JP6781428B2 - シートクッション構造体 - Google Patents

シートクッション構造体 Download PDF

Info

Publication number
JP6781428B2
JP6781428B2 JP2016132746A JP2016132746A JP6781428B2 JP 6781428 B2 JP6781428 B2 JP 6781428B2 JP 2016132746 A JP2016132746 A JP 2016132746A JP 2016132746 A JP2016132746 A JP 2016132746A JP 6781428 B2 JP6781428 B2 JP 6781428B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
foam
deformation
thickness
seat cushion
cushion structure
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2016132746A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2018000625A (ja
Inventor
啓史 平井
啓史 平井
哲朗 春山
哲朗 春山
Original Assignee
株式会社ウィドゥ・スタイル
株式会社ハンディネットワーク インターナショナル
株式会社ハンディネットワーク インターナショナル
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 株式会社ウィドゥ・スタイル, 株式会社ハンディネットワーク インターナショナル, 株式会社ハンディネットワーク インターナショナル filed Critical 株式会社ウィドゥ・スタイル
Priority to JP2016132746A priority Critical patent/JP6781428B2/ja
Publication of JP2018000625A publication Critical patent/JP2018000625A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6781428B2 publication Critical patent/JP6781428B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Chair Legs, Seat Parts, And Backrests (AREA)
  • Mattresses And Other Support Structures For Chairs And Beds (AREA)

