JP6769053B2 - 重合性樹脂組成物 - Google Patents
重合性樹脂組成物 Download PDFInfo
- Publication number
- JP6769053B2 JP6769053B2 JP2016047985A JP2016047985A JP6769053B2 JP 6769053 B2 JP6769053 B2 JP 6769053B2 JP 2016047985 A JP2016047985 A JP 2016047985A JP 2016047985 A JP2016047985 A JP 2016047985A JP 6769053 B2 JP6769053 B2 JP 6769053B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- group
- compound
- resin composition
- meth
- ring
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
- 0 *C(Oc(cc1)ccc1OC(*)=O)=O Chemical compound *C(Oc(cc1)ccc1OC(*)=O)=O 0.000 description 4
Landscapes
- Paints Or Removers (AREA)
- Liquid Crystal (AREA)
- Materials For Photolithography (AREA)
- Electroluminescent Light Sources (AREA)
- Polymerisation Methods In General (AREA)
Description
実際のプロセスで使用される露光機としては、プロキシミティ露光機やステッパが使用されることが多く、近年のプロキシミティ露光機では、350nm未満の短波長の光をカットして使用されることも多く、ステッパでは、波長408nm付近や波長365nm付近の光が使用されることが多い。
これまでに、350nm未満の短波長の光を放射していない露光機を用いても、硬化性を有する重合性樹脂組成物が提案されており、このような重合性樹脂組成物としては、重合開始助剤として、4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノンを含む組成物(特許文献1、特許文献2および特許文献3)や9,10−ジブトキシアントラセンを含む組成物(特許文献4)が知られている。
例えば、フレキシブル基板上へのパターン形成において、背面露光を行う場合、フィルムを介した露光になる。この際、ポリマーフィルムによっては波長400nm未満の光を吸収してしまうものもあるので、波長408nmや波長436nmの光を利用して光硬化させることが必要となる。また露光光源がLEDである場合も近年増えており、この場合は波長408nmの光を利用して光硬化させることが必要となる。そのため、波長400nm以上の光に対しても高い感度を有し、光硬化する重合性樹脂組成物が求められている。
しかし、上記の重合性樹脂組成物は、波長400nm以上の光に対する感度が十分でなかった。
また、上記の重合性樹脂組成物からマスクを用いてパターンを形成すると、使用するマスクの幅よりも、得られるパターンの幅が太くなりやすく、使用するマスクの幅と得られるパターンの幅とのかい離が大きくなりやすかった。そのため、精細なパターンの形成が難しかったり、所望の形状が得られない等の問題があった。
本発明の目的は、波長400nm以上の光に対して高い感度を有し、且つ、パターンを形成する際、使用するマスクの幅と得られるパターンの幅とのかい離が小さい重合性樹脂組成物を提供する事である。
すなわち本発明は、下記樹脂(A)、重合性化合物(B)、重合開始剤(C)、下記重合開始助剤(C−1)および溶剤(D)を含有する重合性樹脂組成物を提供する。
樹脂(A):脂環式エポキシ基またはオキセタニル基と、不飽和結合とを有する化合物に由来する構成単位を含む樹脂
重合開始助剤(C−1):下記式(V−1)で表される化合物および下記式(V−2)で表される化合物からなる群より選ばれる少なくとも一種
[式(V−2)は、X1およびX2からなる群より選ばれる少なくとも一つを有し、X1およびX2は、芳香環を表す。
式(V−1)中のR1およびR2と、式(V−2)中のR3およびR4は、それぞれ独立に、置換基を有していてもよい炭素数1〜12の飽和炭化水素基または置換基を有していてもよい炭素数6〜12のアリール基を表す。]
また、本発明は、前記塗膜を含む表示装置である。
また、本発明は、前記塗膜を含む照明装置である。
なお、本明細書において、「(メタ)アクリロイルオキシ」とは、「メタクリロイルオキシ」または「アクリロイルオキシ」を表し、「(メタ)アクリレート」とは、「メタクリレート」または「アクリレート」を表し、「(メタ)アクリル」とは、「メタクリル」または「アクリル」を表す。
