JP6768133B2 - プラズマ発生装置 - Google Patents

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本発明は、プラズマ化されたガスを噴出口から噴出させるプラズマ発生装置に関する。
プラズマ発生装置では、噴出口からプラズマ化されたガスが、被処理体に向かって噴出されることで、被処理体に対してプラズマ処理が行われる。下記特許文献には、プラズマ発生装置の一例が記載されている。
特開2012−059548号公報
上記特許文献に記載のプラズマ発生装置によれば、被処理体に対してプラズマ処理を行うことが可能となる。しかしながら、プラズマ発生装置によるプラズマ処理時には、通常、噴出口から所定の距離、離れた位置に載置された被処理体に向かって、プラズマガスが照射される。つまり、プラズマ処理時において、プラズマガスは空気中に噴出され、空気中に噴出されたプラズマガスが被処理体に照射される。この際、プラズマガスは、空気中において、酸素等の活性ガスと反応し、オゾンが発生する。このため、プラズマガスは失活し、適切にプラズマ処理を行うことができない虞がある。そこで、プラズマガスを保護するための保護ガスを、プラズマガスとともに噴出させることが考えられるが、保護ガスの噴出により、プラズマガスの流れが阻害され、被処理体にプラズマガスを適切に照射できない虞がある。本発明は、そのような実情に鑑みてなされたものであり、本発明の課題は、プラズマガスの失活を防止するとともに、プラズマガスを適切に被処理体に照射することである。
上記課題を解決するために、本願に記載のプラズマ発生装置は、処理ガスをプラズマ化させる反応室が形成されたハウジングと、前記ハウジングに形成され、前記反応室においてプラズマ化されたプラズマガスを前記ハウジングから噴出させるための噴出口と、少なくとも前記噴出口を覆う状態で前記ハウジングに設けられたカバーと、前記カバーの内部に窒素ガスを供給するガス供給装置と、前記噴出口の先端が内側に位置するように、前記カバーに形成された貫通穴とを備えるプラズマ発生装置であって、前記ガス供給装置が、窒素ガスを供給するための供給筒を有し、前記プラズマ発生装置が、前記カバーの内部にガスを供給するための前記供給筒に繋がる供給穴に対向するように、前記カバーの内部に配設され、前記カバーの内部に供給された窒素ガスを拡散させる拡散壁を備え、前記拡散壁の前記供給穴に対向する面の面積が、前記供給筒の径方向の断面積より大きいことを特徴とするプラズマ発生装置において、前記供給筒はプラズマガスの噴出方向と直交する方向に開口していることを特徴とする。
本願に記載のプラズマ発生装置では、プラズマガスを噴出する噴出口が、カバーによって覆われており、そのカバーに、噴出口の先端が内側に位置するように貫通穴が形成されている。そして、そのカバーの内部に、窒素ガスが供給される。これにより、カバーの貫通穴から窒素ガスが噴出されるとともに、その窒素ガスを貫くように、プラズマガスが噴出口から噴出される。つまり、プラズマガスは、窒素ガスによって囲まれた状態で、空気中に噴出される。これにより、プラズマガスの失活が防止される。また、ガス供給装置が、窒素ガスを供給するための供給筒を有し、プラズマ発生装置が、カバーの内部に窒素ガスを供給するための供給筒に繋がる供給穴に対向するように、カバーの内部に配設され、カバーの内部に供給された窒素ガスを拡散させる拡散壁を備え、拡散壁の前記供給穴に対向する面の面積が、供給筒の径方向の断面積より大きい。そして、供給筒はプラズマガスの噴出方向と直交する方向に開口している。これにより、窒素ガスが好適に拡散する。
大気圧プラズマ発生装置を示す斜視図である。 大気圧プラズマ発生装置の下端部を示す斜視図である。 大気圧プラズマ発生装置の下端部を示す斜視図である。 図3でのAA線における断面図である。 加熱ガスによって覆われた状態のプラズマガスを示す概念図である。 ガス流路開口と貫通穴開口とのZ方向における距離Xが0mmである場合のプラズマガスの流れを示す概念図である。 ガス流路開口と貫通穴開口とのZ方向における距離Xが0.5mmである場合のプラズマガスの流れを示す概念図である。 ガス流路開口と貫通穴開口とのZ方向における距離Xが1mmである場合のプラズマガスの流れを示す概念図である。 ガス流路開口と貫通穴開口とのZ方向における距離Xが0mmである場合のプラズマガスの流れを示す概念図である。 ガス流路開口と貫通穴開口とのZ方向における距離Xが0.5mmである場合のプラズマガスの流れを示す概念図である。 ガス流路開口と貫通穴開口とのZ方向における距離Xが1mmである場合のプラズマガスの流れを示す概念図である。
