以下、本発明に係る実施形態を添付図面に従って説明する。なお、以下の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物、あるいは、その用途を制限することを意図するものではない。また、図面は模式的なものであり、各距離の比率等は現実のものとは相違している。
図1は、本発明の一実施形態に係る空気入りタイヤの子午線断面図であって、トレッド部の周辺を示している。図1に示されるように、空気入りタイヤ1は、トレッド面2aを有するトレッド部2と、この幅方向両端部に連なって径方向内側に延びる一対のサイドウォール部3と、各サイドウォール部3の内径端に位置する一対のビード部(不図示)とを備えている。トレッド部2及びサイドウォール部3の内側には、一対のビード部間に架け渡されるようにカーカスプライ4が配設されている。
トレッド部2とカーカスプライ4との間には、ベルト層10及びベルト補強層20が内径側から順に配設されている。カーカスプライ4の内側には、空気圧を保持するためのインナープライ5が配設されている。
ベルト層10は、径方向内側に位置する第1ベルト11と、この外径側に位置する第2ベルト12とを含んでいる。第1ベルト11は、幅方向においてトレッド面2aの略全面にわたって延びている。第2ベルト12は、第1ベルト11よりも幅方向内側に位置している。すなわち、ベルト層10は、タイヤ径方向に段差状に形成された一対の幅方向端部13と、この間に位置する二重構造の中央部14とを有している。
ベルト補強層20は、ベルト層10を、一対の幅方向端部13から中央部14にわたってこの外径側から覆うように構成されており、一対の幅方向端部13をそれぞれ覆う一対のエッジ部21と、中央部14を覆うキャップ部22とを有している。ベルト補強層20は、長手方向に引き揃えられた複数本の補強コード23aをゴム被覆してなる長尺帯状のストリップ23を、ベルト層10の外周に螺旋状に巻回することによって、一対のエッジ部21とキャップ部22とが連続的に構成されている。
例えば、ストリップ23は、線径0.6mmの補強コード23aを1mm間隔で複数本、引き揃えて、これらをゴムで被覆することによって構成され、例えば厚みTSは略1mmであり、幅WSは8mmである。
ストリップ23からベルト補強層20を形成するには、まず、図1において第2ベルト12の右端部の外周に位置する巻始め部24から、タイヤ幅方向外側(右側)へ向けて螺旋状に、ストリップ23の巻回を開始する。次いで、ストリップ23を、第1ベルト11の右端部を超えた位置で左側へ折り返して、左側へ向けて螺旋状に更に巻回する。更に、ストリップ23を、第1ベルト11の左端部を超えた位置で右側へ折り返して、右側へ向けて螺旋状に巻回し、最終的に、第2ベルト12の左端部の外周に位置する巻終わり部25において巻回を終了する。
すなわち、図1に示す断面視において、ベルト補強層20は、ストリップ23が略S字状にタイヤ幅方向に移動しながら螺旋状に巻回されるようになっており、この結果、折り返されるエッジ部21が二重構造に構成される一方で、キャップ部22が一重構造に構成されるようになっている。
ここで、ストリップ23は、巻始め部24及び巻終わり部25においては、更に、タイヤ周方向に平行に1周余分に巻回されるようになっている。具体的には、図1に拡大して示すように、巻始め部24ではタイヤ周方向に平行に1周巻回された後に更に螺旋状に巻回され、巻終わり部25では螺旋状に巻回された最後にタイヤ周方向に平行に更に1周巻回されるようになっている。
このため、エッジ部21は、巻始め部24及び巻終わり部25、すなわち第2ベルト12の両端部の外周において、他の部分に比してタイヤ径方向に多く重複したオーバーラップ部26を有する。具体的には、オーバーラップ部26では、螺旋状に巻回されるのに加えて、タイヤ周方向に更に巻回されるため、エッジ部21の他の部分よりも一層増加した三重構造に構成されることになる。
