JP7219657B2 - 車体間機器の取付構造体の製造方法、車体間機器の取付構造体、及び鉄道車両 - Google Patents

車体間機器の取付構造体の製造方法、車体間機器の取付構造体、及び鉄道車両 Download PDF

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Description

本発明は、車体間機器の取付構造体の製造方法、車体間機器の取付構造体、及び鉄道車両に関する。
鉄道車両の車体間に機器を取り付ける構造体が知られている(特許文献1参照)。例えば、特許文献1は、車体間機器を車体に取り付ける構造を開示している。この構造では、取付ブラケットを介して各車体に車体間機器を取り付けている。
特開2005-81890号公報
鉄道車両の車体構成に応じて車体の所望の位置に車体間機器を配置するため、取付構造体を介して車体間機器を車体に取り付けることが考えられる。この場合、取付構造体には、軽量化と共に車体間機器の取付強度の確保が求められる。また、車体間機器は、複数の車体に跨がって取り付けられるため、各車体に配置される機器に比べて高い取付精度を要する。例えば、ダンパは隣り合う車体に接続されるため、一方の車体に対して取り付けられたダンパの配置に誤差がある場合には、他方の車体に対するダンパの取り付けが困難である。このため、車体間機器の取付精度の確保も求められている。
本発明の一側面は、軽量化を図りながら車体間機器の取付強度及び取付精度を確保できる車体間機器の取付構造体の製造方法、車体間機器の取付構造体、及び鉄道車両を提供することを目的とする。
本発明の一側面に係る車体間機器の取付構造体の製造方法は、鉄道車両に用いられる車体間機器の取付構造体の製造方法であって、車体側を向く天板部と、天板部に対向すると共に車体間機器が取り付けられる底板部と、天板部及び底板部の間に中空部を形成する複数のリブ部と、を有する一体成型型材を準備する準備工程と、一体成型型材における天板部の天面を機械加工によって平坦化する第一加工工程と、一体成型型材における底板部の底面を機械加工によって平坦化するする第二加工工程と、を有する。
上記製造方法によって製造された取付構造体は、天板部と底板部との間に複数のリブ部を有している。この取付構造体によれば、軽量化を図りながら、車体に対する車体間機器の取付強度が確保される。また、上記構造を有する取付構造体を実現する場合に型材に対して溶接作業などを行えば、取付構造体に歪みが生じる。このため、天板部及び底板部において所望の平面度が得られないおそれがある。天板部及び底板部の平面度が低い場合、例えば、ジャッキによって取付構造体に応力を加えた状態で、車体間機器が取り付けられる。このように、天板部及び底板部の平面度が低い場合には、車体間機器の取付作業に困難性が伴う。上記製造方法では、天板部及び底板部と複数のリブ部とを有する一体成型型材において、天板部の天面を機械加工によって平坦化すると共に、底板部の底面を機械加工によって平坦化する。これにより、容易に取付精度を確保して車体間機器を配置できる取付構造体が製造される。
一体成型型材における天板部の脇側を複数のリブ部よりも外側で切断する切断工程を更に有してもよい。この場合、台枠と天板部との接触面が小さくなるため、台枠に対する取付構造体の位置ズレ誤差が抑制される。また、天板部の張出長さが縮小されることで、取付構造体の軽量化が図られる。
第一加工工程及び第二加工工程では、天板部の厚さが底板部の厚さよりも小さくなるように機械加工による平坦化を行ってもよい。
準備工程では、中空部の断面方向から見て、天板部及び底板部と複数のリブ部との接続部分に湾曲面が設けられた一体成型型材を準備してもよい。この場合、当該製造方法で製造された取付構造体では、車体に対する車体間機器の取付強度がさらに向上される。
湾曲面の曲率半径は、5~12mmであってもよい。
