JP6778383B2 - 車両用リッド構造 - Google Patents

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Description

本発明は、車両用リッド構造に関する。
近年、ミニバン、ワンボックス等の自動車の後部ドアとして、ドア開閉の際に車体と略平行移動してスライド動作するスライドドアが多く採用されている。この種の自動車の一例として、下記の特許文献1に開示のように、給油口を開閉するためのフューエルリッド(以下、単に「リッド」という。)を有するリッド構造を備えた車両が知られている。このリッド構造において、リッドは、スライドドアのドア前部に隣接して車体に開閉可能に取付けられている。
一方で、自動車において、電動モータ等のアクチュエータによって自動開閉するように構成されたパワースライドドアが知られている。この種のパワースライドドアの一例として、下記の特許文献2には、パワースライドドアのドア閉時に乗員の体や手指、服などの介在物の挟み込みを防止するために、ドア前部に感圧式のタッチセンサを備えたドア構造が開示されている。このドア構造によれば、パワースライドドアのドア閉時に車体とドア前部との間に介在物が挟み込まれた場合、この介在物がタッチセンサによって検知される。このとき、パワースライドドアは、タッチセンサが受ける反力が想定値に達したときに反転して開方向に動くように制御される。
特開平11−334391号公報 特開2000−199375号公報
ところで、上記の特許文献1に開示のリッド構造を有する車両に、上記の特許文献2に開示のドア構造を適用する場合、パワースライドドアのドア閉時にドア前部とリッドとの間に介在物を挟み込んだときに生じる挟み込み荷重をタッチセンサからリッドが受けることになる。そして、この荷重に対するリッドの剛性が低いと、タッチセンサを作動させるための荷重を得ることができず、タッチセンサが適正に作動しないことが想定され得る。
そこで、タッチセンサを適正に作動させるためには、リッドを構成する板材の厚みを増やしたり車体に対するリッドの固定箇所の数を増やしたりして、挟み込み荷重に対するリッドの剛性を高めたリッド構造が必要になる。しかしながら、このようなリッド構造は、リッドの重量が増えてその開閉操作性が低下することになるため不利である。かといって、リッドの剛性が低いままだと、介在物の挟み込みを正しく検知するという本来の目的を全うすることができない。
本発明は、かかる課題に鑑みてなされたものであり、リッドの開閉操作性を低下させることなくパワースライドドアのタッチセンサを適正に作動させることができる車両用リッド構造を提供しようとするものである。
本発明の一態様は、
パワースライドドアに隣接して車体に開閉可能に取付けられたリッドと、
上記リッドとは別に上記車体に取付けられ、上記パワースライドドアのドア閉時の介在物の挟み込みを検知するために上記パワースライドドアに設けられている感圧式のタッチセンサに対向して配置され、上記介在物の挟み込み荷重を受ける荷重受け部と、
を備え、
上記リッドは、閉じられた状態で上記タッチセンサに対向して配置される対向部を有し、上記挟み込み荷重に対する剛性について上記対向部が上記荷重受け部を下回るように構成されており、
上記荷重受け部は、上記リッドの上記対向部よりも上記パワースライドドアの閉じ方向の後方側に、この対向部と重なり合うように配置されている、車両用リッド構造、にある。
上記の態様において、リッドとパワースライドドアのドア前部との間に介在物が挟み込まれてこのときに生じた挟み込み荷重を荷重受け部が受けたとき、この荷重受け部は、感圧式のタッチセンサを作動させることができる反力を発生する。これにより、パワースライドドアのドア閉時にタッチセンサを適正に作動させて介在物の挟み込みを正しく検知できる。
この場合、介在物の挟み込み荷重に対抗するために、リッドを構成する板材の厚みを増やしたり、車体に対するリッドの固定箇所の数を増やしたりして、リッドの剛性を必要以上に高める必要がない。このため、リッドを構成する板材の板厚を薄くしてリッドの重量を低く抑え、また車体に対するリッドの固定箇所の数を少なく抑えることで、リッド構造の軽量化及びコストダウンを図ることが可能になる。また、リッドの重量を低く抑えることで、リッドの開閉操作性が低下するのを防ぐことができる。
