JP6759364B2 - 電槽及びこれを備えた金属空気電池 - Google Patents

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Description

以下の開示は、少なくとも空気極及びセパレータを含む電極群を収納する電槽、及びそれを備えた金属空気電池に関する。
金属空気電池は、空気極(正極)と、金属負極(負極)と、電解質層(電解液)とを備えて構成されている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1には、正極と、負極と、その間にセパレータが介在し、複合合成樹脂フィルムからなるラミネートシートによって成形された外装容器に収納されている金属空気電池において、外装容器は正極側ラミネートシートと負極側ラミネートシートからなり、正極側ラミネートシートの少なくとも1層は1つ以上の空気孔を有し、また少なくとも1層は撥水性を有した膜である構成の金属空気電池が開示されている。
特開2004−288572号公報
上記構成の金属空気電池では、正極、負極、及び正極と負極の間のセパレータが外装容器内で固定されていないため、セパレータが位置ずれした場合などに、正極と負極が短絡する可能性があるといった問題があった。
本開示はかかる問題点を解決すべく創案されたもので、その目的は、セパレータで空気極を確実に覆う構造とすることで、正極、負極、セパレータ等が電槽(外装容器)内で固定されていなくても、短絡を防止し得る構造の電槽及びこれを備えた金属空気電池を提供することにある。
上記課題を解決するため、本開示の電槽は、空気極及びセパレータを含む電極群を収納する電槽であって、前記空気極が対向配置される主壁と、前記主壁の周縁部に設けられ、対向配置された前記空気極の側部を囲む囲い部と、を備え、前記囲い部は、前記空気極に対向配置される前記セパレータの縁部によって覆われる構成であることを特徴としている。
この構成によれば、電槽に設けられた囲い部が空気極を囲い、この空気極と対向配置されるセパレータが囲い部を覆うことで、セパレータを介して空気極と反対側に配置される電極と空気極とが確実に分離され、これら電極間で短絡することはない。
また、本開示の電槽によれば、前記囲い部は、前記空気極の側面の一部を囲み、前記空気極の厚み方向において前記空気極よりも厚い凸部の構成としてもよい。
また、本開示の電槽によれば、前記主壁の周縁部から立設された側壁を備え、前記囲い部は、前記側壁から前記主壁と平行に延設された押え板であり、前記空気極の側部は、前記押え板と前記主壁との間に介装される構成としてもよい。
また、本開示の電槽によれば、前記主壁には複数の孔が設けられ、前記複数の孔と前記空気極との間に撥水膜が配置され、前記撥水膜は、その縁部が前記囲い部と前記主壁との間に挟持される構成としてもよい。
また、本開示の電槽によれば、前記囲い部により、対向配置される前記空気極と前記セパレータとの間に隙間が形成される構成としてもよい。
また、本開示の電槽によれば、前記主壁には複数の孔が設けられ、前記複数の孔と前記空気極との間に撥水膜が配置され、前記撥水膜および前記空気極は、それぞれの縁部が重ねられ、前記囲い部と前記主壁との間に挟持される構成としてもよい。
また、本開示の電槽によれば、前記空気極の縁部の一部は、前記空気極の厚み方向において、前記空気極の中央部よりも薄く、前記空気極の縁部の一部が、前記囲い部と前記主壁部との間に挟持される構成としてもよい。
また、本開示の電槽によれば、前記空気極と前記セパレータとの間の隙間に配置された集電極をさらに備える構成としてもよい。
また、本開示の金属空気電池は、電槽と、前記空気極と、前記セパレータと、前記空気極と反対側で前記セパレータに対向する第1電極と、を備えたことを特徴としている。
ここで、第1電極とは、金属空気電池が一次電池である場合には金属負極のことであり、金属空気電池が二次電池である場合には酸素発生電極のことである。
また、本開示の金属空気電池によれば、前記空気極と反対側で前記第1電極と対向する第2電極をさらに備えた構成としている。この構成の金属空気電池は二次電池の場合であり、従って、第1電極が酸素発生電極、第2電極が金属負極である。ただし、第1電極が金属負極、第2電極が酸素発生電極であってもよい。
本開示によれば、電槽に設けられた囲い部が空気極を囲い、この空気極と対向配置されるセパレータが囲い部を覆うことで、セパレータを介して空気極と反対側に配置される電極と、空気極とが分離(絶縁)されるので、これら電極間の短絡を抑制することができる。
本開示の電槽を備えた金属空気電池の基本構成の一例を示す概略斜視図である。 金属空気電池の基本構成の各構成部材を分解して示す概略斜視図である。 図1のA−A線に沿った概略断面図である。 実施形態1に係る電槽の構造及びセパレータの形状を一部拡大して示す概略断面図である。 実施形態2に係る電槽の構造及びセパレータの形状を一部拡大して示す概略断面図である。 実施形態3に係る電槽の構造及びセパレータの形状を一部拡大して示す概略断面図である。 実施形態4に係る電槽の構造及びセパレータの形状を一部拡大して示す概略断面図である。 実施形態5に係る電槽の構造及びセパレータの形状を一部拡大して示す概略断面図である。 実施形態6に係る電槽の構造及びセパレータの形状を一部拡大して示す概略断面図である。 実施形態7に係る電槽の構造及びセパレータの形状を一部拡大して示す概略断面図である。 実施形態8に係る電槽の構造及びセパレータの形状を一部拡大して示す概略断面図である。 実施形態9に係る電槽の構造及びセパレータの形状を一部拡大して示す部分斜視図である。 実施形態10に係る電槽の構造を示す概略斜視図である。 実施形態10に係る電槽の構造を一部拡大して示す概略断面図である。
