JP6773687B2 - 制御された鎖置換を用いてのdna配列決定 - Google Patents

制御された鎖置換を用いてのdna配列決定 Download PDF

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Description

関連出願の相互参照
本出願は、米国仮特許出願第62/117、391号(2015年2月17日に出願された)及び第62/194、741号(2015年9月20日に出願された)に対する優先権を主張する。上記仮出願のそれぞれの全内容は、参照により本明細書に組込まれる。
発明の分野
本発明は、DNA配列決定、ゲノミクス及び分子生物学の分野に関する。
核酸配列決定及び再配列決定のための低コストで高スループットの方法の必要性が、「超並列配列決定(massively parallel sequencing)」(MPS)技法の開発につながっている。そのような配列決定法の改善は、化学、医学、農業において大きな価値がある。
本発明は、核酸配列決定(例えば、ゲノムDNA配列決定)に関する。1つの側面によれば、一本鎖DNA、例えばDNAコンカテマー(例えば、DNAナノボール又はDNB)のペアエンドシーケンシング法が提供される。典型的には、配列決定されるDNAは、標的配列、及び少なくとも1つのアダプター配列を含む。
本発明は、支持体上に固定された鋳型DNAポリヌクレオチドに対して相補的なDNA鎖の生成方法に関し、ここで前記鋳型DNAは、第1標的DNA配列の3′側の第1アダプターと5′側の第2アダプターとの間に介在する第1標的DNA配列を含む。前記方法は、第1アダプターにおける第1プライマー結合配列に対して第1プライマーをハイブリダイズし;第1標的DNA配列に対して相補的な配列、及び第2アダプターの少なくとも一部に対して相補的な配列を含む第2鎖を生成するために、第1DNAポリメラーゼを用いて第1プライマーを延伸し;第2プライマー結合配列に対して第2プライマーをハイブリダイズし;そして第3鎖を生成するために鎖置換活性を有するDNAポリメラーゼを用いて第2プライマーを延伸することを含む。前記第3鎖は、前記第2鎖を部分的に置換し、そして部分的にハイブリダイズされた第2鎖を生成し、ここで前記部分的にハイブリダイズされた第2鎖は、1)前記鋳型DNAポリヌクレオチドに対してハイブリダイズされる、ハイブリダイズされた部分、及び2)前記第1標的DNA配列に対して相補的である配列、及び前記第2アダプターの少なくとも一部に対して相補的である配列を含む末ハイブリダイズオーバーハンク部分を含む。
いくつかの実施形態によれば、DNA鋳型ポリヌクレオチドは、第1アダプターの3′側にある追加のアダプター、すなわち第3アダプター;及び追加の標的DNA配列、すなわち第1アダプターと第3アダプターとの間に介在する第2標的DNAを含む。1つの実施形態によれば、鋳型DNAポリヌクレオチドは第3アダプターを含み、そして第2プライマー結合配列は第3アダプターに存在する。別の実施形態によれば、第2プライマー結合配列は、第1アダプターに存在し、前記アダプターはまた、第1プライマーも含む。
1つの実施形態によれば、第2鎖を生成するために使用される第1DNAポリメラーゼ、及び第3鎖を生成するために使用される、鎖置換活性を有するDNAポリメラーゼは、同じポリメラーゼである。1つの実施形態によれば、第1プライマー及び第2プライマーは、それらのそれぞれのプライマー結合配列にハイブリダイズされるか、又は同じ反応において延伸される。
1つの実施形態によれば、前記方法はさらに、第2アダプターの少なくとも一部に対して相補的である配列に対して配列決定オリゴヌクレオチドをハイブリダイズさせ、そして第1標的DNA配列に対して相補的な配列の少なくとも一部のヌクレオチド配列を決定することも含む。
1つの実施形態によれば、第1アダプター、第2アダプター、及び存在するなら、第3アダプターは、同じヌクレオチド配列を有する。
1つの実施形態によれば、鋳型DNAポリヌクレオチドはDNAコンカテマーを含み、そして第1標的DNA配列及び第2標的DNA配列は同じヌクレオチド配列を有する。
1つの実施形態によれば、鋳型DNAポリヌクレオチドはDNAコンカテマーを含み、そして第1プライマー及び第2プライマーは同じヌクレオチド配列を有する。
1つの実施形態によれば、複数の第3鎖は、複数の第2プライマー結合配列に対して、延長可能及び延長不可能プライマーを含む複数第2プライマーをハイブリダイズすることにより生成される。
1つの実施形態によれば、第3鎖を生成するためへの第2プライマーの延伸は、5、10、20、30、40又は60分の固定時間間隔で終結される。1つの実施形態によれば、終結は、化学的終結により、すなわち化学物質の添加により達成される。1つの実施形態によれば、反応を終結するために使用される化学物質は、1.5MのNaClを含むトリス緩衝液である。別の実施形態によれば、終結は、鎖終結ヌクレオチド類似体、例えばddNTPの取り込みにより達成される。いくつかの実施形態によれば、ddNTPは、化学的終結剤の添加の後に添加される。
1つの実施形態によれば、第2プライマーを延伸する反応は、第2鎖の相補的置換が回避されるように、温度、酵素濃度及びプライマー濃度を選択することによって制御される。
図1は、配列決定のためのDNA鎖を製造するための方法に使用される工程を例示する。
図2は、配列決定のためのDNA鎖を製造するための関連方法に使用される工程を例示する。
図3は、DNA鎖からの配列の決定に使用される工程を例示する。
図4は、DNAポリメラーゼの鎖置換活性を用いてDNB上に相補的鎖(一連の後続フラグメント)を生成するための典型的な延伸プライマーの使用方法を例示する。
図5は、DNBに対して相補的なDNA鎖の生成及び配列決定のための典型的なアダプター及びプライマー配列を示す。
図6は、固定された適合DNAに対して相補的なDNA鎖の生成のための典型的な方法の説明図である。
1.概要
特定の第1の側面によれば、本発明は、配列決定のためのDNA鎖の生成方法、並びにそれらの方法に従って生成されるDNA鎖を用いての遺伝子コンストラクト、ライブラリー及びアレイを提供する。特定の第2の側面によれば、本発明は、第1の側面に従って生成されるDNA鎖、遺伝子コンストラクト、ライブラリー及びアレイを用いての配列決定法を提供する。
配列決定のためのDNA鎖の製造
1つのアプローチによれば、配列決定のためのDNA鎖は、
a)第1標的DNA配列に対して3′側の第1アダプターと、第1標的DNA配列に対して5′側の第2アダプターとの間に介在する第1標的DNA配列を含み、そして任意には、前記第1アダプターに対して3′側の第3アダプター、及び第1アダプターと第3アダプターとの間に介在する第2標的DNA配列を含む、鋳型DNAポリヌクレオチド(該鋳型DNAポリヌクレオチドは支持体上に固定されている)を提供し;
b)第1プライマーと、前記固定された鋳型DNAポリヌクレオチドとを組合し、そして前記第1アダプターにおける第1プライマー結合配列に対して前記第1プライマーをハイブリダイズし、ここで前記第1プライマーは、固定された鋳型DNAポリヌクレオチドと組合される場合、支持体上に固定されておらず;
c)第2鎖を生成するために、第1DNAポリメラーゼを用いて前記第1プライマーを延伸し、ここで前記第2鎖は前記第1標的DNA配列に対して相補的な配列、及び前記第2アダプターの少なくとも一部に対して相補的な配列を含み;
d)第2プライマーと、前記固定された鋳型DNAポリヌクレオチドとを組合し、そして第2プライマー結合配列に対して第2プライマーをハイブリダイズし、ここで前記第2プライマー結合配列は前記第1プライマー結合配列に対して3′側に存在し、前記第2プライマーは、前記固定された鋳型DNAポリヌクレオチドと組合される場合、支持体上に固定されておらず;そして
e)第3鎖を生成するために、鎖置換活性を有するDNAポリメラーゼを用いて前記第2プライマーを延伸することにより生成され、
ここで、前記第3鎖を生成するためへの第2鎖の延伸が前記第2鎖を部分的に置換し、それにより、
(i)前記鋳型DNAポリヌクレオチドに対してハイブリダイズされる、ハイブリダイズされた部分、及び
(ii)前記第1標的DNA配列に対して相補的である配列、及び前記第2アダプターの少なくとも一部に対して相補的である配列を含む末ハイブリダイズオーバーハンク部分(該末ハイブリダイズ部分は前記ハイブリダイズされた部分に対して第2鎖において5′側に存在する)を有する部分的にハイブリダイズされた第2鎖を生成する。
図1は、上記工程(a)−(e)を例示する。
パネル1.1は、第1標的DNA配列に対して3′側の第1アダプターと、第1標的DNA配列に対して5′側の第2アダプターとの間に介在する第1標的DNA配列を含む鋳型DNAポリヌクレオチドを示す。
パネル1.2は、第1アダプターにおいて第1プライマー結合配列1に対してハイブリダイズされる第1プライマーを示す。
パネル1.3は、第1プライマーが第2鎖を生成するために第1DNAポリメラーゼを用いて延伸されることを示し、ここで前記第2鎖は、(i)第1標的DNA配列に対して相補的な配列2及び(ii)第2アダプターの少なくとも一部に対して相補的な配列3を含む。
パネル1.4は、第2プライマー結合配列4に対して第2プライマーをハイブリダイズすることを示し、ここで前記第2プライマー結合配列は、前記第1プライマー結合配列に対して3′側に存在する。図1に示される例においては、第2プライマー結合配列は、3′側(第1プライマー結合に対して)の第1アダプターに含まれる。(第2プライマー結合配列が第3アダプターに存在する、図2、パネル2.4に比較すること)。
パネル1.5は、第3鎖を生成するために鎖置換活性を有するDNAポリメラーゼを用いての第2プライマーの延伸を示す。パネル1.5に示されるように、第3鎖の延伸は、第2鎖を部分的に置換する。この部分的置換は、鋳型DNAポリヌクレオチドに対して部分的にハイブリダイズされる第2鎖(又は「第1鎖」)をもたらす。部分的にハイブリダイズされた第2鎖は、鋳型DNAポリヌクレオチドに対してハイブリダイズされるハイブリダイズされた部分(5)、及び第1標的DNA配列に対して相補的である配列2及び第2アダプターの少なくとも一部に対して相補的である配列7を含むハイブリダイズされていないオーバーハング部分6を有する。
図2は、上記工程(a)−(e)を例示するための第2スキームを示す。
パネル2.1は、(i)第1標的DNA配列に対して3′側の第1アダプターと、第1標的DNA配列に対して5′側の第2アダプターとの間に介在する第1標的DNA配列、及び(ii)第1アダプターと第3アダプターとの間に介在する第2標的DNA配列を含む鋳型DNAポリヌクレオチドを示す。
