熱抵抗体14の発熱中心14a上に配置されていることが好ましい。発熱抵抗体14の発熱中心14aは、絶縁基板11上に設けられた矩形状の発熱抵抗体14の中央部をいう。発熱抵抗体14は、外部と接する外縁部から熱が逃げていくことから、外縁部から離れている発熱中心14aが最も温度が高く、外縁部に向かって低くなる温度分布を有する。
保護素子10は、発熱中心14a上にフラックス17を配置することにより、当該フラックス17が発熱抵抗体14の温度分布に対応して、発熱中心14aより外縁部に向かって放射状に拡散する。すなわち、発熱中心14aにフラックス17を設けていない場合、最も温度が高い発熱中心14aに向かってはフラックス17は拡散しにくく、発熱中心14a上にフラックス17が行き渡らない恐れがある。
したがって、保護素子10は、予めフラックス17が拡散しにくい発熱抵抗体14の発熱中心14a上にフラックスを配置することにより、確実にフラックス17を可溶導体13の全面に拡散させることができる。
[貫通孔の形状および配置]
絶縁基板11に設ける貫通孔11a,11bの形状は、図4及び図5において、絶縁基板11上で端子12(A1),12(A2)に対応する位置にそれぞれ略円筒形状とされている。なお、貫通孔11a,11bは、絶縁基板11の端面に設ける場合には略半円筒形状としてもよいし、加工の方法によって所望の形状とすることができる。また、絶縁基板11に設ける貫通孔11a,11bの配置は、絶縁基板11上で発熱体電極18(P1)又は発熱体電極18(P2)に対応する位置に設けるようにしてもよい。他の構成例については別途説明をする。
絶縁基板11に設ける貫通孔11a,11bの形状は、図4及び図5において、絶縁基板11上で端子12(A1),12(A2)に対応する位置にそれぞれ略円筒形状とされている。なお、貫通孔11a,11bは、絶縁基板11の端面に設ける場合には略半円筒形状としてもよいし、加工の方法によって所望の形状とすることができる。また、絶縁基板11に設ける貫通孔11a,11bの配置は、絶縁基板11上で発熱体電極18(P1)又は発熱体電極18(P2)に対応する位置に設けるようにしてもよい。他の構成例については別途説明をする。
貫通孔11a,11bは、絶縁基板11上で円筒形に形成する場合には、絶縁基板11の可溶導体13等を設ける一方の面と、保護素子10を実装基板20に実装する他方の面とを連通するように設けられたスルーホールとすることができる。また、貫通孔11a,11bは、絶縁基板11の端面で半円筒形に形成する場合には、ハーフスルーホールとすることができる。
ここで、貫通孔11a,11bは、端子12(A1),12(A2)、発熱体電極18(P1)又は発熱体電極18(P2)に対応する位置に少なくとも一つ設けることが好ましい。端子12(A1)、端子12(A2)、発熱体電極18(P1)又は発熱体電極18(P2)においては、絶縁基板11と一方の面と他方の面とを電気的に接続するスルーホールを形成すること、実装配線の取り回しが容易になるとともに、スルーホール内壁面が端子や電極と同質の材料でメッキされているため、後述する溶融ハンダの吸い込みを確実に行うことができ、貫通孔11a,11bを確実に封止することができる。
なお、貫通孔11a,11bは、後述する熱処理工程において実装基板20の回路パターン上に塗布されたハンダペースト21に対応する位置で、かつ少なくとも開口部の一部がカバー部材19の内壁面よりも内側に位置するようにすれば、上述の効果を発揮することができる。
[電子部品を実装基板に実装した構成]
つぎに、電子部品としてヒューズエレメントを内蔵する保護素子を実装基板20に実装した状態を説明する。図4及び図5に示すように、保護素子10は、実装基板20上にハンダペースト21を塗布した状態で載置されている。この状態で、熱処理工程を経て、ハンダペースト21を溶融させて、保護素子10を実装基板20に実装する。
つぎに、電子部品としてヒューズエレメントを内蔵する保護素子を実装基板20に実装した状態を説明する。図4及び図5に示すように、保護素子10は、実装基板20上にハンダペースト21を塗布した状態で載置されている。この状態で、熱処理工程を経て、ハンダペースト21を溶融させて、保護素子10を実装基板20に実装する。
熱処理工程を経て保護素子10を実装基板20に実装すると、回路基板100が形成される。ここで、図6に示すように、熱処理工程を経ると、ハンダペースト21は、加熱されて溶融し、溶融ハンダ21a,21bとなって、絶縁基板11の貫通孔11a,11bに吸い上げられる。
溶融ハンダ21a,21bは、溶融した際に絶縁基板11の貫通孔11a,11bの内壁面に沿って絶縁基板11の上方に向かって毛管現象で吸い上げられる。具体的には、絶縁基板11の貫通孔11a,11bの内壁面の濡れ性、溶融ハンダ21a,21bの密度及び表面張力によって、溶融ハンダ21a,21bの吸い上げが起きる。従って、貫通孔11aの内壁面は、溶融ハンダ21a,21bの吸い上げが起きやすいように濡れ性を調整した材料でコーティングをすることが好ましい。
例えば、絶縁基板11の貫通孔11a,11bは、電極12と同様の材料でメッキされたスルーホールとすることが好ましい。この場合には、絶縁基板11の表裏を電気的に接続する回路を構成することができる。