本発明の別側面に係る車体間機器の取付構造体は、鉄道車両に用いられる車体間機器の取付構造体であって、車体側を向く天板部と、天板部に対向すると共に車体間機器が取り付けられる底板部と、天板部及び底板部の間に中空部を形成する複数のリブ部と、を備え、天板部、底板部、及び複数のリブ部は、一体成型型材によって構成され、天板部の天面及び底板部の底面は、機械加工による平坦面となっている。
上記取付構造体は、天板部と底板部との間に複数のリブ部を有している。天板部及び底板部と複数のリブ部とは、一体成型型材として構成されている。この取付構造体によれば、軽量化を図りながら、車体に対する車体間機器の取付強度が確保される。上記取付構造体は、天板部の天面及び底板部の底面の双方が、機械加工による平面である。このため、当該取付構造体は、容易に取付精度を確保して車体間機器を配置できる。
中空部の断面方向から見て、リブ部から脇側への天板部の張出長さは、リブ部から脇側への底板部の張出長さよりも小さくなっていてもよい。この場合、台枠と天板部との接触領域が小さくなるため、台枠に対する取付構造体の位置ズレ誤差が抑制される。また、車体間機器を取り付ける底板部の張出長さを残しつつ天板部の張出長さが縮小されているため、車体間機器の取付強度と取付構造体の軽量化との両立が図られる。
天板部の厚さは、底板部の厚さよりも小さくなっていてもよい。
中空部の断面方向から見て、天板部及び底板部と複数のリブ部との接続部分には、湾曲面が設けられていてもよい。この場合、当該取付構造体では、車体に対する車体間機器の取付強度がさらに向上される。
湾曲面の曲率半径は、5~12mmであってもよい。
本発明の別側面に係る鉄道車両は、上記の車体間機器の取付構造体と、底板部に取り付けられた車体間機器と、を備え、天板部が鉄道車両の車体に取り付けられている。
本発明の一側面によれば、軽量化を図りながら車体間機器の取付強度及び取付精度を確保できる車体間機器の取付構造体の製造方法、車体間機器の取付構造体、及び鉄道車両を提供することができる。
本実施形態に係る鉄道車両を示す概略側面図である。 車体に対する取付構造体の配置を示す概略図である。 車体間機器が取り付けられている取付構造体を示す側面図である。 車体間機器が取り付けられている取付構造体を示す平面図である。 取付構造体の平面図である。 取付構造体の断面図である。 取付構造体の断面図である。 取付構造体が車体に取り付けられた状態を示す断面図である。 取付構造体の製造方法を示すフローチャートである。 取付構造体の製造工程を説明するための図である。 取付構造体の製造工程を説明するための図である。 取付構造体の製造工程を説明するための図である。
以下、添付図面を参照しながら本発明の実施形態が詳細に説明される。図面の説明において、同一又は同等の要素には同一符号が用いられ、重複する説明は省略される。
図1を参照して、本実施形態に係る鉄道車両について説明する。図1は、互いに連結された鉄道車両の一例を示す側面図である。鉄道車両1は、車体10を備える。車体10は、台枠2と、側構体3と、屋根構体4と、妻構体5と、を備えている。これらの各構体が相互に接合されることにより、鉄道車両1は、乗客を収容する空間を形成している。
台枠2は、車両の床部を構成する構造体として鉄道車両1の底部に配置されている。台枠2の下側には、鉄道車両1を支持する一対の台車(図示しない)が設置されている。側構体3及び妻構体5は、車両の側壁及び妻壁を構成する構体として、台枠2の左右の縁部及び前後の縁部を囲むように立設されている。
側構体3は、乗客らが乗り降りを行うドア部6と複数の窓部7とを有している。ドア部6及び複数の窓部7は、鉄道車両1の長手方向に並んで配置されている。ドア部6は、デッキスペース(図示しない)に通じている。デッキスペースは、後述する貫通部8に通じている。
妻構体5には、乗客らが車両間を行き来するための貫通部8が設けられている。屋根構体4は、車両の屋根部を構成する構体として鉄道車両の構体の上部に空間に蓋をするように配置されている。車両の屋根構体4には、上部に車内の温度を調整するためのエアコンディショナー及びパンタグラフ(図示しない)などが設置されている。
