JP6769053B2 - 重合性樹脂組成物 - Google Patents

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Description

本発明は重合性樹脂組成物に関する。
液晶表示装置やタッチパネル等の表示装置や照明装置においては、重合性樹脂組成物を使用するフォトリソグラフィーによって、任意の場所に任意の形状の構造物、すなわちパターン化された塗膜(以下「パターン」という場合がある。)を形成することが多い。例えば、カラーフィルターと基板との間に、該フォトリソグラフィーでフォトスペーサを形成することが提案されている。該フォトリソグラフィーの光源に使用される水銀灯から放射される光は、通常、436nm付近、408nm付近、365nm付近、315nm付近等の波長に、高強度のスペクトルを有する。
実際のプロセスで使用される露光機としては、プロキシミティ露光機やステッパが使用されることが多く、近年のプロキシミティ露光機では、350nm未満の短波長の光をカットして使用されることも多く、ステッパでは、波長408nm付近や波長365nm付近の光が使用されることが多い。
これまでに、350nm未満の短波長の光を放射していない露光機を用いても、硬化性を有する重合性樹脂組成物が提案されており、このような重合性樹脂組成物としては、重合開始助剤として、4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノンを含む組成物(特許文献1、特許文献2および特許文献3)や9,10−ジブトキシアントラセンを含む組成物(特許文献4)が知られている。
特開平10−177108号公報 特開2005−208360号公報 特開2006−133378号公報 特開2009−139932号公報
近年、より長波長の光で硬化できる重合性樹脂組成物が求められている。
例えば、フレキシブル基板上へのパターン形成において、背面露光を行う場合、フィルムを介した露光になる。この際、ポリマーフィルムによっては波長400nm未満の光を吸収してしまうものもあるので、波長408nmや波長436nmの光を利用して光硬化させることが必要となる。また露光光源がLEDである場合も近年増えており、この場合は波長408nmの光を利用して光硬化させることが必要となる。そのため、波長400nm以上の光に対しても高い感度を有し、光硬化する重合性樹脂組成物が求められている。
しかし、上記の重合性樹脂組成物は、波長400nm以上の光に対する感度が十分でなかった。
また、上記の重合性樹脂組成物からマスクを用いてパターンを形成すると、使用するマスクの幅よりも、得られるパターンの幅が太くなりやすく、使用するマスクの幅と得られるパターンの幅とのかい離が大きくなりやすかった。そのため、精細なパターンの形成が難しかったり、所望の形状が得られない等の問題があった。
本発明の目的は、波長400nm以上の光に対して高い感度を有し、且つ、パターンを形成する際、使用するマスクの幅と得られるパターンの幅とのかい離が小さい重合性樹脂組成物を提供する事である。
本発明者は、前記の課題を解決しうる新たな手段について鋭意検討の結果、本発明の重合性樹脂組成物が前述の課題を解決できることを見出し、本発明に至った。
すなわち本発明は、下記樹脂(A)、重合性化合物(B)、重合開始剤(C)、下記重合開始助剤(C−1)および溶剤(D)を含有する重合性樹脂組成物を提供する。
樹脂(A):脂環式エポキシ基またはオキセタニル基と、不飽和結合とを有する化合物に由来する構成単位を含む樹脂
重合開始助剤(C−1):下記式(V−1)で表される化合物および下記式(V−2)で表される化合物からなる群より選ばれる少なくとも一種
Figure 0006769053
[式(V−2)は、X1およびXからなる群より選ばれる少なくとも一つを有し、X1およびXは、芳香環を表す。
式(V−1)中のRおよびRと、式(V−2)中のRおよびRは、それぞれ独立に、置換基を有していてもよい炭素数1〜12の飽和炭化水素基または置換基を有していてもよい炭素数6〜12のアリール基を表す。]
また、本発明は、前記重合性樹脂組成物から形成された塗膜である。
また、本発明は、前記塗膜を含む表示装置である。
また、本発明は、前記塗膜を含む照明装置である。
本発明により、波長400nm以上の光に対して高い感度を有し、且つ、パターンを形成する際、使用するマスクの幅と得られるパターンの幅とのかい離が小さい重合性樹脂組成物を提供することができる。
以下、本発明を詳細に説明する。
なお、本明細書において、「(メタ)アクリロイルオキシ」とは、「メタクリロイルオキシ」または「アクリロイルオキシ」を表し、「(メタ)アクリレート」とは、「メタクリレート」または「アクリレート」を表し、「(メタ)アクリル」とは、「メタクリル」または「アクリル」を表す。
「脂環式エポキシ基」とは、脂環式エポキシ化合物から少なくとも1つの水素原子を除いた基を表し、該脂環式エポキシ化合物とは、脂環式不飽和炭化水素がエポキシ化されて得られる化合物を表す。
また本明細書において、パターンとは、パターン化された塗膜を表し、本発明の塗膜は、パターンと、パターン化されていない塗膜を包含する。
本発明の重合性樹脂組成物は、
下記樹脂(A)、重合性化合物(B)、重合開始剤(C)、下記重合開始助剤(C−1)および溶剤(D)を含有する重合性樹脂組成物である。
樹脂(A):脂環式エポキシ基またはオキセタニル基と、不飽和結合とを有する化合物に由来する構成単位を含む樹脂
重合開始助剤(C−1):下記式(V−1)で表される化合物および下記式(V−2)で表される化合物からなる群より選ばれる少なくとも一種
Figure 0006769053
[式(V−2)は、X1およびXからなる群より選ばれる少なくとも一つを有し、X1およびXは、芳香環を表す。
式(V−1)中のRおよびRと、式(V−2)中のRおよびRは、それぞれ独立に、置換基を有していてもよい炭素数1〜12の飽和炭化水素基または置換基を有していてもよい炭素数6〜12のアリール基を表す。]
本発明の重合性樹脂組成物に用いられる樹脂(A)は、脂環式エポキシ基またはオキセタニル基と、不飽和結合とを有する化合物に由来する構成単位を含む樹脂である。
樹脂(A)としては、例えば、下記樹脂(A−1)、下記樹脂(A−2)等が挙げられる。
樹脂(A−1):不飽和カルボン酸および不飽和カルボン酸無水物からなる群から選ばれる少なくとも1種(以下(a)と称する。)に由来する構成単位と、脂環式エポキシ基またはオキセタニル基と、不飽和結合とを有する化合物(以下(b)と称する。)に由来する構成単位とのみからなる樹脂
樹脂(A−2):(a)および(b)と重合可能であり、脂環式エポキシ基およびオキセタニル基を有さない化合物(以下(c)と称する。)に由来する構成単位と、前記(a)に由来する構成単位と、前記(b)に由来する構成単位とを含む樹脂(ただし、前記(c)は、前記(a)と異なる。)
前記(a)としては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸等の不飽和モノカルボン酸;
マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、メサコン酸、イタコン酸等の不飽和ジカルボン酸;
および前記の不飽和ジカルボン酸の無水物等が挙げられる。
前記(a)として、共重合反応性の点やアルカリ溶解性の点から、アクリル酸、メタクリル酸、または無水マレイン酸が好ましい。前記(a)は、単独用いても二種以上併用してもよい。
前記(b)のうち、脂環式エポキシ基と不飽和結合とを有する化合物としては、ビニルシクロヘキセンモノオキサイド1,2−エポキシ−4−ビニルシクロヘキサン(例えば、セロキサイド2000;ダイセル化学工業(株)製)、3,4−エポキシシクロヘキシルメチルアクリレート(例えば、サイクロマーA400;ダイセル化学工業(株)製)、3,4−エポキシシクロヘキシルメチルメタアクリレート(例えば、サイクロマーM100;ダイセル化学工業(株)製)、下記式(I)で表される化合物、下記式(II)で表される化合物等が挙げられる。
Figure 0006769053
[式(I)中のR、および式(II)中のRは、それぞれ独立に、水素原子または炭素数1〜4のアルキル基を表し、該炭素数1〜4のアルキル基に含まれる少なくとも一つの水素原子は、水酸基で置換されていてもよい。
式(I)中のY、および式(II)中のYは、それぞれ独立に、炭素数1〜6のアルキレン基を表し、該炭素数1〜6のアルキレン基に含まれる少なくとも一つの炭素原子は、ヘテロ原子で置換されていてもよい。
mは、0または1である。]
およびRで表される炭素数1〜4のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基等が挙げられる。
該炭素数1〜4のアルキル基に含まれる少なくとも一つの水素原子は、水酸基で置換されていてもよく、水酸基で置換されているアルキル基として、例えば、ヒドロキシメチル基、1−ヒドロキシエチル基、2−ヒドロキシエチル基、1−ヒドロキシプロピル基、2−ヒドロキシプロピル基、3−ヒドロキシプロピル基、1−ヒドロキシ−1−メチルエチル基、2−ヒドロキシ−1−メチルエチル基、1−ヒドロキシブチル基、2−ヒドロキシブチル基、3−ヒドロキシブチル基、4−ヒドロキシブチル基等が挙げられる。
およびRとして、好ましくは水素原子、メチル基、ヒドロキシメチル基、1−ヒドロキシエチル基、または2−ヒドロキシエチル基であり、より好ましくは水素原子、またはメチル基である。
およびYで表される炭素数1〜6のアルキレン基として、メチレン基、エチレン基、プロピレン基等が挙げられる。
該炭素数1〜6のアルキレン基に含まれる少なくとも一つの炭素原子は、ヘテロ原子で置換されていてもよく、ヘテロ原子で置換されているアルキレン基として、例えば、オキシメチレン基、オキシエチレン基、オキシプロピレン基、チオメチレン基、チオエチレン基、チオプロピレン基、アザメチレン基、アザエチレン基、アザプロピレン基等が挙げられる。