パネル2.2は、第1アダプターにおける第1プライマー結合配列1に対してハイブリダイズされる第1プライマーを示す。
パネル2.3は、第1プライマーが、第2鎖を生成するために第1DNAポリメラーゼを用いて延伸されることを示し、ここで前記第2鎖は、(i)第1標的DNA配列に対して相補的な配列2、及び第2アダプターの少なくとも一部に対して相補的な配列3を含む。
パネル2.4は、第2プライマー結合配列4への第2プライマーのハイブリダイゼーションを示し、ここで前記第2プライマー結合配列は、第1プライマー結合配列に対して3′側に存在する。図2に示されるように、第2プライマー結合配列は、第3アダプターに含まれる。
パネル2.5は、第3鎖を生成するために鎖置換活性を有するDNAポリメラーゼを用いての第2プライマーの延伸を示す。パネル2.5に示されるように、第3鎖の延伸は、第2鎖を部分的に置換する。この部分的置換は、鋳型DNAポリヌクレオチドに対して部分的にハイブリダイズされる第2鎖(又は「第1鎖」をもたらす。部分的にハイブリダイズされた第2鎖は、鋳型DNAポリヌクレオチドに対してハイブリダイズされる、ハイブリダイズされた部分5、及び第1標的DNA配列に対して相補的である配列2及び第2アダプターの少なくとも一部に対して相補的である配列7を含むハイブリダイズされていないオーバーハング部分6を有する。
DNA鎖の配列決定
DNA配列決定は、配列決定鋳型として、部分的にハイブリダイズされた第2鎖を用いて適用され得る。第2鎖は、第1標的DNA配列に対して相補的な配列を含むので、この方法は、第1標的DNA配列のヌクレオチド配列を決定するために使用され得る。
1つのアプローチによれば、配列決定工程は:
f)第2アダプターの少なくとも一部に対して相補的である第3鎖における配列に対して配列決定オリゴヌクレオチドをハイブリダイズし、そして
g)第1標的DNA配列に対して相補的である配列の少なくとも一部を決定することを含む。配列決定法は例えば、合成による配列決定(配列決定オリゴヌクレオチドの延伸を含む)、及び/又は連結による配列決定(配列決定オリゴヌクレオチドへのプローブの連結を含む)を包含し(但し、それらだけには限定されない)、又は他の方法も含むことができる。
図3は、上記工程(f)−(g)を例示するためのスキームを示す。
パネル3.1は、第2アダプターの少なくとも一部に対して相補的である第2鎖に対する配列決定オリゴヌクレオチド8のハイブリダイゼーションを示す。
パネル3.2は、配列決定オリゴヌクレオチドが延伸生成物9を生成するためにプライマー延伸のためのプライマーとして作用する合成方法による配列決定を用いて、第1標的DNA配列に対して相補的である配列の少なくとも一部を決定するための配列決定オリゴヌクレオチドの延伸(及びそれによる第1標的配列の決定)を示す。
パネル3.3は、配列決定オリゴヌクレオチドへのプローブ10の連結、それにより、第2鎖配列に対して相補的な配列を含む連結生成物の生成、それにより、連結方法による配列決定を用いての第2鎖の配列の決定(及びそれにより、第1標的配列の決定)を示す。
それらの要素及び工程の個々が、より詳細に記載されている。本発明の側面は特定の実施形態又は図解を参照して記載されているが、本開示を読むと、当業者には他の実施形態が明白であり、そしてそのような実施形態は本発明の範囲内にあると考えられることが理解されるであろう。
2.鋳型DNAポリヌクレオチド
本記載に使用される場合、「鋳型DNAポリヌクレオチド(template DNA polynucleotide)」とは、標的DNA配列に対して3′側の「第1アダプター」及び標的DNA配列に対して5′側の「第2アダプター」として本明細書において言及される2種のアダプター配列間に介在する標的DNA配列を含むDNAコンストラクトである。本明細書において使用される場合、「介在する(interposed)」とは、標的DNA配列がアダプター配列間にあることを意味する。いくつかの実施形態によれば、標的DNA配列は、アダプター配列と連続しており、そして他の塩基又は配列は存在しない(例えば、標的DNA配列とアダプター配列との間に存在する)が、しかしこれはすべての実施形態においては必要とされない。アダプター間に介在する配列はまた、アダプターを端に有する配列としても言及され得る。
本発明の方法を用いて、標的DNA配列の少なくとも一部が決定される。標的DNAは、以下に記載されるように、任意の数の源由来であり得る。
鋳型DNAポリヌクレオチドは、フランキングアダプターと目的の標的DNA配列とを会合するための任意の方法を用いて生成され得る。例えば、目的の標的DNAは、生物学的源、例えば、細胞、組織、生物、又は細胞又は生物集団から得られ、そしてフランキングアダプターは、連結、増幅、転位、挿入、等により付加され得る。例えば米国特許第8445194号(アダプター及び標的配列を含むDNAナノボールを記載する)、国際特許公開第WO00/18957号(アダプターを端に有する配列決定標的配列を記載する)、及び米国特許公開番号US2010/0120098号(断片化を記載する)(それらの個々は、すべての目的のためにその全体が組み込まれる)を参照のこと。
3.鋳型DNAポリヌクレオチドのライブラリー
多くの超並列シーケンシング(MPS)技法によれば、配列決定鋳型のライブラリーが生成され、そしてライブラリー中の個々の種が並行して配列決定される。例えば、Drmanacなどにより開発されたDNAナノボールアプローチによれば、ゲノムDNAが断片化され、そして個々のフラグメントが用いられ、プラットフォーム特異的オリゴヌクレオチドアダプターがゲノムDNA配列を分離する環状DNAが生成される(前記分離されたゲノムDNA配列はゲノムにおいて連続的であり得る)。環状DNAは、支持体上に固定され得る一本鎖コンカテマー(「DNAナノボール」)を生成するために増幅される。「Solexa」タイプの配列決定によれば、ゲノムDNAが断片化され、そして次に、DNAフラグメントがプラットフォーム特異的オリゴヌクレオチドアダプターに連結される。アダプターは、支持体上に個々のフラグメントを固定するために使用され、ここでそれらは、配列決定のためのクローン的にクラスター化されたアンプリコンを生成するために現場生成される。多くの他のMPS配列決定アプローチが知られている。
従って、本発明は時々、標的DNA(例えば、単一のDNB鋳型DNA)に関して記載されているが、MPS配列決定は、典型的には、多くの異なった標的配列(例えば、異なったゲノムDNAフラグメント)を含むが、しかし共通するアダプター配列を共有するコンストラクトのアレイ(例えばDNAコンカテマー、又は鋳型DNAポリヌクレオチドのクローンコピーを含むアレイ)上で、配列の大きなライブラリーを用いて実施されることが理解されるであろう。
MPS配列決定ライブラリーの製造方法、及びそのようなライブラリーを用いての配列決定方法は、当業界において良く知られており、そしてそのような方法を読者が熟知していることが前提である。例えば、以下を参照のこと:Shendure, J. and H. Ji. "Next-generation DNA sequencing." Nature biotechnology 26.10 (2008): 1135-1145; Shendure, J., et al. “Advanced sequencing technologies: methods and goals”. Nat. Rev. Genet. 5, 335-344 (2004); Metzker, Michael L. "Sequencing technologies-the next generation." Nature Reviews Genetics 11.1 (2010): 31-46; Drmanac, R. et al. "Accurate Whole Genome Sequencing as the Ultimate Genetic Test." Clinical Chemistry 61.1 (2015): 305-306; Drmanac, R. et al. "Human genome sequencing using unchained base reads on self-assembling DNA nanoarrays." Science 327.5961 (2010): 78-81; Drmanac, S. et al. “Accurate sequencing by hybridization for DNA diagnostics and individual genomics.” Nat. Biotechnol. 16, 54-58 (1998); Margulies, M. et al. "Genome sequencing in microfabricated high-density picolitre reactors." Nature 437.7057 (2005): 376-380; Ng, S. et al. "Targeted capture and massively parallel sequencing of 12 human exomes." Nature 461.7261 (2009): 272-276; Meng, H-M et al. "DNA dendrimer: an efficient nanocarrier of functional nucleic acids for intracellular molecular sensing." ACS Nano 8.6 (2014): 6171-6181; Head, S. et al. "Practical Guide"; Head, S. et al. "Practical Guide."; Shendure, J. et al. Accurate multiplex polony sequencing of an evolved bacterial genome. Science 309, 1728-1732 (2005); Brenner, S. et al. “Gene expression analysis by massively parallel signature sequencing (MPSS) on microbead arrays” Nat. Biotechnol. 18, 630-634 (2000); Ronaghi et al. “Real-time DNA sequencing using detection of pyrophosphate release” Anal. Biochem. 242, 84-89 (1996); McKernan, K. et al. “Reagents, methods, and libraries for bead-based sequencing,” 米国特許出願第20080003571 号(2006); Adessi, C. et al. “Solid phase DNA amplification: characterisation of primer attachment and amplification mechanisms” Nucleic Acids Res. 28, e87 (2000)、それらの個々は、DNA配列決定ライブラリーの調製、及びMPS配列決定プラットフォーム及び技法を教示することを含むすべての目的のために完全に組み込まれる。
