JP6539747B2 - 鞍乗型車両用カム角センサ異常診断装置、エンジンシステム、及び鞍乗型車両 - Google Patents
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Description
通常、鞍乗型車両が備える電装部品の防水性はカバー等によって確保されている。しかし、掛った水に由来する水分が電装部品の機能に影響する可能性が考えられる。
鞍乗型車両に備えられる電装部品は、相互に電気的に接続されている。このため、ある部品の機能異常の影響が現れ得る箇所の範囲が広いと考えられる。言い換えると、ある機能に異常が見つかった場合に、異常の原因として想定される箇所の範囲が広いと考えられる。このため、鞍乗型車両に備えられる電装部品の修理又は交換を行う箇所の特定には、時間を要することが予想される。この結果、機能異常の解消に時間を要することが予想される。
電装部品の中でも、カム角センサは、エンジンの上端付近に設けられている。カム角センサは、水分の影響を受けやすく、機能の異常を起こす可能性が高いと考えられる。カム角センサについては、機能の異常を検出するだけでなく、異常箇所の見当をつけることが好ましいと考えられる。
前記鞍乗型車両用カム角センサ異常診断装置は、
前記カム角センサから前記回転角度に応じたカム信号が出力される信号出力線と接続され、前記信号出力線を介してカム信号を受信するカム信号受信部と、
前記カム信号受信部に入力されたカム信号の信号レベルに応じて、前記カム角センサの断線状態、天絡状態、及び地絡状態のうちの一つ又は二つの異常状態を残りの異常状態と区別して判別する状態判別部と、
前記状態判別部により判別された前記一つ又は二つの異常状態を示す異常信号を、前記一つ又は二つの異常状態を示す異常信号が前記残りの異常状態を示す異常信号と異なるように、出力する信号出力部と
を備える。
このように、(1)の鞍乗型車両用カム角センサ異常診断装置によれば、鞍乗型車両に搭載されるカム角センサの異常を検出するとともに、異常箇所の見当をつけることができる。
前記状態判別部は、前記カム信号受信部で受信されたカム信号の信号レベル、及び、前記信号レベルのそれぞれに応じて定められた基準期間に対する前記信号レベルの保持期間の超過に応じて、前記カム角センサの断線状態、天絡状態、及び地絡状態のうちの一つ又は二つの異常状態を残りの異常状態と区別して判別する。
前記カム軸には、前記エンジンのクランク角720度のうちクランク角360度以下の期間に相当する主基準期間の間前記カム角センサによって検出される主検出対象、及び、前記クランク角720度のうちクランク角360度以上の期間に相当する副基準期間の間前記カム角センサによって検出される副検出対象が設けられ、
前記状態判別部は、前記主検出対象を表す信号レベルの保持期間が少なくとも前記主基準期間よりも長い場合、及び、前記副検出対象を表す信号レベルの保持期間が少なくとも前記副基準期間よりも長い場合の何れかの場合、前記カム角センサの断線状態、天絡状態、及び地絡状態のうちの一つ又は二つの異常状態を残りの異常状態と区別して判別する。
前記状態判別部は、前記主検出対象を表す信号レベルの保持期間が少なくとも前記主基準期間よりも長い場合、及び、前記副検出対象を表す信号レベルの保持期間が少なくとも前記副基準期間よりも長い場合の何れかの場合、前記カム角センサの断線状態、天絡状態、及び地絡状態のうちの一つ又は二つの異常状態を残りの異常状態と区別して判別するとともに、前記カム信号の信号レベルが少なくとも前記主基準期間よりも短い期間に2回又はそれ以上変化した場合、前記カム角センサの断線状態、天絡状態、及び地絡状態のうちの一つ又は二つの異常状態を残りの異常状態と区別して判別する。
前記状態判別部は、前記エンジンのクランク軸の回転周期に対応し、且つ、前記カム軸の回転周期以下の周期で変化する信号を基準として、前記信号レベルの保持期間を測定する。
前記状態判別部は、前記クランク軸の回転角度を検出するクランク角センサの出力信号を基準として、前記信号レベルの保持期間を測定する。
前記状態判別部は、前記エンジンの吸気圧を検出する吸気圧センサの出力信号を基準として、前記信号レベルの保持期間を測定する。
前記カム信号受信部は、前記カム角センサの断線状態、天絡状態及び地絡状態のいずれの異常状態も生じていない時に、高い信号レベルを有するカム信号を受信する高信号レベル保持期間と低い信号レベルを有するカム信号を受信する低信号レベル保持期間とが交互に連続し且つ互いに連続する1つの前記高信号レベル保持期間と1つの前記低信号レベル保持期間との合計が前記エンジンのクランク角720度の期間と実質的に合致するか又はクランク角720度の期間より小さいように、前記カム角センサから前記カム信号を受信するように構成され、
