《第一実施形態》
以下、本発明に係る実施形態の船舶100について図を参照して説明する。
船舶100は、図1に示すように、マスト20が設けられた主船体10を備えている。船舶100としては、例えば、艦艇や、車両運搬船が挙げられる。
マスト20は、主船体10の甲板上に設けられている。マスト20は、主船体10の船幅方向の中心位置に設けられている。本実施形態のマスト20は、塔型をなすモノポールマストである。マスト20は、メインマスト部30と、ヤード部40と、ステー部50と、取合部材6とを有する。
メインマスト部30は、甲板上に設けられた船楼から鉛直方向Dvの上方に延びている。メインマスト部30は、角筒状をなしている。
ヤード部40は、メインマスト部30から水平方向Dhに延びている。ヤード部40は、メインマスト部30の上方に設けられている。ヤード部40は、主船体10の船幅方向の両側に向かうように一つのメインマスト部30に対して複数(第一実施形態では二つ)設けられている。ヤード部40は、角筒状をなしている。ヤード部40は、複数(第一実施形態では二つ)の部材によって構成されている。本実施形態のヤード部40は、第一ヤード部材(第一角型部材)4aと、第二ヤード部材(第二角型部材)4bとを有している。
第一ヤード部材4aは、角筒状をなして延在している。第一ヤード部材4aは、延在する方向の第一の端部(一方の端部)がメインマスト部30に対して溶接されて直接接合されている。第一ヤード部材4aは、メインマスト部30に対して垂直に接続されて水平方向Dhに延びている。第一ヤード部材4aは、延在する方向の第二の端部(他方の端部)が後述する取合部材6を介して第二ヤード部材4bと接続されている。
第二ヤード部材4bは、角筒状をなして延在している。第二ヤード部材4bは、延在する方向の第一の端部が取合部材6を介して第一ヤード部材4aと接続されている。第二ヤード部材4bは、第一ヤード部材4aと同軸上に配置されて、水平方向Dhに延びている。
ステー部50は、メインマスト部30及びヤード部40に対して傾斜する方向に延びている。ステー部50は、ヤード部40に下方に設けられている。ステー部50は、ヤード部40に対応して複数設けられている。本実施形態のステー部50は、ステー部材(第三角型部材)5aによって構成されている。
ステー部材5aは、角筒状をなして延在している。ステー部材5aは、延在する方向の第一の端部が溶接されてメインマスト部30と直接接合されている。ステー部材5aは、メインマスト部30に対して船幅方向の外側に向かうにしたがって鉛直方向Dvの上方に向かうように傾斜して延びている。ステー部材5aは、延在する方向の第二の端部が溶接されて取合部材6と接合されている。ステー部材5aの第二の端部は、取合部材を介して第一ヤード部材4a及び第二ヤード部材4bと間接的に接続されている。
取合部材6は、異なる方向に延びる部材同士の接続箇所に配置される。第一実施形態の取合部材6は、異なる二方向に延びる三つの部材同士の接続箇所に配置される。取合部材6は、第一ヤード部材4aと、第二ヤード部材4bと、ステー部材5aとが接合されている。図2に示すように、取合部材6は、チルプレート(不図示)を介して各部材が溶接によって接合されている。つまり、第一ヤード部材4aと取合部材6との間、第二ヤード部材4bと取合部材6との間、及び、ステー部材5aと取合部材6との間は、溶接されることで形成される溶接部によってそれぞれ接合されている。取合部材6は、図3に示すように、第一角筒部1と、第二角筒部2とを備えている。
第一角筒部1は、角筒状をなして第一方向D1に延びている。第一角筒部1は、断面が矩形状をなしている。第一角筒部1は、四つ壁部によって構成されている。つまり、第一角筒部1は、四つの側面を有する角筒状をなしている。第一角筒部1は、第一方向D1の両端部が開放されている。第一角筒部1の第一方向D1の第一の端部は、溶接部によって第一ヤード部材4aと接合されている。第一角筒部1の第一方向D1の第二の端部は、溶接部によって第二ヤード部材4bと接合されている。第一角筒部1の一つの壁部に、第二角筒部2が接続されている。本実施形態の第一角筒部1は、第一A壁部(第一主壁部)11と、第一B壁部(第一主壁部)12と、第一C壁部13と、第一D壁部(第一近接副壁部)14と、第一E壁部(第一近接副壁部)15と、第一接続壁部(接続部)16と、第二接続壁部(接続部)17とを有している。
ここで、第一実施形態における第一方向D1とは、第一ヤード部材4aや第二ヤード部材4bが延在する方向であって、水平方向Dhである。
第一A壁部11は、第一角筒部1を形成する複数の壁部のうちの一つである。第一A壁部11は、第一方向D1及び第一方向D1と交差する第二方向D2に延びている。第一A壁部11は、第一方向D1及び第二方向D2と交差する方向を向く第一A主平面110が一対形成されている。一対のうちの第一A主平面110の一つは、第一角筒部1の外側を向く側面の一つを形成している。第一A主平面110は、第一方向D1を長手方向とする矩形状をなしている。