オーバーラップ部26は、タイヤ幅方向において、ストリップ23の幅WSに対応した範囲W0に形成されており、該範囲W0においてストリップ23の厚みTSだけ、局所的に厚みが増大することになる。上述したように、オーバーラップ部26は、段差状の幅方向端部13に位置しておらず、第2ベルト12の両端部の外周に位置しているため、この外径側に配設されるトレッド部2の肉厚は、オーバーラップ部26の厚み増大分、すなわちストリップ23の厚みTSだけ減少することになる。
図2は、トレッド部2を展開して示す平面図である。図2に示すように、トレッド部2には、タイヤ周方向に延びる主溝6と、タイヤ幅方向に延びる横溝30とが形成されている。主溝6は、幅方向中央に位置する第1主溝6Aと、この両側に位置する一対の第2主溝6Bとを含んでいる。横溝30は、第2主溝6Bからトレッド部2の幅方向端部までタイヤ幅方向外側へ延びるようにタイヤ周方向に離間して複数、形成されている。
トレッド部2には、第1主溝6Aと一対の第2主溝6Bと複数の横溝30によって、陸部7が画定されている。陸部7は、第1主溝6Aと一対の第2主溝6Bとの間に画定された周方向に連続的に延びる一対のリブ7Aと、第2主溝6Bと横溝30とによって画定された複数のブロック7Bとを含んでいる。
ここで、図2に示す平面視において、第2主溝6Bは、オーバーラップ部26よりもタイヤ幅方向内側に位置しており、このため、横溝30はオーバーラップ部26と交差するように対応位置することになる。横溝30は、タイヤ幅方向において、オーバーラップ部26と対応位置する部分に、溝深さが他の部分よりも浅い浅溝部31を有している。
図1を併せて参照して、浅溝部31は、タイヤ幅方向において、オーバーラップ部26を含むように、幅W1がオーバーラップ部26の幅W0よりも広く設定されている。具体的には、浅溝部31のタイヤ幅方向における幅W1は、オーバーラップ部26の幅W0の110%以上150%以下に設定されている。
図3は、図2のIII−III線に沿った断面図であり、浅溝部31のタイヤ周方向断面を示している。また、図3に、横溝30の基本断面形状Bを二点鎖線で併せて示している。図3に示されるように、浅溝部31の溝深さD1は、基本断面形状Bにおける基本溝深さD0よりも浅く設定されている。具体的には、浅溝部31の溝深さD1と基本溝深さD0との差である深さ差ΔDは、ストリップ23の厚みTSと同じか若しくは大きくなるように設定されている。
より具体的には、深さ差ΔDは、ストリップ23の厚みTSの1倍以上3倍以下に設定されている。本実施形態では、ストリップ23の厚みTSは1mmであるので、深さ差ΔDは、1mm以上3mm以下に設定するのが好ましい。
また、浅溝部31には、トレッド面2aに接合される口元に、溝壁面31aがタイヤ周方向に拡幅された拡幅部35が形成されている。すなわち、拡幅部35は、溝幅が浅溝部31ではない部分(基本断面形状B)よりも広い。
拡幅部35は、トレッド面2aと溝壁面31aとの間の角部(ブロック7Bのタイヤ周方向端部に位置する縁部)に形成された、面取り部として構成されている。ここで、浅溝部31は、横溝30の他の部分に比して浅いため溝断面積が減少することになるが、拡幅部35を設けることによって、浅溝部31における溝断面積の上記減少が、相殺若しくは軽減されるようになっている。拡幅部35は、浅溝部31の溝断面積S1が基本断面形状Bにおける基本溝断面積S0の80%以上100%以下になるように設定されている。
上記説明した空気入りタイヤ1によれば、以下の効果を奏する。