4.標的DNA配列
鋳型DNAポリヌクレオチドの標的DNA部分は、任意の源、例えば天然に存在する配列(例えば、ゲノムDNA、cDNA、ミトコンドリアDNA、無細胞DNA、等)、人工配列、例えば、合成配列、遺伝子シャフリング又は分子進化の生成物、等)、又はそれらの組合せからであり得る。標的DNAは、源、例えば生物又は細胞(例えば、植物、動物、ウィルス、細菌、菌類、ヒト、哺乳類、昆虫)、法医学的源、等に由来することができる。標的DNA配列は、生物集団、例えば、腸内細菌集団からであり得る。標的DNA配列は、サンプルから直接的に入手され得るか、又は増幅反応、断片化反応、等の生成物であり得る。
標的DNAは、特定のサイズ範囲内の長さ、例えば50−600個の長さのヌクレオチドを有することができる。他の典型的なサイズ範囲は、25−2000、50−1000、100−600、50−100、50−300、100−300及び100−400個の長さのヌクレオチドを包含する。複数の異なった標的DNAを有する鋳型DNAポリヌクレオチドにおいては、標的DNAは、同じ長さであっても又は異なった長さであり得る。鋳型DNAポリヌクレオチドのライブラリーにおいては、ライブラリーのメンバーは、いくつかの実施形態によれば、類似する長さ(例えば、すべて、25−2000個のヌクレオチドの範囲、又は別の範囲)を有することができる。
1つのアプローチにおいては、標的DNAは、より大きな源のDNA(例えば、ゲノムDNA)を断片化することにより調製され、所望するサイズ範囲でのフラグメントが生成され得る。いくつかのアプローチによれば、サイズ選択工程を用いて、特定サイズ範囲内のフラグメントのプールが得られる。
5.アダプター
鋳型DNA又は鋳型DNAポリヌクレオチドは、本明細書の開示方法に使用される場合、複数のアダプターを含む。アダプターは、支持体上に鋳型DNAポリヌクレオチドを固定するための要素、配列決定に使用されるオリゴヌクレオチドを結合する要素(合成方法による配列決定において延伸されるプライマーのための結合部位、及び/又はcPAL又は他の連結ベースの配列決定方法のためのプローブ、及び同様のもの)、又は固定化及び配列決定のための両要素を含むことができる。アダプターは以下の追加の特徴を含むことができる:反応エンドヌクレアーゼ認識部位、延伸プライマーハイブリダイゼーション部位(分析における使用のための)、バーコード配列、ユニーク分子識別子配列、及びポリメラーゼ認識配列。
アダプター配列は、特定の配列決定プラットフォーム及び意図される使用のために適切な長さ、構造及び他の性質を有することができる。例えば、アダプターは、一本鎖、二本鎖又は部分的二本鎖であり得、そして意図される使用のために適切な長さのものであり得る。例えば、アダプターは、10−200個のヌクレオチド、20−100個のヌクレオチド、40−100個のヌクレオチド又は50−80個のヌクレオチドの範囲の長さを有することができる。いくつかの実施形態によれば、アダプターは、塩基、糖及び/又はリン酸部分への修飾を含む1又は2以上の修飾されたヌクレオチドを含むことができる。
ライブラリー中の異なった種又は亜属はユニーク特徴、例えば亜属特異的バーコードを有するが、ライブラリーの異なったメンバーは、典型的には、共通のアダプター配列を含むであろうことが当業者により理解されるであろう。
個々のアダプター配列は、複数の機能的に異なる副配列を含むことができる。例えば、本開示に詳細に論じられるように、単一のアダプター配列は、2つのさらなるプライマー結合配列(異なった相補的プライマー又はプローブにより認識され得る)を含むことができる。アダプター内の機能的に異なった配列は、重複しても又は重複していなくてもよい。例示のために、40塩基長のアダプターの場合、1つの実施形態によれば、塩基1−20は、第1プライマー結合部分であり、そして塩基21−40は、第2プライマー結合部位である。異なった実施形態によれば、塩基1−15は第1プライマー結合部位であり、そして塩基21−40は第2プライマー結合部位である。異なった実施形態によれば、塩基5−25は第1プライマー結合部位であり、そして塩基15−30は第2プライマー結合部位である。同様に、40塩基長のアダプターの場合、塩基1−20は固定された配列であり得、そして塩基21−40はプライマー結合部位であり得る。アダプター(又は鋳型DNAポリヌクレオチドの異なったアダプター)における異なったプライマー結合配列は、同じ長さを有しても又は異なった長さを有してもより。
アダプター(例えば、第1アダプター、第2アダプター、第3アダプター、等)は、1、2又は2以上のプライマー結合配列を含むことができる。プライマー結合配列は、プライマー(又はオリゴヌクレオチド)が特異的に結合する部位又は配列として、機能的には定義される。例えば、2つのプライマー結合配列を有するアダプターは、2つの異なったプライマーにより特異的に結合され得る。1つのアプローチにおいては、同じアダプター中の2つのプライマー結合配列は、オーバーラップし、すなわちヌクレオチド配列の一部を共有する。いくつかの実施形態によれば、オーバーラップされた領域は、2つのオーバーラップするプライマー結合配列の何れかの50%、又は40%、又は30%、又は20%、又は10%、又は5%以下である。1つのアプローチによれば、2つ以上のプライマー結合配列はオーバーラッピンしない。いくつかの実施形態によれば、非オーバーラッピングプライマー結合配列は、お互いに直接隣接しており;いくつかの他の実施形態によれば、非オーバーラッピングプライマー結合配列は、1−10、10−20、30−40又は40−50個のヌクレオチドにより分離される。
プライマー結合配列は、プライマーの意図される機能(例えば、延伸プライマー、連結支持体、インデックス配列、等)に依存して、正確な長さ及び配列を有するプライマーのハイブリダイゼーションを可能にするのに十分な長さのものであろう。プライマー結合配列はしばしば、少なくとも10、少なくとも12、少なくとも15又は少なくとも18の長さの塩基である。
所定の鋳型DNAポリヌクレオチド内では、異なったアダプターが同じ配列又は異なった配列を有することができ、そして同じプライマー結合配列、又は異なったプライマー結合配列を有することができることは明らかであろう。例えば、下記セクション7を参照のこと。特定の図面は本発明を説明するために提供されているが、類似するクロスハッチング等を使用するアダプターの表現は、配列の同一性を示すものとして構成されるべきではない。
6.プライマー
用語「プライマー(primer)」及び「プローブ(probe)」とは、交換可能的に使用され得、そしてDNAのプライマー又はプローブ結合部位に対して相補的な配列を有するオリゴヌクレオチドを言及する。それらのプライマーは、「延伸プライマー」又は「配列決定オリゴヌクレオチド」であり得る。「延伸プライマー」は、上記に記載される「第2」及び「第3」[DNA]鎖を生成するためにプライマー延伸反応に使用される。従って、延伸プライマーは、ヌクレオチドの付加により延伸できる、DNAポリメラーゼのための支持体である。
本発明での使用のためのプライマー及びプローブ(例えば、配列決定アッセイ条件下で延伸又は連結できるプライマー)を選択するか又は企画することは、当業者の能力の十分の範囲内であろう。本発明を制限するものではないが、延伸プライマーはしばしば、10−100個のヌクレオチド、しばしば12−80個のヌクレオチド、及びしばしば15−80個のヌクレオチドの範囲の長さを有する。
プライマー及びプローブは、それがハイブリダイズするアダプターにおける結合配列に対して完全に又は部分的に相補的であり得ることは理解されるであろう。例えば、プライマーは、それがハイブリダイズする配列に対して、少なくとも85%、90%、95%又は100%の同一性を有する。
プライマーはまた、アダプターにおけるプライマー結合に対して相補的でないプライマーの5′末端で追加の配列も含むことができる。プライマーの非相補的部分は、プライマーと、そのプライマー結合配列との間のハイブリダイゼーションを妨げない長さであり得る。一般的に、非相補的部分は、1−100個の長さのヌクレオチドである。いくつかの実施形態によれば、非相補的部分は、4−8個の長さのヌクレオチドである。プライマーはDNA及び/又はRNA部分を含むことができ、そしていくつかのアプローチによれば、本発明に使用されるプライマーはまた、塩基、糖及び/又はリン酸部分への修飾を含む1又は2以上の修飾されたヌクレオチドも有することができる。
「配列決定オリゴヌクレオチド(sequencing oligonucleotide)」は、合成反応による配列決定(また、[延伸による配列決定]とも呼ばれる)に使用される延伸プライマーであり得る。「配列決定オリゴヌクレオチド」は、すべての目的のために参照により本明細書に組込まれる米国特許公開第20140213461号に記載されるように、連結による配列決定法、例えば「組合せプローブ−アンカー連結反応」(cPAL)(単一、二つ及び複数のcPALを包含する)に使用されるオリゴヌクレオチドであり得る。手短に言及すれば、cPALは以下の工程のサイクルを含む:第1に、「配列決定オリゴヌクレオチド」(又は「アンカー」)が、上記第3DNA鎖のアダプターにおける相補的配列にハイブリダイズされる。次に、酵素連結反応が、例えば蛍光色素により標識される、例えば8マーの完全に縮重したプローブ集団に対して、アンカーを用いて実施する。プローブは、例えば約6−約20個の塩基長、約7−約12個の塩基長を含むことができる。任意の所定のサイクルで、使用される8マープローブ集団は、その1又は2以上の位置の同一性がそれに結合される蛍光団、例えば8マープローブの同一性と相関するよう構築される。当業界において良く知られている基本的cPALの変形、例えば複数のcPALにおいては、部分的に又は完全に縮重した第2アンカーが、読み取り可能な配列を増加させるために使用される。
7・標的配列及びアダプター配列の関係