以下、本発明を実施するための形態として、本発明の実施例を、図を参照しつつ詳しく説明する。
<大気圧プラズマ発生装置の構成>
図1乃至図4に、本発明の実施例の大気圧プラズマ発生装置10を示す。大気圧プラズマ発生装置10は、大気圧下でプラズマを発生させるための装置であり、プラズマガス噴出装置12と加熱ガス供給装置14とを備えている。なお、図1は、斜め上方からの視点における大気圧プラズマ発生装置10全体の斜視図であり、図2は、斜め下方からの視点における大気圧プラズマ発生装置10の下端部の斜視図であり、図3は、斜め上方からの視点における大気圧プラズマ発生装置10の下端部の斜視図であり、図4は、図3のAA線における断面図である。また、大気圧プラズマ発生装置10の幅方向をX方向と、大気圧プラズマ発生装置10の奥行方向をY方向と、X方向とY方向とに直行する方向、つまり、上下方向をZ方向と称する。
プラズマガス噴出装置12は、ハウジング20、カバー22、1対の電極24,26によって構成されている。ハウジング20は、メインハウジング30、放熱板31、アース板32、下部ハウジング34、ノズルブロック36を含む。メインハウジング30は、概してブロック状をなし、メインハウジング30の内部には、反応室38が形成されている。また、メインハウジング30には、Y方向に延びるように、4本の第1ガス流路50が形成されており、4本の第1ガス流路50は、X方向に所定の間隔をおいて並んでいる。各第1ガス流路50の一端部は、反応室38に開口し、他端部は、メインハウジング30の側面に開口している。さらに、メインハウジング30には、4本の第1ガス流路50に対応して、4本の第2ガス流路52が、Z方向に延びるように形成されている。各第2ガス流路52の上端部は、対応する第1ガス流路50に開口し、下端部は、メインハウジング30の底面に開口している。
放熱板31は、メインハウジング30の第1ガス流路50が開口する側面に配設されており、第1ガス流路50の側面への開口を塞いでいる。放熱板31は、複数のフィン(図示省略)を有しており、メインハウジング30の熱を放熱する。また、アース板32は、避雷針として機能するものであり、メインハウジング30の下面に固定されている。アース板32には、4本の第2ガス流路52に対応して、上下方向に貫通する4個の貫通穴56が形成されており、各貫通穴56は、対応する第2ガス流路52に連結されている。
下部ハウジング34は、ブロック状をなし、アース板32の下面に固定されている。下部ハウジング34の上面には、X方向に延びるように、凹部60が形成されており、凹部60は、アース板32の4個の貫通穴56と対向している。また、下部ハウジング34には、Z方向に延びるように、6本の第3ガス流路62が形成されており、6本の第3ガス流路62は、X方向に所定の間隔をおいて並んでいる。各第3ガス流路62の上端部は、凹部60に開口し、下端部は、下部ハウジング34の底面に開口している。なお、アース板32の各貫通穴56は、下部ハウジング34の凹部60のY方向における一端部と対向しており、下部ハウジング34の第3ガス流路62は、凹部60のY方向における他端部に開口している。
ノズルブロック36は、下部ハウジング34の下面に固定されており、下部ハウジング34の6本の第3ガス流路62に対応して、6本の第4ガス流路66が、Z方向に延びるように形成されている。各第4ガス流路66の上端部は、対応する第3ガス流路62に連結され、下端部は、ノズルブロック36の底面に開口している。
カバー22は、概して枡形をなし、下部ハウジング34およびノズルブロック36を覆うように、アース板32の下面に配設されている。カバー22の下面には、貫通穴70が形成されている。その貫通穴70は、ノズルブロック36の下面より大きく、ノズルブロック36の下面が、貫通穴70の内部に位置している。なお、ノズルブロック36の下面、つまり、ノズルブロック36の第4ガス流路66の下端は、カバー22の貫通穴70から下方に突出しておらず、第4ガス流路66の下端と、カバー22の下面とは略同じ高さに位置している。また、カバー22の加熱ガス供給装置14側の側面にも、Y方向に延びるように貫通穴72が形成されている。なお、貫通穴72は、カバー22の内部に位置する下部ハウジング34の側面と対向しており、その側面の面積は、Acmとされている。また、カバー22の内部の断面積は、貫通穴72に対して直角に交わる方向、つまり、Y方向に直角に交わる方向において、Bcmとされている。
