JP6773626B2 - 架空配電線 - Google Patents

架空配電線 Download PDF

Info

Publication number
JP6773626B2
JP6773626B2 JP2017206254A JP2017206254A JP6773626B2 JP 6773626 B2 JP6773626 B2 JP 6773626B2 JP 2017206254 A JP2017206254 A JP 2017206254A JP 2017206254 A JP2017206254 A JP 2017206254A JP 6773626 B2 JP6773626 B2 JP 6773626B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
conductors
distribution line
overhead distribution
insulator
watertight
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2017206254A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2019079718A (ja
Inventor
卓夫 八巻
卓夫 八巻
絹二 本間
絹二 本間
友宏 長嶋
友宏 長嶋
友樹 野呂
友樹 野呂
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tohoku Electric Power Co Inc
Kitanihon Electric Cable Co Ltd
Original Assignee
Tohoku Electric Power Co Inc
Kitanihon Electric Cable Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tohoku Electric Power Co Inc, Kitanihon Electric Cable Co Ltd filed Critical Tohoku Electric Power Co Inc
Priority to JP2017206254A priority Critical patent/JP6773626B2/ja
Publication of JP2019079718A publication Critical patent/JP2019079718A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6773626B2 publication Critical patent/JP6773626B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Non-Insulated Conductors (AREA)
  • Insulated Conductors (AREA)