「脂環式エポキシ基」とは、脂環式エポキシ化合物から少なくとも1つの水素原子を除いた基を表し、該脂環式エポキシ化合物とは、脂環式不飽和炭化水素がエポキシ化されて得られる化合物を表す。
また本明細書において、パターンとは、パターン化された塗膜を表し、本発明の塗膜は、パターンと、パターン化されていない塗膜を包含する。
下記樹脂(A)、重合性化合物(B)、重合開始剤(C)、下記重合開始助剤(C−1)および溶剤(D)を含有する重合性樹脂組成物である。
樹脂(A):脂環式エポキシ基またはオキセタニル基と、不飽和結合とを有する化合物に由来する構成単位を含む樹脂
重合開始助剤(C−1):下記式(V−1)で表される化合物および下記式(V−2)で表される化合物からなる群より選ばれる少なくとも一種
式(V−1)中のR1およびR2と、式(V−2)中のR3およびR4は、それぞれ独立に、置換基を有していてもよい炭素数1〜12の飽和炭化水素基または置換基を有していてもよい炭素数6〜12のアリール基を表す。]
樹脂(A)としては、例えば、下記樹脂(A−1)、下記樹脂(A−2)等が挙げられる。
樹脂(A−1):不飽和カルボン酸および不飽和カルボン酸無水物からなる群から選ばれる少なくとも1種(以下(a)と称する。)に由来する構成単位と、脂環式エポキシ基またはオキセタニル基と、不飽和結合とを有する化合物(以下(b)と称する。)に由来する構成単位とのみからなる樹脂
樹脂(A−2):(a)および(b)と重合可能であり、脂環式エポキシ基およびオキセタニル基を有さない化合物(以下(c)と称する。)に由来する構成単位と、前記(a)に由来する構成単位と、前記(b)に由来する構成単位とを含む樹脂(ただし、前記(c)は、前記(a)と異なる。)
マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、メサコン酸、イタコン酸等の不飽和ジカルボン酸;
および前記の不飽和ジカルボン酸の無水物等が挙げられる。
前記(a)として、共重合反応性の点やアルカリ溶解性の点から、アクリル酸、メタクリル酸、または無水マレイン酸が好ましい。前記(a)は、単独用いても二種以上併用してもよい。
式(I)中のY1、および式(II)中のY2は、それぞれ独立に、炭素数1〜6のアルキレン基を表し、該炭素数1〜6のアルキレン基に含まれる少なくとも一つの炭素原子は、ヘテロ原子で置換されていてもよい。
mは、0または1である。]
該炭素数1〜4のアルキル基に含まれる少なくとも一つの水素原子は、水酸基で置換されていてもよく、水酸基で置換されているアルキル基として、例えば、ヒドロキシメチル基、1−ヒドロキシエチル基、2−ヒドロキシエチル基、1−ヒドロキシプロピル基、2−ヒドロキシプロピル基、3−ヒドロキシプロピル基、1−ヒドロキシ−1−メチルエチル基、2−ヒドロキシ−1−メチルエチル基、1−ヒドロキシブチル基、2−ヒドロキシブチル基、3−ヒドロキシブチル基、4−ヒドロキシブチル基等が挙げられる。
R5およびR6として、好ましくは水素原子、メチル基、ヒドロキシメチル基、1−ヒドロキシエチル基、または2−ヒドロキシエチル基であり、より好ましくは水素原子、またはメチル基である。
該炭素数1〜6のアルキレン基に含まれる少なくとも一つの炭素原子は、ヘテロ原子で置換されていてもよく、ヘテロ原子で置換されているアルキレン基として、例えば、オキシメチレン基、オキシエチレン基、オキシプロピレン基、チオメチレン基、チオエチレン基、チオプロピレン基、アザメチレン基、アザエチレン基、アザプロピレン基等が挙げられる。
Y1およびY2として、好ましくはメチレン基、エチレン基、オキシメチレン基、またはオキシエチレン基であり、より好ましくはオキシエチレン基である。
脂環式エポキシ基と不飽和結合とを有する化合物として、式(I)で表される化合物と式(II)で表される化合物を併用する場合、その含有比率(式(I)で表される化合物:式(II)で表される化合物)はモル比で、好ましくは5:95〜95:5であり、より好ましくは10:90〜90:10であり、さらに好ましくは20:80〜80:20である。
シクロヘキシル(メタ)アクリレート、2−メチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−8−イル(メタ)アクリレート(当該技術分野では、慣用名として、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレートといわれている。)、ジシクロペンタニルオキシエチル(メタ)アクリレート、イソボロニル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸環状アルキルエステル;
フェニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸アリールエステル;
マレイン酸ジエチル、フマル酸ジエチル、イタコン酸ジエチル等の不飽和ジカルボン酸ジエステル;
ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−メチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−エチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−ヒドロキシビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−カルボキシビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−ヒドロキシメチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−(2’−ヒドロキシエチル)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−メトキシビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−エトキシビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5,6−ジヒドロキシビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5,6−ジカルボキシビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5,6−ジ(ヒドロキシメチル)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5,6−ジ(2’−ヒドロキシエチル)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5,6−ジメトキシビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5,6−ジエトキシビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−ヒドロキシ−5−メチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−ヒドロキシ−5−エチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−カルボキシ−5−メチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−カルボキシ−5−エチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−ヒドロキシメチル−5−メチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−カルボキシ−6−メチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−カルボキシ−6−エチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5,6−ジカルボキシビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン無水物(ハイミック酸無水物)、5−tert−ブトキシカルボニルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−シクロヘキシルオキシカルボニルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−フェノキシカルボニルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5,6−ジ(tert−ブトキシカルボニル)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5,6−ジ(シクロヘキシルオキシカルボニル)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン等の脂環式不飽和化合物;
N−フェニルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド、N−ベンジルマレイミド、N−スクシンイミジル−3−マレイミドベンゾエート、N−スクシンイミジル−4−マレイミドブチレート、N−スクシンイミジル−6−マレイミドカプロエート、N−スクシンイミジル−3−マレイミドプロピオネート、N−(9−アクリジニル)マレイミド等のN−置換マレイミド;
スチレン、α−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、ビニルトルエン、p−メトキシスチレン等のスチレン類、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、塩化ビニル、塩化ビニリデン、アクリルアミド、メタクリルアミド、酢酸ビニル、1,3−ブタジエン、イソプレン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン等のその他のビニル化合物が挙げられる。
