JP6777042B2 - 車両用内装部材 - Google Patents

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Description

本発明は、車両に取付けられる内装部材に関する。
下記の特許文献1には、車両用のインパネ構造が開示されている。このインパネ構造は、車両用内装部材としてのインストルメントパネル(以下、単に「インパネ」という。)と、空調ユニットで生成された空調風を車室内に供給するためのダクト部材と、を備え、インパネの裏面にダクト部材が接合されるように構成されている。このインパネ構造によれば、インパネをダクト部材と一体化させた構造を実現できる。
特開2011−93499号公報
ところで、この種のインパネとして、互いに仕様の異なるハードインパネとソフトインパネと称呼されるものが知られている。通常、ソフトインパネは、高級車向けの仕様であるため一般車向けの仕様であるハードインパネに比べて意匠面の形状が複雑であり、ハードインパネの仕様をベースにソフトインパネの仕様を追加すると、意匠面の位置が相対的に高くなる部位が発生する。このように、ソフトインパネとハードインパネとでは意匠面に高低差が生じることから、意匠面の高低差をダクト部材の形状で補おうとすると、ハードインパネ用とソフトインパネ用とで形状の異なる二種類のダクト部材を準備する必要があり、ダクト部材の成形のための型費が高くなり生産準備工数も増える。
そこで、ハードインパネ及びソフトインパネのいずれに対しても同一形状のダクト部材を使用できるようにするのが好ましい。そのために、ソフトインパネに対しては、ダクト部材が接合されるパネル部材の厚み方向の寸法を全体的に増やした構造を採用することが考えられる。即ち、ダクト部材と空調ユニットとの取付け位置は決まっているため、パネル部材のうち表皮部材との接合面とダクト部材との接合面の間の距離を増やして、意匠面を形成する表皮部材の位置を高くすることができる。これより、互いに仕様の異なるインパネに対して同一形状のダクト部材を使用できるため、ダクト部材の成形のための型費及び生産準備工数をいずれも低く抑えることが可能になる。
しかしながら、パネル部材の厚み方向の寸法を全体的に増やすと、部分的に余分な駄肉ができてヒケや歪のような成形不良が生じ易く、インパネの品質低下の原因になるという問題がある。このような問題は、上記のインパネのような内装部材に限らず、車両において空調用のダクト部材が接合される他の内装部材においても同様に生じ得る。
本発明は、かかる課題に鑑みてなされたものであり、空調用のダクト部材がパネル部材に接合されるように構成された車両用内装部材において、意匠面の高さが異なる仕様に対しても品質低下を生じさせることなく同一形状のダクト部材を使用するのに有効な技術を提供しようとするものである。
本発明の一態様は、
車両に空調用のダクト部材に対向して設けられる車両用内装部材であって、
パネル部材と、
上記パネル部材の表面に接合されて意匠面を形成する表皮部材と、
を備え、
上記パネル部材は、上記表皮部材とは反対側に突出して上記ダクト部材と接合される突出部を有し、上記突出部は、いずれも上記パネル部材の厚み方向に沿って延在し且つ互いにリブ間隔を隔てて配置された複数のリブによって構成され、上記複数のリブはいずれも、上記ダクト部材との接合面をリブ底面として上記表皮部材側のリブ先端面まで上記厚み方向に沿って延出して上記リブ先端面において上記表皮部材に接合されるように構成されている、車両用内装部材、
にある。
上記の車両用内装部材(以下、単に「内装部材」ともいう。)によれば、パネル部材のうちダクト部材との接合にかかる部位を突出部として表皮部材とは反対側に突出させることによって、意匠面を形成する表皮部材の高さ、即ちパネル部材の厚みを局部的に増やすことができる。これにより、パネル部材とダクト部材との間の空間を埋めることができる。このとき、突出部の突出寸法を適宜に設定することによって、内装部材において意匠面の高さが異なる仕様に対応させて、同一形状のダクト部材を使用することができる。
