JP2004270626A - ノックセンサの異常検出装置および異常検出方法 - Google Patents

ノックセンサの異常検出装置および異常検出方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ノックセンサの異常を的確に検出する。
【解決手段】ノックセンサの異常検出方法は、各センサから信号を受信するステップ(S302)と、受信した信号を処理するステップ(S304)と、処理した信号に基づいて気筒を認識するステップ(S306)と、認識した気筒に基づいて判定値を取得するステップ(S308)と、信号の処理結果が判定値を下回るとき(S310にてYES)、異常カウンタを1増分するステップ(S312)と、異常カウンタが基準値nを上回ると(S314にてYES)、ノックセンサは異常であると判定するステップ(S316)と、信号の処理結果が判定値を上回るとき(S310にてNO)、ノックセンサは正常であると判定するステップ(S318)とを含む。
【選択図】 図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、内燃機関に設けられるノックセンサの異常を検出する技術に関し、特に、異常を検出する精度を向上させる技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
エンジンには、その燃焼状態を把握して最適な点火制御を行うために、ノッキングを検出するためのノックセンサが設けられている。このノックセンサが出力する信号はECU(Electronic Control Unit)等の制御装置に入力され、所定の点火制御が実行される。したがって、この点火制御を正確に実行するためには、ノックセンサが異常であるか否かを検出することが必要になる。
【0003】
そのために、たとえば特開平6−101563号公報(特許文献1)は、異常の判定レベルを可変に設定することにより異常の検出精度が向上するノックセンサの異常検出装置を開示する。この装置は、内燃機関に取り付けられたノックセンサと、内燃機関の電気負荷のオンおよびオフを検出する第1の検出回路と、電気負荷のオンおよびオフと内燃機関の回転数とをパラメータとして予め作成されたマップに基づいて異常判定レベルを算出する算出回路と、ノックセンサからの出力信号を積分した信号と異常判定レベルとを比較してノックセンサの異常の有無を判定する判定回路とを含む。
【0004】
特許文献1に開示された異常検出装置によると、内燃機関の回転数と電気負荷のオンおよびオフとが検出されると、予め作成されたマップ値に基づいて異常判定レベルが算出される。この異常判定レベルは、電気負荷系統において生じるノイズによる影響を含まないように算出される。そため、内燃機関の回転数のみで算出される異常判定レベルよりも誤り検出の可能性を低減することができる。これにより、ノックセンサの異常の検出精度を向上させることができる。
【0005】
【特許文献1】
特開平6−101563号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記公報に開示された異常検出装置によると、ノックセンサからの信号は内燃機関の各気筒における信号を含んでいる一方、ノックセンサの異常判定レベルは各気筒に共通に使用される。そのため、ノックセンサの異常を的確に検出することができない場合があった。
【0007】
本発明は上述の課題を解決するためになされたものであって、その目的は、ノックセンサの異常を的確に検出することができるノックセンサの異常検出装置および異常検出方法を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
第1の発明に係るノックセンサの異常検出装置は、ノックセンサから信号を受信するための受信手段と、内燃機関に設けられているセンサから受信する信号に基づいて、各気筒の中から一つの気筒を認識するための認識手段と、各気筒ごとに予め定められた判定値の中から、認識された気筒の判定値を取得するための取得手段と、ノックセンサから受信した信号および取得された判定値に基づいて、ノックセンサが異常であるか否かを判断するための判断手段とを含む。
【0009】