前記状態判別部は、交互に連続する前記高信号レベル保持期間及び前記低信号レベル保持期間において、(i)〜(iii)の全要件を満たすように、前記高信号レベル保持期間の長さに基づく異常状態の判別と、前記低信号レベル保持期間の長さに基づく異常状態の判別とを繰り返すように構成され、前記(i)の要件は、前記高信号レベル保持期間の長さに基づいて判別される異常状態と、前記低信号レベル保持期間の長さに基づいて判別される異常状態とが異なることであり、前記(ii)の要件は、前記高信号レベル保持期間の長さに基づいて判別される異常状態を、前記高信号レベル保持期間の長さに基づいて判別される異常状態以外の異常状態と区別することであり、前記(iii)の要件は、前記低信号レベル保持期間の長さに基づいて判別される異常状態を、前記低信号レベル保持期間の長さに基づいて判別される異常状態以外の異常状態と区別することであり、
前記信号出力部は、(I)〜(III)の全要件を満たすように、前記異常信号を出力するように構成され、前記(I)の要件は、前記高信号レベル保持期間の長さに基づいて判別される異常状態を示す異常信号と、前記低信号レベル保持期間の長さに基づいて判別される異常状態を示す異常信号とが異なることであり、前記(II)の要件は、前記高信号レベル保持期間の長さに基づいて判別される異常状態を示す異常信号を、前記高信号レベル保持期間の長さに基づいて判別される異常状態以外の異常状態を示す異常信号と区別することであり、前記(III)の要件は、前記低信号レベル保持期間の長さに基づいて判別される異常状態を示す異常信号を、前記低信号レベル保持期間の長さに基づいて判別される異常状態以外の異常状態を示す異常信号と区別することである。
前記エンジンシステムは、
エンジンと、
前記エンジンが備えるカム軸の回転角度を検出するカム角センサと、
(1)から(8)いずれか1の鞍乗型車両用カム角センサ異常診断装置とを備える。
前記鞍乗型車両は、
(9)のエンジンシステムを備える。
図1は、本発明の第一実施形態に係る鞍乗型車両用カム角センサ異常診断装置が搭載される鞍乗型車両の模式図である。
車体13は、本体フレーム131、フロントフォーク132、リアアーム133を備えている。フロントフォーク132は、本体フレーム131に回転可能に支持されている。前の車輪11は、フロントフォーク132に支持されている。リアアーム133は、本体フレーム131に支持されている。後の車輪12は、リアアーム133に支持されている。
車体13は、ハンドル134及びシート135を備えている。ハンドル134はフロントフォーク132の上部に固定されている。鞍乗型車両Vの使用者は、シート135に着座する。使用者は、ハンドル134を操作する。
エンジンシステム20は、エンジン30の各部の動作を検出するためのセンサを備えている。エンジンシステム20は、カム角センサ330を備えている。カム角センサ330は、エンジン30の上部に配置されている。エンジン30には、カバー30aが設けられている。カバー30aは、カム角センサ330を覆っている。
エンジン30は、シリンダ31、ピストン33、コネクティングロッド34、クランク軸(クランクシャフト)35、バルブ36A,36B、及び、カム軸(カムシャフト)37を備えている。
ピストン33はシリンダ31内に設けられている。ピストン33はコネクティングロッド34を介してクランク軸35に連結されている。シリンダ31内には、燃焼室が形成されている。エンジン30には、点火プラグ38が設けられている。点火プラグ38は、イグニッションコイル303からの高電圧の供給を受ける。点火プラグ38は、燃焼室内の混合気に火花点火する。
エンジン30には、吸気通路301及び排気通路302が接続されている。吸気通路301には、スロットルバルブ304が配置されている。スロットルバルブ304は、図示しないアクセル操作子の操作量に応じて駆動される。スロットルバルブ304には、スロットルポジションセンサ305が設けられている。スロットルポジションセンサ305は、スロットルバルブ304の開度を検出する。吸気通路301には、バイパスエアスクリュー309、及び、高速アイドル制御器311も設けられている。
吸気通路301には、燃料噴射装置306が設けられている。燃料噴射装置306は吸気通路301内に燃料を噴射する。燃料噴射装置306は燃料タンク307と接続されている。燃料タンク307には、燃料ポンプ308が設けられている。燃料ポンプ308は、燃料を燃料噴射装置306に供給する。
また、吸気通路301には、吸気圧センサ312が設けられている。吸気圧センサ312は、吸気圧を検出する。吸気圧センサ312は、吸気通路301内の圧力を検出する。また、吸気通路301には、吸気温センサ313が設けられている。吸気温センサ313は、吸気通路301内の温度を検出する。
燃焼の結果、排ガスが生じる。排ガスは、エンジン30から排気通路302を経て触媒装置314に送られる。排ガスは、触媒装置314で浄化される。
排気バルブ36Bは、カム軸37に設けられた図示しないカムに駆動される。これによって、排気バルブ36Bは、開閉動作を行う。排気バルブ36Bの動作は、クランク軸35の回転に同期する。
検出対象体321は、カム軸37と一体に回転する。検出対象体321の回転速度は、クランク軸35の回転速度の1/2である。検出対象体321は、周方向に並んで配置された、互いに異なる物理性質を有する複数の部分を有する。例えば、検出対象体321は、互いに異なる物理性質を有する主検出対象322と副検出対象323とを有する。検出対象体321は、1つの主検出対象322と1つの副検出対象323とを有する。検出対象体321は、カム軸37を中心とした円盤状の部材である。主検出対象322と副検出対象323とは、中心からの長さが互いに異なる。主検出対象322は凹部を形成している。