台枠2には、隣接する鉄道車両1を接続する車体間機器20が設けられている。車体間機器20は、隣接する鉄道車両1を跨いで配置されている。本実施形態では、車体間機器20は、図1に示されているように車体10の台枠2に取り付けられている。本実施形態では、車体間機器20は、ダンパ21を含む。ダンパ21の一端と他端とが、それぞれ異なる鉄道車両1の車体10に取り付けられている。
次に、図2から図8を参照して、車体間機器20の取付構造について説明する。図2は、車体に対して車体間機器を取り付ける取付構造体及び車体間機器の配置を示している。図2には、台枠2側から鉛直方向に車体間機器20及び取付構造体を見た状態が示されている。
図2に示されているように、隣り合う鉄道車両1の間に2つの車体間機器20が配置されている。この際、車体間機器20の各々は、取付構造体30を介して台枠2に取り付けられている。具体的には、2つのダンパ21の各々が、鉄道車両1の長手方向に沿うように配置され、各車体10の隅に取付構造体30を介して取り付けられている。2つの異なる取付構造体30に対して、1つのダンパ21の端部がそれぞれ取り付けられる。
図3及び図4は、1つのダンパ21に対する取付構造体30の取付構造を示している。図4には、鉛直方向において台枠2側から車体間機器20及び取付構造体を見た状態が示されている。図3及び図4に示されているように、ダンパ21は、取付ブラケット22を介して取付構造体30に取り付けられている。取付ブラケット22は、ボルト23によって、取付構造体30に接続されている。具体的には、1つの取付ブラケット22が、4つのボルト23によって、1つの取付構造体30に取り付けられている。
図5から図8は、取付構造体30の単体の構成を示している。図5は、取付構造体の平面図である。図5には、鉛直方向において台枠2側から取付構造体を見た状態が示されている。図6及び図7は、鉄道車両1の幅方向に平行な方向における取付構造体の断面図である。図8は、取付構造体が車体に取り付けられた状態を示す断面図である。図5から図8に示されているように、取付構造体30は、天板部31と、底板部32と、天板部31と底板部32との間に配置された複数のリブ部34とを有する。
天板部31と、底板部32と、複数のリブ部34とは、一体成型型材から構成されている。天板部31と底板部32とは、互いに対向している。天板部31は、車体10側を向いており、台枠2に接合されている。図3に示されているように、底板部32には、車体間機器20が取り付けられる。複数のリブ部34は、それぞれ、天板部31と底板部32とに接続されている。本実施形態では、天板部31と底板部32との間に、2つのリブ部34が配置されている。各リブ部34は、天板部31と底板部32とに直交しており、鉄道車両1の長手方向に延在している。複数のリブ部34は、天板部31と底板部32との間に断面略矩形の中空部αを形成する。
天板部31及び底板部32は、リブ部34から脇側へ張り出している。換言すれば、天板部31及び底板部32は、リブ部34と接続されている部分から鉄道車両1の幅方向に張り出している。図4及び図5に示されているように、底板部32において、脇側へのリブ部34からの張出長さは、鉄道車両1の長手方向における位置によって異なる。底板部32は、上記張出長さが天板部31の張出長さよりも長い張出部分35,36,37を有する。このため、中空部αの断面方向から見て、リブ部34から脇側への天板部31の張出長さは、リブ部34から脇側への底板部32の張出長さよりも小さくなっている。
張出部分35,36,37は、鉛直方向から見て、互いに異なる箇所に離間して位置している。張出部分35,36は、鉄道車両1の長手方向において並んでいる。張出部分35及び張出部分37は、張出部分36よりも妻構体5に近い。図4に示されているように、取付ブラケット22の一部は、張出部分35,36にボルト23によって取り付けられている。図6及び図7は、ボルト23が配置される位置における断面である。図6は張出部分36を通る断面を示している。図7は、張出部分35及び張出部分37を通る断面を示している。
