JP6765121B2 - 配向指数の導出方法、コンピュータープログラムおよび装置 - Google Patents

配向指数の導出方法、コンピュータープログラムおよび装置 Download PDF

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    • G01N21/64Fluorescence; Phosphorescence

Description

本発明は、発光性ゲスト分子の配向指数を導出する配向指数の導出方法、その方法を用いたコンピュータープログラムおよび装置に関する。
有機エレクトロルミネッセンス素子(有機EL素子)などの有機発光素子では、発光体の基板表面に対する分子配向の状態が素子の性能に大きく影響することが知られており、その発光体の分子配向を制御することで素子の性能を改善しようとする研究が盛んに行われている。例えば、発光性ゲストがホスト中に分散した薄膜(以下「ホストゲスト膜」という)を基板上に有する有機EL素子については、発光性ゲストを基板表面に対して水平方向に分子配向させることにより、発光性ゲストの分子配向がランダムである場合に比べて、光取出し効率や外部量子効率が顕著に向上したことが報告されている。
ところで、膜中での発光性ゲストの分子配向を適切に制御するには、その発光性ゲストの配向状態を調査して把握することが必要であり、具体的には、調査対象となる膜から、発光性ゲストの分子配向と相関する何らかのデータを取得し、そのデータに基づいて発光性ゲストの分子配向の状態を知ることが必要になる。
そうした発光性ゲストの分子配向を調査する方法として、角度依存PL測定により得られた放射パターンを用いる方法が提案されている(非特許文献1、2参照。)。角度依存PL測定とは、TMモード(Transverse-Magnetic Mode)の励起光を、入射角度を変えながらホストゲスト膜に照射して発光を観測し、その発光強度の入射角度依存性(放射パターン)を測定するものである。上記の各文献に記載された方法では、調査対象となる膜に角度依存PL測定を行って放射パターンを取得するとともに、発光性ゲスト分子のモデルとなる遷移双極子の配向を様々に変えて放射パターンをシミュレートし、光学モード解析を行って、角度依存PL測定により得られた放射パターンを最もよく再現するシミュレーションパターンを探索する。その探索されたシミュレーションパターンでの遷移双極子の配向条件から、調査対象の膜における発光性ゲストの分子配向を判定する。
Frischeisen, J. et al, Appl. Phys. Lett. 2010, 96, 073302. Brutting, W. et al, Phys. Status Solidi A 2013, 210, 44-66.
上記のように、従来提案されている発光性ゲストの分子配向を調査する方法では、具体的な調査対象毎に、光学モード解析を行って、角度依存PL測定により得られた放射パターンを再現するシミュレーションパターンを探索し、発光性ゲストの分子配向を判定する。ここで、光学モード解析を行うには、専門知識が必要であるうえに、手順が複雑で分かりにくく、ノウハウや経験に頼らざるを得ないのが実情である。そのため、従来の方法では、限られた人材しか膜中での発光性ゲストの分子配向を調査することができず、また、その調査を効率よく行うことができないという問題があった。
そこで本発明者らは、このような従来技術の課題を解決するために、ホストゲスト膜の角度依存PL測定により取得されるデータから、発光性ゲストの分子配向を簡単に調査することができる配向指数の導出方法を提供することを目的として検討を進めた。さらに、ホストゲスト膜の角度依存PL測定により取得されるデータから、発光性ゲストの配向指数を簡単な演算」ステップで算出することができるコンピュータープログラムおよび装置を提供することを目的として検討を進めた。
上記の目的を達成するために鋭意検討を進めた結果、本発明者らは、ホストゲスト膜の角度依存PL測定により得られる放射パターンにおいて、特に、40〜60°の範囲に出現する発光ピークのピーク強度ISPが発光性ゲストの分子配向の違いに応じて敏感に変化することを見出した。そして、そのピーク強度ISPと発光性ゲストの配向指数と関数ξとで空間を作成して、ピーク強度ISPと配向指数の関係式を導くとともに、その関係式と関数ξを関係づける関係式を導くことにより、ホストゲスト膜について測定したピーク強度ISPとパラメータの値を関係式に代入して、誰でも簡単に配向指数が導出できるようになることを見出した。
本発明は、これらの知見に基づいて提案されたものであり、具体的に以下の構成を有する。
