JP6779144B2 - 車両用アームレスト装置及び車両用シート - Google Patents

車両用アームレスト装置及び車両用シート Download PDF

Info

Publication number
JP6779144B2
JP6779144B2 JP2017009522A JP2017009522A JP6779144B2 JP 6779144 B2 JP6779144 B2 JP 6779144B2 JP 2017009522 A JP2017009522 A JP 2017009522A JP 2017009522 A JP2017009522 A JP 2017009522A JP 6779144 B2 JP6779144 B2 JP 6779144B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
seat
armrest
main body
vehicle
width direction
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2017009522A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2018118539A (ja
Inventor
中村 武
武 中村
健一 勝部
健一 勝部
竜徳 藤村
竜徳 藤村
秀 近藤
秀 近藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NHK Spring Co Ltd
Original Assignee
NHK Spring Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NHK Spring Co Ltd filed Critical NHK Spring Co Ltd
Priority to JP2017009522A priority Critical patent/JP6779144B2/ja
Publication of JP2018118539A publication Critical patent/JP2018118539A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6779144B2 publication Critical patent/JP6779144B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Seats For Vehicles (AREA)

Description

本発明は、車両用シート、及び車両用シートに設けられる車両用アームレスト装置に関する。
下記特許文献1には、車両用シートのバックレストの側部に取り付けられるアームレストが記載されている。このアームレストは、バックレストに対して前後方向に移動自在なスライド手段及び上下方向に昇降自在な昇降手段を介して取り付けられている。これにより、ドライバ(着座者)の体格に拘らず快適な姿勢がとれるアームレストを提供するようにしている。
特開平11−46921号公報
しかしながら、上記構成のアームレストでは、スライド手段がアームレストの全体をバックレストに対して前後方向に移動させ、昇降手段がアームレストの全体をバックレスト部に対して上下方向に移動させる構成になっている。このため、スライド手段を構成するガイドレールの一部や、昇降手段を構成するネジ棒等がアームレストの外側に配置されている。その結果、スライド手段や昇降手段を含めたアームレストの全体構成が大型化しているので、車両用シートの質量が増加する等の問題が生じる。
本発明は上記事実を考慮し、着座者の腕部を支持する腕支持部の位置を着座者の体格に合わせて調整することができると共に、装置の全体構成を小型化することができる車両用アームレスト装置及び該車両用アームレスト装置を備えた車両用シートを得ることを目的とする。
請求項1に記載の発明に係る車両用アームレスト装置は、車両用シートのシートバックの側部に取り付けられるアームレスト本体部と、前記アームレスト本体部に取り付けられ、着座者の腕部を支持する腕支持部を有する可動部本体を含んで構成されると共に、前記腕支持部を前記アームレスト本体部に対して変位させるための調整機構を有する可動部と、を備え、前記調整機構は、前記可動部本体を前記アームレスト本体部に対してシート上下方向に変位させるための上下調整機構と、前記可動部本体に設けられ、前記腕支持部を前記アームレスト本体部に対してシート幅方向に変位させるための左右調整機構と、を有する。
請求項1に記載の車両用アームレスト装置では、アームレスト本体部が車両用シートのシートバックの側部に取り付けられる。このアームレスト本体部には、可動部が取り付けられている。この可動部は、着座者の腕部を支持する腕支持部を有する可動部本体を含んで構成されており、該腕支持部をアームレスト本体部に対して変位させるための調整機構を有している。これにより、腕支持部の位置を着座者の体格に合わせて調整することができる。しかも、アームレスト本体部に対して腕支持部の位置を変位させる構成であるため、車両用アームレスト装置の全体がシートバックに対して変位される構成と比較して、車両用アームレスト装置の全体構成を小型化することができる。
また、この車両用アームレスト装置によれば、可動部の調整機構が有する上下調整機構は、着座者の腕部を支持する腕支持部を有する可動部本体を、アームレスト本体部に対してシート上下方向に変位させることができる。これにより、着座者の腕部におけるシート上下方向の位置に応じて、腕支持部の位置を調整することができる。
さらに、この車両用アームレスト装置によれば、可動部の調整機構が有する左右調整機構は、可動部本体に設けられており、着座者の腕部を支持する腕支持部を、アームレスト本体部に対してシート幅方向に変位させることができる。これにより、着座者の腕部におけるシート幅方向の位置に応じて、腕支持部の位置を調整することができる。
請求項に記載の発明に係る車両用アームレスト装置は、請求項に記載の車両用アームレスト装置において、前記上下調整機構は、前記可動部本体を前記アームレスト本体部に対して昇降可能に連結したXリンク機構と、前記可動部本体をシート上方側へ付勢する付勢部材と、前記Xリンク機構の作動を規制すると共に当該規制を解除可能とされたロック機構と、を有している。
請求項に記載の車両用アームレスト装置によれば、可動部本体は、付勢部材によってシート上方側へ付勢されている。また、可動部本体をアームレスト本体部に対して昇降可能に連結したXリンク機構は、ロック機構によって作動を規制される。ここで、可動部本体をアームレスト本体部に対して上昇させる際には、ロック機構の上記規制を解除すればよい。それにより、付勢部材の付勢力によって可動部本体がアームレスト本体部に対して上昇するので、可動部本体を上昇させるための駆動源が不要になる。したがって、構成を簡素化することができる。
請求項に記載の発明に係る車両用アームレスト装置は、請求項1又は請求項2に記載の車両用アームレスト装置において、前記左右調整機構は、前記腕支持部を前記アームレスト本体部のシート幅方向内側へ変位可能とされている。
請求項に記載の車両用アームレスト装置によれば、腕支持部をアームレスト本体部のシート幅方向内側へ変位させることができる。これにより、腕支持部を着座者に接近させることができるので、腕支持部によって腕部を支持される着座者が、脇を閉じてリラックスした姿勢をとることが可能になる。
請求項に記載の発明に係る車両用アームレスト装置は、請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の車両用アームレスト装置において、前記左右調整機構は、各々が個別に前記腕支持部を前記アームレスト本体部に対してシート幅方向にスライド可能とされた複数のスライド機構を有している。