上記のように、鋳型DNAポリヌクレオチドは、第1標的DNA配列に対して3′側の第1アダプターと、第1標的DNA配列に対して5′側の第2アダプターとの間に介在する第1標的DNA配列を含む。
鋳型DNAポリヌクレオチドは、複数の標的DNA配列(例えば、25以上又は50以上;時々、2−1000、50−800又は300−600コピーの範囲)を含むことができ、それらの個々は1対のアダプターを端に有することができる。従って、1つの実施形態によれば、鋳型DNAポリヌクレオチドは、第1アダプターに対して3′側の第3アダプター、及び第1アダプターと、第3アダプターとの間に介在する第2標的DNA配列を含む。いくつかの場合、標的DNA配列は、一本鎖DNAナノボールに含まれる。例えば、セクション7.1、及び4を参照のこと。
鋳型DNAポリヌクレオチドは、2つのアダプターを端に有する単一標的DNA配列(時々、[適合された標的配列])とも呼ばれる)を含むことができる。例えば、セクション7.2、及び図1及び6を参照のこと。
7.1鋳型DNAポリヌクレオチド:コンカテマー及びDNB
いくつかの実施形態によれば、本発明に使用される鋳型DNAポリヌクレオチドは、DNAコンカテマーである。本明細書において使用される場合、用語「コンカテマー(concatemer)」とは、同じDNA配列(連続して連結される「モノマー」又は「モノマー配列」)の複数コピーを含む長い連続的DNA分子を言及する。「DNAコンカテマー」は、少なくとも2、少なくとも3、少なくとも4、少なくとも10、少なくとも25のモノマー、少なくとも50のモノマー、少なくとも200のモノマー、又は少なくとも500のモノマーを含むことができる。いくつかの実施形態によれば、DNAコンカテマーは、25−1000のモノマー、例えば50−800又は300−600のモノマーを含む。各モノマーは、少なくとも1つのDNA配列を含む。本発明の方法に使用されるDNAコンカテマーは、DNAナノボール又は「DNB」であり得る。いかなる形でも本発明を制限するものではないが、DNAナノボールは、以下に記載されている:Drmanac et al., 2010, "Human genome sequencing using unchained base reads on self-assembling DNA nanoarrays." Science 327:5961:78-81; Dahl et al. "Methods and oligonucleotide designs for insertion of multiple adaptors into library constructs."米国特許第7,897,344号 (March 1, 2011); Drmanac et al. “Single Molecule Arrays for Genetic and Chemical Analysis” U.S. Patent No. 8,445,194 (May 21, 2013); and Drmanac et al. “Methods and compositions for long fragment read sequencing” 米国特許第8,592,150号 (Nov. 26. 2013)(それらの個々は、参照、及び本明細書に記載される他の参照により、本明細書に組込まれる)。「DNAナノボール」又は「DNB」は、溶液(例えば、室温でのSSC緩衝液)中でほぼ球形の容積を満たすランダムコイルを形成するために十分な長さの一本鎖DNAコンカテマーである。いくつかの実施形態によれば、DNAナノボールは典型的には、約100−300nmの直径を有する。DNBに存在する鋳型DNAは、「DNB鋳型鎖」として言及され得る。
1つの実施形態によれば、コンカテマーのモノマーは、1つのアダプター配列及び1つの標的DNA配列を含む。モノマーは連続して連結されるので、標的DNA配列は、2つのアダプター配列を端に有するであろう。
いくつかのアプローチによれば、モノマー中の標的DNA配列は、コンカテマー中の連続して連結される各標的配列が2つのアダプターを端に有するように、2つの「半アダプター」配列を端に有する。
いくつかのアプローチによれば、モノマーユニットは、1、2、3又は4、又はそれ以上のアダプターを含む。いくつかの実施形態によれば、モノマー(及びコンカテマー)中のすべてのアダプターは、同じ配列を有する。他の実施形態によれば、アダプターは、異なった配列、例えば2、3又は4個の異なった配列を有することができる。
個々のモノマーは、複数の鋳型DNAを含むことは認識されるであろう。例えば、モノマーは構造A1-T1-A2-T2を含むことができ、ここでT及びTは、同じか又は異なった配列を有する鋳型DNAであり、そしてA及びAは、同じか又は異なった配列を有するアダプターである。その対応するコンカテマーは構造A1-T1-A2-T2 -A1-T1-A2-T2-A1-T1-A2-T2 . . . .を有するであろう。関連する実施形態によれば、モノマーは構造A1-T1-A2-T2-A3を含むことができ、ここでT及びTは同じか又は異なった配列を有する鋳型DNAであり、Aはアダプターであり、そしてA及びAは「半アダプター」である。その対応するコンカテマーは、構造A2-T2-A3 A1-T1-A2-T2-A3 A1-T1-A2-T2-A3 A1 . . .を含み、ここでA半アダプターはアダプタとして一緒に機能する。限定的ではなく例示のために、表1は典型的なコンカテマー構造を示す。表1においては、Nは1より大きい。通常、Nは少なくとも3、しばしば少なくとも4、少なくとも10、少なくとも25のモノマー、少なくとも50のモノマー、少なくとも300のモノマー、又は少なくとも500のモノマーである。いくつかの実施形態によれば、Nは、25−l000、例えば50−800又は300−600の範囲である。鋳型DNAポリヌクレオチドがDNAナノボールである場合、Nは少なくとも25、通常少なくとも50、及びしばしば50−800又は300−600の範囲である。
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DNAコンカテマー(DNAナノボールを包含する)は、任意の適切な方法により製造され得る。1つのアプローチによれば、単一のゲノムフラグメントは、ゲノム内で隣接しているか、又は接近している標的配列間に介在するアダプターを有する一本鎖環状DNAを生成するために使用される。環状DNAコンストラクトは、例えばローリングサークル(rolling circle)複製により、又はお互いへのモノマーの連結により、酵素的に増幅され得る。制限ではなく例示のためには、DNAナノボールが、米国特許第8,445,194号及び米国特許第8,592,150号に記載される方法に従って調製され得る。
7.2鋳型DNAポリヌクレオチド:適応された標的配列
他方では、鋳型DNAポリヌクレオチドは、2つのアダプターを端に有する単一標的DNA配列を含むことができる。単一標的DNA及び1対のフランキングアダプターを有する鋳型DNAポリヌクレオチドが、Solexa型配列決定において特に有用であり得る。例えば、図6を参照のこと。
いくつかの実施形態によれば、鋳型DNAは、少なくとも1つの標的DNA配列及び少なくとも2つのアダプターを含む非コンカテマーDNAコンストラクトである。いくつかの実施形態によれば、前記コンストラクトは、2つ以上のアダプター及び/又は複数の標的DNA配列を含む。
いくつかの実施形態によれば、相補的鎖は、最初に、二本鎖DNAを形成するために、1又は2以上のアダプター及び1又は2以上の標的DNA配列を含む一本鎖DNAから合成される。二本鎖DNAの2本の鎖の1つ又は両者が、鋳型DNAとして使用され得る。
いくつかの実施形態によれば、非コンカテマーのクローンコピーは、本発明に従って、生成され、そして鋳型DNAとして使用される。非コンカテマーを含む、DNA配列のクローンコピーを生成するための方法は、当業界において良く知られている。上記セクション3で引用された参考文献を参照のこと。
8.支持体及びコンパートメント
いくつかの実施形態によれば、鋳型DNAポリヌクレオチドは、支持体上に固定される。一般的に、固定化は、上記で論じられた「第2」及び「第3」鎖の合成の前、生じる。いくつかの場合、固定化は、上記で論じられた「第3」鎖の合成の前、生じる。典型的な支持体は、実質的に平面(例えば、スライド)又は非平面及び一体であり得るか、又は複数の個別のユニット(例えば、ビーズ)から形成されても良い。典型的な材料は、ガラス、セラミック、シリカ、シリコン、金属、エラストマー(例えば、シリコーン)、ポリアクリルアミド(例えば、ポリアクリルアミドヒドロゲル;国際公開第2005/065814号を参照のこと)を包含する。いくつかの実施形態によれば、支持体は、固定化部位又はウェルの順序付けされたか、又は順序付けされていないアレイを含む。いくつかの実施形態によれば、標的DNAポリヌクレオチドは、実質的に平面の支持体、例えば固定化部位又はウェルの順序付けされたか、又は順序付けされていないアレイを含む支持体上に固定される。いくつかのアプローチによれば、標的DNAポリヌクレオチドは、ビーズ上に固定される。
ポリヌクレオチドは、共有及び非共有結合を包含する種々の技法により支持体上に固定され得る。ポリヌクレオチドは、種々の技法により支持体に固定され得る。1つの実施形態によれば、表面は、ポリヌクレオチド分子、例えばアダプターオリゴヌクレオチドの成分との複合体、例えば二本鎖重複体を形成する捕捉プローブを含むことができる。別の実施形態によれば、表面は、共有結合を形成するためにポリヌクレオチド分子上の相補的官能基と反応する反応性官能基を有することができる。長いDNA分子、例えばいくつかのヌクレオチド又はそれ以上のヌクレオチドはまた、疎水性表面、例えば低濃度の種々の反応性観官能基、例えば−OH基を有する清浄なガラス表面に対して効果的に結合され得る。さらなる別の実施形態によれば、ポリヌクレオチド分子は、表面との非特異的相互作用を通して、又は非共有相互作用、例えば水素結合、ファンデルワールス力及び同様のものを通して、表面に吸着され得る。
例えば、DNAナノボールは、Drmanacなどの米国特許第8,609,335号に記載されるように、個別の離隔領域(discrete spaced apart region)に固定され得る。1つのアプローチによれば、適応されたDNAは、固定されたプローブ配列に対してのハイブリダイゼーションにより支持体上に固定され、そして固相核酸増幅法が、DNA鋳型ポリヌクレオチドを含むクローンクラスターを生成するために使用される。国際公開第98/44151号及び00/18957号を参照のこと。