前記(c)としては、重合反応性およびアルカリ溶解性が良好である点から、スチレン、N−フェニルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド、N−ベンジルマレイミド、またはビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エンが好ましい。
前記(c)は、単独で用いても二種以上併用してもよい。
(a)に由来する構成単位;5〜60モル%
(b)に由来する構成単位;40〜95モル%
以下の範囲であると、より好ましい。
(a)に由来する構成単位;10〜50モル%
(b)に由来する構成単位;50〜90モル%
例えば、前記(a)、前記(b)、前記(c)等の化合物、重合開始剤および溶剤等を、所定量、反応容器中に入れ、窒素により大気中の酸素を置換することにより、脱酸素雰囲気下にし、攪拌しながら、加熱および保温する方法等が挙げられる。なお、後述の重合組成物を製造する際、樹脂(A)を含む反応後の溶液をそのまま使用してもよく、該溶液を濃縮あるいは希釈したものを使用してもよく、再沈殿等の方法で固体(粉体)として取り出した樹脂(A)を使用してもよい。
溶剤としては、各化合物を溶解するものであればよく、例えば、後述の重合性樹脂組成物の溶剤(F)で例示されている溶剤が挙げられる。
樹脂(X):前記(a)に由来する構成単位と前記(c)に由来する構成単位とを有する樹脂(ただし、前記(b)に由来する構成単位を含まない。)
(a)に由来する構成単位;2〜40モル%
(c)に由来する構成単位;60〜98モル%
以下の範囲であると、より好ましい。
(a)に由来する構成単位;5〜35モル%
(c)に由来する構成単位;65〜95モル%
樹脂(X)の構成単位の比率が、上記の範囲にあると、重合性樹脂組成物の保存安定性、重合性樹脂組成物からパターンを形成する際の現像性、並びに、得られる塗膜の耐溶剤性がより良好になる傾向がある。
例えば、前記(a)、前記(c)等の化合物、重合開始剤および溶剤等を、所定量、反応容器中に入れ、窒素により大気中の酸素を置換することにより、脱酸素雰囲気にし、攪拌しながら、加熱および保温する方法等が挙げられる。なお、後述の重合組成物を製造時に樹脂(X)を添加する場合、樹脂(X)を含む反応後の溶液をそのまま使用してもよく、該溶液を濃縮あるいは希釈したものを使用してもよく、再沈殿等の方法で固体(粉体)として取り出した樹脂(X)を使用してもよい。
重合開始剤および溶剤としては、前述の樹脂(A)製造時に用いる重合開示剤および溶剤と同様のものが挙げられる。
(メタ)アクリロイル基を1つ有する化合物の具体例としては、ノニルフェニルカルビトール(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシルカルビトール(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、2−(2−エトキシエトキシ)エチル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、カプロラクトン(メタ)アクリレート、エトキシ化ノニルフェノール(メタ)アクリレート、プロポキシ化ノニルフェノール(メタ)アクリレート、N−ビニルピロリドン等が挙げられる。
重合開始剤(C)が前記の範囲にあると、波長400nm以上の光に対してより高い感度を有する重合性樹脂組成物を得られる傾向があり、且つ得られる塗膜の機械強度および平滑性がより良好になる傾向がある。
式(V−1)中のR1およびR2と、式(V−2)中のR3およびR4は、それぞれ独立に、置換基を有していてもよい炭素数1〜12の飽和炭化水素基または置換基を有していてもよい炭素数6〜12のアリール基を表す。]
前記炭素数1〜12の飽和炭化水素基が有していてもよい置換基としては、置換又は非置換のヒドロキシ基、置換又は非置換のアミノ基、置換又は非置換のスルファニル基、ハロゲン原子等が挙げられる。
置換又は非置換のヒドロキシ基としては、ヒドロキシ基;メトキシ基、エトキシ基、ヘキシルオキシ基等の炭素数1〜6のアルコキシ基等が挙げられる。
置換又は非置換のアミノ基としては、アミノ基;メチルアミノ基、エチルアミノ基、ヘキシルアミノ基等の炭素数1〜6のアルキル基が置換されたモノアルキルアミノ基;ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、メチルヘキシルアミノ基等の炭素数1〜6のアルキル基が置換されたジアルキルアミノ基;等が挙げられる。
置換又は非置換のスルファニル基としては、スルファニル基;メチルスルファニル基、エチルスルファニル基、ヘキシルスルファニル基等の炭素数1〜6のアルキルスルファニル基等が挙げられる。
ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子等が挙げられる。
