JP6760434B2 - 熱収縮性ポリエステル系フィルムロール - Google Patents
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Description
1.単層構成、2種2層構成、2種3層構成、または3種3層構成であり、主収縮方向が長手方向であり、ボトル又は容器の周囲に巻き付けて装着する用途に用いられる熱収縮性ポリエステル系フィルム(但し、前記いずれかの層においてポリエステルに非相溶な樹脂を含有する熱収縮性ポリエステル系フィルムを除く)が、ロール状に巻取られてなる熱収縮性ポリエステル系フィルムロールであって、該熱収縮性ポリエステル系フィルムが、下記要件(1)〜(4)を満たすことを特徴とする熱収縮性ポリエステル系フィルムロール。
(1)98℃の温水中で10秒間に亘って処理した場合におけるフィルム主収縮方向の温湯収縮率が40%以上80%以下
(2)98℃の温水中で10秒間に亘って処理した場合における主収縮方向と直交する方向の温湯収縮率が−5%以上15%以下
(3)90℃の熱風下で測定したフィルム主収縮方向の収縮応力について、下式で示される収縮応力比が0.6以上1.0以下
収縮応力比=(30秒後の収縮応力の値)÷(収縮応力の最大値)
(4)フィルム主収縮方向の屈折率が1.600以上
2.90℃の熱風下で測定した前記熱収縮性ポリエステル系フィルム主収縮方向の最大収縮応力が15MPa以下であることを特徴とする上記第1に記載の熱収縮性ポリエステル系フィルムロール。
3.前記熱収縮性ポリエステル系フィルムがエチレンテレフタレートを主たる構成成分とし、全ポリエステル樹脂成分中において非晶質成分となりうる1種以上のモノマー成分を10モル%以上含有していることを特徴とする上記第1又は2に記載の熱収縮性ポリエステル系フィルムロール。
4.前記熱収縮性ポリエステル系フィルムが非晶質成分となりうる1種以上のモノマー成分としてネオペンチルグリコールを使用していることを特徴とする上記第1〜3のいずれかに記載の熱収縮性ポリエステル系フィルムロール。
2:フィルム
3:シワ
4:弁当容器
5:フィルム
単層フィルムの場合、上記の理由から熱収縮性ポリエステル系フィルムに用いるポリエステルは、エチレンテレフタレートユニットを主たる構成成分とするものとなり、エチレンテレフタレートユニットは、ポリエステルの構成ユニット100モル%中、50モル%以上である。後述する長手方向延伸時の結晶化を促進させるために、エチレンテレフタレートユニットは、ポリエステルの構成ユニット100モル%中、55モル%以上がより好ましく、60モル%以上が更に好ましい。ただし、エチレンテレフタレートユニットの比率が高過ぎると、結晶化により収縮性を阻害し必要な高収縮を得にくくなるため、エチレンテレフタレートユニットの上限は70%以下が好ましい。
異なる樹脂組成からなる樹脂層を積層させた積層フィルムの場合、ポリエステルの構成ユニット100モル%中、エチレンテレフタレートユニットが50モル%以上であるポリエステル層を、フィルムの積層構成において少なくとも1層用いる必要がある。単層フィルムの場合と同様の理由、すなわち積層フィルムのフィルム構成中にエチレンテレフタレートユニットが50モル%以上含む層を少なくとも一層以上有することで、延伸倍率を3倍より高くすると結晶化が進行するために、収縮応力の減衰率が小さく、収縮開始から30秒後の収縮応力が高くなるという特徴を有する。
本発明の熱収縮性ポリエステル系フィルムは、98℃の温水中で無荷重状態で10秒間に亘って処理したときに、収縮前後の長さから、下式1により算出したフィルムの主収縮方向である長手方向の熱収縮率(すなわち、98℃の温湯熱収縮率)が、40%以上80%以下である。
熱収縮率={(収縮前の長さ−収縮後の長さ)/収縮前の長さ}×100(%)・・式1
収縮応力比=(30秒後の収縮応力の値)÷(収縮応力の最大値)