なお、複数のカム軸を備えるエンジンにおいて、検出対象体321及びカム角センサ330は、複数のカム軸のいずれか1つに設けられていればよい。但し、検出対象体321及びカム角センサ330は、複数のカム軸に設けられていてもよい。
カム角センサ330は、主検出対象322と副検出対象323とを区別して検出する。カム角センサ330は、主検出対象322と副検出対象323の間の磁気的性質の違いを利用する。
検出対象体321は、磁性材料で形成されている。主検出対象322がカム角センサ330と対向するときにおける主検出対象322とカム角センサ330の距離は、副検出対象323がカム角センサ330と対向するときにおける副検出対象323とカム角センサ330の距離と異なる。つまり、主検出対象322と副検出対象323は、カム角センサ330に対し、互いに異なる空隙を有する。
カム角センサ330は、図示しないホールIC(Hall IC)及び永久磁石を備えている。カム角センサ330は、カム角センサ330に対する空隙の長さの差異によって、磁気抵抗が変化する。このため、磁束を検出する図示しないホールICが差異に応じた信号を出力する。これによって、カム角センサ330は、主検出対象322と副検出対象323に応じたカム信号を出力する。
クランク軸35には、クランク検出対象341が設けられている。クランク検出対象341は、クランク軸35と一体で回転する。クランク検出対象341の外周には、径方向外側に突出した複数の突出部342が設けられている。複数の突出部342は、磁性材料で形成されている。複数の突出部342は、一箇所を除き、実質的に同じ間隔で周方向に並んでいる。
クランク角センサ316は、クランク検出対象341に対向する位置に配置されている。クランク角センサ316は、ピックアップ式のセンサである。クランク角センサ316は、図示しない永久磁石及びコイルを有する。クランク角センサ316は、クランク検出対象341の突出部342の通過に応じた信号を出力する。これによって、クランク角センサ316は、クランク軸35の回転角度を表す信号を出力する。
診断装置40の入出力部IOは、吸気圧センサ312、カム角センサ330、スロットルポジションセンサ305、エンジン温度センサ317、吸気温センサ313、及び、クランク角センサ316と接続されている。また、入出力部IOは、燃料ポンプ308、燃料噴射装置306、イグニッションコイル303、及び、高速アイドル制御器311と接続されている。
診断装置40は、診断表示装置50と通信可能に接続される。診断表示装置50は、鞍乗型車両Vの検査又は修理の時に診断装置40と接続される。診断表示装置50は図示しないコネクタを介して診断装置40と接続される。診断表示装置50と診断装置40は、例えば、無線通信可能に接続されてもよい。
カム信号受信部41は、記憶部MEMに記憶されたプログラムを実行する中央処理装置CPU、及び入出力部IOによって構成される。状態判別部42、信号出力部43、クランク角センサ状態判別部44、及びエンジン制御部45は、記憶部MEMに記憶されたプログラムを実行する中央処理装置CPUによって構成される。
信号出力部43は、状態判別部42によって判別された異常状態を示す異常信号を出力する。信号出力部43は、異常信号を診断表示装置50に出力する。
クランク角センサ状態判別部44は、クランク角センサ316の異常を検出する。エンジン制御部45は、エンジン30を制御する。また、エンジン制御部45は、エンジン30の周辺装置を制御する。
カム角センサ330は、信号出力線331を介してカム信号を出力する。カム信号は、カム軸37の回転角度に応じて出力される。
診断装置40のカム信号受信部41は、カム角センサ330の信号出力線331に接続されている。診断装置40のカム信号受信部41は、信号出力線331によって、カム角センサ330と接続されている。詳細には、カム信号受信部41を構成する入出力部IOが、カム角センサ330の信号出力線331に接続されている。
診断装置40は、電源線40A,40Bから電源供給を受ける。電源線40A,40Bは、車輪11に搭載された図示しないバッテリー又は電源装置から診断装置40に電力を供給する。
電源線40A,40Bは、正の電源線40Aと負の電源線40Bとを有する。
負の電源線40Bは、車体13に接地されている。図1に示す鞍乗型車両Vの車体13が、負の電源線40Bとして使用されてもよい。この場合、車体13は導体である。負の電源線40Bを接地線40Bとも称する。なお、負の電源線40Bは、車体13とは別のリード線であってもよい。
カム角センサ330と診断装置40とが、負の電源線40Bを介して接続されている。本実施形態では、正の電源線40Aがカム角センサ330にも接続されている。つまり、カム角センサ330は、電源線40A,40B及び信号出力線331に接続されている。