以上のごとく、上記の車両用リッド構造によれば、リッドの開閉操作性を低下させることなくパワースライドドアのタッチセンサを適正に作動させることが可能になる。
実施形態1の車両用リッド構造に係る車体の一部をリッドが開けられた状態にて示す斜視図。 図1中のA領域の拡大図。 図2のIII-III線矢視断面図。 図3において後部ドアのドア閉時に介在物が挟み込まれたときの初期の様子を示す断面図。 図3において後部ドアのドア閉時に介在物が挟み込まれたときの後期の様子を示す断面図。 実施形態2の車両用リッド構造をリッドが開けられた状態にて示す斜視図。 実施形態3の車両用リッド構造について図3に対応した断面図。 実施形態4の車両用リッド構造について図3に対応した断面図。
上述の態様の好ましい実施形態について以下に説明する。
上記の車両用リッド構造において、上記荷重受け部は、上記挟み込み荷重を受けたときに撓むことなく上記タッチセンサを作動させることができる剛性を有するのが好ましい。
このリッド構造によれば、荷重受け部は、パワースライドドアのドア閉時に撓むことなくその剛性によってタッチセンサを適正に作動させるための反力を発生させることができる。
上記の車両用リッド構造において、上記荷重受け部は、上記挟み込み荷重を受けたときに撓みを抑制しつつ上記タッチセンサを作動させることができる剛性を有するのが好ましい。
このリッド構造によれば、荷重受け部は、パワースライドドアのドア閉時に撓みを抑制しつつその剛性によってタッチセンサを適正に作動させるための反力を発生させることができる。
上記の車両用リッド構造において、上記リッドは、閉じられた状態で上記タッチセンサに対向して配置される対向部を有し、上記挟み込み荷重に対する剛性について上記対向部が上記荷重受け部を下回るように構成されており、上記荷重受け部は、上記リッドの上記対向部よりも上記パワースライドドアの閉じ方向の後方側に、この対向部と重なり合うように配置されているのが好ましい。
このリッド構造によれば、パワースライドドアのドア閉時にリッドの対向部との間に介在物が挟み込まれたとき、リッドの対向部が荷重受け部よりも前に挟み込み荷重を受ける。このとき、リッドの対向部は、挟み込み荷重に対する剛性が荷重受け部に比べて低く挟み込み荷重を受けて容易に変形する。最終的に、荷重受け部がリッドの対向部を介して挟み込み荷重を受けることができる。
この場合、リッドの対向部と荷重受け部との双方を利用して挟み込み荷重を受けることができるため、荷重受け部のみで挟み込み荷重を受ける場合に比べて、リッドの対向部の剛性の分だけ荷重受け部の剛性を低く抑えることができる。また、荷重受け部をリッドの対向部よりもパワースライドドアの閉じ方向の後方側に配置することによってリッドの内側が外部から見えるのをこの荷重受け部によって防止でき、見栄えを向上させることができる。更に、リッドの内側に水などの異物が入り込むのを荷重受け部によって遮蔽することができる。
上記の車両用リッド構造において、上記荷重受け部は、上記リッドの上記対向部が上記挟み込み荷重を受けたときに弾性変形可能な弾性変形領域内に配置されているのが好ましい。
このリッド構造によれば、パワースライドドアのドア閉時にリッドの対向部との間に介在物が挟み込まれたとき、リッドの対向部を塑性変形させることなく荷重受け部によって挟み込み荷重を受けることができる。
上記の車両用リッド構造において、上記リッドが燃料供給口に対して設けられたフューエルリッドであり、上記燃料供給口を取り囲むように上記車体に取付けられた本体部と、上記本体部から上記タッチセンサに対向する位置まで延出したリブと、を有するボックス部材を備え、上記荷重受け部は、上記ボックス部材の上記リブによって構成されているのが好ましい。
このリッド構造によれば、ボックス部材の一部であるリブを利用して荷重受け部を構成することによって、荷重受け部のために新たな部品を追加する必要がなく、部品点数が増えるのを防止できる。
上記の車両用リッド構造において、上記ボックス部材は、締結部材によって上記車体に締結固定されるように構成されているのが好ましい。
このリッド構造によれば、荷重受け部としてのリブを構成するボックス部材を車体に締結固定することによって、車体に対する荷重受け部の取付け剛性を高めることができる。
上記の車両用リッド構造において、上記ボックス部材は、上記リブを第1リブとしたとき、上記第1リブから前方に延びる第2リブを備えるのが好ましい。