通常の熱収縮性ポリエステル系フィルムは、収縮させたい方向に未延伸フィルムを延伸することによって製造される。従来から収縮時に被包装体の形状に追従し、収縮後はタイトなしまり感を有する長手方向に収縮する熱収縮性ポリエステル系フィルムについての要求は高かったものの、未延伸フィルムを単純に長手方向に延伸するだけでは、収縮応力の減衰率が小さく、収縮開始から30秒後の収縮応力が高いポリエステルフィルムを得る事はできない。
本発明者は研究の結果、ポリエステルの構成ユニット100モル%中、エチレンテレフタレートユニットが50モル%以上含む層を少なくとも一層以上有するフィルムは、延伸倍率を3倍より高くすると結晶化が進行するために、収縮応力の減衰率が小さく、収縮開始から30秒後の収縮応力が高くなることが分かった。
[Tg(ガラス転移点)]
示差走査熱量分析装置(セイコー電子工業株式会社製、DSC220)を用いて、未延伸フィルム5mgをサンプルパンに入れ、パンのふたをし、窒素ガス雰囲気下で−40℃から120℃に10℃/分の昇温速度で昇温して測定した。Tg(℃)はJIS−K7121−1987に基づいて求めた。
ポリエステル0.2gをフェノール/1,1,2,2-テトラクロルエタン(60/40(重量比))の
混合溶媒50ml中に溶解し、30℃でオストワルド粘度計を用いて測定した。単位はdl/g。
フィルムを10cm×10cmの正方形に裁断し、所定温度±0.5℃の温水中に無荷重状態で10秒間浸漬して熱収縮させた後、25℃±0.5℃の水中に10秒間浸漬し、水中から引き出してフィルムの縦および横方向の寸法を測定し、下記式(1)にしたがって、それぞれ熱収縮率を求めた。熱収縮率の大きい方向を主収縮方向とした。
熱収縮率={(収縮前の長さ−収縮後の長さ)/収縮前の長さ}×100(%) 式1
熱収縮性フィルムから主収縮方向の長さが150mm、幅20mmの短冊状フィルムサンプルを切り出し、東洋ボールドウィン社製(現社名オリエンテック)の加熱炉付き強伸度測定機テシロン万能試験機 PTM−250(オリエンテック社の登録商標)を用いて収縮応力を測定した。強伸度測定機の加熱炉は予め炉内を90℃に加熱しておき、フィルムサンプルを把持するためのチャック間距離は100mmとした。サンプルを強伸度測定機のチャックに取り付ける際には、加熱炉の送風を一旦止めて加熱炉の扉を開け、長さ方向150mmのサンプルの両端25mmずつをチャック間に挟み、チャック間距離は100mmとして、チャック間とサンプルの長さ方向とが一致し且つサンプルが水平となるように緩みなく固定した。サンプルをチャックに取り付けた後、速やかに加熱炉の扉を閉めて、送風を再開した。加熱炉の扉を閉め送風を再開した時点を収縮応力の測定開始時点とし、30秒後の収縮応力(MPa)を求めた。また、収縮応力の測定開始時点から、測定開始後30秒までの間における収縮応力測定値の最大値を収縮応力の最大値(最大収縮応力(MPa))とした。尚、収縮応力の測定時にはチャック間距離を100mmに固定し、測定開始から測定開始後30秒までの収縮応力の推移を測定した。そして、収縮応力の最大値に対する測定開始時点から30秒後の収縮応力の値の比率を収縮応力比とした(下式で表す)
収縮応力比=(30秒後の収縮応力の値)÷(収縮応力の最大値)
アタゴ社製の「アッベ屈折計4T型」を用いて、各試料フィルムを23℃、65%RHの雰囲気中で2時間以上放置した後に測定した。
弁当のプラスチック容器(辺 150×150mm、高さ100mm)に対して、容器の胴部と蓋部をフィルムが結束するように、幅50mmのフィルムを容器の周方向をフィルムの収縮方向にして巻き付け、220℃で溶断シール後、設定温度90℃のシュリンクトンネルにて弁当のプラスチック容器に加熱収縮させた。収縮仕上り性の評価においては、シワ、ヒケ、収縮不足、タルミの4点において評価した。シワの評価に関しては、図1において、弁当容器の辺方向に入る長さ5cm以上のシワの個数で判断し、基準は下記のようにした
○:0〜4個
△: 5〜14個
×: 15個以上
○:0mm ≦ R < 10mm
△: 10mm ≦ R < 15mm
×: 15mm ≦ R
○:収縮不足なし
×:収縮不足あり
○:フィルムがタイトに締まっており、浮きが無い
×:フィルムの仕上りがゆるく、浮きがある