請求項に記載の車両用アームレスト装置によれば、左右調整機構を構成する複数のスライド機構は、各々が個別に腕支持部をアームレスト本体部に対してシート幅方向にスライド可能とされている。これにより、腕支持部をアームレスト本体部に対してシート幅方向に大きくスライドさせることができる。
請求項に記載の発明に係る車両用アームレスト装置は、請求項1〜請求項4の何れか1項に記載の車両用アームレスト装置において、前記可動部本体は、シート上下方向に並び且つシート上下方向視で同等の形状及び大きさに形成された複数の分割体を有し、当該複数の分割体のうち最上の分割体が前記腕支持部とされており、前記左右調整機構は、前記複数の分割体を互いにシート幅方向にスライド可能に連結している。
請求項に記載の車両用アームレスト装置では、腕支持部を含む複数の分割体が、左右調整機構によって互いにシート幅方向にスライド可能に連結されている。これら複数の分割体は、シート上下方向視で同等の形状及び大きさに形成されているため、良好な外観を呈する。
請求項に記載の発明に係る車両用アームレスト装置は、請求項に記載の車両用アームレスト装置において、前記複数の分割体が互いにシート幅方向の反対側へ最大限にスライドされた状態では、前記複数の分割体が互いに一部をシート上下方向にラップさせるように構成されている。
請求項に記載の車両用アームレスト装置では、複数の分割体が互いにシート幅方向の反対側へ最大限にスライドされた状態においても、複数の分割体が互いに一部をシート上下方向にラップさせるように構成されている。これにより、最上の分割体である腕支持部に対して着座者の腕部から加わる荷重を、腕支持部よりも下側の分割体によって支持し易くなる。
請求項に記載の発明に係る車両用アームレスト装置は、請求項1〜請求項の何れか1項に記載の車両用アームレスト装置において、前記アームレスト本体部は、前記シートバックの側部に対してシート幅方向に沿った軸線回りに回転可能に連結されている。
請求項に記載の車両用アームレスト装置では、アームレスト本体部をシートバックに対してシート幅方向に沿った軸線回りに回転させることにより、アームレスト本体部及び該アームレスト本体部に取り付けられた可動部を格納することができる。
請求項8に記載の車両用アームレスト装置は、車両用シートのシートバックの側部に取り付けられるアームレスト本体部と、前記アームレスト本体部に取り付けられ、着座者の腕部を支持する腕支持部を有すると共に、前記腕支持部を前記アームレスト本体部に対して変位させるための調整機構を有する可動部と、を備え、前記調整機構は、前記腕支持部を前記アームレスト本体部に対してシート幅方向に変位させるための左右調整機構を有し、前記左右調整機構は、各々が個別に前記腕支持部を前記アームレスト本体部に対してシート幅方向にスライド可能とされた複数のスライド機構を有している。
請求項9に記載の車両用アームレスト装置は、車両用シートのシートバックの側部に取り付けられるアームレスト本体部と、前記アームレスト本体部に取り付けられ、着座者の腕部を支持する腕支持部を有すると共に、前記腕支持部を前記アームレスト本体部に対して変位させるための調整機構を有する可動部と、を備え、前記調整機構は、前記腕支持部を前記アームレスト本体部に対してシート幅方向に変位させるための左右調整機構を有し、前記可動部は、シート上下方向に並び且つシート上下方向視で同等の形状及び大きさに形成された複数の分割体を有し、当該複数の分割体のうち最上の分割体が前記腕支持部とされており、前記左右調整機構は、前記複数の分割体を互いにシート幅方向にスライド可能に連結している。
請求項10に記載の車両用アームレスト装置は、請求項9に記載の車両用アームレスト装置において、前記複数の分割体が互いにシート幅方向の反対側へ最大限にスライドされた状態では、前記複数の分割体が互いに一部をシート上下方向にラップさせるように構成されている。
請求項1に記載の発明に係る車両用シートは、シートクッション及びシートバックと、前記シートバックの側部に前記アームレスト本体部が取り付けられた請求項1〜請求項10の何れか1項に記載の車両用アームレスト装置と、を備えている。
請求項1に記載の車両用シートによれば、シートバックの側部には、車両用アームレスト装置のアームレスト本体部が取り付けられている。この車両用アームレスト装置は、請求項1〜請求項10の何れか1項に記載されたものであるため、前述した作用効果を奏する。
以上説明したように、本発明に係る車両用アームレスト装置及び車両用シートでは、着座者の腕部を支持する腕支持部の位置を着座者の体格に合わせて調整することができると共に、装置の全体構成を小型化することができる。
本発明の実施形態に係る車両用シートの斜視図である。 本発明の実施形態に係る車両用アームレスト装置の斜視図である。 図2のF3−F3線に沿った切断面に対応した断面図であり、同車両用アームレスト装置を可動部本体と上下調整機構とアームレスト本体部とに分解した状態の図である。 同車両用アームレスト装置が有する上下調整機構の主要部を示す斜視図である。 上下調整機構の主要部を示す側面図である。 上下調整機構が有するXリンク機構のアッパブラケットがロアモスト位置に位置する状態を示す側面図である。 Xリンク機構のアッパブラケットがアッパモスト位置に位置する状態を示す側面図である。 同車両用アームレスト装置が有する左右調整機構を含む周辺部材の構成を斜め上方側から見た状態で示す斜視図である。 左右調整機構を含む周辺部材の構成を斜め下方側から見た状態で示す斜視図である。 同車両用アームレスト装置が有する可動部の中段部から樹脂カバーが取り外された状態を示す斜視図である。 図9のF10−F10線に沿った切断面に対応した部分断面図である。 図10に示される構成の一部をシート上方側から見た部分断面図である。 同車両用アームレスト装置の斜視図であり、可動部本体が最下位置に配置された状態を示す図である。 可動部本体が上下中間位置に配置された状態を示す図12Aに対応した斜視図である。 可動部本体が最上位置に配置された状態を示す図12Aに対応した斜視図である。 可動部本体が最下位置に配置された状態で可動部本体の上段部及び中段部がシート幅方向内側へスライドされた状態を示す図12Aに対応した斜視図である。 可動部本体が上下中間位置に配置された状態で上段部及び中段部がシート幅方向内側へスライドされた状態を示す図12Aに対応した斜視図である。 可動部本体が最上位置に配置された状態で上段部及び中段部がシート幅方向内側へスライドされた状態を示す図12Aに対応した斜視図である。 同車両用アームレスト装置の正面図であり、可動部本体が最下位置に配置された状態を示す図である。 可動部本体が上下中間位置に配置された状態を示す図13Aに対応した正面図である。 可動部本体が最上位置に配置された状態を示す図13Aに対応した正面図である。 可動部本体が最下位置に配置された状態で上段部及び中段部がシート幅方向内側へスライドされた状態を示す図13Aに対応した正面図である。 可動部本体が上下中間位置に配置された状態で上段部及び中段部がシート幅方向内側へスライドされた状態を示す図13Aに対応した正面図である。 可動部本体が最上位置に配置された状態で上段部及び中段部がシート幅方向内側へスライドされた状態を示す図13Aに対応した正面図である。 同車両用アームレスト装置の背面図であり、体格の異なる着座者の腕部の位置に合わせた上段部の位置調整について説明するための図である。
以下、図1〜図14を用いて本発明の実施形態に係る車両用アームレスト装置20及び車両用シート10について説明する。なお、各図中に適宜示される矢印FR、UP、LHは、車両用シート10の前方、上方、左方をそれぞれ示している。以下、単に前後左右上下の方向を用いて説明する場合、車両用シート10に対する方向を示すものとする。また、各図においては、図面を見易くする関係から、一部の符号を省略している場合がある。
(車両用シート10の構成)
図1に示されるように、本実施形態に係る車両用シート10は、図示しない着座者の臀部及び大腿部を支持するシートクッション12と、着座者の背部を支持するシートバック14と、着座者の頭部を支持するヘッドレスト16と、着座者の腕部(ここでは左腕部)を支持する車両用アームレスト装置20とを備えている。