いくつかの実施形態によれば、DNA鋳型ポリヌクレオチドは、プライマー延伸工程の前、エマルジョン、液滴に、ビーズ上に及び/又はマイクロウェル(Margulies et al. "Genome sequencing in microfabricated high-density picolitre reactors." Nature 437:7057 (2005); Shendure et al. “Accurate multiplex polony sequencing of an evolved bacterial genome” Science 309, 1728-1732 (2005))に、区画化される。
9.DNAポリメラーゼ
本発明の方法は、核酸ポリメラーゼ(RNAポリメラーゼ、DNAポリメラーゼ、逆転写酵素)、ホスファターゼ及びホスホリラーゼ、DNAリガーゼ及び同様のものを包含する、分子生物学及びMPS配列決定の当業者に良く知られている方法、ツール及び試薬を用いて実施され得る。特に、一定のプライマー延伸工程は、1又は2以上のDNAポリメラーゼを用いて実施され得る。一定の延伸工程は、鎖置換活性を有するDNAポリメラーゼを用いて実施される。
本明細書に開示される方法は、鋳型DNAに対して相補的なDNA鎖を生成するために、ポリメラーゼ及びDNAポリメラーゼの鎖置換活性を用いる。1つのアプローチによれば、本発明は、強い5′→3′鎖置換活性を有するDNAポリメラーゼを用いる。好ましくは、ポリメラーゼは、5′→3′エキソヌクレアーゼ活性を有さない。しかしながら、5′→3′エキソヌクレアーゼ活性を有するDNAポリメラーゼは、その活性が、例えばエキソヌクレアーゼ活性を阻害する反応条件を用いることにより、本発明の方法の実現を妨げない場合に使用され得る。
用語「鎖置換活性(strand displacement activity)」とは、合成中に遭遇する下流のDNAを置換する能力を記載する。鎖置換活性は、参照により本明細書に組込まれる米国特許公開番号20120115145号に、次の通りに記載されている:「鎖置換活性」は、生物学的、化学的又は物理的剤、例えばDNAポリメラーゼが、鋳型依存性核酸合成に関連して、及びそれに近い形で、対になった核酸のその相補鎖からの5′方向から3′方向への解離を引起す現象を示す。鎖置換は、対になった核酸配列の5′末端で開始し、そして従って、酵素は置換部位の5′側において核酸合成を直ちに行う。新合成された核酸及び置換された核酸は一般的に、鋳型核酸鎖に対して相補的である同じヌクレオチド配列を有する。鎖置換活性は、核酸合成及び特にDNA合成の活性を与える同じ分子上に位置してもよく、又は別個の独立した活性であってもよい。DNAポリメラーゼ、例えばE.コリDNAポリメラーゼI、DNAポリメラーゼIのクレノウフラグメント、T7又はT5バクテリオファージDNAポリメラーゼ、及びHIVウィルス逆転写酵素は、ポリメラーゼ活性及び鎖置換活性の両者を有する酵素である。剤、例えばヘリカーゼは、鎖置換効果、すなわち同じ配列の核酸の合成にカップリングされる核酸の置換を生成するために、鎖置換活性を有さない誘導剤と組合して使用され得る。同様に、タンパク質、例えばE.コリ又は別の生物からのPec A又は一本鎖結合タンパク質が、鎖置換を生成するか又は促進するために、他の誘発剤と組合して使用され得る(Kornberg and Baker, 1992, DNA Replication, 2nd Edition, pp 113-225, Freeman, N.Y.)。
1つのアプローチによれば、ポリメラーゼは、Phi29ポリメラーゼである。Phi29ポリメラーゼは、中位の温度(例えば、20−37℃)で強い置換活性を有する。
1つのアプローチによれば、Bst DNAポリメラーゼ、すなわちラージフラグメント(NEB#M0275)が使用される。Bst DNAポリメラーゼは、温度(約65℃)で活性である。
1つのアプローチによれば、ポリメラーゼは、Deep-VentR DNAポリメラーゼ(NEB #M0258) (Hommelsheim et al., Scientific Reports 4:5052 (2014))である。
10.相補鎖の製造
このセクションは、第2及び第3DNA鎖を生成する工程の特定の側面を記載する。
鋳型DNA又は標的DNA配列に対して相補的なDNA鎖(「第1鎖」)の生成は、鋳型DNA中の第1アダプター中の第1プライマー結合配列への第1プライマーのハイブリダイゼーションにより開始する。図1、パネル1.2及び図2、パネル2.2を参照のこと。次に、第1プライマーが第1DNAポリメラーゼにより延伸され、第2鎖が生成される。図1、パネル1.3及び図2、パネル2.3を参照のこと。第1DNAポリメラーゼは、鎖置換活性を有するか、又は鎖置換活性を有さないポリメラーゼであり得る。
第3鎖は、鋳型DNAにおける第1プライマー結合配列に対して3′側の第2プライマー結合配列に対してハイブリダイズされる第2プライマーを延伸することにより生成される。第2プライマー結合配列は、存在するなら、第3アダプターに存在することができる。図2プライマー結合配列は、存在するなら、第3アダプターに存在することができる。図2、パネル2.4を参照のこと。第2プライマー結合配列はまた、第1プライマー結合配列に対して3′側第1プライマー結合配列と同じアダプターにも存在することができる。図1、パネル1.4を参照のこと。第3鎖を生成するためへの第2プライマーの延伸は、鎖置換活性を有するDNAポリメラーゼを用いて実施される。図1、パネル1.5及び図2、パネル2.5を参照のこと。第3鎖は、延伸工程の間、遭遇し、そして鎖型DNA及びオーバーハングからの第2鎖の部分的解離を引起す、第2鎖の5′部分を置換する。図1、パネル1.5及び図2、パネル2.5を参照のこと。
延伸−置換反応は、第2鎖が、完全に置換されるよりもむしろ、鋳型DNAに部分的にハイブリダイズされるよう、そして部分的にハイブリダイズされないよう制御される。ハイブリダイズされていない部分(オーバーハング)は、第1標的DNA配列に対して相補的である第1アダプターの少なくとも一部に対して相補的である配列、及び第2アダプターの少なくとも一部に対して相補的である第3配列を含み、ここで前記第1配列は、第2及び第3配列を端に有する。従って、1つの実施形態によれば、オーバーハンクは、アダプター配列(又はその相補体)、又はその一部を端に有する。
第1アダプターと第2アダプターとの間に介在する第1標的DNA配列の例は、図1に例示される。第1アダプターと第2アダプターとの間に介在する第1標的DNA配列の別の例が、図2に例示される。図2の実施形態は、第1アダプターと第3アダプターとの間に介在する第2標的DNA配列を示す。この場合、第1及び第2標的DNA配列は、下記で論じられるように、同じであっても、異なっていても、又はゲノムにおいて連結されてもより。
いくつかの実施形態によれば、表1の項目3、5、6及び7、及び図2に示されるように、鋳型DNAは、第1アダプターに対して3′側の追加のアダプター(例えば、第3アダプター)、及び第1アダプターと第3アダプターとの間に介在する第2標的DNA配列を含む。
この実施形態によれば、第1アダプターは、第1プライマーを結合できる第1プライマー結合配列を含み;そして第3アダプターは、第2プライアーを結合できる第2プタイマー結合配列を含む。いくつかの実施形態によれば、第1標的DNA及び第2標的DNAは、同じヌクレオチド配列を有する。いくつかの実施形態によれば、第1標的DNAは、異なったヌクレオチド配列を有する。第1、第2及び第3アダプターは、同じか又は異なったヌクレオチド配列を有することができる。
1つの実施形態によれば、図2に示されるように、第1アダプターは、第1プライマーを結合できる第1プライマー結合配列、及び第2プライマーを結合できる第2プライマー結合配列の両者を含む。第2プライマー結合配列は、第1プライマー結合配列に対して3′側に依存する。第1及び第2アダプターは、同じか又は異なったヌクレオチド配列を有することができる。1つの特定の実施形態によれば、第1及び第2アダプターは、同じヌクレオチド配列を有し、そして各アダプターは、それぞれ、第1及び第2プライマーのための2つの結合配列を含む。
いくつかの実施形態によれば、鋳型DNA中の第2アダプターは、1又は2以上の配列決定オリゴヌクレオチドのための1又は2以上のプライマー結合配列を含む。図3を参照のこと。
10.1 DNBプライマーを用いての具体的例
1つのアプローチによれば、鋳型DNAポリヌクレオチドは、DNAコンカテマー、例えば図1又は2に示される構造を有するDNA配列のモノマーユニットを含むDNBである。図4は、そのようなDNBからの相補的鎖の生成の例を示す。特定の例によれば、鋳型DNAポリヌクレオチドは、図2、パネル2.1に示されるようなDNA構造のモノマーユニットを含むDNBであり得る。DNBは、複数のアダプターを含み、前記アダプターは同じヌクレオチド配列を有する。(A)においては、DNB、すなわちアダプター配列及び挿入されたDNA配列を含む各モノマーユニットは、相補的プライマーによりハイブリダイズされる。1つのアプローチによれば、プライマーは、鋳型DNA鎖上のアダプター(例えば、アダプター配列のすべて又は一部)にハイブリダイズされる。(B)においては、重合が実施され、複数の相補鎖又は後続フラグメントが生成される。(C)においては、新たに合成された鎖(第3鎖)の3′末端が下流の続く鎖(第2鎖)の5′末端に達すると、続くDNA鎖(第2鎖)の5′部分がDNAポリメラーゼにより置換され、オーバーハングが生成される。各コンカテマーの1又は2以上のモノマーユニットが、この態様で置換され得る。
延伸−置換反応条件は、相補鎖配列決定のために最適化された合計長及びオーバーハング長を有する第2鎖を生成するために制御される。1つのアプローチによれば、反応は、所望する生成物を提供することが決定される時間で、ddNTPの組込み(又は当業者に知られている他の手段)により終結される。下記セクション12を参照のこと。(D)においては、オーバーハングフラグメントの生成の後、配列決定オリゴヌクレオチドは、各オーバーハングフラグメントにおけるアダプター(すなわち、鋳型のアダプター配列の相補体)にハイブリダイズ(オーバーハング)され得る。1つの実施形態によれば、後続フラグメントが、延伸プライマーが結合するアダプター配列に加えて、DNB鋳型鎖にアニーリングされる後続フラグメントを保持するために十分な長さのハイブリダイズされた(二重)部分と共に、少なくとも1つのアダプター配列を含むのに十分に長いオーバーハング部分を含むことは理解されるであろう。これに続いて、合成による配列決定(SBS)又は他の配列決定化学であってもよい配列決定化を実施する。生成される配列は、アダプターに隣接し、及びアダプターの上流の挿入された(例えば、ゲノム)DNAであろう。この配列情報は、鋳型鎖の配列決定から生成される配列と対にされ得る。典型的には、鋳型鎖の配列決定は、アダプターの下流の配列を提供する。
