JP6775814B2 - ガス濃度測定装置 - Google Patents

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本発明は分析器、特に、ガス濃度を測定できるセンサ素子を利用したガス濃度測定装置に関するものである。
従来からガス濃度を測定する技術は、身近なあらゆる場面で広く用いられている。例えば、可燃性のガス濃度測定技術を利用した家庭用ガスコンロ周辺に据え置かれているガス警報機や、毒性のガス濃度測定技術を利用した自動車排気ガス検知機など、製造、医療、食品、バイオテクノロジーなどあらゆる場面でその技術は広く活用されており、特に酸素濃度の測定技術は、製造業における燃焼効率の向上、又は食品産業、医療産業における反応促進や酸化防止など産業において有効活用されている。また、ガス濃度測定は、医療における呼吸機能検査用ガス濃度測定においても用いられており、これらガス濃度測定技術の技術向上は必須の命題である。
一般に用いられているガスセンサの種類は固体センサ、電気化学式センサ、光学センサなどがあり、低濃度域でのセンサ出力が大きく、高感度なものには、半導体式センサがある。 半導体式センサは金属酸化物からなる半導体がガスと接触した時に生じる抵抗値の変化をガス濃度の変化として検知するものであり、多様なガスの検知に対応できる汎用性の高いセンサとされている。 このような抵抗値の変化を利用したガスセンサは、感応部である金属酸化物からなる半導体の電気抵抗がセンサ近傍のガスの濃度に対応して変化するものであり、その感応部である金属酸化物には、SnO2、ZnO、ZrO2等が用いられている。これらは、前述した家庭用の可燃性ガス警報器のガスセンサとして世の中で広く用いられているものである。
もともと金属酸化物は、基本的に常温において電気伝導率はかなり低く、半導体特性はあまり現れない。しかし、金属酸化物を200℃以上に加熱すれば伝導率が高くなり、半導体特性が現れてくる。この伝導率の変化は、半導体表面へのガス吸着や反応速度等の界面現象に影響し、伝導率によってセンサの抵抗値変化すなわちガス感度及び応答性が定まるとされている。 ガスセンサの性能としては、特にガス感度、応答性が要求され、抵抗変化型のガスセンサでは、感応部においてガスの吸着・脱離が行なわれ平衡に達した時に得られる抵抗値が求める値となるが、センサ近傍のガス濃度が変化した場合、速やかに次の平衡に達することつまり応答性が要求される。一般に、平衡までの応答時間は感応部を高温にすれば短くなるため、感応部を高温で動作させれば良い。 しかし、高温にすればガスの吸着・脱離が脱離側へシフトしガス感度が悪くなる。 このように、ガス感度と応答性は感応部の温度によって相反する性能を示すものであることから、目的とする用途によって使い分ける必要があった。
ここで、医療分野では、酸素は治療、診断、医薬製造などあらゆる場面で利用されており、酸素濃度の測定は非常に重要である。 一般に酸素濃度を測定する場合、酸化ジルコニア(ZrO2)を利用したジルコニア式酸素センサが用いられている。ジルコニア式酸素センサはその寿命の長さや応答性などに利点を有するセンサである。 また、近年、金属酸化物である酸化セリウム(CeO2)が注目されている。 酸化セリウムは、高い酸素拡散係数を有することから、酸素濃度センサや一酸化炭素センサの感応部に用いることが可能な材料であり、抵抗値や応答性が測定環境の湿度の影響受けにくいという特性を持つ材料である。 このように有利な特性を持つ金属酸化物を利用すれば、ガス感度と応答性のいずれも優れたガス濃度測定を行なうことができるようになる。
しかし、これら金属酸化物は、その特性から動作初期段階において、酸化物の界面、例えば酸化物の感応部表面や蒸着された基板パターンとの間における分極作用が進み、酸化物界面の抵抗値が安定せず徐々に変化しゼロ点がずれることにより、実際に得られるデータがドリフトしてしまうという問題があった。 このため、金属酸化物のこれらの状態が測定中変化しないよう、事前にセンサをエージングするなど一定に保つ措置を取る必要があるが、金属酸化物に含有される材料やその製造工程上のバラツキによって、エージング時間などその手法を画一化することは非常に困難であった。 また、金属酸化物の抵抗値が安定したことを確認するためには、サンプルガス等を使用して実際に測定して確認しなければならず、無駄な作業をしなければならなかった。