1対の電極24,26は、メインハウジング30の反応室38の内部において、対向するように配設されている。その反応室38には、流量調整弁76を介して、処理ガス供給源78が接続されている。処理ガス供給源78は、酸素等の活性ガスと窒素等の不活性ガスとを任意の割合で混合させた処理ガスを供給するものである。これにより、反応室38に、任意の流量(L/min)の処理ガスが供給される。
また、加熱ガス供給装置14は、保護カバー80、ガス管82、連結ブロック84を含む。保護カバー80は、プラズマガス噴出装置12の放熱板31を覆うように配設されている。ガス管82は、保護カバー80の内部において、Z方向に延びるように配設されており、ガス管82には、流量調整弁86を介して、加熱ガス供給源88が接続されている。加熱ガス供給源88は、酸素等の活性ガス、若しくは、窒素等の不活性ガスを所定の温度に加熱し、そのガスを供給するものである。これにより、ガス管82に、任意の流量(L/min)の加熱されたガスが供給される。なお、ガス管82の径方向における断面積は、Ccmとされており、その断面積Cは、下部ハウジング34の側面の面積Aおよび、カバー22内部の断面積Bより小さくされている。
連結ブロック84は、ガス管82の下端に連結されるとともに、カバー22のY方向での加熱ガス供給装置14側の側面に固定されている。連結ブロック84には、概してL字型に屈曲した連通路90が形成されており、連通路90の一端部は、連結ブロック84の上面に開口するとともに、連通路90の他端部は、Y方向でのプラズマガス噴出装置12側の側面に開口している。そして、連通路90の一端部がガス管82に連通し、連通路90の他端部が、カバー22の貫通穴72に連通している。
<大気圧プラズマ発生装置によるプラズマ処理>
大気圧プラズマ発生装置10において、プラズマガス噴出装置12では、上述した構成により、反応室38の内部で処理ガスがプラズマ化され、ノズルブロック36の第4ガス流路66の下端からプラズマガスが噴出される。また、加熱ガス供給装置14により加熱されたガスがカバー22の内部に供給される。そして、カバー22の貫通穴70から、プラズマガスが、加熱されたガスとともに噴出され、被処理体がプラズマ処理される。以下に、大気圧プラズマ発生装置10によるプラズマ処理について、詳しく説明する。
プラズマガス噴出装置12では、処理ガス供給源78によって処理ガスが反応室38に供給され、その際、流量調整弁76によって処理ガスの供給量が調整される。処理ガスの供給量は、プラズマ処理の処理内容,被処理体の材質等に応じて、任意に調整されるが、5〜30L/minであることが好ましく、さらに言えば、10〜25L/minであることが好ましい。
また、処理ガスが反応室38に供給される際に、反応室38では、1対の電極24,26に電圧が印加されており、1対の電極24,26間に電流が流れる。これにより、1対の電極24,26間に放電が生じ、その放電により、処理ガスがプラズマ化される。反応室38で発生したプラズマは、第1ガス流路50内をY方向に向かって流れ、第2ガス流路52および貫通穴56内を下方に向かって流れる。そして、プラズマガスは、凹部60内に流れ込む。さらに、プラズマガスは、凹部60内をY方向に向かって流れ、第3ガス流路62および、第4ガス流路66内を下方に向かって流れる。これにより、第4ガス流路66の下端から、プラズマガスが噴出される。
このように、プラズマガス噴出装置12では、反応室38において発生したプラズマガスが、クランク状に屈曲した流路を経由して、第4ガス流路66の下端から噴出される。このため、反応室38内での放電により生じた光が、第4ガス流路66の下端から漏れることを防ぐとともに、放電により劣化した部材等の第4ガス流路66の下端からの排出、つまり、被処理体への異物混入を防止することが可能となる。
