JP6759938B2 - 画像処理装置、画像処理方法、およびコンピュータープログラム - Google Patents

画像処理装置、画像処理方法、およびコンピュータープログラム Download PDF

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本発明は、ハーフトーン処理技術に関する。
従来、多階調のインク色の画像データを各インク色のドットのオン/オフデータに変換する、いわゆるハーフトーン技術として、誤差拡散法が知られている。誤差拡散法では、各画素の入力階調値に各画素の周辺画素から拡散された誤差を加えて得られた補正階調値を閾値と比較して、補正階調値が閾値よりも大きい場合にドットをオンとし、補正階調値が閾値よりも小さい場合にドットをオフとする、二値化処理を行う。そして、二値化処理時に生じた誤差(各画素の補正階調値とドットのオンまたはオフを示す出力階調値との誤差)を、周辺画素のうち、まだ二値化していない画素に拡散することを、注目画素を順次変更しながら行う。誤差拡散法によれば、高解像度を維持しつつ、連続的な階調制御が可能である。特許文献1には、ある画素の入力階調値が所定値より小さい場合には、二値化に用いる閾値として、階調中央値よりも小さい値を閾値として設定し、入力階調値が大きいときには、閾値として階調中央値よりも大きい値を閾値として設定することにより、二値化によって生じる誤差の蓄積を解消し、いわゆる遅延や尾引きといった不具合を抑制する技術が開示されている。
特許第3360391号公報
例えばCADデータのような白色の背景に低濃度の細線を含む画像に対して、特許文献1の図7に記載の、補正階調値と出力階調値との誤差の平均値がほぼゼロとなるように閾値を最適化した誤差拡散法を適用すると、細線部分では、入力階調値が小さいために、二値化に用いる閾値は、階調中央値よりも小さくなる。このため、細線の濃度が低い場合でも細線が途切れたり、消失することが抑制される。細線の濃度がさらに低い場合は、それでも細線が途切れたり、消失する場合があるが、それらを改善するために特許文献1の図7に記載の最適閾値よりも小さな閾値とした過補正状態とする手法も提示されており、文字・線主体のCAD用途などにおいて非常に有効である。しかしながら、文字・線と写真が混在する画像に極端な過補正状態を適用すると、文字・線以外の部分に対するエッジ強調が過多となる。また、文字部分に十分なエッジ強調効果を持たせようとして、閾値を小さくし過ぎると、特許文献1に示す尾引き等の画質劣化が生じてしまう。そこで、白色の背景の画像において、低濃度の細線のエッジ強調の効果を得つつ、画質劣化への影響を低減する技術が望まれている。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態として実現することが可能である。
[形態1]本発明の一実施形態によれば、画像処理装置が提供される。この画像処理装置は、インク色の入力階調値から成る画像データから、印刷装置におけるドット形成の有無に対応する出力階調値から成るドットデータを生成する画像処理装置であって、前記画像データを構成する複数画素を順番に注目画素として特定して、前記注目画素の前記入力階調値を補正した補正階調値と閾値とを用いて誤差拡散法によりドット形成の有無を決定するハーフトーン処理を実行するハーフトーン処理部を備え、前記補正階調値は、前記ハーフトーン処理を実行済みの画素から前記注目画素に拡散された誤差を前記注目画素の前記入力階調値に加えて得られ、前記ハーフトーン処理部は、前記補正階調値と、前記出力階調値と、の誤差を、前記注目画素の周辺の前記ハーフトーン処理を未実行の複数の周辺画素に拡散する際に、前記注目画素の前記入力階調値が少なくともゼロの場合には、前記誤差の一部を拡散せずに棄却し、前記閾値は、前記注目画素の前記入力階調値に応じて定められており、前記注目画素の前記入力階調値が予め定められた低階調値範囲に含まれている場合の前記閾値は、前記注目画素の前記入力階調値が取り得る階調値範囲の中央値よりも小さく、かつ、前記注目画素の前記入力階調値以上の値であり、前記補正階調値と前記出力階調値との誤差のうち、棄却されずに前記複数の周辺画素に拡散される誤差の値を、拡散誤差量とし、前記補正階調値と前記出力階調値との誤差と、前記拡散誤差量と、の差を、棄却誤差量とし、前記棄却誤差量/(前記補正階調値と前記出力階調値との誤差)を、棄却率としたときに、前記注目画素の前記入力階調値がゼロの場合の前記棄却率は、前記注目画素の前記入力階調値が予め定められた中間階調値範囲における前記棄却率の最小値よりも大きい。
(1)本発明の一実施形態によれば、画像処理装置が提供される。この画像処理装置は、インク色の入力階調値から成る画像データから、印刷装置におけるドット形成の有無に対応する出力階調値から成るドットデータを生成する画像処理装置であって、前記画像データを構成する複数画素を順番に注目画素として特定して、前記注目画素の前記入力階調値を補正した補正階調値と閾値とを用いて誤差拡散法によりドット形成の有無を決定するハーフトーン処理を実行するハーフトーン処理部を備え;前記補正階調値は、前記ハーフトーン処理を実行済みの画素から前記注目画素に拡散された誤差を前記注目画素の前記入力階調値に加えて得られ;前記ハーフトーン処理部は、前記補正階調値と、前記出力階調値と、の誤差を、前記注目画素の周辺の前記ハーフトーン処理を未実行の複数の周辺画素に拡散する際に、前記注目画素の前記入力階調値が少なくともゼロの場合には、前記誤差の一部を拡散せずに棄却し;前記閾値は、前記注目画素の前記入力階調値に応じて定められており;前記注目画素の前記入力階調値が予め定められた低階調値範囲に含まれている場合の前記閾値は、前記注目画素の前記入力階調値が取り得る階調値範囲の中央値よりも小さく、かつ、前記注目画素の前記入力階調値以上の値である。
この形態の画像処理装置によれば、ハーフトーン処理において、注目画素の補正階調値と、ドット形成の有無に対応する出力階調値と、の誤差を周辺画素に拡散する際に、注目画素の入力階調値が少なくともゼロの場合には、誤差の一部を周辺画素に拡散せずに棄却するので、誤差の一部は周辺画素に拡散されず、誤差拡散のたびに誤差の一部が消失していくことにより、誤差をそのまま周辺画素に拡散する構成と比べて、小さな画素間隔で蓄積誤差を消失させ、蓄積誤差が周辺画素の画像に影響を与えることを抑制できる。したがって、或る画素の補正階調値が閾値を超えて「ドット形成有り」と決定された場合に生じるマイナス誤差を、小さな画素間隔で消失させることができる。一方で誤差の消失効果は、プラス誤差の場合にも発生する。したがって、マイナス誤差の消失速度が早まるのとは逆に、プラス誤差の蓄積により、「ドット形成有り」と決定されるまでの画素間隔は、大きくなる。すなわち、「ドット形成有り」の画素が発生する間隔は、前者の効果が大きくなれば短くなり、後者の効果が大きければ長くなる。
