JP6772936B2 - 可変動弁機構の異常監視システム - Google Patents

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Description

本発明は、内燃機関に備えられた可変動弁機構の異常監視を行うシステムに係る。特に、本発明は、可変動弁機構の異常診断の信頼性を高めるための改良に関する。
従来、内燃機関に備えられた可変動弁機構に対する異常診断(以下、VVTアクティブテストという場合もある)を行うことが知られている。
例えば特許文献1には、VVTアクティブテストに関し、可変動弁機構の回転角変化速度が予め設定された判定値未満であるか否かを判定し、この回転角変化速度が判定値未満であるときには可変動弁機構の作動の追従性が不良であるとして異常判定を行うことが開示されている。
特開平10−318002号公報
しかしながら、特許文献1のように単に可変動弁機構の回転角変化速度のみに基づいて異常の有無を判定するものでは、VVTアクティブテストの信頼性が十分に得られていない虞がある。
何故なら、可変動弁機構に使用されている作動油の種類が異なっておれば、その作動油の粘度も異なっており、可変動弁機構の回転角変化速度は、この作動油の粘度の影響を受けて変動するからである。つまり、例えば粘度の比較的高い作動油を使用した場合には、可変動弁機構に異常が生じていない場合であっても、可変動弁機構の回転角変化速度が低下し、場合によっては、回転角変化速度が判定値未満となる可能性があり、VVTアクティブテストの誤判定が生じてしまう虞がある。
この不具合を解消するための手法として、作動油の種類毎に対応して異なる判定値を車両のROMに記憶させておき、使用する作動油に応じて、VVTアクティブテストに使用する判定値をROMから読み出して切り替えることが考えられる。しかしながら、市場には多種類の作動油が流通しており、これら作動油毎の判定値を車両のROMに記憶させたり、VVTアクティブテストに使用する判定値をROMから読み出して切り替えるといったことは煩雑であるため、この手法は実用性に欠けるものである。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、煩雑な作業を必要とすることなく、VVTアクティブテストの信頼性を高めることができる可変動弁機構の異常監視システムを提供することにある。
前記の目的を達成するための本発明の解決手段は、車両には、内燃機関に備えられた可変動弁機構の異常診断のための作動を行った際に取得した作動情報を外部センタへ送信する作動情報送信部が備えられ、前記外部センタには、複数の車両から受信した前記作動情報と、各車両に使用されている作動油の種類の情報とに基づいて、前記作動油の種類毎に対応した作動情報としての複数の作動油別作動情報が作成されて記憶されていると共に、前記異常診断のための前記可変動弁機構の作動を行った車両の前記作動情報送信部から受信した前記作動情報と、前記複数の作動油別作動情報のうち前記可変動弁機構の作動を行った車両に使用されている作動油の種類と同等の作動油に対応した前記作動油別作動情報とを比較し、その比較結果である異常監視情報を、前記可変動弁機構の作動を行った車両に対して送信する異常監視情報送信部が備えられていることを特徴とする。
この特定事項により、車両において異常診断のための可変動弁機構の作動が行われた際、その作動情報が外部センタに送信される。外部センタでは、車両の作動情報送信部から受信した作動情報と、この可変動弁機構の作動を行った車両(作動情報送信部から作動情報を送信した車両)に使用されている作動油の種類と同等の作動油に対応して記憶されている作動油別作動情報とを比較し、その比較結果である異常監視情報を、前記可変動弁機構の作動を行った車両に対して送信する。このため、種々の作動油に対応して(異常診断のための可変動弁機構の作動を行った車両に実際に使用されている作動油に対応して)可変動弁機構の異常診断の結果を得ることが可能となる。つまり、実際に使用されている作動油の粘度に応じた異常診断の結果を得ることができるため、異常診断の信頼性を高めることができる。また、車両では、作動油の種類毎の異なる判定値(異常診断のための閾値となる判定値)を記憶しておく必要はなく、また、使用する作動油に応じて判定値を読み出して切り替えるといったことも必要ない。このため、種々の作動油に対応して可変動弁機構の異常診断を行う場合の実用性を確保することができる。
本発明では、作動油の種類毎に対応した複数の作動油別作動情報を外部センタに記憶させておき、該外部センタにおいて、異常診断のための可変動弁機構の作動を行った車両の作動情報送信部から受信した作動情報と、この可変動弁機構の作動を行った車両に使用されている作動油の種類と同等の作動油に対応した作動油別作動情報とを比較し、その比較結果である異常監視情報を、前記可変動弁機構の作動を行った車両に対して送信するようにしている。このため、実際に使用されている作動油の粘度に応じた異常診断の結果を得ることができるため、異常診断の信頼性を高めることができる。また、車両では、作動油の種類毎の異なる判定値を記憶しておく必要はなく、また、使用する作動油に応じて判定値を読み出して切り替えるといったことも必要ない。このため、種々の作動油に対応して可変動弁機構の異常診断を行う場合の実用性を確保することができる。
実施形態に係るエンジンの概略構成を示す図である。 VVT機構およびそれを制御するOCVを説明するための図である。 異常監視システムの全体構成を模式的に示す図である。 DSSSを説明するための図である。 信号機の信号サイクル情報の一例を示す図である。 VVTアクティブテストの制御手順の一部を示すフローチャート図である。 VVTアクティブテストの制御手順の他の一部を示すフローチャート図である。 データ管理センタに記憶されているVVTアクティブテスト用のヒストグラムの例を示す図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
(第1実施形態)
本実施形態では、吸気側にVVT(Variable Valve Timing)機構を備えた自動車用エンジンにおいて、車両停車中にVVTアクティブテストを実施するものに対して本発明を適用した場合について説明する。