以下、本開示の実施の形態について、図面を参照して説明する。
<金属空気電池の基本構成の説明>
図1は、本開示の実施形態1に係る電槽20を備えた金属空気電池1の基本構成の一例を示す概略斜視図、図2は、金属空気電池の基本構成の各構成部材を分解して示す概略斜視図、図3は、図1のA−A線に沿った概略断面図である。なお、図3では、内部構成が見易いように実際の寸法より幅広に図示した模式的な断面図としている。
実施形態に係る金属空気電池1は、電極活物質となる金属を含む金属負極2と、充電時に正極として用いる酸素発生電極13と、放電時に正極として用いる空気極14と、金属負極12と酸素発生電極13との間及び酸素発生電極13と空気極14との間に介装されたセパレータ(隔膜)16とで構成され、電槽(筐体)20内の電解液17中に少なくとも一部が浸漬した状態で互いに平行に配置された3極方式の金属空気二次電池を例示している。
すなわち、実施形態に係る金属空気電池1は、金属負極12、酸素発生電極13、空気極14がそれぞれセパレータ16を介して電槽20内で平行に配置されている。また、実施形態に係る金属空気電池1では、各極間に電解液17の液層を有する構造となっているが、各極間が接触している構造(すなわち、極間に液層の無い構造)であってもよい。
この金属空気電池1は、例えば、亜鉛空気電池、リチウム空気電池、ナトリウム空気電池、カルシウム空気電池、マグネシウム空気電池、アルミニウム空気電池、鉄空気電池などに適用可能であるが、特に、金属負極が亜鉛種である亜鉛空気電池に好適に用いることができる。亜鉛空気電池は、例えばリチウム空気電池のように引火性の電解液(電解質)を使用する必要がなく、アルカリ系の電解液(電解質)を利用することができるため、安全性が高いといった利点がある。また、亜鉛空気電池は、リチウム空気電池よりも低コストで負極が製造できるため、大容量化が容易であるといった利点がある。
実施形態に係る金属空気電池1では、図2及び図3に示すように、空気極14と金属負極12との間に酸素発生電極13が配置されている。そして、放電時には、空気極14と金属負極12との間での放電を酸素発生電極13が阻害することなく行い、充電時には、酸素発生電極13と金属負極12との間で充電を行う構成となっている。
なお、図2及び図3では、金属負極12の両面側に酸素発生電極13と空気極14とを設けているが、金属負極12のいずれか片側の表面にのみ酸素発生電極13と空気極14とを設ける構成であってもよい。つまり、金属負極12、酸素発生電極13及び空気極14は両面、片面のどちらでも使用できる。また、金属負極12、酸素発生電極13、空気極14の順または酸素発生電極13、金属負極12、空気極14の順に配置されていればよい。
次に、金属空気電池1を構成する各部材について具体的に説明する。
(空気極14の説明)
空気極14は、酸素還元能を有し、かつ放電時に正極として働く多孔性の電極である。また、空気極14は、多孔性のガス拡散層と、ガス拡散層上に設けられ、酸素還元能を有する触媒を含む多孔性の空気極触媒層とを有していてもよい。
空気極14では、電解液としてアルカリ性水溶液を使用する場合、酸素還元能を有する空気極用触媒上において電解液などから供給される水と、大気から供給される酸素ガスと、電子とが反応し水酸化物イオン(OH−)を生成する放電反応が起こる。つまり、空気極14において、酸素(気相)、水(液相)、電子伝導体(固相)が共存する三相界面において放電反応が進行する。
また、空気極14は、大気に含まれる酸素ガスが拡散できるように設けられる。例えば、空気極14は、少なくとも空気極14の表面の一部が大気に曝されるように設けることができる。図2及び図3に示した金属空気電池1では、後述する電槽20に空気取込口24を設けており、空気取込口24を介して大気に含まれる酸素ガスが空気極14中に拡散できる。なお、この空気取込口24を介して空気極14に水を供給してもよい。
空気極触媒層は、例えば、導電性の多孔性担体と、多孔性担体に担持された酸素還元能を有する空気極用触媒とを含んでいてもよい。これにより、空気極用触媒上において、酸素ガスと水と電子とが共存する三相界面を形成することが可能になり、放電反応を進行させることができる。また、空気極触媒層は、バインダーを含んでも良く、バインダーとして撥水樹脂を含有していてもよい。撥水樹脂をバインダーとして使用することで、空気極14を介した電解液の漏洩を抑制することができる。撥水樹脂は、例えばポリテトラフルオロエチレン(PTFE)である。
また、空気極触媒層とガス拡散層とから構成される空気極14は、空気極用触媒を担持した多孔性担体を撥水性の多孔性基材(ガス拡散層)に塗布、あるいは、積層することにより作製されていてもよい。また、ガス拡散層は、空気極用集電体として機能してもよい。この場合、ガス拡散層は、例えば、撥水樹脂により表面処理されたカーボンペーパーやカーボンクロス、あるいは、カーボンブラックと撥水樹脂からなる多孔性シートである。撥水樹脂は、電解液の漏洩を防ぐために設けられ、気液分離機能を有する。すなわち、電解液が電槽20から漏洩するのを防ぎ、かつ空気極触媒層への酸素ガスの供給を妨げない。
