JP6764243B2 - エンボスリングの組立て構造 - Google Patents

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Description

本発明は、複数プライの衛生薄葉紙のプライ剥離を防止するために行うエンボス加工に用いるエンボスリングの組立て構造に関する。特に、重ね合わされた帯状の複数枚の衛生薄葉紙の原紙に対して、その連続方向に沿って型押しすることで積層一体化するエンボス加工に用いられるエンボスリングの組立て構造に関する。
トイレットペーパーやティシューペーパーなどの衛生薄葉紙には、複数枚の原紙が重ねられた複数プライのものがある。このような複数プライの衛生薄葉紙は、使用の際に各原紙が剥離しないように、原紙同士がエンボス加工によって圧着され積層一体化されたものがある。
複数プライの衛生薄葉紙の製品例として、図8に2プライのトイレットペーパー101を巻いたトイレットロール100を示す。このトイレットロール100では、トイレットペーパー101の両縁(エッジ)に沿ってエンボス加工102部を有しており、使用時に各原紙101A,101Bがプライ剥離しないようにしている。
このようなエンボス加工は、エッジエンボス加工、ナーリング処理、コンタクトエンボス加工などとも称され、そのエンボス加工部102は、エッジエンボス、ナーリング処理、コンタクトエンボスなどとも称される。(本発明及び本明細書ではこのエンボス加工された部分をエッジエンボスという)。
このエッジエンボスを付与するためのエンボス加工は、重ね合わせた原紙を、周面に複数の凸部が所定のパターンで配列された比較的幅の狭いエンボスリングと、エンボスリングを受ける金属製又はゴム製の受けロールとの間を通すことにより行われる。
一方で、エッジエンボスは、プライ剥離の防止性とともに、紙面に目立たず配されていることが求められる。例えば、意匠性向上のために紙面全体に付与されるデザインエンボスの意匠性に影響を与えないように目立たないことが求められる。このようなエッジエンボスに対する要求から、近年、エッジエンボスを付与するエンボスリングでは、一つの凸部の大きさを小さくし、また、そのような小さい凸部を分散的に配置した凸部の配列パターンとする傾向にある。
しかしながら、このような凸部の大きさを小さくすることによって、凸部の耐摩耗性や耐破損性が低下し、エンボスリングのメンテナンス頻度が高まるという問題が生じている。
特にエッジエンボスを付与するエンボスリングは幅狭であるため、エッジエンボスを付与するエンボス加工時に、エンボスリングが紙面を跳ねるバウンシングという特有の現象が生じることがあり、これは凸部の破損や摩耗を促進する。
特開2015−123346号公報 特開2015−165832号公報 特開2015−066858号公報 特開2010−173267号公報 特開2007−143659号公報
そこで、本発明の主たる課題は、凸部の耐摩耗性や耐破損性に優れるエンボスリングの組立て構造を提供することにある。
上記課題を解決した本発明は次記のとおりである。
〔請求項1記載の発明〕
周面に複数の凸部を有するパターンリングと、このパターンリング内に挿通される挿通部を有するリングホルダーとを有するエンボスリングの組立て構造であって、
このエンボスリングは、複数プライの衛生薄葉紙のプライ剥離を防止するためのエンボス加工に用いるエッジエンボスリングであり、
材質がSKD61であるパターンリングと、
前記挿通部と、の間に、
材質が硬度70のニトリルゴムであり、かつ、半径方向の厚さが前記パターンリングの内径と前記挿通部の外径との差よりも0.5〜5%厚く、内径が前記挿通部の外径よりも0.5〜1.5%小さい緩衝リングが、圧入され、
かつ、パターンリングの端面とリングホルダーとの間に座金が介在され、
前記パターンリング、リングホルダー、緩衝リング及び座金が、軸心を一致させた状態で再分解・再組立て可能に組み立てられて、一体の円盤リング状をなしている、
ことを特徴とするエンボスリングの組立て構造。
〔請求項2記載の発明〕
前記パターンリングは、凸部の形状がパターンリングの軸心方向に対して平行な二辺を有する四角形となっているものである、請求項1記載のエンボスリングの組立て構造。
〔請求項3記載の発明〕
前記パターンリングは、周面の回転する方向に沿って凸部が並ぶ凸部列を複数列有し、その凸部列のうち両端に位置する凸部列の凸部同士が軸心方向に重なる位置にある、請求項2記載のエンボスリングの組立て構造。
(作用効果)
上記の本発明は、特にパターンリングと挿通部との間に緩衝リングを圧入して介在させた組立て構造と、そのパターンリングの材質と緩衝リングの材質との組み合わせと、緩衝リングの形状及び大きさによって特徴づけられる。