−エンジンの概略構成−
図1は本実施形態に係るエンジン1の概略構成を示す図である。このエンジン1は多気筒ガソリンエンジンであって、各気筒2には燃焼室11を区画するようにピストン12が収容されている。ピストン12とクランクシャフト13とはコネクティングロッド14によって連結され、シリンダブロック17の下部には、クランクシャフト13の回転角(クランク角)を検出するクランク角センサ61が配設されている。
一方、シリンダブロック17の上部にはシリンダヘッド18が締結されて、各気筒2の上端を閉ざしている。このシリンダヘッド18には、気筒2内に臨むように点火プラグ20が配設され、後述のECU100によって制御されるイグナイタ21から高電圧が供給されることによって、火花放電を行うようになっている。なお、シリンダブロック17の側壁の上部には、エンジン1の冷却水温を検出する水温センサ62が配設されている。
また、各気筒2毎の燃焼室11に連通するように、吸気通路3および排気通路4が設けられている。吸気通路3の下流側(吸気流の下流側)の部分は、シリンダヘッド18に形成された吸気ポートであり、これが燃焼室11に臨む開口に吸気バルブ31が配設されている。同様に排気通路4の上流側(排気流の上流側)の部分は排気ポートであり、その開口には排気バルブ41が配設されている。これら吸気バルブ31および排気バルブ41を作動させるための動弁系5はシリンダヘッド18に設けられている。
一例として本実施形態では、吸気バルブ31および排気バルブ41をそれぞれ駆動するように2本のカムシャフト51,52が設けられており、これらのカムシャフト51,52が、図示しないタイミングチェーンなどを介してクランクシャフト13により駆動されることで、吸気バルブ31および排気バルブ41がそれぞれ所定のタイミングで開閉されるようになっている。なお、吸気カムシャフト51にはVVT機構(可変動弁機構)53が設けられている。
そして、前記吸気通路3には、その上流側から順にエアクリーナ32、吸気の流量(吸気量)を検出するエアフローメータ63、吸気温センサ64(一例としてエアフローメータ63に内蔵)、および、電子制御式のスロットルバルブ33が配設されている。このスロットルバルブ33はスロットルモータ34によって駆動され、吸気の流れを絞ってエンジン1の吸気量を調整するものであり、その開度(スロットル開度)は、後述のECU100によって制御される。
また、吸気通路3には各気筒2毎に燃料噴射用のインジェクタ35も配設されており、このインジェクタ35が後述のECU100によって制御され、吸気通路3内に燃料を噴射する。こうして噴射された燃料が吸気と混合されて気筒2内に吸入され、燃焼室11において点火プラグ20により点火されて燃焼する。そして、発生した既燃ガスは排気通路4へ流出し、触媒コンバータ42によって浄化される。なお、触媒コンバータ42の上流側には空燃比センサ65が配設されている。
−VVT機構の構成−
次に、VVT機構(吸気側VVT機構)53およびそれを制御するOCV(オイルコントロールバルブ)200inについて説明する。
VVT機構53は、図2に示すように、ベーンロータ101と、ベーンロータ101を収容するハウジング102とを備えている。ベーンロータ101は、吸気カムシャフト51(図1参照)に連結されている。ハウジング102にはタイミングスプロケット102aが設けられ、このタイミングスプロケット102aは、図示しないタイミングチェーンを介してクランクシャフト13(図1参照)に連結されている。ハウジング102の内部には、ベーンロータ101のベーン101aによって仕切られる進角側油圧室111および遅角側油圧室112が形成されている。
そして、VVT機構53では、進角側油圧室111内の油圧と遅角側油圧室112内の油圧とに応じてベーンロータ101がハウジング102に対して相対的に回動する。即ち、進角側油圧室111内の油圧を遅角側油圧室112内の油圧よりも高くすると、吸気カムシャフト51の回転位相はクランクシャフト13の回転位相に対して進められる(進角)。これとは逆に、遅角側油圧室112内の油圧を進角側油圧室111の油圧よりも高くすると、吸気カムシャフト51の回転位相はクランクシャフト13の回転位相に対して遅らされる(遅角)。このように、クランクシャフト13に対する吸気カムシャフト51の回転位相の調整によって吸気バルブ31のバルブタイミングが可変となる。
VVT機構53には、進角側油圧室111と遅角側油圧室112とに供給する作動油の油圧を制御するOCV200inが接続されている。
OCV200inには、オイルポンプ81により、オイルストレーナ82を経てオイルパン83から汲み上げられた作動油がオイル供給通路131を介して供給される。OCV200inは、進角側通路121を介して進角側油圧室111に接続され、遅角側通路122を介して遅角側油圧室112に接続されている。また、OCV200inには2つのオイル排出通路132,133が接続されている。OCV200inは電磁駆動式の流量制御弁であり、ECU100(図1参照)によって制御される。
OCV200inは、ケーシング201の内部に往復移動可能に配設されたスプール202と、スプール202を一方側に付勢する圧縮コイルばね203と、圧縮コイルばね203の付勢力に抗してスプール202を他方側に移動させるための電磁ソレノイド204とを備えている。
そして、OCV200inでは、スプール202が移動することによって、進角側通路121および遅角側通路122に対する作動油の給排量が変化することにより、進角側油圧室111および遅角側油圧室112内の油圧を調整することが可能である。
−ECU−
ECU(Electronic Control Unit)100は、公知の電子制御ユニットからなり、図示は省略するが、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)およびバックアップRAMなどを備えている。CPUは、ROMに記憶された制御プログラムやマップに基づいて各種の演算処理を実行する。また、RAMは、CPUでの演算結果や各センサから入力されたデータ等を一時的に記憶し、バックアップRAMは例えばエンジン1の停止時に保存すべきデータ等を記憶する。