Description

本発明は、既存の椅子や車いすの座の上に重ねて配置したり、座布団のように床に載置したりして使用するシートクッションの構造体(表面カバーを除くもの)に関し、特に、後部辺の中央寄りに凹部を設けた所定の平面座形状に成形された天然ゴム発泡材を積層し、隣接する発泡体同士を互いに接着してなるシートクッション構造体に関する。
椅子に長時間座っていると、臀部の坐骨部分に体圧が加わるため、臀部が痛くなる。このため、着座中は、無意識のうちに、ときどき着座位置を変えたり、腰を浮かせたりして、座骨から臀部への圧迫を緩和し、痛みを和らげている。ところが、下半身が不自由な人の場合、車椅子などに長時間座っている機会が多いうえ、自由に着座位置を変えたり腰を浮かせたりすることができないので、座骨部分が長時間に亘って強く押圧され、うっ血により床ずれを起こすおそれがある。
そこで、シート面から受ける圧迫を軽減するために、ウレタン等の弾性材料によって形成されたシートクッションを使用することが従来から行われている。しかし、シートクッションを使用しても、やはり臀部の坐骨Aの部分に体圧が加わるので、臀部が痛くなる。また、臀部の坐骨の部分に体圧が加わると、坐骨を中心にしてローリングするため体が疲れ易い。
そこで、坐骨への体圧の集中を軽減させ、体圧を平坦な臀部や大腿部に分散させるために、従来のシートクッション構造体には、弾力材料によって形成されたシート板の後縁部に、着座状態において坐骨が収容される凹所を設けたものが開示されている(特許文献1参照)。
る。
特開2003−000394号公報
しかしながら、特許文献1に開示されるような従来のシートクッション構造体は、着座者の仙骨への圧迫を回避できる一方、シートクッションの凹部近傍に応力集中が生じる構造となっていることで、当該応力集中によって中央寄りの表面部が座屈を伴って極端に部分変形し、また、この極端な部分変形に伴って全体形状が変形する恐れがあった。このような極端な部分変形や全体形状の変形が生じると、凹部周辺の着座時の体圧分散性や着座者の姿勢保持性に欠け着座疲労を感じさせることとなってしまう。また着座の度に一部分に応力が集中し平面形状の変形を伴うため、繰り返し使用によりクッション構造材自体がヘタリ易く耐久性に欠けるものとなってしまう。
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、着座者の仙骨への圧迫を回避するものでありながら、凹部近傍に応力集中が生じても極端な部分変形や全体形状の変形を伴わず、また、凹部周辺の着座時の体圧分散性及び着座者の姿勢保持性を良好なものとして着座疲労を感じさせにくく、また、繰り返し使用によるクッション構造材自体のヘタリを抑え、耐久性を有するものを提供する。
本発明に係るシートクッション構造体は、後部辺の中央寄りに凹部を設けた所定の平面座形状に成形された天然ゴム発泡材を主剤とする発泡体を3層以上積層し、隣接する発泡体同士を互いに接着してなるシートクッション構造体である。なお、「天然ゴム発泡材を主剤とする」とは、天然ゴム発泡材を80%以上含有する発泡体であることを意味する。前記発泡体として、少なくとも所定の第一厚さの第一発泡体と、前記第一厚さより大きな第二厚さの第二発泡体と、前記第一厚さより大きな且つ第二厚さより小さな第三厚さの第三発泡体と、を下層から順に具備し、前記第一発泡体の下面には、所定の第一穴面積以上の穴形状からなる第一窪み穴が、前記第一発泡体の平面形状内に規則的に複数配設されてなり、前記第三発泡体の上面には、前記第一穴面積よりも小さい第三穴面積からなる第三窪み穴が、前記第三発泡体の平面形状内に規則的に複数配設されてなり、さらに前記第二発泡体が前記第一発泡体及び前記第三発泡体よりも大きな硬度を有してなることで、前記凹部付近に集中荷重をかけた際に、前記第一発泡体が所定の第一変形厚さ及び第一変形面積で弾性変形し、前記第三発泡体が前記第一変形厚さ及び第一変形面積のそれぞれよりも大きい第三変形厚さ及び第三変形面積で弾性変形すると共に、前記第二発泡体が、前記第一変形厚さ及び第三変形厚さのいずれよりも小さい第二変形厚さ、並びに、前記第一変形面積よりも大きく且つ第三変形面積よりも小さい第二変形面積で弾性変形することを特徴とする。
上記の構成によれば、各発泡体間で密度、硬さ、断面形状の全てを異ならしめ、第二発泡体の変形量が最小となり第一発泡体の変形量が最大となるようにしている。つまり最も厚い第二発泡体が第三発泡体への荷重及び変形を受け止めて下方へ伝達させ、最下層に層定着された第一発泡体が最大の変形厚かつ最大の変形領域で大きく弾性変形することで、上層側(第三発泡体)から下層側(第一発泡体)に行くほど変形領域が大きくなるようにしている。これにより、体圧分散性や長時間の着座による着座者の姿勢保持性に優れ、着座疲労を感じにくいものとなる。また、厚さ、密度の異なる天然ゴム発泡材主材の発泡体を一体層定着したものからなるため、繰り返し使用によっても構造材自体のヘタリが生じにくいものとなっている。
また、本発明に係るシートクッション構造体は、前記発泡体の後部辺の左右部分同士を繋ぎ、凹部空間を左右に亘って固定された非伸縮性の連結体をさらに具備することを特徴とする。
上記の構成によれば、非伸縮性の連結体(連結バンド)を発泡体の後部辺の左右部分同士の間に亘らせて繋ぐことで、左右部分同士の離間変形を防ぐことができる。
また、本発明に係るシートクッション構造体は、前記第二発泡体の凹部よりも前方の幅方向中央に、幅方向に長い平面視横長形状の貫通孔が形成されることを特徴とする。
上記の構成によれば、第二窪みによって着座位置が中央位置へ誘導され、姿勢保持性に優れるものとなると共に、弾性変形の位置を中央にコントロールすることで体圧分散性を確保することができる。
また、本発明に係るシートクッション構造体の前記第二発泡体の凹部左右にそれぞれ形成された後部突出体は、前記第二発泡体の他の箇所よりも大きい積層厚さで形成されると共に、その一部が下方に突出した接地面部を有し、前記第一発泡体が、前記第二発泡体の接地面部に対応する切欠き部を有して前記第二発泡体と積層接着してなることで、接地面部が設置し得ることを特徴とする。
上記の構成によれば、もっとも硬い第二発泡体が後部片の一部として接地することで後部片の形状の保持性に優れ、長時間着座時の着座者の姿勢保持性に優れると共に、繰り返し使用によるヘタリを抑えるものとなる。
また、本発明に係るシートクッション構造体の前記後部突出体は、前記第二発泡体のうち最も高い表面頂部を有すると共に、前記表面頂部を含む側面の一部を窪ませた側凹部を有することを特徴とする。
上記の構成によれば、硬度の高い後部片の圧迫による着座疲労を抑制することができる。
本発明によれば、着座者の仙骨への圧迫を回避するものでありながら、凹部近傍に応力集中が生じても極端な部分変形や全体形状の変形を伴わず、また、凹部周辺の着座時の体圧分散性及び着座者の姿勢保持性を良好なものとして着座疲労を感じさせにくく、また、繰り返し使用によるクッション構造材自体のヘタリを抑え、耐久性を有するものを提供できる。
第1の実施形態に係るシートクッション構造体の上面斜視図である。 第1の実施形態に係るシートクッション構造体の底面斜視図である。 第1の実施形態に係るシートクッション構造体の平面視分解図である。 第1の実施形態に係るシートクッション構造体の底面視分解図である。 第1の実施形態に係るシートクッション構造体の図1の線分Y−Yにおける断面図である。 第1の実施形態に係るシートクッション構造体の着座時における図1の線分Y−Yにおける断面図である。 第2の実施形態に係るシートクッション構造体の上面斜視図である。 第2の実施形態に係るシートクッション構造体の底面斜視図である。 第2の実施形態に係るシートクッション構造体の分解図である。 第2の実施形態に係るシートクッション構造体の第二発泡体の構成図である。 第2の実施形態に係るシートクッション構造体の断面図である。 第2の実施形態に係るシートクッション構造体の着座時における断面図である。 第2の実施形態に係るシートクッション構造体の側面図である。 第3の実施形態に係るシートクッション構造体の上面斜視図である。 第3の実施形態に係るシートクッション構造体の分解図である。 第3の実施形態に係るシートクッション構造体の第二発泡体の構成図である。 第4の実施形態に係るシートクッション構造体の第二発泡体の構成図である。 シートクッション構造体の弾力特性の確認試験箇所を示す平面説明図である。 剛球沈下法による弾力特性の確認試験の測定状態例である。 剛球沈下法による沈下量と接触面積(平面接触面積及び球冠接触面積)と平均負荷圧力の関係を示す一覧である。