絶縁基板11の貫通孔11a,11bに吸い上げられた溶融ハンダ21a,21bは、絶縁基板11の貫通孔11a,11bを完全に封止する。これによって、保護素子10の内部空間は密閉された状態で実装基板20に実装される。従って、実装後の保護素子10は、外部のアウトガスが保護素子10内部に侵入することを防止することができる。更には、保護素子10を実装した後に樹脂による封止工程を行えば、外部のアウトガスが保護素子10内部に侵入することをより完全に防止することができる。
また、溶融ハンダ21a,21bは、熱処理工程において、溶融して流動性が高まるため保護素子10の内部空気を外部に放出しつつ、絶縁基板11の貫通孔11a,11b内に流入するため、高温により加圧された内部空気を保護素子10の外部に逃しつつも、絶縁基板11の貫通孔11a,11bを封止することができる。
なお、絶縁基板11に設けた貫通孔11a,11bの形状や配置は、保護素子10を実装する際の熱処理工程において、保護素子10内の膨張した空気を外部に流出しやすい形状、配置とされていることが好ましい。
具体的に、貫通孔11a,11bの開口サイズについて説明すると、カバー部材19の内壁面よりも内側の領域が、熱処理工程において通気口としての機能を十分に発揮しうる大きさとなるように調整することが好ましい。
一方、溶融ハンダ21a,21bは、保護素子10の内部空間、すなわちケース部材19の内部までは侵入しないことが好ましい。
比較例を上げてより具体的に説明すると、貫通孔11a,11bが封止されない場合や、ケース部材19に通気口19a,19bを設けた場合、可溶導体13を覆うほど樹脂材料25がケース部材19の内部に侵入してしまう恐れがある。具体的には、図7に示すように、保護素子10内部の可溶導体13を樹脂材料25によって覆ってしまう可能性がある。このような構造とした場合に、保護素子10の内部を密閉することができるが、可溶導体13が溶融した場合に、詳細を後述する回路を保護するための溶断が適切に行われない可能性が生じる。なお、図7は、樹脂材料の過充填を説明するための図であり、対応する構成要素に付した符号は、上述で説明した図1乃至図6と同じものを用いているが、あくまで比較例として例示しているに過ぎない。
回路を保護するために適切な溶断が行われると、例えば、図8に示すように、可溶導体13は、溶融して分断されて中央でまとまり溶融導体13aとなる。溶融導体13aがまとまるためには、保護素子10の内部空間が必要であり、図7に示すような樹脂材料25によって内部空間が埋められてしまうと、溶融導体13aがまとまることができなくなり、可溶導体13が溶断せず、回路遮断が行えない恐れが生じてしまう。
本実施の形態における電子部品の構成例1を用いることにより、図6で示すように、溶融ハンダ21a,21bが、貫通孔11a,11bを封止し、保護素子10内部への樹脂材料25の流入を防ぐことになるため保護素子10の内部空間が確保された状態となる。なお、保護素子10の機能を阻害しない範囲で、溶融ハンダ21a,21bが内部に侵入してもよいものとする。
溶融ハンダ21a,21bは、絶縁基板11の貫通孔11a,11bを封止することで保護素子10の内部を密閉するため、アウトガスにさらされることによる保護素子10の劣化を抑止することができる。また、後述する樹脂材料25の封止工程において、樹脂材料25が保護素子10の内部に流入することを防止する機能を有する。
なお、溶融ハンダ21a,21bは、熱処理工程において形成されるものである。後述する熱処理工程において、保護素子10内部の空気が熱膨張する際に、回路基板20上に塗布されたハンダペースト21が溶融する前の予備加熱段階でも、保護素子10の内部空気を絶縁基板11の貫通孔11a,11bを経由して、保護素子10の外部に放出させることができる。また、本加熱段階で、ハンダペースト21が溶融して貫通孔11a,11bによって吸い上げられて封止形状が形成される。
ここで、比較例として、絶縁基板11に貫通孔11a,11bを設けなかった場合について、図9を用いて説明する。なお、図9は、絶縁基板11に貫通孔11a,11bを設けなかった場合を説明するための図であり、対応する構成要素に付した符号は、上述で説明した図1乃至図6と同じものを用いているが、あくまで比較例として例示しているに過ぎない。
絶縁基板11に貫通孔11a,11bを設けない場合、熱処理工程において、保護素子10内部の空気が熱膨張するが膨張した空気の逃げ場がなく、保護素子10の内部圧力が急激に上昇する。内部圧力の急激な上昇に伴い、保護素子10の内部構造で強度の低い部分としてカバー部材19が絶縁基板11から引きはがされて、外れたり、カバー部材19の一部が損傷してしまったりする。図9では、カバー部材19が外れてしまった状態を示している。
保護素子10の内部構造で強度の低い部分としてカバー部材19が絶縁基板11から引きはがされて、外れたり、カバー部材19の一部が損傷してしまったりすると、保護素子が不良品となってしまう。なお、内部圧力の急激な上昇に伴う、損傷はカバー部材19に限定されず、他の部材にも影響があることは言うまでもなく、このような場合も同様に保護素子10が不良品となってしまう。
従って、保護素子10は、密閉型のカバー部材19を用いても絶縁基板11の貫通孔11a,11bを設けることで上述のような不良品の発生を回避することができる構造とされている。
[封止部材]
封止部材である樹脂材料25は、図1乃至図3に示すように、上述で説明した保護素子10を実装基板20上に封止するものである。
封止部材である樹脂材料25は、図1乃至図3に示すように、上述で説明した保護素子10を実装基板20上に封止するものである。