そして、ECU100には、図1を参照して前述したようにクランク角センサ61、水温センサ62、エアフローメータ63、吸気温センサ64、空燃比センサ65などが接続されている。また、車室内に設けられたアクセルペダル7の操作量(アクセル開度)を検出するアクセル開度センサ66、前記吸気カムシャフト51の回転位相を検出するカム角センサ67、車速を検出する車速センサ68、車両前方を撮影する車載カメラ69等も接続されている。車載カメラ69は、例えばCCD(Charge Coupled Device)、CMOS(Complementary Metal−Oxide Semiconductor)等で構成される。この車載カメラ69は、車両前方の交差点等に設置されている信号機の表示色(以下、灯色という場合もある)等を認識するために使用される。なお、図示はしないが、ECU100には、エンジン1の運転制御に用いられる前記以外のセンサやスイッチも接続されている。
そして、それらの各種センサ61〜68、車載カメラ69、スイッチなどから入力される信号に基づいて、ECU100は、種々の制御プログラムを実行することにより、エンジン1の運転状態を制御する。例えばECU100は、アクセル開度やエンジン1の負荷および回転速度、或いは車速等に基づいてエンジン1への要求トルクを算出し、この要求トルクを出力するように、イグナイタ21による点火時期の制御、スロットルモータ34によるスロットル開度の制御(即ち、吸気量の制御)、インジェクタ35による燃料噴射の制御などを実行する。
また、ECU100には、通信モジュール8および通知装置9も接続されている。通信モジュール8は、後述するDSSS(Driving Safety Support Systems;安全運転支援システム)における光ビーコン300(図3および図4を参照)からの情報(例えば後述する信号機情報等)の受信や、後述するデータ管理センタ(本発明でいう外部センタ)Cとの間での情報(後述するVVTアクティブテストの実施指令信号や車両データ等)の送受信を行うものである。通知装置9は、車室内のメータパネル上のMIL(警告灯)等であって、運転者に警告等を促すものである。
−異常監視システム−
図3は、本実施形態に係る異常監視システムの全体構成を模式的に示す図である。この異常監視システムは、サーバコンピュータ400を備えており、このサーバコンピュータ400と各車両V,V1のECU100との間での通信(通信モジュール8を介した通信)を利用して前記VVT機構53の異常(例えばOCV200inに繋がる油圧回路の詰まりや、ECU100からの制御信号の送信異常等)の有無の監視に供されるものである。
前記サーバコンピュータ400は、例えば車両メーカーの運営する前記データ管理センタCに設置されている。このサーバコンピュータ400は、中継サーバRや通信衛星Sなどを介して一般的な通信手法に従い、車両V,V1の通信モジュール8との間で双方向通信を行うことができる。また、このサーバコンピュータ400は、道路に設置された光ビーコン300から信号機情報等を受信可能となっている。
なお、車両V,V1の通信モジュール8や光ビーコン300と、サーバコンピュータ400との間の通信はインターネットを介して行われる場合もあり、この場合には電話回線や無線電話回線等も使用され得る。また、データ管理センタCからは車両V,V1の販売店Dにインターネットなどによって種々の通知が送られる。また、販売店Dからは、車両V,V1の整備情報(例えば作動油を交換した場合の作動油の種類の情報等)がデータ管理センタCにインターネットなどによって送信されるようになっている。
また、各車両V,V1では、VVT機構53の異常の有無を診断するためのVVTアクティブテストが実施可能となっている。このVVTアクティブテストは、車両V,V1の停車中等の実施条件が成立した場合に、吸気バルブ31の開閉タイミングを最進角まで変位させた後に最遅角まで変位させる指令信号(例えばDuty制御信号)、または、吸気バルブ31の開閉タイミングを最遅角まで変位させた後に最進角まで変位させる指令信号を送信することで、吸気バルブ31の開閉タイミングの可変範囲の全範囲に亘ってVVT機構53の作動が正常に行われるか否かを判定するものである。
本実施形態におけるVVTアクティブテストの具体的な手法については後述するが、このVVTアクティブテストが実施された場合、車両V,V1でのVVT機構53の追従速度(回転角変化速度)の測定結果の情報(カム角センサ67の出力信号に基づいて算出された追従速度の情報)は、前記通信モジュール8によって前記サーバコンピュータ400に送信される。このため、この通信モジュール8が、本発明でいう作動情報送信部(可変動弁機構の異常診断のための作動を行った際に取得した作動情報を外部センタへ送信する作動情報送信部)となっている。また、前述したように、サーバコンピュータ400には、販売店Dから送信される整備情報として、各車両V,V1で使用されている作動油の種類の情報が入力されている。
各車両V,V1でのVVTアクティブテストにおけるVVT機構53の追従速度の測定結果の情報、および、各車両V,V1で使用されている作動油の種類の情報は、サーバコンピュータ400に接続されたデータベース401に記憶される。このデータベース401では、前記情報を集約し、作動油の種類毎に対応したVVT機構53の追従速度の測定結果を作動油別作動情報として記憶している。また、同じ種類の作動油であっても温度が異なれば粘度は異なったものとなる。このため、このデータベース401には、作動油の種類毎および各作動油それぞれにおける温度毎に、VVT機構53の追従速度の測定結果の情報を集約した作動油別作動情報に基づいて複数のヒストグラムを作成して記憶している。
