JP6776886B2 - 無線通信装置及び無線通信方法 - Google Patents

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Description

本発明は、無線通信装置及び無線通信方法に関する。
従来、外部のアクセスポイントが中継局となって通信端末同士を無線接続するインフラストラクチャーモードと、アクセスポイントを介さずに通信端末同士がピアツーピアの直接無線接続を行うWi−Fi(登録商標) Directモード(以下、「直接無線接続モード」ともいう)とを備えたデバイスが知られている。例えば、特許文献1には、インフラストラクチャーモードと、直接無線接続モードとを同時に動作可能な通信装置が記載されている。
特開2014−225861号公報
ところで、外部のアクセスポイントに接続するための設定がなされているにもかかわらず、例えば、外部のアクセスポイントが通信可能な範囲外にあったり、電源が入っていなかったりするために無線通信装置に当該アクセスポイントが接続されていない場合、無線通信装置は、設定済のアクセスポイントに接続するためアクセスポイントの探索を行う。アクセスポイントを探索するとき、無線LANアダプターは、チャンネルを切り換えながら全てのチャンネルにプローブリクエストを順次送信する動的スキャンを行う。ここで、無線LANアダプターが同時に通信できるチャンネルが1つであれば、あるチャンネルを用いて直接無線接続モードで無線通信端末と直接接続している状態でアクセスポイントの探索を行うと、動的スキャンが1つのチャンネルを使用するため、直接無線接続モードでの無線通信端末との通信が途絶えてしまうことがあった。したがって、例えば直接無線接続モードで接続されている無線通信端末としてのスマートデバイスから、無線通信装置としてのプリンターが印刷データを受信しているような場合には、プリンターがアクセスポイントの探索(動的スキャン)を行うことによって印刷データの通信完了が遅延したりデータ通信が中断したりすることがあった。
本発明は、このような問題を解決するために創作されたものであって、アクセスポイントを探索することによってアクセスポイントを介さない直接無線通信が滞る時間を短縮できる技術の提供を目的の一つとする。
(1)上記目的を達成するための無線通信装置は、アクセスポイントを介した無線通信を行う間接無線通信部と、前記アクセスポイントを介さない直接無線通信を行う直接無線通信部と、複数のチャンネルについて順次行う前記アクセスポイントの探索を制御する制御部と、を有し、前記制御部は、前記直接無線通信の通信状態に応じて、前記間接無線通信部が前記アクセスポイントの探索で使用するチャンネルの数を変更する。
本発明によると1回の探索(動的スキャン)で全てのチャンネルについてアクセスポイントを探索するのではなく、アクセスポイントを介さない直接無線通信の通信状態に応じて探索するチャンネル数を変更するため、アクセスポイントを介さない直接無線通信が探索によって滞る時間を短くすることができる。
(2・3)上記目的を達成するための無線通信装置において、前記制御部は、各チャンネルについて前記アクセスポイントを探索するのに要する時間に応じて、各回の探索において探索対象とするチャンネルの組合せを設定してもよい。また、前記制御部は、前記アクセスポイントを介さない直接無線通信が通信不能により切断されるまでの時間である待機時間を取得し、前記待機時間に応じて、各回の探索において探索対象とするチャンネルの組合せを設定してもよい。
無線通信装置に複数のアクセスポイントの接続設定がされている場合などには、アクセスポイントを探索するのに要する時間がチャンネル毎に異なる。そこで全チャンネルを複数回に分けてアクセスポイントを探索するにあたっては、各チャンネルについてアクセスポイントを探索するのに要する時間に応じて、各回の探索において探索対象とするチャンネルの組合せを設定することにより、各回の探索に要する時間のばらつきを小さくしてもよい。また、アクセスポイントを介さない直接無線通信が通信不能により切断されるまでの時間である待機時間よりも、各回の探索に要する時間が短くなるように各回の探索において探索対象とするチャンネルの組合せを設定してもよい。
(4)上記目的を達成するための無線通信装置において、前記制御部は、前記アクセスポイントに対する接続設定がされていて前記アクセスポイントと接続していないときに、前記アクセスポイントを探索してもよい。
この構成を採用することにより、ユーザーが接続設定していないアクセスポイントを探索することによって、アクセスポイントを介さない直接無線通信が妨げられることがなくなる。