より具体的は、樹脂材料25は、簡単に保護素子10を封止することができるとともに、形状が安定しやすい樹脂材料を用いることが好ましい。このような要求に基づくと、ある程度、粘度の低い樹脂を用いることが好ましい。
樹脂材料25は、保護素子10のカバー部材19を強固に固定することができるため、保護素子10内部の可溶導体13が溶断する際にカバー部材19が外れてしまうことも防止することができる。
ここで、樹脂材料25の具体例を上げる。樹脂材料25は、例えば、ポリアミド系樹脂接着剤(ヘンケル社製:OM678)を用いることができる。OM678の粘度は、3,000(mPa・s/210℃)である。射出成型等により簡単に保護素子10を封止することができるとともに、成型金型により形状が安定しやすいため、保護素子10の最外部を封止するために好適である。
上述では、最適な樹脂材料を例示したが、樹脂材料25をポッティングすることで保護素子10を封止することもできる。製造上、熱硬化時間を長くとることができる場合に、選択し得る材料であり、低粘度の樹脂でなくとも保護素子10を封止することができ、カバー部材19を強固に固定しつつ保護素子10の内部空間を確保することができ、保護素子10の実装後にアウトガスの侵入を抑止することができる。
また、封止部材としては、樹脂材料に限定せず、各種の封止部材を適宜選択して用いることができる。樹脂材料は、封止加工を容易とするために好適な材料であるが、他の封止機能を有する材料を選択するようにしてもよい。
[電子部品の構成例2]
つぎに、電子部品の構成例2について説明するが、同様の課題を有する他の電子部品を実装する際にも適宜適用することができる。なお、上述で説明した電子部品の構成例1と略同等の部位には同じ符号を付して説明を省略する。図10及び図11に示すように、保護素子10は、貫通孔11a,11bを側面に有する第1の基板である絶縁基板11と、絶縁基板11に積層され、絶縁部材15に覆われた発熱抵抗体14と、絶縁基板11の両端に形成された電極12(A1),12(A2)と、絶縁部材15上に発熱抵抗体14と重畳するように積層された発熱体引出電極16と、両端が電極12(A1),12(A2)にそれぞれ接続され、中央部が発熱体引出電極16に接続された可溶導体13と、可溶導体13上に設けられ、可溶導体13に発生する酸化膜を除去するとともに可溶導体13の濡れ性を向上させる複数のフラックス17と、可溶導体13を覆う外装体となるカバー部材19とを備える。
つぎに、電子部品の構成例2について説明するが、同様の課題を有する他の電子部品を実装する際にも適宜適用することができる。なお、上述で説明した電子部品の構成例1と略同等の部位には同じ符号を付して説明を省略する。図10及び図11に示すように、保護素子10は、貫通孔11a,11bを側面に有する第1の基板である絶縁基板11と、絶縁基板11に積層され、絶縁部材15に覆われた発熱抵抗体14と、絶縁基板11の両端に形成された電極12(A1),12(A2)と、絶縁部材15上に発熱抵抗体14と重畳するように積層された発熱体引出電極16と、両端が電極12(A1),12(A2)にそれぞれ接続され、中央部が発熱体引出電極16に接続された可溶導体13と、可溶導体13上に設けられ、可溶導体13に発生する酸化膜を除去するとともに可溶導体13の濡れ性を向上させる複数のフラックス17と、可溶導体13を覆う外装体となるカバー部材19とを備える。
絶縁基板11は、貫通孔11a,11bを側面に有しており、絶縁基板11の表裏を貫通する略半円形若しくは略半楕円形の開口形状を有している。この電子部品の構成例2においては、貫通孔は切り欠き形状であるが、以下でも貫通孔と表記する。電子部品の構成例1でも説明したが、本実施の形態において貫通孔とは、保護素子10の内部空間と外部とを連通し、後述で説明する溶融ハンダを吸い上げて、連通する経路を封止することができれば良いものとする。
絶縁基板11は、貫通孔11a,11bによって保護素子10を実装する際に熱処理工程を経ても内部の膨張した空気を、溶融ハンダを吸い上げる前に適切に外部へ放出することができる。また、保護素子10の熱処理工程において溶融ハンダの吸い込みが生じるため、内部の空気を放出するとともに溶融ハンダにより貫通孔11a,11bを封止することができる。従って、実装後の保護素子10は、外部のアウトガスが保護素子10内部に侵入することを防止することができる。更には、保護素子10を実装した後に樹脂による封止工程を行えば、外部のアウトガスが保護素子10内部に侵入することをより完全に防止することができる。熱処理工程及び封止工程については、詳細を後述する。
[貫通孔の形状および配置]
絶縁基板11の側面に設ける貫通孔11a,11bの形状は、図10及び図11に示すように、絶縁基板11上で端子12(A1)及び端子12(A2)に対応する位置にそれぞれ略半円筒形状とされている。また、絶縁基板11の側面に設ける貫通孔11a,11bの配置は、絶縁基板11上で発熱体電極18(P1)又は発熱体電極18(P2)に対応する位置に設けるようにしてもよい。
絶縁基板11の側面に設ける貫通孔11a,11bの形状は、図10及び図11に示すように、絶縁基板11上で端子12(A1)及び端子12(A2)に対応する位置にそれぞれ略半円筒形状とされている。また、絶縁基板11の側面に設ける貫通孔11a,11bの配置は、絶縁基板11上で発熱体電極18(P1)又は発熱体電極18(P2)に対応する位置に設けるようにしてもよい。
貫通孔11a,11bは、絶縁基板11の側面で略半円筒形に形成する場合には、ハーフスルーホールとすることができる。