以下、本発明のシートクッション構造体の実施形態について説明する。
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態に係るシートクッション構造体の上面斜視図である。図2は、第1の実施形態に係るシートクッション構造体の底面斜視図である。図3及び図4は、第1の実施形態に係るシートクッション構造体の平面視分解図及び底面視分解図である。図5は、第1の実施形態に係るシートクッション構造体の図1の線分Y−Yにおける断面図である。図6は、第1の実施形態に係るシートクッション構造体の着座時における図1の線分Y−Yにおける断面図である。
以下、図1〜図6を参照して第1の実施形態に係るシートクッション構造体10の構造について説明する。シートクッション構造体10は、2〜50倍の間の所定の発泡倍率に設定されると共に所定の平面座形状に成形された、天然ゴム発泡材を主剤とする発泡体100〜300を下層から順に積層し、隣接する各層の発泡体100〜300同士が互いに接着された積層体構造となっている。
各層の発泡体を、積層接着される下層から順に、最下層の第一発泡体100、中間層の第二発泡体200、最上層の第三発泡体300とする。各発泡体を構成する天然ゴム発泡材の発泡倍率は、第一発泡体100が5〜9倍(さらに好ましくは6〜8倍)の間に設定され、第二発泡体200が2〜5倍(さらに好ましくは4〜4.5倍)の間に設定され、第三発泡体300が6〜10倍(さらに好ましくは8〜9倍)の間に設定される。これにより、各発泡体の構成材である天然ゴム発泡材自体の嵩密度は、第一発泡体100が120〜350kg/mの間の中嵩密度、第二発泡体200が350〜600kg/mの間の高嵩密度、第三発泡体300が100〜150kg/mの間の低嵩密度に設定される。
また、各層の発泡体のうち第一発泡体100及び第三発泡体300は、積層接着前の発泡体上面又は下面全体に、一定の大きさの窪み穴(有底穴)又は窪み孔(貫通孔)として、第一窪み穴102(102A,102B)ないし第三窪み孔302が複数個ずつ、規則的な離間距離をおいて規則的に平面配列形成される。窪み穴/孔の穴/孔縁形状は、多角形(方形又は六〜八角形)又は円形(真円又は楕円)又はこれらの扁変形形状からなる。
形状中心を通る穴/孔縁形状の代表径は、第一発泡体100が15mm〜40mmの間、第三発泡体300がこれよりも小さい5mm〜20mmの間となるように設定される。隣接する窪み孔同士の離間距離(穴縁間の距離)は、第一発泡体100が前記代表径の1.5倍〜3.0倍(22.5〜120mm)の間、第三発泡体300がこれよりも小さい1.1倍〜2.5倍(5.5〜50)mmの間に設定される。離間ピッチ(穴中心間の距離)に換言すると、第一発泡体100が前記代表径の2.5倍〜4.0倍(37.5〜160mm)の間、第三発泡体300がこれよりも小さい2.1倍〜3.5倍(10.0〜70.0)mmの間に設定されることとなる。また、窪み穴(有底穴)の穴の深さは、各発泡体の厚さの50%〜99%に設定される。これらにより、窪み穴(有底穴)の穴容積/窪み孔(貫通孔)の穴容積比率は、窪み穴(有底穴)又は窪み孔(貫通孔)形成前の各発泡体の外形容積(窪み穴/孔のない中実体で構成したときの仮想外形容積)に対して、第一発泡体100が20〜50%、第三発泡体300がこれよりも小さい10〜40%となるように設定されることとなる。
前記各発泡体は、所定の発泡倍率によって発泡体自体の硬度が規定されると共に、上面又は下面に規則的に形成した所定の穴容積比率の窪み穴/孔によって外形容積に対する実質的な残りの構成材容積が所定の弾性変形量の弾性材として規定される。これにより、被荷重に対する各層全体としてのみかけの弾性硬度が規定される。みかけの弾性硬度は、例えば図18、図19に示す剛球沈下法による沈下量によって相対比較される。本発明の積層体において、第三発泡体300が最も低硬度(沈下量が最大値)となり、第二発泡体200が最も高硬度(沈下量が最小値)となり、第一発泡体100がこれらの中間の硬度(沈下量が第一発泡体と第三発泡体の間の値)となるように設定される。なお、図18、図19に示す剛球沈下法は、球径3.80cmかつ重量225gfの小剛球、球径6.38cmかつ重量1044gfの大剛球をシートクッション構造体の各箇所(図18)の上面に載置して、剛球の荷重による沈み込み(図19)状態とし、当該沈み込み量を計測したものである。各剛球の沈下量に応じた平均負荷圧力は、図20に示される。図20において、平均負荷圧力は、剛球沈下分の容積を円板の平面投影面積で除した「平面負荷圧力」、及び、剛球沈下分の容積を球冠面積で除した「球冠負荷圧力」の2種類の値として示している。なお、医学的見地によれば、水銀圧32mmHg(水柱435mm、43g/cm)を超える負荷圧力が人体にかかると、皮下毛細血管の血流圧迫が起こり得るといわれている。
また、シートクッション構造体10は、後部辺11Aの中央寄りにコの字状の切欠きからなる凹部12が設けられており、該凹部12に着座状態において着座者の坐骨が収容され、坐骨への体圧の集中を軽減させ、体圧を平坦な臀部や大腿部に分散することができるように構成されている。
第一発泡体100は、積層された状態における、第一窪み穴102を除く第一発泡体100の成形体の平均層厚さとして、所定の第一厚さD1を有している。また、第二発泡体200は、積層された状態における、貫通孔201及び側凹部206を除く第二発泡体200の成形体の平均層厚さとして、第一厚さD1より大きな(厚い)第二厚さD2を有している。さらに、第三発泡体300は、第三窪み穴302を除く第三発泡体300の成形体の平均層厚さとして、第一厚さD1より大きな(厚く)且つ第二厚さD2より小さな(薄い)第三厚さD3を有している。
第一発泡体100の下面101には、第一窪み穴102として、所定の第一穴面積の穴形状からなる下部の第一窪み穴102Dが、第一発泡体100の平面形状内に規則的に複数配設され、第一発泡体100の上面には、所定の第一穴面積の穴形状からなる上部の第一窪み穴102Cが、第一発泡体100の平面形状内かつ下部の第一窪み穴102Dと重ならない位置に規則的に複数配設されている。ここで、上部の第一窪み穴102C及び下部の第一窪み穴102Dは、共に第一穴面積の円柱穴からなり、第一窪み穴102C及び下部の第一窪み穴102Dが互いに重ならない平面位置に等間隔にレイアウトされる。穴深さは第一発泡体の第一厚さD1の90%以上であり、荷重負荷状態においては図6の下部の第一窪み穴102D´として示すように、上部及び下部の第一窪み穴102C´、102D´が共に斜め方向に扁平圧縮変形した状態となる。
第二発泡体200は、後部中央に凹部12を有した平面視略コ字状に成型され、後部左右、すなわち凹部12の左右両側縁に、それぞれ後部突出体203が後方突出してなる。第二発泡体200の平面視中央位置であって凹部12近傍の前方の幅方向中央に、幅方向に長い平面視横長矩形形状の貫通孔201が形成されている。本実施形態の貫通孔201は平面視にて左右それぞれの前方角部のみが隅丸形状に成型された横長矩形形状からなる。この貫通孔201により、着座者の着座位置がシートクッション構造体10中央位置へ誘導されるため、着座者の着座位置を中央に規制させることで姿勢保持性に優れるものとなる。また、着座による弾性変形の位置をシートクッション構造体10の中央にコントロールすることで体圧分散性を確保することができる。また、凹部12と貫通孔201の間の横桟208は、後部へ行くにつれて薄くなるように上面が曲面成形され、側断面視にて四半円の扇形状に成型される(図5)。さらに、第二発泡体の上面であって平面視左右前方には、着座者の大腿部の位置に対応して左右一対の湾曲窪み207が形成される(図3、図5)。