ハロゲン原子で置換されている炭素数1〜12の飽和炭化水素基としては、1−クロロブチル基、2−クロロブチル基、3−クロロブチル基等が挙げられる。
式(V−2)で表される化合物として、例えば、1,4−ビス(オクタノイルオキシ)ナフタレン、1,4−ビス(ヘキサノイルオキシ)ナフタレン、1,4−ビス(n−デカノイルオキシ)ナフタレン、1,4−ビス(ベンゾイルオキシ)ナフタレン、1,4−ビス(ナフタノイルオキシ)ナフタレン、9,10−ビス(アセチルオキシ)アントラセン、9,10−ビス(プロピオニルオキシ)アントラセン、9,10−ビス(n−ブチリルオキシ)アントラセン、9,10−ビス(i−ブチリルオキシ)アントラセン、9,10−ビス(n−バレリルオキシ)アントラセン、9,10−ビス(i−バレリルオキシ)アントラセン、9,10−ビス(n−ヘキサノイルオキシ)アントラセン、9,10−ビス(n−ヘプタノイルオキシ)アントラセン、9,10−ビス(n−オクタノイルオキシ)アントラセン、9,10−ビス(2−エチルヘキサノイルオキシ)アントラセン、9,10−ビス(n−ノナノイルオキシ)アントラセン、9,10−ビス(n−デカノイルオキシ)アントラセン、9,10−ビス(n−ドデカノイルオキシ)アントラセン、9,10−ビス(ベンゾイルオキシ)アントラセン、9,10−ビス(4−メチルベンゾイルオキシ)アントラセン、9,10−ビス(2−ナフトイルオキシ)アントラセン等が挙げられる。
これらは、単独で用いても2種以上併用してもよい。
重合開始助剤(C−1)の含有量が前記の範囲にあると、波長400nm以上の光に対してより高い感度を有し、且つパターンを形成する際、使用するマスクの幅と得られるパターンの幅とのかい離がより小さい重合性樹脂組成物を得られる傾向、得られる塗膜の透明性がより良好になる傾向、および形成するパターンの生産性がより向上する傾向がある。
エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル等のエチレングリコールモノアルキルエーテルや、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジプロピルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、ジエチレングリコールエチルメチルエーテル等のジエチレングリコールジアルキルエーテル等のエーテル化合物(分子内に−O−を含み、−COO−を含まない化合物);
メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノプロピルエーテルアセテート、メトキシブチルアセテート、メトキシペンチルアセテート等のアルキレングリコールアルキルエーテルアセテートや、3−エトキシプロピオン酸エチル、3−メトキシプロピオン酸メチル等のアルコキシ脂肪酸エステル等のエステルエーテル化合物(分子内に−COO−と−O−を含む化合物);
ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン等の芳香族炭化水素化合物;
メチルエチルケトン、アセトン、メチルアミルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、シクロペンタノン等のケトン化合物;
エタノール、プロパノール、ブタノール、ヘキサノール、シクロヘキサノール、エチレングリコール、メトキシプロパノール、メトキシブタノール、エトキシブタノール、グリセリン等のアルコール化合物等が挙げられる。
これらの溶剤(D)は、単独で用いても、2種以上併用してもよい。
溶剤(D)の含有量が、前記の範囲にあると、スピンコーター、スリット&スピンコーター、スリットコーター(ダイコーター、カーテンフローコーターとも呼ばれることがある。)、インクジェット、ロールコーター、ディップコーター等の塗布装置で塗布したときに塗布性がより良好になる傾向がある。
ヘキサンジチオール、デカンジチオール、1,4−ジメチルメルカプトベンゼン、ブタンジオールビスチオプロピオネート、ブタンジオールビスチオグリコレート、エチレングリコールビスチオグリコレート、トリメチロールプロパントリスチオグリコレート、ブタンジオールビスチオプロピオネート、トリメチロールプロパントリスチオプロピオネート、トリメチロールプロパントリスチオグリコレート、ペンタエリスリトールテトラキスチオプロピオネート、ペンタエリスリトールテトラキスチオグリコレート、トリスヒドロキシエチルトリスチオプロピオネート、ペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトブチレート)、1,4−ビス(3−メルカプトブチリルオキシ)ブタン等の分子内にスルファニル基を複数有する多官能チオール化合物等が挙げられる。
例えば、以下の方法により、パターンを形成することができる。
上記塗布時に使用する塗布装置として、例えば、スピンコーター、スリット&スピンコーター、スリットコーター、インクジェット、ロールコーター、ディップコーター等が挙げられる。