(5)上記目的を達成するための無線通信装置において、前記制御部は、前記通信状態としての通信量に応じて、前記探索対象とするチャンネルの数を変更してもよい。
この構成を採用することにより、例えば、アクセスポイントを介さない直接無線通信により複数の通信端末と接続していても、それぞれの通信端末との通信が実際には発生していなければ、1回の探索でアクセスポイントを探索するチャンネル数を増やしても、アクセスポイントを介さない直接無線通信が滞ることはない。すなわちこの構成を採用することにより、アクセスポイントを探索する効率を高めることができる。
(6)上記目的を達成するための無線通信装置において、前記制御部は、前記通信状態としての接続端末数に応じて、前記探索対象とするチャンネルの数を変更してもよい。
この構成を採用することにより、各端末との通信量を取得する処理が不要になるため、アクセスポイントを探索する効率を高めることができる。
(7)上記目的を達成するための無線通信装置において、前記間接無線通信部と前記直接無線通信部とは、無線通信に用いるアンテナを共用していてもよい。
この構成を採用することにより、アンテナを共用する直接無線通信と間接無線通信との間で、間接無線通信のためのアクセスポイントの探索によって、直接無線接続のデータ通信に与える影響を低減することができる。
(8)上記目的を達成するための無線通信方法は、アクセスポイントを介さない直接無線通信の通信状態に応じて、複数のチャンネルについて順次行う前記アクセスポイントの探索で使用するチャンネルの数を変更すること、を含む。
本発明によると1回の探索(動的スキャン)で全てのチャンネルについてアクセスポイントを探索するのではなく、アクセスポイントを介さない直接無線通信の通信状態に応じて探索するチャンネル数を変更するため、アクセスポイントを介さない直接無線通信が探索によって滞る時間を短くすることができる。
なお、請求項に記載された各手段の機能は、構成自体で機能が特定されるハードウェア資源、プログラムにより機能が特定されるハードウェア資源、又はそれらの組合せにより実現される。また、これら各手段の機能は、各々が物理的に互いに独立したハードウェア資源で実現されるものに限定されない。さらに、本発明は、無線通信プログラム又はその記録媒体としても成立する。むろん、その記録媒体は、磁気記録媒体であってもよいし光磁気記録媒体であってもよいし、今後開発されるいかなる記録媒体であってもよい。
本実施例に係る無線通信システムを示す構成図。 本実施例に係る無線通信装置を示すブロック図。 本実施例に係る無線通信端末を示すブロック図。 本実施例に係る無線接続処理を示すフローチャート。 本実施例に係る無線接続処理を示すタイミングチャート。 本実施例に係る無線接続処理を示すタイミングチャート。 各チャンネルの探索所要時間を示す棒グラフ。 本実施例に係る無線接続処理を示すタイミングチャート。
以下、本発明の実施の形態を添付図面を参照しながら説明する。なお、各図において対応する構成要素には同一の符号が付され、重複する説明は省略される。
1.無線通信システムの構成
図1は、本実施例に係る無線通信システムを示す構成図である。
図1に、無線通信装置の一実施例としてのプリンター1とアクセスポイント2と無線通信端末の一実施例としてのスマートフォン3とを含む無線通信システムを示す。アクセスポイント2は、無線LANプロトコル(IEEE802.11)で外部機器を相互に無線接続する中継局である。本実施例においては、プリンター1にアクセスポイント2aとアクセスポイント2bとの接続設定がされており、プリンター1とスマートフォン3aとスマートフォン3bとがアクセスポイント2を介さずにプリンター1と接続可能な無線通信システムを例にして説明する。ただし、プリンター1に接続されるアクセスポイント2の数も、アクセスポイント2を介さずにプリンター1に接続される通信端末の数も説明を具体化するための例示に過ぎず、それぞれ1であっても3以上であっても良い。
図2は、本実施例に係る無線通信装置を示すブロック図である。
図2に示すように、無線通信装置としてのプリンター1は、タッチパネルディスプレイ13、コンピューターで構成された制御部12、無線LANプロトコルで外部機器と通信するための無線LAN通信部11、及び印刷媒体に印刷を施す印刷機構14を備えている。制御部12は、複数のチャンネルについて順次行うアクセスポイント2の探索を制御する。制御部12は、直接無線通信の通信状態に応じて、間接無線通信部11aがアクセスポイント2の探索で使用するチャンネルの数を変更する。制御部12は、主記憶装置であるRAM、外部記憶装置であるフラッシュメモリー、プロセッサー、及び入出力機構を備え、フラッシュメモリーに記憶された無線通信プログラムをRAMに読み込んでプロセッサーで実行することにより、無線LAN通信部11を制御する。