合成例1
撹拌機、温度計および部分環流式冷却器を備えたステンレススチール製オートクレーブに、ジカルボン酸成分としてジメチルテレフタレート(DMT)100モル%と、多価アルコール成分としてエチレングリコール(EG)100モル%とを、エチレングリコールがモル比でジメチルテレフタレートの2.2倍になるように仕込み、エステル交換触媒として酢酸亜鉛を0.05モル%(酸成分に対して)、重縮合触媒として三酸化アンチモン0.225モル%(酸成分に対して)を添加し、生成するメタノールを系外へ留去しながらエステル交換反応を行った。その後、280℃で26.7Paの減圧条件のもとで重縮合反応を行い、固有粘度0.75dl/gのポリエステル1を得た。組成を表1に示す。
合成例2〜7
合成例1と同様の方法により、表1に示すポリエステル2〜4を得た。ポリエステル2の製造の際には、滑剤としてSiO2(富士シリシア社製サイリシア266;平均粒径1.5μm)をポリエステルに対して7200ppmの割合で添加した。なお、表中、NPGはネオペンチルグリコール、BDは1,4−ブタンジオール、DEGは副生成物のジエチレングリコールである。各ポリエステルの固有粘度は、それぞれ、2:0.75dl/g,3:1.20dl/g,4:1.20dl/gであった。なお、各ポリエステルは、適宜チップ状にした。
上記したポリエステル1、ポリエステル2およびポリエステル3を質量比45:5:50で混合して押出機に投入した。しかる後、その混合樹脂を280℃で溶融させてTダイから押出し、表面温度30℃に冷却された回転する金属ロールに巻き付けて急冷することにより、厚さが42μmの未延伸フィルムを得た。未延伸フィルムのTgは75℃であった。当該未延伸フィルムを複数のロール群が連続的に配置した縦延伸機に導き、予熱ロール状でフィルム温度80℃になるまで加熱した後に、ロール延伸法によって長手方向の延伸倍率を3.5倍、延伸後のフィルムの厚さが12μmになるように縦延伸した。縦延伸後は表面温度25℃に設定された冷却ロールで冷却し、次いでロール状に巻き取った。得られたフィルムの特性を上記の方法により評価した。評価結果を表3に示す。評価の結果、十分な収縮性を有し、収縮仕上がり性が良いフィルムであった。
長手方向の延伸倍率を4.5倍とし、長手方向への延伸後のフィルムの厚さが12μmになるように溶融させた混合樹脂のTダイから押出し量を調整した以外は実施例1と同様とした。評価の結果、十分な収縮性を有し、収縮仕上がり性が良いフィルムであった。
長手方向の延伸倍率を5.5倍とし、長手方向への延伸後のフィルムの厚さが12μmになるように溶融させた混合樹脂のTダイから押出し量を調整した以外は実施例1と同様とした。評価の結果、十分な収縮性を有し、収縮仕上がり性が良いフィルムであった。
長手方向の延伸倍率を6倍とし、長手方向への延伸後のフィルムの厚さが12μmになるように溶融させた混合樹脂のTダイから押出し量を調整した以外は実施例1と同様とした。評価の結果、十分な収縮性を有し、収縮仕上がり性が良いフィルムであった。
上記したポリエステル1、ポリエステル2およびポリエステル3を質量比45:5:50で混合して、スキン層用の樹脂混合物とした。上記したポリエステル1、ポリエステル2、ポリエステル3およびポリエステル4を質量比25:5:60:10で混合して、コア層用の樹脂混合物とした。上記、スキン層およびコア層の各層用の樹脂混合物を、2台の2軸押出機を使用して2層マルチマニホールドを備えたTダイ金型を用いて280℃の温度で共押出し、速やかに冷却ロールで冷却し、スキン層/コア層の2層のシートを作製した。この時、スキン層とコア層の厚み比がスキン層:コア層=2:8となるように共押出しした。次いで、当該シートを80℃に加熱し、ロール延伸法によって長手方向の延伸倍率を3.5倍、延伸後のフィルムの総厚さが12μmとなるように縦延伸した。縦延伸後は冷却ロールで冷却し、次いでロール状に巻き取った。得られたフィルムの特性を上記の方法により評価した。評価結果を表3に示す。評価の結果、十分な収縮性を有し、収縮仕上がり性が良いフィルムであった。