天絡状態は、主検出対象322及び副検出対象323の位置に拘わらず、カム角センサ330の信号出力線331が正の電源線40Aと実質的に導通した異常状態である。天絡状態には、カム角センサ330に内蔵される素子又は配線が異常である結果、信号出力線331が正の電源線40Aと電気的に導通する場合が含まれる。また、天絡状態には、カム角センサ330と診断装置40との間に配置された信号出力線331が、正の電源線40Aと電気的に導通する場合が含まれる。
地絡状態は、主検出対象322及び副検出対象323の位置に拘わらず、カム角センサ330の信号出力線331が負の電源線40Bと実質的に導通した異常状態である。地絡状態には、カム角センサ330に内蔵される素子又は配線が異常である結果、信号出力線331が負の電源線40Bと電気的に導通する場合が含まれる。また、地絡状態には、カム角センサ330と診断装置40との間に配置された信号出力線331が、負の電源線40Bと電気的に導通する場合が含まれる。
断線状態は、信号出力線331が診断装置40に至る途中で電気的に切れることである。断線状態には、例えば、カム角センサ330に内蔵される素子と、信号出力線331を構成する線材との間の導通が不良である状態が含まれる。図3に示す構成において、信号出力線331は、抵抗48を介して正の電源線40Aと接続されている。この場合、断線状態における信号出力線331のレベルは、正の電源線40Aのレベルと実質的に等しい。断線状態における信号出力線331のレベルは、高い信号レベルである。
タイミングチャートの横軸は、クランク角(CA)である。図4には、クランク角センサ316の出力信号CRKも示されている。クランク角センサ316の出力信号CRKには、クランク角の30度ごとに突出部342の通過を表す信号が現れる。ただし、通過を表す信号の一部は、クランク角の60度間隔で現れる。
カム軸37に設けられた主検出対象322(図2(A)参照)がカム角センサ330と対向するとき、カム角センサ330が、高い信号レベルHを有するカム信号を出力する。副検出対象323がカム角センサ330と対向するとき、カム角センサ330が、低い信号レベルLを有するカム信号を出力する。
本実施形態において、主検出対象322を表す信号レベルは、高い信号レベルHである。副検出対象323を表す信号レベルは、低い信号レベルLである。
主検出対象322及び副検出対象323は、カム軸37の全周、即ち360度を占めている。カム軸37の360度の回転は、クランク軸35の720度の回転に相当する。カム軸37の360度は、クランク角の720度(720度CA)に相当する。
本実施形態において、高信号レベル保持期間THは、主基準期間である。低信号レベル保持期間TLは、副基準期間である。本実施形態の説明において、高信号レベル保持期間THを主基準期間THとも称する。また、低信号レベル保持期間TLを、副基準期間TLとも称する。
主検出対象322は、クランク角360度以下の期間に相当する主基準期間THの間、カム角センサ330によって検出される。主検出対象322は、主基準期間TH全体に亘って検出される。副検出対象323は、クランク角360度以上の期間に相当する副基準期間TLの間、カム角センサ330によって検出される。副検出対象323は、副基準期間TL全体に亘って検出される。主基準期間THは、主検出対象322が検出されている期間に相当する。副基準期間TLは、副検出対象323が検出されている期間に相当する。高信号レベル保持期間THは、クランク角360度以下であり、低信号レベル保持期間TLは、クランク角360度以上である。
診断装置40は、カム角センサ診断(S10)、クランク角センサ診断(S30)、異常検出(S40)、信号出力(S50)、及びエンジン制御を行う(S60)。
カム角センサ診断処理において、診断装置40は、カム角センサ330の異常を検出する。カム角センサ診断において、診断装置40は、カム角センサ330の異常状態の種類を判別する。
カム角センサ診断処理のうち、先ずステップS11〜S18を説明する。ステップS22〜S28については後に説明する。
本実施形態において、状態判別部42は、クランク軸35の回転周期に対応する信号CRKを基準として、信号レベルの保持期間を測定する。状態判別部42は、カム軸37の回転周期以下の周期で変化する信号を基準として、カム信号CAMの信号レベルの保持期間を測定する。
本実施形態において、状態判別部42は、クランク角センサ316から出力された信号CRKに基づいて、カム信号CAMの信号レベルが保持されている期間をカウントする。
クランク角センサ316から出力された信号CRKは、クランク軸35の回転周期に対応し、且つ、カム軸37の回転周期以下の周期で変化する。従って、カム信号CAMの判別が精密に行われる。状態判別部42は、クランク角センサ316から出力された信号CRKが、クランク検出対象341の突出部342の通過を表す場合、保持期間のカウントをインクリメントする。突出部342は、30度間隔で設けられている。従って、クランク角センサ316から出力された信号CRKにおける立下りは、クランク軸35の30度の回転に相当する。クランク軸35の30度ごとに保持期間のカウントが行われる。状態判別部42は、クランク軸35の30度を単位として期間を測定する。