しかし、この形態の画像処理装置によれば、注目画素の入力階調値が低階調値範囲に含まれている場合の閾値を、入力階調値が取り得る階調値範囲の中央値よりも小さくしているので、閾値が入力階調値の取り得る階調値範囲の中央値である場合に比べて、小さな補正階調値で「ドット形成有り」と決定され、絶対値のより大きなマイナス誤差が発生する。このため、マイナス誤差がゼロからプラスに転じて閾値に達するまでにおいて、誤差がマイナスとなる区間は、閾値が入力階調値の取り得る階調値範囲の中央値である場合に比べて長くなり、誤差がプラスとなる区間は、閾値が入力階調値の取り得る階調値範囲の中央値である場合に比べて短くなる。このため、マイナス誤差の消失速度が早まる効果が発生する区間が長くなり、プラス誤差の蓄積速度が遅くなる効果が発生する区間が短くなる。これにより、トータルではマイナス誤差の消失速度が早まる効果が勝る結果となり、「ドット形成有り」と判断される画素間隔が短くなるため、「ドット形成有り」と決定し易くできる。この効果は、閾値を小さくするほど大きくなる。単に閾値を小さくするだけでもドット発生を早めてエッジを強調する効果を得られるが、この形態の画像処理装置では、背景が白地の場合にその効果をさらに大きくできることになる。例えば、特許文献1の図6に記載の式(DATA×7+128)/8で得られる閾値を用いると、エッジ強調効果をさらに高められる。上記特許文献1の図7に記載の最適閾値からは多少ずれが生じるが、尾引きなどの画質劣化は問題とならないレベルに抑えられる。したがって、CADデータのような白色の背景に低濃度の細線を含む画像において、細線が途切れたり消失したりすることを抑制できる。
以上のことから、この形態の画像処理装置によれば、CAD等で多用される白色の背景の画像において、低濃度の細線や文字のエッジ強調の効果を得つつ、白色の背景以外の部分に対する過度なエッジ強調に起因する画質劣化への影響を低減することができる。
(2)上記形態の画像処理装置において、前記補正階調値と前記出力階調値との誤差のうち、棄却されずに前記複数の周辺画素に拡散される誤差の値を、拡散誤差量とし;前記補正階調値と前記出力階調値との誤差と、前記拡散誤差量と、の差を、棄却誤差量とし;前記棄却誤差量/(前記補正階調値と前記出力階調値との誤差)を、棄却率としたときに;前記注目画素の前記入力階調値がゼロの場合の前記棄却率は、前記注目画素の前記入力階調値が予め定められた中間階調値範囲における前記棄却率の最小値よりも大きくてもよい。
この形態の画像処理装置によれば、注目画素の入力階調値がゼロの場合の棄却率は、注目画素の入力階調値が中間階調値範囲における棄却率の最小値よりも大きいので、入力階調値がゼロの場合には、入力階調値が中間階調値範囲にある場合に比べて、周辺画素に拡散する誤差の絶対値が小さくなる。このため、誤差拡散のたびに消失していく誤差の量(絶対値)が、入力階調値が中間階調値にある場合と比べて大きくなるので、小さな画素間隔で蓄積誤差を消失させることができる。
(3)上記形態の画像処理装置において、前記注目画素の前記入力階調値が前記低階調値範囲に含まれている場合の前記閾値は、前記補正階調値と前記出力階調値との誤差の平均値がゼロとなるように設定された閾値の値以下の値であってもよい。
この形態の画像処理装置によれば、注目画素の入力階調値が低階調値範囲に含まれている場合の閾値は、補正階調値と出力階調値との誤差の平均値がゼロとなるように設定された閾値以下の値であるので、例えば、上記特許文献1の図7に記載の閾値のような注目画素の入力階調値に応じて最適化した閾値を用いることができ、白色の背景の画像における低濃度の細線や文字のような低階調値範囲に含まれる場合であっても、尾引きなどの画質劣化の発生を抑制できる。
(4)上記形態の画像処理装置において、前記ハーフトーン処理部は、前記誤差を前記複数の周辺画素に拡散する際に、前記誤差に重み値を掛け合わせて得られる値を拡散し;前記ハーフトーン処理部は、前記複数の周辺画素に対してそれぞれ前記重み値が対応づけられている誤差拡散マトリックスを参照して、前記誤差に対して前記重み値を乗じることにより、前記複数の周辺画素にそれぞれ拡散すべき誤差を算出する誤差算出部を有し;前記注目画素の前記入力階調値がゼロの場合に予め設定されている前記誤差拡散マトリックスにおいて、前記重み値の合計値は、1よりも小さい値であってもよい。
この形態の画像処理装置によれば、注目画素の入力階調値がゼロの場合の重み値の合計値が1よりも小さな値であるので、注目画素の入力階調値がゼロの場合に誤差の一部を複数の周辺画素に拡散せずに棄却させることを容易に実現できる。したがって、ハーフトーン処理を短時間で実行できる、或いは、かかる処理に要する負荷を軽減できる。また、入力階調値がゼロの場合の重み値の合計値を1より小さな値とすることにより、エッジ強調の効果を高めることができる。このため、重み値の合計値を1よりもわずかに小さくする場合、例えば、重み値の合計値を0.99とする場合であっても、その差がわかるレベルでのエッジ強調の効果を容易に得ることができる。
本発明は、種々の形態で実現することも可能である。例えば、画像処理装置を適用した印刷装置、かかる印刷装置を制御する印刷制御装置、これらの装置や方法を実現するためのコンピュータープログラム、かかるコンピュータープログラムを記録した記録媒体等の形態で実現できる。また、印刷装置に限られず、任意の液体噴射装置として実現できる。
上述した本発明の各形態の有する複数の構成要素はすべてが必須のものではなく、上述の課題の一部又は全部を解決するため、あるいは、本明細書に記載された効果の一部又は全部を達成するために、適宜、前記複数の構成要素の一部の構成要素について、その変更、削除、新たな他の構成要素との差し替え、限定内容の一部削除を行うことが可能である。また、上述の課題の一部又は全部を解決するため、あるいは、本明細書に記載された効果の一部又は全部を達成するために、上述した本発明の一形態に含まれる技術的特徴の一部又は全部を上述した本発明の他の形態に含まれる技術的特徴の一部又は全部と組み合わせて、本発明の独立した一形態とすることも可能である。
本発明の一実施形態としての画像処理装置の構成を示すブロック図である。 印刷処理の処理手順を示すフローチャートである。 4つのインク色C、M、Y、Kのうちの1つの色成分のハーフトーン処理(ステップS110)の詳細手順を示すフローチャートである。 注目画素の入力階調値と閾値との関係を模式的に示す説明図である。 第1誤差拡散マトリックスの一例を示す説明図である。 第2誤差拡散マトリックスの一例を示す説明図である。 変形例1における第1の態様の第1誤差拡散マトリックスの一例を示す説明図である。 変形例1における第1の態様の第2誤差拡散マトリックスの一例を示す説明図である。 変形例1における第2の態様の第1誤差拡散マトリックスの一例を示す説明図である。 変形例1における第2の態様の第2誤差拡散マトリックスの一例を示す説明図である。 変形例1における第3の態様の第2誤差拡散マトリックスの一例を示す説明図である。
A.実施形態:
A1.画像処理装置の構成:
図1は、本発明の一実施形態としての画像処理装置100の構成を示すブロック図である。画像処理装置100は、印刷装置200で印刷される画像の画像処理を行い、画像処理後の印刷用画像データを印刷装置200に送信する。本実施形態では、画像処理装置100は、パーソナルコンピューターにより構成されている。画像処理装置100において動作するオペレ−ティグシステムには、アプリケーション20と、プリンタードライバー30とが組み込まれている。印刷装置200は、4色のインク、具体的には、C(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)、K(ブラック)のインクを吐出するインクジェットプリンターとして構成されている。印刷装置200は、一般的なインクジェットプリンターと同様な構成であるため、その詳細な説明は省略する。
プリンタードライバー30は、解像度変換部31と、色変換部32と、ハーフトーン処理部33と、印刷データ出力部35と、を備える。
解像度変換部31は、入力画像の解像度を印刷解像度に変換する機能を有する。入力画像は、例えば、アプリケーション20により生成された画像や図示しない入力インターフェイスから受信した画像が該当する。本実施形態では、入力画像は、いずれもレッド(R)、グリーン(G)、ブルー(B)の色成分から成る入力階調値で表現されている。本実施形態では、入力画像の階調値範囲は、0〜255である。
色変換部32は、入力画像の画像データをインク色C、M、Y、Kの入力階調値から成る画像データに変換する機能を有する。本実施形態では、画像データの入力階調値範囲は、0〜255である。なお、画像データの入力階調値範囲は、0〜255に限らず、0〜128など任意の範囲であってもよい。色変換部32は、予め用意されている色変換テーブル36を参照して上記色変換を行う。
ハーフトーン処理部33は、画像データの各色の256階調(段階)の入力階調値を、各色のドットの形成の有無に対応する出力階調値、換言すると、ドット形成有り(255)とドット形成無し(0)の2階調の階調値に変換する、ハーフトーン処理を各インク色の色成分ごとに独立して実行する。本実施形態では、ハーフトーン処理は、いわゆる誤差拡散法により実行される。色成分Cのハーフトーン処理を例に説明すると、誤差拡散法では、色成分Cの画像データを構成する複数の画素を順番に注目画素として特定し、注目画素の補正階調値と出力階調値との誤差を、複数の周辺画素に拡散しつつ、注目画素におけるドット形成の有無を決定する。本実施形態において、「補正階調値」とは、入力階調値を補正した階調値であり、ハーフトーン処理を実行済みの画素から注目画素に拡散された誤差を注目画素の入力階調値に加えることにより得られる階調値である。また、「周辺画素」とは、注目画素の周辺の画素であり、ハーフトーン処理を未実行の画素である複数の画素を意味する。
ハーフトーン処理部33は、誤差算出部34を有する。誤差算出部34は、注目画素の補正階調値と出力階調値との誤差を複数の周辺画素にそれぞれ拡散する際の拡散すべき誤差を、算出する。拡散すべき誤差は、周辺画素に対してそれぞれの重み値が対応づけられている誤差拡散マトリックスを参照して算出する。誤差拡散マトリックスは、画像処理装置100内のメモリー40に格納されている。本実施形態では、誤差拡散マトリックスとして、注目画素の色成分Cの画像データの入力階調値がゼロでない場合と、注目画素の色成分Cの画像データの入力階調値がゼロの場合とについて、それぞれ異なる誤差拡散マトリックスが予め設定されている。誤差算出部34は、注目画素の色成分Cの画像データの入力階調値がゼロでない場合には、第1誤差拡散マトリックス37を参照し、注目画素の色成分Cの画像データの入力階調値がゼロの場合には、第2誤差拡散マトリックス38を参照する。第1誤差拡散マトリックス37および第2誤差拡散マトリックス38についての詳細な説明は、後述するが、第2誤差拡散マトリックス38を用いたいのは、注目画素が白色データの場合である。以上説明した色成分Cのハーフトーン処理と同様の処理を、残りの色成分M、Y、Kのそれぞれに対しても同様に行う。
印刷データ出力部35は、ハーフトーン処理部33による処理後のデータ、つまり、各インク色C、M、Y、Kのドットの形成の有無を示すデータ(以下、「ハーフトーンデータ」と呼ぶ)をラスタライズし、印刷制御用のコマンドを含む印刷データを生成し、印刷装置200に送信する。印刷データ出力部35は、ハーフトーンデータをラスタライズする際、各画素のドットを、印刷装置200における図示しないキャリッジの往動時および複動時のいずれにおいて形成するかを決定する。
プリンタードライバー30は、上述した各処理部31〜35が有する機能を実現するためのプログラムに相当する。プリンタードライバー30は、コンピューターが読み取り可能な記録媒体に記録された形態で供給される。このような記録媒体としては、たとえばDVD、フラッシュメモリ、コンピューターの内部記憶装置(RAMやROMなどのメモリ)および外部記憶装置等の、データを一時的ではなく固定可能であり且つコンピューターが読み取り可能な種々の媒体を利用できる。
A2.印刷処理:
図2は、画像処理装置100および印刷装置200により実行される印刷処理の処理手順を示すフローチャートである。図2に示すように、ユーザーが画像処理装置100において印刷対象画像を指定して印刷指示を行なうと、印刷処理が実行される。解像度変換部31は、指定された印刷対象画像に対して、解像度変換処理を実行する(ステップS100)。具体的には、解像度変換部31は、印刷対象画像の解像度を印刷媒体Pに印刷する際の解像度に変換する。
色変換部32は、色変換処理を実行し、入力画像データをインク色の入力階調値から成る画像データに変換する(ステップS105)。
ハーフトーン処理部33は、第1誤差拡散マトリックス37および第2誤差拡散マトリックス38を用いて、各インク色の色成分ごとにハーフトーン処理を実行する(ステップS110)。ハーフトーン処理の詳細については、後述する。
印刷データ出力部35は、ハーフトーンデータを用いて印刷データ出力処理を実行する(ステップS115)。具体的には、印刷データ出力部35は、ハーフトーン処理後の画像データに対して、ラスタライズ処理を実行し、処理後のデータ(印刷データ)を印刷装置200に出力する。印刷装置200では、印刷データ出力部35から印刷データを受信すると、印刷データに含まれる制御コマンドに従って、印刷対象画像を印刷媒体Pに印刷する(ステップS120)。
A3.ハーフトーン処理:
図3は、4つのインク色C、M、Y、Kのうちの1つの色成分のハーフトーン処理(ステップS110)の詳細手順を示すフローチャートである。上述のように、ハーフトーン処理は、色変換部32による色変換処理(ステップS105)の完了後に色変換部32からインク色C、M、Y、Kの各色成分の画像データを受信すると開始される。インク色C、M、Y、Kの各色成分のハーフトーン処理は独立して実行可能であり、図3に示すハーフトーン処理部をインク色の数だけ用意して4色同時に並列して実行してもよいし、例えば、1ライン単位や、1画面単位で1色ずつ順番に実行してもよい。以降の説明では、色成分Cのハーフトーン処理を例に説明する。