図8は、このVVTアクティブテスト用のヒストグラムの例(複数のヒストグラムのうち2つのヒストグラム)を示している。この図8に示すようにヒストグラムは、VVT機構53の追従速度(VVT目標値への追従速度)それぞれにおける車両台数の分布割合を表したものとなっている。具体的に、図8(a)に示すヒストグラムAが対象とする作動油に比べて図8(b)に示すヒストグラムBが対象とする作動油の方が粘度が低く、VVT機構53の追従速度が高い車両台数の分布割合が多くなっている。なお、ヒストグラムAとヒストグラムBとが同一種類の作動油を対象としたものであった場合には、ヒストグラムAが対象とする作動油の温度に比べてヒストグラムBが対象とする作動油の温度の方が高いものとなっている。
なお、各車両V,V1でのVVTアクティブテストにおけるVVT機構53の追従速度の測定結果の情報、および、各車両V,V1で使用されている作動油の種類の情報に基づいて前記各ヒストグラムを作成するプログラムや、後述するVVTアクティブテストによる異常の有無の診断を行うプログラムは、サーバコンピュータ400に接続されたプログラムデータベース402に記録されている。
−DSSS−
次に、DSSSについて説明する。このDSSSは、車両が、交差点等で信号機が「赤」となっていることで停車した際に、この信号機が「青」に切り替わるまでの時間の情報を車両V,V1およびサーバコンピュータ400に対して提供するものである。
図4はDSSSを説明するための図である。この図4に示すように、DSSSは、交差点に設置された光ビーコン(路側機)300によって車両Vに情報(信号機情報)を提供する。つまり、この光ビーコン300は、光ビーコン制御部301を備えており、信号機310に備えられた信号機制御部311から取得した信号サイクル情報を、車両Vに向けて送信する。これにより、この信号サイクル情報が車両Vの通信モジュール8を介してECU100に入力されるようになっている。そして、この信号サイクル情報に基づいて、信号機が「赤」から「青」に切り替わるまでの時間を車室内のメータパネル上に表示し、運転者に認識させるようにしている。
また、この光ビーコン300からの信号サイクル情報は、前記サーバコンピュータ400にも送信されるようになっている。このサーバコンピュータ400への信号サイクル情報の送信は、光ビーコン300から直接的に送信されるようになっていてもよいし、車両Vの通信モジュール8を介して送信されるようになっていてもよい。サーバコンピュータ400に送信された信号サイクル情報は、車両VにおけるVVTアクティブテストの実施タイミングを規定する際に利用される。このVVTアクティブテストの実施タイミングを規定する動作については後述する。
図5は、光ビーコン300から送信される信号サイクル情報の一例を示す図である。図中においては、左側から右側に時間軸が設定され示されている。この図5に示すように、信号サイクル情報は、信号機310の灯色の種類(信号灯色)と、これらの点灯時間(表示秒数)と、を含んで構成されている。
具体的には、信号機310の灯色が「青」である時間、「黄」である時間、「赤」である時間の情報が光ビーコン300から送信され、これによって、信号機310の灯色が「赤」となっていることで車両Vが停車した際には、この信号機310の灯色が「青」に切り替わるまでの時間を認識することが可能となっている。例えば、車両Vが停車した時点が図5におけるt1であった場合には、次回、信号機310の灯色が「赤」から「青」に切り替わるまでの時間(タイミングt2までの時間)が図中のTaであると認識することができる。この時間Taは時間の経過と共に減少していく。このようにして求められた時間Ta(信号機310の灯色が「赤」から「青」に切り替わるまでの時間)が、車両Vおよびサーバコンピュータ400にそれぞれ送信されるようになっている。
なお、光ビーコン300から提供される情報としては、信号機情報だけでなく、交差点における対向車両の存在の有無の情報や、横断歩道上の歩行者の存在の有無の情報等も挙げられる。
−VVTアクティブテスト−
次に、本実施形態の特徴であるVVTアクティブテストについて説明する。
このVVTアクティブテストに関し、前記特許文献1では、VVT機構の回転角変化速度が判定値未満であるときにはVVT機構の作動の追従性が不良であるとして異常判定を行うようにしている。しかしながら、VVT機構に使用されている作動油の種類が異なっておれば、その作動油の粘度も異なっており、VVT機構の回転角変化速度は、この作動油の粘度の影響を受けて変動することになる。例えば粘度の比較的高い作動油を使用した場合には、VVT機構に異常が生じていない場合であっても、VVT機構の回転角変化速度が低下し、場合によっては、回転角変化速度が判定値未満となる可能性があり、VVTアクティブテストの誤判定が生じてしまう虞がある。
本実施形態は、この点に鑑み、VVTアクティブテストの信頼性を高めることができるようにしたものである。
具体的には、VVTアクティブテストを実施した車両V1から受信した作動情報(VVT機構53の追従速度の測定結果の情報)と、このVVTアクティブテストを実施した車両(作動情報を発信した車両)V1に使用されている作動油の種類と同等の作動油に対応した前記作動油別作動情報(対応するヒストグラム)とを比較し、その比較結果である異常監視情報を、前記VVTアクティブテストを実施した車両V1に対して送信するようにしている。
また、本実施形態では、VVTアクティブテストを実施する条件を、車両V1の停車時間が、VVTアクティブテストに要する時間以上確保されると見込まれた場合としている。具体的には、光ビーコン300からの信号機情報をサーバコンピュータ400が受信し、車両の停車時間(車両V1が信号待ちで停車してから信号機310の灯色が「赤」から「青」に切り替わるまでの時間)がVVTアクティブテストに要する時間以上確保されると見込まれるか否かを判定し、この車両停車時間がVVTアクティブテストに要する時間以上確保されると見込まれた場合には、サーバコンピュータ400から車両V1に向けてVVTアクティブテスト実施指令信号が送信され、車両V1では、このVVTアクティブテスト実施指令信号に従って、前記OCV200inを作動させてVVTアクティブテストを開始するようにしている。