一方、空気極14は、空気極触媒層、ガス拡散層に加え、空気極用集電体14a(図3参照)を更に備えていてもよい。この場合、ガス拡散層は、絶縁性の多孔性撥水樹脂シート(撥水膜)を用いることができる。また、空気極用集電体14aとしては、多孔性でかつ電子伝導性を有する材料であることが望ましい。電解液としてアルカリ性水溶液を使用する場合、耐腐食性の観点から、ニッケル、あるいは、ステンレスなどの金属素材の表面に対してニッケルメッキを施した材料を使用することが望ましい。メッシュ、エキスパンドメタル、パンチングメタル、金属粒子や金属繊維の焼結体、発泡金属などを使用することで空気極用集電体14aを多孔性とすることができる。また、空気極用集電体14aは、空気触媒層とセパレータ16の間に配置されることが好ましい。
また、空気極14は、空気極端子14tと電気的に接続することができる。これにより、空気極触媒層で生じた電荷を図示しない外部回路へと取り出すことができる。
(酸素発生電極13の説明)
酸素発生電極13は、酸素発生能を有し、充電時に正極として働く多孔性の電極である。酸素発生電極13では、電解液としてアルカリ性水溶液を使用する場合、水酸化物イオン(OH−)から酸素と水と電子とが生成される反応が起こる(充電反応)。つまり、酸素発生電極13において、酸素(気相)、水(液相)、電子伝導体(固相)が共存する三相界面において充電反応が進行する。
また、酸素発生電極13は、充電反応の進行により生成する酸素ガスが拡散できるように設けられる。例えば、酸素発生電極13は、少なくとも酸素発生電極の一部が外気と連通するように設けることができる。図3に示した金属空気電池1では、電槽20の上部が外気と連通しており、充電反応の進行により生成した酸素は、多孔性の酸素発生電極13の細孔中を拡散し、電槽20の上部より、外気に排出される。
酸素発生電極13は、多孔性でかつ電子伝導性を有する材料であることが望ましい。電解液としてアルカリ性水溶液を使用する場合、耐腐食性、酸素発生反応に対する触媒能の観点から、ニッケル、あるいは、ステンレスなどの金属素材の表面に対してニッケルメッキを施した材料を使用することが望ましい。酸素発生電極として、メッシュ、エキスパンドメタル、パンチングメタル、金属粒子や金属繊維の焼結体、発泡金属などを使用することで酸素発生電極13を多孔性とすることができる。また、酸素発生電極13は、充電反応を促進するために、表面に酸素発生能を有する触媒粒子を更に備えていてもよい。
一方、酸素発生電極13は、酸素発生電極用集電体を更に備えていてもよい。酸素発生電極用集電体としては、多孔性でかつ電子伝導性を有する材料であることが望ましい。
また、酸素発生電極13は、酸素発生電極端子13tと電気的に接続することができる。これにより、充電反応に必要となる電荷を図示しない外部回路から酸素発生電極13へ供給することができる。
(金属負極12の説明)
金属負極12は、金属元素を含む活物質からなる電極であり、放電時には活物質の酸化反応が、充電時には還元反応が起こる。金属元素としては、亜鉛、リチウム、ナトリウム、カルシウム、マグネシウム、アルミニウム、鉄などが用いられる。金属元素が亜鉛である場合、放電時には、金属亜鉛の酸化反応が起こる。
すなわち、亜鉛が酸化した結果、電解液中にジンケートイオンとして溶解する場合と、直接酸化亜鉛や水酸化亜鉛が生成する場合とがある。
一方、充電時には、金属亜鉛への還元反応が起こる。
すなわち、電解液中に溶解しているジンケートイオンの還元により亜鉛が生成する場合と、酸化亜鉛や水酸化亜鉛が直接亜鉛へと還元する場合とがある。
以上のように、放電反応、充電反応ともに活物質(亜鉛)に加え、水酸化物イオン(OH−)が関わる反応が起こるため、金属負極12は活物質と水酸化物イオン(OH−)の伝導パスとして働く電解液が効率的に接する構造でなければならない。例えば、金属負極12を活物質粒子からなる多孔性の電極とすることで、活物質粒子の粒子間の空隙に電解液が浸透するため、活物質粒子と電解液との接触界面を広げることができる。また、金属負極12は更にバインダーを含んでいてもよい。バインダーを含むことで、活物質同士を結着させることが可能となる。
また、活物質は、還元状態の金属であってもよいし、酸化状態の金属であってもよい。金属元素が亜鉛である場合、還元状態では金属亜鉛、酸化状態では酸化亜鉛である。そのため、亜鉛を含む金属負極13は、放電後に電槽20から取り出して、酸化亜鉛を亜鉛に還元することも可能である。
一方、金属負極12は、図示しないが金属負極集電体を更に備えていてもよい。金属負極集電体としては、多孔性でかつ電子伝導性を有する材料であることが望ましい。自己腐食抑制の観点から水素過電圧の高い材料、もしくは、ステンレスなどの金属素材の表面に対して水素過電圧の高い材料によるメッキを施した材料を使用することが望ましい。メッシュ、エキスパンドメタル、パンチングメタル、金属粒子や金属繊維の焼結体、発泡金属などを使用することで、金属負極集電体を多孔性とすることができる。
また、金属負極12は、金属負極端子12tと電気的に接続することができる。これにより、金属負極12で消費/生成する電荷を図示しない外部回路へ授受できる。