シートクッション12は、図示しないスライド機構を介して車両の床部に連結されており、シートバック14は、図示しないリクライニング機構を介してシートクッション12の後端部に連結されており、ヘッドレスト16は、シートバック14の上端部に昇降可能に連結されている。
車両用アームレスト装置20は、図1及び図2に示されるように、シートバック14の側部(ここでは左側部)に取り付けられたアームレスト本体部22と、当該アームレスト本体部22に取り付けられた可動部40とを備えている。
(アームレスト本体部22について)
アームレスト本体部22は、図3に示されるように、長尺状に形成されたアームレストフレーム24と、長尺な箱状に形成されて内部にアームレストフレーム24を収容した本体カバー32とによって構成されている。アームレストフレーム24は、ベースプレート26と、当該ベースプレート26に固定されたアーム部28と、当該アーム部28に固定されたブラケット部30とを有している。ベースプレート26は、例えば板金がプレス成形されて形成されたものであり、主要部の板厚方向がシート幅方向に沿う姿勢で配置されている。アーム部28は、例えば金属パイプが略U字状に曲げ加工されて長尺状に形成されたものであり、長手方向一端部(後端部)が溶接等の手段によってベースプレート26と結合されている。ブラケット部30は、例えば板金がプレス成形されて形成されたものであり、アーム部28の長手方向中間部に溶接等の手段によって結合されている。
本体カバー32は、例えば樹脂によって形成されたものであり、長手方向一端側(前端側)の上下方向寸法が、長手方向他端側(後端側)の上下方向寸法よりも小さい段付状に形成されている。本体カバー32の長手方向一端側の上端部には、本体カバー32の長手方向を長手とする長尺矩形状の開口部34が形成されている。この本体カバー32は、アームレストフレーム24を内部に収容した状態でアームレストフレーム24に取り付けられている。
ベースプレート26の後部(アーム部28とは反対側の部位)は、本体カバー32の後部に形成されたスリット35を介して本体カバー32の外側へ延びている。このベースプレート26の後部には、シートバック14の側部から突出したボルト36が貫通しており、当該ボルト36の先端部にナット38が螺合している。これにより、ベースプレート26すなわちアームレストフレーム24がボルト36を介してシートバック14の側部に連結されている。このボルト36は、軸線方向がシート幅方向に沿っており、アームレストフレーム24すなわちアームレスト本体部22は、シートバック14に対してボルト36回り(シート幅方向に沿った軸線回り)に回転可能とされている。
具体的には、アームレスト本体部22は、シートバック14の側部からシート前方側へ延びる使用位置(図1の実線参照)と、シートバック14の高さ方向を長手方向として配置される格納位置(図1の二点鎖線参照)との間で回転可能とされている。アームレスト本体部22が使用位置に位置する状態では、車両用アームレスト装置20の前後左右上下の方向と、車両用シート10の前後左右上下の方向とが一致又は略一致する構成になっている。以下の説明において、車両用アームレスト装置20に関して記載する前後左右上下の方向は、アームレスト本体部22が使用位置に位置する状態での車両用シート10に対する方向を示すものとする。
(可動部40について)
可動部40は、図1〜図3に示されるように、アームレスト本体部22の前部に取り付けられており、可動部本体41と、調整機構50とによって構成されている。可動部本体41は、シート上下方向に並んだ複数の分割体としての上段部42、中段部44及び下段部46を有している。上段部42、中段部44及び下段部46のうち、最もシート上方に位置する上段部42は、本発明における「腕支持部」に相当する。また、調整機構50は、可動部本体41をアームレスト本体部22に対してシート上下方向に変位させるための上下調整機構52(図3〜図5参照)と、上段部42及び中段部44を下段部46及びアームレスト本体部22に対してシート幅方向に変位させるための左右調整機構120(図3、図7、図8参照)とを有している。以下、各々の構成について説明する。
(可動部本体41について)
図1〜図3、図7、図8に示されるように、可動部本体41の上段部42及び中段部44は、全体として長尺な板状に形成されており、シート前後方向を長手方向とし且つシート上下方向を厚さ方向とする姿勢で配置されている。具体的には、上段部42及び中段部44は、樹脂製の樹脂プレート42A、44Aと、板金製の金属プレート42B、44Bと、樹脂製の樹脂カバー42C、44Cとを備えている。
樹脂プレート42A、44A及び金属プレート42B、44Bは、長尺板状に形成されており、シート前後方向を長手方向とし且つシート上下方向を厚さ方向とする姿勢で配置されている。金属プレート42B、44Bは、樹脂プレート42A、44Aの上面に重ねられており、例えばビス、リベット等からなる留め具43、45(図7参照)を用いて樹脂プレート42A、44Aと金属プレート42B、44Bとが固定されている。樹脂カバー42C、44Cは、シート下方側が開口した扁平で長尺な箱状に形成され、シート前後方向を長手方向とし且つシート上下方向を厚さ方向とする姿勢で配置されており、樹脂プレート42A、44A及び金属プレート42B、44Bをそれぞれ内側に収容している。この樹脂カバー42C、44Cは、例えばインロー嵌合やビス止め等の手段によって樹脂プレート42A、44A又は金属プレート42B、44Bに固定されている。なお、上段部42の樹脂カバー42Cの上面には、弾性体によって板状に形成されたパッド材42Dが取り付けられている。このパッド材42Dの上面(上段部42の上面)は、着座者の腕部を支持する腕支持面42D1とされている。
図3及び図10に示されるように、可動部本体41の下段部46は、樹脂製の樹脂カバー46Aと、板金製の金属プレート46Bとを備えている。樹脂カバー46Aは、シート前後方向を長手方向とし且つシート下方側及びシート後方側が開口した長尺な箱状をなしている。金属プレート46Bは、長尺板状に形成されており、シート前後方向を長手方向とし且つシート上下方向を厚さ方向とする姿勢で樹脂カバー46Aの上壁の下面に重ねられている。樹脂カバー46Aの上壁と金属プレート46Bとは、図示しない留め具によって互いに固定されている。樹脂カバー46Aの上部は、樹脂カバー46Aの下部よりもシート前方側及びシート幅方向両側へ張り出しており、樹脂カバー42C、44Cと同様の外観を呈している。この樹脂カバー42C、44C、46Aは、シート上下方向視で同等の形状(長尺矩形状)及び大きさに形成されている。樹脂カバー46Aの下部は、前述した開口部34から本体カバー32の内側に挿入されている。この下段部46の上側には、中段部44が重ねられており、中段部44の上側には、上段部42が重ねられている。これらの上段部42、中段部44及び下段部46は、後述する左右調整機構120によって互いに連結されている。
(上下調整機構52について)
図3〜図5に示されるように、上下調整機構52は、可動部本体41とアームレスト本体部22のアームレストフレーム24とを連結したXリンク機構54と、可動部本体41をシート上方側へ付勢する一対の引張コイルスプリング80、82(付勢部材)と、Xリンク機構54の作動を規制すると共に当該規制を解除可能とされたロック機構84とを有している。なお、本実施形態では、Xリンク機構54は、中段部44及び下段部46を介して上段部42(腕支持部)とアームレストフレーム24(アームレスト本体部22)とを連結しており、引張コイルスプリング80、82は、Xリンク機構54、下段部46及び中段部44を介して上段部42(腕支持部)をシート上方側へ付勢している。また、以下の説明に記載する「回転」は、何れもシート幅方向に沿った軸線回りの回転である。