図5に示されているように、取付構造体30は、底板部32から台枠2側に鉛直方向に延在する補強板38及び一対の補強板39を有している。補強板38は、張出部分37に配置されており、リブ部34に対して傾斜している。一対の補強板39は、補強板38よりも妻構体5側に位置している。一対の補強板39は、張出部分36の縁及び張出部分37の縁に配置されており、互いに対向している。補強板38及び一対の補強板39は、底板部32の天面32aに溶接されている。
天板部31は、天面31aと底面31bとを有する。底板部32は、天面32aと底面32bとを有する。天板部31の底面31bと底板部32の天面32aとは、互いに対向している。各リブ部34の一端は、天板部31の底面31bに接続されている。各リブ部34の他端は、底板部32の天面32aに接続されている。天板部31の天面31a及び底板部32の底面32bは、機械加工による平坦面となっている。
天板部31の厚さTは、底板部32の厚さTよりも小さくなっている。本実施形態では、天板部31の厚さTは、例えば、7mmである。底板部32の厚さTは、例えば、13mmである。
中空部αの断面方向から見て、天板部31及び底板部32と複数のリブ部34との接続部分には、湾曲面34aが設けられている。湾曲面34aは、鉄道車両1の長手方向に延在している。湾曲面34aの曲率半径は、例えば、5~12mmである。本実施形態では、湾曲面34aの曲率半径は、10mmである。
図8は、図7で示されている位置において、取付構造体が車体に取り付けられた状態の断面図を示している。図8に示されているように、取付構造体30は、天板部31の天面31aで台枠2に接している。本実施形態では、取付構造体30は、隅肉溶接によって天板部31の縁と台枠2とが溶接されている。図4及び図8に示されているように、取付ブラケット22を底板部32に接合する4つのボルト23のうち、2つは底板部32の底面32bから中空部αへ貫通するように配置される。残りの2つは、張出部分35,36をそれぞれ貫通するように配置される。本実施形態では、ボルト23の抜けを防止するため、底板部32の天面32aにボルト保持部材40が配置されている。
次に、図9から図12を参照して、車体間機器の取付構造体の製造方法について説明する。図9は、上述した取付構造体の製造方法を示すフローチャートである。図9に示されるように、取付構造体30の製造方法には、準備工程S1と、平面加工工程S2と、切断工程S3とが含まれる。図10から図12は、製造工程を詳細に説明するための図である。
まず、準備工程S1において、図10に示されている一体成型型材50を準備する。図10は、図7に示した断面の加工前の状態を示している。一体成型型材50は、天板部51と、底板部52と、複数のリブ部34とを有する。複数のリブ部34は、それぞれ、天板部51と底板部52とに接続されている。複数のリブ部34は、天板部51と底板部52との間に中空部αを形成する。
天板部51は、天面51aと底面51bとを有する。底板部52は、天面52aと底面52bとを有する。天板部51の底面51bと底板部52の天面52aとは、互いに対向している。中空部αの断面方向から見て、天板部51及び底板部52と複数のリブ部34との接続部分には、湾曲面34aが設けられている。湾曲面34aの曲率半径は、例えば、5~12mmである。本実施形態では、湾曲面34aの曲率半径は、10mmである。天板部51の底面51b、底板部52の天面52aは、それぞれ、天板部31の底面31b、底板部32の天面32aを含んでいる。
天板部51は、加工後の天板部31よりも厚く、天面51a側に削り代を有している。底板部52は、加工後の底板部32によりも厚く、底面52b側に削り代を有している。一体成型型材50の天板部51の厚さはTは、例えば、15mmである。一体成型型材50の底板部52の厚さはTは、例えば、15mmである。