ここで、絶縁基板11の側面に設ける貫通孔11a,11bは、端子12(A1),12(A2)、発熱体電極18(P1)又は発熱体電極18(P2)に対応する位置に少なくとも一つ設けることが好ましい。端子12(A1),12(A2)、発熱体電極18(P1)又は発熱体電極18(P2)に絶縁基板11と一方の面と他方の面とを電気的に接続するハーフスルーホールを形成することで、実装配線の取り回しが容易になるとともに、ハーフスルーホールの壁面が端子や電極と同質の材料でメッキされているため、後述する溶融ハンダの吸い込みを確実に行うことができ、貫通孔11a,11bを確実に封止することができる。
なお、貫通孔11a,11bは、後述する熱処理工程において実装基板20の回路パターン上に塗布されたハンダペースト21に対応する位置で、かつ少なくとも開口部の一部がカバー部材19の内壁面よりも内側に位置するようにすれば、上述の効果を発揮することができる。
図10及び図11に示すようにハーフスルーホールを形成する貫通孔11a、11bは円弧の頂点部分が、カバー部材19の内側まで入り込んでおり、内部空気の放出経路を形成していることがわかる。
[電子部品を実装基板に実装した構成]
つぎに、電子部品の構成例2に係る保護素子10を実装基板20に実装した状態を説明する。図10及び図11に示すように、保護素子10は、実装基板20上にハンダペースト21を塗布した状態で載置されている。この状態で、熱処理工程を経て、ハンダペースト21を溶融させて、保護素子10を実装基板20に実装する。
つぎに、電子部品の構成例2に係る保護素子10を実装基板20に実装した状態を説明する。図10及び図11に示すように、保護素子10は、実装基板20上にハンダペースト21を塗布した状態で載置されている。この状態で、熱処理工程を経て、ハンダペースト21を溶融させて、保護素子10を実装基板20に実装する。
熱処理工程を経て保護素子10を実装基板20に実装すると、回路基板100が形成される。ここで、図12に示すように、熱処理工程を経ると、ハンダペースト21は、加熱により溶融し、溶融ハンダ21a,21bとなって、絶縁基板11の側面に設けられた貫通孔11a,11bに吸い上げられる。
溶融ハンダ21a,21bは、溶融した際に絶縁基板11の側面に設けられた貫通孔11a,11bの壁面に沿って絶縁基板11の上方に向かって吸い上げられる。具体的には、絶縁基板11の貫通孔11a,11bの壁面の濡れ性、溶融ハンダ21a,21bの密度及び表面張力によって、溶融ハンダ21a,21bの吸い上げが起きる。従って、貫通孔11a,11bの壁面は、溶融ハンダ21a,21bの吸い上げが起きやすいように濡れ性を調整した材料でコーティングをすることが好ましい。
例えば、絶縁基板11の側面に設けられた貫通孔11a,11bは、電極12と同様の材料でメッキされたハーフスルーホールとすることが好ましい。この場合には、絶縁基板11の表裏を電気的に接続する回路を構成することができる。
溶融ハンダ21a,21bは、絶縁基板11の側面に設けられた貫通孔11a,11bのカバー部材19の内側の開口部分を完全に封止する。これによって、保護素子10の内部空間は密閉された状態で実装基板20に実装される。従って、実装後の保護素子10は、外部のアウトガスが保護素子10内部に侵入することを防止することができる。更には、保護素子10を実装した後に樹脂による封止工程を行えば、外部のアウトガスが保護素子10内部に侵入することをより完全に防止することができる。
また、溶融ハンダ21a,21bは、熱処理工程において、溶融して流動性が高まるため保護素子10の内部空気を外部に放出しつつ、絶縁基板11の貫通孔11a,11bに流入する。このため、高温により加圧された内部空気を保護素子10の外部に逃しつつも、絶縁基板11の貫通孔11a,11bを封止することができる。
なお、絶縁基板11に設けた貫通孔11a,11bの形状や配置は、保護素子10を実装する際の熱処理工程において、カバー部材19の内壁面よりも内側の開口部分が、膨張した内部の空気を外部に流出しやすい形状、配置とされていることが好ましい。
具体的に、貫通孔11a,11bの開口サイズについて説明すると、カバー部材19の内壁面よりも内側の領域が、熱処理工程において通気口としての機能を十分に発揮しうる大きさとなるように調整することが好ましい。
一方、溶融ハンダ21a,21bは、保護素子10の内部空間、すなわちケース部材19の内部までは侵入しないことが好ましい。
なお、電子部品の構成例2において、実装基板20に実装した保護素子10を樹脂材料25により封止する構造については電子部品の構成例1と同様とすることができるため説明を省略する。
[電子部品の構成例3]
つぎに、電子部品の構成例3について説明するが、同様の課題を有する他の電子部品を実装する際にも適宜適用することができる。なお、上述で説明した電子部品の構成例1と略同等の部位には同じ符号を付して説明を省略する。図13及び図14に示すように、保護素子10は、貫通孔11cを有する第1の基板である絶縁基板11と、絶縁基板11に積層され、絶縁部材15に覆われた発熱抵抗体14と、絶縁基板11の両端に形成された電極12(A1),12(A2)と、絶縁部材15上に発熱抵抗体14と重畳するように積層された発熱体引出電極16と、両端が電極12(A1),12(A2)にそれぞれ接続され、中央部が発熱体引出電極16に接続された可溶導体13と、可溶導体13上に設けられ、可溶導体13に発生する酸化膜を除去するとともに可溶導体13の濡れ性を向上させる複数のフラックス17と、可溶導体13を覆う外装体となるカバー部材19とを備える。