状態判別部42は、高信号レベルHの保持期間が少なくとも主基準期間THよりも長い場合、及び、低信号レベルLの保持期間が少なくとも副基準期間TLよりも長い場合の何れかの場合、判別を行う。
上記ステップS15において保持期間が副閾値Rsより長くないと判別された場合(S15でNo)、状態判別部42は、処理を終了する。この場合、カム角センサ330の異常は検出されない。
詳細には、状態判別部42は、保持期間が主閾値Rmより長いか否か判別する。図4に示した主基準期間TH以上の期間が、主閾値Rmとして設定される。例えば、主基準期間THと等しい値が、主閾値Rmとして設定される。
上記ステップS17において保持期間が主閾値Rmより長くないと判別された場合(S17でNo)、状態判別部42は、処理を終了する。この場合、カム角センサ330の異常は検出されない。
(i)高信号レベル保持期間THの長さに基づいて判別される異常状態と、低信号レベル保持期間TLの長さに基づいて判別される異常状態とが異なる。詳細には、高信号レベル保持期間THの長さに基づいて断線状態又は天絡状態が判別される(S18)。低信号レベル保持期間TLの長さに基づいて地絡状態が判別される(S16)。
(ii)高信号レベル保持期間THの長さに基づいて判別される異常状態が、高信号レベル保持期間THの長さに基づいて判別される異常状態以外の異常状態と区別される。詳細には、高信号レベル保持期間THの長さに基づいて判別される断線状態又は天絡状態は、断線状態又は天絡状態以外の異常状態即ち地絡状態と区別される。
(iii)低信号レベル保持期間TLの長さに基づいて判別される異常状態が、低信号レベル保持期間TLの長さに基づいて判別される異常状態以外の異常状態と区別される。詳細には、低信号レベル保持期間TLの長さに基づいて判別される地絡状態は、地絡状態以外の異常状態即ち断線状態又は天絡状態と区別される。
本実施形態では、抵抗48が、図3に示すように、信号出力線331と正の電源線40Aとの間に設けられた構成について、説明を続ける。
例えば、配線において、信号出力線331と正の電源線40Aとの間の絶縁が劣化すると、カム角センサ330が天絡状態又は断線状態となりやすい。また、信号出力線331が断線していると、カム角センサ330が天絡状態又は断線状態となりやすい。
カム角センサ330が天絡状態又は断線状態である場合、上記ステップS14において信号レベルが高信号レベルHと判別される。また、天絡状態又は断線状態では、高信号レベルHの保持期間が主閾値Rmより長い。
本実施形態の診断装置40では、信号レベルが高信号レベルHと判別され、更に、高信号レベルの保持期間が主基準期間THより長いと判別されることによって、天絡状態又は断線状態が判別される。
例えば、信号出力線331が車体13等に強い力で挟み付けられると、カム角センサ330が地絡状態となる場合がある。
カム角センサ330が地絡状態である場合、上記ステップS14において信号レベルが低信号レベルLと判別される。また、地絡状態では、低信号レベルLの保持期間が副基準期間TLより長い。
本実施形態の診断装置40では、信号レベルが低信号レベルLと判別され、更に、低信号レベルLの保持期間が副基準期間TLより長いと判別されることによって、地絡状態が天絡状態又は断線状態と区別して判別される。
クランク角センサ状態判別部44は、クランク角センサ316の出力信号CRKを用いてクランク角センサ316の異常を診断する。クランク角センサ状態判別部44は、例えば、吸気圧センサ312の出力信号を基準として、クランク軸35の回転数を検出する。クランク軸35が回転している場合に、クランク角センサ316の出力信号CRKが変化しない場合、クランク角センサ状態判別部44は、クランク角センサ316が異常であると判別する。例えば、吸気圧センサ312が、吸気行程を表す信号を複数回出力している間、クランク角センサ316の出力信号CRKが変化しない場合に、クランク角センサ状態判別部44は、クランク角センサ316が異常であると判別する。クランク角センサ316が異常であると判別された場合、診断装置40は、クランク角センサ316の異常を表すデータを記憶する。
なお、クランク角センサ診断(S30)において、クランク角センサ状態判別部44は、クランク角センサ316の異常の種類を区別して判別しない。ただし、クランク角センサ状態判別部44は、クランク角センサ316の異常の種類を区別して判別してもよい。
信号出力部43は、信号出力指令の入力の有無を判別する(S51)。信号出力指令は、信号出力部43に異常信号を出力させるための指令である。信号出力指令は、操作に応じて信号出力部43に出力される。信号出力指令は、例えば、診断装置40に、操作によって、診断表示装置50を接続した場合に、信号出力部43に入力される。信号出力指令は、診断表示装置50に対する操作に応じて信号出力部43に入力されてもよい。信号出力部43は、信号を診断表示装置50に出力する。
信号出力指令が入力されたと判別された場合(S51でYes)、信号出力部43は、
記憶部MEMに記憶されたデータを表す異常信号を出力する(S52)。信号出力部43は、異常信号を診断表示装置50に出力する。
