JP6769104B2 - 運転支援方法及び運転支援システム - Google Patents

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Description

本発明は、本線車両の車列に合流車両が入り込む合流発生時の車両の運転を支援する運転支援方法及び運転支援システムに関する発明である。
従来、本車線を走行する本線車両のうち、他車線から合流する合流車両の後続車両となる車両の速度を合流車両の合流前に減速することで、前走車両との車間を広げ、合流に必要な車間距離を確保する運転支援方法及び運転支援システムが考えられている(例えば、特許文献1参照)。
なお、本明細書においては、「合流」とは、複数の車両が一列に並んで走行している車列の中に、他の車線を走行中の車両が入り込むことを意味する。「合流」の具体的なシーンとしては、平行に隣接する車線間で走行車線を変更する車線変更や、平行に隣接する複数の車線の数が減るために走行車線を変更する合流や、延在方向の異なる複数の車線が接続していることで他の車線に入り込む合流等がある。
特開平10-320691号公報
しかしながら、本線車両を減速させることで合流領域を拡大する場合では、減速する本線車両の後方に後続車両が一定の車間距離で走行していると、この後続車両も減速する必要が生じる。このとき、後続車両が所定の間隔で複数連なっていると、これら複数の後続車両のすべてが減速することになり、本車線の交通流率の悪化をまねく可能性があるという課題がある。
本発明は、上記問題に着目してなされたもので、本線車両の車列に対して合流車両が合流する際の、本車線の交通流率の低下を防止することができる運転支援方法及び運転支援システムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の運転支援方法では、本車線を走行中の本線車両の車両情報、及び、他車線を走行している合流車両の車両情報に基づいて、本線車両の車列に対して合流車両の合流があると判断したとき、合流車両が入り込む合流領域を特定する。そして、この合流領域よりも前方を走行中の本線車両を加速させて、合流領域を合流に必要な車間距離にする速度制御信号を生成し、この速度制御信号を合流領域よりも前方を走行中の本線車両に送信する。さらに、合流領域の前方を走行中の第1の本線車両の加速のみでは、合流領域を合流に必要な車間距離にできないと判断したとき、第1の本線車両よりもさらに前方を走行中の本線車両を加速させる速度制御信号を生成する。
よって、本発明によれば、本車線を走行中の車両の速度を減速させることなく合流領域を合流に必要な車間距離にすることができ、本車線を走行する車列の流れが阻害されない。この結果、本線車両の車列に対して合流車両が合流する際の、本車線の交通流率の低下を防止することができる。
実施例1の運転支援システムの構成を示すブロック図である。 実施例1の運転支援システムが制御対象とする合流箇所を示す説明図である。 走行環境と、一般的な定常車間距離と、走行環境に応じて加算する補正値との関係を示す表である。 実施例1の運転支援システムの管制側コントローラが実行する合流制御処理の処理手順を示すフローチャートである。 第1の合流シーンでの、合流前の各車両の位置を示す説明図である。 第1の合流シーンでの、合流領域を拡大した際の各車両の位置を示す説明図である。 第1の合流シーンでの、合流後の各車両の位置を示す説明図である。 第2の合流シーンでの、合流前の各車両の位置を示す説明図である。 第2の合流シーンでの、合流領域を拡大途中の各車両の位置を示す説明図である。
以下、本発明の運転支援方法及び運転支援システムを実施するための形態を、図面に示す実施例1に基づいて説明する。
(実施例1)
まず、実施例1の運転支援システムの構成を、「全体構成」、「管制側コントローラの詳細構成」、「合流制御処理の手順」に分けて説明する。
[全体構成]
図1は、実施例1の運転支援システムの構成を示すブロック図である。以下、図1に基づき、実施例1の運転支援システムの全体構成を説明する。
実施例1の運転支援システム100は、図1に示すように、管制センターS(インフラ)に設けられた管制側コントローラ10(コントローラ)と、各車両1に搭載された車両制御部9(コントローラ)と、を有している。この運転支援システム100は、管制側コントローラ10と車両制御部9の間で無線通信によって情報交換を行うことにより、車両1の運転支援を行うインフラ協調型の運転支援システムである。また、この実施例1の運転支援システム100では、コントローラである管制側コントローラ10を、合流発生時の車両の運転支援を行う運転支援方法を実現するハードウェア資源としている。
なお、「インフラ協調型の運転支援システム」とは、運転支援を行う車両1(支援対象車両)では検出できない情報を「インフラ」である管制センターSに蓄積された情報から取得し、この支援対象車両では検出できない情報を用いて車両1の運転支援を行うシステムである。つまり、この「インフラ協調型の運転支援システム」は、支援対象車両に搭載されたセンサによって取得した情報のみに基づいて運転支援を行う運転支援システムとは異なる。
ここで、「支援対象車両では検出できない情報」とは、例えば、この支援対象車両から見えない位置に存在する他車両や歩行者等の情報である。
前記管制側コントローラ10は、例えばCPU(Central Processing Unit)や各種のプログラム等を有するコンピュータによって構成され、情報検出部11と、合流判断部12と、車両速度制御部13と、合流スペース判断部14と、車間距離検出部15と、制御信号生成部16と、信号通信部17と、を備えている。この管制側コントローラ10では、管制センターSに搭載された車両情報データベース18と、道路情報データベース19と、地図データベース20から必要な情報を取得し、多数の車両1の中から制御の対象車両を特定し、当該対象車両の走行状態を制御する制御指令を出力する。