長手方向の延伸倍率を4.5倍とし、長手方向への延伸後のフィルムの厚さが12μmになるように溶融させた混合樹脂のTダイから押出し量を調整した以外は実施例5と同様とした。評価の結果、十分な収縮性を有し、収縮仕上がり性が良いフィルムであった。
長手方向の延伸倍率を5.5倍とし、長手方向への延伸後のフィルムの厚さが12μmになるように溶融させた混合樹脂のTダイから押出し量を調整した以外は実施例5と同様とした。評価の結果、十分な収縮性を有し、収縮仕上がり性が良いフィルムであった。
長手方向の延伸倍率を6倍とし、長手方向への延伸後のフィルムの厚さが12μmになるように溶融させた混合樹脂のTダイから押出し量を調整した以外は実施例5と同様とした。評価の結果、十分な収縮性を有し、収縮仕上がり性が良いフィルムであった。
上記したポリエステル1、ポリエステル2およびポリエステル3を質量比70:5:25混合して、スキン層用の樹脂混合物とした以外は、実施例5と同様とした。評価の結果、十分な収縮性を有し、収縮仕上がり性が良いフィルムであった。
長手方向の延伸倍率を4.5倍とし、長手方向への延伸後のフィルムの厚さが12μmになるように溶融させた混合樹脂のTダイから押出し量を調整した以外は実施例9と同様とした。評価の結果、十分な収縮性を有し、収縮仕上がり性が良いフィルムであった。
長手方向の延伸倍率を5.5倍とし、長手方向への延伸後のフィルムの厚さが12μmになるように溶融させた混合樹脂のTダイから押出し量を調整した以外は実施例9と同様とした。評価の結果、十分な収縮性を有し、収縮仕上がり性が良いフィルムであった。
長手方向の延伸倍率を6倍とし、長手方向への延伸後のフィルムの厚さが12μmになるように溶融させた混合樹脂のTダイから押出し量を調整した以外は実施例9と同様とした。評価の結果、十分な収縮性を有し、収縮仕上がり性が良いフィルムであった。
上記したポリエステル1、ポリエステル2、ポリエステル3およびポリエステル4を質量比5:5:66:24で混合して、コア層用の樹脂混合物とした以外は実施例9と同様とした。評価の結果、十分な収縮性を有し、収縮仕上がり性が良いフィルムであった。
長手方向の延伸倍率を4.5倍とし、長手方向への延伸後のフィルムの厚さが12μmになるように溶融させた混合樹脂のTダイから押出し量を調整した以外は実施例13と同様とした。評価の結果、十分な収縮性を有し、収縮仕上がり性が良いフィルムであった。
長手方向の延伸倍率を5.5倍とし、長手方向への延伸後のフィルムの厚さが12μmになるように溶融させた混合樹脂のTダイから押出し量を調整した以外は実施例13と同様とした。評価の結果、十分な収縮性を有し、収縮仕上がり性が良いフィルムであった。
長手方向の延伸倍率を6倍とし、長手方向への延伸後のフィルムの厚さが12μmになるように溶融させた混合樹脂のTダイから押出し量を調整した以外は実施例13と同様とした。評価の結果、十分な収縮性を有し、収縮仕上がり性が良いフィルムであった。
上記したポリエステル1、ポリエステル2およびポリエステル3を質量比45:5:50で混合して、スキン層用の樹脂混合物とした。上記したポリエステル1、ポリエステル2、ポリエステル3およびポリエステル4を質量比25:5:60:10で混合して、コア層用の樹脂混合物とした。上記、スキン層およびコア層の各層用の樹脂混合物を、2台の2軸押出機を使用して3層マルチマニホールドを備えたTダイ金型を用いて280℃の温度で共押出し、速やかに冷却ロールで冷却しスキン層/コア層/スキン層の3層のシートを作製した。この時、スキン層とコア層の厚み比がスキン層:コア層:スキン層=1:8:1となるように共押出しした。次いで、当該シートを80℃に加熱し、ロール延伸法によって長手方向の延伸倍率を4.5倍、延伸後のフィルムの総厚さが12μmになるように縦延伸した。縦延伸後は冷却ロールで冷却し、次いでロール状に巻き取った。得られたフィルムの特性を上記の方法により評価した。評価結果を表3に示す。評価の結果、十分な収縮性を有し、収縮仕上がり性が良いフィルムであった。
