JP6762461B2 - 液体処理ノズル及び液体処理ノズル用コアエレメント - Google Patents

液体処理ノズル及び液体処理ノズル用コアエレメント Download PDF

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Description

この発明は微細気泡発生に使用する液体処理ノズル及び液体処理ノズル用コアエレメントに関するものである。
近年、マイクロバブル(ファインバブル)あるいはナノバブル(ウルトラファインバブル)と称される微細気泡が多くの用途に応用され、種々の気泡発生機構が提案されている。特許文献1に開示された二相流旋回方式のものは、外気を旋回流に巻き込んで強制粉砕することにより微細化を図るものであり、気泡径が1μm未満となるナノバブルの発生効率が悪い欠点がある。
一方、水の流路にベンチュリやオリフィスにより絞り孔を設け、水が高流速化して通過する際のベルヌーイの定理に由来して生ずる減圧効果により、溶存空気を微細気泡として析出させる、いわゆるキャビテーション方式による微細気泡発生機構も種々提案されている(特許文献2〜8)。特に、特許文献3〜8に開示された方式は、絞り孔の途中にねじ部材を配置し、そのねじ谷、あるいは対向するねじ部材間に形成されたギャップにて水流のさらなる高速化を図るものであり、キャビテーション効率を向上させてより高密度にナノバブルを発生することができる。この方式の利点は、外部から気泡原料となるガスの供給機構が不要であり、ノズルも小型で構造が単純な点にある。例えば、微細気泡を導入したい液の供給配管があれば、その配管の途上にノズルをインライン設置するだけで微細気泡効果を極めて簡単かつ安価に享受でき、設置スペースも小さくて済む。
特開2008−229516号公報 特開2014−147901号公報 WO2013/011570号公報 WO2010/055702号公報 WO2013/012069号公報 特開2011−240206号公報 WO2016−178436号公報 WO2016−195116号公報
キャビテーション方式の微細気泡発生装置は、ノズルのねじ部を通過する液の流速を気泡発生に十分な高速に確保する必要があり、送液流量に応じてノズルの流通断面積を個別に設定する必要がある。その結果、求められる流量が異なればノズルの流通断面積や気泡発生を司るねじ部材の仕様も異なるものとなる(特許文献8を参照)。例えば、特許文献4〜8に開示されているノズルは、ねじを組み込んだ気泡発生部であるコア部が、配管接続用の継手部が形成されるコア本体と一体不可分に構成されている。その結果、種々の設置先における配管系の内径や継手寸法などが規格等により共通していても、要求される流量が異なれば全体を別のノズルとして構成せざるを得ず、パーツ等の共用化を図るといった設計汎用性に乏しい欠点がある。また、設置先配管のスペース上の都合により、ノズルの全長に制約が加わる場合も、コア部の長さは変わらなくとも、前後の絞り部の全長は見直さなければならない。この場合もコア本体は、絞り部とコア部が一体化されている関係上、全体を個別に設計せざるを得ないのである。
一方、特許文献2及び3に開示されている構成は、気泡発生を担うノズルの本体を円柱状に構成し、設置先となる配管や機器筐体(例えばシャワーの握り手部)の内側に内挿するようになっている。この構成は、コア本体から継手部が分離されてはいるものの、気泡発生するコア部(高流速流路部)に対し、前後のテーパ状の絞り部が一体に形成されている点については同じであり、設置先に応じてコア本体全体を個別に設計しなければならない点に何ら変わりはない。
本発明の課題は、キャビテーション方式にて微細気泡発生を担う液体処理ノズルを構成するにあたり、気泡発生を担うコア部とその周辺の構成要素との相互独立性を高め、設置先の送液流量や設置スペース等に応じて仕様の異なるノズルが要望される場合にあってもパーツ共用化を容易に図ることができ、ひいては設計汎用性が大幅に改善された液体処理ノズル及び液体処理ノズル用コアエレメントを提供することにある。
本発明は、処理対象となる液体を流通させる配管系に組み込んで使用される液体処理ノズルにかかるものであり、
一端に流入側開口部を他端に流出側開口部を形成する貫通形態の収容通路部を備えるとともに、少なくも流入側開口部の形成側端部に配管系への接続継手部が形成され、かつ収容通路部の内周面が円筒面状とされたノズルケーシングと、
ノズルケーシングの収容通路部に配置され、個別の流通路を有するとともに流入側開口部又は流出側開口部から収容通路部内の所定位置に内挿可能に形成されるとともに収容通路部内の流れ方向において互いに隣接する形態に配置された複数の構成エレメントの集合体として構成された処理機能部とを備え、集合体を構成する複数の構成エレメントは、
一方の端面に液体入口を開口し他方の端面に液体出口を開口する貫通形態の液体流路が形成され、ノズルケーシングの流入側開口部に向けて供給される液体が液体流路を経て流出側開口部より流出可能となる位置関係にて処理機能部に組み込まれるコア本体と、液体流路の内面から各々突出するとともに外周面に周方向の山部と高流速部となる谷部とが複数交互に連なるように形成された衝突部とを備え、衝突部と接触した液体が谷部内にて増速するときの減圧作用により、該液体の溶存ガスを過飽和析出させて微細気泡発生処理を行うとともに、コア本体が収容通路部の円筒面状の内周面に隙間嵌め可能な外周面を有する円柱状に形成された1又は複数のコアエレメントと、
コアエレメントに供給される液体の前処理又は後処理を行うとともに、コアエレメントと同一外径の円筒状に形成された1又は複数の付加エレメントとを含む2以上の構成エレメントを含むものとして構成され
処理機能部をなす集合体は、付加エレメントとしてコアエレメントの上流側又は下流側にて液体の流れを調整する流れ調整エレメントを含むものであり、該流れ調整エレメントは、コアエレメントの上流側に配置されるとともに、該コアエレメントの液体入口に向けて流路断面積が漸次縮小する流れ絞りエレメントを含み、該流れ絞りエレメントは、内周面がコアエレメントと隣接する端面側にて径小となるテーパ面とされ、
処理機能部において、収容通路部内にて構成エレメントが集合体を構築した際に、該集合体全体の外周面が収容通路部の内周面と密着ないし隙間嵌めをなすように、個々の構成エレメントの形状が定められ、該処理機能部の液流通がノズルケーシングとの隙間に迂回せずコアエレメントの液体流路にもれなく導かれるようになっており、液体は流れ絞りエレメントで絞られて流速を上げながらコアエレメントの液体流路に供給されることを特徴とする。
この発明においては液体処理ノズルを、配管系への接続継手部が形成されたノズルケーシングと、微細気泡の発生を担う処理機能部とを分離形成し、ケーシング内側に形成される収容通路部に処理機能部を内挿配置する。ここまでの構成は、特許文献2ないし3と概念的に共通するが、本発明においては、その処理機能部を単一のパーツとして構成するのではなく、複数の構成エレメントの集合体として形成する。複数の構成エレメントは、衝突部を備えるとともに衝突部と接触した液体が谷部内にて増速するときの減圧作用により溶存ガスを過飽和析出させて微細気泡発生処理を行うコアエレメントを最低1つ含むものとされる。すなわち、該コアエレメントは、キャビテーション方式による気泡発生処理を単独で担うことができる独立エレメントであり、かつ液体流路内に配置された衝突部だけで微細気泡発生が担われるため寸法が小さくて済み、接続継手部が形成されたノズルケーシング内にも容易に挿入できる。
そして、残余の構成エレメントは、コアエレメントの前後にて液体の前処理又は後処理を行う付加エレメントか、ないしは別のコアエレメントにより構成される。これにより、1つのコアエレメントを軸として、処理機能部の残余の要素を独立した構成エレメントとして形成することにより、設置先の送液流量や設置スペース等に応じて仕様の異なるノズルが要望される場合にあっても、ノズルケーシングに対する構成エレメントの追加・削除ないし入れ替えにより設計対応することができ、パーツ共用化を容易に図ることができる。これにより、設計汎用性が大幅に改善された液体処理ノズルが実現する。
また、従来ノズルケーシングと一体不可分に形成されていた処理機能部、特にコアエレメントがノズルケーシングから分離されることで、ノズルケーシングの形状は極めて単純化され、製造は格段に容易になる。他方、コアエレメントはノズルケーシングの形状の制約を受けることなく、ノズルとは別ラインにて製造することが可能となり、製造効率を高めることができる。