第一A壁部11は、後述する第二角筒部2の第二A壁部21と一体形状をなす一の板部材で形成された第一主部材の一部である。つまり、第一A壁部11は、単独の部材ではなく、一枚の鋼板から抜き出されるように、第二A壁部21とともに一体成形された平板状の部材である。
ここで、第一実施形態における第二方向D2は、第一方向D1に対して傾斜して交差する方向である。具体的には、第二方向D2は、ステー部材5aが延在する方向であって、鉛直方向Dv及び水平方向Dhに対して傾斜する方向である。より具体的には、第二方向D2は、例えば、鉛直方向Dv及び水平方向Dhに対して45°程度傾いた方向である。
また、第一実施形態における第一A主平面110が向く第一方向D1及び第二方向D2と交差する方向とは、第一方向D1及び第二方向D2に対して直交する方向である。具体的には、第一A主平面110が向く方向は、鉛直方向Dv及び水平方向Dhに対して直交する方向であって、主船体10の船首尾方向Dbである。
第一B壁部12は、第一角筒部1を形成する複数の壁部のうちの一つである。第一B壁部12は、第一方向D1及び第二方向D2に延びている。第一B壁部12は、第一A壁部11に対して船首尾方向Dbに離れて配置されている。第一B壁部12及び第一A壁部11は、第一角筒部1の第一主壁部である。第一B壁部12は、船首尾方向Dbを向く第一B主平面120が一対形成されている。つまり、一対の第一B主平面120のうちの一つは、第一角筒部1の外側を向く側面のうち、第一A主平面110が形成する側面とは船首尾方向Dbの反対側を向く側面を形成している。本実施形態の第一B壁部12は、第一A壁部11と同じ形状をなしている。つまり、第一B主平面120は、長手方向が第一方向D1である矩形状をなしている。
第一B壁部12は、後述する第二角筒部2の第二B壁部22と一体形状をなす一の板部材で形成された第一主部材の一部である。つまり、第一B壁部12は、第一A壁部11と同様に、単独の部材ではなく、一枚の鋼板から抜き出されるように、第二B壁部22とともに一体成形された平板状の部材である。したがって、第一実施形態の取合部材6では、第一A壁部11と第二A壁部21とによって構成された第一主部材と、第一B壁部12と第二B壁部22とによって構成された第一主部材との二つの第一主部材が平行に配置されている。
第一C壁部13は、第一A壁部11及び第一B壁部12と交差して接続されている。第一C壁部13は、第一方向D1及び船首尾方向Dbに延びている。第一C壁部13は、第一角筒部1の複数の壁部のうちの一つであって、第二角筒部2に対して最も遠い位置に配置されている。本実施形態の第一C壁部13は、第一A壁部11及び第一B壁部12と直交するよう配置されている。
第一C壁部13は、第一方向D1及び船首尾方向Dbと直交する方向(本実施形態では鉛直方向Dv)を向く第一C主平面130が一対形成されている。したがって、第一実施形態における鉛直方向Dvは、第二方向D2の成分を含む方向である。一対の第一C主平面130のうちの一つは、第二角筒部2と接続されていない側の第一角筒部1の外側を向く側面を形成している。第一C主平面130は、第一方向D1を長手方向とする矩形状をなしている。第一C壁部13は、船首尾方向Dbの両端部が溶接部によって第一A壁部11及び第一B壁部12に対してそれぞれ接合されている。
第一D壁部14は、第一A壁部11及び第一B壁部12と交差して接続されている。第一D壁部14は、第一方向D1及び船首尾方向Dbに延びている。第一D壁部14は、第一角筒部1の複数の壁部のうちの一つであって、第二角筒部2に対して最も近い位置に配置されている。本実施形態の第一C壁部13は、第一A壁部11及び第一B壁部12と直交するよう配置されている。第一D壁部14は、第一C壁部13に対して鉛直方向Dvに離れて配置されている。第一D壁部14は、第二角筒部2よりも第一方向D1の第一の端部側に配置されている。
第一D壁部14は、鉛直方向Dvを向く第一D主平面140が一対形成されている。第一D壁部14は、第一C壁部13よりも短い矩形平板状をなしている。つまり、一対の第一D主平面140のうちの一つは、第一C主平面130が形成する側面に対して、鉛直方向Dvの反対側を向く第一角筒部1の側面の一部を形成している。第一D主平面140は、第二角筒部2が接続される側の側面の一部を形成している。第一D壁部14は、船首尾方向Dbの両端部が溶接部によって第一A壁部11及び第一B壁部12に対してそれぞれ接合されている。