つぎに、電子部品の構成例3について説明するが、同様の課題を有する他の電子部品を実装する際にも適宜適用することができる。なお、上述で説明した電子部品の構成例1と略同等の部位には同じ符号を付して説明を省略する。図13及び図14に示すように、保護素子10は、貫通孔11cを有する第1の基板である絶縁基板11と、絶縁基板11に積層され、絶縁部材15に覆われた発熱抵抗体14と、絶縁基板11の両端に形成された電極12(A1),12(A2)と、絶縁部材15上に発熱抵抗体14と重畳するように積層された発熱体引出電極16と、両端が電極12(A1),12(A2)にそれぞれ接続され、中央部が発熱体引出電極16に接続された可溶導体13と、可溶導体13上に設けられ、可溶導体13に発生する酸化膜を除去するとともに可溶導体13の濡れ性を向上させる複数のフラックス17と、可溶導体13を覆う外装体となるカバー部材19とを備える。
絶縁基板11は、貫通孔11cを有しており、絶縁基板11の表裏を貫通する略円形若しくは略楕円形の開口形状を有している。なお、貫通孔11cは、電子部品の構成例2のように絶縁基板11の側面に設けるようにしてもよく、必ずしも孔を形成する必要はない。以下では、孔を形成しない場合であっても貫通孔と表記する。電子部品の構成例1でも説明したが、本実施の形態において貫通孔とは、保護素子10の内部空間と外部とを連通し、後述で説明する溶融ハンダを吸い上げて、連通する経路を封止することができれば良いものとする。
絶縁基板11は、貫通孔11cによって保護素子10を実装する際に熱処理工程を経ても内部の膨張した空気が溶融ハンダを吸い上げる前に適切に外部へ放出することができる。また、保護素子10の熱処理工程において溶融ハンダの吸い込みが生じるため、内部の空気を放出するとともに溶融ハンダにより貫通孔11cを封止することができる。従って、実装後の保護素子10は、外部のアウトガスが保護素子10内部に侵入することを防止することができる。更には、保護素子10を実装した後に樹脂による封止工程を行えば、外部のアウトガスが保護素子10内部に侵入することをより完全に防止することができる。熱処理工程及び封止工程については、詳細を後述する。
[貫通孔の形状および配置]
絶縁基板11の貫通孔11cの形状は、図13及び図14において、絶縁基板11上で発熱体電極18(P1)に対応する位置に略円筒形状とされている。また、絶縁基板11の貫通孔11cの配置は、絶縁基板11上で電極12(A1)、12(A2)や発熱体電極18(P2)に対応する位置に設けるようにしてもよい。
絶縁基板11の貫通孔11cの形状は、図13及び図14において、絶縁基板11上で発熱体電極18(P1)に対応する位置に略円筒形状とされている。また、絶縁基板11の貫通孔11cの配置は、絶縁基板11上で電極12(A1)、12(A2)や発熱体電極18(P2)に対応する位置に設けるようにしてもよい。
貫通孔11cは、絶縁基板11の側面で略円筒形に形成する場合には、スルーホールとすることができる。
ここで、絶縁基板11の貫通孔11cは、端子12(A1),12(A2)、発熱体電極18(P1)又は発熱体電極18(P2)に対応する位置に少なくとも一つ設けることが好ましい。端子12(A1),12(A2)、発熱体電極18(P1)又は発熱体電極18(P2)に、絶縁基板11と一方の面と他方の面とを電気的に接続するスルーホールを形成することで、実装配線の取り回しが容易になるとともに、スルーホールの内壁面が端子や電極と同質の材料でメッキされているため、後述する溶融ハンダの吸い込みを確実に行うことができ、貫通孔11cを確実に封止することができる。
なお、貫通孔11cは、後述する熱処理工程において実装基板20の回路パターン上に塗布されたハンダペースト21に対応する位置で、かつ少なくとも開口部の一部がカバー部材19の内壁面よりも内側に位置するようにすれば、上述の効果を発揮することができる。
[電子部品を実装基板に実装した構成]
つぎに、電子部品の構成例3に係る保護素子10を実装基板20に実装した状態を説明する。図13及び図14に示すように、保護素子10は、実装基板20上にハンダペースト21を塗布した状態で載置されている。この状態で、熱処理工程を経て、ハンダペースト21を溶融させて、保護素子10を実装基板20に実装する。
つぎに、電子部品の構成例3に係る保護素子10を実装基板20に実装した状態を説明する。図13及び図14に示すように、保護素子10は、実装基板20上にハンダペースト21を塗布した状態で載置されている。この状態で、熱処理工程を経て、ハンダペースト21を溶融させて、保護素子10を実装基板20に実装する。
熱処理工程を経て保護素子10を実装基板20に実装すると、回路基板100が形成される。ここで、図15に示すように、熱処理工程を経ると、ハンダペースト21は、加熱により溶融し、溶融ハンダ21cとなって、絶縁基板11の貫通孔11cに吸い上げられる。
溶融ハンダ21cは、溶融した際に絶縁基板11の貫通孔11cの内壁面に沿って絶縁基板11の上方に向かって毛管現象で吸い上げられる。具体的には、絶縁基板11の貫通孔11cの内壁面の濡れ性、溶融ハンダ21cの密度及び表面張力によって、溶融ハンダ21cの吸い上げが起きる。従って、貫通孔11cの内壁面は、溶融ハンダ21cの吸い上げが起きやすいように濡れ性を調整した材料でコーティングをすることが好ましい。