前述した、VVTアクティブテストを実施した車両V1から受信した作動情報(VVT機構53の追従速度の測定結果の情報)と、VVTアクティブテストを実施した車両V1に使用されている作動油の種類と同等の作動油に対応した作動油別作動情報とを比較し、その比較結果である異常監視情報を、VVTアクティブテストを実施した車両V1に対して送信する動作は、前記サーバコンピュータ400によって実行される。このため、サーバコンピュータ400において、この動作を実行する機能部分が本発明でいう異常監視情報送信部(異常診断のための可変動弁機構の作動を行った車両の作動情報送信部から受信した前記作動情報と、複数の作動油別作動情報のうち可変動弁機構の作動を行った車両に使用されている作動油の種類と同等の作動油に対応した作動油別作動情報とを比較し、その比較結果である異常監視情報を、可変動弁機構の作動を行った車両に対して送信する異常監視情報送信部)として構成されている。
次に、本実施形態におけるVVTアクティブテストの制御手順について図6および図7のフローチャートに沿って説明する。この図6および図7では、左側に車両V1に搭載されているECU(車載ECU)100における制御ルーチンが、右側にサーバコンピュータ400における制御ルーチンがそれぞれ示されている。
左側の制御ルーチンは、車両V1のスタートスイッチがオン操作された後、所定時間毎に繰り返して実行される。なお、このスタートスイッチがオン操作された時点では、後述する異常発生フラグは「0」にリセットされている。また、右側の制御ルーチンは、サーバコンピュータ400の電源がオンになっている間、所定時間毎に繰り返して実行される。
先ず、ステップST101において、前記ECU100に予め記憶されている異常発生フラグが「1」にセットされているか否かを判定する。この異常発生フラグは、エンジン1にラフアイドルが生じていたりトルク不足が生じていたりした場合に「1」にセットされるものである。
スタートスイッチがオン操作された時点では、異常発生フラグは「0」にリセットされているので、ステップST101ではNO判定されて、ステップST102に移る。ステップST102では、エンジン1にラフアイドルが生じているか、または、エンジン1のトルク不足が生じているか否かを判定する。この判定は、VVT機構53に異常(例えばOCV200inに繋がる油圧回路の詰まりや、ECU100からの制御信号の送信異常等)が生じている場合、エンジン1のラフアイドルやトルク不足が生じることになるので、このVVT機構53に異常が生じている可能性の有無を判断するためのものである。
エンジン1にラフアイドルが生じているか否かの判定は、エンジン1のアイドリング運転中におけるエンジン回転速度の変動幅を前記クランク角センサ61からの出力信号に基づいて算出しておき、この算出されたエンジン回転速度の変動幅が所定の閾値を超えていた場合にエンジン1にラフアイドルが生じていると判定することになる。また、エンジン1のトルク不足が生じているか否かの判定は、アクセル開度センサ66によって検出されたアクセル開度、車速センサ68によって検出された車速等に基づいて、アクセル開度(トルク要求量)に応じたエンジン1のトルクが発生しているか否かを判定し、このトルクがトルク要求量に対して所定の閾値以上低い場合にエンジン1のトルク不足が生じていると判定することになる。
エンジン1のラフアイドルや、エンジン1のトルク不足が生じておらず、ステップST102でNO判定された場合には、VVT機構53は正常に作動しており、VVTアクティブテストの必要はないとして、そのままリターンされる。
一方、エンジン1のラフアイドル、または、エンジン1のトルク不足が生じており、ステップST102でYES判定された場合には、ステップST103に移り、前記異常発生フラグを「1」にセットしてステップST104に移る。
ステップST104では、前記車載カメラ69によって車両前方を撮影する。つまり、車両前方に交差点が存在する場合に、その交差点に設置されている信号機310の灯色の情報を取得する。
このようにして信号機310の灯色の情報を取得した後、ステップST105に移り、現在の車両の状態に係るデータをサーバコンピュータ400に送信する。ここで送信されるデータとしては、前記車載カメラ69によって撮影された車両前方の画像情報、スタートスイッチがオン操作されてからの走行距離情報、車両V1の位置情報、現在の時刻情報、車速情報、アクセル開度情報、ブレーキ操作量情報等である。
左側の制御ルーチンでは、サーバコンピュータ400にデータを送信した後、ステップST106(図7)に移り、サーバコンピュータ400からVVTアクティブテスト実施指令信号が送信されるのを待つ。この場合、ステップST106でNO判定されてリターンされる。そして、次回のルーチンでは、既に異常発生フラグは「1」にセットされているため、ステップST101でYES判定され、ステップST104〜ステップST106の動作を繰り返すことになる。
このようにして現在の車両の状態に係るデータがサーバコンピュータ400に送信されると、ステップST201(右側の制御ルーチン)でYES判定され、ステップST202に移る(車両の状態に係るデータがサーバコンピュータ400に送信されるまでは、ステップST201でNO判定されて、そのままリターンされる状態が継続されている)。ステップST202では、前記受信したデータから車両V1が停車したか否かを判定する。つまり、前記ステップST104で取得した信号機310の灯色の情報から信号機310の灯色が「赤」であることに起因して車両V1が交差点で停車したか否かを判定する。この判定は、車速センサ68からの出力信号のデータに基づいて行われる。
車両V1が停車しておらず、ステップST202でNO判定された場合には、車両Vが未だ交差点に達していないか、交差点に達したものの信号機310の灯色が「青」または「黄」であることで車両V1が交差点を通過したと判断し、そのままリターンされる。
車両V1が停車し、ステップST202でYES判定された場合には、ステップST203に移り、前記光ビーコン300からの信号機情報があるか否か、つまり、停車した交差点は、光ビーコン300が設置されており、その光ビーコン300から信号機310の灯色が「赤」である期間の情報(信号機情報)が取得可能であるか否かを判定する。
光ビーコン300からの信号機情報が無く、ステップST203でNO判定された場合には、車両V1が停車した交差点は光ビーコン300が設置されていないとして、そのままリターンされる。