(1)横溝30は、ベルト補強層20のオーバーラップ部26に対応位置する部分に浅溝部31を有している。すなわち、局所的に厚みが増大するオーバーラップ部26のために、この外径側に位置するトレッド部2は肉厚が減少するが、横溝30は、ここに浅溝部31を有しているので、肉厚が減少したトレッド部2に横溝30を形成しつつも、溝底厚みTGが局所的に薄くなることが抑制される。しかも、浅溝部31には、拡幅部35が設けられているので、浅溝部31の溝断面積S1の減少が抑制される。
したがって、ベルト補強層20にオーバーラップ部26が存在しており、トレッド部2においてオーバーラップ部26に対応位置(交差)するように横溝30を形成した場合であっても、横溝30の溝底厚みTGが局所的に薄くなることを抑制できるとともに、溝容積の減少を抑制できる。よって、ベルト補強層20からの補強コード23aの露出を防止しつつ、ハイドロプレーニング性能の低下を抑制できる。
また、ベルト補強層20のオーバーラップ部26を、ベルト層10の段差状の幅方向端部13に配設することを要しないので、オーバーラップ部26の配設位置の自由度を向上できる。さらに、横溝30の溝底厚みTGを確保するために、トレッド部2のゴム厚みを全体的に増大させることを要しない。
(2)拡幅部35が面取り部として構成されているので、横溝30によって画定されるブロック7Bを、負荷転動時に路面に対して、面取り部を介して徐々に接地させることができるとともに、徐々に離脱させることができる。これによって、ブロック7Bの縁部における接地圧の局所的な集中が緩和されるので、ブロック7Bにおける接地圧を略均一化させることができるので、ドライ路面における操縦安定性が向上する。
(3)浅溝部31は深さ差ΔDが、ストリップ23の厚みTSの1倍以上3倍以下に設定されている。これによって、浅溝部31の溝深さD1をオーバーラップ部26の厚み増大分(ストリップ23の厚みTS)に対して適正な範囲に設定できるので、ベルト補強層20からの補強コード23aの露出を防止しつつ、偏摩耗を抑制できる。
すなわち、浅溝部31の深さ差ΔDがオーバーラップ部26の厚み増大分より小さく設定されていると、オーバーラップ部26による厚み増大分を相殺できず、ベルト補強層20から補強コード23aが露出してしまう虞がある。また、浅溝部31の深さ差ΔTがオーバーラップ部26の厚み増大分の3倍より大きく設定されていると、オーバーラップ部26に対応位置する部分の溝底の厚みTGが逆に局所的に増大してしまうので、ブロック7Bの剛性が浅溝部31に対応位置する浅溝対応部分とそれ以外とで不均一になりやすく、偏摩耗が生じやすい。
(4)浅溝部31は、タイヤ幅方向において、オーバーラップ部26を含むように、幅W1がオーバーラップ部26の幅W0よりも広く設定されており、具体的には、浅溝部31の幅W1がオーバーラップ部26の幅W0の110%以上150%以下に設定されている。これによって、浅溝部31をオーバーラップ部26に対して適正な範囲に配設できるので、ベルト補強層20からの補強コード23aの露出を防止しつつ、偏摩耗を抑制できる。
すなわち、浅溝部31の幅W1がオーバーラップ部26の幅W0の110%より短いと、オーバーラップ部26のタイヤ幅方向位置のバラツキ等により溝底厚みTGが局所的に薄くなりベルト補強層20から補強コード23aが露出してしまう虞がある。また、浅溝部31の幅W0がオーバーラップ部26の幅W1の150%より長いと、局所的に溝底厚みTGが厚くなってしまうため、ブロック7Bの剛性が浅溝部31に対応位置する浅溝対応部分とそれ以外とで不均一になりやすく、偏摩耗が生じやすい。
(5)浅溝部31の溝断面積S1は、横溝30の基本断面形状Bの基本溝断面積S0の80%以上100%以下に設定されている。これによって、浅溝部31の溝断面積S1を適正な大きさで確保できるので、ハイドロプレーニング性と操安性とを両立できる。