(セパレータ16の説明)
セパレータ16は、電極間で電子伝導経路が形成され短絡することを防ぐもので、電子的に絶縁性の材料で形成される。例えば、充電時に金属負極12で還元析出した金属デンドライトが、酸素発生電極13や空気極14に到達し、短絡することを抑制する。
セパレータ16としては、多孔性樹脂シート、イオン交換膜などの固体電解質シートが利用される。各電極間にセパレータ16を配置した場合、セパレータ16によりイオン伝導が妨げられると電池の充電反応、および、放電反応を起こすことができないが、上記の材料を使用することで、各電極間に配置されたセパレータ16を介してイオン伝導が起こる。
(電解液の説明)
電解液17は、溶媒に電解質が溶解しイオン導電性を有する液体である。電解液の種類は、金属電極に含まれる電極活物質の種類によって異なるが、水溶媒を用いた電解液(電解質水溶液)であってもよい。
例えば、亜鉛空気電池、アルミニウム空気電池、鉄空気電池の場合、電解液には、水酸化ナトリウム水溶液、水酸化カリウム水溶液などのアルカリ性水溶液を用いることができ、マグネシウム空気電池の場合、電解液には塩化ナトリウム水溶液を用いることができる。リチウム空気電池の場合、有機性の電解液を用いることができる。
電解液には、電解質以外の有機添加物や無機添加物が添加されても良く、高分子添加物によりゲル化されていてもよい。
(電槽20の説明)
電槽20は、その内部に電解液17に浸漬した金属負極12、酸素発生電極13、空気極14を収納する筐体(外装容器)であり、内部が空洞とされた直方体状に形成されている。すなわち、矩形状に形成された第1主壁21と第2主壁22とが対向配置されており、これら第1主壁21及び第2主壁22の左右両側縁部及び下縁部の3方が側壁23によって連接され、上縁部側が開放された形状となっている。このように形成された電槽20は、幅方向X及び高さ方向Zに対して、厚さ方向(側壁23の幅方向)Yでのサイズが小さく形成されている。具体的には、電槽20のサイズは、幅方向X(横)が例えば200mm、厚さ方向Y(奥行)が例えば20.84mm、高さ方向Z(縦)が例えば135mmである。
対向する第1主壁21及び第2主壁22には、空気取込口(複数の孔)24が内部を開口するように形成されている。つまり、電槽20は、空気取込口24を介して内部に空気を取り込む構成とされている。空気取込口24は、第1主壁21及び第2主壁22の幅方向Xまたは高さ方向Zに沿って設けられた複数の桟25によって区切られている。複数の桟25は、電解液17の圧力で空気極14が外側へ膨らむのを抑制する。
また、電槽20の上縁部は、電解液投入口26とされており、電解液投入口26を介して内部に電解液17を補充することができる。また、電槽20には、この電解液投入口26を閉塞する内蓋27及び外蓋28が装着可能に設けられている。
電槽20及び内蓋27を構成する材料は、電解液17に対して耐腐食性を有する材料であれば特に限定されず、例えば、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリ酢酸ビニル、ABS樹脂、塩化ビニリデン、ポリアセタール、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリイソブチレン、フッ素樹脂、エポキシ樹脂などである。
以上で、空気極14、酸素発生電極13、金属負極12、セパレータ16及び電槽20の説明を終了する。
なお、上記実施形態では、3極方式の金属空気二次電池を例示しているが、一次電池である場合には、酸素発生電極13が省略された形となる。また、2極方式の金属空気二次電池である場合には、酸素還元能と酸素発生能との両方を有する空気極14を使用し、酸素発生電極13が省略された形となる。例えば、2極方式の金属空気二次電池に使用される空気極14は、空気極用触媒だけでなく、酸素発生能を有する触媒粒子を含む空気極触媒層を含む。
図4は、実施形態1に係る電槽20の構造及びセパレータ16の形状を一部拡大して示す概略断面図であり、図2の符号Bで示す丸部分を拡大した概略断面図であり、図3の符号Cで示す丸部分のより詳細な断面図である。なお、図4では、第1主壁21側のみを図示しているが、第2主壁22においても同様の構造となっている。
実施形態1に係る電槽20は、空気極14が対向配置される第1主壁21(及び第2主壁22)の周縁部(実施形態1では全周)に、対向配置された空気極14の側縁部14bを囲む囲い部31を備えている。
実施形態1では、囲い部31は、空気極14の側面14cのみを囲み、空気極14の厚み方向Yにおいて空気極14よりも厚い階段状の凸部としている。すなわち、囲い部(凸部)31は、矩形の枠形状に形成されており、空気極14が、この枠形状の囲い部(凸部)31内にちょうど嵌まり込む構造となっている。
一方、セパレータ16は、空気極14より一回り大きいサイズに形成されており、このセパレータ16を空気極14に対向配置すると、図4の紙面上において、セパレータ16の周縁部16aが囲い部(凸部)31の上面31a上に載置されるようになっている。すなわち、空気極14は、囲い部(凸部)31とセパレータ16及びその周縁部16aとによって完全に覆われた状態となる。また、セパレータ16は、電槽20内で多少位置ずれを起こしたとしても、囲い部(凸部)31の上面31aから外れないようにその寸法が設定されている。