ハーフトーン処理は、色成分Cの画像データを構成する複数画素を予め定められた順番で1画素ずつ注目画素として特定し、ドットデータを生成する処理である。具体的には、色成分Cの画像データの左上隅の画素から開始して、右方向に1つずつ移動し、右端に達した場合には1段下の左端の画素に移動することを繰り返しながら、順次注目画素を特定し、ドットデータを生成する処理である。
ハーフトーン処理部33は、色成分Cの画像データの全画素の処理が完了したか否かを判定する(ステップS205)。このとき、ハーフトーン処理部33は、注目画素の位置が色成分Cの画像データの終端に達しているか否かにより判定する。注目画素の位置が色成分Cの画像データの終端に達している場合には、全画素の処理が完了したと判定し(ステップS205:YES)、1色分のハーフトーン処理を終了する。全画素の処理が完了していないと判定した場合(ステップS205:NO)、次の画素を注目画素として特定する(ステップS210)。
ステップS210実行後、ハーフトーン処理部33は、注目画素の補正階調値が閾値より小さいか否かを判定する(ステップS215)。本実施形態では、閾値は、入力階調値の値に応じて予め設定されている。
図4は、注目画素の入力階調値と閾値との関係を模式的に示す説明図である。図4において、縦軸は閾値を示し、横軸は注目画素の入力階調値(0〜255)を示す。図4では、注目画素の入力階調値が取り得る階調値範囲のほぼ中央値の128を閾値とした場合を破線で表している。図4は、上述の特許文献1(特許第3360391号公報)の図7に相当する。この閾値は、補正階調値と出力階調値との誤差の平均値がゼロとなる値であり、入力階調値に応じて最適化した閾値となっている。このような閾値は、特許文献1に記載の技術を適用することにより得ることができる。なお、「平均値がゼロ」とは、平均値がちょうどゼロである場合に加えて、例えば、誤差がプラスマイナス10の範囲にある場合をも含む広い概念を意味する。図4に示すように、注目画素の入力階調値が予め定められた低階調値範囲に含まれている場合の閾値は、注目画素の入力階調値が取り得る階調値範囲のほぼ中央値(128)よりも小さい。
本実施形態において、「低階調値範囲」とは、例えば、CAD図面のような白色の背景における低濃度の細線部分といった用途において、注目画素の入力階調値の取り得る値(0〜255)に対して6%〜25%に相当する範囲である。階調値が同一であっても、インクの濃度や、ドットサイズが異なると、出力される線の濃度は様々であるため、「低階調値範囲」として適宜最適な階調値範囲が設定される。
図3に示すステップS215において、ハーフトーン処理部33は、注目画素の補正階調値が図4に示す閾値より小さいか否かを判定する。注目画素の補正階調値が閾値以上であると判定した場合(ステップS215:NO)、注目画素のドットをONと決定する(ステップS220)。このとき、注目画素の出力階調値は、255に設定される。
ステップS220実行後、ハーフトーン処理部33は、注目画素の入力階調値がゼロか否かを判定する(ステップS230)。ハーフトーン処理部33は、注目画素の入力階調値がゼロでないと判定した場合(ステップS230:NO)、注目画素の補正階調値と、出力階調値と、の誤差を周辺画素に拡散する(ステップS235)。このとき、誤差算出部34は、周辺画素にそれぞれ拡散すべき誤差を以下のようにして算出する。
図5は、第1誤差拡散マトリックス37の一例を示す説明図である。第1誤差拡散マトリックス37は、注目画素の入力階調値がゼロでない場合(ステップS230:NO)の誤差拡散(ステップS235)において用いられる。図5において、各マスは1画素を表し、斜線のマスは、注目画素を表している。図5に示すように、第1誤差拡散マトリックス37では、注目画素において生じた誤差を注目画素の周辺10画素に拡散する。注目画素の右隣の画素の重み値は、3/16と設定されている。さらにその右隣の画素の重み値は、1/16と設定されている。注目画素の1段下の画素の重み値は、左端から順に、1/16、2/16、3/16、2/16、1/16と、それぞれ設定されている。さらにその1段下の画素の重み値は、左端から順に、1/16、1/16、1/16と、それぞれ設定されている。第1誤差拡散マトリックス37では、重み値の合計値が16/16、すなわち1となるように、それぞれの重み値が設定されている。したがって、注目画素の入力階調値がゼロでない場合は、注目画素において生じた誤差は棄却されずにそのまま周辺画素へ拡散されることとなる。誤差算出部34は、注目画素で生じた誤差に対してそれぞれの周辺画素に対して対応づけられている重み値を乗じることにより拡散すべき誤差を算出する。
ハーフトーン処理部33は、誤差算出部34による拡散すべき誤差の算出が完了すると、周辺画素の入力階調値に拡散すべき誤差を加えて周辺画素における補正階調値とし、ステップS235は完了する。ただし、各画素には複数の周辺画素から誤差が拡散されるため、補正階調値は、すべての周辺画素からの誤差拡散が完了した段階で確定される。ステップS235の実行後、図3に示すように、ステップS205に戻る。
上述のステップS215において、注目画素の補正階調値が閾値より小さいと判定された場合(ステップS215:YES)、ハーフトーン処理部33は、注目画素のドットをOFFと決定する(ステップS225)。このとき、注目画素の出力階調値は、0に設定される。
ステップS225の実行後、上述のステップS220の実行後と同様に、注目画素の入力階調値がゼロか否かが判定される(ステップS230)。ハーフトーン処理部33は、注目画素の入力階調値がゼロであると判定した場合(ステップS230:YES)、注目画素の補正階調値と、出力階調値との誤差の一部を棄却し、残りを周辺画素に拡散する(ステップS240)。具体的には、注目画素の補正階調値と、出力階調値との誤差よりも絶対値の小さな値を拡散する。このとき、誤差算出部34は、注目画素の入力階調値がゼロでないと判定した場合、つまりステップS235の実行時とは異なり、後述の第2誤差拡散マトリックス38を参照して周辺画素にそれぞれ拡散すべき誤差を算出する。そして、ハーフトーン処理部33は、ステップS235と同様に、周辺画素の入力階調値に拡散すべき誤差を加え、周辺画素における補正階調値とし、ステップS240は完了する。
図6は、第2誤差拡散マトリックス38の一例を示す説明図である。図6では、図5と同様に、各マスは1画素を表し、斜線のマスは、注目画素を表している。第2誤差拡散マトリックス38は、注目画素の入力階調値がゼロである場合に用いられる。第2誤差拡散マトリックス38は、注目画素の右隣の画素の重み値として2/16が設定されている点において、第1誤差拡散マトリックス37と異なる。第2誤差拡散マトリックス38のその他の構成は、第1誤差拡散マトリックス37と同様である。第2誤差拡散マトリックス38において周辺画素それぞれに対応づけられている重み値の合計値は、15/16であり、1より小さい値である。したがって、注目画素の周辺の10画素に拡散される誤差の合計値は、注目画素で生じた誤差よりも絶対値が小さくなる。このため、誤差拡散のたびに誤差の一部が消失していく。