すなわち、浅溝部31の溝断面積S1が、基本断面形状Bの基本溝断面積S0の80%より小さくなると、基本断面部分との溝断面積の差が20%を上回るので、排水性が著しく低下し、この結果、ハイドロプレーニング性が低下する。また、浅溝部31の溝断面積S1が、基本断面形状Bの基本溝断面積S0を上回ると、ブロック7Bの剛性が過度に低下し、特に操舵時に負荷の掛かる踏み込み側の剛性が低下しやすく、著しく操安性が低下してしまう。
上記実施形態では、拡幅部35を、浅溝部31の口元に形成したが、図4及び図5に示される拡幅部36のように、溝底部分に形成してもよい。また、図示は省略するが、拡幅部を深さ方向において口元よりも内径側の途中部分に形成してもよい。本構成によっても、オーバーラップ部26に対応位置する浅溝部31における、溝底厚みTGの局所的な減少を抑制しつつ溝断面積の減少を抑制できる。
さらに、横溝30によって画定されるブロック7Bのうち浅溝部31に対応する浅溝対応部分は、ブロック高さが低いので他の部分に比して剛性が高く、摩耗しやすくなる。しかしながら、浅溝対応部分は、拡幅部36によって内径側におけるタイヤ周方向長が短くなるので、タイヤ径方向及びタイヤ周方向における剛性が低下する。すなわち、浅溝対応部分は、ブロック高さの低さに起因した剛性向上が、拡幅部36による剛性低下によって相殺されるので、他の部分に比して局所的に剛性が高くなることが抑制される。したがって、ブロック7Bの偏摩耗が抑制される。
また、図6及び図7に示されるように、拡幅部37を、溝深さにわたって溝壁面31aに形成してもよい。この他、拡幅部を、種々の位置に形成してもよく、円状、楕円状、台形状、矩形状、多角形状等、種々の断面形状に構成してもよい。また、溝壁面31aを、内径側に向かって溝幅が広がるように傾斜させてもよい。
上記実施形態では、ベルト補強層20を、ベルト層10の幅方向両端部13を覆う一対のエッジ部21と、中央部14を覆うキャップ部22とにより構成したが、エッジ部21又はキャップ部22のいずれか一方のみを覆うものにも適用してもよい。この場合であっても、オーバーラップ部に対応位置する部分に浅溝部を設けると共に、拡幅部を設ければよい。特には、ベルト補強層においてオーバーラップ部が本実施形態のように3重構造となる場合、若しくは3重構造より更に径方向に重複するような場合等、トレッド部の肉厚が大きく減少しやすい場合に、本発明を好適に適用できる。
なお、本発明は、前記実施形態に記載された構成に限定されるものではなく、種々の変更が可能である。
オーバーラップ部を有するベルト補強層と、この外径側に配設されて平面視でオーバーラップ部に交差するように対応位置する横溝が形成されたトレッド部とを備えた、比較例1,2及び実施例1〜3の空気入りタイヤについて、補強コード露出不良の発生率と、ハイドロプレーニング性能と、ドライ操縦安定性能と、ブロック内偏摩耗性とを評価した。
以下の表1に示すように、比較例1,2及び実施例1〜3の空気入りタイヤは、オーバーラップ部26に対応位置する部分の浅溝部31の構成が異なっている。比較例1に係る横溝30には、浅溝部が形成されていないが、比較例2及び実施例1〜3に係る横溝30には、浅溝部が形成されている。更に、比較例2に係る横溝30の浅溝部には、拡幅部が設けられていないが、比較例1〜3係る横溝の30の浅溝部には、拡幅部が設けられている。他の構成は同一である。
図8は、比較例1及び2に係る横溝30を示す、図3と同様の断面図であって、タイヤ幅方向において、ベルト補強層20のオーバーラップ部26に対応位置する部分の断面形状を示している。図8に示されるように、比較例1においては、横溝30は浅溝部も拡幅部も有しておらず、オーバーラップ部に対応位置する部分も基本断面形状Bに形成されている。比較例2においては、横溝30は、比較例1に対して、単に溝深さを浅くした浅溝部41を有し、拡幅部は有していない。このため、実施例2の浅溝部31においては、溝断面積S1が基本溝断面積S0に対して70%に設定されており、本発明の下限値である80%を下回っている。