一方、車両1では、車両重心位置に取り付けられた加速度センサ2によって車両加減速度を計測し、ステアリングセンサ3によってステアリング角とウインカ情報を計測し、アクセルペダルセンサ4によってアクセルストローク角を計測し、ブレーキペダルセンサ5によってブレーキストローク角を計測する。また、GPS受信機6から車両の現在の位置情報を取得する。
なお、車両1の加減速度、ステアリング角とウインカ情報、アクセルストローク角、ブレーキストローク角、位置情報を、まとめて車両1の車両情報と呼ぶこととする。この車両1の車両情報は、車両1に搭載された走行状態記録部7に記録される。なお、走行状態記録部7は、例えばCPU、ROM、RAM、インターフェース回路及びインバータ回路等から構成される。
そして、走行状態記録部7に記録された車両情報と、車両1ごとに予め設定された車両IDは、車両通信部8を介して無線通信によって所定の間隔で管制センターSへ送信される。
なお、「車両ID」は、各車両固有の情報であり、車種名、車重、車幅、車長、車両加速度特性等を含んでいる。また、車両通信部8は、管制センターSとの通信だけでなく、他の車両1との通信(車車間通信)や、道路に設置された路側器との通信(路車間通信)も可能である。
車両1の車両通信部8から送信された車両情報及び車両IDは、管制センターSに搭載された車両情報データベース18に蓄積される。また、道路情報データベース19は、予め各道路の法定速度、各道路を構成するリンク単位の長さ、リンクの勾配等、各道路固有の情報を蓄積したデータベースである。また、地図データベース20は、デジタル地図データを蓄積したデータベースである。
そして、管制側コントローラ10では、車両情報データベース18に蓄積された車両情報及び車両IDと、道路情報データベース19に蓄積された各道路の固有情報と、地図データベース20に蓄積されたデジタル地図データと、を基に、各車両1がどの道路をどのような走行状態で走行しているかを把握する。そして、情報検出部11から制御信号生成部16までにおいて演算(合流制御処理)を行う。これにより、特定の本車線(図2に101で示す)を走行中の本線車両(図2に102A〜102Eで示す)の車列に、他車線(図2に103で示す)を走行中の合流車両(図2に104で示す)が入り込む「合流」が生じるとき、合流車両104が入り込む本線車両102A〜102Eの車列内の合流領域(図2に破線αで囲む領域)よりも前方を走行中の本線車両(102B又は、102B及び102A)を加速させ、合流領域αを拡大し、合流車両104が合流するために必要な車間距離(合流スペース)を確保する速度制御信号を生成する。そして、速度制御信号を、信号通信部17を介して無線通信によって加速制御対象となった本線車両(102B又は、102B及び102A)へ送信する。
車両通信部8によって速度制御信号を受信した本線車両(102B又は、102B及び102A)では、この速度制御信号が車両制御部9(コントローラ)へと入力される。そして、この車両制御部9は、入力された速度制御信号に基づき、ステアリングアクチュエータ9a、アクセルアクチュエータ9b、ブレーキアクチュエータ9cに制御指令を出力し、自車両(本線車両(102B又は、102B及び102A))のアクセル、ブレーキ、ステアリングの制御を行う。
なお、車両制御部9は、CPU、ROM、RAM、インターフェース回路及びインバータ回路等を有するコンピュータによって構成されている。
[管制側コントローラの詳細構成]
前記管制側コントローラ10は、図1に示すように、情報検出部11と、合流判断部12と、車両速度制御部13と、合流スペース判断部14と、車間距離検出部15と、制御信号生成部16と、信号通信部17と、を備えている。
前記情報検出部11では、本車線101を走行中の本線車両102A〜102Eの車両情報及び本車線101と異なる車線である他車線103を走行している合流車両104の車両情報を含む多数の車両1の車両情報を、車両情報データベース18から取得する。
前記合流判断部12では、合流箇所(合流が発生する可能性のある位置)を特定した上で、当該合流箇所を中心とした所定の範囲を制御対象領域に設定する。そして、この制御対象領域内に存在する本線車両102A〜102Eの車両情報と、合流車両104の車両情報とを、情報検出部11によって取得した車両情報から抽出し、この抽出した車両情報に基づいて、本線車両102A〜102Eの車列に対する合流車両104の合流の有無を判断する。
前記車両速度制御部13では、合流判断部12によって合流があると判断されたとき、本線車両102A〜102Eの車列に合流車両104が合流するまでに、本線車両102A〜102Eと合流車両104との車速を揃える。
ここでは、まず、車両速度制御部13から、合流車両104に対して自車の車速を所定の目標車速にさせる速度制御指令を出力する。次に、この合流車両104から、本線車両102A〜102Eに対し、車車間通信を用いて各車両102A〜102Eの車速を所定の目標車速にさせる車車間速度制御指令を出力する。これにより、本線車両102A〜102Eと合流車両104との車速が同じになる。
ここで、目標車速は、当該道路の制限速度範囲内であれば、例えば、本車線101で車列を構成する本線車両102A〜102Eの平均車速であってもよいし、合流車両104の車速であってもよいし、車列を構成する本線車両102A〜102Eのうちの最も早い車速であってもよい。また、車両速度制御部13からの速度制御指令は、本線車両102A〜102Eのうちのいずれか一台に出力し、当該本線車両から車車間通信を用いて、他の本線車両及び合流車両104に車車間速度制御指令を出力してもよい。さらに、車車間通信を用いず、車両速度制御部13からの速度制御指令を、本車線101で車列を構成する本線車両102A〜102Eと、合流車両104とに出力してもよい。
前記合流スペース判断部14(合流領域特定部)では、車両速度制御部13によって本線車両102A〜102Eと合流車両104との車速が揃えられたら、制御対象領域内に存在する本線車両102A〜102Eの車両情報と、合流車両104の車両情報とに基づいて、合流車両104が入り込む本線車両102A〜102Eの車列内の合流領域αを特定する。つまり、合流車両104を本車線101に存在する車間のどこに合流させるかを判断する。