従って、このセパレータ16の上に酸素発生電極13若しくは金属負極12(一次電池の場合)を対向配置しても、空気極14と酸素発生電極13若しくは金属負極12とはセパレータ16と囲い部(凸部)31とによって完全に分離されることになり、電槽20内で各極(空気極14、酸素発生電極13、金属負極12)やセパレータ16が位置ずれを起こしたとしても、空気極14と酸素発生電極13若しくは金属負極12とが接触して短絡することはない。
また、囲い部(凸部)31の厚みを空気極14の厚みより厚くしておくことで、空気極14とセパレータ16との間に隙間ができ、その隙間に電解液17の層ができるので、空気極14の放電反応による副生成物(イオン)の拡散性が高まるため、空気極14の放電反応時の抵抗を下げることができる。
また、第1主壁21の周縁部に凸部である囲い部31を形成することで、第1主壁21が補強され、内圧に対する強度が向上することになる。
なお、上記実施形態1では、囲い部(凸部)31は、第1主壁21(及び第2主壁22)の周縁部の全周に渡って形成しているが、全周に設ける必要はなく、第1主壁21(及び第2主壁22)の各縁部の複数箇所に設けるようにしてもよい。例えば、各縁部の両角部と中央部の3箇所に設けるようにしてもよい。このことは、以降の実施形態においても同様である。
<実施形態2>
図5は、実施形態2に係る電槽20の構造及びセパレータ16の形状を一部拡大して示す概略断面図であり、図2の符号Bで示す丸部分を拡大した概略断面図である。なお、図5では、第1主壁21側のみを図示しているが、第2主壁22においても同様の構造となっている。
実施形態2に係る電槽20は、空気極14が対向配置される第1主壁21(及び第2主壁22)の周縁部(実施形態2では全周)に、対向配置された空気極14の側縁部14bを囲む囲い部31を備えている。
実施形態2では、電槽20は、第1主壁21の周縁部から立設された側壁23を備えており、囲い部31は、側壁23から第1主壁21と平行に延設された押え板である。そして、空気極14の側縁部14bは、この囲い部(押え板)31と第1主壁21との間に介装されて両側から挟持される構造となっている。
一方、セパレータ16は、空気極14より一回り大きいサイズに形成されており、このセパレータ16を空気極14に対向配置すると、図5の紙面上において、セパレータ16の周縁部16aが囲い部(押え板)31の上面31a上に載置されるようになっている。すなわち、空気極14は、囲い部(押え板)31とセパレータ16とによって完全に覆われた状態となる。また、セパレータ16は、電槽20内で多少位置ずれを起こしたとしても、囲い部(押え板)31の上面31aから外れないようにその寸法が設定されている。
従って、このセパレータ16の上に酸素発生電極13若しくは金属負極12(一次電池の場合)を対向配置しても、空気極14と酸素発生電極13若しくは金属負極12とはセパレータ16と囲い部(押え板)31とによって完全に分離されることになり、電槽20内で各極(空気極14、酸素発生電極13、金属負極12)やセパレータ16が位置ずれを起こしたとしても、空気極14と酸素発生電極13若しくは金属負極12とが接触して短絡することはない。
また、囲い部(押え板)31の厚み分だけ空気極14とセパレータ16との間に隙間ができ、その隙間に電解液17の層ができるので、空気極14の反応による副生成物(イオン)の拡散性が高まるため、空気極14の反応時の抵抗を下げることができる。
また、実施形態2では、囲い部(押え板)31と側壁23と第1主壁21とによって空気極14の側縁部14bを3方から包み込むように覆う構造としている。これにより、空気極14の側縁部14bを回り込んで電解液17が漏洩することを低減若しくは防止することができる。この場合、インサート成型により囲い部(押え板)31と空気極14の側縁部14bとを一体化することで、電解液17がより漏洩しにくい構造とすることができる。
また、側壁23の周縁部に突起状の囲い部(押え板)31を形成することで、第1主壁21と側壁23とが補強され、内圧に対する強度が向上することになる。
<実施形態3>
図6は、実施形態3に係る電槽20の構造及びセパレータ16の形状を一部拡大して示す概略断面図であり、図2の符号Bで示す丸部分を拡大した概略断面図である。なお、図6では、第1主壁21側のみを図示しているが、第2主壁22においても同様の構造となっている。
実施形態3に係る電槽20の構造は、実施形態2に係る電槽20の構造(図5参照)と同じである。違うところは、実施形態2では、囲い部(押え板)31の厚み分だけ空気極14とセパレータ16との間に隙間ができていたが、実施形態3では、この隙間部分において、空気極14の厚みをその隙間分だけ厚く形成し、空気極14とセパレータ16とが接触(若しくは密着)する構造としたものである。
<実施形態4>
図7は、実施形態4に係る電槽20の構造及びセパレータ16の形状を一部拡大して示す概略断面図であり、図2の符号Bで示す丸部分を拡大した概略断面図である。なお、図7では、第1主壁21側のみを図示しているが、第2主壁22においても同様の構造となっている。