処理機能部は、収容通路部内にて集合体を構築した際に、該集合体全体の外周面が収容通路部の内周面と密着ないし隙間嵌めをなすように、個々の構成エレメントの形状を定めることができる。集合体全体の外周面がノズルケーシングの収容通路部と密着ないし隙間嵌めになっていることで、処理機能部の液流通はノズルケーシングとの隙間にはほとんど迂回せず、コアエレメントの液体流路にもれなく導くことができる。これにより、処理機能部のノズルケーシングへの組付けを極めて簡単に行うことができ、隙間を封止するオーリング等のシールや接着なども不要となり、構成の単純化を図ることができる。
処理機能部をなす集合体は、互いに独立して微細気泡発生処理を行う複数のコアエレメントを含むものとして構成することができる。液体と衝突部との接触効率の向上を、コアエレメントの個数を増やすことで簡単に実現できる。また、微細気泡発生効率の異なる液体処理ノズルを、コアエレメントの個数の変更により簡単に実現することができる。
また、処理機能部をなす集合体は、付加エレメントとしてコアエレメントの上流側又は下流側にて液体の流れを調整する流れ調整エレメントを含むものとできる。このような流れ調整エレメントを設けることにより、コアエレメントを通過する液体の気泡発生処理をより適切に実施することができ、また、所望する流れ調整処理の内容に応じて、コアエレメントに対する流れ調整エレメントの設計上の組み合わせを容易にかつ自由に変更することができる。たとえば、流れ調整エレメントの機能のみにかかる設計的なバリエーションが要求される場合でも、コアエレメントの構成はそのままにして流れ調整エレメントのみを置き換える形で容易に対応することが可能となる。
流れ調整エレメントは、例えば次のようなものを例示できる。
・コアエレメントの上流側にてコアエレメントに流入する液体の流れを、圧損を抑制しつつ漸次縮小して流速を増加させる流入側流れ絞りエレメント。
・コアエレメントの下流側にコアエレメントから流出する液体の流れを漸次拡大して圧損を抑制しつつ流速を減少させる流出側流れ絞り(拡大)エレメント。
・コアエレメントの上流ないし下流側に配置される整流エレメント。
また、処理機能部をなす集合体は、付加エレメントとして、コアエレメントに流入する液体にノズルケーシング外のガス源から供給されるガスを混合するガス混合エレメントを含むように構成できる。このようなガス混合エレメントを設けることにより、コアエレメントに液体とガスの混相流を供給でき、コアエレメントで発生するキャビテーション乱流にガス相を巻き込むことによりガスを効率的に溶解することができる。また、液体の溶存ガスだけでなく混合したガスも微細気泡の原料として利用でき、微細気泡の発生効率をより高めることが可能となる。そして、本発明によればガス混合エレメントを置き換えるだけで、所望されるガス溶解機能の仕様(たとえばガスの種類や、ガスの供給流量)に応じ、容易に設計対応することができる。
処理機能部をなす集合体中の構成エレメントの配置関係は種々選定することが可能であるが、たとえば複数の構成エレメントを、収容通路部内の流れ方向において互いに隣接する形態に配置することが可能である。このようにすると、流れ方向に実施するべき液体処理(微細気泡発生処理、流れ調整処理、ガス混合処理など)の順序と対応付けた形で、構成エレメントをノズルケーシングの収容通路部内に順次配置するだけで液体処理ノズルを簡単に構築することができる。また、設計上の所望や制約に応じた構成エレメントの取捨選択も容易である。
他方、複数の構成エレメントを、液体の流通方向と直交する面内にて複数並列に配列することもできる。これは、複数のコアエレメントを並列に設けて微細気泡処理する液体のシンク流量を増やしたり、あるいはあえて微細気泡処理しない(すなわちコアエレメントを迂回する)バイパス流を形成したりする要望がある場合に有益である。前者の場合、処理機能部は、ノズルケーシングの収容通路部に内挿されるとともに、液体の流通方向と直交する面内にて複数のコアエレメント装着孔が貫通形態に設けられるコアホルダ部材を備え、構成エレメントとして複数のコアエレメントがコアホルダ部材のコアエレメント装着孔に装着されるように構成することが可能である。また、単一のノズルケーシング内にて微細気泡発生処理する液体流路を複数組形成したい場合も、コアエレメントを複数作ってコアホルダ部材に装着するだけで、液体流路を種々の個数に自由にレイアウトすることができ、また、種々の設計態様の間でコアエレメントの共用化を図ることができる。さらに、衝突部がコア本体の外周面側から液体流路に向けてねじ込まれるねじ部材とされる場合、コアホルダ部材に相当する部分を最初からコア本体の一部として一体不可分にしようとすると、ねじ部材間の干渉により構成不能となってしまう場合も、より単純な形態である個々のコアエレメントが構成可能である限り、コアホルダ部材にはねじ部材の影響が及ばないため容易に実現可能とあり、設計も単純化される。
ノズルケーシングは接続継手部としてのねじ継手部が両端に形成された金属配管部材として構成することができる。これにより、金属配管部材の流路を構成エレメントの収容通路部として流用できる。また、配管部材の開口部から構成エレメントを収容通路部内に装着するだけで液体処理ノズルを容易に製造でき、得られた液体処理ノズルはノズルケーシングのねじ継手部を利用して設置先となる配管上に容易に取り付けることができる。
複数の構成エレメントを、収容通路部内の流れ方向において互いに隣接する形態に配置する場合、処理機能部をなす集合体は、複数の構成エレメントは、ノズルケーシングの流入側開口部又は流出側開口部をなす同一端側から収容通路部に対し順次内挿可能な形状に形成することができる。これにより、ノズルケーシングの片側の開口から構成エレメントを順次挿入するだけで液体処理ノズルを容易に製造でき、また、挿入の順序により液体処理のシーケンスを容易に設定ないし設計変更することができる。
この場合、収容通路部の中間位置に構成エレメントの挿入側において径大となるように段付き面を形成し、処理機能部を、該処理機能部を構築する構成エレメントのあらかじめ定められたものの端面外周縁部が当該段付き面に当て止め配置するとともに、残余のものをこれに直接または他部材を介して間接的に積層配置する構成を採用できる。この構成では、収容通路部内に構成エレメントを積層配置し、かつその積層体の挿入側先頭に位置するものに対し、段付き面によってノズルケーシング内の挿入位置を規制する。その結果、残余の構成エレメントは当て止めされた挿入先頭側の構成エレメントにより順次位置規制されるので、ノズルケーシング内の処理機能部全体の組み立て効率と位置決めの精度を高めることができる。このとき、各構成エレメントを収容通路部に対して隙間嵌めとなるように構成することで、万一構成エレメントの挿入順序を誤った場合でもノズルケーシングからの取り出しと再装着を容易に実施することができる。
構成エレメントを上記のごとくノズルケーシングの流入側開口部又は流出側開口部をなす同一端側から収容通路部に対し順次内挿する構成においても、付加エレメントは、コアエレメントの上流側又は下流側にて液体の流れを調整する流れ調整エレメントとして構成することができる。たとえば、このような流れ調整エレメントは、コアエレメントの上流側又は下流側に配置されるとともに、該コアエレメントの液体入口又は液体出口に向けて流路断面積が漸次縮小する流れ絞りエレメントとして構成することができる。
また、処理機能部をなす集合体は、互いに直接又は貫通流路を有したスペーサ部材を介して積層される複数のコアエレメントを含むものとすることができる。複数のコアエレメントを流れ方向に積層配置することで、液体は処理機能部内にて複数のコアエレメントにより微細気泡発生処理を繰り返し受けることになり、気泡発生効率をより高めることができる。コアエレメントを通過した液体は流速が低下することで減圧レベルが下がり、キャビテーションによる気泡析出や成長は鈍る。たとえばコアエレメントの液体流路よりも流通断面積の大きいスペーサ部材を介挿すれば上流のコアエレメントで発生した気泡の成長をスペーサ部材の位置で鈍らせた状態で次段のコアエレメントに導くことができ、より径の小さい気泡の発生効率を高めることができる。一方、前述のガス混合エレメントとその下流側に配置されるコアエレメントの組を複数隣接配置すると、ガス混合とコアエレメントでの溶解ないし微細気泡化を、液体の流通配管上のワンパスにて一挙に複数段実施でき、ガス溶解効率ないし微細気泡化効率を飛躍的に高めることができる。
また、複数のコアエレメントは、液体流路の内周面における衝突部の突出位置が互いに異なるものとなるように収容通路部に装着することができる。このようにすると、流れ方向において異なる位置に配置されるコアエレメント間で、衝突部の突出位置の液体流路内周方向における位相が互いに異なるものとなり、液体流れが衝突部に対し同一位置にて連続的に当らなくなる。その結果、下流側に向けての圧損増大を抑制することができるので、多数の衝突部が処理機能部に実装される場合でも流速低下を抑制でき、衝突部に数に見合った微細気泡発生効率を達成することができる。具体的には、たとえば衝突部の突出位置の液体流路内周面上の角度位相を、複数のコアエレメントの上流側に位置するものから下流側に位置するものに向けて、所定の角度間隔で順次変化するように配置することができる。