第1の発明によると、認識手段が内燃機関に設けられているセンサから受信する信号に基づいて各気筒の中から一つの気筒を認識すると、取得手段は、各気筒ごとに予め定められた判定値の中から認識された気筒の判定値を取得する。受信手段がノックセンサから信号を受信すると、判断手段は、その信号および判定値に基づいてノックセンサが異常であるか否かを判断する。このようにすると、各気筒ごとの情報に基づいてノックセンサの状態を判断することができるため、ノックセンサの異常を的確に検出することができる。これにより、ノックセンサの異常を的確に検出することができるノックセンサの異常検出装置を提供することができる。
【0010】
第2の発明に係るノックセンサの異常検出装置は、第1の発明の構成に加えて、取得手段は、認識された気筒が予め定められた特定の気筒である場合に、各気筒ごとに予め定められた判定値の中から特定の気筒の判定値を取得するための手段を含む。
【0011】
第2の発明によると、ノックセンサの異常を検出する基準となる気筒を設定することにより、その気筒に関する情報に基づいて異常か否かの判断が行われ、それ以外の気筒に関する情報に基づく判断は行われない。その結果、ノックセンサの異常を誤って検出することを防止することができる。
【0012】
第3の発明に係るノックセンサの異常検出装置は、第2の発明の構成に加えて、特定の気筒は、ノックセンサが内燃機関に取り付けられる位置に基づいて定められる気筒であるものである。
【0013】
第3の発明によると、ノックセンサが取り付けられる位置に基づいて定められる特定の気筒(たとえば、ノックセンサに最も近い気筒、ノックセンサの両側に位置する気筒等)に関する信号により、ノックセンサの異常を的確に検出することができる。
【0014】
第4の発明に係るノックセンサの異常検出装置は、第1〜3のいずれかの発明の構成に加えて、各気筒ごとに予め定められた判定値は、内燃機関の回転数に対応して定められた値であるものである。異常検出装置は、内燃機関の回転数を検出するための回転数検出手段をさらに含む。取得手段は、検出された内燃機関の回転数に基づいて、各気筒ごとに予め定められた判定値の中から、認識された気筒の判定値を取得するための手段を含む。
【0015】
第4の発明によると、回転数取得手段が内燃機関の回転数を取得すると、内燃機関の回転数に対応して予め定められた判定値の中から認識された気筒の判定値が取得される。このようにすると、内燃機関の運転状態(回転数)に対応させてノックセンサの異常を検出することができる。
【0016】
第5の発明に係るノックセンサの異常検出装置は、第1〜4のいずれかの発明の構成に加えて、判断手段は、ノックセンサから受信した信号が取得された判定値を上回ると、ノックセンサが正常であると判断するための手段を含む。
【0017】
第5の発明によると、ノックセンサからの信号が取得された判定値を上回ると、ノックセンサは正常であると判断される。
【0018】
第6の発明に係るノックセンサの異常検出装置は、第1〜4のいずれかの発明の構成に加えて、判断手段は、ノックセンサから受信した信号が取得された判定値を下回ると、ノックセンサが異常であると判断するための異常判断手段を含む。
【0019】
第6の発明によると、ノックセンサからの信号が取得された判定値を下回ると、ノックセンサは異常であると判断される。
【0020】
第7の発明に係るノックセンサの異常検出装置は、第6の発明の構成に加えて、異常検出装置は、ノックセンサから受信した信号が取得された判定値を下回ると判断された回数を算出するための算出手段をさらに含む。異常判断手段は、算出手段により算出された回数が予め定められた回数を上回ると、ノックセンサが異常であると判断するための手段を含む。
【0021】
第7の発明によると、ノックセンサから受信した信号が判定値を下回ると判断される回数が所定の回数まで、ノックセンサが異常であると判断されない。この所定の回数とは、各センサの特性値に基づいて予め設定される回数である。このようにすると、異常信号等によりノックセンサの異常を誤って検出することを防止することができる。
【0022】
第8の発明に係るノックセンサの異常検出方法は、ノックセンサから信号を受信する受信ステップと、内燃機関に設けられているセンサから受信する信号に基づいて、各気筒の中から一つの気筒を認識する認識ステップと、各気筒ごとに予め定められた判定値の中から、認識された気筒の判定値を取得する取得ステップと、ノックセンサから受信した信号および取得された判定値に基づいて、ノックセンサが異常であるか否かを判断する判断ステップとを含む。
【0023】
