JP6777967B2 - 電子放出装置 - Google Patents

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Description

本発明は、電圧を印加することによって電極表面から電子を放出する電子放出装置に関する。
従来、電子写真方式の画像形成装置は、被帯電体である感光体の表面を帯電させる帯電装置を備えている。帯電装置としてコロナ帯電器が周知であるが、放電を伴う構成を備えるためオゾン及び種々の酸化物を生成して、感光体及びその周囲の樹脂構造物等を劣化させる虞があった。一方、近年、MIM(Metal-Insulator-Metal)型、MIS(Metal-Insulator-Semiconductor)型、あるいはBSD(Ballistic electron Surface-emitting Device)型のようなオゾン等の酸化物を生成しない電子放出素子が知られている。この種の電子放出素子は、素子内部の量子サイズ効果および強電界を利用して電子を加速し、平面状の素子表面(表面電極)から電子を放出させる。これらの電子放出素子は、素子内部の電子加速層で加速した電子を放出するため、素子外部に強電界を必要としない。
特許文献1,2には、互いに対向して配置された下部電極と上部の表面電極と、その間に介設された電子加速層とを備え、下部電極と表面電極との間に駆動電圧を印加する電子放出素子が記載されている。電子加速層は、絶縁体物質と導電微粒子とが集合した層であり、半導電性を有する。この半導電性の電子加速層に駆動電圧が印加されると、電子加速層内に電流が流れ、その一部が印加電圧の形成する強電界により弾道電子となって放出される。
特開2009−146891号公報 特許第5238795号公報
今回、発明者は、特許文献1,2に記載された種類の電子放出素子の研究開発において、駆動開始直後のある期間中に、過渡的に大きな突入電流を流し、電子放出量を増大させるという特有の現象を示すことを発見するに至った。その理由は、多分に、駆動開始直後ではジュール熱による上昇温度が低く、電気抵抗が小さいため、また絶縁体から成る電子加速層内に電子が捕獲(電子トラップ)され、絶縁体がチャージアップするまでに時間を要するためではないかと考えられる。電子放出量の総量は、素子の寿命と関連していることも実験的に確認できていることから、駆動開始直後の過渡的な電子放出量の増大は、素子寿命を急速に消耗させることとなる。このため、素子の長寿命化を実現するには、その過渡的な電子放出量の増大を抑制しなければならない。
本発明は、上記に鑑みてなされたもので、駆動開始時における突入電流を抑制して長寿命化を可能にする電子放出装置を提供することを目的とする。
本発明は、第1電極、第2電極及び前記第1電極と前記第2電極との間に積層された中間層を有する電子放出素子に対し、前記第1電極と前記第2電極との間に駆動電圧信号を印加することにより、前記第2電極から電子を放出させる電子放出装置において、前記電子放出素子の駆動開始時に、前記駆動電圧信号を漸次上昇させる駆動手段を備え、前記駆動電圧信号は、パルス列信号であり、前記駆動手段は、前記駆動開始時に前記パルス列信号の波高値を段階的に上昇させるものであることを特徴とするものである。
この発明によれば、駆動開始時、すなわち初期期間に駆動電圧信号であるパルス列信号の波高値を段階的に上昇させることで、駆動開始時に中間層を流れる電流(素子内電流)の立ち上がりが抑制されて突入電流の発生が防がれる。これによって、駆動開始時から中間層を流れる素子内電流が低レベルに安定維持されると共に、無用な電子放出量が抑えられる。
また、前記パルス列信号は、所定のデューティ比を有することを特徴とする。この構成によれば、所定のデューティ比を有するパルス列信号を駆動電圧信号として用いることで、電子放出が安定して行われる。
また、電源停止期間を計時する計時手段と、前記駆動電圧信号の上昇特性が前記電源停止期間の長さに対応して複数種類記憶された記憶手段と、前記計時手段の計時結果に対応した上昇特性を有する駆動電圧信号を選出する選出手段とを備えたものである。この構成によれば、中間層にトラップされた電子の抜ける量が、電源停止期間の長短に左右されて、次の駆動開始時での突入電流特性に変化が見られることから、電源停止期間長に対応する駆動電圧信号を複数設定し、適用することで、中間層を流れる素子内電流が低レベルに安定維持される。
