JP6761435B2 - 医用装置およびプログラム - Google Patents
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Description
したがって、ガントリの振動を十分に抑制できる技術が要求されている。
前記被検体をスキャンする前に取得された前記ガントリの振動を表す振動データに対して逆相のデータに基づいて、前記被検体のスキャン中における前記ガントリの振動を低減するための力を前記ガントリに付与する制振器を有する医用装置である。
前記被検体をスキャンする前に取得された前記ガントリの振動を表す振動データに対して逆相のデータに基づいて、前記制振器を制御する制御処理と、
をコンピュータに実行させるためのプログラムである。
図1に示すように、X線CT装置1は、ガントリ(gantry)2、テーブル(table)4、及び操作コンソール(console)6を備えている。
アパーチャ駆動装置28はアパーチャ22を駆動しその開口を変形させる。
回転駆動装置29は回転部26を回転駆動する。
図4は、ガントリ2に内蔵された支持構造を概略的に示す図である。
ガントリ2に内蔵された支持構造20は、固定フレーム11、ピボット12、およびベアリングブラケット13を有している。
尚、以下では、ガントリの振動を理解しやすくするため、固定フレーム11が以下の(1)および(2)のような往復運動することを考える。
(2)固定フレーム11の支柱112が、支柱112の下端部e2を通りz方向に平行な軸A2を中心して、角度範囲RA内で往復運動する。
図6は、時点t1〜t2の間の支持構造20の振動を説明するための図である。図6では、時点t2における支持構造20が概略的に示されている。また、時点t1における支柱111の角度θ(=0)と時点t2における支柱111の角度θ(=θm1)との違いを視覚的に認識しやすくするため、時点t1における支柱111の軸B1が破線で示されている。
図7は、時点t2〜t3の間の支持構造20の振動を説明するための図である。図7では、時点t3における支持構造20が概略的に示されている。また、時点t2における支柱111の角度θ(=θm1)と時点t3における支柱111の角度θ(=0)との違いを視覚的に認識しやすくするため、時点t2における支柱111の軸B1が破線で示されている。
図8は、時点t3〜t4の間の支持構造20の振動を説明するための図である。図8では、時点t4における支持構造20概略的に示されている。また、時点t3における支柱111の角度θ(=0)と時点t4における支柱111の角度θ(=θm2)との違いを視覚的に認識しやすくするため、時点t3における支柱111の軸B1が破線で示されている。
図9は、時点t4〜t5の間の支持構造20の振動を説明するための図である。図9では、時点t5における支持構造20が概略的に示されている。また、時点t4における支柱111の角度θ(=θm2)と時点t5における支柱111の角度θ(=0)との違いを視覚的に認識しやすくするため、時点t4における支柱111の軸B1が破線で示されている。
図10では、波形Pが表す振動データに対して逆相のデータが波形Qで示されている。
波形Qは波形Pの逆相の波形である。したがって、波形Qの振動に対応した力を支柱111および112に加えることができれば、各支柱に作用する力は相殺され、時点t1〜t5の間のガントリの振動を抑えることができる。
図11はガントリ内の支持構造20を支柱111側から見た斜視図、図12はガントリ内の支持構造20を支柱112側から見た斜視図、図13はガントリ内の支持構造20の正面図、図14はガントリの支持構造20の背面図である。
支柱111は、前面111a、背面111b、第1の側面111c、および第2の側面111dを有している。前面111aは、z方向(テーブル4が設置された側)を向く面であり(図13参照)、背面111bは、z方向とは反対方向(テーブル4の設置側とは反対側)を向く面である(図14参照)。また、第1の側面111cは、x方向(もう一方の支柱112が固定された側)を向く側面であり(図13参照)、第2の側面111dは、x方向とは反対方向(支柱112が固定された側とは反対側)を向く側面である(図13参照)。
支柱112は、前面112a、背面112b、第1の側面112c、および第2の側面112dを有している。前面112aは、z方向(テーブル4が設置された側)を向く面であり、背面112bは、z方向とは反対方向(テーブル4の設置側とは反対側)を向く面である。また、第1の側面112cは、x方向(支柱111が固定された側)を向く側面であり、第2の側面112dは、x方向とは反対方向(支柱111が固定された側とは反対側)を向く側面である。
本形態では、制振器15〜18の各々は圧電素子を含んでいる。X線CT装置は、各制振器の圧電素子に電圧を供給するための電源(図示せず)を備えている。電源は、ガントリの外部に備えてもよいし、ガントリに内蔵してもよい。各制振器は、電源から圧電素子に供給される電圧に応じて圧電素子を伸縮させることにより、ガントリの振動を抑制するための力を発生するように構成されている。