第8の発明によると、認識ステップにて、内燃機関に設けられているセンサから受信する信号に基づいて各気筒の中から一つの気筒が認識されると、取得ステップにて、各気筒ごとに予め定められた判定値の中から認識された気筒の判定値が取得される。受信ステップにて、ノックセンサからの信号が受信されると、判断ステップにて、その信号および判定値に基づいてノックセンサが異常であるか否かが判断される。このようにすると、各気筒ごとの情報に基づいてノックセンサの状態を判断することができるため、ノックセンサの異常を的確に検出することができる。これにより、ノックセンサの異常を的確に検出することができるノックセンサの異常検出方法を提供することができる。
【0024】
第9の発明に係るノックセンサの異常検出方法は、第8の発明の構成に加えて、取得ステップは、認識された気筒が予め定められた特定の気筒である場合に、各気筒ごとに予め定められた判定値の中から、特定の気筒の判定値を取得するステップを含む。
【0025】
第9の発明によると、ノックセンサの異常を検出する基準となる気筒を設定することにより、その気筒に関する情報に基づいて異常か否かの判断が行われ、それ以外の気筒に関する情報に基づく判断は行われない。その結果、ノックセンサの異常を誤って検出することを防止することができる。
【0026】
第10の発明に係るノックセンサの異常検出方法は、第9の発明の構成に加えて、特定の気筒は、ノックセンサが内燃機関に取り付けられる位置に基づいて定められる気筒であるものである。
【0027】
第10の発明によると、ノックセンサが取り付けられる位置に基づいて定められる特定の気筒(たとえば、ノックセンサに最も近い気筒、ノックセンサの両側に位置する気筒等)に関する信号により、ノックセンサの異常を的確に検出することができる。
【0028】
第11の発明に係るノックセンサの異常検出方法は、第8〜10のいずれかの発明の構成に加えて、各気筒ごとに予め定められた判定値は、内燃機関の回転数に対応して定められた値であるものである。異常検出方法は、内燃機関の回転数を検出する回転数検出ステップをさらに含む。取得ステップは、検出された内燃機関の回転数に基づいて、各気筒ごとに予め定められた判定値の中から、認識された気筒の判定値を取得するステップを含む。
【0029】
第11の発明によると、回転数取得ステップにて、内燃機関の回転数が取得されると、内燃機関の回転数に対応して予め定められた判定値の中から認識された気筒の判定値が取得される。このようにすると、内燃機関の運転状態(回転数)に対応させてノックセンサの異常を検出することができる。
【0030】
第12の発明に係るノックセンサの異常検出方法は、第8〜11のいずれかの発明の構成に加えて、判断ステップは、ノックセンサから受信した信号が取得された判定値を上回ると、ノックセンサが正常であると判断するステップを含む。
【0031】
第12の発明によると、ノックセンサからの信号が取得された判定値を上回ると、ノックセンサは正常であると判断される。
【0032】
第13の発明に係るノックセンサの異常検出方法は、第8〜11のいずれかの発明の構成に加えて、判断ステップは、ノックセンサから受信した信号が取得された判定値を下回ると、ノックセンサが異常であると判断する異常判断ステップを含む。
【0033】
第13の発明によると、ノックセンサからの信号が取得された判定値を下回ると、ノックセンサは異常であると判断される。
【0034】
第14の発明に係るノックセンサの異常検出方法は、第13の発明の構成に加えて、ノックセンサから受信した信号が取得された判定値を下回ると判断された回数を算出する算出ステップをさらに含む。異常判断ステップは、算出ステップにより算出された回数が予め定められた回数を上回ると、ノックセンサが異常であると判断するステップを含む。
【0035】
第14の発明によると、ノックセンサから受信した信号が判定値を下回ると判断される回数が所定の回数まで、ノックセンサが異常であると判断されない。この所定の回数とは、各センサの特性値に基づいて予め設定される回数である。このようにすると、異常信号等によりノックセンサの異常を誤って検出することを防止することができる。
【0036】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明は繰り返さない。
【0037】
<第1の実施の形態>
図1〜図3を参照して、本発明の第1の実施の形態について説明する。
【0038】