前記車間距離検出部15では、合流スペース判断部14にて合流領域αが特定されたら、この合流領域αの現在の車間距離を、本線車両102A〜102Eの車両情報(位置情報及び速度情報)から算出する。
なお、合流領域αの車間距離は、この合流領域αの直後を走行している本線車両102Dの前方車間距離であり、この本線車両102Dから合流領域αの直前に位置する本線車両102Cまでの距離である。
前記制御信号生成部16では、車間距離検出部15にて検出された合流領域αの現在の車間距離が、合流に必要な車間距離よりも短いと判断したとき、合流領域αよりも前方を走行中の本線車両(図2では102C等)を加速させて、合流車両104が合流可能な合流スペースを確保する速度制御信号を生成する。
このとき、この制御信号生成部16では、まず合流領域αの直前を走行している本線車両102Cを加速させて合流スペースを確保できるか否かを判断する。この本線車両102Cが加速しただけでは、合流車両104が合流可能な合流スペースを確保できないと判断したときには、この加速対象である本線車両102Cよりも前方を走行している本線車両102Bを加速させる速度制御信号を生成する。
ここで、「合流スペース」とは、合流車両104が合流するために必要な車間距離を持つ合流領域αである。つまり、「合流車両104が合流可能な合流スペースを確保する」とは、合流領域αを合流に必要な車間距離にすることである。また、「合流に必要な車間距離」は、合流車両104の定常車間距離L104minと、合流後に合流車両104の直後を走行する本線車両(図2では本線車両102D)の定常車間距離LDminと、合流車両104の車長Xとの合計長さ以上に設定される。
さらに、「車両の定常車間距離」とは、当該車両を運転するドライバーが必要とする平均的な車間距離であり、運転中の車両の前方車間距離が、この定常車間距離以上あればドライバーが不安を感じずに走行し続けることができる車間の目安である。制御信号生成部16では、合流車両104の定常車間距離を、合流車両104の運転履歴(車両情報データベース18から取得)に基づいて設定する。また、この制御信号生成部16では、合流後に合流車両104の直後を走行する本線車両(図2では本線車両102D)の定常車間距離LDminを、当該本線車両(図2では本線車両102D)の運転履歴(車両情報データベース18から取得)に基づいて設定する。
そして、この実施例1の制御信号生成部16では、「車両の定常車間距離」を、当該車両の走行環境に応じて補正する。すなわち、ドライバーが不安を感じずに走行し続けることができる車間(定常車間距離)は、ドライバーごとに異なることは当然であるが、この定常車間距離は、同じドライバーであっても車速によって異なり、一般的に車速が早いほど長くなる。
また、車線の数が多いほど定常車間距離は長くなり、車線の幅や道路種別(市道/県道、国道、高速道路、パイパス道路等)、走行経験(初めて走行する道路、日常的に使用する道路等)、天候(晴れ、曇り、雨、雪、霧等)、走行時間帯の違いに伴う視認性の違い(日中、夜間、夕方等)によっても定常車間距離は異なる。さらに、道路の混雑度合が高いほど(混んでいるほど)定常車間距離は短くなる。
そのため、制御信号生成部16では、走行履歴から算出した平均的な定常車間距離に対し、予め設定した走行環境に応じた補正値を加算し、最終的な当該車両の定常車間距離とする。
なお、図3に走行環境と一般的な定常車間距離、加算する補正値の大きさの関係を示す。
また、定常車間距離はドライバーによって異なることが分かっているため、同じ車両であっても、実際に運転するドライバーが異なれば、当該車両の定常車間距離は異なる。ここで、運転特性(発進特性や減速特性等)や、平均的な車間距離の違いに基づいて個人IDを設定し、車両情報データベース18においてこの個人IDを管理することで、実際に運転しているドライバーを特定することができる。そのため、同一の車両を複数のドライバーが運転するような場合であっても、制御信号生成部16において、実際に運転しているドライバーを的確に把握し、運転中のドライバーに応じた適切な定常車間距離を設定することができる。
前記信号通信部17では、制御信号生成部16によって生成された速度制御信号を、制御対象となった合流領域αよりも前方を走行中の本線車両(102C等)へ送信する。
[合流制御処理の手順]
図4は、実施例1の運転支援システムの管制側コントローラが実行する合流制御処理の処理手順を示すフローチャートである。以下、図4に示す合流制御処理の各ステップを説明する。なお、この合流制御処理は、例えば1サンプリング10[ms]のように、一定時間ごとに繰り返し演算される。
ステップS1(情報検出部11による情報取得ステップ)では、車両1からの車両情報及び車両IDを蓄積した車両情報データベース18と、道路情報データベース19とから、車両1の位置、速度、現在走行中の道路情報、当該車両1の過去の走行履歴等の車両情報を取得し、ステップS2へ進む。
ステップS2では、ステップS1での車両情報の取得に続き、地図データベース20に基づき、合流箇所の有無を判断する。YES(合流箇所あり)の場合にはステップS3へ進む。NO(合流箇所なし)の場合には、合流制御処理は不要としてエンドへ進み、処理を終了する。
ここで、合流箇所の有無は、道路構造に基づいて判断され、例えば、平行に隣接する複数の車線の数が減少する箇所や、高速道路の出口などのように延在方向の異なる複数の車線が接続する箇所を「合流箇所」とする。
ステップS3(合流判断部12による合流判断ステップ)では、ステップS2での合流箇所ありとの判断に続き、当該合流箇所を中心に進行方向前方側と、進行方向後方側(上流と下流)の一定距離の範囲を制御対象領域に設定し、この制御対象領域内に合流車両が存在するか否かを判断する。YES(合流車両あり)の場合にはステップS4へ進む。NO(合流車両なし)の場合には、合流制御処理は不要としてエンドへ進み、処理を終了する。