制振器15は、圧電素子に印加する電圧に応じて圧電素子を伸縮させることにより、x方向とは逆方向(−x方向)に支柱111を押す力F15を発生するように構成されている。一方、制振器16は、圧電素子に印加する電圧に応じて圧電素子を伸縮させることにより、x方向に支柱111を押す力F16を発生するように構成されている。したがって、制振器15および16は、支柱111に互いに反対方向の力を印加することができる。
これらの制振器15〜18としては、例えば、特開平09−313474の段落[0020]に開示されているようなバイモルフ型圧電素子を有する制振器を使用することができる。
先に説明したように、本形態では、ガントリの振動を表す波形Pとは逆相の波形Qを考え、この逆相の波形Qが表す振動に対応する力を支柱111および112に加えることでガントリの振動を抑制する。したがって、逆相の波形Qを得るためには、ガントリの振動を表す波形Pを予め取得しておく必要がある。そこで、本形態では、被検体のスキャンを行う前に、ガントリの振動を表す波形Pのデータを取得する。波形Wのデータは、回転部26を実際に回転させ、振動計測器を用いて、回転部26の回転により生じるガントリの振動を計測することにより取得することができる。ガントリの振動は、公知の振動計測器を用いて計測することができる。尚、振動計測器を、ガントリの一部分を構成する装置としてガントリに内蔵してもよい。この場合、X線CT装置の機能ブロックとして、振動計測器により計測された計測データに基づいてガントリの振動を表す振動データを生成する振動データ生成部を備えておくことにより、振動計測器を外部装置として準備しなくても、X線CT装置が振動データを生成することができる。
時点t1−t2の間は、4つの制振器15〜18のうち、2つの制振器16および17を用いて振動の制御を行う。以下、制振器16および17の動作について説明する。尚、制振器16および17の動作は同じであるので、以下では、代表して制振器16の動作について説明する。
時点t2−t3の間、制振器制御部102は、制振器16および17が発生する力F16およびF17がゼロになるように制振器16および17を制御する。したがって、時点t2−t3の間、支柱111および112は制振器16および17から力を受けない。しかし、制振器制御部102は、時点t2−t3の間、制振器15および18が発生する力により振動が抑制されるように、2つの制振器15および18を制御する。以下、制振器15および18の動作について説明する。尚、制振器15および18の動作は同じであるので、以下では、代表して制振器15の動作について説明する。
時点t3−t4では、時点t2−t3と同様に、2つの制振器15および18を用いてガントリの振動を制御する。以下、制振器15および18の動作について説明する。尚、制振器15および18の動作は同じであるので、以下では、代表して制振器15の動作について説明する。
時点t4−t5では、時点t1−t2と同様に、2つの制振器16および17を用いてガントリの振動を制御する。以下、制振器16および17の動作について説明する。尚、制振器16および17の動作は同じであるので、以下では、代表して制振器16の動作について説明する。
図21では、支柱111に制振器16のみが固定され、支柱112に制振器17のみが固定されたが示されている。
圧電部材15aは圧電素子を含んでいる。圧電部材15aは、圧電素子に印加される電圧に応じて、圧電部材15aの長手方向(支柱111の軸B1に沿う方向)における長さを変更することができる構造を有している。
圧電部材16aは圧電素子を含んでいる。圧電部材16aは、圧電素子に印加される電圧に応じて、圧電部材16aの長手方向(支柱111の軸B1に沿う方向)における長さを変更することができる構造を有している。
支持構造20は、固定フレーム11の耐振性を強化するための補強部材113および114を有している。補強部材113は、固定フレーム11のベース110と支柱111との交差部分に固定されており、補強部材114は、固定フレーム11のベース110と支柱112との交差部分に固定されている。
図25では、支柱111の側面111dには制振器16が備えられるとともに、支柱112の側面111dには制振器18が備えられている。しかし、支柱111の補強部材113が固定された側の側面111cには制振器は備えられておらず、更に、支柱112の補強部材114が固定された側の側面112cにも制振器が備えられていない。
ガントリのxy面内における角度範囲RAの振動を抑制することができる。尚、制振器151又は161を、制振器15〜18のうちの少なくともいずれか一つの制振器と組み合わせて使用してもよい。このように制振器を組み合わせて使用すると、ガントリの異なる方向の振動を抑制することができる。