例えば、絶縁基板11の側面に設けられた貫通孔11cは、電極12と同様の材料でメッキされたスルーホールとすることが好ましい。この場合には、絶縁基板11の表裏を電気的に接続する回路を構成することができる。
溶融ハンダ21cは、絶縁基板11の貫通孔11cを完全に封止する。これによって、保護素子10の内部空間は密閉された状態で実装基板20に実装される。従って、実装後の保護素子10は、外部のアウトガスが保護素子10内部に侵入することを防止することができる。更には、保護素子10を実装した後に樹脂による封止工程を行えば、外部のアウトガスが保護素子10内部に侵入することをより完全に防止することができる。
また、溶融ハンダ21cは、熱処理工程において、溶融して流動性が高まるため保護素子10の内部空気を外部に放出しつつ、絶縁基板11の貫通孔11cに流入する。このため、高温により加圧された内部空気を保護素子10の外部に逃しつつも、絶縁基板11の貫通孔11cを完全に封止することができる。
なお、絶縁基板11の貫通孔11cの形状や配置は、保護素子10を実装する際の熱処理工程において、膨張した内部の空気を外部に流出しやすい形状、配置とされていることが好ましい。
一方、溶融ハンダ21cは、保護素子10の内部空間、すなわちケース部材19の内部までは侵入しないことが好ましい。
なお、電子部品の構成例3において、実装基板20に実装した保護素子10を樹脂材料25により封止する構造については電子部品の構成例1と同様とすることができるため説明を省略する。
上述したように、電子部品の構成例1乃至3で説明した構造は適宜組み合わせが可能であり、貫通孔の数、形状は上述の効果を得ることができる範囲で自由に設定することができる。
[実装工程]
つぎに、上述した構造のうち電子部品の構成例1に係る保護素子10を有する回路基板100を製造する工程、すなわち、実装基板20に保護素子10を実装する工程について説明する。電子部品の構成例2及び構成例3に係る保護素子10を実装基板20に実装する工程も同様であるため説明を省略する。
つぎに、上述した構造のうち電子部品の構成例1に係る保護素子10を有する回路基板100を製造する工程、すなわち、実装基板20に保護素子10を実装する工程について説明する。電子部品の構成例2及び構成例3に係る保護素子10を実装基板20に実装する工程も同様であるため説明を省略する。
[1.熱処理工程]
まず、図4に示すように、保護素子10を、ハンダペースト21を塗布した実装基板20に設置し、例えばリフロー工程によって、ハンダペースト21を溶融することで実装基板20に実装する。リフロー工程は、予備加熱及び本加熱を伴う工程である。リフロー工程開始時には、絶縁基板11の貫通孔11a,11bの実装基板20側をハンダペースト21が塞いだ状態とされている。
まず、図4に示すように、保護素子10を、ハンダペースト21を塗布した実装基板20に設置し、例えばリフロー工程によって、ハンダペースト21を溶融することで実装基板20に実装する。リフロー工程は、予備加熱及び本加熱を伴う工程である。リフロー工程開始時には、絶縁基板11の貫通孔11a,11bの実装基板20側をハンダペースト21が塞いだ状態とされている。
リフロー工程では、予備的な加熱工程でハンダペースト21が溶融する温度よりも低い温度まで予備加熱を行うことが一般的である。その後、本加熱を行うことにより一気にハンダペースト21を完全溶融させて、保護素子10と実装基板20とを接続する。すなわち、最も高温となる本加熱を行う時間を短くして、保護素子10や実装基板20に熱ダメージを与えないように時間毎の温度変化を調整する。
予備加熱の状態では、保護素子10の内部空間の空気は既に熱膨張しており、貫通孔11cを介して、所定の粘度で流動するハンダペースト21を押しのけて、少しずつ内部空気が外部に放出される。
つぎに、本加熱の状態では、ハンダペースト21は完全に溶融し、溶融ハンダ21a,21bとなって貫通孔11a,11bに吸い上げられるとともに、内部の空気も溶融ハンダ21a,21bを押しのけて外部に放出される。
リフロー工程が完了すると、図6に示すように、室温まで冷却された溶融ハンダ21a,21bは、貫通孔11a,21bを封止する形で固体化する。
従って、リフロー工程において、絶縁基板11の貫通孔11a,11bを経由して保護素子10の高圧となった内部空気を外部に放出することができ、保護素子10が損傷することはない。
[2.封止工程]
つぎに、樹脂材料25として、ポリアミド系樹脂接着剤を射出成型法により、実装基板20上の保護素子10を密閉するように封止する。具体的には、保護素子10の外装部であるカバー部材19よりも大きな形状の金型を用い、保護素子10にこの金型をかぶせ、保護素子10の上方から樹脂材料25を、例えば、200℃、15気圧で金型内に圧入し、封止構造体を形成し、樹脂材料25を室温まで冷却することで、封止構造体を硬化する。
つぎに、樹脂材料25として、ポリアミド系樹脂接着剤を射出成型法により、実装基板20上の保護素子10を密閉するように封止する。具体的には、保護素子10の外装部であるカバー部材19よりも大きな形状の金型を用い、保護素子10にこの金型をかぶせ、保護素子10の上方から樹脂材料25を、例えば、200℃、15気圧で金型内に圧入し、封止構造体を形成し、樹脂材料25を室温まで冷却することで、封止構造体を硬化する。