第一E壁部15は、第一A壁部11及び第一B壁部12と交差して接続されている。第一E壁部15は、第一方向D1及び船首尾方向Dbに延びている。第一E壁部15は、第一角筒部1の複数の壁部のうちの一つであって、第一D壁部14と同じく第二角筒部2に対して最も近い位置に配置されている。本実施形態の第一E壁部15は、第一A壁部11及び第一B壁部12と直交するよう配置されている。第一E壁部15は、第二角筒部2よりも第一方向D1の第二の端部側に配置されている。つまり、第一E壁部15は、第一D壁部14に対して第二角筒部2を介して第一方向D1の反対側に配置されている。第一E壁部15は、第一D壁部14と同じ距離だけ、第一C壁部13に対して鉛直方向Dvに離れて配置されている。
第一E壁部15は、鉛直方向Dvを向く第一E主平面150が一対形成されている。第一E壁部15は、鉛直方向Dvの位置が第一D壁部14と同じ位置に配置されている。第一E壁部15は、第一C壁部13よりも短い矩形平板状をなしている。一対の第一E主平面150の一つは、第一C主平面130に対して鉛直方向Dvの反対側を向く第一角筒部1の側面の一部を形成している。第一E主平面150は、第一D主平面140とともに、第二角筒部2が接続される側の側面の一部を形成している。第一E壁部15は、船首尾方向Dbの両端部が溶接部によって第一A壁部11及び第一B壁部12に対してそれぞれ接合されている。
第一接続壁部16は、第一D壁部14と、後述する第二角筒部2の第二C壁部23との間に配置されている。第一接続壁部16は、第一D壁部14と第二C壁部23とを繋いでいる。第一接続壁部16は、第一A壁部11、第一B壁部12、及び第一C壁部13に囲まれるように配置されている。第一接続壁部16は、矩形平板状をなしている。
第一接続壁部16の鉛直方向Dvを向く端面は、第一D壁部14側を向く第一C主平面130に溶接部によって接合されている。第一接続壁部16の船首尾方向Dbを向く端面は、第一B壁部12側を向く第一A主平面110と、第一A壁部11側を向く第一B主平面120とに溶接部によってそれぞれ接合されている。第一接続壁部16は、第一C壁部13と接合されていない側の第一接続壁部16の鉛直方向Dvを向く端面が、第一D壁部14よりも第二角筒部2側に突出して配置されている。第一接続壁部16は、第一方向D1を向いて、鉛直方向Dvに広がる第一接続板面160が一対形成されている。第一D壁部14側を向く第一接続板面160は、第一D壁部14の端面と溶接部によって接合されている。
第二接続壁部17は、第一E壁部15と、後述する第二角筒部2の第二D壁部24との間に配置されている。第二接続壁部17は、第一E壁部15と第二D壁部24とを繋いでいる。第二接続壁部17は、第一A壁部11、第一B壁部12、及び第一C壁部13に囲まれるように配置されている。第二接続壁部17は、第一接続壁部16よりも大きな矩形平板状をなしている。
第二接続壁部17の鉛直方向Dvを向く端面は、第一D壁部14を向く第一C主平面130に溶接部によって接合されている。第二接続壁部17の船首尾方向Dbを向く端面は、第一B壁部12側を向く第一A主平面110と、第一A壁部11側を向く第一B主平面120とに溶接部によってそれぞれ接合されている。第二接続壁部17は、第一C壁部13と接合されていない側の第一接続壁部16の鉛直方向Dvを向く端面が、第一E壁部15よりも第二角筒部2側に突出して配置されている。第二接続壁部17は、第一方向D1を向いて、鉛直方向Dvに広がる第二接続板面170が一対形成されている。第一E壁部15側を向く第二接続板面170は、第一E壁部15の端面と溶接部によって接合されている。
第二角筒部2は、角筒状をなして第二方向D2に延びている。第二角筒部2は、断面が矩形状をなしている。第二角筒部2は、四つの壁部によって構成されている。つまり、第一角筒部1は、四つの側面を有する角筒状をなしている。第二角筒部2は、第二方向D2の第一の端部が開放されている。第二角筒部2の第二方向D2の第一の端部は、溶接部によってステー部材5aと接合されている。第二角筒部2は、第二方向D2の第二の端部で第一角筒部1と接続されている。本実施形態の第二角筒部2は、第二A壁部(第二主壁部)21と、第二B壁部(第二主壁部)22と、第二C壁部(第二副壁部)23と、第二D壁部(第二副壁部)24と、を有している。
第二A壁部21は、第二角筒部2を形成する複数の壁部のうちの一つである。第二A壁部21は、第一方向D1及び第二方向D2に延びている。第二A壁部21は、船首尾方向Dbを向く第二A主平面210が第一A主平面110と平行、且つ、船首尾方向Dbで同じ位置に配置されるように一対形成されている。一対のうちの第二A主平面210の一つは、第二角筒部2の側面の一つを形成している。第二A主平面210は、第二方向D2に長く形成された台形状をなしている。