また、この内装部材によれば、パネル部材のうち突出部以外の部位、即ちダクト部材との接合に関与しない部位の厚みは増えないため、余分な駄肉ができにくく、ヒケや歪のような成形不良が生じにくい。従って、同一形状のダクト部材を使用した場合でも、内装部材の品質低下が生じるのを防ぐことができる。
以上のごとく、上記の態様によれば、空調用のダクト部材がパネル部材に接合されるように構成された車両用内装部材において、意匠面の高さが異なる仕様に対しても品質低下を生じさせることなく同一形状のダクト部材を使用することが可能になる。
実施形態1のインストルメントパネルを乗員側から視た図。 図1中のインストルメントパネルを構成するパネル部材を模式的に示す平面図。 図2中のリブ形成部を拡大した状態で示す平面図。 図3のIV-IV線矢視断面図。 図3のV-V線矢視断面図。 図3のVI-VI線矢視断面図。 図2中のダクト部材を模式的に示す平面図。 図7のVIII-VIII線矢視断面図。 参考形態のインストルメントパネルとは意匠面の高さの仕様が異なるインストルメントパネルの断面図 実施形態2のインストルメントパネルのうち突出部周辺の断面図。
上述の態様の好ましい実施形態について以下に説明する。
上記の内装部材において、上記突出部は、いずれも上記パネル部材の厚み方向に沿って延在し且つ互いに間隔を隔てて配置された複数のリブによって構成されるのが好ましい。
この内装部材によれば、パネル部材の突出部において間隔を形成する部位は、凸部であるリブに対する凹部であり、肉盗み(「肉抜き」ともいう。)が施された部位となる。このため、突出部の突出寸法や断面積が相対的に大きい場合でも、ヒケや歪のような成形不良が生じるのを防ぐのに有効である。
上記の内装部材において、上記複数のリブはいずれも、上記ダクト部材との接合面をリブ底面として上記表皮部材側のリブ先端面まで上記厚み方向に沿って延出して上記リブ先端面において上記表皮部材に接合されるように構成されているのが好ましい。
この内装部材によれば、パネル部材の突出部を複数のリブによって構成する場合に、突出部のうち面積がリブ先端面を上回るリブ底面を、ダクト部材との接合のための接合面として使用できる。このため、パネル部材の突出部とダクト部材との接合強度を高めることができる。
上記の内装部材において、上記突出部は、上記複数のリブの上記接合面の面積が上記ダクト部材のうちこの接合面と接合される被接合面の面積を上回るように構成されているのが好ましい。
この内装部材によれば、パネル部材とダクト部材との接合の際の位置合わせにおいて互いの位置が予定の位置からずれた場合でも、突出部の接合面とダクト部材の被接合面とが互いに接触する接触面積を維持できる。これにより、パネル部材の突出部とダクト部材との接合強度が互いの位置ずれによって低下するのを防ぐことができる。
上記内装部材において、上記突出部は、上記複数のリブにおける上記リブ間隔が3mmを下回るように構成されているのが好ましい。
この内装部材によれば、突出部において互いに隣接する2つのリブの間の間隔を小さく抑えることによって、表皮部材が外部荷重によって間隔を形成する空間に入り込んで凹むのを防ぐことができる。
上記内装部材において、上記パネル部材は、熱可塑性樹脂からなり、上記突出部は、超音波溶着によって上記ダクト部材に接合される超音波溶着部として構成されているのが好ましい。
この内装部材によれば、パネル部材が超音波溶着によってダクト部材に接合されるため、例えば振動溶着の場合に比べて、加工に要するコスト(装置費用、電力費用など)を低く抑えることができる、
上記内装部材は、上記車両の計器類が配置されるインストルメントパネルとして構成されており、このインストルメントパネルの上記パネル部材が上記突出部を複数備えるのが好ましい。
この内装部材によれば、広範囲にわたって延在する大型のインストルメントパネルにおいて、突出部の数を増やすことでパネル部材とダクト部材との所望の接合強度を確保することが可能になる。
(実施形態1)
以下、車両に取付けられる車両用内装部材の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