また、第三発泡体300は、平面視T字状に成型された前部第三発泡体300と、その左右後部にそれぞれ組み合わせられる、平面視略L字状に成型された、左右二つの後部第三発泡体315とから構成される。このうち第三発泡体300は、発泡倍率を9倍にしており、発泡倍率7倍の後部第三発泡体315よりも小さい硬度に設定される。また、後部第三発泡体315は発泡倍率6倍の第一発泡体100よりも小さい硬度に設定されている。
第三発泡体300の上面301には、第一穴面積よりも小さい(狭い)第三穴面積からなる第三窪み穴302が第三発泡体300の平面形状内に規則的に複数配設されている。ここで、第三窪み穴302の穴形状は円形である。さらに、第二発泡体200が第一発泡体100及び第三発泡体300よりも大きな硬度を有している。つまり、第二発泡体200が第一発泡体100及び第三発泡体300よりも硬くなっている。
着座者がシートクッション構造体10に着座すると、シートクッション構造体10の凹部12の前部近傍に集中荷重が生じ、第一発泡体100が所定の第一変形厚さ及び第一変形面積で弾性変形する。また、第三発泡体300が第一変形厚さ及び第一変形面積のそれぞれよりも大きい第三変形厚さ及び第三変形面積で弾性変形する。さらに、第二発泡体200は、第一発泡体100及び第三発泡体300よりも大きな硬度を有しているため、第二発泡体200が第一変形厚さ及び第三変形厚さのいずれよりも小さい第二変形厚さ、並びに、第一変形面積よりも大きく且つ第三変形面積よりも小さい第二変形面積で弾性変形する。
つまり、シートクッション構造体10は、各発泡体100〜300間で密度、硬さ、断面形状の全てが異なるよう構成されており、第一発泡体100の下面101に所定の第一穴面積以上の穴形状からなる第一窪み穴102を複数配設し、第三発泡体300の上面301に第一穴面積よりも小さい(狭い)第三穴面積からなる第三窪み穴302を複数配設している。さらに、第二発泡体200が第一発泡体100及び第三発泡体300よりも硬くしている。
加えて、これらの異種造形の組み合わせにより通気性を良好なものとして、蒸れにくくなる。
このため、第二発泡体200の変形量が最小となり第三発泡体300の変形量が最大となる。つまり最も厚い第二発泡体200が第三発泡体300への荷重及び変形を受け止めて下方へ伝達させ、最下層に層定着された第一発泡体100が第二発泡体200の変形を緩和するように弾性変形することで、上層側(第三発泡体300)から下層側(第一発泡体100)にかけて不可に応じて変形領域が適宜変動するようにしている。
また、図1〜2に示すように、シートクッション構造体10は、後部片の左右部分14,15同士を繋ぎ、凹部12空間を左右に亘って固定された非伸縮性の連結体16(連結バンド)を具備している。
また、図1、図2、図5、図6に示すように、第二発泡体200の凹部左右にそれぞれ形成された後部突出体203は、第二発泡体200の他の箇所よりも大きい積層厚さで形成されており、その一部が下方に突出した接地面部204を有している。そして、第一発泡体100が、第二発泡体200の接地面部204に対応する切欠き部103を有して第二発泡体200と積層接着することで第二発泡体200の接地面部204が設置し得る構造となっている。
また、シートクッション構造体10が備える第二発泡体200の後部突出体203は、第二発泡体200のうち最も高い表面頂部205を有する。また、第二発泡体200は、表面頂部205を含む側面202の一部を窪ませた側凹部206を有している(図2)。
以上のように、第1の実施形態に係るシートクッション構造体10は、後部辺の中央寄りに凹部を設けた所定の平面座形状に成形された天然ゴム発泡材からなる発泡体を3層以上積層し、隣接する発泡体同士を互いに接着してなるシートクッション構造体となっている。そして、少なくとも所定の第一厚さD1の第一発泡体100と、第一厚さD1より大きな(厚い)第二厚さD2の第二発泡体200と、第一厚さD1より大きな(厚く)且つ第二厚さD2より小さな(薄い)第三厚さD3の第三発泡体300と、を下層から順に積層した発泡体としている。
また、第一発泡体100の下面101には、所定の第一穴面積以上の穴形状からなる第一窪み穴102が、第一発泡体100の平面形状内に規則的に複数配設されている。また、第三発泡体300の上面301には、第一穴面積よりも小さい(狭い)第三穴面積からなる第三窪み穴302が、第三発泡体300の平面形状内に規則的に複数配設されている。さらに第二発泡体200が第一発泡体100及び第三発泡体300よりも大きな硬度を有している。つまり、第二発泡体200が第一発泡体100及び第三発泡体300よりも硬くなっている。
そして、シートクッション構造体10の凹部12付近に集中荷重をかけた際に、第一発泡体100が所定の第一変形厚さ及び第一変形面積で弾性変形し、第三発泡体300が第一変形厚さ及び第一変形面積のそれぞれよりも大きい第三変形厚さ及び第三変形面積で弾性変形すると共に、第二発泡体200が、第一変形厚さ及び第三変形厚さのいずれよりも小さい第二変形厚さ、並びに、第一変形面積よりも大きく且つ第三変形面積よりも小さい第二変形面積で弾性変形することを特徴としている。
すなわち、各発泡体100〜300間で密度、硬さ、断面形状の全てが異なるよう構成し、第二発泡体200の変形量が最小となり第一発泡体100の変形量が最大となるようにしている。つまり最も厚い第二発泡体200が第三発泡体300への荷重及び変形を受け止めて下方へ伝達させ、最下層に層定着された第一発泡体100が変形厚かつ変形領域を変化させつつ大きく弾性変形することで、上層側(第三発泡体300)から下層側(第一発泡体100)に行くほど変形領域が変化するようにしている。これにより、体圧分散性や長時間の着座による着座者の姿勢保持性に優れ、着座疲労を感じにくいものとなる。また、厚さ、密度の異なる天然ゴム発泡材の発泡体を一体層定着したものからなるため、繰り返し使用によっても構造材自体のヘタリが生じにくいものとなっている。
また、第1の実施形態に係るシートクッション構造体10は、シートクッション構造体10の後部辺の左右部分14,15同士を繋ぎ、凹部12空間を左右に亘って固定された非伸縮性の連結体16を具備している。非伸縮性の連結体16(連結バンド)をシートクッション構造体10の後部辺の左右部分14,15同士の間に亘らせて繋ぐことで左右部分14,15同士の離間変形を防ぐことができる。
また、第1の実施形態に係るシートクッション構造体10は、第二発泡体200の凹部よりも前方の幅方向中央に、幅方向に長い平面視横長形状の貫通孔201が形成されている。そして、貫通孔201によって着座位置が中央位置へ誘導され、姿勢保持性に優れるものとなると共に、弾性変形の位置をシートクッション構造体10の中央にコントロールすることで体圧分散性を確保することができる。
また、第1の実施形態に係るシートクッション構造体10の第二発泡体200の凹部左右にそれぞれ形成された後部突出体203は、第二発泡体200の他の箇所よりも大きい積層厚さで形成されると共に、その一部が下方に突出した接地面部204を有している。そして、第一発泡体100が、第二発泡体200の接地面部204に対応する切欠き部103を有して第二発泡体200と積層接着することで第二発泡体200の接地面部204が設置し得る構造となっている。すなわち、もっとも硬い第二発泡体200がシートクッション構造体10の後部片(14,15)の一部として接地することで後部片(14,15)形状の保持性に優れ、長時間着座する時の着座者の姿勢保持性に優れると共に、繰り返し使用によるヘタリを抑えることができる。
また、第1の実施形態に係るシートクッション構造体10が備える第二発泡体200の後部突出体203は、第二発泡体200のうち最も高い表面頂部205を有すると共に、表面頂部205を含む側面202の一部を窪ませた側凹部206を有している。このため、硬度の高い後部片(14,15)の圧迫による着座疲労を抑制することができる。