ここで、合流車両の有無は、ステップS1で取得した車両情報に基づいて得られた制御対象領域内を走行中の車両の位置、速度、進行方向等から判断する。また、「合流車両」とは、現在走行中の車線とは異なる車線へと移動する車両であって、移動する先の車線(本車線)を走行中の車両(本線車両)の車列の中に入り込む車両である。
すなわち、合流車両があると判断されるシーンは、本車線に車列が存在しているとき、本車線とは異なる他車線を走行している車両(合流車両)が本車線に移動して、当該車列に入り込むことが予測されるシーンである。なお、図2に合流車両があると判断されるシーンの一例を示す。
ステップS4では、ステップS3での合流車両ありとの判断に続き、本車線(図2において101で示す)を走行中の本線車両(図2において102A〜102Eで示す)と、他車線(図2において103で示す)を走行中の合流車両(図2において104で示す)とのそれぞれの車速が同じになるように、合流車両104に対して、自車の車速を所定の目標車速にさせる速度制御指令を出力する。速度制御指令を受信した合流車両104は、本車線101を走行中の本線車両102A〜102Eに対し、車車間通信を用いて各本線車両102A〜102Eの車速を所定の目標車速にさせる車車間速度制御指令を出力する。これにより、車車間通信を用いて本線車両102A〜102E及び合流車両104の車両速度が制御され、ステップS5へ進む。
ステップS5(合流スペース判断部14による領域特定ステップ)では、ステップS4での車両速度制御に続き、合流車両104が合流する(入り込む)本線車両102A〜102Eの車列内の合流領域(図2において破線αで示す)を特定し、ステップS6へ進む。
ここで、合流領域αは、制御対象領域内に存在する本線車両102A〜102Eと、合流車両104との相対的な位置関係から特定する。
ステップS6では、ステップS5での合流領域αの特定に続き、特定した合流領域αの現在の車間距離(図2においてLで示す)を、本線車両102A〜102Eの車両情報(位置情報及び速度情報)から算出し、ステップS7へ進む。
ステップS7(制御信号生成部16による信号生成ステップ)では、ステップS6にて算出した合流領域αの現在の車間距離Lが、合流に必要な車間距離以下であるか否か(=合流スペースを確保できない状態であるか否か)を判断する。YES(L≦必要車間距離)の場合には、ステップS8へ進む。NO(L>必要車間距離)の場合には、合流車両104の合流は可能であるとしてステップS13へ進む。
ここで、「合流に必要な車間距離」は、合流車両104の定常車間距離L104minと、合流後に合流車両104の直後を走行する本線車両(図2では本線車両102D)の定常車間距離LDminと、合流車両104の車長Xとの合計長さに設定される。合流車両104の定常車間距離L104minや本線車両102Dの定常車間距離LDminは、各車両の運転履歴(車両情報データベース18から取得)に基づいて予め設定する。また、上述のように、定常車間距離は走行環境に応じて変化するため、「合流に必要な車間距離」は、走行環境を考慮して設定する。
ステップS8(制御信号生成部16による信号生成ステップ)では、ステップS7での合流領域の車間距離≦必要車間距離との判断に続き、合流領域αの拡大が必要であるとして、まずカウンタフラグNを「1」に設定する。また、ステップS6にて算出した合流領域の現在の車間距離を変数S(N)に代入し、ステップS9へ進む。
なお、図2の場合では、N=1、S(1)=Lとなる。
ステップS9(制御信号生成部16による信号生成ステップ)では、ステップS8でのカウンタフラグの設定及び変数の代入に続き、合流領域αの前方N台目の本線車両102の前方車間距離Lから、この合流領域αの前方N台目の本線車両102の定常車間距離LNminを差し引いた値と、変数S(N)との合計値が、合流に必要な車間距離以下であるか否か(=合流スペースを確保できない状態であるか否か)を判断する。YES(L−LNmin+S(N)≦必要車間距離)の場合には、ステップS10へ進む。NO(L−LNmin+S(N)>必要車間距離)の場合には、合流領域αの前方N台目の本線車両102を加速させることで合流スペースの確保が可能として、ステップS11へ進む。
ここでも、「合流に必要な車間距離」とは、ステップS7にて設定した「合流車両104の定常車間距離L104minと、合流後に合流車両104の直後を走行する本線車両(図2では本線車両102D)の定常車間距離LDminと、合流車両104の車長Xとの合計長さ」である。
なお、図2の場合では、合流領域αの前方1台目の本線車両102Cの前方車間距離Lから、この本線車両102Cの定常車間距離LCminを差し引いた値と、Lとの合計値が、合流に必要な車間距離以下であるか否かを判断する。本線車両102Cの前方車間距離Lが短ければ、L−LCmin+L≦必要車間距離となり、ステップS10へ進む。本線車両102Bの前方車間距離Lが長ければ、L−LCmin+L>必要車間距離となり、ステップS11へ進む。
ステップS10(制御信号生成部16による信号生成ステップ)では、ステップS9でのL−LNmin+S(N)≦必要車間距離との判断に続き、合流領域αの前方N台目の本線車両102を加速させても、合流車両104の合流に必要な合流スペースを確保できない(=合流領域αを合流に必要な車間距離にできない)として、この合流領域αの前方N台目の車両102よりもさらに前方(N+1台目)の本線車両102N+1を加速させるため、カウンタフラグNを「N+1」に設定し、ステップS9へ戻る。
これにより、合流領域αの前方N+1台目の本線車両102N+1の前方車間距離LN+1から、この本線車両102N+1の定常車間距離LN+1minを差し引いた値と、変数S(N+1)=LN−1の合計値が、合流に必要な車間距離以下であるか否か(=合流スペースを確保できない状態であるか否か)が判断される。
なお、図2の場合では、合流領域αの前方1台目の本線車両102Cを加速させるのみでは、合流に必要な合流スペースは確保できないときに、合流領域αの前方2台目の本線車両102Bを加速させることになる。