また、加熱ガス供給装置14では、加熱ガス供給源88によってガスがガス管82に供給され、その際、流量調整弁86によって加熱ガスの供給量が調整される。そして、ガス管82において加熱される。加熱ガスの供給量は、プラズマ処理の処理内容,被処理体の材質等に応じて、任意に調整されるが、プラズマガス噴出装置12での処理ガスの供給量以上であることが好ましく、処理ガスの供給量の1〜2倍であることが好ましい。さらに言えば、処理ガスの供給量の1.3〜1.7倍であることが好ましい。また、加熱ガスは、600℃〜800℃に加熱される。
加熱ガス供給源88からガス管82に加熱ガスが供給されると、連結ブロック84の連通路90を介して、加熱ガスが、カバー22の貫通穴72からカバー22の内部に流入する。カバー22内に流入した加熱ガスは、下部ハウジング34の側面によって拡散される。そして、カバー22の内部において拡散された加熱ガスが、カバー22の貫通穴70から噴出される。この際、ノズルブロック36の第4ガス流路66の下端から噴出されるプラズマガスが、加熱ガスによって保護される。詳しくは、プラズマ処理時において、大気圧プラズマ発生装置のプラズマガスの噴出口から所定の距離、離れた位置に載置された被処理体に向かって、プラズマガスが照射される。つまり、プラズマ処理時において、プラズマガスは空気中に噴出され、空気中に噴出されたプラズマガスが被処理体に照射される。この際、プラズマガスは、空気中において、酸素等の活性ガスと反応し、オゾンが発生する。このため、プラズマガスは失活し、適切にプラズマ処理を行うことができない虞がある。
このため、大気圧プラズマ発生装置10では、プラズマガスを噴出するノズルブロック36の下端面が、カバー22の貫通穴70の内部に位置するように配設されており、カバー22の内部には、加熱ガスが供給されている。これにより、カバー22の貫通穴70から加熱ガスが噴出されるとともに、その加熱ガスの内部を貫くように、ノズルブロック36の6本の第4ガス流路66の下端からプラズマガスが噴出される。この際、ノズルブロック36の6本の第4ガス流路66の下端から噴出されるプラズマガス100は、図5に示すように、加熱ガス102によって覆われている。ガス管82に供給される加熱ガスは、600℃〜800℃であることから、貫通穴70から噴出される加熱ガスは、250℃以上となっている。200℃以上において、オゾンは分解されるため、加熱ガスに覆われたプラズマガスのオゾン化が防止される。これにより、プラズマガスの失活が防止され、適切にプラズマ処理を行うことが可能となる。
また、大気圧プラズマ発生装置10では、カバー22の貫通穴70から噴出された加熱ガスに覆われた状態で、第4ガス流路66から噴出されたプラズマガスが、被処理体に向かって適切に照射されるように、第4ガス流路66の下端の上下方向の位置が調整されている。詳しくは、プラズマガスを噴出する第4ガス流路66の噴出口、つまり、第4ガス流路66のノズルブロック36下端面への開口(以下、「ガス流路開口」と記載する場合がある)が、カバー22の貫通穴70から突出している場合、つまり、ガス流路開口が、処理ガスの噴出方向、つまり、Z方向において、貫通穴70のカバー22の下面への開口(以下、「貫通穴開口」と記載する場合がある)より下方に位置している場合には、第4ガス流路66から噴出されたプラズマガスが、加熱ガスによって覆われる前に、空気中に噴出され、失活する虞がある。
一方、ガス流路開口が、カバー22の内部に入り込み過ぎている場合、つまり、ガス流路開口が、Z方向において、貫通穴開口より、ある程度、上方に位置している場合には、第4ガス流路66から噴出されたプラズマガスの流れが、加熱ガスによって阻害され、被処理体に適切にプラズマガスを照射できない虞がある。
このようなことに鑑みて、大気圧プラズマ発生装置10では、ガス流路開口が、Z方向において、貫通穴開口と同じ位置、若しくは、ガス流路開口が、Z方向において、貫通穴開口より上方に位置し、ガス流路開口と貫通穴開口とのZ方向における距離が2mm以下とされている。つまり、ガス流路開口が貫通穴70から突出することなく、ガス流路開口と貫通穴開口とのZ方向における距離X(図4参照)が0〜2mmとされている。これにより、第4ガス流路66から噴出されたプラズマガスの流れを阻害することなく、加熱ガスによってプラズマガスを好適に覆うことが可能となる。特に、ガス流路開口と貫通穴開口とのZ方向における距離を1mmとすることで、第4ガス流路66から噴出されたプラズマガスを、被処理体に向かって均一、かつ、直線的に流すことが可能となる。