エンボスリングは、外周面に複数の凸部を有しているためエンボス加工時に振動が生ずる。また、上記のとおりエッジエンボスを付与するエンボス加工時には、エンボスリングが紙面を跳ねるバウンシングという特有の現象が生じることがある。
従来のエンボスリングでは、パターンリングの内径とリングホルダーの挿通部の外径がほぼ一致しており、挿通部にパターンリングが直接嵌合する組立て構造をとっている。このため、凸部が形成された外周面が紙面を走行する際の振動やバウンシングの衝撃が緩和されずパターンリング外周面に加わるため、凸部が破損しやすく、摩耗も早い。特に一つの凸部が小さい場合には、顕著となる。
本発明では、パターンリングと挿通部との間に緩衝リングを介在させるため、この緩衝リングがダンパーとなって、エンボス加工時に生ずるパターンリング外周面からの振動や衝撃が減衰される。
そして、特に本発明では、その緩衝リングを硬度70のニトリルゴム製とするとともに、パターンリングの材質をSKD61とする。本発明では、この緩衝リングの材質とパターンリングの材質との組み合わせによって、エンボス加工時に単にパターンリングの振動や衝撃の減衰のみならず、凸部の耐摩耗性と耐破損性が格段に向上する。
なお、従来のパターンリングの材質は、エンボス加工時の条件からして、冷間工具鋼の一種であり、耐摩耗性に優れるSKD11用いられている。しかし、この耐摩耗性に優れるSKD11と硬度70のニトリルゴム製の緩衝リングとの組み合わせでは、凸部の耐摩耗性と耐破損性はほとんど向上しない。本発明者らは、パターンリングとしては用いられていない熱間工具鋼であるSKD61の衝撃じん性の高さに着目し、これと緩衝リングの材質との組み合わせを検討したところ、凸部の耐摩耗性と耐破損性が格段に向上することを知見し、本発明に至った。
さらに、本発明では緩衝リングの大きさを、半径方向の厚さがパターンリングの内径と挿通部の外径との差よりも0.5〜5%厚く、内径が挿通部の外径よりも0.5〜1.5%小さいものとする。すなわち、本発明では、パターンリングと挿通部との間に緩衝リングが適度に圧入された状態の組立て構造となっている。このためパターンリングと挿通部との一体的性が高まり、また、過度にダンパー効果が働くことがなくなり、外周面の凸部が紙面に押されてエッジエンボスの付与が確実に行なわれるようになる。
以上のとおり本発明によれば、凸部の耐摩耗性や耐破損性に優れるエンボスリングの組立て構造が提供される。
本発明に係るエンボスリングの概略を示す正面図である 本発明に係るエンボスリングの組立構造を説明するための一部断面図である 図2におけるIII−III矢視図であり、本発明に係るエンボスリングの組立構造を説明するための側面図である。 本発明に係るエンボスリングの分解時を説明するための側面図である。 本発明に係るパターンリングの凸部の配置を説明するための概略図である。 本発明に係るエンボスリングの使用態様を説明するための概略図である。 本発明に係るエンボスリングの使用態様を説明するための他の概略図である。 エッジエンボスを有する2プライのトイレットロールの斜視図である。 実施例及び比較例のパターンリングの凸部の配置を説明するための平面図である。 本発明の実施例及び比較例の結果を示す凸部の拡大写真である。
次いで、本発明の実施形態を図1〜7を参照しながら以下に詳述する。
本実施形態に係るエンボスリング1は、図1〜4に示すように、周面に複数の凸部11を有するパターンリング10と、このパターンリング10内に挿通される筒状の挿通部21を有する一対のリングホルダー20,20と、挿通部21とパターンリング10との間に介在される緩衝リング30とを有し、さらにパターンリング10の端面とリングホルダー20との間に介在してパターンリング10とリングホルダー20との接触による摩耗を低減する座金50とを有しており、これらのリング状の各部材10、20、30、50が固定手段60によって軸心Xを一致させた状態で再分解・再組立て可能に組み立てられて、一体の円盤リング状のエンボスリング1に構成されている。なお、エンボスリング1の構成部材は、必ずしもこれらのみに限られるものではない。実施形態に応じて適宜の構成部材を有していてもよい。
パターンリング10は、周面の回転方向に沿って所定間隔で凸部11,11…が配置されているリング状の部材である。パターンリング10の幅及び厚みは、特に限定されない。また、図示の形態では、周面に矩形の凸部11が、回転方向に一定間隔で並ぶ列12が三列配置された形態となっているが、パターンリング10における凸部11の大きさ、高さ、形状、凸部11間の間隔、凸部11が並ぶ列数も限定されない。