特許文献1では、このように変化するガスセンサの抵抗値が安定状態に到達したことを判別できる技術について開示している。 ここでは、ガスセンサの交流インピーダンス測定を行い、その値を観測することで安定状態に入ったか否かの判定をしており、サンプルガスを使用せず、容易にその判定ができるとしている。 しかし、金属酸化物の抵抗値が安定するまでは、当該測定をして観測しているだけで安定化させる措置は取られておらず、安定したものと判定されるまでは、待つしかなかった。
そこで、本発明では、ガスセンサの分極作用自体を抑制することで、前述の抵抗値変化が抑制されるようにガスセンサを制御することで、動作初期段階から安定状態でデータのドリフトなくガス濃度測定ができるようになった。
特開2011−202993号公報
本発明の目的は、ガス濃度に感応する金属酸化物を感応部とするガスセンサの分極作用を抑制することで、ガスセンサの抵抗値が動作初期段階から、安定した状態でガス濃度測定をすることのできるガス濃度測定装置を提供することにある。
そこで、請求工に記載のガス濃度測定装置では、ガス濃度に感応して抵抗値が変化する金属酸化物を有するセンサと、前記金属酸化物の両端に印加する電圧の極性を交互に入れ替えるドライブ端入替制御部と、前記印加された電圧によって前記センサから抵抗値または電流値を検出できるようにする制御部と、前記抵抗値または電流値を前記ガス濃度の測定値に変換する変換部を備え、前記ドライブ端入替制御部は、前記検出した抵抗値または電流値に応じて、前記金属酸化物の両端に印加する電圧の正側時間と負側時間との比率を変化させることを特徴とする。
請求項2に記載の発明では、請求項1に記載のガス濃度測定装置において、 金属酸化物の両端に印加する電圧の極性を交互に入れ替えるタイミングの正側と負側の比率を変更できる制御部、を備えたことを特徴とする。
請求項3に記載の発明では、請求項1又は2に記載のガス濃度測定装置において、 金属酸化物の両端に印加する電圧の極性を交互に入れ替える繰り返し周波数は、100Hz以上である、ことを特徴とする。
請求項4に記載の発明では、請求項1〜3のいずれか1項に記載のガス濃度測定装置において、ガス濃度に感応する金属酸化物は、酸化セリウムを含む化合物であることを特徴とする。
請求項5に記載の発明では、請求項1〜4のいずれか1項に記載のガス濃度測定装置において、金属酸化物が感応するガスは、酸素であることを特徴とする。
本発明によれば、ガス濃度に感応する金属酸化物を感応部とするガスセンサの分極作用を抑制することができ、ガスセンサの抵抗値を動作初期段階から安定した状態でガス濃度測定を行なうことができるようになる。
本発明によるガス濃度測定装置のガスセンサ制御部の一例を示すブロック図である。 本発明によるガス濃度測定装置の一例を示すガスセンサの外観図である。 本発明によるガス濃度測定装置の一例を示すブロック図である。 特許文献1に記載のガスセンサの抵抗値変化を示すグラフである。 特許文献1に記載のガスセンサの抵抗値変化を示すグラフである。
本発明のガス濃度測定装置は、ガスセンサ21に対してガスセンサ21のドライブ端の入力1、2を交互に入れ替える制御をすることで、ガスセンサ21に生じる分極作用を抑制するものであり、同時にガス濃度に感応する金属酸化物の抵抗値変化を検出することでガス濃度測定ができる抵抗値検出制御部を備えたものである。 このようにガス濃度測定装置の機能を構成した結果、ガスセンサ21から得られる抵抗値は、機器の動作初期から安定したものとなることから、機器の動作初期からガスセンサ21の分極作用に煩わされず、ガス濃度測定ができるようになった。
以下、本発明を実施するための形態について図面を参照して説明する。
図1は、本発明によるガス濃度測定装置のガスセンサ制御部の一例を示したものである。ガスセンサ21のドライブ端の入力1、2を交互に入れ替え、同時にガス濃度測定ができる抵抗値検出制御部23を有するガスセンサ制御部を示したものである。 図2は、本発明によるガス濃度測定装置のガスセンサ21の外観図であり、図2(A)は感応部である金属酸化物を設けた面であり、図2(B)は金属酸化物を加熱するためのヒータを設けた面である。 図3は、本発明によるガス濃度測定装置の具体的な一実施例であり、ガス濃度測定装置が内蔵された医療用呼吸気ガス分析装置の一実施例である。 図4は、特許文献1に記載のガスセンサについて交流インピーダンス測定の結果であり、最終的にインピーダンスが収束する様子を示したデータである。 図5は、特許文献1に記載のガスセンサについて交流インピーダンス測定の結果であり、最終的にインピーダンスが発散する様子を示したデータである。