図5は、本発明の方法に従って相補鎖を生成するために使用され得るプライマーを例示する。アダプター「Ad141−2」がゲノムDNAフラグメントと連結され(示されていない)、そして単鎖DNA環を生成するために使用される。生成されるDNA環は、アダプター「Ad141−2」の上部鎖の配列(5′−3′方向に示される)、及び短い標的DNA(例えば、ゲノムDNA)の配列を含む。次に、DNBが、ローリングサークル増幅により前記DNA環から生成される。従って、そのようにして生成されたDNBは、「Ad141−2」の下部鎖の配列(3′−5′方向に示される)を含み、そして鋳型DNAポリヌクレオチド(第1鎖)として使用され得る。
アダプターは、それぞれ、CX117(第2プライマー)及びAD120_3T_21b(第1プライマー)を結合する2つのプライアー結合配列を有する。CX117及びAD120_3T_21bはまた、図5においてDNBプライマーとしても言及されている。Ad120_3Tの延伸は第2鎖を生成し、そしてCX117プライマーの延伸は第3鎖を生成する。第3鎖の延伸は、セクションBに論じられるように、第2鎖を置換し、これが第2鎖のオーバーハング部分を生成する。補体鎖プライマー(「AD41_5T」及び「AD041_ヘルパー」)は配列決定オリゴヌクレオチドであり、これが第2鎖のオーバーハング部分の合成による配列決定(SBS)を実施するために使用され得る。
10.2適応されたDNAフラグメントに対する相補的な鎖の生成
1つのアプローチによれば、鋳型DNAポリヌクレオチドは、非コンカテマーDNA(例えば、モノマー)である。非コンカテマーDNAは、図1、パネル1.1に示されるような構造を有することができる。
図6は、1つのアプローチを示す。図6(A)におては、4種の固定された単鎖ポリヌクレオチドが示されている。白丸は標的配列を表し、そして黒丸は、3′及び5′アダプター配列(同じであっても又は異なっていてもより)を表す。4種の固定された単鎖ポリヌクレオチドは異なっていてもよく、又は鋳型DNAポリヌクレオチドのクローンコピーを含むクラスターであってもよい。単鎖モノマーDNA(鋳型DNA)のクローンコピーが支持体上に固定されている例が、図6に示される。各鋳型DNAは、5′で第1アダプター及び3′で第2アダプターを端に有する標的DNAを含む。
図6(A):第1プライマー(オープン矢頭を有する矢印により示される)は、第1アダプター上の第1プライマー結合配列にハイブリダイズされる。
図6(B):第1プライマーは、第2鎖を生成するためにDNAポリメラーゼにより延伸される。そのようにして生成された第2鎖は、標的DNA配列に対して相補的である配列、及び第2アダプターに対して相補的である配列を含む。
図6(C):第2プライマー(黒矢頭を有する矢印により示される)は、第1アダプターにおける第1プライマー結合配列に対して3′側にある第2プライマー結合配列にハイブリダイズされる。第2プライマーは、鎖置換活性を有するDNAポリメラーゼにより第3鎖を生成するよう延伸される。
図6(D):第3鎖の延伸は、第2鎖が部分的に置換されるよう、すなわち第2アダプターへのハイブリダイゼーションを通して鋳型DNAに結合されたままであるように制御される。
11.プライマーの添加の順序
延伸プライマー(例えば、第1プライマー、第2プライマー)の添加の順序は変えることができる。例えば、いくつかの実施形態によれば、第1プライマー及びポリメラーゼが添加され、そして第2鎖の合成が、第2プライマーの添加の前、行われる(少なくとも一部)。別のアプローチによれば、第1及び第2プライマーが、ほぼ同じ時間で添加される(例えば、下記実施例を参照のこと)。例えば、それらは同じ組成物中に一緒に添加されてもよく、又はお互い約1分以内に、又はお互い約5分以内に、別々に添加されてもよい。第1及び第2延伸プライマーは、任意の順序で添加され得る。
プライマーの逐次的添加は、第3鎖は置換活性を有するDNAポリメラーゼを用いて生成されるが、第2鎖は、鎖置換活性を有さないDNAポリメラーゼを用いて生成されるアプローチにおいては必要である。
単一オリゴヌクレオチドは、第2鎖及び/又は第3鎖を生成するための延伸プライマーとして機能できることは理解されるであろう。
さらに、複数の異なった第1プライマー、及び/又は複数の異なった第2プライマー、及び/又は複数の異なった配列決定オリゴヌクレオチドが同じ配列決定反応に使用され得ることは理解されるであろう。
第2鎖のための配列決定オリゴヌクレオチドは典型的には、第2鎖の延伸−置換が本明細書に開示される方法を用いて終結された後、添加される。セクション標記「制御する延伸−置換反応の制御;鎖長及び完全な置換の回避」(下記)を参照のこと。
配列決定オリゴヌクレオチドは、第2鎖のオーバーハング部分にハイブリダイズする。いくつかの実施形態によれば、配列決定オリゴヌクレオチドは、相補的である配列も有し、そして従って、第1標的配列内の既知配列にハイブリダイズする。いくつかの実施形態によれば、配列決定オリゴヌクレオチドは、第2アダプターの少なくとも一部に対して相補的である第2鎖中の配列にハイブリダイズする。いくつかの実施形態によれば、配列決定オリゴヌクレオチドは、第1又は第2プライマーに対して部分的に又は完全に相補的である。
12.制御する延伸−置換反応の制御;鎖長及び完全な置換の回避
鋳型ポリヌクレオチド(例えば、DNB DNA鎖)に結合されるオーバーハング及び二本鎖部分の両者を有する部分的に置換された第2鎖(後続フラグメント)を生成するために、第3鎖を生成する延伸反応が制御され、第2鎖の完全な置換(すなわち、「続く鎖」又は「後続フラグメント」)が回避され、そして配列決定のために適切な長さを有する第2及び第3鎖が生成される。これは、適切な重合速度又は他の性質を有するポリメラーゼを選択することにより、及び種々の反応パラメーター、例えば反応温度、反応の持続時間、プライマー組成物、DNAポリメラーゼ、プライマー及びデント濃度、添加剤及び緩衝液組成物(但し、それらだけには制限されない)を用いることにより、反応の進行を制御することにより達成され得る。最適条件は、経験的に決定され得る。
12.1DNAポリメラーゼの選択
延伸−置換反応を制御する1つのアプローチは、第3鎖を生成するための適切な鎖置換活性を有するDNAポリメラーゼを使用することである。鎖置換活性を有するDNAポリメラーゼは、Phi29、Bst DNAポリメラーゼ、DNAポリメラーゼIのクレノウ断片、及びDeep−VentR DNAポリメラーゼ(NEB#M0258)を包含するが、但しそれらだけには限定されない。それらのDNAポリメラーゼは、異なった強さの鎖置換活性を有することが知られている。Kornberg and Baker (1992, DNA Replication, Second Edition, pp. 113-225, Freeman, N.Y.)を参照のこと。本発明のために適切なDNAポリメラーゼを選択することは、当業者の範囲内である。
12.2ポリメラーゼ、プライマー及びdNTP濃度
延伸−置換反応を制御するための別のアプローチは、鎖置換活性を有するDNAポリメラーゼ、又はdNTP、又は第2プライマーの適切な濃度を用いることである。
12.3添加剤
いくつかの実施形態によれば、延伸反応は、延伸プライマーと鋳型DNAとの間での二重体形成に影響を及ぼす剤、例えば反応緩衝液にDMSO(例えば1%−2%)、ベタイン(例えば0.5M)、グリセロール(例えば10%−20%)、T4 G32 SSB(例えば10−20ng /μl)を含むことにより制御される。
12.4温度
反応温度はまた、適切な重合及び鎖置換を可能にするように制御され得る。より高い温度が、典型的には、より高い程度の鎖置換をもたらす。いくつかの実施形態によれば、反応温度は、完全な置換を回避するために、20−37℃の範囲内にあるよう、例えば32℃、33℃、24℃、35℃、36℃又は37℃で維持される。
いくつかのアプローチによれば、延伸反応は、従来の(延伸できる)プライマー及び非延伸可能プライマー、すなわち3′末端ブロックプライマーの混合物を用いることにより制御される。非延伸可能プライマーは例えば、DNAポリメラーゼによる重合を妨げる化学的遮断基を介して延伸を阻止する。それらの2つの異なったプライマーを異なった割合で混合することにより、新たに合成された相補的DNA鎖(後続フラグメント)の二量体(ハイブリダイズされた)部分の長さが制御され得る。例えば、1つのアプローチによれば、50−70%が非延伸可能であり(「ブロックされた」)及び30−50%が延伸され得る(「非ブロックされた」)、第1プライマーの混合物が使用される。多くのタイプの非延伸可能プライマーが当業界において知られており、そして本発明のために適切であろう。
12.5反応時間
いくつかの実施形態によれば、延伸−置換反応は、第2鎖の所望する長さが達成される間、一定の期間の後、反応を終結することにより制御される。いくつかの実施形態によれば、反応は、開始から5分、10分、20分、30分、40分又は60分後に終結される。ddNTPの組込みにより、又は化学溶液、例えば1.5MのNaClを含むTris緩衝液の添加により、反応を終結する方法は、当業界において良く知られている。1つの好ましい実施形態によれば、終結は、反応に、1.5MのNaClを含むTris緩衝液を添加した後、ddNTPを組込むことにより達成される。
13.配列決定
いくつかの実施形態によれば、本発明は、上記のようにして生成される第2鎖の配列を決定するための方法を提供する。この方法は、第2アダプターの少なくとも一部に対して相補的である第2鎖における配列に、配列決定オリゴヌクレオチドをハイブリダイズし(図3、パネル3.1を参照のこと)、そして第1標的DNA配列に対して相補的な配列の少なくとも一部のヌクレオチド配列を決定することを包含する。配列決定は、合成による配列決定法(図3、パネル3.2)又は連結による配列決定法(図3、パネル3.3)、又は両者を用いて実施され得る。
1つの実施形態によれば、鋳型DNAに対して相補的な、生成されたDNA鎖は、標的DNAの配列決定のために使用される。第2鎖のオーバーハングは、例えば図3に示されるように、第2アダプターの相補的配列にハイブリダイズされるプライマーを延伸することにより配列決定される。
別の実施形態によれば、鋳型DNA鎖はまた、第1アダプターにハイブリダイズされるプライマーを用いても配列決定される。相補鎖からの配列情報は、鋳型DNAの配列決定から生成される配列と対になって、標的DNA配列全体を決定する。