また、前記電子放出素子が、被帯電体である感光体に対向配置されたことを特徴とする。この構成によれば、電子放出装置を画像形成装置の帯電装置に適用することが可能となる。
本発明によれば、駆動開始時における突入電流を抑制できる。
第1の実施形態に係る電子放出装置と感光体との関係を示す概略構成図である。 図1の電子放出装置の電源部の一例を示す構成図である。 図1の電子放出装置の制御部の一例を示す構成図である。 (a)は駆動電圧信号Veの特性、その出力期間と休止期間との関係を示すタイムチャート、(b)は微粒子層を流れる素子内電流Idを示すタイムチャートである。 (a)は駆動電圧信号であるパルス列信号の波高値の状況を示すタイムチャート、(b)はプリントタイミングを説明するタイムチャート、(c)は各パルスのデューティ比を説明する図である。
(第1実施形態)
図1に示す電子放出装置1は、電子を放出する電子放出素子10及び駆動部20を備えている。駆動部20は、電子放出素子10を駆動させるための制御を行う制御部30、制御部30からの制御信号等によって動作される電源部40を備えている。電源部40は、後述の駆動電圧信号を生成する駆動信号回路部41と、後述のバイアス電圧をPWM(Pulse Width Modulation)方式で生成するバイアス回路部42とを備えている。
電子放出素子10は、本実施形態では、電子写真プロセスの画像形成装置の一部を構成する、被帯電体である感光体100の表面に対向して配置される帯電装置として用いられる。電子放出素子10は、後述するように電子を放出することによって生じた負極性の酸素イオンを感光体100の表面に供給する。電子放出素子10は、感光体100の表面を均一帯電させるためのイオンを供給するイオン供給源として機能する。
駆動信号回路部41は、電子放出素子10を駆動させる駆動電圧信号を出力し、一方、バイアス回路部42は、駆動信号回路部41を介して、電子放出素子10全体を負極性の直流バイアス電圧でフロートする。すなわち、駆動電圧信号は負極性の直流バイアス電圧に重畳される。なお、駆動信号回路部41及びバイアス回路部42の詳細については後述する。
感光体100は、電子写真プロセスにおける像担持体として機能する。感光体100は、図面奥行き方向に軸を有する円筒形状を有し、軸周りに回転する。なお、電子写真プロセスの図示は省略するが、公知のように、感光体100の回転方向上流側には、図示しないクリーニング装置、除電装置が配設され、その下流側に電子放出素子10が配設される。さらに、電子放出素子10の下流側には、画像信号によって光変調されたレーザ光を照射して画像の静電潜像を形成するレーザ走査ユニット、さらにトナーを付着させて静電潜像を顕在化する現像部を備えている。顕在化されたトナー像は搬送部から搬送される記録紙上に転写され、定着部で定着されることでプリント処理が施される。また、画像形成装置のその他の構成も公知であるので、説明は省略する。
制御部30は、好ましくはCPU(Central Processing Unit)を有するマイクロコン
ピュータで構成されている。制御部30は、D/Aポート(D/Aコンバータの出力端)を介して駆動信号回路部41に制御信号を出力する。また、制御部30は、バイアス回路部42にバイアス生成用の信号を出力する。
電子放出素子10は、基板を兼ねる下部電極11と、導電体薄膜からなる上部電極12と、その間に電子加速層として機能する微粒子層13とを備えている。電子放出素子10は、帯電装置として機能するべく感光体100の軸長に相当する長さ寸法、及び感光体100の周方向に所定の幅寸法を有する。なお、下部電極11の下層には樹脂等の絶縁材からなる基板部材を、電子写真プロセス側との取付用として別途敷設する態様が好ましい。
微粒子層13は、導電体からなる抗酸化作用が強いナノサイズの導電性微粒子と、この導電性微粒子よりも大きいナノサイズの絶縁体物質(絶縁性微粒子)と、それらを固着する結着樹脂とを含む。絶縁性微粒子として、例えば二酸化ケイ素から形成されるシリカ微粒子を使用する場合、電子トラップ用として機能させることが可能となる。また、微粒子層13の構成はシロキサンから成るシリコーン樹脂と前述のナノサイズの導電性微粒子から成る構成でも、同様の機能を得ることができる。
上部電極12は、電子放射面となる。上部電極12は、電極としての機能と大気中での坑酸化機能とを有する材料であればよく、例えば金又はパラジウム等からなる金属膜が好ましい。なお、下部電極11の適所及び上部電極12の端部には電源部40からの出力信号線と接続する接点が形成されている。