上記の構成では、ノズルケーシングの収容通路部の内周面上にて一定の角度位置に形成された通路側係合部を形成する一方、複数のコアエレメントのコア本体の外周面上に通路側係合部と係合するコア側係合部を形成し、個々のコアエレメントの衝突部の突出位置の液体流路内周面上の角度位置を、コア側係合部を基準として変化させる構成を採用することが可能である。このようにすると、複数のコアエレメント間で衝突部の角度位相を、所望の位置関係に容易にそろえることができ、組み立てが容易になる。
ノズルケーシングの収容通路部の内周面は円筒面状とすることが、ドリリングや回転切削による形成が容易である。この場合、コアエレメントのコア本体は収容通路部の円筒面状の内周面に隙間嵌め可能な外周面を有する円柱状に形成しておくことが望ましい。この場合、コアエレメントのコア本体は、軸線と平行な向きに液体流路が貫通形成される円柱状に形成されるとともに、衝突部は該コア本体の外周面から液体流路に向けてねじ込まれ、先端部が液体流路の内周面から突出して衝突部を形成するねじ部材により形成することができる。他方、コア本体を樹脂成型により形成することもでき、この場合、衝突部は金属やセラミックで構成されたものをコア本体に対しインサート成形により一体化することも可能である。
次に、コア本体に対し液体流路は、円筒面状の内周面をなすものを一対、コア本体の軸線と直交する平面への投影上にて該コア本体の断面中心に関し互いに対称な位置関係をなすとともに、液体流路の断面内径をD、中心間距離をLとしたとき、|L−D|/D×100の値が10%以下となるように近接ないし重なるように形成することができる。このように対をなす液体流路を設ける場合、両者の断面中心間の距離が遠すぎると、流路間には液体流通を妨げるコア本体の隔壁部分が厚く形成され、これに近い位置に配設された衝突部を通過する液体の流速が隔壁部への衝突迂回により低下して、微細気泡発生効率が損なわれることにもつながる。したがって、2つの液体流路はできるだけ近接して配置することが望ましい。|L−D|/D×100の値を10%以下とする条件は、その「近接」の目安を与えるものである。なお、2つの液体流路の一部が重なりあい、流路が一体化することで上記の隔壁部分は形成されないから、その一体化位置に近接する衝突部を通過する液体の流れ損失は大幅に減少し、微差気泡発生効率はさらに高められる。このとき、液体流路の内周縁の重なり位置における延長を用いて概念拡張することにより、L−Dの値は負の値をとることになる。
上記の構成では、液体流路に対しねじ部材は、上記投影において液体流路の断面中心点間を結ぶ基準線に関し、第一の側に45°傾斜した方向に液体流路の断面中心を挟んで互いに対向するねじ部材対と、第一の側と反対の第二の側に45°傾斜した方向に液体流路の断面中心を挟んで互いに対向するねじ部材対とからなる計4本を、十字形態をなすように配置することができる。このレイアウトにより、一方の液体流路に向けてコア本体にねじ込まれるねじ部材が、他方の液体流路を横切ってねじ込まれることを防止しつつ、各液体流路に対して4本ものねじ部材を配設でき、微細気泡の発生効率を大幅に高めることができる。
液体流路中に突出して衝突部を作るのは、ねじ部材の脚部であるが、ねじの頭部は脚部よりも径大に形成されるので、1対の液体流路の互いに隣接する側(くびれ形態となる領域)に配置されるねじ部材の頭部は、脚長を小さくしすぎると一部が隣の液体流路の内周面に露出することになる。この頭部の露出量が大きくなりすぎると液体流通に対する圧損要素となり、微細気泡の発生効率低下につながる。そこで、各ねじ部材の対は、ねじ軸線方向における液体流路の断面中心からコア本体の外周縁までの距離が近い側に配置されるものを第一ねじ部材、遠い側に配置されるものを第二ねじ部材として、第一ねじ部材は頭部がコア本体の外形線よりも内側の領域に収まるようにねじ脚部の長さを設定する一方、第二ねじ部材は、コア本体の断面中心に関し液体流路の断面と同一径にて基準円を描いたとき、該基準円とコア本体の断面外形線との間に位置する領域に頭部が収まるようにする。このように構成することで、ねじ部材の頭部の液体流路内周面への露出を抑制でき、上記の問題を解消することができる。このとき、コア本体の外周面からの距離が大きい第二ねじ部材の突出脚部長は、頭部を上記領域内に収めるために、第一ねじ部材(の脚部突出長)よりも大きく設定することが幾何学的に必須である。当然、第二ねじ部材の頭部は、隣接する液体流路部に露出しないことがより望ましい。この場合、当該第二ねじ部材が属さない側の液体流路の断面内周縁よりも外側に位置するように脚部長を調整するようにする。
上記の構成では、コアエレメントのコア本体の外径寸法は第一ねじ部材の脚部長に規制されることとなる。その際、コア本体の外径を縮小するには、
(1)第一ねじ部材の頭部をコア本体の外周面にできる限り近づけること;
(2)第一ねじ部材のコア本体に対する脚部基端部の埋設長を、液体流路に対するねじ部材の突出支持強度が確保できる範囲内でできるだけ小さく設定すること;
がポイントとなる。
(1)については、前記の投影において第一ねじ部材が、コア本体の断面中心に関しコア本体の外径の90%(望ましくは95%)となる仮想円よりも外側に頭部外形線の最外縁が位置するように脚部長が調整されてなることが望ましい。また(2)については、第一ねじ部材の脚部基端側が脚部全長の20%以上60%以下(望ましくは30%以上50%以下)の範囲内でコア本体に埋設されるように脚部長が調整されてなることが望ましい(脚部の埋設部分の長さは、埋設されている部分の中心軸線の長さとして定義する)。このように構成されたコアエレメントは、コア本体の外形寸法を幾何学的限界に近いレベルにまで縮小できる結果、配管継ぎ手部材をノズルケーシングとする場合においても、その内径寸法の小さい流路(収容通路部)内に容易に収めることが可能となる。
また液体処理ノズル用コアエレメントは、一方の端面に液体入口を開口し他方の端面に液体出口を開口する貫通形態の液体流路が形成されたコア本体と、液体流路の内面から各々突出するとともに外周面に周方向の山部と高流速部となる谷部とが複数交互に連なるように形成された衝突部とを備え、衝突部と接触した液体が谷部内にて増速するときの減圧作用により、該液体の溶存ガスを過飽和析出させて微細気泡発生処理を行う液体処理ノズル用コアエレメントであって、コア本体は、軸線と平行な向きに液体流路が貫通形成される円柱状に形成され、衝突部は該コア本体の外周面から液体流路に向けてねじ込まれるとともに、先端部が液体流路の内周面から突出して衝突部を形成するねじ部材により形成されてなり、
コア本体に対し液体流路は、円筒面状の内周面をなすものが一対、コア本体の軸線と直交する平面への投影上にて該コア本体の断面中心に関し互いに対称な位置関係をなすとともに、液体流路の断面内径をD、中心間距離をLとしたとき、|L−D|/D×100の値が10%以下となるように近接ないし重なるように形成され、液体流路に対しねじ部材は、投影において液体流路の断面中心点間を結ぶ基準線に関し、第一の側に45°傾斜した方向に液体流路の断面中心を挟んで互いに対向するねじ部材対と、第一の側と反対の第二の側に45°傾斜した方向に液体流路の断面中心を挟んで互いに対向するねじ部材対とからなる計4本が十字形態をなすように配置されるとともに、各ねじ部材対は、ねじ軸線方向における液体流路の断面中心からコア本体の外周縁までの距離が近い側に配置されるものを第一ねじ部材、遠い側に配置されるものを第二ねじ部材として、第一ねじ部材は頭部がコア本体の外形線よりも内側の領域に収まるようにねじ脚部の長さが設定される一方、第二ねじ部材は、コア本体の断面中心に関し液体流路の断面と同一径にて基準円を描いたとき、該基準円とコア本体の断面外形線との間に位置する領域に頭部が収まるように、脚部長が第一ねじ部材よりも大きくなるように設定することができる。
本発明の作用及び効果の詳細については、「課題を解決するための手段」の欄にすでに記載したので、ここでは繰り返さない。