本発明に係るガス濃度測定装置の一実施例についてその構成、動作を図1及び図2に基づき説明する。(1)構成・動作について 本発明に係るガス濃度測定装置は、図1のブロック図において、ガスセンサ21、ドライブ端入替制御部22、抵抗値検出制御部23、ヒータ制御部24、CPU25を有している。
ここでガスセンサ21の外観の一例として図2に示す。ガスセンサ21は、図2の外観図において、ガスセンサ端子1、2、ヒータ電圧供給端子3、6、温度測定端子4、5、基板7、パターン8、金属酸化物9、ヒータ10を有している。 ガスセンサ21を動作させ金属酸化物9の抵抗値を検出するため、ガンスセンサ端子1、2の両端に電圧を加える。印加する電圧は検出する回路構成やガスセンサ21の種類により異なるが、例えば1V未満から数Vまでの電圧を印加する。また、電圧制御は一般的な制御でよく、当該実施例では、定電圧制御を用いた回路構成としている。 印加された電圧は基板7上に配置されたパターン8によって金属酸化物9に印加される。パターン8は図2(A)に示すように一定の距離を離したコの字型を形成させたものを、互い違いにくし形が形成されるようレイアウトさせ、当該パターン8のスリットが形成された上に一定の面積、一定の膜厚で金属酸化物9を蒸着する。用いる金属酸化物9の種類、用途等によって面積や膜厚は異なる。 パターン8を通じて、一定の距離を離したスリット間に印加された電圧によって金属酸化物9に電圧が印加され、定電圧制御をしていることから、金属酸化物9の抵抗値変化は電流値の変化として、図1の抵抗値検出制御部23において検出され、CPU25に送信されガス濃度の測定値に変換される。
一方、金属酸化物9である感応部の抵抗値が適正にガス濃度に反応するようにさせるため、金属酸化物9を高温に保つ必要がある。例えば、酸化セリウムの場合、およそ800℃に保つ必要があるため、ガスセンサ21に使用する材料は、基板にセラミック材を使用するなど高耐熱材料で構成させる必要がある。
図2(B)は、金属酸化物9を高温に保つためのヒータ部の外観図であり、金属酸化物が設けられた図2(A)の面の裏側にあたる。ヒータ10は、面状ヒータであっても、線状ヒータであっても良いが、金属酸化物9を高温で且つ一定の温度に保てるようにする必要があるため、ヒータ動作が安定
し易く、制御し易いヒータを選定すべきである。 また、ヒータ温度制御のためヒータ10と同じ面に温度測定用サーミスタ等も配置させておく必要がある。温度測定端子4、5は温度測定用素子によって検出された温度データを取り出す端子である。なお、金属酸化物9は温度が高温に保たれることから、温度測定方式は、熱電対式もしくは電気抵抗式(サーミスタ)を用いた測定方式が、高温について安定的に良い精度のデータが得られるため好ましいが、用途や温度等の目的によって選定すれば良いので、温度が適正に保てるのであれば、他の測定方式であっても特段問題はない。 ヒータ電圧供給端子3、6及び温度測定端子4、5はヒータ10及びこれに配置された温度測定用素子に接続されており、温度測定用素子によって検出された温度データはCPU25に送られ温度データに応じてヒータ制御部24によってヒータ10の動作が制御される。
ここでガスセンサ21に極性を同一にして一定の電圧を印加し続けると、分極作用によりガスセンサ21から得られるデータにドリフト現象が生じてしまう。 これを防ぐため、本発明の一実施例では、ガスセンサ端子1、2に印加する電圧の極性をドライブ端入替制御部22によって、調整されたタイミングで入れ替える構成にしている。ドライブ端入替制御部22は、CPU25によって任意のタイミングで入れ替えることができる。また、印加する際の電圧は、正弦波で印加しても良いし、矩形波であっても良い。 ドライブ端を入り替えるための回路については、スイッチを組み合わせて構成した汎用のスイッチ制御を利用すればよい。