図3に示すように、ステップS240の実行後、上述のステップS235の実行後と同様に、ステップS205に戻り、色成分Cの画像データの全画素についてのハーフトーン処理が完了するまで、上述のステップS205〜ステップS240の処理が繰り返し実行される。色成分Cの画像データについてのハーフトーン処理が完了すると、残りの色成分M、Y、Kのそれぞれの画像データについても、色成分Cと同様にハーフトーン処理が実行される。
A4.本実施形態におけるハーフトーン処理の効果:
上述したハーフトーン処理によれば、注目画素の補正階調値と、出力階調値と、の誤差を、複数の周辺画素に拡散する際に、注目画素の入力階調値がゼロの場合には、誤差の一部を棄却して誤差よりも絶対値の小さな値を周辺画素に拡散するので、誤差の一部は周辺画素に拡散されず、誤差拡散のたびに誤差の一部が消失していくことにより、誤差をそのまま周辺画素に拡散する構成と比べて、小さな画素間隔で蓄積誤差を消失させることができる。このため、ハーフトーン処理結果が「ドット形成有り(255)」と決定された場合に生じるマイナス誤差を、小さな画素間隔で消失させることができる。一方で誤差の消失効果は、プラス誤差の場合にも発生する。したがって、マイナス誤差の消失速度が早まるのとは逆に、プラス誤差の蓄積により、「ドット形成有り」と決定されるまでの画素間隔は、大きくなる。
しかし、注目画素の入力階調値が低階調値範囲に含まれている場合には、閾値を、入力階調値範囲の中央値よりも小さくしているので、閾値が入力階調値範囲の中央値である場合に比べて、小さな補正階調値で「ドット形成有り」と決定され、絶対値のより大きなマイナス誤差が発生する。このため、マイナス誤差がゼロからプラスに転じて閾値に達するまでにおいて、誤差がマイナスとなる区間は、閾値を入力階調値範囲の中央値とした場合に比べて長くなり、誤差がプラスとなる区間は、閾値を入力階調値範囲の中央値とした場合に比べて短くなる。このため、マイナス誤差の消失速度が早まる効果が発生する区間が長くなり、プラス誤差の蓄積速度が遅くなる効果が発生する区間が短くなる。これにより、トータルではマイナス誤差の消失速度が早まる効果が勝る結果となり、「ドット形成有り」と判断される画素間隔が短くなるため、「ドット形成有り」と決定し易くできる。
以上説明した、本実施形態の画像処理装置によれば、ハーフトーン処理において、注目画素の入力階調値がゼロの場合には、拡散すべき誤差を算出する際に、重み値の合計値が1よりも小さな値が設定された第2誤差拡散マトリックス38を用いることにより、注目画素で生じた誤差の一部を棄却して、誤差よりも絶対値の小さな値を複数の周辺画素に拡散させるので、誤差の一部は周辺画素に拡散されず、誤差拡散のたびに誤差の一部が消失していく。したがって、マイナス誤差をそのまま周辺画素に拡散する構成と比べて、小さな画素間隔で蓄積誤差を消失させ、蓄積誤差が周辺画素の画像に影響を与えることを抑制でき、白色の背景に低濃度の細線を含む画像において、細線が途切れたり消失したりすることを抑制できる。加えて、プラス誤差の一部が消失することによる「ドット形成有り」と決定され難くなることは、閾値を入力階調値が取り得る階調値範囲の中央値よりも小さな値とすることにより抑制できる。
加えて、閾値は、補正階調値と出力階調値との誤差の平均値がゼロとなるように設定された閾値の値でもあるため、低濃度の細線や文字のような入力階調値が低階調値範囲に含まれる場合であっても、尾引きなどの画質劣化の発生を抑制できる。したがって、白色の背景の画像において、低濃度の細線や文字のエッジ強調の効果を得つつ、白色の背景以外の部分に対する過度なエッジ強調に起因する画質劣化への影響を低減することができる。
B.変形例:
B1.変形例1:
上記実施形態では、注目画素で生じた誤差を周辺10画素に拡散する第1誤差拡散マトリックス37および第2誤差拡散マトリックス38を用いていたが、本発明はこれに限定されない。
図7は、変形例1における第1の態様の第1誤差拡散マトリックス37aの一例を示す説明図である。図7では、図5と同様に、各マスは1画素を表し、斜線のマスは、注目画素を表している。第1誤差拡散マトリックス37aは、注目画素において生じた誤差を注目画素の周辺4画素に拡散する点において、第1誤差拡散マトリックス37と異なる。図7に示すように、注目画素の右隣の画素の重み値は、7/16と設定されている。注目画素の左下の画素の重み値は3/16と、真下の画素の重み値は5/16と、右下の画素の重み値は1/16と、それぞれ設定されている。第1誤差拡散マトリックス37aでは、第1誤差拡散マトリックス37と同様、重み値の合計値が16/16、すなわち1となるように、それぞれの重み値が設定されている。
図8は、変形例1における第1の態様の第2誤差拡散マトリックス38aの一例を示す説明図である。図8では、図5と同様に、各マスは1画素を表し、斜線のマスは、注目画素を表している。第2誤差拡散マトリックス38aは、注目画素の右隣の画素の重み値として6/16が設定されている点において、変形例1における第1の態様の第1誤差拡散マトリックス37aと異なる。第2誤差拡散マトリックス38aのその他の構成は、変形例1における第1の態様の第1誤差拡散マトリックス37aと同様である。第2誤差拡散マトリックス38aにおいて周辺画素それぞれに対応づけられている重み値の合計値は、15/16であり、1より小さい値である。
図9は、変形例1における第2の態様の第1誤差拡散マトリックス37bの一例を示す説明図である。図9では、図5と同様に、各マスは1画素を表し、斜線のマスは、注目画素を表している。第1誤差拡散マトリックス37bは、注目画素において生じた誤差を注目画素の周辺12画素に拡散する点において、第1誤差拡散マトリックス37と異なる。図9に示すように、注目画素の右隣の画素の重み値は、7/48と設定されている。さらにその右隣の画素の重み値は、5/48と設定されている。注目画素の1段下の画素の重み値は、左端から順に、3/48、4/48、7/48、5/48、3/48と、それぞれ設定されている。さらにその1段下の画素の重み値は、左端から順に、1/48、3/48、6/48、3/48、1/48と、それぞれ設定されている。第1誤差拡散マトリックス37bでは、重み値の合計値が48/48、すなわち1となるように、それぞれの重み値が設定されている。
図10は、変形例1における第2の態様の第2誤差拡散マトリックス38bの一例を示す説明図である。図10では、図5と同様に、各マスは1画素を表し、斜線のマスは、注目画素を表している。第2誤差拡散マトリックス38bは、注目画素の2段下の画素の重み値として4/48が設定されている点において、変形例1における第2の態様の第1誤差拡散マトリックス37bと異なる。第2誤差拡散マトリックス38bのその他の構成は、変形例1における第2の態様の第1誤差拡散マトリックス37bと同様である。第2誤差拡散マトリックス38bにおいて周辺画素それぞれに対応づけられている重み値の合計値は、46/48であり、1より小さい値である。