[1] ホストとホスト中に分散した発光性ゲストを含む膜について、その膜界面の法線に対する角度が40〜60°である範囲で、入射角度を連続的に変えながら励起光を照射したときに観測される発光スペクトルのピーク強度と、発光性ゲストの配向指数と、関数とで空間を作成したときに、その空間に含まれるプロットを記述しうる関数ξを導き、前記関数ξを用いて、ピーク強度ISPと配向指数の関係式を作成しておく第1工程と、ホストとホスト中に分散した発光性ゲストを含む膜に、その膜界面の法線に対する角度が40〜60°である範囲で、入射角度を連続的に変えながら励起光を照射して発光スペクトルを観測し、前記発光スペクトルのピーク強度を前記関係式のISPに代入して前記発光性ゲストの配向指数を導出する第2工程を有する、配向指数の導出方法。
[2] 前記配向指数が配向秩序パラメータSである、[1]に記載の配向指数の導出方法。
[3] 前記第1工程で用いる膜が、遷移双極子を発光性ゲスト分子に見立てたモデルとしての膜である、[1]または[2]に記載の配向指数の導出方法。
[4] 前記空間をシミュレーションを用いて作成する、[1]〜[3]のいずれか1項に記載の配向指数の導出方法。
[5] 前記シミュレーションがフォトニックモード密度シミュレーションである、[4]に記載の配向指数の導出方法。
[6] 前記関係式がシグモイド関数である、[1]〜[5]のいずれか1項に記載の配向指数の導出方法。
[7] 前記関数ξが、膜の屈折率norg、空気の屈折率nairおよび励起光の波長λの少なくとも1つをパラメータとする値である、[1]〜[6]のいずれか1項に記載の配向指数の導出方法。
[8] 前記関係式と前記関数ξを関連付ける関係式が、式の中に指数関数を含む、[1]〜[7]のいずれか1項に記載の配向指数の導出方法。
[9] 前記関係式が下記式(1)で表されるIspの関数である、[1]に記載の配向指数の導出方法。
Figure 0006765121
[式(15)において、norgはホストとホスト中に分散した発光性ゲストを含む膜の屈折率を表し、nairは空気の屈折率を表す。 ]
[10] 前記膜の厚さが20nm以下である[1]〜[9]のいずれか1項に記載の配向指数の導出方法。
[11] 前記膜が基板上に設けられている、[1]〜[10]のいずれか1項に記載の配向指数の導出方法。
[12] 前記膜の基板との界面から励起光を入射させる、[11]に記載の配向指数の導出方法。
[13] 前記励起光がTMモードの励起光である、[1]〜[12]に記載の配向指数の導出方法。
[14] [1]に記載の方法により、観測された発光スペクトルのピーク強度から配向指数を導出するコンピュータープログラム。
[15] 角度依存フォトルミネッセンス測定機器と、その測定機器により観測された発光スペクトルピーク強度から[1]に記載の方法により配向指数を導出するソフトウェアとを有する装置。
本発明の配向指数の導出方法によれば、ホストゲスト膜の角度依存PL測定により取得した40〜60°でのピーク強度ISPを、作成した関係式のISPに代入することにより、発光性ゲストの配向指数を容易に導出することができ、その配向指数から、ホストゲスト膜中での発光性ゲストの分子配向の状態を精度よく知ることができる。また、本発明のコンピュータープログラムによれば、ホストゲスト膜の角度依存PL測定で取得したピーク強度ISPから、簡単な演算ステップでホストゲスト膜の配向指数を導出することができる。さらに、本発明の装置では、ホストゲスト膜の角度依存PL測定と、その角度依存PL測定により取得されたピーク強度ISPからの配向指数の導出を一台で行うことができるため、配向指数の導出にかかる操作を簡略化することができ、ホストゲスト膜の配向指数の調査を効率よく行うことができる。
角度依存PL測定を説明するための模式図である。 角度依存PL測定により観測される放射パターンのシミュレーション結果を示すグラフである。 ピーク強度ISPと配向秩序パラメータSsimと関数ξ1とで作成したSsim-ISP1空間を表す斜視図である。 ピーク強度ISPと配向秩序パラメータSsimと関数ξ2とで作成したSsim-ISP2空間を表す斜視図である。 図4に示すSsim-ISP2空間をSsim-ISP座標平面側から見て作成したSsim-ISP散布図(相関図)である。 図4に示すSsim-ISP2空間をISP2座標平面側から見て作成した散布図(相関図)であり、(a)はb-ξ2相関図、(b)はm-ξ2相関図、(c)はh-ξ2相関図、(d)はr-ξ2相関図である。 式(10)で表されるS-ISP関係式と式(11)〜(15)で表される各関係式を用いて形成したScalc-ISP2面を、図4に示すSsim-ISP2空間に重ねて作成した斜視図である。 本発明の装置が備える角度依存フォトルミネッセンス測定機器の一例を示す構成図である。