およびYとして、好ましくはメチレン基、エチレン基、オキシメチレン基、またはオキシエチレン基であり、より好ましくはオキシエチレン基である。
式(I)および式(II)において、好ましくは、mが0である化合物、またはmが1であり、YおよびYがオキシエチレン基である化合物である。
式(I)で表される化合物としては、式(I−1)〜式(I−15)で表される化合物等が挙げられ、好ましくは式(I−1)、式(I−3)、式(I−5)、式(I−7)、式(I−9)、または式(I−11)〜式(I−15)で表される化合物であり、より好ましくは式(I−1)、式(I−7)、式(I−9)、または式(I−15)で表される化合物である。
Figure 0006769053
式(II)で表される化合物としては、式(II−1)〜式(II−15)で表される化合物等が挙げられ、好ましくは式(II−1)、式(II−3)、式(II−5)、式(II−7)、式(II−9)、または式(II−11)〜式(II−15)で表される化合物であり、より好ましくは式(II−1)、式(II−7)、式(II−9)、または式(II−15)で表される化合物である。
Figure 0006769053
脂環式エポキシ基と不飽和結合とを有する化合物として、重合性樹脂組成物の保存安定性がより良好である点で、脂環式エポキシ基と(メタ)アクリロイルオキシ基とを有する化合物が好ましく、式(I)または式(II)で表される化合物がより好ましい。
脂環式エポキシ基と不飽和結合とを有する化合物は、単独で用いても、2種以上併用してもよい。
脂環式エポキシ基と不飽和結合とを有する化合物として、式(I)で表される化合物と式(II)で表される化合物を併用する場合、その含有比率(式(I)で表される化合物:式(II)で表される化合物)はモル比で、好ましくは5:95〜95:5であり、より好ましくは10:90〜90:10であり、さらに好ましくは20:80〜80:20である。
前記(b)のうち、オキセタニル基と不飽和結合とを有する化合物として、好ましくは、オキセタニル基と(メタ)アクリロイルオキシ基とを有する化合物が好ましく、例えば、3−メチル−3−メタクリロイルオキシメチルオキセタン、3−メチル−3−アクリロイルオキシメチルオキセタン、3−エチル−3−メタクリロイルオキシメチルオキセタン、3−エチル−3−アクリロイルオキシメチルオキセタン、3−メチル−3−メタクリロイルオキシエチルオキセタン、3−メチル−3−アクリロイルオキシエチルオキセタン、3−エチル−3−メタクリロイルオキシエチルオキセタン、3−エチル−3−アクリロイルオキシエチルオキセタン等が挙げられる。
前記(c)としては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、sec−ブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸アルキルエステル;
シクロヘキシル(メタ)アクリレート、2−メチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−8−イル(メタ)アクリレート(当該技術分野では、慣用名として、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレートといわれている。)、ジシクロペンタニルオキシエチル(メタ)アクリレート、イソボロニル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸環状アルキルエステル;
フェニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸アリールエステル;
マレイン酸ジエチル、フマル酸ジエチル、イタコン酸ジエチル等の不飽和ジカルボン酸ジエステル;
ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−メチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−エチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−ヒドロキシビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−カルボキシビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−ヒドロキシメチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−(2’−ヒドロキシエチル)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−メトキシビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−エトキシビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5,6−ジヒドロキシビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5,6−ジカルボキシビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5,6−ジ(ヒドロキシメチル)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5,6−ジ(2’−ヒドロキシエチル)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5,6−ジメトキシビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5,6−ジエトキシビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−ヒドロキシ−5−メチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−ヒドロキシ−5−エチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−カルボキシ−5−メチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−カルボキシ−5−エチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−ヒドロキシメチル−5−メチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−カルボキシ−6−メチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−カルボキシ−6−エチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5,6−ジカルボキシビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン無水物(ハイミック酸無水物)、5−tert−ブトキシカルボニルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−シクロヘキシルオキシカルボニルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−フェノキシカルボニルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5,6−ジ(tert−ブトキシカルボニル)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5,6−ジ(シクロヘキシルオキシカルボニル)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン等の脂環式不飽和化合物;
N−フェニルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド、N−ベンジルマレイミド、N−スクシンイミジル−3−マレイミドベンゾエート、N−スクシンイミジル−4−マレイミドブチレート、N−スクシンイミジル−6−マレイミドカプロエート、N−スクシンイミジル−3−マレイミドプロピオネート、N−(9−アクリジニル)マレイミド等のN−置換マレイミド;
スチレン、α−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、ビニルトルエン、p−メトキシスチレン等のスチレン類、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、塩化ビニル、塩化ビニリデン、アクリルアミド、メタクリルアミド、酢酸ビニル、1,3−ブタジエン、イソプレン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン等のその他のビニル化合物が挙げられる。
前記(c)としては、重合反応性およびアルカリ溶解性が良好である点から、スチレン、N−フェニルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド、N−ベンジルマレイミド、またはビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エンが好ましい。
前記(c)は、単独で用いても二種以上併用してもよい。
樹脂(A−1)および樹脂(A−2)において、(a)に由来する構成単位の含有量と(b)に由来する構成単位の含有量は、(a)に由来する構成単位と(b)に由来する構成単位の合計モル数(100モル%)に対して、それぞれ以下の範囲にあることが好ましく、
(a)に由来する構成単位;5〜60モル%
(b)に由来する構成単位;40〜95モル%
以下の範囲であると、より好ましい。
(a)に由来する構成単位;10〜50モル%