天板部51及び底板部52は、リブ部34から脇側へ張り出している。天板部51は、少なくとも、張出長さが天板部31の張出長さよりも長い部分を有する。このため、中空部αの断面方向から見て、リブ部34から脇側への天板部51の張出長さは、リブ部34から脇側への天板部31の張出長さよりも大きくなっている。
続いて、平面加工工程S2において、図11に示されているように天板部51と底板部52との削り代を機械加工によって削る。これによって、天板部31の天面31aと底板部32の底面32bとが形成される。平面加工工程S2は、第一加工工程と第二加工工程とを含んでいる。
第一加工工程では、一体成型型材50における天板部51の天面51aを機械加工によって平坦化する。第二加工工程では、一体成型型材50における底板部52の底面52bを機械加工によって平坦化する。第一加工工程及び第二加工工程では、天板部51の厚さが底板部52の厚さよりも小さくなるように機械加工による平坦化を行う。
続いて、切断工程S3において、図12に示されているように一体成型型材50の一部を切断し除去される。本実施系形態では、少なくとも、天板部51の一部を切断し除去するが、切断工程S3において底板部52の一部も切断し除去してもよい。
具体的には、切断工程S3では、平面加工工程S2によって加工された一体成型型材50において、天板部51の脇側を複数のリブ部34よりも外側で切断する。換言すれば、切断工程S3では、複数のリブ部34に接続されている天板部51の中央部分55を残し、天板部51の中央部分55以外の部分を除去する。この結果、取付構造体30の天板部31が形成される。
少なくとも以上の工程を含む製造方法によって、準備工程S1で準備された一体成型型材50から、取付構造体30が形成される。取付構造体30の製造方法は、これ以外の工程を含んでもよい。例えば、本実施形態では、切断工程S3の前に、補強板38及び補強板39を底板部32に溶接する工程を含む。
以上説明したように、本実施形態に係る車体間機器20の取付構造体30は、天板部31と底板部32との間に複数のリブ部34を有している。天板部31及び底板部32と複数のリブ部とは、一体成型型材50として構成されている。この取付構造体30によれば、軽量化を図りながら、車体10に対する車体間機器20の取付強度が確保される。
上記のような構造を有する取付構造体を実現する場合に型材に対して溶接作業などを行えば、取付構造体に歪みが生じる。このため、天板部31及び底板部32において所望の平面度が得られないおそれがある。天板部31及び底板部32の平面度が低い場合、例えば、ジャッキによって取付構造体に応力を加えた状態で、車体間機器20が取り付けられる。このように、天板部31及び底板部32の平面度が低い場合には、車体間機器20の取付作業に困難性が伴う。本実施形態に係る取付構造体30の製造方法では、天板部51及び底板部52と複数のリブ部34とを有する一体成型型材50において、天板部51の天面51aを機械加工によって平坦化すると共に、底板部52の底面52bを機械加工によって平坦化する。この結果、上記取付構造体30は、天板部31の天面31a及び底板部32の底面32bの双方が、機械加工による平面である。このため、当該取付構造体30は、容易に取付精度を確保して車体間機器20を配置できる。
本実施形態に係る取付構造体30の製造方法では、一体成型型材50における天板部51の脇側を複数のリブ部よりも外側で切断する切断工程を有する。この場合、台枠2と天板部31との接触面が小さくなるため、台枠2に対する取付構造体30の位置ズレ誤差が抑制される。また、天板部31の張出長さが縮小されることで、取付構造体30の軽量化との両立が図られる。
取付構造体30では、中空部αの断面方向から見て、リブ部34から脇側への天板部31の張出長さは、リブ部34から脇側への底板部32の張出長さよりも小さくなっている。この場合、台枠2と天板部31との接触領域が小さくなるため、台枠2に対する取付構造体30の位置ズレ誤差が抑制される。また、車体間機器20を取り付ける底板部32の張出長さを残しつつ天板部31の張出長さが縮小されているため、車体間機器20の取付強度と取付構造体30の軽量化との両立が図られる。