この実施形態の説明のための図面において、特に断りのない限り、この内装部材の前方を矢印FRで示し、上方を矢印UPで示し、右方を矢印RHで示し、左方を矢印LHで示すものとする。なお、この内装部材におけるこれらの方向はそれぞれ、この内装部材が取付けられる車両における当該方向と一致している。
図1に示されるように、車両用内装部材としてのインストルメントパネル1(以下、単に「インパネ1」という。)は、車両Bの自動車ボディに取付けられる部材である、このインパネ1に各種のメーターやスイッチなどの計器類が配置される。このインパネ1は、「ダッシュボード」とも称呼される。
このインパネ1には、2つのセンターレジスタ吹出口2と、1つのセンターデフロスタ吹出口3と、左右のサイドフェイス吹出口4と、左右のサイドデフロスタ吹出口5と、が設けられている。各吹出口は、空調ユニット(図示省略)で生成された空調風を案内するための空調用のダクト部材30の吹出開口に連通している。
センターレジスタ吹出口2は、前席の乗員に向けて空調風を吹き出すためのものであり、インパネ1の乗員対向面の左右方向の中央部に設けられている。このセンターレジスタ吹出口2は、ダクト部材30の吹出開口32に連通している。
センターデフロスタ吹出口3は、前面ガラスに向けて空調風を吹き出すためのものであり、インパネ1の上面の左右方向の中央部に設けられている。このセンターデフロスタ吹出口3は、ダクト部材30の吹出開口33に連通している。
サイドフェイス吹出口4は、いずれも前席の乗員に向けて空調風を吹き出すためのものであり、インパネ1の乗員対向面の左端部及び右端部にそれぞれ設けられている。このサイドフェイス吹出口4は、ダクト部材30の吹出開口34に連通している。
サイドデフロスタ吹出口5は、いずれも側面ガラスに向けて空調風を吹き出すためのものであり、サイドフェイス吹出口4に隣接してその外側に設けられている。このサイドデフロスタ吹出口5は、ダクト部材30の吹出開口35に連通している。
図2に示されるように、インパネ1は、車体Bにダクト部材30に対向して設けられる内装部材であり、パネル部材10及び表皮部材20を備えている。
パネル部材10は、薄板のパネル形状を有する樹脂製の部材として構成されている。このパネル部材10は、インパネ1の骨格部分を構成するものであり、「インパネ基材」とも称呼される。
表皮部材20は、パネル部材10に接合されてインパネ1の意匠面を形成する樹脂製のシート部材として構成されている。この表皮部材20は、パネル部材10のうち車室に臨む側の表面としての接合面10aに、接着剤を用いた接着によって接合されている。
なお、この表皮部材20は、接着以外の方法によってパネル部材10の接合面10aに接合されてもよい。また、この表皮部材20は、パネル部材10の接合面10aとの対向面に柔軟なクッション層を有する構造であってもよいし、或いはこのようなクッション層の無い構造であってもよい。
ここで、インパネ1は、高級車向けの仕様であるソフトインパネとして構成されている。このインパネ1は、一般車向けの仕様であるハードインパネに比べて意匠面の形状が複雑であり、ハードインパネの仕様をベースにソフトインパネの仕様を追加すると、意匠面の位置が相対的に高くなる部位が発生する。
そこで、ハードインパネとの間で生じる意匠面の高低差を補うために、本実施形態では、パネル部材10は、ダクト部材30との間の空間(後述の空間A)を埋めるための突出部11を有する。
突出部11は、パネル部材10のうち表皮部材20とは反対側に裏面10bよりも突出して、ダクト部材30と接合される部位である。この突出部11は、互いに平行に配置された複数のリブ12によって構成されている。この突出部11を、複数のリブ12からなる「リブ構造部」ということもできる。
本実施形態では、パネル部材10に突出部11が複数(図2では8つ)設けられている。これら複数の突出部11は、それぞれがパネル部材10の接合面10aのうち互いに異なる位置のそれぞれに設けられている。
パネル部材10の突出部11は、パネル部材10の厚み方向(図2において紙面を貫く方向)について接合面10aとは反対側に平面視が矩形で且つ平坦面である接合面11aを有し、この接合面11aにダクト部材30が接合されるように構成されている。