このリッド構造によれば、ボックス部材において挟み込み荷重を受けた第1リブは第2リブによって前側から支持される。このため、第2リブによって第1リブの剛性の高める効果を得ることができる。
以下、車両用リッド構造の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
なお、本実施形態の説明のための図面において、特にことわらない限り、車両及びその構成要素について、前方を矢印FRで示し、上方を矢印UPで示し、内方を矢印INで示すものとする。
(実施形態1)
図1に示されるように、実施形態1の車両用リッド構造(以下、単に「リッド構造」という。)10は、車体1の左側面のうち前部ドア3のドア後部3aと後部ドア4のドア前部4aとの間に設けられている。ドア後部3aを前部ドア3の後側の見切りといい、ドア前部4aを後部ドア4の前側の見切りということもできる。
後部ドア4は、ドア開閉の際に車体と略平行移動してスライド動作し、後方へスライドすることによって開き、前方へスライドすることによって閉じるスライドドアとして構成されている。即ち、この後部ドア4は、乗員が乗降するためのドア開口(乗降口)を完全に閉鎖した全閉位置から斜め後方へと後退し、その途中からドア開口を最も大きく開放した全開位置まで真っ直ぐ後退する開動作が可能である。一方で、この後部ドア4は、全開位置から真っ直ぐ前進した後に全閉位置まで斜め前方へ移動する閉動作が可能である。このような一連の開動作及び閉動作を、この後部ドア4のスライド動作という。特に、この後部ドア4は、このようなスライド動作を電動で行うことができるパワースライドドア(「電動スライドドア」ともいう。)として構成されている。
後部ドア4のドア前部4aには、ドア閉時の介在物の挟み込みを検知するためにタッチセンサ7が設けられている。このタッチセンサ7は、圧力を検知可能な感圧式のタッチセンサであり、ドアECU8に電気的に接続されている。また、ドアECU8は、電動のアクチュエータ(図示省略)を含む開閉駆動装置9に電気的に接続されている。ドアECU8は、後部ドア4のドア閉時にタッチセンサ7が想定された反力を検知して作動したときに、開閉駆動装置9に後部ドア4を駆動するための制御信号を出力する。このとき、後部ドア4は、所定の開き戻し距離だけ開動作した後に停止するように開閉駆動装置9によって駆動される。
図2に示されるように、リッド構造10の構成要素は、リッド11と、ブラケット14と、ボックス部材15と、に大別される。
リッド11は、給油口5と補給口6の2つの供給口に対して設けられたフューエルリッドである。このリッド11は、いずれも金属板状のアウタ部材11a及びインナ部材11bを備えている。アウタ部材11aは、車体外板と同様の意匠表面を有し、リッド11が閉じられた状態で前部ドア3及び後部ドア4のそれぞれの外表面に沿った連続面を形成する。また、このアウタ部材11aは、概ね直角状に曲げられた縁部11cを有する。インナ部材11bは、アウタ部11aの内側に固定されている。
リッド11は、後部ドア4のドア前部4aに隣接してそのドア前部4aよりも前方にブラケット14を介して車体1に開閉可能に取付けられている。具体的には、ブラケット14は、2つの締結部材14aによって車体1のセンターピラー2に締結固定されている。リッド11のインナ部材11bは、上下方向の3箇所のヒンジ部13を通るヒンジピン13aを介してブラケット14に回動可能に連結されている。即ち、このリッド11は、車体1に対する締結固定箇所の数が3つに設定されている。
給油口5は、燃料タンク(図示省略)に連通しており、給油後にキャップ部材(図示省略)によって気密状に封止されるように構成されている。補給口6は、給油口5の下方に配置され、尿素水の補給タンク(図示省略)に連通しており、補給後にキャップ部材(図示省略)によって気密状に封止されるように構成されている。
ボックス部材15は、複数(図2では7つ)の締結部材20によってリッド11とは別に車体1のセンターピラー2に締結固定されている。このボックス部材15は、樹脂材料からなる。このボックス部材15は、給油口5及び補給口6の双方を取り囲むように車体1の取付けられた本体部16を備えている。
本体部16は、上下に離間して配置された2つの凹み16a,16bを有する。上方の凹み16aの底部には、給油口5が表出しており、この給油口5から燃料の給油が可能になっている。また、下方の凹み16bの底部には、補給口6が表出しており、この補給口6から尿素水の補給が可能になっている。