具体的に、カバー22の貫通穴70から加熱ガスが噴出された状態で、第4ガス流路66の下端から処理ガスが噴出される際の処理ガスの流れを、図6〜図11に示し、それら図6〜図11を用いて説明する。図6〜図8は、第4ガス流路66から噴出される処理ガスを点状に示した図であり、図9〜図11は、第4ガス流路66から噴出される処理ガスを線状に示した図である。また、図6および図9は、ガス流路開口と貫通穴開口とのZ方向における距離Xが0mmとされた場合の処理ガスの流れを示した図であり、図7および図10は、ガス流路開口と貫通穴開口とのZ方向における距離Xが0.5mmとされた場合の処理ガスの流れを示した図であり、図8および図11は、ガス流路開口と貫通穴開口とのZ方向における距離Xが1mmとされた場合の処理ガスの流れを示した図である。なお、ガス流路開口のZ方向における位置、および、貫通穴開口のZ方向における位置を明確にするべく、ガス流路開口のZ方向における位置を、線110により示し、貫通穴開口のZ方向における位置を、線112により示す。
図6〜図8を比較して解るように、図8における処理ガスは、第4ガス流路66から、ある程度離れた個所であっても、密集した状態で記されているが、図6における処理ガスは、第4ガス流路66から、ある程度離れた個所において、拡散した状態で記されている。また、図7における処理ガスは、図6における処理ガスと図8における処理ガスと中間の状態で記されている。また、図9〜図11を比較して解るように、図11における処理ガスは、全体的に直線的に記されているが、図9における処理ガスは、両端部において屈曲した状態で記されている。また、図10における処理ガスは、図9における処理ガスと図11における処理ガスと中間の状態で記されている。つまり、ガス流路開口と貫通穴開口とのZ方向における距離を1mmとすることで、第4ガス流路66から噴出される処理ガスの流れを均一、かつ、直線的にすることが可能となる。このように、大気圧プラズマ発生装置10では、ガス流路開口と貫通穴開口とのZ方向における距離を1mmとすることで、第4ガス流路66から噴出される処理ガスを、被処理体に向けて真っ直ぐに照射するとともに、被処理体に均一に照射することが可能となる。
また、大気圧プラズマ発生装置10では、断面積Cのガス管82を流れる加熱ガスが、断面積B(>C)のカバーの内部に流入する。これにより、加熱ガスの流入速度を緩和することが可能となり、第4ガス流路66から噴出されたプラズマガスの流れを阻害することなく、加熱ガスをカバー22の内部に供給することが可能となる。また、カバー22の内部に加熱ガスを供給するための貫通穴72の対向する位置には、下部ハウジング34が配設されており、その下部ハウジング34の貫通穴72に対向する側面の面積Aは、ガス管82の断面積Cより大きい。このため、カバー22内に流入した加熱ガスは、下部ハウジング34の側面によって好適に拡散する。これにより、第4ガス流路66から噴出されたプラズマガスの流れを阻害することなく、加熱ガスをカバー22の内部に供給することが可能となる。さらに言えば、プラズマガスを噴出する第4ガス流路66の噴出口は、カバー22の貫通穴72と下部ハウジング34との間に位置しないように、配設されている。これにより、プラズマガスの流れを阻害することなく、加熱ガスをカバー22の内部に供給することが可能となる。
また、大気圧プラズマ発生装置10では、200℃以上の加熱ガスが、プラズマガスとともに、被処理体に向かって噴出されるため、加熱ガスによって被処理体が加熱され、その加熱された被処理体にプラズマ処理が行われる。これにより、被処理体の反応性が向上し、効果的にプラズマ処理を行うことが可能となる。なお、被処理体の加熱によりプラズマ処理を効果的に行うために、被処理体の表面温度が250℃以上となるような温度の加熱ガスを、加熱ガス供給装置14が供給することが望ましい。具体的には、加熱ガス供給源88から600℃〜800℃の加熱ガスを供給することが望ましい。