図1は、本実施の形態に係るノックセンサの異常検出装置のブロック図を表わす。このノックセンサの異常検出処理は、エンジンECU100により実行される。
【0039】
この異常検出装置は、エンジンECU100と、エンジン130に接続された、ノックセンサ140とカム角センサ150とクランク角センサ160とイグナイタ170とを含む。
【0040】
エンジンECU100は、ノックセンサ140とカム角センサ150とクランク角センサ160とを介して、エンジン130からの信号を受信する。
【0041】
ノックセンサ140は、エンジン130のシリンダー・ブロック(図示しない)に取り付けられており、エンジン130の振動に基づいてノッキングを検出する。このノックセンサ140には、たとえば圧電セラミックが使用されるが、これに限られるものではない。
【0042】
カム角センサ150は、カムシャフト(図示しない)の角度を検出すると共に、エンジン130の気筒を認識するための信号をエンジンECU100に送信する。
【0043】
クランク角センサ160は、クランクシャフト(図示しない)の角度を検出すると共に、点火時期の制御に必要な信号をエンジンECU100に送信する。
【0044】
エンジンECU100は、イグナイタ170を制御することによりイグニッションコイル(図示しない)による点火を制御する。
【0045】
エンジンECU100は、センサ入力処理回路102と、気筒認識回路104と、ゲートタイミングセット回路106と、点火時期制御回路108と、ノックセンサ異常判定回路110と、ノッキング判定回路112と、メモリ120とを含む。
【0046】
センサ入力処理回路102は、所定の条件に基づいて、ノックセンサ140から受信した信号を処理する。
【0047】
気筒認識回路104は、カム角センサ150から受信する信号に基づいて、エンジン130において燃焼が行われている気筒を認識する。認識された気筒の情報は、センサ入力処理回路102あるいは点火時期制御回路108に出力される。
【0048】
ゲートタイミングセット回路106は、クランク角センサ160から受信する信号に基づいて、エンジン130に含まれるクランクシャフト(図示しない)の角度を検出する。
【0049】
点火時期制御回路108は、他の回路により処理された信号に基づいてイグナイタ170に制御信号を送信する。
【0050】
ノックセンサ異常判定回路110は、センサ入力処理回路102と気筒認識回路104とから受信する信号に基づいて、ノックセンサ140が異常であるか否かを判定する。
【0051】
ノッキング判定回路112は、センサ入力処理回路102と気筒認識回路104とから受信する信号に基づいて認識された気筒がノッキングしているか否かを判定する。また、ノッキング判定回路112は、判定の結果に基づいてエンジン130の点火タイミングを最適にするために、進角あるいは遅角の指示を点火時期制御回路108に出力する。
【0052】
メモリ120には、後述するように予め定められたエンジン130の気筒別の異常判定値が記憶されている。
【0053】
図2を参照して、メモリ120に予め記憶されているデータについて説明する。図2は、エンジン130の回転数ごとに予め定められた各気筒別の異常判定値を表わす。この判定値は、エンジン130の出力特性その他の運転条件に基づいて予め定められる。
【0054】
図3を参照して、本実施の形態に係るノックセンサの異常検出装置が実行するプログラムの制御構造を、フローチャートに基づいて説明する。
【0055】
ステップ(以下「ステップ」をSと表わす。)302にて、エンジンECU100は、各センサから信号を受信する。S304にて、エンジンECU100は、受信した信号を所定の条件に基づいて処理する。この処理には、たとえば信号からノイズを取除く処理、あるいは信号を平滑化する処理などが含まれる。
【0056】
S306にて、エンジンECU100は、処理した信号に基づいてエンジン130の特定の気筒を認識する。
【0057】
S308にて、エンジンECU100は、メモリ120に記憶されている判定値(図2)の中から、認識した気筒に対応する判定値を取得する。
【0058】
S310にて、エンジンECU100は、S304にて処理した信号の処理結果がS308にて取得した判定値を下回るか否かを判断する。処理結果が判定値を下回るとき(S310にてYES)、処理はS312に移される。そうでないと(S310にてNO)、処理はS318に移される。
【0059】