但し、好ましい凸部11の形状は、図5に示すように、パターンリング10の軸心方向に対して平行な二辺11A、11Bを有する四角形である。この凸部11の形状では、エンボス加工時に凸部11が紙面に辺11Aから接触しはじめて、辺11Bから抜けていくことになる。凸部11の形状が、菱形、四角形或いは三角形であってその頂点から紙面に接する形状や、円形の頂面を有する形状などでは、凸部11が紙面に接し始める際にその頂点や円形の一点に過度に力が加わりやすく、凸部11の摩耗がその頂点等において進行しやすくなるが、上記のパターンリング10の軸心方向に対して平行な二辺11A,11Bを有する四角形の場合は、辺11Aで接触開始して、辺11Bで抜けるため一点に過度の力が加わり難く耐摩耗性に優れ、また、エンボスリング1の紙面への安定接触性にも優れる。
また、パターンリング10における凸部11の配置形態は、図5に示すように、周面の回転する方向に沿って凸部11が並ぶ凸部列12を複数列有し、その凸部列12のうち両端に位置する凸部列12A,12Bの凸部11同士が軸心方向に重なる位置にあるようにするのが好ましい(図中、重なる領域を符号Dで示す)。この凸部11の配置形態であるとエンボスリング1が紙面に接する際に特に軸心方向にブレ難くなり紙面へがたつくことなく安定的に接触しやすくなる。
このように好適な凸部11の形状、凸部11の配置形態とすることにより、パターンリング10と挿通部21との間に緩衝リング30を圧入して介在させた組立て構造と、そのパターンリング10の材質と緩衝リング30の材質との組み合わせと、緩衝リング30の形状及び大きさによる本発明の凸部11の耐摩耗性及び耐破損性の向上の作用効果が、より顕著なものとなる。
また、本実施形態のエンボスリング1では、特徴的にパターンリング10の材質が、JIS G 4404(2006)合金工具鋼鋼材で規定されるSKD61である。このSKD61は熱間工具鋼の一種であり、衝撃じん性に優れる。本発明では、パターンリング10の材質をSKD61とすることにより、リングホルダー20と緩衝リング30との組立て構造と、緩衝リング30の材質と相まって凸部11の耐摩耗性、耐破損性が向上する。この材質のパターンリング10における凸部11の形成は、公知の方法により行なうことができる。マシニング機での切削加工、ワイヤーカット(ワイヤー放電加工などとも称される)によって形成することができる。
他方、リングホルダー20は、平板環状のリング状板部22とその内周縁から軸心方向の一方側に突出する筒状の挿通部21を有し、この挿通部21の外径L1が、パターンリング10の内径L2よりも小さくなっており、前記挿通部21がパターンリング10との間に隙間が有る状態で挿入可能になっている。挿通部21の外径L1及びパターンリング10の内径L2は、限定されないが、エンボスリング1の一般的な大きさを考慮すれば、本発明では、挿通部21の外径L1が80〜120mm、パターンリング10の内径L2が100〜140mmとするのが適する。また、リングホルダー20のリング状板部22,22は、パターンリング10を挟み込んで固定する部分であり、座金50,50を介してパターンリング10を挟持する。リング状板部22は、座金50等を介してパターンリング10の端面側に押しあて可能な形状であればよい。なお、一対のリングホルダー20,20とする場合には、実質的に同素材、同型状であるのが望ましい。このようにすればエンボスリング1の軸心方向の重量差がなくなり安定的に回転しやすくなる。なお、図示の形態では、リングホルダー20を一対二つ有する形態であるが、リングホルダー20は一つとすることもできる。リング状板部22と同形状の押えリング(図示しない)を用いて、リングホルダー20のリング状板部22と押えリングとで、パターンリング10を挟持固定する組立て構造としてもよい。リングホルダー20の挿通部21の軸心側には、エンボスリング1を支持する支持軸70が挿通され、この支持軸70とリングホルダー20の挿通部21との間に、ベアリング軸受やベアリング軸受ユニット80が組み込まれ、エンボスリング1が支持軸70に対して回動自在に取り付けられる。
他方、本実施形態のエンボスリング1では、特徴的に挿通部21とパターンリング10との間に介在される緩衝リング30を有している。この緩衝リング30の材質は、硬度70のニトリルゴムである。ここで、緩衝リング30の材質の硬度70とは、JIS B 2401−1(2012)Oリングに規定するタイプA デュロメータ硬さである。また、ニトリルゴムは、一般用ニトリルゴム、燃料用ニトリルゴムの他、水素化ニトリルゴムとすることができる。本発明における緩衝リング30のより具体的な例は、JIS B 2401−1(2012)Oリングに規定されるNBR−70−1、NBR−70−2、HNBR−70である。
また、緩衝リング30は、半径方向の厚さL3(L3=緩衝リング30の外径−緩衝リング30の内径)がパターンリング10の内径L2と挿通部21の外径L1との差よりも0.5〜5%厚く、緩衝リング30の内径L4が挿通部21の外径L1よりも0.5〜1.5%小さい。したがって、緩衝リング30は、挿通部21とパターンリング10との間に圧入されて介在される。緩衝リング30の内径L4が挿通部21の外径L1よりも1.5%を超えて小さい場合には、緩衝リング30内に挿通部21を挿通させることが困難となり組立てが困難となる。また、0.5%未満の小ささであると、緩衝リング30が挿通部21に対して動きやすくなり、緩衝リング30とパターンリング10が挿通部21に対してしっかりと固定されず、緩衝リング30が挿通部21に対して空回りするおそれが生ずる。さらに、緩衝リング30の半径方向の厚さL3が、パターンリング10の内径L2と挿通部21の外径L1との差よりも5%を超えて厚いと、パターンリング10と挿通部21との間に緩衝リング30を介在させることが困難となりエンボスリング1の組立てが困難となる。また、緩衝リング30の半径方向の厚さL3が、パターンリング10の内径L2と挿通部21の外径L1との差よりも0.5%未満の厚さであるとパターンリング10が緩衝リング30に対して空回りするおそれが生ずる。ここで、緩衝リング30の具体的な半径方向の厚さL3としては、2〜38mm、好ましくは5〜30mmであり、特に好ましくは9〜14mmである。2mm未満であると、ダンパー機能が十分に発揮されないおそれがある。また、断面形状は、円形、四角形等であり、特に円形であると組立て時にパターンリング10と挿通部21との間に圧入しやすい。
また、本実施形態のエンボスリング1では、パターンリング10とリングホルダー20のリング状板部22との間に座金50を介在させている。座金50を介在させることでパターンリング10が軸方向へずれ動くことが効果的に抑制されるとともに、パターンリング10とリングホルダー20との接触による摩耗が低減される。座金50は必須ではないが、座金50によりパターンリング10の摩耗、ブレが小さくなるので配置するのが望ましい。座金50の材質は砲金が望ましい。
一方、実施形態に係るエンボスリング1は、上記のとおり各リング部材10,20,30,50が固定手段60によって再分解、再組立て可能に固定されて一体化されている。実施形態に係るエンボスリング1における固定手段60は、リングホルダー20のリング状板部22に設けられたネジ孔61にネジ部材62を螺合させることで行なうものとなっている。図示の形態では、ネジ部材62が最初に挿通される一方のリング状板部22の端がざぐり加工されているとともに、ネジ部材62の頭部が皿ビス形態となっており、ネジ部材62による固定が完了した際に一方のリング状板部22の側面とネジ部材62の頭部頂面とが面一となり、また、ネジ部材62の締付けによって生ずるリング状板部22による各部材の押圧による固定力が効果的に伝わるようになっている。なお、図示の実施形態では、固定手段60として、ネジ部材62をリングホルダー20等に形成したネジ孔61に螺合する構造としているが、固定手段60は、この例に限らず、例えば、リングホルダー20を雌ネジ部とせずに、単なる貫通孔としてネジ部材62を貫通させた上、ナットによって締付ける締結構造としてもよい。
次いで、本実施形態のエンボスリング1の使用について説明する。エンボスリング1は、図6及び図7に示されるように、例えば、クランプ2に固定される支持軸70の両端に対して、ボールベアリング軸受ユニット80等が挿通部21内に介在されるようにして回転自在に取り付ける。そして、複数の原反ロール90,90から単層の原紙91,91を繰り出し、その後に各原紙91,91を重ねて積層状態(積層状態の原紙は符号92とする)として、その積層状態でエンボスリング1と、このエンボスリング1を受ける金属製又はゴム製の受けロール3との間を通紙させて行なう。エンボスリング1と受けロール3との間を通過した積層状態の原紙92は後段の工程で巻き取られてロール状にされる等の処理がなされる。例えば、トイレットロールとするのであれば、トイレットロールの直径と同径に巻き取ってログと称されるロール状の中間製品とされ、ティシューペーパーとするのであれば、その後の折畳み設備へ供給するための原反ロールに巻き取られる。なお、図7では、エンボスリング1が上方、受けロール3が下方位置となっているがこれらロールの位置関係は、これに限られたものではなく、エンボスリング1と受けロール3の配置は、図7の位置と上下逆転していても良い。また、図7では、各々単層の原紙91を巻き取った原反ロール90から各々原紙91,91を繰り出しているが、予め複数枚が積層された原紙92を巻き取った原反ロールから原紙を繰出すようにしてもよい。
以下、さらに本発明の効果を実施例を示して説明する。本発明に係るエンボスリング(実施例1)と比較例1〜4のエンボスリングを用いて、約53,000,000mのトイレットペーパー原紙に対してエッジエンボスを付与するエンボス加工をおこなった後、エンボスリングの摩耗の具合を目視にて確認した。用いたトイレットペーパーは、米坪が16.5g/m2のトイレットペーパー原紙を2枚重ねにした2プライ構造のものであり、紙厚は210μm(2プライ)のものとした。
各例の凸部の形状、配置、エンボスリングの組立て構造、パターンリング及び緩衝リングの材質は、下記表1及び図9に示す。なお、実施例1及び比較例1、3、4の凸部の配置は、図9の(1)に示すものであり、比較例2は、図9の(2)に示すものである。また、結果は、表1及び図10(A)〜(E)に示す。この図10(A)〜(E)は、試験後のエンボスリングの凸部を撮影したものである。
Figure 0006764243
本発明の実施例である図10(A)と比較例である図10(B)〜(E)を対比してみると、明らかに本発明の実施例では凸部の摩耗、破損が少ない。
凸部の形状を変更した比較例2である図10(C)、従来例と同様に緩衝リングを配さない比較例3である図10(D)、硬度の異なるSKD11を用いた比較例4である図10(E)においては、凸部の摩耗が激しく破損も確認できる。また、特に、比較例1は、パターンリングの凸部形状及び凸部配置が実施例と同じであり、緩衝リングを組み込んでいる点も同じであるが、パターンリングの材質が、実施例と異なるSKD11としたものである。この比較例の図10(B)においても他の比較例と同様に、凸部の摩耗が激しく破損も確認できる。つまり、単に緩衝リングを配しただけでは、凸部の耐摩耗性や耐破損性は改善されない。本発明のようにパターンリングの材質をSKD61とする必要がある。
以上のとおり、凸部の耐摩耗性及び耐破損性において本発明の実施例では、比較例に比して明らかな優位性が確認できた。この試験結果から明らかなとおり、本発明に係るエンボスリングの組立て構造とすることで、凸部の耐摩耗性や耐破損性が向上する。
1…エンボスリング、2…クランプ、3…受けロール、10…パターンリング、11…凸部、11A,11B…凸部の辺、12,12A,12B…凸部の列、20…リングホルダー、21…挿通部、22…リング状板部、30…緩衝リング、50…座金、60…固定手段、61…ネジ孔、62…ネジ部材、70…支持軸、80…ベアリング軸受ユニット、L1…挿通部の外径、L2…パターンリングの内径、L3…緩衝リングの半径方向の厚さ、L4…緩衝リングの内径、90…原反ロール、91…原紙、92…積層状態の原紙。

Claims (3)

  1. 周面に複数の凸部を有するパターンリングと、このパターンリング内に挿通される挿通部を有するリングホルダーとを有しするエンボスリングの組立て構造であって、
    このエンボスリングは、複数プライの衛生薄葉紙のプライ剥離を防止するためのエンボス加工に用いるエッジエンボスリングであり、
    材質がSKD61であるパターンリングと、
    前記挿通部と、の間に、
    材質が硬度70のニトリルゴムであり、かつ、半径方向の厚さが前記パターンリングの内径と前記挿通部の外径との差よりも0.5〜5%厚く、内径が前記挿通部の外径よりも0.5〜1.5%小さい緩衝リングが、圧入され、
    かつ、パターンリングの端面とリングホルダーとの間に座金が介在され、
    前記パターンリング、リングホルダー、緩衝リング及び座金が、軸心を一致させた状態で再分解・再組立て可能に組み立てられて、一体の円盤リング状をなしている、
    ことを特徴とするエンボスリングの組立て構造。
  2. 前記パターンリングは、凸部の形状がパターンリングの軸心方向に対して平行な二辺を有する四角形となっているものである、請求項1記載のエンボスリングの組立て構造。
  3. 前記パターンリングは、周面の回転する方向に沿って凸部が並ぶ凸部列を複数列有し、その凸部列のうち両端に位置する凸部列の凸部同士が軸心方向に重なる位置にある、請求項2記載のエンボスリングの組立て構造。
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