図11は、変形例1における第3の態様の第2誤差拡散マトリックス38cの一例を示す説明図である。図11では、図5と同様に、各マスは1画素を表し、斜線のマスは、注目画素を表している。第2誤差拡散マトリックス38cは、注目画素の右隣の画素の重み値として7/16が設定されている点と、注目画素の右下の画素の重み値として1/32が設定されている点とにおいて、変形例1における第1の態様の第2誤差拡散マトリックス38aと異なる。第2誤差拡散マトリックス38cのその他の構成は、第2誤差拡散マトリックス38aと同様である。第2誤差拡散マトリックス38cにおいて周辺画素それぞれに対応づけられている重み値の合計値は、31/32であり、1より小さい値である。
上述の各態様のように、注目画素の入力階調値がゼロである場合に用いられる第2誤差拡散マトリックスにおいて周辺画素それぞれに対応付けられている重み値の合計が1より小さい値となる構成であれば、注目画素において生じた誤差は、任意の数の周辺画素に誤差を拡散してもよいし、それぞれの周辺画素に対応づけられている重み値は任意の値であってもよい。このような構成においても、上記実施形態と同様の効果を生ずる。加えて、変形例1における第1の態様および第2の態様のように、誤差をより広範囲の周辺画素に拡散する誤差拡散マトリックスを用いる場合には、注目画素において生じた誤差をより早く低減させることができる。
B2.変形例2:
上記実施形態では、誤差算出部34は、注目画素の入力階調値がゼロの場合と入力階調値がゼロでない場合とで、それぞれ異なる誤差拡散マトリックスを参照していたが、本発明はこれに限定されない。例えば、注目画素の入力階調値がゼロの場合においても、注目画素の入力階調値がゼロでない場合の誤差拡散マトリックス(第1誤差拡散マトリックス37、37a、37b)を参照してもよい。この場合、誤差算出部34は、誤差に対して、誤差拡散マトリックスにおいて対応付けられた重み値を乗じることにより得られた各値に対して、それぞれ1よりも小さな所定値を掛け合わせて拡散すべき誤差として算出してもよい。この構成においても、拡散される誤差の合計値(絶対値)は、注目画素で生じた誤差(絶対値)よりも小さくなるので、上記実施形態と同様の効果を奏し得る。すなわち一般には、注目画素の入力階調値が少なくともゼロの場合には、誤差の一部を拡散せずに棄却する任意の構成を、本発明に適用できる。
B3.変形例3:
上記実施形態において、注目画素の入力階調値がゼロの場合についてのみ、第2誤差拡散マトリックス38が予め設定されていたが、本発明はこれに限定されない。注目画素の入力階調値がゼロの場合に限らず、ゼロよりも大きく、かつ、比較的小さな階調値である場合にも、第2誤差拡散マトリックス38が設定されていてもよい。これにより、低濃度細線を強調したい白い背景の範囲を、やや広げることができる。すなわち、一般には、注目画素の入力階調値がゼロの場合に、重み値の合計値が1よりも小さい値が対応づけられている誤差拡散マトリックスが予め設定されている構成であれば、上記実施形態と同様の効果を奏する。
また、注目画素の入力階調値が最高濃度のデータに対応する、最大入力階調値の場合にも、第2誤差拡散マトリックス38が設定されていてもよい。このとき、最大入力階調値に対応する閾値は、入力階調値範囲の中央値よりも大きく設定する。これにより、例えば、黒を背景とした黒よりも少し濃度が低い細線等の再現性を改善できる。この効果が生じる原理は、本発明における白と黒との論理を反転させることにより説明できる。また、注目画素の入力階調値が最大入力階調値である場合に設定する第2誤差拡散マトリックスは、重み値の合計値が1より小さい値となる構成であれば、周辺画素それぞれに対応付けられている重み値や、誤差の拡散範囲が第2誤差拡散マトリックス38とは異なる誤差拡散マトリックスであってもよい。
上述のように、注目画素の入力階調値がゼロよりも大きく、かつ、比較的小さな階調値である場合においても、第2誤差拡散マトリックス38を用いることにより、注目画素で生じた誤差を周辺画素に拡散する際に、誤差の一部を拡散せずに棄却することができ、上記実施形態と同様の効果を奏する。
B4.変形例4:
上記実施形態において、画像処理装置100の機能の少なくとも一部を印刷装置200が有していてもよい。また、画像処理装置100の機能のすべてを印刷装置200が有する構成、例えば、印刷装置200が画像処理装置100を備える構成であってもよい。これらの構成においても、実施形態と同様の効果を奏する。
B5.変形例5:
上記実施形態では、印刷装置200は、4色のインク(シアン、マゼンタ、イエロー、ブラック)により印刷を行うインクジェットプリンターであったが、本発明はこれに限定されない。例えば、使用するインクの数は、上記と異なっていてもよい。具体的には、上述の4色のインクに加えて、ライトグレー、ライトシアン、ライトマゼンタの3色のインクを含む7色であってよい。これらの構成においても、上記実施形態と同様の効果を奏する。
B6.変形例6:
上記実施形態では、「入力階調値がゼロである場合」を画像データの各インク色C、M、Y、Kの色成分ごとにそれぞれ判断していたが、本発明はこれに限定されない。例えば、画像データの各インク色C、M、Y、Kのすべての色成分の入力階調値がゼロである場合であってもよい。色成分ごとに入力階調値がゼロであるか否かをそれぞれ判断する場合は、すべての色成分の入力階調値がゼロであるとは限らないので、背景が白以外の場合でもインク色によっては、本発明のエッジ強調効果が発生する場合があったが、すべての色成分の入力階調値がゼロである場合に限定すれば、本発明のエッジ強調効果を背景が白の場合に限定できる。
また、インク色の入力階調値から成る画像データに変換する前のRGBから成る入力画像の画像データの段階で判断してもよい。この場合、R、G、Bの3つの色成分がすべて最大階調値の場合に、CMYKのすべての色成分の入力階調値がゼロとなることが予めわかっていれば、RGBから成る入力画像の画像データの段階でインク色の入力階調値から成る画像データの入力階調値がゼロとなると判断できる。
このほかにも、必ずしもインク色の入力階調値から成る画像データの全インク色に本発明を適用する必要はない。例えば、K成分のみに本発明を適用してもよい。また、入力画像の画像データがモノクロデータで、それをKインクのみで出力する場合に本発明を適用してもよい。また、印刷装置200が、例えば、ライトグレー、ライトシアン、ライトマゼンタの3色の低濃度インクを含む7色のインクにより印刷を行う場合、本発明で強調したい低濃度の細線では、主に低濃度のインクが用いられることになるので、低濃度のインクに限定して本発明を適用してもよい。これらの構成においても、上記実施形態と同様の効果を奏する。
B7.変形例7:
上記実施形態では、入力階調値がゼロでない場合に注目画素において生じた誤差の一部を棄却していなかった、換言すると、入力階調値がゼロでない場合における誤差の棄却率はゼロであったが、本発明はこれに限定されない。例えば、入力階調値がゼロの場合の棄却率が、入力階調値がゼロでない場合における棄却率の最小値よりも大きくなるような構成であれば、入力階調値がゼロでない場合における棄却率はゼロに限らず、任意の値であってもよい。ここで、上述の「棄却率」とは、以下の値を意味する。すなわち、補正階調値と出力階調値との誤差のうち、棄却されずに周辺画素に拡散される誤差の値を「拡散誤差量」とし、補正階調値と出力階調値との誤差と、拡散誤差量と、の差を、「棄却誤差量」としたときに、棄却誤差量/(補正階調値と出力階調値との誤差)によって表される値を意味する。
また、「入力階調値がゼロでない場合」としては、入力階調値が中間階調値範囲にある場合や、入力階調値がゼロ付近の場合(例えば、入力階調値が1から中間階調値範囲までの場合)等が挙げられる。本変形例において、「中間階調値」とは、注目画素の入力階調値の取り得る値(0〜255)に対して25%〜75%に相当する範囲の階調値(64〜192)である。以下、入力階調値がゼロの場合の棄却率が、入力階調値がゼロでない場合における棄却率の最小値よりも大きくなるような構成の一例を説明する。
上記実施形態において、入力階調値がゼロでない場合に各周辺画素に拡散すべき誤差は、注目画素で生じた誤差に対して、図5に示す、重み値の合計値が1である第1誤差拡散マトリックス37で対応づけられている各重み値を乗じて得られた値としていたが、さらにこの値に対して小数点第3位以下の値を切り捨てる。この小数点第3位以下の値を切り捨てる処理は、画質への影響を無視できる範囲で誤差拡散処理を簡略化して、ハーフトーン処理に要する時間を削減することを目的とした処理である。この小数点第3位以下の値を切り捨てる処理により、拡散すべき誤差、すなわち、注目画素で生じた誤差は、結果的にその一部が棄却されることとなる。なお、注目画素で生じた誤差が負数である場合には、小数点第3位以下の値を切り捨てる際に絶対値が小さくなるように切り捨て処理を行う。
このように少数点第3位以下を切り捨てることにより、棄却誤差量の絶対値は、最大でも1画素につき0.01未満となる。このため、第1誤差拡散マトリックス37を使用して合計10個の周辺画素に誤差を拡散した場合、10画素全体での棄却誤差量の絶対値は、0.1未満となる。ここで、棄却率は、上述のように棄却誤差量/(補正階調値と出力階調値との誤差)により得られるので、棄却率は、分母の値(補正階調値と出力階調値との誤差)に反比例する。また、分母の値は、補正階調値に応じて変動する。このため、棄却率は一定ではなく、注目画素ごとに変動する。そして、分母の値が1という非常に小さな値の場合でも、棄却率は、0.1=10%以下と期待されるので、通常の場合、棄却率は、その半分の5%程度と期待される。このため、棄却率の最小値は、通常の場合の5%よりもさらに小さな値である。
一方、図6に示す、入力階調値がゼロの場合に設定されている第2誤差拡散マトリックス38において、重み値の合計値は、15/16である。したがって、棄却率は、1/16、すなわち、6.25%となる。この棄却率は、上述した通常の場合の棄却率5%よりも大きいので、5%よりもさらに小さな棄却率の最小値よりも大きい。このように、上述した構成によれば、入力階調値がゼロの場合の棄却率が、入力階調値がゼロでない場合における棄却率の最小値よりも大きくできる。
なお、上述の構成においても、入力階調値が中間階調値範囲内の或る画素での棄却率が、6.25%よりも大きくなる場合もあり得る。しかし、この場合であっても、同じ入力階調値の他の画素を含めた棄却率の最小値が、6.25%よりも小さくなっているので、画像全体として見た場合には、実施形態と同様な効果を得ることができる。
以上説明した変形例7の構成によれば、入力階調値がゼロでない場合に誤差の棄却が発生していても、入力階調値がゼロの場合の棄却率を、入力階調値がゼロでない場合の棄却率の最小値よりも大きくすることにより、上記実施形態と同様の効果を奏する。
B8.変形例8:
上記変形例7において、入力階調値がゼロ付近の棄却率は、入力階調値が中間階調値範囲にある場合における棄却率と同じであったが、本発明はこれに限定されない。例えば、入力階調値がゼロ付近(例えば、入力階調値が1〜3の範囲)の棄却率は、入力階調値が中間階調値範囲にある場合における棄却率と違ってもよいし、入力階調値がゼロの場合の棄却率と同じでもよい。このような構成にすれば、入力階調値がゼロの場合だけでなく、入力階調値がゼロ付近の場合にも、棄却率に応じたエッジ強調の効果を得ることが可能となる。
B9.変形例9:
上記実施形態において、入力階調値がゼロでない場合と入力階調値がゼロの場合とで、それぞれ異なる誤差拡散マトリックスが予め設定されていたが、本発明はこれに限定されない。例えば、入力階調値がゼロでない場合にも、入力階調値がゼロ付近などでは入力階調値がゼロの場合と同じ誤差拡散マトリックス(第2誤差拡散マトリックス38)が設定されていてもよい。すなわち一般には、入力階調値がゼロの場合に、重み値の合計値が1よりも小さい値が対応づけられた誤差拡散マトリックスが予め設定されている構成であれば、上記実施形態と同様の効果を奏する。
B10.変形例10:
実施形態および変形例において、ハードウェアによって実現されていた構成の一部をソフトウェアに置き換えるようにしてもよく、逆に、ソフトウェアによって実現されていた構成の一部をハードウェアに置き換えるようにしてもよい。また、本発明の機能の一部または全部がソフトウェアで実現される場合には、そのソフトウェア(コンピュータープログラム)は、コンピューター読み取り可能な記録媒体に格納された形で提供することができる。この発明において、「コンピューター読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスクやCD−ROMのような携帯型の記録媒体に限らず、各種のRAMやROM等のコンピューター内の内部記憶装置や、ハードディスク等のコンピューターに固定されている外部記憶装置も含んでいる。すなわち、「コンピューター読み取り可能な記録媒体」とは、データを一時的ではなく固定可能な任意の記録媒体を含む広い意味を有している。
本発明は、上述の実施形態および変形例に限られるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の構成で実現することができる。例えば、発明の概要の欄に記載した各形態中の技術的特徴に対応する実施形態、変形例中の技術的特徴は、上述の課題の一部又は全部を解決するために、あるいは、上述の効果の一部又は全部を達成するために、適宜、差し替えや、組み合わせを行うことが可能である。また、その技術的特徴が本明細書中に必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することが可能である。