図2を用いて、電源部40の構成を説明する。駆動信号回路部41は、D/Aポート(図1参照)から出力された所定のデューティ比を有するパルス状の制御信号が入力される入力回路411と、絶縁回路412と、電子放出素子10を駆動する駆動電圧信号を出力する出力部としてのバッファ回路413及び反転増幅回路414とを備えている。入力回路411は、保護回路として機能するもので、入力される信号に対する電圧制限と電流制限用として機能する回路で構成されている。
絶縁回路412は、入力回路411とバッファ回路413側の回路とを電気的に絶縁すると共に、入力回路411に入力された制御信号をバッファ回路413に伝達する。絶縁回路412は、公知のようにトランス結合あるいは光学的な結合手段(フォトインターラプタ等)を介して1次側と2次側とを絶縁したものである。絶縁回路412は、1次側と2次側との絶縁及び十分な信号周波数帯域の特性を有するように設計されており、増幅機能は特に要しない。絶縁耐圧は、バイアス回路42側からの負極性のバイアス電圧(例えば、−600V)に耐える電圧(例えば、800V程度)であり、また、周波数帯域は、例えば5kHzのパルス列に対してデューティ制御を行なう場合では、50kHz程度あれば十分である。
バッファ回路413はオペアンプを備えた公知の等倍のアンプであり、絶縁回路412の出力信号をパルス列波形に成形する。反転増幅回路414は、オペアンプと、少なくとも反転入力端子に接続される入力抵抗と帰還抵抗とを備えた公知の反転増幅器である。反転増幅回路414のオペアンプは、例えば−24Vと+5Vの電源に接続され、さらに非反転入力端子に入力される±5Vの間のオフセット電圧を調整する構成を備えることで、0〜−20Vの波高レベルの駆動電圧信号(パルス列信号)を出力する。
バイアス回路部42は、PWM回路、及びトランス結合等の絶縁回路を含んだ直流高圧発生回路を含む。より具体的には、バイアス回路部42は、制御部30からの0,1信号から、例えば20kHzかつ対応するデューティのパルス信号(PWM信号)を生成するPWM回路と、PWM回路からの入力段にトランジスタ等のスイッチング素子を備えると共に、その出力が昇圧トランスの1次側に接続されて2次側に誘起された電圧を整流平滑する公知の整流平滑回路とを含む。PWM信号の周波数は例えば20kHzであり、デューティ比を調整することで、例えば−500V〜−800Vの範囲で直流のバイアス電圧を出力する。バイアス回路部42から出力されるバイアス電圧を駆動信号回路部41に印加することにより、電子放出素子10がバイアス電圧でフロートされる。負極性のバイアス電圧で電子放出素子10をフロートすることで、無限遠に対して電子放出素子10を負電位とした電界を生成し、上部電極12面に飛び出した放出電子を外方へ飛翔可能としている。
電子放出素子10の下部電極11と上部電極12との間に、上部電極12が正極電位となるように駆動電圧信号が印加されると、下部電極11から供給される電子が微粒子層13を通過して上部電極12へ移動する際に、当該電子に何らかのエネルギーが与えられて電子が上部電極12から外方空間へ放出される。電子の放出によって負極性の酸素イオンが生じ、このイオンが感光体100に供給される。
電子放出に至る物理現象については、現時点で不明な点が多く推測の域を出ないが、微粒子層13を流れる電流によるジュール熱と、微粒子層13内に形成される局所的な強電界領域とが関わっていると予想される。一般的に、電子が固体内部から外部へ放出される物理機構として、熱電子放出、光電子放出、電界電子放出、及び二次電子放出等が知られている。熱電子放出は、フェルミ準位(ゼロKで電子が充たされている準位)と真空準位とのエネルギー障壁に相当するエネルギー(仕事関数)を熱により与えることで電子を真空中へ放出させる現象である。電界電子放出(冷電界電子放出)は、金属表面と真空との間に形成される電界強度を1×109V/m程度とし、エネルギー障壁を非常に薄くすることで、室温程度でもトンネル効果により電子を真空中へ放出させる現象である。この熱電子放出と電界電子放出とが混交した現象は熱電界放出と呼ばれ、電子放出素子の電子放出機構として最も妥当な機構と考えられる。すなわち、ジュール熱による見かけの仕事関数の低下と、強電界によるエネルギー障壁の低下及びトンネル現象とが合わさって、電子放出に至ると考えられる。