無線LAN通信部11は、アンテナを1つしか持たない無線LANアダプターであって、無線通信プログラムによって制御され、アクセスポイント2を介して外部機器とインフラストラクチャーモードで無線接続する機能(間接無線通信)と、アクセスポイント2を介さずに外部機器と無線接続する機能(直接無線通信)とを有する。すなわち無線LAN通信部11は、間接無線通信部11a及び直接無線通信部11bとして機能する。なお、直接無線通信としては、Wi−Fi(登録商標) Directモード、Wi−Fi(登録商標) Direct規格の自律Group Ownerモード、Blue tooth(登録商標)など、様々なピアツーピアの無線通信を採用することができるが、本実施例では、プリンター1の無線LAN通信部11(直接無線通信部11b)がアクセスポイントとして機能する自律Group Ownerモードによる直接無線通信を行うものとする。
上述した無線LAN通信部11はCH1〜CH13までの13チャンネルを用いて無線通信を行う。また、無線LAN通信部11は、同時に複数の通信端末に接続することが可能であるが、間接無線通信部11aと直接無線通信部11bとで1つのアンテナを共用しているため、間接無線通信と直接無線通信とで同時に使用できるチャンネルは1つとなっている。このため、無線LAN通信部11は、あるチャンネルを用いて直接無線通信を行っているとき、直接無線通信と同じチャンネルを用いて間接無線通信を行うことは可能であるが、直接無線通信と異なるチャンネルを用いた間接無線通信はできない。これにより、アンテナを共用する直接無線通信と間接無線通信との間で、間接無線通信のためのアクセスポイント2の探索によって、直接無線接続のデータ通信に与える影響を低減することができる。
制御部12は、各チャンネルについてアクセスポイント2を探索するのに要する時間に応じて、各回の探索において探索対象とするチャンネルの組合せを設定してもよい。また、制御部12は、アクセスポイント2を介さない直接無線通信が通信不能により切断されるまでの時間である待機時間を取得し、待機時間に応じて、各回の探索において探索対象とするチャンネルの組合せを設定してもよい。
プリンター1に複数のアクセスポイント2の接続設定がされている場合などには、アクセスポイント2を探索するのに要する時間がチャンネル毎に異なる。そこで全チャンネルを複数回に分けてアクセスポイント2を探索するにあたっては、各チャンネルについてアクセスポイント2を探索するのに要する時間に応じて、各回の探索において探索対象とするチャンネルの組合せを設定することにより、各回の探索に要する時間のばらつきを小さくしてもよい。また、アクセスポイント2を介さない直接無線通信が通信不能により切断されるまでの時間である待機時間よりも、各回の探索に要する時間が短くなるように各回の探索において探索対象とするチャンネルの組合せを設定してもよい。
制御部12は、アクセスポイント2に対する接続設定がされていてアクセスポイント2と接続していないときに、アクセスポイント2を探索してもよい。これにより、ユーザーが接続設定していないアクセスポイント2を探索することによって、アクセスポイント2を介さない直接無線通信が妨げられることがなくなる。
制御部12は、通信状態としての通信量に応じて、探索対象とするチャンネルの数を変更してもよい。これにより、例えば、アクセスポイント2を介さない直接無線通信により複数の通信端末と接続していても、それぞれの通信端末との通信が実際には発生していなければ、1回の探索でアクセスポイント2を探索するチャンネル数を増やしても、アクセスポイント2を介さない直接無線通信が滞ることはない。すなわちこの構成を採用することにより、アクセスポイント2を探索する効率を高めることができる。
制御部12は、通信状態としての接続端末数に応じて、探索対象とするチャンネルの数を変更してもよい。これにより、各端末との通信量を取得する処理が不要になるため、アクセスポイント2を探索する効率を高めることができる。
図3は、本実施例に係る無線通信端末を示すブロック図である。
図3に示すように、無線通信端末としてのスマートフォン3は、無線LANプロトコルで外部機器と通信するための無線LAN通信部31、コンピューターで構成された制御部32、及びタッチパネルディスプレイ33を備えている。制御部32は、主記憶装置であるRAM、外部記憶装置であるフラッシュメモリー、プロセッサー、及び入出力機構を備え、フラッシュメモリーに記憶された無線通信プログラムをRAMにロードしてプロセッサーで実行することにより無線LAN通信部31を制御する。無線LAN通信部31は、無線通信プログラムによって制御され、アクセスポイント2を介して外部機器と無線接続する機能を有する。なお、無線LAN通信部31が、アクセスポイント2を介さずに外部機器と無線接続する機能を有するか否かに関わらず、プリンター1がアクセスポイントとして機能する場合には、スマートフォン3は、アクセスポイント2を介さずにプリンター1と直接無線通信することができる。