光ビーコン300からの信号機情報があり、ステップST203でYES判定された場合には、ステップST204に移り、その信号機情報を取得する。つまり、信号機310の灯色が「赤」である期間の情報を取得する。具体的には、信号機310の灯色が「赤」から「青」に切り替わるまでの時間の情報を取得する。
ステップST205では、現在の信号機310の灯色は「赤」であり、且つこの灯色が「赤」から「青」に切り替わるまでの時間(車両V1が停車してから信号機310の灯色が「青」に切り替わるまでの時間)が、VVTアクティブテストに要する時間(例えば30sec程度)以上となっているか否かを判定する。つまり、VVTアクティブテストを実施した場合に、信号機310の灯色が「赤」である期間中に、このVVTアクティブテストが完了できる状況にあるか否かを判定する。
例えば、図5において、VVTアクティブテストに要する時間が図中のTc(破線の矢印で示した期間を参照)である際、車両V1が停車した時点がt1であった場合には、次回、信号機310の灯色が「赤」から「青」に切り替わるまでの時間(タイミングt2までの時間)が図中のTaであり、この時間Taは時間Tc(VVTアクティブテストに要する時間)よりも長い(Ta>Tc)ため、信号機310の灯色が「赤」から「青」に切り替わるまでの時間(車両V1の停車時間)はVVTアクティブテストに要する時間以上になっていると判定する。一方、車両V1が停車した時点が図中のt3であった場合には、次回、信号機310の灯色が「赤」から「青」に切り替わるまでの時間(タイミングt2までの時間)が図中のTbであり、この時間Tbは時間Tcよりも短い(Tb<Tc)ため、信号機310の灯色が「赤」から「青」に切り替わるまでの時間(車両V1の停車時間)はVVTアクティブテストに要する時間未満になっていると判定する。
ステップST205でNO判定(VVTアクティブテストを実施した場合に、信号機310の灯色が「赤」である期間中に、このVVTアクティブテストを完了できないと判定)された場合には、サーバコンピュータ400から車両V1に向けてのVVTアクティブテスト実施指令信号の送信は行われず、車両V1ではVVTアクティブテストが実施されることなく、そのままリターンされる。
一方、ステップST205でYES判定(VVTアクティブテストを実施した場合に、信号機310の灯色が「赤」である期間中に、このVVTアクティブテストを完了できると判定)された場合には、ステップST206(図7)に移り、サーバコンピュータ400から車両V1に向けてVVTアクティブテスト実施指令信号が送信される。
右側の制御ルーチンでは、VVTアクティブテスト実施指令信号を車両V1に向けて送信した後、ステップST207に移り、車両V1からVVT機構53の追従速度の情報が送信されるのを待つ。
このようにしてサーバコンピュータ400から車両V1に向けてVVTアクティブテスト実施指令信号が送信されると、ステップST106(左側の制御ルーチン)でYES判定され、ステップST107に移る。ステップST107では、前記VVTアクティブテスト実施指令信号に従ってVVTアクティブテストが開始される。つまり、例えば吸気バルブ31の開閉タイミングを最進角まで変位させた後に最遅角まで変位させる指令信号を、ECU100からVVT機構53(より具体的にはOCV200in)に送信することで、吸気バルブ31の開閉タイミングの可変範囲の全範囲に亘ってVVT機構53を作動させる。このVVTアクティブテストでは、カム角センサ67からの出力信号に基づいて吸気カムシャフト51の回転位相の変化を検出し、その回転位相の単位時間当たりの変化量をVVT機構53の追従速度の情報として取得する。
このようにしてVVTアクティブテストが開始された後、ステップST108に移り、このVVTアクティブテストで得られたVVT機構53の追従速度の情報をサーバコンピュータ400に送信する。
左側の制御ルーチンでは、VVT機構53の追従速度の情報をサーバコンピュータ400に送信した後、ステップST109に移り、サーバコンピュータ400から異常監視情報が送信されるのを待つ。
このようにして車両V1からサーバコンピュータ400にVVT機構53の追従速度の情報が送信されると、ステップST207(右側の制御ルーチン)でYES判定され、ステップST208に移る。このステップST208では、送信されたVVT機構53の追従速度の情報に基づき、このVVT機構53の追従速度が前記ヒストグラム上の所定の正常範囲内にあるか否かを判定する。つまり、作動油の種類毎および作動油の温度毎に作成された複数の作動油別のヒストグラムのうち、今回VVTアクティブテストが行われた車両V1における作動油の種類および作動油の温度に対応するヒストグラムを読み出し、今回のVVTアクティブテストにおけるVVT機構53の追従速度がこのヒストグラム上の所定の正常範囲内にあるか否かを判定する。例えば、今回VVTアクティブテストが行われた車両V1の作動油の種類および作動油の温度が前記ヒストグラムA(図8(a)を参照)に対応するものであった場合に、今回のVVTアクティブテストにおけるVVT機構53の追従速度が、このヒストグラムA上の範囲X内にある場合にはVVT機構53は正常であると判定され、このヒストグラムA上の範囲Y1またはY2内にある場合にはVVT機構53に異常が発生していると判定されることになる。
そして、VVT機構53の追従速度がヒストグラム上の所定の正常範囲内にあり、ステップST208でYES判定された場合にはステップST209に移り、VVT機構53が正常であると判定する。一方、VVT機構53の追従速度がヒストグラム上の所定の正常範囲内には無く、ステップST208でNO判定された場合にはステップST210に移り、VVT機構53に異常が発生していると判定する。
このようにしてVVT機構53の異常の有無を判定した後、ステップST211に移り、この結果である異常監視情報を、車両V1および販売店Dにそれぞれ送信した後、リターンされる。