未硬化塗膜の厚さとして、好ましくは1〜6μmである。
マスクの形状および大きさは、パターンの用途に応じて選択すればよい。
還流冷却器、滴下ロートおよび攪拌機を備えたフラスコ内に窒素を0.02L/分で流して窒素雰囲気とし、3−メトキシ−1−ブタノール200部および3−メトキシブチルアセテート105部を入れ、撹拌しながら70℃まで加熱した。次いで、メタクリル酸60部、3,4−エポキシトリシクロ[5.2.1.02.6]デシルアクリレート(式(I−1)で表される化合物および式(II−1)で表される化合物を、モル比で、50:50で混合。)240部を、3−メトキシブチルアセテート140部に溶解して溶液を調製し、該溶解液を、滴下ロートを用いて4時間かけて、70℃に保温したフラスコ内に滴下した。一方、重合開始剤2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)30部を3−メトキシブチルアセテート225部に溶解した溶液を、別の滴下ロートを用いて4時間かけてフラスコ内に滴下した。重合開始剤の溶液の滴下が終了した後、4時間、70℃に保持し、その後室温まで冷却して、固形分32.6%、酸価110mg−KOH/g(固形分換算)の樹脂(Aa)の溶液を得た。得られた樹脂(Aa)の重量平均分子量Mwは、13,400、分子量分布は2.50であった。
装置;K2479((株)島津製作所製)
カラム;SHIMADZU Shim−pack GPC−80M
カラム温度;40℃
溶媒;THF(テトラヒドロフラン)
流速;1.0mL/分
検出器;RI
上記で得られたポリスチレン換算の重量平均分子量および数平均分子量の比を分子量分布(Mw/Mn)とした。
表1に示す量で各成分を混合し、重合性樹脂組成物を得た。なお、表1中の空欄は、添加しないことを意味する。
樹脂(Aa):合成例1で得られた樹脂
重合性化合物(B):ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(KAYARAD(登録商標)DPHA;日本化薬(株)製)
重合開始剤(C):2,2’−ビス(2−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニルビイミダゾール(B−CIM;保土谷化学(株)製;ビイミダゾール化合物)
重合開始助剤(C1):9,10−ビス(n−オクタノイルオキシ)アントラセン(アントラキュアー(登録商標)UVS−581:川崎化成工業(株)製)
重合開始助剤(C2):9,10−ジブトキシアントラセン(アントラキュアー(登録商標)UVS−1331:川崎化成工業(株)製)
重合開始助剤(C3):4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン(EAB−F;保土ヶ谷化学工業(株)製)
重合開始助剤(C4):2, 4 -ジエチルチオキサントン(KAYACURE(登録商標)DETX−S;日本化薬(株)製)
重合開始助剤(C5):2−イソプロピルチオキサントン(東京化成工業(株)製)
チオール化合物(T):ペンタエリスリトールテトラキス(3−スルファニルプロピオネート)(PEMP;SC有機化学(株)製)
溶剤(D1):プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート
溶剤(D2):1-メトキシ-2-プロパノール
溶剤(D3):3−メトキシブタノール
溶剤(D4):3−メトキシブチルアセテート
溶剤(D)は、重合性樹脂組成物の固形分量が表1の「固形分量(%)」となるように混合した。溶剤(D1)、(D2)、(D3)及び(D4)の値は、溶剤(D)中での質量比を表す。
得られた重合性樹脂組成物について、それぞれ、紫外可視近赤外分光光度計(V−650;日本分光(株)製)(石英セル、光路長;1cm)を用いて、測定波長400〜700nmにおける平均透過率(%)を測定した。結果を表1に示す。
2インチ角のガラス基板(#1737;コーニング社製)を、中性洗剤、水およびアルコールで順次洗浄してから乾燥させた。このガラス基板上に、実施例1または比較例1〜5で得られた重合性樹脂組成物をそれぞれ、ポストベーク後の塗膜の膜厚が3.0μmになるようにスピンコートし、次にクリーンオーブン中、100℃で3分間プリベークして、未硬化塗膜を得た。放冷後、この未硬化塗膜に、露光機(TME−150RSK;トプコン(株)製、光源;超高圧水銀灯)を用いて、大気雰囲気下、露光量200mJ/cm2(波長405nm基準)の光を照射した。得られた露光後の未硬化塗膜の膜厚を測定した。なお、未硬化塗膜への照射には、超高圧水銀灯からの放射光を光学フィルタ(LU0400;朝日分光(株)製)に通過させることで得られる、波長400nm以下の輝線がカットされた光(波長405nmの輝線(h線)と波長436nmの輝線(g線)とを含む光)を使用した。また、フォトマスクとして、ラインパターンが同一平面上に形成されたマスクを用いた。