S312にて、エンジンECU100は、異常カウンタを1増分する。この異常カウンタは、S310において処理結果が判定値を上回った回数を表わす。この回数は、S314にて説明するように、ノックセンサ140が異常であると最終的に判断するための基準に使用される。これにより、たとえば受信信号の一時的な異常などにより、ノックセンサ140の異常の判断を誤って行うことを防止することができる。
【0060】
S314にて、エンジンECU100は、異常カウンタが予め定められた基準値nを上回るか否かを判断する。異常カウンタが基準値nを上回るとき(S314にてYES)、処理はS316に移される。そうでないと(S314にてNO)、処理はS302に戻され、判定処理が継続される。
【0061】
S316にて、エンジンECU100は、ノックセンサ140は異常であると判定する。S318にて、エンジンECU100は、ノックセンサ140は正常であると判定する。
【0062】
S320にて、エンジンECU100は、異常カウンタをクリアする。
S322にて、エンジンECU100は、判定結果を出力する。たとえば、ノックセンサが異常であると判定されると、車両診断装置(図示しない)あるいは運転席に設けられた警告灯などに、異常を通知する信号が送信され、車両の保守あるいは点検が促される。
【0063】
以上の構造およびフローチャートに基づく、本実施の形態に係るノックセンサの異常検出装置の動作について説明する。
【0064】
各センサからエンジンECU100に信号が入力されると(S302)、それぞれの信号は所定の条件に基づいて処理され(S304)、エンジン130において燃焼している気筒が認識される(S306)。その気筒に対応する判定値がメモリ120から取得されると(S308)、処理された信号が判定値を下回るとき(S310)、異常カウンタが1増分される(S312)。
【0065】
異常カウンタが基準値nを上回るとき(S314にてYES)、ノックセンサ140は異常であると判定される(S316)。その後、判定結果は車両診断装置(図示しない)に出力され(S322)、エンジン130に関する情報として記録される。
【0066】
以上のようにして、本実施の形態に係るノックセンサの異常検出装置によると、センサから受信した信号に基づいて気筒を認識し、その気筒に対応する判定値に基づいてノックセンサが異常であるか否かを判定するため、ノックセンサの異常検出の精度を向上させることができる。
【0067】
<第2の実施の形態>
以下、本発明の第2の実施の形態について説明する。
【0068】
なお、本実施の形態に係るノックセンサ異常検出装置のハードウェア構成は、第1の実施の形態に係るノックセンサ異常検出装置(図1)の構成と同じであるので、それについての説明は繰り返さない。
【0069】
図4を参照して、本実施の形態に係るノックセンサの異常検出装置に使用される判定値について説明する。図4は、代表気筒についてエンジン130の回転数ごとに予め定められた判定値を表わす。この判定値は、メモリ120に予め記憶されている。ここで代表気筒とは、エンジン130を構成する複数の気筒のうちノックセンサ140に最も近い気筒をいう。このようにして、代表気筒を定めることにより、ノックセンサ140の異常を的確に検出することができる。
【0070】
なお、代表気筒は特定の一気筒のみに限られず、複数の気筒を代表気筒として設定してもよい。たとえば、ノックセンサ140の両側にある気筒を代表気筒として設定してもよい。このような設定は、エンジン130におけるノックセンサ140の位置に基づいて行うことができる。
【0071】
図5を参照して、本実施の形態に係るノックセンサの異常検出装置が実行するプログラムの制御構造を、フローチャートに基づいて説明する。なお、第1の実施の形態に係る処理と同じ処理を実行するステップには、同一の番号を付し、それらについての説明は繰り返さない。
【0072】
S508にて、エンジンECU100は、S306にて認識された気筒が代表気筒であるか否かを判断する。認識された気筒が代表気筒であるとき(S508にてYES)、処理はS510に移される。そうでないと(S508にてNO)、処理はS322に移される。
【0073】
S510にて、エンジンECU100は、メモリ120から代表気筒に対応する判定値を取得する。
【0074】
以上の構造およびフローチャートに基づく、本実施の形態に係るノックセンサの異常検出装置の動作について説明する。なお、第1の実施の形態に係る動作と同じ動作の説明は、繰り返さない。