以上のように、第1の実施形態に係るシートクッション構造体10によれば、着座者の仙骨への圧迫を回避するものでありながら、凹部近傍に応力集中が生じても極端な部分変形や全体形状の変形を伴わず、また、凹部周辺の着座時の体圧分散性及び着座者の姿勢保持性を良好なものとして着座疲労を感じさせにくく、また、繰り返し使用によるクッション構造材自体のヘタリを抑え、耐久性を有するものを提供できる。
(第2の実施形態)
図7は、第2の実施形態に係るシートクッション構造体の上面斜視図である。図8は、第2の実施形態に係るシートクッション構造体の底面斜視図である。図9は、第2の実施形態に係るシートクッション構造体の分解図である。図70は、第2の実施形態に係るシートクッション構造体の第二発泡体の構成図である。図11は、第2の実施形態に係るシートクッション構造体の図7の線分X−Xにおける断面図である。図12は、第2の実施形態に係るシートクッション構造体の着座時における図7の線分X−Xにおける断面図である。図13は、第2の実施形態に係るシートクッション構造体の側面図である。
以下、図7〜図13を参照して第2の実施形態に係るシートクッション構造体10の構造について説明する。シートクッション構造体10は、所定の平面座形状に成形された天然ゴム発泡材(天然ゴムを主材とする発泡材をいう。)からなる発泡体100〜300を下層から順に積層し、隣接する発泡体同士が互いに接着された積層体構造となっている。また、シートクッション構造体10は、後部辺11Aの中央寄りに凹部12が設けられており、該凹部12に着座状態において着座者の坐骨が収容され、坐骨への体圧の集中を軽減させ、体圧を平坦な臀部や大腿部に分散することができるように構成されている。
第一発泡体100は、所定の第一厚さD1を有している。また、第二発泡体200は、第一厚さD1より大きな(厚い)第二厚さD2を有している。さらに、第三発泡体300は、第一厚さD1より大きな(厚く)且つ第二厚さD2より小さな(薄い)第三厚さD3を有している。ただし、ここにいう第一厚さD1、第二厚さD2、第三厚さD3は、本発明の解放状態のシートクッション構造体における、第一発泡体、第二発泡体、第三発泡体それぞれの窪み穴ないし側凹部を除く、各発泡体の成形体の平均厚さをいう
第一発泡体100の下面101には、所定の第一穴面積以上の穴形状(穴縁形状をいう)からなる第一窪み穴102が、第一発泡体100の平面形状内に規則的に複数配設されている。ここで、第一窪み穴102は、シートクッション構造体10の後部辺11A側の配設されている穴形状が矩形の第一窪み穴102Bと、シートクッション構造体10の前部辺11B側の配設されている穴形状が円形の第一窪み穴102Aとで構成されており、穴形状が矩形の第一窪み穴102Bは、穴形状が円形の第一窪み穴102Aよりも穴面積が広くなっている。
また、第三発泡体300の上面301には、第一穴面積よりも小さい(狭い)第三穴面積からなる第三窪み穴302が第三発泡体300の平面形状内に規則的に複数配設されている。ここで、第三窪み穴302の穴形状は円形である。さらに、第二発泡体200が第一発泡体100及び第三発泡体300よりも大きな硬度を有している。つまり、第二発泡体200が第一発泡体100及び第三発泡体300よりも硬くなっている。
着座者がシートクッション構造体10に着座すると、シートクッション構造体10の凹部12付近に集中荷重をかかり、第一発泡体100が所定の第一変形厚さ及び第一変形面積で弾性変形する。また、第三発泡体300が第一変形厚さ及び第一変形面積のそれぞれよりも大きい第三変形厚さ及び第三変形面積で弾性変形する。さらに、第二発泡体200は、第一発泡体100及び第三発泡体300よりも大きな硬度を有しているため、第二発泡体200が第一変形厚さ及び第三変形厚さのいずれよりも小さい第二変形厚さ、並びに、第一変形面積よりも大きく且つ第三変形面積よりも小さい第二変形面積で弾性変形する。
つまり、シートクッション構造体10は、各発泡体100〜300間で密度、硬さ、断面形状の全てが異なるよう構成されており、第一発泡体100の下面101に所定の第一穴面積以上の穴形状からなる第一窪み穴102を複数配設し、第三発泡体300の上面301に第一穴面積よりも小さい(狭い)第三穴面積からなる第三窪み穴302を複数配設している。さらに、第二発泡体200が第一発泡体100及び第三発泡体300よりも硬くしている。
このため、第二発泡体200の変形量が最小となり第一発泡体100の変形量が最大となる。つまり最も厚い第二発泡体200が第三発泡体300への荷重及び変形を受け止めて下方へ伝達させ、最下層に層定着された第一発泡体100が最大の変形厚かつ最大の変形領域で大きく弾性変形することで、上層側(第三発泡体300)から下層側(第一発泡体100)に行くほど変形領域が大きくなるようにしている。
また、図8に示すように、シートクッション構造体10は、後部片の左右部分14,15同士を繋ぎ、凹部12空間を左右に亘って固定された非伸縮性の連結体16(連結バンド)を具備している。
さらに、図70に示すように、シートクッション構造体10には、第二発泡体200の凹部よりも前方の幅方向中央に幅方向に長い平面視横長形状の貫通孔201が形成されている。この実施形態では、貫通孔201は、平面視で2つ円形が幅方向に連結した形状となっている。そして、この貫通孔201により、着座者の着座位置がシートクッション構造体10中央位置へ誘導されるため、姿勢保持性に優れるものとなる。また、着座による弾性変形の位置をシートクッション構造体10の中央にコントロールすることで体圧分散性を確保することができる。
また、図70に示すように、第二発泡体200の凹部左右にそれぞれ形成された後部突出体203は、第二発泡体200の他の箇所よりも大きい積層厚さで形成されており、その一部が下方に突出した接地面部204を有している。そして、第一発泡体100が、第二発泡体200の接地面部204に対応する切欠き部103を有して第二発泡体200と積層接着することで第二発泡体200の接地面部204が設置し得る構造となっている。
また、シートクッション構造体10が備える第二発泡体200の後部突出体203は、第二発泡体200のうち最も高い表面頂部205を有する。また、第二発泡体200は、表面頂部205を含む側面202の一部を窪ませた側凹部206を有している。
以上のように、第2の実施形態に係るシートクッション構造体10は、後部辺の中央寄りに凹部を設けた所定の平面座形状に成形された天然ゴム発泡材(天然ゴムを主材とする発泡材をいう)からなる発泡体を3層以上積層し、隣接する発泡体同士を互いに、各層と同質主材である天然ゴム系の接着剤で接着してなるシートクッション構造体となっている。そして、少なくとも所定の第一厚さD1の第一発泡体100と、第一厚さD1より大きな(厚い)第二厚さD2の第二発泡体200と、第一厚さD1より大きな(厚く)且つ第二厚さD2より小さな(薄い)第三厚さD3の第三発泡体300と、を下層から順に積層した発泡体としている。
また、第一発泡体100の下面101には、所定の第一穴面積以上の穴形状からなる第一窪み穴102が、第一発泡体100の平面形状内に規則的に複数配設されている。また、第三発泡体300の上面301には、第一穴面積よりも小さい(狭い)第三穴面積からなる第三窪み穴302が、第三発泡体300の平面形状内に規則的に複数配設されている。さらに第二発泡体200が第一発泡体100及び第三発泡体300よりも大きな硬度を有している。つまり、第二発泡体200が第一発泡体100及び第三発泡体300よりも硬くなっている。
そして、シートクッション構造体10の凹部12付近に集中荷重をかけた際に、第一発泡体100が所定の第一変形厚さ及び第一変形面積で弾性変形し、第三発泡体300が第一変形厚さ及び第一変形面積のそれぞれよりも大きい第三変形厚さ及び第三変形面積で弾性変形すると共に、第二発泡体200が、第一変形厚さ及び第三変形厚さのいずれよりも小さい第二変形厚さ、並びに、第一変形面積よりも大きく且つ第三変形面積よりも小さい第二変形面積で弾性変形することを特徴としている。