本発明の液体処理ノズルの水道配管への組み込み例を示す斜視図。 本発明の液体処理ノズルの正面図およびその断面図。 図2の液体処理ノズルに使用されるコアエレメントの詳細図。 衝突部を雄ねじ部材で構成した場合の液体流路内の状態を示す詳細図。 図3のコアエレメントにおけるねじ部材の流れ方向の配置を説明する図。 流れ絞りエレメントの詳細図。 整流エレメントの詳細図。 図2の液体処理ノズルの組み立て工程を示す説明図。 図8に続く説明図。 図1の配管系に対する液体処理ノズルの組み付け工程を説明する図。 図3のコアエレメントの変形例を示す詳細図。 図2の液体処理ノズルにおいて液体流出側に流れ拡大エレメントを設けた変形例を示す断面図。 図2の液体処理ノズルにおいてコアエレメントを流れ方向に追加した変形例を示す断面図。 ガス混合エレメントを組み込んだ液体処理ノズルの例を示す断面図。 図14の液体処理ノズルをガス溶解装置に適用する例を示す模式図。 液体流路を1個のみ形成したコアエレメントの例を示す図。 衝突部の突出位置が異なる複数のコアエレメントを積層配置する例を示す説明図。 図17よりもさらに多数のコアエレメントを使用する例を示す説明図。 図18のコアエレメントを積層した時のねじ部材のレイアウトを示す投影図。 コアホルダ部材に複数のコアエレメントを組み込んだ処理機能部の一例を示す図。 図20の処理機能部を組み込んだ液体処理ノズルの例を示す断面図。 コア本体の端面外周縁部に係合鍔部を形成したコアエレメントをノズルケーシングに組み込んだ状態で示す断面図。 図22の実施形態において、係合鍔部を形成したコアエレメントをノズルケーシングの反対側にも装着した変形例を示す断面図。 図1のコアエレメントを単独でノズルケーシングに組み込んだ実施形態を示す断面図。 エルボ形態のノズルケーシングを使用する実施形態を示す断面図。 ソケット状のノズル本体に直接ねじ部材を組み込んだ参考例を示す断面図。
以下、本発明を実施するための形態を添付の図面を用いて説明する。
図1は、本発明の液体処理ノズルの組み込んだ水道配管システムの一例を示す斜視図である。この水道配管システム200は、上水道に直結される冷水供給部203と、図示しない給湯器につながる温水供給部204とのそれぞれが、止水栓211と配管系205を介して湯水混合栓201に接続される。湯水混合栓201は、冷水供給部203からの冷水と温水供給部204からの温水とを、レバー202の操作状態に応じた混合比および流量にて混合し、流出口201から流出させる周知の構成のものである。配管系205及び206はいずれも同一の構成であり、止水栓211の流出側継手部(本実施形態では雄ねじ継ぎ手部211(図10))と給水フレキ配管213との間に本発明の一実施形態である液体処理ノズル100が組み込まれた構成となっている。なお、液体処理ノズル100は冷水供給部203と温水供給部204とのどちらか一方、例えば冷水供給部203側にのみ設けるようにしてもよい。
図2はその液体処理ノズルを取り出し拡大して示すものである。
液体処理ノズル100は、一端に流入側開口部54が、他端に流出側開口部55が形成された貫通形態の収容通路部56を有するノズルケーシング50を備える。ノズルケーシング50の流入側開口部54の形成側端部には、図1の配管系205ないし206への接続継手部51,52が形成されている。ノズルケーシング50は金属配管部材であり、流入側の接続継手部52は外周面に工具係合部53が形成された雌ねじ継手部とされ、流出側の接続継手部51は雄ねじ継ぎ手とされている(いずれも本実施形態ではG1/2規格ないしRc1/2規格の配管用継ぎ手)。
本実施形態においてノズルケーシング50は、円筒状に形成された流出側の本体部50bと、外周面に工具係合部53が形成された流入側の押さえ部材50aとの2部分からなる。本体部50bの流入側開口内周面には雌ねじ部50cが形成されている。一方、押さえ部材50aの流出側端部外周面には雄ねじ部50dが形成されており、その基端位置にはオーリング50eがはめ込まれている。オーリング50eがはめ込まれる雄ねじ部50dの基端部外周面と、本体部50bの雌ねじ部50cの開口端側内周面とは、それぞれねじ山が形成されておらず、オーリング50eが該位置でラジアル方向に圧縮されるように隙間量が調整されている。また、押さえ部材50aを本体部50bに一杯まで締めこむことにより、工具係合部53の端縁が本体部50bの端縁と重なるように、雌ねじ部50cの及び雄ねじ部50dのねじ長が設定されており、図2の上に示す如く、あたかも一体の配管部材のような外観を呈するように工夫されている。また、雌ねじ部50cと雄ねじ部50dは接着剤ないしロウ材により接合されている。
本体部50bは、流入側開口部側から流出側開口部に向けて軸線方向に貫通する収容通路部56が形成されている。本実施形態では、収容通路部56は流入側から流出側に向けて2つの段付き面56aおよび56bを介して2段階に縮径する形で、内径の異なる3つの円筒内周面区間に分かれている。そして、該収容通路部56には、それぞれ個別の流路を有するとともに、収容通路部56内に内挿され、個別の流通路を有した複数の構成エレメント61,1,63の集合体として構成された処理機能部60が収容されている。処理機能部60を形成する構成エレメントは、流入側から具体的に、流れ絞りエレメント61、コアエレメント1及び整流エレメント63であり、収容通路部56内にて軸線方向にこの順に積層配置されている。そして、その微細気泡発生処理の要部を担うのがコアエレメント1である。
図3は、コアエレメント1の詳細を示すものである。コアエレメント1は、コア本体2と衝突部10A,10Bとからなる(以下、衝突部10A,10Bを総称する場合、単に衝突部10ともいう)。コア本体2は円柱状に形成されており、一方の端面に液体入口4を開口し他方の端面に液体出口5を開口する貫通形態の液体流路9が形成されている。この実施形態ではコア本体2に対し、円筒内周面をなす液体流路9が中心軸線に関して軸対象となるように、同一内径にて一部が重なるよう2個隣接形成されている。図4は液体流路9の一方を側面視した場合の拡大図であり、衝突部10は外周面に周方向の山部11と高流速部となる谷部12とが複数交互に連なるように形成されている。
衝突部10は、この実施形態では、脚部末端側が液体流路9内に突出するねじ部材(以下、「ねじ部材10」ともいう)であり、結果、衝突部10に形成される複数巻の山部11は、らせん状に一体形形成されている。コア本体2の材質は、たとえばABS(アクリロニトリルブタジエンスチレン)、ナイロン、ポリカーボネート、ポリアセタール、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)、ジュラコン(商標名)などの樹脂であるが、ステンレス鋼や真鍮などの金属、あるいはアルミナ等のセラミックスとしてもよい。また、ねじ部材10はステンレス鋼等の金属ないしアルミナや石英などのセラミックスで構成される。なお、衝突部10の山部は螺旋状のねじ山に限られるものではなく、分離隣接形成された複数の凸条部であってもよいが、詳細は特許文献7及び8に記載の通りであり説明は略する。
液体流路9にそれぞれ形成される衝突部10の組は、コア本体2に形成されたねじ孔19にて、その壁部外周面側から先端が液体流路9内へ突出するようにねじ込まれる4本のねじ部材により形成されている。ねじ孔19とねじ部材10との間は接着剤等によりセッティング固定され、ねじ部材(衝突部)10と液体流路9の内周面との間には主流通領域21が形成されている。また、各液体流路9において、4つの衝突部10が形成する十字の中心位置には、液体流通ギャップ15が形成されている。液体流通ギャップ15を形成する4つの衝突部10の先端面は平坦に形成され、前述の投影において液体流通ギャップ15は正方形状に形成されている。
次に、液体流路9の外周縁内側の全面積、ここでは、図3の2つの液体流路9の円形軸断面の投影面積(内径をdとしたとき、πd2/4)の合計をS1、衝突部10(4本のねじ部材)の投影面積をS2として、処理コア部の全流通断面積Stを、
St=S1−S2 (単位:mm2)
として定義したとき、この全流通断面積Stが2.5mm2以上(10mm2以下)に確保されている。本実施形態では、図4に示す主流通領域21と液体流通ギャップ15との合計面積(の2つの液体流路9の間での和)が全流通断面積Stに相当する。また、ねじ部材(衝突部)10の谷部12の深さhは0.2mm以上確保されている。衝突部10と接触した液体は谷部11内にて増速するときの減圧作用により、該液体の溶存ガスを過飽和析出させて微細気泡発生処理を行う。ねじ部材10はJIS並目ピッチのM1.0以上M2.0以下のものが使用され、特許文献8に定義された液体流路9内の有効谷点密度が1.5個/mm2以上確保されている。また、液体流路9の内径は2mm以上7mm以下で調整される。
