JP6772079B2 - 耐火モルタル - Google Patents
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Description
さらに、乾燥後の稼働時において、耐火れんがと耐火モルタルとの接着性を確保する必要もあった。
また、本発明が解決しようとする更なる課題は、耐水性、安全性及び保管性を向上しつつ、耐火れんがとの接着性も向上させることにある。
また、本発明の他の観点によれば、「耐火れんが用の耐火モルタルであって、耐火粉末と再乳化形粉末樹脂と珪酸塩とを含み、前記再乳化形粉末樹脂の含有量が、前記耐火粉末100質量%に対して外がけで0.1質量%以上5質量%以下であり、前記珪酸塩の含有量が、前記耐火粉末100質量%に対して外がけで3質量%以上20質量%以下である耐火モルタル」が提供される。
また、乾燥後の稼働時においては粘土が接着性を付与するので、乾燥後の稼働時において耐火れんがとの接着性を向上することもできる。
さらに、再乳化形粉末樹脂と珪酸塩とを含む場合、珪酸塩が稼働時において結合剤としての作用を奏するので、耐火れんがとの接着性をさらに向上することができる。
一方、再乳化形粉末樹脂の含有量が5質量%を超えると、施工時に多量の施工水(添加水分)が必要となるため、乾燥(水分蒸発)後の組織が粗となり、結果として乾燥後及び稼働時の接着強度が低下する。
なお、再乳化形粉末樹脂と珪酸塩とを併用する場合、耐水性、耐火れんがとの接着性をさらに向上する観点から、再乳化形粉末樹脂の含有量は、耐火粉末100質量%に対して外がけで0.3質量%以上3質量%以下が好ましく、珪酸塩の含有量は、耐火粉末100質量%に対して外がけで7質量%以上15質量%以下が好ましい。
また、珪酸塩としては、珪酸ソーダ、珪酸カリウム等が挙げられる。
表1に示す各例の耐火モルタルについて、オートクレーブ処理後の接着強度、稠度変化を測定し、これらの測定結果から総合評価を行った。なお、表1に示す配合において結合剤(硬化剤)は、耐火粉末100質量%に対する外がけの質量%である。
(1)オートクレーブ処理後の接着強度
表1の各例の配合に対して適量(外がけで25〜35質量%程度)の施工水を添加して混練し、その混練物を2個の耐火れんが間の目地部(厚さ2mm)に施工し、20℃で48時間養生して試験体とした。この試験体をオートクレーブ内に入れ、110℃、0.5MPaの環境下に4時間曝す処理(オートクレーブ処理)を実施した。オートクレーブ処理後の試験体について耐火れんが間のせん断応力を測定し、これを接着強度とした。すなわち、前述のオートクレーブ処理は、溶融金属容器又は2次精錬炉における耐火れんがの築造後の乾燥工程の水蒸気環境を模擬したもので、このオートクレーブ処理後の接着強度が高いほど、耐水性に優れることを意味する。具体的には実施例1の接着強度を100とした相対値を求め、その相対値が90超100以下の場合を◎(良)、70超90以下の場合を○(可)、70以下の場合を×(不可)として3段階評価した。
稠度は、JIS R2506「耐火モルタルのちょう度試験方法」によって測定した。具体的には、混練直後の混練物の稠度と、その混練物を袋詰め(密封)して2日経過後の稠度を測定し、稠度変化が0以上30以下を◎(良)、30超を×(不可)とした。この稠度変化は保管性の指標であり、稠度変化が小さいほど保管性に優れることを意味する。
オートクレーブ処理後の接着強度(耐水性)、稠度変化(保管性)がいずれも◎の場合を◎(良)、いずれか1つが○の場合は○(可)、いずれか1つが×の場合は×(不可)とし、◎(良)又は○(可)を合格とした。
表2に示す各例の耐火モルタルについて、オートクレーブ処理後の接着強度、稠度変化及び焼成後の接着強度を測定し、これらの測定結果から総合評価を行った。なお、表2に示す配合において結合剤(硬化剤)は、耐火粉末100質量%に対する外がけの質量%である。
(4)焼成後の接着強度
上記(1)のオートクレーブ処理を実施した後、さらに400℃で3時間焼成処理をした後の試験体について耐火れんが間のせん断応力を測定し、これを焼成後の接着強度とした。この焼成後の接着強度が高いほど、稼働時における耐火れんがと耐火モルタルとの接着性向上効果(目地切れの抑制効果)に優れることを意味する。具体的には表1の実施例2における焼成後の接着強度を100とした相対値を求め、その相対値が120超の場合を◎、100以上120以下の場合を○、90以上100未満の場合を△、90未満の場合を×として評価した。
総合評価については、オートクレーブ処理後の接着強度(耐水性)、稠度変化(保管性)、焼成後の接着強度(耐火れんがとの接着性)がいずれも◎の場合を◎(良)、いずれか1つが○又は△の場合は○(可)、いずれか1つが×の場合は×(不可)とし、◎(良)又は○(可)を合格とした。
表3に示す各例の耐火モルタルについて、オートクレーブ処理後の接着強度、稠度変化及び焼成後の接着強度を測定し、これらの測定結果から総合評価を行った。なお、表3に示す配合において結合剤(硬化剤)は、耐火粉末100質量%に対する外がけの質量%である。
また、オートクレーブ処理後の接着強度、稠度変化、焼成後の接着強度の測定方法及び総合評価の方法は実施例Bと同じである。
比較例6は、再乳化形粉末樹脂の含有量が多い例で、オートクレーブ処理後の接着強度(耐水性)、稠度変化(保管性)及び焼成後の接着強度(耐火れんがとの接着性)が×(不可)であった。
比較例7は、珪酸ソーダの含有量が多い例であり、オートクレーブ処理後の接着強度(耐水性)及び焼成後の接着強度(耐火れんがとの接着性)が×(不可)であった。
Claims (5)
- 耐火れんが用の耐火モルタルであって、
耐火粉末と再乳化形粉末樹脂とを含み、
前記再乳化形粉末樹脂の含有量が、前記耐火粉末100質量%に対して外がけで1.5質量%以上5質量%以下である耐火モルタル。 - 前記再乳化形粉末樹脂の含有量が、前記耐火粉末100質量%に対して外がけで2質量%以上4質量%以下である請求項1に記載の耐火モルタル。
- 前記耐火粉末100質量%中に粘土を3質量%以上20質量%以下含有する請求項1又は2に記載の耐火モルタル。
- 耐火れんが用の耐火モルタルであって、
耐火粉末と再乳化形粉末樹脂と珪酸塩とを含み、
前記再乳化形粉末樹脂の含有量が、前記耐火粉末100質量%に対して外がけで0.1質量%以上5質量%以下であり、
前記珪酸塩の含有量が、前記耐火粉末100質量%に対して外がけで3質量%以上20質量%以下である耐火モルタル。 - 溶融金属容器又は2次精錬炉の内張耐火物として不定形耐火物を用いた場合において、当該不定形耐火物の背面側に備えられた耐火れんが用の耐火モルタルである請求項1から4のいずれか一項に記載の耐火モルタル。
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