ステップS11(制御信号生成部16による信号生成ステップ)では、ステップS9でのL−LNmin+S(N)>必要車間距離との判断に続き、合流領域αの前方N台目の本線車両102を加速させることで合流スペースの確保が可能として、この合流領域αの前方N台目の本線車両102を加速させる速度制御信号を生成し、ステップS12へ進む。
このとき、合流領域αの前方N台目の本線車両102の前方車間距離Lが、この本線車両102の定常車間距離LNmin以上になる範囲で加速させる。
なお、図2の場合では、N=1であれば、合流領域αの前方1台目の本線車両102Cを、前方車間距離Lが、定常車間距離LCmin以上になる範囲で加速させる速度制御信号を生成する。また、N=2であれば、合流領域αの前方2台目の本線車両102Bを、前方車間距離Lが、定常車間距離LBmin以上になる範囲で加速させる速度制御信号を生成する。
ステップS12(信号通信部17による信号送信ステップ)では、ステップS11での速度制御信号の生成に続き、この速度制御信号を、制御対象である合流領域αの前方N台目の本線車両102へと送信し、ステップS6へ戻る。
これにより、速度制御信号を受信した本線車両102は、アクセル、ブレーキ、ステアリングの制御を行って加速するため、この本線車両102の後方の車間距離が拡大する。
ステップS13では、ステップS7でのL>必要車間距離との判断に続き、合流に必要な車間距離、すなわち合流スペースは確保されたとして、合流車両104を加速させて、この合流車両104と、合流後にその直前に位置する本線車両102Cとの車間距離が、合流車両104の定常車間距離L104minとなるタイミングで、合流車両104を合流させる速度制御信号を生成し、この速度制御信号を合流車両104へと送信する。
これにより、速度制御信号を受信した合流車両104は、アクセル、ブレーキ、ステアリングの制御を行って速度制御を行いつつ走行し、本車線101を走行中の本線車両101A〜101Eの車列内に合流する。
次に、実施例1の運転支援方法及び運転支援システムの作用を、「交通流率の低下防止作用」、「合流時の車間距離確保作用」に分けて説明する。
[交通流率の低下防止作用]
図5〜図7は、第1の合流シーンを示す説明図であり、図5は合流前の各車両の位置を示し、図6は合流領域を拡大した際の各車両の位置を示し、図7は合流後の各車両の位置を示す。また、図8,図9は、第2の合流シーンを示す説明図であり、図8は合流前の各車両の位置を示し、図9は合流領域を拡大途中の各車両の位置を示す。以下、図5〜図9に基づき、実施例1の運転支援方法及び運転支援システムの交通流率の低下防止作用を、合流シーンごとに分けて説明する。
(第1の合流シーン)
図5〜図7に示す第1の合流シーンは、合流領域の直前を走行している本線車両を加速制御することで、合流に必要な車間距離を確保できるシーンである。
実施例1の管制側コントローラ10では、走行中の多数の車両1から送信された車両情報に基づき、各車両1の位置や走行状態を監視している(ステップS1)。そして、地図データベース20に基づいて合流箇所が存在すると判断したら、この合流箇所を中心とした一定範囲を「制御対象領域」に設定し、この制御対象領域にいる車両1の間で「合流」が生じるか否かを判断する(ステップS2→ステップS3)。
図5に示すように、本車線101を走行中の本線車両102〜102によって形成された車列に対し、他車線103を走行中の合流車両104が合流すると判断されたときには、本線車両102〜102及び合流車両104のそれぞれの車速が同じになるように速度制御を行った(ステップS4)上で、合流領域αを特定する(ステップS5)。
なお、このとき、各車両102〜102,104の速度が、本車線101で車列を構成する本線車両102〜102の平均車速になるように設定すれば、各車両102〜102,104において、大きな速度変化が発生することを防止できる。
合流領域αを特定したら、この合流領域αの現在の車間距離(図5においてL)を算出する(ステップS6)。そして、この合流領域αの現在の車間距離Lが、合流車両104の合流に必要な車間距離(L5min+L6min+X(合流車両104の車長))以下であるか否かを判断する(ステップS7)。
図5に示す状態では、L≦L5min+L6min+Xであり、現状のままでは合流はできないとして、N=1、S(1)=Lに設定する(ステップS8)。そして、合流領域αの前方1台目の本線車両102の前方車間距離Lから、この合流領域αの前方1台目の本線車両102の定常車間距離L5minを差し引いた値と、Lとの合計値が、合流に必要な車間距離(L5min+L6min+X)以下であるか否かを判断する(ステップS9)。
図5に示す状態では、L−L5min+L>L5min+L6min+Xであり、合流領域αの前方1台目の本線車両102を加速させることで、合流領域αの車間距離Lを合流に必要な車間距離以上に拡大できるとして、合流領域αの前方1台目の本線車両102を、前方車間距離Lが定常車間距離L5min以上を確保した範囲で加速させる速度制御信号を生成する(ステップS11)。そして、生成した速度制御信号を本線車両102へ送信する(ステップS12)。
これにより、本線車両102は加速する。一方、加速制御対象である本線車両102以外の本線車両102〜104,102,102,104は、いずれも同じ速度が維持されている。
そのため、図6に示すように、加速した本線車両102の前方車間距離Lが短縮し、この本線車両102の後方に設定された合流領域αの車間距離Lは拡大する。
そして、本線車両102の加速に伴って合流領域αの車間距離Lが拡大した結果、L>L5min+L6min+Xが成立するので、合流車両104と、合流後にその直前に位置する本線車両102との車間距離が、合流車両104の定常車間距離L104minとなるタイミングで、合流車両104を合流させる(ステップS6→ステップS7→ステップS13)。この結果、図7に示すように、合流車両104が本線車両の車列内に合流する。
このように、実施例1の管制側コントローラ10では、本線車両102〜102によって構成された本車線101を走行中の車列に対し、他車線103を走行中の合流車両104が合流するとき、合流領域αよりも前方を走行中の本線車両102を加速させることで、合流領域αの拡大を図る。