中空部αの断面方向から見て、天板部31及び底板部32と複数のリブ部34との接続部分には、湾曲面34aが設けられている。このため、当該取付構造体30では、車体10に対する車体間機器20の取付強度がさらに向上される。例えば、湾曲面34aの曲率半径は、5~12mmである。
以上、本発明の実施形態について説明してきたが、本発明は必ずしも上述した実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で様々な変更が可能である。
例えば、平面加工工程S2は、切断工程S3の後で行われてもよい。また、補強板38及び補強板39を底板部32に溶接する工程は、平面加工工程S2の前に行われてもよい。この場合、入熱による溶接歪みがさらに低減され得る。
1…鉄道車両、10…車体、20…車体間機器、30…取付構造体、31,51…天板部、31a,51a…天面、32b,52b…底面、32,52…底板部、34…リブ部、50…一体成型型材、α…中空部、T,T…厚さ。

Claims (11)

  1. 鉄道車両に用いられる車体間機器の取付構造体の製造方法であって、
    車体側を向く天板部と、前記天板部に対向すると共に前記車体間機器が取り付けられる底板部と、前記天板部及び底板部の間に中空部を形成する複数のリブ部と、を有する一体成型型材を準備する準備工程と、
    前記一体成型型材における前記天板部の天面を機械加工によって平坦化する第一加工工程と、
    前記一体成型型材における前記底板部の底面を機械加工によって平坦化する第二加工工程と、を有する、車体間機器の取付構造体の製造方法。
  2. 前記一体成型型材における前記天板部の脇側を前記複数のリブ部よりも外側で切断する切断工程を更に有する、請求項1に記載の車体間機器の取付構造体の製造方法。
  3. 前記第一加工工程及び前記第二加工工程では、前記天板部の厚さが前記底板部の厚さよりも小さくなるように前記機械加工による平坦化を行う、請求項1又は2に記載の車体間機器の取付構造体の製造方法。
  4. 前記準備工程では、前記中空部の断面方向から見て、前記天板部及び前記底板部と前記複数のリブ部との接続部分に湾曲面が設けられた前記一体成型型材を準備する、請求項1~3のいずれか一項に記載の車体間機器の取付構造体の製造方法。
  5. 前記湾曲面の曲率半径は、5~12mmである、請求項4に記載の車体間機器の取付構造体の製造方法。
  6. 鉄道車両に用いられる車体間機器の取付構造体であって、
    車体側を向く天板部と、
    前記天板部に対向すると共に前記車体間機器が取り付けられる底板部と、
    前記天板部及び底板部の間に中空部を形成する複数のリブ部と、を備え、
    前記天板部、前記底板部、及び前記複数のリブ部は、一体成型型材によって構成され、
    前記天板部の天面及び前記底板部の底面は、機械加工による平坦面となっている、車体間機器の取付構造体。
  7. 前記中空部の断面方向から見て、前記リブ部から脇側への前記天板部の張出長さは、前記リブ部から脇側への前記底板部の張出長さよりも小さくなっている、請求項6に記載の車体間機器の取付構造体。
  8. 前記天板部の厚さは、前記底板部の厚さよりも小さくなっている、請求項6又は7に記載の車体間機器の取付構造体。
  9. 前記中空部の断面方向から見て、前記天板部及び前記底板部と前記複数のリブ部との接続部分には、湾曲面が設けられている、請求項6~8のいずれか一項に記載の車体間機器の取付構造体。
  10. 前記湾曲面の曲率半径は、5~12mmである、請求項9に記載の車体間機器の取付構造体。
  11. 請求項6~10のいずれか一項に記載の車体間機器の取付構造体と、
    前記底板部に取り付けられた車体間機器と、を備え、
    前記天板部が前記鉄道車両の車体に取り付けられている、鉄道車両。
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