また、ドライブ端を入れ替えるタイミング、すなわち切換え周波数は当該実施例では100kHz程度の切り替えで良いため、特段、高周波スイッチを利用する必要性はない。なお、極性を入れ替えるタイミングについて、正側と負側に印加される時間の比率は、50:50に限ることなく、そのデューティー比を調整できる回路構成にしておくべきである。金属酸化物9の素材や含有物、又は製造工程上の差異に応じて、金属酸化物9やパターン8との界面、金属酸化物9の内部とその表面との界面、また金属酸化物9中の粒界など、各々が混在してヒステリシス特性を有していることから、正側と負側が常にバランスをとって分極しているとは限らないからである。したがって、検出されたデータ等の状況に応じて切換え周波数及び正負のデューティー比を変更できる回路構成にしておくのが好ましい。
また、ガスセンサ21に酸素ガスなど気体を接触させるにあたり、ガスセンサ21の感応部である金属酸化物9部分に的確にガスが当たり抵抗値に反応が現れるよう、ガス流路内に適正にガスセンサ21を配置し、ガス流路系を設計する必要もある。
(2)作用・効果について このようなガス濃度測定装置を用いた際の効果を図4、図5に基づき説明する。 図4、図5は特許文献1において開示されたデータであり、図4の検体である酸化セリウムAと、図5の検体である酸化セリウムBに対して、それぞれ周波数を変えて交流インピーダンス測定を行った際の周波数依存性を示すものである。ここで、グラフは複素平面であり、横軸は実数、縦軸は虚数である。 グラフが特異な形を有しているのは、酸化セリウム内の感応部における微粒子内や電極界面での電気抵抗が原因とされている。当該原因の詳細は特許文献1に記載されているとおりであり、ここでの詳細説明は割愛する。
結果として、図4のグラフでは、低い周波数になるにつれて0Ωに収束するが、図5では発散している。これは、図4の酸化セリウムはある程度分極作用が落ち着き安定化状態に入っていることを示し、図5の酸化セリウムでは、安定化状態にはおらず、未だ分極作用が活発に行われていることを示す。 なお、安定化状態に入るために、どれくらい時間を要すかについては、各部分の影響因子が複雑に絡んでいるため、一概には言えず、本当にドリフトがなくなるまでには数年のスパンが要るとの意見もある。 ただし、全体的に徐々にドリフト現象は減って行く事は明確に判っており、図4では低い周波数部分のデータが収束し、図5では発散することである程度の使用に足る安定化状態を維持しているか否かを判定することができる。 ここで図4、図5のいずれのグラフにおいても低い周波数である100Hz以上の周波数では、その抵抗値は半円を描いており、安定化状態か否かに関係なく同じ傾向がみられることから、例えば100kHz近辺の周波数でガスセンサに印加する電圧を交互に入れ替えガス濃度測定をすると、金属酸化物9が安定化状態であるか否かに拘らず比較的安定したデータが得られることが判った。 この傾向は、酸化セリウムに限る特性ではなく、他の金属酸化物であっても同様の傾向が見られる。
本発明を利用すれば、ガスセンサ21を使って測定するにあたり、ガスセンサ21に印加する電圧を交互に入れ替えると同時に、金属酸化物9の抵抗値検出をすることで、ガス濃度測定する際は、金属酸化物9の抵抗値が大きく変化してしまう傾向にある低い周波数を除いて測定することが可能となり、一方、測定しない時は、ドライブ端入替制御部22の機能を止めて、逆にガスセンサ21の分極作用を活性化させてより安定したガスセンサ21を得たい場合は、エージングさせることも可能である。
本発明に係るガス濃度測定装置を利用した一実施例である医療用呼吸気ガス分析装置についてその構成、動作を図3に基づき説明する。 医療用呼気ガス分析装置は、呼吸気中の測定ガスのガス濃度やガス量等を分析し、生体機能の評価や各種疾患の診断、治療効果の評価等に有用である。呼気ガス分析には、呼吸代謝に関する指標を求める呼吸代謝測定や胃のピロリ菌の存在を検査するピロリ菌検査等、各種のものがあるが、本実施例では医療用呼吸代謝測定用の呼気ガス分析装置について説明する。