本明細書に概説される特定の実施形態の変形が使用され得ることは、読者に明らかであろう。1つのアプローチによれば、延伸プライマー及び配列決定オリゴヌクレオチドは、アダプター配列の異なった部分に結合する。1つのアプローチによれば、延伸プライマー及び配列決定オリゴヌクレオチドは、アダプター配列の同じ部分(例えば、延伸のためのアダプター配列の部分及び配列決定のためのアダプター配列の同じ部分の相補体)に結合する。
任意の適切な配列決定法、例えばSBS、パイロシーケンシング、連結による配列決定及び他の方法が、オーバーハングの配列を決定するために使用され得る。いくつかの実施形態によれば、複数の配列決定アプローチが使用される。例えば、鋳型DNA鎖は、1つの方法(例えば、cPAL)を用いて配列決定され得、そして第3鎖は、異なった方法(例えば、SBS)を用いて配列決定される。
合成による配列決定(SBS)は、配列決定反応工程の間、鎖延伸を実施するためにDNAポリメラーゼ活性に頼る。SBSは当業者において良く知られている。例えば、米国特許第6,210,891号;第 6,828,100号, 第6,833,246号; 第6,911,345号; 第6,969,488号; 第6,897,023号; 第6,833,246号;及び第 6,787,308号; 特許公開番号第20040106130号; 第20030064398号;及び第20030022207号; Margulies et al., 2005, Nature 437:376-380; Ronaghi et al., 1996, Anal. Biochem. 242:84-89; Constans, A, 2003, The Scientist 17(13):36; and Bentley et al., 2008, Nature 456(7218): 53-59を参照のこと。他の配列決定法(例えば、ハイブリダイゼーションによる配列決定)が当業界において良く知られており、そして使用され得る。ヌクレオチド配列を決定するための他の方法もまた、本発明のために使用され得る。例えば、連結による配列決定(国際公開第1999019341号, 第2005082098号,第2006073504 号、及び Shendure et al., 2005, Science, 309: 1728-1739)、パイロシーケンシング(例えば、Ronaghi et al., 1996, Anal. Biochem. 242:84-89を参照のこと)も使用され得る。
14.DNA複合体の組成物及びアレイ
14.1 DNB
1つの側面によれば、本発明は、個別領域のアレイを含む支持体である、DNA複合体のアレイを含み、ここで
(a)複数の前記領域が、一本鎖DNAコンカテマーを含み、各コンカテマーは複数のモノマーを含み、各モノマーは標的配列及びアダプター配列を含み;
(b)(a)におけるDNAコンカテマーの少なくとも一つのサブセットの複数のモノマーの個々が、
(i)部分的にハイブリダイズされた第2DNA鎖、ここで各第2鎖DNAは標的配列に対して相補的な部分及びアダプター配列の少なくとも一部に対して相補的な部分を含み、そして第2鎖の一部がコンカテマーにハイブリダイズされず、そしてアダプターの少なくとも一部に対して相補的な第2鎖の一部がアダプターにハイブリダイズされ、及び
(ii)標的配列に対して相補的であり、且つそれにハイブリダイズされた部分を含む第3DNA鎖、
を含み;そして
(c)(b)の複数のモノマーの少なくとも一つのサブセットの個々がハイブリダイゼーション部位で第3DNA鎖に対してハイブリダイズされた第4DNA鎖を含み、ここで前記第4DNA鎖がアダプターの配列の少なくとも一部を含み、そして前記ハイブリダイゼーション部位が第2アダプター配列の少なくとも一部に対して相補的である。
上記のようなアレイは、一本鎖DNAコンカテマーが、(i)捕捉オリゴヌクレオチドと塩基対合できる魅力的な非共有結合相互作用、又は(ii)個別の離隔領域との共有結合相互作用を介して、前記個別の離隔領域上に固定されている。
アレイ中のDNA複合体が、本明細書に記載される複合体の何れかの性質を含むことができるか、又は本明細書に記載される方法に従って製造され得ることは理解されるであろう。さらに、複合体は、1又は2以上の以下の特徴の任意の組合せを有することができる:(i)アレイは少なくとも10の個別の領域を含み、(ii)コンカテマーは、少なくとも50、より多くの場合、少なくとも100、より多くの場合、少なくとも500のモノマーを含み、(iii)一本鎖DNAコンカテマーは、二本鎖コンカテマーを現場変性をすることにより生成され、(iv)第4DNAは、アダプターの配列の少なくとも10の塩基、好ましくは少なくとも12の塩基及び任意には、少なくとも15の塩基を含み、(v)第4DNA鎖は、それがハイブリダイズされる第2DNA鎖に対して完全に相補的である。
いくつかの実施形態によれば、第4DNA鎖は、プライマー延伸(例えば、合成反応による配列決定)のためのプライマーとして活性化できるオリゴヌクレオチドであるか、又はそのようなプライマーの延伸生成物であるか、又は連結による配列決定のためのアンカーとして活性化できるオリゴヌクレオチドであるか、又はそのようなオリゴヌクレオチド及び標識されたプローブ(例えば、標識されたcPALプローブ)の連結生成物である。1つのアプローチによれば、第4鎖は、アダプター配列に対して相補的な部分、及び標的配列に対して相補的な部分を含む。
14.2 クラスター
1つの側面によれば、本発明は、個別領域のアレイを含む支持体である、DNA複合体のアレイを含み、ここで
(a)複数の前記領域が、二本鎖又は一本鎖DNAのクローンクラスターを含み、各DNAは、第1アダプター及び第2アダプターを端に有する標的配列を含み;
(b)(a)におけるクラスターの少なくとも一つのサブセットの複数のDNAの個々が、
(i)部分的にハイブリダイズされた第2DNA鎖、ここで各第2鎖DNAは標的配列に対して相補的な部分及び第1アダプター配列の少なくとも一部に対して相補的な部分を含み、そして標的配列に対して相補的な第2鎖の一部がDNAにハイブリダイズされず、そして前記第1アダプターの少なくとも一部に対して相補的な第2鎖の一部がDNAにハイブリダイズされ、及び
(ii)標的配列に対して相補的であり、且つそれにハイブリダイズされた部分、及び前記第2アダプター配列に対して相補的であり、且つそれにハイブリダイズされた部分を含む第3DNA鎖、
を含み;そして
(c)(b)の複数のDNAの少なくとも一つのサブセットの個々がハイブリダイゼーション部位で第3DNA鎖に対してハイブリダイズされた第4DNA鎖を含み、ここで前記第4DNA鎖が前記第2アダプターの配列の少なくとも一部を含み、そして前記ハイブリダイゼーション部位が第2アダプター配列の少なくとも一部に対して相補的である。
アレイ中のDNA複合体が、本明細書に記載される複合体の何れかの性質を含むことができるか、又は本明細書に記載される方法に従って製造され得ることは理解されるであろう。さらに、複合体は、1又は2以上の以下の特徴の任意の組合せを有することができる:(i)アレイは少なくとも10の個別の領域を含み、(ii)DNAは一本鎖であり、(iii)第4DNAは、アダプターの配列の少なくとも10の塩基、好ましくは少なくとも12の塩基及び任意には、少なくとも15の塩基を含み、(iv)第4DNA鎖は、それがハイブリダイズされる第2DNA鎖に対して完全に相補的である。
いくつかの実施形態によれば、第4DNA鎖は、プライマー延伸(例えば、合成反応による配列決定)のためのプライマーとして活性化できるオリゴヌクレオチドであるか、又はそのようなプライマーの延伸生成物であるか、又は連結による配列決定のためのアンカーとして活性化できるオリゴヌクレオチドであるか、又はそのようなオリゴヌクレオチド及び標識されたプローブ(例えば、標識されたcPALプローブ)の連結生成物である。1つのアプローチによれば、第4鎖は、アダプター配列に対して相補的な部分、及び標的配列に対して相補的な部分を含む。
14.3組成物
1つの側面によれば、本発明は、上記セクション14.1又は14.2に記載されるようなアレイ、及びDNAリガーゼ及びDNAポリメラーゼから選択された酵素(DNAポリメラーゼ鎖置換活性を有する)を含む組成物を提供する。1つの実施形態によれば、組成物はさらに、蛍光標識されたdNTP(例えば、dNTP類似体)、及び/又は標識されたオリゴヌクレオチドプローブのプールを含む。
15.実施例
15.1実施例1:ペアエンド配列決定のためのDNB上の相補的オーバーハングの生成
この実施例においては、既知アダプター配列の合成による配列決定を、Complete Genomics(CGI's)DNBアレイチップ(DNB Nanoball(登録商標)Array)を用いて実施した。DNBを、ヒトゲノムDNAフラグメント及びアダプター2:5’-AAGTCGGAGGCCAAGCGGTCTTAGGAAGACAAGCT CGAGCTCGAGCGATCGGGCTTCGACTGGAGAC-3’(配列番号1;図5を参照のこと)を含む一本鎖環のライブラリーを用いて、ローリングサークル増幅により生成した。1μMの延伸プライマーAd120_3T_21bp: 5’-GAT CGG GCT TCG ACT GGA GAC-3’(配列番号2;「第1延伸プライマー」)及び1μMの延伸プライマーCX117:5’-AAG TCG GAG GCC AAG-3’(配列番号3;「第2延伸プライマー」)(図5を参照のこと)を、35℃で30分間、DNBのアレイにハイブリダイズした。この実験においては、プライマーを、アダプター配列中の21個の塩基が決定されるよう、選択した(従って、アレイ中のDNBのすべては、同じ配列読み取り値を与える)。
次に、プライマーを、1×Phi29緩衝液中、10U/μlのPhi29ポリメラーゼ、0.1 mg/ml BSA、20% のグルセロール、 2%の DMSO、25 uMの dNTPを含む延伸混合物において延伸し(第2及び第3鎖合成)、35℃で20分間、相補鎖(後続フラグメント)を合成した。次に、延伸を、250μMのddNTPの添加により終結した。
次に配列決定オリゴヌクレオチド(4μM)のAD041_ヘルパー又はAD041_5T(図5)を、後続フラグメント(第3鎖)の一本鎖オーバーハング部分にハイブリダイズした。これに続いて、35℃でCicadaを用いて、Hot MyChem #2で30分間、SBSを35サイクル実施した。4種の異なった蛍光色素により標識された可逆的ターミネーターヌクレオチド(RT)を、配列決定反応に使用した。TxRはTexas Redを表し;FITはフルオレセインを表し;Cy5はシアニン5を表し;そしてCy3はシアニン3を表す。表2に示されるシグナルの平均は、同定された塩基特異的色素を有する塩基を組込むアレイ上のすべてのDNBの平均を表す。最高値は、特定の位置に対して必要とされる塩基を表す。例えば、位置1においては、塩基Aに関連するCy3色素は、Aと呼ばれる最高のシグナル平均値を有する。