実施例1に係る浅溝部31は、図7を参照して上述した、溝深さにわたって形成された拡幅部37を有している。実施例2に係る浅溝部31は、図3を参照して上述した、口元に形成された拡幅部35を有している。実施例3に係る浅溝部31は、図5を参照して上述した、口元よりも内径側(溝底部)に形成された拡幅部36を有している。実施例1〜3には、浅溝部31に拡幅部36が形成されているので、溝断面積S1が基本溝断面積S0に対して90%に設定されており、本発明の下限値である80%を上回っている。
この他、浅溝部31の溝深さD1及び幅W1に関して、比較例2及び実施例1〜3はいずれも、同一の値に設定されている。具体的には、浅溝部31の幅W0は、オーバーラップ部26の幅W0に対して125%に設定されており、本発明の下限値である110%を上回っている。また、浅溝部31の溝深さD1は、いずれも6.5mmに設定されており、基本溝深さD0に対して、少なくともストリップ23の厚みT3と同じか若しくは大きい値である1.5mm浅くなるように設定されている。
補強コード露出不良の発生率評価では、生産本数における補強コード露出不良の発生率を評価した。比較例1の不良率を100として、残りの比較例2及び実施例1〜3を指数化して示している。値が大きいほど、不良率が低いことを示している。
ハイドロプレーニング性能の評価では、車両に各タイヤを装着して、片輪を水深8mmの水路、片輪を乾燥路で左右輪のスリップ率差が10%に到達した速度を計測して評価した。比較例1の結果を100として、残りの比較例2及び実施例1〜3を指数化して示している。値が大きいほど、ハイドロプレーニング性能が優れていることを示している。
ドライ路面操縦安定性能の評価では、車両に各タイヤを装着して、ドライ路面を、加速・制動・旋回・レーンチェンジする走行を実施して、ドライバーによる官能試験により、操縦安定性を評価した。比較例1の結果を100として、残りの比較例2及び実施例1〜3を指数化して示している。値が大きいほど、ドライ路面操縦安定性能が優れていることを示している。
ブロック内偏摩耗性の評価では、ショルダーブロック内での摩耗量をタイヤ幅方向において5mm間隔で測定し、その均一性を評価した。比較例1の結果を100として、残りの比較例2及び実施例1〜3を指数化して示している。値が大きいほど、ブロック内偏摩耗性が優れていることを示している。
単に溝深さを浅くしただけの比較例2の空気入りタイヤでは、補強コード露出不良の発生率は低下するものの、溝容積の減少に起因してハイドロプレーニング性能は低下している。また、溝深さが局部的に浅くなるため、ブロック剛性が局部的に向上し、この結果、ドライ路面操縦安定性は向上する反面、ブロック内偏摩耗性が悪化してしまう。
浅溝部31に併せて拡幅部35〜37が設けられた実施例1〜3の空気入りタイヤではいずれも、ハイドロプレーニング性能を維持しつつ、補強コード露出不良の発生率が低下している。
特に、拡幅部35を浅溝部31の口元に面取り部として設けた実施例2の空気入りタイヤでは、負荷転動時において路面に対して徐々に接地及び離脱させることができるので、ブロックの縁部における接地圧の局所的な集中が緩和されるので、ブロックにおける接地圧を略均一化させることができるので、ドライ路面操縦安定性能が優れている。
また、拡幅部36を浅溝部31の溝底に設けた実施例3の空気入りタイヤでは、ブロックのうち、浅溝部31が形成された部分に対応する浅溝対応部分の、剛性を低減させることができる。これによって、ブロックの浅溝対応部分は、ブロック高さの低さに起因した剛性向上が、拡幅部36による剛性低下によって相殺されるので、他の部分に比して局所的に剛性が高くなることが抑制される。したがって、ブロック内偏摩耗性が優れている。