Xリンク機構54は、下段部46のシート下方側においてアームレスト本体部22の本体カバー32内に収容されている。このXリンク機構54は、板金製のアッパブラケット56と板金製のロアブラケット58とが左右一対のXリンク60によって連結された構成になっている。左右のXリンク60は、シート幅方向から見てX字状に重ねられた第1リンク62と第2リンク64とを各々が有している。第1リンク62及び第2リンク64の長手方向中間部は、シート幅方向に延びる連結軸66によって回転可能に連結されている。この連結軸66は、左右のXリンク60間に架け渡されている。また、左右の第1リンク62の長手方向一端部(前端部)は、それぞれピン68を介してアッパブラケット56の前端部に回転可能に連結されている。また、左右の第2リンク64の長手方向一端部(前端部)は、それぞれピン70を介してロアブラケット58の前端部に回転可能に連結されている。
左右の第1リンク62の長手方向他端部(後端部)は、シート幅方向に延びる連結軸72によって互いに連結されると共に、当該連結軸72を介してロアブラケット58の後端部に回転可能に連結されている。同様に、左右の第2リンク64の長手方向他端部(後端部)は、シート幅方向に延びる連結軸74によって互いに連結されると共に、当該連結軸74を介してアッパブラケット56の後端部に回転可能に連結されている。上記の連結軸72、74は、アッパブラケット56及びロアブラケット58の後端部に形成された長孔76、78に挿通されている。これらの長孔76、78はシート前後方向を長手としており、連結軸72、74は、アッパブラケット56及びロアブラケット58に対してシート前後方向に摺動可能とされている。
上記構成のXリンク機構54では、第1リンク62と第2リンク64とが互いに相対回転することにより、アッパブラケット56がロアブラケット58に対して図6Aに示されるロアモスト位置と図6Bに示されるアッパモスト位置との間で昇降する構成になっている。また、連結軸72とロアブラケット58の前端部との間、及び連結軸74とアッパブラケット56の前端部との間には、それぞれ引張コイルスプリング80、82が架け渡されている。なお、図4及び図5では引張コイルスプリング80、82を概略的に記載している。
引張コイルスプリング80、82は、連結軸72、74をシート前方側へ付勢している。この付勢力がアッパブラケット56をロアブラケット58に対して上昇させるように作用する構成になっている。ロアブラケット58は、前述したアームレストフレーム24におけるブラケット部30の上面にボルト締結やクリップ止め等の手段によって固定されており、アッパブラケット56は、前述した下段部46における金属プレート46Bの下面にボルト締結やクリップ止め等の手段によって固定されている。これにより、引張コイルスプリング80、82は、Xリンク機構54を介して可動部本体41をシート上方側へ付勢している。
一方、ロック機構84(図6A及び図6Bでは図示省略)は、図3〜図5に示されるように、Xリンク機構54のシート幅方向一側(ここではシート幅方向外側)に配置された板金製のロックプレート86を有している。ロックプレート86は、シート前後方向を長手方向とし且つシート幅方向を厚さ方向とする板状に形成されている。このロックプレート86は、後端部に形成された図示しない円形の貫通孔に連結軸74が挿通されており、アッパブラケット56の後端部に対して回転可能に連結されている。
また、ロックプレート86の前後方向中間部には、シート前後方向を長手方向とする長孔88が形成されており、当該長孔88にはピン68が挿通されている。これにより、ロックプレート86の前後方向中間部がアッパブラケット56の前端部に対して回転可能で且つシート前後方向に摺動可能に連結されている。このロックプレート86の前部は、Xリンク機構54よりもシート前方側へ延びている。このロックプレート86の前部には、複数の溝(切込み)である第1ロック溝90、第2ロック溝92及び第3ロック溝94が形成されている。第1ロック溝90、第2ロック溝92及び第3ロック溝94は、シート前後方向に並んでおり、各々がシート上方側に開放されている。
Xリンク機構54のシート前方側には、ロック機構84の構成部材であるスイッチ部96が配設されている。スイッチ部96は、樹脂によって長尺棒状に形成されたスイッチ本体98と、スイッチ本体98に固定された板金製のスイッチプレート100を有している。スイッチ本体98は、図2に示されるように、樹脂カバー46Aの上部の前端部に形成された貫通孔(符号省略)に挿通されており、スイッチ本体98の前端部が樹脂カバー46Aの外側(シート前方側)へ突出している。また、スイッチプレート100には、シート前後方向を長手方向とする長孔102が形成されており、当該長孔102には、ピン104が挿通されている。このピン104は、スイッチプレート100のシート幅方向一側(ここではシート幅方向内側)に配置されたベース板106(図5では図示省略)に固定されている。このベース板106は、下段部46の金属プレート46B又はアッパブラケット56に固定されている。これにより、スイッチ部96は、下段部46に対してシート前後方向にスライド可能に支持されている。
また、スイッチプレート100の後端部には、シート幅方向視でL字形に形成されたL字リンク108の一端部がピン112を介して回転可能に連結されている。このL字リンク108の中間部は、前述したベース板106に対してピン112を用いて回転可能に連結されている。このL字リンク108は、図示しない付勢部材(例えば、捩りコイルスプリング)によってピン112の軸線回り一方(図5の矢印Bとは反対方向)に付勢されている。このL字リンク108の他端部には、シート幅方向一側(ここではシート幅方向外側)へ突出したロックピン114が固定されている。そして、このロックピン114が、前述した第1ロック溝90、第2ロック溝92及び第3ロック溝94に選択的に挿入されることにより、Xリンク機構54の作動が規制される構成になっている。
具体的には、ロックピン114が第1ロック溝90に挿入されている状態では、アッパブラケット56が図6Aに示されるロアモスト位置に拘束される。この状態では、可動部本体41が図12A及び図13Aに示される最下位置に配置される構成になっている。また、ロックピン114が第2ロック溝92に挿入されている状態では、アッパブラケット56が図6Aに示されるロアモスト位置と図6Bに示されるアッパモスト位置との間の中間位置(図示省略)に拘束される。この状態では、可動部本体41が図12B及び図13Bに示される上下中間位置に配置される構成になっている。また、ロックピン114が第3ロック溝94に挿入されている状態では、アッパブラケット56が図6Bに示されるアッパモスト位置に拘束される。この状態では、可動部本体41が図12C及び図13Cに示される最上位置に配置される構成になっている。
また、上記構成のロック機構84では、ロックピン114が第1ロック溝90、第2ロック溝92及び第3ロック溝94の何れかに挿入された状態で、スイッチ部96のスイッチ本体98が樹脂カバー46Aの外側からシート後方(図5の矢印A方向)へ押圧操作されると、L字リンク108が図5の矢印B方向に回転する。これにより、ロックピン114が上記何れかの溝から抜け出し、Xリンク機構54の作動が許容される。その結果、アームレスト本体部22に対する可動部本体41の上下位置の調整が可能となる。
具体的には、例えば、ロックピン114が第1ロック溝90又は第2ロック溝92に挿入されている状態(すなわち可動部本体41が最下位置又は上下中間位置)に配置された状態で、スイッチ本体98が押圧操作されると、引張コイルスプリング80、82の付勢力によって可動部本体41が最上位置へと上昇される。一方、可動部本体41を最上位置から最下位置又は上下中間位置へ下降される場合には、スイッチ本体98が押圧操作された状態のままで可動部本体41が手動でシート下方へ押し込まれる。そして、可動部本体41が最下位置又は上下中間位置に位置する状態でスイッチ本体98の押圧操作が解除されると、ロックピン114が第1ロック溝90又は第2ロック溝92に挿入され、Xリンク機構54の作動(すなわち可動部本体41の昇降)が再び規制される構成になっている。