以下において、本発明の内容について詳細に説明する。以下に記載する構成要件の説明は、本発明の代表的な実施態様や具体例に基づいてなされることがあるが、本発明はそのような実施態様や具体例に限定されるものではない。なお、本明細書において「〜」を用いて表される数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値を下限値および上限値として含む範囲を意味する。
<配向指数の導出方法>
本発明で配向指数を導出するのは、ホストとそのホスト中に分散した発光性ゲストを含む膜に含まれる発光性ゲストの配向指数である。以下の説明では、「ホストとそのホスト中に分散した発光性ゲストを含む膜」を「ホストゲスト膜」という。
以下において、まず、配向指数を導出対象としてのホストゲスト膜について説明する。
[配向指数の導出対象となる膜(ホストゲスト膜)]
本発明で配向指数の導出対象となる膜は、ホストとそのホスト中に分散した発光性ゲストを含むホストゲスト膜である。本発明における「発光性ゲスト」とは、励起光の照射により発光する材料であって、ホスト中に分散した状態で存在するものである。発光性ゲストは、蛍光材料、遅延蛍光材料、燐光材料のいずれであってもよく、それらの2種類以上を組み合わせた材料であってもよい。また、発光性ゲストは、有機化合物および金属錯体のいずれで構成されていてもよく、それらを組み合わせて構成されていてもよい。本発明における「ホスト」とは、発光性ゲストを分散させた状態で支持するマトリックス材として機能するものであり、有機化合物からなることが好ましく、100℃以上のガラス転移温度を有する有機化合物であることがより好ましい。ホストのガラス転移温度は熱重量示差熱分析により測定することができる。
ホストゲスト膜における発光性ゲストの含有量は、特に限定されないが、ホストゲスト膜全量に対して0.1重量%以上であることが好ましく、1重量%以上であることがより好ましく、また、50重量%以下であることが好ましく、20重量%以下であることがより好ましく、10重量%以下であることがさらに好ましい。
ホストゲスト膜は、発光性ゲストとホストのみから構成されていてもよいし、その他の材料を含んでいてもよい。その他の材料として、発光性ゲストの発光を助長するアシストドーパント等を挙げることができる。
ホストゲスト膜の膜厚は、20nm以下が好ましく、10〜20nmがより好ましい。また、発光を測定する測定機器の測定波長の1/20以下の膜厚にすることが好ましい。
ホストゲスト膜は、基板に支持されていることが好ましい。この基板については、特に制限はなく、従来から有機発光素子等に慣用されているものであればよく、例えば、ガラス、溶融シリカ、透明プラスチック、石英(溶融シリカ)、シリコンなどからなるものを用いることができる。
[配向指数の導出方法の各工程]
次に、本発明の配向指数の導出方法の各工程について説明する。
本発明の配向指数の導出方法では、ホストとホスト中に分散した発光性ゲストを含む膜について、その膜界面の法線に対する角度が40〜60°である範囲で、入射角度を連続的に変えながら励起光を照射したときに観測される発光スペクトルのピーク強度ISPと、発光性ゲストの配向指数と、関数とで空間を作成したときに、その空間に含まれるプロットを記述しうる関数ξを導き、関数ξを用いて、ピーク強度ISPと配向指数の関係式を作成しておく第1工程と、ホストとホスト中に分散した発光性ゲストを含む膜に、その膜界面の法線に対する角度が40〜60°である範囲で、入射角度を連続的に変えながら励起光を照射して発光スペクトルを観測し、前記発光スペクトルのピーク強度を関係式のISPに代入して発光性ゲストの配向指数を導出する第2工程を有する。
本発明の第1工程で用いるホストゲスト膜は、ピーク強度ISPと配向指数の関係式を作成するのに使用するモデルとしての膜であり、実際のホストゲスト膜であってもよいし、遷移双極子を発光性ゲスト分子に見立てた疑似モデルであってもよい。疑似モデルの発光スペクトル(後述の「放射パターン」)は、フォトニックモード密度シミュレーション(シミュレーションによる角度依存PL測定)により取得することができ、そのフォトニックモード密度シミュレーションは、市販のソフトウェア(例えばフラキシム社製:setfos 3.4)を使用して行うことができる。