【0075】
各センサからエンジンECU100に入力された信号に基づいて気筒が認識され(S306)、その気筒が代表気筒であるとき(S508にてYES)、メモリ120の中から、その代表気筒に対応する判定値が取得される(S510)。処理結果がこの判定値下回ると(S310にてYES)、所定の処理が実行されノックセンサ140の異常が判断される。
【0076】
以上のようにして、本実施の形態に係るノックセンサの異常検出装置によると、予め定められた特定の気筒(代表気筒)から受信する信号に基づいてのみノックセンサの異常を判定するため、それ以外の信号を使用することによるノックセンサの誤った異常検出を防ぐことができる。これにより、ノックセンサの異常を的確に検出することができる。
【0077】
<第2の実施の形態の変形例>
以下、第2の実施の形態の変形例について説明する。
【0078】
図6を参照して、本変形例に係るノックセンサの異常検出装置に使用されるデータについて説明する。図6は、代表気筒として設定された気筒ごとに定められた判定値を表わす。この判定値は、メモリ120に記憶されている。代表気筒は複数定められており(代表気筒1、代表気筒2、・・・)、それぞれの気筒に対して、エンジン130の回転数ごとにその判定値が設定されている。
【0079】
なお、エンジン130の回転数は図6に示したように500回転ごとでなくてもよい。また、代表気筒はエンジン130とそれに設けられるノックセンサ140との位置に基づいて定めることができる。
【0080】
このような判定値を用いることにより、エンジンECU100は受信した信号に基づいていずれかの代表気筒を認識すると、その代表気筒に対応する判定値をメモリ120から取得することができる。したがって、代表気筒を一つだけ定める場合に比べてノックセンサ140の異常判定をする頻度が増えるため、ノックセンサ140の異常を早期に検出することができる。
【0081】
以上のようにして、本発明の第2の実施の形態およびその変形例に係るノックセンサの異常検出装置によると、予め代表気筒として定められた気筒に関する情報に基づいてノックセンサ140の異常が検出され、代表気筒以外の気筒に関する情報に基づく異常の判断が行われない。このようにすると、正確な情報の取得が容易でない気筒について判断を行わないようにすることができるため、ノックセンサの異常検出を的確に行うことができる。
【0082】
なお、第1の実施の形態ならびに第2の実施の形態において使用した異常カウンタは、各気筒の間で共通のカウンタとして使用する方法に加えて、各気筒ごとに個別のカウンタを設定してもよい。これにより、気筒ごとに行われるノックセンサの異常検出の精度をより高めることができる。
【0083】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係るノックセンサ異常検出装置が搭載される車両の制御ブロック図である。
【図2】図1に示すメモリに記憶されるデータ(その1)である。
【図3】本発明の第1の実施の形態に係るノックセンサ異常検出処理の制御構造を表わすフローチャートである。
【図4】図1に示すメモリに記憶されるデータ(その2)である。
【図5】本発明の第2の実施の形態に係るノックセンサ異常検出処理の制御構造を表わすフローチャートである。
【図6】図1に示すメモリに記憶されるデータ(その3)である。
【符号の説明】
100 エンジンECU、102 センサ入力処理回路、104 気筒認識回路、106 ゲートタイミングセット回路、108 点火時期制御回路、110ノックセンサ異常判定回路、112 ノッキング判定回路、120 メモリ、130 エンジン、140 ノックセンサ、150 カム角センサ、160 クランク角センサ、170 イグナイタ。

Claims (14)

  1. 内燃機関の各気筒におけるノッキングを検出するノックセンサの異常を検出するための装置であって、
    前記ノックセンサから信号を受信するための受信手段と、
    前記内燃機関に設けられているセンサから受信する信号に基づいて、前記各気筒の中から一つの気筒を認識するための認識手段と、
    前記各気筒ごとに予め定められた判定値の中から、前記認識された気筒の判定値を取得するための取得手段と、
    前記ノックセンサから受信した信号および前記取得された判定値に基づいて、前記ノックセンサが異常であるか否かを判断するための判断手段とを含む、ノックセンサの異常検出装置。
