JP6770337B2 - 口腔用組成物及びその製造方法 - Google Patents

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本発明は、口腔用組成物及びその製造方法に関する。
チューインガム、タブレット等の口腔用組成物は、口溶けの良さや快適な食感を提供するため、溶解性の高い原料を主体に構成されている。しかし、溶解性の高い原料は高温多湿条件に弱く、それらによって構成された製品は、多湿による吸湿、高温による溶解や変形等の品質劣化が課題となっている。特に、チューインガム、タブレット等の口腔用組成物は、衣服のポケットや自動車の車内等の高温多湿条件下に保持されることが多く、溶解性の高さ(口溶けの良さ)と、高温多湿条件への適応力向上を両立することが望まれている。
チューインガム、タブレット等の口腔用組成物の高温多湿条件への適応力の向上に関する従来技術として、油脂や糖衣層等による被膜処理が最も効果的とされる。
但し、高温多湿条件下では、被膜によって一時的にセンター部を保護する効果はあるものの、その効果は限定的であった。
加えて、油脂や糖衣層等による被膜処理を施すためには、センター部に多くの制約が生じ、例えば、糖衣被膜する場合、処理中の吸湿を抑えるため、センター部には吸湿性の高い、つまり溶解性の高い原料を多く使用出来なかった。また処理中の摩擦熱や被膜乾燥時の温風等による変形を抑制するため、熱による変化を受け難い難溶性の原料を添加する等、溶解性の高さと高温多湿条件への適応性を両立することは困難であった。
また、各種増粘剤やゲル化剤によって、配合骨格を強固にする方法も一般的であるが、物理的な衝撃に対する効果は見られても、高温や多湿に対する耐久性向上にはほとんど寄与しない。さらに、過度に使用すると口溶け感は損なわれ、食感や風味が当初の製品設計から大きく変わってしまう。乳化剤や油脂によって、吸湿性の低減や保型性の向上を計る方法もいくつか報告されているが、効果は限定的で、口溶け感が極めて悪くなり、食感や風味も損なわれるケースが多い。
特許文献1は、安全な食品用防湿剤として、カルボキシメチルセルロースナトリウムとショ糖ラウリン酸エステルからなる組成物を提案している。
特許文献2は、食品用保水剤として、特定のカルボキシメチル置換度とセルロースI型の結晶化度を有するカルボキシメチルセルロース又はその塩を使用することを提案している。
特許文献3は、加工食品の保形剤として、特定のカルボキシメチル置換度とセルロースI型の結晶化度を有するカルボキシメチルセルロース又はその塩を使用することを提案している。
特許文献4は、マルチトールを主体とする賦形剤に、崩壊剤としてカルボキシメチルセルロースナトリウム等を配合し、結着性と崩壊性を両立させた食品用口腔内崩壊剤を提供している。
特許文献5は、結晶性糖質と非結晶性糖質とつなぎ成分と結着抑制成分とからなるソフトキャンディを提案し、つなぎ成分として、アラビアガム、グアガム、ローカストビーンガム、プルラン、ゼラチンを挙げている。
特許文献6は、結晶性糖質と非結晶性糖質となじみ成分(油脂及び乳化剤の混合・均質化物)を主成分とする飴菓子を提案している。
特許文献7は、結晶性糖質となじみ成分(油脂及び乳化剤の混合・均質化物)に、ゼラチン、プルラン、アラビアガム、グアガム、ローカストビーンガムなどの粘弾性付与成分を加えた練り菓子を提案している。
特許文献8は、主成分にキシリトール等の結晶性糖質、食用バインダー成分としてカルボキシメチルセルロースや還元水飴を挙げており、食用バインダー成分は結晶粉粒体のバインダーとして用いられている。
特開平6-153885号公報 特開2015-149930 特開2013-183670 特開2015-8639 特許第2986379号 特開2012-5366 特開2013-226093 特開2007-28951
本発明は、喫食時の溶解性に優れ、多湿条件下で吸湿性を示さず、高温条件下でも高い耐熱性を有する口腔用組成物及びその製造方法を提供することを目的とする。