第二A壁部21は、第一A壁部11と一体形状をなす一の板部材で形成された第一主部材の一部である。つまり、第二A壁部21と第一A壁部11との間は、溶接部のような継ぎ目が存在せずに繋がっている状態となっている。したがって、第二A壁部21及び第一A壁部11は、第二A主平面210と第一A主平面110とが継ぎ目なく連続するY字状の平面を有する一枚の平板として形成されている。
第二B壁部22は、第二角筒部2を形成する複数の壁部のうちの一つである。第二B壁部22は、第一方向D1及び第二方向D2に延びている。第二B壁部22は、第二A壁部21に対して船首尾方向Dbに離れて配置されている。第二B壁部22及び第二A壁部21は、第二角筒部2の第二主壁部である。第二B壁部22は、船首尾方向Dbを向く第二B主平面220が一対形成されている。つまり、一対の第二B主平面220のうちの一つは、第二角筒部2の側面のうち、第二A主平面210が形成する側面に対して船首尾方向Dbの反対側を向く側面を形成している。本実施形態の第二B壁部22は、第二A壁部21と同じ形状をなしている。第二B主平面220は、第二方向D2に長く形成された台形状をなしている。
第二B壁部22は、第一B壁部12と一体形状をなす一の板部材で形成されている。つまり、第二B壁部22と第一B壁部12との間は、溶接部のような接合部分が無い状態となっている。したがって、第二B壁部22及び第一B壁部12は、第二B主平面220と第一B主平面120とが継ぎ目なく連続するY字状の平面を有する一枚の平板として形成されている。
第二C壁部23は、第二A壁部21及び第二B壁部22と交差して接続されている。第二C壁部23は、第二方向D2及び船首尾方向Dbに延びている。第二C壁部23は、第二角筒部2の複数の壁部のうちの一つである。本実施形態の第二C壁部23は、第二A壁部21及び第二B壁部22と直交するよう配置されている。第二C壁部23は、第一D壁部14となす角度が鈍角になるように配置されている。第二C壁部23は、第二方向D2及び船首尾方向Dbと直交する方向を向く第二C主平面230が一対形成されている。第二C壁部23は、矩形平板状をなしている。つまり、第二C主平面230は、長手方向が第二方向D2である矩形状をなしている。一対の第二C主平面230のうちの一つは、第二角筒部2の外側を向く側面を形成している。
第二C壁部23は、船首尾方向Dbの両端部が溶接部によって第二A壁部21及び第二B壁部22に対してそれぞれ接合されている。第二方向D2の第一角筒部1側の第二C壁部23の端部は、第一接続壁部16を介して第一D壁部14と間接的に接続されている。具体的には、この第二C壁部23の端部は、第一接続壁部16の第一E壁部15側を向く第一接続板面160に対して溶接部によって接合されている。つまり、第二C壁部23は、第一D壁部14や第一接続壁部16とは別の部材である。
第二D壁部24は、第二A壁部21及び第二B壁部22と交差して接続されている。第二D壁部24は、第二方向D2及び船首尾方向Dbに延びている。第二D壁部24は、第二角筒部2の複数の壁部のうちの一つである。本実施形態の第二D壁部24は、第二A壁部21及び第二B壁部22と直交するよう配置されている。第二D壁部24は、第二C壁部23に対して第二方向D2及び船首尾方向Dbと直交する方向に離れて配置されている。第二D壁部24は、第一E壁部15となす角度が鋭角になるように配置されている。第二D壁部24は、第二C主平面230と同じ方向を向く第二D主平面240が一対形成されている。第二D壁部24は、第一C壁部13よりも短い矩形平板状をなしている。つまり、第二D主平面240は、長手方向が第二方向D2である矩形状をなしている。一対の第二D主平面240のうちの一つは、第二角筒部2の第一E壁部15を向く側面を形成している。
第二D壁部24は、船首尾方向Dbの両端部が溶接部によって第二A壁部21及び第二B壁部22に対してそれぞれ接合されている。第二D壁部24の第二方向D2の第一角筒部1側の端部は、第二接続壁部17を介して第一E壁部15と間接的に接続されている。具体的には、この第二D壁部24の端部は、第二接続壁部17の第一E壁部15側を向く第二接続板面170と溶接部によって接合されている。つまり、第二D壁部24は、第一E壁部15や第二接続壁部17とは別の部材である。
第一実施形態の取合部材6によれば、第一A壁部11と第二A壁部21とが溶接されることなく継ぎ目の無い連続する一枚の平板である第一主部材として形成されている。その結果、第一ヤード部材4a及び第二ヤード部材4bのように第一方向D1に延びる部材と、ステー部材5aのように第二方向D2に延びる部材との間に設けられる溶接部の数を減らすことができる。第一角筒部1及び第二角筒部2の一つの側面が溶接されずに一体に形成されることで剛性的に連続となり、第一角筒部1と第二角筒部2との間で応力集中が生じにくくなる。これにより、第一角筒部1と第二角筒部2との間の疲労強度を向上させることができる。