すなわち、各発泡体100〜300間で密度、硬さ、断面形状の全てが異なるよう構成し、第二発泡体200の変形量が最小となり第一発泡体100の変形量が最大となるようにしている。つまり最も厚い第二発泡体200が第三発泡体300への荷重及び変形を受け止めて下方へ伝達させ、最下層に層定着された第一発泡体100が最大の変形厚かつ最大の変形領域で大きく弾性変形することで、上層側(第三発泡体300)から下層側(第一発泡体100)に行くほど変形領域が大きくなるようにしている。これにより、体圧分散性や長時間の着座による着座者の姿勢保持性に優れ、着座疲労を感じにくいものとなる。また、厚さ、密度の異なる天然ゴム発泡材の発泡体を一体層定着したものからなるため、繰り返し使用によっても構造材自体のヘタリが生じにくいものとなっている。
また、第2の実施形態に係るシートクッション構造体10は、シートクッション構造体10の後部辺の左右部分14,15同士を繋ぎ、凹部12空間を左右に亘って固定された非伸縮性の連結体16を具備している。非伸縮性の連結体16(連結バンド)をシートクッション構造体10の後部辺の左右部分14,15同士の間に亘らせて繋ぐことで左右部分14,15同士の離間変形を防ぐことができる。
また、第2の実施形態に係るシートクッション構造体10は、第二発泡体200の凹部よりも前方の幅方向中央に、幅方向に長い平面視横長形状の貫通孔201が形成されている。そして、貫通孔201によって着座位置が中央位置へ誘導され、姿勢保持性に優れるものとなると共に、弾性変形の位置をシートクッション構造体10の中央にコントロールすることで体圧分散性を確保することができる。
また、第2の実施形態に係るシートクッション構造体10の第二発泡体200の凹部左右にそれぞれ形成された後部突出体203は、第二発泡体200の他の箇所よりも大きい積層厚さで形成されると共に、その一部が下方に突出した接地面部204を有している。そして、第一発泡体100が、第二発泡体200の接地面部204に対応する切欠き部103を有して第二発泡体200と積層接着することで第二発泡体200の接地面部204が設置し得る構造となっている。すなわち、もっとも硬い第二発泡体200がシートクッション構造体10の後部片(14,15)の一部として接地することで後部片(14,15)形状の保持性に優れ、長時間着座する時の着座者の姿勢保持性に優れると共に、繰り返し使用によるヘタリを抑えることができる。
また、第2の実施形態に係るシートクッション構造体10が備える第二発泡体200の後部突出体203は、第二発泡体200のうち最も高い表面頂部205を有すると共に、表面頂部205を含む側面202の一部を窪ませた側凹部206を有している。このため、硬度の高い後部片(14,15)の圧迫による着座疲労を抑制することができる。
以上のように、第2の実施形態に係るシートクッション構造体10によれば、着座者の仙骨への圧迫を回避するものでありながら、凹部近傍に応力集中が生じても極端な部分変形や全体形状の変形を伴わず、また、凹部周辺の着座時の体圧分散性及び着座者の姿勢保持性を良好なものとして着座疲労を感じさせにくく、また、繰り返し使用によるクッション構造材自体のヘタリを抑え、耐久性を有するものを提供できる。
(第3の実施形態)
図14は、第3の実施形態に係るシートクッション構造体の上面斜視図である。図15は、第3の実施形態に係るシートクッション構造体の分解図である。図16は、第3の実施形態に係るシートクッション構造体の第二発泡体の構成図である。図16(a)は、第二発泡体200の平面図である。図17(b)は、第二発泡体200の図16(a)の線分Y−Yにおける断面図である。
第1の実施形態では、シートクッション構造体10の第二発泡体200に貫通孔201が形成されていた。一方、この第3の実施形態では、シートクッション構造体20の第二発泡体200に貫通孔ではなく、平面視で2つの矩形201A,201Bが、矩形201A,201Bよりも小さな矩形201Cを介して連結した形状の窪み穴が形成されている。
なお、この第3の実施形態に係るシートクッション構造体20の効果は、第1の実施形態に係るシートクッション構造体10と同様である。
(第4の実施形態)
図17は、第4の実施形態に係るシートクッション構造体の第二発泡体の構成図である。図17(a)は、第二発泡体200の平面図である。図17(b)は、第二発泡体200の図17(a)の線分Y−Yにおける断面図である。以下、図17を参照して第4の実施形態に係るシートクッション構造体10の構成について説明する。なお、図1〜図13を参照して説明した構成と同一の構成には、同一の符号を付して重複する説明を省略する。
第1の実施形態では、シートクッション構造体10の後部辺11Aの中央寄りに設けられた凹部12の形状が平面視で矩形状となっていた。一方、この第4の実施形態のシートクッション構造体10では、図17に示すように、シートクッション構造体20のシートクッション構造体10の後部辺11Aの中央寄りに設けられた凹部12の形状が平面視で半楕円形状となっている。
図17に示すように、シートクッション構造体10のシートクッション構造体10の後部辺11Aの中央寄りに設けられた凹部12の形状が平面視で半楕円形状とすることで、凹部近傍に応力集中が生じても極端な部分変形や全体形状の変形を伴わず、また、凹部周辺の着座時の体圧分散性及び着座者の姿勢保持性をより良好なものとすることができる。その他の効果は、第1の実施形態に係るシートクッション構造体10と同じである。
(弾力特性)
実施形態1のシートクッション構造体について、図18、図19に示す剛球沈下法による弾力特性の確認試験を行った。
弾力特性は図18に示すように、a(左前部の湾曲窪み上),b(中央の貫通孔上),c(中央後部の横桟部上),d(後方突出部上)の4点に、小剛球、大剛球のそれぞれを載置して沈下量を測定した。
測定結果は以下のとおり。
比較例として、同一材質の3層構造のウレタンフォーム(図3と同じ外形状、但し貫通穴、湾曲窪みや第一〜第三窪み穴を有さず、発泡倍率は中間の第2層が小さく半硬質でその上下の第一及び第三が大きく軟質なもの)を使用した。比較例の測定結果は以下のとおり。
各剛球の沈下量に応じた平均負荷圧力は、図20に示される。図20において、平均負荷圧力は、剛球沈下分の容積を円板の平面投影面積で除した「平面負荷圧力」、及び、剛球沈下分の容積を球冠面積で除した「球冠負荷圧力」の2種類の値として示している。表1、表2の測定結果を図20の負荷圧力に換算すると、以下のようになる。
比較例の負荷圧力換算値は以下のとおり。
小剛球沈下による負荷圧力は恥骨や大腿骨といった突出部分への局所的な負荷反力を模しており、大剛球沈下による負荷圧力は測定箇所全体における臀部への平均負荷反力を模している。本発明の実施形態(表3)ではいずれも比較例(表4)の1.8〜2.0倍以上の弾力特性を有しており、特に、局所的な負荷圧力が比較例と比べて大きく減少していることがわかる。これは本実施形態が、長時間着座したときの局所的な負荷を抑え得る構造であることを示している。
また、医学的知見によれば、水銀圧32mmHg(水柱435mm、43g/cm)を超える負荷圧力が人体にかかると、毛細血管の血流圧迫が起こり得るといわれている。この点から上記表3,4の値を評価すると、比較例では水銀圧32mmHg(水柱435mm、43g/cm)を超える負荷圧力が生じているのに対し、本発明の実施形態では、水銀圧32mmHg(水柱435mm、43g/cm)を大きく下回る負荷圧力となっており、毛細血管の血流圧迫が起こりにくいことが確認された。
(その他の実施形態)
その他本発明は上述した実施例に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更、要素抽出、構成の省略、形状・位置変更、或いは別構成の負荷が可能である。
10 シートクッション構造体
11 後部辺
12 凹部
13 後部辺中央
14 後部辺左部
15 後部辺右部
16 連結体
20 シートクッション構造体
100 第一発泡体
101 下面
102 第一窪み穴
103 切欠き部
200 第二発泡体
201 貫通孔
202 側面
203 後部突出体
204 接地面部
205 表面頂部
206 側凹部
300 第三発泡体
301 上面
302 第三窪み穴
D1 第一厚さ
D2 第二厚さ
D3 第三厚さ