カルボキシメチルセルロース又はその塩(以下、「CMC又はその塩」と略記することがある)は、従来、粉体として結晶性糖質などを結合するために用いられてきたが、本発明者は、CMC又はその塩を水分を含む非結晶性糖質に予め溶解し、このCMC又はその塩と非結晶性糖質を含む溶解混合物を結晶性糖質、さらには他の添加剤とニーダーで混練することで、CMC又はその塩と非結晶性糖質を含むマトリクスに結晶性糖質と他の添加剤が分散した組成物が得られ、この組成物は、喫食時の溶解性に優れ、多湿条件下で吸湿性を示さず、高温条件下でも高い耐熱性を有することを見出した。
本発明は、以下の口腔用組成物及びその製造方法を提供するものである。
項1. 水分を含有する非結晶性糖質とカルボキシメチルセルロース又はその塩を混合してカルボキシメチルセルロース又はその塩を溶解させた混合物を作製する工程、結晶性糖質をニーダーに投入し、そこに非結晶性糖質とカルボキシメチルセルロース又はその塩を含む前記混合物を投入して混練する工程を含む、口腔用組成物の製造方法。
項2. 香料、酸味料、着色料、高甘味度甘味料、果汁、果実、食物繊維、ビタミン及びミネラルからなる群から選ばれる少なくとも1種の原料を結晶性糖質と共にニーダーに投入し、次いで非結晶性糖質とカルボキシメチルセルロース又はその塩を含む前記混合物を投入して混練する工程を含む、項1に記載の口腔用組成物の製造方法。
項3. ニーダーにガムベースを加えて混練する工程を含む、項1又は2に記載の口腔用組成物の製造方法。
項4. 混練生成物を糖衣層で被覆する工程をさらに含む、項1〜3のいずれか1項に記載の口腔用組成物の製造方法。
項5. 非結晶性糖質とカルボキシメチルセルロース又はその塩を含むマトリクスに結晶性糖質の結晶粉末が分散してなる、口腔用組成物。
項6. 前記マトリクスがガムベースをさらに含む、項5に記載の口腔用組成物。
項7. 糖衣層をさらに含む、項5又は6に記載の口腔用組成物。
本発明によれば、口内で速やかに溶解し、香味の発現性に優れる口腔用組成物が得られる。本発明の口腔用組成物は、多湿条件下で吸湿性が低く、高温条件下でも高い耐熱性を有する。
結晶性糖質としては、砂糖、単糖(ぶどう糖、果糖等)、多糖類(乳糖、麦芽糖等)、糖アルコール(キシリトール、エリスリトール、マルチトール、マンニトール、還元パラチノース、ソルビトール等)等が挙げられ、好ましくは糖アルコール(キシリトール、エリスリトール、マルチトール、マンニトール、還元パラチノース、ソルビトール等)であり、より好ましくはキシリトール、マンニトールが挙げられる。結晶性糖質は、1種又は2種以上を組み合わせて使用してもよい。口腔用組成物の固形分における結晶性糖質の含有量は、口腔用組成物が、タブレット、キャンディーの場合には、65〜95質量%程度、好ましくは、70〜90質量%程度、より好ましくは75〜85質量%程度である。
非結晶性糖質としては、水飴、還元水飴等が挙げられる。口腔用組成物の固形分における非結晶性糖質の含有量は、口腔用組成物中、5〜35質量%程度、好ましくは10〜30質量%程度、より好ましくは15〜25質量%程度である。
非結晶性糖質は水を含むことができる。水の含有量は、非結晶性糖質中の10〜40質量%程度である。非結晶性糖質の水分が10質量%より少ない場合には、非結晶性糖質にCMC又はその塩を加えて溶解させるときに水を添加して、非結晶性糖質中の10〜40質量%程度の水をマトリクス中に存在させてもよい。
カルボキシメチルセルロース(CMC)又はその塩としては、カルボキシメチルセルロース(CMC)、カルボキシメチルセルロースナトリウム(CMC-Na)、カルボキシメチルセルロースカリウム(CMC-K)などのカルボキシメチルセルロースアルカリ金属塩が挙げられ、好ましくはカルボキシメチルセルロースナトリウムである。口腔用組成物の固形分におけるCMC又はその塩の含有量は、0.1〜5質量%程度、好ましくは1〜2質量%程度である。
結晶性糖質、非結晶性糖質、CMC又はその塩の含有量は、糖衣などでコーティングされたタブレットの場合、糖衣などのコーティング部分を除いた内部(センター)における含有量である。また、結晶性糖質、非結晶性糖質、CMC又はその塩の含有量は、チューインガムの場合、ガムベースを除いたものである。