また、第一A壁部11及び第二A壁部21だけでなく、第一B壁部12と第二B壁部22も溶接されることなく継ぎ目の無い連続する一枚の平板である第一主部材として形成されている。第一主部材が二つ設けられることで、溶接部の数をさらに減らすことができる。そのため、剛性的に連続となる側面を増やすことができ、第一角筒部1と第二角筒部2との間で応力集中がより生じにくくなる。これにより、第一角筒部1と第二角筒部2との間の疲労強度をより向上させることができる。
また、第一接続壁部16によって第一D壁部14と第二C壁部23とが間接的に接続される。同様に、第二接続壁部17によって第一E壁部15と第二D壁部24とが間接的に接続される。そのため、第一角筒部1と第二角筒部2とを接合する際に、第一D壁部14と第一E壁部15との間に部材を繋げることなく、取合部材6を製造することができる。これにより、本実施形態のように第一角筒部1に対して斜めに第二角筒部2が接続される構造であっても、狭隘な部分が形成されることを抑えることができる。したがって、狭隘な部分への溶接を削減でき、溶接部の健全性を確保することができる。
また、第一接続壁部16によって第一D壁部14と第二C壁部23とが間接的に接続される。そのため、第一D壁部14と第二C壁部23とを平板に曲げ加工を施して一体に成形する構造ではなく、平板を組み合わせるだけの構造とすることができる。同様に、第二接続壁部17によって第一E壁部15と第二D壁部24とが間接的に接続される。そのため、第一E壁部15と第二D壁部24とを平板に曲げ加工を施して一体に成形する構造ではなく、平板を組み合わせるだけの構造とすることができる。したがって、平板を溶接によって接合するだけの単純な構造として、取合部材6の加工工数を低減することができる。
また、第一ヤード部材4aと、第二ヤード部材4bと、ステー部材5aとの間の接続構造の信頼性を高めることができる。したがって、船舶100が航走することで風や波の影響を受けてマスト20が常に振動し続けてしまっても、第一方向D1と第二方向D2との異なる方向に延びる部材の接続部分が疲労により損傷してしまうことを抑えることができる。
《第二実施形態》
次に、図4を参照して第二実施形態の船舶について説明する。
第二実施形態においては第一実施形態と同様の構成要素には同一の符号を付して詳細な説明を省略する。この第二実施形態の船舶は、取合部材について第一実施形態と相違する。
第二実施形態の取合部材60は、第一角筒部3及び第二角筒部4に加えて、第三方向D3に延びる第三角筒部5を有する。
なお、第三方向D3とは、第一方向D1及び第二方向D2と交差する方向である。本実施形態の第三方向D3は、第一方向D1及び第二方向D2に対して直交しつつ、船首尾方向Dbに対して傾斜した方向である。
第二実施形態の取合部材60は、異なる三方向に延びる四つの部材同士の接続箇所に配置される。取合部材60は、第一ヤード部材4a、第二ヤード部材4b、及びステー部材5aに加えて、第四角型部材である第二ステー部材(不図示)が接合されている。なお、第二ステー部材は、ステー部材5aと同じ形状をなして第三方向D3に延びている。取合部材60は、図4に示すように、第一角筒部3と、第二角筒部4と、第三角筒部5とを備えている。
第二実施形態の第一角筒部3は、一つの壁部に対して第二角筒部4が接続されている。第一角筒部3は、第二角筒部4が接続された側面と交差する他の側面に対して第三角筒部5が接続されている。第一角筒部3では、第二角筒部4が接続される箇所の第一方向D1の位置と第三角筒部5が接続される箇所の第一方向D1の位置とが一致している。第二実施形態の第一角筒部3は、壁部の構成が、第一実施形態の第一角筒部1と異なっている。第一角筒部3は、第一A壁部(第一主壁部)31と、第一B壁部(第一主壁部)32と、第一C壁部(第一遠隔副壁部)33と、第一D壁部(第一近接副壁部)34と、隔壁部35とを有している。
第一A壁部31は、第一角筒部3を形成する複数の壁部のうちの一つである。第一A壁部31は、第一実施形態と同様に、第一方向D1及び第二方向D2に延びている。第二実施形態では、第一A壁部31のみが第一角筒部3の第一主壁部である。第一A壁部31は、船首尾方向Dbを向く第一A主平面310が一対形成されている。一対のうちの第一A主平面310の一つは、第一角筒部3の外側を向く側面の一つを形成している。第一A主平面310は、第一方向D1を長手方向とする矩形状をなしている。
第一A壁部31は、第二角筒部4の第二A壁部41と一体形状をなす一の板部材で形成された第一主部材の一部である。また、第一A壁部31は、第二A壁部41だけではなく、第一C壁部33とも一体形状をなす一の板部材で形成されている。