(b)に由来する構成単位;50〜90モル%
樹脂(A−2)において、(c)に由来する構成単位の含有量は、(a)に由来する構成単位と(b)に由来する構成単位の合計モル数(100モル部)に対して、0モル部を超え300モル部以下であることが好ましく、0モル部を超え280モル部以下であることがより好ましい。
樹脂(A−1)および樹脂(A−2)において、各単量体に由来する構成単位の比率が、上記の範囲にあると、重合性樹脂組成物の保存安定性、重合性樹脂組成物からパターンを形成する際の現像性、並びに、得られる塗膜の耐溶剤性、耐熱性および機械強度がより良好になる傾向がある。
樹脂(A)は、例えば、文献「高分子合成の実験法」(大津隆行著 発行所(株)化学同人 第1版第1刷 1972年3月1日発行)に記載された方法および当該文献に記載された引用文献を参考にして製造することができる。
例えば、前記(a)、前記(b)、前記(c)等の化合物、重合開始剤および溶剤等を、所定量、反応容器中に入れ、窒素により大気中の酸素を置換することにより、脱酸素雰囲気下にし、攪拌しながら、加熱および保温する方法等が挙げられる。なお、後述の重合組成物を製造する際、樹脂(A)を含む反応後の溶液をそのまま使用してもよく、該溶液を濃縮あるいは希釈したものを使用してもよく、再沈殿等の方法で固体(粉体)として取り出した樹脂(A)を使用してもよい。
重合開始剤としては、例えば、アゾ化合物(2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2,4− ジメチルバレロニトリル)等)、有機過酸化物(ベンゾイルペルオキシド等)等が挙げられる。
溶剤としては、各化合物を溶解するものであればよく、例えば、後述の重合性樹脂組成物の溶剤(F)で例示されている溶剤が挙げられる。
樹脂(A)のポリスチレン換算の重量平均分子量は、重合性樹脂組成物からパターンを形成する際の現像時に露光部の膜減りが生じにくく、さらに、非露光部が現像で除去しやすい点で、好ましくは3,000〜100,000、より好ましくは5,000〜50,000である。
樹脂(A)の分子量分布[重量平均分子量(Mw)/数平均分子量(Mn)]は、重合性樹脂組成物からパターンを形成する際の現像性に優れる点で、好ましくは1.1〜6.0であり、より好ましくは1.2〜4.0である。前記重量平均分子量および分子量分布は、GPC(ゲルパーミネーションクロマトグラフィー)で測定することができる。
本発明の重合性樹脂組成物における樹脂(A)の含有量として、樹脂(A)及び重合性化合物(B)の合計量100質量%に対して、好ましくは5〜95質量%、より好ましくは20〜80質量%であり、さらに好ましくは30〜70質量%である。樹脂(A)の含有量が、前記の範囲にあると、波長400nmの光に対してより高い感度を有する重合性樹脂組成物を得られる傾向があり、且つ重合性樹脂組成物からパターンを形成する際の現像性、得られる塗膜の密着性、耐溶剤性、平滑性、信頼性及び機械強度がより良好になる傾向がある。
本発明の重合性樹脂組成物は、樹脂(A)に加えて、以下の樹脂(X)等を含有していてもよい。
樹脂(X):前記(a)に由来する構成単位と前記(c)に由来する構成単位とを有する樹脂(ただし、前記(b)に由来する構成単位を含まない。)
樹脂(X)において、各単量体に由来する構成単位の比率が、樹脂(X)を構成する(a)に由来する構成単位と(c)に由来する構成単位の合計モル数(100モル%)に対して、以下の範囲にあることが好ましく、
(a)に由来する構成単位;2〜40モル%
(c)に由来する構成単位;60〜98モル%
以下の範囲であると、より好ましい。
(a)に由来する構成単位;5〜35モル%
(c)に由来する構成単位;65〜95モル%
樹脂(X)の構成単位の比率が、上記の範囲にあると、重合性樹脂組成物の保存安定性、重合性樹脂組成物からパターンを形成する際の現像性、並びに、得られる塗膜の耐溶剤性がより良好になる傾向がある。
樹脂(X)は、例えば、文献「高分子合成の実験法」(大津隆行著 発行所(株)化学同人 第1版第1刷 1972年3月1日発行)に記載された方法および当該文献に記載された引用文献を参考にして製造することができる。
例えば、前記(a)、前記(c)等の化合物、重合開始剤および溶剤等を、所定量、反応容器中に入れ、窒素により大気中の酸素を置換することにより、脱酸素雰囲気にし、攪拌しながら、加熱および保温する方法等が挙げられる。なお、後述の重合組成物を製造時に樹脂(X)を添加する場合、樹脂(X)を含む反応後の溶液をそのまま使用してもよく、該溶液を濃縮あるいは希釈したものを使用してもよく、再沈殿等の方法で固体(粉体)として取り出した樹脂(X)を使用してもよい。
重合開始剤および溶剤としては、前述の樹脂(A)製造時に用いる重合開示剤および溶剤と同様のものが挙げられる。
樹脂(X)のポリスチレン換算の重量平均分子量は、現像時に露光部の膜減りが生じにくく、さらに、非露光部が現像で除去しやすい点で、好ましくは3,000〜100,000、より好ましくは5,000〜50,000である。
樹脂(X)の分子量分布[重量平均分子量(Mw)/数平均分子量(Mn)]は、重合性樹脂組成物からパターンを形成する際の現像性に優れる点で、好ましくは1.1〜6.0であり、より好ましくは1.2〜4.0である。前記分子量分布は、GPC(ゲルパーミネーションクロマトグラフィー)で測定することができる。
本発明の重合性樹脂組成物に含まれる重合性化合物(B)は、例えば、重合開始剤(C)から発生した活性ラジカルによって、重合し得る化合物であり、好ましくは、不飽和結合を有する化合物であり、より好ましくは(メタ)アクリル酸エステルである。(メタ)アクリル酸エステルとしては、(メタ)アクリロイル基を1つ有する化合物、(メタ)アクリロイル基を2つ有する化合物、(メタ)アクリロイル基を3つ以上有する化合物等が挙げられる。
(メタ)アクリロイル基を1つ有する化合物の具体例としては、ノニルフェニルカルビトール(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシルカルビトール(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、2−(2−エトキシエトキシ)エチル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、カプロラクトン(メタ)アクリレート、エトキシ化ノニルフェノール(メタ)アクリレート、プロポキシ化ノニルフェノール(メタ)アクリレート、N−ビニルピロリドン等が挙げられる。
(メタ)アクリロイル基を2つ有する化合物の具体例としては、1,3―ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,3−ブタンジオール(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、ビスフェノールAのビス(アクリロイロキシエチル)エーテル、エトキシ化ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、プロポキシ化ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、エトキシ化ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、3−メチルペンタンジオールジ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
(メタ)アクリロイル基を3つ以上有する化合物の具体例としては、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートトリ(メタ)アクリレート、エトキシ化トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、プロポキシ化トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールヘプタ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールオクタ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレートと酸無水物との反応物、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレートと酸無水物との反応物、トリペンタエリスリトールヘプタ(メタ)アクリレートと酸無水物との反応物、カプロラクトン変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートトリ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性トリペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性トリペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性トリペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性トリペンタエリスリトールヘプタ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性トリペンタエリスリトールオクタ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレートと酸無水物との反応物、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレートと酸無水物との反応物、カプロラクトン変性トリペンタエリスリトールヘプタ(メタ)アクリレートと酸無水物との反応物等が挙げられる。
重合性化合物(B)は、好ましくは(メタ)アクリロイル基を3つ以上有する化合物である。重合性化合物は、単独もしくは二種以上併用してもよい。