図3に戻り、液体流路9にそれぞれ形成される衝突部の組は、コア本体2の外周面側から先端が液体流路9内へ突出するようにねじ込まれる4本のねじ部材10により形成されている。図中破線で示すように、ねじ部材10は、コア本体2の壁部に貫通形成されたねじ孔19にねじ込まれ、各ねじ孔19のねじスラスト方向途中位置にはねじ頭下面を支持するための段付き面19rが形成されている(ねじ孔19は、段付き面19rよりも液体流路9側に位置する部分にのみねじ山が形成されている)。そして段付き面19rの形成位置は、ねじ部材10をねじ込んだ時に、液体流路9内に突出するねじ脚部(すなわち、衝突部となる部分)の長さが、液体流通ギャップ15を形成するのに適正となるように調整されている。
また、複数の液体流路9の間でねじ部材10の干渉を回避するために、各液体流路9に組み込む4つのねじ部材10の組は、それら液体流路9の間で軸線方向にて互いにずれた位置に配置されている。同一の液体流路9内の複数のねじ部材10A及び10Bは、該液体流路9の軸線方向(流れ方向)にて互いにずれた位置に配置されている。具体的には、各液体流路9において、同一平面上で互いに直交する位置に配置されたねじ部材の対10A,10A及び10B,10Bが、それぞれ流れ方向において互いに異なる位置に配置されている。そして、コア本体2の図中A−A断面及びB−B断面の各位置の4つのねじ部材と、C−C断面及びD−D断面位置の4つのねじ部材は、中心軸線液体流路9の軸線と直交する平面への投影で、対応する各液体流路内でそれぞれ十字形態をなすように配置されることとなる。
次に、液体流路9は、それら液体流路9の軸断面積の合計と等価な円の直径をde、液体流路9の長さをLとして、L/deにて定義される絞り孔アスペクト比が3.5以下に設定されている(なお、2つの液体流路9の内径が互いに異なる一般の場合(d1,d2)は、絞り孔アスペクト比は、L/(d12+d22)1/2となる)。また、コア本体2の軸線Oと直交する平面への投影において、コア本体2の投影領域の中心位置に定められた基準点(上記軸線の投影点)D1から複数の液体流路9の内周縁(2つの液体流路9、9の重なり領域への延長を含む)までの距離Tは、該液体流路9の内径Dよりも小さくなるように設定されている(図3においては負の値となっている)。絞り孔変位Tは液体流路9の内径Dの望ましくは1/2以下であるのがよい。さらに、同じ投影において、複数の液体流路9の内周縁に対する外接円の面積をSt、液体流路9の投影領域の合計面積をSrとしたとき、K≡Sr/Stにて定義される絞り孔集約率Kが0.2以上確保されている。
また、図5に示す如く、液体流路9の衝突部10よりも下流に位置する区間の長さ(以下、残区間という)をLp(Lp2〜Lp4の平均値)とし、液体流路9の軸断面積の合計と等価な前述の円の直径をdeとして、Lp/deにて定義される残区間アスペクト比は1.0以下に設定されている。図5では、最も下流側に位置するねじ部材10Aに関しては、残区間の長さがゼロであるが、ねじ部材10Aに関し残区間がゼロでない長さLp1を有する場合は、上記残区間長さLpはLp1〜Lp4の平均値とする(特許文献7を参照)。
図2に戻り、コアエレメント1の上流側には付加エレメントとして、流れ絞りエレメント61が配置されている。図6は流れ絞りエレメント61の詳細を示すもので、コアエレメント1と同一外径の円筒状に形成され、図2に示すように、内周面はコアエレメント1と隣接する端面側にて径小となるテーパ面とされている(なお、該内周面は階段状に縮径させてもよい)。そして、コアエレメント1と流れ絞りエレメント61とは、互いに積層された状態にてノズルケーシング50の本体部50bに対し、その収容通路部56の段付き面56aよりも上流側に位置する円筒面状区間内に隙間嵌め形態となるように配置されており、その積層体の先頭に位置するコアエレメント1の前端面外周縁は段付き面56aに当て止めされる。
一方、コアエレメント1の下流側には付加エレメントとして整流エレメント63が積層配置されている。図7は整流エレメント63の詳細を示すものであり、鋼等の弾性帯状部材を短辺方向の折り目にて山部と谷部が交互に現れるようにつづら折れ形態に加工し、さらに短辺と平行な軸線周りに丸めて星形の平面形態となるように形成したものである。該整流エレメント63は、図2に示すように、上記短辺方向が収容通路部56の軸線と一致する向きに挿入され、前端面外周縁部が流出側開口部55に近い側の段付き面56bに当て止めされている。なお、本実施形態では、整流エレメント63が2個、オーリング63aを介して積層した状態でノズルケーシング50(本体部50b)内に実装されている。
さらに、本実施形態では、雌ねじ部50cが形成される本体部50bの内径拡大部の底部外周領域に現れる段付き面に、異物等の流入を遮断するための濾過部材として、パッキン付きストレーナ62がはめ込まれている。該パッキン付きストレーナ62は、押さえ部材50aの雄ねじ部50dを本体部50bの雌ねじ部50cに螺着させることにより、下流側の処理機能部60とともに本体部50bからの抜け止めが図られている。
以下、液体処理ノズル100の使用方法について説明する。図1の水道配管システム200においてレバー202を操作することにより、冷水供給部203からの冷水と温水供給部204からの温水とは、それぞれ配管系205,206を経て、混合栓201の操作状態に応じた混合比および流量にて混合されつつ、流出口201aから流出する。その途上、温水と冷水はそれぞれ、本発明の液体処理ノズル100を通過する。液体処理ノズル100を通過するのは冷水も温水も水道水であり、大気由来の空気が溶存している。図2を参照すれば水道水はまずストレーナ62を通過したのち、流れ絞りエレメント61で絞られて流速を上げながらコアエレメント1の液体流路9に供給される。流れ絞りエレメント61のテーパ状の絞り機構により、水道水は圧損を抑制しつつ流速を上げてコアエレメントに導かれる。
水道水は、図4にてねじ部材10と液体流路9の内周面との間に形成される主流通領域21と液体流通ギャップ15とからなる液流通領域にてねじ部材10に衝突しながらこれを通過する。この際、流れは谷部12に高速領域を、山部11に低速領域をそれぞれ形成する。すると、谷部12の高速領域はベルヌーイの定理により負圧領域となり、キャビテーションすなわち溶存空気の減圧析出により気泡が発生する。谷部はねじ部材10の外周に複数巻形成され、かつねじ部材10が液体流路9内に複数(4本)配置されていることから、この減圧析出は液体流路9内の谷部にて同時多発的に起こることとなる。
その結果、液体流路9内では溶存空気の減圧析出が沸騰的に激しく起こり、さらに流れがねじ部材10の下流に迂回する際に生ずる渦流にこれを巻き込んで激しく撹拌する。これにより、衝突部10の周辺及び直下流域には、微小渦流を無数に含んだ顕著な強撹拌領域が形成される。気泡を析出する減圧域は衝突部10の周囲の谷底付近に限られており、高速の液体流はほとんど瞬時的に該領域を通過してしまうから、発生した気泡はそれほど成長せずに上記の撹拌領域に巻き込まれ、気泡径が1μm未満(特に500nm未満)の微細気泡が効率的に発生する。この微細気泡の発生により、水道水は洗浄性や浸透性が高められ、特許文献7ないし8に記載された種々の効果を享受できる。
整流エレメント63は、気泡発生後の水道水を流れ方向に整流しつつ流出させる。流路が整流エレメント63により断面内にて区画分断されていることでエレメント表面との接触部分は乱流の影響を受けにくくなり、衝突部10で成長停止した微細気泡の衝突による合一を抑制して、その発生濃度向上に貢献する。
図8及び図9は、液体処理ノズル100の組み立て工程を示すものである。図8左に示すように、まず整流エレメント63(およびオーリング63a)を本体部50bの雌ねじ部50c側から収容通路部56内に挿入し、段付き面56bに当て止めする。整流エレメント63は収容通路部56の内周面(段付き面56bと56aとの間の区間)に対し隙間嵌めとしてもよいし、整流エレメント63の外径を自由状態で収容通路部56の内径よりも経大としておき、径方向にこれを弾性縮小変形させつつ装着することにより、収容通路部56の内周面に対して突っ張り固定するようにしてもよい。
次に、図8右に示すように、コアエレメント1と流れ絞りエレメント61とを順次収容通路部56内に隙間嵌め挿入し、コアエレメント1の前端外周縁を段付き面56aに当て止めする。さらに、図9に示すように、パッキン付きストレーナ62を本体部50bの開口底にかぶせ、オーリング50eを装着した押さえ部材50aの雄ねじ部50dを、接着剤を介して本体部50b側の雌ねじ部50cにねじ込み接合することで、図2の液体処理ノズル100を得る。