上記したポリエステル1、ポリエステル2およびポリエステル3を質量比70:5:25で混合して、スキン層用の樹脂混合物とした以外は実施例17と同様とした。評価の結果、十分な収縮性を有し、収縮仕上がり性が良いフィルムであった。
上記したポリエステル1、ポリエステル2、ポリエステル3およびポリエステル4を質量比5:5:66:24で混合して、コア層用の樹脂混合物とした以外は実施例18と同様とした。評価の結果、十分な収縮性を有し、収縮仕上がり性が良いフィルムであった。
長手方向の延伸倍率を2倍とし、長手方向への延伸後のフィルムの厚さが12μmになるように溶融させた混合樹脂のTダイから押出し量を調整した以外は実施例1と同様とした。評価の結果、収縮後のバンディングフィルムにタルミが生じ、収縮仕上がり性に劣るフィルムであった。
上記したポリエステル1、ポリエステル2およびポリエステル3を質量比70:5:25で混合して押出機に投入し、長手方向の延伸倍率を2.5倍とし、長手方向への延伸後のフィルムの厚さが12μmになるように溶融させた混合樹脂のTダイから押出し量を調整した以外は実施例1と同様とした。評価の結果、収縮後のバンディングフィルムは収縮量が不足し、収縮仕上がり性に劣るフィルムであった。
上記したポリエステル1、ポリエステル2、ポリエステル3およびポリエステル4を質量比25:5:60:10で混合して押出機に投入した以外は実施例2と同様とした。評価の結果、収縮後のラベルにタルミが生じ、収縮仕上がり性に劣るフィルムであった。
上記したポリエステル1、ポリエステル2、ポリエステル3およびポリエステル4を質量比5:5:66:24で混合して押出機に投入した以外は実施例2と同様とした。評価の結果、収縮後のバンディングフィルムにタルミが生じ、収縮仕上がり性に劣るフィルムであった。
長手方向の延伸倍率を3倍とし、長手方向への延伸後のフィルムの厚さが12μmになるように溶融させた混合樹脂のTダイから押出し量を調整した以外は比較例4と同様とした。評価の結果、収縮後のバンディングフィルムにタルミが生じ、収縮仕上がり性に劣るフィルムであった。
Claims (4)
- 単層構成、2種2層構成、2種3層構成、または3種3層構成であり、主収縮方向が長手方向であり、ボトル又は容器の周囲に巻き付けて装着する用途に用いられる熱収縮性ポリエステル系フィルム(但し、前記いずれかの層においてポリエステルに非相溶な樹脂を含有する熱収縮性ポリエステル系フィルムを除く)が、ロール状に巻取られてなる熱収縮性ポリエステル系フィルムロールであって、該熱収縮性ポリエステル系フィルムが、下記要件(1)〜(4)を満たすことを特徴とする熱収縮性ポリエステル系フィルムロール。
(1)98℃の温水中で10秒間に亘って処理した場合におけるフィルム主収縮方向の温湯収縮率が45%以上80%以下
(2)98℃の温水中で10秒間に亘って処理した場合におけるフィルム主収縮方向と直交する方向の温湯収縮率が−5%以上15%以下
(3)90℃の熱風下で測定したフィルム主収縮方向の収縮応力について、下式で示される収縮応力比が0.6以上1.0以下
収縮応力比=(30秒後の収縮応力の値)÷(収縮応力の最大値)
(4)フィルム主収縮方向の屈折率が1.600以上 - 90℃の熱風下で測定した前記熱収縮性ポリエステル系フィルム主収縮方向の最大収縮応力が15MPa以下であることを特徴とする請求項1に記載の熱収縮性ポリエステル系フィルムロール。
- 前記熱収縮性ポリエステル系フィルムがエチレンテレフタレートを主たる構成成分とし、全ポリエステル樹脂成分中において非晶質成分となりうる1種以上のモノマー成分を2モル%以上含有していることを特徴とする請求項1又は2に記載の熱収縮性ポリエステル系フィルムロール。
- 前記熱収縮性ポリエステル系フィルムが非晶質成分となりうる1種以上のモノマー成分としてネオペンチルグリコールを使用していることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の熱収縮性ポリエステル系フィルムロール。
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