なお、この突出部11の数や形状は、これに限定されるものではなく、必要に応じて適宜に変更が可能である。
ここで、パネル部材10の突出部11にダクト部材30が接合された後の状態の部材をインパネ1ということもできるし、或いはパネル部材10の突出部11にダクト部材30が接合される前の状態の部材をインパネ1ということもできる。即ち、ダクト部材30をインパネ1の一構成要素としてもよいし、或いはダクト部材30をインパネ1の構成要素とは別の要素としてもよい。
図3〜図6に示されるように、突出部11を構成する複数(本実施形態では3つ)のリブ12は、いずれもパネル部材10の厚み方向Xに沿って延在し且つ互いにリブ間隔Daを隔てて配置されている。
リブ12は、成形時の型抜きを考慮して、数°程度の抜き角を持つ断面台形状に構成されるのが好ましい。このリブ12について、前後方向のリブ長さがLで示され、基部におけるリブ根元間隔がDbで示され、頂部におけるリブ先端幅がWaで示され、基部におけるリブ根元幅がWbで示され、上下方向のリブ高さがHaで示されている。また、リブ溝13について、上下方向の溝深さがHbで示されている。
パネル部材10において、複数のリブ12はいずれも、突出部11の接合面11aをリブ底面12aとして表皮部材20側のリブ先端面12bまで厚み方向Xに沿って延出するように構成されている。
なお、突出部11を構成するリブ12の数は3つに限定されるものではなく、このリブ12の数を必要に応じて適宜に定めることができる。
図7に示されるように、ダクト部材30は、空調ユニット40から供給された空調風が流れる流路を形成するための複数の仕切壁31と、パネル部材10に対する対向面30aに突出状に設けられた突出部11と同数(図7では、8つ)の突起部36と、を備えている。このダクト部材30は、樹脂材料からなる。
なお、この突起部36の数や形状は、これに限定されるものではなく、必要に応じて適宜に変更が可能である。
図8に示されるように、突出部11の複数のリブ12はいずれも、リブ先端面12bが表皮部材20のうち意匠面20aとは反対側の裏面20bに接合される。これにより、複数のリブ12による凹凸形状が表皮部材20によって被覆されて見えなくなる。この場合、突出部11のうち面積がリブ先端面12bを上回るリブ底面12aを、ダクト部材30との接合のための接合面11aとして使用できる。このため、パネル部材10の突出部11とダクト部材30との接合強度を高めることができる。
ダクト部材30の突起部36は、パネル部材10の突出部11に対応した位置に設けられている。この突起部36は、平面視が円形で且つ平坦な突出面を有し、この突出面がパネル部材10との接合のための被接合面36aとして構成されている。この突起部36の被接合面36aが突出部11の平坦面である接合面11aに接合される。これにより、パネル部材10とダクト部材30との間の空間Aを、突出部11によって埋めることができる。
ここで、突出部11は、その接合面11aの面積Saがダクト部材30の被接合面36aの面積Sbを上回るように構成されている。本構成によれば、パネル部材10とダクト部材30との接合の際の位置合わせにおいて互いの位置が予定の位置からずれた場合でも、突出部11の接合面11aとダクト部材30の被接合面36aとが互いに接触する接触面積を維持できる。これにより、パネル部材10の突出部11とダクト部材30との接合強度が互いの位置ずれによって低下するのを防ぐことができる。
突出部11は、複数のリブ12の頂部におけるリブ間隔Daが3mm程度となるように構成されている。或いは、このリブ間隔Daが3mmを下回るように寸法設定することもできる。このリブ間隔Daは、リブ溝13の頂部の左右方向の溝幅に相当する。本構成によれば、突出部11においてリブ間隔Daを小さく抑えることによって、表皮部材20が外部荷重によってリブ溝13に入り込んで凹むのを防ぐことができる。
本実施形態では、突出部11のリブ12は、リブ先端幅Waが3mm程度であり、リブ根元幅Wbが6mm程度であり、リブ根元間隔Dbが1mm程度であり、リブ高さHaが3〜30mm程度となるように寸法設定されている。