このように、液体処理ノズル100は、接続継手部51,52が形成されたノズルケーシング50の収容通路部56に対し、ノズルケーシング50とは別体の処理機能部60を内挿配置した点に特徴がある。図2に示す如く、その処理機能部60はコアエレメント1を最低1つ含む複数の構成エレメント63,61からなる。このコアエレメント1はキャビテーション方式による気泡発生処理を単独で担うことができる独立かつ必須のエレメントである。そしてコアエレメント1は、基本的に液体流路9内に配置された衝突部10だけで微細気泡発生を担うため寸法が小さくて済み、接続継手部51,52が形成されたノズルケーシング50内にも容易に挿入できる。
このコアエレメント1を軸として、処理機能部60の残余の要素を独立した構成エレメント61,63として形成することにより、設置先の送液流量や設置スペース等に応じて仕様の異なるノズルが要望される場合にあっても、ノズルケーシング50に対する構成エレメントの追加・削除ないし入れ替えにより設計対応することができ、パーツ共用化を容易に図ることができる。たとえば、ノズルケーシング50の寸法仕様を変更せずに、異なる送液流量の液体処理ノズルを得たい場合、コアエレメント1を所望される送液流量に対応できるものに変更すればよいのである。
処理機能部60をなすコアエレメント1ないし流れ絞りエレメント61は、収容通路部56内にて集合体を構築した際に、該集合体全体の外周面が収容通路部56の内周面と密着ないし隙間嵌めをなすよう形状が定められている。その結果、図8及び図9に示すごとく、処理機能部60のノズルケーシング50への組付けを極めて簡単に行うことができる。
ここで、ノズルケーシング50の接続継手部51,52のサイズは例えばG1/2(あるいはRc1/2)であり、コアエレメント1のコア本体2の外径は、このような小さいねじ部の内側に位置する狭小な収容通路部56(たとえば内径10mm以上14mm以下)に収まるよう制限される。このような小さいコア本体2に多数のねじ部材を有効に配置するために、コアエレメント1には寸法設計上、さらに次のような工夫がなされている。
まず、図2に示す如く、コア本体2に対し液体流路9は、円筒面状の内周面をなすものが一対、コア本体2の軸線と直交する平面への投影上にて該コア本体2の断面中心C0に関し互いに対称な位置関係にて形成されている。このように対をなす液体流路9を設ける場合、両者の断面中心C1,C1間の距離が遠すぎると、流路間には液体流通を妨げるコア本体2の隔壁部分が厚く形成され、圧損原因となりうる。
これを防止するために、2つの液体流路9は、液体流路9の断面内径をD、中心間距離をLとしたとき、|L−D|/D×100の値は10%以下となるよう近接して形成している。本実施形態では、図2のごとく、2つの液体流路9の一部が重なりあい、流路が一体化するように形成されている(L−D)の値は負である)。結果、上記の隔壁部分は形成されないから、その一体化位置に近接する衝突部10を通過する液体の流れ損失は大幅に減少し、微差気泡発生効率はさらに高められる。
次に、図2において、液体流路9に対しねじ部材10A,10Bは、4本のものが十字形態をなすように配置されている。具体的には、液体流路9の断面中心点C1,C1間を結ぶ基準線BLに関し、第一の側に45°傾斜した方向(AL)に液体流路9の断面中心を挟んで互いに対向するねじ部材対10A,10Bと、第一の側と反対の第二の側に45°傾斜した方向(AL’)に液体流路9の断面中心を挟んで互いに対向するねじ部材対10A,10Bとからなる。このレイアウトにより、一方の液体流路9に向けてコア本体2にねじ込まれるねじ部材が、他方の液体流路9を横切ってねじ込まれることを防止しつつ、各液体流路9に対して4本ものねじ部材を配設でき、微細気泡の発生効率を大幅に高めることに貢献している。
液体流路9中に突出するのは、ねじ部材の脚部であるが、ねじ頭部10hは脚部よりも径大に形成されるので、液体流路9の互いに隣接する側(くびれ形態となる領域)に配置されるねじ部材の頭部10hは、脚長を小さくしすぎると一部が隣の液体流路9内周面から突出することになる。この頭部10hの突出量が大きくなりすぎると液体流通に対する圧損要素となり、微細気泡の発生効率低下につながる。そこで、各ねじ部材の対は、ねじ軸線方向ALにおける液体流路9の断面中心点C1からコア本体2の外周縁までの距離が近い側に配置されるものを第一ねじ部材10A、遠い側に配置されるものを第二ねじ部材10Bとして、第一ねじ部材10Aは頭部10hがコア本体2の外形線よりも内側の領域に収まるようにねじ脚部の長さが設定されているのである。
他方、第二ねじ部材10Bは、コア本体2の断面中心C0に関し液体流路9の断面と同一径にて基準円D1を描いたとき、該基準円D1とコア本体2の断面外形線との間に位置する領域に頭部10hが収まるようにする。このように構成することで、ねじ部材の頭部10hの液体流路9の内周面への過度の露出を抑制でき、上記の問題を解消することができる。このとき、図からも明らかなごとく、コア本体2の外周面からの距離が大きい第二ねじ部材10Bの突出脚部長は、頭部10hを上記領域内に収めるために、第一ねじ部材10A(の脚部突出長)よりも大きく設定することが幾何学的に必須であることがわかる。第二ねじ部材10Bの頭部10hは、隣の液体流路9内に全く露出しないのがよく、図2において頭部10hは、当該第二ねじ部材10Bが属さない側の液体流路9の断面内周縁よりも外側に位置するように脚部長が調整されている。
ここで、コア本体2の外径寸法は第一ねじ部材10Aの脚部長に規制されることとなる。その際、コア本体2の外径を縮小するには、
(1)第一ねじ部材10Aの頭部10hをコア本体2の外周面にできる限り近づけること;
(2)第一ねじ部材10Aのコア本体2に対する脚部基端部の埋設長を、液体流路9に突出するねじ脚部の基端支持強度が確保できる範囲内でできるだけ小さく設定すること;
がポイントとなる。
図2においては、上記(1)を解決するために、第一ねじ部材10Aが、コア本体2の断面中心C0に関しコア本体2の外径の90%(望ましくは95%)となる仮想円D2よりも外側に頭部10hの最外縁を位置させるよう、その脚部長が調整されている。また(2)を解決するために、第一ねじ部材10Aの脚部基端側が脚部全長の20%以上60%以下(望ましくは30%以上50%以下)の範囲内でコア本体2に埋設されるよう、脚部長が調整されている。これにより、コアエレメント1は、コア本体2の外形寸法が幾何学的限界に近いレベルにまで縮小され、内径寸法の特に小さい収容通路部56内にも容易に収容できるようになっている。
なお、図11に示すように、コアエレメント1において第二ねじ部材10Bの脚部を、コア本体2の外周面に近接する位置まで延長し、第一ねじ部材10Aと同様に、その頭部10hの最外縁を仮想円D2よりも外側に位置させる構成とすることも可能である。このようにすると、第一ねじ部材10Aとともに第二ねじ部材10Bも頭部10hがコア本体2の外周面に近づき、ノズルケーシング50に隙間嵌めで収容した際に、収容通路部56の内周面が、ねじの緩みに伴う頭部10hの突出を規制するので、コア本体2に対するねじ部材10A,10Bの接着によるセッティングを省略できる。
図1の水道配管系200に液体処理ノズル100を組み込むためには、次のようにする。すなわち、図10左に示すように、止水栓211に直結されている給水フレキ配管213のナット継手213aを緩め、フレキ配管213を変形させて止水栓211側の継ぎ手部211との間にノズル設置のためのスペースを作る。次いで、液体処理ノズル100の流入側の接続継手部(雌ねじ部51:図2)を止水栓211側の継手部(雄ねじ部)212に螺合締結する。次いで、フレキ配管213を再度変形させてナット継手213aを液体処理ノズル100の流出側の接続継手部(雌ねじ部:図2)53に位置合わせしつつ螺合締結すれば取り付けが完了する。
以下、液体処理ノズルの変形例について列挙する。なお、図2及び図3と共通の構成要素には同一の符号を付与して詳細な説明は略する。
図12の液体処理ノズル101は、コアエレメント1の上流側に流れ絞りエレメント61Aを、下流側に流れ拡大エレメント61Bを設けた例である。流れ拡大エレメント61Bは流出側が流入側よりも経大のテーパ面を有し、コアエレメント1を通過した流れが不連続に拡大することに伴う圧損(特に、よどみ部発生による圧損)を抑制する役割を果たす。なお、図12の液体処理ノズル101においては整流エレメント63が省略され、これに対応して図2の段付き面56aも省かれている。
図13は、図12において、コアエレメント1の流出側の流れ拡大エレメント61Bに代え、円筒状のスペーサエレメント64(付加エレメント)を介して別のコアエレメント1を追加した液体処理ノズル102を示すものである。液体が複数個のコアエレメント1を順次通過することで微細気泡の発生効率がさらに高められる。なお、図13の液体処理ノズル102は、2つのコアエレメント1,1とスペーサエレメント64とを、図12の液体処理ノズル101と寸法仕様が同一の収容通路部56に収めるため、流入側の流れ絞りエレメント61の長さを図12よりも縮小している。