ホストゲスト膜の膜界面に入射角度を連続的に変えながら励起光を照射することで観測される発光スペクトルは、言い換えれば、発光強度の入射角度依存性を表す発光スペクトルである。本明細書中では、このホストゲスト膜の膜界面に入射角度を連続的に変えながら励起光を照射して発光スペクトルを観測することを、角度依存PL測定といい、角度依存PL測定により得られる発光スペクトルを「放射パターン」という。また、本発明において、「膜界面の法線に対する角度が40〜60°である範囲で、入射角度を連続的に変えながら励起光を照射したときに観測される発光スペクトル」、および、「膜界面の法線に対する角度が40〜60°である範囲で、入射角度を連続的に変えながら励起光を照射して発光スペクトルを観測する」の「発光スペクトル」は、放射パターンのうち、入射角度が40〜60°の範囲にある発光スペクトルであり、その「発光スペクトルのピーク強度」とは、入射角度が40〜60°の範囲にある発光スペクトルの発光強度の最大値のことをいう。本明細書中では、この入射角度が40〜60°の範囲にある発光スペクトルのピーク強度を、「ピーク強度Isp」または「40〜60°でのピーク強度」ということがある。
本発明において、ホストゲスト膜の膜界面に照射する「励起光」は、ホストゲスト膜に照射したときに、そのホストゲスト膜に発光を生じさせる光であり、TMモード((Transverse-Magnetic Mode)の励起光であることが好ましい。励起光には、例えばホストゲスト膜について観測した励起スペクトルで、発光ピークに対応する波長範囲の光を用いることができ、その励起スペクトルのうちで発光強度が最大になる波長の光を用いることがより好ましい。
また、励起光を、入射角度を連続的に変えながら照射するとは、具体的には、図1に示すように、ホストゲスト膜1の界面1a上の任意の箇所に法線zを設定し、その箇所(法線zの接点)を入射位置として、励起光の入射方向をx−z座標上で変えながら励起光を照射することであり、ここで言う「入射角度」は、その法線Lzと励起光の入射方向とのなす角度θである。
励起光を入射させるホストゲスト膜1の界面1aは、空気との界面であってもよいし、ホストゲスト膜を支持する基板との界面であってもよいが、基板2との界面であることが好ましい。
本発明における「配向指数」は、発光性ゲストの分子配向の指標となる数値であり、その数値から発光性ゲストの分子配向の状態が把握できるものであれば、いかなるものであってもよい。例えば、配向方向毎の遷移双極子の存在確率で定義される数値を配向指数として用いることができ、具体例として配向秩序パラメータSや下記式(2)、(3)で定義されるΘv、Θh等を挙げることができる。
配向秩序パラメータSは、下記式(1)で定義される。
Figure 0006765121
式(1)において、pは遷移双極子の存在確率を表す記号であり、pxは膜界面の面内方向に配向している遷移双極子の存在確率を表し、pzは膜界面の直交方向に配向している遷移双極子の存在確率を表し、px+py+pz=1である。なお、ここで考慮すべき遷移双極子の異方性はz軸の周りの1軸異方性であるため、pxおよびpyはいずれも膜界面の面内方向に配向している遷移双極子の存在確率を表し、px=py≠pzであることとする。配向秩序パラメータSは、−0.5〜1.0の値域を有する数値であり、−0.5であるとき、遷移双極子の配向が完全な水平配向であることを意味し、0であるとき、遷移双極子の配向がランダムであることを意味し、1であるとき、遷移双極子の配向が完全な垂直配向であることを意味する。ホストゲスト膜の配向秩序パラメータSの好ましい範囲は、−0.50〜0.05であり、より好ましくは−0.50〜−0.30であり、さらに好ましくは−0.50〜−0.40である。配向秩序パラメータSが上記の範囲であるホストゲスト膜は、発光性ゲストの水平配向度が高いことにより、有機発光素子の発光層を構成したとき、高い光取出し効率を得ることができる。
Θv、Θhは、下記式(2)、(3)で定義されるものである。
Figure 0006765121
式(2)、(3)において、px、py、pzの定義および説明については、式(1)におけるpx、py、pzの定義および説明を参照することができる。Θvは、全ての遷移双極子のうち、膜界面の直交方向に配向しているものの割合を表し、Θhは、すべての双極子のうち、膜界面の面内方向に配向しているものの割合を表す。
配向秩序パラメータとΘvは、下記式(4)および(5)で表される関係を有し、相互に変換することができる。
Figure 0006765121
また、ΘvとΘhは、下記式(6)および(7)で表される関係を有し、この関係式と上記の式(4)、(5)を用いることにより、配向秩序パラメータSとΘhも相互に変換することができる。
Figure 0006765121