上記構成のリッド11は、通常時はユーザによって閉じられることによってボックス部材15を被覆する閉鎖位置に設定される。これにより、給油口5及び補給口6がリッド11によって遮蔽されるため、燃料の給油及び尿素水の補給が阻止される。リッド11が閉じられた状態でこのリッド11のアウタ部材11aの後端側の縁部11cは、タッチセンサ7に対向して配置される対向部としての後端部12となる。
一方で、燃料を給油するときや尿素水を補給するときには、リッド11は、ヒンジ部13,13を中心として閉鎖位置から開放位置まで回動することによって開けられる。リッド11が開けられた状態で、このリッド11による給油口5及び補給口6の遮蔽が解除されるため、燃料の給油及び尿素水の補給が可能になる。
図2及び図3に示されるように、ボックス部材15は、本体部16に立設された3つのリブ17,18,19を備えている。第1リブとしてのリブ17は、前後方向を板厚とし、左右方向を板幅とし、上下方向を長手方向とした平板形状を有する壁部である。第2リブとしての2つのリブ18,19はいずれも、上下方向を板厚とし、左右方向を板幅とし、前後方向を長手方向とした平板形状を有する壁部であり、上下方向に離間して互いに平行に配置されている。
リブ17は、本体部16からタッチセンサ7に対向する位置まで延出し、且つ本体部16の後端部全体にわたって上下方向に延在している。このリブ17は、本体部16とリッド11との間の左右方向の空間部と相対する位置にあり、この空間部とタッチセンサ7との間を仕切る仕切壁(立壁)として構成されており、後部ドア4のドア閉時にドア前部4aとリッド11との間の空間Sに介在物が挟み込まれたときにこの介在物を受ける荷重受け部である。このリブ17は、この挟み込み荷重を受けてタッチセンサ7を作動させることができる剛性を有する。そして、この剛性を達成するように、リブ17の形状(前後方向のリブ厚み、左右方向のリブ高さなど)が設定されるのが好ましい。ここでいう「剛性」とは、挟み込み荷重に対する変形のしづらさの度合いをいう。
リブ17は、挟み込み荷重に対しては、この挟み込み荷重の入力方向である前方へ殆ど変形しないように構成されている。即ち、このリブ17は、挟み込み荷重を受けたときに撓むことなくタッチセンサ7を作動させることができる剛性を有する。これにより、リブ17は、後部ドア4のドア閉時に撓むことなくその剛性によってタッチセンサ7を適正に作動させるための反力を発生させることができる。そして、本実施形態では、ボックス部材15の一部であるリブ17がこの荷重受け部を構成している。
本構成を実現するために、このリブ17は、リッド11の後端部12を間に挟んでタッチセンサ7に対向するように配置されている。即ち、このリブ17は、リッド11の後端部12よりも前方に、換言すればリッド11の後端部12よりも後部ドア4の閉じ方向の後方側(図3の左側)に、この後端部12と重なり合うように配置されている。
リブ17のこのような配置によれば、リブ17とリッド11の後端部12との間に距離dで規定される、前後方向の隙間が形成される。この隙間があることによって、リブ17によってリッド11の開閉動作が邪魔されない。
ここで、リッド11は、上述の挟み込み荷重に対する剛性については、後端部12がリブ17を下回るように構成されている。また、リブ17は、リッド11の後端部12が挟み込み荷重を受けたときに弾性変形可能な弾性変形領域B内に配置されている。換言すれば、リブ17がこの弾性変形領域B内に配置されるように、前後方向の隙間の距離dが定められている。
リブ17のこのような配置によれば、リッド11と後部ドア4のドア前部4aとの間の空間Sに介在物が挟み込まれたとき、リッド11の後端部12を塑性変形させることなくリブ17によって挟み込み荷重を受けることができる。このため、介在物の挟み込みが解除された後は、リッド11は元の形状に復帰できる。
図3に示されるように、タッチセンサ7は、センサ本体7aと、センサ本体7aを保護するための弾性材料からなるプロテクタ7bと、を備えている。センサ本体7aは、当接物から反力(荷重)を受けて想定値を上回る圧力を検知したときにのみ作動するように構成されている。プロテクタ7bは、後部ドア4aの支持部4bにドアパネルの前端部よりも前方へ僅かに突出するように取付けられている。
なお、このタッチセンサ7の更なる具体的な構造や機能については、例えば特開平11−222036号に開示の電動スライドドア用タッチセンサとしてのタッチセンサ1が参照される。