図3において、制御部30は、外部より操作可能な操作部31と、記憶部32とを備える。操作部31は、マウス、キーボード、又はタッチパネルから構成され、外部より入力操作、例えば電源のオンオフやプリント指示等を行うものである。記憶部32は、制御プログラムや必要なデータ類を格納するROM部及び処理途中のデータを一時的に格納するRAM部を備えている。制御信号記憶部321は、D/Aポートから出力される制御信号であるパルス列信号の波高値データを電子放出装置1の起動時時点から所定時間分、順番に記憶したテーブルである。
制御部30は、制御プログラムが起動することによって、制御信号出力処理部301及びバイアス電圧出力処理部302として機能する。制御信号出力処理部301は、プリント動作が指示されて電子放出装置1が駆動を開始すると、すなわち1枚目からのプリント動作が開始されるとき、制御信号記憶部321から波高値データを所定の時間幅(周期)で順番に読み出す処理を行う。バイアス電圧出力処理部302は、プリント動作期間、バイアス電圧を生成する信号を出力する処理を行う。
制御信号記憶部321からの波高値データの読み出しは、例えば5KHzに対応する周期で、かつ所定のデューティ比(例えば50%)となる時間幅で順番に読み出すことで行われて、D/Aポートからパルス列信号として出力される。各パルスのオン時間の制御は、5KHzよりも高周波の基準クロックをデューティ比に対応した値だけカウントすることで行うことができる。
図4は、駆動電圧信号Veの特性、その出力期間と休止期間との関係、及び微粒子層13を流れる素子内電流Idとの関係を示し、図5は、駆動電圧信号であるパルス列信号の波高値の調整とプリントタイミングとの関係を示すタイムチャートである。
まず、図4に示すように、駆動電圧信号Veは、駆動開始時点t11から上昇され、所定の出力時間だけ経過した時点t12で休止期間T1に入り、期間T1経過すると(時点t21)、引き続いて出力される。以降、出力期間と休止期間とが繰り替えされる。このように、出力期間と休止期間T1とを設けることで、電子放出効率が安定する。これは、電子加速層として機能する微粒子層13に電子を加速させる電界が印加されない時間(休止期間T1)を設けることで、電子加速層に捕獲された電子が除去、すなわち消失させることができると考えられることによる。
また、図4(b)に波線で示すように、微粒子層13を流れる素子内電流Idは、駆動電圧信号のレベルを固定にした場合、駆動開始期間に破線で示すような突入電流id’が流れて、電子放出量を勢い増大させる。そこで、図4(a)に示すように、駆動開始期間に駆動電圧信号のレベルを漸次上昇するように調整することで、微粒子層13を流れる素子内電流Idを安定電流idに制御するようにしている。駆動開始期間から安定電流idの制御を行うことで、無用な電子放出量Ieを抑制でき、また、感光体100上の均一帯電も可能となる。駆動電圧信号のレベルの上昇特性は、経験的乃至は実験から予め設定することが可能である。
図5は、駆動電圧信号をパルス列信号として示した、より具体的なタイムチャートで、パルス列信号P1,P2,P3…は、それらの波高値e1,e2,e3…が漸次上昇する様子を示している。期間T0は、図5(b)に示すように、1枚分のプリント期間を示し、本実施形態では、3枚分のプリント期間(3×T0)、すなわち出力期間を経て、1回の休止期間T1が介在するように周期が設定されている。なお、T0=T1であってもよい。また、図5(c)に示すように、パルス信号Piは、周期τ0で、オン期間τ1が周期τ0の1/2、すなわちデューティ比50%である。
プリント指示枚数が4枚以上の場合には、図5(a)、(b)に示すようにして、パルス列信号が出力され、一方、プリント指示枚数が例えば1枚の場合には、最初のT0期間のパルス列信号で動作が終了することになる。また、駆動開始後の過渡期間に出力するパルス列信号の個数は膨大となることから、データ量の低減を図るべく数周期分ずつ同一の波高値を適用する態様としてもよい。さらに、駆動開始の過渡期間が経過した後は、定常動作に移行したとして、予め設定された固定のパルス列信号の波高値を用いればよい。
(第2実施形態)