本発明における「関数」および「関数ξ」は、その値が変化することで、ピーク強度ISPと配向指数の相関図が変化するパラメータによって定義される関数であり、「関数ξ」は、さらにピーク強度と発光性ゲストの配向指数と関数ξとで作成したとき、その空間に含まれるプロットを記述しうるものである。ここで、関数が空間に含まれるプロットを記述しうるか否かは、その空間に含まれるプロットを面で繋げた連続面が滑らかな面であるか否かを指標に判断することができる。その具体的な判断方法については、後述の[配向指数の導出方法の実施形態]において説明する。関数ξは、ホストゲスト膜の屈折率norg、基板の屈折率nsub、励起光の波長λの少なくとも1つをパラメータとする関数であることがこのましい。ホストゲスト膜、基板、空気の屈折率は分光エリプソメトリーより測定することができる。
また、「ピーク強度ISPと発光性ゲストの配向指数と関数とで作成される空間」は、ピーク強度ISP、配向指数および関数の各値をそれぞれ表す3本の数直線を座標軸とする空間座標により形成される空間のことをいう。
本発明の配向指数の導出方法では、第1工程で、上記のような空間を作成することで導かれる関数ξを用いて、ピーク強度ISPと発光性ゲストの配向指数の関係式を作成しておく。そして、第2工程で、ホストゲスト膜の角度依存PL測定により取得された40〜60°でのピーク強度を、関係式のISPに代入することで発光性ゲストの配向指数を導く。
このように、本発明によれば、ホストゲスト膜の発光性ゲストの配向指数を極めて簡単な計算により導くことができるため、その発光性ゲストの分子配向の状態を、誰でも簡単に調査することができるようになる。そのため、性能に優れた有機発光素子の開発を大いに推進することができる。
[配向指数の導出方法の実施形態]
次に、本発明の配向指数の導出方法を、配向指数として配向秩序パラメータSを導く場合を例にして説明する。ただし、本発明における配向指数の導出方法は、以下の具体例によって限定的に解釈されるべきものではない。
本実施形態では、遷移双極子を発光性ゲスト分子に見立てたホストゲスト膜の疑似モデルを用い、その放射パターンをソフトウェアsetfos 3.4を使用したフォトニックモード密度シミュレーションにより取得する。ホストゲスト膜は基板上に設けられており、ホストゲスト膜の基板との界面から励起光を入射し、ホストゲスト膜の膜厚の1/2の位置にある遷移双極子からの発光を観測することとする。また、ホストゲスト膜の厚さdは20nmに設定し、基板の屈折率nsubは、ガラスの屈折率と同じ1.524に設定し、配向秩序パラメータSsimは、ソフトウェアの変数パラメータΘvを上記の式(4)により変換して求めることとする。
まず、放射パターンの典型例として、配向秩序パラメータSが−0.5〜0.05の範囲で異なる各ホストゲスト膜に、入射角度θを0〜89°の範囲で変化させながら励起光を照射した場合のシミュレーションによる放射パターンを図2に示す。ここでは、ホストゲスト膜の屈折率norgを1.6に設定し、励起光の波長λを400nmに設定した。
図2の各放射パターンを見ると、いずれも入射角度θが40〜60°の範囲に発光ピークが出現しており、その発光ピークのピーク強度が、配向秩序パラメータSの増加に依存して有意に増加していることがわかる。このことから、放射パターンにおける40〜60°でのピーク強度は、配向秩序パラメータSを確定する変数として有効であることがわかる。
これを前提に、本実施形態では、第1工程において、放射パターンにおける40〜60°でのピーク強度ISPと配向秩序パラメータSの関係式を作成し、第2工程において、その関係式を用いてホストゲスト膜の配向秩序パラメータSを導く。以下に、各工程の手順を詳細に説明する。
(第1工程)
第1工程では、まず、モデルとなるホストゲスト膜について、膜界面の法線に対する角度が40〜60°の範囲で、入射角度を連続的に変えながら励起光を照射したときに観測される発光スペクトル(放射パターンのうち40〜60°の範囲での発光スペクトル)のピーク強度ISPと、発光性ゲストの配向指数と、関数とで空間を作成する。ここで、本実施形態における配向指数は配向秩序パラメータSである。
この空間は、放射パターンの40〜60°でのピーク強度ISPを横軸とし、配向秩序パラメータSsimを縦軸とするSsim-ISP散布図を、関数の値毎に複数取得し、その関数の値の順に並べることで作成することができる。
ここで関数は、その値が変化することで、ピーク強度ISPと配向指数の相関図が変化するパラメータによって定義される関数であり、ホストゲスト膜の屈折率norg、基板の屈折率nsub、励起光の波長λの少なくとも1つをパラメータとする関数であることが好ましい。関数の具体例としては、下記式(8)で表される関数ξ1、下記式(9)で表される関数ξ2等を挙げることができる。また、式(8)で表される関数ξ1を用いてシミュレーションにより作成したSsim−ISP−ξ1空間を図3に示し、式(9)で表される関数ξ2を用いてシミュレーションにより作成したSsim−ISP−ξ2空間を図4に示す。