本発明の口腔用組成物としては、タブレット、チューインガム、ハードキャンディー、ソフトキャンディーなどが挙げられる。
本発明の口腔用組成物において、結晶性糖質は、CMC又はその塩と非結晶性糖質と水を含むマトリクスに粉末状固体として分散されている。CMC又はその塩と非結晶性糖質と水を含むマトリクスは結晶性糖質をコーティングする保護膜の役割を果たしている。結晶性糖質は、一部がCMC又はその塩と非結晶性糖質と水を含むマトリクスに溶解されていてもよいが、結晶性糖質の全部又は多くの部分は固体状態でマトリクスに分散している。
CMC又はその塩は、水を含む非結晶性糖質に溶解しているので、マトリクス中において均一に分布している。CMC又はその塩を結晶性糖質のバインダーとして用いた場合、CMC又はその塩はマトリクスの成分ではなく、分布も均一ではない。
本発明の口腔用組成物に任意成分として添加される原料として、クエン酸、リンゴ酸、フマル酸、コハク酸等の酸味料、粉末果汁、濃縮果汁、果実ピューレ等の果汁及び果実、アスパルテーム、アセスルファムカリウム、スクラロース等の高甘味度甘味料、食物繊維、ビタミン類、ミネラル類等の各種栄養素、粉末香料などの香料、着色料などが挙げられる。任意成分として添加される成分は、濃縮果汁、果実ピューレ等の水を含む成分はCMC又はその塩と非結晶性糖質を含むマトリクスと混合してマトリクスを構成することができる。
口腔用組成物が、チューインガムの場合にはガムベースが添加される。口腔用組成物は、糖衣コーティングを行うことができる。糖衣層の質量は、口腔用組成物全体に対し、10〜50質量%程度である。糖衣層は、糖質混合物を水に溶解した糖アルコールシロップを用いてセンターとなる成形された口腔用組成物(特に、タブレット、チューインガムなど)の生地をコーティングする常法に従い形成することができる。糖衣用シロップは公知のものを使用でき、特に限定されないが、例えばアラビアガム、ゼラチン、プルランなどの増粘剤、酸味料、着色料、香料、高甘味度甘味料などを糖質混合物に配合することができる。糖質混合物としては、砂糖、マルチトール、還元パラチノース、キシリトール、ラクチトール、エリスリトール、でん粉、加工デンプン、デキストリンなどが挙げられ、糖アルコールを主成分として含む。
本発明の口腔用組成物は、以下のようにして製造することができる。
最初に結晶性糖質をニーダーに投入する。この時、各種任意で添加する粉体状の原料もニーダーに投入する。口腔用組成物がチューインガムの場合、ガムベースを結晶性糖質とともにニーダーに投入することができる。
次いで、還元水飴等の水を含む非結晶性糖質にCMC又はその塩を溶解させた混合物を投入し、混練する。10〜20分程度混練すると均質で餅様の生地が得られる。なお、非結晶性糖質とCMC又はその塩の混合物は、予め30分程度混合し、CMC又はその塩を溶解させておく。各種任意で添加する液体状の原料は、非結晶性糖質とCMC又はその塩を混合する際、同時に添加し、混合物とするのが良い。混練した生地物性をコントロールする場合は、10〜40℃程度の範囲で循環水をニーダージャケットに通しても良いが、ソフトキャンディ製造時のように高温で加熱する必要は無い。
高い保水力を持ち、且つ他のゲル化剤と比べて粘度変化が少ないCMC又はその塩を予め非結晶性糖質に溶解させることで、非結晶性糖質が持つ水分は、CMC又はその塩に強く保持されている。そのため、生地中の結晶性糖質は、非結晶性糖質とCMC又はその塩の混合物を含むマトリクスを介して結着した状態となる。生地中の結晶性糖質が溶融していないため、ソフトキャンディのように糖質の結晶状態を安定化させる等の必要が無く、生地の物性は混合終了直後から経時的に安定している。
得られた生地は、エクストルーダーで生地をロープ状やシート状に押し出し、適宜スタンピングやカッターロールで成型する。
チューインガム用ガムベースを加える場合は、結晶性糖質と共にニーダーに投入してもよく、非結晶性糖質とCMC又はその塩の混合物を加える途中でニーダーに投入してもよい。