このように、本実施形態に係る上下調整機構52では、図12A及び図13Aに示される最下位置と、図12B及び図13Bに示される上下中間位置と、図12C及び図13Cに示される最上位置との間で、可動部本体41をアームレスト本体部22に対して複数段階(ここでは3段階)に変位可能とされている。なお、可動部本体41が最下位置に位置する状態では、上段部42の上面である腕支持面42D1が、アームレスト本体部22の後部の上面と略同一の高さに配置される構成になっている。
(左右調整機構120について)
左右調整機構120は、図7及び図8に示されるように、可動部本体41に設けられており、中段部44を下段部46に対してシート幅方向にスライド可能に連結した下側スライド機構122と、上段部42を中段部44に対してシート幅方向にスライド可能に連結した上側スライド機構124とによって構成されている。下側スライド機構122及び上側スライド機構124は、本発明における「複数のスライド機構」に相当するものであり、各々が個別に上段部42(腕支持部)をアームレスト本体部22に対してシート幅方向にスライド(変位)可能とされている。また、本実施形態では、下側スライド機構122は、中段部44を下段部46のシート幅方向内側へスライド可能とされており、上側スライド機構124は、上段部42を中段部44のシート幅方向内側へスライド可能とされている。これらの下側スライド機構122及び上側スライド機構124は、手動式とされている。以下、具体的に説明する。なお、以下の説明では、中段部44及び上段部42のシート幅方向内側へのスライドを「横スライド」と称する場合がある
下側スライド機構122は、前後一対のスライド機構部122Aを有している。前後一対のスライド機構部122Aは、中段部44の樹脂プレート44A及び金属プレート44Bを貫通して形成された前後一対の長孔128を有している。なお、図9には、上段部42が中段部44から取り外されると共に、中段部44の樹脂カバー44Cが樹脂プレート44A及び金属プレート44Bから取り外された状態が図示されている。
前後の長孔128は、シート幅方向に延びており、中段部44の前後方向中央(図9の一点鎖線SL参照)を介して対称に配置されている。これらの長孔128には、それぞれシート幅方向に並んだ左右一対の段付ボルト130(ここでは頭部が扁平な六角孔付きボルト)が貫通している。これらの段付ボルト130は、図10に示されるように、金属プレート44Bの上面に重ね合わされた板金製の抜け防止プレート132を貫通すると共に、下段部46の樹脂カバー46Aの上壁及び金属プレート46Bを貫通しており、金属プレート46Bの下面に配置されたナット134(図8及び図10参照)に螺合している。これにより、中段部44が下段部46に対してシート上下方向に変位不能で且つシート幅方向にスライド可能に連結されている。
また、左右の段付ボルト130には、図10に示されるように、長孔128内に配置されたベアリング136が装着されている。これらのベアリング136は、長孔128の内周面に接しており、中段部44が下段部46に対してシート幅方向にスライドされる際に回転される構成になっている。また、下段部46の樹脂カバー46Aの上面には、シート幅方向に延びる複数のビード138がシート前後方向に並んで形成されている。これらのビード138は、中段部44の樹脂プレート44Aの下面に接しており、中段部44が下段部46に対してシート幅方向にスライドされる際には、樹脂プレート44Aの下面に対して摺動する。以上により、中段部44が下段部46に対して円滑にスライドするようになっている。
なお、シート前方側のスライド機構部122Aにおいては、ベアリング136が長孔128の内周面におけるシート前方側又はシート後方側の部位(ここではシート前方側の部位)に接しており、シート後方側のスライド機構部122Aにおいては、ベアリング136が長孔128の内周面におけるシート後方側又はシート前方側の部位(ここではシート後方側の部位)に接している。これにより、下段部46に対する中段部44のシート前後方向のガタ付きが防止される構成になっている。また、下段部46に対する中段部44のスライドは、図11に示されるようにベアリング136が長孔128の長手方向端部に当接することにより規制される構成になっている。
さらに、下段部46には、当該下段部46に対する中段部44のスライドに節度感を与えるための前後一対のプランジャ140(図8及び図10参照)が取り付けられている。これらのプランジャ140は、樹脂カバー46A及び金属プレート46Bに形成された貫通孔142に埋め込まれた状態で下段部46に取り付けられており、上端部に設けられたボール140Aが中段部44の樹脂プレート44Aの下面に接している。このボール140Aは、プランジャ140に設けられた図示しない付勢部材によってシート上方側(樹脂プレート44A側)へ付勢されている。
樹脂プレート44Aには、ボール140Aと接する部位にシート幅方向に延びる節度溝146(図8参照)が形成されている。節度溝146のシート幅方向両側端部には、それぞれ節度溝146の深さが増加された深溝部146A(図8参照)が形成されている。シート幅方向内側の深溝部146Aには、中段部44が下段部46に対して図12A〜図12C及び図13A〜図13Cに示される通常位置(下段部46の真上の位置)に位置する状態でボール140Aが嵌まり込む構成になっている。また、シート幅方向外側の深溝部146A(図示省略)には、中段部44が下段部46に対して図12D〜図12F及び図13D〜図13Fに示される横スライド位置(下段部46に対してシート幅方向内側にオフセットした位置)に位置する状態でボール140Aが嵌まり込む構成になっている。これにより、中段部44が通常位置及び横スライド位置から不用意にスライドしないようになっている。着座者が中段部44を通常位置から横スライド位置へとスライドさせる際には、中段部44が着座者の手でシート幅方向内側へ押圧されることにより、ボール140Aが深溝部146Aから抜け出し、中段部44のスライドが許容される構成になっている。同様に、着座者が中段部44を横スライド位置から通常位置へとスライドさせる際には、中段部44が着座者の手でシート幅方向外側へ押圧されることにより、ボール140Aが深溝部146Aから抜け出し、中段部44のスライドが許容される構成になっている。
一方、上側スライド機構124は、図7及び図8に示されるように、下側スライド機構122と同様に前後一対のスライド機構部124Aを有している。これらのスライド機構部124Aは、前後一対のスライド機構部124Aが有する前後の長孔128に対して可動部本体41のシート前後方向中央側にオフセットして配置されている。この上側スライド機構124は、下側スライド機構122と基本的に同様の構成とされているため、詳細な説明を省略する。なお、図7及び図8では、上側スライド機構124において下側スライド機構122と同様の構成に同符号を付している。この上側スライド機構124は、上段部42を中段部44に対して図12A〜図12C及び図13A〜図13Cに示される通常位置(中段部44の真上の位置)と、図12D〜図12F及び図13D〜図13Fに示される横スライド位置(中段部44に対してシート幅方向内側にオフセットした位置)との間でスライド可能に連結している。
上記構成の左右調整機構120では、可動部本体41が最下位置、上下中間位置及び最上位置のそれぞれに位置する状態で、中段部44及び上段部42をシート幅方向内側にスライド可能とされている。なお、図12D及び図13Dには、可動部本体41が最下位置に位置する状態で中段部44及び上段部42が横スライドされた状態が図示されており、図12E及び図13Eには、可動部本体41が上下中間位置に位置する状態で中段部44及び上段部42が横スライドされた状態が図示されており、図12F及び図13Fには、可動部本体41が最上位置に位置する状態で中段部44及び上段部42が横スライドされた状態が図示されている。