重合性化合物(B)の含有量は、樹脂(A)および重合性化合物(B)の合計量100質量%に対して、好ましくは5〜95質量%であり、より好ましくは20〜80質量%であり、さらに好ましくは30〜70質量%である。重合性化合物(B)の含有量が、前記の範囲にあると、波長400nm以上の光に対してより高い感度を有する重合性樹脂組成物を得られる傾向があり、且つ重合性樹脂組成物からパターンを形成する際の現像性、得られる塗膜の機械強度、平滑性、密着性、耐溶剤性および信頼性がより良好になる傾向がある。
本発明の重合性樹脂組成物に含まれる重合開始剤(C)としては、光または熱の作用により重合を開始し得る化合物であればよく、例えば、ビイミダゾール化合物、アルキルフェノン化合物、トリアジン化合物、アシルホスフィンオキサイド化合物、オキシム化合物等が挙げられ、波長400nm以上の光に対してより高い感度を有する重合性樹脂組成物を得られる点で、ビイミダゾール化合物が好ましい。
前記のビイミダゾール化合物としては、2,2’−ビス(2−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニルビイミダゾール、2,2’−ビス(2,3−ジクロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニルビイミダゾール(例えば、特開平6−75372号公報、特開平6−75373号公報等参照。)、2,2’−ビス(2−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニルビイミダゾール、2,2’−ビス(2−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラ(アルコキシフェニル)ビイミダゾール、2,2’−ビス(2−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラ(ジアルコキシフェニル)ビイミダゾール、2,2’−ビス(2−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラ(トリアルコキシフェニル)ビイミダゾール(例えば、特公昭48−38403号公報、特開昭62−174204号公報等参照。)、4,4’5,5’−位のフェニル基がカルボアルコキシ基により置換されているイミダゾール化合物(例えば、特開平7−10913号公報等参照。)等が挙げられ、好ましくは2,2’−ビス(2−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニルビイミダゾール、2,2’−ビス(2、3−ジクロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニルビイミダゾール、または2,2’−ビス(2、4−ジクロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニルビイミダゾールである。
前記のアセトフェノン化合物としては、ジエトキシアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、ベンジルジメチルケタール、2−ヒドロキシ−1−〔4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル〕−2−メチルプロパン−1−オン、2−ヒドロキシー1−{4−[4−(2−ヒドロキシ−2−メチル−プロピオニル)−ベンジル]―フェニル}−2−メチル−プロパン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−1−(4−メチルチオフェニル)−2−モルホリノプロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)ブタン−1−オン、2−(2−メチルベンジル)−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタノン、2−(3−メチルベンジル)−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタノン、2−(4−メチルベンジル)−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタノン、2−(2−エチルベンジル)−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタノン、2−(2−プロピルベンジル)−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタノン、2−(2−ブチルベンジル)−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタノン、2−(2,3−ジメチルベンジル)−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタノン、2−(2、4−ジメチルベンジル)−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタノン、2−(2−クロロベンジル)−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタノン、2−(2−ブロモベンジル)−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタノン、2−(3−クロロベンジル)−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタノン、2−(4−クロロベンジル)−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタノン、2−(3−ブロモベンジル)−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタノン、2−(4−ブロモベンジル)−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタノン、2−(2−メトキシベンジル)−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタノン、2−(3−メトキシベンジル)−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタノン、2−(4−メトキシベンジル)−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタノン、2−(2−メチル−4−メトキシベンジル)−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタノン、2−(2−メチル−4−ブロモベンジル)−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタノン、2−(2−ブロモ−4−メトキシベンジル)−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−〔4−(1−メチルビニル)フェニル〕プロパン−1−オンのオリゴマー等が挙げられる。
前記のトリアジン化合物としては、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−(4−メトキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−(4−メトキシナフチル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−ピペロニル−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−(4−メトキシスチリル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−〔2−(5−メチルフラン−2−イル)エテニル〕−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−〔2−(フラン−2−イル)エテニル〕−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−〔2−(4−ジエチルアミノ−2−メチルフェニル)エテニル〕−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−〔2−(3,4−ジメトキシフェニル)エテニル〕−1,3,5−トリアジン等が挙げられる
前記のアシルホスフィンオキサイド化合物としては、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド等が挙げられる。
前記のオキシム化合物としては、O−エトキシカルボニル−α−オキシイミノ−1−フェニルプロパン−1−オン、式(III)で表される化合物、式(IV)で表される化合物等が挙げられる。
Figure 0006769053
重合開始剤としては、さらに、ベンゾイン化合物、ベンゾフェノン化合物、チオキサントン化合物、その他の化合物等が挙げられる。
重合開始剤(C)に加えて、光重合開始剤等を含有してもよい。光重合開始剤としては、例えば、ベンゾイン系化合物、ベンゾフェノン系化合物、チオキサントン系化合物、その他の化合物等が挙げられる。これらは単独で用いても、2種以上併用してもよい。
前記のベンゾイン系化合物としては、例えば、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル等が挙げられる。
前記のベンゾフェノン系化合物としては、例えば、ベンゾフェノン、o−ベンゾイル安息香酸メチル、4−フェニルベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4’−メチルジフェニルサルファイド、3,3’,4,4’−テトラ(tert−ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、2,4,6−トリメチルベンゾフェノン等が挙げられる。
