JP6781428B2 - シートクッション構造体 - Google Patents
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Description
る。
図1は、第1の実施形態に係るシートクッション構造体の上面斜視図である。図2は、第1の実施形態に係るシートクッション構造体の底面斜視図である。図3及び図4は、第1の実施形態に係るシートクッション構造体の平面視分解図及び底面視分解図である。図5は、第1の実施形態に係るシートクッション構造体の図1の線分Y−Yにおける断面図である。図6は、第1の実施形態に係るシートクッション構造体の着座時における図1の線分Y−Yにおける断面図である。
各層の発泡体を、積層接着される下層から順に、最下層の第一発泡体100、中間層の第二発泡体200、最上層の第三発泡体300とする。各発泡体を構成する天然ゴム発泡材の発泡倍率は、第一発泡体100が5〜9倍(さらに好ましくは6〜8倍)の間に設定され、第二発泡体200が2〜5倍(さらに好ましくは4〜4.5倍)の間に設定され、第三発泡体300が6〜10倍(さらに好ましくは8〜9倍)の間に設定される。これにより、各発泡体の構成材である天然ゴム発泡材自体の嵩密度は、第一発泡体100が120〜350kg/m3の間の中嵩密度、第二発泡体200が350〜600kg/m3の間の高嵩密度、第三発泡体300が100〜150kg/m3の間の低嵩密度に設定される。
また、各層の発泡体のうち第一発泡体100及び第三発泡体300は、積層接着前の発泡体上面又は下面全体に、一定の大きさの窪み穴(有底穴)又は窪み孔(貫通孔)として、第一窪み穴102(102A,102B)ないし第三窪み孔302が複数個ずつ、規則的な離間距離をおいて規則的に平面配列形成される。窪み穴/孔の穴/孔縁形状は、多角形(方形又は六〜八角形)又は円形(真円又は楕円)又はこれらの扁変形形状からなる。
形状中心を通る穴/孔縁形状の代表径は、第一発泡体100が15mm〜40mmの間、第三発泡体300がこれよりも小さい5mm〜20mmの間となるように設定される。隣接する窪み孔同士の離間距離(穴縁間の距離)は、第一発泡体100が前記代表径の1.5倍〜3.0倍(22.5〜120mm)の間、第三発泡体300がこれよりも小さい1.1倍〜2.5倍(5.5〜50)mmの間に設定される。離間ピッチ(穴中心間の距離)に換言すると、第一発泡体100が前記代表径の2.5倍〜4.0倍(37.5〜160mm)の間、第三発泡体300がこれよりも小さい2.1倍〜3.5倍(10.0〜70.0)mmの間に設定されることとなる。また、窪み穴(有底穴)の穴の深さは、各発泡体の厚さの50%〜99%に設定される。これらにより、窪み穴(有底穴)の穴容積/窪み孔(貫通孔)の穴容積比率は、窪み穴(有底穴)又は窪み孔(貫通孔)形成前の各発泡体の外形容積(窪み穴/孔のない中実体で構成したときの仮想外形容積)に対して、第一発泡体100が20〜50%、第三発泡体300がこれよりも小さい10〜40%となるように設定されることとなる。
前記各発泡体は、所定の発泡倍率によって発泡体自体の硬度が規定されると共に、上面又は下面に規則的に形成した所定の穴容積比率の窪み穴/孔によって外形容積に対する実質的な残りの構成材容積が所定の弾性変形量の弾性材として規定される。これにより、被荷重に対する各層全体としてのみかけの弾性硬度が規定される。みかけの弾性硬度は、例えば図18、図19に示す剛球沈下法による沈下量によって相対比較される。本発明の積層体において、第三発泡体300が最も低硬度(沈下量が最大値)となり、第二発泡体200が最も高硬度(沈下量が最小値)となり、第一発泡体100がこれらの中間の硬度(沈下量が第一発泡体と第三発泡体の間の値)となるように設定される。なお、図18、図19に示す剛球沈下法は、球径3.80cmかつ重量225gfの小剛球、球径6.38cmかつ重量1044gfの大剛球をシートクッション構造体の各箇所(図18)の上面に載置して、剛球の荷重による沈み込み(図19)状態とし、当該沈み込み量を計測したものである。各剛球の沈下量に応じた平均負荷圧力は、図20に示される。図20において、平均負荷圧力は、剛球沈下分の容積を円板の平面投影面積で除した「平面負荷圧力」、及び、剛球沈下分の容積を球冠面積で除した「球冠負荷圧力」の2種類の値として示している。なお、医学的見地によれば、水銀圧32mmHg(水柱435mm、43g/cm2)を超える負荷圧力が人体にかかると、皮下毛細血管の血流圧迫が起こり得るといわれている。
第三発泡体300の上面301には、第一穴面積よりも小さい(狭い)第三穴面積からなる第三窪み穴302が第三発泡体300の平面形状内に規則的に複数配設されている。ここで、第三窪み穴302の穴形状は円形である。さらに、第二発泡体200が第一発泡体100及び第三発泡体300よりも大きな硬度を有している。つまり、第二発泡体200が第一発泡体100及び第三発泡体300よりも硬くなっている。
加えて、これらの異種造形の組み合わせにより通気性を良好なものとして、蒸れにくくなる。