Figure 0006765121
次に、作成した空間に含まれるプロットを記述しうる関数ξを導く。関数が空間に含まれるプロットを記述しうるか否かは、例えば、その空間内のプロットを連続させた連続面が滑らかな面であるか否かを指標に判断することができる。本実施形態では、複数のSsim−ISP散布図を連続させた連続面が滑らかな曲面である場合、その関数は、空間に含まれるプロットを記述しうるものであると判断する。
ここで、図3、4を比較すると、図3に示すSsim−ISP−ξ1空間のSsim−ISP散布図を連続させた連続面を想定すると、その連続面は凹面と凸面を有しており、滑らかな曲面を構成しないことがわかる。これに対して、図4に示すSsim−ISP−ξ2空間のSsim−ISP散布図から想定される連続面は滑らかな曲面になる。このことから、関数ξ1および関数ξ2のうちでは、関数ξ2を用いて関係式を作成することが好ましいことがわかる。
次に、関数ξ2を用いてピーク強度ISPと配向秩序パラメータSのScalc-ISP2関係式を作成する。関係式は、作成した空間内で形成されている散布図の形状を、既知の関数で表される相関図と対比し、その中で、散布図と形状が近似する相関図を表す関数を、散布図にフィットするように修飾することで作成することができる。
例えば、図4に示すSsim-ISP2空間については、以下の手順で関係式を作成することができる。
まず、ピーク強度ISPと配向秩序パラメータSの関係を表すScalc-ISP関係式を導くため、Ssim-ISP2空間をSsim-ISP座標平面側(右側面側)から見た散布図を図5の座標上にプロットで示す。ここで、図5を見ると、ピーク強度ISPと配向秩序パラメータSのSsim-ISP散布図は、シグモイド様のカーブを形成していることがわかる。そこで、シグモイド関数をSsim-ISP散布図にフィットするように修飾すると、下記式(10)のScalc-ISP関係式を導くことができる。式(10)で表される相関図を、図5の座標にシグモイド曲線として示すと、式(10)で表されるシグモイド曲線は、シミュレーションによるSsim-ISP散布図とよく一致していることがわかる。
Figure 0006765121
[式(10)において、はが0であるときのの値を表し、はシグモイド曲線の最大値を表し、はが/2であるときのを表し、はのに対する増加率を表す。]
次に、図4に示すSsim-ISP2空間をIsp-ξ2座標平面側(上面側)から見て、そのb、m、h、r(ただし、下付き添え字「ξ2、d、nsub」を省略する)を座標上にプロットしたもの(散布図)を図6に示す。図6から、b、m、h、rは、それぞれ関数ξ2に対して指数関数様の依存性を示していることがわかる。そこで、指数関数を各散布図にフィットするように修飾すると、関数ξ2を変数とする下記式(11)〜(14)の関係式を導くことができる。この式(11)〜(14)で表される相関図を、図6の座標に線グラフで表すと、その式(11)〜(14)で表されるグラフは、シミュレーションによる散布図とよく一致していることがわかる。
Figure 0006765121
[式(15)において、norgはホストとホスト中に分散した発光性ゲストを含む膜の屈折率を表し、nairは空気の屈折率を表す。 ]
ここで、式(11)〜(14)におけるa、a'、a''、a''、k、k'、k''、k'''、c'、c''、c'''、e、e'''、およびe'''(ただし、下付き添え字「d,nsub」を省略する)は、基板の屈折率nsubと膜厚dによって決まる定数である。各定数の具体的な数値を表1に示す。
Figure 0006765121
また、式(10)のScalc-ISP関係式により、式(11)〜(15)の各関係式を用いて形成したScalc-ISP2面を、図4に示すSsim-ISP2空間に重ねて作成したS-ISP2空間を図7に示す。図7に示すように、Scalc-ISP2面は、シミュレーションによるSsim-ISP2空間の散布図とよく重なっている。これらのことから、式(10)のScalc-ISP関係式と、式(11)〜(15)の各関係式を用いることにより、シミュレーションにより得られる配向秩序パラメータSsimを精度よく再現できることがわかる。
(第2工程)
第2工程では、配向指数の導出対象となるホストゲスト膜に、その膜界面の法線に対する角度が40〜60°である範囲で、入射角度を連続的に変えながら励起光を照射して発光スペクトル(放射パターンのうち40〜60°の範囲での発光スペクトル)を観測し、その発光スペクトルのピーク強度を関係式のISPに代入して発光性ゲストの配向指数を導出する。