本実施例によると、1回の探索(動的スキャン)で全てのチャンネルについてアクセスポイント2を探索するのではなく、アクセスポイント2を介さない直接無線通信の通信状態に応じて探索するチャンネル数を変更するため、アクセスポイント2を介さない直接無線通信が探索によって滞る時間を短くすることができる。
2.無線通信方法
次に、図4から図6を参照しながら、上述したプリンター1による無線通信方法としての無線接続処理の実施例について説明する。
図4は、本実施例に係る無線接続処理を示すフローチャートである。図5及び図6は、本実施例に係る無線接続処理を示すタイミングチャートである。図4に示す無線接続処理のシーケンスは、定期的に起動してもよいし、プリンター1に対するユーザーの指示に応じて起動しても良い。
始めに、ステップS101において、制御部12は、外部のアクセスポイント(AP)2に対する接続設定がされているか否かを判定する。SSID及びパスワードを制御部12が記憶していれば、1つ以上のアクセスポイント2に対する接続設定がされていると判定し、記憶していなければ、接続設定がされていないと判定する。1つ以上のアクセスポイント2に対する接続設定がされていない場合(ステップS101:偽)、制御部12は、アクセスポイント2を探索する必要がないため、無線接続処理を終了する。
1つ以上のアクセスポイント2に対する接続設定がされている場合(ステップS101:真)、ステップS102において、制御部12は、接続設定がされているいずれかのアクセスポイント2と接続しているか否かを判定する。接続設定がされているいずれかのアクセスポイント2と接続している場合(ステップS102:真)、アクセスポイント2を探索する必要がないため、無線接続処理を終了する。
ここで、例えば、あるアクセスポイント2に対する接続設定がプリンター1にされていたとしても、プリンター1からの電波が届く範囲内にそのアクセスポイント2が存在していない場合やアクセスポイント2の電源が入っていない場合に、プリンター1がアクセスポイント2に接続できないという状況が生じうる。接続設定がされているアクセスポイント2のいずれとも接続していない場合(ステップS102:偽)、ステップS103において、制御部12は、アクセスポイント2を介さない直接無線通信機能が起動しているか否かを判定する。具体的には、制御部12は、直接無線通信モードでプリンター1が無線接続する機能が起動しているか否かを判定する。
アクセスポイント2を介さない直接無線通信機能が起動していない場合(ステップS103:偽)、ステップS108において、制御部12は、一定の周期で、アクセスポイント2の探索(動的スキャン)と、動的スキャンによって探索されたアクセスポイント2に接続する処理とを一定の周期で繰り返す。
具体的には、図5に示すように、制御部12は、CH1からCH13までのチャンネルを順次切り換え、CH1〜CH13の各チャンネルにおいて1回のプローブリクエストPR1n〜PR13nを無線LAN通信部11に送信させる。アクセスポイント2は、プローブリクエストPR1n〜PR13nを受信すると、プローブレスポンスを送信する。プローブレスポンスは、各アクセスポイント2のSSIDを含むパケットである。無線LAN通信部11がプローブレスポンスを受信すると、制御部12はプローブレスポンスに含まれているSSIDと、接続設定されているSSIDとを照合する。制御部12は、2つのSSIDが一致している場合には、接続設定されているパスワードを用いてアクセスポイント2との接続を行う。無線LAN通信部11がプローブレスポンスを受信しない場合と、プローブレスポンスに含まれているSSIDと接続設定されているSSIDとが一致しない場合とには、アクセスポイント2との接続処理は行われない。
次に、ステップS110において、制御部12は、上述した動的スキャンにより、接続設定されているいずれかのアクセスポイント2と接続できたか否かを判定する。いずれかのアクセスポイント2と接続できた場合には(ステップS110:真)、無線接続処理を終了する。アクセスポイント2に接続できていない場合には(ステップS110:偽)、所定時間経過後にステップS101の処理に戻る。