結果:配列決定された領域は、アダプター領域CX117に対する相補配列である、AGA CCG CTT GGC CTC CGA CTT,であるので、すべての21の塩基は正しく呼ばれる。異なった延伸時間は、異なったシグナル強度を生成した(データは示されていない)。アダプター領域CX117に対する相補体の21の塩基からのシグナルを決定した。表2を参照のこと。
Figure 0006773687
15.2実施例2:ゲノム配列の配列決定
ゲノム配列を含む多くのDNBは、本明細書に記載される方法を用いて配列決定されている。この表は、ゲノムに完全に一意的にマッピングされたComplete Genomics(CGI's)DNBアレイチップ(DNB Nanoball(登録商標) アレイ)上のDNBの存在を表し;L01&L08:最初に、第1鎖のマッピングを表し;L02:アダプター配列決定(ゲノム配列決定ではない);及びL03−L07:第2鎖ゲノム配列決定。ラインL03−L07は、ゲノムへの完全に一意的にマッピングされたDNBのより高い割合(正確に1回)を有する。パーセントは、アレイ上に配列されたすべてのDNBを用いて計算される。
Figure 0006773687
本出願は、2015年2月17日に出願された米国仮出願第62/117,391号に関連し、その全体が参照により本明細書に組込まれる。
本明細書に引用される全ての出版物及び特許文書は、そのような出版物又は文書の個々が参照により本明細書に組込まれるように具体的且つ個々に示されているかのように、参照により本明細書に組込まれる。本発明は、主として特定の実施形態を参照して説明されるが、本開示を読むことにより他の実施形態が当業者に明らかとなり、そのような実施形態が本発明の方法に含まれることが意図される。

Claims (18)

  1. 配列決定のためのDNA鎖の製造方法であって、
    a)第1標的DNA配列に対して3′側の第1アダプターと、第1標的DNA配列に対して5′側の第2アダプターとの間に介在する第1標的DNA配列を含、鋳型DNAポリヌクレオチドを提供する工程、ここで該鋳型DNAポリヌクレオチドは支持体上に固定されている;
    b)第1プライマーと、前記固定された鋳型DNAポリヌクレオチドとを組合し、そして前記第1アダプターにおける第1プライマー結合配列に対して前記第1プライマーをハイブリダイズする工程、ここで前記第1プライマーは、固定された鋳型DNAポリヌクレオチドと組合される場合、支持体上に固定されていない;
    c)第2鎖を生成するために、1つ以上のDNAポリメラーゼを用いて前記第1プライマーを延伸する工程、ここで前記第2鎖は、前記第1標的DNA配列に対して相補的な配列、及び前記第2アダプターの少なくとも一部に対して相補的な配列を含む;
    d)第2プライマーと、前記固定された鋳型DNAポリヌクレオチドとを組合し、そして第2プライマー結合配列に対して第2プライマーをハイブリダイズする工程、ここで前記第2プライマー結合配列は前記第1プライマー結合配列に対して3′側に存在し、前記第2プライマーは、前記固定された鋳型DNAポリヌクレオチドと組合される場合、支持体上に固定されていない;そして
    e)第3鎖を生成するために前記第2プライマーを延伸する工程、ここで前記延伸が、鎖置換活性を有するDNAポリメラーゼを用いて前記第2鎖を部分的に置換し、それにより、
    (i)前記鋳型DNAポリヌクレオチドに対してハイブリダイズされる、ハイブリダイズされた部分、及び
    (ii)前記第1標的DNA配列に対して相補的である配列、及び前記第2アダプターの少なくとも一部に対して相補的である配列を含むハイブリダイズオーバーハン部分(該ハイブリダイズ部分は前記ハイブリダイズされた部分に対して第2鎖において5′側に存在する)、
    を有する部分的にハイブリダイズされた第2鎖を生成することを含み、ここで前記延伸が、第3鎖が第2鎖を完全には置換しないようにコントロールされた条件下で行われる
    を含む方法。
  2. f)前記第2アダプターの少なくとも一部に対して相補的である第鎖における配列に対して配列決定オリゴヌクレオチドをハイブリダイズする工程;及び
    g)前記第1標的DNAに対して相補的である配列の少なくとも一部を決定する工程;
    をさらに含む、請求項1に記載の方法。
  3. 前記鋳型DNA鎖が、工程c)において第1アダプターとハイブリダイズされる第1プライマーを延伸することによってシークエンシングされる、請求項1又は2のいずれかに記載の方法。
  4. 前記鋳型DNAが、更に、第1アダプターに対し3´側に第3アダプター、及び第1アダプターと第3アダプターとの間に割り込んだ第2標的DNA配列を有し、前記第1アダプター、第2アダプター、及び第3アダプターは、同じヌクレオチド配列を有する、請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
  5. 前記1つ以上のDNAポリメラーゼ、及び鎖置換活性を有する前記DNAポリメラーゼが、同じポリメラーゼである、請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。
  6. 前記第2プライマーがハイブリダイズされる前記第2プライマー結合配列が、前記第1アダプターに存在する、請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法。
  7. 前記鋳型DNAポリヌクレオチドが前記第3アダプターを含み、そして前記第2プライマー結合配列が前記第3アダプターに存在する、請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法。
  8. 前記鋳型DNAポリヌクレオチドがDNAコンカテマーを含み、そして前記第1標的DNA配列及び第2標的DNAが同じヌクレオチド配列を有する、請求項1〜7のいずれか1項に記載の方法。
  9. 前記第1プライマー及び第2プライマーが同じ反応においてハイブリダイズされるか、又は延伸される、請求項1〜8のいずれか1項に記載の方法。
  10. 前記鋳型DNAポリヌクレオチドがDNAコンカテマーを含み、そして前記第1プライマー及び第2プライマーが同じヌクレオチド配列を有する、請求項1〜9のいずれか1項に記載の方法。
  11. 工程d)において、複数の第2プライマー結合配列に対して複数の第2プライマーをハイブリダイズし、ここで前記複数の第2プライマーが延伸可能及び延伸不可能プライマーを含む、請求項1に記載の方法。
  12. 前記第2プライマーの延伸が5、10、20、30、40又は60分の固定時間間隔で終結され、そして延伸が化学的終結及び/又はddNTPの付加により終結される、請求項1〜11のいずれか1項に記載の方法。
  13. 前記第3鎖を生成するためへの第2プライマーの延伸が、温度、酵素濃度、及びプライマー濃度により制御される、請求項1〜12のいずれか1項に記載の方法。
  14. 各鋳型DNAがアレイ、ビーズ、ウェル又は液滴上に付着される、請求項1〜13のいずれか1項に記載の方法。
  15. 前記配列決定が、合成、パイロシーケンシング、又は連結による配列決定により配列決定される、請求項1〜14のいずれか1項に記載の方法。
  16. 個別領域のアレイを含む支持体である、DNA複合体のアレイであって、
    (a)複数の前記個別領域が、一本鎖DNAコンカテマーを含み、各コンカテマーは複数のモノマーを含み、各モノマーは標的配列及びアダプター配列を含み;
    (b)(a)におけるDNAコンカテマーの少なくとも一つのサブセットの複数のモノマーの個々が、
    (i)部分的にハイブリダイズされた第2DNA鎖、ここで各第2鎖DNAは標的配列に対して相補的な部分及びアダプター配列の少なくとも一部に対して相補的な部分を含み、そして第2鎖の一部がコンカテマーにハイブリダイズされず、そしてアダプター配列の少なくとも一部に対して相補的な第2鎖の一部がアダプター配列にハイブリダイズされる、及び
    (ii)標的配列に対して相補的であり、且つそれにハイブリダイズされた部分を含む第3DNA鎖、
    を含み;そして
    (c)(b)の複数のモノマーの少なくとも一つのサブセットの個々がハイブリダイゼーション部位で第DNA鎖に対してハイブリダイズされた第4DNA鎖を含み、ここで前記第4DNA鎖がアダプターの配列の少なくとも一部を含み、そして前記ハイブリダイゼーション部位がアダプター配列の少なくとも一部に対して相補的である;
    DNA複合体のアレイ。
  17. 個別領域のアレイを含む支持体である、DNA複合体のアレイであって、
    (a)複数の前記個別領域が、二本鎖又は一本鎖DNAのクローンクラスターを含み、各DNAは、第1アダプター及び第2アダプターを端に有する標的配列を含み;
    (b)(a)におけるクラスターの少なくとも一つのサブセットの複数のDNAの個々が、
    (i)部分的にハイブリダイズされた第2DNA鎖、ここで各第2鎖DNAは標的配列に対して相補的な部分及び第1アダプター配列の少なくとも一部に対して相補的な部分を含み、そして標的配列に対して相補的な第2鎖の一部がDNAにハイブリダイズされず、そして前記第1アダプターの少なくとも一部に対して相補的な第2鎖の一部がDNAにハイブリダイズされる、及び
    (ii)標的配列に対して相補的であり、且つそれにハイブリダイズされた部分、及び前記第2アダプターに対して相補的であり、且つそれにハイブリダイズされた部分を含む第3DNA鎖、
    を含み;そして
    (c)(b)の複数のDNAの少なくとも一つのサブセットの個々がハイブリダイゼーション部位で第DNA鎖に対してハイブリダイズされた第4DNA鎖を含み、ここで前記第4DNA鎖が前記第2アダプターの配列の少なくとも一部を含み、そして前記ハイブリダイゼーション部位が、第2アダプターの少なくとも一部に対して相補的である;
    DNA複合体のアレイ。
  18. 請求項16又は17に記載のアレイ、並びにDNAリガーゼ及びDNAポリメラーゼからなる群から選択される酵素を含み、ここで該DNAポリメラーゼは鎖置換活性を有する、組成物又はシステム。
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