ここで、保護素子10を樹脂材料25で封止する工程では、ケース部材19によって保護素子10の内部空間は気密性を有しており、絶縁基板11の貫通孔11a,11bも溶融ハンダ21a,21bによって完全封止されているため、保護素子10の内部に樹脂材料25が侵入することはない。
言い換えると、図7で説明したように、保護素子10の内部に樹脂材料25が侵入してしまい、保護素子10の内部空間を充填してしまうことはない。
特に、樹脂材料25による封止工程で、射出成型法を用いるため、上記で例示した15気圧で樹脂材料25が金型内に圧入されると、ケース部材19に通気口がある場合や絶縁基板の貫通孔が封止されていない場合に、保護素子10の内部に加圧された樹脂材料25が流入しやすい。このため、ケース部材19を密閉型とし、絶縁基板11の貫通孔11a,11bを溶融ハンダ21a,21bにより封止することは効果的である。
上述の工程により回路基板100を製造すれば、絶縁基板11の貫通孔11a,11bを溶融ハンダ21a,21bにより完全封止する工程を実装工程の一部である熱処理工程で兼用することにより、特別な工程を経ることなく絶縁基板11の貫通孔11a,11bを溶融ハンダ21a,21bにより完全封止することできる。これにより、樹脂材料25による封止工程を経ても保護素子10の内部空間を確保することができ、保護素子10の機能を損なうことはない。
以上のように、熱処理工程、封止工程を経て保護素子10が実装基板20に実装された回路基板100を得ることができる。回路基板100は、絶縁基板11の貫通孔11a,11bを封止する溶融ハンダ21a,21bによって保護素子10内部への樹脂材料25の流入を防止しつつ、樹脂材料25によって保護素子10を完全に封止するため、保護素子10内部へのアウトガスの流入を防止しつつも、適切に内部空間を保つ構造となっている。
また、本発明を適用することにより、内部空間を有するカバー部材を備える電子部品を実装基板に実装する際に、電子部品の内部空気を外部に放出可能として内部の電子素子の損傷を防止するとともに、電子部品を実装基板に実装した回路基板は外部空気の流入を防止して電子素子の劣化を低減することができるようになる。
なお、以下では、上述した保護素子10及び回路基板100の使用方法について簡単に説明する。
[保護素子の使用方法]
このような保護素子10は、図16に示すように、例えばリチウムイオン二次電池のバッテリパック30内の回路に組み込まれて用いられる。バッテリパック30は、例えば、合計4個のリチウムイオン二次電池のバッテリセル31〜34からなるバッテリスタック35を有する。
このような保護素子10は、図16に示すように、例えばリチウムイオン二次電池のバッテリパック30内の回路に組み込まれて用いられる。バッテリパック30は、例えば、合計4個のリチウムイオン二次電池のバッテリセル31〜34からなるバッテリスタック35を有する。
バッテリパック30は、バッテリスタック35と、バッテリスタック35の充放電を制御する充放電制御回路40と、バッテリスタック35の異常時に充電を遮断する本発明が適用された保護素子10と、各バッテリセル31〜34の電圧を検出する検出回路36と、検出回路36の検出結果に応じて保護素子10の動作を制御する電流制御素子37とを備える。
バッテリスタック35は、過充電及び過放電状態から保護するための制御を要するバッテリセル31〜34が直列接続されたものであり、バッテリパック30の正極端子30a、負極端子30bを介して、着脱可能に充電装置45に接続され、充電装置45からの充電電圧が印加される。充電装置45により充電されたバッテリパック30の正極端子30a、負極端子30bをバッテリで動作する電子機器に接続することによって、この電子機器を動作させることができる。
充放電制御回路40は、バッテリスタック35から充電装置45に流れる電流経路に直列接続された2つの電流制御素子41、42と、これらの電流制御素子41、42の動作を制御する制御部43とを備える。電流制御素子41、42は、たとえば電界効果トランジスタ(以下、FETと呼ぶ。)により構成され、制御部43によりゲート電圧を制御することによって、バッテリスタック35の電流経路の導通と遮断とを制御する。制御部43は、充電装置45から電力供給を受けて動作し、検出回路36による検出結果に応じて、バッテリスタック35が過放電又は過充電であるとき、電流経路を遮断するように、電流制御素子41、42の動作を制御する。
保護素子10は、たとえば、バッテリスタック35と充放電制御回路40との間の充放電電流経路上に接続され、その動作が電流制御素子37によって制御される。
検出回路36は、各バッテリセル31〜34と接続され、各バッテリセル31〜34の電圧値を検出して、各電圧値を充放電制御回路40の制御部43に供給する。また、検出回路36は、いずれか1つのバッテリセル31〜34が過充電電圧又は過放電電圧になったときに電流制御素子37を制御する制御信号を出力する。
電流制御素子37は、たとえばFETにより構成され、検出回路36から出力される検出信号によって、バッテリセル31〜34の電圧値が所定の過放電又は過充電状態を超える電圧になったとき、保護素子10を動作させて、バッテリスタック35の充放電電流経路を電流制御素子41、42のスイッチ動作によらず遮断するように制御する。