Description

本発明は、架空配電線に関し、さらに詳しくは、内部の所定領域に水密剤を充填した構造の架空配電線に関する。
架空配電線分野で課題となっている事象として応力腐食断線がある。この応力腐食断線は、電線内部に雨水が浸入し、それによる錆によって発生する。従来用いられていた応力腐食断線対策を図った架空配電線は、電線内部全体に水密剤と呼ばれる樹脂材料を充填した構造である。その一例として、特許文献1に示す架空配電線があり、図2に示す構造を有している。特許文献1に示す架空配電線10は、中心に鋼線11を配設し、この鋼線11を銅、アルミニウム等による複数(図2では6本)の導体12,12を同心円上に撚り合わせ、この複数の導体12,12の外周を絶縁体13で被覆して電線部分が構成され、さらに、鋼線11と導体12,12の間に油性の水密コンパウンドによる第一の充填剤14が充填され、導体12,12と被覆の13との間隙にプラスチック系の水密コンパウンドによる第二の充填剤15が充填された構造とすることで、導体の断面積の低下が防止され、さらに水密性の向上が図られるというものである。
特開平11−232934号公報
しかし、従来の架空配電線は、被覆13と導体12との間に第二の充填剤15(=水密剤)が充填されているため、これが障害となって架線工事等で必要となる皮剥ぎ(被覆の除去)作業が行い難くなるという問題がある。
また、架空配電線10内に浸入した水分は、中心に向かって浸透し、鋼線11と導体12,12の間が腐食しやすいという問題がある。
本発明者らは、上記問題点を解決するために鋭意検討したところ、外部コア部を形成する複数の導体の断面形状を工夫することにより複数の導体と絶縁体との空隙や複数の導体相互の空隙を殆ど無くすことが可能であり、外部コア部を形成する複数の導体と絶縁体の間に水密剤を充填しなくても雨水の浸入を防止可能であることを知見し、本発明に至ったものである。
そこで、本発明は皮剥性(施工性)が良好であり、しかも従来品と同等の応力腐食断線対策効果を有し、且つ、アーク溶断特性(雷による溶断のし易さ)の向上も期待できる架空配電線を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために請求項1に記載の発明は、中心導体の周囲に複数の導体を配置すると共に、該複数の導体の周囲を絶縁体で被覆した架空配電線において、前記複数の導体は、それぞれの断面が略台形状であり、隣り合う導体との接触面積及び前記絶縁体との接触面積ができるだけ大きくなるように配置され、前記中心導体と前記複数の導体との間に水密剤が充填され、前記複数の導体と前記絶縁体との間には水密剤は充填されておらず、剥離性を阻害しない油脂が充填されていることを特徴とする。
上記課題を解決するために請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の架空配電線において、前記複数の導体は、前記絶縁体側の面が円弧状凸面であると共に、前記中心導体側が円弧状凹面であることを特徴とする。
上記課題を解決するために請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の架空配電線において、前記複数の導体は、複数本の導体を撚り合わせた状態で外周面及び内周面が断面円弧状であることを特徴とする。
上記課題を解決するために請求項4に記載の発明は、請求項1〜3の何れかに記載の架空配電線において、前記複数の導体は、その本数が4本から8本であることを特徴とする。
上記課題を解決するために請求項5に記載の発明は、請求項1〜4の何れかに記載の架空配電線において、前記複数の導体は、加圧圧縮されていることを特徴とする。
上記課題を解決するために請求項6に記載の発明は、請求項1〜5の何れかに記載の架空配電線において、前記水密剤は、水密コンパウンドであることを特徴とする。
上記課題を解決するために請求項7に記載の発明は、請求項1〜5の何れかに記載の架空配電線において、前記水密剤は、ロジン系樹脂であることを特徴とする。
本発明に係る架空配電線によれば、隣り合う導体との接触面積ができるだけ最大となるように、また、複数の導体と絶縁体との接触面積ができるだけ最大となるように複数の導体と絶縁体を配置すると共に複数の導体と中心導体を水密剤で覆うことにより主たる雨水の浸入経路である複数の導体間の空隙をできるだけ無くし、腐食の進行しやすい中心導体の周囲に水密剤を配置することで十分な応力腐食断線対策効果を発揮すると共に、耐アーク溶断特性が向上するという効果がある。また、従たる雨水浸入経路である導体と絶縁体との間には水密剤を充填しないため、皮剥性(施工性)が良好になるという効果がある。
本発明に係る架空配電線の一実施形態を示す断面図である。 従来の架空配電線を示す断面図である。
[架空配電線の構成]
以下、本発明に係る架空配電線について、好ましい一実施形態に基づいて詳細に説明する。図1は本発明に係る架空配電線の一実施形態を示す断面図である。本発明に係る架空配電線1は、概略として、中心に配設された中心導体2と、その外側に配設された複数の導体3,3と、複数の導体3,3と中心導体2との間に充填された水密剤4と、複数の導体3,3の周囲を被覆する絶縁体5を備えて構成されている。尚、複数の導体3,3は外部コア部6を形成する。
中心導体2は、例えば、アルミニウム、アルミニウム合金、銅等の金属線によって形成される。但し、架線の弛度変化に対する対策が必要な場合には上記金属に代えて鋼線が使用される。
外部コア部6は、中心導体2との間に水密剤4が充填された状態で複数の導体3,3(ここでは6本)を加圧圧縮して配設された構造になっている。導体3は、例えば、アルミニウム、アルミニウム合金、銅等によって形成され、複数本を撚り合わせることにより外部コア部6が形成されている。尚、導体3,3の本数は、複数本を撚り合わせた状態で外周面側(絶縁耐側)及び内周面側(中心導体側)を断面円弧状とするために、4本〜8本程度とするのが好ましい。また、導体3,3はそれぞれの断面が略台形状とされ、外周面側が円弧状凸面に加工されていると共に、内周面側が円弧状凹面に加工されており、導体3,3を撚り合わせた状態で外周面及び内周面が断面円形状となっている。そして、外部コア部6が圧縮により形成されているため、隣り合う導体3,3同士が面接触してその接触面積ができるだけ大きくなるように形成される。また、導体3,3の外周面と絶縁体5との接触面積もできるだけ大きくなるように形成される。この場合、隣り合う導体3,3同士の接触面積及び導体3,3の外周面と絶縁体5との接触面積が最大となるのが好ましい。このように形成することにより架空配電線1内部への水分の浸入を極力低減することが可能となる。
水密剤4は、水密コンパウンド、例えば、EVA(エチレン−酢酸ビニル共重合体)、EEA(エチレン−エチルアクリレート共重合体)、EMA(エチレン−メチルアクリレート共重合体)など、又は同等の性能を有する樹脂類を用いることができる。水密剤4はそれぞれを単独でも或いは複数を併用してもよい。また、水密剤4としてロジン系樹脂を用いることもできる。ロジン系樹脂としては、例えばロジンエステルを用いることができる。ロジンエステルは天然樹脂であるロジンから誘導される粘着特性を有するエステル樹脂である。また、ロジン系樹脂としてロジン変性フェノールを用いることもできる。尚、ロジン系樹脂は水密コンパウンドと共に水密剤4として用いることもできる。本実施形態では、中心導体2と導体3,3との間にのみ水密剤4を充填し、従来設けられていた第二の充填剤15(図2参照)を不要としている。尚、導体3,3と絶縁体5との間に何も充填しない他、導体3,3と絶縁体5との剥離性を阻害しない物質、例えば、油脂などを充填してもよい。その結果、架線工事時の皮剥ぎ(被覆除去)の作業性を向上させながら、水密剤4が存在することによって従来の架空配電線と同等の応力腐食断線対策効果を得ることができる。さらに、絶縁物である水密剤4を設けたことで、アーク溶断特性の向上も期待できる。
絶縁体5は、例えば、塩化ビニル樹脂またはポリエチレン、架橋ポリエチレン等が用いられる。尚、本実施形態においては、雪害対策用の一対のヒレ7,7が設けられているが、降雪の無い地域に架設される用途においては、架空配電線1にヒレ7,7を設けない形状にすることができる。また、ヒレ7,7の形状はこれに限定されるものではなく、周面全体に凹凸を設けるなど適宜の形状を採用することができる。
[実施形態の効果]
本実施形態に係る架空配電線によれば、複数の導体3,3は、それぞれの断面が略台形状であり、隣り合う導体3,3との接触面積及び絶縁体5との接触面積ができるだけ大きくなるように配置したので絶縁体5との間に水密剤4が充填されていなくても架空配電線1の内部への雨水の浸入が防止されると共に、架線工事時の皮剥ぎの作業性を向上させることができるという効果がある。また、従来の架空配電線と同等の応力腐食断線対策効果が得られるという効果がある。
また、本実施形態に係る架空配電線によれば、水密剤4として水密コンパウンド、又は、ロジン系樹脂を用いることしたので、水密剤4が絶縁物として機能してアーク溶断特性(雷による溶断のし易さ)の向上が期待できるという効果がある。
さらに、本実施形態に係る架空配電線によれば、複数の導体3,3と絶縁体5との間には何も充填されていないので架線工事時の皮剥ぎ(被覆除去)の作業性を向上させることができるという効果がある。
以上のように、本発明の好ましい実施形態について詳述したが、本発明は係る特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能であることはいうまでもない。例えば、本実施形態では架空配電線に適用した例を示したが、中心導体と複数の導体からなる外部コア部を有し、両者間に水密剤を充填した構成の他の電線にも適用可能である。
1 架空配電線
2 中心導体
3 外部コア部
4 水密剤
5 絶縁体
6 導体
7 ヒレ