  2. 前記取得手段は、前記認識された気筒が予め定められた特定の気筒である場合に、前記各気筒ごとに予め定められた判定値の中から、前記特定の気筒の判定値を取得するための手段を含む、請求項1に記載のノックセンサの異常検出装置。
  3. 前記特定の気筒は、前記ノックセンサが前記内燃機関に取り付けられる位置に基づいて定められる気筒である、請求項2に記載のノックセンサの異常検出装置。
  4. 前記各気筒ごとに予め定められた判定値は、前記内燃機関の回転数に対応して定められた値であって、
    前記異常検出装置は、前記内燃機関の回転数を検出するための回転数検出手段をさらに含み、
    前記取得手段は、前記検出された内燃機関の回転数に基づいて、前記各気筒ごとに予め定められた判定値の中から、前記認識された気筒の判定値を取得するための手段を含む、請求項1〜3のいずれかに記載のノックセンサの異常検出装置。
  5. 前記判断手段は、前記ノックセンサから受信した信号が前記取得された判定値を上回ると、前記ノックセンサが正常であると判断するための手段を含む、請求項1〜4のいずれかに記載のノックセンサの異常検出装置。
  6. 前記判断手段は、前記ノックセンサから受信した信号が前記取得された判定値を下回ると、前記ノックセンサが異常であると判断するための異常判断手段を含む、請求項1〜4のいずれかに記載のノックセンサの異常検出装置。
  7. 前記異常検出装置は、前記前記ノックセンサから受信した信号が前記取得された判定値を下回ると判断された回数を算出するための算出手段をさらに含み、
    前記異常判断手段は、前記算出手段により算出された回数が予め定められた回数を上回ると、前記ノックセンサが異常であると判断するための手段を含む、請求項6に記載のノックセンサの異常検出装置。
  8. 内燃機関の各気筒におけるノッキングを検出するノックセンサの異常を検出する方法であって、
    前記ノックセンサから信号を受信する受信ステップと、
    前記内燃機関に設けられているセンサから受信する信号に基づいて、前記各気筒の中から一つの気筒を認識する認識ステップと、
    前記各気筒ごとに予め定められた判定値の中から、前記認識された気筒の判定値を取得する取得ステップと、
    前記ノックセンサから受信した信号および前記取得された判定値に基づいて、前記ノックセンサが異常であるか否かを判断する判断ステップとを含む、ノックセンサの異常検出方法。
  9. 前記取得ステップは、前記認識された気筒が予め定められた特定の気筒である場合に、前記各気筒ごとに予め定められた判定値の中から、前記特定の気筒の判定値を取得するステップを含む、請求項8に記載のノックセンサの異常検出方法。
  10. 前記特定の気筒は、前記ノックセンサが前記内燃機関に取り付けられる位置に基づいて定められる気筒である、請求項9に記載のノックセンサの異常検出方法。
  11. 前記各気筒ごとに予め定められた判定値は、前記内燃機関の回転数に対応して定められた値であって、
    前記異常検出方法は、前記内燃機関の回転数を検出する回転数検出ステップをさらに含み、
    前記取得ステップは、前記検出された内燃機関の回転数に基づいて、前記各気筒ごとに予め定められた判定値の中から、前記認識された気筒の判定値を取得するステップを含む、請求項8〜10のいずれかに記載のノックセンサの異常検出方法。
  12. 前記判断ステップは、前記ノックセンサから受信した信号が前記取得された判定値を上回ると、前記ノックセンサが正常であると判断するステップを含む、請求項8〜11のいずれかに記載のノックセンサの異常検出方法。
  13. 前記判断ステップは、前記ノックセンサから受信した信号が前記取得された判定値を下回ると、前記ノックセンサが異常であると判断する異常判断ステップを含む、請求項8〜11のいずれかに記載のノックセンサの異常検出方法。
  14. 前記異常検出方法は、前記前記ノックセンサから受信した信号が前記取得された判定値を下回ると判断された回数を算出する算出ステップをさらに含み、
    前記異常判断ステップは、前記算出ステップにより算出された回数が予め定められた回数を上回ると、前記ノックセンサが異常であると判断するステップを含む、請求項13に記載のノックセンサの異常検出方法。
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