次に、リッド11が閉じられた状態での後部ドア4のドア閉時の様子について、図4及び図5を参照しつつ説明する。
図4に示されるように、後部ドア4のドア閉時にドア前部4aとリッド11の後端部12との間の空間Sに介在物Cが挟み込まれたとき、リッド11の後端部12がボックス部材15のリブ17よりも前に挟み込み荷重F(図4中の白抜き矢印参照)を受ける。挟み込み荷重Fは、後部ドア4のドア前部4aから介在物Cを経てリッド11の後端部12に作用する。
このとき、タッチセンサ7は、後部ドア4のドアパネルが介在物Cに当接するまでプロテクタ7bが弾性変形する。また、リッド11の後端部12は、挟み込み荷重Fに対する剛性がリブ17に比べて低く、挟み込み荷重Fを受けて前方へ容易に弾性変形する。このため、リッド11の後端部12は、それ自体の剛性がタッチセンサ7を作動させることができる剛性を下回っており、挟み込み荷重Fを受けたときにタッチセンサ7を作動させるための反力を発生させることができない。
図5に示されるように、リッド11の後端部12がボックス部材15のリブ17に当接するまで弾性変形したとき、最終的にリブ17がリッド11の後端部12を介して挟み込み荷重Fを受ける。このとき、リブ17は、タッチセンサ7を作動させる剛性を有しているため、その剛性によって撓むことなくタッチセンサ7を作動させるための反力(図5中の黒塗り矢印参照)を発生させることができる。タッチセンサ7は、この反力を受けて想定値を上回る圧力を検知することによって作動する。このため、後部ドア4のドア閉時にタッチセンサ7を適正に作動させて介在物Cの挟み込みを正しく検知できる。
そして、タッチセンサ7が作動することによって、ドア閉時の後部ドア4は、所定の開き戻し距離だけ開動作した後に停止する。
なお、後部ドア4のドア閉時にリッド11が開けられた状態にあるときに、介在物Cが挟み込まれた場合には、挟み込み荷重Fは、リッド11の後端部12を介さずにリブ17によって直に受けられる。このときも、リブ17は、その剛性によってタッチセンサ7を作動させるための反力を発生させることができる。
次に、上記の実施形態1の作用効果について説明する。
実施形態1のリッド構造10によれば、タッチセンサ7を作動させるためにリッド11のみを使用する必要がない。即ち、介在物Cの挟み込み荷重Fに対抗するために、リッド11のアウタ部材11a及びインナ部材11bの厚みを増やしたり、車体1に対するリッド11の固定箇所の数を増やしたりして、リッド11の剛性を必要以上に高める必要がない。このため、リッド11のアウタ部材11a及びインナ部材11bの板厚を薄くしてリッド11の重量を低く抑え、また車体1に対するリッド11の固定箇所の数を少なく抑えることで、リッド構造10の軽量化及びコストダウンを図ることが可能になる。本実施形態の場合、車体1に対するリッド11の固定箇所、即ちブラケット14における締結固定箇所の数を3つ抑えることができる。また、リッド11の重量を低く抑えることで、リッド11の開閉操作性が低下するのを防ぐことができる。
従って、リッド11の開閉操作性を低下させることなくタッチセンサ7を適正に作動させることが可能になる。
上記のリッド構造10によれば、リッド11の後端部12とボックス部材15のリブ17との双方を利用して挟み込み荷重Fを受けることができるため、リブ17のみで挟み込み荷重Fを受ける場合に比べて、リッド11の後端部12の剛性の分だけリブ17の剛性を低く抑えることができる。また、リブ17をリッド11の後端部12よりも前方に配置することによってリッド11の内側が車両後方(外部)から見えるのをこのリブ17によって防止でき、見栄えを向上させることができる。更に、リッド11の内側に水などの異物が入り込むのをリブ17によって遮蔽することができる。
上記のリッド構造10によれば、リッド11の後端部12の弾性変形領域B内にリブ17が配置されるため、後部ドア4のドア閉時にドア前部4aとリッド11の後端部12との間の空間Sに介在物Cが挟み込まれたとき、リッド11の後端部12を塑性変形させることなくリブ17によって挟み込み荷重Fを受けることができる。
上記のリッド構造10によれば、ボックス部材15の一部であるリブ17を利用して荷重受け部を構成することによって、荷重受け部のために新たな部品を追加する必要がなく、部品点数が増えるのを防止できる。特に、リブ17は、ボックス部材15の樹脂材料からなるため、リッド構造10を軽量化するのに有利である。