パネル部材10は、熱可塑性樹脂からなり、突出部11は、超音波溶着によってダクト部材30に接合される超音波溶着部として構成されている。本構成によれば、パネル部材10が超音波溶着によってダクト部材30に接合されるため、例えば振動溶着の場合に比べて、加工に要するコスト(装置費用、電力費用など)を低く抑えることができる。
ここでいう「超音波溶着」は、既存の技術でありその詳細な説明は省略するが、概して15〜50キロヘルツ程度の超音波振動を圧力とともに溶着対象部材に加え生じる摩擦熱で接合する方法である。また、「振動溶着」は、概して100〜300ヘルツ程度の低い周波数を用い、振幅の大きい横振動を溶着対象部材に伝えることで接合する方法である。
なお、加工に要するコストなどに制限がない場合には、パネル部材10とダクト部材30との接合のために、超音波溶着に代えて振動溶着を使用することもできる。
以下に、上述の実施形態の作用効果について説明する。
上記のインパネ1によれば、パネル部材10のうちダクト部材30との接合にかかる部位を突出部11として表皮部材20とは反対側に突出させることによって、意匠面20aを形成する表皮部材20の高さ、即ちパネル部材10の厚みを局部的に増やすことができる。これにより、パネル部材10とダクト部材30との間の空間Aを埋めることができる。このとき、突出部11の突出寸法を適宜に設定することによって、インパネ1において意匠面20aの高さが異なる仕様に対応させて、同一形状のダクト部材30を使用することができる。
また、上記のインパネ1によれば、パネル部材10のうち突出部11以外の部位、即ちダクト部材30との接合に関与しない部位の厚みは増えないため、余分な駄肉ができにくく、ヒケや歪のような成形不良が生じにくい。従って、同一形状のダクト部材30を使用した場合でも、インパネ1の品質低下が生じるのを防ぐことができる。
その結果、空調用のダクト部材30がパネル部材10に接合されるように構成されたインパネ1において、意匠面20aの高さが異なる仕様に対しても品質低下を生じさせることなく同一形状のダクト部材30をパネル部材10に接合することが可能になる。これにより、ダクト部材30の成形のための型費及び生産準備工数をいずれも低く抑えることが可能になる。
例えば、図9に示されるようなインパネ1aは、前述のハードインパネに相当するものであり、実施形態1のインパネ1とは表皮部材20によって形成される意匠面20aの高さの仕様が異なるものである。このインパネ1aは、インパネ1に比べて意匠面20aの高さが低く、インパネ1における突出部11のような部位を備えていない。
これに対して、意匠面20aの高さが相対的に高い位置にあるインパネ1を構築する場合には、パネル部材10に突出部11を設けてこの突出部11の形状によって意匠面20aの高低差を補う。これにより、インパネ1aのパネル部材10に接合されるものと同一形状のダクト部材30を使用することができる。
また、上記のインパネ1によれば、突出部11を複数のリブ12によって構成することによって、突出部11においてリブ間隔Daを形成する部位は、凸部であるリブ12に対する凹部であり、肉盗みが施された部位となる。このため、突出部11の突出寸法や断面積が相対的に大きい場合でも、ヒケや歪のような成形不良が生じるのを防ぐのに有効である。
また、上記のインパネ1のように広範囲にわたって延在する大型の内装部材に対して、突出部11の数を増やすことでパネル部材10とダクト部材30との所望の接合強度を確保することが可能になる。
上記のインパネ1の1つの変更例として、突出部11をその接合面11aの面積Saがダクト部材30の被接合面36aの面積Sb以下となるように構成することもできる。
上記のインパネ1の別の変更例として、例えば表皮部材20の曲げ剛性が高い場合には、突出部11の複数のリブ12におけるリブ間隔Daを3mm以上に設定することもできる。
次に、実施形態1に関連する他の実施形態について図面を参照しつつ説明する。他の実施形態において、実施形態1の要素と同一の要素には同一の符号を付しており、当該同一の要素についての説明は省略する。
参考形態
図10に示されるように、参考形態のインパネ101は、パネル部材110についてのみインパネ1のパネル部材10と相違している。