Claims (7)

  1. 中心導体の周囲に複数の導体を配置すると共に、該複数の導体の周囲を絶縁体で被覆した架空配電線において、
    前記複数の導体は、それぞれの断面が略台形状であり、隣り合う導体との接触面積及び前記絶縁体との接触面積ができるだけ大きくなるように配置され、
    前記中心導体と前記複数の導体との間に水密剤が充填され、前記複数の導体と前記絶縁体との間には水密剤は充填されておらず、剥離性を阻害しない油脂が充填されていることを特徴とする架空配電線。
  2. 前記複数の導体は、前記絶縁体側の面が円弧状凸面であると共に、前記中心導体側が円弧状凹面であることを特徴とする請求項1に記載の架空配電線。
  3. 前記複数の導体は、複数本の導体を撚り合わせた状態で外周面及び内周面が断面円弧状であることを特徴とする請求項1又は2に記載の架空配電線。
  4. 前記複数の導体は、その本数が4本から8本であることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の架空配電線。
  5. 前記複数の導体は、加圧圧縮されていることを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の架空配電線。
  6. 前記水密剤は、水密コンパウンドであることを特徴とする請求項1〜5の何れかに記載の架空配電線。
  7. 前記水密剤は、ロジン系樹脂であることを特徴とする請求項1〜5の何れかに記載の架空配電線。
JP2017206254A 2017-10-25 2017-10-25 架空配電線 Active JP6773626B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017206254A JP6773626B2 (ja) 2017-10-25 2017-10-25 架空配電線

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017206254A JP6773626B2 (ja) 2017-10-25 2017-10-25 架空配電線

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2019079718A JP2019079718A (ja) 2019-05-23
JP6773626B2 true JP6773626B2 (ja) 2020-10-21

Family

ID=66628040

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017206254A Active JP6773626B2 (ja) 2017-10-25 2017-10-25 架空配電線

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6773626B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7339810B2 (ja) * 2019-08-21 2023-09-06 北日本電線株式会社 水密アルミ配電線及びその製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2019079718A (ja) 2019-05-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN101807450B (zh) 一种海底电力电缆
JP5979379B2 (ja) 電力ケーブルおよびこの外部導体の接続方法
WO2019021850A1 (ja) 絶縁電線
JP6773626B2 (ja) 架空配電線
JP6012790B2 (ja) 配電用電線・ケーブルの製造方法
EP2682952B1 (en) Electrical cable
US2019297A (en) Electric cable
KR102625956B1 (ko) 케이블의 접속구조, 케이블의 접속방법 및 이에 이용되는 케이블 커넥터용 도체 슬리브
JP2016152089A (ja) 分岐付ケーブル
CN106847380A (zh) 一种耐挤压阻燃传输电缆
US1977787A (en) Three-conductor cable
JP6835025B2 (ja) ワイヤハーネス
JP2015130276A (ja) シールド電線
KR20200063432A (ko) 직접활선용 자기융착 직선절연 슬리브커버 구조체
US2001319A (en) Cable
JP6709596B2 (ja) 電線束
CN209357479U (zh) 一种xlpe绝缘层及其电缆
CN205508454U (zh) 一种单芯海底电缆
JP3417590B2 (ja) 直流水底電力ケーブル線路
US1961932A (en) Electrical conductor
CN104751979A (zh) 一种可低温安装的低压电力电缆
KR20170104780A (ko) 해저 케이블
JP7339810B2 (ja) 水密アルミ配電線及びその製造方法
JPS58885Y2 (ja) 電力ケ−ブル
CN215895990U (zh) 一种机器人关节用柔软电缆

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20171106

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20171106

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20200615

A871 Explanation of circumstances concerning accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871

Effective date: 20200615

A975 Report on accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971005

Effective date: 20200720

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200728

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200908

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20200929

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20201001

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6773626

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250