また、この左右調整機構120では、図13D〜図13Fに示されるように、中段部44が下段部46に対してシート幅方向内側に最大限にスライドされると共に、上段部42が中段部44に対してシート幅方向内側に最大限にスライドされた状態においても、上段部42、中段部44及び下段部46が互いに一部をシート上下方向にラップさせるように構成されている。
上記のように構成された車両用アームレスト装置20では、可動部本体41が最下位置に位置し且つ中段部44及び上段部42が横スライドされていない状態(図14に実線で示される上段部42参照)では、上段部42の腕支持面42D1が、大柄な体格(例えばAM95ダミーと同等の体格)を有する着座者の腕部A1(図14参照)を支持し易い位置に配置される構成になっている。なお、図14では、中段部44及び下段部46の図示を省略している。
また、可動部本体41が上下中間位置に位置し且つ中段部44及び上段部42が横スライドされた状態(図14に一点鎖線で示される上段部42参照)では、上段部42の腕支持面42D1が、中位の体格(例えばAM50ダミーと同等の体格)を有する着座者の腕部A2(図14参照)を支持し易い位置に配置される構成になっている。
また、可動部本体41が最上位置に位置し且つ中段部44及び上段部42が横スライドされた状態(図14に破線で示される上段部42参照)では、上段部42の腕支持面42D1が、小柄な体格(例えばAF05ダミーと同等の体格)を有する着座者の腕部A3(図14参照)を支持し易い位置に配置される構成になっている。なお、上段部42は、図14に二点鎖線で示される位置へも変位可能とされている。
(作用及び効果)
次に、本実施形態の作用及び効果について説明する。
上記構成の車両用シート10では、車両用アームレスト装置20のアームレスト本体部22がシートバック14の側部に取り付けられる。このアームレスト本体部22には、可動部40が取り付けられている。この可動部40は、着座者の腕部を支持する上段部42(以下、「腕支持部42」と称する場合がある)と、腕支持部42をアームレスト本体部22に対して変位させる調整機構50とを有している。これにより、腕支持部42の位置を着座者の体格に合わせて調整することができる。しかも、腕支持部42をアームレスト本体部22に対して変位させる構成であるため、車両用アームレスト装置20の全体がシートバック14に対して変位される構成と比較して、車両用アームレスト装置20の全体構成を小型化することができる。
また、本実施形態では、上記の調整機構50は、腕支持部42をアームレスト本体部22に対してシート上下方向に変位させるための上下調整機構52と、腕支持部42をアームレスト本体部22に対してシート幅方向に変位させるための左右調整機構120とを有している。これにより、着座者の腕部におけるシート上下方向の位置及びシート幅方向の位置に応じて、腕支持部42の位置を調整することができる。
さらに、本実施形態では、上下調整機構52は、腕支持部42をアームレスト本体部22に対して昇降可能に連結したXリンク機構54と、腕支持部42をシート上方側へ付勢する引張コイルスプリング80、82と、Xリンク機構54の作動を規制すると共に当該規制を解除するためのスイッチ部96を備えたロック機構84と、を有している。この上下調整機構52では、腕支持部42をアームレスト本体部22に対して上昇させる際には、ロック機構84のスイッチ部96を押圧操作して上記の規制を解除すればよい。それにより、引張コイルスプリング80、82の付勢力によって腕支持部42がアームレスト本体部22に対して上昇するので、腕支持部42を上昇させるための駆動源が不要になる。したがって、構成を簡素化することができる。
また、本実施形態では、左右調整機構120は、腕支持部42をアームレスト本体部22のシート幅方向内側へスライド可能とされている。これにより、腕支持部42を着座者に接近させることができるので、腕支持部42によって腕部を支持される着座者が、脇を閉じてリラックスした姿勢をとることが可能になる。
また、本実施形態では、左右調整機構120は、各々が個別に腕支持部42をアームレスト本体部に対してシート幅方向にスライド可能とされた複数のスライド機構(下側スライド機構122及び上側スライド機構124)を有している。これにより、腕支持部42をアームレスト本体部22に対してシート幅方向に(ここではアームレスト本体部22のシート幅方向内側へ)大きくスライドさせることができる。
また、本実施形態では、車両用アームレスト装置20の可動部40は、シート上下方向に並んだ複数の分割体(上段部42、中段部44及び下段部46)を有している。そして、これら複数の分割体のうちの上段部42が腕支持部とされており、左右調整機構120は、上段部42、中段部44及び下段部46を互いにシート幅方向にスライド可能に連結している。これら上段部42、中段部44及び下段部46は、シート上下方向視で同等の形状及び大きさに形成されているため、良好な外観を呈する。
さらに、本実施形態では、上段部42が中段部44に対して最大限にシート幅方向内側にスライドされると共に、中段部44が下段部46に対して最大限にシート幅方向内側にスライドされた状態においても、上段部42、中段部44及び下段部46が互いに一部をシート上下方向にラップさせるように構成されている。これにより、上段部(腕支持部)42に対して着座者の腕部から加わる荷重を、中段部44及び下段部46によって支持し易くなる。
また、本実施形態では、アームレスト本体部22は、シートバック14の側部に対してシート幅方向に沿った軸線回りに回転可能に連結されており、アームレスト本体部22及び可動部40を図1に二点鎖線で示される格納位置に格納することができる。これにより、着座者が車両用アームレスト装置20の使用を求めていないとき等に、着座者の快適性を向上させることができる。
(実施形態の補足説明)
上記実施形態では、アームレスト本体部22がシートバック14に対して回転可能に連結された構成にしたが、これに限らず、アームレスト本体部がシートバックに対して変位不能とされた構成にしてもよい。
また、上記実施形態では、可動部本体41の上段部42、中段部44及び下段部46が下側スライド機構122及び上側スライド機構124によってスライド可能に連結された構成にしたが、これに限るものではない。例えば、腕支持部が、左右調整機構としてのスライドレールを介して上下調整機構又はアームレスト本体部と連結された構成にしてもよい。その場合、スライドレールとしては、例えば2段式又は3段式のものを採用することができる。
また、上記実施形態では、上下調整機構52が、Xリンク機構54、引張コイルスプリング80、82及びロック機構84を有する構成にしたが、これに限らず、上下調整機構の構成は適宜変更可能である。例えば、上下調整機構は、スライドレールや送りねじ機構などを含んで構成されたものでもよい。
さらに、上記実施形態では、調整機構50が上下調整機構52及び左右調整機構120の両方を備えた構成にしたが、これに限らず、調整機構が上下調整機構及び左右調整機構の何れか一方しか備えない構成にしてもよい。
その他、本発明は、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更して実施できる。また、本発明の権利範囲が上記実施形態に限定されないことは勿論である。
10 車両用シート
12 シートクッション
14 シートバック
20 車両用アームレスト装置
22 アームレスト本体部
40 可動部
42 上段部(腕支持部:分割体)
44 中段部(分割体)
46 下段部(分割体)
50 調整機構
52 上下調整機構
54 Xリンク機構
80、82 引張コイルスプリング(付勢部材)
84 ロック機構
120 左右調整機構
122 下側スライド機構(スライド機構)
124 上側スライド機構(スライド機構)