光照射後、非イオン系界面活性剤0.12%と水酸化カリウム0.04%を含む水系現像液に、露光後の未硬化塗膜を25℃で100秒間浸漬して現像し、水洗した。得られた現像後の未硬化塗膜の膜厚を測定した。得られた現像後の未硬化塗膜を、オーブン中、230℃で20分間ポストベークを行うことにより、塗膜を得た。
なお、膜厚測定には、膜厚測定装置(DEKTAK3;日本真空技術(株)製))を用いた。
上記で得られた塗膜について、顕微分光測光装置(OSP−SP200;OLYMPUS社製)を用いて、測定波長400〜700nmにおける平均透過率(%)を測定した。結果を、表1に示す。
上記で測定した露光後の未硬化塗膜の膜厚(μm)と現像後の未硬化塗膜の膜厚(μm)の結果から、以下の式に従って、残膜率を算出した。
残膜率=現像後の未硬化塗膜の膜厚 / 露光後の未硬化塗膜の膜厚
結果を表2に示す。なお、残膜率の値が大きいほど、波長400nm以上の光に対する感度が高いことを示している。
2インチ角のガラス基板(#1737;コーニング社製)を、中性洗剤、水およびアルコールで順次洗浄してから乾燥させた。このガラス基板上に、実施例1または比較例1〜5で得られた重合性樹脂組成物をそれぞれ、ポストベーク後の塗膜の膜厚が1.0μmになるようにスピンコートし、次にクリーンオーブン中、100℃で3分間プリベークして、未硬化塗膜を得た。放冷後、この未硬化塗膜と石英ガラス製フォトマスクとの間隔を10μmとし、露光機(TME−150RSK;トプコン(株)製、光源;超高圧水銀灯)を用いて、大気雰囲気下、露光量200mJ/cm2(波長405nm基準)ので光を照射した。なお、未硬化塗膜への照射には、超高圧水銀灯からの放射光を光学フィルタ(LU0400;朝日分光(株)製)に通過させることで得られる、波長400nm以下の輝線がカットされた光(波長405nmの輝線(h線)と波長436nmの輝線(g線)とを含む光)を使用した。石英ガラス製フォトマスクとして、表3に記載の幅(マスク幅)を有し、パターンが同一平面上に形成されたものを用いた。
Claims (6)
- 下記樹脂(A)、重合性化合物(B)、重合開始剤(C)、下記重合開始助剤(C−1)および溶剤(D)を含有する重合性樹脂組成物。
樹脂(A):脂環式エポキシ基またはオキセタニル基と、不飽和結合とを有する化合物に由来する構造単位を含む樹脂
重合開始助剤(C−1):下記式(V−2)で表される化合物
[式(V−2)中のX1およびX2は、ベンゼン環、メチルベンゼン環、ジメチルベンゼン環、エチルベンゼン環、プロピルベンゼン環、ブチルベンゼン環、ペンチルベンゼン環またはヘキシルベンゼン環を表す。
式(V−2)中のR3およびR4は、それぞれ独立に、置換基を有していてもよい炭素数1〜12の飽和炭化水素基または置換基を有していてもよい炭素数6〜12のアリール基を表す。] - さらにチオール化合物(T)を含む請求項1に記載の重合性樹脂組成物。
- 重合開始剤(C)が、ビイミダゾール化合物、アルキルフェノン化合物、トリアジン化合物、アシルホスフィンオキサイド化合物およびオキシム化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物を含有する請求項1または2に記載の重合性樹脂組成物。
- 請求項1〜3のいずれか一項に記載の重合性樹脂組成物から形成された塗膜。
- 請求項4に記載の塗膜を含む表示装置。
- 請求項4に記載の塗膜を含む照明装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016047985A JP6769053B2 (ja) | 2016-03-11 | 2016-03-11 | 重合性樹脂組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016047985A JP6769053B2 (ja) | 2016-03-11 | 2016-03-11 | 重合性樹脂組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2017160372A JP2017160372A (ja) | 2017-09-14 |
JP6769053B2 true JP6769053B2 (ja) | 2020-10-14 |
Family
ID=59853908
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2016047985A Active JP6769053B2 (ja) | 2016-03-11 | 2016-03-11 | 重合性樹脂組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6769053B2 (ja) |
Family Cites Families (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4148098B2 (ja) * | 2002-10-24 | 2008-09-10 | 住友化学株式会社 | 感放射線性樹脂組成物 |