2 ガントリ
4 テーブル
5 被検体
6 操作コンソール
21 X線管
22 アパーチャ
23 コリメータ装置
24 X線検出器
25 データ収集部
27 高電圧電源
28 アパーチャ駆動装置
29 回転駆動装置
30 ガントリ・テーブル制御部
41 クレードル
42 駆動装置
61 入力装置
62 表示装置
63 記憶装置
64 演算処理装置
Claims (15)
- 放射線を照射する照射部を回転させるための回転部を有するガントリを備えた医用装置であって、
被検体をスキャンする前に取得された前記ガントリの振動を表す振動データに対して逆相のデータに基づいて、前記被検体のスキャン中における前記ガントリの振動を低減するための力を前記ガントリに付与する第1の制振器であって、圧電素子を有する第1の制振器と、
前記逆相のデータに基づいて、前記第1の制振器が前記ガントリに付与する力とは異なる方向の力を前記ガントリに付与する第2の制振器であって、圧電素子を有する第2の制振器と、
を有する医用装置。 - 前記ガントリは、前記回転部を回転自在に支持するための支持構造を有し、
前記第1の制振器および第2の制振器のうちの少なくとも一方の制振器は前記支持構造に設けられている、請求項1に記載の医用装置。 - 前記支持構造は、
前記回転部を回転自在に支持するベアリングを支持するためのベアリングブラケットと、前記ガントリ内に固定された固定フレームと、前記固定フレームに対して前記ベアリングブラケットが回転可能に支持されるように、前記固定フレームと前記ベアリングブラケットとを結合する結合部とを有し、
前記少なくとも一方の制振器は前記固定フレームに設けられている、請求項2に記載の医用装置。 - 前記固定フレームは、ベースと、前記ベースと前記結合部との間に設けられた第1の支柱とを有し、
前記少なくとも一方の制振器は、前記第1の支柱に設けられている、請求項3に記載の医用装置。 - 前記支持構造は、前記固定フレームの耐振性を強化するための第1の補強部材を有している、請求項4に記載の医用装置。
- 前記第1の補強部材は、前記ベースと前記第1の支柱との交差部分に固定されており、
前記少なくとも一方の制振器は、前記第1の支柱の前記第1の補強部材が固定された位置とは反対側の位置に固定されている、請求項5に記載の医用装置。 - 前記第1の支柱は、前面、背面、第1の側面、および第2の側面を有し、
前記少なくとも一方の制振器は、前記第1の支柱の前面、背面、第1の側面、および第2の側面のうちの少なくとも一つの面に設けられている、請求項4〜6のうちのいずれか一項に記載の医用装置。 - 前記固定フレームは、前記ベースと前記結合部との間に設けられた第2の支柱を有し、
第3の制振器が、前記第2の支柱に設けられている、請求項4〜7のうちのいずれか一項に記載の医用装置。 - 前記支持構造は、前記固定フレームの耐振性を強化するための第2の補強部材を有している、請求項8に記載の医用装置。
- 前記第2の補強部材は、前記ベースと前記第2の支柱との交差部分に固定されており、
前記第3の制振器は、前記第2の支柱の前記第2の補強部材が固定された位置とは反対側の位置に固定されている、請求項9に記載の医用装置。 - 前記第2の支柱は、前面、背面、第1の側面、および第2の側面を有し、
前記第3の制振器が、前記第2の支柱の前面、背面、第1の側面、および第2の側面のうちの少なくとも一つの面に設けられている、請求項8〜10のうちのいずれか一項に記載の医用装置。 - 前記ガントリの振動を表す振動データは、前記被検体をスキャンする前に前記回転部を回転させることにより計測される、請求項1〜11のうちのいずれか一項に記載の医用装置。
- 前記ガントリの振動を表す振動データは、前記被検体をスキャンする前に前記少なくとも一方の制振器で前記ガントリを加振することにより計測される、請求項1〜11のうちのいずれか一項に記載の医用装置。
- 前記ガントリの振動を計測するための振動計測器と、
前記振動計測器により計測された計測データに基づいて前記ガントリの振動を表す振動データを生成する振動データ生成部と、を有する、請求項1〜13のうちのいずれか一項に記載の医用装置。 - 放射線を照射する照射部を回転させるための回転部を有するガントリと、被検体のスキャン中における前記ガントリの振動を低減するための力を前記ガントリに付与する第1の制振器であって、圧電素子を有する第1の制振器と、前記第1の制振器が前記ガントリに付与する力とは異なる方向の力を前記ガントリに付与する第2の制振器であって、圧電素子を有する第2の制振器とを備えた医用装置に適用されるプログラムであって、
前記被検体をスキャンする前に取得された前記ガントリの振動を表す振動データに対して逆相のデータに基づいて、前記第1および第2の制振器を制御する制御処理と、をコンピュータに実行させるためのプログラム。
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