実施形態4に係る電槽20の構造は、実施形態1に係る電槽20の構造(図4参照)と同じである。違うところは、空気極14と第1主壁21(及び第2主壁22)の複数の孔(空気取込口24)との間に撥水膜18が配置されている点である。この撥水膜18は、通気性及び撥水性を有する膜であればよく、一般的には、空気極14に用いられる絶縁性の多孔性撥水樹脂シートを用いることができる。
また、実施形態4では、撥水膜18と反対側の空気極14の片面に空気極用集電体14aを貼り合わせている。ただし、空気極14は、空気極用集電体14aの両面に空気極を貼り合わせた構造であってもよい。
実施形態4によれば、空気極14と第1主壁21の複数の孔(空気取込口24)との間に撥水膜18を配置することで、空気取込口24から電槽20外部への電解液17の漏洩を防止することができる。
<実施形態5>
図8は、実施形態5に係る電槽20の構造及びセパレータ16の形状を一部拡大して示す概略断面図であり、図2の符号Bで示す丸部分を拡大した概略断面図である。なお、図8では、第1主壁21側のみを図示しているが、第2主壁22においても同様の構造となっている。
実施形態5に係る電槽20の構造は、実施形態4に係る電槽20の構造(図7参照)とほぼ同じであるが、違うところは、撥水膜18の側縁部(周縁部)18aが凸部である囲い部31の下側に埋め込まれた状態(すなわち、囲い部31と第1主壁21との間に挟持された状態)となっている点である。そのため、撥水膜18の形状は、実施形態4に係る電槽20での撥水膜18の形状より大きな形状となっている。
このように、実施形態5では、撥水膜18の側縁部18aを、囲い部31と側壁23と第1主壁21とによって3方から包み込むように覆う構造としている。これにより、撥水膜18の側縁部18aを回り込んで電解液17が空気取込口24から漏洩することを低減若しくは防止することができる。この場合、インサート成型により囲い部(押え板)31と撥水膜18の側縁部18aとを一体化することで、電解液17がより漏洩しにくい構造とすることができる。
<実施形態6>
図9は、実施形態6に係る電槽20の構造及びセパレータ16の形状を一部拡大して示す概略断面図であり、図2の符号Bで示す丸部分を拡大した概略断面図である。なお、図9では、第1主壁21側のみを図示しているが、第2主壁22においても同様の構造となっている。
実施形態6に係る電槽20の構造は、実施形態2に係る電槽20の構造(図5参照)とほぼ同じであるが、違うところは、空気極14と第1主壁21(及び第2主壁22)の複数の孔(空気取込口24)との間に撥水膜18が配置されている点、及び、空気極14の側縁部14bと撥水膜18の側縁部18aの両方が、囲い部(押え板)31と第1主壁21との間に介装されて両側から挟持される構造となっている点である。
このように、実施形態6では、空気極14の側縁部14bと撥水膜18の側縁部18aの両方を、囲い部31と側壁23と第1主壁21とによって3方から包み込むように覆う構造としている。これにより、空気極14の側縁部14b及び撥水膜18の側縁部18aを回り込んで電解液17が空気取込口24から漏洩することを低減若しくは防止することができる。この場合、インサート成型により囲い部(押え板)31と空気極14の側縁部14b及び撥水膜18の側縁部18aとを一体化することで、電解液17がより漏洩しにくい構造とすることができる。
<実施形態7>
図10は、実施形態7に係る電槽20の構造及びセパレータ16の形状を一部拡大して示す概略断面図であり、図2の符号Bで示す丸部分を拡大した概略断面図である。なお、図10では、第1主壁21側のみを図示しているが、第2主壁22においても同様の構造となっている。
実施形態7に係る電槽20は、空気極14が対向配置される第1主壁21(及び第2主壁22)の周縁部(実施形態7では全周)に、対向配置された空気極14の側縁部14bを囲む囲い部31を備えている。
実施形態7では、囲い部31は、空気極14の側面14cのみを囲み、空気極14の厚み方向Yにおいて空気極14よりも厚い複数段(この例では2段)の階段状凸部としている。すなわち、囲い部(以下、階段状凸部という。)31は、矩形の枠形状に形成されており、空気極14が、この枠形状の階段状凸部31の1段目の段差部内にちょうど嵌まり込む構造となっている。
一方、空気極14に対向配置される第1セパレータ16Aは、空気極14より一回り大きいサイズに形成されており、この第1セパレータ16Aを空気極14に対向配置すると、第1セパレータ16Aの周縁部16aが階段状凸部31の1段目の上面31d上に載置されるようになっている。すなわち、空気極14は、階段状凸部31の1段目の側壁部と第1セパレータ16A及びその周縁部16aとによって完全に覆われた状態となる。また、第1セパレータ16Aは、電槽20内で多少位置ずれを起こしたとしても、階段状凸部31の1段目の上面31dから外れないようにその寸法が設定されている。
一方、この第1セパレータ16Aの上に対向配置される酸素発生電極13も、空気極14より一回り大きいサイズに形成されており、この酸素発生電極13を第1セパレータ16Aの上に載置して対向配置すると、酸素発生電極13の周縁部13bが階段状凸部31の1段目の上面31d上に載置され、2段目の段差部内に嵌まり込む構造となっている。ただし、酸素発生電極13は第1セパレータ16Aよりも若干小さいサイズに形成されていることが好ましい。