本発明に係るガス濃度測定装置を利用した医療用呼気ガス分析装置は、図3に示すようにセンサ部31、呼吸流量センサ32、流量センサ信号線33、サンプリング回路34、制御部35、ガス分析部36、ポンプ37、環境状態測定部38、校正ガス供給部Aを有する。ここで、ガス分析部36に本発明に係るガス濃度測定装置が備えられている。 呼気ガス分析をおこなうに当たり、サンプリング回路34を校正ガス供給手段Aに接続し、校正ガスを供給してガス分析を事前におこないガス分析が適正に動作しているか確認をする。前記動作チェックを行ったあと、呼吸気の流量と呼吸気ガスの濃度を測定し、呼吸気の流量と呼吸気ガスの濃度から、呼吸代謝に関する各種指標を求める。 被験者は、センサ部31に呼吸気を吹き込み、吹き込まれた呼吸気は呼吸流量センサ32によって、電気信号に変換され流量センサ信号線33により制御部35に送信される。 一方、被験者がセンサ部31に吹き込んだ呼吸気の一部は、ポンプ37によって陰圧に吸引されたサンプリング回路34によって、サンプリングされサンプリング回路34を通じてガス分析部36に送られる。ガス分析部36では、取り込まれた被験者の呼吸気の一部について酸素濃度等のガス分析がなされる。
従来は、酸素濃度を高感度で且つ良好な応答性能で測定できることからジルコニア式酸素センサを使用していたが、経時的なドリフトが発生し、ゼロ点がずれることから、定期的にサンプルガスによる校正をする必要があり、また、測定前にエージングする時間も要するため、使い勝手が悪い。 ここで、ジルコニアと同様に高感度で且つ良好な応答性能で測定できる金属酸化物である酸化セリウムを使用すれば、最初に初期値を設定しておけば、その後校正を頻繁にする必要はなくなり、使い勝手が良くなる。 しかし、酸化セリウムもジルコニアと同様に金属酸化物であることからエージングが必要であり、また経時的なドリフトも発生するため、校正する手間は完全に無くすことはできなかった。 そこで、当該原因の一つである酸化セリウムの分極作用を防止すべく、酸化セリウムの両端に印加する電圧の極性を交互に入れ替える制御部と、前記電圧の極性を交互に入れ替えながらガスセンサから抵抗値を検出できるようにする制御部と、前記抵抗値を前記ガス濃度の測定値に変換する変換部と、を備えたガス濃度測定装置を医療用呼吸気ガス分析装置のガス分析部36に設けた。
これにより、ガスセンサの感応部の金属酸化物である酸化セリウムの分極作用を抑制させることができ、ガスセンサの抵抗値を動作初期段階から安定した状態でガス濃度測定を行なうことができるようになった。
1、2:ガスセンサ端子 3、6:ヒータ電圧供給端子 4、5:温度測定端子 7: 基板 8: パターン 9: 金属酸化物 10: ヒータ 21: ガスセンサ 22: ドライブ端入替制御部 23: 抵抗値検出制御部 24: ヒータ制御部 25: CPU 31: センサ部 32: 呼吸流量センサ 33: 流量センサ信号線 34: サンプリング回路 35: 制御部 36: ガス分析部 37: ガス輸送部、ポンプ 38: 環境状態測定部 A: 校正ガス供給部

Claims (5)

  1. ガス濃度に感応して抵抗値が変化する金属酸化物を有するセンサと、前記金属酸化物の両端に印加する電圧の極性を交互に入れ替えるドライブ端入替制御部と、前記印加された電圧によって前記センサから抵抗値または電流値を検出できるようにする制御部と、前記抵抗値または電流値を前記ガス濃度の測定値に変換する変換部を備え、前記ドライブ端入替制御部は、前記検出した抵抗値または電流値に応じて、前記金属酸化物の両端に印加する電圧の正側時間と負側時間との比率を変化させてなるガス濃度測定装置。
  2. 金属酸化物の両端に印加する電圧の極性を交互に入れ替えるタイミングの正側と負側時間の比率を変更できる制御部、を備えたことを特徴とする請求項1に記載のガス濃度測定装置。
  3. 金属酸化物の両端に印加する電圧の極性を交互に入れ替える繰り返し周波数は、100Hz以上である、ことを特徴とする請求項1又は2に記載のガス濃度測定装置。
  4. ガス濃度に感応する金属酸化物は、酸化セリウムを含む化合物であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のガス濃度測定装置。
  5. 金属酸化物が感応するガスは、酸素であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のガス濃度測定装置。
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