上記ステップS52において、信号出力部43は、状態判別部42により判別された異常状態を示す異常信号を出力する。信号出力部43は、地絡状態を表す異常信号を、断線状態及び天絡状態と表す異常信号と区別して出力する。地絡状態を表す異常信号と、断線状態又は天絡状態を表す異常信号とは互いに異なる。信号出力部43は、地絡状態のデータが記憶されている場合には、地絡状態を表す異常信号を出力する。また、信号出力部43は、断線状態又は天絡状態のデータが記憶されている場合には、断線状態又は天絡状態を表す異常信号を出力する。
また、信号出力部43は、地絡状態、断線状態及び天絡状態以外の異常状態が記憶されている場合には、記憶されているデータに応じた異常信号も出力する。
(I)高信号レベル保持期間THの長さに基づいて判別される異常状態を示す異常信号と、低信号レベル保持期間TLの長さに基づいて判別される異常状態を示す異常信号とが異なる。詳細には、高信号レベル保持期間THの長さに基づいて判別される断線状態又は天絡状態を示す異常信号と、低信号レベル保持期間TLの長さに基づいて判別される地絡状態を示す異常信号とは異なる。
(II)高信号レベル保持期間THの長さに基づいて判別される異常状態を示す異常信号が、高信号レベル保持期間THの長さに基づいて判別される異常状態以外の異常状態を示す異常信号と区別される。詳細には、高信号レベル保持期間THの長さに基づいて判別される断線状態又は天絡状態を示す異常信号は、断線状態又は天絡状態以外の異常状態即ち地絡状態を示す異常信号と区別される。
(III)低信号レベル保持期間TLの長さに基づいて判別される異常状態を示す異常信号が、低信号レベル保持期間TLの長さに基づいて判別される異常状態以外の異常状態を示す異常信号と区別される。詳細には、低信号レベル保持期間TLの長さに基づいて判別される地絡状態を示す異常信号は、地絡状態以外の異常状態即ち断線状態又は天絡状態を示す異常信号と区別される。
エンジン制御部45は、エンジン30の制御に、クランク角センサ316及びカム角センサ330以外のセンサの出力も用いる。例えば、エンジン制御部45は、吸気圧センサ312及びエンジン温度センサ317の出力信号を用いる。
図6に示すステップS12において、カム信号の信号レベルが変化したと判別された場合(S12でYes)、状態判別部42は、ステップS22〜S28の処理を実行する。
ステップS22〜S28の処理において、断続的に現れる異常状態が検出される。
保持閾値の期間に信号レベルが2回又はそれ以上変化したと判別された場合(S22でYes)、状態判別部42は、変化のエッジ極性を判別する(S23)。変化後の信号レベルが高信号レベルの場合、エッジ極性が立上りエッジである。変化後の信号レベルが低信号レベルの場合、エッジ極性が立下りエッジである。
断続的な地絡状態は、例えば、信号出力線331と負の電源線(接地線)40Bとの間の絶縁が不完全な場合に生じる。断続的な地絡状態は、例えば、信号出力線331と接地線40Bとが、振動によって瞬間的に接触する状態である。
断続的な地絡状態では、地絡状態が生じる瞬間、カム信号CAMが低レベル信号に強制される。このため、断続的な地絡状態は、図9(A)に示すように、通常な場合に高レベル信号が現れる期間に現れる。
状態判別部42は、主基準期間THよりも短い保持閾値Pminの期間に信号レベルが2回又はそれ以上変化したか否かを判別する。状態判別部42は、前回の信号レベルの変化から、保持閾値Pminの期間に信号レベルの変化があるか否かを判別する(図6のS22)。
図9(A)において、「S」は、保持閾値Pminの期間に信号レベルの変化があり、且つ、状態判別部42が立下りエッジと判別したことを示す(図6のS23で立下り)。この場合、状態判別部42は、地絡データを仮データとして記憶する。
「O」は、保持閾値Pminの期間に信号レベルの変化があり、且つ、状態判別部42が立上りエッジと判別したことを示す(図6のS23で立上り)。この場合、状態判別部42は、断線・天絡データを仮データとして記憶する。
「R」は、保持閾値Pminの期間以内に信号レベルの変化がなかった場合を示す。この場合、状態判別部42は、仮データとして記憶したデータを診断の結果として記憶する。
状態判別部42は、立下りエッジにおいて(「S」の位置)、地絡データを仮データとして記憶する。状態判別部42は、立上りエッジにおいて(「O」の位置)、断線・天絡データを仮データとして記憶する。仮データは上書きされる。図9(A)に示す信号の例では、地絡データが最終的に診断の結果として記憶される(「R」の位置)。
状態判別部42は、立上りエッジにおいて(「O」の位置)、断線・天絡データを仮データとして記憶する。状態判別部42は、立下りエッジにおいて(「S」の位置)、地絡データを仮データとして記憶する。仮データは上書きされる。図9(A)に示す信号の例では、断線・天絡データが最終的に診断の結果として記憶される(「R」の位置)。
断続的な異常の現象は、定常的な異常に先だって現れやすい。このため、本実施形態の状態判別部42は、カム角センサ330の異常状態を早期に検出できる。本実施形態によれば、早期に異常箇所の見当をつけることができる。