また、本発明の口腔用組成物は、糖衣層等による被膜処理を施すことも出来る。本発明の口腔用組成物は、吸湿性を示さず、耐熱性に優れるため、例えば一般的な糖衣装置で糖アルコールシロップを使って、容易に糖衣層で被膜することが出来る。
本発明の口腔用組成物は非加熱で生産できるため、熱により劣化しやすい香料、果汁、ビタミン類等を添加しても品質が長期間保持され得る。また、吸湿性を示さないため、水分により変質や劣化が見られる果汁、酸味料、ビタミン類等を添加しても品質が長期間保持され得る。
なお、口腔用組成物におけるCMC又はその塩の配合量は、エーテル化度(無水グルコースからなるセルロースが持つOH基のカルボキシメチル基への置換度)を分析する方法により決定できる。
本発明の口腔用組成物は、糖衣層、ガムベース以外の成形された生地の部分は、冷水(10℃程度)に浸した場合、1時間以上経過しても形状を維持することができる。CMC又はその塩を溶解せずに粉体としてバインダーに使用した場合には、10分程度で溶解する。これがCMC又はその塩を非結晶性糖質に溶解する効果であり、湿条件下で吸湿性を示さず、高温条件下でも高い耐熱性を有する根拠となる。一方、本発明の口腔用組成物は、冷水ではなく37℃前後の口腔内では溶解性に優れている。
以下、本発明を実施例により詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
表1〜5に示される(1)溶解性(口溶け感)、(2)吸湿性、(3)耐熱性の評価方法及び評価基準を以下に示す。
また、(4)使用した増粘剤/ゲル化剤、食用油脂、乳化剤を以下に示す。
(1)溶解性(口溶け感)の評価方法及び評価基準
それぞれペレットに成型(1g/粒)し、専門パネラー10名によって口腔内での溶解性(口溶け感)を評価した。
その平均点が、0〜1未満・・・×、1以上2未満・・・△、2以上2.5未満・・・○、2.5以上3以下・・・◎の4段階で評価した。
3:非常に口溶け感が良い
2:口溶け感が良い
1:やや口溶け感が悪い
0:非常に口溶け感が悪い
(2)吸湿性の評価方法及び評価基準
それぞれペレット状に成型(1g/粒)し、40℃/70%設定の恒温恒湿度槽(エスペック社製SH-221)で24時間放置した時の状態を評価した。
◎:表面変化無く、べた付きや変形は見られない
○:表面やや吸湿により変色するが、べた付きや変形は見られない
△:表面がべた付き、一部変形が見られる
×:ほぼ原形を留めず、一部液状化している
(3)耐熱性の評価方法及び評価基準
それぞれペレット状に成型(1g/粒)し、80℃設定のホットプレート(アズワン社製ウルトラホットプレートHI-400A)上で15分放置した時の状態を評価した。
◎:表面変化無く、プレートへの付着も見られない
○:表面やや溶解し、一部プレートに付着するが容易に剥がせる
△:表面かなり溶解し、プレートから剥がすのは困難である
×:溶解が激しく、プレートから剥がせない
(4)使用した増粘剤/ゲル化剤、食用油脂、乳化剤
ゼラチン: ゼラチンAPH250(新田ゼラチン製)
プルラン: プルラン(林原製)
ペクチン: ペクチンAS confectionery‐J(三昌製)
アラビアガム: インスタントガムBA(ネキシラ製)
ヒドロキシプロピルセルロース(HPC): セルニーSL微粉(日本曹達製)
酵素処理加工デンプン: 酵素処理澱粉製剤GMIX-F1(グリコ栄養食品製)
カルボキシメチルセルロースナトリウム(CMC-Na): セロゲンF(第一工業製薬製)
食用油脂: 硬化パーム核油(融点35℃)(不二製油製)
乳化剤: シュガーエステルS-770(三菱化学フーズ製)
比較例1〜8(各種増粘剤やゲル化剤を用いた比較例)
表1に示される量でキシリトール、マンニトール、粉末香料をニーダーに投入し、ここに還元水飴(水分20%)、各種増粘剤やゲル化剤を投入して混練する。均質で餅様の生地が得られるまで、10〜20分程度混練して生地を得た。