図7は、第2の実施形態に係るシートクッション構造体の上面斜視図である。図8は、第2の実施形態に係るシートクッション構造体の底面斜視図である。図9は、第2の実施形態に係るシートクッション構造体の分解図である。図70は、第2の実施形態に係るシートクッション構造体の第二発泡体の構成図である。図11は、第2の実施形態に係るシートクッション構造体の図7の線分X−Xにおける断面図である。図12は、第2の実施形態に係るシートクッション構造体の着座時における図7の線分X−Xにおける断面図である。図13は、第2の実施形態に係るシートクッション構造体の側面図である。
図14は、第3の実施形態に係るシートクッション構造体の上面斜視図である。図15は、第3の実施形態に係るシートクッション構造体の分解図である。図16は、第3の実施形態に係るシートクッション構造体の第二発泡体の構成図である。図16(a)は、第二発泡体200の平面図である。図17(b)は、第二発泡体200の図16(a)の線分Y−Yにおける断面図である。
図17は、第4の実施形態に係るシートクッション構造体の第二発泡体の構成図である。図17(a)は、第二発泡体200の平面図である。図17(b)は、第二発泡体200の図17(a)の線分Y−Yにおける断面図である。以下、図17を参照して第4の実施形態に係るシートクッション構造体10の構成について説明する。なお、図1〜図13を参照して説明した構成と同一の構成には、同一の符号を付して重複する説明を省略する。
実施形態1のシートクッション構造体について、図18、図19に示す剛球沈下法による弾力特性の確認試験を行った。
弾力特性は図18に示すように、a(左前部の湾曲窪み上),b(中央の貫通孔上),c(中央後部の横桟部上),d(後方突出部上)の4点に、小剛球、大剛球のそれぞれを載置して沈下量を測定した。
測定結果は以下のとおり。
また、医学的知見によれば、水銀圧32mmHg(水柱435mm、43g/cm2)を超える負荷圧力が人体にかかると、毛細血管の血流圧迫が起こり得るといわれている。この点から上記表3,4の値を評価すると、比較例では水銀圧32mmHg(水柱435mm、43g/cm2)を超える負荷圧力が生じているのに対し、本発明の実施形態では、水銀圧32mmHg(水柱435mm、43g/cm2)を大きく下回る負荷圧力となっており、毛細血管の血流圧迫が起こりにくいことが確認された。
その他本発明は上述した実施例に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更、要素抽出、構成の省略、形状・位置変更、或いは別構成の負荷が可能である。
11 後部辺
12 凹部
13 後部辺中央
14 後部辺左部
15 後部辺右部
16 連結体
20 シートクッション構造体
100 第一発泡体
101 下面
102 第一窪み穴
103 切欠き部
200 第二発泡体
201 貫通孔
202 側面
203 後部突出体
204 接地面部
205 表面頂部
206 側凹部
300 第三発泡体
301 上面
302 第三窪み穴
D1 第一厚さ
D2 第二厚さ
D3 第三厚さ
Claims (5)
- 後部辺の中央寄りに凹部を設けた所定の平面座形状に成形された天然ゴム発泡材からなる発泡体を3層以上積層し、隣接する発泡体同士を互いに接着してなるシートクッション構造体であって、
前記発泡体として、少なくとも所定の第一厚さの第一発泡体と、前記第一厚さより大きな第二厚さの第二発泡体と、前記第一厚さより大きな且つ第二厚さより小さな第三厚さの第三発泡体と、を下層から順に具備し、
前記第一発泡体の下面には、所定の第一穴面積以上の穴形状からなる第一窪み穴が、前記第一発泡体の平面形状内に規則的に複数配設されてなり、
前記第三発泡体の上面には、前記第一穴面積よりも小さい第三穴面積からなる第三窪み穴が、前記第三発泡体の平面形状内に規則的に複数配設されてなり、
さらに前記第二発泡体が前記第一発泡体及び前記第三発泡体よりも大きな硬度を有してなることで、
前記凹部付近に集中荷重をかけた際に、前記第一発泡体が所定の第一変形厚さ及び第一変形面積で弾性変形し、前記第三発泡体が前記第一変形厚さ及び第一変形面積のそれぞれよりも大きい第三変形厚さ及び第三変形面積で弾性変形すると共に、前記第二発泡体が、前記第一変形厚さ及び第三変形厚さのいずれよりも小さい第二変形厚さ、並びに、前記第一変形面積よりも大きく且つ第三変形面積よりも小さい第二変形面積で弾性変形することを特徴とするシートクッション構造体。 - 前記発泡体の後部辺の左右部分同士を繋ぎ、凹部空間を左右に亘って固定された非伸縮性の連結体をさらに具備することを特徴とする請求項1記載のシートクッション構造体。
- 前記第二発泡体の凹部よりも前方の幅方向中央に、幅方向に長い平面視横長形状の貫通孔が形成されることを特徴とする請求項1又は2記載のシートクッション構造体。
- 前記第二発泡体の凹部左右にそれぞれ形成された後部突出体は、前記第二発泡体の他の箇所よりも大きい積層厚さで形成されると共に、その一部が下方に突出した接地面部を有し、
前記第一発泡体が、前記第二発泡体の接地面部に対応する切欠き部を有して前記第二発泡体と積層接着してなることで、接地面部が設置し得ることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか記載のシートクッション構造体。 - 前記後部突出体は、前記第二発泡体のうち最も高い表面頂部を有すると共に、前記表面頂部を含む側面の一部を窪ませた側凹部を有することを特徴とする請求項4記載のシートクッション構造体。
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