その他の構成は、実施形態1と同様である。
パネル部材110において、突出部11のうち平坦面である接合面11aが表皮部材20の裏面20bに接合されている。また、複数のリブ12はいずれも、接合面11aをリブ底面12aとしてダクト部材30側のリブ先端面12bまで厚み方向Xに沿って延出するように構成されている。そして、複数のリブ12はいずれも、リブ先端面12bがダクト部材30の被接合面36aに接合されるように構成されている。即ち、このパネル部材110は、複数のリブ12の向きがパネル部材10の場合と逆向きになっている。
参考形態によれば、突出部11のうち表皮部材20の裏面20bに接合される接合面11aが平坦面であるため、表皮部材20が外部荷重によって凹むのを阻止できる。
その他、実施形態1と同様の作用効果を奏する。
本発明は、上記の実施形態のみに限定されるものではなく、本発明の目的を逸脱しない限りにおいて種々の応用や変形が考えられる。例えば、上記の実施形態を応用した次の各形態を実施することもできる。
上記の実施形態では、パネル部材10に複数のリブ12によって肉盗みが施された突出部11を設ける場合について例示したが、参考形態として、この突出部11に代えて、複数のリブ12を有しておらず肉盗みが施されていない突出部を採用することもできる。
上記の実施形態では、突出部11において複数のリブ12が互いに平行に配置される場合について例示したが、複数のリブ12に、互いに交差する方向に配置されたリブが含まれていてもよい。
上記の実施形態では、4種類の吹出開口32,33,34,35を有するダクト部材30について例示したが、ダクト部材における吹出開口の数はこれに限定されるものではなく、このダクト部材30に代えて別の構造のダクト部材を採用することもできる。
上記の実施形態では、車両用内装部材の1つのであるインパネ1,101の構造について例示したが、この構造を、インパネ1,101以外の内装部材、例えばドアトリムやピラートリムなどに適用することもできる。この場合、内装部材のサイズに応じて、パネル部材に少なくとも1つの突出部を設けることができる。
1,1a,101 インストルメントパネル(車両用内装部材)
10,110 パネル部材
10a 接合面(表面)
11 突出部(超音波溶着部)
11a 接合面
12 リブ
12a リブ底面
12b リブ先端面
20 表皮部材
20a 意匠面
30 ダクト部材
36a 被接合面
B 車両
Da リブ間隔
Sa 接合面の面積
Sb 被接合面の面積
X パネル部材の厚み方向

Claims (5)

  1. 車両に空調用のダクト部材に対向して設けられる車両用内装部材であって、
    パネル部材と、
    上記パネル部材の表面に接合されて意匠面を形成する表皮部材と、
    を備え、
    上記パネル部材は、上記表皮部材とは反対側に突出して上記ダクト部材と接合される突出部を有し、上記突出部は、いずれも上記パネル部材の厚み方向に沿って延在し且つ互いにリブ間隔を隔てて配置された複数のリブによって構成され、上記複数のリブはいずれも、上記ダクト部材との接合面をリブ底面として上記表皮部材側のリブ先端面まで上記厚み方向に沿って延出して上記リブ先端面において上記表皮部材に接合されるように構成されている、車両用内装部材。
  2. 上記突出部は、上記複数のリブの上記接合面の面積が上記ダクト部材のうちこの接合面と接合される被接合面の面積を上回るように構成されている、請求項に記載の車両用内装部材。
  3. 上記突出部は、上記複数のリブにおける上記リブ間隔が3mmを下回るように構成されている、請求項またはに記載の車両用内装部材。
  4. 上記パネル部材は、熱可塑性樹脂からなり、上記突出部は、超音波溶着によって上記ダクト部材に接合される超音波溶着部として構成されている、請求項1〜のいずれか一項に記載の車両用内装部材。
  5. 上記車両の計器類が配置されるインストルメントパネルとして構成されており、このインストルメントパネルの上記パネル部材が上記突出部を複数備える、請求項1〜のいずれか一項に記載の車両用内装部材。
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