一方、アクセスポイント2を介さない直接無線通信機能が起動している場合(ステップS103:真)、ステップS105において、制御部12は、各周期のアクセスポイント2の探索対象チャンネルを設定し、ステップS106において、設定された探索対象チャンネルについてアクセスポイント2の探索と接続を周期毎に順次実行する。すなわち、ここではアクセスポイント2の探索は一定の周期で繰り返し実行されるが、各周期ではCH1〜CH13の全てのチャンネルに対してではなく、ステップS105において、設定された探索対象チャンネルに対してのみプローブリクエストPRが送信される。例えば4周期で全チャンネルに対する動的スキャンを終えるように探索対象チャンネルを設定するとすれば、周期4n(nは0以上の整数)の探索対象をCH1〜3、周期4n+1の探索対象をCH4〜6、周期4n+2の探索対象をCH7〜9、周期4n+3の探索対象をCH10〜13と設定すればよい。このように各周期の探索対象チャンネルを設定すると、図6に示すようにプローブリクエストPRが無線LAN通信部11から送信される。
なお、各周期において探索対象とするチャンネルの組合せは、このように連続したチャンネル同士を同一周期の探索対象としても良いし、周期4n(nは0以上の整数)の探索対象をCH1,4,7,10、周期4n+1の探索対象をCH2,5,8,11のように不連続のチャンネル同士を同一周期の探索対象としても良い。また、3周期以内で全チャンネルに対する動的スキャンを終えるように探索対象チャンネルを設定しても良いし、5周期以上をかけて全チャンネルに対する動的スキャンを終えるように探索対象チャンネルを設定してもよい。
また、各周期において探索対象とするチャンネルを、探索を繰り返す前に予め設定してもよいし、毎周期、CH1〜13のうちのいずれを探索対象とするかを選択しても良い。例えば第1周期はCH1〜4、第2周期はCH5〜8、第3周期はCH9〜12、第4周期はCH13,1〜3、第5周期はCH4〜7、第6周期はCH8〜11のように、毎周期、連続する4チャンネルを探索対象として、周期が変わる毎に次の連続する4チャンネルを探索対象とするように設定しても良い。
1周期分の探索対象チャンネルに対する動的スキャンを実行すると、ステップS107において、制御部12は、接続設定されているいずれかのアクセスポイント2と接続できたか否かを判定する。いずれかのアクセスポイント2と接続できた場合には(ステップS107:真)、無線接続処理を終了する。いずれのアクセスポイント2とも接続できなかった場合には(ステップS107:偽)、ステップS105からステップS107の処理を繰り返し、毎周期の探索対象チャンネルを変えながらアクセスポイント2の探索と接続を周期毎に順次実行する。
動的スキャンの実行中には、直接無線接続モードでの直接無線通信が滞ることになるが、全チャンネルを複数回に分けて動的スキャンを実行することにより、1回の動的スキャンに要する時間が短くなる。このため上記実施例によると、直接無線接続モードでの直接無線通信が滞る時間を短縮することができる。
3.他の実施の形態
なお、本発明の技術的範囲は、上述した実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。例えば、各周期において探索対象とするチャンネルの数と組合せを各チャンネルの通信状態に応じて動的に設定しても良い。
図7は、各チャンネルの探索所要時間を示す棒グラフである。図8は、本実施例に係る無線接続処理を示すタイミングチャートである。
具体的には、各チャンネルについてアクセスポイント2を探索するのに要する時間(探索所要時間)を計測し、各周期の探索に要する時間のばらつきが最小化するように、探索対象とするチャンネルの組合せを設定する。これにより、アクセスポイント2の探索によりアクセスポイント2を介さない直接無線通信が断絶する時間を平準化することができる。例えば各チャンネルの探索所要時間が図7に示すように計測され、CH1,2,7,10と、CH3,4,5,11と、CH6,8,9,12,13というように組み合わせた場合において各組の探索所要時間のばらつきが最小になるとする。この場合、周期3nの探索対象をCH1,2,7,10、周期3n+1の探索対象をCH3,4,5,11、周期3n+2の探索対象をCH6,8,9,12,13とすればよい。そしてこのように各周期において探索対象とするチャンネルの数を組み合わせると、プリンター1からプローブリクエストを送信するタイミングは図8に示すようになる。