このようにしてサーバコンピュータ400から車両V1に異常監視情報が送信されると、ステップST109(左側の制御ルーチン)でYES判定され、ステップST110に移って、受信した異常監視情報は「異常」であるか否かを判定する。受信した異常監視情報が「異常」であった場合には、ステップST110でYES判定され、ステップST111に移って、車室内のメータパネル上のMIL(警告灯)を点灯させて運転者に警告(VVT機構53に異常が発生している旨の警告)を促すと共に、ECU100に備えられたダイアグノーシスに故障情報を書き込み、リターンされる。
一方、受信した異常監視情報が「正常」であった場合には、ステップST110でNO判定され、ステップST112に移って、前記異常発生フラグを「0」にリセットしてリターンされる。なお、この場合、エンジン1のラフアイドルやトルク不足の発生は、VVT機構53以外の機器に原因があるとして、他の機器に対する異常診断を実施することが好ましい。
なお、前記異常監視情報は販売店Dにも送信されているため、この販売店Dにおいて車両V1におけるVVT機構53の状態を認識することが可能である。そして、前記異常監視情報が「異常」であった場合には、販売店Dから車両V1のユーザに向けて、VVT機構53のメンテナンスが必要である旨の通知を行うことが可能になる。
以上の動作が、所定時間毎に繰り返される。
なお、前述の如くMILが点灯された場合、販売店Dや修理工場等に車両V1が持ち込まれてVVT機構53のメンテナンスが行われる。この際、メンテナンスの終了後に、作業者によるECU100のデータ書き替え操作により、前記異常発生フラグが「0」にリセットされることになる。
以上の動作が行われるため、前記ステップST108の動作が、本発明でいう作動情報送信部の動作であって「内燃機関に備えられた可変動弁機構の異常診断のための作動を行った際に取得した作動情報を外部センタへ送信する動作」に相当する。また、前記ステップST207〜ステップST211の動作が、本発明でいう異常監視情報送信部の動作であって「異常診断のための可変動弁機構の作動を行った車両の作動情報送信部から受信した作動情報と、複数の作動油別作動情報のうち可変動弁機構の作動を行った車両に使用されている作動油の種類と同等の作動油に対応した作動油別作動情報とを比較し、その比較結果である異常監視情報を、可変動弁機構の作動を行った車両に対して送信する動作」に相当する。
以上説明したように、本実施形態では、車両V1においてVVTアクティブテストが行われた際、その作動情報であるVVT機構53の追従速度がデータ管理センタCに送信される。そして、データ管理センタCでは、受信したVVT機構53の追従速度と、VVTアクティブテストを実施した車両V1に使用されている作動油の種類と同等の作動油に対応して記憶されている作動油別作動情報(作動油の種類および作動油温に応じたヒストグラム)とを比較し、その比較結果である異常監視情報(VVT機構53の異常診断の結果情報)を、前記車両V1に対して送信するようにしている。このため、種々の作動油に対応してVVTアクティブテストの結果を得ることが可能となる。つまり、実際に使用されている作動油の粘度に応じたVVTアクティブテストの結果を得ることができるため、VVTアクティブテストの信頼性を高めることができる。また、車両V1では、作動油の種類毎の異なる判定値(VVTアクティブテストのための閾値となる判定値)を記憶しておく必要はなく、また、使用する作動油に応じて判定値を読み出して切り替えるといったことも必要ない。このため、種々の作動油に対応してVVTアクティブテストを行う場合の実用性を確保することができる。
また、本実施形態では、車両停車時間に係る情報(光ビーコン300からの信号機情報)を受信し、この車両停車時間がVVTアクティブテストに要する時間以上確保されると見込まれた場合に、車両V1が停車したことに伴ってVVTアクティブテストを開始するようにしている。この場合、VVTアクティブテストを完了させるのに十分な診断時間(車両停車時間)が確保されていることになり、VVTアクティブテストの実施途中でVVT機構53に対する通常作動要求(車両の発進や加速等に伴う作動要求)が生じてしまう可能性は低い。このため、VVTアクティブテストを無駄なく正常に完了させることができる。また、このVVTアクティブテストは、車両停車時間がVVTアクティブテストに要する時間以上確保されると見込まれる度に実施されるため、VVTアクティブテストの頻度を高く得ることができ、異常判定(VVT機構53に異常が発生していることの判定)を早期に行うことが可能となる。
また、本実施形態では、車載カメラ69によって信号機310の灯色が「赤」であることを確認すると共に、光ビーコン300からの信号機情報に基づいて、信号機310の灯色が「赤」から「青」に切り替わるまでの時間の情報を取得したうえで、VVTアクティブテストを実施するようにしている。このため、車両V1の停車は前方の信号機310が「赤」となっていることによるものであることが確実に保証されることになり、車両Vが停車している時間が、VVTアクティブテストに要する時間以上確保されていることの信頼性を高めることができる。
(第2実施形態)
次に、第2実施形態について説明する。前述した第1実施形態では、信号機310の灯色が「赤」であることに起因して車両V1が停車した際に、この信号機310の灯色が「赤」から「青」に切り替わるまでの時間が、VVTアクティブテストに要する時間以上となっているか否かを判定するようにしていた。本実施形態では、車両V1が走行している道路に渋滞が発生しており、それに起因して車速が所定値未満(例えば3km/h未満)となる状態が継続する時間が、VVTアクティブテストに要する時間以上となっているか否かを判定するようにしたものである。
具体的には、道路の渋滞情報をサーバコンピュータ400が受信し、この渋滞情報に基づいて、車速が所定値未満となる状態が継続する時間が、VVTアクティブテストに要する時間以上確保できる状況であるか否かを判断する。そして、車速が所定値未満となる状態が継続する時間が、VVTアクティブテストに要する時間確保できないと判断された場合には、サーバコンピュータ400から車両V1に向けてのVVTアクティブテスト実施指令信号の送信は行われず、車両V1ではVVTアクティブテストは実施されない。一方、車速が所定値未満となる状態が継続する時間が、VVTアクティブテストに要する時間以上確保できる状況であると判断された場合には、サーバコンピュータ400から車両V1に向けてVVTアクティブテスト実施指令信号が送信され、車両V1ではVVTアクティブテストが実施される。