第一B壁部32は、第一角筒部3を形成する複数の壁部のうちの一つである。第一B壁部32は、第一実施形態と異なり、第三角筒部5が接続されている。第一B壁部32は、第一実施形態と同様に、第一方向D1及び第二方向D2に延びている。第一B壁部32は、第一A壁部31に対して船首尾方向Dbに離れて配置されている。第一B壁部32は、船首尾方向Dbを向く第一B主平面320が一対形成されている。つまり、一対の第一B主平面320のうちの一つは、第一角筒部3の外側を向く側面のうち、第一A主平面310が形成する側面とは船首尾方向Dbの反対側を向く側面を形成している。第一B主平面320は、長手方向が第一方向D1である矩形状をなしている。第一B主平面320は、第三角筒部5が接続される側の側面の一部を形成している。
第一B壁部32は、第一D壁部34と一体形状をなす一の板部材が曲げられて形成されている。第一B壁部32は、単独の部材ではなく、第一D壁部34とともに一枚の鋼板から抜き出された後に曲げるように加工された平板状の部材である。
第一C壁部33は、第一角筒部3の複数の壁部のうちの一つであって、第二角筒部4に対して最も遠い位置に配置されている。本実施形態の第一C壁部33は、第一A壁部31及び第一B壁部32と直交するよう配置されている。
第一C壁部33は、鉛直方向Dvを向く第一C主平面330が一対形成されている。一対の第一C主平面330のうちの一つは、第二角筒部4と接続されていない側の第一角筒部3の外側を向く側面を形成している。第一C主平面330は、第一方向D1を長手方向とする矩形状をなしている。第一C壁部33は、溶接部によって第一B壁部32と接合されている。第一C壁部33は、曲げ加工が施されることで曲げ部を介して、連続する一体形状をなして第一A壁部31と接続されている。
第一D壁部34は、第一A壁部31及び第一B壁部32と交差して接続されている。第一D壁部34は、第一方向D1及び船首尾方向Dbに延びている。第一D壁部34は、第一角筒部3の複数の壁部のうちの一つであって、第二角筒部4に対して最も近い位置に配置されている。本実施形態の第一D壁部34は、第一A壁部31及び第一B壁部32と直交するよう配置されている。第一D壁部34は、第一C壁部33に対して鉛直方向Dvに離れて配置されている。
第一D壁部34は、鉛直方向Dvを向く第一D主平面340が一対形成されている。第一D壁部34は、矩形平板状をなしている。つまり、一対の第一D主平面340のうちの一つは、第一C主平面330が形成する側面に対して、鉛直方向Dvの反対側を向く第一角筒部3の側面の一部を形成している。第一D主平面340は、第二角筒部4が接続される側の側面の一部を形成している。第一D壁部34は、溶接部によって第一A壁部31に接合されている。第一D壁部34は、曲げ加工が施されることで曲げ部を介して、連続する一体形状をなして第一B壁部32と接続されている。したがって、第一B壁部32と第一D壁部34とは、曲げ部が直角をなすように折り曲げられた一枚の板状の部材である。
隔壁部35は、第一角筒部3の内部に配置される。隔壁部35は、第一A壁部31、第一B壁部32、第一C壁部33、及び第一D壁部34に囲まれるように配置されている。隔壁部35は、矩形平板状をなしている。隔壁部35の鉛直方向Dvを向く端面は、第一D壁部34側を向く第一C主平面330と、第一C壁部33側を向く第一D主平面340とに溶接部によってそれぞれ接合されている。第一接続壁部16の船首尾方向Dbを向く端面は、第一B壁部32側を向く第一A主平面310と、第一A壁部31側を向く第一B主平面320とに溶接部によってそれぞれ接合されている。
第二角筒部4は、第二方向D2の第二の端部で第一角筒部3と接続されている。第二実施形態の第一角筒部3は、壁部の構成が、第一実施形態の角筒部と異なっている。第二角筒部4は、第二A壁部(第二主壁部)41と、第二B壁部42と、第二C壁部43と、第二D壁部44と、を有している。
第二A壁部41は、第二角筒部4を形成する複数の壁部のうちの一つである。第二A壁部41は、第一実施形態と同様に、第一方向D1及び第二方向D2に延びている。第二実施形態では、第二A壁部41のみが第二角筒部4の第二主壁部である。第二A壁部41は、船首尾方向Dbを向く第二A主平面410が第一A主平面310と平行、且つ、船首尾方向Dbで同じ位置に配置されるように一対形成されている。一対のうちの第二A主平面410の一つは、第二角筒部4の側面の一つを形成している。第二A主平面410は、第二方向D2に長く形成された台形状をなしている。
第二A壁部41は、第一実施形態と同様に、第一A壁部31と一体形状をなす一の板部材で形成された第一主部材の一部である。第二実施形態では、第一主部材は、第一A壁部31と第二A壁部41とによって構成された一つのみとなっている。