Claims (5)

  1. 後部辺の中央寄りに凹部を設けた所定の平面座形状に成形された天然ゴム発泡材からなる発泡体を3層以上積層し、隣接する発泡体同士を互いに接着してなるシートクッション構造体であって、
    前記発泡体として、少なくとも所定の第一厚さの第一発泡体と、前記第一厚さより大きな第二厚さの第二発泡体と、前記第一厚さより大きな且つ第二厚さより小さな第三厚さの第三発泡体と、を下層から順に具備し、
    前記第一発泡体の下面には、所定の第一穴面積以上の穴形状からなる第一窪み穴が、前記第一発泡体の平面形状内に規則的に複数配設されてなり、
    前記第三発泡体の上面には、前記第一穴面積よりも小さい第三穴面積からなる第三窪み穴が、前記第三発泡体の平面形状内に規則的に複数配設されてなり、
    さらに前記第二発泡体が前記第一発泡体及び前記第三発泡体よりも大きな硬度を有してなることで、
    前記凹部付近に集中荷重をかけた際に、前記第一発泡体が所定の第一変形厚さ及び第一変形面積で弾性変形し、前記第三発泡体が前記第一変形厚さ及び第一変形面積のそれぞれよりも大きい第三変形厚さ及び第三変形面積で弾性変形すると共に、前記第二発泡体が、前記第一変形厚さ及び第三変形厚さのいずれよりも小さい第二変形厚さ、並びに、前記第一変形面積よりも大きく且つ第三変形面積よりも小さい第二変形面積で弾性変形することを特徴とするシートクッション構造体。
  2. 前記発泡体の後部辺の左右部分同士を繋ぎ、凹部空間を左右に亘って固定された非伸縮性の連結体をさらに具備することを特徴とする請求項1記載のシートクッション構造体。
  3. 前記第二発泡体の凹部よりも前方の幅方向中央に、幅方向に長い平面視横長形状の貫通孔が形成されることを特徴とする請求項1又は2記載のシートクッション構造体。
  4. 前記第二発泡体の凹部左右にそれぞれ形成された後部突出体は、前記第二発泡体の他の箇所よりも大きい積層厚さで形成されると共に、その一部が下方に突出した接地面部を有し、
    前記第一発泡体が、前記第二発泡体の接地面部に対応する切欠き部を有して前記第二発泡体と積層接着してなることで、接地面部が設置し得ることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか記載のシートクッション構造体。
  5. 前記後部突出体は、前記第二発泡体のうち最も高い表面頂部を有すると共に、前記表面頂部を含む側面の一部を窪ませた側凹部を有することを特徴とする請求項4記載のシートクッション構造体。
JP2016132746A 2016-07-04 2016-07-04 シートクッション構造体 Active JP6781428B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016132746A JP6781428B2 (ja) 2016-07-04 2016-07-04 シートクッション構造体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016132746A JP6781428B2 (ja) 2016-07-04 2016-07-04 シートクッション構造体