本実施形態では、式(11)〜(15)を代入した式(10)のScalc-ISP関係式を用い、観測した放射パターンにおける40〜60°でのピーク強度をScalc-ISP関係式のISPに代入するとともに、対応する数値をパラメータに代入してホストゲスト膜に含まれる発光性ゲストの配向秩序パラメータSを算出する。
上記のように、式(10)で表されるScalc-ISP関係式と式(11)〜(15)の各関係式で表されるScalc-ISP2面は、シミュレーションにより得た空間内のSsim-ISP2散布図とよく一致しているため、上記のような計算により、その発光性ゲストの配向秩序パラメータSを精度よく導くことができ、その導かれた配向秩序パラメータSから、発光性ゲストの分子配向の状態を的確に知ることができる。
<コンピュータープログラム>
次に、本発明のコンピュータープログラムについて説明する。
本発明のコンピュータープログラムは、本発明の配向指数の導出方法により、観測された発光スペクトルのピーク強度から配向指数を導出することを特徴とする。
本発明の配向指数の導出方法についての説明と好ましい範囲、具体例については、<配向指数の導出方法>の欄における記載を参照することができる。このコンピュータープログラムによれば、ピーク強度Ispと配向指数の関係式に、観測されたピーク強度と特定のパラメータの値を代入するという簡単な演算ステップで、ホストゲスト膜の配向指数を導出することができる。
<装置>
次に、本発明の装置について説明する。
本発明の装置は、角度依存フォトルミネッセンス測定機器(角度依存PL測定機器)と、その測定機器により観測された発光スペクトルのピーク強度から、本発明の配向指数の導出方法により配向指数を導出するソフトウェアとを有することを特徴とする。
本発明の配向指数の導出方法についての説明と好ましい範囲、具体例については、<配向指数の導出方法>の欄における記載を参照することができる。
角度依存フォトルミネッセンス測定機器は、配向指数の導出対象となる膜に、その膜界面の法線に対する角度が40〜60°である範囲で、入射角度を連続的に変えながら励起光を照射して発光スペクトルを観測するものである。
角度依存フォトルミネッセンス測定機器は、例えば図8に示すように、配向指数の導出対象となる膜1が設けられた基板2を設置する回転台101と、設置された膜1へ励起光を照射する励起光源102と、膜1から放射される光を受光して発光スペクトルを測定する光検出部103を有する。光検出部103は、配向指数の導出対象(膜)側から順に、ロングパスフィルター、偏光子、コリメータ、分光器が配置されて構成されている。
この角度依存フォトルミネッセンス測定機器では、膜1が設けられた基板2を、基板2の表面が回転台101の設置面と直交するように設置する。これにより、回転台の回転により、励起光源から膜へ入射する励起光の入射角度が連続的に変化し、光検出部において、発光強度の入射角度依存性を表す発光スペクトル(放射パターン)を取得することができる。
本発明の装置では、ホストゲスト膜の角度依存PL測定と、その角度依存PL測定により取得されたピーク強度ISPからの配向指数の導出を一台で行うことができるため、配向指数の導出にかかる操作を簡略化することができ、ホストゲスト膜の配向指数の調査を容易に行うことができる。
また、この装置により、例えば、式(10)のScalc-ISP関係式により、式(11)〜(15)の各関係式を用いて配向秩序パラメータSを導くには、表1に記載された定数の対応関係をあらかじめソフトに読み込ませておき、配向指数の調査の際に、配向指数の導出対象の基板の屈折率(nsub)と膜厚(d)のデータと、機器で測定されたIspを入力する。これにより、簡単にS配向秩序パラメータSを取得することができる。
以下に実施例を挙げて本発明の特徴をさらに具体的に説明する。以下に示す材料、処理内容、処理手順等は、本発明の趣旨を逸脱しない限り適宜変更することができる。したがって、本発明の範囲は以下に示す具体例により限定的に解釈されるべきものではない。なお、ホストゲスト膜の配向秩序パラメータSの計算は、ソフトウェア(フラキシム社製:setfos 3.4)を用い、フォトニックモード密度シミュレーションによって行った。
(実施例1)
10-[4-(4,6-ジフェニル-1,3,5-トリアジン-2-イル)フェニル]-10H-フェノキサジン(PXZ−TRZ)が(3,3-ジカルバゾール-9-イル)ビフェニル(mCBP)中に分散したホストゲスト膜、2,6-ビス(4-(10H-フェノキサジン-10-イル)フェニル)ベンゾ[1,2-d:5,4-d ']ビス(オキサゾール)(cis−BOX2)が4,4'-ビス(N-カルバゾリル)-1,1'-ビフェニル(CBP)中に分散したホストゲスト膜、9-[4-(4,6-ジフェニル-1,3,5-トリアジン-2-イル)フェニル]-N3、N3、N6、N6-テトラフェニル-9H-カルバゾール-3,6-ジアミン(DACT−II)がCBP中に分散したホストゲスト膜について、式(10)で表されるScalc-ISP関係式と、式(11)〜(15)で表される各関係式と、表2に示すパラメータの数値を用いて配向秩序パラメータScalcを計算した結果と、これらのホストゲスト膜について報告されている配向秩序パラメータSを表2に示す。