第二B壁部42は、第二角筒部4を形成する複数の壁部のうちの一つである。第二B壁部42は、第一実施形態と同様に、第一方向D1及び第二方向D2に延びている。第二A壁部41に対して船首尾方向Dbに離れて配置されている。第二B壁部42は、第一実施形態とは異なり、第一B壁部32とは一体形状をなしていない。つまり、第二B壁部42は、一枚の平板部材として単独で設けられている。
第二B壁部42は、船首尾方向Dbを向く第二B主平面420が一対形成されている。つまり、一対の第二B主平面420のうちの一つは、第二角筒部4の側面のうち、第二A主平面410が形成する側面に対して船首尾方向Dbの反対側を向く側面を形成している。第二B主平面420は、第二方向D2に長く形成された台形状をなしている。第二B壁部42は、第一B壁部32との間が溶接部によって接合されている。
第二C壁部43は、第二角筒部4の複数の壁部のうちの一つである。第二C壁部43は、第二方向D2及び船首尾方向Dbと直交する方向を向く第二C主平面430が一対形成されている。第二C壁部43は、矩形平板状をなしている。つまり、第二C主平面430は、長手方向が第二方向D2である矩形状をなしている。一対の第二C主平面430のうちの一つは、第二角筒部4の外側を向く側面を形成している。
第二C壁部43は、船首尾方向Dbの両端部が溶接部によって第二A壁部41及び第二B壁部42に対してそれぞれ接合されている。第二方向D2の第一角筒部3側の第二C壁部43の端部は、他の部材を介さずに、溶接部によって第一D壁部34と直接接合されている。
第二D壁部44は、第二角筒部4の複数の壁部のうちの一つである。第二D壁部44は、第二C主平面430と同じ方向を向く第二D主平面440が一対形成されている。第二D壁部44は、第一C壁部33よりも短い矩形平板状をなしている。つまり、第二D主平面440は、長手方向が第二方向D2である矩形状をなしている。一対の第二D主平面440のうちの一つは、第二角筒部4の第一D壁部34を向く側面を形成している。
第二D壁部44は、船首尾方向Dbの両端部が溶接部によって第二A壁部41及び第二B壁部42に対してそれぞれ接合されている。第二方向D2の第一角筒部3側の第二D壁部44の端部は、他の部材を介さずに、溶接部によって第一D壁部34と直接接合されている。
第三角筒部5は、角筒状をなして第三方向D3に延びている。第三角筒部5は、断面が矩形状をなして、四つの壁部によって構成されている。第三角筒部5は、第二角筒部4と同じ断面形状をなしている。つまり、第三角筒部5は、四つの側面を有する角筒状をなしている。第三角筒部5は、第三方向D3の第一の端部が開放されている。第三角筒部5の第三方向D3の第一の端部には、第二ステー部材が溶接部によって接合されている。第三角筒部5は、第三方向D3の第二の端部で第一角筒部3と接続されている。本実施形態の第三角筒部5は、第三A壁部(第三主壁部)51と、第三B壁部52と、第三C壁部53と、第三D壁部54と、を有している。
第三A壁部51は、第三角筒部5を形成する複数の壁部のうちの一つである。第三A壁部51は、第一方向D1及び第三方向D3に延びている。第三A壁部51は、鉛直方向Dvを向く第三A主平面510が第一C主平面330と平行、且つ、鉛直方向Dvで同じ位置に配置されるように一対形成されている。一対のうちの第三A主平面510の一つは、第三角筒部5の側面の一つを形成している。第三A主平面510は、第三方向D3に長く形成された台形状をなしている。
第三A壁部51は、第一C壁部33と一体形状をなす一の板部材で形成された第二主部材の一部である。つまり、第三A壁部51と第一C壁部33との間は、溶接部のような継ぎ目が存在せずに繋がっている状態となっている。したがって、第三A壁部51及び第一C壁部33では、第三A主平面510と第一C主平面330とが継ぎ目なく連続するY字状の平面をなしている。第三A壁部51は、第一C壁部33と第一A壁部31との間に曲げ部が形成され、第二A壁部41まで連続している。つまり、第三A主平面510と第一C主平面330とだけでなく、第一A主平面310と、第二A主平面410とも継ぎ目なく連続する平面をなしている。つまり、第一主部材と第二主部材とが曲げ部によって接続され、一体形状をなす一の板部材で形成された曲げ部材となっている。
なお、第一主部材と第二主部材とは、本実施形態のように曲げ部によって接続される構造に限定されるものではない。例えば、第一主部材と第二主部材とが別に部材とされて、溶接部によって接合されていてもよい。
第三B壁部52は、第三角筒部5を形成する複数の壁部のうちの一つである。第三B壁部52は、第一方向D1及び第三方向D3に延びている。第三B壁部52は、第三A壁部51に対して鉛直方向Dvに離れて配置されている。第三B壁部52は、鉛直方向Dvを向く第三B主平面520が一対形成されている。つまり、一対の第三B主平面520のうちの一つは、第三角筒部5の側面のうち、第三A主平面510が形成する側面に対して鉛直方向Dvの反対側を向く側面を形成している。第三B主平面520は、第三方向D3に長く形成された台形状をなしている。第三B壁部52は、第一B壁部32との間が溶接部によって接合されている。