しかし、異常状態の判別において、主閾値Rmは、主基準期間THより大きな期間であってもよい。また、副閾値Rsは、副基準期間TLより大きな期間であってもよい。
例えば、主閾値Rmとして、主基準期間THより大きなクランク角度が設定されてもよい。例えば、主閾値Rmとして、クランク軸35の1回転又は複数回転に相当する角度が設定されてもよい。例えば、副閾値Rsとして、副基準期間TLより大きなクランク角度が設定されてもよい。例えば、副閾値Rsとして、クランク軸35の1回転又は複数回転に相当する角度が設定されてもよい。
但し、主閾値Rm及び/又は副閾値Rsの値が短縮されることによって、異常状態が早期に検出される。
上述した第一実施形態では、クランク角センサ316から出力された信号CRKを基準として、カム信号CAMの信号レベルが保持されている期間をカウントする構成を説明した。続いて、吸気圧センサ312の出力信号を基準として信号レベルの保持期間を測定する第二実施形態について説明する。上述した第一実施形態で参照した図を参照しながら、第一実施形態との相違点を主に説明する。
吸気圧センサ312の出力信号は吸気行程を表す。吸気圧センサ312の出力信号は、クランク角と連動して変動する。吸気圧センサ312は、吸気行程で圧力の低下を表す信号を出力する。吸気圧センサ312の出力信号において、圧力の低下を表す信号から、次に圧力の低下を表す信号までの期間は、クランク軸35の2回転に相当する。従って、クランク軸35の2回転を単位とした期間が、吸気圧センサ312の出力信号に基づいてカウントされる。
本実施形態では、主閾値Rmとして、クランク軸35の2回転に相当する期間が設定される。例えば、主閾値Rmとして、吸気圧センサ312が圧力低下を表す信号を出力してから、次に圧力低下を表す信号を出力するまでの期間が設定される。また、副閾値Rsとして、クランク軸35の2回転に相当する期間が設定される。例えば、副閾値Rsとして、吸気圧センサ312が圧力低下を表す信号を出力してから、次に圧力低下を表す信号を出力するまでの期間が設定される。
なお、主閾値Rm又は副閾値Rsとして、クランク軸35の2回転に相当する期間より大きな期間が設定されてもよい。また、主閾値Rmの期間と副閾値Rsの期間とは異なってもよい。
ステップS14において信号レベルが低信号レベルLと判別された場合(S14でL)、状態判別部42は、低信号レベルLの保持期間が副閾値Rsより長いか否か判別する(S15)。状態判別部42は、保持期間のカウントが1より大きいか否か判別する。ステップS15において保持期間が副閾値Rsより長いと判別された場合(S15でYes)、低信号レベルLの保持期間が、クランク軸35の2回転に相当する期間より長いことを意味する。この場合、低信号レベルLの保持期間が、少なくとも副基準期間TLよりも長い。この場合、状態判別部42は、カム角センサ330が地絡状態であると判別する。
ステップS14において信号レベルが高信号レベルHと判別された場合(S14でH)、状態判別部42は、高信号レベルHの保持期間が主閾値Rmより長いか否か判別する(S17)。状態判別部42は、保持期間のカウントが1より大きいか否か判別する。ステップS17において保持期間が主閾値Rmより長いと判別された場合(S17でYes)、高信号レベルHの保持期間が、少なくとも主基準期間THよりも長い。この場合、状態判別部42は、カム角センサ330が断線状態又は天絡状態であると判別する。
本実施形態における上述した以外の構成は、第一実施形態と同じである。
20 エンジンシステム
30 エンジン
37 カム軸
40 鞍乗型車両用カム角センサ異常診断装置
41 カム信号受信部
42 状態判別部
44 クランク角センサ状態判別部
43 信号出力部
312 吸気圧センサ
316 クランク角センサ
317 エンジン温度センサ
322 主検出対象
323 副検出対象
330 カム角センサ
331 信号出力線
TH 高信号レベル保持期間(主基準期間)
TL 低信号レベル保持期間(副基準期間)
Claims (10)
- 鞍乗型車両のエンジンに設けられたカム軸の回転角度を検出するカム角センサの異常を検出する鞍乗型車両用カム角センサ異常診断装置であって、
前記鞍乗型車両用カム角センサ異常診断装置は、
前記カム角センサから前記回転角度に応じたカム信号が出力される信号出力線と接続され、前記信号出力線を介してカム信号を受信するカム信号受信部と、
前記カム信号受信部に入力されたカム信号の信号レベル、及び、前記信号レベルの保持期間の長さに応じて、前記カム角センサの断線状態、天絡状態、及び地絡状態のうちの一つ又は二つの異常状態を残りの異常状態と区別して判別する状態判別部と、
前記状態判別部により判別された前記一つ又は二つの異常状態を示す異常信号を、前記一つ又は二つの異常状態を示す異常信号が前記残りの異常状態を示す異常信号と異なるように、出力する信号出力部と
を備える。
- 請求項1記載の鞍乗型車両用カム角センサ異常診断装置であって、
前記状態判別部は、前記カム信号受信部で受信されたカム信号の信号レベル、及び、前記信号レベルのそれぞれに応じて定められた基準期間に対する前記信号レベルの保持期間の超過に応じて、前記カム角センサの断線状態、天絡状態、及び地絡状態のうちの一つ又は二つの異常状態を残りの異常状態と区別して判別する。 - 請求項2記載の鞍乗型車両用カム角センサ異常診断装置であって、