Figure 0006765121
表2中、参照文献[1]はChem. Mater. 2014, 26, 3665‐2671であり、参照文献[2]はAppl. Phys. Lett. 2016, 108, 241106であり、参照文献[3]はNat. Commun. 2015, 6, 8476である。
表2に示すように、式(10)のScalc-ISP関係式と、式(11)〜(15)の各関係式を用いて形成した配向秩序パラメータScalcは、報告されている配向秩序パラメータとよく一致していた。
本発明の配向係数の導出方法では、ホストゲスト膜の角度依存PL測定により取得した40〜60°でのピーク強度ISPを、作成した関係式の変数ISPに代入するという簡易な解析により配向指数を導くことができる。そのため、本発明によれば、誰でも簡単にホストゲスト膜に含まれる発光性ゲスト分子の配向状態を調査することができるため、性能に優れた有機発光素子の開発を大いに推進することができる。よって、本発明は産業上の利用可能性が高い。
1 ホストゲスト膜(膜)
2 基板
101 回転台
102 励起光源
103 光検出部

Claims (15)

  1. ホストとホスト中に分散した発光性ゲストを含む膜について、その膜界面の法線に対する角度が40〜60°である範囲で、入射角度を連続的に変えながら励起光を照射したときに観測される発光スペクトルのピーク強度ISPと、発光性ゲストの配向指数と、関数とで空間を作成したときに、その空間に含まれるプロットを記述しうる関数ξを導き、前記関数ξを用いて、ピーク強度ISPと配向指数の関係式を作成しておく第1工程と、
    ホストとホスト中に分散した発光性ゲストを含む膜に、その膜界面の法線に対する角度が40〜60°である範囲で、入射角度を連続的に変えながら励起光を照射して発光スペクトルを観測し、前記発光スペクトルのピーク強度を前記関係式のISPに代入して前記発光性ゲストの配向指数を導出する第2工程を有する、配向指数の導出方法。
  2. 前記配向指数が配向秩序パラメータSである、請求項1に記載の配向指数の導出方法。
  3. 前記第1工程で用いる膜が、遷移双極子を発光性ゲスト分子に見立てたモデルとしての膜である、請求項1または2に記載の配向指数の導出方法。
  4. 前記空間をシミュレーションを用いて作成する、請求項1〜3のいずれか1項に記載の配向指数の導出方法。
  5. 前記シミュレーションがフォトニックモード密度シミュレーションである、請求項4に記載の配向指数の導出方法。
  6. 前記関係式がシグモイド関数である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の配向指数の導出方法。
  7. 前記関数ξが、膜の屈折率norg、空気の屈折率nairおよび励起光の波長λの少なくとも1つをパラメータとする値である、請求項1〜6のいずれか1項に記載の配向指数の導出方法。
  8. 前記関係式と前記関数ξを関連付ける関係式が式の中に指数関数を含む、請求項1〜7のいずれか1項に記載の配向指数の導出方法。
  9. 前記関係式が下記式(1)で表されるIspの関数である、請求項1に記載の配向指数の導出方法。
    Figure 0006765121
    [式(15)において、norgはホストとホスト中に分散した発光性ゲストを含む膜の屈折率を表し、nairは空気の屈折率を表す。 ]
  10. 前記膜の厚さが20nm以下である請求項1〜9のいずれか1項に記載の配向指数の導出方法。
  11. 前記膜が基板上に設けられている、請求項1〜10のいずれか1項に記載の配向指数の導出方法。
  12. 前記膜の基板との界面から励起光を入射させる、請求項11に記載の配向指数の導出方法。
  13. 前記励起光がTMモードの励起光である、請求項1〜12に記載の配向指数の導出方法。
  14. 請求項1に記載の方法により、観測された発光スペクトルのピーク強度から配向指数を導出するコンピュータープログラム。
  15. 角度依存フォトルミネッセンス測定機器と、その測定機器により観測された発光スペクトルピーク強度から請求項1に記載の方法により配向指数を導出するソフトウェアとを有する装置。
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