そのため、図6,7に示すように、合流領域αが拡大して合流車両104の合流を可能としつつも、この合流領域αよりも後方を走行中の本線車両102〜102は、いずれも一定の速度を維持することができる。
すなわち、本線車両102〜102の速度を減速させることなく、合流領域αを拡大して合流車両104を合流させることができるため、本線車両102〜102が減速することによる本車線101の交通流率の低下を防ぐことができる。
(第2の合流シーン)
図8及び図9に示す合流シーンは、合流領域の直前を走行している本線車両の加速のみでは、合流に必要な車間距離を確保できないシーンである。
実施例1の管制側コントローラ10において、上述のように合流車両104の合流を判断し、合流領域αを特定する。その後、合流領域αの前方1台目の本線車両102の前方車間距離Lから、この合流領域αの前方1台目の本線車両102の定常車間距離L5minを差し引いた値と、L(合流領域αの現在の車間距離)との合計値が、合流に必要な車間距離(L5min+L6min+X)以下であるか否かを判断する(ステップS9)。
ここで、図8に示すように、合流領域αの前方1台目の本線車両102の前方車間距離Lが比較的短く、L−L5min+L≦L5min+L6min+Xになると判断された場合には、この本線車両102の加速のみでは、合流領域αを合流に必要な車間距離にすることができない。そのため、本線車両102よりもさらに1台前方(合流領域αの前方2台目)を走行中の本線車両102を加速させることで、合流に必要な車間距離が確保できるか否かを判断する(ステップS9→ステップS10を繰り返す)。
そして、図9に示すように、合流領域αの前方2台目の本線車両102を加速させたら、再び現在の合流領域αの車間距離Lを算出する。この図9に示す時点では、合流領域αの前方1台目の本線車両102は加速していないため、合流領域αの車間距離Lは変化しておらず、L≦L5min+L6min+Xのままである。
しかしながら、本線車両102の加速によって、合流領域αの前方1台目の本線車両102の前方車間距離Lが拡大している。そのため、L−L5min+L>L5min+L6min+Xが成立し、この本線車両102を加速させて、合流領域αの拡大を図ることができる。
このように、合流領域αの前方を走行中の本線車両102(第1の本線車両)の加速のみでは、合流車両104の合流に必要な車間距離を確保できないときであっても、この本線車両102よりもさらに前方を走行中の本線車両102を加速させることで、結果的に合流領域αの拡大を図ることができる。
また、このとき、本線車両102〜102の速度は減速することがないため、合流領域αを拡大して合流車両104を合流させる際、本線車両102〜102が減速することによる本車線101の交通流率の低下を防ぐことができる。
なお、図示しないが、合流領域αの前方2台目の本線車両102を加速させ、合流領域αの前方1台目の本線車両102の前方車間距離Lを拡大した場合でも、L−L5min+L>L5min+L6min+Xが成立しない場合(本線車両102,102の加速では、合流領域αを合流に必要な車間距離にできない場合)では、本線車両102のさらに前方を走行中の合流領域αの前方3台目の本線車両102を加速させる。これにより、本線車両102の前方車間距離Lが拡大する。本線車両102の前方車間距離Lが拡大したら、この本線車両102を加速し、本線車両102の前方車間距離Lを拡大する。そして、前方車間距離Lが拡大したことでL−L5min+L>L5min+L6min+Xが成立すれば、本線車両102を加速させて、合流領域αの拡大を図ることができる。
このように、合流領域αの前方を走行する本線車両102〜102のそれぞれの前方車間距離と合流に必要な車間距離との関係を判断し、最前方を走行する車両から順に加速させていくことで、最終的に合流領域αの拡大を図ることができる。しかも、このとき各本線車両102〜102が減速することがない。そのため、本線車両102〜102が減速することによる本車線101の交通流率の低下を防ぐことができる。
[合流時の車間距離確保作用]
実施例1の管制側コントローラ10では、合流領域αにおける「合流に必要な車間距離」を、合流車両104の定常車間距離L104minと、合流後にこの合流車両104の直後を走行する本線車両102の定常車間距離L6minと、合流車両104の車長Xとの合計長さ以上に設定している。
つまり、合流領域αの車間距離L>L5min+L6min+Xが成立しなければ、合流車両104の合流を実施しない。
そのため、図7に示すように、合流車両104が合流した後、合流車両104の前方車間距離L104を、この合流車両104の定常車間距離L104min以上にすると共に、合流車両104の直後に位置する本線車両102の前方車間距離Lを、この本線車両102の定常車間距離L6min以上にすることができる。
これにより、合流車両104の合流に伴って車間距離が短縮しても、各車両(合流車両104、本線車両102)の定常車間距離L104min,L6minは確保でき、ドライバーが車間距離の短縮による不安を感じにくくすることができて、合流後の減速操作の発生を防止することができる。そして、合流による本車線101の交通流率の低下をさらに防止することができる。
また、この実施例1では、各車両の定常車間距離を走行履歴に基づいて設定する際、図3に示すように、走行環境によって定常車間距離の長さを補正している。そのため、各車両の定常車間距離を走行環境に合わせて変更することができ、合流発生時、走行環境にあった適切な定常車間距離を確保することができる。
これにより、合流時の本車線101の交通流率の低下をさらに適切に防止することができる。
次に、効果を説明する。
実施例1の運転支援方法及び運転支援システムにあっては、下記に列挙する効果を得ることができる。
(1) インフラ協調型の運転支援システム100内に設けられ、通信によって情報交換可能なコントローラ(管制側コントローラ10)によって、合流発生時の車両1の運転支援を行う運転支援方法であって、