また既に述べたとおり、各周期で動的スキャンが行われる期間中、アクセスポイント2を介さない直接無線通信は滞る。そして一般に、アクセスポイント2を介さない直接無線通信が予め決められた待機時間を越えて途絶えると、無線通信するための接続自体が切断される。そこで、アクセスポイント2を介さない直接無線通信が通信不能により切断されるまでの時間である待機時間をプリンター1において取得し、各回における探索所用時間が待機時間を越えないように、各回の探索において探索対象とするチャンネルの組合せを設定してもよい。アクセスポイント2を介さない直接無線通信が通信不能により切断されるまでの時間である待機時間として、アクセスポイント2を探索するプリンター1に設定されている待機時間と、アクセスポイント2を探索するプリンター1がスマートフォン3に問い合わせてスマートフォン3から取得する待機時間のうち短い方を設定しても良いし、アクセスポイント2を探索するプリンター1が計測した待機時間を取得しても良い。
また、直接無線通信の通信量(データ量)を計測し、通信量に応じて各回の探索において探索対象とするチャンネルの数を変更しても良い。例えば予め決められた計測時間内の直接無線通信の通信量が予め決めておく閾値よりも多い場合には、各周期の探索対象とするチャンネル数を少なくし(例えば2)、閾値よりも少ない場合には探索対象のチャンネル数を多くする(例えば4)。これにより、直接無線通信モードでの直接無線通信が混んでいる場合には、1回の動的スキャンによって直接無線通信が滞る時間が短くなり、直接無線通信が空いている場合には、プリンター1をアクセスポイント2に接続できるまでに要する時間を短くすることができる。
また、直接無線通信の接続端末数を取得し、接続端末数に応じて各回の探索において探索対象とするチャンネルの数を変更しても良い。例えば直接無線通信の接続端末数が予め決めておく閾値よりも多い場合には、各周期の探索対象とするチャンネル数を少なくし(例えば2)、閾値よりも少ない場合には探索対象のチャンネル数を多くする(例えば4)。これにより、直接無線通信モードでの直接無線通信が混みやすい場合には、1回の動的スキャンによって直接無線通信が滞る時間が短くなり、直接無線通信モードでの直接無線通信が空きやすい場合には、プリンター1をアクセスポイント2に接続できるまでに要する時間を短くすることができる。
また、上記実施例では、無線通信装置としてプリンターを例示したが、本発明は、アクセスポイントを介して外部機器と無線接続する機能と、アクセスポイントを介さずに外部機器と無線接続する機能とを有し、これら2つの機能が1つのアンテナを用いて実現されている無線通信部を備える種々の無線通信装置に適用することができることはいうまでもない。
1…プリンター 2…アクセスポイント 3…スマートフォン 11…無線LAN通信部 12…制御部 13…タッチパネルディスプレイ 14…印刷機構 31…無線LAN通信部 32…制御部 33…タッチパネルディスプレイ。

Claims (6)

  1. アクセスポイントを介して無線通信する間接無線通信部と、
    前記アクセスポイントを介さずに無線通信する直接無線通信部と、
    前記アクセスポイントの探索を繰り返す探索部と、
    を備え、
    前記探索部は、前記アクセスポイントを介さない無線通信の通信量が所定の閾値より大きい場合、各回の探索において探索対象とするチャンネルの数を減らし、前記アクセスポイントを介さない無線通信の通信量が所定の閾値より小さい場合、各回の探索において探索対象とするチャンネルの数を増やす、
    無線通信装置。
  2. 前記探索部は、各チャンネルについて前記アクセスポイントを探索するのに要する時間に応じて、各回の探索において探索対象とするチャンネルの組み合わせを設定する、
    請求項1に記載の無線通信装置。
  3. 前記探索部は、前記アクセスポイントを介さない無線通信が通信不能により切断されるまでの時間である待機時間を取得し、前記待機時間に応じて、各回の探索において探索対象とするチャンネルの組み合わせを設定する、
    請求項1に記載の無線通信装置。
  4. 前記探索部は、前記アクセスポイントに対する接続設定がされていて前記アクセスポイントと接続していないときに、前記アクセスポイントを探索する、
    請求項1又は2に記載の無線通信装置。
  5. 前記探索部は、前記通信状態としての接続端末数に応じて、前記探索対象とするチャンネルの数を変更する、
    請求項1から4のいずれか一項に記載の無線通信装置。
  6. アクセスポイントを介さない無線通信の通信量が所定の閾値より大きい場合、各回の探索において探索対象とするチャンネルの数を減らし、前記アクセスポイントを介さない無線通信の通信量が所定の閾値より小さい場合、各回の探索において探索対象とするチャンネルの数を増やしながら前記アクセスポイントの探索を繰り返す、
    ことを含む無線通信方法。
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