前記のチオキサントン系化合物としては、例えば、2−イソプロピルチオキサントン、4−イソプロピルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2,4−ジクロロチオキサントン、1−クロロ−4−プロポキシチオキサントン等が挙げられる。
その他の化合物として、10−ブチル−2−クロロアクリドン、2−エチルアントラキノン、ベンジル、9,10−フェナンスレンキノン、カンファーキノン、フェニルグリオキシル酸メチル、チタノセン化合物等が挙げられる。
また、連鎖移動を起こしうる基を有する重合開始剤を用いてもよい。連鎖移動を起こしうる基を有する重合開始剤としては、例えば、特表2002−544205号公報に記載されている重合開始剤が挙げられる。
本発明の重合性樹脂組成物における重合開始剤(C)の含有量として、樹脂(A)および重合性化合物(B)の合計量100質量部に対して、好ましくは0.1〜40質量部であり、より好ましくは1〜30質量部である。
重合開始剤(C)が前記の範囲にあると、波長400nm以上の光に対してより高い感度を有する重合性樹脂組成物を得られる傾向があり、且つ得られる塗膜の機械強度および平滑性がより良好になる傾向がある。
本発明の重合性樹脂組成物に含まれる重合開始助剤(C−1)は、下記式(V−1)で表される化合物および下記式(V−2)で表される化合物からなる群より選ばれる少なくとも一種である。

Figure 0006769053
(V)
[式(V−2)は、X1およびXからなる群より選ばれる少なくとも一つを有し、X1およびXは、芳香環を表す。
式(V−1)中のRおよびRと、式(V−2)中のRおよびRは、それぞれ独立に、置換基を有していてもよい炭素数1〜12の飽和炭化水素基または置換基を有していてもよい炭素数6〜12のアリール基を表す。]
1およびXにおける芳香環としては、ベンゼン環、メチルベンゼン環、ジメチルベンゼン環、エチルベンゼン環、プロピルベンゼン環、ブチルベンゼン環、ペンチルベンゼン環、ヘキシルベンゼン環、シクロヘキシルベンゼン環、フェニルベンゼン環、ナフタレン環、フェナントレン環、クリセン環、フルオランテン環、ベンゾ[a]ピレン環、ベンゾ[e]ピレン環、ペリレン環、およびそれらの誘導体等が挙げられる。
前記芳香環は、前記芳香環に含まれる少なくとも一つの水素原子がハロゲン原子等で置換されていてもよい。ハロゲン原子等で置換されている芳香環としては、例えば、クロロベンゼン環、ジクロロベンゼン環、ブロモベンゼン環、ジブロモベンゼン環、クロロフェニルベンゼン環、ブロモフェニルベンゼン環、クロロナフタレン環、ブロモナフタレン環等が挙げられる。
、R、R、およびRにおける炭素数1〜12の飽和炭化水素基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、1−メチル−n−プロピル基、2−メチル−n−プロピル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、1−メチル−n−ブチル基、2−メチル−n−ブチル基、3−メチル−n−ブチル基、1,1−ジメチル−n−プロピル基、1,2−ジメチル−n−プロピル基、2,2−ジメチル−n−プロピル基、n−ヘキシル基、シクロヘキシル基等が挙げられる。
前記炭素数1〜12の飽和炭化水素基が有していてもよい置換基としては、置換又は非置換のヒドロキシ基、置換又は非置換のアミノ基、置換又は非置換のスルファニル基、ハロゲン原子等が挙げられる。
置換又は非置換のヒドロキシ基としては、ヒドロキシ基;メトキシ基、エトキシ基、ヘキシルオキシ基等の炭素数1〜6のアルコキシ基等が挙げられる。
置換又は非置換のアミノ基としては、アミノ基;メチルアミノ基、エチルアミノ基、ヘキシルアミノ基等の炭素数1〜6のアルキル基が置換されたモノアルキルアミノ基;ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、メチルヘキシルアミノ基等の炭素数1〜6のアルキル基が置換されたジアルキルアミノ基;等が挙げられる。
置換又は非置換のスルファニル基としては、スルファニル基;メチルスルファニル基、エチルスルファニル基、ヘキシルスルファニル基等の炭素数1〜6のアルキルスルファニル基等が挙げられる。
ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子等が挙げられる。
ハロゲン原子で置換されている炭素数1〜12の飽和炭化水素基としては、1−クロロブチル基、2−クロロブチル基、3−クロロブチル基等が挙げられる。
、R、R、およびRにおける炭素数6〜12のアリール基としては、フェニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基、ビフェニル基等が挙げられる。前記炭素数6〜12のアリール基が有していてもよい置換基としては、ハロゲン原子等が挙げられる。ハロゲン原子で置換されている炭素数6〜12のアリール基としては、クロロフェニル基、ジクロロフェニル基、ブロモフェニル基、ジブロモフェニル基、クロロブロモフェニル基、クロロビフェニル基、ジクロロビフェニル基、ブロモフェニル基、ジブロモフェニル基、クロロナフチル基、ジクロロナフチル基、ブロモナフチル基、ジブロモナフチル基等が挙げられる。
式(V−2)で表される化合物として、パターンを形成する際、使用するマスクの幅と得られるパターンの幅とのかい離がより小さくなる点で、好ましくは、XおよびXを有する化合物である。
式(V−1)で表される化合物としては、例えば、1,4−ビス(オクタノイルオキシ)ベンゼン、1,4−ビス(ヘキサノイルオキシ)ベンゼン、1,4−ビス(n−デカノイルオキシ)ベンゼン、1,4−ビス(ベンゾイルオキシ)ベンゼン、1,4−ビス(ナフタノイルオキシ)ベンゼン等が挙げられる。これらは単独で用いても2種以上併用してもよい。
式(V−2)で表される化合物として、例えば、1,4−ビス(オクタノイルオキシ)ナフタレン、1,4−ビス(ヘキサノイルオキシ)ナフタレン、1,4−ビス(n−デカノイルオキシ)ナフタレン、1,4−ビス(ベンゾイルオキシ)ナフタレン、1,4−ビス(ナフタノイルオキシ)ナフタレン、9,10−ビス(アセチルオキシ)アントラセン、9,10−ビス(プロピオニルオキシ)アントラセン、9,10−ビス(n−ブチリルオキシ)アントラセン、9,10−ビス(i−ブチリルオキシ)アントラセン、9,10−ビス(n−バレリルオキシ)アントラセン、9,10−ビス(i−バレリルオキシ)アントラセン、9,10−ビス(n−ヘキサノイルオキシ)アントラセン、9,10−ビス(n−ヘプタノイルオキシ)アントラセン、9,10−ビス(n−オクタノイルオキシ)アントラセン、9,10−ビス(2−エチルヘキサノイルオキシ)アントラセン、9,10−ビス(n−ノナノイルオキシ)アントラセン、9,10−ビス(n−デカノイルオキシ)アントラセン、9,10−ビス(n−ドデカノイルオキシ)アントラセン、9,10−ビス(ベンゾイルオキシ)アントラセン、9,10−ビス(4−メチルベンゾイルオキシ)アントラセン、9,10−ビス(2−ナフトイルオキシ)アントラセン等が挙げられる。
これらは、単独で用いても2種以上併用してもよい。
重合開始助剤(C−1)の含有量は、樹脂(A)と重合性化合物(B)の合計量100質量部に対して、好ましくは0.1〜20質量部であり、より好ましくは0.5〜15質量部であり、さらに好ましくは1〜10質量部である。
重合開始助剤(C−1)の含有量が前記の範囲にあると、波長400nm以上の光に対してより高い感度を有し、且つパターンを形成する際、使用するマスクの幅と得られるパターンの幅とのかい離がより小さい重合性樹脂組成物を得られる傾向、得られる塗膜の透明性がより良好になる傾向、および形成するパターンの生産性がより向上する傾向がある。
本発明の重合性樹脂組成物に用いられる溶剤(D)に含まれる化合物としては、例えば、乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸ブチル、2−ヒドロキシイソブタン酸メチル、酢酸エチル、酢酸n−ブチル、酢酸イソブチル、ギ酸ペンチル、酢酸イソペンチル、プロピオン酸ブチル、酪酸イソプロピル、酪酸エチル、酪酸ブチル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、ピルビン酸プロピル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、シクロヘキサノールアセテート、γ−ブチロラクトン等のエステル化合物(分子内に−COO−を含み、−O−を含まない化合物);
エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル等のエチレングリコールモノアルキルエーテルや、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジプロピルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、ジエチレングリコールエチルメチルエーテル等のジエチレングリコールジアルキルエーテル等のエーテル化合物(分子内に−O−を含み、−COO−を含まない化合物);
メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノプロピルエーテルアセテート、メトキシブチルアセテート、メトキシペンチルアセテート等のアルキレングリコールアルキルエーテルアセテートや、3−エトキシプロピオン酸エチル、3−メトキシプロピオン酸メチル等のアルコキシ脂肪酸エステル等のエステルエーテル化合物(分子内に−COO−と−O−を含む化合物);
ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン等の芳香族炭化水素化合物;
メチルエチルケトン、アセトン、メチルアミルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、シクロペンタノン等のケトン化合物;
エタノール、プロパノール、ブタノール、ヘキサノール、シクロヘキサノール、エチレングリコール、メトキシプロパノール、メトキシブタノール、エトキシブタノール、グリセリン等のアルコール化合物等が挙げられる。
溶剤(D)として、塗布がしやすく且つ乾燥しやすい点で、好ましくは沸点が100〜200℃である有機溶剤であり、より好ましくは、エステルエーテル化合物、アルコール化合物、ケトン化合物、またはエステル化合物であり、さらに好ましくはプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、シクロヘキサノン、メトキシブタノール、メトキシプロパノール、メトキシブチルアセテート、3−エトキシプロピオン酸エチル、または3−メトキシプロピオン酸メチルである。
これらの溶剤(D)は、単独で用いても、2種以上併用してもよい。
本発明の重合性樹脂組成物における溶剤(D)の含有量は、本発明の重合性樹脂組成物100質量%に対して、好ましくは60〜90質量%であり、より好ましくは65〜85質量%である。
溶剤(D)の含有量が、前記の範囲にあると、スピンコーター、スリット&スピンコーター、スリットコーター(ダイコーター、カーテンフローコーターとも呼ばれることがある。)、インクジェット、ロールコーター、ディップコーター等の塗布装置で塗布したときに塗布性がより良好になる傾向がある。
また、本発明の重合性樹脂組成物は、本発明の効果を損なわない程度に、アミン化合物、カルボン酸化合物、チオール化合物(T)を含有してもよく、中でもチオール化合物(T)を含有することが好ましい。
前記アミン化合物としては、例えば、トリエタノールアミン、メチルジエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン等の脂肪族アミン化合物、4−ジメチルアミノ安息香酸メチル、4−ジメチルアミノ安息香酸エチル、4−ジメチルアミノ安息香酸イソアミル、4−ジメチルアミノ安息香酸2−エチルヘキシル、安息香酸2−ジメチルアミノエチル、N,N−ジメチルパラトルイジン、4,4’−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン(通称;ミヒラーズケトン)、4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン等の芳香族アミン化合物等が挙げられる。
前記カルボン酸化合物としては、フェニルチオ酢酸、メチルフェニルチオ酢酸、エチルフェニルチオ酢酸、メチルエチルフェニルチオ酢酸、ジメチルフェニルチオ酢酸、メトキシフェニルチオ酢酸、ジメトキシフェニルチオ酢酸、クロロフェニルチオ酢酸、ジクロロフェニルチオ酢酸、N−フェニルグリシン、フェノキシ酢酸、ナフチルチオ酢酸、N−ナフチルグリシン、ナフトキシ酢酸等の芳香族ヘテロ酢酸類が挙げられる。
チオール化合物(T)とは、分子内にスルファニル基を有する化合物である。中でも、波長400nm以上の光に対してより高い感度を有する重合性樹脂組成物を得られる点で、2個以上のスルファニル基を有する化合物が好ましい。
チオール化合物(T)としては、例えば、2−スルファニルオキサゾール、2−スルファニルチアゾール、2−スルファニルベンズイミダゾール、2−スルファニルベンゾチアゾール、2−スルファニルベンゾオキサゾール、2−スルファニルニコチン酸、2−スルファニルピリジン、2−スルファニルピリジン−3−オール、2−スルファニルピリジン−N−オキサイド、4−アミノ−6−ヒドロキシ−2−スルファニルピリミジン、4−アミノ−6−ヒドロキシ−2−スルファニルピリミジン、4−アミノ−2−スルファニルピリミジン、6−アミノ−5−ニトロソ−2−チオウラシル、4,5−ジアミノ−6−ヒドロキシ−2−スルファニルピリミジン、4,6−ジアミノ−2−スルファニルピリミジン、2,4−ジアミノ−6−スルファニルピリミジン、4,6−ジヒドロキシ−2−スルファニルピリミジン、4,6−ジメチル−2−スルファニルピリミジン、4−ヒドロキシ−2−スルファニル−6−メチルピリミジン、4−ヒドロキシ−2−スルファニル−6−プロピルピリミジン、2−スルファニル−4−メチルピリミジン、2−スルファニルピリミジン、2−チオウラシル、3,4,5,6−テトラヒドロピリミジン−2−チオール、4,5−ジフェニルイミダゾール−2−チオール、2−スルファニルイミダゾール、2−スルファニル−1−メチルイミダゾール、4−アミノ−3−ヒドラジノ−5−スルファニル−1,2,4−トリアゾール、3−アミノ−5−スルファニル−1,2,4−トリアゾール、2−メチル−4H−1,2,4−トリアゾール−3−チオール、4−メチル−4H−1,2,4−トリアゾール−3−チオール、3−スルファニル1H−1,2,4−トリアゾール−3−チオール、2−アミノ−5−スルファニル−1,3,4−チアジアゾール、5−アミノ−1,3,4−チアジアゾール−2−チオール、2,5−ジスルファニル−1,3,4−チアジアゾール、(フラン-2-イル)メタンチオール、2−スルファニル−5−チアゾリドン、2−スルファニルチアゾリン、2−スルファニル−4(3H)−キナゾリノン、1−フェニル−1H−テトラゾール−5−チオール、2−キノリンチオール、2−スルファニル−5−メチルベンズイミダゾール、2−スルファニル−5−ニトロベンズイミダゾール、6−アミノ−2−スルファニルベンゾチアゾール、5−クロロ−2−スルファニルベンゾチアゾール、6−エトキシ−2−スルファニルベンゾチアゾール、6−ニトロ−2−スルファニルベンゾチアゾール、2−スルファニルナフトイミダゾール、2−スルファニルナフトオキサゾール、3−スルファニル−1,2,4−トリアゾール、4−アミノ−6−スルファニルピラゾロ[2,4−d]ピリジン、2−アミノ−6−プリンチオール、6−スルファニルプリン、4−スルファニル−1H−ピラゾロ[2,4−d]ピリミジン等の分子内にスルファニル基を1つ有する単官能チオール化合物;
ヘキサンジチオール、デカンジチオール、1,4−ジメチルメルカプトベンゼン、ブタンジオールビスチオプロピオネート、ブタンジオールビスチオグリコレート、エチレングリコールビスチオグリコレート、トリメチロールプロパントリスチオグリコレート、ブタンジオールビスチオプロピオネート、トリメチロールプロパントリスチオプロピオネート、トリメチロールプロパントリスチオグリコレート、ペンタエリスリトールテトラキスチオプロピオネート、ペンタエリスリトールテトラキスチオグリコレート、トリスヒドロキシエチルトリスチオプロピオネート、ペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトブチレート)、1,4−ビス(3−メルカプトブチリルオキシ)ブタン等の分子内にスルファニル基を複数有する多官能チオール化合物等が挙げられる。
チオール化合物(T)の含有量は、重合開始剤(C)100質量部に対して、好ましくは5〜300質量部であり、より好ましくは10〜200質量部である。多官能チオール化合物(T)の含有量が前記の範囲にあると、波長400nm以上の光に対してより高い感度を有する重合性樹脂組成物を得られ、且つ重合性樹脂組成物からパターンを形成する際の現像性がより良好になる傾向がある。
本発明の重合性樹脂組成物には、必要に応じて、充填剤、他の高分子化合物、密着促進剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、連鎖移動剤等の添加剤を含有してもよい。
充填剤としては、例えば、ガラス、シリカ、アルミナ等が挙げられる。
他の高分子化合物としては、例えば、エポキシ樹脂、マレイミド樹脂等の硬化性樹脂(ただし、樹脂(A)とは異なる。);ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸、ポリエチレングリコールモノアルキルエーテル、ポリフルオロアルキルアクリレート、ポリエステル、ポリウレタン等の熱可塑性樹脂等が挙げられる。
密着促進剤としては、例えば、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(2−メトキシエトキシ)シラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3−クロロプロピルメチルジメトキシシラン、3−クロロプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロイロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン等が挙げられる。