なお、加熱ガスが不活性ガスである場合には、加熱ガスが活性ガスである場合と比較して、被処理体の表面温度が低いため、加熱ガスの種類に応じて加熱ガスの温度を設定することが好ましい。具体的には、例えば、700℃に加熱された不活性ガスが加熱ガス供給源88によって供給された場合に、被処理体の表面温度は、250±10℃となる。一方、700℃に加熱された活性ガスが加熱ガス供給源88によって供給された場合に、被処理体の表面温度は、280±10℃となる。このように、同じ温度の加熱ガスが加熱ガス供給源88によって供給された場合であっても、加熱ガスが不活性ガスである場合の被処理体の表面温度は、加熱ガスが活性ガスである場合の被処理体の表面温度より低くなる。このため、それらの温度差を考慮して、加熱ガスの温度を設定することが好ましい。
ちなみに、上記実施例において、大気圧プラズマ発生装置10は、プラズマ発生装置の一例である。加熱ガス供給装置14は、ガス供給装置の一例である。ハウジング20は、ハウジングの一例である。カバー22は、カバーの一例である。下部ハウジング34の側面は、拡散壁の一例である。反応室38は、反応室の一例である。第1ガス流路50,第2ガス流路52,貫通穴56,凹部60,第3ガス流路62,第4ガス流路66は、ガス流路の一例である。貫通穴70は、貫通穴の一例である。貫通穴72は、供給穴の一例である。ガス管82は、供給筒の一例である。ガス流路開口は、噴出口の一例である。
なお、本発明は、上記実施例に限定されるものではなく、当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を施した種々の態様で実施することが可能である。具体的には、例えば、上記実施例では、1対の電極間で放電させ、その放電によりプラズマを発生させる大気圧プラズマ発生装置10に、本発明が適用されているが、1対の電極間だけでなく、反応室38の壁面に沿って放電し、その放電によりプラズマを発生させるプラズマ発生装置に、本発明を適用することが可能である。
10:大気圧プラズマ発生装置(プラズマ発生装置) 14:加熱ガス供給装置(ガス供給装置) 20:ハウジング 22:カバー 34:下部ハウジング(拡散壁) 38:反応室 50:第1ガス流路(ガス流路) 52:第2ガス流路(ガス流路) 56:貫通穴(ガス流路) 60:凹部(ガス流路) 62:第3ガス流路(ガス流路) 66:第4ガス流路(ガス流路) 70:貫通穴 72:貫通穴(供給穴) 82:ガス管(供給筒)

Claims (4)

  1. 処理ガスをプラズマ化させる反応室が形成されたハウジングと、
    前記ハウジングに形成され、前記反応室においてプラズマ化されたプラズマガスを前記ハウジングから噴出させるための噴出口と、
    少なくとも前記噴出口を覆う状態で前記ハウジングに設けられたカバーと、
    前記カバーの内部に窒素ガスを供給するガス供給装置と、
    前記噴出口の先端が内側に位置するように、前記カバーに形成された貫通穴と
    を備えるプラズマ発生装置であって、
    前記ガス供給装置が、窒素ガスを供給するための供給筒を有し、
    前記プラズマ発生装置が、
    前記カバーの内部にガスを供給するための前記供給筒に繋がる供給穴に対向するように、前記カバーの内部に配設され、前記カバーの内部に供給された窒素ガスを拡散させる拡散壁を備え、
    前記拡散壁の前記供給穴に対向する面の面積が、前記供給筒の径方向の断面積より大きいことを特徴とするプラズマ発生装置において、
    前記供給筒はプラズマガスの噴出方向と直交する方向に開口しているプラズマ発生装置。
  2. 前記ハウジングに、前記反応室と前記噴出口とを繋ぐガス流路が形成されており、
    前記ガス流路が、クランク状に屈曲していることを特徴とする請求項1に記載のプラズマ発生装置。
  3. 前記噴出口が、
    前記供給穴と前記拡散壁との間以外の箇所に配設されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のプラズマ発生装置。
  4. 前記噴出口の先端と、前記貫通穴の前記カバーの外壁面への開口との間の距離が、前記噴出口から噴出されるプラズマガスの噴出方向において、0〜2mmであることを特徴とする請求項1ないし請求項3の何れか1つに記載のプラズマ発生装置。
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