本車線101を走行中の本線車両102A〜102Eの車両情報及び他車線103を走行中の合流車両104の車両情報に基づいて、前記本線車両102A〜102Eの車列に対する前記合流車両104の合流の有無を判断する合流判断ステップ(ステップS3)と、
前記合流判断ステップ(ステップS3)にて前記合流車両104の合流があると判断したとき、前記本線車両102A〜102Eの車両情報及び前記合流車両104の車両情報に基づいて、前記合流車両104が入り込む前記本線車両102A〜102Eの車列内の合流領域αを特定する領域特定ステップ(ステップS5)と、
前記領域特定ステップ(ステップS5)にて特定された前記合流領域αよりも前方を走行中の本線車両102Cを加速させて、前記合流領域αを合流に必要な車間距離にする速度制御信号を生成する信号生成ステップ(ステップS7〜ステップS11)と、
前記信号生成ステップ(ステップS7〜ステップS11)にて生成された前記速度制御信号を、前記合流領域αよりも前方を走行中の本線車両102Cに送信する信号送信ステップ(ステップS12)と、を有する構成とした。
これにより、本車線101を走行中の本線車両102A〜102Eの車列に合流車両104の合流があると判断したとき、合流領域αよりも前方を走行中の本線車両102Cを加速させる速度制御信号が、この本線車両102Cに送信される。すなわち、合流領域αよりも前方を走行中の本線車両102Cが加速することで、加速した本線車両102Cの後方の合流領域αが拡大する。この結果、本線車両102A〜102Eの車列に対して合流車両104が合流する際の、本車線101の交通流率の低下を防止することができる。
(2) 前記信号生成ステップ(ステップS7〜ステップS11)では、前記合流領域αの前方を走行中の第1の本線車両102Cの加速のみでは、前記合流領域αを合流に必要な車間距離にできないと判断したとき、前記第1の本線車両102Cよりもさらに前方を走行中の本線車両102Bを加速させる速度制御信号を生成する構成とした。
これにより、(1)の効果に加え、合流領域αの前方を走行中の第1の本線車両の加速のみでは、合流領域αを合流に必要な車間距離にできないときであっても、本線車両102A〜102Eの速度を減速させることなく、結果的に合流領域αの拡大を図ることができ、本車線101の交通流率の低下を防ぐことができる。
(3) 前記信号生成ステップ(ステップS7〜ステップS11)では、前記本線車両102Dの運転履歴に基づいて前記本線車両102Dの定常車間距離LDminを設定すると共に、前記合流車両104の運転履歴に基づいて前記合流車両104の定常車間距離L104minを設定し、
前記合流に必要な車間距離を、前記合流車両104の定常車間距離L104minと、合流後に前記合流車両104の直後を走行する本線車両102Dの定常車間距離LDminと、前記合流車両104の車長Xとの合計長さ以上に設定する構成とした。
これにより、(1)又は(2)の効果に加え、合流車両104の合流に伴って車間距離が短縮しても、必要な定常車間距離L104min,LDminを確保でき、ドライバーが車間距離の短縮による不安を感じにくくすることができて、合流後の減速操作の発生を防止することができる。そのため、合流による交通流率の低下をさらに防止することができる。
(4) 前記信号生成ステップ(ステップS7〜ステップS11)では、前記本線車両102Dの定常車間距離LDmin及び前記合流車両104の定常車間距離L104minを、走行環境に応じて設定する構成とした。
これにより、(3)の効果に加え、合流発生時、走行環境にあった適切な定常車間距離を確保することができる。
(5) 通信によって情報交換可能なコントローラ(管制側コントローラ10)を有し、合流発生時の車両1の運転支援を行うインフラ協調型の運転支援システム100であって、
前記コントローラ(管制側コントローラ10)は、
本車線101を走行中の本線車両102A〜102Eの車両情報及び他車線103を走行中の合流車両104の車両情報に基づいて、前記本線車両102A〜102Eの車列に対する前記合流車両104の合流の有無を判断し、
前記合流車両104の合流があると判断したとき、前記本線車両102A〜102Eの車両情報及び前記合流車両104の車両情報に基づいて、前記合流車両104が合流する前記本線車両102A〜102Eの車列内の合流領域αを特定し、
前記合流領域αよりも前方を走行中の本線車両102Cを加速させて、前記合流領域αを合流に必要な車間距離にする速度制御信号を生成し、
前記速度制御信号を、前記合流領域αよりも前方を走行中の本線車両102Cに送信する構成とした。
これにより、本車線101を走行中の本線車両102A〜102Eの車列に合流車両104の合流があると判断したとき、合流領域αよりも前方を走行中の本線車両102Cを加速させる速度制御信号が、この本線車両102Cに送信される。すなわち、合流領域αよりも前方を走行中の本線車両102Cが加速することで、加速した本線車両102Cの後方の合流領域αが拡大する。この結果、本線車両102A〜102Eの車列に対して合流車両104が合流する際の交通流率の低下を防止することができる。
以上、本発明の運転支援方法及び運転支援システムを実施例1に基づいて説明してきたが、具体的な構成については、この実施例に限られるものではなく、特許請求の範囲の各請求項に係る発明の要旨を逸脱しない限り、設計の変更や追加等は許容される。
実施例1の運転支援システム100では、本線車両102C等を加速させるときや、合流車両104を合流させるときに、特段の告知を行わない例を示したが、これに限らない。例えば、管制側コントローラ10からの送信信号や、車車間通信等を用いて、加速や合流が生じる旨を予め制御対象となる車両や、当該車両の周辺車両に告知してもよい。
この場合では、各車両のドライバーは、車両が管制側コントローラ10によって制御される前に、制御されることを予め把握することができるので、意図しない加速や合流に伴う不安を払しょくすることができる。