一方、この酸素発生電極13に対向配置される第2セパレータ16Bは、酸素発生電極13より一回り大きいサイズに形成されている。従って、この第2セパレータ16Bを酸素発生電極13に対向配置すると、図10の紙面上において、第2セパレータ16Bの周縁部16aが階段状凸部31の2段目の上面31e上に載置されるようになっている。すなわち、酸素発生電極13は、階段状凸部31の2段目の側壁部と第2セパレータ16B及びその周縁部16aとによって完全に覆われた状態となる。また、第2セパレータ16Bは、電槽20内で多少位置ずれを起こしたとしても、階段状凸部31の2段目の上面31eから外れないようにその寸法が設定されている。
従って、この第2セパレータ16Bの上に金属負極12を対向配置しても、酸素発生電極13と金属負極12とは第2セパレータ16Bと階段状凸部31とによって完全に分離されることになり、電槽20内で各極(空気極14、酸素発生電極13、金属負極12)や第1及び第2セパレータ16A,16Bが位置ずれを起こしたとしても、空気極14と酸素発生電極13若しくは酸素発生電極13と金属負極12とが接触して短絡することはない。
また、階段状凸部31の各段の厚みを空気極14の厚み、及び酸素発生電極13の厚みより厚くしておくことで、空気極14と第1セパレータ16Aとの間、及び酸素発生電極13と第2セパレータ16Bとの間にそれぞれ隙間ができ、その隙間に電解液17の層ができるので、空気極14の放電反応による副生成物(イオン)の拡散性が高まるため、空気極14の放電反応時の抵抗を下げることができる。
また、第1主壁21の周縁部に階段状凸部31を形成することで、第1主壁21が補強され、内圧に対する強度が向上することになる。
<実施形態8>
図11は、実施形態8に係る電槽20の構造及びセパレータ16の形状を一部拡大して示す概略断面図であり、図2の符号Bで示す丸部分を拡大した概略断面図である。なお、図11では、第1主壁21側のみを図示しているが、第2主壁22においても同様の構造となっている。
実施形態8に係る電槽20の構造は、実施形態5に係る電槽20の構造(図8参照)に適用した場合を例示しているが、他の実施形態1〜4,6,7にも適用可能である。
すなわち、実施形態8では、図11の紙面上において、凸部の囲い部31の上面31aに位置決め用の突起部32を形成し、この囲い部31上に載置されるセパレータ16の周縁部16aの対向する箇所に位置決め用の孔19を形成したものである。これにより、セパレータ16を空気極14に対向配置するときに、セパレータ16の周縁部16aに形成された孔19を囲い部31に形成された突起部32に嵌め合わせることで、セパレータ16の装着と位置決めを同時に行うことができる。また、セパレータ16が位置決めされることから、電槽20内で位置ずれを抑制する。
なお、このような突起部32と孔19とは、囲い部31及びセパレータ16の周縁部の少なくとも1箇所に形成されていればよいが、例えば対角線方向の2箇所若しくは4箇所、対向縁部の2箇所若しくは4箇所等、必要に応じて複数箇所に形成してもよい。
<実施形態9>
図12は、実施形態9に係る電槽20の構造及びセパレータ16の形状を一部拡大して示す概略断面図であり、図2の符号Bで示す丸部分を拡大した概略断面図である。なお、図12では、第1主壁21側のみを図示しているが、第2主壁22においても同様の構造となっている。
実施形態9に係る電槽20の構造は、実施形態1に係る電槽20の構造(図4参照)に適用した場合を例示しているが、他の実施形態2〜8にも適用可能である。
すなわち、実施形態9では、凸部の囲い部31の上面31aに位置決め用のリブ片33を厚さ方向Yに沿って形成し、この囲い部31上に載置されるセパレータ16の周縁部16aの対向する箇所に位置決め用の切欠き溝16bを形成したものである。これにより、セパレータ16を空気極14に対向配置するときに、セパレータ16の周縁部16aに形成された切欠き溝16bを囲い部31に形成されたリブ片33に嵌め合わせることで、セパレータ16の装着と位置決めを同時に行うことができる。また、セパレータ16が位置決めされることから、電槽20内で位置ずれを抑制する。
なお、このようなリブ片33と切欠き溝16bとは、囲い部31及びセパレータ16の周縁部の少なくとも1箇所に形成されていればよいが、例えば対角線方向の2箇所、若しくは4箇所等、必要に応じて複数箇所に形成してもよい。
<実施形態10>
図13Aは、実施形態10に係る電槽20の構造を示す概略斜視図、図13Bは、図13Aの符号Dで示す丸部分を拡大した概略断面図である。なお、図13A及び図13Bでは、第1主壁21側のみを図示しているが、第2主壁22においても同様の構造となっている。
実施形態10に係る電槽20は、空気極14が対向配置される第1主壁21(及び第2主壁22)の周縁部(全周)に、対向配置された空気極14の側縁部14bを囲む枠体形状の囲い部31を備えているが、実施形態10では、この枠体形状の囲い部31を電槽20の第1主壁21とは別パーツとして構成している。そして、この別パーツの囲い部31を第1主壁21に嵌め合わせることで、図13Bに示すように、空気極14が対向配置される第1主壁21の周縁部に、対向配置される空気極14の側縁部14bを囲むように囲い部31を配置する構成としている。