図14は、付加エレメントとして、コアエレメント1に流入する液体にノズルケーシング50外のガス源から供給されるガスを混合するガス混合エレメント65を設けた液体処理ノズルの例である。該液体処理ノズル103は、ガス混合エレメント65は、ベンチュリ管にて構成されたエレメント本体65aの絞り流路に対し、エレメント本体65aの外周面側からガス注入管65bが差し込まれるとともに、ノズルケーシング50の壁部を貫いてガス注入管65bにガスを供給するガス供給管接続継手65cを備える。この場合、ノズルケーシング50の収容通路部56にコアエレメント1と、ガス注入管65bを装着済みのエレメント本体65aとを順次挿入した後、ガス供給管接続継手65cをノズルケーシング50の外側からガス注入管65bに連通するように組み付ける。
図15は、図14の液体処理ノズル103を用いて液体にガスを1パスにて溶解させる装置500の例を示している。原料液体502はタンク501に貯留されるとともに、該タンク501から延出する供給配管507の途上に送液ポンプ505及び液体処理ノズル103がこの順序で設けられている。液体処理ノズル103のガス供給管接続継手65cには、減圧弁411及びガス供給チューブ412を介してガス供給源としてのボンベ420からガスが供給されるようになっている。
送液ポンプ505を動作させると、タンク501からの原料液体は、液体処理ノズル103のガス混合エレメント65(図14)にてボンベ420からのガスが供給され、液体/ガスの混相流となりつつコアエレメント1に送られる。コアエレメント1で発生するキャビテーション乱流にガス相を巻き込むことによりガスを効率的に溶解することができる。また、液体の溶存ガスだけでなく混合したガスも微細気泡の原料として利用でき、微細気泡の発生効率をより高めることが可能となる。ガス溶解済みの処理済み液体514は流出口511から回収容器512に回収される。
ガスを溶解させる液体の種別は特に限定されないが、すでに言及しているごとく水(水溶液や水を溶媒とするコロイド溶液も概念として含む)を用いることができる。また、水以外では、アルコール(及びその水による希釈体:酒類など)や化石燃料(ガソリン、軽油、重油等)、食用油などの有機液状物である。他方、溶解させるガスの種別も同様に限定されないが、たとえば炭酸ガス、酸素、水素、オゾン、塩素、窒素、アルゴン、ヘリウムなどであり、それらより選ばれる2種以上の混合ガスであってもよい。
図2のコアエレメント1は、図16に示すように、液体流路9を1個のみとしたものを採用することも可能である。
次に、図17に示すように、処理機能部をなす集合体は、互いに積層される複数のコアエレメント311A〜311Dを含むものとすることができる。図17においては、これらコアエレメント311A〜311Dは、図3のコアエレメント1を、A−A〜D−Dの各断面と同じねじ部材10Aないし10Bのレイアウトとなるように分割したものに相当する。これらコアエレメント311A〜311Dは、液体流路9の内周面における衝突部10(ねじ部材10A,10B)の突出位置が互いに異なるものとなるように収容通路部56に装着される。具体的には、図2のコアエレメント1に代え、図17に示す角度位相関係にてコアエレメント311A〜311Dを積層したものが装着されることとなる。
なお、この実施形態では、ノズルケーシング50の収容通路部56の内周面上にて一定の角度位置に通路側係合部50e(たとえば内周面の母線方向に形成される凸条部)が形成され、複数の311A〜311Dのコア本体2の外周面上には通路側係合部50eと係合するコア側係合部2e(この実施形態では溝)を形成し、個々のコアエレメント311A〜311Dの衝突部10(ねじ部材10A,10B)の突出角度位置を、コア側係合部2eを基準として変化させるようにしている。このようにすると、複数のコアエレメント311A〜311D間でねじ部材10A,10Bの角度位相を容易に揃えることができ、組み立てが容易になる。
図18は、積層された複数のコアエレメント321A〜321Hの上流側に位置するものから下流側に位置するものに向けて、衝突部10の突出位置の液体流路9の内周面上の角度位相を、所定の角度間隔(ここでは45°)で順次変化するように配置した例である。各コアエレメント321A〜321Hは、コア本体2に液体流路9が1個のみ形成され、突出部10も1個だけ設けられている。そして、各々コア本体2の外周面に形成されたコア側係合部2を基準として、液体流路9の内周面に対する突出部10の突出位置の角度位相が、コアエレメント321A〜321Hの積層順に45°ずつ進角するように設定されている。図19は、通路側係合部50eとコア側係合部2eとを係合させつつコアエレメント321A〜321Hを積層した状態を平面視にて示すもので、互いに連通する液体流路9の内周面が作る円筒面内に突出部10がらせん状に位置を変えながら連なっている。このようなコアエレメント321A〜321H群に液体を流通させると、流路断面内のねじ谷数が大幅に増加してねじ谷と液体との接触効率ひいては微細気泡の発生効率が向上するだけでなく、らせん状の突出部配列により流れに旋回が生じ、気泡粉砕効果(あるいは、ガス溶解効果)をより向上することができる。
図20に示す処理機能部60は、ノズルケーシング50の収容通路部56に内挿されるとともに、液体の流通方向と直交する面内にて複数のコアエレメント装着孔70hが貫通形態に設けられるコアホルダ部材70を備える。そして、構成エレメントとして複数のコアエレメント301(この実施形態では図16に示すもの)が、コアホルダ部材70のコアエレメント装着孔70hに装着されている。これにより、複数のコアエレメント301が液体の流通方向と直交する面内にて複数並列に配列され、微細気泡発生処理する液体のシンク流量を増やすことができる。このようなコアホルダ部材70を用いることで、単一のノズルケーシング50内にて衝突部を有する液体流路9を複数組形成したい場合も、コアエレメント301を複数作ってコアエレメント1に装着するだけで、液体流路9を種々の個数に自由にレイアウトすることができ、また、種々の設計態様の間でコアエレメント1の共用化を図ることができる。
図20においては、コアエレメント301はコア本体の一方の端面外周縁に沿って係合鍔部302fが形成され、コアホルダ部材70のコアエレメント装着孔70hの開口周縁に沿って形成された座ぐり部と係合させることで、コアエレメント301がコアエレメント装着孔70hの装着方向に脱落することが防止されている。該装着状態において係合鍔部302fはコアホルダ部材70の主面と面一となっており、ここに各コアエレメント301に対応するテーパ状の絞り孔71hが形成された流れ絞り部材71が重ねられている。図21は、コアエレメント301を装着したコアホルダ部材70と流れ絞り部材71との積層体(集合体)からなる処理機能部60をノズルケーシング151に装着した液体処理ノズル104を示すものである。ノズルケーシング151は接続継手部151,152が形成されたソケット状の形態を有し、雌ねじ継ぎ手部152の形成された開口側から、その底部に形成された段付き面に処理機能部60が当て止めされている。
以下、コアエレメントの変形例を示す。
図22のコアエレメント251は、図3のコアエレメント1とほぼ同様に構成されているが、コア本体252の一方の端面外周縁に係合鍔部252fが形成されている。ノズルケーシング151は図21と同様のソケット状の形態を有し、コアエレメント251は係合鍔部252fを、雌ねじの接続継手部152が形成された開口側底部をなす段付き面に支持させる形で、ノズルケーシング151への装着方向への抜け止めがなされている。つまり、ノズルケーシング151の収容通路部156はコア本体252を当て止めする段付き面が形成されず、単純な円筒面になっている点に特徴がある。これに係合する配管系600,601を仮想線にて示している。
図23は、図22の構成において、同様の構成のコアエレメント251を流出側開口部側にも追加した参考例である。当該側のコアエレメント251は係合鍔部252fを流出側開口部の雄ねじ端面にて支持させている。
また、図24は段付き面151eを有したソケット状のノズルケーシング151Bに、図3と同様のコアエレメント1のみを装着した液体処理ノズルの例を示すものである。図26に示す参考例は、雄ねじ部653と雌ねじ部652を有する樹脂製のソケット型ノズル本体の雌ねじ側底部の厚みを増加させ、ここにねじ部材10を直接ねじ込んで構成した液体処理ノズルの例を示すものである。この構成でも、ノズル全体の長さは相当縮小され、設置先スペースに制限がある場合等に有効活用することができるが、図24の構成によれば、コアエレメント1が雄ねじ部154側に入り込んで配置される分、雌ねじ部152側の底部厚さが縮小し、図26の場合よりも更なる寸法縮小が実現していることがわかる。