酸化防止剤としては、例えば、2−tert−ブチル−6−(3−tert−ブチル−2−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)−4−メチルフェニルアクリレート、2−[1−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−tert−ペンチルフェニル)エチル]−4,6−ジ−tert−ペンチルフェニルアクリレート、6−[3−(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロポキシ]−2,4,8,10−テトラ−tert−ブチルジベンズ[d、f][1,3,2]ジオキサフォスフェピン、3,9−ビス[2−{3−(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ}−1,1−ジメチルエチル]−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5.5]ウンデカン、2,2’−メチレンビス(6−tert−ブチル−4−メチルフェノール)、4,4’−ブチリデンビス(6−tert−ブチル−3−メチルフェノール)、4,4’−チオビス(2−tert−ブチル−5−メチルフェノール)、2,2’−チオビス(6−tert−ブチル−4−メチルフェノール)、ジラウリル3,3’−チオジプロピオネート、ジミリスチル3,3’−チオジプロピオネート、ジステアリル3,3’−チオジプロピオネート、ペンタエリスリチルテトラキス(3−ラウリルチオプロピオネート)、1,3,5−トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−1,3,5−トリアジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオン、3,3’,3’’,5,5’,5’’−ヘキサ−tert−ブチル−a,a’,a’’−(メシチレン−2,4,6−トリイル)トリ−p−クレゾール、ペンタエリスリトールテトラキス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール等が挙げられる。
紫外線吸収剤としては、例えば、2−(2−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、オクチル−3−[3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−(5−クロロ−2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)フェニル]プロピオネート、2−[4−[(2−ヒドロキシ−3−ドデシルオキシプロピル)オキシ]−2−ヒドロキシフェニル]−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−[4−[(2−ヒドロキシ−3−(2’−エチル)ヘキシル)オキシ]−2−ヒドロキシフェニル]−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス(2−ヒドロキシ−4−ブチルオキシフェニル)−6−(2,4−ビス−ブチルオキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−(2−ヒドロキシ−4−[1−オクチルオキシカルボニルエトキシ]フェニル)−4,6−ビス(4−フェニルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4,6−ビス(1−メチル−1−フェニルエチル)フェノール、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−6−(1−メチル−1−フェニルエチル)−4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェノール、2−(3−tert−ブチル−2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、アルコキシベンゾフェノン等が挙げられる。
光安定剤としては、例えば、こはく酸と(4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−イル)エタノールとの反応物、N,N’,N’’,N’’’−テトラキス(4,6−ビス(ブチル−(N−メチル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)アミノ)トリアジン−2−イル)−4,7−ジアザデカン−1,10−ジアミン、デカンジオイックアシッドと、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−1−(オクチルオキシ)−4−ピペリジニル)エステルと、1,1−ジメチルエチルヒドロパーオキシドとの反応物、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジニル)−[[3,5−ビス(1,1−ジメチルエチル)−4−ヒドロキシフェニル]メチル]ブチルマロネート、2,4−ビス[N−ブチル−N−(1−シクロヘキシルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)アミノ]−6−(2−ヒドロキシエチルアミン)−1,3,5−トリアジン、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジニル)セバケート、メチル(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジニル)セバケート等が挙げられる。
連鎖移動剤としては、ドデシルメルカプタン、2,4−ジフェニル−4−メチル−1−ペンテン等が挙げられる。
本発明の重合性樹脂組成物は、顔料および染料などの着色剤を実質的に含有しない。すなわち、本発明の硬化性樹脂組成物において、組成物全体に対する着色剤の含量は、例えば、1質量%未満、好ましくは、0.5質量%未満である。
また、本発明の重合性樹脂組成物は、光路長が1cmの石英セルに充填し、分光光度計を使用して、測定波長400〜700nmの条件下で透過率を測定した場合、平均透過率が好ましくは70%以上であり、より好ましくは80%以上である。
本発明の重合性樹脂組成物は、塗膜とした際に、塗膜の平均透過率が好ましくは80%以上であり、より好ましくは90%以上である。この平均透過率は、加熱硬化(例えば、100〜250℃、5分〜3時間)後の厚みが3μmの塗膜に対して、分光光度計を使用して、測定波長400〜700nmの条件下で測定した場合の平均値である。これにより、可視光領域での透明性に優れた塗膜を提供することができる。
本発明の重合性樹脂組成物は、樹脂(A)、重合性化合物(B)、重合開始剤(C)、下記重合開始助剤(C−1)および溶剤(D)並びに、必要に応じて、その他の含有成分を、公知の方法で混合することにより製造することができる。混合後は、孔径0.05〜1.0μm程度のフィルタでろ過することが好ましい。
本発明の重合性樹脂組成物は、例えば、ガラス基板やフィルム基板等の基板や、カラーフィルタや駆動回路等が形成された基板上に塗膜を形成することや、所望の形状にパターニングして、パターンを形成することができる。この塗膜を表示装置や照明装置等の構成部品の一部として使用できる。
例えば、以下の方法により、パターンを形成することができる。
まず、本発明の重合性樹脂組成物を基板の上に塗布する。次いで、塗布された重合性樹脂組成物をプリベークすることにより、溶剤等の揮発成分をプリベークや真空乾燥により除去して、平滑な未硬化塗膜を得る。
上記塗布時に使用する塗布装置として、例えば、スピンコーター、スリット&スピンコーター、スリットコーター、インクジェット、ロールコーター、ディップコーター等が挙げられる。
未硬化塗膜の厚さとして、好ましくは1〜6μmである。
次いで、未硬化塗膜に、目的のパターンを形成するためのマスクを介して、水銀灯や発光ダイオードから発生する紫外線等の光を照射することにより、露光する。
マスクの形状および大きさは、パターンの用途に応じて選択すればよい。
本発明の重合性樹脂組成物は、波長400nm以上の光に対して高い感度をもつ。そのため、露光に用いられる露光機に、400nm未満の波長域をカットするフィルターを用いたり、400nm以上の波長域を取り出すバンドパスフィルタを用いたりして、波長400nm以上の光を照射する場合においても、高い感度で、かつマスクの幅とのかい離が小さいパターンを形成できる。このとき、マスクアライナ、ステッパ等の装置を用いれば、マスクと基板の正確な位置合わせを行うことができる。
次いで、露光後の未硬化塗膜を現像液に接触させて現像し、非露光部を溶解させることにより、目的とするパターン形状を得ることができる。現像方法としては、液盛り法、ディッピング法、スプレー法等が挙げられる。さらに現像時に基板を任意の角度に傾けてもよい。
現像液は、通常、アルカリ性化合物を含む水溶液である。アルカリ性化合物は、無機および有機のアルカリ性化合物のいずれでもよい。現像液には、さらに界面活性剤が含まれていてもよい。
現像後の未硬化塗膜を水洗し、さらに必要に応じて、150〜230℃で10〜180分、ポストベークを行ってもよい。
本発明の重合性樹脂組成物から、上記の工程を経て得られるパターンは、液晶表示装置に使用されるフォトスペーサや、パターニング可能なオーバーコート、液晶配向制御用突起、着色パターンの膜厚をあわせるためのコート層、層間絶縁膜として有用である。
パターン化されていない塗膜を形成するには、未硬化塗膜への露光の際に、パターンを形成するためのマスクを使用せず全面露光する、あるいは現像処理を省略すればよい。得られる塗膜は、透明であり、オーバーコートや、タッチパネルとして有用である。
本発明の表示装置は、前記塗膜を含む装置である。表示装置としては、例えば、液晶表示装置や、有機EL表示装置等が挙げられる。
本発明の照明装置は、前記塗膜を含む装置である。照明装置としては、例えば、有機EL照明装置等が挙げられる。前記塗膜は、例えば、メッシュ電極の段差を平坦化する塗膜として有用である。
上記において、本発明の実施の形態について説明を行ったが、上記に開示された本発明の実施の形態は、あくまで例示であって、本発明の範囲はこれらの実施の形態に限定されない。本発明の範囲は、特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲の記載と均等の意味および範囲内でのすべての変更を含むものである。
以下、実施例によって本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。例中、含有量ないし使用量を表す%および部は、特に断らないかぎり質量基準である。
[合成例1]