なお、第1実施形態では、パルスのデューティ比を50%として説明したが、この値は他の値でもよい。また、第2実施形態として、複数種類のデューティ比のパルス列信号を使用してもよい。すなわち、画像形成装置の直前の電源オフから電源オンまでの経過時間を計時する計時部33を設ける。そして、制御信号記憶部321は、直前の電源オフから電源オンまでの時間に対応した複数種類の上昇特性を有するパルス列信号のデータテーブルを選択可能に格納する。複数種類の上昇特性を有するパルス列信号のデータは、各要素、例えば波高値やその変化勾配の異なるものの他、デューティ比の異なるもの(例えば25%、50%、75%など)、また各要素を組み合わせて異なるようにしたものが採用可能である。これは、デューティ比によっても電子放出素子10から得られるイオン供給量が制御できることによる。
(第3実施形態)
また、本実施形態では、波高値が漸次上昇するパルス列信号を用いたが、第3実施形態として、上部電極12の電流を計測し、計測電流値に従って実験から予め得た閾値と大小比較することで、計測電流が閾値に一致するように波高値およびデューティ比の少なくとも一方を調整するようにしてもよい。この場合、予め閾値との差分に対応して実験的に得たパルス列信号のデータを制御信号記憶部321に格納しておくことで対応可能である。
また、前記の実施形態では各パルスの波高値データを駆動信号記憶部321に記憶し、所定周期で、かつデューティ比に対応した所定期間だけ読み出して、D/Aポートからパルス列信号として出力するようにしたが、これに代えて、理論的にはCR時定数回路で構成し、出力波形をパルス成形する回路を設けるようにしてもよい。この場合、各パルスの駆動電圧データは積分時間データとなる。
また、前記の実施形態では、電子放出装置1を電子写真方式の画像形成装置の感光体表面を帯電させる帯電装置に適用するものとして説明したが、その他に、電子線硬化装置、発光体と組み合わせることによる画像表示装置、あるいは放出された電子が発生させるイオン風を利用するイオン風発生装置等に適用することも可能である。
また、上述の実施形態の説明は、すべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上述の実施形態ではなく、特許請求の範囲によって示される。さらに、本発明の範囲には、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 電子放出装置
10 電子放出素子
20 駆動部(駆動手段)
30 制御部(駆動手段の一部)
31 制御信号出力処理部(駆動手段の一部、選出手段)
321 制御信号記憶部(記憶手段)
33 計時部(計時手段)
40 電源回路部(駆動手段の一部)
41 駆動信号回路部(駆動手段の一部)
42 バイアス回路部(駆動手段の一部)
100 感光体

Claims (4)

  1. 第1電極、第2電極及び前記第1電極と前記第2電極との間に積層された中間層を有する電子放出素子に対し、前記第1電極と前記第2電極との間に駆動電圧信号を印加することにより、前記第2電極から電子を放出させる電子放出装置において、
    電子放出開始時に、パルス列信号である前記駆動電圧信号の波高値を徐々に上昇させる駆動手段と、
    前記電子放出装置が搭載される装置に電力を印加する電源の前記電子放出開始前における電源停止期間を計時する計時手段と、
    前記電源停止期間の長さに対応した前記駆動電圧信号の上昇特性を複数種類記憶する記憶手段と、
    前記計時手段の計時結果に対応した上昇特性を有する駆動電圧信号を選出する選出手段と、を備えることを特徴とする電子放出装置。
  2. 前記パルス列信号は、所定のデューティ比を有することを特徴とする請求項1に記載の電子放出装置。
  3. 前記電子放出素子が、被帯電体である感光体に対向配置されたことを特徴とする請求項1又は2に記載の電子放出装置。
  4. 第1電極、第2電極及び前記第1電極と前記第2電極との間に積層された中間層を有する電子放出素子に対し、前記第1電極と前記第2電極との間に駆動電圧信号を印加することにより、前記第2電極から電子を放出させる電子放出装置において、
    電子放出開始時に、パルス列信号である前記駆動電圧信号の波高値を徐々に上昇、または駆動時間のデューティ比を徐々に拡大させる駆動手段と、
    前記第1電極または前記第2電極の電流値を計測する計測手段と、を備え、
    前記駆動手段は、前記計測手段による電流値の計測結果に応じて波高値およびデューティ比の少なくとも一方を調整するように駆動することを特徴とする電子放出装置。
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