第三C壁部53は、第三A壁部51及び第三B壁部52と交差して接続されている。第三C壁部53は、第三方向D3及び鉛直方向Dvに延びている。第三C壁部53は、第三角筒部5の複数の壁部のうちの一つである。本実施形態の第三C壁部53は、第三A壁部51及び第三B壁部52と直交するよう配置されている。第三C壁部53は、第一B壁部32となす角度が鈍角になるように配置されている。第三C壁部53は、第三方向D3及び鉛直方向Dvと直交する方向を向く第三C主平面530が一対形成されている。第三C壁部53は、矩形平板状をなしている。つまり、第三C主平面530は、長手方向が第三方向D3である矩形状をなしている。一対の第三C主平面530のうちの一つは、第三角筒部5の外側を向く側面を形成している。
第三C壁部53は、鉛直方向Dvの両端部が溶接部によって第三A壁部51及び第三B壁部52に対してそれぞれ接合されている。第三方向D3の第一角筒部3側の第三C壁部53の端部は、他の部材を介さずに、溶接部によって第一B壁部32と直接接合されている。
第三D壁部54は、第三A壁部51及び第三B壁部52と交差して接続されている。第三D壁部54は、第三方向D3及び鉛直方向Dvに延びている。第三D壁部54は、第三角筒部5の複数の壁部のうちの一つである。本実施形態の第三D壁部54は、第三A壁部51及び第三B壁部52と直交するよう配置されている。第三D壁部54は、第三C壁部53に対して第三方向D3と直交する方向に離れて配置されている。第三D壁部54は、第一B壁部32となす角度が鋭角になるように配置されている。第三D壁部54は、第三C主平面530と同じ方向を向く第三D主平面540が一対形成されている。第三D壁部54は、第三C壁部53よりも短い矩形平板状をなしている。つまり、第三D主平面540は、長手方向が第三方向D3である矩形状をなしている。一対の第三D主平面540のうちの一つは、第三角筒部5の第一B壁部32を向く側面を形成している。
第三D壁部54は、鉛直方向Dvの両端部が溶接部によって第三A壁部51及び第三B壁部52に対してそれぞれ接合されている。第三D壁部54の第三方向D3の第一角筒部3側の端部は、他の部材を介さずに、溶接部によって第一B壁部32と直接接合されている。
第二実施形態の取合部材60によれば、第一A壁部31及び第二A壁部41だけでなく、第一C壁部33と第三A壁部51とが溶接されることなく継ぎ目の無い連続する一枚の平板である第二主部材として形成されている。その結果、第一方向D1に延びる部材及び第二方向D2に延びる部材の間だけでなく、第三方向D3に延びる部材との間に設けられる溶接部の数を減らすことができる。第一角筒部3及び第二角筒部4だけでなく、第一角筒部3及び第三角筒部5の一つの側面が溶接されずに一体に形成されることで剛性的に連続となり、第一角筒部3と第三角筒部5との間で応力集中が生じにくくなる。これにより、第一角筒部3と第三角筒部5との間の疲労強度を向上させ、取合部材60としての疲労強度をより向上させることができる。
また、継ぎ目の無い連続する一枚の平板として形成された第一A壁部31及び第二A壁部41と、同じく継ぎ目の無い連続する一枚の平板として形成された第一C壁部33及び第三A壁部51とが曲げ部によって接続されている。そのため、第一A壁部31から第二A壁部41及び第一C壁部33を介して第三A壁部51まで、継ぎ目の無い構造とすることができる。したがって、溶接部の数を減らすことができる。第一A壁部31と第一C壁部33との間が剛性的に連続となり、第一角筒部3の角部で応力集中が生じにくくなる。これにより、第一角筒部3としての疲労強度を向上させ、取合部材60としての疲労強度をより向上させることができる。
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述したが、各実施形態における各構成及びそれらの組み合わせ等は一例であり、本発明の趣旨から逸脱しない範囲内で、構成の付加、省略、置換、及びその他の変更が可能である。また、本発明は実施形態によって限定されることはなく、特許請求の範囲によってのみ限定される。
なお、ヤード部40は、本実施形態のように二つの部材によって構成されている構造に限定されるものではなく、三つ以上の部材によって構成されていてもよい。
また、ステー部50は、本実施形態のように一つの部材によって構成されている構造に限定されるものではなく、複数の部材によって構成されていてもよい。
また、第二実施形態において、第一実施形態と同様に、第一B壁部32と第二B壁部42とが一体形状をなす第一主部材として形成されていてもよい。