なお、図13A中の符号21aは、囲い部31を第1主壁21に嵌め込むときの位置決めボスであり、囲い部31と側壁23と位置決めボス21aとの間に挟み込んで位置決めを行う。なお、この位置決めボス21aは、図13Aでは角部の1箇所にのみ設けているが、複数箇所に設けてもよい。
このように、囲い部31を別パーツとすることで、電槽20自体の仕様は変更せずに、電極など部材の仕様の変更に合わせて、形状の異なる囲い部31を組み替えることで、設計変更の手間と製造コストの削減を図ることができる。
本開示は、その精神または主要な特徴から逸脱することなく、他のいろいろな形で実施することができる。そのため、上述の実施形態はあらゆる点で単なる例示にすぎず、限定的に解釈してはならない。本発明の範囲は請求の範囲に示すものであって、明細書本文には、なんら拘束されない。さらに、請求の範囲の均等範囲に属する変形や変更は、全て本開示の範囲内のものである。
本国際出願は、2016年12月27日に出願された日本国特許出願第2016−253971号に基づく優先権を主張するものであり、日本国特許出願第2016−253971号の全内容を参照により本国際出願に援用する。
本開示の金属空気電池は、電力供給装置として使用する用途全般に広く適用することができる。
1 金属空気電池
12 金属負極
12t 金属負極端子
13 酸素発生電極
13t 酸素発生電極端子
14 空気極
14a 空気極用集電体
14b 側縁部
14t 空気極端子
16 セパレータ(隔膜)
16A 第1セパレータ
16B 第2セパレータ
16a 周縁部(縁部)
16b 切欠き溝
17 電解液
18 撥水膜
18a 側縁部(周縁部)
19 孔
20 電槽
21 第1主壁
22 第2主壁
23 側壁
24 空気取込口(複数の孔)
25 桟
26 電解液投入口
27 内蓋
28 外蓋
31 囲い部(凸部,押え板)
31a 上面
31d 1段目の上面
31e 2段目の上面
32 突起部
33 リブ片

Claims (12)

  1. 空気極及びセパレータを含む電極群を収納する電槽であって、
    前記空気極が対向配置される主壁と、
    前記主壁の周縁部に設けられ、対向配置された前記空気極の側部を囲む囲い部と、を備え、
    前記囲い部は、前記空気極に対向配置される前記セパレータの縁部によって覆われる構成であり、
    前記囲い部により、対向配置される前記空気極と前記セパレータとの間に隙間が形成されることを特徴とする電槽。
  2. 空気極及びセパレータを含む電極群を収納する電槽であって、
    前記空気極が対向配置される主壁と、
    前記主壁の周縁部に設けられ、対向配置された前記空気極の側部を囲む囲い部と、を備え、
    前記囲い部は、前記空気極に対向配置される前記セパレータの縁部によって覆われる構成であり、
    前記空気極は、空気極触媒層と、前記空気極触媒層と前記セパレータの間に配置された集電極とをさらに備えることを特徴とする電槽。
  3. 請求項1または2に記載の電槽であって、
    前記囲い部は、前記空気極の側面の一部を囲み、前記空気極の厚み方向において前記空気極よりも厚い凸部であることを特徴とする電槽。
  4. 請求項1または2に記載の電槽であって、
    前記主壁の周縁部から立設された側壁を備え、
    前記囲い部は、前記側壁から前記主壁と平行に延設された押え板であり、
    前記空気極の側部は、前記押え板と前記主壁との間に介装されることを特徴とする電槽。
  5. 請求項1から請求項までのいずれか一つに記載の電槽であって、
    前記主壁には複数の孔が設けられ、
    前記複数の孔と前記空気極との間に撥水膜が配置され、
    前記撥水膜は、その縁部が前記囲い部と前記主壁との間に挟持されることを特徴とする電槽。
  6. 請求項1から請求項までのいずれか一つに記載の電槽であって、
    前記主壁には複数の孔が設けられ、前記複数の孔と前記空気極との間に撥水膜が配置され、
    前記撥水膜および前記空気極は、それぞれの縁部が重ねられ、前記囲い部と前記主壁との間に挟持されることを特徴とする電槽。
  7. 請求項1から請求項までのいずれか一つに記載の電槽であって、
    前記空気極の縁部の一部は、前記空気極の厚み方向において、前記空気極の中央部よりも薄く、
    前記空気極の縁部の一部が、前記囲い部と前記主壁との間に挟持されることを特徴とする電槽。
  8. 請求項1から請求項までのいずれか一つに記載の電槽と、
    前記空気極と、
    前記セパレータと、
    前記空気極と反対側で前記セパレータに対向する第1電極と、を備えたことを特徴とする金属空気電池。
  9. 請求項に記載の金属空気電池であって、
    前記空気極と反対側で前記第1電極と対向する第2電極をさらに備えたことを特徴とする金属空気電池。
  10. 請求項またはに記載の金属空気電池であって、
    前記第1電極は金属負極であることを特徴とする金属空気電池。
  11. 請求項に記載の金属空気電池であって、
    前記第1電極は金属負極であって、前記第2電極は酸素発生電極であることを特徴とする金属空気電池。
  12. 請求項に記載の金属空気電池であって、
    前記第1電極は酸素発生電極であって、前記第2電極は金属負極であることを特徴とする金属空気電池。
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