還流冷却器、滴下ロートおよび攪拌機を備えたフラスコ内に窒素を0.02L/分で流して窒素雰囲気とし、3−メトキシ−1−ブタノール200部および3−メトキシブチルアセテート105部を入れ、撹拌しながら70℃まで加熱した。次いで、メタクリル酸60部、3,4−エポキシトリシクロ[5.2.1.02.6]デシルアクリレート(式(I−1)で表される化合物および式(II−1)で表される化合物を、モル比で、50:50で混合。)240部を、3−メトキシブチルアセテート140部に溶解して溶液を調製し、該溶解液を、滴下ロートを用いて4時間かけて、70℃に保温したフラスコ内に滴下した。一方、重合開始剤2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)30部を3−メトキシブチルアセテート225部に溶解した溶液を、別の滴下ロートを用いて4時間かけてフラスコ内に滴下した。重合開始剤の溶液の滴下が終了した後、4時間、70℃に保持し、その後室温まで冷却して、固形分32.6%、酸価110mg−KOH/g(固形分換算)の樹脂(Aa)の溶液を得た。得られた樹脂(Aa)の重量平均分子量Mwは、13,400、分子量分布は2.50であった。
Figure 0006769053
樹脂(Aa)の重量平均分子量(Mw)および数平均分子量(Mn)の測定については、GPC法を用いて、以下の条件で行なった。
装置;K2479((株)島津製作所製)
カラム;SHIMADZU Shim−pack GPC−80M
カラム温度;40℃
溶媒;THF(テトラヒドロフラン)
流速;1.0mL/分
検出器;RI
上記で得られたポリスチレン換算の重量平均分子量および数平均分子量の比を分子量分布(Mw/Mn)とした。
実施例1及び比較例1〜5
表1に示す量で各成分を混合し、重合性樹脂組成物を得た。なお、表1中の空欄は、添加しないことを意味する。
Figure 0006769053
表1中において、各成分の詳細は、以下のとおりであり、各値は質量基準の含有量である。また、樹脂(Aa)の量は、固形分換算の質量部である。
樹脂(Aa):合成例1で得られた樹脂
重合性化合物(B):ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(KAYARAD(登録商標)DPHA;日本化薬(株)製)
重合開始剤(C):2,2’−ビス(2−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニルビイミダゾール(B−CIM;保土谷化学(株)製;ビイミダゾール化合物)
重合開始助剤(C1):9,10−ビス(n−オクタノイルオキシ)アントラセン(アントラキュアー(登録商標)UVS−581:川崎化成工業(株)製)
重合開始助剤(C2):9,10−ジブトキシアントラセン(アントラキュアー(登録商標)UVS−1331:川崎化成工業(株)製)
重合開始助剤(C3):4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン(EAB−F;保土ヶ谷化学工業(株)製)
重合開始助剤(C4):2, 4 -ジエチルチオキサントン(KAYACURE(登録商標)DETX−S;日本化薬(株)製)
重合開始助剤(C5):2−イソプロピルチオキサントン(東京化成工業(株)製)
チオール化合物(T):ペンタエリスリトールテトラキス(3−スルファニルプロピオネート)(PEMP;SC有機化学(株)製)
溶剤(D1):プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート
溶剤(D2):1-メトキシ-2-プロパノール
溶剤(D3):3−メトキシブタノール
溶剤(D4):3−メトキシブチルアセテート
溶剤(D)は、重合性樹脂組成物の固形分量が表1の「固形分量(%)」となるように混合した。溶剤(D1)、(D2)、(D3)及び(D4)の値は、溶剤(D)中での質量比を表す。
<組成物の平均透過率>
得られた重合性樹脂組成物について、それぞれ、紫外可視近赤外分光光度計(V−650;日本分光(株)製)(石英セル、光路長;1cm)を用いて、測定波長400〜700nmにおける平均透過率(%)を測定した。結果を表1に示す。
<塗膜の作製>
2インチ角のガラス基板(#1737;コーニング社製)を、中性洗剤、水およびアルコールで順次洗浄してから乾燥させた。このガラス基板上に、実施例1または比較例1〜5で得られた重合性樹脂組成物をそれぞれ、ポストベーク後の塗膜の膜厚が3.0μmになるようにスピンコートし、次にクリーンオーブン中、100℃で3分間プリベークして、未硬化塗膜を得た。放冷後、この未硬化塗膜に、露光機(TME−150RSK;トプコン(株)製、光源;超高圧水銀灯)を用いて、大気雰囲気下、露光量200mJ/cm(波長405nm基準)の光を照射した。得られた露光後の未硬化塗膜の膜厚を測定した。なお、未硬化塗膜への照射には、超高圧水銀灯からの放射光を光学フィルタ(LU0400;朝日分光(株)製)に通過させることで得られる、波長400nm以下の輝線がカットされた光(波長405nmの輝線(h線)と波長436nmの輝線(g線)とを含む光)を使用した。また、フォトマスクとして、ラインパターンが同一平面上に形成されたマスクを用いた。
光照射後、非イオン系界面活性剤0.12%と水酸化カリウム0.04%を含む水系現像液に、露光後の未硬化塗膜を25℃で100秒間浸漬して現像し、水洗した。得られた現像後の未硬化塗膜の膜厚を測定した。得られた現像後の未硬化塗膜を、オーブン中、230℃で20分間ポストベークを行うことにより、塗膜を得た。
なお、膜厚測定には、膜厚測定装置(DEKTAK3;日本真空技術(株)製))を用いた。
<塗膜の平均透過率>
上記で得られた塗膜について、顕微分光測光装置(OSP−SP200;OLYMPUS社製)を用いて、測定波長400〜700nmにおける平均透過率(%)を測定した。結果を、表1に示す。
<残膜率>
上記で測定した露光後の未硬化塗膜の膜厚(μm)と現像後の未硬化塗膜の膜厚(μm)の結果から、以下の式に従って、残膜率を算出した。

残膜率=現像後の未硬化塗膜の膜厚 / 露光後の未硬化塗膜の膜厚

結果を表2に示す。なお、残膜率の値が大きいほど、波長400nm以上の光に対する感度が高いことを示している。
Figure 0006769053
<パターンの作製>
2インチ角のガラス基板(#1737;コーニング社製)を、中性洗剤、水およびアルコールで順次洗浄してから乾燥させた。このガラス基板上に、実施例1または比較例1〜5で得られた重合性樹脂組成物をそれぞれ、ポストベーク後の塗膜の膜厚が1.0μmになるようにスピンコートし、次にクリーンオーブン中、100℃で3分間プリベークして、未硬化塗膜を得た。放冷後、この未硬化塗膜と石英ガラス製フォトマスクとの間隔を10μmとし、露光機(TME−150RSK;トプコン(株)製、光源;超高圧水銀灯)を用いて、大気雰囲気下、露光量200mJ/cm(波長405nm基準)ので光を照射した。なお、未硬化塗膜への照射には、超高圧水銀灯からの放射光を光学フィルタ(LU0400;朝日分光(株)製)に通過させることで得られる、波長400nm以下の輝線がカットされた光(波長405nmの輝線(h線)と波長436nmの輝線(g線)とを含む光)を使用した。石英ガラス製フォトマスクとして、表3に記載の幅(マスク幅)を有し、パターンが同一平面上に形成されたものを用いた。
光照射後、非イオン系界面活性剤0.12%と水酸化カリウム0.04%を含む水系現像液に、露光後の未硬化塗膜を25℃で100秒間浸漬して現像し、水洗した後、オーブン中、230℃で20分間ポストベークを行うことにより、パターンを得た。得られたパターンの幅(実パターン幅)を走査型電子顕微鏡(S−4000;(株)日立ハイテクノロジーズ製)を用いて測定した。結果を表3に示す。実パターン幅の値がマスク幅の値に近いほど、使用するマスクの幅と得られるパターンの幅とのかい離が小さいことを示している。
Figure 0006769053
表2および表3に示す実施例1の結果から、本発明の重合性樹脂組成物は、比較例1〜5よりも、波長400nm以上の光に対して高い感度を有し、かつ使用するマスクの幅と得られるパターンの幅とのかい離が小さいことがわかる。
本発明の重合性樹脂組成物は、所望の形状のパターンを作製しやすく、感度も良好であり、且つ高い透過率を有するパターンおよび塗膜を形成することが可能であるため、表示装置や照明装置を構成する構造物の形成に有用である。

Claims (6)

  1. 下記樹脂(A)、重合性化合物(B)、重合開始剤(C)、下記重合開始助剤(C−1)および溶剤(D)を含有する重合性樹脂組成物。
    樹脂(A):脂環式エポキシ基またはオキセタニル基と、不飽和結合とを有する化合物に由来する構造単位を含む樹脂
    重合開始助剤(C−1):下記式(V−2)で表される化合物
    Figure 0006769053
    [式(V−2)中の1およびXは、ベンゼン環、メチルベンゼン環、ジメチルベンゼン環、エチルベンゼン環、プロピルベンゼン環、ブチルベンゼン環、ペンチルベンゼン環またはヘキシルベンゼン環を表す
    (V−2)中のRおよびRは、それぞれ独立に、置換基を有していてもよい炭素数1〜12の飽和炭化水素基または置換基を有していてもよい炭素数6〜12のアリール基を表す。]
  2. さらにチオール化合物(T)を含む請求項1に記載の重合性樹脂組成物。
  3. 重合開始剤(C)が、ビイミダゾール化合物、アルキルフェノン化合物、トリアジン化合物、アシルホスフィンオキサイド化合物およびオキシム化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物を含有する請求項1または2に記載の重合性樹脂組成物。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の重合性樹脂組成物から形成された塗膜。
  5. 請求項4に記載の塗膜を含む表示装置。
  6. 請求項4に記載の塗膜を含む照明装置。
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