Claims (11)

  1. 車両用シートのシートバックの側部に取り付けられるアームレスト本体部と、
    前記アームレスト本体部に取り付けられ、着座者の腕部を支持する腕支持部を有する可動部本体を含んで構成されると共に、前記腕支持部を前記アームレスト本体部に対して変位させるための調整機構を有する可動部と、
    を備え
    前記調整機構は、
    前記可動部本体を前記アームレスト本体部に対してシート上下方向に変位させるための上下調整機構と、
    前記可動部本体に設けられ、前記腕支持部を前記アームレスト本体部に対してシート幅方向に変位させるための左右調整機構と、
    を有する車両用アームレスト装置。
  2. 前記上下調整機構は、
    前記可動部本体を前記アームレスト本体部に対して昇降可能に連結したXリンク機構と、
    前記可動部本体をシート上方側へ付勢する付勢部材と、
    前記Xリンク機構の作動を規制すると共に当該規制を解除可能とされたロック機構と、
    を有する請求項1に記載の車両用アームレスト装置。
  3. 前記左右調整機構は、前記腕支持部を前記アームレスト本体部のシート幅方向内側へ変位可能とされている請求項1又は請求項2に記載の車両用アームレスト装置。
  4. 前記左右調整機構は、各々が個別に前記腕支持部を前記アームレスト本体部に対してシート幅方向にスライド可能とされた複数のスライド機構を有している請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の車両用アームレスト装置。
  5. 前記可動部本体は、シート上下方向に並び且つシート上下方向視で同等の形状及び大きさに形成された複数の分割体を有し、当該複数の分割体のうち最上の分割体が前記腕支持部とされており、
    前記左右調整機構は、前記複数の分割体を互いにシート幅方向にスライド可能に連結している請求項1〜請求項4の何れか1項に記載の車両用アームレスト装置。
  6. 前記複数の分割体が互いにシート幅方向の反対側へ最大限にスライドされた状態では、前記複数の分割体が互いに一部をシート上下方向にラップさせるように構成されている請求項5に記載の車両用アームレスト装置。
  7. 前記アームレスト本体部は、前記シートバックの側部に対してシート幅方向に沿った軸線回りに回転可能に連結されている請求項1〜請求項6の何れか1項に記載の車両用アームレスト装置。
  8. 車両用シートのシートバックの側部に取り付けられるアームレスト本体部と、
    前記アームレスト本体部に取り付けられ、着座者の腕部を支持する腕支持部を有すると共に、前記腕支持部を前記アームレスト本体部に対して変位させるための調整機構を有する可動部と、
    を備え、
    前記調整機構は、前記腕支持部を前記アームレスト本体部に対してシート幅方向に変位させるための左右調整機構を有し、
    前記左右調整機構は、各々が個別に前記腕支持部を前記アームレスト本体部に対してシート幅方向にスライド可能とされた複数のスライド機構を有している車両用アームレスト装置。
  9. 車両用シートのシートバックの側部に取り付けられるアームレスト本体部と、
    前記アームレスト本体部に取り付けられ、着座者の腕部を支持する腕支持部を有すると共に、前記腕支持部を前記アームレスト本体部に対して変位させるための調整機構を有する可動部と、
    を備え、
    前記調整機構は、前記腕支持部を前記アームレスト本体部に対してシート幅方向に変位させるための左右調整機構を有し、
    前記可動部は、シート上下方向に並び且つシート上下方向視で同等の形状及び大きさに形成された複数の分割体を有し、当該複数の分割体のうち最上の分割体が前記腕支持部とされており、
    前記左右調整機構は、前記複数の分割体を互いにシート幅方向にスライド可能に連結している車両用アームレスト装置。
  10. 前記複数の分割体が互いにシート幅方向の反対側へ最大限にスライドされた状態では、前記複数の分割体が互いに一部をシート上下方向にラップさせるように構成されている請求項9に記載の車両用アームレスト装置。
  11. シートクッション及びシートバックと、
    前記シートバックの側部に前記アームレスト本体部が取り付けられた請求項1〜請求項10の何れか1項に記載の車両用アームレスト装置と、
    を備えた車両用シート。
JP2017009522A 2017-01-23 2017-01-23 車両用アームレスト装置及び車両用シート Active JP6779144B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017009522A JP6779144B2 (ja) 2017-01-23 2017-01-23 車両用アームレスト装置及び車両用シート