以上のような構成からなるバッテリパック30において、本発明が適用された保護素子10は、図17に示すような回路構成を有する。すなわち、保護素子10は、発熱体引出電極16を介して直列接続された可溶導体13と、可溶導体13の接続点を介して通電して発熱させることによって可溶導体13を溶融する発熱抵抗体14とからなる回路構成である。また、保護素子10では、たとえば、可溶導体13が充放電電流経路上に直列接続され、発熱抵抗体14が電流制御素子37と接続される。保護素子10の2個の電極12のうち、一方は、A1に接続され、他方は、A2に接続される。また、発熱体引出電極16とこれに接続された発熱体電極18は、P1に接続され、他方の発熱体電極18は、P2に接続される。
このような回路構成からなる保護素子10は、発熱抵抗体14の発熱により可溶導体13を溶断することにより、確実に電流経路を遮断することができる。
なお、本発明の保護素子は、リチウムイオン二次電池のバッテリパックに用いる場合に限らず、電気信号による電流経路の遮断を必要とする様々な用途にももちろん応用可能である。
10 保護素子、11 絶縁基板、11a,11b,11c 貫通孔、12 電極、13 可溶導体、13a 溶融導体、14 発熱抵抗体、14a 発熱中心、15 絶縁部材、16 発熱体引出電極、18 発熱体電極、19 カバー部材、20 実装基板、21 ハンダペースト、21a,21b,21c 溶融ハンダ、25 樹脂材料、30 バッテリパック、31〜34 バッテリセル、36 検出回路、37 電流制御素子、40 充放電制御回路、41,42 電流制御素子、43 制御部、45 充電装置、100 回路基板
Claims (16)
- 第1の基板と、
少なくとも前記第1の基板の一方の面に配設された第1の電極と、
前記第1の電極上に配設された電子素子と、
内部空間を有し前記電子素子を覆う外装体とを備え、
前記第1の基板は、実装面と、前記外装体に覆われる内部空間とを貫通する貫通孔を有する電子部品。 - 前記第1の基板は、他方の面に配設された第2の電極を有し、前記貫通孔は、前記第1の電極と、前記第2の電極とを電気的に接続するスルーホールである請求項1に記載の電子部品。
- 前記電子素子は、導通電流により溶断する可溶導体である請求項1又は請求項2に記載の電子部品。
- 更に、発熱素子を備え、前記発熱素子への通電電流により前記可溶導体を加熱することで溶断する請求項3記載の電子部品。
- 回路パターンが形成された第2の基板と、
第1の基板と、少なくとも前記第1の基板の一方の面に配設された第1の電極と、前記第1の電極上に配設された電子素子と、内部空間を有し前記電子素子を覆う外装体とを有し、前記第1の基板が前記第2の基板との実装面と前記外装体に覆われる内部空間とを貫通する貫通孔を有する電子部品と、
を備える回路基板。 - 前記第1の基板は、他方の面に配設された第2の電極を有し、
前記貫通孔は、前記第1の電極と前記第2の電極とを電気的に接続するスルーホールである請求項5に記載の回路基板。 - 前記第2の基板と前記電子部品とはハンダにより実装されていることを特徴とする請求項5又は請求項6に記載の回路基板。
- 前記貫通孔には、ハンダが充填されていることを特徴とする請求項7に記載の回路基板。
- 前記電子素子は、導通電流により溶断する可溶導体である請求項5乃至請求項8の何れか1項に記載の回路基板。
- 更に、前記電子部品は、発熱素子を備え、前記発熱素子への通電電流により前記可溶導体を加熱することで溶断する請求項9記載の回路基板。
- 前記第2の基板上で前記電子部品が樹脂により封止されている請求項5乃至請求項10の何れか1項に記載の回路基板。
- 第1の基板と、少なくとも前記第1の基板の一方の面に配設された第1の電極と、前記第1の電極上に配設された電子素子と、内部空間を有し前記電子素子を覆う外装体とを有し、前記第1の基板が前記第2の基板との実装面と前記外装体に覆われる内部空間とを貫通する貫通孔を有する電子部品を、回路パターンが形成されハンダペーストが塗布された第2の基板上に載置する工程と、
前記ハンダペーストを加熱溶融させて、前記貫通孔に吸引させて前記貫通孔を封止する工程と、
からなる電子部品の実装方法。 - 前記第1の基板は、他方の面に配設された第2の電極を有し、前記貫通孔は、前記第1の電極と、前記第2の電極とを電気的に接続するスルーホールである請求項12に記載の電子部品の実装方法。
- 前記電子素子は、導通電流により溶断する可溶導体である請求項12又は請求項13に記載の電子部品の実装方法。
- 更に、前記電子部品は、発熱素子を備え、前記発熱素子への通電電流により前記可溶導体を加熱することで溶断する請求項14に記載の電子部品の実装方法。
- 更に、前記第2の基板上で前記電子部品を樹脂により封止する工程を有する請求項12乃至請求項15の何れか1項に記載の回路基板。
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JP2014178111A JP2016051879A (ja) | 2014-09-02 | 2014-09-02 | 電子部品、回路基板及び電子部品の実装方法 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2022049835A (ja) * | 2020-09-17 | 2022-03-30 | ショット日本株式会社 | 保護素子 |
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- 2014-09-02 JP JP2014178111A patent/JP2016051879A/ja active Pending
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