前記道路の渋滞情報は、例えば周知のVICS(Vehicle Information and Communication system(登録商標))から取得することが可能である。
本実施形態では、車速が所定値未満となる状態の継続時間がVVTアクティブテストに要する時間以上確保されると見込まれた場合には、車速が所定値未満となったことに伴ってOCV200inを作動させてVVTアクティブテストを開始するようにしている。この場合、VVTアクティブテストを完了させるのに十分な診断時間(車速が所定値未満となっている時間)が確保されていることになり、VVTアクティブテストの実施途中で車両V1が加速することでVVT機構53に対する通常作動要求が生じてしまう可能性は低い。このため、VVTアクティブテストを無駄なく正常に完了させることができる。また、このVVTアクティブテストは、車速が所定値未満となる状態の継続時間がVVTアクティブテストに要する時間以上確保されると見込まれる度に実施されるため、VVTアクティブテストの頻度を高く得ることができ、異常判定(VVT機構53に異常が発生していることの判定)を早期に行うことが可能となる。
−他の実施形態−
なお、本発明は、前記各実施形態のみに限定されるものではなく、特許請求の範囲および当該範囲と均等の範囲で包含される全ての変形や応用が可能である。
例えば、前記各実施形態では、吸気側に備えられたVVT機構53に対するVVTアクティブテストを行う場合について説明した。本発明はこれに限らず、排気側にVVT機構を備えたエンジンにおいて、この排気側に備えられたVVT機構に対するVVTアクティブテストを行う場合に適用することも可能である。この場合、第1実施形態の技術的思想にあっては、現在の信号機310の灯色は「赤」であり、且つ車両V1が停車した際に、この灯色が「赤」から「青」に切り替わるまでの時間が、排気側のVVT機構に対するVVTアクティブテストに要する時間以上となっているか否かを判定し、この時間が確保されていると判定された場合には、サーバコンピュータ400から車両V1に向けてVVTアクティブテスト実施指令信号が送信され、車両V1ではVVTアクティブテストが実施されることになる。また、吸気側のVVT機構53に対するVVTアクティブテストと排気側のVVT機構に対するVVTアクティブテストとを連続して行うようにした場合、第1実施形態の技術的思想にあっては、現在の信号機310の灯色は「赤」であり、且つ車両V1が停車した際に、この灯色が「赤」から「青」に切り替わるまでの時間が、各VVT機構に対して連続してVVTアクティブテストを行う場合に要する時間以上となっているか否かを判定し、この時間が確保されていると判定された場合には、サーバコンピュータ400から車両V1に向けてVVTアクティブテスト実施指令信号が送信され、車両V1では各VVT機構に対して連続してVVTアクティブテストが行われることになる。
また、前記各実施形態では、VVT機構53の追従速度が、所定の正常範囲内にあるか否かの判定に当たっては、カム角センサ67からの出力信号に基づいて吸気カムシャフト51の回転位相の変化を検出し、その回転位相の単位時間当たりの変化量が所定の正常範囲内に無い場合に、VVT機構53に異常が発生していると判定するようにしていた。本発明はこれに限らず、VVT機構53の作動によるエンジン回転速度の変化を検出し、この検出したエンジン回転速度の変化が所定の正常範囲内に無い場合に、VVT機構53に異常が発生していると判定するようにしてもよい。
また、電動式のVVT機構のアクティブテストに際しても本発明は適用が可能である。
また、前記各実施形態にあっては、データ管理センタCのデータベース401に記憶される複数のヒストグラムは、作動油の種類毎および各作動油それぞれにおける温度毎に作成したものであった。本発明はこれに限定されるものではなく、作動油の種類のみに応じて複数のヒストグラムを作成し、これらヒストグラムをデータ管理センタCのデータベース401に記憶させるものも本発明の技術的思想の範疇である。
また、前記各実施形態では、駆動力源としてエンジン1のみを搭載したコンベンショナル車両Vに本発明を適用した場合について説明した。本発明はこれに限らず、駆動力源としてエンジンおよび電動モータを搭載したハイブリッド車両に適用することも可能である。また、停車中にエンジンを停止させるアイドリングストップ機能を有する車両にも本発明は適用可能である。
本発明は、車両の停車期間中に実施されるVVTアクティブテストの信頼性を高めるための異常監視システムに適用可能である。
1 エンジン(内燃機関)
53 VVT機構(可変動弁機構)
67 カム角センサ
8 通信モジュール(作動情報送信部)
100 ECU
400 サーバコンピュータ
401 データベース
C データ管理センタ(外部センタ)
V,V1 車両

Claims (1)

  1. 車両には、内燃機関に備えられた可変動弁機構の異常診断のための作動を行った際に取得した作動情報を外部センタへ送信する作動情報送信部が備えられ、
    前記外部センタには、
    複数の車両から受信した前記作動情報と、各車両に使用されている作動油の種類の情報とに基づいて、前記作動油の種類毎に対応した作動情報としての複数の作動油別作動情報が作成されて記憶されていると共に、
    前記異常診断のための前記可変動弁機構の作動を行った車両の前記作動情報送信部から受信した前記作動情報と、前記複数の作動油別作動情報のうち前記可変動弁機構の作動を行った車両に使用されている作動油の種類と同等の作動油に対応した前記作動油別作動情報とを比較し、その比較結果である異常監視情報を、前記可変動弁機構の作動を行った車両に対して送信する異常監視情報送信部が備えられていることを特徴とする可変動弁機構の異常監視システム。
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