上記のリッド構造10によれば、リブ17を構成するボックス部材15を車体に締結部材20を用いて締結固定することによって、車体1に対するリブ17の取付け剛性を高めることができる。
上記のリッド構造10によれば、ボックス部材15において挟み込み荷重Fを受けたリブ17は2つのリブ18,19によって前側から支持される。このため、2つのリブ18,19によってリブ17の剛性の高める効果を得ることができる。
以下、実施形態1に関連する他の実施形態について図面を参照しつつ説明する。他の実施形態において、実施形態1の要素と同一の要素には同一の符号を付しており、当該同一の要素についての説明は省略する。
(実施形態2)
図6示されるように、実施形態2のリッド構造110は、ボックス部材115の構成が実施形態1のボックス部材15の構成と相違している。即ち、ボックス部材115は、実施形態1のボックス部材15に比べて、同様のリブ17を備える一方で、リブ18,19のような部位を備えていない。
その他の構成は、実施形態1と同様である。
実施形態2のリッド構造110によれば、挟み込み荷重を受けるためにボックス部材15が少なくともリブ17を備えていればよく、実施形態1のリッド構造10と同様に、リッド11の開閉操作性を低下させることなくタッチセンサ7を適正に作動させることが可能になる。
その他、実施形態1と同様の作用効果を奏する。
なお、この実施形態2に関連して、ボックス部材15がリブ17と、2つのリブ18,19のうちのいずれか一方と、を備えるようにした変更例を採用することもできる。
(実施形態3)
図7示されるように、実施形態3のリッド構造210は、ボックス部材215の構成が実施形態1のボックス部材15の構成と相違している。即ち、ボックス部材215は、実施形態1のボックス部材15に比べて、荷重受け部であるリブ17に相当するリブ217が別部材によって構成されている。このリブ217は、リブ17と同様に、挟み込み荷重を受けたときに撓むことなくタッチセンサ7を作動させることができる剛性を有し、ボックス部材215の後端部に接合されている。この場合、リブ217は、ボックス部材215と同様の樹脂材料によって構成されてもよいし、或いは樹脂材料とは異なる材料(金属材料、ゴム材料など)によって構成されてもよい。
その他の構成は、実施形態1と同様である。
実施形態3のリッド構造210によれば、リブ217はボックス部材215とは別部材であってもよく、実施形態1のリッド構造10と同様に、リッド11の開閉操作性を低下させることなくタッチセンサ7を適正に作動させることが可能になる。
その他、実施形態1と同様の作用効果を奏する。
(実施形態4)
図8に示されるように、実施形態4のリッド構造310は、ボックス部材315の構成が実施形態1のボックス部材15の構成と相違している。即ち、ボックス部材315において、リブ17は、リッド11の後端部12を間に挟むことなくタッチセンサ7に対向するように配置されている。また、このリブ17は、左右方向についてリッド11の後端部12と面一に並んで延在するように構成されている。
その他の構成は、実施形態3と同様である。
実施形態4のリッド構造310によれば、後部ドア4のドア閉時にドア前部4aとリッド11の後端部12との間の空間Sに介在物Cが挟み込まれたとき、介在物Cの挟み込み荷重をリブ17のみによって受けることができる。この場合、リッド11の後端部12を弾性変形させることなくタッチセンサ7を作動させるための反力をリブ17によって速やかに発生させることができる。
その他、実施形態1と同様の作用効果を奏する。
なお、この実施形態4に関連して、リブ17を前後方向について許容範囲内でリッド11の後端部12よりもタッチセンサ7に近い位置に或いはタッチセンサ7から遠い位置に配置するようにした変更例を採用することもできる。
本発明は、上記の本実施形態のみに限定されるものではなく、本発明の目的を逸脱しない限りにおいて種々の応用や変形が考えられる。例えば、本実施形態を応用した次の各形態を実施することもできる。
上記の実施形態では、ボックス部材15を構成するリブ17が荷重受け部を兼務する場合について例示したが、これに代えて、挟み込み荷重を受けるために、車体1に取付けられているボックス部材15とは別の部材を利用して荷重受け部を構成してもよいし、或いは荷重受け部を構成する専用の部材を車体1に取付けるようにしてもよい。