比較例1では増粘剤やゲル化剤は無添加、比較例2〜7では各種増粘剤やゲル化剤を還元水飴に予め溶解、比較例8ではカルボキシメチルセルロースナトリウム(CMC-Na)を還元水飴に溶解させず粉状で使用した。
上記に示される評価方法及び評価基準で溶解性(口溶け感)、吸湿性、耐熱性を評価した。結果を表1に示す。
Figure 0006770337
比較例9〜16(各種増粘剤やゲル化剤に食用油脂及び乳化剤を加えた比較例)
食用油脂及び乳化剤を添加した以外は表1の比較例1〜8と同様にして生地を得て、溶解性(口溶け感)、吸湿性、耐熱性を評価した。食用油脂は予め溶融し、乳化剤と併せてキシリトール等と同時にニーダーに投入した。結果を表2に示す。
Figure 0006770337
実施例1及び2(非結晶性糖質とCMC-Naを予め混合〜溶解させた実施例)
カルボキシメチルセルロースナトリウム(CMC-Na)を予め還元水飴と30分程度混合し、溶解させた状態で使用した以外は、比較例8と同様にして生地を得て、溶解性(口溶け感)、吸湿性、耐熱性を評価した。結果を表3に示す。
Figure 0006770337
実施例3及び比較例17(比較例8及び実施例1を糖衣層で被膜した実施例及び比較例)
比較例8及び実施例1の生地をペレット状に成型(1g/粒)し、糖衣用センターとし、表4に示す糖衣用シロップを使用して、常法に従い糖衣被膜を形成し、溶解性(口溶け感)、吸湿性、耐熱性を評価した。結果を表4に示す。
Figure 0006770337
実施例4及び比較例18〜25(チューインガム)
チューインガム用ガムベース、キシリトール、マンニトール、粉末香料をニーダーに投入し、ここに還元水飴、各種増粘剤やゲル化剤を投入して混練する。均質で餅様の生地が得られるまで、10〜20分程度混練して生地を得た。
比較例18では増粘剤やゲル化剤は無添加、比較例19〜24では各種増粘剤やゲル化剤を還元水飴に予め溶解、比較例25ではカルボキシメチルセルロースナトリウム(CMC-Na)を還元水飴に溶解させず粉状で使用、実施例4ではカルボキシメチルセルロースナトリウム(CMC-Na)を予め還元水飴と30分程度混合し、溶解させた状態で使用した。
得られた生地について、上記に示される評価方法及び評価基準で溶解性(口溶け感)、吸湿性、耐熱性を評価した。結果を表5に示す。
Figure 0006770337
試験例1
実施例1〜2、比較例1、比較例8で得た生地をそれぞれペレット状に成型(1g/粒)し、40℃/70%設定の恒温恒湿度槽(エスペック社製SH-221)で、1時間、5時間、12時間、24時間放置した後、重量を測定し、重量増加量より以下の式(I)で吸湿量を算出した。
Figure 0006770337
吸湿量の結果を表6に示す。
Figure 0006770337
表6に示すように、本発明の口腔用組成物は、高温多湿条件でも吸湿性が低く、吸湿による品質劣化が起こり難いことが明らかになった。

Claims (4)

  1. 水分を含有する非結晶性糖質とカルボキシメチルセルロース又はその塩を混合してカルボキシメチルセルロース又はその塩を溶解させた混合物を作製する工程、結晶性糖質をニーダーに投入し、そこに非結晶性糖質とカルボキシメチルセルロース又はその塩を含む前記混合物を投入して混練する工程を含む、タブレット、チューインガム、ハードキャンディー、ソフトキャンディーからなる群から選択される口腔用組成物の製造方法。
  2. 香料、酸味料、着色料、高甘味度甘味料、果汁、果実、食物繊維、ビタミン及びミネラルからなる群から選ばれる少なくとも1種の原料を結晶性糖質と共にニーダーに投入し、次いで非結晶性糖質とカルボキシメチルセルロース又はその塩を含む前記混合物を投入して混練する工程を含む、請求項1に記載の口腔用組成物の製造方法。
  3. ニーダーにガムベースを加えて混練する工程を含む、請求項1又は2に記載の口腔用組成物の製造方法。
  4. 混練生成物を糖衣層で被覆する工程をさらに含む、請求項1〜3のいずれか1項に記載の口腔用組成物の製造方法。
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