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2018000625A JP2018000625A (ja) 2018-01-11
JP6781428B2 true JP6781428B2 (ja) 2020-11-04

Family

ID=60945164

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016132746A Active JP6781428B2 (ja) 2016-07-04 2016-07-04 シートクッション構造体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6781428B2 (ja)

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5022111A (en) * 1990-06-29 1991-06-11 E. R. Carpenter Company, Inc. Pressure reduction mattress
US5294181A (en) * 1992-01-07 1994-03-15 E. R. Carpenter Company, Inc. Seat cushion
JPH09252882A (ja) * 1996-03-19 1997-09-30 Shinwa Kasei Kk 座布団
JP2002165676A (ja) * 2000-09-05 2002-06-11 Inoac Gijutsu Kenkyusho:Kk クッション材およびこのクッション材を備えた車椅子
JP2003000394A (ja) * 2001-06-26 2003-01-07 Handi Network International Co Ltd シートクッション

Also Published As

Publication number Publication date
JP2018000625A (ja) 2018-01-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7614704B2 (en) Wheelchair seat cushion
US20150108802A1 (en) Reversible orthopedic seat cushion
JP5555384B2 (ja) 介護・医療適性を向上させたマットレス
JP4881667B2 (ja) マットレス
US9723928B2 (en) Sitting bones cushion
JP6611330B2 (ja) 姿勢保持用クッション並びにそれに用いる姿勢保持用ベース材
CA3053856C (en) Mattress
JP6150481B2 (ja) クッション材
KR102656387B1 (ko) 쿠션재
KR101926173B1 (ko) 욕창을 방지할 수 있는 쿠션 제작 방법 및 이를 이용하여 제작된 쿠션
JP6781428B2 (ja) シートクッション構造体
JP2011218005A (ja) 座クッション
JP2010184085A (ja) 車両用シートパッド
JP2010125049A (ja) マットレス装置
JP6788267B2 (ja) 乗り物用シート
JP7051217B2 (ja) シートクッション
JP4686678B2 (ja) 椅子用クッションおよび同クッションを備える車椅子
JP2008110096A (ja) 福祉用椅子の背もたれおよび着座部
JP7049714B1 (ja) 椅子用クッション
JP2020028553A (ja) 着座用クッション及び椅子用座面
JP3176134U (ja) 姿勢矯正具
WO2022180693A1 (ja) 疼痛の除去マット
JP2004180803A (ja) マットレス
JP2019162381A (ja) マットレス
JP5904584B2 (ja) クッション

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190619

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20200525

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200616

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200806

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20200908

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20201007

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6781428

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250