20…アプリケーション、30…プリンタードライバー、31…解像度変換部、32…色変換部、33…ハーフトーン処理部、34…誤差算出部、35…印刷データ出力部、36…色変換テーブル、37…第1誤差拡散マトリックス、37a…第1誤差拡散マトリックス、37b…第1誤差拡散マトリックス、38…第2誤差拡散マトリックス、38a…第2誤差拡散マトリックス、38b…第2誤差拡散マトリックス、38c…第2誤差拡散マトリックス、40…メモリー、100…画像処理装置、200…印刷装置、P…印刷媒体

Claims (5)

  1. インク色の入力階調値から成る画像データから、印刷装置におけるドット形成の有無に対応する出力階調値から成るドットデータを生成する画像処理装置であって、
    前記画像データを構成する複数画素を順番に注目画素として特定して、前記注目画素の前記入力階調値を補正した補正階調値と閾値とを用いて誤差拡散法によりドット形成の有無を決定するハーフトーン処理を実行するハーフトーン処理部を備え、
    前記補正階調値は、前記ハーフトーン処理を実行済みの画素から前記注目画素に拡散された誤差を前記注目画素の前記入力階調値に加えて得られ、
    前記ハーフトーン処理部は、前記補正階調値と、前記出力階調値と、の誤差を、前記注目画素の周辺の前記ハーフトーン処理を未実行の複数の周辺画素に拡散する際に、前記注目画素の前記入力階調値が少なくともゼロの場合には、前記誤差の一部を拡散せずに棄却し、
    前記閾値は、前記注目画素の前記入力階調値に応じて定められており、
    前記注目画素の前記入力階調値が予め定められた低階調値範囲に含まれている場合の前記閾値は、前記注目画素の前記入力階調値が取り得る階調値範囲の中央値よりも小さく、かつ、前記注目画素の前記入力階調値以上の値であり、
    前記補正階調値と前記出力階調値との誤差のうち、棄却されずに前記複数の周辺画素に拡散される誤差の値を、拡散誤差量とし、
    前記補正階調値と前記出力階調値との誤差と、前記拡散誤差量と、の差を、棄却誤差量とし、
    前記棄却誤差量/(前記補正階調値と前記出力階調値との誤差)を、棄却率としたときに、
    前記注目画素の前記入力階調値がゼロの場合の前記棄却率は、前記注目画素の前記入力階調値が予め定められた中間階調値範囲における前記棄却率の最小値よりも大きい、
    画像処理装置。
  2. 請求項1に記載の画像処理装置において、
    前記注目画素の前記入力階調値が前記低階調値範囲に含まれている場合の前記閾値は、前記補正階調値と前記出力階調値との誤差の平均値がゼロとなるように設定された閾値の値以下の値である、
    画像処理装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の画像処理装置において、
    前記ハーフトーン処理部は、前記誤差を前記複数の周辺画素に拡散する際に、前記誤差に重み値を掛け合わせて得られる値を拡散し、
    前記ハーフトーン処理部は、前記複数の周辺画素に対してそれぞれ前記重み値が対応づけられている誤差拡散マトリックスを参照して、前記誤差に対して前記重み値を乗じることにより、前記複数の周辺画素にそれぞれ拡散すべき誤差を算出する誤差算出部を有し、
    前記注目画素の前記入力階調値がゼロの場合に予め設定されている前記誤差拡散マトリックスにおいて、前記重み値の合計値は、1よりも小さい値である、
    画像処理装置。
  4. インク色の入力階調値から成る画像データから、印刷装置におけるドット形成の有無に対応する出力階調値から成るドットデータを生成する画像処理方法であって、
    前記画像データを構成する複数画素を順番に注目画素として特定して、前記注目画素の前記入力階調値を補正した補正階調値と前記注目画素の前記入力階調値に応じて定められた閾値とを用いて誤差拡散法によりドット形成の有無を決定するハーフトーン処理を実行するハーフトーン処理工程を備え、
    前記注目画素の前記入力階調値が予め定められた低階調値範囲に含まれている場合の前記閾値は、前記注目画素の前記入力階調値が取り得る階調値範囲の中央値よりも小さく、かつ、前記注目画素の前記入力階調値以上の値に設定されており、
    前記ハーフトーン処理工程は、
    前記ハーフトーン処理を実行済みの画素から前記注目画素に拡散された誤差を前記注目画素の前記入力階調値に加えることにより前記補正階調値を得る工程と、
    前記補正階調値と、前記出力階調値と、の誤差を、前記注目画素の周辺の前記ハーフトーン処理を未実行の複数の周辺画素に拡散する際に、前記注目画素の前記入力階調値が少なくともゼロの場合には、前記誤差の一部を拡散せずに棄却する工程と、
    を含み、
    前記補正階調値と前記出力階調値との誤差のうち、棄却されずに前記複数の周辺画素に拡散される誤差の値を、拡散誤差量とし、
    前記補正階調値と前記出力階調値との誤差と、前記拡散誤差量と、の差を、棄却誤差量とし、
    前記棄却誤差量/(前記補正階調値と前記出力階調値との誤差)を、棄却率としたときに、
    前記注目画素の前記入力階調値がゼロの場合の前記棄却率は、前記注目画素の前記入力階調値が予め定められた中間階調値範囲における前記棄却率の最小値よりも大きい、
    画像処理方法。
  5. インク色の入力階調値から成る画像データから、印刷装置におけるドット形成の有無に対応する出力階調値から成るドットデータを生成する画像処理を実現するためのコンピュータープログラムであって、
    前記画像データを構成する複数画素を順番に注目画素として特定して、前記注目画素の前記入力階調値を補正した補正階調値と前記注目画素の前記入力階調値に応じて定められた閾値とを用いて誤差拡散法によりドット形成の有無を決定するハーフトーン処理を実行するハーフトーン機能をコンピューターに実現させ、
    前記注目画素の前記入力階調値が予め定められた低階調値範囲に含まれている場合の前記閾値は、前記注目画素の前記入力階調値が取り得る階調値範囲の中央値よりも小さく、かつ、前記注目画素の前記入力階調値以上の値に設定されており、
    前記ハーフトーン機能は、
    前記ハーフトーン処理を実行済みの画素から前記注目画素に拡散された誤差を前記注目画素の前記入力階調値に加えることにより前記補正階調値を得る機能と、
    前記補正階調値と、前記出力階調値と、の誤差を、前記注目画素の周辺の前記ハーフトーン処理を未実行の複数の周辺画素に拡散する際に、前記注目画素の前記入力階調値が少なくともゼロの場合には、前記誤差の一部を拡散せずに棄却する機能と、
    を含み、
    前記補正階調値と前記出力階調値との誤差のうち、棄却されずに前記複数の周辺画素に拡散される誤差の値を、拡散誤差量とし、
    前記補正階調値と前記出力階調値との誤差と、前記拡散誤差量と、の差を、棄却誤差量とし、
    前記棄却誤差量/(前記補正階調値と前記出力階調値との誤差)を、棄却率としたときに、
    前記注目画素の前記入力階調値がゼロの場合の前記棄却率は、前記注目画素の前記入力階調値が予め定められた中間階調値範囲における前記棄却率の最小値よりも大きい、
    プログラム。
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