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017009522A JP6779144B2 (ja) 2017-01-23 2017-01-23 車両用アームレスト装置及び車両用シート

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2018118539A JP2018118539A (ja) 2018-08-02
JP6779144B2 true JP6779144B2 (ja) 2020-11-04

Family

ID=63043382

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017009522A Active JP6779144B2 (ja) 2017-01-23 2017-01-23 車両用アームレスト装置及び車両用シート

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6779144B2 (ja)

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0740294U (ja) * 1993-12-27 1995-07-18 晁 小平 自動車の肘掛け兼用コンソ−ルボックス
JPH11321419A (ja) * 1998-05-15 1999-11-24 Araco Corp 車両ドア用のアームレスト装置
JP2005096485A (ja) * 2003-09-22 2005-04-14 Tachi S Co Ltd 自動車シートに用いるアームレスト
US7188907B1 (en) * 2005-05-24 2007-03-13 Yu-Shan Lai Armrest assembly having a position adjusting function
DE102006028453B4 (de) * 2006-06-21 2008-03-27 Faurecia Autositze Gmbh Rückenlehne eines Kraftfahrzeug-Fondsitzes
US9107507B2 (en) * 2011-11-11 2015-08-18 Flexsteel Industries, Inc. Adjustable telescoping arm

Also Published As

Publication number Publication date
JP2018118539A (ja) 2018-08-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9371011B2 (en) Seat cushion extension apparatus
JP6615596B2 (ja) 自動車用シートクッションエクステンション装置
JP5987491B2 (ja) 車両用シート装置の防振構造
WO2012023520A1 (ja) シートクッションシェルユニット及び車両用シェル型シート
CN108725280A (zh) 用于汽车座椅的扶手模块
US9987955B2 (en) Motor vehicle seat
CN107009921B (zh) 座椅装置以及车辆
JP2011025871A (ja) 車両用シート
JP7063287B2 (ja) 車両用シートの乗員保護構造
KR101298550B1 (ko) 차량용 헤드레스트의 수평위치조절구
DE102016123645A1 (de) Unabhängige polsterverlängerung mit optimiertem beinspreizwinkel
JP6779144B2 (ja) 車両用アームレスト装置及び車両用シート
KR102125978B1 (ko) 시트쿠션 길이 조절 장치 및 이를 포함하는 자동차용 시트
JP6562005B2 (ja) 車両用シートの乗降サポート構造
KR101372108B1 (ko) 시트 높이 조절 연동형 슬라이딩 레버장치
KR101746457B1 (ko) 차량용 시트의 리클라이닝 장치
JP5609601B2 (ja) オットマン装置
JP2006306251A (ja) 自動車シート
JP2010202037A (ja) 車両用シート
JP5578054B2 (ja) オットマン装置
JP5920252B2 (ja) 車両の上部車体構造
JP7073130B2 (ja) 被移動部材の移動機構及び移動機構を有する乗物用シート
US9119472B2 (en) Movable seat insert
JP6735213B2 (ja) 車両用シート
KR200150390Y1 (ko) 시트쿠션 높이 조절장치

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190806

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20200522

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200609

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200803

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20201006

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20201013

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6779144

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250