上記の実施形態では、リブ17,217が、挟み込み荷重を受けたときに撓むことなくタッチセンサ7を作動させることができる剛性を有する場合について例示したが、これに代えて、リブ17,217に相当する荷重受け部が、挟み込み荷重を受けたときに撓みを抑制しつつタッチセンサ7を作動させることができる剛性を有するようにしてもよい。この場合、荷重受け部は、後部ドア4のドア閉時に撓みを抑制しつつその剛性によってタッチセンサ7を適正に作動させるための反力を発生させることができる。
上記の実施形態では、燃料給油及び尿素水補給の際に使用するリッド11、即ち2つの供給口を有するフューエルリッドについて例示したが、供給口の数は2つに限定されるものではなく、1つでも3つ以上であってもよい。この場合、複数の供給口は、上下に配置されても左右に配置されてもよい。
また、このリッド11は、液体燃料、LPG、水素等の補給の際に使用するリッドや、ハイブリッド車や電気自動車のための給電プラグに給電する際に使用するリッドであってもよい。更に、このリッド11は、車両を動かすために必要な媒体(液体、気体、電気など)を供給する目的以外で使用するリッド、例えば収容物のための空間を開閉するリッドや、車両の点検口を開閉するリッドであってもよい。
上記の実施形態では、ボックス部材が締結部材20によって車体1に締結固定される場合について例示したが、これに代えて、ボックス部材を締結部材20とは別の手段を使用して車体1に固定するようにしてもよい。
上記の実施形態では、前方へスライドすることによって閉じるパワースライドドア(後部ドア4)よりも前方にリッド11が配置されたリッド構造について例示したが、これに代えて、後方へスライドすることによって閉じるパワースライドドアよりも後方にリッド11が配置されたリッド構造を採用することもできる。
1 車体
4 後部ドア(パワースライドドア)
4a ドア前部
5 給油口(燃料供給口)
7 タッチセンサ
10,110,210,310 車両用リッド構造(リッド構造)
11 リッド(フューエルリッド)
12 後端部
15,115,215,315 ボックス部材
16 本体部
17,217 リブ(第1リブ、荷重受け部)
18 リブ(第2リブ)
20 締結部材
B 弾性変形領域
C 介在物
F 挟み込み荷重

Claims (4)

  1. パワースライドドアに隣接して車体に開閉可能に取付けられたリッドと、
    上記リッドとは別に上記車体に取付けられ、上記パワースライドドアのドア閉時の介在物の挟み込みを検知するために上記パワースライドドアに設けられている感圧式のタッチセンサに対向して配置され、上記介在物の挟み込み荷重を受ける荷重受け部と、
    を備え、
    上記リッドは、閉じられた状態で上記タッチセンサに対向して配置される対向部を有し、上記挟み込み荷重に対する剛性について上記対向部が上記荷重受け部を下回るように構成されており、
    上記荷重受け部は、上記リッドの上記対向部よりも上記パワースライドドアの閉じ方向の後方側に、この対向部と重なり合うように配置されている、車両用リッド構造。
  2. 上記荷重受け部は、上記リッドの上記対向部が上記挟み込み荷重を受けたときに弾性変形可能な弾性変形領域内に配置されている、請求項に記載の車両用リッド構造。
  3. パワースライドドアに隣接して車体に開閉可能に取付けられたリッドと、
    上記リッドとは別に上記車体に取付けられ、上記パワースライドドアのドア閉時の介在物の挟み込みを検知するために上記パワースライドドアに設けられている感圧式のタッチセンサに対向して配置され、上記介在物の挟み込み荷重を受ける荷重受け部と、
    を備え、
    上記リッドが燃料供給口に対して設けられたフューエルリッドであり、
    上記燃料供給口を取り囲むように上記車体に取付けられた本体部と、上記本体部から上記タッチセンサに対向する位置まで延出したリブと、を有するボックス部材を備え、
    上記荷重受け部は、上記ボックス部材の上記リブによって構成されている、車両用リッド構造。
  4. 上記ボックス部材は、締結部材によって上記車体に締結固定されるように構成され、上記リブを第1リブとしたとき、上記第1リブから前方に延びる第2リブを備える、請求項に記載の車両用リッド構造。
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