また、この実施例1では、本線車両や合流車両として、受信した速度制御信号に基づいてアクセルやブレーキ等の制御を行う自動制御運転機能を搭載した車両を制御対象としているが、これに限らない。例えば、本線車両や合流車両において速度制御信号を受信したら、ドライバーに対して加速を促す警告や、必要な加速の表示を行うだけの車両であってもよい。
また、この実施例1では、自動制御運転機能を搭載した車両を制御対象としているが、ドライバーが乗車してから降車するまでの全工程をすべて自動制御運転によって走行する車両のみを制御対象としているわけではない。例えば、渋滞が発生しやすい合流シーンにおいて自動制御運転に切り替え、この実施例1のように制御するものであってよい。
なお、自動制御運転が実行されていても、ドライバーによるアクセル操作やブレーキ操作が生じたときには、自動制御運転を解除する。しかしながら、自動制御運転時のドライバーの不安を払しょくすることで、ドライバーによる操作を実施させずに、交通流率の低下を防止することができる。
さらに、この実施例1では、運転支援システム100が、車外に設置された管制センターSが有する管制側コントローラ10に必要な機能をほぼ全て備えた例を示したが、これに限らない。管制側コントローラ10と車両1に搭載された車両制御部9のそれぞれに必要が機能を分散して搭載してもよいし、コントローラをクラウドサーバに搭載する携帯であってもよい。また、運転支援システム100が有する情報検出部11等の各部を、その動作に好適な異なるサーバや車両に分散して搭載し、各部の機能の全体で本発明の運転支援方法を実現するものであってもよい。
そして、この実施例1では、管制センターSを「インフラ」としたインフラ協調型の運転支援システム100に本願発明を適用した例を示したが、これに限らない。「インフラ」とは、支援対象車両に対して所定の情報を提供する当該支援対象車両に搭載されたセンサ以外の施設や装置、車両等である。そのため、例えば、支援対象車両以外の他車両を「インフラ」とし、他車両の車両制御部と支援対象車両の車両制御部との間での通信(車車間通信)によって情報交換を行い、車両の運転支援を行うインフラ協調型の運転支援システムであってもよい。また、道路に設置された路側器を「インフラ」とし、路側器のコントローラと支援対象車両の車両制御部との間での通信(路車間通信)によって情報交換を行い、車両の運転支援を行うインフラ協調型の運転支援システムであってもよい。
100 運転支援システム
S 管制センター
10 管制側コントローラ(コントローラ)
11 情報検出部
12 合流判断部
13 車両速度制御部
14 合流スペース判断部(合流領域特定部)
15 車間距離検出部
16 制御信号生成部
17 信号通信部
18 車両情報データベース
19 道路情報データベース
20 地図データベース
1 車両
9 車両制御部(コントローラ)

Claims (4)

  1. 運転支援システム内に設けられ、通信によって情報交換可能なコントローラによって、合流発生時の車両の運転支援を行う運転支援方法であって、
    本車線を走行中の本線車両の車両情報及び他車線を走行している合流車両の車両情報に基づいて、前記本線車両の車列に対する前記合流車両の合流の有無を判断する合流判断ステップと、
    前記合流判断ステップにて前記合流車両の合流があると判断したとき、前記本線車両の車両情報及び前記合流車両の車両情報に基づいて、前記合流車両が入り込む前記本線車両の車列内の合流領域を特定する領域特定ステップと、
    前記領域特定ステップにて特定された前記合流領域よりも前方を走行中の本線車両を加速させて、前記合流領域を合流に必要な車間距離にする速度制御信号を生成する信号生成ステップと、
    前記信号生成ステップにて生成された前記速度制御信号を、前記合流領域よりも前方を走行中の本線車両に送信する信号送信ステップと、
    を有し、
    前記信号生成ステップでは、前記合流領域の前方を走行中の第1の本線車両の加速のみでは、前記合流領域を合流に必要な車間距離にできないと判断したとき、前記第1の本線車両よりもさらに前方を走行中の本線車両を加速させる速度制御信号を生成する
    ことを特徴とする運転支援方法。
  2. 請求項1に記載された運転支援方法において、
    前記信号生成ステップでは、前記本線車両の運転履歴に基づいて前記本線車両の定常車間距離を設定すると共に、前記合流車両の運転履歴に基づいて前記合流車両の定常車間距離を設定し、
    前記合流に必要な車間距離を、前記合流車両の定常車間距離と、合流後に前記合流車両の直後を走行する本線車両の定常車間距離と、前記合流車両の車長との合計長さ以上に設定する
    ことを特徴とする運転支援方法。
  3. 請求項2に記載された運転支援方法において、
    前記信号生成ステップでは、前記本線車両の定常車間距離及び前記合流車両の定常車間距離を、走行環境に応じて設定する
    ことを特徴とする運転支援方法。
  4. 通信によって情報交換可能なコントローラを有し、合流発生時の車両の運転支援を行う運転支援システムであって、
    前記コントローラは、
    本車線を走行中の本線車両の車両情報及び他車線を走行中の合流車両の車両情報に基づいて、前記本線車両の車列に対する前記合流車両の合流の有無を判断し、
    前記合流車両の合流があると判断したとき、前記本線車両の車両情報及び前記合流車両の車両情報に基づいて、前記合流車両が入り込む前記本線車両の車列内の合流領域を特定し、
    前記合流領域よりも前方を走行中の本線車両を加速させて、前記合流領域を合流に必要な車間距離にする速度制御信号を生成し、
    前記速度制御信号を、前記合流領域よりも前方を走行中の本線車両に送信し、
    前記速度制御信号を生成する際、前記合流領域の前方を走行中の第1の本線車両の加速のみでは、前記合流領域を合流に必要な車間距離にできないと判断したとき、前記第1の本線車両よりもさらに前方を走行中の本線車両を加速させる速度制御信号を生成する
    ことを特徴とする運転支援システム。
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