TW200413848A (en) * | 2002-10-24 | 2004-08-01 | Sumitomo Chemical Co | Radiation sensitive resin composition |
JP5353177B2 (ja) * | 2007-11-16 | 2013-11-27 | 住友化学株式会社 | 重合性樹脂組成物、塗膜、パターンおよび表示装置 |
TWI608294B (zh) * | 2008-10-30 | 2017-12-11 | 住友化學股份有限公司 | 感光性樹脂組成物 |
JP2010107755A (ja) * | 2008-10-30 | 2010-05-13 | Sumitomo Chemical Co Ltd | 感光性樹脂組成物 |
JP6299235B2 (ja) * | 2013-01-25 | 2018-03-28 | 川崎化成工業株式会社 | 9,10−ビス(長鎖アシルオキシ)アントラセン化合物、その製造法及びその用途 |
JP6344640B2 (ja) * | 2013-11-27 | 2018-06-20 | 川崎化成工業株式会社 | ラジカル重合増感剤 |
JP6413305B2 (ja) * | 2014-04-08 | 2018-10-31 | 川崎化成工業株式会社 | 光重合性組成物 |
-
2016
- 2016-03-11 JP JP2016047985A patent/JP6769053B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2017160372A (ja) | 2017-09-14 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5809794B2 (ja) | 樹脂組成物及び表示装置 | |
KR101692071B1 (ko) | 감광성 수지 조성물 및 표시 장치 | |
KR101676871B1 (ko) | 감광성 수지 조성물 및 표시 장치 | |
JP5994008B2 (ja) | 感光性樹脂組成物 | |
JP5620774B2 (ja) | 樹脂組成物 | |
JP5660774B2 (ja) | 着色感光性樹脂組成物、塗膜、パターン及び表示装置 | |
JP2010138386A (ja) | 硬化性樹脂組成物 | |
KR101738161B1 (ko) | 감광성 수지 조성물 | |
JP5023878B2 (ja) | 重合性樹脂組成物 | |
TWI505029B (zh) | Photosensitive resin composition | |
JP5353177B2 (ja) | 重合性樹脂組成物、塗膜、パターンおよび表示装置 | |
KR102021613B1 (ko) | 감광성 수지 조성물 | |
JP2010107755A (ja) | 感光性樹脂組成物 | |
KR101465253B1 (ko) | 중합성 수지 조성물 | |
KR102092965B1 (ko) | 감광성 수지 조성물 | |
JP6769053B2 (ja) | 重合性樹脂組成物 | |
KR102316405B1 (ko) | 경화성 수지 조성물 | |
KR20120060150A (ko) | 착색 감광성 수지 조성물 | |
JP2011158805A (ja) | 感光性樹脂組成物 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20190205 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20191220 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20191224 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20200205 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20200825 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20200907 |
|
R151 | Written notification of patent or utility model registration |
Ref document number: 6769053 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151 |
|
S531 | Written request for registration of change of domicile |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |