JP6763074B1 - ラインフィルタ - Google Patents

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Abstract

【課題】ノーマルモードインダクタンスのばらつきを抑制しつつ、電源ラインのコモンモードノイズを除去できるラインフィルタを提供すること。【解決手段】ラインフィルタ10は、ケース30と、2つのコイル部62とを備えている。ケース30は、コア20を収容した円環形状の環状部32と、環状部32に囲まれた孔部34とを有している。環状部36は、コイル部62に夫々対応する2つの被巻回部40と、2つの仕切部50とを有している。被巻回部40の夫々は、周方向において隣り合う2つの被巻回部40を仕切っている。孔部34には、隔壁36が設けられている。隔壁36は、孔部34を、被巻回部40に夫々対応する2つの通過孔38に分割している。コイル部62の夫々は、対応する通過孔38を通過しつつ、対応する被巻回部40に巻回されている。被巻回部40の夫々には、コイル部62の巻回を夫々ガイドする複数のガイド突起42が設けられている。【選択図】図2

Description

本発明は、コモンモードノイズを除去するためのラインフィルタに関する。
例えば、特許文献1には、このタイプのラインフィルタが開示されている。
特許文献1に開示されたコモンモードチョークコイル(ラインフィルタ)は、トロイダルコア(コア)と、トロイダルコアを収容した環形状のコアケース(ケース)と、2本の巻線(コイル)とを備えている。ケースは、仕切りによって、2つの部位(被巻回部)に仕切られている。2本のコイルは、2つの被巻回部に夫々巻回されており、仕切りによって互いに絶縁されている。
特開2000−228310
ラインフィルタのコイルは、電源ラインに接続される場合がある。この場合、コイルに大電流が流れるため、太いコイルを使用する必要がある。また、コアは、多くの場合、導電体である軟磁性金属を含んでいる。従って、コアを絶縁体からなるケースに収容して、コイルとコアとの間を確実に絶縁する必要がある。加えて、2本のコイルは、絶縁体によって互いに隔てることが好ましい。しかしながら、上述のような対策を施したラインフィルタをいくつか試作してみると、ノーマルモードインダクタンスが大きくばらつく。
そこで、本発明は、ノーマルモードインダクタンスのばらつきを抑制しつつ、電源ラインのコモンモードノイズを除去できるラインフィルタを提供することを目的とする。
コイルを電源ラインに接続する場合、コイルの巻回数は、必要なコモンモードインダクタンスが得られ、且つ、大電流に起因するコイルの発熱を抑制できるように設計する必要がある。本発明の発明者は、上述の設計によれば巻回数が比較的小さくなり、コイルをケース上に疎らに巻回すべき場合があることに気づいた。しかしながら、環形状のケースに太いコイルを疎らに巻回する場合、巻回工程を自動化し難い。即ち、巻回工程を、作業者の手作業に頼る必要がある。本発明の発明者は、手作業に頼った巻回工程において、2本のコイルが必ずしも同様に巻回されず、この結果、ノーマルモードインダクタンスがばらつくことを見出した。本発明は、この知見に基づき、以下のラインフィルタを提供する。
本発明は、第1のラインフィルタとして、
磁性体からなるコアと、絶縁体からなるケースと、N本(Nは、2以上の整数)のコイルとを備えたラインフィルタであって、
前記ケースは、環状部と、孔部とを有しており、
前記環状部は、所定方向に沿って延びる軸を囲む円環形状を有しており、前記所定方向と直交する周方向に沿って延びており、
前記コアは、前記環状部の内部に収容されており、
前記孔部は、前記所定方向と直交する直交平面において前記環状部に囲まれており、
前記環状部には、前記コイルに夫々対応するN個の被巻回部と、N個の仕切部とが設けられており、
前記被巻回部及び前記仕切部は、前記周方向に沿って交互に配置されており、
前記仕切部の夫々は、前記周方向において隣り合う2つの前記被巻回部を仕切っており、
前記孔部には、隔壁が設けられており、
前記隔壁は、前記直交平面において前記仕切部に繋がっており、これにより、前記孔部を、前記被巻回部に夫々対応するN個の通過孔に分割しており、
前記通過孔は、前記直交平面において、前記隔壁によって互いに隔てられており、
前記通過孔の夫々は、前記所定方向に沿って前記ケースを貫通しており、且つ、前記直交平面において、対応する前記被巻回部と隣接しており、
前記コイルの夫々は、コイル部を有しており、
前記コイル部の夫々は、対応する前記通過孔を通過しつつ、対応する前記被巻回部に巻回されており、
前記被巻回部の夫々には、複数のガイド突起が設けられており、
前記コイル部の夫々は、前記周方向において隣り合う2つの前記ガイド突起の間に、少なくとも部分的に位置している
ラインフィルタを提供する。
また、本発明は、第2のラインフィルタとして、第1のラインフィルタであって、
前記コイル部の夫々は、対応する前記被巻回部のみに巻回されている
ラインフィルタを提供する。
また、本発明は、第3のラインフィルタとして、第1又は第2のラインフィルタであって、
前記環状部は、第1面と、第2面と、外周面とを有しており、
前記第1面及び前記第2面は、前記所定方向における前記環状部の両側に夫々位置する平面であり、
前記外周面は、前記所定方向において前記第1面と前記第2面との間に位置する面であり、前記直交平面における前記環状部の外周に沿って延びており、
前記ガイド突起の夫々は、前記外周面上に設けられており、前記直交平面における前記環状部の外側に向かって突出しており、
前記コイル部の夫々において、前記周方向において隣り合う2つの前記ガイド突起の間に位置する部位は、前記外周面から離れている
ラインフィルタを提供する。
また、本発明は、第4のラインフィルタとして、第3のラインフィルタであって、
前記環状部は、第1曲面と、第2曲面とを有しており、
前記外周面は、前記所定方向と平行に延びており、
前記第1曲面及び前記第2曲面の夫々は、前記所定方向と交差しており、
前記第1曲面は、前記所定方向において前記第1面と前記外周面との間に位置しており、
前記第2曲面は、前記所定方向において前記第2面と前記外周面との間に位置しており、
前記ガイド突起の夫々は、前記外周面上にのみ設けられており、且つ、前記第1曲面及び前記第2曲面の夫々から離れている
ラインフィルタを提供する。
また、本発明は、第5のラインフィルタとして、第4のラインフィルタであって、
前記ガイド突起の夫々は、前記所定方向において前記第1曲面及び前記第2曲面の夫々から離れている
ラインフィルタを提供する。
また、本発明は、第6のラインフィルタとして、第4のラインフィルタであって、
前記ガイド突起の夫々は、前記直交平面において前記第1曲面及び前記第2曲面の夫々から離れている
ラインフィルタを提供する。
また、本発明は、第7のラインフィルタとして、第1から第6までのラインフィルタのいずれかであって、
前記コイル部の夫々は、丸線のマグネットワイヤから形成されている
ラインフィルタを提供する。
また、本発明は、第8のラインフィルタとして、第7のラインフィルタであって、
前記丸線の線径は、0.8mm以上である
ラインフィルタを提供する。
また、本発明は、第9のラインフィルタとして、第7又は第8のラインフィルタであって、
前記ガイド突起の夫々は、前記直交平面における前記環状部の外側に向かって、前記丸線の半径以上の距離だけ突出している
ラインフィルタを提供する。
また、本発明は、第10のラインフィルタとして、第1から第9までのラインフィルタのいずれかであって、
前記被巻回部の夫々には、3つ以上のガイド突起が設けられており、
前記被巻回部の夫々における前記ガイド突起は、前記周方向に沿って等間隔に配置されている
ラインフィルタを提供する。
また、本発明は、第11のラインフィルタとして、第1から第10までのラインフィルタのいずれかであって、
前記環状部における前記ガイド突起は、前記軸と直交する所定線について線対称に配置されている
ラインフィルタを提供する。
また、本発明は、第12のラインフィルタとして、第1から第11までのラインフィルタのいずれかであって、
前記コイル部の夫々において、前記周方向において隣り合う2つの前記ガイド突起の間に位置する部位の巻回数は、4以下である
ラインフィルタを提供する。
本発明によれば、コアは、絶縁体からなるケースに収容されており、これにより、コアとコイル部との間が確実に絶縁されている。また、仕切部の夫々は、周方向において隣り合う2つの被巻回部を仕切っており、且つ、ケースの隔壁は、ケースの孔部を、N個のコイル部が夫々通過するN個の通過孔に分割している。このように形成した仕切部及び隔壁は、N個のコイル部を互いに絶縁できる。上述の構造により、本発明のラインフィルタは、電源ラインに接続可能である。また、本発明によれば、被巻回部の夫々に、複数のガイド突起が設けられている。作業者は、ガイド突起の間にコイルを巻回することで、N本のコイルを互いに同様に巻回でき、これにより、ノーマルモードインダクタンスのばらつきを抑制できる。即ち、本発明によれば、ノーマルモードインダクタンスのばらつきを抑制しつつ、電源ラインのコモンモードノイズを除去できるラインフィルタを提供できる。
本発明の実施の形態によるラインフィルタを示す斜視図である。ラインフィルタの仮想的な中心軸を破線で描画している。 図1のラインフィルタを示す正面図である。ケースに収容されたコアの輪郭、及び、コモンモードノイズによって生じる磁束を2点鎖線で描画している。ラインフィルタの一部(1点鎖線で囲んだ部分)を拡大して描画している。 図1のラインフィルタを示す背面図である。ラインフィルタの一部(1点鎖線で囲んだ部分)を拡大して描画している。 図1のラインフィルタを示す側面図である。 図1のラインフィルタを示す底面図である。 図2のラインフィルタのコアを示す斜視図である。コアの仮想的な中心軸を破線で描画している。 図1のラインフィルタのケースを示す正面図である。ケースの仮想的な対称線を破線で描画している。ケースの一部(1点鎖線で囲んだ部分)を拡大して描画している。拡大図において、コイル部の一部の輪郭を破線で描画している。 図7のケースを示す背面図である。 図7のケースを示す側面図である。 図7のケースを示す別の側面図である。 図7のケースを示す上面図である。ケースの仮想的な中心軸を破線で描画している。ケースの隠れた内側の面を1点鎖線で描画している。 図7のケースを示す底面図である。 図1のラインフィルタの変形例を示す斜視図である。ラインフィルタの仮想的な中心軸を破線で描画している。 図13のラインフィルタを示す上面図である。ケースの仮想的な対称線を破線で描画している。 図13のラインフィルタを示す底面図である。 図13のラインフィルタの付加部材を示す斜視図である。 図1のラインフィルタの別の変形例を示す斜視図である。ラインフィルタの仮想的な中心軸を破線で描画している。 図17のラインフィルタを示す上面図である。ケースの仮想的な対称線を破線で描画している。 図17のラインフィルタを示す底面図である。
図1から図3までを参照すると、本発明の実施の形態によるラインフィルタ10は、磁性体からなるコア20(図2及び図6参照)と、絶縁体からなるケース30と、2本のコイル60とを備えている。コア20は、ケース30に収容されている。コイル60の夫々は、ケース30に巻回されている。後述するように、本実施の形態のラインフィルタ10は、電源回路(図示せず)等の大電流回路のコモンモードチョークコイルとして適している。但し、本発明は、これに限られない。例えば、本発明は、通信回路(図示せず)のコモンモードチョークコイルにも適用可能である。
以下、ラインフィルタ10の構造について説明する。
図6を参照すると、本実施の形態のコア20は、フェライト,ナノ結晶材等の軟磁性金属材料からなる。但し、本発明は、これに限られず、コア20が必要な磁気特性を有する限り、コア20の材料は、特に限定されない。
コア20は、トロイダルコアであり、軸AX(コア20の中心軸)を中心とする円環形状を有している。詳しくは、コア20は、内周面22と、外周面24と、中心孔28とを有している。中心孔28は、コア20に形成された空間であり、軸AXに沿ってコア20を貫通している。内周面22は、軸AXと直交する直交平面におけるコア20の内周を規定している。外周面24は、直交平面におけるコア20の外周を規定している。
内周面22及び外周面24の夫々は、直交平面において円形状を有しており直線状に延びる部位を有していない。特に、本実施の形態の内周面22及び外周面24の夫々は、直交平面において真円形状を有している。但し、本発明は、これに限られない。例えば、内周面22及び外周面24の夫々は、直交平面において楕円形状を有していてもよい。
本実施の形態のコア20は、一体成型された単一の磁性部材である。コア20は、磁気ギャップ等の切れ目を有していない。即ち、内周面22は、直交平面において中心孔28を切れ目なく囲んでいる。但し、本発明は、これに限られない。例えば、コア20は、複数の磁性部材を含んでいてもよいし、磁気ギャップを有していてもよい。
図1を参照すると、本実施の形態のケース30は、PBT(ポリブチレンテレフタレート),PET(ポリエチレンテレフタレート),フェノール等のプラスチック樹脂からなる。但し、本発明は、これに限られず、ケース30が必要な絶縁性を有している限り、ケース30の材料は、特に限定されない。
本実施の形態のケース30は、2つの部材(第1部材302及び第2部材304)を含んでいる。図1及び図2を参照すると、第1部材302及び第2部材304は、上述した材料から互いに別体にモールド成型された後に、圧粉成型したコア20をケース30の内部に収容するようにして互いに組み合わされている。但し、本発明は、これに限られない。例えば、コア20を圧粉成型した後に所定の金型(図示せず)に入れ、この金型を使用して、樹脂をケース30の形状にモールド成型してもよい。即ち、ケース30は、単一の部材であってもよい。一方、ケース30は、3つ以上の部材を含んでいてもよい。
図1から図3までを参照すると、ケース30は、環状部32と、孔部34とを有している。環状部32は、コア20(図2及び図6参照)に対応した形状を有している。より具体的には、環状部32は、所定方向(X方向)に沿って延びる軸AX(コア20の中心軸)を囲む円環形状(楕円環形状等の形状を含む)を有している。軸AXは、ケース30のYZ平面における中心点CP(重心)を通過している。環状部32は、所定方向(X方向)と直交する周方向(C方向)に沿って延びている。周方向は、中心点CPを中心とする円周方向である。図1から図3までを参照すると、孔部34は、X方向と直交する直交平面(YZ平面)において環状部32に囲まれている。孔部34は、X方向に沿ってケース30を貫通している。
図2を参照すると、コア20は、ケース30の環状部32の内部に収容されている。コア20は、YZ平面において周方向(C方向)に沿って連続して延びており、これにより、周方向に沿って延びる1つの閉磁路MCが形成されている。
図1を参照すると、本実施の形態のラインフィルタ10は、軸AXが前後方向(X方向)に沿って延びるようにして回路基板(図示せず)に搭載される。即ち、本実施の形態によれば、所定方向は、前後方向(X方向)であり、直交平面は、垂直面(YZ平面)である。但し、本発明は、これに限られず、前後方向等の方向は、相対的な方向を示しているに過ぎない。
図1を参照すると、本実施の形態のコイル60の夫々は、絶縁体によって被覆された丸線60Xのマグネットワイヤである。より具体的には、コイル60の夫々は、銅,アルミニウム等の金属からなる丸型の導電線を1本のみ備えている。導電線は、絶縁体によって被覆されている。即ち、コイル60の断面形状は、円形である。但し、本発明は、これに限られない。例えば、コイル60は、平角線であってもよい。
図1から図5までを参照すると、本実施の形態のコイル60の夫々は、コイル部62と、2つの端子部68とを有している。図2を参照すると、2本のコイル60のコイル部62は、X方向と直交する横方向(Y方向)における環状部32の両側に夫々巻回されており、これにより1つの閉磁路MCを共有している。図5を参照すると、コイル60の夫々において、2つの端子部68は、コイル部62から引き出されており、X方向及びY方向と直交する上下方向(Z方向)において下方(−Z方向)に向かって延びている。本実施の形態によれば、端子部68の夫々は、コイル60の一部であり、コイル部62と一体に形成されている。但し、本発明は、これに限られない。例えば、端子部68の夫々は、コイル部62に溶接されていてもよい。
図1を参照すると、ラインフィルタ10を使用する際、端子部68は、回路基板(図示せず)の電源ライン(図示せず)に夫々接続される。電源ラインに接続したコイル60は、コイル60を流れる大電流に起因して発熱し、これにより破損するおそれがある。コイル60の発熱量を低減するため、コイル60として太い導電線を使用する必要がある。
本実施の形態によれば、コイル60の夫々は、太い丸線60Xのマグネットワイヤであり、大電流が流れても発熱し難い。即ち、本実施の形態のコイル部62の夫々は、丸線60Xのマグネットワイヤから形成されており、大きな線径を有している。図5を参照すると、丸線60Xの線径WDは、コイル60の発熱を低減するという観点から大きい方が好ましい。より具体的には、丸線60Xの線径WDは、0.8mm以上であることが好ましく、1.0mm以上であることが更に好ましい。
以下、ラインフィルタ10の構造及び機能について更に詳しく説明する。
図2及び図3を参照すると、ケース30の環状部32には、コイル60に夫々対応する2つの被巻回部40と、2つの仕切部50とが設けられている。本実施の形態によれば、被巻回部40及び仕切部50の夫々は、環状部32の一部である。即ち、環状部32は、2つの被巻回部40と、2つの仕切部50とを有している。被巻回部40の夫々は、対応するコイル60を巻回するための部位である。仕切部50の夫々は、隣り合う2つの被巻回部40を互いに隔てて仕切るための部位である。被巻回部40及び仕切部50は、周方向(C方向)に沿って交互に配置されている。被巻回部40の夫々は、周方向に沿って円弧状に延びている。仕切部50の夫々は、周方向において隣り合う2つの被巻回部40を仕切っている(即ち、互いに隔てている)。
本実施の形態によれば、仕切部50の夫々は、周方向(C方向)において隣り合う2つの被巻回部40を互いに完全に隔てている。被巻回部40及び仕切部50は、他の部位を介することなく互いに繋がっており、これにより1つの環を形成している。即ち、本実施の形態の環状部32は、被巻回部40及び仕切部50のみを有している。但し、本発明は、これに限られない。例えば、環状部32は、周方向において被巻回部40と仕切部50との間に位置する他の部位を有していてもよい。
図7、図8、図11及び図12を参照すると、本実施の形態の仕切部50の夫々は、X方向に沿って延びる三角柱形状を有している。即ち、仕切部50の夫々は、YZ平面において三角形状を有している。また、仕切部50の夫々は、周方向(C方向)と直交する平面において被巻回部40から張り出している。詳しくは、仕切部50の夫々は、被巻回部40からYZ平面における外側及び内側に張り出している。加えて、仕切部50の夫々は、被巻回部40から前方(+X方向)及び後方(−X方向)に張り出している。但し、隣り合う2つの被巻回部40を互いに隔てている限り、仕切部50の構造は、特に限定されない。
図1から図3までを参照すると、ケース30の孔部34には、隔壁36が設けられている。本実施の形態の隔壁36は、XZ平面と平行に延びる壁である。隔壁36は、2つの仕切部50をZ方向に互いに連結している。詳しくは、隔壁36は、YZ平面において、中心点CPを通過しつつ2つの仕切部50に繋がっている。この構造を別の観点から説明すると、隔壁36は、仕切部50に夫々対応する2つの垂直壁362(図2参照)を有している。垂直壁362の夫々は、平板形状の壁であり、YZ平面において、中心点CPから、対応する仕切部50まで延びている。
図9及び図10を参照すると、隔壁36は、X方向において、仕切部50の前端(+X側の端)と後端(−X側の端)との間を延びている。ケース30をY方向に沿って見たとき、被巻回部40のうちの一つが視認できる一方、被巻回部40のうちの他の一つは、仕切部50及び隔壁36によって隠されており視認できない。換言すれば、仕切部50及び隔壁36は、2つの被巻回部40を互いに完全に隔てている。
図2及び図3を参照すると、隔壁36は、孔部34を、被巻回部40に夫々対応する2つの空間(通過孔38)に分割している。通過孔38は、YZ平面において、隔壁36によって互いに隔てられている。通過孔38の夫々は、X方向に沿ってケース30を貫通している。通過孔38の夫々は、YZ平面において、対応する被巻回部40と隣接している一方、他の被巻回部40から離れている。
通過孔38は、コイル60に夫々対応して設けられている。コイル部62の夫々は、対応する通過孔38を通過しつつ、対応する被巻回部40に巻回されている。本実施の形態によれば、コイル部62の夫々は、対応する被巻回部40のみに巻回されている。また、コイル部62の夫々は、2つの仕切部50の少なくとも一方から僅かに離れている。但し、本発明は、これに限られない。例えば、コイル部62の夫々は、2つの仕切部50に接触していてもよい。
図1及び図4を参照すると、ラインフィルタ10をY方向に沿って見たとき、コイル部62のうちの一つを視認できる一方、コイル部62のうちの他の一つは、仕切部50及び隔壁36によって殆ど隠されている。換言すれば、仕切部50及び隔壁36は、2つの被巻回部40に夫々巻回された2つのコイル部62を互いに略完全に隔てている。
図2を参照すると、コア20は、導電体である軟磁性金属を含んでいる一方、絶縁体からなるケース30に収容されており、これにより、コア20とコイル部62とは、互いに絶縁されている。また、2つのコイル部62は、仕切部50及び隔壁36によって互いに隔ててられ絶縁されている。この構造によれば、ラインフィルタ10は、大電流が流れる電源ライン(図示せず)に接続可能である。
ラインフィルタ10を電源ライン(図示せず)に接続すると、2本のコイル60にノーマルモードの電流が流れる。このとき、電流に乗ったコモンモードのノイズに起因して、コイル部62に夫々対応する磁束FCR及び磁束FCLが生じる。磁束FCR及び磁束FCLは、閉磁路MCに沿って互いに同じ向きに流れる。ラインフィルタ10は、この磁束FCR及び磁束FCLによるコモンモードインダクタンス(Lc)を有し、これによりコモンモードのノイズを除去できる。即ち、ラインフィルタ10は、コモンモードチョークコイルとして動作する。
磁束FCR及び磁束FCLは、基本的には閉磁路MCに沿って流れる。但し、その一部は漏れ磁束としてラインフィルタ10の外部に放出される。ラインフィルタ10は、この漏れ磁束に起因して、ノーマルモードインダクタンス(Ln)を有する。Lnは、ばらつき易い。例えば、Lnは、コア20とコイル部62との間の位置関係によって容易に変わる。Lnが設計値に比べて大きく変わると、2本のコイル60に付加されたノーマルモードの電流は、予期しない影響を受けるおそれがある。例えば、実際のLnの値がLnの設計値よりも低い場合には、ノイズ除去効果が弱まるおそれがある。一方、実際のLnの値がLnの設計値よりも高い場合には、ノーマルモードの磁束によりコア20が磁気飽和するおそれがある。
ノーマルモードインダクタンス(Ln)のばらつきを抑制するという観点から、2本のコイル60は、環状部32に均一且つ同様に巻回することが好ましい。また、コイル60の巻回数は、必要なコモンモードインダクタンス(Lc)が得られ、且つ、大電流に起因するコイル60の発熱を抑制できるように設計する必要がある。
図1から図5までを参照すると、コイル60の巻回数を上述のように設計した場合、巻回数は、比較的小さくなりがちである。巻回数が小さくなると、コイル60を疎らに巻回することになる。しかしながら、円環形状の環状部32に太いコイル60を疎らに巻回する場合、巻回工程を自動化し難い。図2及び図3を参照すると、孔部34が隔壁36によって小さな通過孔38に分割されているため、巻回工程の自動化が更に難しい。即ち、巻回工程を、作業者の手作業に頼る必要がある。手作業に頼った巻回工程においては、2本のコイル60が必ずしも同様に巻回されず、この結果、ノーマルモードインダクタンス(Ln)がばらつくおそれがある。
一方、本実施の形態のラインフィルタ10は、ノーマルモードインダクタンス(Ln)のばらつきを抑制可能な構造を有している。以下、この構造について説明する。
図7及び図8を参照すると、被巻回部40の夫々には、複数のガイド突起42が設けられている。ガイド突起42は、作業者がコイル60を被巻回部40に夫々巻回する際、コイル60の巻回をガイドする。より具体的には、作業者は、ガイド突起42の間にコイル60を巻回することで、2本のコイル60を、位置ずれなく互いに同様に巻回でき、これにより、ノーマルモードインダクタンス(Ln)のばらつきを抑制できる。即ち、本実施の形態によれば、ノーマルモードインダクタンスのばらつきを抑制しつつ、電源ライン(図示せず)のコモンモードノイズ(Lc)を除去できるラインフィルタ10(図1参照)を提供できる。
図2及び図3を参照すると、本実施の形態によれば、コイル部62の夫々は、端子部68が引き出された部位を除き、殆どの部位が、周方向(C方向)において隣り合う2つのガイド突起42の間に巻回されて位置している。この構造によれば、コイル部62を位置ずれなく巻回し易い。但し、本発明は、これに限られない。コイル部62の夫々は、周方向において隣り合う2つのガイド突起42の間に、少なくとも部分的に位置していればよい。
図7及び図8を参照すると、本実施の形態によれば、コイル部62の夫々において、周方向(C方向)において隣り合う2つのガイド突起42の間に位置する部位の巻回数(以下、「突起間巻回数」という。)は1である。即ち、隣り合う2つのガイド突起42の間には、コイル部62が1回だけ巻回されている。隣り合う2つのガイド突起42の間の周方向における距離は、丸線60Xの線径よりも僅かに大きい。この構造によれば、コイル部62を位置ずれなく同様に巻回し易い。
一方、太いコイル60を使用する場合、突起間巻回数が4を超えると、ガイド突起42間のコイル部62の巻き順が乱れ易くなる。巻き順が乱れると、巻線使用量の変化による抵抗値の変化といった特性のばらつきが生じるおそれがある。従って、突起間巻回数は、4以下であることが好ましい。また、隣り合う2つのガイド突起42の間の周方向における距離は、丸線60Xの線径×突起間巻回数よりも僅かに大きいことが好ましい。
図2及び図3を参照すると、本実施の形態によれば、コイル部62の夫々は、ガイド突起42の間に互いに重ならないように巻回されている。この配置によれば、コイル部62の夫々を均一に巻回し易く、且つ、大電流に起因するコイル60の破損を防止し易い。但し、本発明は、これに限られず、コイル部62の夫々の配置は、必要に応じて変形可能である。
図2、図3、図7及び図8を参照すると、本実施の形態の被巻回部40の夫々には、9つの(即ち、3つ以上の)ガイド突起42が設けられている。被巻回部40の夫々におけるガイド突起42は、周方向(C方向)に沿って等間隔に配置されている。この配置によれば、コイル60の夫々を均一に巻回し易い。但し、本発明は、これに限られない。例えば、被巻回部40の夫々におけるガイド突起42の数は、コイル部62の必要な巻回数に合せて設定すればよく、2以上であればよい。また、被巻回部40の夫々におけるガイド突起42の配置は、必要に応じて変形可能である。
本実施の形態によれば、環状部32におけるガイド突起42は、軸AXと直交する所定線PL(図7参照)について線対称に配置されている。本実施の形態の所定線PLは、中心点CPを通過しつつZ方向に沿って延びる線である。換言すれば、環状部32の2つの被巻回部40におけるガイド突起42は、軸AXについて2回対称に配置されている。この配置によれば、2本のコイル60を互いに同様に巻回し易い。但し、本発明は、これに限られず、環状部32におけるガイド突起42の配置は、必要に応じて変形可能である。
図7から図12までを参照すると、本実施の形態のガイド突起42の夫々は、直方体形状を有している。即ち、ガイド突起42の夫々は、周方向(C方向)に部分的に張り出した張出部を有していない。仮に、ガイド突起42の夫々の先端に、張出部が形成されている場合、ガイド突起42の間にコイル60(図1参照)を巻回し難い。本実施の形態によれば、ガイド突起42の夫々に、このような張出部が設けられていないため、コイル60を容易に巻回できる。
本実施の形態の環状部32は、外周面320と、第1面322と、第2面324と、第1曲面326と、第2曲面328とを有している。本実施の形態によれば、外周面320、第1面322、第2面324、第1曲面326及び第2曲面328の夫々は、周方向(C方向)において仕切部50によって2つの部位に分離されており、これにより、被巻回部40の夫々にのみ形成されている。但し、本発明は、これに限られない。例えば、外周面320は、仕切部50を含めて、環状部32全体に形成されていてもよい。
第1面322及び第2面324は、X方向における環状部32の両側に夫々位置する平面であり、YZ平面と平行に延びている。外周面320は、X方向において第1面322と第2面324との間に位置する面である。外周面320は、X方向と平行に延びており、且つ、YZ平面における環状部32の外周に沿って延びている。即ち、外周面320は、周方向(C方向)に沿って延びる円柱面の一部である。
第1曲面326は、X方向において第1面322と外周面320との間に位置している。第2曲面328は、X方向において第2面324と外周面320との間に位置している。第1曲面326及び第2曲面328の夫々は、X方向と交差している。詳しくは、図7及び図8を参照すると、第1曲面326及び第2曲面328の夫々は、YZ平面において外周面320に沿って延びている。図11を参照すると、軸AXを含む平面において、第1曲面326は、外周面320と第1面322との間を弧状に延びており、第2曲面328は、外周面320と第2面324との間を弧状に延びている。
本実施の形態の環状部32は、上述した面に加えて、内周面330と、第1内周曲面336と、第2内周曲面338とを有している。外周面320、第1曲面326及び第2曲面328は、軸AXを含む平面において、環状部32の外側に位置している。一方、内周面330、第1内周曲面336及び第2内周曲面338は、軸AXを含む平面において、環状部32の内側に位置しており、孔部34に面している。内周面330、第1内周曲面336及び第2内周曲面338は、軸AXを含む面において、外周面320、第1曲面326及び第2曲面328と線対称な形状を有している。
図7及び図8を参照すると、本実施の形態の外周面320及び内周面330の夫々は、YZ平面において、直線状に延びる部位のない円弧形状を有している。即ち、本実施の形態の被巻回部40の夫々は、周方向(C方向)に沿って延びる円弧形状を有している。但し、本発明は、これに限られない。例えば、外周面320及び内周面330の夫々は、YZ平面において、楕円弧形状を有していてもよい。
図11を参照すると、本実施の形態によれば、被巻回部40の夫々は、軸AXを含む平面において、角丸矩形形状を有している。即ち、被巻回部40の夫々は、鋭い角を有していない。この構造によれば、コイル60(図1参照)を巻回する際のコイル部62(図1参照)の破損を防止し易い。但し、軸AXを含む平面における被巻回部40の形状は、本実施の形態に限定されず、様々に変形可能である。例えば、内周面330、第1内周曲面336及び第2内周曲面338の形状は、外周面320、第1曲面326及び第2曲面328の形状と異なっていてもよい。第1面322及第2面324の夫々は、曲面であってもよい。外周面320は、軸AXを含む平面において弧形状を有していてもよい。
図7及び図8を参照すると、ガイド突起42の夫々は、YZ平面において、中心点CPを中心とする径方向に沿って被巻回部40から突出している。即ち、環状部32の全てのガイド突起42は、中心点CPから放射されるようにして被巻回部40に配置されている。換言すれば、ガイド突起42は、被巻回部40に放射状に配置されている。特に、本実施の形態のガイド突起42の夫々は、外周面320上に設けられており、YZ平面における環状部32の外側に向かって突出している。この配置によれば、コイル60の巻回作業が容易になる。
図9から図12までを参照すると、本実施の形態によれば、ガイド突起42の夫々は、外周面320上にのみ設けられており、且つ、第1曲面326及び第2曲面328の夫々から離れている。仮に、ガイド突起42の夫々がX方向において第1曲面326及び第2曲面328に接近するように設けられている場合、巻回作業の際にコイル60(図1参照)がガイド突起42に擦り付けられて損傷するおそれがある。本実施の形態によれば、コイル60の損傷を防止し易い。但し、本発明は、これに限られず、ガイド突起42の位置は、必要に応じて変形可能である。例えば、ガイド突起42は、被巻回部40の全ての面に設けられていてもよい。
本実施の形態によれば、第1曲面326と外周面320とは、第1境界線327において互いに繋がっており、第2曲面328と外周面320とは、第2境界線329において互いに繋がっている。第1境界線327及び第2境界線329の夫々は、YZ平面において円弧形状を有する曲線である。但し、本発明は、これに限られず、外周面320、第1曲面326及び第2曲面328の間の位置関係は、必要に応じて変形可能である。
本実施の形態のガイド突起42の夫々は、X方向において第1曲面326及び第2曲面328の夫々から離れている。詳しくは、ガイド突起42の夫々の前端は、第1境界線327から所定距離D0だけ離れて後方に位置しており、ガイド突起42の夫々の後端は、第2境界線329から所定距離D0だけ離れて前方に位置している。本実施の形態の所定距離D0は、ガイド突起42のX方向における長さの1/2以上である。この配置によれば、太いコイル60を巻回する際のコイル60への曲げ応力が和らぎ、これにより、コイル部62の破損を防止し易い。但し、本発明は、これに限られず、X方向におけるガイド突起42の位置は、必要に応じて変形可能である。
図7を参照すると、本実施の形態のコイル60は太い。一般的に、太いコイル60を巻回すると、コイル60は、巻回された部位から浮き上がり易い。本実施の形態によれば、コイル部62の夫々において、周方向(C方向)において隣り合う2つのガイド突起42の間に位置する部位は、外周面320から離れている。但し、ガイド突起42の夫々は、YZ平面における環状部32の外側に向かって、丸線60Xの半径以上の距離だけ突出している。即ち、ガイド突起42の夫々の環状部32からの突出距離PDは、丸線60Xの半径以上である。この突出距離によれば、巻回したコイル部62の、周方向においてガイド突起42を越えた移動が防止できる。即ち、本実施の形態によれば、コイル部62の巻回後の巻崩れを防止できる。但し、本発明は、これに限られず、ガイド突起42の夫々の突出距離は、必要に応じて変形可能である。
本発明は、上述した実施の形態や変形例に加えて、更に様々に応用可能である。例えば、ケース30は、上述した部位に加えて、回路基板(図示せず)に位置決めするための部位等、様々な部位を有していてもよい。また、上述した実施の形態によれば、ラインフィルタ10のコイル60の数(N)は2であるが、Nは、3以上であってもよい。以下、Nが3又は4である変形例について、既に説明した本実施の形態との相違点を中心に説明する。
図13から図15までを参照すると、変形例によるラインフィルタ10Aは、コア20(図6参照)と、絶縁体からなるケース30Aと、3本のコイル60とを備えている。即ち、ラインフィルタ10Aのコイル60の数(N)は3である。
ケース30Aは、環状部32Aと、孔部34Aとを有している。環状部32Aは、所定方向(Z方向)に沿って延びる軸AXを囲む円環形状を有しており、Z方向と直交する周方向(C方向)に沿って延びている。コア20(図2参照)は、環状部32Aの内部に収容されている。孔部34Aは、Z方向と直交する直交平面(XY平面)において環状部32Aに囲まれている。本変形例のケース30Aは、軸AXがZ方向に沿って延びるようにして回路基板(図示せず)に搭載される。即ち、本変形例によれば、所定方向は、上下方向(Z方向)であり、直交平面は、前後方向(X方向)及び横方向(Y方向)によって規定される水平面(XY平面)である。
環状部32Aには、コイル60に夫々対応する3つの被巻回部40Aと、3つの仕切部50Aとが設けられている。被巻回部40A及び仕切部50Aは、周方向(C方向)に沿って交互に配置されている。仕切部50Aの夫々は、周方向において隣り合う2つの被巻回部40Aを仕切っている。孔部34Aには、隔壁36Aが設けられている。隔壁36Aは、仕切部50Aに夫々対応する3つの垂直壁362Aを有している。垂直壁362Aの夫々は、YZ平面と平行に延びる平板形状の壁であり、XY平面において、中心点CPから、対応する仕切部50Aまで延びている。即ち、隔壁36Aは、XY平面において仕切部50Aに繋がっており、これにより、孔部34Aを、3つの通過孔38Aに分割している。
3つの通過孔38Aは、被巻回部40Aに夫々対応しており、且つ、コイル部62に夫々対応している。通過孔38Aは、XY平面において、隔壁36Aによって互いに隔てられている。通過孔38Aの夫々は、Z方向に沿ってケース30Aを貫通しており、且つ、XY平面において、対応する被巻回部40Aと隣接している。コイル部62の夫々は、対応する通過孔38Aを通過しつつ、対応する被巻回部40Aのみに巻回されている。
被巻回部40Aの夫々には、6つのガイド突起42Aが設けられている。ガイド突起42Aの夫々は、ガイド突起42(図1参照)と同様な形状を有している。被巻回部40Aの夫々におけるガイド突起42Aは、周方向(C方向)に沿って等間隔に配置されている。コイル部62の夫々は、周方向において隣り合う2つのガイド突起42Aの間に、少なくとも部分的に位置している。本変形例によれば、コイル部62の夫々において、周方向において隣り合う2つのガイド突起42Aの間に位置する部位の巻回数(突起間巻回数)は1である。一方、隣り合う2つのガイド突起42Aの間の周方向における距離は、コイル60の線径の2倍よりも大きい。従って、コイル部62が互いに重ならないようにしつつ、突起間巻回数を2にできる。
環状部32Aは、外周面320Aと、第1面322Aと、第2面324Aと、第1曲面326Aと、第2曲面328Aとを有している。第1面322A及び第2面324Aは、Z方向における環状部32Aの両側に夫々位置する平面であり、XY平面と平行に延びている。外周面320Aは、Z方向において第1面322Aと第2面324Aとの間に位置する面である。外周面320Aは、Z方向と平行に延びており、且つ、XY平面における環状部32Aの外周に沿って延びている。第1曲面326A及び第2曲面328Aの夫々は、Z方向と交差する曲面である。第1曲面326Aは、Z方向において第1面322Aと外周面320Aとの間に位置している。第2曲面328Aは、Z方向において第2面324Aと外周面320Aとの間に位置している。
ガイド突起42Aの夫々は、外周面320A上にのみ設けられている。ガイド突起42Aは、XY平面における環状部32Aの外側に向かって放射状に突出している。コイル部62の夫々において、周方向(C方向)において隣り合う2つのガイド突起42Aの間に位置する部位は、外周面320Aから浮き上がって離れている。一方、ガイド突起42Aの夫々は、XY平面における環状部32Aの外側に向かって、コイル60の半径以上の距離だけ突出しており、これによりコイル部62の巻崩れを防止している。
第1曲面326Aの下端(−Z側の端)には、第1境界線327Aが形成されており、第2曲面328Aの上端(+Z側の端)には、第2境界線329Aが形成されている。第1境界線327A及び第2境界線329Aの夫々は、XY平面において円弧形状を有する曲線である。ガイド突起42Aの夫々は、XY平面において第1曲面326A及び第2曲面328Aの夫々から離れている。
詳しくは、外周面320Aは、XY平面において、第1境界線327Aから所定距離D1だけ離れて外側に位置しており、且つ、第2境界線329Aから所定距離D1だけ離れて外側に位置している。所定距離D1は、ガイド突起42Aの外周面320Aからの突出長の1/2以上である。この配置によれば、前述した実施の形態と同様に、太いコイル60を巻回する際のコイル60への曲げ応力が和らぎ、これにより、コイル部62の破損を防止し易い。但し、本発明は、これに限られず、XY平面におけるガイド突起42Aの位置は、必要に応じて変形可能である。
環状部32Aの3つの被巻回部40Aにおけるガイド突起42Aは、軸AXについてN回対称(N=3)に配置されている。また、環状部32Aにおけるガイド突起42Aは、軸AXと直交する所定線PLについて線対称に配置されている。本変形例の所定線PLは、中心点CPを通過しつつY方向に沿って延びる線である。
図13を参照すると、本変形例によれば、ケース30Aは、樹脂からなる基部材306Aと、樹脂からなる付加部材307Aと、樹脂からなる仕切部材308Aとを備えている。基部材306A、付加部材307A及び仕切部材308Aは、互いに別体にモールド成型された後に、互いに組み合わされており、これによりケース30Aが形成されている。
詳しくは、図13及び図16を参照すると、基部材306A及び付加部材307Aの夫々は、XY平面において円環形状を有している。基部材306Aには、コア20(図2参照)が収容されている。付加部材307Aは、コア20を収容した基部材306AのXY平面における外周に取り付けられており、これにより、環状部32Aが形成されている。仕切部材308Aは、環状部32Aに取り付けられている。本変形例によれば、被巻回部40Aの夫々は、環状部32Aの一部であり、仕切部50A及び隔壁36Aの夫々は、仕切部材308Aの一部である。また、外周面320A及びガイド突起42Aの夫々は、環状部32Aの付加部材307Aの一部である。
本変形例によれば、付加部材307A及び仕切部材308Aの構造をコイル60の数(N)に合せて変えることにより、同じ基部材306Aを使用して、コイル60の数(N)に適したケース30Aを容易に形成可能である。但し、本発明は、これに限られない。例えば、隔壁36A、被巻回部40A、ガイド突起42A及び仕切部50Aの夫々は、一体形成された単一部材の一部であってもよい。
図17から図19までを参照すると、別の変形例によるラインフィルタ10Bは、コア20(図6参照)と、絶縁体からなるケース30Bと、4本のコイル60とを備えている。ラインフィルタ10Bは、コイル60の数の相違に基づく相違点を除き、ラインフィルタ10A(図13参照)と同様な構造を有している。以下、ラインフィルタ10Aとの相違点を中心に説明する。
ケース30Bは、環状部32Bと、孔部34Bとを有している。環状部32Bは、所定方向(Z方向)に沿って延びる軸AXを囲む円環形状を有しており、Z方向と直交する周方向(C方向)に沿って延びている。コア20(図2参照)は、環状部32Bの内部に収容されている。孔部34Bは、Z方向と直交する直交平面(XY平面)において環状部32Bに囲まれている。本変形例によれば、所定方向は、上下方向(Z方向)であり、直交平面は、前後方向(X方向)及び横方向(Y方向)によって規定される水平面(XY平面)である。
環状部32Bには、コイル60に夫々対応する4つの被巻回部40Bと、4つの仕切部50Bとが設けられている。被巻回部40B及び仕切部50Bは、周方向(C方向)に沿って交互に配置されている。被巻回部40Bの夫々には、5つのガイド突起42Aが設けられている。仕切部50Bの夫々は、周方向において隣り合う2つの被巻回部40Bを仕切っている。孔部34Bには、隔壁36Bが設けられている。隔壁36Bは、仕切部50Bに夫々対応する4つの垂直壁362Bを有している。垂直壁362Bの夫々は、平板形状の壁であり、XY平面において、中心点CPから、対応する仕切部50Bまで延びている。即ち、隔壁36Bは、XY平面において仕切部50Bに繋がっており、これにより、孔部34Bを、4つの通過孔38Aに分割している。
4つの通過孔38Bは、被巻回部40Bに夫々対応しており、且つ、コイル部62に夫々対応している。通過孔38Bは、XY平面において、隔壁36Bによって互いに隔てられている。通過孔38Bの夫々は、Z方向に沿ってケース30Bを貫通しており、且つ、XY平面において、対応する被巻回部40Bと隣接している。コイル部62の夫々は、対応する通過孔38Bを通過しつつ、対応する被巻回部40Bのみに巻回されている。
環状部32Bは、外周面320Bと、第1面322Bと、第2面324Bと、第1曲面326Bと、第2曲面328Bとを有している。第1面322B及び第2面324Bは、Z方向における環状部32Bの両側に夫々位置する平面であり、XY平面と平行に延びている。外周面320Bは、Z方向において第1面322Bと第2面324Bとの間に位置する面である。外周面320Bは、Z方向と平行に延びており、且つ、XY平面における環状部32Bの外周に沿って延びている。第1曲面326B及び第2曲面328Bの夫々は、Z方向と交差する曲面である。第1曲面326Bは、Z方向において第1面322Bと外周面320Bとの間に位置している。第2曲面328Bは、Z方向において第2面324Bと外周面320Bとの間に位置している。
ガイド突起42Aの夫々は、外周面320B上にのみ設けられている。ガイド突起42Aは、XY平面における環状部32Bの外側に向かって放射状に突出している。第1曲面326Bの下端には、第1境界線327Bが形成されており、第2曲面328Bの上端には、第2境界線329Bが形成されている。外周面320Bは、XY平面において、第1境界線327Bから所定距離D2だけ離れて外側に位置しており、且つ、第2境界線329Bから所定距離D2だけ離れて外側に位置している。
環状部32Bの4つの被巻回部40Bにおけるガイド突起42Aは、軸AXについてN回対称(N=4)に配置されている。また、環状部32Bにおけるガイド突起42Aは、軸AXと直交する所定線PLについて線対称に配置されている。本変形例の所定線PLは、中心点CPを通過しつつX方向又はY方向に沿って延びる線である。
以上の説明を纏めると、本発明のラインフィルタは、N本(Nは、2以上の整数)のコイル60を備えている。ラインフィルタのコア20は、絶縁体からなるケースに収容されており、これにより、コアとコイル部との間が確実に絶縁されている。また、ケースの環状部は、コイル60に夫々対応するN個の被巻回部と、N個の仕切部とを有している。仕切部の夫々は、周方向において隣り合う2つの被巻回部を仕切っており、且つ、隔壁は、ケースの孔部を、被巻回部に夫々対応するN個の通過孔に分割している。このように形成した仕切部及び隔壁は、N個のコイル部62を互いに絶縁できる。
上述の構造により、本発明のラインフィルタは、電源ラインに接続可能である。また、本発明によれば、被巻回部の夫々に、複数のガイド突起が設けられている。作業者は、ガイド突起の間にコイルを巻回することで、N本のコイルを互いに同様に巻回でき、これにより、ノーマルモードインダクタンス(Ln)のばらつきを抑制できる。即ち、本発明によれば、Lnのばらつきを抑制しつつ、電源ラインのコモンモードノイズを除去できるラインフィルタを提供できる。
10,10A,10B ラインフィルタ
20 コア
22 内周面
24 外周面
28 中心孔
30,30A,30B ケース
302 第1部材
304 第2部材
306A 基部材
307A 付加部材
308A 仕切部材
32,32A,32B 環状部
320,320A,320B 外周面
322,322A,322B 第1面
324,324A,324B 第2面
326,326A,326B 第1曲面
327,327A,327B 第1境界線
328,328A,328B 第2曲面
329,329A,329B 第2境界線
330 内周面
336 第1内周曲面
338 第2内周曲面
34,34A,34B 孔部
36,36A,36B 隔壁
362,362A,362B 垂直壁
38,38A,38B 通過孔
40,40A,40B 被巻回部
42,42A ガイド突起
50,50A,50B 仕切部
60 コイル
62 コイル部
68 端子部
60X 丸線
AX 軸
CP 中心点
PL 所定線
MC 閉磁路
FCR,FCL 磁束

Claims (10)

  1. 磁性体からなるコアと、絶縁体からなるケースと、N本(Nは、2以上の整数)のコイルとを備えたラインフィルタであって、
    前記ケースは、環状部と、孔部とを有しており、
    前記環状部は、所定方向に沿って延びる軸を囲む円環形状を有しており、前記所定方向と直交する周方向に沿って延びており、
    前記コアは、前記環状部の内部に収容されており、
    前記孔部は、前記所定方向と直交する直交平面において前記環状部に囲まれており、
    前記環状部には、前記コイルに夫々対応するN個の被巻回部と、N個の仕切部とが設けられており、
    前記被巻回部及び前記仕切部は、前記周方向に沿って交互に配置されており、
    前記仕切部の夫々は、前記周方向において隣り合う2つの前記被巻回部を仕切っており、
    前記孔部には、隔壁が設けられており、
    前記隔壁は、前記直交平面において前記仕切部に繋がっており、これにより、前記孔部を、前記被巻回部に夫々対応するN個の通過孔に分割しており、
    前記通過孔は、前記直交平面において、前記隔壁によって互いに隔てられており、
    前記通過孔の夫々は、前記所定方向に沿って前記ケースを貫通しており、且つ、前記直交平面において、対応する前記被巻回部と隣接しており、
    前記コイルの夫々は、コイル部を有しており、
    前記コイル部の夫々は、対応する前記通過孔を通過しつつ、対応する前記被巻回部に巻回されており、
    前記被巻回部の夫々には、複数のガイド突起が設けられており、
    前記コイル部の夫々は、前記周方向において隣り合う2つの前記ガイド突起の間に、少なくとも部分的に位置しており、
    前記コイル部の夫々は、丸線のマグネットワイヤから形成されており、
    前記丸線の線径は、0.8mm以上であり、
    前記ガイド突起の夫々は、前記直交平面における前記環状部の外側に向かって、前記丸線の半径以上の距離だけ突出しており、
    前記環状部は、第1面と、第2面と、外周面とを有しており、
    前記第1面及び前記第2面は、前記所定方向における前記環状部の両側に夫々位置する平面であり、
    前記外周面は、前記所定方向において前記第1面と前記第2面との間に位置する面であり、前記直交平面における前記環状部の外周に沿って延びており、
    前記ガイド突起の夫々は、前記外周面上に設けられており、前記直交平面における前記環状部の外側に向かって突出しており、
    前記コイル部の夫々において、前記周方向において隣り合う2つの前記ガイド突起の間に位置する部位は、前記外周面から離れており、
    前記環状部は、第1曲面と、第2曲面とを有しており、
    前記外周面は、前記所定方向と平行に延びており、
    前記第1曲面及び前記第2曲面の夫々は、前記所定方向と交差しており、
    前記第1曲面は、前記所定方向において前記第1面と前記外周面との間に位置しており、
    前記第2曲面は、前記所定方向において前記第2面と前記外周面との間に位置しており、
    前記ガイド突起の夫々は、前記外周面上にのみ設けられており、且つ、前記第1曲面及び前記第2曲面の夫々から離れている
    ラインフィルタ。
  2. 請求項記載のラインフィルタであって、
    前記ガイド突起の夫々は、前記所定方向において前記第1曲面及び前記第2曲面の夫々から離れている
    ラインフィルタ。
  3. 請求項1記載のラインフィルタであって、
    前記ガイド突起の夫々は、前記直交平面において前記第1曲面及び前記第2曲面の夫々から離れている
    ラインフィルタ。
  4. 請求項1から請求項3までのいずれかに記載のラインフィルタであって、
    前記ガイド突起の夫々は、前記直交平面における前記環状部の外側に向かって、前記丸線の前記線径以下の距離だけ突出している
    ラインフィルタ。
  5. 磁性体からなるコアと、絶縁体からなるケースと、N本(Nは、2以上の整数)のコイルとを備えたラインフィルタであって、
    前記ケースは、環状部と、孔部とを有しており、
    前記環状部は、所定方向に沿って延びる軸を囲む円環形状を有しており、前記所定方向と直交する周方向に沿って延びており、
    前記コアは、前記環状部の内部に収容されており、
    前記孔部は、前記所定方向と直交する直交平面において前記環状部に囲まれており、
    前記環状部には、前記コイルに夫々対応するN個の被巻回部と、N個の仕切部とが設けられており、
    前記被巻回部及び前記仕切部は、前記周方向に沿って交互に配置されており、
    前記仕切部の夫々は、前記周方向において隣り合う2つの前記被巻回部を仕切っており、
    前記孔部には、隔壁が設けられており、
    前記隔壁は、前記直交平面において前記仕切部に繋がっており、これにより、前記孔部を、前記被巻回部に夫々対応するN個の通過孔に分割しており、
    前記通過孔は、前記直交平面において、前記隔壁によって互いに隔てられており、
    前記通過孔の夫々は、前記所定方向に沿って前記ケースを貫通しており、且つ、前記直交平面において、対応する前記被巻回部と隣接しており、
    前記コイルの夫々は、コイル部を有しており、
    前記コイル部の夫々は、対応する前記通過孔を通過しつつ、対応する前記被巻回部に巻回されており、
    前記被巻回部の夫々には、複数のガイド突起が設けられており、
    前記コイル部の夫々は、前記周方向において隣り合う2つの前記ガイド突起の間に、少なくとも部分的に位置しており、
    前記コイル部の夫々は、丸線のマグネットワイヤから形成されており、
    前記丸線の線径は、0.8mm以上であり、
    前記ガイド突起の夫々は、前記直交平面における前記環状部の外側に向かって、前記丸線の半径以上の距離だけ突出しており、
    前記ガイド突起の夫々は、前記直交平面における前記環状部の外側に向かって、前記丸線の前記線径以下の距離だけ突出している
    ラインフィルタ。
  6. 請求項5記載のラインフィルタであって、
    前記環状部は、第1面と、第2面と、外周面とを有しており、
    前記第1面及び前記第2面は、前記所定方向における前記環状部の両側に夫々位置する平面であり、
    前記外周面は、前記所定方向において前記第1面と前記第2面との間に位置する面であり、前記直交平面における前記環状部の外周に沿って延びており、
    前記ガイド突起の夫々は、前記外周面上に設けられており、前記直交平面における前記環状部の外側に向かって突出しており、
    前記コイル部の夫々において、前記周方向において隣り合う2つの前記ガイド突起の間に位置する部位は、前記外周面から離れている
    ラインフィルタ。
  7. 請求項1から請求項6までのいずれかに記載のラインフィルタであって、
    前記コイル部の夫々は、対応する前記被巻回部のみに巻回されている
    ラインフィルタ。
  8. 請求項1から請求項7までのいずれかに記載のラインフィルタであって、
    前記被巻回部の夫々には、3つ以上のガイド突起が設けられており、
    前記被巻回部の夫々における前記ガイド突起は、前記周方向に沿って等間隔に配置されている
    ラインフィルタ。
  9. 請求項1から請求項8までのいずれかに記載のラインフィルタであって、
    前記環状部における前記ガイド突起は、前記軸と直交する所定線について線対称に配置されている
    ラインフィルタ。
  10. 請求項1から請求項9までのいずれかに記載のラインフィルタであって、
    前記コイル部の夫々において、前記周方向において隣り合う2つの前記ガイド突起の間に位置する部位の巻回数は、4以下である
    ラインフィルタ。
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