前記カム軸には、前記エンジンのクランク角720度のうちクランク角360度以下の期間に相当する主基準期間の間前記カム角センサによって検出される主検出対象、及び、前記クランク角720度のうちクランク角360度以上の期間に相当する副基準期間の間前記カム角センサによって検出される副検出対象が設けられ、
前記状態判別部は、前記主検出対象を表す信号レベルの保持期間が少なくとも前記主基準期間よりも長い場合、及び、前記副検出対象を表す信号レベルの保持期間が少なくとも前記副基準期間よりも長い場合の何れかの場合、前記カム角センサの断線状態、天絡状態、及び地絡状態のうちの一つ又は二つの異常状態を残りの異常状態と区別して判別する。 - 請求項3記載の鞍乗型車両用カム角センサ異常診断装置であって、
前記状態判別部は、前記主検出対象を表す信号レベルの保持期間が少なくとも前記主基準期間よりも長い場合、及び、前記副検出対象を表す信号レベルの保持期間が少なくとも前記副基準期間よりも長い場合の何れかの場合、前記カム角センサの断線状態、天絡状態、及び地絡状態のうちの一つ又は二つの異常状態を残りの異常状態と区別して判別するとともに、前記カム信号の信号レベルが少なくとも前記主基準期間よりも短い期間に2回又はそれ以上変化した場合、前記カム角センサの断線状態、天絡状態、及び地絡状態のうちの一つ又は二つの異常状態を残りの異常状態と区別して判別する。 - 請求項2から4いずれか1項に記載の鞍乗型車両用カム角センサ異常診断装置であって、
前記状態判別部は、前記エンジンのクランク軸の回転周期に対応し、且つ、前記カム軸の回転周期以下の周期で変化する信号を基準として、前記信号レベルの保持期間を測定する。 - 請求項5記載の鞍乗型車両用カム角センサ異常診断装置であって、
前記状態判別部は、前記クランク軸の回転角度を検出するクランク角センサの出力信号を基準として、前記信号レベルの保持期間を測定する。 - 請求項5記載の鞍乗型車両用カム角センサ異常診断装置であって、
前記状態判別部は、前記エンジンの吸気圧を検出する吸気圧センサの出力信号を基準として、前記信号レベルの保持期間を測定する。 - 請求項1〜7のいずれか1に記載の鞍乗型車両用カム角センサ異常診断装置であって、
前記カム信号受信部は、前記カム角センサの断線状態、天絡状態及び地絡状態のいずれの異常状態も生じていない時に、高い信号レベルを有するカム信号を受信する高信号レベル保持期間と低い信号レベルを有するカム信号を受信する低信号レベル保持期間とが交互に連続し且つ互いに連続する1つの前記高信号レベル保持期間と1つの前記低信号レベル保持期間との合計が前記エンジンのクランク角720度の期間と実質的に合致するか又はクランク角720度の期間より小さいように、前記カム角センサから前記カム信号を受信するように構成され、
前記状態判別部は、交互に連続する前記高信号レベル保持期間及び前記低信号レベル保持期間において、(i)〜(iii)の全要件を満たすように、前記高信号レベル保持期間の長さに基づく異常状態の判別と、前記低信号レベル保持期間の長さに基づく異常状態の判別とを繰り返すように構成され、前記(i)の要件は、前記高信号レベル保持期間の長さに基づいて判別される異常状態と、前記低信号レベル保持期間の長さに基づいて判別される異常状態とが異なることであり、前記(ii)の要件は、前記高信号レベル保持期間の長さに基づいて判別される異常状態を、前記高信号レベル保持期間の長さに基づいて判別される異常状態以外の異常状態と区別することであり、前記(iii)の要件は、前記低信号レベル保持期間の長さに基づいて判別される異常状態を、前記低信号レベル保持期間の長さに基づいて判別される異常状態以外の異常状態と区別することであり、
前記信号出力部は、(I)〜(III)の全要件を満たすように、前記異常信号を出力するように構成され、前記(I)の要件は、前記高信号レベル保持期間の長さに基づいて判別される異常状態を示す異常信号と、前記低信号レベル保持期間の長さに基づいて判別される異常状態を示す異常信号とが異なることであり、前記(II)の要件は、前記高信号レベル保持期間の長さに基づいて判別される異常状態を示す異常信号を、前記高信号レベル保持期間の長さに基づいて判別される異常状態以外の異常状態を示す異常信号と区別することであり、前記(III)の要件は、前記低信号レベル保持期間の長さに基づいて判別される異常状態を示す異常信号を、前記低信号レベル保持期間の長さに基づいて判別される異常状態以外の異常状態を示す異常信号と区別することである。 - 鞍乗型車両に搭載されるエンジンシステムであって、
前記エンジンシステムは、
エンジンと、
前記エンジンが備えるカム軸の回転角度を検出するカム角センサと、
請求項1から8いずれか1項に記載の鞍乗型車両用カム角センサ異常診断装置とを備える。 - 鞍乗型車両であって、
前記鞍乗型車両は、
請求項9に記載のエンジンシステムを備える。
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