図25は、エルボ形態のノズルケーシング350の一方の端部内側に段付き面356eを有した収容通路部356を形成し、ここに図2と同様の形成体でコアエレメント1と流れ絞り部材61とを装着した液体処理ノズル105を示すものである。ノズルケーシング350の両端には雌ねじ継ぎ手部をなすナット部材353,353がノズルケーシング350に対し相対回転可能に結合されている。なお、エルボ形態のノズルケーシングの一方ないし両方の端部の継ぎ手部を雄ねじ部とすることも可能である。
1 コアエレメント
2 コア本体
5 液体出口
4 液体入口
9 液体流路
10(10A,10B) 衝突部(ねじ部材)
11 谷部
12 山部
50 ノズルケーシング
51,52,151,152 接続継手部
54 流入側開口部
55 流出側開口部
56 収容通路部
60 処理機能部
100〜105 液体処理ノズル
61,61A 流れ絞りエレメント(流れ調整エレメント)
61B 流れ拡大エレメント(流れ調整エレメント)
62 整流エレメント(流れ調整エレメント)
65 ガス混合エレメント

Claims (12)

  1. 処理対象液体を流通させる配管系に組み込んで使用される液体処理ノズルであって、
    一端に流入側開口部を他端に流出側開口部を形成する貫通形態の収容通路部を備えるとともに、少なくも前記流入側開口部の形成側端部に前記配管系への接続継手部が形成され、かつ前記収容通路部の内周面が円筒面状とされたノズルケーシングと、
    前記ノズルケーシングの前記収容通路部に配置され、個別の流通路を有するとともに前記流入側開口部又は前記流出側開口部から前記収容通路部内の所定位置に内挿可能に形成されるとともに前記収容通路部内の流れ方向において互いに隣接する形態に配置された複数の構成エレメントの集合体として構成された処理機能部とを備え、前記集合体を構成する複数の前記構成エレメントは、
    一方の端面に液体入口を開口し他方の端面に液体出口を開口する貫通形態の液体流路が形成され、前記ノズルケーシングの前記流入側開口部に向けて供給される前記液体が前記液体流路を経て前記流出側開口部より流出可能となる位置関係にて前記処理機能部に組み込まれるコア本体と、前記液体流路の内面から各々突出するとともに外周面に周方向の山部と高流速部となる谷部とが複数交互に連なるように形成された衝突部とを備え、前記衝突部と接触した前記液体が前記谷部内にて増速するときの減圧作用により、該液体の溶存ガスを過飽和析出させて微細気泡発生処理を行うとともに、前記コア本体が前記収容通路部の円筒面状の前記内周面に隙間嵌め可能な外周面を有する円柱状に形成された1又は複数のコアエレメントと、
    前記コアエレメントに供給される前記液体の前処理又は後処理を行うとともに、前記コアエレメントと同一外径の円筒状に形成された1又は複数の付加エレメントとを含む2以上の構成エレメントを含むものとして構成され、
    前記処理機能部をなす前記集合体は、前記付加エレメントとして前記コアエレメントの上流側又は下流側にて前記液体の流れを調整する流れ調整エレメントを含むものであり、該流れ調整エレメントは、前記コアエレメントの上流側に配置されるとともに、該コアエレメントの前記液体入口に向けて流路断面積が漸次縮小する流れ絞りエレメントを含み、該流れ絞りエレメントは、内周面が前記コアエレメントと隣接する端面側にて径小となるテーパ面とされ、
    前記処理機能部において、前記収容通路部内にて前記構成エレメントが前記集合体を構築した際に、該集合体全体の外周面が前記収容通路部の内周面と密着ないし隙間嵌めをなすように、個々の前記構成エレメントの形状が定められ、該処理機能部の液流通が前記ノズルケーシングとの隙間に迂回せず前記コアエレメントの液体流路にもれなく導かれるようになっており、前記液体は前記流れ絞りエレメントで絞られて流速を上げながら前記コアエレメントの前記液体流路に供給されることを特徴とする液体処理ノズル。
  2. 前記処理機能部をなす前記集合体が、互いに独立して前記微細気泡発生処理を行う複数の前記コアエレメントを含むものである請求項1記載の液体処理ノズル。
  3. 前記処理機能部をなす前記集合体は、前記付加エレメントとして、前記コアエレメントに流入する液体に前記ノズルケーシング外のガス源から供給されるガスを混合するガス混合エレメントを含むものである請求項1又は請求項2に記載の液体処理ノズル。
  4. 前記ノズルケーシングは前記接続継手部としてのねじ継手部が両端に形成された金属配管部材として構成されてなる請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の液体処理ノズル。
  5. 前記処理機能部をなす前記集合体は、複数の前記構成エレメントが、前記ノズルケーシングの前記流入側開口部又は前記流出側開口部をなす同一端側から前記収容通路部に対し順次内挿可能な形状に形成されてなる請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の液体処理ノズル。
  6. 前記収容通路部の中間位置には、前記構成エレメントの挿入側において径大となるように段付き面が形成され、前記処理機能部は、該処理機能部を構築する前記構成エレメントのあらかじめ定められたものの端面外周縁部が当該段付き面に当て止め配置されるとともに、残余のものがこれに直接または他部材を介して間接的に積層配置されてなる請求項5記載の液体処理ノズル。
  7. 前記処理機能部をなす前記集合体は、互いに直接又は貫通流路を有したスペーサ部材を介して積層される複数の前記コアエレメントを含むものである請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載の液体処理ノズル。
  8. 複数の前記コアエレメントは、前記液体流路の内周面における前記衝突部の突出位置が互いに異なるものとなるように前記収容通路部に装着される請求項7記載の液体処理ノズル。
  9. 前記コアエレメントの前記コア本体は、軸線と平行な向きに前記液体流路が貫通形成される円柱状に形成され、前記衝突部は該コア本体の外周面から前記液体流路に向けてねじ込まれるとともに、先端部が前記液体流路の内周面から突出して前記衝突部を形成するねじ部材により形成されてなる請求項1ないし請求項8のいずれか1項に記載の液体処理ノズル。
  10. 前記コア本体に対し前記液体流路は、円筒面状の内周面をなすものが一対、前記コア本体の前記軸線と直交する平面への投影上にて該コア本体の断面中心に関し互いに対称な位置関係をなすとともに、前記液体流路の断面内径をD、中心間距離をLとしたとき、|L−D|/D×100の値が10%以下となるように近接ないし重なるように形成され、前記液体流路に対し前記ねじ部材は、前記投影において前記液体流路の断面中心点間を結ぶ基準線に関し、第一の側に45°傾斜した方向に前記液体流路の断面中心を挟んで互いに対向するねじ部材対と、前記第一の側と反対の第二の側に45°傾斜した方向に前記液体流路の断面中心を挟んで互いに対向するねじ部材対とからなる計4本が十字形態をなすように配置されるとともに、各前記ねじ部材対は、ねじ軸線方向において前記液体流路の断面中心から前記コア本体の外周縁までの距離が近い側に配置されるものを第一ねじ部材、遠い側に配置されるものを第二ねじ部材として、前記第一ねじ部材は頭部が前記コア本体の外形線よりも内側の領域に収まるようにねじ脚部の長さが設定される一方、前記第二ねじ部材は、前記コア本体の断面中心に関し前記液体流路の断面と同一径にて基準円を描いたとき、該基準円と前記コア本体の断面外形線との間に位置する領域に頭部が収まるように、脚部長が前記第一ねじ部材よりも大きく設定されてなる請求項9記載の液体処理ノズル。
  11. 前記第二ねじ部材の頭部は、当該第二ねじ部材が属さない側の前記液体流路の断面内周縁よりも外側に位置するように前記脚部長が調整されてなる請求項10記載の液体処理ノズル。
  12. 前記処理機能部は、前記ノズルケーシングの前記収容通路部に内挿されるとともに、前記液体の流通方向と直交する面内にて複数のコアエレメント装着孔が貫通形態に設けられるコアホルダ部材を備え、前記構成エレメントとして複数の前記コアエレメントが前記コアホルダ部材の前記コアエレメント装着孔に装着される請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の液体処理ノズル。
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